1: 2013/08/27(火) 20:59:28 ID:TmjNa0eA

ミケナナです
ここでのナナバさんは女性です
ほぼ捏造&妄想です

少女漫画のようなげろあま展開にしたいので
苦手な方は要注意

書き溜めてないのでゆっくりですが
そんなに長くはならない予定です

2: 2013/08/27(火) 21:00:57 ID:TmjNa0eA


ハンジ「ねーねー聞いて~!」

ハンジ「今期入団予定の新兵にさ、すっごい美人がいるそうだよ!」

リヴァイ「フン、興味ねぇな」

ハンジ「噂によるとその子は、金糸のように輝く長い髪と、雪のように透き通った白い肌…」

ハンジ「そして、薔薇のように朱く可憐な唇の持ち主らしいよ…!」

ハンジ「スタイルも抜群で、新兵の間では女神って呼ばれてるんだってさ!」

エルヴィン「ほう、女神か」

リヴァイ「チッ、ずいぶん大層なニックネームだな」

ハンジ「いっや~期待しちゃうよねぇ…!」キラキラ
進撃の巨人(34) (週刊少年マガジンコミックス)
3: 2013/08/27(火) 21:02:46 ID:TmjNa0eA

ハンジ「ミケは興味ある~??」

ミケ「まぁ、匂い次第だな」

ハンジ「…相変わらず、誤解を受けそうな発言するよね」

ハンジ「改めて聞くけど、他意はないんだよね?」

ミケ「フッ」

ハンジ「…まっいいや!つーわけだからさ、挨拶がてら皆で見に行こうよ!」

リヴァイ「あぁ?面倒くせぇ」

ハンジ「まま、そう言わず!エルヴィンもいいでしょ~?」

エルヴィン「そうだな、先に新兵たちに顔を見せておくのも悪くないだろう」

ハンジ「やった!そうと決まればレッツゴー♪」


---------

4: 2013/08/27(火) 21:05:56 ID:TmjNa0eA



リーネ「はぁ~…」

ヘニング「どうしたリーネ、溜息なんかついて」

リーネ「いや…なんかノリで調査兵団なんて選んじゃったけどさ…」

リーネ「早くも後悔してるっていうね…」

ゲルガー「俺もだ……」

ゲルガー「立派な兵士になって、旨い酒が飲めればいいと思っていたんだが…」

ゲルガー「よく考えたら…調査兵より憲兵になった方が酒は飲めるよな……」ハァー...

ヘニング「お、おいゲルガー、そんなこと誰かに聞かれでもしたら…」アセアセ

5: 2013/08/27(火) 21:08:58 ID:TmjNa0eA

リーネ「あーあ…せめて先輩方の中にいい男でもいるといいんだけどなぁ~」

ゲルガー「……」

ゲルガー「…いい女なら、お前の隣にいるけどな」

リーネ「うっわ!まーた始まったよ」キモッ

リーネ「脈ないからやめなって!」

ゲルガー「あぁ?何だと?」ギロッ

ヘニング「はは、懲りないなゲルガー」

ヘニング(まぁ、気持ちは分かるが…///)

リーネ「も~ナナバもきちんと断ったほうがいいよ~?ゲルガーのやつ、調子乗るから」

7: 2013/08/27(火) 21:11:08 ID:TmjNa0eA

リーネ「…って聞いてる?ナナバ」

ナナバ「…え?」

ナナバ「あ、ごめん…ぼーっとしてた」

リーネ「ちょっと、大丈夫?体調悪いとかじゃない?」

ナナバ「ううん、大丈夫だよ」

ナナバ「ごめんね、心配かけて」ニコ

一同(天使…)キュン...

ゲルガー「そ、そういえばよ、ナナバはどうして調査兵団にしたんだ?///」

ナナバ「…私?」

8: 2013/08/27(火) 21:12:57 ID:TmjNa0eA

ナナバ「私は――


ガチャッ


ハンジ「みなさんどうもこんにちはーーーー!!!」

ハンジ「元気にしてるかな!?私はハンジさんだよ!よろしくね~!!!」








シーーーーーーーーーーーーーーン

9: 2013/08/27(火) 21:15:04 ID:TmjNa0eA


<エッダレ...
<ナニアノヒト...
<イキナリナンダ...
<ザワザワ...


リヴァイ「おい、クソメガネ…いきなりクソみてぇな挨拶してんじゃねぇ」

ハンジ「えっえー!?だ、だめだった!?」

ミケ「皆引いているな」スンスン

ハンジ「まじでかッ!なんでだ!」

エルヴィン「仕方ない、ここは私が…」スッ

エルヴィン「皆、驚かせてすまない。入団式の前に挨拶をしておこうと思ってな」


<ナルホド
<センパイダッタノカ
<マトモソウナヒトモイテヨカッタ!
<ザワザワ

10: 2013/08/27(火) 21:18:51 ID:TmjNa0eA

エルヴィン「私はエルヴィン。ここ調査兵団で分隊長をやっている者だ」


<オオーッ
<ブンタイチョウ!?
<スゲー
<カッケェ!


リーネ「ねぇ、あの分隊長ちょっと素敵じゃない?」ヒソヒソ

ゲルガー「は、お前あんな堅物そうな感じが好みだったのかよ」

リーネ「女ってのはより優秀な男を求める生き物なんだよ」

リーネ「あんたも早く出世しないと、愛しの女神が他に取られちゃうよ~」

ゲルガー「はあぁ?」

ヘニング「ちょっ、お前ら静かにしろ!」アセアセ

11: 2013/08/27(火) 21:20:11 ID:TmjNa0eA

エルヴィン「こちらがハンジ、こちらがリヴァイ。どちらも班長だ」


<サッキノヒト、ハンチョウダッタノカ
<オンナノヒト?
<オトコノホウガチイサイナ
<ヒソヒソ


エルヴィン「それと、もう一人班長の……あれ?どこに行った」

ミケ「あぁすまん、ここだ」ヌッ

ミケ「ハンジが立ち止まるから中に入れなかった」

ハンジ「ぎゃあああごめん!」

リヴァイ「チッ、クソメガネが」

エルヴィン「失礼、こちらがミ…


「ミケ!!!!!」


一同「「「 !? 」」」ビクッ

12: 2013/08/27(火) 21:22:35 ID:TmjNa0eA

ハンジ「あっ!」

ハンジ「ああー!」

タッタッタッ

ハンジ「ねぇ、この子じゃない!?噂の美人って!!」

ガバッ

ミケ「!?」

一同「「「 !?? 」」」


ナナバ「ミケ…………」

ナナバ「会いたかった………っ」ギュッ...


一同「「「    」」」

13: 2013/08/27(火) 21:24:29 ID:TmjNa0eA

ハンジ「わぁ~ほんとにきれいな子だねぇ!想像以上だよ!」

リヴァイ「ハンジ、お前…」

ハンジ「ん?何?」

リヴァイ「少し黙れ…」





リーネ「えっと………ど、どゆこと……?」ポカーン

ヘニング「さ、さぁ…」ポカーン

リーネ「ナ、ナナバが……班長に……」

ヘニング「あ、ああ……抱きついてるな……」

ゲルガー「」チーン



---------

15: 2013/08/27(火) 21:26:29 ID:TmjNa0eA
短いですが、今日はここまでにします

>>6
ありがとうございます!
また明日更新しますのでよろしければお付き合いください

18: 2013/08/28(水) 19:33:03 ID:vZajEJH.



ハンジ「えーと…つまり2人は、幼馴染って感じなのかな?」

ナナバ「はい」

ミケ「……」

ナナバ「ミケのお父さんがやっている香料屋と、私の父がやっている宝石屋が隣同士で、物心つく前からずっと一緒でした」

ハンジ「へぇ~」

リヴァイ・エルヴィン(香料屋の息子だからあんなに鼻が利くのか…)

ハンジ「…あれ?」

ハンジ「でもミケは貴方のこと、あまり分かってなかったように見えたけど」

ナナバ「…はい、そのようでしたね」チラ

ミケ「……」

19: 2013/08/28(水) 19:34:14 ID:vZajEJH.

ナナバ「彼が入団して以来会っていなかったので、私の顔なんて忘れてたのかもしれません……」シュン...

ハンジ(かっ…可愛い…!)ブフォ

ハンジ「な、なるほど…入団してからってことは7年くらいかな?ミケ」

ミケ「ああ、そうだな」

ハンジ「うん、分かった!」

ハンジ「綺麗になりすぎてて、気付かなかったんだね!!」

ミケ・リヴァイ・エルヴィン「!?」

ナナバ「……そ、そんな///」カアアア

ハンジ(照れた顔もクッソ可愛いぜ…)ムフー

20: 2013/08/28(水) 20:29:19 ID:vZajEJH.


ハンジ「それでさっ、どうして調査兵団に?」ワクワク

ナナバ「…あ、はい」

ナナバ「お嫁さんにしてもらうためです」

ハンジ・リヴァイ・エルヴィン「ん…?」

ハンジ・リヴァイ・エルヴィン「…」チラッ

ミケ「…」フイッ

ハンジ・リヴァイ・エルヴィン「ん…?」

ナナバ「巨人が居なくなったらお嫁さんにしてくれるって、7年前に約束したんです」

ハンジ・リヴァイ・エルヴィン「」

21: 2013/08/28(水) 20:33:07 ID:vZajEJH.

ナナバ「だから私も彼のそばでそれをサポートしようと思って、調査兵団を選びました」

ハンジ・リヴァイ・エルヴィン「」

ミケ「」

エルヴィン「10にも満たない少女にそんな…」ウワァ...

ハンジ「ミ、ミケ…貴方口リコンだったんだね…」プルプル

リヴァイ「てめぇにそんな趣味があったとは…」ドンビキー...

ミケ「ち、ちが…」




ハァー...

ミケ「…少し、二人にしてもらえるか」

エルヴィン「…ここで手は出すなよ」

ミケ「出さん…」

---------

22: 2013/08/28(水) 20:36:36 ID:vZajEJH.



ナナバ「…久しぶりだね」

ミケ「……ああ」

ナナバ「私……ずっと寂しかったんだよ……」

ナナバ「もう何年も…ミケに会ってなかったから……」ギュ...

ミケ「やめろ、くっつくな」

ナナバ「どうして」

ミケ「ここは、お前のような子供がいていい場所じゃない」

ナナバ「…っ何それ」

23: 2013/08/28(水) 20:39:54 ID:vZajEJH.

ミケ「調査兵団は…」

ミケ「お前も知っての通り…壁外での調査を主な活動とする」

ミケ「その度に…ほとんどの兵士が巨人に喰われ、命を落とす」

ミケ「お前に、その覚悟があるとは思えん」

ナナバ「…っ私、ちゃんと分かって

ミケ「遊びじゃないんだ、やめておけ」

ミケ「まだ入団式の前だから、間に合うだろう」

ナナバ「……」

ミケ「普通に家を継ぐなり、誰かと結婚するなりしろ」

ナナバ「……ッ」

24: 2013/08/28(水) 20:43:10 ID:vZajEJH.

ナナバ「………ミケの嘘つき、」

ナナバ「あの約束はどう…

ミケ「子供をなだめる為に言ったことだ、忘れろ」

ナナバ「……っ」

ナナバ「………」

ナナバ「……嫌だ」

ナナバ「絶対に嫌だよ、諦めない」

ミケ「……ナナバ、」

ナナバ「私、調査兵団に入るから」

 


---------

25: 2013/08/28(水) 21:31:30 ID:vZajEJH.



ヘニング「あっ、いた!」

ゲルガー「ナナバ!!」

ナナバ「…あ、ゲルガー」

ナナバ「ヘニングにリーネも、どうしたの?」

リーネ「ちょっと!さっきのあれ、どういうことよ!?」

ナナバ「!あぁ」

ナナバ「ごめん、驚かせちゃったよね」ニコ

一同(かわいい……)キュン...

リーネ「…じゃなくて!詳しく聞かせてもらうよ!」



-----

26: 2013/08/28(水) 22:03:12 ID:vZajEJH.



ナナバ「…ということなんだ」

リーネ「なっるほどね~!」

ゲルガー「」チーン

ヘニング(ゲ、ゲルガー…息してない……!)

リーネ「いやぁ~まさか調査兵団を選んだ理由が、好きな人のためだったとはね!」

ナナバ「や、やだリーネ…声が大きいよ…///」カアア

リーネ・ヘニング(くっそかわいいなオイ…)

ゲルガー「」チーン

27: 2013/08/28(水) 22:07:13 ID:vZajEJH.


ゲルガー「で、でもよ、ナナバ…」

ナナバ「うん?」

ゲルガー「あの班長、さ…変人ってことで…有名みたいだぜ」

ナナバ「え、そうなの?」キョトン

リーネ「あー私もそれ聞いたな」

ヘニング「俺も聞いた」

リーネ「なんでも、初対面の人間の匂いを嗅いで、人となりを判断できるとか」

ナナバ「へぇ……」

28: 2013/08/28(水) 22:15:10 ID:vZajEJH.

ナナバ「……私は、嗅がれてないな」

リーネ「あー初対面じゃないからじゃない?」

ナナバ「…うん、そうかな」

ヘニング「きっとそうだな」

リーネ「あーあいいなぁ~私も誰かと恋仲になりたい~」

ゲルガー「お、おい!ナナバは恋仲ってわけじゃねぇよ…!」

リーネ「はぁ?時間の問題だっつーの」

ギャギャアワイワイ



ナナバ「………」

---------

32: 2013/08/29(木) 21:32:30 ID:AsA2K6oU



-入団式後-


ナナバ「ミケ!」

ミケ「…ナナバ」

ミケ「お前、本当に…

ナナバ「あぁ、ごめん」

ナナバ「ミケ班長、だよね」

ミケ「………」

ミケ「……入団、したんだな」

ナナバ「うん、そうだよ」

ミケ「………」

33: 2013/08/29(木) 21:35:47 ID:AsA2K6oU

ナナバ「…もっと嬉しそうな顔、してくれると思ってたんだけどな」

ミケ「………そんなわけないだろう」

ナナバ「ふーん…」

ナナバ「……言っておくけど、さ」

ナナバ「私は、そう簡単に諦めないし、氏なないよ」

ミケ「………」

ナナバ「これでも、新兵の間ではトップの成績だったんだ」

ナナバ「常に人員不足の調査兵団で、貴重な人材だと思うけど?」

ミケ「………」

34: 2013/08/29(木) 21:39:47 ID:AsA2K6oU

ナナバ「だから、一緒に頑張るね」ニコッ

ミケ「………」

ナナバ「…あ、そういえば」

ナナバ「同期の間で噂になってたよ」

ミケ「?何がだ」

ナナバ「ミケ班長は、初対面の人の匂いを嗅いで、人となりを判断できるって」

ナナバ「ほんとうなの?」

ミケ「……まぁ、そういうことになっている」

ナナバ「へぇー…そうなんだ」

35: 2013/08/29(木) 22:13:05 ID:AsA2K6oU

ナナバ「じゃあ、私のことも嗅いでみてよ」

ミケ「……」

ナナバ「あ、髪邪魔かな?」

ナナバ「横に流すから、ほら」サラッ

ナナバ「うなじの辺りだよね?」

ミケ「…………」

ミケ「………お前は、初対面ではないだろう」

ナナバ「……」

ミケ「…既に知っている奴は、嗅ぐ必要はない」

ナナバ「………知っているのは、7年前の私でしょう」

36: 2013/08/29(木) 22:38:19 ID:AsA2K6oU

ナナバ「7年も経てば、匂いなんて変わると思うよ」

ナナバ「髪も背も伸びたし、他のところだって…」

ミケ「何年経ったって、お前は俺にとって小さい子供のままだ」

ナナバ「………」

ナナバ「……最初気づかなかったくせに、よく言うよね」

ミケ「…もう、就寝の時間だろう」

ミケ「宿舎に戻れ、明日から演習が始まる」

ナナバ「………」

37: 2013/08/29(木) 22:40:15 ID:AsA2K6oU



ブッフォォ

ハンジ「ちょっとちょっと~リヴァイ今の見たぁ~?」プクク

ハンジ「あんな綺麗な子にあそこまで迫られて、ミケのやつよく我慢できるよね~」ブフッ

ハンジ「いっやぁ~私だったら速攻で手出してるわ」ゲラゲラ

リヴァイ「…欲望に忠実なてめぇと一緒にするな」

ハンジ「…はぁ、そういうこと言っちゃう?」カチーン

ハンジ「そんな憎まれ口叩くと、お言葉通り欲望に身を任せちゃうよ?」

ハンジ「部屋鍵かけないでおいてね~」ヒラヒラ

リヴァイ「………フン、勝手にしろ」


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---

38: 2013/08/29(木) 22:43:38 ID:AsA2K6oU
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-数カ月後-


ナナバ「ミケ、私体調悪いみたいなんだ」

ミケ「そうか、それなら」

ナナバ「匂い嗅いで調べてもらってもいいかな?」ニコッ

ミケ「医療班を呼んでおこう」フイッ

ナナバ「……」ムゥ...




リーネ「うーん、この光景…」

ヘニング「すっかり見慣れたな…」

ゲルガー「………ウラヤマシイ…」ブツブツ

39: 2013/08/29(木) 22:45:16 ID:AsA2K6oU

リーネ「しっかし、ナナバも毎日よく頑張るよねぇ」

リーネ「私だったらとっとと別の人に切り替えてるわ」

ゲルガー「ナナバはお前みたいな女とは違ぇんだよ…」

リーネ「何それ、喧嘩売ってんの?」

ゲルガー「あぁ?そうかもな」

リーネ「受けて立つよ」

ヘニング「ま、まぁまぁ二人とも、落ち着いて」アセアセ


ナナバ「ハァ…」トボトボ

40: 2013/08/29(木) 22:46:43 ID:AsA2K6oU

ゲルガー「お、ナナバ!」

リーネ「どうだったー?」

ナナバ「……また撃沈」

リーネ「そっかぁ」

ナナバ「うん……」

ゲルガー「そ…そんな落ち込むな、ナナバ」

ナナバ「…ありがとう、ゲルガー」ニコ

ゲルガー(か、可愛い……)ズキュン...!

ナナバ「………」

41: 2013/08/29(木) 22:48:50 ID:AsA2K6oU

ナナバ「…………私って、さ」

ナナバ「そんなに魅力無いのかな……」シュン...

ゲルガー「そっ…」

ゲルガ「そんなことねぇよ…!!」

ゲルガー「ナ、ナナバ……」

ゲルガー「お、お前は……っ」

ゲルガー「せ、せせ世界で一番……」

ゲルガー「綺麗… パッ

リーネ「ナナバもういないよー」

ヘニング「どんまい…」

ゲルガー「」


---------

43: 2013/08/31(土) 22:45:25 ID:rE.6b1t6



リーネ「ナナバ~もう寝ちゃった?」

ナナバ「んーん、起きてるよ」

リーネ「ゲルガー落ちこんでたよw」

ナナバ「え?ゲルガーが?どうして?」

リーネ「あはは、いや、こっちの話」

ナナバ「?」

リーネ(ゲルガー、やっぱりあんた脈ないわ…)

リーネ「ナナバも、まだ落ちこんでるの?」

ナナバ「うーん…」

44: 2013/08/31(土) 22:47:02 ID:rE.6b1t6

ナナバ「落ちこんでるというより、どうしてなんだろうと思って…」

リーネ「どうしてって?」

ナナバ「調査兵団に入ってもう数ヶ月経つけど…」

ナナバ「全然態度が軟化されないというか…目すら合わせてくれないし」

リーネ「ふーむ…」

ナナバ「確かに鬱陶しいのは分かるけどさ…」

ナナバ「昔馴染みに対して、あそこまで邪険にする理由は何だろうと…」

リーネ「うーん……」

リーネ「あ!あれじゃない?」

45: 2013/08/31(土) 22:48:06 ID:rE.6b1t6

リーネ「その約束ってさ、巨人が居なくなったらって話なんでしょ?」

ナナバ「うん」

リーネ「だから文字通りそれまで一切手は出さないって決めてて、敢えて避けてるとか…」

ナナバ「……こんないつ氏ぬかわからない状況で、そんなことあるかな」

リーネ「うん、ミケ班長真面目そうだし、可能性はあると思うよ」

リーネ「聞いてみたら?聞いたことないでしょ」

ナナバ「……うん、そうだね」

ナナバ「聞いてくる!」ガタッ

リーネ「えっ今!?」

ダッ

バタンッ

リーネ「早っ!」


---------

46: 2013/08/31(土) 22:49:18 ID:rE.6b1t6


コンコン

ミケ「…ナナバか」スン..

ガチャ

ナナバ「さすが、よく分かるね」

ミケ「こんな時間に何の用だ」

ミケ「もう消灯時間だ、部屋に戻れ」

ナナバ「ちょっとだけ、聞きたいことがあって」

ナナバ「それに答えてくれたら、すぐ戻るよ」

ミケ「……」

ミケ「…何だ」

ナナバ「うん」

ナナバ「…どうして、私のこと避けるの?」

47: 2013/08/31(土) 22:50:49 ID:rE.6b1t6

ナナバ「昔馴染みなんだし、別に避けなくたっていいじゃない」

ミケ「……」

ミケ「…避けているわけではない」

ミケ「俺たちは任務の為にここにいる。公私混同すべきではないというだけだ」

ナナバ「ふーん……」

ナナバ「じゃあ質問を変えるよ」

ナナバ「どうして、私ではだめなの?」

ミケ「………」

ミケ「…最初に言ったはずだ」

ミケ「ここは、お前のような子供がいていい場所ではないと」

ミケ「遊びじゃないんだ。人類の未来がかかっている」

48: 2013/08/31(土) 22:53:25 ID:rE.6b1t6

ナナバ「子供子供って……」

ナナバ「じゃあ、例えば……あと5年経ったら、受け入れてくれるの?」

ミケ「……」

ナナバ「違うよね、ミケの言っていることはそういうことじゃない」

ミケ「……」

ナナバ「私は真剣に話してるんだ」

ナナバ「だからミケも、はぐらかさないで真剣に応えてよ」

ミケ「………」

ミケ「……部屋に戻れ」

ナナバ「………っ」

ナナバ「……もういい」ダッ


バタンッ



-----

49: 2013/08/31(土) 22:56:35 ID:rE.6b1t6


ドンッ!!!

ハンジ「あ痛ッ」

ハンジ「……イテテテ、ごめん前見てなかったよ」

ナナバ「……っこちらこそ、すみません……」

ハンジ「…あれ?ナナバ?」

ハンジ「なんでこんな時間にここに…」 ハッ

ハンジ(泣いてる……?)

ハンジ(!あぁ…なるほど)ピ-ン

ナナバ「…では、私はこれで…

ハンジ「待って!」

ハンジ「折角だし、私の部屋でお茶でも飲んでいかないかい?」


-----

50: 2013/08/31(土) 22:58:53 ID:rE.6b1t6



ハンジ「少し、落ち着いたかな?」

ナナバ「………はい」

ハンジ「そうか、よかった」

ハンジ「しっかしミケもひどい男だね~こんな可愛い子をないがしろにするなんて」

ナナバ「…!なんでそれを…」

ナナバ「もしかして…ハンジ班長…」キッ

ハンジ「あぁごめん、私はミケとそういうんじゃないよ」クスクス

ナナバ「……」

ハンジ「……」

ハンジ「…………ここにいると、さ」

ハンジ「仲間が…どんどん氏んでいって…」

51: 2013/08/31(土) 23:02:05 ID:rE.6b1t6

ハンジ「少しずつ、心が荒んでいってしまうんだ」

ナナバ「………」

ハンジ「何かにすがって生きていきていけたら楽だけれど……」

ハンジ「失った時が怖いから…ね」

ハンジ「だからミケも、頑なに拒否してるのかもよ?」

ナナバ「……」

ハンジ「…なーんて、ただの勘だけど」

ハンジ「安心して、誰かと肩を並べられたらいいんだけどね~」

ナナバ「…………」

ナナバ「……ハンジ班長は、そういう方がいらっしゃるんでしょうか」

ハンジ「ハハ、私?」

ハンジ「さぁねぇ~♪」


-----

52: 2013/08/31(土) 23:04:02 ID:rE.6b1t6


コンコンッ

ミケ「ハンジか」スン..

ガチャッ

ハンジ「やあミケ!ちょいと失礼するよん」

ミケ「ああ、どうした?」

ハンジ「んーとね、さっき、ナナバが泣いてたよ」

ミケ「………そうか」

ハンジ「頑固だね~ミケ班長さんは」

ミケ「……ほっとけ」

ハンジ「まぁあまり干渉するつもりはないけど、可愛い女の子を泣かすのはいただけないかな~」

ミケ「………」ムゥ

ハンジ「だからちょっと質問させてね!」

ミケ「…何だ」

53: 2013/08/31(土) 23:05:43 ID:rE.6b1t6

ハンジ「どんな感じに言ったの?その、例の約束」

ミケ「………」

ミケ「…まぁ、あいつが言っていた通りだ」

ハンジ「巨人が居なくなったらって?」

ミケ「ああ………それと…」

ハンジ「それと?」

ミケ「お前が……いい匂いのする女になったら、と……」

ブフォォ

ハンジ「ちょっ…子供に言うセリフじゃないでしょそれwwwwww」ブハハハハハ

ミケ「………」ムゥ

54: 2013/08/31(土) 23:08:05 ID:rE.6b1t6

ハンジ「まぁいいけどwで、」

ハンジ「既にめっちゃいい匂いすると思うんだけど、何がダメなの?まだ合格ラインに達してないとか?」

ミケ「…………そういうのでは…ない」

ハンジ「…ま、流石にすぐ結婚は無理ってのは分かるけどさ、」

ハンジ「拒否ばっかりしてないで、少しは向き合ってみたら?」

ミケ「………でも、まだ子供だろう」

ハンジ「16歳は子供じゃないよ~
結婚できる年齢だし」

ハンジ「それに、本当にそう思ってるの?」

ミケ「………」

56: 2013/08/31(土) 23:10:32 ID:rE.6b1t6

ハンジ「最初は、ここまで勢いで追いかけてきただけのお嬢さんかと思ってたけど」

ハンジ「兵士としての素質も申し分ないし、性格も良くて、美人だし…」

ハンジ「それに何より、ミケのことを一番に想ってくれてる」

ミケ「………」

ハンジ「氏んでからじゃ後悔することもできないって、ミケもよく分かってるはずでしょ?」

ミケ「………」

ミケ「………」フッ

ミケ「…まさか、ハンジに背中を押されるとはな」

ハンジ「ははは、これでも女心は分かるつもりだよ~」

ハンジ「一応、女子だからね!」

ミケ「え?」

ハンジ「ん?」


-----

58: 2013/08/31(土) 23:20:25 ID:rE.6b1t6


ガチャ

リーネ「あ、お帰り~遅かったね」

ナナバ「…うん、ただいま」

リーネ「浮かない顔だね」

ナナバ「……うん、また撃沈した」

リーネ「そっか……」

リーネ「ナナバがいない間にふと思いついたんだけどさ、」

ナナバ「?」

リーネ「逆転の発想をしてみるのはどう?」

ナナバ「逆転の発想…?」

リーネ「うん。押してダメなら引いてみる~とか、普段と違う自分を見せてみる~とか」

リーネ「いわゆる、ギャップ萌え的なやつね!」

ナナバ「ギャップ………」


---------

59: 2013/08/31(土) 23:21:41 ID:rE.6b1t6



-朝-


コンコン

ミケ「…ナナバか」スン..

ガチャ

ナナバ「おはよう、ミケ」

ミケ「!」

ナナバ「ごめんね、朝早くに」

ナナバ「今日お休みだよね?」

ミケ「お前……髪……」

ナナバ「あぁ、うん。切ったんだ」

ナナバ「これで、うなじが嗅ぎやすくなると思ってね」

ミケ「………」

60: 2013/08/31(土) 23:23:31 ID:rE.6b1t6

ナナバ「うそうそ、冗談だよ」

ナナバ「兵士として、髪が長いと邪魔だからね」

ナナバ「変かな?」

ミケ「………」

ミケ「…………色気が、なくなったな」

ナナバ「……それって、」

ナナバ「前の私には…色気を感じてたってこと?」

ナナバ「子供扱いしてたのに?」

ミケ「……………」

ミケ「……何しに来たんだ」

ナナバ「……分かってるくせに」

ナナバ「誤魔化さないでさ、ちゃんと答えてくれないかな」

ミケ「…………」

61: 2013/08/31(土) 23:27:15 ID:rE.6b1t6

ハァ-...

ミケ「…………」

ミケ「………お前には、」

ミケ「普通に幸せになって欲しかった」

ミケ「こんな、いつ命を落とすか分からないような男ではなく…」

ミケ「もっと普通の……」

ナナバ「………」

ナナバ「だから……避けてたの?」

ミケ「……………ああ」

ナナバ「……………」

ナナバ「…私は、ミケのことを追いかけてここに来たけど………」

ナナバ「人類の為に、心臓を捧げると誓った兵士でもあるんだ」

ミケ「………」

ナナバ「…だから、それはもう無理だよ」

ミケ「………」

62: 2013/08/31(土) 23:29:13 ID:rE.6b1t6

ナナバ「………ミケと、」

ナナバ「兵士として肩を並べて歩んでいくために…」

ナナバ「ここに来たんだから」

ミケ「……………」

ミケ「………約束は、もういいのか?」

ナナバ「……ふふ、どうだろうね」

ナナバ「巨人が居なくなったら、考えるよ」

ミケ「…………」

ミケ「……そうか」

ナナバ「………うん」

63: 2013/08/31(土) 23:31:00 ID:rE.6b1t6

ナナバ「……それより、さ」

ナナバ「ミケは、その……」

ナナバ「……我慢してた、っていうことでいいのかな」

ミケ「…………」

ミケ「………ああ、そうだな」

ナナバ「……」

ミケ「正直な話………」

ミケ「お前が……あまりに綺麗になっていたから………見惚れた」

ナナバ「………本当に?」

ミケ「………おい、あまり近づくな」

ナナバ「…どうして?」

ミケ「それは、その……少し、まずい」

64: 2013/08/31(土) 23:33:36 ID:rE.6b1t6

ナナバ「……何が?」

ミケ「………っおい」

ナナバ「………嗅いでいいよ」

ナナバ「それに………」

ナナバ「嗅ぐだけじゃなくて……」

ナナバ「好きにしてほしい」ギュ...

ミケ「…………」

ミケ「………………後悔、するなよ」

ナナバ「しない」

65: 2013/08/31(土) 23:35:59 ID:rE.6b1t6

ナナバ「するわけ、ない…」

ミケ「………」

ナナバ「……ミケこそ」

ナナバ「こんな、男みたいになった私とできるの?」

ミケ「………関係ない」スン..

ミケ「どれだけ欲しかったと思ってる」


グイッ


ドサッ...



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66: 2013/08/31(土) 23:38:07 ID:rE.6b1t6
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-数年後-


ナナバ「私達…人類は、負けた……」

ミケ「………」

ナナバ「………」

ミケ「いいや……まだだ」

ミケ「人は戦うことをやめた時、初めて敗北する」

ナナバ「………」

ミケ「戦い続ける限りは、まだ負けてない」

ナナバ「……ああ、そうだね」

ミケ「………」

ナナバ「……そういえばさ」

ナナバ「ミケ、あの約束覚えてる?」

67: 2013/08/31(土) 23:39:18 ID:rE.6b1t6

ミケ「……ああ」

ナナバ「私が髪を切ったあの日、巨人が居なくなってから考えるって言ったけど……」

ナナバ「あれ、もう気にしなくていいから」

ミケ「…何故?」

ナナバ「新しい夢ができた」

ミケ「夢?」

ナナバ「お嫁さんにしてもらう…なんて、ミケに守られるみたいで、何だかしっくり来ないと思ってたんだ」

ミケ「……」

ナナバ「私は……」

68: 2013/08/31(土) 23:41:29 ID:rE.6b1t6

ナナバ「これからも、あなたの隣で…」

ナナバ「あなたと一緒に、戦い続けていきたい」

ナナバ「たとえ、巨人が居なくなったとしても、ずっと」

ミケ「………」

ミケ「……本当に、それでいいのか?」

ナナバ「うん」

ナナバ「穏やかな普通の幸せより、」

ナナバ「ミケのそばで…ミケと一緒に生きていきたいんだ」

ナナバ「いいでしょう?」ニコッ

ミケ「………ああ、」

ミケ「もちろんだ」






ミケ「さぁ……戦うぞ」

69: 2013/08/31(土) 23:42:54 ID:rE.6b1t6
以上で終わりとなります
慣れないカップリングのため、少し手間取ってしまいました
ここまで目を通してくださった方、お付き合いいただきありがとうございました

70: 2013/08/31(土) 23:44:09 ID:BHn/zxH6
乙!すばらしかった!

引用: ナナバ「ミケ、あの約束覚えてる?」