1: 2013/09/04(水) 22:28:07 ID:.QabfUpM
リヴァペトです
若干見切り発車ですが、
そんなに長くはならない予定です
若干見切り発車ですが、
そんなに長くはならない予定です
2: 2013/09/04(水) 22:30:04 ID:.QabfUpM
私が任命された特別作戦班の指揮官、
もとい、
我が調査兵団の兵士長は
まったくもってよく分からない人だ。
人類最強と囁かれている一方で、
極度の潔癖症を患っている。
常に無表情。
感情を表に出すことは滅多にないが、
寡黙かと思いきやそうでもない。
清潔な見目とは裏腹に、
口から出る言葉の遣い方は宜しくない。
3: 2013/09/04(水) 22:32:59 ID:.QabfUpM
ご多分に漏れず、
当初思い描いていたイメージと全く異なるその人となりに、
私も思わず戸惑ってしまったことは否めない。
けれど、
世間で噂されているような完全無欠の英雄は、
想像していたより人間的で、
とても情が深く、不器用で、
でも魅力的で。
私はもっともっと知りたいという衝動に駆られた。
多分、これが、多くの兵士が彼に抱く
憧れや尊敬というものなのだろう。
そう思っていた。
ただの憧憬なのだと。
4: 2013/09/04(水) 22:34:04 ID:.QabfUpM
けれど、
彼に直接指名され、
彼の班への配属が決まった時の
あの胸の高鳴りは。
絶対に憧憬だけのものではない。
つまり、その、
私がリヴァイ兵士長に抱いている感情は
いわゆる、
恋というものなのだと思う。
----------
5: 2013/09/04(水) 22:35:06 ID:.QabfUpM
ハンジ「やっべえええええ!!!!」
モブリット「ど、どうしました分隊長!?」
ハンジ「こ、この報告書…リヴァイにずっと渡し忘れてた…!!!」
モブリット「ええええええあんたまたですか!!!;;」
ハンジ「あああどうしよおおおぉ!!!」
ハンジ「怒られるかなぁ~?怒られるよねぇ~モブリット?」チラッチラッ
モブリット「私は引き受けませんよ!さっさと渡してきてください」
ハンジ「なぁあああそんな殺生なあああぁあああ」ギャアアア
6: 2013/09/04(水) 22:36:58 ID:.QabfUpM
ハンジ「む!」ハッ
ハンジ「ペトラーーーーーーーッ!!!」
ペトラ「え?」
ペトラ「あ、ハンジ分隊長」
ハンジ「ちょうどいいところにっ!!」
ペトラ「どうされました?」
ハンジ「あのねっ、この書類をリヴァイに渡して欲しいんだっ」
モブリット「ちょ、分隊長…!」
ペトラ「えぇ、かまいませんよ」
ハンジ「ありがとおおお!ちょっと今手が離せなくてさぁ~愛してるよペトラ!」
ペトラ「ふふ、私もです分隊長。では行ってきますね」
ハンジ「ありがと~!」
------
7: 2013/09/04(水) 22:38:12 ID:.QabfUpM
コンコン
ペトラ「兵長、いらっしゃいますか?ペトラです」
シーーーーーン
ペトラ(あれ…今日は非番だから部屋にいらっしゃると思ったのだけど…)
ペトラ「いないのかな…」
ガサッ
ペトラ「ん?」
ペトラ(なんか裏庭の方から音が…)
---
8: 2013/09/04(水) 22:39:20 ID:.QabfUpM
ペトラ「裏庭は誰も立ち入らないところよね…」
ソーッ
ペトラ「!?」
ペトラ「わぁ……綺麗………!」
ペトラ(なんでこんな所に、こんなに沢山の花が…)
ペトラ「………全然知らなかった」
リヴァイ「ペトラか」
ペトラ「わっ!」ビクウッ
ペトラ「へ、兵長!?」
9: 2013/09/04(水) 22:41:08 ID:.QabfUpM
ペトラ「す、すみません勝手に裏庭へ…」
リヴァイ「別にかまわないが」
ペトラ(兵長…水差しを持ってる…)
ペトラ(まさか…兵長が花に水を…?)
リヴァイ「何か用か?」
ペトラ「あ、は、はい!」
ペトラ「ハンジ分隊長に、これをお渡しするよう頼まれまして…」サッ
リヴァイ「……チッ」
リヴァイ「あのクソメガネ、今頃こんなもの出しやがって…」
10: 2013/09/04(水) 22:42:47 ID:.QabfUpM
ペトラ「そ、それでは私はこれで失礼します!」
ペトラ「お休みのところ、邪魔してしまい申し訳ありませんでした」ペコッ
リヴァイ「……」
リヴァイ「…見ていくか?」
ペトラ「へっ?な、何を…」
リヴァイ「花のことだ」
ペトラ「えっ…」
リヴァイ「興味がありそうに見えた」
ペトラ「い、いいんですか?」
リヴァイ「ああ」
---
16: 2013/09/05(木) 20:46:18 ID:IKlrqLOk
ペトラ「本当に、色々な花がありますね」
ペトラ「まるでお花屋さんに来たみたいでワクワクしちゃいます」
リヴァイ「気に入ったものがあったなら、持っていっていい」
ペトラ「へっ!?」
ペトラ「あ、ありがとうございます…!」ペコッ
リヴァイ「……」
ペトラ「……あの、兵長は」
ペトラ「花が…お好きなんですか?」
リヴァイ「………」
17: 2013/09/05(木) 20:47:42 ID:IKlrqLOk
リヴァイ「……これは、氏んだ奴らへ手向けるためのものだ」
ペトラ「え…」
リヴァイ「………」
ペトラ「………」
ペトラ「……その、種から育ててらっしゃるのですか」
リヴァイ「……いや、」
リヴァイ「それでは追いつかねぇから、蕾のなっている苗を買って、水をやっているだけだ」
ペトラ「……」
18: 2013/09/05(木) 20:49:54 ID:IKlrqLOk
リヴァイ「蕾がひらいたら、一輪ずつ切って、壁の外へ手向けに行く」
リヴァイ「…といっても、端から見れば投げ捨てているだけのように見えるだろうが」
ペトラ「……」
ペトラ「………知りませんでした」
リヴァイ「……言ってなかったからな」
リヴァイ「知っているのは……エルヴィンとミケと、ハンジくらいか」
ペトラ「……」
ペトラ(もしかして…見たらまずかったのかな……)
19: 2013/09/05(木) 20:53:06 ID:IKlrqLOk
ペトラ「…あっ、あの!」
リヴァイ「なんだ」
ペトラ「…私、誰にも言いません」
リヴァイ「………」
リヴァイ「……察しが良くて助かる」
ペトラ「……」
ペトラ「でも、あの……」
ペトラ「もし、可能でしたら…」
リヴァイ「?」
ペトラ「…また、見に来てもいいですか?」
リヴァイ「……」
リヴァイ「…ああ」
---
20: 2013/09/05(木) 20:58:55 ID:IKlrqLOk
ペトラ(やばい、どうしよう…)
ペトラ(ドキドキがおさまらない……)
エルド「?どうしたペトラ、そんなところでボーッとして」
ペトラ「えっ!?」
グンタ「具合でも悪いのか?」
ペトラ「う、ううん、大丈夫!いつも通りだよ!」
オルオ「お前らには分からないのか?分からないだろうな。それは俺への恋わずら…
ペトラ「うるさいオルオ舌噛みきって氏ね」
21: 2013/09/05(木) 21:06:29 ID:IKlrqLOk
ペトラ(………)
ペトラ(……また一つ、)
ペトラ(知ることができた……)
知れば知るほど、
胸が高鳴って。
たったそれだけで、
嬉しさが募って、
泣きそうになる。
これが恋というものなのか。
----------
-------
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22: 2013/09/05(木) 21:07:54 ID:IKlrqLOk
思っていた以上に少女漫画っぽくなってきてしまいました…
一旦離れて1時間後くらいに戻ります
一旦離れて1時間後くらいに戻ります
23: 2013/09/05(木) 22:29:28 ID:IKlrqLOk
ペトラ「兵長は、花にお詳しいんですか?」
リヴァイ「……いや」
リヴァイ「名前すら知らねぇな」
ペトラ「……そうでしたか」
リヴァイ「…ただ、詳しくはねぇが」
リヴァイ「花を見ているのは、悪くない」
ペトラ「……」
リヴァイ「…こんな風に」
リヴァイ「ただ、水と日光があれば咲く」
24: 2013/09/05(木) 22:30:42 ID:IKlrqLOk
リヴァイ「時々枯れることもあるが……」
リヴァイ「巨人共と違って、分かりやすいだろう」
ペトラ「………」
ペトラ「…兵長、今日はなんだかよく話されますね」
リヴァイ「…馬鹿言え、俺は元々結構喋る」
ペトラ「…ふふ、それもそうでした」
ペトラ「……」
ペトラ「…あの、兵長は」
ペトラ「花言葉って、ご存知ですか」
リヴァイ「花言葉?」
25: 2013/09/05(木) 22:32:41 ID:IKlrqLOk
リヴァイ「聞いたことはあるが、よくは知らねぇな」
ペトラ「実は私、結構詳しいんです」
ペトラ「亡くなった母が、花を育てるのが趣味で…」
リヴァイ「……」
リヴァイ「…この花は、何というんだ」
ペトラ「えっ?」
リヴァイ「…名前じゃなくて、その花言葉とやらだ」
ペトラ「あ、ああ…それは」
26: 2013/09/05(木) 22:34:14 ID:IKlrqLOk
ペトラ「………」
ペトラ「えっと……その……」
リヴァイ「…?」
リヴァイ「…何だ、言ってみろ」
ペトラ「……【復讐】…です…」
シーーーーン
ペトラ「あっ、で、でも、【騎士道】という意味もあります…!」
リヴァイ「………」
27: 2013/09/05(木) 22:35:30 ID:IKlrqLOk
リヴァイ「…どちらにせよ、」
リヴァイ「手向けの花としては向かねぇな」
ペトラ「す、すすすみませんっ!!わ、私が余計なことを言ったばっかりに…!!;;」
リヴァイ「……いや、いい」
ペトラ「…っ」
ペトラ(あああもうこんなはずじゃ…!;;)
リヴァイ「…ペトラ」
ペトラ「は、はい!」ビクッ
29: 2013/09/05(木) 22:37:25 ID:IKlrqLOk
リヴァイ「明日、お前は非番だったな」
ペトラ「へっ?」
ペトラ「は、はい…そうですが……」ビクビク
リヴァイ「俺も丁度明日は非番だ。エレンの奴はハンジの実験でいないからな」
ペトラ「は、はぁ……」
リヴァイ「……街に出る。」
リヴァイ「花を買うから、お前も付き合え」
ペトラ「は、はい……」
ペトラ「………」
ペトラ「………はい?」
----------
36: 2013/09/06(金) 21:13:30 ID:hECmuG3Q
ペトラ(うわああどうしよう…!!!)ドキドキ
ペトラ(兵長と二人きりで出かけるのなんて初めてだから……)チラッ
リヴァイ「?何だ」
ペトラ「いっ、いえ、なんでもありません…!」
ペトラ(か、顔まともに見られないよ…!!)ドキドキドキ
リヴァイ「――ペトラ」
ペトラ「はっはいぃ!」ビクッ
37: 2013/09/06(金) 21:14:52 ID:hECmuG3Q
リヴァイ「着いたぞ」
ペトラ「へっ?」
リヴァイ「花屋だ」
店員「いらっしゃいませ~」
店員「あら、リヴァイさん!いつもありがとうございます」
リヴァイ「苗は入っているか」
店員「ええ、蕾のなってるのでしたらこちらですよ」
店員「今日は、奥様とご一緒ですか?」ニコッ
ペトラ「えっ!?いっいえそそそそんな…ち、違いますっ!」ブンブン
38: 2013/09/06(金) 21:16:13 ID:hECmuG3Q
店員「あら、まだ結婚されてないのね。でもすごくお似合いよ」ニコニコ
ペトラ「えええええそ、そんなんじゃ…!////」カアアアア
ペトラ「す、すみません兵長私なんかと…;;」コソッ
リヴァイ「別にかまわねぇが」
ペトラ「えっ」
ペトラ(そ、それって……)
ペトラ(…どういう、意味ですか………)ドキドキ
ペトラ「………」
ペトラ(……本当に、そうなれたのなら……)
39: 2013/09/06(金) 21:18:20 ID:hECmuG3Q
ペトラ(これ以上ないくらい幸せだろうけど………)ドキドキ
リヴァイ「おい、ペトラ」
ペトラ「はっ、はい!」ビクッ
リヴァイ「どれにすればいい?」
ペトラ「へっ?」
リヴァイ「…花だ。」
リヴァイ「どれが相応しいか、お前が選べ」
ペトラ「えっ、あ、はい!」
40: 2013/09/06(金) 21:21:36 ID:hECmuG3Q
ペトラ「え、えーと……」
ペトラ「あ!これなんかいかがですか?」
ペトラ「これは、【あなたの幸せを願います】が花言葉です」
リヴァイ「ほう」
ペトラ「こちらのは【仲間】、そして【永遠の友情】です」
リヴァイ「…悪くねぇな」
ペトラ「で、では、これとこれにしましょうか」
リヴァイ「ああ」
------
41: 2013/09/06(金) 21:23:07 ID:hECmuG3Q
ペトラ(はぁ~緊張した……)
ペトラ「……」
ペトラ(兵長って……やっぱりよくわからない人だな…)
ペトラ(涼しい顔で……かまわないって……)
ペトラ(一体どういう……)ジッ
ペトラ「?なに人の顔見てやがる」
ペトラ「へっ!?」ドキッ
ペトラ「いっ、いえ!な、なんでもありません…!!」アセアセ
42: 2013/09/06(金) 21:25:09 ID:hECmuG3Q
>>41 間違えてペトラが一人で喋ってる感じになってしまいました
正しくは以下です
ペトラ(はぁ~緊張した……)
ペトラ「……」
ペトラ(兵長って……やっぱりよくわからない人だな…)
ペトラ(涼しい顔で……かまわないって……)
ペトラ(一体どういう……)ジッ
リヴァイ「?なに人の顔見てやがる」
ペトラ「へっ!?」ドキッ
ペトラ「いっ、いえ!な、なんでもありません…!!」アセアセ
正しくは以下です
ペトラ(はぁ~緊張した……)
ペトラ「……」
ペトラ(兵長って……やっぱりよくわからない人だな…)
ペトラ(涼しい顔で……かまわないって……)
ペトラ(一体どういう……)ジッ
リヴァイ「?なに人の顔見てやがる」
ペトラ「へっ!?」ドキッ
ペトラ「いっ、いえ!な、なんでもありません…!!」アセアセ
43: 2013/09/06(金) 21:26:28 ID:hECmuG3Q
ペトラ「…よ、よし!これで全部並べ終わりましたね」
リヴァイ「ああ」
ペトラ「花が咲くの、とっても楽しみです!」
リヴァイ「……10日くらいで咲くだろう」
ペトラ「10日…」
ペトラ「となると…次の、壁外調査の前…ですね」
リヴァイ「……そうだな」
ペトラ「……」
ペトラ「……あ、あの、兵長」
リヴァイ「なんだ」
44: 2013/09/06(金) 21:29:26 ID:hECmuG3Q
ペトラ「わ、私も……その……」
ペトラ「水をあげにきて……よろしいでしょうか…?」
リヴァイ「……」
リヴァイ「……ああ。助かる」
ペトラ「あ、ありがとうございます…!」ペコッ
リヴァイ「………」
リヴァイ「……お前も、一緒に行くか?」
ペトラ「えっ?」
リヴァイ「その時期はバタついているだろうが…」
リヴァイ「これを、手向けに」
ペトラ「い、いいんですか!?」
ペトラ「は、はい、是非…!お伴させてください」
----------
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----
45: 2013/09/06(金) 21:32:14 ID:hECmuG3Q
エレン「なんか、ペトラさん嬉しそうですね」
ペトラ「えへへ、そうかなぁ?」
ペトラ「先への楽しみがあるって、いいことよね♪」
兵長と恋仲になるなんて、
そんな贅沢なことまでは望まない。
けれど、
この想いを胸に、
この先もずっと生き残って
お傍にお仕えし続けたい。
そう願うことは、欲張りだろうか?
----------
49: 2013/09/07(土) 12:07:44 ID:wliKrxNg
―10日後―
ペトラ「本当に…綺麗に咲きましたね」
ペトラ「間に合ってよかった……」
ペトラ「……きっと…」
ペトラ「氏んでしまったみんなも………浮かばれるはずです」
リヴァイ「……だといいが」
ペトラ「………」
ペトラ「…えと、これをこの壁上から下に投げる感じでよいのでしょうか?」
リヴァイ「ああ、だがその前に…」
ペトラ「はい?」
リヴァイ「……これを、お前にやる」バサッ
ペトラ「えっ!?」
50: 2013/09/07(土) 12:11:18 ID:wliKrxNg
ペトラ「こ…この花は……?」
リヴァイ「別で買ってきたものだ。苗から育てたものじゃねぇが…」
ペトラ「あ、あの…どうして……」
リヴァイ「?花というのは本来男が女にやるものだろう」
リヴァイ「水やりの礼だ。受け取れ」
ペトラ「あ…あ、ありがとうございます…!!」
ペトラ「………」
ドキン...
ドキン...
51: 2013/09/07(土) 12:12:46 ID:wliKrxNg
ペトラ(兵長………)
ペトラ(これの花言葉は……【あなたを愛しています】、です……)
ペトラ(こんなことされたら……勘違いしてしまいます…)
リヴァイ「…気に入らなかったか?」
ペトラ「そ、そんなことありません…!!」
ペトラ「すごく…すごく嬉しいです…!」
リヴァイ「…そうか、じゃあ始めるぞ」
ペトラ「は、はい!」
嬉しくて、
嬉しくて、
この瞬間がいつまでも続けばいいのにと思ってしまう。
52: 2013/09/07(土) 12:15:24 ID:wliKrxNg
ペトラ(…やっぱり私…後悔したくない……)
ペトラ(今、兵長にこの気持ちを……) グッ
リヴァイ「…また、一輪だ」
ペトラ「え?」
リヴァイ「…はじめは、部下が氏んだ数だけだったが……、」
リヴァイ「……数えきれなくなった」
ペトラ「………」
リヴァイ「…だから、花が咲いては咲いた分だけ手向けに来る」
リヴァイ「氏んだ奴らには…こんなことをしたところで、無意味だろうが……」
ペトラ「………」
53: 2013/09/07(土) 12:16:40 ID:wliKrxNg
ペトラ(……ああ、だめだ)
言えるはず、ない。
見えない表情の裏で、
誰よりも深く悲しんでいるこの人に
ペトラ(私の気持ちが届くにせよ、届かないにせよ……)
これ以上、
別のものを背負わせるわけにはいかない。
ペトラ「………そんなこと、ありません」
リヴァイ「……」
ペトラ「…彼らの意志を、兵長が受け継ぐとおっしゃっていたように……」
ペトラ「…兵長の思いも、彼らに伝わっているはずです」
リヴァイ「………」
リヴァイ「…そうだろうか」
54: 2013/09/07(土) 12:18:28 ID:wliKrxNg
リヴァイ「…明日は、壁外調査だな」
ペトラ「…そうですね」
リヴァイ「……また沢山の、仲間が氏ぬな」
ペトラ「……そうですね」
リヴァイ「………」
ペトラ「………兵長、」
リヴァイ「なんだ」
ペトラ「…私が氏んだら、何の花を供えてくださいますか」
リヴァイ「………」
55: 2013/09/07(土) 12:19:51 ID:wliKrxNg
リヴァイ「……ペトラ、」
リヴァイ「…お前は氏なねぇ」
ペトラ「もしも…もしもの話です」
リヴァイ「………」
リヴァイ「……言っただろう、花のことはよく知らねぇと」
ペトラ「…それじゃあ、適当に選ぶんですか?」
リヴァイ「………」
リヴァイ「……そうだな、」
リヴァイ「それなら………」
----------
-------
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56: 2013/09/07(土) 12:20:58 ID:wliKrxNg
ハンジ「…で、その時なんて言ったの?」
リヴァイ「………」
リヴァイ「お前に、一番似合う花を送る…と」
ハンジ「………ふーん」
ハンジ「…それでこの花か」
ハンジ「確かに、ペトラにピッタリだね」
リヴァイ「………ああ」
リヴァイ「この白は…あいつの赤毛に良く映えるだろう」
ハンジ「………」
57: 2013/09/07(土) 12:22:02 ID:wliKrxNg
ハンジ「……花言葉は知ってる?」
リヴァイ「……いや」
リヴァイ「…てめぇは知ってるのか」
ハンジ「一応研究者だからね」
ハンジ「……【可愛い人】、という意味だよ」
ハンジ「そして…【悲しみ】という意味もある」
リヴァイ「………」
リヴァイ「そうか……」
58: 2013/09/07(土) 12:23:28 ID:wliKrxNg
ハンジ「…で、そっちに置いてある花は?」
リヴァイ「…これは前に、あいつにやったものだ」
ハンジ「……」
ハンジ「それの意味は」
リヴァイ「知ってる」
ハンジ「……そう」
ハンジ「…じゃ、私はこれで失礼するよ」
リヴァイ「………ああ」
59: 2013/09/07(土) 12:26:20 ID:wliKrxNg
リヴァイ「…………ペトラ、」
リヴァイ「この2つの花を……お前にやろう」
リヴァイ(どうか………)
どうか、 安らかに。
終わり
60: 2013/09/07(土) 12:29:23 ID:wliKrxNg
以上です
ここまで目を通してくださった方、お付き合いいただきありがとうございました!
ここまで目を通してくださった方、お付き合いいただきありがとうございました!
61: 2013/09/07(土) 13:10:35 ID:83IQI1Rs
乙!
よかった
よかった
63: 2013/09/07(土) 16:03:36 ID:wliKrxNg
>>61
>>62
読んでいただきありがとうございました!
元々はミケナナで書く予定だったので、次回こそはミケナナを書けたらと思っております
また機会がありましたらよろしくお願いいたします
>>62
読んでいただきありがとうございました!
元々はミケナナで書く予定だったので、次回こそはミケナナを書けたらと思っております
また機会がありましたらよろしくお願いいたします
66: 2013/09/07(土) 17:54:05 ID:wliKrxNg
>>64
>>65
読んでいただきありがとうございました
すれ違いや三角関係等の報われない話が好きなので、ついこちらもこういうラストにしてしまいました
また機会がありましたらよろしくお願いいたします
>>65
読んでいただきありがとうございました
すれ違いや三角関係等の報われない話が好きなので、ついこちらもこういうラストにしてしまいました
また機会がありましたらよろしくお願いいたします
68: 2013/09/07(土) 22:29:55 ID:wliKrxNg
>>67
読んでいただけて嬉しいです
ありがとうございました
また機会がありましたらよろしくお願いいたします!
読んでいただけて嬉しいです
ありがとうございました
また機会がありましたらよろしくお願いいたします!
引用: ペトラ「花とポーカーフェイス」
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります