520: 2016/02/22(月) 03:54:50.38 ID:jd/PQFPk0



最初:駆逐戦隊!ショキカンジャー!!
前回:第五話「合体技がほしい!」前編

北方棲姫?「…」ブルブル

五月雨「…あれ?何か様子が…」

北方棲姫?「…か…」

吹雪「か?」



北方棲姫?「カミナリ怖いいいいいいいいい!!」ピューン

敵艦載機?たち「アッ、マッテー!」ピューン

五人「…」

521: 2016/02/22(月) 03:55:28.64 ID:jd/PQFPk0
叢雲「…どうする?」

漣「どっか行っちゃったし、もう帰ったほうが良いんじゃ…」

吹雪「うーん…」

電「一応、探してみませんか?」

五月雨「そうだね。何かディープマリンの手がかりが見つかるかも…」

吹雪「よし。別れて探してみよう」

吹雪「見つかったらすぐに通信を入れてね」

四人「了解」
海の画集 -「艦これ」公式イラスト集-

522: 2016/02/22(月) 03:55:59.09 ID:jd/PQFPk0
電「えーっと、どこに行ったのでしょうか…」キョロキョロ

電「…」

電「あの子、今までの幹部さんと少し違ったのです」

電「…どうして、そう思ったんでしょうか…?」

ピカッ ゴロゴロゴロ

電「!!」ビクッ

電「はわわ、ビックリしたので…」

「ヒィッ!!」

電「!」

523: 2016/02/22(月) 03:56:31.26 ID:jd/PQFPk0
電(あっちの方から…声が?)

電(…洞窟があるのです)


北方棲姫?「うう、カミナリ怖い…」ブルブル


電(…中にいるのです)

電(雷が怖くて、避難している、といったところでしょうか)

電(そういえば、周りにいた艦載機さんたちもいないのです)

電(途中ではぐれたのでしょうか…?)

電(そうだ、通信を…)

北方棲姫?「…」ブルブル

電「…」

524: 2016/02/22(月) 03:56:58.31 ID:jd/PQFPk0
電「…大丈夫ですか?」

北方棲姫?「!!」

電「あ、安心してください!襲う気はないのです!」

北方棲姫?「う、嘘つけ!本当は周りに仲間がいるんだろう!袋叩きにするんだろう!」

電「違うのです!そんなことしないのです!」

北方棲姫?「まあどっちでもいい!外に出て、お前をボコボコに…」

ピカッ ゴロゴロ

北方棲姫?「ヒィッ!」ビクッ

525: 2016/02/22(月) 03:57:24.32 ID:jd/PQFPk0
電「外はまだ危ないのです。ここにいたほうが良いのです」

北方棲姫?「で、でも…」

電「大丈夫なのです。安心していいのです」

北方棲姫?「…」

電「…となり、座っていいですか?」

北方棲姫?「…好きにしろ」

電「では、失礼しますね」スッ

526: 2016/02/22(月) 03:57:52.13 ID:jd/PQFPk0
電「…お名前は、何ていうんですか?」

ホッポ「…ホッポ」

電「ホッポちゃんですか。私は電なのです」

ホッポ「イナズマ…カミナリ!?」ザザッ

電「ち、違うのです!電は怖くないのです!」

ホッポ「カミナリ、怖い…」ブルブル

電(…どうしましょう)

527: 2016/02/22(月) 03:58:27.55 ID:jd/PQFPk0
電「さっきまで周りにいた方たちはどうしたのですか?」

ホッポ「…途中ではぐれた」

電「そうですか…」

電「あの方たちのお名前は?」

ホッポ「…私は、キーって呼んでる」

電(艦載機の機からとってるんでしょうか…)

ホッポ「…何故、私を襲わない?」

電「え?」

528: 2016/02/22(月) 03:59:23.99 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「私は、お姉ちゃんみたいに一人じゃ戦えない…」

ホッポ「キーたちの力を借りて、ああして戦える」

ホッポ「今、キーたちはいない…私を襲うなら今のうちだろ?」

電「…そうですね」

電「でも、電はあなたと戦いたくないのです」

ホッポ「…え?」

電「できることなら、戦いたくはないのです…」

ホッポ「…」

529: 2016/02/22(月) 03:59:51.14 ID:jd/PQFPk0
キー「アッ、ボス!ブジデシタカ!」

ホッポ「ん、キー。来てくれたか」

キー「アッ、テメエ!ボスニナニカシテネエダロウナ!」

電「え!?いや、その…」

キー「イマカラボコボコニシテ…」

ホッポ「おい、やめろ」

キー「!!ス、スミマセン」

ホッポ「…雨も上がったな」

530: 2016/02/22(月) 04:00:53.74 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「…イナズマ」

電「!」

ホッポ「今日の所は、見逃してやる」

ホッポ「今日はもうカエレ」

電「は、はい…」

ホッポ「じゃあな」

スタスタスタ

電「…」

531: 2016/02/22(月) 04:01:22.00 ID:jd/PQFPk0
ショキカンジャー本拠地

吹雪「ふぅ…見つからなかったね」

叢雲「まあ、恐らくあのあたりにいるから、また今度行きましょう」

漣「くぅ、あのタコヤキども…許せる!」

五月雨「許してどうするの」

電「…」

吹雪「電ちゃん?」

電「…え!?な、なんですか!?」

叢雲「どうしたのよ。様子がおかしいわよ」

532: 2016/02/22(月) 04:01:48.04 ID:jd/PQFPk0
五月雨「体調でも悪い?」

電「い、いえ、何でもないのです」

漣「どうしたの?足の小指箪笥の角にぶつけた?」

電「ぶつけてないのです…」

五月雨「とにかく、次に行く前に対策を練っておこうよ」

吹雪「そうだね。あの奥の手も気になるし…」

叢雲「何とか隙を作ってバズーカを撃ちこめば勝てるんじゃないかしら」

漣「とりあえず今日は終わりにしよーよ」

吹雪「うん。じゃあ、また明日ね」

電「…」

533: 2016/02/22(月) 04:02:21.37 ID:jd/PQFPk0
翌日

電は一人で、昨日ホッポと戦った場所へ来ていた

電「えっと…確かこのあたりだったのです」

ブゥゥゥゥゥゥン

電「…!」

昨日と同じように、ホッポはキーたちと一緒にいた

電「やっぱり、ここにいたのです」ガサガサッ

キー「…アッ!オマエキノウノ!」

キー「テメエナニシニキタ!」

電「え、えっと、その…」

ホッポ「…やめろ、お前ら」

534: 2016/02/22(月) 04:02:50.41 ID:jd/PQFPk0
キー「エ、デモ…」

ホッポ「…お前ら全員、どっか行ってろ」

キー「ソ、ソンナ!ボス!」

ホッポ「いいから、行ってこい」

キー「…ワカリマシタ」

ブゥゥゥゥゥゥン

535: 2016/02/22(月) 04:03:16.08 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「…何しに来た?」

電「…えっと、その…」

電「…なんとなく、来てみたのです」

ホッポ「はぁ?」

電「い、いや、その!何というか…」

ホッポ「…」

ホッポ「…戦いに来たのか?」

電「い、いいえ!違うのです!」

ホッポ「…そうか」

ホッポ「まあいい。座れ」

電「はい…」スッ

536: 2016/02/22(月) 04:03:44.84 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「…お前は、変わってるな」

電「え?」

ホッポ「お前、私のことを敵だってわかってるだろ?」

電「それはそうですけど…」

ホッポ「なのに、こうして有利な状況にあるにもかかわらず、襲ってこない」

ホッポ「敵を倒そうとしない。だから変わってるって言ったんだ」

電「ははは、そうかもしれないのです」

ホッポ「…」

537: 2016/02/22(月) 04:04:15.20 ID:jd/PQFPk0
電「いつも、ここにいるのですか?」

ホッポ「ん、いつもいるわけじゃない」

電「そうなのですか?」

ホッポ「ここには、仕事で来る」

電「仕事、ですか」

ホッポ「お前ら…キーを追ってここに来ただろ?」

電「!」

ホッポ「その時も仕事中だった」

ホッポ「…キーを追ってきたなら、仕事が何か、わかるだろ?」

538: 2016/02/22(月) 04:04:45.00 ID:jd/PQFPk0
電「…半分わかって、半分はわかりません」

ホッポ「…どういうこと」

電「あなたの仕事がキーさんたちを飛ばすこと…というのはわかります」

電「しかし、その目的がわかりません」

ホッポ「そうだろう」

電「…目的は、何ですか?」

ホッポ「教えるわけないだろ」

電「はは、そうですよね」

539: 2016/02/22(月) 04:05:17.52 ID:jd/PQFPk0
電「では、なぜここまで来るのですか?」

ホッポ「キーたちは、あまり遠くまで飛べないんだ」

電「そうなのですか?」

ホッポ「私からあまり離れられない。遠くに行くと力が弱くなる」

ホッポ「その代わり、近いとすごい力になる」

ホッポ「ここは力と距離を考えると、ちょうどいい場所なんだ」

電「へぇ…そうなのですか」

540: 2016/02/22(月) 04:05:49.80 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「さて、私は教えたぞ」

電「え?」

ホッポ「次は、お前たちのことについて教えろ」

電「…」

ホッポ「人に聞いておいて、自分は答えない気か?」

電「…いいえ、そうではありません」

電「電も、重要なことは教えられませんが、ある程度お答えしましょう」

ホッポ「…」

電「…?どうしたのです?」

ホッポ「…やっぱり変わってるな」

電「え?」

ホッポ「いや、何でもない」

541: 2016/02/22(月) 04:06:22.56 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「じゃあ、お前たちの武器から出ていた炎や水…あれは何だ?」

電「あれは電たちの武器の特殊能力なのです」

電「それぞれの属性があって、それを武器にまとわせたり、放出したりできます」

ホッポ「ふーん、お前は何なんだ?」

電「雷なのです」

ホッポ「!!??」

電「だ、大丈夫ですよ!襲いませんから!」

542: 2016/02/22(月) 04:06:50.84 ID:jd/PQFPk0

ホッポ「うぅ、カミナリ…」

電「ホッポちゃんは、雷が苦手なのですね」

ホッポ「…笑いたかったら笑え」

電「笑いませんよ。誰だって、苦手なものはあります」

ホッポ「そ、そうか…?」

電「はい。電だって茄子が苦手なのです」

ホッポ「そうか…」

543: 2016/02/22(月) 04:07:16.41 ID:jd/PQFPk0
電「では、好きなものはありますか?」

ホッポ「好きなもの?そうだな…」

ホッポ「…アップルパイが好きだ」

電「へぇ、アップルパイですか」

電「おいしいですよね、アップルパイ」

ホッポ「できたても美味しいが、冷めても美味しい」

ホッポ「アップルパイは奥が深い食べ物だ」

電「ははは、そうですか」

544: 2016/02/22(月) 04:07:44.46 ID:jd/PQFPk0
電「そういえば、キーさんたちはホッポちゃんのお友達なのですか?」

ホッポ「友達?違う」

ホッポ「どっちかというと…部下」

電「部下、ですか」

ホッポ「うん。私の命令をよく聞く、部下」

ホッポ「一緒にいると楽しいけど、友達ではないと思う」

ホッポ「私に友達は…いない」

電「…」

545: 2016/02/22(月) 04:08:12.84 ID:jd/PQFPk0
電「なら、電がお友達になるのです」

ホッポ「え…?」

電「電とホッポちゃんは、今からお友達なのです」

ホッポ「…お前、本気か…?」

電「はい、電はいつだって本気なのです」

ホッポ「私たちは敵同士…昨日と同じように、戦わなければならないんだぞ?」

電「わかってます…でも」

電「電は、あなたとお友達になりたいのです」

ホッポ「…」

546: 2016/02/22(月) 04:08:42.38 ID:jd/PQFPk0
電「…ダメでしょうか?」

ホッポ「…」

ホッポ「…そこまで、言うなら…」

電「!ありがとうございます!」

ホッポ「じゃ、じゃあ今日はもうカエレ!」

電「はい、お邪魔しました」

ホッポ「…明日も、ここにいる」

電「…わかりました、また来ますね」

547: 2016/02/22(月) 04:09:13.75 ID:jd/PQFPk0
鎮守府 ショキカンジャー本拠地前

電(結構長居しちゃいましたね)

電(あまり長い間いないと、怒られちゃいます)

ガチャッ

電「すみません、遅くな…」

四人「…」ギロッ

電「!!」

548: 2016/02/22(月) 04:09:41.74 ID:jd/PQFPk0
電「ど、どうしたのですか…?」

吹雪「電ちゃん…」

五月雨「一体、どこに行ってたの…?」

電「え、えっと…」

叢雲「…あんたがいなかったせいで…」

電(い、電はもしかして…)

電(取り返しのつかないことを…!?)



漣「山手線ゲーム飽きちゃったじゃーん!!」

電「…」

電「…はい?」

549: 2016/02/22(月) 04:10:49.15 ID:jd/PQFPk0
吹雪「いや、訓練しながら電ちゃん待ってて、それでも来なかったから山手線ゲームしてたんだけど…」

叢雲「もういいお題が見つからなくてね」

五月雨「別のゲームを模索してたところだよ」

漣「もー、罰ゲームもやりつくしちゃったよー!」

電「そ、そうなんですか、すみません…」

吹雪「まあいいよ。ほら、座って座って」

電「はい…」スッ

電(お、怒られるかと思いました…びっくりしたのです)

吹雪「さーて、じゃあ話してもらおうか」

電「え?」

吹雪「…さっきまで、何をしてたのか…」

電「…!」

550: 2016/02/22(月) 04:11:19.06 ID:jd/PQFPk0
五月雨「大丈夫。大体みんな察しがついてるよ」

叢雲「今日、昨日行ったところへ向かっているあんたを漣が目撃してね」

漣「情報を売ってしまいましたぁ…」

電「…そう、ですか」

吹雪「…それで、どうしたの?」

551: 2016/02/22(月) 04:11:48.04 ID:jd/PQFPk0
──────────

──────

───

叢雲「ふーん、なるほどね」

電「すみません、敵に情報を渡してしまって…」

五月雨「いや、全然大したことじゃないよ」

吹雪「そうだよ。ていうか、もう見せてるから関係ないし」

漣「でも、友達になるなんてねぇ」

叢雲「そうね。もしかしたら、重要な情報を聞き出せるかもしれないわ」

552: 2016/02/22(月) 04:12:18.68 ID:jd/PQFPk0
五月雨「でも、もっと重要なのは…」

吹雪「うん、そうだね」

電「…?」

吹雪「…戦わなくて済むかもしれないってことだよ」

電「…!」

五月雨「私たちだって、できれば戦いたくないよ」

漣「それは電ちゃんも一緒でしょ?」

電「…はい」

叢雲「無用な戦いは、したくないからね」

553: 2016/02/22(月) 04:12:46.21 ID:jd/PQFPk0
吹雪「…でも」

電「?」

吹雪「それがうまくいくかどうか…電ちゃんにかかってるの」

電「…!」

吹雪「…頑張ってね」

電「…はい、わかりました」

554: 2016/02/22(月) 04:13:47.47 ID:jd/PQFPk0
漣「よーし!改めて、カタンでもすっかー!」

五月雨「え、ルール知らない」

叢雲「やってるうちに何となくわかるわ」

吹雪「ていうか、何でこんなにボードゲームがあるの?」

電「…」

漣「?電ちゃん、どうしたの?」

電「…ふふ、何でもないのです」

電(…みんな、わかってくれたのです)

電(きっと、あの子とも仲良くなれるはずです)

電(…戦いたく、ありませんからね)

555: 2016/02/22(月) 04:14:18.08 ID:jd/PQFPk0
翌日

ガサガサッ

ホッポ「ん、来たか」

電「来たのです」

キー「オ、キヤガッタナコノヤロウ」

電「は、はわわ…」

キー「ソウケイカイスルナヨ。ホラ、ガムクウカ?」スッ

電「あ、ありがとうございます…」

ホッポ「昨日、お前のことを話したら、こいつらは警戒しなくなったんだ」

電「そうなのですか。それは良かったのです」

ホッポ「…今日は、こいつらも一緒でいいか?」

電「もちろんです。多い方が楽しいのです」

556: 2016/02/22(月) 04:14:50.94 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「…友達って、何するんだ?」

電「そうですね…おしゃべりしたり、一緒に遊んだりするのです」

キー「イツモオレラトシテルコトトカワンナイッスネ」

ホッポ「うるさい!」ドカッ

キー「イタイッ!」

電「ははは…」

電「いつもキーさんたちと遊んでるのですか?」

ホッポ「…まあ、そうかな」

キー「イツモシリトリトカシテルゼ!」

電「なるほど・・・では、山手線ゲームでもしましょうか」

ホッポ「山手線ゲーム…?」

電「知りませんか?ルールはですね…」

557: 2016/02/22(月) 04:15:25.29 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「ふむ…意外と難しいな」

電「そうなのです。シンプルなルールですが、できない時はできないのです」

電「あ、あと罰ゲームとかつけたりしますね」

ホッポ「罰ゲーム…?」

電「はい。負けた人が、恥ずかしいことを言ったり、したりするんですよ」

キー「ナルホド、ツマリ、カテバゴウホウテキニボスヲハズカシメラレルワケカ」

ホッポ「…何する気だ、お前」

電「罰ゲーム付きだと、スリルが増したりするのですよ」

ホッポ「…なるほど、こんなゲームがあったんだな」

電「気に入ってもらえて何よりです」

558: 2016/02/22(月) 04:16:12.03 ID:jd/PQFPk0
電「…そういえば、コウワンさんはお姉さんなのですよね?」

ホッポ「ん?そうだ」

ホッポ「一緒に遊んでくれたり、料理を作ってくれたりする…いいお姉ちゃんだ」

ホッポ「最近は忙しくてあまり構ってくれないけど…」

電「そうなんですか…」

ホッポ「お前には、姉妹はいるのか?」

電「いますよ。お姉さんが三人います」

ホッポ「三人!そんなにか!」

電「もっと姉妹が多い人もいますよ。19人姉妹とか」

ホッポ「ええ!?」

ホッポ「それは大変だな…」

電「よく部屋割りでもめてるのを見ますね」

559: 2016/02/22(月) 04:17:30.96 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「お前の姉はどんな奴なんだ?」

電「そうですね…一番上の暁ちゃんは、大人のレディを目指してるけど、子供っぽいとよくからかわれますね」

電「二番目の響ちゃんは、いつもクールで…時々変わった行動をしますね。鍋をかぶったりとか」

電「三番目の雷ちゃんは、しっかり者で面倒見がいいけど、人を甘やかしすぎちゃうお姉さんです」

ホッポ「…個性が強いな」

電「はは、そうですね」

電「…でも、みんな、思いやりがあって、優しくて…」

電「頼りになる…いいお姉ちゃんたちです」

ホッポ「…そうか」

560: 2016/02/22(月) 04:18:00.73 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「この間来た奴らの中に、お前の姉はいるのか?」

電「いいえ、居ませんよ」

電「あの四人は、みんな大事なお友達です」

電「ホッポちゃんと同じ、お友達です」

ホッポ「…友達、か…」

ホッポ「…私には、周りそうなるような存在がいなかった」

電「そうなのですか?」

ホッポ「キーたちは部下、クウボやセンスイたちは…友達というよりは、仕事仲間という感じだから」

ホッポ「それぐらいしか、居ないから…」

電「…」

561: 2016/02/22(月) 04:18:32.45 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「…今まで、友達なんて必要ないと思ってきたけど…」

電「?」

ホッポ「…友達というのも、悪くないかもな」

電「…!」

ホッポ「…ん、今日はそろそろカエレ」

電「…はい、また、明日」

ホッポ「…うん」

562: 2016/02/22(月) 04:19:03.32 ID:jd/PQFPk0
翌日

ホッポ「くっ…これが、ババ抜き…!」

キー「ハッハー!ドウシタンデス?ボス!マダズイブンカードモッテルジャナイデスカー!」

電(…どうやってカード持ってるんでしょうか)

ホッポ「ダマレ!私が本気を出せば、このくらい…!」


ホッポ「ババ抜きでは勝てなかったよ…」

キー「コレガソクオチッテヤツカ…」

電「運が悪かっただけなのです…次は違うゲームをするのです」

563: 2016/02/22(月) 04:19:30.60 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「くっ…これが、ウノ…!」

キー「ハッハー!ドウシタンデス?ボス!マダズイブンカードモッテルジャナイデスカー!」

電(…デジャヴ)

ホッポ「ダマレ!私が本気を出せば、このくらい…!」


キー「…」

ホッポ「…なんか、ごめん」

電「ドロー4の4連発は仕方ないのです…」

564: 2016/02/22(月) 04:20:02.23 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「なかなか面白いな…仕事をするのも忘れてしまう」

電「仕事?この間言っていたものですか?」

ホッポ「そうだ。まあ正直、他のメンバーの仕事と比べると、重要ではない…のかな?」

電「そうなのです?」

ホッポ「多分な。詳しいことは知らないが…」

電「…」

ホッポ「よし、次は何のゲームだ?」

電「はい。次はこのデッキを使ってのカードバトルを…」

565: 2016/02/22(月) 04:20:30.30 ID:jd/PQFPk0
翌日

電「こんにちは、なのです」

ホッポ「ん、来たか。とりあえず座れ」

キー「ボス!コイツ、ナニカモッテマスゼ!」

キー「バクダンジャネェダロウナ!」

電「ち、違うのです!そんなもの持ってないのです!」

ホッポ「落ち着けお前ら」

電「今日は、おやつがあるのです」

ホッポ「おやつ?」

電「はい、アップルパイなのです」スッ

ホッポ「!?アップルパイ…だと…!」

566: 2016/02/22(月) 04:21:00.10 ID:jd/PQFPk0
電「お口に合うかわかりませんが…」

ホッポ「…お前が作ったのか?」

電「はい…頑張ったのです」

ホッポ「…」モグモグ

ホッポ「…うまい」

電「よかったのです!キーさんたちもよかったら…」

キー「ヒャッハー!イタダクゼー!」

キー「ウマソウナアポパイダー!」

電「はいはい、落ち着いて食べるのです」

ホッポ「…ありがとう」

電「いえいえ、どういたしまして」

567: 2016/02/22(月) 04:21:27.07 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「…お前、料理もできたのか」

電「ははは…実は、結構失敗しちゃったのです」

電「その中で、出来がよかったものを…」

ホッポ「…」

ホッポ「どうして、私なんかのためにここまでする?」

電「お友達だから、です」

ホッポ「…そうか」

568: 2016/02/22(月) 04:22:01.68 ID:jd/PQFPk0
翌日

電「こんにち…あれ?」

キー「ヨウ」

電「あれ?ホッポちゃんはいないのですか?キーさんもお一人だけ…」

キー「イマ、ボスハスコシデカケテル。オレハルスバンダ」

電「出かけてる?それって、お仕事ですか?」

キー「イヤ、チガウゼ」

キー「ソノシゴトッテイウノハ、ボスハココカラウゴクヒツヨウハナイカラナ」

569: 2016/02/22(月) 04:22:29.08 ID:jd/PQFPk0
電「…キーさんたちが鎮守府へ飛んで行ってるんですよね?」

キー「ン?ソウダゾ」

電「何やってるのです?」

キー「アー…ソウダナ」

キー「カンタンニイウト…トウチョウ」

電「トウチョウ…盗聴ですか?」

キー「ウン。オマエラノカンタイノジョウキョウトカヲヌスミギキシテ、シラセル」

電「でも、あなたたちディープマリンがそれを知ってもどうしようも…」

キー「ウン、ソウナンダケド、ソレヲマタドコカニシラセテルミタイナンダ」

電「どこかに…知らせる?」

キー「ドコカハシランガナ」

電「…そうですか」

570: 2016/02/22(月) 04:22:58.11 ID:jd/PQFPk0
ガサガサッ

電「!!」

ホッポ「ん、来てたのか」

電「え、ええ」

電「どこに行ってたのです?」

ホッポ「ん、ちょっとな…」

ホッポ「…イナズマ」

電「はい?」

ホッポ「…これやる」スッ

571: 2016/02/22(月) 04:23:29.18 ID:jd/PQFPk0
電「…これは?」

ホッポ「…その辺で拾った石で作った、ペンダント」

ホッポ「昨日のアップルパイの…お返しだ」

電「はわわ…すごく、綺麗な石なのです…」

電「…いいのですか?」

ホッポ「…いらないんなら、いい」

電「いいえ…」

電「ありがとうございます」ニコッ

電「とても…とっても、うれしいのです」

ホッポ「…そうか」

ホッポ「それなら…よかった」

572: 2016/02/22(月) 04:23:55.42 ID:jd/PQFPk0
その日の夕刻 ショキカンジャー本拠地

吹雪「じゃあ、ずいぶん仲良くなったんだね」

電「はい!」

五月雨「本当にきれいな石だね…」

漣「これは高く売れるかも…」

叢雲「やめなさい」バシッ

漣「いったぁ…冗談だよう!」

電「このまま、戦わないで済むといいのですが…」

吹雪「…だと、いいんだけどね」

573: 2016/02/22(月) 04:24:32.71 ID:jd/PQFPk0
五月雨「それにしても、盗聴されてたなんて…」

漣「本当、びっくりだね」

電「それにしても、一体誰に情報を渡しているのでしょうか…」

叢雲「わからない?」

電「え?」

吹雪「私たちの情報を得て、得をするのは限られてるよね」

電「…まさか」

叢雲「そう…深海棲艦の可能性が高いわ」

574: 2016/02/22(月) 04:25:02.24 ID:jd/PQFPk0
五月雨「やっぱり、関係があるんだね」

漣「ここまで来て全く関係がなかったら拍子抜けだけどね」

電「…」

吹雪「とにかく、目的がわかっただけでも一歩前進。もっと情報を集めないと」

電「そうですね…頑張ります」

575: 2016/02/22(月) 04:25:27.88 ID:jd/PQFPk0
翌日

ホッポ「…なあ、イナズマ」

電「はい?」

ホッポ「お前、どうして戦ってるんだ?」

電「え…?」

ホッポ「艦娘としてでも、戦隊としてでも…どうしてだ?」

電「…」

電「…どうして、でしょうか」

ホッポ「…」

576: 2016/02/22(月) 04:26:00.32 ID:jd/PQFPk0
電「それは、電がずっと考えてきたことです」

電「きっと…多くの人が、考えていることでしょう」

電「でも…ずっと考えても、わかりません」

電「何のために、どうして、戦っているのか…」

ホッポ「…」

電「ただ…」

ホッポ「…?」

電「一つだけ、わかっていることがあります」

電「…助けたい」

ホッポ「…」

電「戦う理由が、それだけのような気もしますし、それだけじゃない気もします」

電「ただ…それだけは、強く願っています」

ホッポ「…」

ホッポ「…そうか」

577: 2016/02/22(月) 04:26:27.81 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「イナズマ」

電「はい?」

ホッポ「私と戦え」

電「!?」

電「な、何を言ってるのです!?」

ホッポ「今、確信した。私たちは戦わないといけない」

ホッポ「…何故そう思ったかはわからん」

ホッポ「でも、そう、強く思うんだ」

電「でも…!」

ホッポ「明日、他の四人を連れてここへ来い」

ホッポ「それで…すべて終わりだ」

電「…」

電「せっかく…お友達になれたのに…」

ホッポ「…」

578: 2016/02/22(月) 04:26:56.09 ID:jd/PQFPk0
ショキカンジャー本拠地

吹雪「…そっか」

電「…すみません」

叢雲「仕方ないわよ。世の中そんなに甘くないってことね」

漣「うん。電ちゃんはよくやったよくやった」ヨーシヨシヨシ

五月雨「そうそう。頑張ったよ」

電「…」

吹雪「じゃあ、明日行くとして…」

吹雪「電ちゃん、どうする?」

電「…?どうする、とは…?」

吹雪「…辛いなら、来なくてもいいんだよ」

電「…!」

579: 2016/02/22(月) 04:27:29.92 ID:jd/PQFPk0
五月雨「きっと…今回、戦って一番つらいのは電ちゃんだよ」

叢雲「無理はしないほうが良いわ。今回はパスするのも手よ」

漣「戦闘は気にしないで。漣たちががんばるから!」

電「…」

吹雪「…どうする?」

電「…少し…考えさせてください」

580: 2016/02/22(月) 04:27:56.89 ID:jd/PQFPk0
電(どうして…)

電(…どうして、こんなことに…?)

電(電はただ…)

電(…)

電(…一人で悩んでも仕方ないのです)

電(ここは…)

581: 2016/02/22(月) 04:28:24.71 ID:jd/PQFPk0
執務室

コンコン

提督「んー、どうぞー」

ガチャッ

電「失礼します…」

提督「おっ、電か」

提督「…ずいぶん悩んでるみたいだな」

電「…わかりますか?」

提督「ああ。一目でわかる」

電「…」

提督「…話してみろ」

582: 2016/02/22(月) 04:28:51.85 ID:jd/PQFPk0
提督「なるほど…」

電「どうしたら、いいのでしょうか…?」

提督「ふむ…」

提督「…その前に、一つ聞きたい」

電「はい…?」

提督「お前は、何を助けたいんだ?」

電「それは…」

提督「もちろん味方を助けたいんだろうが…」

提督「お前の場合、敵も、じゃないか?」

電「…!」

583: 2016/02/22(月) 04:29:22.94 ID:jd/PQFPk0
提督「…戦う以上、深海棲艦やディープマリンにも、何らかの理由があるんだろう」

提督「それらを無視し、自分たちを守るために戦う…」

提督「それが戦い…それが戦争」

電「…」

提督「だがな…」

提督「そんな中にも、お前みたいなやつは必要なんだ」

電「…」

提督「お前みたいなのがいないと、みんなただの殺戮マシーンになっちまう」

提督「やっていることは矛盾していても…少しでも、敵も助けたいという気持ちがある」

提督「そういうやつが、人間の心をもたらしてくれる」

584: 2016/02/22(月) 04:29:50.97 ID:jd/PQFPk0
提督「そして、電…どうしたらいいか、だったな?」

電「…はい」

提督「命を助けることだけが…『助ける』ってことじゃない」

電「…!?」

提督「今回に限ってのことだが…そのホッポは、お前と戦いたいんだろう?」

提督「そこには何か、理由があるはず。戦わなければならない理由が」

提督「だったら、お前はそれに全力で応えてやれ」

電「…」

電「…はい」

585: 2016/02/22(月) 04:30:17.97 ID:jd/PQFPk0
翌日

五人はホッポのもとへと向かっていた

吹雪「…電ちゃん、本当に大丈夫?」

電「…はい、大丈夫なのです」

叢雲「無理はしないでね…」

五月雨「…そろそろだね」

漣「変身しといたほうが良いかな?」

吹雪「そうだね。じゃあこのあたりで…」

カチッ

五人「変身!」

586: 2016/02/22(月) 04:30:47.36 ID:jd/PQFPk0
ガサガサッ

ホッポ「…来たか」

電「…」

ホッポ「イナズマから聞いているだろう。来い」

吹雪「じゃあ、早速…」

ボォォォォォォォ

ホッポ「!!」シュバッ

吹雪は炎を放出したが、ホッポはそれをかわした!

587: 2016/02/22(月) 04:31:20.55 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「行け!お前たち!」ヒュンヒュンッ

キーたち「ヒャッハーー!!」

五月雨「やぁー!」ザパァ

キー「ギャーッ!ナガサレルー!」


ヒュンヒュンッ

叢雲「もうそれは効かないわよっ!」

ドコォォォォォォォ

叢雲は石を巻き上げた!

ドカドカッ

キー「イテェ!!」

叢雲「ふん、ざまぁないわね」

588: 2016/02/22(月) 04:31:50.20 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「くっ…やっぱり、奥の手を使うしか…」

吹雪「!!漣ちゃん!」

漣「ほいさっさー!」バシュッ

ホッポ「うわっ!?」シュバッ

漣「うーん、ギリギリ避けたか」バシュッ

ホッポ「うっ…!」グサッ

漣「はっはっはー!奥の手やらを使う前に倒してくれる!」バシュバシュッ

ホッポ「くっ…」

589: 2016/02/22(月) 04:32:18.25 ID:jd/PQFPk0
キー「ボスー!」ヒュンッ

グサッ

キー「イテェ!!」

ホッポ「!お前…!」

キー「イテテ…ダイジョウブデス!ミンナソロイマシタ!」

漣「ぐぅ…間に合わなかったか…」

ホッポ「よし!全員集まったな!」

キー「オー!」ワラワラ

ホッポ「エネルギー充填開始!」

シュゥゥゥゥゥゥゥ

590: 2016/02/22(月) 04:32:45.74 ID:jd/PQFPk0
五月雨「な、なんかまずいよ!」

電「…電が行くのです!」ダダッ

吹雪「!ダメ!ここは下がって、回避を…」

ホッポ「エネルギー充填完了!発射準備!」

ヒュォォォォォォォ

ホッポ「発射!!」

ビィィィィィィィィィィィィィィッ

電「!?」

ドォォォォォォォォォォン

集まったキーたちから、すさまじい威力のビームが発射された!

591: 2016/02/22(月) 04:33:12.10 ID:jd/PQFPk0
吹雪「電ちゃん!」

ホッポ「…」

電「はぁ…はぁ…」

電(ぎ、ギリギリ避けられたのです…)

ホッポ「第二撃!用意!」

シュゥゥゥゥゥゥゥ

電「!今のうちに!」ダダッ

ブンッ

ホッポ「させるか!」

ガキィン

電「!?」

集まったキーたちが、ガードとなって電の攻撃を防いだ!

592: 2016/02/22(月) 04:33:39.42 ID:jd/PQFPk0
電「…!」グググ

ホッポ「どうしたイナズマ!?この程度ではこのガードはやぶれないぞ!」

電「くっ…」グググ

ホッポ「まだ迷っているのか!?」

電「!!」

ホッポ「戦うことに迷いがあるのか!」

電「…」

ホッポ「お前はその程度だったか…」

ホッポ「そんな者が、助けたいだのなんだの…」

ホッポ「笑わせてくれる!」

ガキィン

電「!!」

593: 2016/02/22(月) 04:34:12.33 ID:jd/PQFPk0
電「うあっ…」ズザザ

ホッポ「終わりだ!発射準備!」

電「!!」

電(この、ままだと…)

ホッポ「発…」


叢雲「ええい!」ブンッ

ホッポ「!!」

ガキィン

594: 2016/02/22(月) 04:34:39.75 ID:jd/PQFPk0
叢雲「ほらほらほら!」シュバシュバシュバッ

ホッポ「くっ!」ガキガキガキィン

ホッポ(しまった!エネルギーが…!充填しなおさないと…)

吹雪「ほら、こっちこっち!」ブンッ

ホッポ「くっ!」ガキンッ

吹雪「五月雨ちゃん!電ちゃんを今のうちに!」

五月雨「わかった!電ちゃん!」スッ

電「…」

五月雨「電ちゃん…?」

電「…」

595: 2016/02/22(月) 04:35:27.62 ID:jd/PQFPk0
(どうして、戦うのだろう…?)

(助けたいから…?味方も、敵も…?)

(だったら…)

(どうやったら…ホッポちゃんを助けることができるのだろう…?)

(…助ける?何から…?)

(…一体…何から…)

(…深海棲艦と、ディープマリン…共通して、どことなく感じ取れるものがある)

(怒り、憎しみ、苦しみ、悲しみ…)

(…そして、深海棲艦の中には、倒したと同時に、どこか安堵した表情を見せるものがいる)

(どうして…?)

596: 2016/02/22(月) 04:35:56.58 ID:jd/PQFPk0
  命を助けることだけが…『助ける』ってことじゃない

(…!)

(もしかすると…ホッポちゃんは、これを望んで…?)

(…確信は、ない)

(深海棲艦とディープマリンは、同じである保証はないのだから…)

(…でも)

(…ホッポちゃんが、私と戦うことを望んだならば…)

(それで、もしもホッポちゃんが救えるなら…!)


電「…戦います!」

597: 2016/02/22(月) 04:36:30.41 ID:jd/PQFPk0
五月雨「電ちゃん…?」

電「五月雨さん…お願いがあるのです)


叢雲「くっ…」フラッ

ホッポ「今だ!発射準備!」

叢雲「!!」

吹雪「叢雲ちゃん!」

ホッポ「発…」

ザパァァァァァァ

ホッポ「!?」

ホッポ「水…どうして?」


五月雨「電ちゃん、これでいいの?」

電「はい、十分なのです」ダダッ

598: 2016/02/22(月) 04:37:00.17 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「…!イナズマ!」

電「えいっ!」ブンッ

ガキィィン

ホッポ「くっ…」グググ

ホッポ(さっきまでと違う…!これは…)

電「…」グググ

ホッポ(…そうか)

電「今なのです!」

バチバチバチィ

ホッポ「!!?」

キーたち「ギャアアアアアアア!!」バチバチバチッ

599: 2016/02/22(月) 04:37:32.37 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「カミナリ…!」

ホッポ「でも、私には届かない…」

電「足元をよく見るといいのです!」バチバチバチッ

ホッポ「足元…?」チラッ

ホッポ(水たまり…さっきの水か)

ホッポ(…!カミナリが、水たまりまで、届いて…!)

バチバチバチバチィッ

ホッポ「ぐあああああああああ!!」

ドゴォォォォォ

600: 2016/02/22(月) 04:38:01.42 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「ぐあ…う…」フラッ

電「みんな!今こそ必殺技を撃つ時なのです!」

漣「よっしゃ、キタコレ!」

吹雪「よし、準備を!」

電「えいっ!」ヒュンッ

漣「とうっ!」ヒュンッ

叢雲「それっ!」ヒュンッ

五月雨「たぁっ!」ヒュンッ

吹雪「えいっ!」ヒュンッ

ピキィィィィィン ガッシィィィィィン

五人が投げた武器が空中で合体し、バズーカとなった!

601: 2016/02/22(月) 04:39:17.68 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「く…大丈夫か、お前たち…」

キーたち「ダイジョウブデス…ガードクライナラ、デキマス!」

電「それくらいで防げると思わないでください!」

漣「目標捕捉!」

電「照準よし!」

叢雲「充填完了!」

五月雨「発射準備完了!」


吹雪「ってぇー!!」

ドゴォォォォォォォォォォォォ

602: 2016/02/22(月) 04:39:46.54 ID:jd/PQFPk0
ホッポ「ぐっ…!こ、これは…!」ググググ

キーたち「ダメデス…タエキレマセン!」

ホッポ「こ、これまで…か…」

ドカァァァァァァァァァァァァン

ホッポ・キーたち「うわあああああああああ!!」ヒューン

キラーン

603: 2016/02/22(月) 04:40:13.76 ID:jd/PQFPk0
漣「おー、吹っ飛んでった」

叢雲「今回も倒しきるまではいかなかったわね」

吹雪「まあいいでしょ。とにかく、勝ったんだからよし!」

電「…」

五月雨「…電ちゃん」

電「…何でもないのです、帰りましょう」

604: 2016/02/22(月) 04:40:40.59 ID:jd/PQFPk0
──────────

──────

───

執務室

提督「…そうか」

電「…」

提督「…全力で応えてやったんだろ?」

電「はい…」

提督「それができれば、大丈夫だ」

電「…」

605: 2016/02/22(月) 04:41:21.31 ID:jd/PQFPk0
提督「…電」

電「はい」

提督「昨日も言ったが、お前みたいなやつは必要なんだ」

提督「お前みたいな…優しさを持ったやつがな」

電「…」

提督「みんな戦いの中で忘れちまうんだ。そんな優しさを」

提督「でも、お前みたいに、ずっと、その優しさを忘れない奴がいると、思い出せるんだ」

提督「だからみんな、人間らしくあれる」

提督「お前は、必要なんだ」

電「…」

606: 2016/02/22(月) 04:41:51.16 ID:jd/PQFPk0
電「司令官さん。電は…」

電「今回、ホッポちゃんを助けることはできなかったと思います」

提督「だろうな」

電「でも…電が考えていることが正しいなら」

電「これで…いつかはホッポちゃんを助けることができるでしょうか」

提督「わからない…が」

提督「これだけは言える」

提督「…やるしかないんだ」

電「…」

607: 2016/02/22(月) 04:42:21.16 ID:jd/PQFPk0
提督「正解はわからない。だから…」

提督「それが、お前の信じる道なら…それを突き進むんだ」

電「…」

提督「大丈夫だ。お前には仲間がいる」

提督「その仲間と、優しさとともに、敵も、味方も…救っていくんだ」

電「…」

提督「険しい道だ…頑張れよ」

電「…」

電「…はい!」

608: 2016/02/22(月) 04:42:48.80 ID:jd/PQFPk0
電(まだまだ、強くなりたい…)

電(敵も味方も…全てを助けられるように!)

電「よーし!」

電「ショキカンジャー、イ工口ーの電!頑張るのです!」


第五話「合体技がほしい!」 艦

609: 2016/02/22(月) 04:43:18.64 ID:jd/PQFPk0
次回予告

こんにちは!ショキカンジャーサブリーダーの五月雨です!
えへへ、実は私がサブリーダーなんですよ!知ってました?
電ちゃんが多くの情報をつかんでくれたおかげで、進歩がありました!
でも、結局ディープマリンって何者なの?わからずじまい…
そういえば、戦隊モノの定番はまだ残ってますね。とてつもなく、大きいのが…

次回、第六話「ロボットがほしい!」
次回も、一生懸命、頑張ります!

610: 2016/02/22(月) 04:44:16.05 ID:jd/PQFPk0
というわけで、今日はここまで
次は多分木曜くらいです





引用: 駆逐戦隊!ショキカンジャー!!