53: 2010/05/26(水) 03:45:56.19 ID:HYRl1Fco
――黄泉川家リビング
一方「おィ、芳川。やっぱあのガキ、あの医者の病院に入れといた方がよかったンじゃねェのか」

芳川「必要ないって。打ち止めを連れて行ったときにもそう言われたじゃない。」

一方「……あいつは体も未熟なまま培養器から出されたンだろ。だったら抵抗力とかも他の妹達より低いンじゃねェのかよ」

芳川「前にも説明したでしょ。あの子は私たちがそういう風に作ったのよ。だからそういう問題だってきちんとクリアしてるわ」
芳川「そもそも、キミがそういうこと一度聞いて忘れるとは思えないんだけど。本当、見た目に似合わず心配性よね」

一方「……あのガキの様子でも見てくるわ。あいつの風邪より、俺のことがそンな風に見えるオマエの頭を先に治療した方がよさそうだけどな」

芳川「素直じゃないわねぇ、相変わらず……」

――打ち止めの部屋
一方「おい、ちゃンと大人し――」

打ち止め「うぅうぅー熱いし暑いよー!!、ってミサカはミサカは唸りながら邪魔な布団を蹴飛ばしてみる…」

一方「邪魔じゃねえだろ、熱も出てやがンだから黙って布団被って大人しく寝てやがれ!」

打ち止め「じゃあじゃあ、あなたが添い寝してくれたらミサカも大人しく寝るよって、ミサカはミサカは素敵なアイデアを提案してみたり」

一方「素敵だァ? 熱に頭でもやられたか? ふざけたこと言ってンじゃねェぞクソガキ」

打ち止め「ぶー、こういう病気にかかった時の独りっていうのは物凄く心細いんだよって、ミサカはミサカは精神論を述べてみる」

一方「ただの気の持ちようってヤツだろォが。一人で寝てようが治るもんは治るだろ」

打ち止め「むー…きっとあなたは今まで反射のおかげで風邪なんてひかなかったからそういうのがわからないんだねってミサカはミサカは少しだけあなたに失望しながら眠りにつこうとしてみる…スー…スー」

一方「結局一瞬で寝てンじゃねえか………………大体風邪ひいたことないっつーのがそンなに駄目なことなのかよ……」

――再びリビング
黄泉川「お、一方通行。帰ってきてずっとただいまって言ってたのに無反応なのは結構酷いじゃん?」

一方「帰ってたのかよ…そンなことより黄泉川、聞きたい事があンだけどよォ」

黄泉川「なんだよいきなり。オマエにそんな神妙な顔なんて似合わないじゃん?」

一方「風邪ってなァ他人にうつすと治るって言うが、ありゃほンとなのか?」

黄泉川「まぁ…よくそうだって言うけどあれって結局治りか――」

一方「なるほどなァ。…黄泉川、今日はオレ夕飯いらねェわ」ガチャ

黄泉川「おい、人の話は最後までちゃんと聞くじゃん」バタン
黄泉川「……桔梗、なんかあったのか、あいつ?」

芳川「さぁ、ただの過保護じゃないの」


『魔女狩りの王(イノケンティウス)』
54: 2010/05/26(水) 03:47:21.50 ID:HYRl1Fco
―――翌日

黄泉川「一方通行! 朝ご飯出来てるから早く食べに来な…っていないじゃんよ。打ち止めの部屋か?」

ガラッ

黄泉川「一方通行、もしかしてずっとこっちの部屋に――ってお前一体どうしたんだ、その顔色!!」

一方「黄泉川か……なァ、俺ってコレは風邪ひけてンのか…?」

黄泉川「ひいてるどころか顔色的に打ち止めより酷そうじゃん。……うわ、熱もすごいあるじゃんよ」

一方「そうか……で、ガキは治ってンのか? なンか感覚が鈍ってわかりゃしねェ」

黄泉川「打ち止めの方ははもう大分楽そうだし、熱もないみたいじゃん」

一方「ク、ククク……ざまァみやがれ……クソガキィ…風邪ひくことくらい、大…たことねェ…だよ…」

一方「俺は…お前の前……………って決め…ンだからよ。く…ったれが」ガクン

黄泉川「気を失ってる!? おい、しっかりするじゃん一方通行! おい!」


――――
以上です。なんか行数おかしいとおもったら区切る部分間違えてた…
それによく考えたら一方さんなら風邪くらい能力で治療できそうな気がしなくもない…

55: 2010/05/26(水) 07:43:30.23 ID:gI.dWUDO
乙!
打ち止めに優しい一方さんはやっぱかわいいなwwwwww

56: 2010/05/26(水) 09:22:42.27 ID:elwXiMDO
可愛いよ可愛いよ!乙!

引用: ▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ≪4冊目≫」【超電磁砲】