35: 2013/09/04(水) 16:41:34 ID:Cp/LwTV.

「雨降りの君」

36: 2013/09/04(水) 17:58:17 ID:S0oDBC0I

――――今夏
はじめは猛暑日が続き蒸し暑い日々を送れば
夏の終わりには全国的に
ひどく激しい雨が列島を襲った
ふらいんぐうぃっち(13) (週刊少年マガジンコミックス)
37: 2013/09/04(水) 18:12:07 ID:4nCh1FWY

しかし

男「くそ~なんでこの雨の量で警報でてないんだよ…」

俺の住むこの地域にも大雨が降っているものの
気象庁からの警報は発令されていなく
結局雨の中学校に行き、とてつもなくつらい授業を6時間受けてきたのだった

男「本当、今日はついてないなぁ」ハァ

38: 2013/09/04(水) 18:20:59 ID:S0oDBC0I

今俺は学校からの帰路にいるのだが
今日1日とことんついていなかった

まず、朝学校に来る途中
人とスレ違うときに傘を当てられてびしょびしょになる

学校についてから
眠かったので、机でつっぷして寝ていたら
ツレのやつらが机になんかおいたり
周りでなんやかんやと言い俺の睡眠を邪魔してきた

あと
弁当忘れる、授業に遅れる...etc

本当に疲れきった

39: 2013/09/04(水) 18:23:39 ID:S0oDBC0I

男「早く帰ってねよ」

ビシャア!←車が水溜まりの上を走る

男「」ビタビタ...

男「うんっがあああああ!!」

男「……」

男「ハァ…」

40: 2013/09/04(水) 18:33:14 ID:S0oDBC0I

―――――――

男「あれっ!?」

男「あそこにいるのは……幼?」

駅前の商店街のアーチの下に
幼がいた
しかし、この雨の中傘もささずにびっしょびっしょだ

男「幼ー、なにしてんだ風邪ひくz....」

男「っ!?」

泣いていた
顔をぐしゃぐしゃにして泣いていた
一体どうしたんだ?
長い付き合いだが
幼のこんな表情は初めて見た

41: 2013/09/04(水) 18:36:35 ID:4nCh1FWY

男「お、おい!どうした、幼!?」

幼「うぐっ....ひぐっ....んっ!....」ボロボロ

男「……んー」

男「とりあえず家帰ろうぜ!こんな雨に濡れたら本当か……ぜ……」

俺は大変なことに気づいてしまった……
幼の制服が雨に濡れて下着が透けている

男「っ/////」

罪悪感からすぐ目を逸らしたが見たのバレてしまったかな?
俺はすぐ顔に出るタイプだからな…
ピンクか…

42: 2013/09/04(水) 19:42:00 ID:4nCh1FWY

男「ほ、ほらっ!行こう!?」

幼「ひっく...んっ」

男「……」

男「少し待つか」

43: 2013/09/04(水) 19:46:00 ID:S0oDBC0I

幼「……すびっ…」

男「お、泣き止んだか?」

幼「……」スタスタ

男「ちょ、ちょっと待てよ!濡れちまうぞー、もうびしょびしょだけど」

あ、また下着みちゃった

男「ほら、傘」

幼「……」

男「俺なんかと相合い傘になっちまうけど、我慢しろな」

幼「……」

男「まぁ、今はなにも言わなくていいよ」

44: 2013/09/04(水) 20:42:03 ID:4nCh1FWY

男「……」

幼「……」

密着しててすごいドキドキする……

男「ひ、久々だな、こうやって2人で帰るのも」

男「中学入って、みんなに冷やかされて止めたんだっけかな」

男「思えば本当長いよな俺たちの付き合いわ」

男「なんていったって出会いは0歳だもんなww」

男「ちっさいときは毎日のように遊んでたよなぁ」

男「なんか思い出話始めちまったわww」

45: 2013/09/04(水) 20:47:26 ID:S0oDBC0I

やばい…なんか緊張してきちまった…
絶対俺今変な顔してる!
あー、もうっくそ!!
平常心、平常心....

男「!あ、ほらほらあそこの公園」

男「あの公園で毎日遊んでたんだったな」

男「そーいや知ってる?今あそこの公衆トイレ、女子便に変質者が出るらしいぜww」

なに話してんだ俺は…

46: 2013/09/04(水) 20:51:32 ID:4nCh1FWY

やっぱり俺は……
こいつのこと好きなんだな
ずっと昔から
ずっと昔からだから気づかないふりしてたんだな
久々に会っても、気持ちは褪せてない、か

48: 2013/09/04(水) 20:55:37 ID:4nCh1FWY

あぁ…もう幼のうちについちまった
俺はまた言えないのか…
チャンスは何度だってあったはずなのにな

49: 2013/09/04(水) 20:59:59 ID:4nCh1FWY

男「じゃ、じゃあな!なにがあったか知らないけど元気出せよ」

男「また落ち着いたら話聞かせてくれな」

男「それじゃ....」

幼「男....」

男「っ!?」

50: 2013/09/04(水) 21:08:35 ID:4nCh1FWY

幼「男....聞いてる?」

男「あ、あぁ聞いてる」

幼「思えば本当長いよね私たちの付き合いは」

幼「なんていったって出会いは0歳だもんねーww」

幼「ちっさいときは毎日のように遊んでたよね」

幼「なんか思い出話始めちゃったww」

51: 2013/09/04(水) 21:12:02 ID:S0oDBC0I

幼「!あ、ほらほらあそこの公園」

幼「あの公園で毎日遊んでたんだよねー」

幼「そういえば知ってる?今あそこの公衆トイレ、女子便に変質者が出るらしいよwwこわいよねww」

幼「ってなんの話してんだってねww」

52: 2013/09/04(水) 21:15:05 ID:S0oDBC0I

幼「ねぇ男」

男「ん?」

幼「なんで……なんで……なんで……」















幼「突然いなくなっちゃったの…」

53: 2013/09/04(水) 21:17:18 ID:S0oDBC0I

男「え?」

54: 2013/09/04(水) 21:18:43 ID:S0oDBC0I

と、同時に思い出した














忘れてた俺、氏んでたんだ

55: 2013/09/04(水) 21:23:35 ID:4nCh1FWY

ちょうど一週間前
その日も今日みたいな大雨だった
そしてそれが原因で
濡れた地面でおっさんのバイクがスリップし俺に向かってどかーん
一瞬で痛みはなくなったな
そう、あの駅前の商店街のアーチの下でのこと

56: 2013/09/04(水) 21:27:36 ID:4nCh1FWY

幼「ねぇ....ずっと一緒だったじゃない....ねぇ....」

俺は幼に想いも伝えられず氏んだんだった

幼「なんで氏んじゃったの....なんで....」

氏ぬってわかっていれば当たって砕けたのになぁ

幼「バカ...バカ...バカ...バ...カ」

57: 2013/09/04(水) 21:31:34 ID:4nCh1FWY

幼「バカ.......ずっと好きだった....」

58: 2013/09/04(水) 21:34:03 ID:S0oDBC0I

……………おいおいまじかよ

幼「」グスッグスッ

やっぱりついてないな


ギュッ


幼「っ!……男?」







引用: 短編書きます