1: 2009/05/19(火) 22:44:53.75 ID:pkIy9KELO
パワプロ「甲子園の常連高・・・入ったからには一年レギュラーを目指すぞ!」

矢部「熱いでやんすね、パワプロ君・・・でも無理は禁物でやんす。この高校はハードな練習で有名でやんすから」

パワプロ「大丈夫!こうみえても自己管理には自信があるんだ!!」

矢部「そうでやんすか。それにしてもキャプテンと監督がまだ来ないでやんすね」

パワプロ「その内来るさ!そうだ、来るまでキャッチボールやってようよ!!」

矢部「え?勝手にやったら怒られるでやんすよ!」

パワプロ「ここでやる気のある姿を監督が見てくれたら一年レギュラーが実現するかもしれないよ!」

矢部「わかったでやんす。じゃあパワプロ君投げてくれでやんす!」

パワプロ「じゃあ行くよ!それっ!!」

ビシュッ

ドガアアアアンッ

パワプロ「うぎゃあああ!!!!」
パワプロクンポケットR
7: 2009/05/19(火) 22:48:03.57 ID:pkIy9KELO
病院

パワプロ「まさか肩と足の爆弾が同時に爆発するなんて・・・はぁ」

コンコン

矢部「パワプロ君、大丈夫でやんすか?」

パワプロ「あ、矢部君・・・」

矢部「身体の具合はどうでやんすか?」

パワプロ「うん・・・よくはないね。それより、部活はどう?」

矢部「初日から相当ハードだったでやんす。オイラ、筋肉痛でビキビキでやんす」

パワプロ「そっか・・・」

9: 2009/05/19(火) 22:50:17.90 ID:pkIy9KELO
矢部「キャプテンも監督も厳しい人でやんす。オイラめげちゃいそうでやんす」

パワプロ「せっかくこの高校に入ったんだから、最後までやるべきだよ」

矢部「・・・やんす」

パワプロ「俺も早く野球がやりたいなぁ・・・」

10: 2009/05/19(火) 22:52:28.03 ID:pkIy9KELO
矢部「じゃあオイラそろそろ帰るでやんす」

パワプロ「うん、わざわざ来てくれてありがとう」

矢部「早く学校で会おうでやんす」

パワプロ「うん、そうだね。頑張るよ」

バタン


パワプロ「・・・・・・・はぁ」

やる気が下がった


パワプロ

ミDパD走C肩D守DエC

13: 2009/05/19(火) 22:56:56.04 ID:pkIy9KELO
パワプロ「病院生活は退屈だなぁ」

パワプロ「早く野球がやりたいなあ・・・」

パワプロ「・・・ん?中庭にこんな階段なんかあったっけ?」

パワプロ「地下に通じてるみたいだけど・・・どうしよう。・・・退屈だし行ってみるか!」

15: 2009/05/19(火) 22:59:22.17 ID:pkIy9KELO
パワプロ「真っ暗だ・・・一体ここはなんなんだ?」

ガササッ

パワプロ「ん?」

ガサササッ

パワプロ「今の音は・・・?むぐっ!?」

「ギョギョ」

パワプロ「わっ、なんだ離せ!」

「ギョ」

パワプロ「・・!?な、なんか眠・・・」
ドサッ

17: 2009/05/19(火) 23:04:18.51 ID:pkIy9KELO
パワプロ「はっ!ここは!?」

ダイジョーブ博士「ハーイ、コンニチハ!」

パワプロ「い、院長先生じゃないですか!」

ダイジョーブ博士「確カパワプロサンデシタネ?」

パワプロ「は、はい・・・」

ダイジョーブ博士「野球ヲマタヤレル身体ニ戻リタイと言ッテマシタネ?」

パワプロ「はい、それはもちろん・・・」

ダイジョーブ博士「オッケー!デハソノ望ミヲ叶エテアゲマショー!」

パワプロ「ほ、本当ですか!?」

ダイジョーブ博士「成功率ハ60%デスガ・・・ヤリマスカ?」

パワプロ「やります!お願いします!」

ダイジョーブ博士「オッケーデース。デハサッソク準備ニトリカカリマショー」

19: 2009/05/19(火) 23:06:49.83 ID:pkIy9KELO
ダイジョーブ博士「デハ初メマース」

パワプロ「え、あの麻酔とかは?」

ダイジョーブ博士「アイニクデスガ麻酔ハ切マシテ。我慢シテモライマース」

パワプロ「そ、そんな!?」

ダイジョーブ博士「ダイジョーブ、生存確率ハ60%モアルノデース。私ヲ信ジテクダサーイ」

キュイイイーン

パワプロ「うぎゃあああああ!!」

21: 2009/05/19(火) 23:09:08.51 ID:pkIy9KELO
ダイジョーブ博士「オーウ、身体ノ治療ニハ成功シマシタガ、肝心ノ本人ガショック氏シテシマイマシタネー」

「ギョギョ・・・」

ダイジョーブ博士「科学ノ発展ニハ犠牲ハツキモノデース・・・」

「ギョ・・・・」

ダイジョーブ博士「ゲドー君、コノ氏体ヲ何処カニ捨テ来テクダサーイ」

「ギョ・・・」

23: 2009/05/19(火) 23:13:03.67 ID:pkIy9KELO
パワプロ「・・・はっ!?」

「おおっ!目が覚めたでやんすね?」

パワプロ「え・・・?矢部君??」

亀田「オイラは亀田でやんす。君の命の恩人でやんす」

パワプロ「い、命の恩人?」

亀田「君は何者かに殺害されて氏体を遺棄されていたのでやんす」

パワプロ「お、俺が氏んだ?」

亀田「その君をオイラが拾って最新技術で復活させてあげたのでやんす」

26: 2009/05/19(火) 23:17:29.45 ID:pkIy9KELO
パワプロ「あ・・・身体が動く!」

亀田「野球も出来るでやんす」

パワプロ「なにがなんだかよくわからないけどありがとう!矢部君!」

亀田「オイラは亀田でやんす!」

パワプロ「なんてお礼を言ったらいいやら・・・」

亀田「礼はいらないでやんす。オイラの気まぐれで復活させただけでやんすから」

パワプロ「そうですか・・・それじゃあ俺は学校に戻ります!さようなら!!」
タッタッタ…


亀田「高校野球・・・でやんすか。懐かしい思い出でやんす・・・・」



パワプロ

ミBパB走A肩C守BエA

28: 2009/05/19(火) 23:19:49.64 ID:pkIy9KELO
大ハード高校野球部

パワプロ「おっす!」

矢部「パ、パワプロ君!?どうしたでやんすか?」

パワプロ「どうしたって・・・戻ってきたんだよ」

矢部「怪我は治ったのでやんすか?」

パワプロ「うん、この通り」

矢部「ありえないでやんす・・・」

31: 2009/05/19(火) 23:24:04.77 ID:pkIy9KELO
監督「お前がパワプロか!」

パワプロ「はい、今日から復帰します!!」

キャプテン「復帰前に君にはやる事がある」

パワプロ「なんでしょう?」

監督「入部試験だ。これからウチの正部員と打撃試験で競ってもらう」

パワプロ「打撃試験か・・・」

監督「相手は二軍で一番結果が出せてない奴だ。そいつと同点かそれ以上の点を取れば入部を認める」

パワプロ「わかりました」

キャプテン「よし、じゃあ矢部!来い!!」

パワプロ「え、矢部君が相手?」

32: 2009/05/19(火) 23:27:35.28 ID:pkIy9KELO
矢部「はいでやんす!」

監督「打撃試験の相手をしてやれ。10球勝負でだ」

矢部「わかりましたでやんす」

キャプテン「友達だからといって手を抜くなよ。本気でやれよ」

矢部「はいでやんす!」

監督「よし、始め!」

パワプロ「ゴクリ・・・」



・・・・・

監督「矢部は63点か・・・よし、次パワプロ!」

パワプロ「は、はい!」

36: 2009/05/19(火) 23:31:15.90 ID:pkIy9KELO
パワプロ「(久々に打席に立つな・・・ん?)」

投手「・・・」

パワプロ「(な、なんだ?投手の頭の上に文字が見える・・・・スライダー?)」

投手「・・・」ザッ

パワプロ「(構えた!来る・・・!!)」

ビシュッ


パワプロ「!!??(な、なんだコレ?ボールがとてもゆっくり見える・・・!・・・あ、スライダー気味に曲がろうとしてる・・・・どうしよう、打っていいのかな・・・?・・・・打っちゃおう)」

キンッ

39: 2009/05/19(火) 23:37:29.67 ID:pkIy9KELO
・・・・・

監督「なんと、全てホームランとは・・・驚いた」

キャプテン「監督、これは凄い逸材かもしれません!」

パワプロ「(どうしたんだ俺?入院中に精神が研ぎ澄まされてたのかな?)」

矢部「パワプロ君、凄いでやんす!!」

パワプロ「ありがとう」

キャプテン「矢部、呑気に喜んでる場合か」

矢部「え?」

監督「病み上がりの奴に負けるとは正部員の恥さらしだ。よってお前は今日限りで退部だ」

矢部「ええっ!!でやんす!」

パワプロ「そんな!」

40: 2009/05/19(火) 23:41:06.94 ID:pkIy9KELO
監督「さ、荷物をまとめて帰れ」

矢部「そ、そんな・・・でやんす」

パワプロ「監督!それはあんまりです!!」

キャプテン「二軍のお前が監督に意見をするな!監督の言う事は絶対だ!」

パワプロ「キャプテンまで・・・」

矢部「パワプロ君・・・いいのでやんす。オイラに野球の才能がなかっただけでやんすから」

パワプロ「矢部君・・・」

矢部「野球部に所属してなくてもパワプロ君とオイラの友情は不滅でやんす」

パワプロ「矢部君・・・」

46: 2009/05/19(火) 23:45:46.23 ID:pkIy9KELO
こうして、矢部君は俺と入れ代わりで退部となった


パワプロ「こうなったら矢部君の分まで頑張るぞ!」

ビシュッ

ドゴッ

パワプロ「ぐわっ!?た、球が頭に・・・!」

奥居「おー、ワリーワリー大丈夫か?」

パワプロ「大丈夫かじゃないだろ!!頭に当たったんだぞ!」

奥居「オイラ奥居、趣味は釣りだ。ヨロシク!」

パワプロ「少しはすまなそうにしろよ・・・」

奥居と出会った

57: 2009/05/19(火) 23:51:25.80 ID:pkIy9KELO
ダブルビッシュ「ようルーキーども、調子はどうだ?」

奥居「あ、ダブルビッシュさん!お疲れ様っす!」

パワプロ「誰?」

奥居「バカ野郎!一軍の先輩だよ!挨拶しろ」

ダブルビッシュ「君は確か矢部と入れ代わりで入ったパワプロ君か・・・一軍で会えるのを楽しみにしてるよ」

パワプロ「ど、どうも・・・」


奥居「ひゅ~、オメー命拾いしたぜ~。ダブルビッシュさんは要注意人物だから気をつけろよ~」


60: 2009/05/19(火) 23:57:38.89 ID:pkIy9KELO
パワプロ「要注意人物ってどういう事なんだ?」

奥居「ダブルビッシュさんはウチの野球部のNo.1投手なんだよ。あの人が本気で投げたらキャプテン以外は10点も取れないくらいの腕前なんだぜ~」

パワプロ「確かに凄いけど・・・それがなんで要注意なんだ?」

奥居「一軍の打撃試験はあの人が投げるんだよ。過去に目ぇつけられた奴は試験で一点も取らせないピッチングをされて退部に追い込まれたんだぜ~」

パワプロ「へえ・・・それは要注意だな」

63: 2009/05/20(水) 00:02:25.96 ID:fOVkvIpSO
パワプロが野球部員になって数日後


パワプロ「今日は部活休みだし、久しぶりに矢部君と一緒に帰れるかな」


・・・・


パワプロ「あ、矢部君!一緒に帰らない?」

矢部「申し訳ないでやんす。オイラこれから部活なのでやんす」

パワプロ「部活!?矢部君、他の部に入ったの?」

矢部「オイラ、足の早さには自信があるんでラグビー部に入ったのでやんす」

パワプロ「ラグビー部・・・」

65: 2009/05/20(水) 00:07:13.24 ID:fOVkvIpSO
パワプロ「そっか、頑張ってね」

矢部「ありがとうでやんす。パワプロ君も頑張ってくれでやんす」


パワプロ「矢部君がラグビー部か・・・意外だなあ・・・」

奥居「おーいパワプロ~」

パワプロ「奥居か、どうしたんだ?」

奥居「明日は入れ替え試験の日だぜ~」

パワプロ「そっか・・・一軍に上がるチャンスだな」

奥居「どっちが一軍に上がるのが先か・・・メシでも賭けようぜ~!」

パワプロ「いいな、乗ったよ」

68: 2009/05/20(水) 00:10:01.37 ID:fOVkvIpSO
監督「では入れ替え試験を始める!!全員試合と同様の気持ちで全力を出すように!!」

一同「はい!!!!」

監督「では始める!!」

パワプロ「(俺はまだか・・・)」


・・・・・

監督「・・・次!奥居!!」

奥居「はい!」

パワプロ「(奥居・・・頑張れよ!)」

69: 2009/05/20(水) 00:12:45.74 ID:fOVkvIpSO
監督「・・・・40点か」

奥居「す、すいません」

パワプロ「(微妙な点数だな・・・)」

監督「よし、次!パワプロ!」

パワプロ「は、はい!!」

監督「お前の腕には期待している。しっかりやれよ」

パワプロ「は、はい!(よく見ると一軍の皆が見てる・・・!よし、頑張るぜ!!)」

やる気があがった

73: 2009/05/20(水) 00:17:45.73 ID:fOVkvIpSO
・・・・

ざわ・・・ざわ・・・・

監督「67点か・・・よし、次!!」

パワプロ「(とりあえず全力を出したぞ・・・)」

奥居「・・・・はぁ」

パワプロ「奥居・・・そう落ち込むなよ」

奥居「だってよ~・・・40点だぜ?一軍には上がれない事は確実だけど、もしかしたら退部の可能性もあるかもしれね~」

パワプロ「大丈夫だよ、きっと」

奥居「オメーは67点か・・・オメーはきっと一軍だろうな~」

パワプロ「終わってみないとわからないさ。二軍残留かもしれないし」

79: 2009/05/20(水) 00:23:26.27 ID:fOVkvIpSO
監督「全員集合!結果発表を行う!」

パワプロ「(ドキドキ)」

監督「まず一軍行きの名前を挙げる!まずそこのお前!・・・そこのお前!・・そこのお前とそこのお前!!・・・・・・・・・」

パワプロ「(ドキドキドキドキ)」

奥居「(どうか退部だけは・・・)」

監督「最後に・・・パワプロ!」

パワプロ「!は、はい!!!」

監督「以上が一軍行きだ!!」

パワプロ「(やった!一軍だ!)」テレッテッテッテーン


監督「・・・ちなみに、最低点は40点の奥居だ」

奥居「うへぇ」

82: 2009/05/20(水) 00:26:56.63 ID:fOVkvIpSO
監督「最低点の奥居はマネージャーに降格させる」

奥居「ええっ!マネージャーですか!?」

パワプロ「(マネージャーって)」

部員「あっはっはっは」

監督「退部をまねがれただけ感謝しろ」

奥居「は、はい・・・(なんてこった、野球部マネージャーなんて肩書きじゃモテねえよ)」

83: 2009/05/20(水) 00:30:08.16 ID:fOVkvIpSO
ダブルビッシュ「やあパワプロ君」

パワプロ「あ、ダブルビッシュさん」

ダブルビッシュ「今日から一軍だね。宜しく」

パワプロ「こちらこそお願いします」

キャプテン「一軍は二軍より更に厳しいが、お前なら出来ると信じているぞ」

パワプロ「はい、頑張ります!!」


ダブルビッシュ「(ふふ、面白くなりそうだね)」

85: 2009/05/20(水) 00:32:22.00 ID:fOVkvIpSO
一軍の練習量はオーバーワークともいえるぐらいキツかったが、やりがいはあった

日数はあっという間に過ぎていき、春の地区予選が始まった

88: 2009/05/20(水) 00:37:10.77 ID:fOVkvIpSO
監督「スタメンを発表する」

パワプロ「・・・・・・」

監督「・・・以上。次はベンチ入りだ・・・・・・・・パワプロ」

パワプロ「はいっ!」

監督「大事な初戦だ。気を引き締めて行け!!」


一同「はい!」

90: 2009/05/20(水) 00:41:50.78 ID:fOVkvIpSO
西側
大ハード高校

東側
バス停前高校


審判「プレイボール」

一回表

バス停前高校が先攻

先発ダブルビッシュが完璧に押さえチェンジ

バ0-大0


一回裏

大ハードの攻撃

大ハード打線爆発で一挙に12得点

バ0-大12



審判「ゲームセット!」

95: 2009/05/20(水) 00:45:23.82 ID:fOVkvIpSO
田中山「投手の自信をなくした・・コンバートしよう」


パワプロ「す、すごい・・・圧勝じゃないか!」

ダブルビッシュ「初戦でコールド勝ちなんて当たり前さ」

パワプロ「ダブルビッシュさん」

ダブルビッシュ「むしろ、コールド勝ちじゃないと監督から説教をくらってたかもしれないね・・・ははは」

パワプロ「凄い・・・・流石甲子園常連校だ」

101: 2009/05/20(水) 00:50:58.07 ID:fOVkvIpSO
監督「まぁ、今回は相手がよかったな」

キャプテン「次の相手は熱血高校か・・・」

パワプロ「熱血高校・・・て、あの山側にある高校ですか」

奥居「オイラが調べたデータによると熱血高校野球部は他の部から人を集めてる寄せ集めの軍団らしいぜ~」

パワプロ「寄せ集めか・・・でもそれぞれ突出した物を持ってる奴もいるって事か・・・」

キャプテン「油断は禁物だな」

ダブルビッシュ「まぁ、大丈夫ですよ」

104: 2009/05/20(水) 00:55:04.46 ID:fOVkvIpSO
そして熱血高校との試合当日


パワプロ「熱血高校側のベンチが騒がしいな」

奥居「高校野球一熱い軍団って噂だからな~」

パワプロ「気迫に押されず頑張るぞ!!!」

奥居「ベンチ入りが言ってもな~」

パワプロ「う・・・」


やる気が下がった

106: 2009/05/20(水) 01:05:43.39 ID:fOVkvIpSO
審判「プレイボール!!!」

試合開始

一回表
大ハード高校の攻撃

熱血高校エース黒木の気迫の投球の前に3点しか取れずにチェンジ

熱0-大3

一回裏
熱血高校の攻撃

先発ダブルビッシュのピッチングでチェンジ
二回表
黒木の投球に慣れてきた大ハード打線は5点取得
熱0-大8

三回裏
逆境に強い熱血高校はバントと脚を使い塁に出始めるが結局ダブルビッシュの投球の前に押さえられる

四回表

タイミングを完璧に覚えた大ハード打線が爆発

大量の13点取得
黒木涙目

熱0-大21

109: 2009/05/20(水) 01:11:34.01 ID:fOVkvIpSO
四回裏

戦意喪失した熱血打線はダブルビッシュの投球の前に撃沈

熱0-大21

審判「ゲームセット!!!」



パワプロ「勝った・・・・けどまた出番無しか」

奥居「やっとこさ一軍に上がってもすぐに出番こね~なんてガッカリだよなー」

パワプロ「ああ、試合見てるとウズウズしてくるよ」


ダブルビッシュ「ふう、意外と粘られたな」

キャプテン「奴らの執念は相当だったからな」

パワプロ「お疲れ様です!」

ダブルビッシュ「出番がなくて暇だろう?」

パワプロ「・・・・はい、正直」

キャプテン「甲子園球場では出番があるといいな・・・」

パワプロ「はい・・・早く打席に立ちたいです」

112: 2009/05/20(水) 01:18:50.01 ID:fOVkvIpSO
俺達は破竹の勢いで予選を突破

遂に甲子園出場が決まった


パワプロ「ここが甲子園か・・・」

奥居「一軍選手として来たかったぜ~」

パワプロ「マネージャー姿も似合ってるけどな」

奥居「パワプロてめー!」

ダブルビッシュ「こらこら、喧嘩してる場合じゃないぞ」

キャプテン「そうだ、次は甲子園常連校のパワプル高校が相手だ」

パワプロ「パワフル高校・・・!」

奥居「名門あかつき大付属高校のライバル校らしいぜ~」

パワプロ「そのあかつきを下して甲子園にやってきたのか・・・!これは強敵だ!」

キャプテン「よし、お前ら気合い入れて行くぞ!」

一同「はい!!」

113: 2009/05/20(水) 01:22:13.49 ID:fOVkvIpSO
パワフル高校ベンチ

戸井「相手は大ハード高校か」

矢倍「予選は全てコールド勝ちだそうだよ」

花崎「これは油断ならない相手だね」

駒坂「僕達はいつも通りやるだけです。頑張りましょう」

一同「おう!!!」

118: 2009/05/20(水) 01:28:30.83 ID:fOVkvIpSO
審判「プレイボール!!」

試合開始

一回表

パワフル高校の攻撃

駒坂、矢倍、戸井、香本の上位打線によりいきなり4失点

パ4-大0

一回裏

大ハードの攻撃

先発、江崎の好投をものともせず
3点を奪い点差を縮める

パ4-大3



パワプロ「序盤から点の取り合いだ・・・!凄い!」

奥居「チクショ~、オイラも出たかったぜ~」

120: 2009/05/20(水) 01:34:47.62 ID:fOVkvIpSO
三回表

ダブルビッシュの力投によりランナーを一人も出さずにチェンジ

パ4-大3

三回裏

江崎にエンジンがかかり始め、ランナーは出るも帰還出来ずにチェンジ

パ4-大3

四回表

戸井、香本の連続ホームランで2点を取られる

パ6-大3




パワプロ「さすがパワフル高校だ!!強い・・・!」

奥居「あのダブルビッシュさんがこんなに点を取られるなんてなー」

124: 2009/05/20(水) 01:42:41.83 ID:fOVkvIpSO
四回裏

キャプテンが意地のスリーランを放ち、同点。
ベンチを盛り上げる

パ6-大6

パワフル高校、投手交代 江崎→松倉


パワプロ「なんとか同点になったか・・・」

奥居「先が全く予想出来ないぜ~」


五回表

満塁のピンチを招くもダブルビッシュがゲッツーで崩し無失点でチェンジ


五回裏

香本のピッチャー返しがダブルビッシュの脚に直撃

ダブルビッシュやむなく交代

128: 2009/05/20(水) 01:47:53.98 ID:fOVkvIpSO
投手交代 ダブルビッシュ→座子道

ダブルビッシュに遥かに劣る座子道はパワフル打線に呑まれ、5点を失う

パ11-大6


パワフル「うわあ・・・この点差はキツイな」

奥居「・・・やっぱピッチャーがしっかりしなきゃ駄目なんだな・・・オイラ大学は投手でやってみようかな」

129: 2009/05/20(水) 01:49:17.14 ID:fOVkvIpSO
五回裏がなんか変だが忘れてくれ

132: 2009/05/20(水) 01:55:09.74 ID:fOVkvIpSO
六回裏

松倉の変化球に翻弄されるもワンアウト二、三塁のチャンス


監督「パワプロ!出番だ!!」

パワプロ「え!?あ・・・は、はい!!!」

奥居「絶対打てよ~!!」



パワプロ「(やややばい、心臓がババババクバクいってるらろら)」

135: 2009/05/20(水) 02:00:04.28 ID:fOVkvIpSO
うぐいす「大ハード高校、選手の交代をお知らせ致します。ピッチャー座子道君に代わりまして、バッターパワプロ君」

ワー ワー ワー!!!

パワプロ「・・・!(み、みんなが俺に注目してる・・・!!!)」

矢部「パワプロ君、頑張るでやんすー!!」

パワプロ「(あ、あそこにいるのは矢部君だ!来てくれたんだ・・!)」

亀田「しっかりするでやんすー!」

パワプロ「(あれ、あそこにも矢部君がいる・・・緊張して幻覚でも見てるのか?)」


松倉「(コイツ、初出場か・・・ガチガチじゃんか。チャンスだな)」

137: 2009/05/20(水) 02:05:13.46 ID:fOVkvIpSO
松倉「(得意球のカーブ三連発で仕留めるぜ!)」

パワプロ「(えーと・・・俺どういうフォームだったっけ)」

パワプロ「(あ、頭の上の文字がカーブになった・・・!カーブで来るのか・・・!)」

松倉はいやらしい所にカーブが落ちるよう投げた

松倉「(ガチガチの初出場がこの球を打てるか!)」

パワプロ「(あ・・・良かったゆっくり見える・・・後はあわせて・・・・)」

キンッ

138: 2009/05/20(水) 02:09:19.56 ID:fOVkvIpSO
キーーーンッッ

松倉「え!?」




戸井「(駄目だ、完全に入った・・・)」

ワー ワー ワー ワー

パワプロ「や、やった・・・」


六回裏

パワプロのホームランにより3点追加

パ11-大9

141: 2009/05/20(水) 02:16:32.63 ID:fOVkvIpSO
パワプロのホームランにより息を吹き返したように見えたが、その後はパワフル打線の猛攻により大量に点を失い、大ハード高校は甲子園初戦で敗退した・・・

試合終了

パ16-大11



パワプロ「負けた・・・・か」

キャプテン「・・・」

奥居「今年のパワフル高校は凄いなあ~・・・いいデータ収集にはなったぜー」

監督「・・・投手をもっと強化せんといかんか」

155: 2009/05/20(水) 07:10:53.69 ID:fOVkvIpSO
監督「全員集合!」

ザザッ

監督「今年は残念ながら甲子園優勝を手にする事が出来なかった。三年生にとっては悔しい結果になったと思う」

一同「・・・」

監督「最後に、キャプテン。なにか言う事はあるか?」

キャプテン「俺の不甲斐なさでチームを優勝に導けなかった・・・みんな、すまない」

パワプロ「そんな、キャプテンのせいじゃありませんよ」

奥居「キャプテンがいなかったら甲子園にはいけませんでしたよ~」

キャプテン「みんな、ありがとう。そういって貰えると救われる・・・さて、次のキャプテンだが、ダブルビッシュにやってもらおうと思う」

ダブルビッシュ「僕ですか?」

キャプテン「今の一軍を引っ張っていけるのはお前しかいない。頼んだぞ」

ダブルビッシュ「キャプテン・・・わかりました!」

こうしてダブルビッシュ先輩がキャプテンとなった

156: 2009/05/20(水) 07:16:31.40 ID:fOVkvIpSO
・・・・

矢部「パワプロ君、甲子園お疲れ様でやんす」

パワプロ「ありがとう、負けたのが残念だったど」

矢部「一年で甲子園出場なんて凄いでやんすよ。うらやましいくらいでやんす」

パワプロ「・・・そうだよね。よし、次は必ずスタメンで出るぞ!」

矢部「その意気でやんす!」

奥居「お~いパワプロ~」

パワプロ「奥居」

矢部「奥居君でやんす。久しぶりでやんす」

奥居「前、飯賭けた約束しただろ~?今日行こうぜ~矢部も一緒によ~」

矢部「いいでやんすね。行くでやんす」

パワプロ「じゃあラメーンでも食べに行こうか」

奥居「ラメーンか~久しぶりだぜ~」

159: 2009/05/20(水) 07:21:46.07 ID:fOVkvIpSO
ラメーン屋

奥居「矢部~、部活はどうなんだよ~」

矢部「痛いけどやりがいがあるでやんす。足の早さを認められてレギュラーになれたでやんす」

パワプロ「凄いじゃん!」

奥居「いいな~パワプロは一軍だし矢部はレギュラー・・・それに比べてオイラはマネージャーかよ」

矢部「マネージャーだって大事な役目でやんす」

パワプロ「そうだよ奥居、自信を持てよ」

奥居「自信か~」

矢部「奥居が他校を観察して情報を集めればチームだって勝ちやすくなるでやんす。奥居君はマネージャーの力で皆を甲子園に導くのでやんす!」

奥居「矢部、お前いい事言うな~」

160: 2009/05/20(水) 07:30:13.51 ID:fOVkvIpSO
入れ替え試験も無事クリアし、合宿を終えいよいよ秋の予選が始まった

監督「全員集合!いよいよ秋の地区予選が始まる!新生大ハード高校野球部の力を見せてやれ!」

一同「はい!」

監督「ではスタメンを発表する・・・・・・・・パワプロ」

パワプロ「!! はい!」

監督「甲子園のホームランは見事だった。期待しているぞ」

パワプロ「頑張ります!」

ダブルビッシュ「パワプロ君、新生野球部の初陣だ。しっかり頼むよ」

パワプロ「任せて下さい!」

161: 2009/05/20(水) 07:34:29.85 ID:fOVkvIpSO
奥居「予選一回戦の相手は悪氏図高校だぜ~」

パワプロ「凄い名前の高校だな」

ダブルビッシュ「悪氏図高校はラフプレーで有名な相手だ。怪我をしないように注意するように!」

一同「はい!」




浜安「あれが大ハード高校か、予選で当たるのは初めてだな」

間柴「エリート達にラフプレーのイロハを教えてやるか」

後屯「うひひ・・・オロオロする様が想像出来るぜ」

入谷「相手はダブルビッシュとかいう奴のワンマンチームだ。アイツさえ封じればなんとかなるぜ」

163: 2009/05/20(水) 07:40:14.12 ID:fOVkvIpSO
試合開始

審判「プレイボール!」

一回表

大ハードの攻撃

先発浜安の速球が唸るが、士気が上がっている大ハード打線に4点を奪われる


浜安「・・・ちっ」

間柴「なにやってんだ馬鹿!いきなり四点もとられやがって!!」

浜安「うるせえ!お前だってエラー二回もしやがって!!」



奥居「ホームでピッチャーとキャッチャーが怒鳴りあってるぜ~」

パワプロ「お互いを励ましながらやっていかなきゃならないってのに・・・」

悪0-大4

166: 2009/05/20(水) 07:43:55.33 ID:fOVkvIpSO
一回裏

悪氏図の攻撃



入谷「(塁に出ればこっちのモンだ・・・ジワジワ痛ぶってやるぜ・・!)」

ダブルビッシュ「」

ビシュ ズバン!

審判「ストライク!」

入谷「え!?な・・・なんだよこの速球?」


浜安「何見逃してんだボケー!!!」

後屯「ど真ん中ストレートだろうがー!!」


入谷「う、うるせえ!今打ってやるから黙ってろ!!!」

169: 2009/05/20(水) 07:50:51.94 ID:fOVkvIpSO
しかし

入谷「!速過ぎ・・・!」
ズバァン!

審判「ストライク!バッターアウッ!!」

入谷「ク、クソが!」

浜安「なに三振で終わってんだバカ!!!」

間柴「殺る気あんのかコラー!!!」

入谷「うるせえ!打ってから文句いえ!!」


二井「クソ!」

ズバン!!

蘭須「っきしょう!!」

ズバァン!!!

審判「ストライク!バッターアウッ!!チェンジ!」


ダ゙ブルビッシュの剛速球の前に悪氏図上位打線は完璧に封じられた

ダブルビッシュ「キャプテンとして皆を傷つけるワケにはいかないからな。ランナーは一人も出さずに終わらせる」

170: 2009/05/20(水) 07:53:47.27 ID:fOVkvIpSO
パワプロ
ミAパB走S肩B守AエA

ダブルビッシュ
158Km/h
コC スA

スライダー7
フォーク5












矢部

ミDパA走A肩C守BエB

216: 2009/05/20(水) 19:36:37.68 ID:fOVkvIpSO
悪い、遅くなった

またタラタラ続けるわ

218: 2009/05/20(水) 19:50:00.93 ID:fOVkvIpSO
二回表
連携が全く取れていない悪氏図守備陣は大ハードの猛攻に遭いさらに6点を失う

悪0-大10


二回裏

ダブルビッシュの力投によりまたもランナーは出ず、あっという間にチェンジ


三回表

完全にやる気を失った悪氏図高校は大ハードに大量の得点を奪われる

悪0-大31


三回裏

なんとバッター全員が故意に見送り三振をし、試合終了



浜安「あー終わった終わった」

間柴「さっさと帰ろうぜ」

相手チームにロクな挨拶もせず悪氏図高校は球場を後にした

219: 2009/05/20(水) 19:54:51.85 ID:fOVkvIpSO
パワプロ「な、なんて奴らだ・・・」

ダブルビッシュ「稀に見る酷い試合だったな・・・」

奥居「あんな奴らに野球やる資格なんてねぇ~!」


パワプロ「・・でもこれで初戦は突破か」

ダブルビッシュ「次の相手は青龍高校か正義高校か・・・」

奥居「オイラの予想じゃ青龍高校が勝ち上がってくると思いますね~」

ダブルビッシュ「青龍高校には強打者が多いからな・・・」

222: 2009/05/20(水) 20:01:57.03 ID:fOVkvIpSO
予選第二試合

奥居の予想通り、次の相手は青龍高校になった


パワプロ「奥居の予想が当たったな」

奥居「オイラを誰だと思ってんだ~?」

ダブルビッシュ「青龍高校とは予選で当たるのも久しぶりだ。そこらの高校より強いから気を抜かないように」

一同「はい!」

奥居「オイラのメモによると一年でレギュラーの滝本って奴が一番の要注意打者だぜ~」

パワプロ「一年でレギュラーか・・・」

奥居「しかも、四番打者だぜ~。こりゃ相当面倒な奴だと思うぜ~」

パワプロ「よ、四番?ま、負けた・・・」

ダブルビッシュ「滝本か・・・一年とはいえ、本気で相手をする必要があるようだ」

226: 2009/05/20(水) 20:13:05.45 ID:fOVkvIpSO
試合開始


青龍高校は大ハード高校と互角の実力で、もはや投手戦となっていた


8回裏

青龍高校の攻撃


パワプロ「ツーアウトで次の打者は四番の滝本か・・・」

奥居「ダブルビッシュ先輩辛そうだぜ~・・・一回からずっと投げっぱなしだぜ~」

パワプロ「でも、青龍打線を無失点で押さえられるのはダブルビッシュ先輩しかいない・・・」



ダブルビッシュ「はぁ・・・はぁ」

滝本「・・・」

ダブルビッシュ「(なんて威圧感だ・・・この男は地区予選で当たっていい相手じゃない・・!)」

滝本の存在感に威圧されながらもダブルビッシュは得意球のスライダーを投げる

滝本「!」

227: 2009/05/20(水) 20:21:05.74 ID:fOVkvIpSO
カキンッ

ダブルビッシュ「!」

ダブルビッシュのスライダーは真芯で捕らえられ、ライトスタンドに運ばれた


青1-大0

パワプロ「ああっ!」

奥居「マ、マジかよ~!?」

監督「・・・交代だ」


ついにダブルビッシュがマウンドを降りる

滝本のホームランをきっかけに青龍高校の打者達は暴れ回り、最終回前に6点の大失点


奥居「こ、こりゃ駄目じゃね~か?」

パワプロ「諦めるか!こんな点差すぐにひっくり返してやる!!」


しかし、士気の上がった青龍高校から点は取れず、大ハード高校はまさかの予選敗退をきっした

229: 2009/05/20(水) 20:24:58.12 ID:fOVkvIpSO
監督「全員集合!」

ザザッ

監督「予選で敗退するとは大ハード高校野球部の歴史で初めての事だ。お互い何が足りなかったのか、よく考えて次の予選に望むように!以上!」

ダブルビッシュ「・・・」

パワプロ「あれ、意外とあっさりしてるな・・・」

奥居「監督も投手力が足りない事を知ってるんだ。予選敗退ももしかしたら予想してたのかもな~」

233: 2009/05/20(水) 20:33:28.10 ID:fOVkvIpSO
矢部「あ、パワプロ君でやんす」

パワプロ「矢部君」
矢部「予選の事は聞いたでやんす。残念でやんしたね」

パワプロ「うん、野球にはまだ足りないものが沢山あるみたいなんだ」

矢部「早く見つかるといいでやんすね。オイラの力が欲しかったらなんでも言ってくれでやんす」

パワプロ「じゃあ、野球部に戻ってきてよ」

矢部「ええっ!?そ、それは無理でやんすよ・・・」

パワプロ「はは、冗談だよ冗談」

矢部「悪い冗談でやんす」

237: 2009/05/20(水) 20:37:22.05 ID:fOVkvIpSO
ある日

パワプロ「奥居?何処か行くのか?」

奥居「敵校のウォッチに行くんだよ。オメーも来るか?」

パワプロ「悪い、ダブルビッシュ先輩と一緒に練習する約束なんだ」

奥居「そっか、ならしょうがねえな。オイラ一人で行ってくるぜ~」

パワプロ「気をつけてな~」

238: 2009/05/20(水) 20:42:10.27 ID:fOVkvIpSO
奥居「ここか~灰強高校は・・・予選ではまだ当たった事ねーけど、チェックはしとかねーとなー」

ビシュ ビシュ

カキーンッ カキーンッ

奥居「おお~、投手も打者もいいのばっかり揃ってるぜ~。こいつは要チェックだ・・・ん?」


絵久「水汲みに行ってくるね~」

奥居「おおっ?あの可愛い子はもしかしてマネージャー?」

239: 2009/05/20(水) 20:46:35.38 ID:fOVkvIpSO
奥居「あんな可愛い子がマネージャーなんて羨ましいぜ~」

奥居「ウチに来てくれたら皆のやる気も上がるだろうな~・・・よーし」



テクテク…

絵久「えーとタンクタンク・・・あ、あった!」

奥居タンク「・・・」

絵久「あれ?どうしてタンクが逃げるの?待って~」





奥居「という訳で新しいマネージャーを連れてきたぜ~」

絵久「よくわからないけど、ヨロシクね」

パワプロ「ヨ、ヨロシク」

240: 2009/05/20(水) 20:49:02.64 ID:fOVkvIpSO
矢部「パワプロ君、野球部に新しいマネージャーが入ったそうでやんすね」

パワプロ「うん、奥居が何処かから連れて来たんだけど・・・これが中々可愛いんだ」

矢部「か、可愛い!?是非見てみたいでやんす!!」

パワプロ「じゃあ部室に行こうか。監督に見つからないように注意してよ」

矢部「ラジャーでやんす!」

252: 2009/05/20(水) 22:49:58.15 ID:fOVkvIpSO
矢部「野球部も久しぶりでやんす!で、パワプロ君!可愛いマネージャーは何処でやんすか!?」

パワプロ「落ち着いてよ矢部君。えーと・・・」

ぽんぽん

矢部「ん?誰でやんすか、オイラの肩を叩くのは?」

絵久「お疲れ様・・・タオルです」

矢部「!」

パワプロ「あ、えくちゃん。矢部君、この人がマネージャー・・・」

矢部「・・・・」

パワプロ「矢部君?」

253: 2009/05/20(水) 22:51:34.26 ID:fOVkvIpSO
矢部「漲って来たでやんすーーー!!!!!」

ドドドドド・・・

絵久「きゃ!?」

パワプロ「や、矢部君!?」

絵久「わたし、なにか変な事したかな・・・?」

パワプロ「い、いや、えくちゃんのせいじゃないよ」

255: 2009/05/20(水) 22:55:41.20 ID:fOVkvIpSO
翌日

監督「全員集合!」

ザザッ

パワプロ「どうしたんだろ?」

奥居「入れ替え試験は昨日やったばかりなのにな~」

監督「突然だが、ある男がもう一度野球部に挑戦したいと名乗り出て来た」

ざわ・・・ざわ・・・

パワプロ「もう一度・・・?まさか・・・」

矢部「そのまさかでやんす!!」

パワプロ「矢部君!」

奥居「矢部!オメーかよ!」

257: 2009/05/20(水) 23:00:46.29 ID:fOVkvIpSO
監督「そう、パワプロと入れ替えでこの部を去った矢部が野球部に戻りたいと言ってきた」

矢部「オイラ、やる気に満ち溢れてるでやんす!!!」チラ

絵久「?」

パワプロ「(えくちゃんが目当てかよ)」

監督「私もダブルビッシュも試合に通用する実力があれば再入部を認める考えだ」

パワプロ「・・・・なんか嫌な予感が」

監督「その通りだパワプロ。矢部再入部の打撃試験を行う!もちろん相手はお前だ」

パワプロ「やっぱり!」

矢部「パワプロ君!オイラ負けないでやんすよ!!」

矢部のやる気があがった!

260: 2009/05/20(水) 23:09:22.24 ID:fOVkvIpSO
パワプロ「・・・わかったよ矢部君、俺も退部になるわけにはいかないし、全力でやるよ!」

やる気があがった!

監督「試験内容はいつもと同じ10球勝負だ。ピッチャーは・・・ダブルビッシュ、お前がやってやれ!」

ダブルビッシュ「わかりました」

パワプロ「ダ、ダブルビッシュ先輩が相手か・・・!」

絵久「・・・えーと、二人とも、頑張ってね?」

矢部「!うおおおお!!天使の笑顔でやんす!!オイラ絶対負けないでやんすーー!!!!」

矢部は初級○ フルカウント○ アベレージヒッター ハイボールヒッター 打者威圧感(一次的) になった!

パワプロ「や、矢部君から今までにない気迫を感じる・・・!」

261: 2009/05/20(水) 23:17:03.37 ID:fOVkvIpSO
・・・・

矢部「どりゃあー!!!でやんす!!」
ガキィィィン!!

ダブルビッシュ「!」

パワプロ「ダ、ダブルビッシュ先輩からホームランを取った・・・!」

奥居「それも場外・・・すげ~ぜ矢部」

監督「暫く野球から離れていたのにここまでやるとは・・・」

矢部「オイラ、野球が大好きでやんす!ラグビー部に入ってもこっそり野球練習はしてたのでやんす!!」

監督「そいつは感心だ。さて・・・矢部は27点か・・・よし、次パワプロ!」

パワプロ「はい!!」

ダブルビッシュ「本気でいくよ」

パワプロ「お願いします!」

291: 2009/05/21(木) 07:03:16.73 ID:PndeoUDhO
・・・・

パワプロ「(ラスト!)」

カキィンッ

監督「そこまで!パワプロは・・・27点か。・・・同点か」

パワプロ「・・・という事は?」

監督「うむ、実力はあるようだ。矢部の再入部を認めよう」
パワプロ「!!」

矢部「やったでやんす!!」

奥居「良かったな、矢部。またヨロシク頼むぜ~」

矢部「えくちゃん!ヨロシクでやんす!!」

絵久「え?あ、ヨロシクね」

奥居「矢部!無視するんじゃね~!」

部員「ははは」

矢部「あれ?パワプロ君とダブルビッシュ先輩がいないでやんす?」

292: 2009/05/21(木) 07:07:17.18 ID:PndeoUDhO
パワプロ「ダブルビッシュ先輩、ありがとうございました」

ダブルビッシュ「ん?なに、二人共よくやったよ。僕から20点以上取るなんてね」

パワプロ「本気の本気の先輩が相手だったら10点も取れなかったと思います」

ダブルビッシュ「・・気付いていたか」

パワプロ「ええ、矢部君を再入部させてくれる為に手加減してくれたんですよね」

ダブルビッシュ「監督には内緒だぞ、怒られるからね」

パワプロ「はい!ありがとうございました!」

295: 2009/05/21(木) 07:10:21.49 ID:PndeoUDhO
こうして矢部君が再び野球部に入り、チームの意気も上がった

あっという間に年は過ぎ、俺達は二年生になった


パワプロ

ミAパB走S肩A守AエA

矢部

ミCパA走A肩C守AエB

297: 2009/05/21(木) 07:16:41.51 ID:PndeoUDhO
ざわざわ・・

奥居「おお、皆初々しい顔してるぜ~」

パワプロ「今日から新しい部員が入って来るのか・・・」

奥居「去年は予選敗退なんてしちまったからこれでも少なめらしいぜ~」

パワプロ「なに、量より質だよ。・・・そういえば矢部君とえくちゃんが見当たらないんだけど?」

奥居「ああ、えくちゃんは入部希望者達にタオル配ってるぜ~。矢部もなんか手伝ってるな~」


絵久「はい、タオルどうぞ」

「あ、ありがとうございます!///」

矢部「タオルどうぞでやんす」

「あ・・・・どうも・・・」

矢部「・・・ムキー!なんでオイラの時は反応が暗いでやんすかー!」

298: 2009/05/21(木) 07:22:36.79 ID:PndeoUDhO
監督「入部希望者はこっちに集まれ!これより入部試験を行う!」

ざわざわ・・・

奥居「いよいよ始まるぜ~」

パワプロ「何人残るかな・・・」


・・・・


監督「全員集合!これより新入部員の自己紹介を始める」

パワプロ「(残ったのは7人か・・・少ない方か)」

奥居「(さっき見た時は気付かなかったけどハーフの奴もいんだな~)」

監督「ではお前から!」

「は、はい!じ、自分は――

299: 2009/05/21(木) 07:30:51.72 ID:PndeoUDhO
監督「次!」

小杉「はい、小杉優作、ピッチャーをやってます!宜しくお願いします!!」

パチパチパチ

奥居「なんか、爽やかな奴だな~」

パワプロ「試験の時見ていたけど、中々いいピッチングしていたよな」

監督「よし、最後!」

ハード「ハーイ、自分の名は宝澤・ハード・光義!キューバ人の父と日本人の母から生まれた天才キャッチャーでーす!」

パワプロ「み、見た目とは別に軽い感じだ・・・」

※外見イメージは冥球島のキューバ選手みたいな感じで


300: 2009/05/21(木) 07:37:01.38 ID:PndeoUDhO
ハード「この高校の存在を知った時からここの野球部に入る運命だと核心していました!ヨロシクお願いしまーす!」

パチパチパチ・・・

ダブルビッシュ「キャッチャーか・・・あの明るい性格なら投手達の緊張をほぐす事も出来るかもしれないな」

奥居「ちょっと天狗みたいな奴ですけどね~」

矢部「部員が増えたって事は入れ替えも厳しくなってくるでやんすね」

パワプロ「そうだね、気を抜かずに頑張ろう!」

301: 2009/05/21(木) 07:48:51.42 ID:PndeoUDhO
翌週

監督「全員集合!これより入れ替え試験を行う!」

矢部「二年になって初めての試験でやんす!」
パワプロ「ああ、絶対に残留するぞ!」
・・・・

監督「パワプロは20点か・・ よし、お前は一軍残留だ」

パワプロ「やった!」

矢部「オイラも受かったでやんす!」

ダブルビッシュ「今日は調子が良かったんだけどな・・・20点も取られてしまうとは」

パワプロ「いえいえ、まだ手が痺れてますよ」

矢部「ダブルビッシュ先輩のストレートは超一級品でやんすからね」

ダブルビッシュ「なに、プロの世界ならこれぐらいは当たり前さ」

監督「よし、小杉、ハード!お前達は一軍だ」

ハード「イエス!!」
小杉「よしっ」

パワプロ「お、あの二人も一軍か」

矢部「ハードは長打、小杉はバランスのとれた投手でやんす。これで戦力アップが期待できるでやんすね」

317: 2009/05/21(木) 11:58:25.04 ID:PndeoUDhO
ダブルビッシュ「今年こそは甲子園優勝を狙いたいな」

パワプロ「はい、矢部君もパワーアップして帰って来ましたし、小杉、ハードの一年勢にも期待出来ますから・・・絶対に行けますよ!!」

ハード「ハッハッハ!その通りデース!!自分が来たからには大船に乗った気でいて下サーイ!!」

ダブルビッシュ「はは、頼もしいな」

奥居「おいハード、オメー一年のくせにキャプテンに偉そうな口きいてんじゃねえ~!」

ハード「おぅ、すいまセーン」

小杉「そうだぞハード、第一一軍に上がったばかりの俺達がすぐ試合に出られるわけないだろ」

矢部「小杉は落ち着いてるでやんすね。こういうのに慣れてるみたいでやんす」

319: 2009/05/21(木) 12:17:11.47 ID:PndeoUDhO
小杉「俺のいた中学もそういう試験がありましたからね・・・」

パワプロ「へぇー、中学からか・・」

奥居「ん?もしかして小杉って帝王中学の小杉か?」

小杉「ええ、そうです」

矢部「え!あのエリート中学のでやんすか!?」

小杉「エリートかどうかはわかりませんが・・・」

ハード「自分も聞いた事がありマース・・・完全試合を何度も達成した天才投手がいると」


320: 2009/05/21(木) 12:22:24.32 ID:PndeoUDhO
矢部「これは、本当に行けそうな気がしてきたでやんす」

ダブルビッシュ「予選試合が待ち通しいな」

奥居「ちくしょ~、オイラも試合に出たいぜー」

パワプロ「監督に頼んでみたらどうだ?矢部君みたいに行けるかもしれないじゃないか」

矢部「そうでやんす。やれば出来るでやんす」

小杉「そうですね、どうせなら皆で試合に出たいですよね」

奥居「おーし!オイラの心は決まった!監督に交渉してくるぜ~!」

ドドドドド・・・

323: 2009/05/21(木) 12:30:27.34 ID:PndeoUDhO
そして・・・

監督「全員集合!」
ザザッ

監督「皆も知ってるかと思うが、矢部に続き奥居までもが野球部員としてもう一度やりたいと名乗り出て来た」

奥居「やるぜ~!」

監督「という訳で早速試験をしようと思う・・・相手は・・・・ハード、お前がやってやれ!」

ハード「イエッサー!」

奥居「ハードか・・・相手にとって不足はないぜ~」

監督「投手はそこのお前がやってやれ!」

「はい!」

絵久「・・・奥居君、マネージャー辞めちゃうの?」

パワプロ「この試験で結果を出せばね」

絵久「なんか、寂しいな・・・」

パワプロ「そんな悲しむ事ないでしょ。二度と会えなくなるワケじゃないんだし」

矢部「そうそう!絵久ちゃんにはオイラがいるから安心でやんす!」

パワプロ「何が安心なんだよ・・・」

324: 2009/05/21(木) 12:35:34.65 ID:PndeoUDhO
パワプロ「ただ一つ気になる事が・・・」

絵久「?」

矢部「オイラも気になってたでやんす」

絵久「なにが?」

パワプロ「矢部君はラグビー部に入った後も一人で猛練習して復帰が出来たけど・・・」

矢部「奥居君はマネージャーで一年を過ごしたようなものでやんすから、一年とはいえパワーのあるハードが相手だと・・・」



監督「よし、ではまず奥居!行け」

奥居「はい!」

ハード「奥居先輩、お手並み拝見デース」

奥居「生意気いいやがって~見てろよ~!!」


奥居

ミDパE走D肩E守DエE

ハード

ミCパA走G肩B守CエC

325: 2009/05/21(木) 12:40:02.21 ID:PndeoUDhO
・・・・

監督「・・・・・そこまで」

奥居「と、とりあえず全力は出したぜ~!」

監督「よし、次はハードだ」

ハード「オーケィ」

パワプロ「奥居・・・10点って」

矢部「・・・まぁ、なんというか・・・予想通りといえば予想通りでやんしたね」

・・・・

ハード「ふーん!!」

ガキィィィン!

監督「そこまで!・・・ハードは70点か・・・」

奥居「・・・」

329: 2009/05/21(木) 12:53:10.99 ID:PndeoUDhO
監督「・・・本来なら退部だが、お前の情報収集能力は中々のものだからマネージャーで置いてもいいが・・・どうする?」

奥居「すいません、マネージャーでいいです」

パワプロ「奥居・・・」

絵久「奥居君、マネージャー続けるんだね?良かったぁ」

矢部「えくちゃんは幸せ者でやんす」

ハード「奥居先輩すみませーん・・」

奥居「いいんだ・・・オイラはマネージャーとして陰からオメーらを支えるからよ~」

矢部「偉そうでやんすけど可哀相すぎて突っ込めないでやんす」

356: 2009/05/21(木) 19:26:05.69 ID:PndeoUDhO
そして数週間後

ついに二年になって初の地区大会が始まった


ダブルビッシュ「みんな、いよいよ明日地区予選が始まる」

パワプロ「いよいよか・・・」

矢部「久しぶりの試合でやんす。オイラ全力でやるでやんす」

ハード「大ハード高校にハードありと恐れさせてみせまース!!」

小杉「高校入って初の試合か・・・出番があればいいけど・・・」

奥居「地区予選最初の相手はバス停前高校だぜ~」

絵久「投手だったエースの田中山君が打者に転向したらしいの・・・気をつけてね」

矢部「大丈夫でやんす、えくちゃん。えくちゃんへのラブパワーの前には全てが霞むでやんす!!」

パワプロ「なにをわけのわかんない事を・・・」

357: 2009/05/21(木) 19:35:24.32 ID:PndeoUDhO
試合開始

一回表

大ハード高校の攻撃

矢部、ハード、小杉の加入により打撃力が格段に上がった大ハード高校は一気に16点の大量得点

バス停前高校投手陣早くも全滅

一回裏

小杉のストレートのみで三者三振

4番田中山の出番なく試合終了



審判「ゲームセット!!」

362: 2009/05/21(木) 19:42:35.05 ID:PndeoUDhO
パワプロ「よし!勝ったぞ!」

矢部「楽勝でやんす!!」

ハード「ハッハッハ!たいしたことない相手デース!」


ダブルビッシュ「小杉、ナイスピッチングだったな」

小杉「ありがとうございます」

ダブルビッシュ「これなら僕がいなくなった後の心配もなさそうだ」

小杉「そんな、ダブルビッシュ先輩にはまだまだ追い付けませんよ」

365: 2009/05/21(木) 19:53:53.57 ID:PndeoUDhO
監督「みんなよくやった。・・・まぁ勝って当然とも言える試合だったが」

ダブルビッシュ「次の相手が問題ですね」

奥居「青龍高校と仏契高校・・・どっちが勝ってもおかしくない組み合わせだぜ~」

ダブルビッシュ「青龍高校には以前苦汁を舐めさせられている。次の試合で是非借りを返したいものだが」

矢部「ラフプレーでしか勝てない仏契高校が正統派の青龍高校に勝てるわけないでやんす」

パワプロ「矢部君、試合ってのは最後までなにがあるかわからないよ」

小杉「パワプロ先輩のいう通りですね」

奥居「確かに、仏契高校の打撃力も侮れないかもな~」

366: 2009/05/21(木) 20:03:49.31 ID:PndeoUDhO
予想を裏切り、試合に勝利したのは仏契高校だった


矢部「パワプロ君、聞いたでやんすか?」

パワプロ「うん、青龍高校が敗れて仏契高校が勝ち上がったらしいね」

奥居「ラフプレーの噂ばっかでアイツらの野球の実力は聞かないからな~。こんな事ならもっと早く情報収集しとくんだったぜ~」

パワプロ「俺は録画して試合を見たけど、ホームランの連続だったよ」

矢部「オイラも見たでやんす。怖い面構えの選手ばっかだったでやんす」

奥居「あの青龍を上回る攻撃力か~・・・厳しい戦いになりそうだぜ~」

367: 2009/05/21(木) 20:16:38.28 ID:PndeoUDhO
試合当日

パワプロ「さて、もうすぐで試合開始だ!」

矢部「顔で勝負が決まるわけじゃないでやんす!!」

ハード「強打者の集まりだろうが関係ありまセーン!自分が点を取りまくってみせマース!!」

奥居「その意気だぜ~・・・あれ、ダブルビッシュ先輩と小杉は?」

矢部「二人で打ち合わせしてるでやんす。なんせ青龍を破った相手でやんすからね」

奥居「そっかー・・・そういえばさっき、オイラ達を応援してくれてる人達からドリンクの差し入れが届いたんだぜ~。せっかくだし頂こうぜ~」

パワプロ「差し入れか!嬉しいなー」

矢部「ちょうど全員分あるでやんす。飲んで力をつけるでやんす!!」

ハード「自分もいただきまース!!」

「俺も俺も!」
「俺達も飲むぞー」

ゴクゴクゴク

369: 2009/05/21(木) 20:25:32.29 ID:PndeoUDhO
ガチャ

ダブルビッシュ「待たせたみんな・・」

小杉「わ!?せ、先輩方どうしたんです!?」

パワプロ「は、腹が急に・・・」




仏契高校ベンチ

半田「キャプテン、言われた通り仕込んできました!」

鷹野「これで相手方はボロボロですね」

番堂「相手が強豪の大ハードとなればこれぐらいのハンデは当然。お前ら、ぶちかまして行くぞ!!」

舎弟衆「押忍!!!」

370: 2009/05/21(木) 20:37:49.89 ID:PndeoUDhO
試合開始

大ハード高校の攻撃

妙なドリンクを飲みパワーダウンした打者達は思った力が出せずに無得点でチェンジ

一回裏

仏契高校の攻撃

運よくドリンクを回避したダブルビッシュが淡々と三振を奪ってあっという間にチェンジ

大0-仏0



番堂「ピッチャーは平気な顔をしているな」

鷹野「運よくドリンクを回避したようですね。しかし、守備陣はみなボロボロです。長打一発で流れはこちらに向きますよ」

371: 2009/05/21(木) 20:45:27.64 ID:PndeoUDhO
両者とも点が取れずに七回の裏

大ハード高校
投手交代
ダブルビッシュ→小杉

仏契高校の非道に怒りが沸いた小杉は気迫のピッチングで仏契高校にランナーを一人も出させず完璧に押さえ込む

以前の大ハードならダブルビッシュ交代後の投手は簡単に打たれていたが、小杉が入った事によりその心配もなくなりつつあった


半田「くそ!せっかくダブルビッシュとかいうのの球に慣れてきたのに交代かよ!」

番堂「他の奴らもドリンク効果から回復しつつあるな・・・こいつはマズイぞ」

402: 2009/05/22(金) 00:10:24.90 ID:5yzZfqrwO
八回の表

仏契高校
投手交代

鷹野→非道

点は取れなかったが、ドリンク効果が薄れ、選手達も徐々に回復しはじめてきた

八回裏

番堂の意地の一発で小杉が本塁打を浴びるも、その勢いに呑まれず後続を完璧に封じた

大0-仏1


小杉「すみません、先輩方・・・」

ダブルビッシュ「いや、今までよく押さえててくれた」

パワプロ「悪かったな、小杉。でももう大丈夫だ」

矢部「完全復活したでやんす!!」

ハード「後は自分達に任せるネ!!小杉!!」

404: 2009/05/22(金) 00:16:28.38 ID:5yzZfqrwO
なんか携帯の調子が悪い


九回表

番堂「非道!しっかり押さえろよ!!!」

非道「お、押忍!!!」

キャプテンの番堂が非道を激励する

それにより非道の能力は一回り伸びた


が しかし


ガキィィィン!!

非道「!」

カキーンッ!!

ズザーッ!!!


復活した大ハード打線のリベンジにより逆転されてしまう

大8-仏1

432: 2009/05/22(金) 06:37:14.42 ID:5yzZfqrwO
番堂「なにやっとんじゃ非道!!」

非道「す、すみません!!!」

半田「交代した途端すぐにこれかよ」


大ハード高校ベンチ

ダブルビッシュ「・・・」

パワプロ「先輩、どうしたんですか?」

ダブルビッシュ「いや、仏契高校を見てると今までの大ハードを思い出してね。投手力が足りなかったあの時を」


434: 2009/05/22(金) 06:44:31.28 ID:5yzZfqrwO
九回裏

番堂「お前ら!!工作をして逆転負けなんて許されないぞ!!氏ぬ気で打て!!」

一同「押忍!!!」

キャプテン番堂の激励により仏契打線のやる気がアップ

小杉は甘い所を狙われて打たれ、ノーアウト満塁のピンチ


小杉「・・・くそ」

ハード「(小杉、落ち着くネ。一点や二点くらい失ってもなんともないカラ)」

矢部「強打がメインの仏契がヒット狙いのバッティングに変えてきたでやんすね」

パワプロ「ああ、いやらしい所ばっか狙ってくる・・・やっぱり仏契は強いな・・・」

435: 2009/05/22(金) 07:00:18.60 ID:5yzZfqrwO
小杉「(ダブルビッシュ先輩は七回まで一人で抑えてきたんだ・・・!俺がここで点を入れられるワケには・・・)」

バッターは半田
番堂と並ぶパワーヒッターである

半田「(ゲッツーだけは避けねえとな・・・)」

ハード「(小杉、焦ったら全部パーヨ、失点なんか恐れないで確実に行くネ)」

小杉「(満塁のチャンスを作ってしまった以上・・・点を入れさせずに仕留める方法はトリプルプレーしかないか・・!)」

小杉が構える

半田「!」

436: 2009/05/22(金) 07:11:43.26 ID:5yzZfqrwO
小杉は強気にストレートを投げ、あっという間にツーストライク

半田「(次はなにで来るんだ?変化球か?)」

半田は二球とも様子を見ていた

パワプロ「(次で終わりか・・・それとも)」

小杉が第三球を投げた

小杉「!」

ハード「ウオッ」

ボールがすっぽ抜け、危うくワイルドピッチなるかと思われたがハードがなんとかキャッチ

審判「ボール!」


437: 2009/05/22(金) 07:19:45.92 ID:5yzZfqrwO
さらに小杉はボールを二つ重ねてしまい、フルカウントになった

仏契ベンチの盛り上がりは最高潮に達している

番堂「半田ーー!よく見極めろよー!!」

鷹野「期待していますよー!!」

半田「お、おう!」

ハード「(小杉、らしくないネ・・・まさかこのプレッシャーに呑まれかかっているノカ?)」

小杉「・・・」

半田「(へっへっへ・・・お前の球の速さにも変化球にも慣れてきたぜ)」

438: 2009/05/22(金) 07:28:33.11 ID:5yzZfqrwO
あ、フルカウントってアウトも含まれるんだったか。
まあいいか

443: 2009/05/22(金) 09:08:10.56 ID:5yzZfqrwO
半田「(俺がコイツとバッテリーを君でたらここは内角高めのフォークを投げさせて決めにする・・・!)」

ハード「(この半田という男・・次に来る球を予測しているネ・・・!)」

小杉「(行くぞ、ハード)」

小杉が投球モーションに入る

半田「(来い!最悪でもヒットは狙わせてもらうぜ!!)」
ハード「(ええい、ままネ!!!)」

小杉が投げた

445: 2009/05/22(金) 09:13:39.43 ID:5yzZfqrwO
半田の予測通り、ボールは内角高めに向かってきた

半田「(なんだ?速度が少し落ちてるが・・・すっぽ抜けたか?)」

半田「(だが、これで本塁打は貰った!!くらえ!)」

半田がタイミングを合わせ、豪快に振り切ろうとするが

半田「(!?チェ・・・チェンジアップだと?)」

カキッ

球はバットに当たる直前にゆっくりと落ち、真芯で捕らえられずピッチャーゴロになった

半田「(畜生!!やられた!!!)」

446: 2009/05/22(金) 09:16:56.64 ID:5yzZfqrwO
ワー ワー

小杉「よし!!」

小杉は直ぐに球を拾い、ホームへ

ハード「オッケーイ!!」

パンッ
審判「アウトー」

ハード「フンッ!!」

直ぐさま三塁へ送球

パンッ
審判「アウトー」

これもアウト

半田「はっはっは・・・」

半田は必氏に走るが、その肥満体が災いして三塁手のレーザービームによって刺された

ズバンッ
審判「アウトー」

448: 2009/05/22(金) 09:20:48.83 ID:5yzZfqrwO
矢部「ト、トリプルプレイでやんす!!」

パワプロ「やった!!さすが小杉だ!」

審判「ゲームセット!!!」

ワー


番堂「半田ぁぁぁ!!!」

半田「す、すいません!!!」

番堂「少しは痩せる努力しろー!!!」

鷹野「(可哀相に・・・)」

こうして第二試合は大ハード高校の逆転勝利で終わった

大8-仏1

483: 2009/05/22(金) 17:22:56.24 ID:5yzZfqrwO
ダブルビッシュ「よし、これで夏の甲子園の出場が決まったな」

矢部「ついに憧れの甲子園でやんす!」

パワプロ「今年こそは優勝を狙いたいな」

ハード「パワプロ先輩、安心してくださーイ!今年は自分達もいるので優勝は確実デース!!」

小杉「その妙な自信は何処から来るんだよ・・・」

奥居「でも、今年は去年よりバランスのとれたメンツだからな~・・・ひょっとするかもしれないぜ~」

ダブルビッシュ「奥居の言う通りだな。今年こそは必ず優勝を目指すぞ!」

一同「はい!」

486: 2009/05/22(金) 17:34:35.40 ID:5yzZfqrwO
翌月

矢部「ようやく来たでやんす。野球の聖地甲子園球場に」

絵久「矢部君、嬉しそう」

奥居「一年間違う部にいたから感動も一際だろうな~」

ダブルビッシュ「・・・高校生活最後の試合か」

パワプロ「(あ、そうか・・・ダブルビッシュ先輩はこの大会が終わったら引退しちゃうんだ・・)」

小杉「絶対に負けられませんね」

パワプロ「小杉・・・ああ、お前も頑張ってくれよ」

ハード「・・・」

矢部「ハードが大人しいでやんす。不気味でやんす」

小杉「こいつ大舞台に緊張してるんですよ。見た目より繊細みたいですね」

ダブルビッシュ「ハード、緊張で試合開始からエラーしないでくれよ?」

ハード「ハ、ハハハハハハ、ダダダダブルビッシュ先輩、心配はむよむむむ無用デースス!!!」

パワプロ「・・・大丈夫か?」

488: 2009/05/22(金) 17:47:15.45 ID:5yzZfqrwO
奥居「第一試合の相手はパワフル高校が相手だぜ~」

ダブルビッシュ「パワフル高校か・・・」

パワプロ「この前の試合の借りを返しましょう」

矢部「パワフル高校は走攻守揃った強豪でやんしたね」

絵久「前の三年生が引退したから去年程の強さはないみたいって噂だけど・・・」

小杉「それでも名門あかつきを下して甲子園に来てる訳ですから、油断はなりませんよ」

ダブルビッシュ「小杉の言う通りだ。彼らに新生大ハードの強さを見せてやろう!」

489: 2009/05/22(金) 17:57:49.06 ID:5yzZfqrwO
試合開始

一回表

大ハード高校の攻撃

先発・松倉の変化球に翻弄され、一点も取れずにチェンジ


一回裏

パワフル高校の攻撃

先発・ダブルビッシュのストレートが冴え渡り、一・二番打者を三振で仕留める

三番打者駒坂がバント、内野安打で一塁

盗塁を二度決め、三塁まで進む


絵久「あの駒坂君って人、凄い脚の持ち主だけど・・・」

奥居「ハードの強肩なら多分刺せただろ~。だがあんだけわかりやすい緊張してたらな~」

496: 2009/05/22(金) 18:15:41.61 ID:5yzZfqrwO

小杉「なにやってんだハード・・・!しっかりしろよ!」

ダブルビッシュが第三球を投げる

ストライクゾーンギリギリのスライダー

香本「ふんっ!!」

カキンッ!

ダブルビッシュ「!」
ハード「!」

パワフル「しまった!」

狙ったのか偶然か、香本の放った打球はライト前へ

矢部「やんす!!」

バシッ

センター矢部が捕り、すぐ様ホームへ返球したが俊足の駒坂は既にホームへ帰還していた

パワフル高校一点獲得

パ1-大0

次打者豆山はあっけなく三振、チェンジ

492: 2009/05/22(金) 18:08:37.24 ID:5yzZfqrwO
二回表

四番パワプロが報復といわんばかりの同点ホームラン

さらに次打者の矢部も長打を放ち、駒坂に負けない脚の速さで三塁まで進む

ノーアウト、ランナー三塁


奥居「お~、矢部すげえぜ~!!」

絵久「矢部君・・・カッコイイ」

奥居「え?」

502: 2009/05/22(金) 19:07:38.48 ID:5yzZfqrwO
次打者はハード
ハード「・・・ハ、ハハハ!!ささっさとくるネ!!」

パワプロ「大丈夫か?ハード・・・」

ダブルビッシュ「最悪でも犠牲フライにしてくれればいい。徐々に緊張だって解けていくだろう」

あっという間にハードはツーストライクに追い込まれる

ハード「(な、なんて曲がるカーブネ・・・!さすがパワプロ高こ

松倉が第三球を投げる

ハード「!(ス、ストレート!?これなら・・・!)」

ハードはなんとかタイミングを合わせてバットを振る

が、球が横に若干ずれた

ハード「!」
カツッ


球は打ち上がり、センターにキャッチされた


矢部「うおおおおでやんす!!!」

座子川「!あのヤロー、させるか!」
座子川が渾身の力を込めホームへ返球する

504: 2009/05/22(金) 19:14:54.90 ID:5yzZfqrwO
座子川の奇跡のレーザービームにより、ボールは香本の元へ真っすぐ戻っていく
バスッ

香本「(よし!)」

香本が三塁側を振り返ると目の前には矢部が


奥居「やばいぜ~!矢部のパワーじゃあのキャッチャーは・・・」

パワプロ「いや・・・いける!なんてったって矢部君は・・・!!」


矢部「どすこーいでやんす!!」

香本「うわっ!!」

パワプロ「元ラグビー部なんだから・・・!」

矢部の体当たりが香本をぶっ飛ばし、大ハード高校はさらに一点を追加した


矢部「やったでやんす!!」

ワー ワー


絵久「矢部君・・・」

奥居「え、えくちゃんがうっとりしてるぜ~」

505: 2009/05/22(金) 19:22:03.36 ID:5yzZfqrwO
矢部のラグビー仕込みの体当たりにより、この回で大ハード高校は逆転に成功

パ1-大2


二回裏

逆転した事により士気が上がった大ハード守備陣は一人も出塁させる事なく無失点で乗り切った


パワプロ「よし、チェンジだ!」

矢部「次もぶちかますでやんす!!」

ハード「・・・ふぅ」

小杉「ようやく馴れてきたか?しっかり頼むぞ?」

ハード「・・・オーケィ、もう大丈夫ネー・・・」


ダブルビッシュ「このまま勢いに乗って点を取れればいいが・・・」

506: 2009/05/22(金) 19:27:28.06 ID:5yzZfqrwO
三回表

パワフル高校
投手交代
松倉→江崎

速球が武器の江崎は大ハード打線に臆する事なく次々と三振を奪っていく

三回裏

ダブルビッシュの失投により駒坂が出塁

盗塁を決めようとするが、復活したハードの強肩により刺される

四番香本もキレのあるスライダーとフォークに翻弄させられ三振

次打者もフライで捕られ、点を取れずにチェンジ


パ1-大2

507: 2009/05/22(金) 19:34:11.21 ID:5yzZfqrwO
八回表

パワプロの放ったピッチャー返しが江崎の顔面に直撃

投手交代
江崎→猫田


松倉、江崎のエース級ピッチャーがいなくなった事で大ハード高校の選手達が塁に出始める

満塁のピンチを迎えたが駒坂、香本、座子川の意地の守備により無失点に抑えた


510: 2009/05/22(金) 19:40:22.26 ID:5yzZfqrwO
八回裏

投手交代
ダブルビッシュ→小杉

小杉と駒坂のエリート対決

小杉のストレートをバントし、持ち前の起動力で一塁を目指す

小杉は落ち着いて一塁に投げるが、一塁手が駒坂の気迫に押されたのか、捕球ミスをしてしまう

駒坂はその間に三塁まで進み、またもや大ハードはピンチになった


次打者は香本

511: 2009/05/22(金) 19:47:25.35 ID:5yzZfqrwO
小杉「(くそ・・・またピンチを作ってしまった・・!)」

奥居「こいつはマズイ雰囲気だぜ~」

絵久「小杉君、頑張って・・・」


香本「・・・」

小杉「(バットを短く握ったな・・・ここで追い付かれる訳にはいかない!)」

小杉の第一球

ズバンッ

審判「ストライク!」

ストライクゾーンギリギリにスライダーを決める

香本もすぐに手は出せなかったようだ

ハード「(小杉、その調子ネ!)」

小杉「(ああ、わかってるよ)」

512: 2009/05/22(金) 19:52:17.54 ID:5yzZfqrwO
小杉の第二球――

香本「フンッ!!!」

カキーンッ

小杉「!!」

ハード「!」

またもストライクゾーンギリギリで、ストレートを投げたが香本に狙い打たれてしまう

打球はグーンと伸びていったが・・・


審判「ファールボール!!」

ポールに当たるか当たらないかの所で風が吹き、ファールゾーンに落ちていった


パワフル「・・・ふう」

矢部「今の打球にはヒヤッとしたでやんす」

513: 2009/05/22(金) 20:00:06.63 ID:5yzZfqrwO
小杉「(ダブルビッシュ先輩の球に慣れてきたせいなのか、こいつに俺のストレートは通用しない・・・)」

ハード「(小杉、高めのスライダーネ!)」

小杉「(いや・・・スライダーはさっき投げた・・・コイツで決めてやる!!)」


小杉が第三球を投げた

香本「!(遅い・・ストレートじゃない・・・すっぽ抜けたのか?)」

香本は全身に力を込め、その球を振り抜こうとするが

カクンッ

香本「!?」

球がゆっくりと下に落ちる

滅多に投げない小杉のチェンジアップだった

球は打ち上げられ、キャッチャーフライに終わった

小杉「・・・よしっ」

514: 2009/05/22(金) 20:07:34.83 ID:5yzZfqrwO
香本がチェンジアップに倒れ、次打者の豆山もチェンジアップの連投の前に沈んだ

次打者の座子川は大胆にもバント

持ち前の脚を使い一塁に突っ込もうとするが、ハードの強肩の前に刺された

審判「チェンジ!!」

パ1-大2


大ハードベンチ

パワフル「よし、次の回は点を取って投手陣を楽にするぞ!!」

矢部「ガッテンでやんす!!」

絵久「矢部君・・・」

矢部「やんす?」

絵久「頑張って・・・ね?」ギュッ
矢部「・・!!うおおおお!ラブバワー全開でやんすぅーー!!!!」

パワフル「うるさーい!!!」

矢部の能力が一時的に強化された!

矢部
ミAパA走A肩A守AエA

516: 2009/05/22(金) 20:20:58.40 ID:5yzZfqrwO
九回表

パワプロ、ホームランを狙ったつもりが強風に阻まれ、二塁打に

次打者の矢部

ラブパワーによって強化された矢部の前に猫田は全くの無力だった

矢部の愛のホームランが炸裂し、最終回で二点を奪い取った

矢部「えくちゃん、見ててくれたでやんすか?」

絵久「うん、本当にカッコよかったよ・・・私、矢部君に・・・」

奥居「オメーら試合中にイチャついてんじゃねえ~!」

517: 2009/05/22(金) 20:25:11.74 ID:5yzZfqrwO
九回裏

最終回三点差になってもパワフル高校は諦める様子を見せず、大ハード陣営を苦しめたが、最後は小杉の渾身のストレートの前に封じられた

審判「ゲームセット!!!」


パ3-大4


521: 2009/05/22(金) 20:30:34.73 ID:5yzZfqrwO
パワプロ「勝ったぞ!!」

矢部「勝ったでやんす!!!」

ダブルビッシュ「厳しい戦いだったがみんな、よくやってくれた!ようやくパワフル高校に借りが返せた」

小杉「甲子園での試合は普段の倍くらい体力が消耗されますね・・・」

ハード「ハッハッハ、小杉情けない事を言うナ!走り込みが足りないんじゃないノカ?」

奥居「中盤までガチガチだったオメーが言える台詞じゃね~だろ~」

「はっはっは」




俺達はその後の試合を破竹の勢いで勝ち抜き、遂に決勝戦へと昇り詰めた

523: 2009/05/22(金) 20:40:40.33 ID:5yzZfqrwO
パワプロ「いよいよ決勝戦だ・・・」

ダブルビッシュ「みんな、よくここまで頑張ってくれた。もう少しだけ力を貸してくれ!」

一同「はい!!」

奥居「最後の相手は覇王学園だぜ~」

絵久「去年の決勝でパワフル高校に大量点差をつけて優勝したみたい・・・」

矢部「黄金世代と呼ばれたあの時のパワフル高校をでやんすか!」

小杉「覇王学園はプロ選手を何人も送り出してる高校みたいです。練習設備も他の高校とは全然違うとか・・・」


「お前達が大ハード高校の選手達か?」

パワフル「ん?キミは?」

神打「覇王学園野球部キャプテンの神打だ」

524: 2009/05/22(金) 20:49:46.09 ID:5yzZfqrwO
神打「劣化したとはいえ、あのパワフルを倒したからどんな奴かと思ったが・・・大した事なさそうだな」

パワフル「なんだとー!?」

奥居「オメー、何様のつもりだ~?」

神打「思った事を言ったまでだ。少しは俺達を楽しませてくれよ?」

タッタッタ…

矢部「ムキー!試合前に挑発しにくるなんていい度胸してるでやんす!!!」

パワフル「全くだ!!先輩方の最後の試合だし、あんな奴らケチョンケチョンにのしてやろう!!」

ダブルビッシュ「口ではなんとでもいえるさ。・・・さ、もうすぐ試合開始だ!・・いつも言っているが改めて・・・!全力を出すぞ!!」

一同「オー!!」

525: 2009/05/22(金) 20:57:03.36 ID:5yzZfqrwO
試合開始

一回表

大ハード高校の攻撃

MAX161Km/hを誇る投手・獅子王の投球の前に打者達は全く手が出せない


審判「チェンジ!!!」

ワー ワー

矢部「な、なんでやんすかあの球・・・」

パワフル「ダブルビッシュ先輩以上の速球を投げれる奴がいたなんて・・・」

奥居「高校生が投げれるスピードじゃないぜ、あれは~」

564: 2009/05/23(土) 07:13:27.64 ID:gx6PZ94PO
一回裏

覇王学園の攻撃

先発・ダブルビッシュも獅子王に負けない豪速球で一、二番打者を抑える


神打「ほう、流石にパワフルを破っただけはあれな」


次打者、獅子王がダブルビッシュのフォークを狙い打ち、二塁まで進む


奥居「あの獅子王って投手、バッティングも上手いじゃねえか~」

絵久「次はさっきの人だよね・・?」


神打「さて、俺の出番か」


ハード「(この男、凄い威圧感ネ・・・!)」


567: 2009/05/23(土) 07:19:44.24 ID:gx6PZ94PO
ダブルビッシュの第一球はストレート

ズバンッ!!

審判「ストライク!!!」

神打「(いい球だ、獅子王程ではないがな)」

ダブルビッシュ「(この男なら今のは打てた筈・・・)」

ハード「(先輩、この男に直球勝負は危険デース)」

ダブルビッシュ「(わかってる。次は・・・スライダーだ!)」

ダブルビッシュが第二球を投げた

神打「スライダーか、来るかと思ってたぜ!!」

ハード「!」

ガキィンッ!!!

ダブルビッシュ「!」

568: 2009/05/23(土) 07:25:00.77 ID:gx6PZ94PO
パワプロ「ああっ!!」

矢部「これは・・・捕れないでやんすっ!!」

誰もが見ても明らかな本塁打

大ハードはいきなり二点を失ってしまう

覇2-大0

ハード「先輩・・・」

ダブルビッシュ「大丈夫だ、ハード。改めて危険な相手だと認識した。」

冷静を保ったダブルビッシュは次打者をゴロで仕留め、チェンジ

570: 2009/05/23(土) 07:32:47.62 ID:gx6PZ94PO
二回表

四番パワプロからの攻撃

獅子王「・・・」

パワプロ「(あの神打って奴もそうだけど、コイツにもかなりのプレッシャーを感じさせられるぜ・・!)」

獅子王が振りかぶって第一球を投げる

ドシュッ!

パワプロ「・・・(ここだ!)」

キンッ

奥居「おお!」

矢部「160Km/hを当てたでやんす!」


しかし、打球はファールボールになった
小杉「惜しい・・・!もう少しでヒットだったのに」

ハード「あんな球打てるだけでも凄いネ・・・」


パワプロ「(いぢぢぢぢ・・・!手が痺れる!)」

パワプロの超集中力を持ってしてもヒットを狙い打つのは難しかった

572: 2009/05/23(土) 07:43:37.11 ID:gx6PZ94PO
獅子王の第二球

ドシュッ

パワプロ「(よし、ここだ!)」

キンッ

矢部「また当てたでやんす!」

小杉「でもショートゴロ・・・」

ハード「オーマイガー・・・」

ショート神打が球を拾う

神打「(凡人が獅子王の球を当てただけでも大したもんだ。)」

パワプロ「うおおおお!!!」

パワプロがもの凄い速さでファーストに向かっていく
神打「!(速い!)」

神打はすぐにファーストへ送球するが、パワプロのヘッドスライディングによりギリギリセーフ

奥居「おお!流石パワプロだぜ~!!」

小杉「打撃力ばかりに目を奪われてましたが・・・パワプロ先輩の本来の武器は脚でしたね!」

走力Sは伊達ではなかった

574: 2009/05/23(土) 07:54:57.61 ID:gx6PZ94PO
矢部「よーし!オイラの出番でやんす!!」

絵久「矢部君、頑張って!」

奥居「頼むぜ~!」

矢部「えくちゃんの応援がある限りオイラは無敵でやんす!」


矢部が打席に立つ

獅子王「・・・」

矢部「(す、すごい威圧感でやんす!!でもオイラ負けないでやんす!!)」

576: 2009/05/23(土) 08:04:48.30 ID:gx6PZ94PO
獅子王の第一球
ビシュッ

矢部「(はやっ!!でやん

ズバンッ

審判「ストライク!!」

矢部「(パワプロ君はこんな球を当てたでやんすか!)」

獅子王が第二球を投げる

ドシュッ

矢部「(こ、こんな球どうやって打・・・

ズバンッ

審判「ストライクツー!!」

奥居「ああ・・・やっぱ無理か~?」

絵久「まだ後一球あるよ・・・矢部君なら・・・なんとかしてくれるはず」

矢部「(こんな速い球、タイミング合わせるなんてすぐには無理でやんす!)」

神打「(まぁ、凡人なら当然の結果だ。打てなくて当たり前だ)」

矢部「(しかし、黙って三振奪われるワケにもいかないでやんす!!ここは漢らしく・・・!)」

577: 2009/05/23(土) 08:10:46.43 ID:gx6PZ94PO
獅子王の第三球

ドシュッ

矢部「(バントでやんす!!)」

パワプロ「(行くぞ!!)」ダッ

パワプロが走り出す

獅子王「!」

ゴツッ

神打「(臆せずにバントだと?)」


小杉「当たった!!」

矢部「氏ぬ気で走るでやんすーー!!!」

ドドドド・・・

三塁手がボールをキャッチ
まず二塁を確認、既にパワプロがいる

そのまま一塁へ投げる

と同時にパワプロがスタートした

579: 2009/05/23(土) 08:15:41.55 ID:gx6PZ94PO
パワプロ「どりゃあああー!」

神打「獅子王!」

獅子王「!」

神打より少し遅れて気付いた獅子王はカットに間に合わず、球は一塁へ

審判「アウトー!」

矢部は後少しという所でアウト

しかし、パワプロを三塁まで進ませる事に成功した

585: 2009/05/23(土) 08:34:46.59 ID:gx6PZ94PO
矢部「ふう、なんとか送ったでやんす」

小杉「先輩、凄いですよ!」

矢部「走馬灯が見えたでやんすよ」

絵久「矢部君、本当にカッコよかったよ!!」

矢部「デヘヘ、照れるでやんす」

奥居「ハード、次はオメーだぜ~?しっかり頼むぞ~?」

ハード「イ、イイイイイイエス!!」

矢部「・・・一気に不安になってきたでやんす」

586: 2009/05/23(土) 08:38:35.60 ID:gx6PZ94PO
パワプロ「(次はハードか・・・やっぱ緊張してるな)」


ハード「ハ、ハハ、ハハハ!160km/hなんてメジャーでは当た当たたた当たり前ネ!!」

獅子王「・・・」

獅子王が振りかぶる

ハード「!ちょいきな・・・

ズバンッ!

審判「ストラーイク!!」

ハード「(は、速すぎル・・・!!)」


小杉「ハード!ボケッとしてるなー!!」

奥居「先輩方が作ったチャンスを無駄にするんじゃねえぞ~!!」

587: 2009/05/23(土) 08:44:11.73 ID:gx6PZ94PO
第二球

ズドムッ!!

審判「ストラーイク!」

ハード「あ、ああ・・・!」


矢部「これはマズイでやんす」

小杉「ハード!!しっかりしろよ!」

ダブルビッシュ「(このチャンスを逃すとかなり厳しいな・・!)」


ハード「あ・・あ」

パワプロ「ハード!あまり気負うな!いつも通りのやり方でいいんだ!」

ハード「!・・先輩」

589: 2009/05/23(土) 08:46:57.11 ID:gx6PZ94PO
ハード「・・オーケィ!」

神打「(む・・・)」

獅子王「(目つきが代わった・・・?)」

獅子王が第三球を投げた

ビシュッ

ハード「メ・・・メジャー!!!」

ガキィンッ!!

獅子王「!」

パワプロ「よし!!」ダッ


矢部「ライトフライでやんす!!」

590: 2009/05/23(土) 08:51:14.90 ID:gx6PZ94PO
ハードの渾身の犠牲フライでついにパワフル高校が一点取り返す

覇2-大1


矢部「やったでやんす!」

小杉「よかった・・・」


ハード「ハ、ハ、ハハハ・・」

絵久「ハード君、お疲れ様」

ダブルビッシュ「よくやってくれたな!」

ハード「い、いエ・・・」

パワプロ「さすがハードだ、頼りになるよ」

ハード「!・・ハハハ、当たり前デース!!」

591: 2009/05/23(土) 08:57:00.01 ID:gx6PZ94PO
二回裏

一点を返しただけだが、パワフル高校ナインの士気は大いに上がった

ダブルビッシュの球威もあがり、ランナーは出すもホームへの帰還は許さずチェンジとなった


三回表

ダブルビッシュ「よしみんな!この回もまた取るぞ!」

一同「おー!」


覇王学園ベンチ

神打「この覇王学園に点を入れるとは・・・予想を上回る実力を持っているようだな」

獅子王「あのパワプロと矢部とかいう奴が一番厄介だな」

神打「ああ、こうなったらこちらも本気を見せてやるか・・・」

593: 2009/05/23(土) 09:05:25.80 ID:gx6PZ94PO
パワフル高校の攻撃
次の打者はダブルビッシュ



覇王学園の監督が出てくる

パワフル「ん・・・?」

ダブルビッシュ「(守備の変更か?)」


覇王学園
守備変更
捕手⇔神打

ダブルビッシュ「(こいつがキャッチャー・・・?)」

神打「・・・俺の本来のポジションはキャッチャーだ」

ダブルビッシュ「・・・」

神打「お前達の実力を侮りすぎたみたいだ。俺がキャッチャーになった以上、お前達が塁に進む事は不可能だ」


595: 2009/05/23(土) 09:11:09.63 ID:gx6PZ94PO
ダブルビッシュ「(塁に進む事が不可能だと?いくら速い球とはいえチャンスは必ず来る!)」

獅子王が第一球を投げる

ビシュッ

ズバン!!

審判「ストラーイク!」

ダブルビッシュ「(確かに速いが・・・タイミングを合わせるぐらいなら出来る筈!)」


奥居「・・あ」

パワプロ「どうした奥居?」

597: 2009/05/23(土) 09:19:15.28 ID:gx6PZ94PO
奥居「今更気付いたけどよ~あの獅子王って奴今までストレートしか投げてないよな~」

パワプロ「!確かに・・・」

矢部「速さばっかりに目を奪われていたでやんす」

奥居「いくら速い球投げれるったって甲子園までずっとストレートだけ使ってきた訳じゃないだろ~?」

小杉「あの神打がキャッチャーになったって事は・・・」

パワプロ「投手も本気で投げれるって事か・・・!」


獅子王が振りかぶる

599: 2009/05/23(土) 09:22:47.90 ID:gx6PZ94PO
獅子王の第二球

ビシュッ

ダブルビッシュ「(来た!当て・・・)」

ダブルビッシュがバットを振る

と球が下にガクンと落ちた

ダブルビッシュ「!!」

ズバンッ

審判「ストラーイク!!」

ダブルビッシュ「ス・・・」



パワプロ「SFFか・・!!」

矢部「そんな、ただでさえ打ちにくい球でやんすのに・・・!」

602: 2009/05/23(土) 09:30:56.64 ID:gx6PZ94PO
獅子王、神打の最強バッテリーにより大ハード打線は手も足も出ずにチェンジ


三回裏

ダブルビッシュが気迫の投球で一、二番打者をフライで仕留めるが

次打者、獅子王がまたも出塁、さらに神打の本塁打によりまたも二点を追加されてしまう

覇4-大1


絵久「今のダブルビッシュ先輩の球は完璧だったのに・・・」

奥居「あの神打って奴・・・天才だぜ~・・」

605: 2009/05/23(土) 10:08:43.13 ID:gx6PZ94PO
ハ回裏

ダブルビッシュは獅子王、神打を敬遠する事でこれまでを無失点に抑えた

ダブルビッシュ「・・はぁ・・・はぁ」

監督「交代だ、小杉行け」

小杉「はい、わかりました!」

大ハード高校
投手交代
ダブルビッシュ→小杉

ダブルビッシュ「すまない、後は任せた」

小杉「はい!任せた下さい!!」


ツーアウト、ランナー一塁
次打者は神打

神打「小杉・・・帝王中学の天才ピッチャーか」

607: 2009/05/23(土) 10:21:45.34 ID:gx6PZ94PO
ハード「(小杉、この打者は敬遠するネ!!)」

小杉「(わかってる!)」

小杉の敬遠により獅子王が二塁、神打が一塁へ

神打「臆病者め・・・」

ハード「(獅子王と神打さえいなければなんとか抑えられるネ・・・この回はこれで終わりヨ!)」

小杉「(不本意だけど仕方ない)」

審判「タイム!」

小杉「?」

ハード「?」

覇王学園監督「代打、竹本」


608: 2009/05/23(土) 10:29:45.23 ID:gx6PZ94PO
神打「(竹本・・・監督、このチャンスを一年に任せるとは)」

獅子王「・・・」


ハード「(竹本・・・?何処かで聞いたようナ)」

小杉「(竹本・・・中学時代何度か試合したな・・・まさかここで会うとは)」

竹本「(帝王中の小杉か。・・・ここで結果を出してベンチ入りからスタメンに上がってやる)」

609: 2009/05/23(土) 10:31:24.02 ID:gx6PZ94PO
ややこしいんで今の所出たオリキャラ

ダブルビッシュ、ハード、竹本、神打、獅子王

612: 2009/05/23(土) 11:29:54.33 ID:gx6PZ94PO
小杉「(こいつには中学時代完全試合を壊された事がある・・・ここで会ったのも何かの運命だ)」

竹本「(小杉・・・来るか!)」

小杉が第一球を投げる!

ビシュッ

バシッ

審判「ストラーイク!」

竹本「(中々いい球だ・・・だが、まだ狙って打てる球だ)」

615: 2009/05/23(土) 11:49:56.80 ID:gx6PZ94PO
奥居「なんだ?小杉がやけに強気なピッチングしてんな~」

ダブルビッシュ「小杉らしくないな・・・あのバッターと関係あるのか?」

小杉「(くらえ、竹本!高校に上がってさらに磨かれたスライダーを!!)」

小杉が第二球を投げた

ビシュッ

竹本「(来ると思ったぞ!!)」

ガキンッ!

竹本「!」

ハード「!」

完全に狙われていたスライダーを打ち上げられ、レフトスタンドに向かって伸びていく

矢部「マズイでやんす!!」

パワプロ「いや待て!際どい!ファールかもしれない!!」


616: 2009/05/23(土) 11:55:19.89 ID:gx6PZ94PO
竹本「(お前はピンチになるとスライダーに頼るクセがあったからな・・!)」

奥居「頼む~!ファール側に行ってくれ~!!」

絵久「お願い・・!」


コツッ

パワプロ「!」
矢部「!」

小杉「!」

祈りも空しく竹本の放った打球はポールに当たり、スリーランホームランとなった

覇7-大1

618: 2009/05/23(土) 11:59:31.07 ID:gx6PZ94PO
九回表

七番からスタートの大ハード打線は獅子王の速球と変化球により呆気なくに封じられ、試合は終了となった


審判「ゲームセット!!」


大ハード高校は今年も甲子園優勝を飾る事は出来なかった

619: 2009/05/23(土) 12:07:18.90 ID:gx6PZ94PO
そして・・・

監督「全員集合!」
ザザッ

監督「今年は甲子園に出場出来たものの、準優勝という残念な結果に終わった」

「・・・」

監督「さて、今日でキャプテンを引退するダブルビッシュ、なにか言いたい事はあるか?」

ダブルビッシュ「はい・・・皆、決勝戦ではすまない事をした。僕の力不足でせっかくの同点をふいにしてしまった」

矢部「ダブルビッシュ先輩のせいじゃないでやんす!」

パワプロ「そうです、相手の投球に手も足も出なかった俺達にも責任があります!」

ダブルビッシュ「みんな・・・ありがとう、そう言ってもらえると救われるよ」

ダブルビッシュ「・・・さて、最後に新しいキャプテンだが・・・監督と話し合った結果、パワプロ、君に任せたい」

パワプロ「え?お、俺がですか!?」

620: 2009/05/23(土) 12:09:26.68 ID:gx6PZ94PO
ダブルビッシュ「君ならみんなを引っ張っていけるはずだ。次こそ、この野球部を甲子園優勝に導いてくれ」

パワプロ「・・・先輩、わかりました!必ず甲子園優勝してみせます!」

ダブルビッシュ「頼んだぞ」

矢部「パワプロキャプテンの誕生でやんす!」

奥居「よ~し、また頑張ろうぜ~!」

624: 2009/05/23(土) 12:24:01.18 ID:gx6PZ94PO
パワプロがキャプテンになったある日


パワプロ「最近練習漬けだったから街に来るとリフレッシュするなー」

パワプロ「矢部君誘ったのにえくちゃんとデートでやんすとか言ってたし・・・はぁ、いいなあ・・・」


パワプロが交差点をチラリと見ると、女の子がフラフラと歩いていた

パワプロ「え!ちょ・・車が来て・・!!!」

パッパー!

「え?」

キイィィィィ!!!!

パワプロ「危なーーい!!!」

ドガシャーーン!!!

629: 2009/05/23(土) 12:30:55.15 ID:gx6PZ94PO
パワプロは持ち前の俊足で車より早く女の子に飛びつき、近くの酒屋に突っ込んだ

ドライバー「馬鹿野郎!気をつけろー!!」


パワプロ「いででで・・・」

あおい「いたた・・」

パワプロ「あ、君大丈夫!?」

あおい「うん・・・大丈夫・・」

パワプロ「なんで車が来てるのに歩いてたの?」

あおい「部活の練習で疲れがたまっててボーッとしてたみたい・・・いたた」

パワプロ「どこか怪我したの?」

あおい「ううん、大丈夫。擦りむいただけだから」

632: 2009/05/23(土) 12:33:35.67 ID:gx6PZ94PO
ドライバー「いやー、さっきのは驚きましたね」

古沢「あの男が割って入らなきゃ確実にぶつかってたな・・・!」

ドライバー「まあお互い運が良かったんですね」

古沢「だな。ってそれよりもっと急いでくれ!間に合わなくなる!」

ドライバー「は、はい!」

634: 2009/05/23(土) 12:36:17.24 ID:gx6PZ94PO
パワプロ達は酒屋の店主に謝りその場を去った


パワプロ「いやー、しかし本当に何事もなくてよかったよ」

あおい「ありがとう、君のお陰だよ・・・えーと」

パワプロ「ああ、俺はパワプロっていうんだ」

あおい「パワプロ君?あの大ハード高校の!?」

パワプロ「え?俺の事知ってるの?」

637: 2009/05/23(土) 12:43:21.47 ID:gx6PZ94PO
パワプロ「へえー!君が恋恋高校の野球部員なの?」

あおい「うん、夏の試合は色々あって出場出来なかったんだけどね・・・」

パワプロ「そうなんだ・・・でも凄いねえ、女の子がピッチャーやってるなんて」

あおい「こう見えてもプロを目指してるんだよ。女の子でもプロに入れるって事を証明したいんだ」

パワプロ「立派だね~・・・」

640: 2009/05/23(土) 12:47:54.61 ID:gx6PZ94PO
あおい「あ、まだボクの名前を言ってなかったね。早川あおいって言うんだ、ヨロシクね」

パワプロ「ああ、よろしく!」

あおい「こんな所でパワプロ君と知り合えるなんてラッキーだよ。休みの日とか暇な時でいいからさ、ボクの練習に付き合ってもらいたいんだけど・・・」

パワプロ「一緒に練習!?も、モチロン!」

あおい「ありがと~!じゃあ、これボクの電話番号ね。本当に暇な時でいいから」

パワプロ「うん、わかったよ!!!」

あおい「じゃあもう暗くなってきたし、ボク帰るね。今日は助けてくれて本当にありがとう!!じゃあね~」

パワプロ「じゃあね~・・・・フフフ、俺にも春が来たかな?」

642: 2009/05/23(土) 12:51:09.03 ID:gx6PZ94PO
翌日

パワプロ「むふふふ・・・」

矢部「パワプロ君が朝から満面の笑みでやんす。気味が悪いでやんす」

奥居「パワプロ、今日は入れ替え試験の日だぜ~?しっかりしろよ~?」

パワプロ「え、ああ。わかってるよ」

監督「全員集合ー!!」

奥居「ほら始まったぜ~」

矢部「よーし!頑張るでやんすー!!」

643: 2009/05/23(土) 12:58:58.81 ID:gx6PZ94PO
・・・・

監督「よし、パワプロ!お前は残留だ!!」

パワプロ「よし!」

矢部「オイラも残留でやんす!」

ハード「自分もでース!!」

監督「・・・小杉、お前は二軍だ」

小杉「・・・はい」

パワプロ「ええ!?小杉が二軍?」

矢部「びっくりでやんす!」

ハード「オーゥ、小杉は甲子園であの本塁打を浴びてからずっと調子が悪いンデース」

パワプロ「小杉・・・」

小杉「あ、キャプテン・・・すみません、二軍で頭を冷やしてきます・・・」

661: 2009/05/23(土) 16:17:30.89 ID:gx6PZ94PO
パワプロ「小杉・・甲子園からずっと調子が悪いみたいだな」

ハード「あの竹本とかいう相手、小杉の中学時代のライバルだったそうデース」

矢部「それはまた運命的な再会でやんすね」

パワプロ「そうか、そのライバルに負けたのが相当ダメージになったのか・・・」

奥居「なんか励ましてやるか~?」

ハード「いエ、奥居先輩・・・竹本はしっかりしてますカラ、必ず自分で立ち直りますヨ」

パワプロ「そうか・・・」

矢部「じゃあオイラ達は秋の地区大会に勝利して小杉をまた甲子園に連れていく事にしようでやんす!」

パワプロ「うん、そうだな。そうしよう!」

662: 2009/05/23(土) 16:22:42.54 ID:gx6PZ94PO
翌月

秋の都道府県大会当日

矢部「来たでやんす、秋の都道府県大会」

パワプロ「キャプテンになって初の試合だ・・・小杉はいないけど、みんな頑張るぞ!」

一同 「おう!!」

ハード「オッケーイ、今日もホームラン打ちまくってみせまース!!」

奥居「第一試合の相手はバス停前高校だぜ~」

パワプロ「随分遭遇率が高いな」

矢部「毎度毎度気の毒でやんす」

663: 2009/05/23(土) 16:28:37.11 ID:gx6PZ94PO
田中山「誰が気の毒だって?」

パワプロ「あ、君は・・・誰だっけ?」

田中山「(ズルッ)忘れるとは失礼な!バス停前高校のキャプテン、田中山だぞ!」

矢部「顔が普通すぎてわからなかったでやんす」

田中山「毎回毎回当たり前のように蹴散らしてくれてるけど、今回は絶対に負けないぞ!僕がキャプテンになってからは毎日地獄の練習をこなしていたんだからな!」

ハード「その豆粒みたいな目ではイマイチ気迫が伝わってきまセーン」

田中山「なんだとー!」

パワプロ「ハード、よせ。田中山君、試合楽しみにしてるよ」

田中山「ああ、こっちもだぞ!新生バス停前高校の実力を見せてやるからなー!」

665: 2009/05/23(土) 16:37:50.11 ID:gx6PZ94PO
試合開始

一回表

バス停前高校の攻撃

一、二、三番が淡々とアウトを取られチェンジ

一回裏

大ハード高校の攻撃

大ハード上位打線の攻撃でノーアウト満塁

四番パワプロが満塁ホームランを放ち、投手一人が撃沈

バ0-大4

次打者、矢部が初球から流し打ち

ショート方向に飛んで行ったが田中山がジャンピングキャッチ


をしようとしたが思ったより高く飛び上がってしまい球がアゴにヒット

田中山脳震盪により守備交代

667: 2009/05/23(土) 16:44:29.00 ID:gx6PZ94PO
その後さらに5点を獲得してチェンジ

バ0-大9

二回表

キャプテンを失ったバス停前高校は士気が大きく下がり、またも一点も取れずに交代

二回裏

パワプロのサヨナラホームランで試合終了

バ0-大10

審判「ゲームセット!」

670: 2009/05/23(土) 16:47:38.50 ID:gx6PZ94PO
パワプロ「よし、勝ったぞ!」

矢部「二回まで粘られるとは、少しは強くなったみたいでやんすね」

絵久「田中山君は病院に運ばれたみたい・・・」

奥居「あれだけ自信満々な事言って病院送りか・・・可哀相としか言えないぜ~」

672: 2009/05/23(土) 16:54:26.90 ID:gx6PZ94PO
俺達は秋の大会を破竹の勢いで勝ち抜き、優勝を手にする事が出来た

これで春の甲子園大会の出場も決定的となった


パワプロ「よーし、春の甲子園に向けて頑張るぞ!!」

矢部「おうでやんす!!」

小杉「キャプテン、力になれなくてすいませんでした」

パワプロ「なに、甲子園大会の前にまた入れ替え試験がある。早く一軍に戻ってきてくれよ?」

小杉「はい!必ず!!」

673: 2009/05/23(土) 16:58:22.59 ID:gx6PZ94PO
ある休日

パワプロ「あーあ、今日は休みか~・・・そうだ、あおいちゃんと練習・・・」

♪♪♪♪

パワプロ「!あおいちゃんからだ!」

パワプロ「はいもしもし・・・うん、今電話しようと思ってた所・・・うん、うん!勿論暇だよ!!わかった、じゃあすぐに行くね」

ピッ

パワプロ「さてさて、あおいちゃんと秘密の特訓に行きますか~」

676: 2009/05/23(土) 17:08:11.06 ID:gx6PZ94PO
パワプロ「待ち合わせは確かここだったな」

あおい「おはようパワプロ君!」

パワプロ「あおいちゃん!ユニフォームを着てやる気まんまんだね!」

あおい「まあね、さ、行こうか」

パワプロ「う、うん」

・・・・

あおい「こんにちはー!」

倉刈「おお、こんにちは。早川さんとパワプロさんですね」

パワプロ「?あおいちゃん、この人達は?」

あおい「町内会で野球をやってる人達だよ。人数が合わないって困ってたからボクが助っ人になるって言っちゃったんだ」

パワプロ「(なんだ、二人っきりの練習じゃなかったのか)」

681: 2009/05/23(土) 17:20:29.77 ID:gx6PZ94PO
「おい!」

ガツンッ
パワプロ「痛っ!だ、誰だ蹴ったのは!?」

たかゆき「なにをぼっとしてるでガンス!!試合はもう始まってるでガンス!!」

パワプロ「わ、ロボット!?」

たかゆき「あ?誰がロボットでガンスか!?」

パワプロ「いてっ!こ、このヤロ~!」

立花「二人とも、試合前に喧嘩するなバッタ!」

パワプロ「ん?うわ!!今度はバッタだ!」

立花「バッタとは失礼バッタ!!せめてバッタ人間と呼ぶバッタ!!」

パワプロ「あ・・・あおいちゃん、これは?」

あおい「ん?別に野球出来るからなんの問題もないでしょ?」

パワプロ「い、いやそりゃそうだけど・・・」

鋼「甲子園常連高の四番が情けない姿を見せるな」

たかゆき「そうでガンス!ほら、さっさと守備位置につけでガンス!!」

パワプロ「いてっ!!だから蹴るなって!!」

682: 2009/05/23(土) 17:26:59.06 ID:gx6PZ94PO
パワプロ「俺は外野か・・・」

たかゆき「じーっ・・・」

パワプロ「なんか監視されてるし・・・ええい!気にしないでやるぞ!せっかくだしあおいちゃんに良い所を見せよう!!」


こうして町内会野球大会が始まった・・・

試合開始

一回表

あおいの変化球に上手く対応出来ない敵町内会野手陣はあっという間にスリーアウトになる


あおい「よしっ!」

パワプロ「へえー、あおいちゃんやるなぁ・・」

ゲシッ

パワプロ「いてっ!!」

たかゆき「チェンジでガンス!ボーッとしてないでとっとと戻るでガンス!!」

パワプロ「わかってるよ!イチイチ蹴るな!」

683: 2009/05/23(土) 17:33:11.48 ID:gx6PZ94PO
一回裏

町内連合の攻撃

まず一番のたかゆきがヒットを放ち、二塁まで進む

さらに次打者立花がセンター前に飛ばしノーアウト、ランナー一、三塁

パワプロ「よし、俺の出番だ」

鋼「お前の腕前、見せてもらうぞ」

パワプロ「は、はい(味方なのになんて威圧感を持った人だ・・・)」

あおい「パワプロ君、頑張ってね!!」

パワプロ「あおいちゃん・・・頑張るよ!!」

パワプロの打席

敵町内会の投手の球は甲子園で戦った敵とは比べられない程レベルが低く、パワプロは当然のようにホームラン

町3-敵0

684: 2009/05/23(土) 17:37:58.17 ID:gx6PZ94PO
あおい「流石だね、パワプロ君!!」

パワプロ「ありがとう、あおいちゃん!!」

たかゆき「試合中にデレデレするなでガンス!」

ゲシッ

パワプロ「いてっ!!」

ネロ「ウー、お前、カッコイイ」

バシッ

ネロがパワプロの背中を『軽く』叩く

パワプロ「いてて!な、なにするんですか!」

ネロ「ウー?ネロ褒めただけ・・・」

鋼「すまんな、こいつは力加減が上手く出来ないんだ」

パワプロ「そ、そうですか・・・」

ネロ「ウー・・・次ネロの番・・・ネロも続く・・・」

685: 2009/05/23(土) 17:44:28.74 ID:gx6PZ94PO
ネロ「ウー!!」

ガッキィィィン!!!!

四番、謎の外国人ネロがパワプロに続きホームランを放つ

パワプロ「す、すげえ!!た、球が見えなくなっちゃった!!」

あおい「あはは・・・ボク達の助っ人もあまり意味なかったかな?」

町4-敵0


二回表

敵町内会チームの四番打者が現れる

ホームラン君「女の子のピッチャーか・・・しかし手加減はしないよ」

あおい「(この人・・・強い!)」

ホームラン君が予告ホームランをする


パワプロ「予告ホームラン?随分自信のある奴だな・・・」

たかゆき「おい!ボーッとしてないでさっさとバックするでガンス!!」

687: 2009/05/23(土) 17:52:11.58 ID:gx6PZ94PO
あおいはホームラン君のオーラに押されかかっていた

あおい「(・・・凄い威圧感・・・!でも、プロにはこんな人達が山程いるんだ!!)」

シュッ

あおいが得意球のシンカーを投げる


ホームラン君「もらった!!」

ガキィーーン!!

あおい「!」

あおいのシンカーが完璧に捉えられ、誰もが見てもわかるホームランになった

町4-敵1


パワプロ「す、すごいホームランだ・・・!」

たかゆき「アイツには毎回投手が泣かされてるでガンス」

あおい「(ホームラン打たれたのはショックだけど・・もしこの人を抑える事が出来たらボクの球は・・・!)」

倉刈「あおいさん、たった一点です。落ち込まないでくださいね」

あおい「・・はい!ありがとうございます!」

689: 2009/05/23(土) 17:59:34.57 ID:gx6PZ94PO
ホームラン君にホームランを打たれた事であおいはさらに元気づき、後のバッター達の出塁を許さなかった

二回裏

次打者は倉刈

敵町内会がタイム

投手交代
肉屋→凡田

倉刈「あれ、凡田さん?」

凡田「倉刈さんでやんす!!見かけないと思ったら助っ人をやってたでやんすか!」

パワプロ「え、あれ矢部君!?」

あおい「知り合いなの?」

パワプロ「いや・・・でも弱冠老けてるような・・・」

凡田「ははーん、わかったでやんす!賞金目当てで助っ人になったでやんすね?」

倉刈「ギクリ・・・ま、まあ実は・・」

凡田「倉刈さんには悪いでやんすが、オイラもこの試合に勝ってオモチャ屋のオモチャ全品半額チケットを貰うために本気出してやらせてもらうでやんす!」

694: 2009/05/23(土) 18:25:19.94 ID:gx6PZ94PO
凡田「やんすー!!」

凡田のストレートが倉刈を襲う

倉刈「(さすが凡田さん、速い!しかし私だって負けられないんですよ!!)」

キンッ

倉刈のピッチャー返し

バスッ

凡田「わっ!でやんす!」

ボールは凡田の股をくぐり抜け倉刈は一塁へ

凡田「チクショーでやんす!」

次打者はあおい

あおい「お願いしまーす」

凡田「!!か、可愛いでやんす!」

あおい「え?」

パワプロ「あんな所も矢部君と似てるなんて・・・」

695: 2009/05/23(土) 18:31:15.07 ID:gx6PZ94PO
凡田「しかし!今はオモチャが大事でやんす!女の子相手とはいえ本当で投げるでやんすー!」

ビシュッ

あおい「!速・・・」

ズバンッ

審判「ストライク!」

あおい「(この速さにコントロール・・・この人プロなの?)」

凡田「申し訳ないでやんすが、これ以上出塁はさせないでやんす!!」

あおい「!」


凡田の本気の投球にあおいは手が出せずにアウト

次打者のたかゆきは凡田のHシンカーの前にゴロ


696: 2009/05/23(土) 18:35:42.95 ID:gx6PZ94PO
ツーアウト、ランナー一塁で次打者は立花

立花「やるバッタ!!」

凡田「着ぐるみを着て試合に出るなんて余程の自信家でやんすね!」

立花「着ぐるみじゃないバッタ!これが素バッタ!」

凡田「オイラをなめるなーでやんす!」

ビシュッ

凡田のストレート



がすっぽ抜けた

立花「え?」

ドゴッ
立花「ぎゃああ!!」

審判「デッドボール!」

698: 2009/05/23(土) 18:39:51.66 ID:gx6PZ94PO
立花は黒い血を吐きながらも一塁へ進む

凡田「だ、大丈夫でやんすか?」

立花「これぐらい平気バッタ・・・なんせ俺は改造人間だからバッタ・・・」

凡田「か、改造人間!?ときめく呼び名でやんす!」

次打者はパワプロ

ザッ

パワプロ「(・・・)」

凡田「(・・・)」

パワプロ「(やっぱり・・・)」

凡田「(似てるでやんす・・・)」

701: 2009/05/23(土) 18:52:21.76 ID:gx6PZ94PO
凡田の第一球

ビシュッ

パワプロ「(Hシンカーか!)」

カキンッ!!

パワプロ「ちっ!」

シンカー系の変化球に慣れていないパワプロはタイミングを誤りピッチャーの頭上に打ち上げてしまう

パシッ

審判「アウトー!」

凡田「(一瞬ヒヤッとしたでやんす)」

702: 2009/05/23(土) 18:59:12.48 ID:gx6PZ94PO
三回表

あおいは四球でランナーを一人出してしまうも、冷静に次打者達をアウトに取っていった

ツーアウト、ランナー一塁で凡田


あおい「(この人か・・・)」

凡田「(オイラよりも落ちるシンカー使いのようでやんすね・・・!負けられないでやんす!)」

あおいの第一球

ビシュッ

凡田「(シンカー!もらったでや・・・!)」

ブンッ

審判「ストライク!」

凡田「(予想以上の曲がり方でやんす・・・!)」


パワプロ「あおいちゃん頑張ってー!」

705: 2009/05/23(土) 19:05:44.72 ID:gx6PZ94PO
あおい「(思い出した・・・この人、モグラースの凡田選手だ!)」

凡田「(プロとして、女の子に三振を取らせる訳にはいかないでやんす!)」

あおいが第二球を投げる

ビシュッ

凡田「(またシンカーでやんす!今度こそ・・・)」

ブオンッ

審判「ストライク!!」

凡田「(ムキー!嫌な曲がり方するシンカーでやんすー!!)」

あおい「(ボクの球が、プロに通用してる・・・?)」


パワプロ「あおいちゃんやるなあ」

たかゆき「何を呑気な事言ってるでガンス!あんなにシンカーばっか投げたら読まれて打たれるに決まってるでガンス!!」

707: 2009/05/23(土) 19:10:28.95 ID:gx6PZ94PO
あおい「(よし!行ける!トドメもシンカーで!)」

あおいが第三球を投げた

ビシュッ

凡田「(またシンカーでやんす!!いくら変化が凄いとは言えオイラに同じ手が三度も通用すると思わない事でやんすー!!)」

カキンッ

あおい「あっ!」


たかゆき「ほれ見ろ!だから言ったでガンス!!」


凡田の流し打ちによりレフト前へ


ツーアウト、ランナー一、二塁


あおい「(やっぱ・・・そんなに甘くないか・・・)」


次打者はホームラン君

709: 2009/05/23(土) 19:20:45.83 ID:gx6PZ94PO
ここで町内連合の監督がタイム

伝令「早川さん、ご苦労様。ピッチャー交代だよ」

あおい「え!ボクはまだやれますよ!」

鋼「プロの実力を少しは知る事が出来ただろう?」

あおい「鋼さん・・・」

鋼「町内会大会は5回までしか試合をしない。ここで点を取られる訳にはいかんのだ」

あおい「・・・」

鋼「あのホームラン君という奴は今のお前には相手が悪すぎる。だから俺に任せろ」

あおい「・・・はい」

鋼「この悔しさをバネに精進しろ。・・・もっと投球に磨きをかければお前は必ずプロにいける」

あおい「鋼さん・・・わかりました、後をお願いします!」

鋼「ああ」

町内連合
投手交代
あおい→鋼

711: 2009/05/23(土) 19:26:47.62 ID:gx6PZ94PO
パワプロ「鋼さん・・・あの人ピッチャーだったのか・・・」


鋼「俺が出た以上、ホームランは打てないと思え」

ホームラン君「面白い、ならあえて予告させてもらう」

ホームラン君がまたも予告ホームランをする

たかゆき「鋼相手に予告ホームランなんて馬鹿でガンス!」

鋼「(行くぞ、ネロ)」

ネロ「ウー」

鋼が投球モーションに入る


あおい「!(トルネード投法?)」

712: 2009/05/23(土) 19:32:33.48 ID:gx6PZ94PO
鋼の第一球

ドシュッ

ホームラン君「!!」

ガキンッ

パワプロ「ああ!打たれた!!」

ホームラン君の打球はライトポールの方向へ飛んでいったが、ポールには当たらずファールとなった


たかゆき「カッカッカ!予告ホームランしたくせにファールでガンス!!」

立花「鋼、さすがだバッター!」


ホームラン君「(なんて重い球だ・・手応えは確実にあったのに・・・)」

714: 2009/05/23(土) 19:41:36.31 ID:gx6PZ94PO
鋼の豪速球の前にホームラン君はファール12連発


たかゆき「しぶとい奴でガンス~!」

パワプロ「あのホームラン君って人・・凄いバッターだ」


ネロ「(ウー・・・こいつしつこい)」

鋼「(正直、ここまで粘られるとは思わなかった・・・ネロ、チェンジアップで仕留めるぞ)」

ネロ「(ウー!)」

鋼が構える

717: 2009/05/23(土) 19:54:02.14 ID:gx6PZ94PO
ビシュッ

ホームラン君「(もらっ・・!チェンジアップ・・・!?)」

鋼の豪速球に目が慣れ始めた所でのチェンジアップ

ホームラン君はタイミングを外してしまうが、球はバットに当たる

ガキンッ

鋼「ちっ!」


タイミングを外したにも関わらず、打球はレフト後ろへ

まず二塁ランナーが生還

凡田「このまま突っ込みでやんすー!!!」

凡田も三塁を蹴ってホームへ

パワプロ「くそ!行かせるかー!!」

パワプロのレーザービームがホームへ向かう

718: 2009/05/23(土) 20:03:36.46 ID:gx6PZ94PO
凡田「うおおおーでやんす!!」

ネロ「ウー!」


ネロがパワプロのレーザービームをキャッチ!


・・したが凡田は既にホームベースを踏んでいた

パワプロ「くそっ・・・遅かったか」

鋼「(凡田以外なら刺せただろうが・・・相手が悪かったな)」

町4-敵3


鋼「・・・しかし、これ以上点を取らせはしない!」

ネロ「ウー!」

721: 2009/05/23(土) 20:15:59.08 ID:gx6PZ94PO
鋼の投球により、その後のバッターは手も足も出ずにチェンジ

三回裏

ネロからのスタートだが、凡田の得意球であるHシンカーでゴロに

次の雑魚打者達はストレートで抑えられチェンジ

四回表

ホームラン君、凡田以外の素人は鋼の敵ではなく、淡々と抑えられあっという間にチェンジ

722: 2009/05/23(土) 20:35:43.87 ID:gx6PZ94PO
四回裏

倉刈からのスタート

凡田「(ムムム、このままではマズイでやんす・・・!)」

倉刈「(ここで勝って賞金を手に入れれば子供達に新しい服を買ってやれる・・・!)」

凡田「(倉刈さんの家庭事情はよくわかってるでやんすが・・!オイラもコレクションの為に引けないのでやんすー!)」

凡田が第一球を投げる

倉刈「(またシンカーですか!)」

カキンッ

またも倉刈はピッチャー返し

凡田「あ!でやんす!!」

ボールはまた凡田の股をくぐり倉刈は一塁へ

凡田「(ムキー!倉刈さんらしい狙い方でやんすー!!)」

725: 2009/05/23(土) 20:47:07.41 ID:gx6PZ94PO
次打者は鋼

鋼「・・・」

凡田「(確か鋼って名前だったでやんすね。こんな実力ある投手が近所にいたとは・・・でやんす)」

凡田が第一球を投げる

内角低めのスライダー

審判「ストライク!」

鋼「・・・中々いい曲がり方だな」

倉刈「(凡田さんが他の変化球を使い始めましたか・・)」

凡田「(この男からは危険な匂いがプンプンするでやんす。全部違う変化球で仕留めてやるでやんす!)」

凡田が第二球を投げた

ドシュッ

バシッ

審判「ストラーイク!」

鋼「(今度はフォークか)」

726: 2009/05/23(土) 20:55:10.92 ID:gx6PZ94PO
凡田「(三種類の変化球を見た打者は次にどの変化球来るか予想がしづらくなるでやんす!そこでオイラは裏をつきストレートを投げるでやんす!)」

凡田が構える

そして第三球を投げた

凡田「(このストレートで終わりでやんすー!)」

ビシュッ

鋼「甘い!!」

ガキィーーン!!

凡田「なにぃー!?でやんす??!!」

鋼はストレートを真芯で捉え、打球はレフトスタンドに叩きつけられた

町6-敵3

727: 2009/05/23(土) 20:58:05.34 ID:gx6PZ94PO
パワプロ「入った!」

あおい「鋼さん、プロ相手にホームラン・・・凄い!!」

ネロ「ウー・・・鋼なら当然」

たかゆき「カッカッカ!!あのメガネ、ガックリきてるでガンスー!!」

立花「強烈な一撃だバッター!」

729: 2009/05/23(土) 21:02:15.11 ID:gx6PZ94PO
凡田「ムキー!!!本気で頭に来たでやんすー!!」

凡田が短気を起こし、ガムシャラに投げつけてくる

気迫に押された打者達はゴロ、フライに取られ、この回は二点の追加で終わった


あおい「いよいよ最終回だね・・!」

パワプロ「ああ、このまま逃げきろう!!」

立花「鋼、ネロ、頼むバッタ!」

鋼「ああ、行くぞネロ」

ネロ「ウー!」

730: 2009/05/23(土) 21:08:59.35 ID:gx6PZ94PO
五回表

魚屋からのスタート

魚屋は当然の如く鋼の投球に封じられた

次打者は怒りに燃える凡田

凡田「やってやるでやんすー!!」


鋼の第一球

ビシュッ

凡田「もらったーでやん

カクンッ

ブンッ

審判「ストラーイク!」

凡田「ムキー!チェンジアップでやんすかー!!」

732: 2009/05/23(土) 21:12:27.87 ID:gx6PZ94PO
鋼「(プロとはいえ頭に血が昇っていては封じる事も容易だ!)」

鋼の第二球

凡田「ムキー!」

ブンッ

ズバンッ

審判「ストラーイク!」

あおい「シンカーだ・・・!」

パワプロ「キレがあるね・・・!」


733: 2009/05/23(土) 21:20:47.10 ID:gx6PZ94PO
鋼が第三球を投げた

ヒュッ

凡田「!(遅い!チェンジアップでやんすね!?もう引っ掛からないでやんすよ!!)」

しかし、球はまだ落ない

凡田「(まだ落ちない?まさかスローボールでやんすか!?いや、それは有り得ないでやんす!きっともうすぐ曲がるでやんす!!曲が・・・)」

ポスッ

審判「ストラーイク!バッターアウト!!」

鋼「・・・」

凡田「ス、スローボール・・・?」

750: 2009/05/23(土) 23:23:46.96 ID:gx6PZ94PO
凡田「ムキー!まんまとやられたでやんすー!!」

鋼「(もう少し冷静さを保てばいいピッチャーになるのだがな・・・さて)」

ホームラン君「・・・」

鋼「(この試合はもう我々の勝利だが・・・こいつとの決着はついていない・・・必ず三振で仕留める!!)」

ネロ「(ウー、鋼頑張れ!)」

751: 2009/05/23(土) 23:28:22.97 ID:gx6PZ94PO
ホームラン君はまたも予告ホームラン

鋼「・・・ふ、行くぞ」

鋼が第一球を投げた!

ビシュッ

ホームラン君「むんっ!!!」

ガキィィンッ!!!

鋼「!」

ネロ「ウー!」


ホームラン君の放った長打はグングンと伸びレフトへ

たかゆき「ああ、あれは入ったでガンス」


パワプロ「入れさせるかー!!」

パワプロが走り出した

752: 2009/05/23(土) 23:35:41.61 ID:gx6PZ94PO
今更過ぎるが酉つけとく


パワプロ「うおおおお!!!」

パワプロは壁を蹴り上がり、打球の進路上に向かって大ジャンプ


ホームラン君「なに!?」


バシッ

パワプロ「よし!」
奇跡的にキャッチ


審判「アウトー!!!試合終了!」


こうして町内野球大会は町内連合の勝利に終わった

754: 2009/05/23(土) 23:41:12.22 ID:gx6PZ94PO
ホームラン君「負けたか・・・」

鋼「確かに、試合には勝ったがお前との勝負は俺の負けだ」

ホームラン君「?」

鋼「あのパワプロという奴がいなかったら、あの打球は確実に入っていた・・・次の町内会大会の時は、俺がお前に勝つ」

ホームラン君「はは・・・そうか」



あおい「パワプロ君、お疲れ様!最高にかっこよかったよ!!」

パワプロ「そ、そう?あおいちゃんにそう言ってもらえると嬉しいな~」

たかゆき「大の男がデレデレするなでカンス!」

ゲシッ

パワプロ「いて!!だから蹴るなよ!!」

755: 2009/05/23(土) 23:46:38.53 ID:gx6PZ94PO
倉刈「いやいや、お二人には助かりましたよ。これで子供達に服を買ってやる事が出来ます」

あおい「いえいえ、ボク達もいい経験をさせてもらえました!」

パワプロ「確かに、普段とは違う雰囲気でやれたから楽しかったです」

立花「パワプロ、いい動きしてたバッター。お前は戦隊ヒーローに向いてるのかもしれないバッタ」

パワプロ「そ、そうですか?」


凡田「ああ・・オイラのオモチャ半額チケットが・・・」

倉刈「凡田さん、すみませんね・・・代わりといってはなんですが、今度ウチで銀杏をご馳走しますよ」

凡田「あんな臭いのはもうゴメンでやんすー!」

756: 2009/05/23(土) 23:54:01.25 ID:gx6PZ94PO
あおい「凡田選手、ありがとうございました」

凡田「おお、女の子のピッチャーさんでやんしたね」

あおい「今日は色々勉強になりました。ありがとうございます!」

凡田「え・・そんな、オイラは別に・・・デヘヘ」

あおい「プロになってまたお会いする事を楽しみにしています、それでは!」
タッタッタ…

凡田「・・オイラ、あの笑顔見れただけでも満足でやんす。・・・次会う時はプロでやんすかー・・・?プ、プロ!?」


鋼「早川、さっきも言ったがお前にはプロになれる素質がある。努力する事を忘れるなよ」

あおい「はい!鋼さんもありがとうございました!」

鋼「それとパワプロ、お前も頑張れよ。常連高のキャプテンになったのだから一度くらいチームを優勝に導いてみろ」

パワプロ「はい!わかりました!」

757: 2009/05/24(日) 00:01:10.23 ID:0FXSVXV7O
あおい「それじゃあ今日はありがとうございました!!」

パワプロ「ありがとうございました!!」

ネロ「ウー、ばいばい」

あおい「さ、パワプロ君、帰ろう?」

パワプロ「うん、そうだね」

タッタッタッタッタ……



影山「・・・ふむ、たまたま通りがかっただけだが、いい試合が見れた・・あの二人、要チェックだな・・・」

759: 2009/05/24(日) 00:05:55.79 ID:0FXSVXV7O
喫茶店

あおい「今日はいい試合が出来たね!」

パワプロ「うん、本当いい体験が出来たよ。あおいちゃんの球もプロ相手に通用してたし、凄かったよ」

あおい「いや、鋼さんとか凡田さんの投球に比べたら全然だよ・・当たり前だけど」

あおい「でも、その鋼さんも凡田さんもボクのピッチングを褒めてくれたからね、自信が持てたよ!」

パワプロ「うん、そうだね。あおいちゃんなら出来るよ!」


761: 2009/05/24(日) 00:14:10.61 ID:0FXSVXV7O
あおい「そういえばもう少しで今年も終わるね」

パワプロ「そうだねー・・・」

あおい「大ハード高は春の甲子園に出場出来るんでしょ?いいな~・・・」

パワプロ「うん、でもプレッシャーだよ・・・今まで優勝が一度も出来てないからさ」

あおい「来年は優勝狙えそうなの?」

パワプロ「打撃力は充実してるんだけど、投手力がちょっと足りないから・・・厳しいと思うなぁ」

あおい「ちょっと!!パワプロ君はキャプテンなんだからそういう弱々しい事言っちゃ駄目でしょ!!」

パワプロ「え!?あ、うん」

あおい「もっと自信を持ちなさい!」

パワプロ「ご、ごめんなさい」

763: 2009/05/24(日) 00:20:09.91 ID:0FXSVXV7O
あおい「もうすぐ12月だね~。クリスマスもあっという間か・・・」

パワプロ「あ、あおいちゃんはクリスマスなにか予定とかあるの?」

あおい「え?そりゃ勿論あるよ~」

パワプロ「あ・・・やっぱそうだよね」

あおい「いつも通り練習するに決まってるでしょ?」

パワプロ「あ、そうか・・・だよね~。ははは」

あおい「変なパワプロ君・・・」

・・・

あおい「じゃあそろそろ帰ろうか」

パワプロ「そうだね」


766: 2009/05/24(日) 00:23:27.23 ID:0FXSVXV7O
あおい「甲子園前に身体壊すような事しないでよ?」

パワプロ「あおいちゃんこそ、無茶しないでよ?」

あおい「うん、ありがとう。それじゃあまたね」

パワプロ「うん、バイバーイ」

タッタッタ・・・


パワプロ「クリスマスも練習か・・・あおいちゃんは本当に頑張るな~・・・よし!俺も負けずに頑張るぜ!!」

769: 2009/05/24(日) 00:27:50.67 ID:0FXSVXV7O
元旦

パワプロ「今日は元旦か・・・どうしようかな」

ピンポーン

パワプロ「お、誰か来たぞ?はーい」

ガチャ

矢部「明けましておめでとうでやんす!」

パワプロ「なんだ、矢部君か」

矢部「いきなりご挨拶でやんす!!」

絵久「パワプロ君、明けましておめでとう」

パワプロ「あ、あれ?えくちゃんも一緒なの?」

775: 2009/05/24(日) 00:34:16.47 ID:0FXSVXV7O
矢部「えくちゃんと一緒に初詣に行く所なのでやんす。パワプロ君も行こうでやんす!」

パワプロ「え?一緒に?・・・・・・いや、二人の邪魔しちゃ悪いしいいよ」

絵久「え?そんな気を使わなくても・・・・」

パワプロ「いいからいいから、二人で行きなよ。俺は後で行くからさ!誘ってくれてありがとう」

矢部「パワプロ君がそう言うなら仕方ないでやんす・・じゃ、えくちゃん行こうでやんす」

絵久「うん、パワプロ君、じゃあね」

パワプロ「うん、気をつけてね~」

バタン


パワプロ「・・・・・・・・・はあぁ~・・・」

776: 2009/05/24(日) 00:39:33.28 ID:0FXSVXV7O
パワプロ「ええい、落ち込んでる場合か!!この悔しさんバネにランニングだ!!」


・・・・

河川敷

パワプロ「ほっほっほ・・・」

パワプロ「はぁ・・・はぁ、何処を歩いてもカップルばかり・・・」

パワプロ「ああ・・・矢部君が羨ましい・・・」


あおい「あれ、パワプロ君!?」

パワプロ「え?あ、あおいちゃん!」

あおい「明けましておめでとう!こんな所で会うなんて偶然だね~」

パワプロ「その格好、あおいちゃんもランニングしてたの?」

あおい「うん、そうだよ。新年から気合いを入れる為にね」

778: 2009/05/24(日) 00:43:48.33 ID:0FXSVXV7O
パワプロ「そうなんだ、偉いな~」

あおい「パワプロ君だって。やっぱキャプテンやってる人は陰で努力をしてるんだね~・・見直したよ!」

パワプロ「え?いやこれはその・・・・」

あおい「パワプロ君、初詣にはもう行ったの?」

パワプロ「いやまだだけど・・・?」

あおい「じゃあ一緒に行こうよ!一人で行くのも寂しいしさ!」

パワプロ「そ、そうだね!一緒に行こう!」

あおい「じゃ、走りながら行こうか!それっ」

パワプロ「あ、待ってよあおいちゃ~ん」

782: 2009/05/24(日) 00:53:14.04 ID:0FXSVXV7O
あおい「わあ、人がいっぱいだね~」

パワプロ「こりゃ先頭まで行くのに時間がかかるなあ・・・」

あおい「大丈夫だよ、人の間をすり抜けて行けば!行くよ!」
パワプロ「わ、引っ張らないで・・・」

・・・

あおい「はい、到着」

パワプロ「あっという間に賽銭箱の前だ」

あおい「さ、早くお願いしようか!」

パワプロ「それもそうだね」

チャリーン

カランカラン

あおい「・・・・」
パワプロ「(あおいちゃんのお願いはやっぱりプロ野球選手になる事かな・・・?)」

パワプロ「(あおいちゃんの努力が身を結びますように・・・・)」

『その願い、叶えてしんぜよう』
パワプロ「え?」

あおい「ん?どうしたの?」

783: 2009/05/24(日) 00:56:46.82 ID:0FXSVXV7O
パワプロ「あおいちゃん、今何か言った?」

あおい「ん~ん、何も言ってないよ?」

パワプロ「・・・おかしいな」

あおい「あ、後ろが突っかえてるから早く戻ろう」

パワプロ「そ、そうだね!」

ギュッ

あおい「!・・・さ、さあ行こう!」

パワプロ「うん!」

タッタッタ…

786: 2009/05/24(日) 01:04:17.43 ID:0FXSVXV7O
あおい「ふう、人ゴミを抜けるのって疲れるね」

パワプロ「うん、本当だ・・・」


矢部「あれ?パワプロ君じゃないでやんすか!」

パワプロ「え?あ、矢部君!」

あおい「??凡田さん?」

パワプロ「いや、似てるけど違うんだ」

矢部「なんだ、彼女と一緒に行くから断ったんでやんすか~!パワプロ君、黙ってるなんて水臭いでやんす~!」

あおい「か、彼女!?」

パワプロ「い、いや矢部君違うんだ。この人は・・・」

絵久「でも・・・手繋いでる・・・ふふ」

パワプロ・あおい「!」

バッ

パワプロ「い、いや違うんだよ!」

あおい「そうそう!!」

矢部「恥ずかしがる事ないでやんすのに」

793: 2009/05/24(日) 01:12:25.26 ID:0FXSVXV7O
・・・・

パワプロ「・・て訳なんだよ」

矢部「へえー!びっくりでやんす!恋恋高校のピッチャーでやんすか!」

あおい「早川あおいです、よろしくね」

矢部「オイラは矢部明雄でやんす」

絵久「須神絵久です・・・」

パワプロ「たまの休日に一緒に練習してる仲なんだよ」

矢部「ほうほう、それででやんすか」


795: 2009/05/24(日) 01:16:41.42 ID:0FXSVXV7O
テクテク…

奥居「ん?あそこにいるのはパワプロと矢部じゃねえか~。お~い!!」

パワプロ「ん?」

矢部「あ、奥居君でやんす」


奥居「野郎二人でなに話し・・・」

絵久「奥居君、明けましておめでとう」

あおい「・・・・誰?」

奥居「・・ちくしょお~~!!」

タッタッタ…

パワプロ「あ、奥居!!」

矢部「???でやんす」

823: 2009/05/24(日) 05:24:42.75 ID:0FXSVXV7O
矢部「せっかくでやんすし、これから何処かに遊びに行かないでやんすか?」

パワプロ「遊びに?」

絵久「私、早川さんの事もっと知りたいな・・・」

パワプロ「・・・て言ってるけど、どうするあおいちゃん?」

あおい「うーん・・・まぁせっかくの元旦だし、たまに遊ぶのもいいよね。行こう、パワプロ君!」

矢部「決まりでやんすね、それじゃあ出発でやんす!」

パワプロ「おー!」

あおい「おーっ!」

絵久「えと・・おーっ」

825: 2009/05/24(日) 05:29:42.24 ID:0FXSVXV7O
そして数週間後

監督「全員集合!これより年明け最初の入れ替え試験を行う!!」

パワプロ「この試験には甲子園大会のスタメンがかかってるからな。絶対に落ちるわけには行かないぞ!」

矢部「やんす!!」

小杉「・・・」

パワプロ「小杉、落ち着いてやるんだぞ。いつも通りのやり方でいいんだ」

小杉「キャプテン・・・はい!」

矢部「甲子園大会の事は頭から離して、今は受かる事だけを考えるでやんす」

小杉「ありがとうございます先輩方・・!」

監督「・・次、小杉!」

小杉「はい!・・・では行ってきます!」

パワプロ「頑張れよ!!」

矢部「リラックスでやんす!」

828: 2009/05/24(日) 05:35:22.21 ID:0FXSVXV7O
・・・・

監督「よし、小杉!お前は一軍だ。甲子園大会は期待しているぞ!」

小杉「はい!頑張ります!!」

矢部「やった、小杉受かったでやんす!!」

パワプロ「ああ、小杉の手を見たけど豆だらけだった。冬休みの間もずっと練習を続けてたんだろうな」

小杉「先輩、やりましたよ!」

パワプロ「うんうん」

監督「よし、ハード!お前は一軍残留だ」

ハード「イエス!!」

矢部「ハードも一軍でやんす」

パワプロ「残るは俺達か・・・絶対に受かるぞ!」

矢部「やんすー!」

829: 2009/05/24(日) 05:42:06.90 ID:0FXSVXV7O
俺と矢部君も無事、入れ替え試験をクリアする事に成功した

監督「全員集合、これより春の甲子園のスタメンを発表する!まずは投手、・・・・小杉!」

小杉「はい!」

監督「・・・・・投手は以上、次に打者・・パワプロ、矢部、ハード!」

パワプロ「はい!」
矢部「はいでやんす!」
ハード「イエス!」
監督「・・・・・・・以上だ!今年こそ優勝を狙うぞ!!」

一同「はい!!」


奥居「甲子園の初戦は何処と当たるだろうな~」

絵久「いきなり覇王学園と当たったりしないかな・・・」

奥居「えくちゃん、怖い事言わないでくれよ~」

831: 2009/05/24(日) 05:51:32.37 ID:0FXSVXV7O
そしてあっという間に日々は過ぎ、いよいよ春の甲子園が始まった


矢部「久しぶりの甲子園でやんす」

パワプロ「最初の相手は聖皇学園か・・・」

ハード「なんか強そうな名前ですネ」

奥居「強いに決まってるぜ~!なんせ第一試合で完全試合を達成したんだからな~!」

小杉「甲子園で完全試合・・・」

矢部「ピッチャーの名前は野球マスクとか言うらしいでやんす」

パワプロ「・・・甲子園で強敵と当たるのは当たり前の事だ!なにマスクだか知らないが全力を出すぞ!!」

一同「おー!」


835: 2009/05/24(日) 06:02:46.00 ID:0FXSVXV7O
試合開始

一回表

大ハード高校の攻撃

先発・野球マスクの投球により大ハード打線はバットに当てる事も出来ずにチェンジ


パワプロ「あれは・・・鋼さんと同じトルネード投法か!」

矢部「速球も変化球もとんでもないでやんす!!」

小杉「それでいてコントロールもいいなんて・・・信じられない・・・」

奥居「もしかしたら覇王学園より強いんじゃねえか~?」

836: 2009/05/24(日) 06:09:08.03 ID:0FXSVXV7O
一回裏

聖皇学園の攻撃

先発は小杉


小杉「・・・(行くぞハード!)」

ハード「(オッケーィ!)」

ビシュッ

ギュオオォッ!!

ズバアンッ!

審判「ストラーイク!」

パワプロ「よし、いいストレートだ!」

矢部「ダブルビッシュ先輩と同等の速さでやんす!さすが天才小杉でやんす!!」


小杉「(顔色を全く変えないな・・・これぐらいならまだ打てるって事か?)」

小杉は第ニ、三球とも勢いのあるストレートでアウトをとる

ハード「(オッケー、小杉なかなかいい感じネ)」

838: 2009/05/24(日) 06:15:15.03 ID:0FXSVXV7O
続く二、三番打者もストレートのみで抑える

小杉「(何故打たないんだ?・・・様子を見ているのか?)」

大0-聖0

二回表

四番のパワプロからスタート

野球マスク「・・・」

パワプロ「(なんて不気味なピッチャーだ・・・)」

野球マスクが第一球を投げる


ビシュッ

パワプロ「(ストレート!)」

ガギッ

バットに当たるもファール

パワプロ「(手が痺れる・・!なんて重い球なんだ・・・!)」

野球マスク「ふ・・・」

間髪入れずに野球マスクが第二球を投げる

839: 2009/05/24(日) 06:21:44.45 ID:0FXSVXV7O
ビシュッ

パワプロ「(フォークか!)」

キンッ!!

パワプロが落差の大きいフォークを狙い打つ

野球マスク「!」

打球はピッチャー返しになった

パワプロ「(弾け!弾いてくれれば俺の脚なら一塁に!)」

パシッ

しかし野球マスクはそれを難無くキャッチ

審判「アウトー!」

パワプロ「なに・・・」


奥居「あ、あの球を捕るかよ普通~!」

小杉「なんて集中力なんだ・・・!」

840: 2009/05/24(日) 06:27:51.62 ID:0FXSVXV7O
二回裏

四番の野球マスクからスタート

小杉「(うおおおっ!!)」

小杉のストレートと変化球が冴え渡るが、野球マスクは打とうとはしなかった

球は見ているような感じだったが・・・

小杉は簡単にアウトを取り、五、六番打者も同じように仕留めた


審判「チェンジ!!」


パワプロ「なんだあの連中・・・?」

矢部「どう見たって変でやんす」

小杉「・・・観察されているようで気味が悪いですよ」

841: 2009/05/24(日) 06:50:02.77 ID:0FXSVXV7O
三回、四回の表とも大ハード打線は野球マスクの投球の前に蹴散らされ(唯一塁に出れたのはパワプロのみ)、四回裏へと突入

四回裏

打者一巡

小杉「(打者は一番からか)」

小杉が第一球を投げる

ビシュッ


と、いきなりバント

小杉「(バント!?)」

カッ・・

転がった球は三塁手の方へ

瞬間、一番が走りだす

ザッ

パワプロ「速!!」

矢部「パワプロ君並でやんす!」

三塁手が拾い、一塁に返そうとしたが、既に一番は一塁を踏んでいた

842: 2009/05/24(日) 06:57:35.90 ID:0FXSVXV7O
さらに二番打者もバント

カッ

小杉「(またか!)」

またも転がったボールは三塁へ

ハード「(シット!!狙われているネ!!)」

三塁手が球を拾った時には既にそれぞれの塁に着かれていた

奥居「反応の遅い三塁手を狙ってバントかよ~!嫌な奴らだぜ~!!」

絵久「まだノーアウトなんだよね・・・小杉君、大丈夫かな・・・?」

843: 2009/05/24(日) 07:02:07.81 ID:0FXSVXV7O
ノーアウト、ランナー一、二塁

ハード「(小杉、落ち着いて投げるネ)」

小杉「(わかってる、狙いはゲッツーだ)」

小杉が第一球を投げる

得意球のスライダーだ

小杉「!」

小杉がボールから手を放した時、あの時の光景が重なって見えた

ピンチの場面で投げたスライダーをライバルに打たれた場面を

844: 2009/05/24(日) 07:07:13.97 ID:0FXSVXV7O
カキィン!!

小杉「(しまった!)」

狙い打たれたスライダーは真っすぐセンターへ運ばれる

ハード「(ヤバイ、入るカ!?)」

伸びた打球はそのままスタンドに落ちていきそうになったが・・・


矢部「うおおおおでやんす!!」

大ハード高校で一、二を争う駿足の持ち主矢部が壁を蹴り昇り、奇跡的にキャッチ!

審判「アウト!!」

アウトと同時に一、二塁ランナーがスタート

パワプロ「矢部君!!俺にボールを!」

近くまで来ていたパワプロが叫ぶ

845: 2009/05/24(日) 07:11:42.22 ID:0FXSVXV7O
矢部「やんす!」

パワプロ「でえいっ!!」

矢部のボールを受け取ったパワプロが二塁へレーザービーム

ほぼ同時にランナーとボールが二塁に突っ込んで来たが・・・・

審判「・・・アウトー!!」

小杉「やった!」

矢部「間に合ったでやんす!!」

パワプロ「ああ!次も捕るぞ!」

矢部とパワプロの好プレーにより大ハードナインの士気が上がる

846: 2009/05/24(日) 07:16:02.18 ID:0FXSVXV7O
ツーアウト、ランナー三塁で四番野球マスク

野球マスク「・・・いいチームだね、実に」

小杉「(野球マスク・・・)」

ハード「(小杉、敬遠するのも手ネ!)」

小杉「(そうだな、ここで点を入れられる訳にはいかない)」

小杉は敬遠を選んだ

野球マスク「敬遠かい、残念だよ」

848: 2009/05/24(日) 07:35:25.69 ID:0FXSVXV7O
ツーアウト、ランナー一、三塁で次打者はアクメド

小杉の第一球を投げる

シュッ

アクメド「!」

ブオンッ

審判「ストラーイク!」

チェンジアップでまずワンストライク

第二球

ビシュッ

アクメド「クッ!」
今度は勢いのあるストレート

ズバアンッ!!

審判「ストライクツー!」

849: 2009/05/24(日) 07:40:18.16 ID:0FXSVXV7O
ハード「(小杉、いい感じネ!)」

小杉「(よし!コイツで決めだ!!)」

小杉が第三球を投げる
またもチェンジアップ

アクメド「!」

カキッ

タイミングをずらされるもアクメドはそれを打ち返す

小杉「!しまっ・・・」

打球は小杉の股を潜り、さらにセカンドとショートの間を抜けた

まず三塁ランナーが生還

聖1-大0

850: 2009/05/24(日) 07:42:38.07 ID:0FXSVXV7O
矢部がボールを拾った時、既に野球マスクは三塁を蹴っていた

矢部「行かせるかー!!でやんす!!!!」

矢部がホームへ送球するも、野球マスクの脚の速さは並ではなくホームインしてしまう

聖2-大0

851: 2009/05/24(日) 07:45:29.66 ID:0FXSVXV7O
小杉「(くそ、一軍に上がったばっかりなのに、なんて失態を・・・!)」

ハード「小杉、気にする事ないネ!!次取り返せばすむ事ヨ!」

小杉「ハード・・・!よし!!」

落ち込みかけていた小杉をハードが激励し、小杉は次打者を三振に仕留めた

審判「チェンジ!」

852: 2009/05/24(日) 07:49:13.19 ID:0FXSVXV7O
五回表

パワプロ、矢部が甘い所を狙いなんとか出塁

さらにハードの犠牲打で進塁するも次打者が続かずにアウト

五回裏

小杉はまたも聖皇のバント攻撃によってピンチを迎えるが、気迫のこもったピッチングと仲間達の守備により無失点に抑えた

853: 2009/05/24(日) 07:55:00.49 ID:0FXSVXV7O
ゲームは膠着状態のまま八回裏

小杉「ぜーっ・・・ぜーっ・・・」

監督「小杉・・・まずいな、交代だ」

伝令「はい!」


伝令「小杉、交代だ」

小杉「なんだって?俺以外にあの打線を抑えられるのか?」

ハード「小杉、冷静になるネ!ここで無理して投球続けたら身体壊してしまウヨ」

小杉「でも・・・」

ハード「久しぶりの甲子園で聖皇相手にここまで抑えただけでも十分凄いヨ!後はチームメイトに任せるネ!」

小杉「・・・わかったよ」

大ハード高校
投手交代
小杉→座子道

854: 2009/05/24(日) 08:01:07.59 ID:0FXSVXV7O
小杉の実力は本物だった

座子道に変わった途端聖皇打線は火を噴き、一気に五点を奪われてしまう

聖7-大0


九回表

野球マスクが突如体調を崩し、降板

投手が変わった事により上位打者達が出塁し始め、得点を入れるも後続まで続かず試合終了

聖7-大4

大ハード高校はまたも甲子園優勝のチャンスを逃した

856: 2009/05/24(日) 08:06:43.83 ID:0FXSVXV7O
影山「・・・破れたか、しかしあの聖皇相手にここまでやるとは・・・彼らの力は本物だな」

影山「・・・強いて言うなら、投手力不足という所か」


パワプロ「負けたか・・・いい所まで行ってたのに」

矢部「あの野球マスクに翻弄されすぎたでやんす・・・九回で交代してなきゃ一点も取れずに負けてたかもしれないでやんす」

小杉「すみません、先輩・・・俺の力不足でした」

パワプロ「小杉のせいじゃないよ。よく交代まで聖皇を抑えてくれたよ、さすがウチのエースだ」

ハード「そうネ!今日だけは小杉の実力を認めてあげるヨ!!」

監督「お前達、悔しがっている場合ではないぞ!夏の大会に向けて今すぐ練習だ!」

一同「はい!」

858: 2009/05/24(日) 08:13:24.04 ID:0FXSVXV7O
翌週

矢部「今日は甲子園の決勝戦でやんすね」

パワプロ「聖皇学園と覇王学園か。テレビをつけよう」

・・・・・

『ゲームセット!春の甲子園は覇王学園の圧倒的な勝利に終わりました!!』

奥居「やっぱ覇王の優勝かよ~」

ハード「あの聖皇相手に8点も取るなんて、凄いネ!」

パワプロ「野球マスクがいなかったからな。彼が出場してたらわからなかったぞ」

矢部「あの神打が出てたのに驚きでやんす」

パワプロ「キャプテンって言ってたから三年生だと思ったけどね。俺と同学年だったのか」

小杉「(竹本もスタメンで出ていた・・・今年の覇王はかなり強いな・・・)」

859: 2009/05/24(日) 08:19:34.07 ID:0FXSVXV7O
パワプロ「あれ、あおいちゃんからメールが来てる・・・『甲子園は残念だったね。でもカッコ良かったよ!お互い、今年で最後だから頑張ろうね!』・・・
あおいちゃん、ありがとう」

矢部「来週からオイラ達も三年生でやんすか~」

奥居「こうなりゃ夏の甲子園優勝を目指すしかねえな~」

パワプロ「新入部員も入って来るから、また戦力アップが期待出来る。絶対に優勝するぞ!!」

矢部「おー!!でやんす!」

865: 2009/05/24(日) 09:07:31.96 ID:0FXSVXV7O
ついに新入部員が来る日となった

ざわざわ・・・

パワプロ「わあ、去年より凄い数だ!」

矢部「これから何人残るかが問題でやんすね」

監督「ではこれより入部試験を行う!!まずお前から!!!」

・・・・

監督「全員集合!」

パワプロ「終わったみたいだね」

矢部「さっそく行くでやんす」

867: 2009/05/24(日) 09:12:37.56 ID:0FXSVXV7O
監督「今年の新入部員は12人だ。・・では、まずキャプテンのパワプロから」

パワプロ「はい。えー、ようこそ大ハード高校野球部へ―――


監督「では、新入部員の自己紹介からだ!まずお前からだ!」

竹本「あ、はい!僕は竹本優といいます。ポジションはピッチャーです!宜しくお願いします!」

パチパチパチ

小杉「(竹本?まさか・・・)」

・・・

監督「自己紹介は終わったな。明日早速入れ替え試験を行う!お前達新入生の力を先輩方に見せつけてやれ!」

一年勢「は、はい!」

872: 2009/05/24(日) 09:19:19.55 ID:0FXSVXV7O
パワプロ「さて、明日の試験の為練習・・・ん?あれは小杉とさっきの一年生じゃないか」


小杉「まさか君が大ハードに来るとはな」

竹本「お久しぶりです」

小杉「兄貴と同じ覇王に行かなかったのか?」

竹本「ええ、中学の頃も兄とはなにかと比べられていましたから・・・甲子園常連校の大ハードに入れば兄に僕の力を見せれると思って」

小杉「君が入ってくれれば、頼もしい。明日の試験は頑張れよ」

パワプロ「ふーん、そうだったのか」

小杉「あ、パワプロさん」

竹本「あ、キャプテン」

パワプロ「小杉が認める程の腕前なら期待しちゃうなー。明日は必ず一軍に上がってきてくれよ?」

874: 2009/05/24(日) 09:22:01.84 ID:0FXSVXV7O
竹本「う・・・」

小杉「パワプロさん、プレッシャーかけないでやって下さいよ」

パワプロ「あ、ごめんごめん。別にそういう訳じゃないんだ」

竹本「約束は出来ませんが・・・全力は尽くします!!」

小杉「うん、そうだな」

パワプロ「頑張ってな」

竹本「はい!」


翌日の入れ替え試験で竹本は見事一軍に昇格した

876: 2009/05/24(日) 09:27:47.69 ID:0FXSVXV7O
地獄の夏合宿も終わり、遂に夏の都道府県大会が始まろうとしていた

監督「全員集合!」
ザザッ

監督「これより夏の都道府県大会のスタメンを発表する!まず投手から・・・・小杉・・竹本!」

小杉「はい!」
竹本「はい!」

矢部「さすが小杉が認める後輩でやんすね」

パワプロ「ああ、投手力も強化されたし・・・今回こそ優勝を狙えれそうだ」

監督「次に打者・・・・・パワプロ、矢部、ハード!」

パワプロ「はい!」
矢部「やんす!」
ハード「イエース!」

監督「三年生にとっては最後の大会となる!暴れ回ってこい!」

一同「おー!!!」

878: 2009/05/24(日) 09:31:09.49 ID:0FXSVXV7O
そして遂に試合当日

初戦の相手はまたもバス停前高校だったが省略


パワプロ「よし、勝ったぞ!」

矢部「毎度毎度本当に気の毒でやんす」

奥居「最後の大会だから派手にやってやりゃいいんだよ~!」

ハード「奥居先輩の言う通りデース!ハッハッハ!!」

小杉「(いつか野球部なくなるんじゃないか?あの高校・・・)」

880: 2009/05/24(日) 09:40:00.01 ID:0FXSVXV7O
翌週

奥居「ニ回戦は恋恋高校だぜ~」

矢部「恋恋高校でやんすか?」

パワプロ「まさか・・・」

あおい「そのまさかだよ」

パワプロ「あおいちゃん!」

矢部「なんて運命的な再会でやんす」

あおい「三年目でようやくここまで来れたんだ。甲子園行きのキップはボク達がもらうよ!」

パワプロ「あおいちゃん・・・すまないけど、そのキップは俺達がもらうよ!全力でね!」

あおい「・・・さすがパワプロ君、野球の事になると人が変わるね。」

パワプロ「あおいちゃん・・・」

882: 2009/05/24(日) 09:44:00.31 ID:0FXSVXV7O
あおい「でも、ボクだって女の子でも野球が出来る事を証明しなきゃならないんだ!!簡単に負けるつもりはないよ!」

パワプロ「こっちだって簡単に負ける訳にはいかない!」

矢部「あおいちゃん、勝負でやんす!!」

奥居「おお~!目から火花が散ってるぜ~!」



影山「恋恋のエースと大ハードのキャプテンの対決か・・・ふむふむ」

883: 2009/05/24(日) 09:49:29.80 ID:0FXSVXV7O
試合開始

一回表

大ハード高校の攻撃

あおいのゆっくりと落ちるシンカーに打者達は次々とゴロにとられる


矢部「初めてみるでやんすけど、嫌な曲がり方するシンカーでやんすね~」

パワプロ「うん、流石あおいちゃんだよ」

一回裏

恋恋高校の攻撃

パワー不足の恋恋打線は小杉の速球により三振、フライで仕留められる

あおい「さすが大ハードの先発小杉君・・・!いい球を投げるね・・・!」

884: 2009/05/24(日) 09:53:12.72 ID:0FXSVXV7O
二回表

あおいVSパワプロ

ザッ

パワプロ「・・・」

あおい「!(・・向かい会って初めて気付いた・・・!パワプロ君のこの威圧感に・・・!)」

パワプロ「(あおいちゃん、悪いけど・・・狙わせてもらうよ)」

あおい「(でも怖じけついてなんかいられない!行くよ、パワプロ君!!)」

あおいが構え、第一球を投げた

パワプロ「(君の得意球のシンカーを!!!)」

パワプロがシンカーを狙ってバットを振る

887: 2009/05/24(日) 09:57:26.98 ID:0FXSVXV7O
パワプロ「(ここだ!!)」

パワプロは完全に狙い打ったつもりだったが、シンカーはもう一段下に落ちた

パワプロ「!」

カッ

バットを掠めたボールはそのまま跳ね上がり、あおいの元へ

そのまま一塁へ送球しアウト

あおい「(どう?パワプロ君?この球は甲子園で通用するかな?)」

パワプロ「(町内野球やった時よりも変化に磨きがかかってる・・・なんて打ちにくい球なんだ)」

矢部「よーし!次はオイラでやんす!パワプロ君の仇討ちでやんす!!」

888: 2009/05/24(日) 10:02:25.23 ID:0FXSVXV7O
あおいVS矢部

あおい「(見れば見る程、凡田さんにそっくり・・・)」

矢部「さあ、あおいちゃん来るでやんす!!」

あおいが第一球を投げる

矢部「(シンカーでやんすね!それっ!)」

ブンッ

バシッ

審判「ストライク!」

矢部「(な、なんでやんすかこのシンカーは!?本当に嫌な曲がり方するでやんす!)」

結局、矢部はあおいのシンカーに翻弄され三振を奪われた


矢部「・・・あおいちゃん、手強いでやんす」

ハード「情けないですネー!!自分がスタンドに叩きつけてみせマース!!」

889: 2009/05/24(日) 10:07:42.23 ID:0FXSVXV7O
しかし

ハード「ぬおおおぅ!!」

ブンッ!!

バシッ

審判「ストライク!バッターアウト!!!」

あおい「よしっ」

なんとハードまでもあおいのシンカーの前に崩れ落ちた



影山「大ハードの強打者達を次々と討ち取るとは・・・素晴らしいな」


矢部「ハード!なに情けない姿見せてるでやんす!」

ハード「オーマイガッ・・・あのあおいサン、かなり手強いですヨ」

パワプロ「(あおいちゃん、君の実力は本物だよ・・!)」

891: 2009/05/24(日) 10:16:56.69 ID:0FXSVXV7O
二回裏

力が足りない野手陣は小杉の速球の前に呆気なくアウトを取られる

三回表

あおいの四球や味方のエラー等でノーアウト満塁のピンチ

しかし、一番打者のゴロによりダブルプレーで刺し、次打者もシンカーで仕留めなんとか危機を脱出

三回裏

小杉の投球により、ランナーを一人も出さずあっという間にチェンジ

892: 2009/05/24(日) 10:19:47.44 ID:0FXSVXV7O
影山「ふむ・・・満塁に動じない根性も持っているようだ」

影山「おや、兄さんじゃないか」

影山「おお、お前か」

影山「恋恋高校の投手のウォッチかい?」

影山「ああ、お前こそ大ハードのウォッチだろう?」

影山「ああ、大ハードには中々面白い人材が揃っているからね」

895: 2009/05/24(日) 10:26:43.59 ID:0FXSVXV7O
四回表

ここであおいに変化が

あおい「はぁ・・・はぁ」

矢部「ん、あおいちゃんの様子が変でやんす」

パワプロ「スタミナ切れか・・・そりゃそうだよ。連続で変化球を投げてるし、味方側がすぐチェンジになるから体力を回復させる暇もないんだ・・・」

ハード「女性でここまでやるだけでも素晴らしいデースヨ」

小杉「うん、同じ投手として尊敬出来ますよ」

竹本「あの人は本当に凄いです・・・」

898: 2009/05/24(日) 10:31:55.69 ID:0FXSVXV7O
あおい「まだまだぁ・・・!」

あおいはスタミナ切れになってもシンカーを投げる

三番打者はあおいの気迫に押され見逃しをしてしまう

次打者はパワプロ

ザッ

パワプロ「・・・」

あおい「パワプロ君」

パワプロ「(決着をつけよう、あおいちゃん!)」

あおい「・・・・(うん、そうだね)」

あおいがゆっくりと構え、最後の力を振り絞ったシンカーを投げる

ヒュッ

900: 2009/05/24(日) 10:38:43.03 ID:0FXSVXV7O
そのシンカーはこの試合で投げた中でも一番キレていた

パワプロ「(あおいちゃん・・・・・ごめんっ!!!)」


ガギィィィン!!!!

あおい「!・・・・・」

パワプロは完全にタイミングを合わせ、場外へ送った


あおい「(やっぱ・・・パワプロ君は強いなぁ・・・)」


このホームランがきっかけで投手交代

投手が変わった事で大ハード打線が復活

大量の得点を入れた
恋0-大11

四回裏

小杉が完璧に抑え、ゲームセット

大ハード高校のコールド勝ちとなった

903: 2009/05/24(日) 10:43:06.02 ID:0FXSVXV7O
パワプロ「よし、勝ったぞ!!」

矢部「あおいちゃんの投球には恐れいったでやんす」

ハード「ええ、あれでスタミナがもっとあったら、どうなっていたかわかりまセンヨ!」


あおい「やあ、お疲れ様!」

パワプロ「あおいちゃん!」

あおい「いやぁ、やっぱり強いね。完敗だよ」

パワプロ「そんな、あおいちゃんこそ強かったよ」

矢部「本当でやんす。オイラ、シンカーに恐怖を感じたのは初めてでやんす」

あおい「あはは、そう言ってもらえると嬉しいな」

907: 2009/05/24(日) 10:51:16.79 ID:0FXSVXV7O
あおい「これで、甲子園に行けるね。必ず、優勝して帰ってきてよ?」

パワプロ「うん、約束するよ!」

矢部「オイラもするでやんす!!」

あおい「うんう・・・あれ?」

ハード「おう?あおいサン涙ガ・・・」
あおい「・・・あはは、やっぱり・・グスッ悔しいや」

パワプロ「あおいちゃん・・・」

あおい「・・・この借りは絶対に忘れないよ!ッ・・・今度は・・・グスッ・・プロの試合で会おうね!!シンカーに磨きをかけて叩き潰してやるんだから!」

タッタッタ…

矢部「あおいちゃん・・・そうでやんすね!あおいちゃんとの戦いはまだ終わってないでやんす!」

パワプロ「そうだね、プロになった完璧なあおいちゃんと決着をつけるまで・・・!」

910: 2009/05/24(日) 10:53:38.90 ID:0FXSVXV7O
パワプロ「よし!あおいちゃんの分も甲子園で活躍して優勝するぞ!」

一同「おー!!!」


翌月

ついに俺達は甲子園球場にやってきた

高校生活最後の大舞台に・・・

912: 2009/05/24(日) 10:57:39.62 ID:0FXSVXV7O
パワプロ 外野

ミAパA走S肩A守AエA

矢部 外野

ミBパA走A肩B守BエA

ハード 捕手

ミCパA走D肩A守BエB

神打 遊・捕

ミAパA走A肩B守AエA

915: 2009/05/24(日) 11:03:27.47 ID:0FXSVXV7O
パワプロ「最後の甲子園か・・・」

矢部「寂しくなるでやんす」

奥居「おいおい、何試合前からしょげてるんだよ~」

パワプロ「あ、奥居・・・」

奥居「最初の相手は鬼が島分校だぜ~。打撃力だけならウチと同等かそれ以上の危険な相手だぜ~」

矢部「鬼が島分校なんて初めて聞くでやんすね」

パワプロ「だが、どんな相手でも負けるわけには行かない!絶対に勝つぞ!!!」

一同「はい!!」

916: 2009/05/24(日) 11:09:24.70 ID:0FXSVXV7O
試合開始

鬼が島分校の攻撃

先発小杉の速球は冴えていたが、執念を感じる鬼が島分校のバッティングにより初回からツーアウトランナー三塁で四番の佐賀


佐賀「・・・」

小杉「・・・(なんだコイツは?どんな球を投げても打たれるイメージしかわかない・・・!)」

ハード「(小杉、相手に呑まれてはダメね!)」

919: 2009/05/24(日) 11:13:15.61 ID:0FXSVXV7O
小杉「(どうする?何を投げたらいい?)」

佐賀「・・・」

小杉「(敬遠・・いや、初回から敬遠なんて出来るか!)」

小杉が振りかぶって第一球を投げた

シュッ


佐賀「むん!」

ガギィィィィィン!!!!

小杉「!」

ハード「!」

パワプロ「あ・・・・・」


佐賀は当たり前のように本塁打を放ち、初回から二点を奪いとった

鬼2-大0

921: 2009/05/24(日) 11:19:20.44 ID:0FXSVXV7O
一回裏

大ハードの攻撃

先発・菅野の豪速球の前に先頭打者達がことごとく討ち取られていく


パワプロ「かなりの速球だ・・・!」

矢部「一球一球に力が入ってるでやんす・・・!」

ハード「相手チームは随分淡々としてまスネ・・・喜ぶそぶりも見せませーン」


922: 2009/05/24(日) 11:26:16.99 ID:0FXSVXV7O
二回表

小杉「(これ以上、点を取られるワケにはいかない・・!)」

小杉が変化球を投げる

ビシュッ

ズバン

審判「ストライク!」

ハード「!(小杉の変化球に対応出来ていなイ?)」

小杉は変化球を多様し鬼が島打線を全て三振に仕留めた

小杉「(どうやら、この連中ははなっからストレートしか狙ってないみたいだ・・・あの佐賀以外なら上手く抑えられるって事か)」

924: 2009/05/24(日) 11:33:13.20 ID:0FXSVXV7O
二回裏

パワプロからのスタート

パワプロ「(あのピッチャー、速球が武器みたいだ・・だけど!)」

菅野が第一球を投げる

ビシュ!!!

パワプロ「(大ハード高校は速球相手に慣れているんだ!こんな球すぐに!!)」

ガッ

パワプロのバットが菅野のボールに触れる

菅野「!」

パワプロ「(お・・・重いぃぃぁぁあ!!!)」

キィィィン!!!


完璧に捉えられた打球はライトスタンドに運ばれた

鬼2-大1


矢部「さすがパワプロ君でやんす!オイラも続くでやんす!」

926: 2009/05/24(日) 11:42:48.62 ID:0FXSVXV7O
菅野の第一球

矢部「やんす!」

矢部はバント

カッ

菅野「!」

しかしボールはキャッチャーの前に跳ね上がる

奥居「ああ~、失敗か~?」

矢部「どりゃーでんす!!!」

ドドドド・・・

矢部は持ち前の脚でファーストに向かって猛ダッシュ

キャッチャーが球を拾いファーストへ送球

しかし高すぎてファーストがキャッチ失敗

矢部「!チャンスでやーんす!!」

矢部はそのままダッシュし二塁へ向かう

927: 2009/05/24(日) 11:47:37.75 ID:0FXSVXV7O
ライトがボールを捕り二塁に送球

パスッ

審判「セーフ!」

矢部「よし!でやんす!」

ノーアウト二塁のチャンス

次打者はハード


ハード「ハッハッハ、やってやりまース!!!」


菅野の第一球

シュッ

ズバン!!!

審判「ストライク!!」

ハード「(オゥ、確かに速い球でーすガ・・・それだけでスネ!!)」

929: 2009/05/24(日) 11:58:50.47 ID:0FXSVXV7O
菅野の第ニ球

シュッ

ハード「(貰っ・・・)」

ハードはホームラン狙いでバットを真っすぐに振ったが、球はほんの少し下に落ちた

ハード「(フォーク!?)」

カキッ

ボールはショートゴロになり、ハードは初球でアウト

次打者も変化球を使い始めた菅野の投球に押される

菅野が第三球を投げたのと同時に矢部が盗塁

キャッチャーが直ぐさまサードに投げるが、サードが受けたボールを弾いてしまい、矢部は勢いに乗ってホームに突撃


931: 2009/05/24(日) 12:02:49.35 ID:0FXSVXV7O
あわててサードがホームへ送球

矢部「うおおおーでやんす!!」

キャッチャーがボールを捕り、矢部にタッチしようとしたが、矢部がラクビー仕込みの体当たりを食らわせ生還、同点となった

鬼2-大2

933: 2009/05/24(日) 12:11:03.07 ID:0FXSVXV7O
三回表

ツーアウト、ランナー二塁で次打者は佐賀

佐賀「・・・」

小杉「(またこいつか・・・)」

ハード「(小杉、敬遠ネ!!)」

小杉「(ああ、わかってるよ)」

佐賀の長打力に恐れた小杉は佐賀を敬遠

佐賀は小杉を睨みつけると一塁へと走っていった

小杉「(悪いけど、こっちも負ける訳にはいかないんだ・・・・!)」

946: 2009/05/24(日) 14:20:27.05 ID:0FXSVXV7O
>>941
今日で終わらせるからそうしようと思ってる


947: 2009/05/24(日) 14:30:03.82 ID:0FXSVXV7O
小杉にとって要注意バッターは佐賀だけなので、次打者は小杉の変化球により三振となった

チェンジ


五回裏

菅野の高速変化球に大ハードナインも次第に慣れ、淡々とヒットを放ちノーアウトランナー一、二塁で次打者はパワプロ

パワプロ「(さあ、来い!)」

菅野「・・く」

打席で構えるパワプロの姿が佐賀の姿と重なった

菅野「(う、打たれる・・・?)」

菅野はまだ投げていないHスライダーを高めに投げる

シュッ


パワプロ「(変化が小さい!!もらった!)」

ガギィィンッ!!
菅野「!」

ジャストミートした球は真っ直ぐ飛んでいき場外へと消えた

鬼2-大3

948: 2009/05/24(日) 14:34:27.71 ID:0FXSVXV7O
さらにその後、矢部がヒットで二塁へ進む

次打者はハード

ハード「(フン!!いい加減目も慣れて来まシタ!自分もパワプロ先輩に続くネ!!!)」

菅野の第一球はHスライダー

シュッ

ハード「むん!」

キンッ

菅野「!」

審判「ファール!」

ハード「(惜しい・・・もうちょい遅めに狙うべきだったネ)」

菅野「(クソ・・・これ以上点はやれない!)」

951: 2009/05/24(日) 14:40:04.26 ID:0FXSVXV7O
菅野が第ニ球を投げた

菅野「!」

しかし、焦りからかすっぽ抜けてしまう

シュッ・・・


ハード「(貰ったネーー!!!)」

カキーーッッン!!!

ハードの怪力に打ち出された打球はまっすぐセンターへ

そのまま伸び、ホームランになるかと思ったその時


佐賀「おおおっ!!!」

佐賀が璧を蹴り昇り、ホームランボールをキャッチ

審判「アウト!!」

ハード「な!?」

矢部「え!?でやんす?」

953: 2009/05/24(日) 14:42:16.18 ID:0FXSVXV7O
ああ、エラーしちまった
佐賀さんに怒られる

鬼2-大5


954: 2009/05/24(日) 14:58:29.21 ID:0FXSVXV7O
ホームランを確信した矢部は既に三塁を蹴ろうとしていた所だが、佐賀がキャッチしたのを見ると急ブレーキをかけ、二塁に戻ろうとした


佐賀が着地すると、矢のような返球を二塁に投げる

佐賀「うおおおっ!!」

ビシュ

ギューーン

矢部「間に合えでやんすううぅー!!!」

矢部は顔を真っ赤にして二塁へヘッドスライディング


判定は・・・


審判「・・アウト!!!」

佐賀の執念の守備により、ランナー二人は撃沈した

957: 2009/05/24(日) 15:03:00.75 ID:0FXSVXV7O
佐賀の活躍に落ち着きを取り戻した菅野は次打者をストレートで仕留めチェンジ

鬼2-大5



七回表

小杉「・・はぁ、はぁ・・・」

小杉のスタミナが切れ始めた所で小杉の元に伝令が

大ハード高校
投手交代
小杉→竹本


小杉「後は任せたぞ」

竹本「はい!」

960: 2009/05/24(日) 15:10:33.04 ID:0FXSVXV7O
竹本

100Km/h

コB スE

スローカーブ4
チェンジアップ4
シュート2

新入部員竹本の初陣である

竹本「(よし、行くぞ!)」

竹本の第一球

シュッ

一番打者「・・・・!?お、遅・・・!」

ブンッ!!!

審判「ストライク!!!」

小杉の速球に目が慣れた鬼が島打線に、このゆっくりと、大きく曲がる変化球には脅威だった

961: 2009/05/24(日) 15:17:13.95 ID:0FXSVXV7O
さらに二、三番打者も三振にとりチェンジ


竹本「ふう」

パワプロ「竹本、お疲れ」

矢部「凄い変化球でやんすね。あれはたまらないでやんす」

竹本「ありがとうございます!」

奥居「さすが覇王学園の兄貴を持つ弟だぜ~」

竹本「・・・兄と比べるのは止して下さい」

奥居「あ、ワ、ワリ~」

小杉「奥居先輩、それは禁句なんですよ」

963: 2009/05/24(日) 15:21:56.19 ID:0FXSVXV7O
七回裏

菅野もスタミナが切れてきたようだが、菅野はかまわず投げる

七番からスタートの大ハード打線に三振を奪い、チェンジ


矢部「どう見てもスタミナ切れは明らかでやんすのに、なんで交代しないでやんすかね?」

パワプロ「代えの投手がいないとか?・・・・まさかね」

964: 2009/05/24(日) 15:30:19.66 ID:0FXSVXV7O
八回表

佐賀からの攻撃

竹本「(この人、兄貴と似たような雰囲気を持つ人だ・・・)」

佐賀「・・・」

竹本「(でも、この人に僕の球が通用するなら、兄にも・・・!)」

竹本が第一球を投げる

シュッ・・・

佐賀「!・・む」

ポスッ

審判「ストライク!!」

流石の佐賀も一球見送った


佐賀「・・(初めて会うタイプだ・・・!)」

967: 2009/05/24(日) 15:41:10.43 ID:0FXSVXV7O
竹本の第二球を投げる

シュッ

佐賀「・・ふん!!!」

カキッ

竹本「!」

多少タイミングがずれたが、佐賀は竹本のスローカーブを当てる

球はショートゴロになり、初めて佐賀は刺された

審判「アウト!!!」

佐賀「・・・ち」

竹本「(よし!)」

970: 2009/05/24(日) 15:47:35.31 ID:0FXSVXV7O
その後の打者も竹本の変化球により、仕留められチェンジとなった


八回裏

完全にスタミナ切れになった菅野は大ハード打線に呑まれ、七点を奪われた所でコールド負けとなった

鬼2-大12


審判「ゲームセット!」

977: 2009/05/24(日) 15:51:18.55 ID:0FXSVXV7O
>>971
あ、そうだったっけ?
書き直すか?

984: 2009/05/24(日) 16:02:11.54 ID:0FXSVXV7O
恥ずかしいから書き直す

>>970
その後の打者も竹本の変化球により、仕留められチェンジとなった


九回表

結局鬼が島打線は竹本の変化球に全くタイミングが合わず、三者三振で試合終了となった


鬼2-大5


審判「ゲームセット!」

986: 2009/05/24(日) 16:13:10.67 ID:0FXSVXV7O
パワプロ「よし!勝ったぞ!!」

矢部「久々に長い試合だったでやんす」

竹本「なんとか抑えられて良かったです」

パワプロ「小杉と竹本がいれば決勝戦もいい勝負が出来そうだな」

ハード「問題はあの160Km/hの速球ピッチャーですネ」

矢部「確かにでやんす。あの速球はそう簡単に慣れないでやんすからね」

竹本「皆さん、決勝の心配より次の試合がまだあるんですから」

奥居「竹本の言う通りだぜ~!」

パワプロ「そ、それもそうだな。いけないいけない」

991: 2009/05/24(日) 16:26:14.77 ID:0FXSVXV7O
翌週

矢部「いよいよ第二試合でやんす」

奥居「次はパワフル高校だぜ~」

パワプロ「パワフル高校か・・・最後の年に会うのも運命じみてるな」

矢部「パワフル高校とは今の所一勝一敗の引き分けでやんす。ここで決着をつけるでやんすよ!」

ハード「イエス!!」


992: 2009/05/24(日) 16:29:16.62 ID:0FXSVXV7O

引用: パワプロ君「ここが大ハード高校か・・・」