1: 2010/03/30(火) 11:21:22.94 ID:JzfDq2DO
森さん「もともとさ、私ってシOタコンで……、中学生の古泉はもうかわいくてかわいくて…」

森さん「で、いつの間にか古泉を好きになってたりしたんだけど…」

森さん「だからって盗んじゃ駄目じゃん、私」

森さん「……」

森さん「……」ギュッ

森さん「うわあああああああああん! 私の変Oいいいいいいいいいいい!!」
涼宮ハルヒの憂鬱 「涼宮ハルヒ」シリーズ (角川スニーカー文庫)
2: 2010/03/30(火) 11:33:09.57 ID:JzfDq2DO
森さん「よく考えると私、犯罪者じゃん」

森さん「変O犯罪者の二重苦…ダブルH…やばいなぁ」

森さん「誰かー、私を治してー」ゴロゴロ

森さん「なんでこんな事しちゃったのよ…私の馬鹿、ばーか」


3: 2010/03/30(火) 11:40:56.29 ID:JzfDq2DO
森さん「ううぅ…」

森さん「……でも、どうせなら楽しんだ方がいいかな?」

森さん「そうよ、こんなチャンスないのよ園生! 頑張りなさい!」

森さん「盗む時に比べれば…こんなの大したことないじゃない!」

森さん「……でもでもぉ」

森さん「うううぅー!」ゴロゴロ

4: 2010/03/30(火) 11:48:38.68 ID:JzfDq2DO
森さん「…くんくん」

森さん「やばいやばいやばいやばい越えちゃいけない一線を越えちゃった」

森さん「…古泉の匂い」

森さん「スーハースーハー」

森さん「ふぅ……」ギュッ

森さん「んむぅ…」スリスリ

5: 2010/03/30(火) 11:56:07.27 ID:JzfDq2DO
コンコン

森さん「!?」

森さん「シ、シャツ隠さなきゃ!」ボフッ

森さん「深呼吸…深呼吸…」

ガチャッ

森さん「誰? 何の用かしら」

古泉「あ、森さん。さっき叫び声が聞こえたんですけどどうしたんですか?」

森さん「叫び声? 私は何にも叫んでないわよ」

古泉「そうですか、ならいいんですけど…」


6: 2010/03/30(火) 12:01:45.85 ID:JzfDq2DO
古泉「あっそういえば僕のシャツを見てませんか? なくしてしまったようなんですが…」

森さん「シ、シャツ? わた、私は知らないわ。どこかに落としたんじゃないの?」

古泉「ああ、きっとそうですね。ではおやすみなさい」

森さん「お、おやすみ」

バタン

森さん「うわああぁ多分怪しまれてるよぅ…」

8: 2010/03/30(火) 12:48:51.31 ID:JzfDq2DO
>>7
描写されてないからこそ妄想が出来るもんです


‐SOS団室

古泉「そういえばこの前シャツをなくしてしまいまして…」パチ

キョン「よく探してないだけじゃないのか」パチパチパチ

古泉「いえ、部屋中よく探したと思うんですが」パチパチ

キョン「じゃあ小人が隠したんだろうよ」パチパチパチパチパチ

古泉「ふむ…森さんの言う通りどこかに落としてしまったんでしょうか」パチ

キョン「部屋の外で落とすってあんまりないよな」パチパチパチパチ

9: 2010/03/30(火) 12:58:39.61 ID:JzfDq2DO
古泉「ふとした瞬間に脱げてしまったとか…」パチ

キョン「制服着てるのにか?」パチパチ

古泉「こう、上手い具合にファサッと」パチパチパチ

キョン「現実を見ろ」パチパチ

古泉「やっぱり小人ですかね…」パチ

キョン「現実を見ろ」パチパチパチ

古泉「でも小人が近付いてきたら気が付きますよね…」パチパチ

キョン「そもそも小人は居ない!」パチ

10: 2010/03/30(火) 13:09:19.12 ID:JzfDq2DO
みくる「お茶が入りましたよぉ~。はい、キョン君」

キョン「ああ、ありがとうございます」

みくる「古泉君も」

古泉「ありがとうございます」

みくる「はい、長門さん」

長門「……」

キョン「さて…これで終わりだ」パチパチ

古泉「おや、また負けてしまいました」


11: 2010/03/30(火) 13:19:49.66 ID:JzfDq2DO
古泉「あっ、朝比奈さん」

みくる「はい、なんですか?」

古泉「未来には小人がいるんですか?」

キョン「いつまでも小人を引っ張るな!」

みくる「えっとぉ…[禁則事項です]」

古泉「そうですか…」

12: 2010/03/30(火) 13:31:16.84 ID:JzfDq2DO
長門「小人なら存在する」

長門「私の家にも居る」

キョン「!」

みくる「長門さん、それって子供なだけじゃないんですかぁ?」

長門「違う、きっと」

古泉「ではやっぱり小人の線の可能性が高く…」

キョン「なってねーよ」

13: 2010/03/30(火) 13:43:10.16 ID:JzfDq2DO
‐機関の寮

森さん「やっぱりやばいよなぁ…これは返してこようっと」

森さん「こっそりこっそり…」ガチャ

森さん「あれ、鍵が閉まってる。前は開いてたのに」

森さん「ふっふっふー、でも大丈夫!」

森さん「森園生のピッキング術をなめるな! えいえいっ」ガチッ ピン

森さん「後は綺麗にしまって…」

新川「……」

森さん「……」

15: 2010/03/30(火) 13:51:28.64 ID:JzfDq2DO
森さん「あー、びっくりした…まさか新川さんに見られてたなんて。まあ口封じしたけど」

新川「」

森さん「じゃあいざお邪魔しまーす…」

ガチャッ

森さん「うわ、結構散らかってる」

森さん「クローゼットはっと…、はい完了」

森さん「意外とあっさり終わっちゃったなぁ」

森さん「……」ウズウズ

森さん「いや、さすがにこれはばれるわ」

16: 2010/03/30(火) 14:01:16.07 ID:JzfDq2DO
‐SOS団室

古泉「昨日部屋に小人が来たみたいなんです」

キョン「どういう事だ?」

古泉「家に帰ったら部屋が綺麗になってました。更になんとシャツが戻ってきたんですよ」

キョン「それ誰かに勝手に入られんじゃないか?」

古泉「いや、鍵を掛けましたから小人以外にはあり得ませんよ」

キョン「お前どんだけ小人を超人だと思ってんだ!?」

古泉「あっ、でも」

キョン「なんだ?」

古泉「枕がなくなってました」




森さん「またやっちゃったよぅううう…!」

17: 2010/03/30(火) 14:16:41.21 ID:JzfDq2DO
キョン「……それって本当に小人なのか?」

みくる「あ、あたしも小人さんじゃないような気がします…」

古泉「え? こんな事出来るのは小人だけじゃ…」

みくる「ないですよぅ」

キョン「だからお前の小人に対する信頼感はなんだよ!」

古泉「小人じゃないならなんなんでしょうか」

キョン「人間だろ」

19: 2010/03/30(火) 14:24:50.80 ID:JzfDq2DO
古泉「人間って…僕の枕はブランド物でもないし、プレミアもないですよ。盗んでどうするんですか」

キョン「でも世の中には奇特な人も居るもんだし…ストーカーかもしれないな」

古泉「それなら大丈夫です。僕は機関の寮に住んでるので普通の人には侵入出来ません」

キョン「なら機関内の人とか…」

みくる「あ、新川さんですかぁ!?」

キョン「多分絶対違います」

20: 2010/03/30(火) 14:36:35.27 ID:JzfDq2DO
みくる「でも…あたしも最近なんだか視線を感じるような」

長門(しまった…感付かれた。しかしこれはチャンス)

長門「安心して、朝比奈みくる。私が今日泊まりに行ってあげる」

みくる「本当ですかぁ! ありがとうございます、長門さん」

長門「いい」

ハルヒ「皆ー、揃ってるわね!」バーン

21: 2010/03/30(火) 14:46:56.67 ID:JzfDq2DO
‐機関寮

森さん「勢いで持ってきちゃったけどさ…どうしよう、この枕」

森さん「昨日は使わずに寝ちゃったし…つ、使ってみるくらい平気よね」

森さん「うー…あう…」

森さん「えいっ!」ボフッ

森さん「んんぅ…」モゾモゾ

森さん「……」ゴロン

森さん「えへへ…」

森さん「……すぅ」

23: 2010/03/30(火) 14:53:54.33 ID:JzfDq2DO
森さん「……ん」

森さん「あっ! ね、寝ちゃった」

森さん「もう帰って来てる時間よね…返しにはいけない、か」

森さん「……」

森さん「もう1日位借りてても…」

24: 2010/03/30(火) 15:10:40.64 ID:JzfDq2DO
‐みくる家

みくる「どうぞ、ゆっくり寛いでくださいね」

長門「お邪魔します」

みくる「そんなにかしこまらなくていいですよぅ」

長門「これ、お土産」

みくる「わあ、ケーキだぁ…! ありがとうございます。ご飯の後に食べましょう」

長門「…そう」

みくる「今日は長門さんが来たから頑張ってご飯作りますからね!」

長門「楽しみ」

25: 2010/03/30(火) 15:17:59.46 ID:JzfDq2DO
‐‐‐

みくる「じゃーん、今日はハンバーグにしてみました」

長門「ハンバーグ」

みくる「お口に合うかわからないけど…」

長門「いただきます」

みくる「はぁい、いただきます」

長門「あーん」ぱくっ

長門「…! とても美味しい」もぐもぐ

みくる「良かったぁ…嬉しいです、長門さんが美味しいって言ってくれて」

長門「そう」もぐもぐ

長門「私も、嬉しい」

26: 2010/03/30(火) 15:32:35.31 ID:JzfDq2DO
みくる「ご飯も食べ終わったし、長門さんが持ってきてくれたケーキを食べましょうか」

長門「そう」

みくる「モンブランと苺の…。長門さんはどっちがいいですか?」

長門「朝比奈みくるに先に選んで欲しい…」

みくる「いいんですか? えっと、じゃあ苺の方もらいます…よ?」

長門「いい」


27: 2010/03/30(火) 15:35:48.54 ID:JzfDq2DO
みくる「わぁ、美味しいです! 何処で買ったんですか?」

長門「駅前のケーキ屋さん」

みくる「へぇ、あそこ行った事がなくて…今度行ってみようかなぁ」

長門「その時は、私も一緒に行ってもいい?」

みくる「勿論ですよぅ」

28: 2010/03/30(火) 15:42:50.93 ID:JzfDq2DO
みくる「あ、お風呂が沸いたみたいです。長門さん、お先どうぞ」

長門「一緒に入りたい」

みくる「だ、駄目ですよぅ。恥ずかしいじゃないですか…」

長門「どうしても…」

みくる「うっ」

長門「駄目…?」

みくる「だ、駄目です! ごめんなさぁい…」

長門「せめて私が後に入りたい」

みくる「それなら…」





みくる「あれ? どうしてあたしがお客さんより先に入ってるのかなぁ…?」ブクブク

29: 2010/03/30(火) 15:50:31.08 ID:JzfDq2DO
‐‐‐

みくる「……すぅ」

長門「朝比奈みくるは寝た」

長門「ここら辺に…」ごそごそ

長門「あった。私が付けたカメラ」

長門「ばれたのかとばかり思っていた…」

長門「一安心」


30: 2010/03/30(火) 15:57:14.17 ID:JzfDq2DO
‐SOS団室

古泉「まだ枕が戻ってこないんです」

キョン「まだ戻ってくると思ってたのか」

古泉「困りますよ…枕が無いと寝にくいです」

キョン「諦めて新しいの買えよ」

古泉「気に入ってたんですが…仕方ないですね」

キョン「チェックメイト、お前の負けだ」

古泉「おや」

31: 2010/03/30(火) 16:08:45.22 ID:JzfDq2DO
長門「いい方法がある」

古泉「長門さん」

長門「私は今機嫌がいい。なので手伝ってあげる」

古泉「本当ですか! ありがとうございます」

長門「いい」

キョン「手伝ってあげるって…どうするんだ?」

長門「情報操作で監視カメラを取り付けるだけ」

みくる「いつ取り付けるんですかぁ?」

長門「今」

古泉「えっ」

32: 2010/03/30(火) 16:20:32.01 ID:JzfDq2DO
長門「たった今付いた」

古泉「ありがとうございます」

長門「いい。そしてカメラの映像モニターを古泉一樹の部屋に取り付けた」

みくる「良かったですね、古泉君」

古泉「はい、これで初めて小人を見ることが出来ます」

キョン「お前いつまで小人引っ張れば気がすむんだよ!」

33: 2010/03/30(火) 16:59:12.94 ID:JzfDq2DO
‐機関寮

森さん「この枕どうしようー…もらっちゃう?」

森さん「いやいやいや、いやさすがに駄目でしょ」

森さん「……」

森さん「でも、もしかしたらもう新しい枕買ってるかもしれないしぃ…」

森さん「そしたらこれ、もういらないよね…」

森さん「……私の駄目人間」

34: 2010/03/30(火) 17:07:00.47 ID:JzfDq2DO
森さん「やっぱり返そう…」

森さん「ううっ…さらば」

森さん「さてと、まず鍵開けなきゃ」ガチャ ピン

ガチャッ

森さん「また散らかってる…だらしないわね」

森さん「枕を元の位置に戻して…さて、掃除しよっと」

35: 2010/03/30(火) 17:21:28.57 ID:JzfDq2DO
‐多丸圭一の部屋

森さん『えいしょ、よいしょ』パタパタ

森さん『汚くはないけどかなり散らかってる…ちゃっちゃとやんなきゃ帰ってきちゃうかも!』

多丸兄「なんだ…このテレビ? いきなり現れたと思ったら森さんが映って…」

多丸兄「でもこの部屋って古泉の部屋だよな?」

多丸兄「って事は…」

多丸兄「ちくしょおおおおおおおおおおおお!! 俺も森さんに部屋掃除してもらいたああああああああああい!!!」

36: 2010/03/30(火) 17:27:39.04 ID:JzfDq2DO
多丸兄「やっぱり世の中顔か…! 俺も若くてイケメンだったら…くそっ!」

多丸兄「仕方ないからこの映像は永久保存にしておこう…!」

森さん「何が仕方ないんですか?」

多丸兄「!」

森さん「古泉の部屋に防犯カメラを仕掛けてたんですか…、私のさっきの姿を見てたんですか…、ふーん」

多丸兄「ち、違っ! 誤解だ誤解! でも頼むからこれだけは壊さないでくれ!」

森さん「うん、それ無理♪」

37: 2010/03/30(火) 17:31:20.43 ID:JzfDq2DO
‐SOS団室

長門「!」

キョン「どうした、長門」

長門「間違えてモニターを古泉一樹の隣の部屋に取り付けてしまったかもしれない」

古泉「えっ」

長門「…迂濶」


38: 2010/03/30(火) 17:37:43.73 ID:JzfDq2DO
‐機関寮

コンコン

古泉「すみません」

ガチャッ

多丸兄「はれは」

古泉「…何故顔中ボロボロなんですか?」

多丸兄「ひにひないでふれ」

古泉「気にしますよ」

多丸兄「で、なんほひょふら」

古泉「あの、今日部屋にテレビが届きませんでしたか?」

多丸兄「ひっ…とろひてない! らんじてとろひてないふぉ!」

古泉「そうですか…失礼しました」

39: 2010/03/30(火) 17:46:39.91 ID:JzfDq2DO
‐SOS団室

古泉「昨日枕が戻ってきました」

キョン「おお、良かったじゃないか」

古泉「でももう新しい枕買ってしまったんですよ」

キョン「そりゃ残念」

古泉「そしてまた部屋が綺麗になってました」

キョン「本当にストーカーじみてきたな…」


40: 2010/03/30(火) 17:47:48.78 ID:JzfDq2DO
飯です

41: 2010/03/30(火) 21:18:03.50 ID:JzfDq2DO
古泉「でも正直助かりますよ」

キョン「助かるったって…こういうのは許すとエスカレートするぞ」

古泉「エスカレートというと…ご飯作ってくれてたり?」

キョン「いや、夜道でザクー的な事だ」

古泉「まさか今どきそんな事ありませんよ」

キョン「小人を信じてる奴の言うことか」

42: 2010/03/30(火) 21:25:16.27 ID:JzfDq2DO
古泉「朝ごはんはパンだったらいいですね」

キョン「お前朝ごはんまで作って貰う気か?」

古泉「ああ、僕食パン派なんで」

キョン「聞いてねーよ」

長門「私もパン派…」

キョン「長門まで!」

みくる「あたしは朝はご飯派ですね」

ハルヒ「あたしもご飯派よ」

キョン「おいハルヒお前どこから湧いて出た」

43: 2010/03/30(火) 21:35:01.46 ID:JzfDq2DO
ハルヒ「なによぅ、私もパン派…ぐらいから居たわよ」

キョン「なんだ、気が付かなかった」

ハルヒ「なっ…このバカボン!」

キョン「せめてバカキョンにしてくれ」

ハルヒ「キョンなんかボンで十分よ! このボン!」

キョン「これ以上変なあだ名をつけるな!」

ハルヒ「ぎー!」

古泉「おや、バイトが入ってしまったようです」

ハルヒ「いー!」


44: 2010/03/30(火) 21:44:05.48 ID:JzfDq2DO
長門「朝比奈みくるはさっき朝はご飯派だと言った」

みくる「はい、そうですよぉ」

長門「私はパン派」

みくる「言ってましたね」

長門「結婚した時困らないように、私もご飯を食べ慣れる」

みくる「ああ、長門さんの将来の結婚相手はご飯派かもしれませんからね。両立派になるのはいいかもですね」

長門「そういう意味ではない」

みくる「?」

ハルヒ「みー!」

キョン「確かにそうだな」

ハルヒ「ゆー!」

キョン「うんうん」

ハルヒ「あー!…///」

キョン「何がだ」

45: 2010/03/30(火) 21:52:32.50 ID:JzfDq2DO
ハルヒ「ばー!」

キョン「だからバカボン言うなって」

ハルヒ「あー!」

キョン「アホでも駄目だ」

ハルヒ「うー…」

キョン「考えるなよ…」

みくる「ひゃあ、あれで通じてるんですね…」

長門「…いい」

みくる「え?」

長門「私も朝比奈みくるとあんな風になりたい」

みくる「はい、あたしも長門さんともっと仲良くなりたいです!」

長門「そう」コクコク

46: 2010/03/30(火) 22:01:38.65 ID:JzfDq2DO
‐機関寮

森さん「最近神人出ないなぁ…」

森さん「いくら同じ寮って言ったって、神人が出なきゃ会う機会とか…あんまりないし…」

森さん「うぅ、本当に駄目駄目な大人じゃん…」 

森さん「うわーんもうっ!」ゴロゴロ

47: 2010/03/30(火) 22:14:26.30 ID:JzfDq2DO
チャララーチャラ チャラチャラチャラー

森さん「! この警報は神人!」ダッ

森さん「あっ、新川さん、車頼みます!」

新川「ひっ…はい」

バタン ブロロロー

森さん(喜んじゃ駄目だけどナイス神人! ナイス涼宮さん!)

48: 2010/03/30(火) 22:20:50.82 ID:JzfDq2DO
‐閉鎖空間

バタン

森さん「今日の神人は5体…厄介ね」

新川「森、顔が緩んでいます」

森さん「えっ!? そ、そそそんな事ないわ…私は真剣よ」キリッ

新川「神人を前してにやつくとは…」

森さん「捌くぞ」

新川「すみません森様」

50: 2010/03/30(火) 22:31:49.66 ID:JzfDq2DO
神人A「ぐおおおお…」

森さん「くっ…」

森さん(古泉、まだかな…)

神人B「ばああああか…」ヒュッ

森さん「きゃっ」ヒョイ

神人A「ぼおおおおん…」

森さん「なっ、挟まれ…!」

神人B「きょおおおん…」

森さん「!」

51: 2010/03/30(火) 22:42:21.66 ID:JzfDq2DO
神人ABCDE「うおおおおおおお…」

パキペキポキッ

森さん「!? 閉鎖空間が…」スタッ

新川「おうふっ」ドサッ

多丸弟「スネェェェク!!」

森さん(うう…古泉来る前に消えたら意味ないじゃない…)

52: 2010/03/30(火) 22:53:15.18 ID:JzfDq2DO
キキーッ バタン

多丸兄「おい、閉鎖空間は?」

森さん「たった今消滅したわ、理由はわからないけれど」

古泉「やれやれ、無駄足だったようですね」

森さん「! こ、古泉来たの!?」

古泉「ええ勿論、僕も閉鎖空間処理班ですから」

森さん(あー! 当たり前な事聞いてどうすんのよ私のばぁか!)


53: 2010/03/30(火) 23:06:59.28 ID:JzfDq2DO
森さん「あ…うぅ、その…」

古泉「?」

森さん(会話! なんか会話しなきゃ!)

森さん「うー…ね、ねぇ古泉?」

古泉「はい」

森さん「その…い、良い天気ね」

古泉「今日曇りですよ?」

森さん(きゃーやっちゃったー! どうしよぅうう)

54: 2010/03/30(火) 23:20:27.27 ID:JzfDq2DO
森さん「あ…わ、私は曇りが好きなのよ!」

古泉「ああ、僕も曇りは結構好きですね」

森さん「いいわよね、ちょっと涼しくて」

古泉「ええ、なんだか気が合いますね」

森さん「!」

多丸兄「おーい、古泉!」

古泉「あ、呼ばれてしまいました。ではまた」

森さん「う、うん!」

57: 2010/03/30(火) 23:30:20.97 ID:JzfDq2DO
‐機関寮‐森さんの部屋

森さん「えへへへ…」

森さん「気が合うってさー…」

森さん「きゃー!」ゴロゴロ

森さん「お風呂入ろっーと♪」

森さん「ふんふふーん♪」

58: 2010/03/30(火) 23:44:06.34 ID:JzfDq2DO
チャプン

森さん「うーん…いいお湯だなぁ」

森さん「今日はいい日だった、な」

森さん「そっか、曇りか…曇りが好きなんだぁ」

森さん(明日も曇りになればいいのに…)

59: 2010/03/30(火) 23:48:58.54 ID:JzfDq2DO
森さん「なんかこうしてると、普通の女の子みたい…」

森さん「でも森さんはー、犯罪者で変Oなんですー」

森さん「嫌だよね…こんな女」

森さん「はぁ…」

チャプン

60: 2010/03/30(火) 23:57:30.90 ID:JzfDq2DO
森さん「えーい落ち込むな! 今夜は景気付けに飲むわよ!」ザパッ

森さん「あのワインだって開けちゃうんだから!」

森さん「どうせ明日は非番だし!」

森さん「飲んで飲んで飲んじゃうんだからぁ!」

61: 2010/03/31(水) 00:03:18.94 ID:dm3E0kDO
‐古泉の部屋

コンコン

古泉「はーい」

ガチャッ

森さん「古泉ぃ…」

古泉「森さん? って酒くさっ」

森さん「うぅー…」

古泉「と、とりあえず中に入ってください」

森さん「うん…」

62: 2010/03/31(水) 00:13:57.58 ID:dm3E0kDO
古泉「はい、お水です」

森さん「えー…? お水なんかいやよぅ…」

古泉「駄目ですよ、飲んでください」

森さん「はい…私はだめにんげんですー…」

古泉「はぁ…どうしたんですか? そんなべろんべろんになるまで酔うなんて…」

森さん「酔いたいときもあるの…」


64: 2010/03/31(水) 00:20:38.40 ID:dm3E0kDO
古泉「…さて」スクッ

森さん「古泉ぃ…どっかいっちゃうの?」

古泉「コップを片付けてくるだけですよ」

森さん「おいてかないでー…」

古泉「すぐですから」

森さん「ねぇねぇ…」ギュッ

古泉「いてて、髪を引っ張らないでください。禿げます」

森さん「じゃあうでー」ギューッ

65: 2010/03/31(水) 00:26:07.23 ID:dm3E0kDO
古泉「やーめーてー」

森さん「……」

古泉「?」

森さん「気がついた」

古泉「森さん?」

森さん「私、力つよいんだったぁ」

グイ

古泉「えっ」

ドサッ

古泉「も、森さ…」

森さん「…えへへ、できたぁ」

66: 2010/03/31(水) 00:28:50.17 ID:dm3E0kDO
見てるなどのレスありがとうございます
どうも眠いんで続きは明日書きます


69: 2010/03/31(水) 19:58:51.17 ID:dm3E0kDO
古泉「森さん! これはなんの冗談ですか?」

森さん「…冗談だと、おもう?」

古泉「えっ」

森さん「冗談でこういうこと、してると思うの…?」

古泉「それはどういう…」


70: 2010/03/31(水) 20:04:31.49 ID:dm3E0kDO
森さん「……」ギュッ

古泉「あの…、森さん?」

森さん「……」

古泉「おーい?」

森さん「……ぐぅ」

古泉「…マジですか」

森さん「……すぅ」

71: 2010/03/31(水) 20:10:10.04 ID:dm3E0kDO
‐‐‐

チュンチュン

森さん「ううーん…」

古泉「森さん、もう朝ですよ」

森さん「んぅ、あと50分……えっ!?」ガバッ

古泉「あ、おはようございます」

森さん「こ、あう、お、おは!?」


73: 2010/03/31(水) 20:19:07.94 ID:dm3E0kDO
森さん「ど、どうして私が古泉の部屋に…あっ!」

森さん(酒に酔って古泉の部屋に来て、ベッドにお…押し倒しちゃって、その後抱きついて寝ちゃったんじゃない! )

古泉「トーストしか無いんですけどいいですか?」

森さん「え、ええ」

森さん(あー! 昨日の私爆発してー!)

74: 2010/03/31(水) 20:25:59.31 ID:dm3E0kDO
モキュモキュ

森さん「……」

古泉「……」

森さん(な、なんで二人で黙々と食パンかじってるんだろう…)

古泉「…さて、僕は学校に行きますけど…」

森さん「あ、うん! 学校ね!」

古泉「はい、ではいってきます」

バタン

森さん「い、いってらっしゃーい…」

森さん(あれ? 今の夫婦っぽくなかった? ひゃー!)ゴロゴロ

75: 2010/03/31(水) 20:30:24.53 ID:dm3E0kDO
風呂ってきます

78: 2010/03/31(水) 21:05:43.11 ID:dm3E0kDO
森さん「って今古泉鍵掛けて行かなかった? どうしよ、内側からは開けられないのに…」

森さん「仕方ない、ピッキングを…」

森さん「……」

森さん「古泉は私がピッキング出来るなんて知らないのよね」

森さん「じゃあ残念だけどこの部屋から出られないわね! どうしよう!」

森さん「……」

森さん「えへへへ! どうしよっかなぁ♪」

79: 2010/03/31(水) 21:13:09.69 ID:dm3E0kDO
森さん「でも私って結構忍び込んだりしてるから、今さらやる事ないかも」

森さん「どうしようぅー…勿体ないじゃない、私のばかぁ…」

森さん「うぅっ」ボスッ

森さん「私のばーか! ついでに新川さんもばーか!」ゴロゴロ

森さん「皆ばーかぁ…」

80: 2010/03/31(水) 21:17:28.22 ID:dm3E0kDO
森さん「あっ」

森さん「そういえば、掃除をしていても触れていない魔の領域があるじゃない…」

森さん「そこは男の永遠のプライベートスペース…」

森さん「その名もベッドの下!」

81: 2010/03/31(水) 21:28:59.98 ID:dm3E0kDO
森さん「ふっふっふ…一体どんな性癖を持ってるのかしら…?」ゴソゴソ

森さん「あっ、あった!」

森さん「なになに? えーっと…メイド物の官能小説、SMAV、触手アニメ、巨Oのグラドル雑誌、猫耳口リっ子写真集…?」

森さん「は、はにゃー!?」

森さん「え、な、つ、つまり猫耳口リ巨Oメイドが触手とSMしてるのが好きって事…!?」

森さん「さすがに触手なんか用意出来ないし、口リにもなれないよぅ!!」

森さん「まーっ!」ゴロゴロ

83: 2010/03/31(水) 21:37:58.76 ID:dm3E0kDO
森さん「で、でも私だって人よりは胸あると思うし…」

森さん「一応メイドさんだし!」

森さん「……」

森さん「年上物とかないかな…」

85: 2010/03/31(水) 21:44:48.69 ID:dm3E0kDO
森さん「それにしても暇ね…」

森さん「一昨日来たとき掃除しちゃったし…たった今古泉のプライベートスペースを覗いてしまった訳だし…」

森さん「仕方ないからベッド借りてお昼寝してよっかなぁ…」ゴロゴロ

森さん「…ここに一緒に寝たんだよね」

森さん「勘違いされそうな…言い方だけど」

森さん「……くぅ」

87: 2010/03/31(水) 21:50:57.35 ID:dm3E0kDO
やっべ失敗やり直し


‐‐‐

森さん「んっ…」

森さん「食欲を持て余す…」ムクッ

森さん「あ、もうお昼じゃない!」

森さん「ちょっとキッチン借りますよー」

森さん「なんて、誰もいないんだけどね」

88: 2010/03/31(水) 21:59:17.04 ID:dm3E0kDO
森さん「あれ? 冷蔵庫の中ガラッガラ…」

森さん「フライパンも新品同様だし…」

森さん「もしかしてもなく料理しないのね」

森さん「って事は、いつも1人でカップ麺とか? コンビニ弁当とか? 外食とかってお金かかるし…」

森さん「……」

89: 2010/03/31(水) 22:12:11.92 ID:dm3E0kDO
‐SOS団室

古泉「そういえば、この前借りたあのAV等はいつ返せばいいでしょう」

キョン「ああ、別にいつでもいいぞ」

キョン「ところでどうだった? 俺のオススメは口リ、触手、SMなんだが」

古泉「僕はその3つはあまり…」

キョン「そうか…」

古泉「すみません」

キョン「いや、いいんだ…好みなんて人それぞれだからさ…」

古泉「はぁ…」

90: 2010/03/31(水) 22:23:13.65 ID:dm3E0kDO
キョン「そういえば、最近どうだ? 例の小人もどきのストーカー」

古泉「ああ、一昨日も掃除しといてくれてました」

キョン「しといてくれてましたって…お前はそれでいいのか?」

古泉「はい。困る事はないですし」

キョン「いや、あるだろ」

91: 2010/03/31(水) 22:29:08.76 ID:dm3E0kDO
キョン「最近何か変わった事とかないのか? 物がなくなってたり、金が減ってたり」

古泉「ええ、それは確認しましたが大丈夫でした」

古泉「最近変わった事は…あっ」

キョン「なんだ?」

古泉「森さんが居たのに鍵閉めてきちゃいました…」

キョン「おいちょっと詳しく聞かせろ」

92: 2010/03/31(水) 22:35:56.62 ID:dm3E0kDO
‐‐‐

古泉「―という事がありまして」

キョン「おい、それって森さんは……」

古泉「森さんは?」

キョン(なんだ? こいつ鈍いのか?)

キョン「いや、何でもない。気にするな」

古泉「はぁ…?」

ハルヒ「やっほー!」バーン

94: 2010/03/31(水) 22:50:56.08 ID:dm3E0kDO
ハルヒ「なぁに二人で話し込んでんのよ、何? いかがわしい話?」

キョン「いや、メイドについてしっぽりじっくり」

ハルヒ「なっ…!」

キョン「えーと、確か5だったな?」

古泉「あ、ダウトです」

ハルヒ「……」

ハルヒ「あー、何か寒いからメイド服でも着ようかしらー」チラッ

キョン「なんで寒いとメイド服を着るんだ」

古泉(彼は相変わらず鈍いなぁ)

95: 2010/03/31(水) 23:11:41.32 ID:dm3E0kDO
‐機関寮‐古泉の部屋

ガチャッ

古泉「森さん! 今日はすみませ…」

森さん「あ、おかえりなさい」

古泉「これは…?」

森さん「えっと…昨日迷惑かけちゃったから、お詫びに夕食作ってみたのよ。その…勝手に作っただけだから、食べたくないならいいし、不味かったら無理してたべなくていいけど…」

古泉「まさか、そんな…本当にいいんですか!」

森さん「食べて、くれるの?」

古泉「はい、勿論ですよ!」

森さん「!」

古泉(今日は味気ないコンビニ弁当を食べなくてすむ! 何よりご飯が温かい!)

96: 2010/03/31(水) 23:31:17.93 ID:dm3E0kDO
森さん「あ、味はどう? えっと、ちょっと失敗しちゃったかもだけど…」

古泉「いえ、凄く美味しいですよ。こんなに美味しいもの食べたの久しぶりですよ」

森さん「ほ、本当!?」

森さん(頑張ってみて良かったぁ…)

古泉「あの、おかわりいただいても?」モキュモキュ

森さん「うん、勿論よ!」

97: 2010/03/31(水) 23:39:08.74 ID:dm3E0kDO
‐‐‐

古泉「ご馳走様でした。とても美味しかったですよ」

森さん「良かったわ…もしかしたら迷惑かなって思ったんだけど…」

古泉「いえいえまさか。凄く助かりました」

森さん「なら良かったぁ…」

森さん「……ねぇ、もし迷惑じゃなかったら…今度また作ってあげましょうか? なーんて…」

古泉「え、いいんですか!?」

森さん「え、いいの!?」

古泉「えっ?」

森さん「えっ?」

99: 2010/03/31(水) 23:55:21.18 ID:dm3E0kDO
‐森さんのお部屋

森さん「……」

森さん「……」

森さん「……」

森さん「…えへっ」

森さん(あー、まだ顔がニヤついてる…)

森さん「うー! うー!」ボフッボフッ

100: 2010/04/01(木) 00:00:25.64 ID:27aq1sDO
森さん「ご飯を作って持って行く…通い妻みたい」

森さん「通い妻…」

森さん「きゃー!」ゴロゴロ

森さん「最近、浮き沈み激しいなぁ、私」

森さん「でもでも仕方ないよねー?」

森さん「えへへ…」

101: 2010/04/01(木) 00:12:05.65 ID:27aq1sDO
森さん「今度は何作ろうかな…ハンバーグ? グラタン?」

森さん「また美味しいって言ってくれるかしら? いや、言ってもらえるよう頑張らなきゃ!」

森さん「じゃあ、もっと練習しなきゃね」

森さん「ふんふふーん♪」ゴロゴロ

森さん「…ふぁ」

森さん「……おやすみ、古泉」ゴロン

102: 2010/04/01(木) 00:14:07.12 ID:27aq1sDO
さて寝ましょうかな
レスありがとうございました
続きます

107: 2010/04/01(木) 21:00:52.60 ID:27aq1sDO

チュンチュン

ジリリリリリリッ パシン

森さん「うーん…ふぁ」

森さん「今日も一発で起きれた。流石私」

森さん「ふぁ…顔洗ってこよ」

108: 2010/04/01(木) 21:16:33.95 ID:27aq1sDO
森さん「今日の夜ご飯、早速作ってあげようかなぁ」

森さん「でも…そういえば私、男の人が好きなような料理ってわかんないじゃん」

森さん「でも多分古泉は学校行くのにバタバタしてるよね」

森さん「お隣にでも聞いてみようかな」

110: 2010/04/01(木) 21:29:17.61 ID:27aq1sDO
‐新川の部屋

ピンポーン

ピンポーンピンポーン

ピンポンピンポンピンポーン

ガチャッ

新川「朝っぱらからなんて迷惑な…おや、森ですか」

森さん「おはようございます、新川さん。ちょっと相談に乗って欲しいのだけれど…」

新川「相談?」


111: 2010/04/01(木) 21:39:30.50 ID:27aq1sDO
森さん「あの、男の人が好きな料理って何かあるかしら?」

新川「好きな料理?」

森さん「お、男だったら皆これ好きだろ! ってものよ」

新川(ほほぅ、森にもついに料理をしてあげたい男が出来たんですな…。しかし本人に直接聞けばいいものを。相手は誰なんでしょうな?」

森さん「口に出てるのよ叩き捻るぞ」

新川「すみません私なんか段ボール箱にでも引きこもってればいいですね」

112: 2010/04/01(木) 22:01:26.79 ID:27aq1sDO
森さん「全く参考にならなかったわ…」

森さん「そうだ! 本屋さんとかならそういう本売ってるかも」

森さん「なーんだ、最初っからそうしとけば良かったぁ」

森さん「じゃあ準備準備っと♪」





段ボール箱「…………」

114: 2010/04/01(木) 22:18:16.86 ID:27aq1sDO
‐本屋

森さん「へぇ、意外と沢山あるのね…」

森さん「『彼に作ってあげたい100のおかず』『ラブラブクッキング』『簡単!男の人が好きな料理』…」

森さん「……」

森さん「……」

森さん「……」

店員「ありゃーしたー」

ガー

森さん「はっ! あれ、いつのまに買ったの? この本…」

117: 2010/04/01(木) 22:55:13.53 ID:27aq1sDO
‐森さんの右腕

森さん「ふーん、結構参考になるなぁ…」

森さん「チーズコロッケにナポリタンに水餃子に炒飯にハンバーグカレー…かぁ」

森さん「あ、このクリームシチューとかいいかも」

森さん「今からちょっと楽しみだな…えへへっ」

119: 2010/04/01(木) 23:05:37.56 ID:27aq1sDO
森さん「んー…、ロールキャベツに決定!」

森さん「色々煮込んで時間かかるから、今からもう準備しておきましょっと」パコッ

森さん「人参にー、ひき肉にー、ベーコンにー…」

森さん「キャベツないじゃん…」パタン

森さん「よし、買い出し行こー」

120: 2010/04/01(木) 23:33:16.26 ID:27aq1sDO
森さん「キャベツキャベツっと…あった」

森さん「よし、でも上手く出来るかなぁ?」

森さん「上手く出来たら褒めてくれたりして…」

森さん「えへ、えへへへ…!」

森さん「……はっ!」

ヤダーナニアノヒト クツクツクツ ヒトリデワラッテルワヨオクサン ハルダカラカシラ イクワヨバカボン! ダカラボンッテイウナ! クスクス コレダカラコノジダイノニンゲンハ… ヤーネェ

森さん「あ、あう…」カアァ


122: 2010/04/01(木) 23:43:38.93 ID:27aq1sDO

‐森さんのお部屋

森さん「ああ、恥ずかしかった…」

森さん「でも落ち込んでる時間はないわよ園生! 今からすっごく美味しいロールキャベツ作るんだから!」

森さん「待ってなさいよー! 古泉ぃ!」

森さん「えいえいおー!」

123: 2010/04/01(木) 23:52:43.65 ID:27aq1sDO
トントン

森さん「~♪~~♪」

森さん「おいしくなーれーおいしくなーれー♪」コネコネ

森さん「……」

森さん「わ、私の事を好きになーれー…なんちゃって」ボソッ

森さん(や、やだ…自分でやっといて恥ずかしいよぅ…)

124: 2010/04/01(木) 23:59:06.63 ID:27aq1sDO
‐‐‐

グツグツ

森さん「よーし煮えてる煮えてる」

森さん「だ、大丈夫よね? レシピの通り作ったし…」

森さん「後は失敗しないようにしっかり見てなきゃね!」

グウゥ…

森さん「あ…もうお昼かぁ」

125: 2010/04/02(金) 00:07:09.00 ID:TyPVGcDO
森さん「さっきついでにパンも買ってきておいて良かった…」モキュモキュ

森さん「流石焼きたてパンね。ふわっふわ」モキュモキュ

グツグツ

森さん「まだ煮えないかなぁ…」ツンツン

森さん「上手く出来るかな」

森さん「もし見た目が悪くなっちゃっても…」

森さん「美味しいって思ってくれたら嬉しいなぁ…ふふっ」


126: 2010/04/02(金) 00:14:32.24 ID:TyPVGcDO
‐‐‐

森さん「で、出来た! やっと完成!」

森さん「味のほうは…」パクッ

森さん「ん…美味しく出来てる! 流石ね園生!」

森さん「時間はっと…そろそろ帰ってくる時間ね。ぴったりに出来て良かった」

森さん「あー、まだかなまだかな!」ジタバタ

128: 2010/04/02(金) 00:18:24.72 ID:TyPVGcDO
俺はもうおやすみます
レスありがとうございます
途中でちょっとハプニングがありましたが、早くて明日か明後日には完結できると思います

132: 2010/04/02(金) 20:53:27.37 ID:TyPVGcDO
森さん「すぐ持って行けるようにもうタッパーに詰めておこっと」

森さん「……あれ、結構余っちゃった。張り切って作りすぎちゃったかも」

森さん「まぁいっか、少ないより多いほうがいいもんね」

森さん「あ、そうだ。タッパーにメモを付けてっと」カキカキ

森さん「…えへっ」

134: 2010/04/02(金) 21:08:07.20 ID:TyPVGcDO
森さん「そうだ、持ってくの忘れないように玄関に置いておこ」

森さん「後は何かあったっけ?」

森さん「……メイド服、着ていったら喜ぶかな」

デー…デン デー…デン デーデン デーデン デンデン デンデン デンデン

森さん「! この警報はLv5の神人!」ダッ

森さん「新川さん! 運転お願い!」

段ボール「はいっ」ダッ

森さん「まだそのままだったの…?」

135: 2010/04/02(金) 21:20:34.16 ID:TyPVGcDO
‐閉鎖空間

森さん「はぁっ!」

神人A「ぐおおおおおおおああああ…」ビュッ

森さん「きゃっ…」

神人A「うおおおおおおおおおうぅ…」

森さん「うりゃ!」

神人A「がああああああああああああ…」

森さん「くっ…ハァ、ハァ…」

多丸兄「今日の神人は3体…数は少ないがパワーが強いぞ…」

森さん「そのようね…えいや!」

136: 2010/04/02(金) 21:27:14.13 ID:TyPVGcDO
神人A「おおおおおおおおおおおお…」

森さん「くっ…」

森さん(古泉…もう来たかな?)チラッ

古泉「やぁっ…!」

森さん(あ、いた…)

森さん(私も頑張らなきゃね!)

森さん「ていや!」

神人A「ぐぎゃあああ…!」

137: 2010/04/02(金) 21:32:54.58 ID:TyPVGcDO
森さん(多分、古泉もお腹減ってるよね…)

森さん「おりゃ!」

森さん(沢山作って良かった…)

森さん「そいや!」

森さん(…えへへ)

森さん「らぁっ!」

神人A「ゲフッ ゴフッ ガハッ ゲホッ グフッ…」

138: 2010/04/02(金) 21:43:05.37 ID:TyPVGcDO
‐‐‐

森さん「終わっ…た…?」

新川「どうやらそのようですな」

古泉「森さん、お疲れ様です。さっきは凄く頑張ってましたね」

森さん「! そ、そうかしら? …ねえ、古泉…その、昨日言ってた…あのね…!」

多丸兄「おーい、新川さん! 古泉! 今日は機関の男だけで飲みに行くぞ!」

森さん「えっ…」

古泉「あ、はい。では森さん、おやすみなさい」

森さん「……っ!」

森さん「うん、おやすみ…」フリフリ

139: 2010/04/02(金) 21:52:41.96 ID:TyPVGcDO
‐森さんのお部屋

ガチャッ

森さん「ただいま…お腹減ったぁ」

森さん「あ、ロールキャベツあったじゃない! ラッキー」

森さん「あー、ん…おいし…あーあ、古泉食べれないなんて勿体ない」

森さん「…………別に、今日作って持っていくなんて言ってないんだから、仕方ないじゃない…」

森さん「なのに…わかってるのに…」ポロッ

森さん「なんで、涙出るのか…なぁ…!」ポロッポロッ

森さん「うっ…うあっ…うあぁあぁぁ…んっ…ひくっ…」

森さん「さ、びしいよぅ…えくっ…うえええぇんっ…」

森さん「こいず…みぃ…!」

141: 2010/04/02(金) 22:04:46.28 ID:TyPVGcDO
森さん「っく…ぐす…」

森さん「あんなに大声で泣いたの…っ…いつぶりだっけ…」

森さん「……すんっ…」

森さん「もう大人なのに…駄目人間だよ、駄目園生だよぅ…!」

森さん「…はぁっ」ボフッ

森さん(もう、眠ろう…)ゴロン

142: 2010/04/02(金) 22:12:43.08 ID:TyPVGcDO
‐‐‐

森さん「あれ…どこだっけ、ここ」

古泉「ああ、森さん」

森さん「あっ、古泉も居たのね」

古泉「はい。ずっと居ましたよ」ギュッ

森さん「ひゃ…!」

森さん「……ねぇ、園生って呼んで?」

古泉「はい、勿論ですよ。そn…」

ジリリリリリリッ!

‐‐‐

143: 2010/04/02(金) 22:23:26.00 ID:TyPVGcDO
ジリリリリリリッ! ジリリリッ パシン

森さん「…夢、かぁ」

森さん「そりゃそうだよね…あは、ははは…」

森さん「……」ジワッ

森さん「私…いつからこんなに涙もろくなったのかな…」

森さん「情けない…よぅ」

144: 2010/04/02(金) 22:29:43.09 ID:TyPVGcDO
森さん「……」

森さん「はぁ…どうしよう」

森さん「また部屋に忍びこもうかなぁ…」

森さん「……いやいや、人として駄目よ。前にやったけれども」

森さん「でも、落ち着きたい…匂い嗅ぎたい…」

森さん「私って匂いフェチなのかも…?」

145: 2010/04/02(金) 22:41:13.50 ID:TyPVGcDO
森さん「ふう…」ガチャ ピン

森さん「もうこの部屋開けるのはお手の物なんですぞーっと」

ガチャッ

森さん「すぅーっ」

森さん「はぁー…」

森さん「さて、衣服衣服…」

146: 2010/04/02(金) 22:50:34.46 ID:TyPVGcDO
森さん「あ、もしかして洗濯籠には脱ぎたての服とか昨日の服とか…!?」

森さん「……」ゴソゴソ

森さん「ぶっ! ぱ、ぱ、パンツ…!」

森さん「さすがに駄目駄目駄目駄目! やったらもうニュースに出てる変質者を笑えなくなっちゃうわよ!」

森さん「あっ、パジャマだ」

森さん「ついさっきまで着てた…パジャマ…」

森さん「これ借りましょう、うん」

147: 2010/04/02(金) 22:54:56.97 ID:TyPVGcDO
‐森さんのお部屋

森さん「……」スリスリ

森さん「……」クンクン

森さん「……」クンカクンカ

森さん「……」ゴロン

森さん「……」ゴロゴロ

森さん「……」

森さん「……っ」ギュッ

149: 2010/04/02(金) 23:04:20.50 ID:TyPVGcDO
森さん「…おかしいなぁ」

森さん「昨日だっておやすみって言ってくれたし…今だって一時間前には絶対に着てたはずのパジャマを持ってるのに…」

森さん「嬉しいより…悲しいかも」

森さん「むしろ寂しいな…」

森さん「なんでかな?」ギュッ


151: 2010/04/02(金) 23:21:46.59 ID:TyPVGcDO
森さん「……」ゴロン

森さん「…あれくらいでどんだけ落ち込んでるのよ、私の馬鹿。バーカ」

森さん「そうよ、たったあれだけの事じゃない。そう、たまたま運が悪かっただけなのよ」

森さん「そう! ただそれだけの話じゃない! 何メソメソグチグチしてんのよ私の大馬鹿野郎!」

森さん「目の前にこのパジャマがあるじゃない! なのに何を落ち込んでいられるのよ! 今堪能しないでいつ堪能するのよ!」

森さん「ロールキャベツがなんなのよぅ! ここに森園生、復活!」

森さん「あー、なんでまだほのかにぬくもりが残っているベッドを堪能しなかったのかしら! 今行ってももう冷めてるだろうけどー」ゴロゴロ

森さん「……」クンカクンカ

森さん「もう、変Oでもいいや…」スーハースーハー

152: 2010/04/02(金) 23:28:33.27 ID:TyPVGcDO
森さん「もう! メイド服だって着ちゃうんだから!」

森さん「着ちゃうん…だから…?」ハッ

森さん「……」チラッ

森さん「い、いや駄目よ! そんなまさか…」

森さん「だって…、そんな…うぅっ…」

森さん「……」

森さん「……ちょっとくらい…いい、かな?」

153: 2010/04/02(金) 23:43:24.65 ID:TyPVGcDO
森さん「……」ドキドキ

プチッ プチ プツッ

シュル… ストン

ジィィー スルッ

森さん「んむ…ぷはっ」モゾモゾ

森さん「あれ…やっぱりブカブカだ」

森さん「男の子、なんだなぁ…」

154: 2010/04/02(金) 23:56:10.02 ID:TyPVGcDO
森さん「えへへ…なんだか抱きしめられてるみたい」

森さん「なんちゃって! きゃはぁー!」

森さん「って結構時間経ってる! そろそろ着替えてこれ返しにいかなきゃ…もしパジャマの代えがない時だったら全裸で寝ることになっちゃうじゃない」

森さん「……いや、それはそれで…?」

森さん「って着替え着替えー! 服は…メイド服でいっか」

155: 2010/04/03(土) 00:07:38.66 ID:t8kTyEDO
森さん「よっと…」ガチッ ピンッ

森さん「さぁ開いた開いた」

ガチャッ

森さん「えっと、元の場所に置いて…と」

森さん「今度は閉めて…」ガチャコ

森さん「逃げる!」

段ボール「『こちらスネーク。目の前でメイドがピッキングしていた』…と」カチカチ

156: 2010/04/03(土) 00:21:05.83 ID:t8kTyEDO
森さん「あ、帰って来たみたい。ギリギリだったなぁ」

森さん「……ふぅ」

森さん「あーあ、私何やってるんだろ…」

森さん「そういえば朝ご飯もお昼ご飯も食べてないや…本気で馬鹿…」

森さん「まあいっか、鍋にまだまだロールキャベツかま残ってるし」

森さん「……はぁ」

森さん「まぁいいや、食べよっと」

162: 2010/04/03(土) 20:51:27.57 ID:t8kTyEDO
森さん「いっただっきまーすっ」

森さん「あー…ん。うん、一晩経っても美味しい美味しい」

森さん「まあ、1人で食べるご飯より人と食べるほうが美味しいんだけどね」

森さん「……」

森さん「しまった、自分で自分の傷抉っちゃったよぅ…」

森さん「私ってこんなのだし、もしかして孤独氏かもー。なーんて、あははは……」

森さん「ううゔぅぅー!」

163: 2010/04/03(土) 21:03:58.46 ID:t8kTyEDO
森さん「メイド服来た20代の女が独りで黙々とロールキャベツを食べてる…なんてシュールなのかしら」

コンコン

森さん「? 新川さんかしら。今開けますよーっと…」

ガチャッ

森さん「はーい、誰で……こ、古泉!?」

古泉「あっ森さん。すみません、蝋燭を借りたいんですが…」


164: 2010/04/03(土) 21:17:18.26 ID:t8kTyEDO
森さん「ろ、蝋燭ね? わかったわ」

古泉「ありがとうございます」

森さん(ど、どどどどどうしよう! なんでこんな格好してる時に限って! いや、これはむしろチャンス? チャンスなの?)

古泉(森さんのメイド服姿って懐かしいな…)

森さん(あわわわわ…アピール!? ちょっとアピールしてみるべきかな? ほらほらメイドさんですよーって!?)

古泉(新川さんの執事姿も似合ってたな…)

森さん(うううー! でもでも恥ずかしい! そんな事恥ずかし過ぎて出来ない!)

古泉(そういえばさっき段ボール箱が動いてたけど、あれって何なんだろう?)

166: 2010/04/03(土) 21:38:28.97 ID:t8kTyEDO
森さん(なんか古泉ボヘーってしてる…あっ! もしかしてメイド服があんまり好きじゃなかったとか!?)

古泉(お腹空いた…)

森さん(さ、さりげなくメイド服が好きかどうか聞いてみる!? そうする!?)

古泉(この部屋なんだか良い匂いするな…何食べたんだろ)

森さん(聞け! 聞け園生! せーので聞くのよ…!)

古泉「森さんってもう夕ご飯食べましたか?」

森さん「せー…ってえっ、う、うん! 今食べてる途中だけど…」

古泉「あ、そうだったんですか。わざわざすみません」

森さん「ううん! 別にいいのよ!」

古泉「ところで何を食べてるんですか?」

森さん「昨日作り過ぎちゃったロールキャベツを…」

古泉(ああ、ロールキャベツの匂いだったのか)

森さん(聞くタイミング逃しちゃった…)

167: 2010/04/03(土) 21:58:35.62 ID:t8kTyEDO
森さん「ちょっと向こうの部屋にあったかも知れないから探してくるわね」

古泉「あ、ありがとうございます」

パタパタ

古泉(いいなぁロールキャベツ…)

古泉(……ん? なんだろうこのタッパー)

古泉(メモが貼ってある…えっと、『こいずみへ』……って僕宛て?)

古泉(『こいずみへ、昨日言ってたように夜ご飯作ってやったわ…)

森さん「古泉ーあったわよ…ってきゃーっ!」バッ

森さん(しまった、回収し忘れてた!)

古泉「あの…森さん、それって…」

森さん「こ、古泉には関係ないものよ」

古泉「メモに思いっきりこいずみへって…」

森さん「気のせい!」

169: 2010/04/03(土) 22:11:59.12 ID:t8kTyEDO
古泉「すみません、さっきそのメモ読みました」

森さん「!」

古泉「わざわざ作ってもらっていたのに…すみませんでした」

森さん「いや、あれは古泉が悪いわけじゃ…」

古泉「僕、夕ご飯まだなんです。もし良かったらこれ食べても宜しいですか?」

森さん「えっ、う…も、勿論よ!」

古泉「ありがとうございます。ではおやすみなさ……」

森さん「待った!」

森さん「その、私も今食べてる途中だし…あの、ど、どうせなら…い、一緒に食べない…?」

171: 2010/04/03(土) 22:23:23.72 ID:t8kTyEDO
‐‐‐

モキュモキュ

森さん「……」

古泉「……」

森さん「……ぃ?」

古泉「へっ?」

森さん「美味しい…かなって」

古泉「あ、はい。凄く美味しいですよ」

森さん「本当…?」

古泉「本当ですよ。僕が保証します」

森さん「そっか、良かった……ってあれ…何か、おかしいかも…」ポロッ


172: 2010/04/03(土) 22:33:25.58 ID:t8kTyEDO
古泉「えっ…も、森さん?」

森さん「ひぐっ…ぐすっ…」ポロポロ

古泉「あの…だ、大丈夫ですか?」

森さん「うっ…ひっく、うぇ…」

古泉「あの、どうしたんですかー…?」

森さん「こ、いずみぃ…」

古泉「はいぃ?」

森さん「メイドさん、好き…?」

古泉「 」

173: 2010/04/03(土) 22:50:20.12 ID:t8kTyEDO
古泉(あ、ありのまま今 起こった事を話すぜ! 『メイド姿の上司と食事をしていたら、いきなり泣きながらメイドが好きか聞いてきた』。な…何を言ってるのかわからねーと思うが……って今それどころじゃないや)

森さん「ふ、う、ええぇ…ぐすっ」

古泉(どうしよう…)

森さん「すんっ…うあぁん…」

古泉「……」ポスッ

森さん「ふぅ…?」

古泉「……」ナデナデ

森さん「……うっ」

古泉「……」ナデナデ

森さん「うあぁああああん! ええぇー…んっ」


174: 2010/04/03(土) 23:03:51.89 ID:t8kTyEDO
‐‐‐

古泉「落ち着きましたか?」

森さん「うん…ごめんなさいね、見苦しいところ見せて」

古泉「いえ、全然…」

森さん「……」

森さん「答えは?」

古泉「はい?」

森さん「質問の答え、まだ聞いてないから…」

古泉「はい…」

森さん「……」ジーッ

古泉「あの……好きです、よ?」

森さん「!」

175: 2010/04/03(土) 23:22:15.93 ID:t8kTyEDO
森さん「そっか…」

古泉「はい…」

森さん「……」

古泉「……」

森さん「……」

古泉「……」

森さん「……」

古泉「…じゃあ、僕はそろそろ帰ります。色々ありがとうございました」

森さん「あ、ううん。別にいいわよ」

古泉「ではおやすみなさい」

森さん「おやすみ…」

バタン

176: 2010/04/03(土) 23:44:18.30 ID:t8kTyEDO
‐SOS団室

古泉「―…という事があったんですけど…一体どうしたんでしょうか?」

キョン「……」

古泉「どうしたんですか?あなたの番ですよ」

キョン「いや、お前の鈍さと言うか馬鹿さと言うか鈍さに絶望してな」

古泉「鈍さ2回言いました」

キョン「じゃかあしいこのスーパーボール野郎!」

古泉「酷い」

キョン「メイドさんにメイドは好きかと聞かれてんだぞ! なのにお前は!」

ガターン

古泉「落ち着いてください! 落ち着いてください!」

古泉(自分と涼宮さんの事を棚にあげて…)

185: 2010/04/04(日) 20:09:31.21 ID:5.4hYIDO
俺、かなの方が好き!


古泉「そういえば」

キョン「あぁ?」

古泉「僕の友達の話なんですけど、今までなんとも思ってなかった人がなんだか…こう、急にかわいく見えてきたらしいんですよ。どうしてなんでしょうか…」

キョン「古泉、知ってるか?」

古泉「はい?」

キョン「俺の友達云々の話は大体が自分の話なんだとよ」

古泉「はははははそんな訳ないですよ。友達の田中さんの話ですよ何を言ってるんですかははははは」

キョン「動揺しすぎだ」

187: 2010/04/04(日) 20:25:12.20 ID:5.4hYIDO
キョン「誤魔化すな! 俺の目を見ろ!」

古泉「なんでテンション高いんですか」

キョン「そりゃあ人の恋愛事情は知りたいだろ。面白いから」

古泉「恋愛事情って…ただの気の迷いですよ」

キョン「あ! 今自分の事だって認めただろ!」

古泉「! 違います、田村さんの事です」

キョン「名前変わった!」

古泉「やべっ」

キョン「あっ、今やべって言った!」

古泉「言ってません」

ガラッ

キョン「今ー! SOS団副団長古泉一樹がぁー! やべっと言いましたぁー!」

古泉「やめ、窓を開けて叫ばないでください!」

191: 2010/04/04(日) 20:57:10.03 ID:5.4hYIDO
キョン「ハァ…ハァ…」

古泉「大声出すからですよ」

キョン「やっぱりお前の話だろ」

古泉「違います田吾作さんです」

キョン「もうその田吾作の話って事でいい…。つまりその田吾作って奴は、その人を好きなんだろうよ」

古泉「そうなんですか?」

キョン「かわいいって思ったんだろ? ドキッとしちゃったんだろ?」

古泉「まぁ、少しは…」

キョン「もう認めろよ」

古泉「認めません」


世にも奇妙な物語見てくる

194: 2010/04/04(日) 23:18:02.28 ID:5.4hYIDO
最後の話のオチ好きだ
うん


ダダダダダッ

バンッ

ハルヒ「ハァ…ハァ…、ちょっとキョン! さっきなぁに叫んでたの!?」

キョン「うわ出た」

ハルヒ「何よ失礼ね。それより上手く聞き取れなかったけど、さっきは何を叫んでたのよ」

キョン「実は古泉に好きな奴が出来たんだと」

ハルヒ「本当? 古泉君」

古泉「いえ、田守さんの話です」

ハルヒ「なんだ田守さんか」

キョン「それで納得するのか」

195: 2010/04/04(日) 23:29:00.00 ID:5.4hYIDO
‐機関寮‐森さんのお部屋


森さん「はぁ…」ゴロン

森さん「うぅ…」ゴロン

森さん(昨日はなんであんな事しちゃったんだろ…全体的に…!)ゴロン

森さん(ロールキャベツ振る舞ったまではいいとして…その後!)

森さん(美味しいって言ってくれただけなのに何泣いちゃったの!? しかもあのタイミングでメイドさん好きかとか聞いちゃうしー! ああもう私の馬鹿馬鹿ばかーっ!)ゴロゴロゴロン

森さん「でも…あの好きって言ってくれたのは、本心かなぁ…?」

森さん「本心だったら…いいな」ギュッ

196: 2010/04/04(日) 23:49:09.68 ID:5.4hYIDO
森さん「でも…このままじゃ駄目だよね」

森さん「もし、これから先も私が古泉に夕食を作ってあげて、神人倒して、古泉が学校行って…そんで数年はこの生活が変わらないかもしれないけど、絶対に変わっちゃう日が来るもん…」

森さん「その時、私はどうすればいいかなぁ…」

森さん「……」

森さん「もう! 湿っぽいのはやめやめ!」

森さん「もし駄目でも、仕方ないもん! 仕方ないんだもーん!」ゴロゴロ

森さん「だからすっ、好きって言っても…いい、かな…?」

198: 2010/04/05(月) 00:05:41.38 ID:uMxiScDO
森さん「でもさーでもさーぁ?」

森さん「そうしたら私が変O行為してた事も言わなきゃなぁ…自業自得だけどね」

森さん「嫌われちゃうかなぁ…」

森さん「この変Oメイドがーっ! とか罵られるかも…」ゾクッ

森さん「……ありかな」

森さん「いやいやいやいや駄目でしょ本当に駄目でしょ私」

199: 2010/04/05(月) 00:20:19.60 ID:uMxiScDO
森さん「今日の夜…この部屋に呼んでみようかな」

森さん「それで今までの関係も、全部終わっちゃうかもしれないけど、ずるいから」

森さん「今まで私がやっちゃった事、言わなかったらずるいから…」

森さん「仕方ないよね?」ギュッ

森さん(でも、どうせ言っちゃうならもっとやっても良かったかな…?)

200: 2010/04/05(月) 00:31:56.38 ID:uMxiScDO
森さん「あっ! そういえば家に呼ぶ気でいたのに夜ご飯作るの忘れてた!」

森さん「えーっとレシピレシピ…『30分で作れるグラタン』? いいかもっ」

森さん「材料は…ある! 良かった」ガチャ

森さん「よーし、頑張るんだから!」


201: 2010/04/05(月) 00:41:54.51 ID:uMxiScDO
‐‐‐

森さん「ふぅっ……後は焼いてる時間にメイド服に着替えて…」バサッ

コンコンッ

森さん「ひゃっ、もう来ちゃった?」

森さん「はーい、今開けますよ」

ガチャッ

森さん「古泉、意外と早かったの…ね…?」

新川「残念ながら私は古泉じゃございませんな」

森さん「去ね」

バタン

212: 2010/04/06(火) 20:44:34.83 ID:zc43.wDO
コンコン

ガチャッ

森さん「また新川? あんまりしつこいと粗挽きにするわよ…って古泉!?」

古泉「はい古泉です。あの、話とは?」

森さん「と、とりあえず入っていきなさい。うん」

古泉「はぁ…」

214: 2010/04/06(火) 21:01:32.44 ID:zc43.wDO
森さん「どうぞ、グラタン…」

古泉「あ、いただきます」

森さん「いただきまーす」

モキュモキュ

古泉「美味しいです」

森さん「そ、そう?」

古泉「……」

森さん「……」

古泉「……」

森さん(や、やっぱりいざ話すとなると緊張するよぅ…)

215: 2010/04/06(火) 21:20:43.06 ID:zc43.wDO
森さん(うわー…どうしようどうしようどのタイミングで言えばいいかな!?)

森さん(食べおわってからでいいかな? そうだ、それがいいのかも?)

森さん(あうー、はうー…)パクッ

森さん「!? あっつぅ!」

古泉「わ、どうしたんですか?」

森さん「うう…舌ひゃけどしたひゃも…」

古泉「大丈夫ですか? ちょっと見せてください」

森さん(か、かかか顔近い近い近い!)

216: 2010/04/06(火) 21:35:59.64 ID:zc43.wDO
森さん「うがい、ひてくふ」

古泉「あ、はい」

ジャー

森さん(私、なんてかっこ悪いところを…)

森さん(冷まさないで熱いグラタン食べたらやけどするに決まってんじゃないの…)

森さん「んぺっ…ふぅ」

森さん(ただでさえこれから話す話があれなのに…あーあ、私って本当のほんとに駄目人間…)

217: 2010/04/06(火) 21:43:58.40 ID:zc43.wDO
‐‐‐

森さん「ごちそうさまでしたー」

古泉「ごちそうさまでした」

森さん「…ねえ古泉」

古泉「はい、なんでしょう?」

森さん「ちょっと…話があるんだけどいいかしら」

古泉「…? はい」

古泉(最近何かやっちゃったけ…?)

218: 2010/04/06(火) 22:12:16.19 ID:zc43.wDO
ストン

森さん「……さて、何から話しましょうか…」

古泉「はぁ…?」

森さん「あのね…ぜ、全部言い切っちゃいたいから、途中で質問しないでね…」

古泉「わかりました」

古泉(説教? いや、それにしては殺気がないような…)

森さん「あのね……その…」

森さん(お、落ち着いて園生…深呼吸よ深呼吸!)

森さん「ひっひっふー! ひっひっふー!」

古泉「!?」

220: 2010/04/06(火) 22:29:07.51 ID:zc43.wDO
森さん「落ち着いたわ…」

古泉(落ち着くのか…)

森さん「あの…その、さ…」

古泉「はい」

森さん「……ち、ちょっと前に新川達と、部屋の物が減ってるって話してたじゃない…」

古泉「ああ、してましたね」

森さん「その……の…」

古泉「え?」

森さん「その犯人…私なのっ…!」

古泉「 」

221: 2010/04/06(火) 22:51:43.29 ID:zc43.wDO
森さん「一番最初は出来事っていうか…部屋の鍵が開いてたからつい入っちゃって…それでど、どうせ入っちゃったなら何かお土産でもって思っちゃって…それでシャツを盗んじゃったんだけど…」

森さん「段々エスカレートしちゃって…ピッキングして侵入したり、枕とか持って帰ってきたり、掃除したり…こっちが勝手にやってて、気持ち悪かったと思う…」

森さん「それとか…ベッドの下の本見ちゃったの…。メ、メイドとかSMとか…」

古泉「!」

森さん「本当にごめんなさい…。でもね、言い訳みたいになるかもしれないけど、なんでこんな事したのかは…」

森さん「古泉の事…好き、だから…」


226: 2010/04/06(火) 23:14:17.88 ID:zc43.wDO
森さん「怒るのも嫌うのも気持ち悪がるのも当たり前だと思う…自業自得だし」

森さん「…でも今ね、やった事を告白したのは言わなかったら私が古泉を好きでいる資格なんてないって思ったの。だから全部話したの」

森さん「……はは、本当にごめんね…。もうなるべく古泉の前に出てこないようにするから…ひゃっ!?」

古泉「……」

森さん「こ、古泉…?」

古泉「買い被らないでください。僕はそんな程度じゃ、好きな人を諦めませんよ」ギュッ

森さん「あっ…」

古泉「僕も…森さんの事が好きです」

228: 2010/04/06(火) 23:22:54.25 ID:zc43.wDO
森さん「い、いいの!? だって私…」

古泉「嫌じゃありませんよ。むしろそんなに想って貰えていたなんて幸せです」

森さん「私…へ、変Oよ?」

古泉「なら僕だって変Oになります」

森さん「め、メイド服だって着ちゃうんだから」

古泉「とても似合ってますよ」

森さん「…私でいいの?」

古泉「森さんこそ、こんな小人を信じてるような男でいいんですか?」

森さん「うん…全部好き」

古泉「僕も、森さんが全部大好きです」

233: 2010/04/06(火) 23:35:53.41 ID:zc43.wDO
森さん「…くっ」

古泉「森さん?」

森さん「うっ…う、ふぁああぁ……夢じゃ、ない、んだ…ね…っ」ポロポロ

古泉「ええ…」

森さん「ずっと…一緒にいなきゃ駄目なんだから、ねぇっ…ひっ」

古泉「勿論そのつもりです」ポンポン

森さん「ふぐっ…ううぅ…」

古泉「僕はここにいますよ」

森さん「…えぇええぇん…っ」

‐‐‐

234: 2010/04/06(火) 23:46:22.69 ID:zc43.wDO
森さん「…ぐすっ」

古泉「落ち着きましたか?」

森さん「うん、ありがとう…ずっと手握っててくれて」

古泉「いえいえ、僕のほうがお礼を言いたい位ですよ」

森さん「…ねえ」

古泉「はい?」

森さん「名前で、呼んで欲しいな…夢だったの」

古泉「…そ、園生」

森さん「ふふ、なぁに一樹」

古泉「……」

森さん「…? あ、いつ……ふっ…」


235: 2010/04/06(火) 23:56:18.45 ID:zc43.wDO
‐SOS団室

古泉「5のフォーカードです」

キョン「ロイヤルストレートフラッシュ。お前の負けだ」

古泉「おや、また負けてしまいました」

みくる「皆さんお茶ですよぉ」

長門「……」ペラッ

キョン「朝比奈さん、ありがとうございます」

古泉「いつもありがとうございます」

みくる「長門さんもどうぞー」

長門「……」コクッ

古泉「今日、涼宮さんは?」

キョン「掃除当番だとさ」

236: 2010/04/07(水) 00:03:05.22 ID:YtIuSMDO
キョン「で、最近どうだ?」

古泉「どういう事でしょう?」

キョン「例のストーカーの事だよ」

古泉「ああ…それなら無事解決しました」

キョン「おぉ、ストーカー犯遂に捕まる、か」

古泉「いえ、ストーカーではありませんでしたよ」

キョン「じゃあなんだ? やっぱり小人の仕業でしたとでも言うつもりか」

古泉「いえ、小人ではなく…」

キョン「ではなく?」

古泉「僕の好きな人でした」



‐fin

237: 2010/04/07(水) 00:08:55.67 ID:YtIuSMDO
終わったああああああ!
正直200まで伸びるとは思ったませんでした
名前欄も一緒に終われて良かった良かったです
このスレを見てくれた人全員に感謝

引用: 森さん「ぬ、盗んじゃった…古泉のシャツ…」