1: 2012/03/26(月) 21:13:23.29 ID:Sy7bnsLw0
睦月「校長先生なんですってね。聞いたときちょっと笑っちゃって…」

睦月「実際の所どうなんです?」

橘「ああ、上手くいっている」

橘「あの時。睦月、俺がお前を育てたように…いや、それ以上に」

橘「未来ある若者を育んでいっているつもりだ」

睦月「流石! 橘さんは凄いなぁ」

睦月「それに比べて俺なんかただの中流サラリーマンですよ」

睦月「レンゲルだった頃が懐かしい」

橘「軽いねぇ…」

睦月「何ですそれ?」

橘「いや、癖でな」

3: 2012/03/26(月) 21:16:05.13 ID:Sy7bnsLw0
橘「過去は過去だ、睦月。振り返る暇があるなら先の未来を見つめるんだ」

睦月「偉そうなこと言って…」

橘「何?」

睦月「ギャレンやった後に怪人役なんてやってて後ろめたかったから俺たちには何も教えてくれなかったんでしょう」

橘「睦月お前!」

睦月「はい残念! 知ってますよ、フォーゼ!」

橘「うっ…!」

睦月「知ってるんですよ、橘さん。あなた今怪人やってるんでしょ!」

橘「ふ、ふざけるな!」

5: 2012/03/26(月) 21:19:02.33 ID:Sy7bnsLw0
睦月「存在が軽い(笑)」

睦月「宇宙キター…(笑)」

睦月「情けないなぁ、橘さん」

橘「殴るぞ睦月! これ以上俺を馬鹿にするのをやめるんだ」

睦月「みっともないですよ。橘さん」

橘「!」

睦月「橘さん、またギャレンに変身してフォーゼでも活躍しよう。なんて考えてませんよね」

橘「馬鹿言うな…」

睦月「ギャレンはもう無理ってわかっていますもんね。橘さんは」

橘「睦月どうしたんだ。今日は様子がおかしいぞ…」

睦月「はいはい。早く1人でも多く最輝星を輝かせられるように頑張ってくださいね」

橘「待て! 睦月! 睦月ー!」

橘「…重いな」

7: 2012/03/26(月) 21:22:36.81 ID:Sy7bnsLw0
速水(橘)「また勝手な事をしてくれたな」

鬼島「無能なあんたに従っててもねぇーwww」

速水(本当に腹が立つ男だ! 上下関係も理解できない奴!)

鬼島「そろそろ行ってよろしいかい?」

速水「剣崎…」

鬼島「おやおや、名前を間違えちまう程思いこんじゃってwww」

鬼島「笑わせるねぇwwwこのこのwww」

速水「」プルプル

鬼島「そう眉間にしわ寄せしなさんな。せっかくのハンサムが崩れちまうよ」

鬼島「ではでは~www」

速水(あまり俺を怒らせるなよ鬼島。バーニングディバイドするぞ)

速水「……」

『橘さん』『やっぱり橘さんは一流だな~』『橘さんお寿司勝手に食べただろ!?』

速水「剣崎…あいつは最高の後輩だったんだな…」

速水「中間管理職は重いねぇ…」

11: 2012/03/26(月) 21:26:04.15 ID:Sy7bnsLw0
速水「最近鬼島が調子に乗り過ぎだと思いますが」

我望「君は今、上から彼を見下ろす様な立場ではないな」

我望「ケチをつける暇があるのなら頑張りたまえよ。さもないと…」

速水「しかし所長!!」

我望「…何て?」

速水「あっ!」

我望「ここの所の失態続きで少し疲れが溜まっているようだ。どうかね、休暇を取っては?」

速水「よろしいのですか」

我望「あー構わんよ。ただし、今後の働きに期待している」

我望「優秀なホロスコープスをまた1人、ダークネビュラへ飛ばす事はしたくない」

速水「うっ…!?」

速水「精進させていただきます、理事長…」

我望「頑張れ」

速水(今の職場はBOARDよりブラックかもしれない)

速水「だが給料がしっかり振り込まれるだけまともなのか?」

13: 2012/03/26(月) 21:29:07.93 ID:Sy7bnsLw0
フォーゼ(弦太郎)『宇宙キターーー!』

ユウキ「━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━」

賢吾「如月、23番と32番の組み合わせを試してみろ」

フォーゼ『おー賢吾! わかったぜ』

速水(フォーゼか。あれなら俺のギャレンの方が強くてカッコいい)

フォーゼ『おりゃー!!』

ゾディアーツ『フググ…!』

速水「あ、あ…なんだか苦戦してないか…あいつはイケると思っていたのに」

速水(本当にそろそろ最輝星が輝いてくれなければ働き口がなくなるレベルじゃ済まなくなってしまう)

速水「くっ……変身!」カチッ

リブラ・ゾディアーツ(速水)『仮面ライダーリブラ…と言ったところか』

賢吾「如月! ホロスコープスだ!」

フォーゼ『あれ、鬼島じゃねぇ!?』

リブラ『蟹じゃなくて悪かったな!』

16: 2012/03/26(月) 21:34:55.35 ID:Sy7bnsLw0
ユウキ「弦ちゃん気をつけて!」

フォーゼ『言われなくてもわかって…うわっ!?』

リブラ『フォーゼとギャレンでは格が違う。…君は早く退散したまえ』

ゾディアーツ『マスターリブラ、恩にきます!』

賢吾「くっ、逃がしたか…如月! とにかくそいつを退けさせるぞ」

フォーゼ『おう賢吾ー! ほらかかって来い!』

リブラ『余裕なんて見せて…(最近悪役の型が嫌にハマりすぎてきて困っている)』

リブラ『それもこれも…お前のせいだ!』

ユウキ「なんか今日のあいついつもより激しいよ!?」

18: 2012/03/26(月) 21:37:19.68 ID:Sy7bnsLw0
賢吾「奴もその気になったという事だろう。油断は禁物だぞ、如月」

フォーゼ『わかってる!』ランチャーオン

リブラ(ミサイルか、なら銃撃で撃ち落として)

リブラ『…うわあああああああ!!』

フォーゼ『な、なんだぁ!?』

リブラ『どうして武器が錫杖…!』

リブラ『俺にギャレンラウザーを返せー!』

フォーゼ『何言ってるかわっかんねーよ!』

19: 2012/03/26(月) 21:40:13.54 ID:Sy7bnsLw0
リブラ→速水「ふぅ……今回は頭に血が上ってよくなかったな」カチッ

速水「くっ、俺らしくもないミスだ!」

速水「リブラ…どうせならギャレンのスイッチとかあれば」

『カテゴリー8か、面白い』『ザヨゴォォォォォ』『桐生さん!』『この距離ならバリアは貼れないな!』

速水「あの頃は良かった。今なら俺もそう思える、睦月」

速水「そして俺はこのままでいいのかな? 剣崎」

速水「俺は…小夜子…」モグモグ

ヴァルゴ・ゾディアーツ『また間食の量が増えていないか』

速水「黙れ! 貴様に何がわかるというんだ…」

ヴァルゴ『何も』

速水「だろうな!」

速水「何か用でもあるのか」

ヴァルゴ『君を見張る様に命じられていてね』

速水「えっ、それバラすのか…」

23: 2012/03/26(月) 21:44:01.15 ID:Sy7bnsLw0
速水「しょちょ…理事長が?」

ヴァルゴ『……』

速水(ダークネビュラ行きが一歩一歩と近づいてきている)

速水「お、俺は…私は今休暇を取っているんだ。プライベートまで干渉してくれるのは止してくれ」

ヴァルゴ『それは申し訳ない。しかし、ならば先程のフォーゼとの戦闘は?』

速水「ただの気まぐれだよ…いいから何処かへ消えてくれないか、ヴァルゴ」

ヴァルゴ『ふむ。食事の途中、邪魔をして悪かったよ』

ヴァルゴ『せいぜい楽しんでほしい。残りの休暇をね…残りの』

速水「くっ、嫌な含みを…!!」

速水「残る同僚は嫌な感じの奴らばかり。子犬ちゃんがいなくなってから俺の立場がボロボロになってきていないか…」

速水「俺は、俺はまたボロボロにならなければならないのか…?」

速水「うわあああああああ!!」ガシャーン

速水「……一旦、職場から離れよう」

橘(速水)「そうだ。帰るんだ、橘咲夜としてみんなの元へ」

26: 2012/03/26(月) 21:47:48.14 ID:Sy7bnsLw0
喫茶店ハカランダの前

橘(考えなしにここへ来てしまったが。ここへ来たらみんなに会えるかもしれないな)

始「……橘?」

橘「始…!」

始「どうした。店の前で突っ立って」

始「邪魔だ」

橘「お前に邪見に扱われる事すら懐かしいな…!」

橘「久しぶりだな、始。相変わらずか?」

始「ああ、全て剣崎のおかげでな」

始「俺はあいつの為にも俺の為にも、人間たちの中で生きている。今もこうして」

橘「そうか」

始「……」

橘「……」

始「用はそれだけなのか?」

橘「そういうわけじゃないんだが」

28: 2012/03/26(月) 21:50:51.25 ID:Sy7bnsLw0
遥香「あら、もしかしてあなたって」

橘「どうも。橘です」

遥香「あ、そうそう! 橘咲夜さん! 懐かしい人ね~」

遥香「ウチの天音がお世話になったみたいで」ペコペコ

橘「いえ…そんな…」

橘「天音ちゃんは……立派に役を終えました。ご卒業おめでとうございます」

遥香「そんなに畏まらないで」

橘「天音ちゃんは今は?」

始「大学だ。そのせいで今はここにいない」

30: 2012/03/26(月) 21:53:04.49 ID:Sy7bnsLw0
遥香「そうなのよー。あの子ってば都会の方で1人暮らし! もう心配で心配で」

遥香「ねぇ、始さん?」

始「いや、別に」

橘(天音ちゃんの事だというのにやけにドライだな、始は)

橘「何かあったのか?」

始「何もない。あの子はもう好きに生きたらいい」

始「俺の対象外だ」

橘「始に何が…?」

35: 2012/03/26(月) 21:56:03.69 ID:Sy7bnsLw0
遥香「それより橘さん。お仕事の方は大変でしょう」

橘「! ええ、まぁ」

始「お前らしくもない事をしているらしいな」

橘「そうかもしれないし、そうではないのかもしれない」

橘「わがりゃないんだぁっ!!」ドンッ

遥香「大丈夫…?」

始「店の中で騒ぐなら出て行ってもらうぞ、橘」

橘「……すまない。疲れていて」

橘「俺の方より、この店の方が大変でしょう」

遥香「そうでもないわよ。それに、この店もそろそろ畳むし」

橘「えっ…」

始「最近客足が途絶え始めたんだ。それに店の経営も思わしくない」

始「結果、この春にハカランダは終わりを迎える」

遥香「ちょっと残念だけどね…」

橘(変わったのは俺だけじゃなかった…俺の周りまでだ…)

36: 2012/03/26(月) 21:59:19.88 ID:Sy7bnsLw0
橘「それじゃあ、ご馳走になりました。腹もこれだけ膨れましたよ」

遥香「噂には聞いていたけど本当に大食らいなのねぇ、橘さんって」

橘「現金払いで」ニコッ

始「……」

橘「始、剣崎がした事を無駄にしないようにしろ。これからもだ。いいな」

始「お前に言われるまでもない」

橘「そうか、それならいいんだ」

橘「自由に生きてくれ…」

始「おい」

始「バイクはやめたのか?」

橘「ああ、もうガラでもなくなってしまってな」

橘「今は高級車を乗り回しているんだ」

始「」イラッ

始「くだらん!」

橘「始? 何を怒っているんだ、あいつは…」

37: 2012/03/26(月) 22:04:22.94 ID:Sy7bnsLw0
虎太郎「橘さん! 本当にあの橘さんだ!」

広瀬「いきなり会おうだなんて言い出すから驚いたけど」

広瀬「相変わらずの橘さんだったわけねぇ~」

橘「それより何か注文していいかな? 少し腹が空いて」

虎太郎「どうぞどうぞー。ていうかお昼過ぎなのに何も食べてなかったんだ?」

橘「いや、さっきハカランダで食ったんだが少し遠慮して控えてな…」

広瀬「橘さんが控える? なんだからしくない…」

虎太郎「橘さんも変わったって事だよ!」

橘「お前たちは変わりなさそうだな」もぐもぐ

広瀬「そんなことないんですけどー。ね?」

虎太郎「そうそう。それぞれ結婚したり、仕事したり。もう剣崎くんがいた頃とは…」

広瀬「ちょっと、バカ!」

虎太郎「あ、ごめんなさい…」

橘「やっぱり変わりないよ。お前たちは」もぐもぐ

虎太郎・広瀬「橘さん…!」

39: 2012/03/26(月) 22:07:18.55 ID:Sy7bnsLw0
虎太郎「それより橘さん。今は校長先生やってるんでしょ? すごい!」

橘「大した事じゃないが」

虎太郎「そんな事ないよ! あ~、やっぱり橘さんは凄い人だよ」

広瀬「でも実際校長って何してるわけ? 椅子に座って書類に目を通す仕事?」

虎太郎「そんなわけないでしょ」

橘(半分当たりといったところか)

橘「PTAや警察に毎日手を焼いている」

虎太郎・広瀬「警察?」

橘「しまった…」

広瀬「今、警察って言ったわよね。もしかして問題児ばかり集まってる学校の校長なの?」

虎太郎「た、橘さんらしいや…!」

橘「そういうわけじゃない! 決めつけるな!」

42: 2012/03/26(月) 22:11:03.31 ID:Sy7bnsLw0
橘「うちの高校は生徒一人一人の個性を大切にしているんだ。そういう事をしているとどうしても数人は行きすぎた生徒が出てきてしまうだろう」

虎太郎「だからって警察が出てきちゃうような子がいるって」

橘「最近ではどこの学校もそうだ。うちだけが特別というわけではない!」

広瀬「えっと~…天高?」

虎太郎「え? なにそれ」

広瀬「ちょっと今調べてみたのよ。そこよね、橘さんの学校」

橘「あ、ああ…」

広瀬「……悪い感じではなさそうだけど。悪い感じの事件の噂が出てるわね」

橘「バカな! そういうのは全て理事長と一緒にもみ消したぞ!」

虎太郎「……」

橘「違う!」ドンッ

虎太郎「何が違うんだよぉ!?」

45: 2012/03/26(月) 22:14:43.28 ID:Sy7bnsLw0
虎太郎「橘さん怖いー!」

広瀬「橘さん…学校の話してからちょっと変よ? 後ろめたい事でもあるの?」

橘「ふざけるな! 俺の何がわかってそんな勝手を!」

橘「もういい……時間の無駄だ」

虎太郎「ちょっと橘さん!」

広瀬「逃げる気!?」

橘「黙れ!」

橘「黙ってくれ…俺はもう聞きたくない…!」

虎太郎「橘さん、一体どうしちゃったんだよ…」

広瀬「私たちに相談してくれてもいいじゃない!」

橘「何を相談しろっていうんだ! お前たちにそんな真似できるか!」

虎太郎「い、行っちゃった…」

広瀬「何よあの態度! しかも自分が食べた分のお金払ってないじゃない! 感じ悪いわね!」

46: 2012/03/26(月) 22:18:01.90 ID:Sy7bnsLw0
橘「はぁはぁ…!」

睦月「あれ、橘さんじゃないですか」

橘「…睦月」

橘「また俺を笑うつもりか。どうなんだ!」

睦月「いきなりどうしたんです。橘さん」

橘「……」

睦月「そうだ、橘さん。久しぶりにどうですか?」

睦月「七並べ」ス

橘「何だと…?」

48: 2012/03/26(月) 22:22:06.63 ID:Sy7bnsLw0
睦月「……」サッサッ

橘「何のつもりだ、睦月」

睦月「七並べの気分だったんですよ…」

睦月「橘さんも好きでしょう? これ」

橘「ふん、くだらないぞ」

睦月「…橘さん。俺、こう思うんです」

睦月「またアンデッドが出てきてくれないかって」

橘「!」

橘「バカを言うな! ぶっとばすぞ!」

睦月「橘さんだって内心そう思っているんでしょう!?」

睦月「アンデッドがいれば俺たちはまた仮面ライダーだ!」

橘「お前は!」

睦月「満足してないでしょう、あなただって! 今の自分に!」

49: 2012/03/26(月) 22:25:34.18 ID:Sy7bnsLw0
橘「何の為に剣崎は犠牲になった! 始の事だけの問題じゃないんだ!」

橘「それだけはダメだ、睦月!」

睦月「ちっ…」

橘「睦月、どうしたんだ…お前」

睦月「嫌気が差したんですよ。俺は俺自身に」

睦月「つまらないんですよ…何もかも…」

橘「睦月…俺だって、俺だってそうだ…!」

橘「だが時には我慢が必要だ。俺はこれを試練だと考えて乗り越えようと」

睦月「ははっ、綺麗事並べちゃって…」

睦月「こんな事なら俺も天高の先生にでもなってゾディアーツに」

橘「睦月…」

睦月「そうしてくださいよ、橘さん! 校長パワーを使って!」

橘「お前は、ダメだ…!」

睦月「なぜです!」

橘「今の俺にそんな権限はない! …変わらなきゃいけないんだ。俺たちは」

50: 2012/03/26(月) 22:29:43.07 ID:Sy7bnsLw0
橘「過去に囚われてはいけない。そのままではいられないんだ」

橘「俺は校長として、睦月はサラリーマンとして生きていかなければならない」

橘「ダメだ。仮面ライダーに縋っては…」

橘「わかってくれ」

睦月「わ、わかりませんよ…俺…」

睦月「もうダメだぁ…!」

橘(強く生きてくれ、睦月。俺はお前に堕ちて欲しくない)

橘(先輩として俺はこいつの道を正してやらなければ)

睦月「……橘さんはいいよなぁ」

橘「え?」

睦月「橘さんはさ、俺なんかより…あはは…」

睦月「さようなら橘さん」フラフラ

橘「睦月…」

ヴァルゴ『リブラ』

橘「!」

51: 2012/03/26(月) 22:32:37.14 ID:Sy7bnsLw0
橘「まだ私を見張っていたのか…」

ヴァルゴ『休暇も今日で終わりだ。リブラ』

ヴァルゴ『自分の仕事に戻ってもらおうか』

橘「くっ!」

ヴァルゴ『君の過去がどうであれ、責任は果たしてもらわなければ』

橘「わかっている。放棄するつもりは毛頭ないさ…」

橘(そうか。橘咲夜でいられるのももう終わりなのか)

橘(明日からまた速水公平。リブラ・ゾディアーツ)

ヴァルゴ『……それでは、私はそろそろ行くよ』

橘「何処へでも行ってくれるといい。もう私に付きまとうな」

ヴァルゴ『ああ、そうしている暇もなくなった事だしね』

橘「何…?」

54: 2012/03/26(月) 22:36:03.34 ID:Sy7bnsLw0
次の日

速水(橘)「さて、誰にスイッチを渡すか」

鬼島「もたもたしていると、あたしがさっさとあげちゃうかもしれないしねぇ」

速水「鬼島…」

鬼島「目をつけていた奴を横取りってーのも味があるでしょうwww」

速水「あまり舐めたマネをしてくれるなよ…どうにかなりたいのかな」

鬼島「おー怖い怖いwwwこりゃ参ったねぇwww」

速水「ちっ、どこまでも気に食わない男だ…!」

速水(もし鬼島がスイッチを渡した生徒が最輝星なんか光らせてしまった日には俺は!)

速水「一刻も早くどうにかしなければ…」

速水「……全く、以前とは逆の立場となってしまったな。俺も」

速水「こんな姿を見たら剣崎は何て言うだろうか。幻滅してしまうかな」

56: 2012/03/26(月) 22:40:06.53 ID:Sy7bnsLw0
我望「さて、久方ぶりの休暇はどうだったかね」

速水「…とても充実していました」

速水「なぜヴァルゴを私に付ける様な真似をなさったのですか…」

我望「気に食わないかね? リブラ」

速水「当たり前です! 私は」

ヴァルゴ『別にプライベートに干渉するような真似はしなかったが?』

速水「そういう問題じゃない!」

我望「まぁ、いいじゃないか。過ぎたことだよ」

我望「それよりも次は期待していいのかね」

速水「…ぜ、是非期待していただいて」

我望「そうか。楽しみにしているよ、リブラ」

我望「君ほどの男がこれ以上失態を犯してしまっては責任重大だ」

速水「…重い」

我望「そうだ。心配なら、どうだね? たまにヴァルゴの働きを見て何かを学んでは」

速水「えっ…」

59: 2012/03/26(月) 22:44:26.97 ID:Sy7bnsLw0
ヴァルゴ『……』

速水(こいつ、既に誰かに目安をつけてスイッチを渡したというのか)

速水「お言葉ですがその必要はないかと」

我望「遠慮なんてしなくていい。なぁ、ヴァルゴ」

ヴァルゴ『仰せのままに』

我望「君はまだまだ勉強不足なのではないかね、リブラ」

速水「なっ…!?」

速水「そんな馬鹿な! 私はこれまでにスコーピオンを覚醒させて!」

我望「ああ、よくやってくれたと思うよ。しかし、後がだね」

我望「何はともあれだ。リブラ、しっかりとやってくれたまえ」

速水「はっ、はい……」グヌヌ

ヴァルゴ『では、私はこれで』

速水(あいつ、誰に渡した? 鬼島だけを問題視するわけにもいかないのか?)

速水「し、失礼します」

速水(邪魔してやろうか……)

61: 2012/03/26(月) 22:48:09.25 ID:Sy7bnsLw0
速水「どの生徒に渡した、ヴァルゴ…邪魔をしてやるぞ…!」

速水「むっ」ササ

美羽「ほら急げ! スッとろいわよー!」タタタ

弦太郎「うおぉー! 美羽は元気だなぁ!」タタタ

JK「げ、元気すぎ…元気す、ぎ…!」ドテッ

ユウキ「ああ、もうダウンした! JK脱落!」

美羽「情けない! そんなんじゃ仮面ライダー部の男として情けなさいわ」

JK「姉さんが元気すぎるっす…」

速水「なんだあいつら…ゾディアーツを発見したと思えば、ただの慣れ合いか」

速水「如月弦太郎…仮面ライダーフォーゼか…」

弦太郎「うおおぉー! 青春パワーダッシュだぁー!」タタタッ

速水「あれではただの馬鹿。仮面ライダーとしてはダメだな!」

速水「仮面ライダー…ギャレン…」

『アンデッドがいれば俺たちはまた仮面ライダーだ!』

速水「睦月ぃ…」

64: 2012/03/26(月) 22:52:24.76 ID:Sy7bnsLw0
賢吾『如月、聞こえるか! ゾディアーツが現れた。現場に朔田と野座間が先行している』

弦太郎「何!? マジか!」

美羽「ふふっ、この連続ダッシュ100本の成果を見せるときが来たようね」

JK「絶対これ意味ない!」

美羽「グダグダ言わない。ほら、行くわよみんな!」

ユウキ「仮面ライダー部ぅぅぅ~~~出動ぉ~~~!!」

弦太郎「燃えてきたぜぇーーー!!」

タタタッ

速水「お子様の集まりだな」

速水「だが、まさか校外で暴れるとは…例のヴァルゴのか?」

速水「早いところフォーゼが片付けてくれる事を祈りたいところだな」

速水「……」

速水(本当に悪役が型にハマってきている…こんなもの、本当の俺ではない…!)

68: 2012/03/26(月) 22:57:21.45 ID:Sy7bnsLw0
サーペンス・ゾディアーツ『アッハハハハー!』

ユウキ「いたいた! おーい!」

友子「流星さん。みんなが」

流星「随分早かったですね…?」

弦太郎「おう、走ってきたからな! 美羽の特訓のおかげだ」

美羽「ほーら、ためになったでしょう?」

JK「現場急行のための特訓だったんスか!?」

友子「それよりもあのゾディアーツ。見て」

賢吾『奴は…どうやらヘビ座のゾディアーツのようだな』

71: 2012/03/26(月) 23:00:21.49 ID:Sy7bnsLw0
ユウキ「ん~? ヘビ? てぇー周り凍ってる!?」

流星「ええ、奴は冷却ガスを放出させて様々な物を凍らせる事ができるみたいです」

弦太郎「さむっそうな奴だなぁ~~~……」

美羽「寒さには暑さよ。弦太郎!」

弦太郎「おー! 氷なんて全部溶かしてやるぜ!」バッ

サーペンス『何だ貴様は!』

弦太郎「仮面ライダーフォーゼの如月弦太郎! 後ろは仮面ライダー部のみんな!」

3・2・1

弦太郎「変身!」

72: 2012/03/26(月) 23:05:18.15 ID:Sy7bnsLw0
フォーゼ(弦太郎)『宇宙、キタァーーーーー!!』

ユウキ「━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━」

美羽「さぁ、早い所やっちゃって! 作戦は暑さよ」

フォーゼ『はいはい、っとー』ファイアー ファイアーオン

賢吾『氷には炎。単純だが悪くはないかもしれない。気をつけていけ』

フォーゼ『も・え・る・ぜぇ~~~!!』

サーペンス『仮面ライダーだと?』

サーペンス『貴様のような奴が仮面ライダーだなんて認められるか!』

流星(奴がアリエスになる可能性もあるか。念の為だ)スッ

友子「流星さんまた逃げようとしてる。ダメよ」ガシッ

流星(このゴス女はそろそろいい加減にしないか…!!)

ユウキ「弦ちゃんいけぇ~~~!!」

フォーゼ『一気にいくぜ!』

74: 2012/03/26(月) 23:08:04.33 ID:Sy7bnsLw0
サーペンス『戦い方が全くなっていない! コンボは気をつけて使わなきゃな』

フォーゼ『コンボ? え?』

サーペンス『バイト、ブリザード』

賢吾『何だ、奴の様子がおかしい…!』

サーペンス『ブリザードクラッシュ!』

フォーゼ『うおおぉ、なんだ!? キック? 氷まき散らしのキック!?』

流星「いけない、如月くん! それをかわして!」

美羽「弦太郎!」

サーペンス『貴様なんてのが仮面ライダーなんて、認めないんだー!』

フォーゼ『うわあああああああ!?』

賢吾『如月っー!』

76: 2012/03/26(月) 23:11:27.40 ID:Sy7bnsLw0
ユウキ「ど、どうしよどうしよ…」

JK「なんか強い感じっスよ、あいつ!」

フォーゼ『ま、まだまだぁ…!』

サーペンス『根性だけは認めてやる。だが俺は最強。ゾディアーツでも最強なんだ…』

サーペンス『うおおおぉ!』

パワーダイザー!

サーペンス『うぐっ!?』

隼「遅くなったな、弦太郎!」

フォーゼ『おぉ、隼~!』

ユウキ「隼先輩ナーイス!」

美羽「よし、このまま2人掛かりでやっちゃいなさーい!」

JK「リンチ、リンチ! ボッコボコ!」

友子「つ・ぶ・せー」

流星(ふん、お気の毒に…)

79: 2012/03/26(月) 23:14:20.10 ID:Sy7bnsLw0
隼「弦太郎。挟み撃ちだ」

フォーゼ『了解! いくぜー!』

サーペンス『ま、まずい…う、うわあああ…!』

リブラ『』サッ

フォーゼ・隼「!」

リブラ『引くぞ。いいな』

サーペンス『だ、誰だ…!』

リブラ『ふんっ』グイ

サーペンス『うあっ――――――』

隼「ん、逃げたのか?」

賢吾『惜しかった。あと一押しの所だったのに…!』

フォーゼ『どうする? 追うか?』

賢吾『いや、奴のデータが取れた所だ。一旦部室に戻って来てくれ』

81: 2012/03/26(月) 23:17:24.48 ID:Sy7bnsLw0
リブラ『スイッチを押すんだ』

サーペンス『……』カチッ

睦月「あんたは」

リブラ→速水(橘)「」カチッ

睦月「!」

速水「やはりそういうことだったか」

速水「なぜ、お前にスイッチが渡ったかは聞かないでおくとして…」

速水「どうしてだ! 睦月!」

睦月「橘さんには関係ないですよ…」

速水「関係ないはずがあるか!」

睦月「橘さんだってゾディアーツじゃないですか!」

速水「それは…」

睦月「そんな人にああだこうだ言われる筋合いはありませんよ」

速水「睦月、俺はお前に」

睦月「聞きたくありませんよ! 放っておいてください!」

85: 2012/03/26(月) 23:20:11.60 ID:Sy7bnsLw0
速水「それはお前が使っていい代物じゃない」

睦月「うるさい!」

速水「いいか、睦月。スイッチを俺に返すんだ…さぁ」

睦月「ふんっ」カチッ

サーペンス『ふん!』

速水「うっ…」

サーペンス『邪魔しないでくださいよ。橘さん』

サーペンス『せっかく手に入れた力だ…取り上げられるなんて御免ですよ』

速水「…力づくでも奪われなければ、わからないようだな」カチッ

リブラ『睦月、今なら間に合うんだ』

サーペンス『冗談も程々にしておいてくださいっ』

リブラ『睦月っ』

サーペンス『俺はサラリーマンを捨てたんだぁ!』

86: 2012/03/26(月) 23:23:53.68 ID:Sy7bnsLw0
サーペンス『…はぁ、はぁ!』

リブラ『今のお前では俺を倒す事はできない』

リブラ『もう一度言う、睦月。スイッチを返せ』

サーペンス『嫌だぁ!』

リブラ『睦月…』

ヴァルゴ『そこまでだよ。リブラ』

リブラ『ヴァルゴ…!』

ヴァルゴ『困るね、こういう事をされては』

ヴァルゴ『処刑を早めた方がいいのかな?』

リブラ「よ、よせっ…!」

サーペンス『……』カチッ

睦月「橘さん。俺はスイッチを手放すつもりなんてない。俺はホロスコープスにまで昇り詰めるんだから」

リブラ『お前では無理だ!』

ヴァルゴ『無理かどうかは、私が決める事だよ。リブラ』

89: 2012/03/26(月) 23:27:15.97 ID:Sy7bnsLw0
リブラ→速水「なぜ、天高以外の人間にスイッチを渡した。ヴァルゴ」

ヴァルゴ『貴重な人材がそこにいたから。それだけの事』

ヴァルゴ『リブラ、君は変わりなく天高の生徒だけを選別していればいい』

速水「睦月だけは止せ!」

睦月「頼んでもいないんだよ! 勝手な事ばかり言って!」

速水「これはお前の為なんだ…お前はレンゲルじゃなかったのか…?」

睦月「黙れ…レンゲルは氏んだ。今の俺はサーペンス・ゾディアーツだ」

睦月「じゃあね橘さん。せいぜい俺に追い抜かれない様に気をつけなよ…」

ヴァルゴ『そういう事だな』

速水「くっ…!」

90: 2012/03/26(月) 23:30:09.70 ID:Sy7bnsLw0
「天高の人間じゃないかもしれない?」

賢吾「ああ、可能性としては高い」

JK「でもそんな事今までに一度もなかったじゃないっスかぁ」

ユウキ「うんうん」

隼「どうしてそう思ったんだ?」

賢吾「現場が天高から離れ過ぎている。そして奴の攻撃は無差別すぎるんだ」

賢吾「まるでストレスを発散しているだけのようにな」

弦太郎「おい、それだけじゃワケになってないんじゃねぇか?」

賢吾「話は最後まで聞け、如月」

賢吾「朔田と野座間が先行したときに見つけた物がある。これだ」

美羽「社員証? 上城睦月…ねぇ」

91: 2012/03/26(月) 23:33:08.93 ID:Sy7bnsLw0
ユウキ「この人が今回のスイッチャーってこと?」

流星「恐らくは。奴が現場で暴れる前にスイッチを押す所を僕と野座間さんも目撃しましたし」

友子「うん。それでこの社員証がそこに落ちてて」

賢吾「つまり犯人探しする手間が省けたというわけだ。良かったな」

隼「いいのか?」

弦太郎「あっさり持ち主がわかったところで、この睦月って奴からスイッチを取り上げればいいんだな!」

美羽「はっ、楽勝ね」

流星(やれやれ。その楽観的な考えはどこからくるんだよ…)

95: 2012/03/26(月) 23:36:05.04 ID:Sy7bnsLw0
隼「社員証もある事だ。働いている会社もわかるし、見つけるのも簡単だな」

賢吾「それなんだが」

JK「おっ、嫌な予感!」

賢吾「さっき連絡を取ってみた。するとどうだ、上城睦月はつい先程辞表を提出したらしい」

ユウキ「会社やめちゃったの!?」

美羽「その男は仕事で溜まりにたまったストレスに耐えきれず、スイッチを押してしまったのかもしれないわね…」

JK「だからって会社止めちゃう必要あります!?」

弦太郎「そんな事はどうでもいい。俺たちは一刻も早くそいつを止めなきゃいけないんだ」

弦太郎「町で暴れてストレス解消なんてしてたら滅茶苦茶になっちまうだろ?」

友子「早く、止めにいきましょう」

流星「住所は? それぐらいなら会社でまだ抑えているはずでしょう」

賢吾「…外部の人間にそう簡単には漏らせられないと断られた」

弦太郎・ユウキ・JK「ケチだなぁー!」

美羽「とにかくフードロイドを町に出しているんでしょ? 私たちも手分けして探すわよ」

96: 2012/03/26(月) 23:39:13.34 ID:Sy7bnsLw0
速水「まずい事になった。睦月…」

速水「俺にはあいつを止める事はできないのか? またあいつを暴走させてしまって」

速水(何とかしてやらなければいけない…だが)

速水(ここで俺が妨害を働けば問答無用でヴァルゴにダークネビュラへ送られてしまうだろう)

速水「奴の能力の前では、俺は…!」

速水「…剣崎、お前ならこんなときどうした?」

速水「答えてくれ! 剣崎!」

速水「俺はあまりにもダメで、無力で、臆病すぎる…こんな時に限って恐怖心が蘇るんだ!」

速水「俺の心に恐怖心が…込み上げてきて…!」

『橘さん』

速水「!」

速水「け、剣崎。剣崎なのか!」

『橘さんしっかりしてください。あなたは俺の先輩でしょ』

速水「ああ…! ああ、そうだ! お前の先輩だ!」

102: 2012/03/26(月) 23:43:02.35 ID:Sy7bnsLw0
速水「教えてくれ剣崎! 俺はどうしたら」

『睦月だって。あいつにとって橘さんはあいつの先輩だ』

『先輩は後輩の良いお手本にならなきゃ』

速水「剣崎…?」

『もうわかっているはずです。橘さんは。自分がやらなきゃいけない事が』

『俺が教えるまでもないんだ。橘さん』

速水「俺がやらなければいけないこと…」

速水「睦月の目を覚まさせてやる」

『あいつに教えてやってください。例え仮面ライダーになれなくったって』

『お前が持つ正義の心そのものが仮面ライダーなんだって』

速水「ああ、剣崎」

『頼みましたよ、橘さん』

速水(そうだ、俺は橘咲夜。仮面ライダーギャレン)

速水→橘「今だけは…速水公平の名を捨てさせてもらうぞ!」

105: 2012/03/26(月) 23:47:09.28 ID:Sy7bnsLw0
隼「そう簡単に見つかるのかぁ? おーい」

流星「流石にゴミ箱の中にはいないと思いますけど…」

流星(奴のラストワンまでにはメテオに変身しておきたい)

友子「」ガサゴソ

流星(このゴス女から離れて行動した方が良さ気だな…)

友子「逃げちゃダメだよー」

流星「へぇっ!?」

美羽「こら、そこ! 真面目に探しなさい!」

106: 2012/03/26(月) 23:51:21.78 ID:Sy7bnsLw0
賢吾「…それより手分けして探すべきではないか?」

美羽「JKたちが情報を集めている事だし、私たちはこっちに専念しましょう」

賢吾「時間の無駄にならないといいがな」

弦太郎「おぉーーーい!!」

隼「何か情報掴めたか!」

ユウキ「いいえ、全然っ!」

賢吾「…想像通りというか」

流星(残念、時間の無駄になったな)

JK「いやぁー、やっぱ俺らってまだ学生でしょ。社会人系は範囲外と言いますかね」

美羽「もっと視野広くできないの!」

JK「無茶言わんでつかんさぁーい!」

108: 2012/03/26(月) 23:55:05.15 ID:Sy7bnsLw0
隼「まぁ、弦太郎たちも頑張ったんだ。それに俺たちも何も掴めていないし」

弦太郎「くっそ~……天高の生徒じゃないってだけで随分面倒になったな!」

友子「町全体となると、私たちだけじゃ難しいかも」

賢吾「ああ、だからといって奴が暴れ出すのを待つというわけには…」

弦太郎「そんな事やらせるかよ! ぜっっってー見つけてやるからなぁ!」

睦月「いや、その必要はないかな」

「!」

睦月「仮面ライダーはどいつだ? …お前だな」

ユウキ「こここ、この人ぉ!? 上城睦月って人!」

流星(まさか本人からこちらに接触してくるとはな。思ってもみなかった)サササッ

友子「」ガシッ

流星「あ、はい…逃げませんから…」

友子「全くもうっ」

111: 2012/03/26(月) 23:58:08.82 ID:Sy7bnsLw0
弦太郎「そう! 俺が仮面ライダーだ」

弦太郎「大人しくスイッチをこっちに渡してもらおうか。上城睦月!」

睦月「渡せって? ふん、馬鹿を言うなよ。渡すものか」

睦月「仮面ライダーはこれ以上いらないんだよ…!」ラストワン…カチッ

睦月「」 サーペンス『うおおおおお!!』

賢吾「まずい、既にラストワンを迎えていたのか!」

美羽「弦太郎! 変身よ!」

弦太郎「あいよー!」

3・2・1

弦太郎「変身!」

サーペンス『こい、仮面ライダー…俺が叩き潰してやる』

フォーゼ『うおぉ~~~! 宇宙キタァーーーーーー!!』

ユウキ「━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━」

フォーゼ『仮面ライダーフォーゼ! タイマン張らせてもらうぜ』

サーペンス『面白い…!』

113: 2012/03/27(火) 00:01:02.19 ID:Sy7bnsLw0
賢吾「パワーダイザーを使うぞ。いけるな、先輩?」

隼「いつでも行ける!」

フォーゼ『いらねぇ。タイマンだ、タイマン!』

賢吾「あの馬鹿は…」

フォーゼ『おーりゃ!』

サーペンス『ふん、初心者の戦い方だな…』

ユウキ「また凍らせてきてる!」

美羽「弦太郎、ファイアーよ、ファイアー! 熱で勝負!」

フォーゼ『任せとけ!』ファイアー ファイーオン

サーペンス『ちっ…』

友子「弦太郎さーん、頑張れー!」ガシッ

流星(こいつ、応援の最中でも俺を放そうとしない…)

サーペンス『これなら、どうだ…?』

サーペンス『スクリュー、ブリザード』

115: 2012/03/27(火) 00:05:07.81 ID:kEdV213L0
サーペンス『ブリザードゲOル!』

ユウキ「うわぁ、氷のパンチキター!?」

フォーゼ『きかね…うおぉっ!?』

サーペンス『調子に乗るなよ、ロケット頭の仮面ライダー如きが!』

フォーゼ『うわあああっ!?』

JK「ちょいやば気っスよアレ!」

サーペンス『格が違うんだよ、フォーゼ…』

フォーゼ『何が違かろうと、俺は諦めねーぜ…』

賢吾「如月! 距離を取って遠距離攻撃系のスイッチを!」

フォーゼ『そうしたいのは山々だけどっ』

隼「ダメだ。足と地面が一緒に凍結させられて身動きが取れないんだ!」

116: 2012/03/27(火) 00:08:07.13 ID:kEdV213L0
美羽「す、すぐに溶かしなさい! それから…!」

フォーゼ『こいつに隙ができねぇんだ!』

サーペンス『逃がすと思っているか? 俺は甘くはない』

ユウキ「あーもー! こんなときこそのメテオなのにー!」

流星(こんなときに捕まってるんだよ…!)グググ

賢吾「やはりダイザーを呼ぶしかないか」

『いや、その必要はないな』

賢吾「なにっ」

ギャレン(橘)『ここは任せてくれ』

フォーゼ『あー!? 誰だお前ー!』

サーペンス『!!』

ギャレン『俺は橘…ギャレンだ。仮面ライダーギャレン』

流星「なにっ!?」

友子「3人目の仮面ライダー…?」

121: 2012/03/27(火) 00:12:22.83 ID:1SAdOEBR0
サーペンス『橘さん! どうしてその姿に!』

ギャレン『睦月…俺はお前を正気に戻す為にギャレンに、橘咲夜にもう1度だけ戻った』

ギャレン『待っていろ、俺が目を覚まさせてやる…』

フォーゼ『おいおいー! あんた何なんだー!?』

ギャレン『フォーゼ。今だけの共闘だ』

フォーゼ『お、おう?」

JK「メテオより好意的な感じ!」

流星(悪かったな!)

隼「い、いけ! ギャレンー!」

ユウキ「いけー!」

123: 2012/03/27(火) 00:15:13.59 ID:1SAdOEBR0
うわ、酔っ払っててしっかり見てなかった。橘咲也だな。すまねぇ


サーペンス『た、橘さん…うわあああああ! あんたばっかり!』

ギャレン『ふんっ!』

賢吾「上手い! あの男、相当な使い手か…?」

サーペンス『うぐっ…!?』

ギャレン『剣崎が教えてくれた…例え姿が仮面ライダーでないとしても!』

ギャレン『心は仮面ライダーであれると!!』

サーペンス『な、何っ…!』

125: 2012/03/27(火) 00:18:00.58 ID:1SAdOEBR0
朔也、だな!!!くそっ


賢吾「今までに見た事がない奴だ…ゾディアーツでもなさそうだし」

美羽「とにかく助っ人に来てくれたっていうなら心強いわ。弦太郎、今のうちに脱出よ!」

フォーゼ『おうー!』

サーペンス『どうして、どうして邪魔をするんだ橘さん! いつもいつも!』

ギャレン『…お前が堕ちようとするのなら、俺は何度だって邪魔をする』

ギャレン『それが先輩としての役目だ! 睦月!』

サーペンス『た、橘さ…うぐぁっ!?』

ギャレン『そこだ! この距離なら冷却ガスをくらわないな!』

サーペンス『ああーっ!!』

130: 2012/03/27(火) 00:22:39.83 ID:1SAdOEBR0
友子「あのひと押しよ、弦太郎さん!」

賢吾「怯んでいる今がチャンスだ。リミットブレイクを」

フォーゼ『よーし……ギャレン! 助かったぜ、あんたとは友達になれそうだ!』ロケットオン ドリルオン

ギャレン『軽いね…止めは任せるぞ、フォーゼ』

フォーゼ『了解!』ロケット ドリル \リミットブレイク/

ギャレン(情けないな。かつての仮面ライダーは倒されるべき敵と化した)

ギャレン『だけど、これでも剣崎には追いつけないな…』

フォーゼ『ライダーロケットドリルキィーーーック!!』

サーペンス『うぁあああっ―――――――』

132: 2012/03/27(火) 00:26:12.74 ID:1SAdOEBR0
弦太郎「ポチッと」ポチッ

睦月「……」

ユウキ「やったね、弦ちゃーん!」

弦太郎「おう! ギャレンが助けてくれたからなー…って」

弦太郎「あれ、ギャレンは?」

流星「目を離したすきに何処かへ行ってしまったみたいだ」

友子「気づいたときにはいなかったの」

弦太郎「え~! なんだよ、せっかく友達になろうと思ったのによぉ」

隼「なに、また会えるだろう。彼もお前と同じ仮面ライダーなんだからな」

美羽「それにしても仮面ライダーが3人。メテオに続いて謎が多いのばっかりね」

JK「その方がカッコイイ感じしますけどね~」

流星(狙っているわけではないがな)

賢吾「仮面ライダーギャレン。一体……」

133: 2012/03/27(火) 00:29:20.49 ID:1SAdOEBR0
睦月「っ……」

弦太郎「お、目が覚めたか」

睦月「橘さんは…いないのか…」

睦月「あの人は…こんなになった俺を、まだ助けてくれるなんて」

睦月「人が良すぎる、橘さん…」

弦太郎「何のこと言ってるかさっぱりだけどよ」

弦太郎「ギャレンが言ってた事、俺も聞いてて痺れたぜ。睦月!」

睦月「そう、そうか。良かったな」

睦月「……もう1度やり直そう。あの人の為にも」

弦太郎「おう! そうしとけよ!」

睦月「…ああ」

137: 2012/03/27(火) 00:32:54.83 ID:1SAdOEBR0
ギャレン→リブラ『……これで良かったのか、剣崎』

リブラ『結局は橘朔也としてギャレンの姿を借りてしまったが、所詮はただの似せただけの姿』

リブラ『本物のギャレンは、もういない』

『いいんですよ、橘さん』

『結果オーライ。気にしない気にしない』

リブラ『ふっ…そうか』カチッ

速水「ありがとう、剣崎。俺は何度もお前に助けられてきたよ」

ヴァルゴ『何を1人で話しているかは興味はないが』

速水「うわっ!?」

ヴァルゴ『なぜ邪魔をしたかは興味がある。聞こうか、リブラ』

速水「貴様に話す事などない…気に食わなかっただけさ」

ヴァルゴ『随分と軽い言い訳だ。君らしくもない』

速水「……私をダークネビュラへ送るつもりか。ヴァルゴ」

ヴァルゴ『そうしてくれても構わないところだが、今回は目を瞑っておこう』

速水「何…?」

139: 2012/03/27(火) 00:36:08.81 ID:1SAdOEBR0
速水「何故だ、ヴァルゴ?」

ヴァルゴ『君にそれを話す理由はないよ。ただ彼がハズレだっただけの事』

ヴァルゴ『ただそれだけ…。それではね、リブラ。いや、ギャレンかな』

速水「……」

速水(何を考えているかはわからないが、どうやら生き延びる事ができたようだな)

速水「今だけは感謝しよう。ヴァルゴ」

速水「…剣崎は、もういないのか?」

速水「いや、いない方がいい。今の俺を剣崎に見られたくはない」

速水「あいつには橘朔也としての、あいつにとって立派な先輩な姿の俺のままでありたい」

速水「さよならだ、剣崎。俺は変わったよ」

速水「……重い立ち場にね」



おわり(0M0)

140: 2012/03/27(火) 00:37:16.63 ID:FCXwjnaFP
辛味噌乙!!!

141: 2012/03/27(火) 00:37:31.03 ID:gCEz8X/b0

145: 2012/03/27(火) 00:38:35.90 ID:1SAdOEBR0
終わりだこのやろー、橘さん名前ずっと間違えて書いててごめんよ
初めてフォーゼのキャラをSSで使ったから、違和感あるかもしれんが許しておくれ

引用: 睦月「橘さん。仕事見つかったって聞きましたよ」橘「睦月…」