1: 2010/02/27(土) 00:41:42.28 ID:cKCzSCPC0
黒子「今日はシステムスキャンでいつものようにさぼったりはできませんから早く起きて下さいな」
美琴「ん~? 朝っぱらからうっさいわねえ」
美琴「夏休みにシステムスキャンなんてやるわけないじゃないの」
黒子「何を言っていますの?」
黒子「まだ夏休みなんて始まってませんの。寝ぼけていらっしゃるのなら速やかに顔を洗うことをお勧めしますの」
美琴「んん? 寝ぼけてるのは黒子、アンタでじゃないの?」
美琴「期末のシステムスキャンはこの間やったし、とっくに夏休みに突入してるじゃない」
美琴「もしかして昨日の事件の疲れが抜けてないんじゃない? 風紀委員の仕事で無理しすぎたんじゃないの?」
黒子「期末のシステムスキャンは本日16日ですの。それに昨日は特に風紀委員がらみの事件なんてありませんでしたの」
美琴「えっ? 今日は7月25日でしょ? それに幻想御手の件を昨日解決したじゃないの」
黒子「御坂先輩、わたくしは御坂先輩のおっしゃってることがイマイチ理解できませんの」
黒子「ただ今日が7月16日ってことは確かですわ」
美琴「ん~? 朝っぱらからうっさいわねえ」
美琴「夏休みにシステムスキャンなんてやるわけないじゃないの」
黒子「何を言っていますの?」
黒子「まだ夏休みなんて始まってませんの。寝ぼけていらっしゃるのなら速やかに顔を洗うことをお勧めしますの」
美琴「んん? 寝ぼけてるのは黒子、アンタでじゃないの?」
美琴「期末のシステムスキャンはこの間やったし、とっくに夏休みに突入してるじゃない」
美琴「もしかして昨日の事件の疲れが抜けてないんじゃない? 風紀委員の仕事で無理しすぎたんじゃないの?」
黒子「期末のシステムスキャンは本日16日ですの。それに昨日は特に風紀委員がらみの事件なんてありませんでしたの」
美琴「えっ? 今日は7月25日でしょ? それに幻想御手の件を昨日解決したじゃないの」
黒子「御坂先輩、わたくしは御坂先輩のおっしゃってることがイマイチ理解できませんの」
黒子「ただ今日が7月16日ってことは確かですわ」
3: 2010/02/27(土) 00:45:08.23 ID:cKCzSCPC0
美琴「ちょっと黒子、アンタもしかして私のことからかってる?」
黒子「わたくしには朝から御坂先輩をからかって楽しむような趣味はありませんわ」
美琴「現在進行形でからかってるくせに澄まし顔でよくそんなことが言えるわね」
黒子「私には御坂先輩をからかってるつもりは微塵もありませんの」
美琴「ねえ、黒子? 御坂先輩なんてよそよそしい呼び方しちゃって一体どうしたのよ。今日の黒子はおかしいわよ」
黒子「わたくしは初めてお会いした時から御坂先輩のことは御坂先輩と呼んでおりますの」
黒子「御坂先輩こそ、いつもは白井さんとお呼びになっていたはずなのに、どうなさいましたの?」
美琴「ハァ? やっぱりアンタは私のことからかってるのね。これ以上茶番を続けるようなら私にだって考えがあるんだから」
黒子「御坂先輩、やっぱり寝ぼけていらっしゃるようですの」
美琴「どう考えても寝ぼけてるのは黒子のほうじゃない。それとも色ボケが脳全体に回ったの?」
黒子「寝巻でベッドの上にいる御坂先輩に寝ぼけてるだなんて言われたくないですの」
黒子「さあさあ、無益な問答はここまでにして早く制服に着替えて下さいませ」
黒子「わたくしには朝から御坂先輩をからかって楽しむような趣味はありませんわ」
美琴「現在進行形でからかってるくせに澄まし顔でよくそんなことが言えるわね」
黒子「私には御坂先輩をからかってるつもりは微塵もありませんの」
美琴「ねえ、黒子? 御坂先輩なんてよそよそしい呼び方しちゃって一体どうしたのよ。今日の黒子はおかしいわよ」
黒子「わたくしは初めてお会いした時から御坂先輩のことは御坂先輩と呼んでおりますの」
黒子「御坂先輩こそ、いつもは白井さんとお呼びになっていたはずなのに、どうなさいましたの?」
美琴「ハァ? やっぱりアンタは私のことからかってるのね。これ以上茶番を続けるようなら私にだって考えがあるんだから」
黒子「御坂先輩、やっぱり寝ぼけていらっしゃるようですの」
美琴「どう考えても寝ぼけてるのは黒子のほうじゃない。それとも色ボケが脳全体に回ったの?」
黒子「寝巻でベッドの上にいる御坂先輩に寝ぼけてるだなんて言われたくないですの」
黒子「さあさあ、無益な問答はここまでにして早く制服に着替えて下さいませ」
4: 2010/02/27(土) 00:49:24.10 ID:cKCzSCPC0
美琴「はいはい、制服ね。……ってあれ? そういえば黒子、あんたの来てる制服って柵川中学の制服よね?」
黒子「当然そうですけど、何か問題がありますの?」
美琴「黒子、アンタねえ……、私をからかうためにコスプレまでするなんて凄い力の入れようなのはわかったわよ。その努力だけは認めてあげるわ」
美琴「だから、悪いことは言わないわ。さっさと着替えた方がいいわよ。寮監に見つかったらまた罰掃除をくらうわよ?」
黒子「コスプレ? 寮監に見つかったら罰掃除? やっぱり今日の御坂先輩はおかしいですの」
黒子「寮監には先ほど朝のご挨拶をしてきましたが何も言われませんでしたわ」
美琴「またまた嘘ばっかり、朝から他校の制服を着てるのなんて見つけたらお小言の一つや二つ貰わないわけないじゃない」
黒子「柵川中学校は私たちが通う学校ですので他校の制服なんかじゃありませんの。御坂先輩は寝ぼけるどころか変な夢を見ていらっしゃるようですのね」
美琴「~~~っ!! もういいわ黒子。私はもう我慢の限界みたい。朝からここまで小馬鹿にされて我慢できるほど私って大人じゃないのよね。覚悟はいい? ちょっとキッツイのがいくわよ。くらいなさいっ!」
シーン
黒子「……? 何をくらえばいいんですの?」
美琴「って、あれ? えっと……。ちょっと待って。電撃が出ない……? あっ、そうか昨日能力を使いすぎて電池切れになったんだった」
黒子「電撃? 能力を使いすぎ? いくらシステムスキャンが嫌だからといって現実逃避はいささか感心できませんの」
黒子「当然そうですけど、何か問題がありますの?」
美琴「黒子、アンタねえ……、私をからかうためにコスプレまでするなんて凄い力の入れようなのはわかったわよ。その努力だけは認めてあげるわ」
美琴「だから、悪いことは言わないわ。さっさと着替えた方がいいわよ。寮監に見つかったらまた罰掃除をくらうわよ?」
黒子「コスプレ? 寮監に見つかったら罰掃除? やっぱり今日の御坂先輩はおかしいですの」
黒子「寮監には先ほど朝のご挨拶をしてきましたが何も言われませんでしたわ」
美琴「またまた嘘ばっかり、朝から他校の制服を着てるのなんて見つけたらお小言の一つや二つ貰わないわけないじゃない」
黒子「柵川中学校は私たちが通う学校ですので他校の制服なんかじゃありませんの。御坂先輩は寝ぼけるどころか変な夢を見ていらっしゃるようですのね」
美琴「~~~っ!! もういいわ黒子。私はもう我慢の限界みたい。朝からここまで小馬鹿にされて我慢できるほど私って大人じゃないのよね。覚悟はいい? ちょっとキッツイのがいくわよ。くらいなさいっ!」
シーン
黒子「……? 何をくらえばいいんですの?」
美琴「って、あれ? えっと……。ちょっと待って。電撃が出ない……? あっ、そうか昨日能力を使いすぎて電池切れになったんだった」
黒子「電撃? 能力を使いすぎ? いくらシステムスキャンが嫌だからといって現実逃避はいささか感心できませんの」
6: 2010/02/27(土) 00:57:02.30 ID:cKCzSCPC0
美琴「現実逃避なんてしてないっての、今日の黒子は本当に私をいらつかせるわね。システムスキャンが嫌ってどんだけ人を馬鹿にすれば気が済むの?」
美琴「レベル5の超電磁砲がシステムスキャンを嫌がったら商売上がったりってやつよ」
黒子「…………。現実逃避もここまで来ると職人の業に近いものがありますのね」
黒子「御坂先輩を現実に引き戻すようでわるいのですが、レベル5の超電磁砲は常盤台のエースであって御坂先輩ではございませんの」
美琴「だから、それが私じゃないの。常盤台中学2年の御坂美琴、レベル5の超能力者。私なんかおかしいこと言ってる?」
黒子「…………」
美琴「……、なんか言いなさいよ!」
黒子「はあ……、御坂先輩は第七学区立柵川中学2年御坂美琴ですわ」
黒子「そして、私の記憶が正しければレベル5どころか常盤台への入学資格のレベル3にも満たないレベル0の無能力者ですの」
美琴「……あんた何言ってるの? いい加減にしないと本気で怒るわよ」
美琴「これ以上、そのつまらない冗談を続けるようならの後で覚えてなさい。 レールガンをお見舞いしてやってもいいんだからね!」
黒子「ハァ……、もう何を言っても無駄なようですのね。先に食堂の方に行ってまいりますので気がすんだら来てくださると嬉しいですの」
黒子「それでは……」
ガチャ……パタン
美琴「レベル5の超電磁砲がシステムスキャンを嫌がったら商売上がったりってやつよ」
黒子「…………。現実逃避もここまで来ると職人の業に近いものがありますのね」
黒子「御坂先輩を現実に引き戻すようでわるいのですが、レベル5の超電磁砲は常盤台のエースであって御坂先輩ではございませんの」
美琴「だから、それが私じゃないの。常盤台中学2年の御坂美琴、レベル5の超能力者。私なんかおかしいこと言ってる?」
黒子「…………」
美琴「……、なんか言いなさいよ!」
黒子「はあ……、御坂先輩は第七学区立柵川中学2年御坂美琴ですわ」
黒子「そして、私の記憶が正しければレベル5どころか常盤台への入学資格のレベル3にも満たないレベル0の無能力者ですの」
美琴「……あんた何言ってるの? いい加減にしないと本気で怒るわよ」
美琴「これ以上、そのつまらない冗談を続けるようならの後で覚えてなさい。 レールガンをお見舞いしてやってもいいんだからね!」
黒子「ハァ……、もう何を言っても無駄なようですのね。先に食堂の方に行ってまいりますので気がすんだら来てくださると嬉しいですの」
黒子「それでは……」
ガチャ……パタン
7: 2010/02/27(土) 01:04:09.55 ID:cKCzSCPC0
美琴「……もうなんだっていうのよ。あーあ、黒子のせいで朝から気分は最悪だわ」
美琴「電池切れの時をねらってドッキリを仕掛けようなんて、黒子ったらいつの間にあんなに意地悪くなったのかしら」
美琴「ま、何はともあれ、朝御飯はちゃんと食べないとまずいわね。とりあえず制服に着替えて食堂に行こうかしら」
美琴「って、よく考えたらここは柵川の寮よね。私の制服なんてありゃしないわよね」
美琴「寝てる間にテレポートで常盤台の寮から移動させるなんて、能力の無駄遣いもいいところね、ホント」
美琴「やれやれ、黒子にも困ったもんだわ。こんなドッキリなんてテレビで日付確認しちゃえばそれで終わりだってのに」
「本日7月16日の天気は以下のように……」
ピッ
「7月16日、今朝の主なニュースはこちら……」
ピッ
「7月16日今夜スタートの新番組は……」
ピッ
「昨日7月15日のプロ野球の結果……」
ピッ
「7月16日朝8時ちょうど……」
プツン
美琴「なんなのこれ?」
美琴「電池切れの時をねらってドッキリを仕掛けようなんて、黒子ったらいつの間にあんなに意地悪くなったのかしら」
美琴「ま、何はともあれ、朝御飯はちゃんと食べないとまずいわね。とりあえず制服に着替えて食堂に行こうかしら」
美琴「って、よく考えたらここは柵川の寮よね。私の制服なんてありゃしないわよね」
美琴「寝てる間にテレポートで常盤台の寮から移動させるなんて、能力の無駄遣いもいいところね、ホント」
美琴「やれやれ、黒子にも困ったもんだわ。こんなドッキリなんてテレビで日付確認しちゃえばそれで終わりだってのに」
「本日7月16日の天気は以下のように……」
ピッ
「7月16日、今朝の主なニュースはこちら……」
ピッ
「7月16日今夜スタートの新番組は……」
ピッ
「昨日7月15日のプロ野球の結果……」
ピッ
「7月16日朝8時ちょうど……」
プツン
美琴「なんなのこれ?」
8: 2010/02/27(土) 01:09:33.15 ID:cKCzSCPC0
美琴「今日って25日よね……これって学園都市規模でのドッキリ?」
美琴「まさか、ドッキリごときにここまでするとはさすがの私も予想できなかったわね」
美琴「…………いやいや、こんな悪ふざけに学園都市が協力するわけないわ」
美琴「ま、まさか本当に7月16日ってことなの?」
美琴「仮に、もしも仮に今日が16日で黒子の言ってることが全て本当のことだとしたら、私は無能力者なんてことに……」
美琴「無能力者……か。昨日まで普通に能力を使ったわけだしねえ。うん、ありえないわ」
美琴「とりあえず学園都市規模のドッキリとしときましょうか」
美琴「そうすれば今日は25日で私はレベル5で全て丸く収まるわよね、うん」
美琴「とりあえず、黒子が帰ってくるまで部屋でも漁っていようかしら」
美琴「まさか、ドッキリごときにここまでするとはさすがの私も予想できなかったわね」
美琴「…………いやいや、こんな悪ふざけに学園都市が協力するわけないわ」
美琴「ま、まさか本当に7月16日ってことなの?」
美琴「仮に、もしも仮に今日が16日で黒子の言ってることが全て本当のことだとしたら、私は無能力者なんてことに……」
美琴「無能力者……か。昨日まで普通に能力を使ったわけだしねえ。うん、ありえないわ」
美琴「とりあえず学園都市規模のドッキリとしときましょうか」
美琴「そうすれば今日は25日で私はレベル5で全て丸く収まるわよね、うん」
美琴「とりあえず、黒子が帰ってくるまで部屋でも漁っていようかしら」
10: 2010/02/27(土) 01:14:41.59 ID:cKCzSCPC0
・・・・・・・・色々見つけました・・・・・・・
美琴「それにしてもドッキリごときにとんだ気合の入れようね……」
美琴「これは偽造された柵川中学の生徒証。ご丁寧に私の名前入り。柵川中学2年×組御坂美琴だってさ」
美琴「教科書やら何やらも柵川中学校用の物で揃えられてるし、ノートにまでしっかり名前が書いてある」
美琴「しかも、何これ、まんまあたしの筆跡だし。でも、こんなこと書いた覚えないわよ……」
美琴「ああ、学園都市の技術かなんかでコピーしたのよね。ご丁寧に私の書いたゲコ太のイラストまであるわ」
美琴「箪笥の中には私のっぽい服や下着も入ってるし……」
美琴「なんだか気持ち悪いわねえ。まるで柵川中に通ってる私がいるみたいだわ」
美琴「まさか本当に私は柵川中学校生だったりして……。いや、そんなはずはないんだけど」
ガチャ
黒子「御坂先輩、朝ご飯食べないんですの? 早く行かないと片づけられてしまいますわよ」
美琴「それにしてもドッキリごときにとんだ気合の入れようね……」
美琴「これは偽造された柵川中学の生徒証。ご丁寧に私の名前入り。柵川中学2年×組御坂美琴だってさ」
美琴「教科書やら何やらも柵川中学校用の物で揃えられてるし、ノートにまでしっかり名前が書いてある」
美琴「しかも、何これ、まんまあたしの筆跡だし。でも、こんなこと書いた覚えないわよ……」
美琴「ああ、学園都市の技術かなんかでコピーしたのよね。ご丁寧に私の書いたゲコ太のイラストまであるわ」
美琴「箪笥の中には私のっぽい服や下着も入ってるし……」
美琴「なんだか気持ち悪いわねえ。まるで柵川中に通ってる私がいるみたいだわ」
美琴「まさか本当に私は柵川中学校生だったりして……。いや、そんなはずはないんだけど」
ガチャ
黒子「御坂先輩、朝ご飯食べないんですの? 早く行かないと片づけられてしまいますわよ」
11: 2010/02/27(土) 01:20:06.02 ID:cKCzSCPC0
美琴「そんなことより、黒子。今回のドッキリは誰が企画したの?」
美琴「こんな手の込んだドッキリはテレビでも見たことないわよ。そろそろネタばらししてくれない?」
黒子「ドッキリってなんのことですの?」
黒子「やはり、今日の御坂先輩はどこかおかしいですの。頭などを強く打っていらっしゃたりはしてません?」
美琴「もういいのよ、黒子。もうドッキリってのはわかってんだから、そういう演技はやめてちょうだい」
黒子「演技なんてしてませんのよ。御坂先輩、病院で検査を受けた方が本当に良いんじゃ……
美琴「黒子っ! いい加減にして!! 朝からあんたの遊びに付き合ってる暇なんてないのよ!」
美琴「もういいからさ、さっさとテレポートで寮まで送って頂戴」
黒子「御坂先輩こそ、いい加減にして下さいまし、御坂先輩の寮はここですのよ」
黒子「それに私はテレポートなんて使えませんの」
美琴「テレポート……使えないの?」
黒子「ええ、使えませんわ。テレポートが使えるようでしたら、憧れの常盤台に通ってますわ」
美琴「こんな手の込んだドッキリはテレビでも見たことないわよ。そろそろネタばらししてくれない?」
黒子「ドッキリってなんのことですの?」
黒子「やはり、今日の御坂先輩はどこかおかしいですの。頭などを強く打っていらっしゃたりはしてません?」
美琴「もういいのよ、黒子。もうドッキリってのはわかってんだから、そういう演技はやめてちょうだい」
黒子「演技なんてしてませんのよ。御坂先輩、病院で検査を受けた方が本当に良いんじゃ……
美琴「黒子っ! いい加減にして!! 朝からあんたの遊びに付き合ってる暇なんてないのよ!」
美琴「もういいからさ、さっさとテレポートで寮まで送って頂戴」
黒子「御坂先輩こそ、いい加減にして下さいまし、御坂先輩の寮はここですのよ」
黒子「それに私はテレポートなんて使えませんの」
美琴「テレポート……使えないの?」
黒子「ええ、使えませんわ。テレポートが使えるようでしたら、憧れの常盤台に通ってますわ」
13: 2010/02/27(土) 01:23:44.93 ID:cKCzSCPC0
美琴「………」
美琴「ねえ、本当に……」
美琴「本当にドッキリじゃないの?」
黒子「ドッキリなんて企画したことすらありませんの」
美琴「本当に本当?」
美琴「本当に本当ですわ。えっと……、御坂先輩、大丈夫ですの? なんだか御顔の色が悪いですわ」
黒子「そんなことって……。いや、ありえない……」
黒子「御坂先輩、本当に御気分が優れないようでしたら医務室の方に」
美琴「気分は最悪よ…」
黒子「最悪なら医務室へ行きませんと」
美琴「でも、大丈夫、ちょっと休めば大丈夫だからしばらくほっておいて……。 最後に聞くけど本当にドッキリじゃ―――」
黒子「ありませんの」
美琴「ねえ、本当に……」
美琴「本当にドッキリじゃないの?」
黒子「ドッキリなんて企画したことすらありませんの」
美琴「本当に本当?」
美琴「本当に本当ですわ。えっと……、御坂先輩、大丈夫ですの? なんだか御顔の色が悪いですわ」
黒子「そんなことって……。いや、ありえない……」
黒子「御坂先輩、本当に御気分が優れないようでしたら医務室の方に」
美琴「気分は最悪よ…」
黒子「最悪なら医務室へ行きませんと」
美琴「でも、大丈夫、ちょっと休めば大丈夫だからしばらくほっておいて……。 最後に聞くけど本当にドッキリじゃ―――」
黒子「ありませんの」
14: 2010/02/27(土) 01:29:35.97 ID:cKCzSCPC0
・・・・・しばらくして・・・・・
黒子「御坂先輩、そろそろ学校に行く時間ですが、御気分の方はいかがですの?」
美琴「…………、今日は体調悪いから休む」
黒子「それでは医務室に行って医師の診察を受ける必要がありますの」
黒子「今日はシステムスキャンですからいつものように仮病で休むなんて許されませんと先ほど言ったのをお忘れになって?」
美琴「いつもって……、そんなに仮病で休んでるの?」
黒子「月の半分程度を何かと理由をつけては休んでいらっしゃる事は御自分が一番御存じでは?」
美琴「そう……、なんだ」
黒子「さあさあ、早く制服に着替えて下さいませ。今ならまだ走らずにのんびり登校できますの」
美琴「ねえ、黒子。私が朝起きたら微妙に違う世界の未来の自分と精神が入れ替わってたって言ったら信じてくれる?」
黒子「フゥ……、御坂先輩はどうやら漫画の読みすぎで頭の方に変な毒がまわっていらっしゃるようですの」
美琴「漫画の読みすぎなんかじゃないわよ……」
美琴「本当なの、本当に私は違う世界から来たの。この世界はそっくりだけど何か違うの」
黒子「御坂先輩、そろそろ学校に行く時間ですが、御気分の方はいかがですの?」
美琴「…………、今日は体調悪いから休む」
黒子「それでは医務室に行って医師の診察を受ける必要がありますの」
黒子「今日はシステムスキャンですからいつものように仮病で休むなんて許されませんと先ほど言ったのをお忘れになって?」
美琴「いつもって……、そんなに仮病で休んでるの?」
黒子「月の半分程度を何かと理由をつけては休んでいらっしゃる事は御自分が一番御存じでは?」
美琴「そう……、なんだ」
黒子「さあさあ、早く制服に着替えて下さいませ。今ならまだ走らずにのんびり登校できますの」
美琴「ねえ、黒子。私が朝起きたら微妙に違う世界の未来の自分と精神が入れ替わってたって言ったら信じてくれる?」
黒子「フゥ……、御坂先輩はどうやら漫画の読みすぎで頭の方に変な毒がまわっていらっしゃるようですの」
美琴「漫画の読みすぎなんかじゃないわよ……」
美琴「本当なの、本当に私は違う世界から来たの。この世界はそっくりだけど何か違うの」
16: 2010/02/27(土) 01:36:18.67 ID:cKCzSCPC0
黒子「仮に、もし仮にそれが本当だとしても証明する手立てがありませんの」
黒子「確かに昨日までの御坂先輩と比べますと別人のように人が変わっています」
美琴「そ、そうなのよ。私は別人なの!」
黒子「でーすが、別の世界の御坂先輩と入れ替わったなんて荒唐無稽な話はいささか信じがたい事ですの」
美琴「えっ」
黒子「御坂先輩がわたくしをからかうために演技をしてると考えた方がまだ納得できますわ」
美琴「演技、ね……」
美琴「うん、普通はそう思うわよね……」
美琴「黒子なら信じてくれるかなってちょっとだけ期待したんだけど、やっぱりこんな三流ファンタジーみたいな話をポンポン信じてくれるわけないわよね」
美琴「ごめんね。変なこと言って。ちょっと考えたいことがあるから一人にしてくれない?」
美琴「システムスキャンに間に合うようにはするつもりだから、学校は先に行っててちょうだい」
黒子「…………」
黒子「まあまあ、御坂先輩。ちょっとお待ちなって下さいまし」
黒子「人の話は正しく聞くものですわよ」
黒子「確かに、先程、わたくしは『信じがたい』とは言いましたわ。ですが、御坂先輩を『信じない』とは一言も言ってないですの」
黒子「確かに昨日までの御坂先輩と比べますと別人のように人が変わっています」
美琴「そ、そうなのよ。私は別人なの!」
黒子「でーすが、別の世界の御坂先輩と入れ替わったなんて荒唐無稽な話はいささか信じがたい事ですの」
美琴「えっ」
黒子「御坂先輩がわたくしをからかうために演技をしてると考えた方がまだ納得できますわ」
美琴「演技、ね……」
美琴「うん、普通はそう思うわよね……」
美琴「黒子なら信じてくれるかなってちょっとだけ期待したんだけど、やっぱりこんな三流ファンタジーみたいな話をポンポン信じてくれるわけないわよね」
美琴「ごめんね。変なこと言って。ちょっと考えたいことがあるから一人にしてくれない?」
美琴「システムスキャンに間に合うようにはするつもりだから、学校は先に行っててちょうだい」
黒子「…………」
黒子「まあまあ、御坂先輩。ちょっとお待ちなって下さいまし」
黒子「人の話は正しく聞くものですわよ」
黒子「確かに、先程、わたくしは『信じがたい』とは言いましたわ。ですが、御坂先輩を『信じない』とは一言も言ってないですの」
18: 2010/02/27(土) 01:41:39.61 ID:cKCzSCPC0
美琴「……っ! 黒子!?」
黒子「今の御坂先輩のように思い詰めた顔をしてる人を演技と一言で切り捨てるほど、わたくしは冷血人間ではございませんの」
黒子「それに、私じゃない『黒子』は御坂先輩にずいぶん信頼されてるようで何だか悔しいですの」
美琴「ごめんね。別に黒子と黒子……、アナタを比べてどうこうってわけじゃないのよ。ただ、ついね……」
黒子「別に構いませんの」
黒子「御坂先輩がおっしゃることが本当なら大変心細い状況におかれていることになりますから」
美琴「く、黒子~~!」
黒子「み、みみ、御坂先輩!? 急に抱きつかないでくださいませ! 顔を胸にこすりつけるのはおよしになって!」
黒子「わ、わたくしにそういう趣味はございませんの!!」
美琴「あっ、ごめんなさい……。でもでも、本当に信じてくれるのよね?」
黒子「それは、今のところ半信半疑ってところですわね……って、泣かないで下さいまし」
黒子「今の御坂先輩のように思い詰めた顔をしてる人を演技と一言で切り捨てるほど、わたくしは冷血人間ではございませんの」
黒子「それに、私じゃない『黒子』は御坂先輩にずいぶん信頼されてるようで何だか悔しいですの」
美琴「ごめんね。別に黒子と黒子……、アナタを比べてどうこうってわけじゃないのよ。ただ、ついね……」
黒子「別に構いませんの」
黒子「御坂先輩がおっしゃることが本当なら大変心細い状況におかれていることになりますから」
美琴「く、黒子~~!」
黒子「み、みみ、御坂先輩!? 急に抱きつかないでくださいませ! 顔を胸にこすりつけるのはおよしになって!」
黒子「わ、わたくしにそういう趣味はございませんの!!」
美琴「あっ、ごめんなさい……。でもでも、本当に信じてくれるのよね?」
黒子「それは、今のところ半信半疑ってところですわね……って、泣かないで下さいまし」
19: 2010/02/27(土) 01:50:19.09 ID:cKCzSCPC0
美琴「うー。な、泣いてなんかないわよ……」ポロポロ
黒子(どう見ても泣いてますの)
美琴「黒子はやっぱり私が嘘ついてるって思ってるんじゃないの?」
黒子「御坂先輩が嘘をついてるとは思ってませんの」
美琴「じゃあ、なんでよ」
黒子「ですから、何といえばいいのか……」
黒子「御坂先輩を100%信じるには根拠が欲しいんですの」
美琴「根拠?」
黒子「さすがに科学全盛の学園都市にいるからには非科学的な話はそう簡単に信じることなんてできませんわ」
黒子「最低でもわたくしを信じこませるような説得力のある話がない限りは、あくまで仮定の話止まりですの」
美琴「そんなの無いわよ……」
美琴「だって目が覚めたら部屋も日付もおかしくなってたんだから……」
黒子(どう見ても泣いてますの)
美琴「黒子はやっぱり私が嘘ついてるって思ってるんじゃないの?」
黒子「御坂先輩が嘘をついてるとは思ってませんの」
美琴「じゃあ、なんでよ」
黒子「ですから、何といえばいいのか……」
黒子「御坂先輩を100%信じるには根拠が欲しいんですの」
美琴「根拠?」
黒子「さすがに科学全盛の学園都市にいるからには非科学的な話はそう簡単に信じることなんてできませんわ」
黒子「最低でもわたくしを信じこませるような説得力のある話がない限りは、あくまで仮定の話止まりですの」
美琴「そんなの無いわよ……」
美琴「だって目が覚めたら部屋も日付もおかしくなってたんだから……」
20: 2010/02/27(土) 01:54:29.29 ID:cKCzSCPC0
黒子「うーん、困りましたわね」
黒子「まあ埒があきませんし、とりあえずシステムスキャンに遅れてしまいますから学校に行きませんと」
黒子「詳しいお話は学校が終わってからでよろしいですか?」
美琴「うん……。そうする。こっちの私に迷惑かけるわけにもいかないもんね」
黒子「それじゃ御坂先輩、制服の方に着替えて下さいな」
黒子「常盤台と違って制服はセーラー服ですけど、大丈夫ですか?」
美琴「制服の着方は全然問題ないけど、学校って柵川中学校よね?」
美琴「クラスは生徒証を見ればわかるけど、自分の席とか全然わかんないんだけど? その辺はどうすればいいかしら?」
黒子「ん~、それはきっと大丈夫ですの」
黒子「今から行くとちょうど朝のホームルームの時間でして、おそらくですが御坂先輩以外の皆さんは着席してるはずですの」
黒子「ですから、御坂先輩は空いてる席に座るだけで大丈夫ですの」
黒子「まあ埒があきませんし、とりあえずシステムスキャンに遅れてしまいますから学校に行きませんと」
黒子「詳しいお話は学校が終わってからでよろしいですか?」
美琴「うん……。そうする。こっちの私に迷惑かけるわけにもいかないもんね」
黒子「それじゃ御坂先輩、制服の方に着替えて下さいな」
黒子「常盤台と違って制服はセーラー服ですけど、大丈夫ですか?」
美琴「制服の着方は全然問題ないけど、学校って柵川中学校よね?」
美琴「クラスは生徒証を見ればわかるけど、自分の席とか全然わかんないんだけど? その辺はどうすればいいかしら?」
黒子「ん~、それはきっと大丈夫ですの」
黒子「今から行くとちょうど朝のホームルームの時間でして、おそらくですが御坂先輩以外の皆さんは着席してるはずですの」
黒子「ですから、御坂先輩は空いてる席に座るだけで大丈夫ですの」
21: 2010/02/27(土) 01:58:23.16 ID:cKCzSCPC0
美琴「そんな適当な事でいいのかしら……?」
美琴「私の他に休んでる人がいたらどうするのよ」
黒子「大丈夫ですの! 間違ったとしても一週間ぶりに学校に来たので席がわかりませんでしたと謝れば納得してくれると思いますわ」
美琴「そんなんで納得されるって、こっちの私が心配になる話ね。全くもって」
黒子「わたくし、いつも心を痛めてますのよ」
美琴「なんか非常に申し訳ない気分になってきたわ」
黒子「まあまあ、そこまでお気になさらずに。それでは御坂先輩、行きますわよー!」
美琴「ちょ、ちょっと、そんなに引っ張らなくてもいいじゃないの!」
黒子「あら、これは申し訳ありませんの。ちゃんと引っ張って行かないと途中でいなくなってしまうことが多かったので、つい」
美琴「こっちの私ってどんだけよ……」
美琴「私の他に休んでる人がいたらどうするのよ」
黒子「大丈夫ですの! 間違ったとしても一週間ぶりに学校に来たので席がわかりませんでしたと謝れば納得してくれると思いますわ」
美琴「そんなんで納得されるって、こっちの私が心配になる話ね。全くもって」
黒子「わたくし、いつも心を痛めてますのよ」
美琴「なんか非常に申し訳ない気分になってきたわ」
黒子「まあまあ、そこまでお気になさらずに。それでは御坂先輩、行きますわよー!」
美琴「ちょ、ちょっと、そんなに引っ張らなくてもいいじゃないの!」
黒子「あら、これは申し訳ありませんの。ちゃんと引っ張って行かないと途中でいなくなってしまうことが多かったので、つい」
美琴「こっちの私ってどんだけよ……」
23: 2010/02/27(土) 02:05:32.47 ID:cKCzSCPC0
・・・・・放課後 柵川中学校門前・・・・・
美琴「御坂美琴、総合評価レベル0か……」
黒子「御坂先輩、お待たせしまってすみませんですの」
美琴「ううん、私も今来たところだから」
黒子「システムスキャンの方はいかがでした?」
美琴「レベル5パワーでもしかしたらって思ったけど、現実はそう甘くなかったわ。はい、カード」
黒子「レベル0、ですわね」
黒子「でも、思ったよりショックを受けてないようなので安心しましたわ」
黒子「レベル5だとおっしゃる御坂先輩がレベル0だという現実を突きつけられたらショックで自棄に走るかと、わたくし少々心配してましたの」
美琴「自棄ね……。そんなヤワなように見える?」
美琴「そりゃ、自分が無能力者だって現実を突きつけられたショックだったけどね」
美琴「でも、ここは本当の私の世界じゃないわけだし、寝て起きて明日の朝になったら全てが元通りになってる」
美琴「なーんて考えたら、今日一日くらい無能力者でいいかなって思ってたりするのよね」
黒子「……御坂先輩、それは現実逃避というものじゃありませんか?」
美琴「御坂美琴、総合評価レベル0か……」
黒子「御坂先輩、お待たせしまってすみませんですの」
美琴「ううん、私も今来たところだから」
黒子「システムスキャンの方はいかがでした?」
美琴「レベル5パワーでもしかしたらって思ったけど、現実はそう甘くなかったわ。はい、カード」
黒子「レベル0、ですわね」
黒子「でも、思ったよりショックを受けてないようなので安心しましたわ」
黒子「レベル5だとおっしゃる御坂先輩がレベル0だという現実を突きつけられたらショックで自棄に走るかと、わたくし少々心配してましたの」
美琴「自棄ね……。そんなヤワなように見える?」
美琴「そりゃ、自分が無能力者だって現実を突きつけられたショックだったけどね」
美琴「でも、ここは本当の私の世界じゃないわけだし、寝て起きて明日の朝になったら全てが元通りになってる」
美琴「なーんて考えたら、今日一日くらい無能力者でいいかなって思ってたりするのよね」
黒子「……御坂先輩、それは現実逃避というものじゃありませんか?」
24: 2010/02/27(土) 02:10:24.97 ID:cKCzSCPC0
美琴「そんなことは私だってわかってるわよ」
美琴「でもね、あんたに私の気持ちがわかるの?」
美琴「昨日まで私は原発に匹敵するくらいの電気エネルギーだって作れたのよ」
美琴「それが朝起きたら、乾電池一個どころか発電能力無しって言われちゃった」
美琴「もうそこらの不良に電撃浴びせたり、能力を使ったハッキングだって出来やしないの」
美琴「こんなの受け入れられるわけないじゃない!
美琴「こんなのは私の現実なんかじゃないって思うのはおかしいこと?」
ポロポロ
美琴「私の現実は常盤台に通っていて、レベル5の超能力者でレールガンで、それで、それで……」
ボロボロ
黒子「み、御坂先輩っ! こんなところで泣き出さないで下さいませ。わたくし困ってしまいますわ」
美琴「私のどこが泣いてるっていうのよ! もう何がなんだかわかんないの……。どうすればいいのかも……」
ボロボロ
黒子(ボロボロと涙を零してるせいで周りの目が痛いですの)
黒子「そうですのっ! とりあえず何か食べに行きましょう!」
黒子「それがいいですの! 御坂先輩は朝抜いてるせいで少しネガティブな気分になってるだけですの!」
黒子「わたくしが御案内しますから、ささ、こちらへ」
美琴「でもね、あんたに私の気持ちがわかるの?」
美琴「昨日まで私は原発に匹敵するくらいの電気エネルギーだって作れたのよ」
美琴「それが朝起きたら、乾電池一個どころか発電能力無しって言われちゃった」
美琴「もうそこらの不良に電撃浴びせたり、能力を使ったハッキングだって出来やしないの」
美琴「こんなの受け入れられるわけないじゃない!
美琴「こんなのは私の現実なんかじゃないって思うのはおかしいこと?」
ポロポロ
美琴「私の現実は常盤台に通っていて、レベル5の超能力者でレールガンで、それで、それで……」
ボロボロ
黒子「み、御坂先輩っ! こんなところで泣き出さないで下さいませ。わたくし困ってしまいますわ」
美琴「私のどこが泣いてるっていうのよ! もう何がなんだかわかんないの……。どうすればいいのかも……」
ボロボロ
黒子(ボロボロと涙を零してるせいで周りの目が痛いですの)
黒子「そうですのっ! とりあえず何か食べに行きましょう!」
黒子「それがいいですの! 御坂先輩は朝抜いてるせいで少しネガティブな気分になってるだけですの!」
黒子「わたくしが御案内しますから、ささ、こちらへ」
25: 2010/02/27(土) 02:15:54.71 ID:cKCzSCPC0
・・・・・とある喫茶店のような店・・・・・
美琴「…………」
ズズー
黒子「コーヒーばかりじゃなく、ケーキの方もお召し上がりくださいませ」
モグモグ
美琴「……おいしい」
…………
黒子「御坂先輩、落ち着きましたか?」
美琴「うん。黒子、ごめんね。私ちょっと取り乱しちゃった」
黒子「あれくらいかまいませんの。御坂先輩に迷惑をかけられるのは慣れっこですから」
美琴「そうなんだ……、なんだか申し訳ないわね」
黒子「御坂先輩の面倒を見るのは私の役目ですからお気になさらずに」
黒子「追加のご注文はいかがですか?」
黒子「詳しいお話の前に元気を取り戻してもらわないと困りますの」
美琴「そうね……」
美琴「じゃあ、これとこれとこれを頼もうかしら」
美琴「…………」
ズズー
黒子「コーヒーばかりじゃなく、ケーキの方もお召し上がりくださいませ」
モグモグ
美琴「……おいしい」
…………
黒子「御坂先輩、落ち着きましたか?」
美琴「うん。黒子、ごめんね。私ちょっと取り乱しちゃった」
黒子「あれくらいかまいませんの。御坂先輩に迷惑をかけられるのは慣れっこですから」
美琴「そうなんだ……、なんだか申し訳ないわね」
黒子「御坂先輩の面倒を見るのは私の役目ですからお気になさらずに」
黒子「追加のご注文はいかがですか?」
黒子「詳しいお話の前に元気を取り戻してもらわないと困りますの」
美琴「そうね……」
美琴「じゃあ、これとこれとこれを頼もうかしら」
26: 2010/02/27(土) 02:21:01.55 ID:cKCzSCPC0
・・・・・ケーキ食べました・・・・・
美琴「あー、美味しかった。少しだけ元気が出てきたみたい」
黒子「それは結構なことでございますわ。さてさて、それでは本題の方に入りませんと」
美琴「そうね……。まずは何から話した方がいいのかしら?」
黒子「さすがのわたくしもこういう経験は初めてですのでイマイチ要領が掴めませんの」
黒子「とりあえずわたくしは御坂先輩の世界のことを聞きたいですわ」
美琴「そうね。何度も言ってるけど、私は常盤台に通ってて、学園都市第三位の超電磁砲と呼ばれるレベル5だったの」
黒子「確かに何度も聞きましたわ。では、まずは今の御坂先輩の精神がそういう世界にいたと仮定することにしますの」
美琴「仮定ね……。まあいいわ。それで黒子も常盤台に通ってたわ」
黒子「わたくしもですか?」
美琴「うん、レベル4の空間移動能力者だった」
黒子「まあまあ、それはあやかりたいものですわ」
美琴「あー、美味しかった。少しだけ元気が出てきたみたい」
黒子「それは結構なことでございますわ。さてさて、それでは本題の方に入りませんと」
美琴「そうね……。まずは何から話した方がいいのかしら?」
黒子「さすがのわたくしもこういう経験は初めてですのでイマイチ要領が掴めませんの」
黒子「とりあえずわたくしは御坂先輩の世界のことを聞きたいですわ」
美琴「そうね。何度も言ってるけど、私は常盤台に通ってて、学園都市第三位の超電磁砲と呼ばれるレベル5だったの」
黒子「確かに何度も聞きましたわ。では、まずは今の御坂先輩の精神がそういう世界にいたと仮定することにしますの」
美琴「仮定ね……。まあいいわ。それで黒子も常盤台に通ってたわ」
黒子「わたくしもですか?」
美琴「うん、レベル4の空間移動能力者だった」
黒子「まあまあ、それはあやかりたいものですわ」
27: 2010/02/27(土) 02:25:27.50 ID:cKCzSCPC0
美琴「黒子はいつも私にベッタリくっついてきてね。おねえさま~なんて私のことを呼んだりもするのよ」
美琴「ところかまわず抱きついてきたり、胸を揉むのだけは勘弁してほしかったけどね」
黒子「そちらのわたくしはなんというか、非常にお恥ずかしいですの……」
黒子「しかし、そちらの世界では御坂先輩とわたくしはそういう関係でしたとは思いませんでしたわ」
黒子「確かに女子校というのはそういうことがあると存じてましたが」
美琴「ちょっ、そういう関係って何よ!」
美琴「私はノーマルよ。黒子が一方的にひっついてきてるだけよ!」
美琴「確かに黒子は大切なパートナー、相棒ってやつだけど私にそっちの趣味はないっての!」
黒子「あら、そうなのですか。今朝の抱きつきのせいでわたくしとんだ誤解をしてしまいましたわ」
美琴「あ、あれは確かに……。でも、普通のスキンシップの範囲内よ」
黒子「ん~、そうすると、そちらの御坂先輩とわたくしはこちらの世界の佐天さんと初春さんの関係にそっくりですわね」
美琴「あら?佐天さんと初春さんはこっちでも仲良かったわよ」
黒子「そちらの世界の佐天さんと初春さんのことを詳しくお聞かせ下さいませ」
美琴「ところかまわず抱きついてきたり、胸を揉むのだけは勘弁してほしかったけどね」
黒子「そちらのわたくしはなんというか、非常にお恥ずかしいですの……」
黒子「しかし、そちらの世界では御坂先輩とわたくしはそういう関係でしたとは思いませんでしたわ」
黒子「確かに女子校というのはそういうことがあると存じてましたが」
美琴「ちょっ、そういう関係って何よ!」
美琴「私はノーマルよ。黒子が一方的にひっついてきてるだけよ!」
美琴「確かに黒子は大切なパートナー、相棒ってやつだけど私にそっちの趣味はないっての!」
黒子「あら、そうなのですか。今朝の抱きつきのせいでわたくしとんだ誤解をしてしまいましたわ」
美琴「あ、あれは確かに……。でも、普通のスキンシップの範囲内よ」
黒子「ん~、そうすると、そちらの御坂先輩とわたくしはこちらの世界の佐天さんと初春さんの関係にそっくりですわね」
美琴「あら?佐天さんと初春さんはこっちでも仲良かったわよ」
黒子「そちらの世界の佐天さんと初春さんのことを詳しくお聞かせ下さいませ」
28: 2010/02/27(土) 02:28:59.08 ID:cKCzSCPC0
美琴「そうね、佐天さんと初春さんは柵川中学校に通ってたわ」
美琴「佐天さんはレベル0で初春さんはレベル1だった」
美琴「佐天さんのことはあんまり知らないけど、初春さんは風紀委員でパソコンが得意だったわ」
黒子「なるほど……。ところで、御坂先輩。わたくしも実はパソコンに関しては一家言を持つくらい造詣が深いんですの」
美琴「そうなんだ。黒子がパソコン得意ってなんだか違和感を感じるわ」
黒子「も~、そうではなくてですね。なんかピンと来るものありません?」
美琴「ピンと来るもの……?」
黒子「ですから、レベル0の御坂先輩とレベル1でパソコンが得意な風紀委員のわたくし……」
黒子「これって、そちらの世界の佐天さんと初春さんにそっくりじゃありませんこと?」
美琴「佐天さんはレベル0で初春さんはレベル1だった」
美琴「佐天さんのことはあんまり知らないけど、初春さんは風紀委員でパソコンが得意だったわ」
黒子「なるほど……。ところで、御坂先輩。わたくしも実はパソコンに関しては一家言を持つくらい造詣が深いんですの」
美琴「そうなんだ。黒子がパソコン得意ってなんだか違和感を感じるわ」
黒子「も~、そうではなくてですね。なんかピンと来るものありません?」
美琴「ピンと来るもの……?」
黒子「ですから、レベル0の御坂先輩とレベル1でパソコンが得意な風紀委員のわたくし……」
黒子「これって、そちらの世界の佐天さんと初春さんにそっくりじゃありませんこと?」
30: 2010/02/27(土) 02:31:48.32 ID:cKCzSCPC0
美琴「まあ、確かにそうだけど」
美琴「でもさ、それって黒子とレベル0の誰かが組めばそんなペアたくさん作れちゃうんじゃない?」
黒子「その通りですの。それに関係も先輩後輩で同級生という間柄とは微妙に違ってしまいますの」
黒子「ですが、そちらの世界の御坂先輩とわたくしの関係がこちらの世界の佐天さんと初春さんにそっくりだとしたらどうします?」
美琴「どういうことよ? もっとわかりやすく言ってくれない?」
黒子「こちらの世界の学園都市第三位はそちらの世界と同じように常盤台のエースで超電磁砲と呼ばれてますの」
美琴「ちょっと待って! それって私が二人いるってこと?」
黒子「もー、御坂先輩ってば鈍いですわね。さっきまでの話をちゃんと聞いてましたの?」
美琴「黒子がもったいぶるような話し方をするのが悪いんじゃないの!」
美琴「でもさ、それって黒子とレベル0の誰かが組めばそんなペアたくさん作れちゃうんじゃない?」
黒子「その通りですの。それに関係も先輩後輩で同級生という間柄とは微妙に違ってしまいますの」
黒子「ですが、そちらの世界の御坂先輩とわたくしの関係がこちらの世界の佐天さんと初春さんにそっくりだとしたらどうします?」
美琴「どういうことよ? もっとわかりやすく言ってくれない?」
黒子「こちらの世界の学園都市第三位はそちらの世界と同じように常盤台のエースで超電磁砲と呼ばれてますの」
美琴「ちょっと待って! それって私が二人いるってこと?」
黒子「もー、御坂先輩ってば鈍いですわね。さっきまでの話をちゃんと聞いてましたの?」
美琴「黒子がもったいぶるような話し方をするのが悪いんじゃないの!」
31: 2010/02/27(土) 02:36:44.10 ID:cKCzSCPC0
黒子「ですから、この世界の超電磁砲は御坂先輩ではなく、佐天涙子」
黒子「そして、同じように常盤台レベル4の空間移動能力者はわたくしではなく初春飾利ということになってますの」
美琴「なによそれ……私の代わりが佐天さんってこと?」
黒子「代わりと言うと少々語弊がありますの」
美琴「語弊?」
黒子「あくまでも能力が入れ替わってるだけだと思いますの。立場を丸ごと交換してるように見えますが、それは能力の変化に付随するの物でしょう」
黒子「そちらの世界の御坂先輩の才能をこちらの世界の佐天さんが持っていて、才能のある佐天さんは常盤台に才能ない御坂先輩は柵川に、つまりはこういうことですの」
美琴「なんだか、嫌な世界ねえ。能力が盗まれたみたいで変な感じだわ」
黒子「ま、確かに良い気持ちはしないでしょうね」
美琴「でも、それだけじゃ私が元に戻るの手がかりにはならなそうね」
黒子「御坂先輩はせっかちですのね」
黒子「今のところは全ての差異が御坂先輩がこちらの世界に来てしまったことについて関係があるかもしれないし、関係が無いかもしれないんですから」
黒子「つまり、何が手がかりで何が手がかりじゃないかはわかりませんことよ」
美琴「なんだか、気が遠くなるような話ね……」
黒子「そして、同じように常盤台レベル4の空間移動能力者はわたくしではなく初春飾利ということになってますの」
美琴「なによそれ……私の代わりが佐天さんってこと?」
黒子「代わりと言うと少々語弊がありますの」
美琴「語弊?」
黒子「あくまでも能力が入れ替わってるだけだと思いますの。立場を丸ごと交換してるように見えますが、それは能力の変化に付随するの物でしょう」
黒子「そちらの世界の御坂先輩の才能をこちらの世界の佐天さんが持っていて、才能のある佐天さんは常盤台に才能ない御坂先輩は柵川に、つまりはこういうことですの」
美琴「なんだか、嫌な世界ねえ。能力が盗まれたみたいで変な感じだわ」
黒子「ま、確かに良い気持ちはしないでしょうね」
美琴「でも、それだけじゃ私が元に戻るの手がかりにはならなそうね」
黒子「御坂先輩はせっかちですのね」
黒子「今のところは全ての差異が御坂先輩がこちらの世界に来てしまったことについて関係があるかもしれないし、関係が無いかもしれないんですから」
黒子「つまり、何が手がかりで何が手がかりじゃないかはわかりませんことよ」
美琴「なんだか、気が遠くなるような話ね……」
33: 2010/02/27(土) 02:40:35.77 ID:cKCzSCPC0
黒子「その通りですわ。ですから、わたくしが御坂先輩にお話しを聞いてるのは元に戻る方法を探す以上に重要な目的がありますのよ」
美琴「目的って? 黒子は元に戻る方法を一緒に探してくれるんじゃなかったの?」
黒子「もちろん何か手掛かりが見つかれば、それに越したことはないですの」
黒子「ですが、私の目的は御坂先輩が世界間のギャップに戸惑わないようにある程度整合をとることですの」
黒子「御坂先輩のすぐにでも帰りたいという気持ちは痛いほどわかりますが、すぐに帰れずに長丁場になることも覚悟してもらわないといけませんから」
美琴「何言ってるのよ! 私はすぐ元の世界に戻るんだから!」
黒子「そうは言いましても、すぐに戻れるという確証はございませんの」
黒子「一日で帰れるかもしれないし、1週間で帰れるかもしれない。もしくは一生―――」
美琴「ふざけないでよ!じゃあ黒子は私にこのまま無能力者のまま生活してろって言うの? レベル5の超能力者だった、この私に?」
美琴「目的って? 黒子は元に戻る方法を一緒に探してくれるんじゃなかったの?」
黒子「もちろん何か手掛かりが見つかれば、それに越したことはないですの」
黒子「ですが、私の目的は御坂先輩が世界間のギャップに戸惑わないようにある程度整合をとることですの」
黒子「御坂先輩のすぐにでも帰りたいという気持ちは痛いほどわかりますが、すぐに帰れずに長丁場になることも覚悟してもらわないといけませんから」
美琴「何言ってるのよ! 私はすぐ元の世界に戻るんだから!」
黒子「そうは言いましても、すぐに戻れるという確証はございませんの」
黒子「一日で帰れるかもしれないし、1週間で帰れるかもしれない。もしくは一生―――」
美琴「ふざけないでよ!じゃあ黒子は私にこのまま無能力者のまま生活してろって言うの? レベル5の超能力者だった、この私に?」
35: 2010/02/27(土) 02:47:37.24 ID:cKCzSCPC0
黒子「わたくしはあくまで最悪の話をしただけですの」
黒子「幸い、すぐに夏休みですの。御坂先輩の言うように突然にこちら側に来たというのが本当ならば……」
黒子「もしかしたら、夏休み前―――今のこの瞬間にも元の世界にあっさり戻れるかもしれません」
黒子「それがダメでも夏休みに入ってしまえば、無能力者や超能力者、そういったことをあまり意識しないで済むのでは?」
美琴「~~っ! さっきから他人事みたいに言ってくれるわね……」
黒子「他人事なんかじゃないですの」
黒子「御坂先輩の事を他人なんて思ってましたら、与太話で処理してますし、それでも世迷言を続けるようなら黄色い救急車に乗せてますの」
御坂「それってキチOイ扱いじゃない……」
黒子「はっきり言って、違う世界の御坂先輩の精神がこちらの世界の御坂先輩に入ったなんて誰も信じませんの」
黒子「なんらかの要因から自分の心を守るために捏造された記憶を作ったと考える方が自然ですの」
美琴「捏造なんてしてないっ!」
美琴「もういいわ。もう黒子なんかには頼らない」
黒子「幸い、すぐに夏休みですの。御坂先輩の言うように突然にこちら側に来たというのが本当ならば……」
黒子「もしかしたら、夏休み前―――今のこの瞬間にも元の世界にあっさり戻れるかもしれません」
黒子「それがダメでも夏休みに入ってしまえば、無能力者や超能力者、そういったことをあまり意識しないで済むのでは?」
美琴「~~っ! さっきから他人事みたいに言ってくれるわね……」
黒子「他人事なんかじゃないですの」
黒子「御坂先輩の事を他人なんて思ってましたら、与太話で処理してますし、それでも世迷言を続けるようなら黄色い救急車に乗せてますの」
御坂「それってキチOイ扱いじゃない……」
黒子「はっきり言って、違う世界の御坂先輩の精神がこちらの世界の御坂先輩に入ったなんて誰も信じませんの」
黒子「なんらかの要因から自分の心を守るために捏造された記憶を作ったと考える方が自然ですの」
美琴「捏造なんてしてないっ!」
美琴「もういいわ。もう黒子なんかには頼らない」
36: 2010/02/27(土) 02:50:26.80 ID:cKCzSCPC0
黒子「御坂先輩がそういうのなら仕方がありませんが、御坂先輩に頼る事ができる人がいるんですの?」
美琴「それは私を馬鹿にしてるわけ? 友達や知り合いくらいダース単位でいるっての!」
黒子「それはあくまでも、そちらの世界のお友達やお知り合いですのよ」
美琴「な……、確かにそれは……」
黒子「恐らく御坂先輩がおっしゃる知人は常盤台の生徒が多いんじゃありませんの?」
美琴「そりゃそうだけど……」
黒子「御坂先輩は柵川中学の普通の生徒が常盤台の生徒と接点をお持ちだと思いまして?」
美琴「持ってないかも……。あっ、佐天さんと初春さんがいるわ。あの二人ならきっと……」
黒子「残念ながら、こちらの御坂先輩とそのお二人に交友関係は御座いませんの」
美琴「それは私を馬鹿にしてるわけ? 友達や知り合いくらいダース単位でいるっての!」
黒子「それはあくまでも、そちらの世界のお友達やお知り合いですのよ」
美琴「な……、確かにそれは……」
黒子「恐らく御坂先輩がおっしゃる知人は常盤台の生徒が多いんじゃありませんの?」
美琴「そりゃそうだけど……」
黒子「御坂先輩は柵川中学の普通の生徒が常盤台の生徒と接点をお持ちだと思いまして?」
美琴「持ってないかも……。あっ、佐天さんと初春さんがいるわ。あの二人ならきっと……」
黒子「残念ながら、こちらの御坂先輩とそのお二人に交友関係は御座いませんの」
38: 2010/02/27(土) 02:54:45.37 ID:cKCzSCPC0
美琴「そ、そんな……」
美琴「えっと、じゃあ黒子みたいに常盤台の生徒が柵川に移ってきてるかもしれないわ」
美琴「これならどう?」
黒子「その可能性は否定できませんの」
黒子「何しろわたくしにはそれを判別できませんし、能力が入れ替わったのはわたくし達だけとは限らないですからね」
黒子「ですが、よく考えて下さい」
黒子「先ほどの佐天さんと初春さんのように、そちらの世界の交友関係とこちらの世界の交友関係は一致しませんの」
美琴「じゃあ、柵川中のクラスメートに相談に乗ってもらうわ。これなら問題ないでしょ?」
黒子「…………」
黒子「非常に残酷な事を申し上げることになりますが、クラスメートに御坂先輩の相談に乗ってくれるようなお知り合いがいないということは断言できますわ」
「何よ……それ? 断言出来るってどういうことよ!?」
美琴「えっと、じゃあ黒子みたいに常盤台の生徒が柵川に移ってきてるかもしれないわ」
美琴「これならどう?」
黒子「その可能性は否定できませんの」
黒子「何しろわたくしにはそれを判別できませんし、能力が入れ替わったのはわたくし達だけとは限らないですからね」
黒子「ですが、よく考えて下さい」
黒子「先ほどの佐天さんと初春さんのように、そちらの世界の交友関係とこちらの世界の交友関係は一致しませんの」
美琴「じゃあ、柵川中のクラスメートに相談に乗ってもらうわ。これなら問題ないでしょ?」
黒子「…………」
黒子「非常に残酷な事を申し上げることになりますが、クラスメートに御坂先輩の相談に乗ってくれるようなお知り合いがいないということは断言できますわ」
「何よ……それ? 断言出来るってどういうことよ!?」
39: 2010/02/27(土) 02:58:48.55 ID:cKCzSCPC0
黒子「御坂先輩……」
黒子「今日、登校してシステムスキャンが終わって下校するまでの間に誰かと話をしましたか?」
黒子「挨拶はされましたか?」
黒子「目を合わせてくれる人はいましたか?」
美琴「……」
美琴「きょ、今日はテンパってたから、そんなのよく覚えてないわ……」
黒子「そちらの御坂先輩、つまりアナタ様は常盤台のエースでさぞ人気物だったんでしょうね」
美琴「っ……」
黒子「ですが、こちらの御坂先輩は違いますの」
黒子「御坂先輩はレベル0の無能力者で学校も休みがちの、いわゆる落ちこぼれってやつですの」
黒子「能力開発もほとんど放棄してまして、性格にもやや問題があり、そのせいでクラスでも孤立してるというお話を何度か耳にしてますわ」
黒子「今日、登校してシステムスキャンが終わって下校するまでの間に誰かと話をしましたか?」
黒子「挨拶はされましたか?」
黒子「目を合わせてくれる人はいましたか?」
美琴「……」
美琴「きょ、今日はテンパってたから、そんなのよく覚えてないわ……」
黒子「そちらの御坂先輩、つまりアナタ様は常盤台のエースでさぞ人気物だったんでしょうね」
美琴「っ……」
黒子「ですが、こちらの御坂先輩は違いますの」
黒子「御坂先輩はレベル0の無能力者で学校も休みがちの、いわゆる落ちこぼれってやつですの」
黒子「能力開発もほとんど放棄してまして、性格にもやや問題があり、そのせいでクラスでも孤立してるというお話を何度か耳にしてますわ」
42: 2010/02/27(土) 03:06:51.65 ID:cKCzSCPC0
美琴「そんなの嘘よ!」
美琴「だって黒子はさっき言ったじゃないの、入れ替わったのは能力だけって」
黒子「確かに言いましたわ」
黒子「あくまで素人の推測の域を出ませんけど、佐天さんと入れ替わったのは能力だけですの」
美琴「じゃあ、何よ。私が向こうで人気があったのは全て能力のおかげだったって言うの?」
美琴「見ても無いのによくそんなこと言えるわね!」
黒子「ある意味ではそうですわ」
黒子「この学園都市において能力は人格形成に大きく影響を与える要素ですから」
美琴「なによそれ、それはレベルが高いほど性格が良くなるってこと?」
美琴「黒子が私に意地悪な事ばかり言うようになってるのはレベル1だから?」
黒子「概ねその通りですの」
黒子「能力が全てにおいて優先されるという環境では人格形成が能力の有無や強弱によって左右されるという話ですの」
黒子「当然、レベルによって性格の良い悪いが固定されるなんてことはありません」
美琴「だって黒子はさっき言ったじゃないの、入れ替わったのは能力だけって」
黒子「確かに言いましたわ」
黒子「あくまで素人の推測の域を出ませんけど、佐天さんと入れ替わったのは能力だけですの」
美琴「じゃあ、何よ。私が向こうで人気があったのは全て能力のおかげだったって言うの?」
美琴「見ても無いのによくそんなこと言えるわね!」
黒子「ある意味ではそうですわ」
黒子「この学園都市において能力は人格形成に大きく影響を与える要素ですから」
美琴「なによそれ、それはレベルが高いほど性格が良くなるってこと?」
美琴「黒子が私に意地悪な事ばかり言うようになってるのはレベル1だから?」
黒子「概ねその通りですの」
黒子「能力が全てにおいて優先されるという環境では人格形成が能力の有無や強弱によって左右されるという話ですの」
黒子「当然、レベルによって性格の良い悪いが固定されるなんてことはありません」
43: 2010/02/27(土) 03:09:09.20 ID:cKCzSCPC0
みす><
>黒子「概ねその通りですの」
>黒子「能力が全てにおいて優先されるという環境では人格形成が能力の有無や強弱によって左右されるという話ですの」
>黒子「当然、レベルによって性格の良い悪いが固定されるなんてことはありません」
>黒子「違いますの」
>黒子「能力が全てにおいて優先されるという環境では人格形成が能力の有無や強弱によって左右されるという話ですが」
>黒子「レベルによって性格の良い悪いが固定されるなんてことはありません。そこは人それぞれです」
>黒子「概ねその通りですの」
>黒子「能力が全てにおいて優先されるという環境では人格形成が能力の有無や強弱によって左右されるという話ですの」
>黒子「当然、レベルによって性格の良い悪いが固定されるなんてことはありません」
>黒子「違いますの」
>黒子「能力が全てにおいて優先されるという環境では人格形成が能力の有無や強弱によって左右されるという話ですが」
>黒子「レベルによって性格の良い悪いが固定されるなんてことはありません。そこは人それぞれです」
46: 2010/02/27(土) 03:16:15.78 ID:cKCzSCPC0
美琴「つまり、アンタがいいたいのはこういうこと?」
美琴「無能力のせいでこっちの私は性格が悪いダメ人間になった」
黒子「それは間違ってはいないんですけど、全て正しいわけではないですの」
美琴「どういうことよ」
黒子「無能力が大きな要因の一つであるということですの」
美琴「私は無能力でもそんな人間にはならないっ!」
黒子「はっきり言いますと、御坂先輩とアナタ様は非常にそっくりな別の人間ですの」
黒子「ですから、あなたとの思ってる自分像とは遠くかけ離れたものになって当然ですの」
美琴「別の人間? 別の人間っていうけどさ、こっちの私もゲコ太が好きだったり、服の趣味が私と同じだったのよ?」
黒子「非常にそっくりな別の人間ですのよ」
黒子「ベースは御坂美琴という人間であるわけですから、嗜好や趣味など能力に起因しない部分は類似することは当然考えられますの」
黒子「そうですわね……では、こういうのではどうでしょう?」
美琴「無能力のせいでこっちの私は性格が悪いダメ人間になった」
黒子「それは間違ってはいないんですけど、全て正しいわけではないですの」
美琴「どういうことよ」
黒子「無能力が大きな要因の一つであるということですの」
美琴「私は無能力でもそんな人間にはならないっ!」
黒子「はっきり言いますと、御坂先輩とアナタ様は非常にそっくりな別の人間ですの」
黒子「ですから、あなたとの思ってる自分像とは遠くかけ離れたものになって当然ですの」
美琴「別の人間? 別の人間っていうけどさ、こっちの私もゲコ太が好きだったり、服の趣味が私と同じだったのよ?」
黒子「非常にそっくりな別の人間ですのよ」
黒子「ベースは御坂美琴という人間であるわけですから、嗜好や趣味など能力に起因しない部分は類似することは当然考えられますの」
黒子「そうですわね……では、こういうのではどうでしょう?」
47: 2010/02/27(土) 03:18:09.98 ID:cKCzSCPC0
みす><
>黒子「ですから、あなたとの思ってる自分像とは遠くかけ離れたものになって当然ですの」
黒子「ですから、アナタ様の思ってる自分像とは遠くかけ離れたものになって当然ですの」
>黒子「ですから、あなたとの思ってる自分像とは遠くかけ離れたものになって当然ですの」
黒子「ですから、アナタ様の思ってる自分像とは遠くかけ離れたものになって当然ですの」
48: 2010/02/27(土) 03:26:58.32 ID:cKCzSCPC0
黒子「御坂先輩は幼少の頃から学園都市で過ごしてますわよね?」
美琴「ええ、そうね」
黒子「それは結構ですの。スタートラインが同じでないとわかりにくいですからね」
黒子「同じスタートラインに立った二人の御坂美琴という人間。
黒子「ここまでは当然ながら能力に起因する経験などは皆無ですの」
黒子「さて、スタート時点まではほぼ同一のお二人ですが、能力開発を受けて、現時点でレベル5とレベル0という大きな差がついてしまいました」
黒子「当然そこには能力開発の結果の一つとして、レベル5にはレベル5の環境が生まれ、レベル0にはレベル0の環境が生まれることになりますの」
黒子「レベル5の御坂美琴とレベル0の御坂美琴」
黒子「学園都市における圧倒的な勝者と敗者」
黒子「同じ学園都市に住む二人ですが同じ価値観を共有し、同じ経験を積むことなんてまずありえませんの」
黒子「レベル5という恵まれた環境の中で真っすぐ伸びたアナタ様には、レベル0の御坂美琴が今のような人間になる過程を想像することはできませんの」
黒子「育った環境が違えば同じ人生を送ることはありえませんし、生きてきた道が違えば人格は当然異なるわけですからね」
美琴「ええ、そうね」
黒子「それは結構ですの。スタートラインが同じでないとわかりにくいですからね」
黒子「同じスタートラインに立った二人の御坂美琴という人間。
黒子「ここまでは当然ながら能力に起因する経験などは皆無ですの」
黒子「さて、スタート時点まではほぼ同一のお二人ですが、能力開発を受けて、現時点でレベル5とレベル0という大きな差がついてしまいました」
黒子「当然そこには能力開発の結果の一つとして、レベル5にはレベル5の環境が生まれ、レベル0にはレベル0の環境が生まれることになりますの」
黒子「レベル5の御坂美琴とレベル0の御坂美琴」
黒子「学園都市における圧倒的な勝者と敗者」
黒子「同じ学園都市に住む二人ですが同じ価値観を共有し、同じ経験を積むことなんてまずありえませんの」
黒子「レベル5という恵まれた環境の中で真っすぐ伸びたアナタ様には、レベル0の御坂美琴が今のような人間になる過程を想像することはできませんの」
黒子「育った環境が違えば同じ人生を送ることはありえませんし、生きてきた道が違えば人格は当然異なるわけですからね」
49: 2010/02/27(土) 03:30:15.33 ID:cKCzSCPC0
美琴「…………」
黒子「暗くならないで下さいませ」
黒子「こちらの御坂先輩についてアナタ様が引け目を感じることはありませんことよ」
美琴「別に引け目なんて感じてないわ」
美琴「たかが能力が使えないからって学校サボってるうえに孤立するようなひねくれものになっちゃうなんて、ちょっと情けないかなって思っただけよ」
黒子「本当に他人事のように言いますのね」
美琴「だってさっき黒子が別の人間って言ったじゃないの」
黒子「一応、ベースは御坂美琴であり、アナタ様もそちらに転がる可能性があったのですけどね」
美琴「それはそうだけど、黒子が言ったように私には理解できないわ」
黒子「確かにそうですの」
美琴「しかし、今はアナタ様自身が『レベル0の人生を送った御坂美琴』だということをお忘れになっておりませんの?」
美琴「どうせすぐに元の世界に帰るわ」
黒子「なんとまあ」
黒子「暗くならないで下さいませ」
黒子「こちらの御坂先輩についてアナタ様が引け目を感じることはありませんことよ」
美琴「別に引け目なんて感じてないわ」
美琴「たかが能力が使えないからって学校サボってるうえに孤立するようなひねくれものになっちゃうなんて、ちょっと情けないかなって思っただけよ」
黒子「本当に他人事のように言いますのね」
美琴「だってさっき黒子が別の人間って言ったじゃないの」
黒子「一応、ベースは御坂美琴であり、アナタ様もそちらに転がる可能性があったのですけどね」
美琴「それはそうだけど、黒子が言ったように私には理解できないわ」
黒子「確かにそうですの」
美琴「しかし、今はアナタ様自身が『レベル0の人生を送った御坂美琴』だということをお忘れになっておりませんの?」
美琴「どうせすぐに元の世界に帰るわ」
黒子「なんとまあ」
51: 2010/02/27(土) 03:32:23.96 ID:cKCzSCPC0
美琴「それにしても、こっちの黒子はずいぶんと嫌味ったらしいわね」
黒子「それは申し訳ございませんの」
黒子「わたくし自身にそんなつもりはなかったのですが、きっと御坂先輩がレベル5と聞いてちょっと意地悪したくなっただけですわ」
黒子「いわゆる低能力者の僻みってことで許して下さいませ」
美琴「まあいいわ。どうやら私には黒子以外の味方はいなさそうだし、そういうやっかみには慣れてるからね」
黒子「では、最後に嫌味を一つ言わせてもらいますの」
黒子「元の世界に戻るまではあくまでも自分が無能力者ということをわきまえて行動してくださいまし」
黒子「あなたが超能力者であることはこちらの世界にいる間は忘れた方がいいですわ」
美琴「そうね……。今日一日くらいなら忘れてやるわ」
黒子「ふふふ。わたくしもそうなることを願っておりますの」
黒子「それは申し訳ございませんの」
黒子「わたくし自身にそんなつもりはなかったのですが、きっと御坂先輩がレベル5と聞いてちょっと意地悪したくなっただけですわ」
黒子「いわゆる低能力者の僻みってことで許して下さいませ」
美琴「まあいいわ。どうやら私には黒子以外の味方はいなさそうだし、そういうやっかみには慣れてるからね」
黒子「では、最後に嫌味を一つ言わせてもらいますの」
黒子「元の世界に戻るまではあくまでも自分が無能力者ということをわきまえて行動してくださいまし」
黒子「あなたが超能力者であることはこちらの世界にいる間は忘れた方がいいですわ」
美琴「そうね……。今日一日くらいなら忘れてやるわ」
黒子「ふふふ。わたくしもそうなることを願っておりますの」
52: 2010/02/27(土) 03:37:32.99 ID:cKCzSCPC0
いんたーるーど
・・・・・7月16日朝 学園都市のとある陸橋・・・・・
不良A「それって常盤台の制服だよね?」
不良B「君、かわいいねえ?」
不良C「俺たちといい事しない?」
不良A「暇そうじゃん、遊び行こうよ」
佐天「…………」
通行女「ねえ、あれ大丈夫なのかな?」
通行男「一応、ジャッジメントに連絡しておくか」
佐天「ほんと、退屈しないわねえ。この街は……」
・・・・・7月16日朝 学園都市のとある陸橋・・・・・
不良A「それって常盤台の制服だよね?」
不良B「君、かわいいねえ?」
不良C「俺たちといい事しない?」
不良A「暇そうじゃん、遊び行こうよ」
佐天「…………」
通行女「ねえ、あれ大丈夫なのかな?」
通行男「一応、ジャッジメントに連絡しておくか」
佐天「ほんと、退屈しないわねえ。この街は……」
53: 2010/02/27(土) 03:39:41.53 ID:cKCzSCPC0
・・・・・10分後、路地裏・・・・・
初春「さて次は……この路地を曲がったところですね」
初春「ジャッジメントです!! 通報をうけてきました! そちらの方、大丈夫ですか?」
不良A「うう……」ビクッビクッ
不良B「うぐぐ……」ビクッビクッ
佐天「やっほー、初春」
初春「佐天さんっ!?」
佐天「どうしたの?」
初春「いえ、何でも……ないですよ」
初春「通報にあった路地裏に連れ込まれた女性は佐天さんだったんですね……」
初春「さて次は……この路地を曲がったところですね」
初春「ジャッジメントです!! 通報をうけてきました! そちらの方、大丈夫ですか?」
不良A「うう……」ビクッビクッ
不良B「うぐぐ……」ビクッビクッ
佐天「やっほー、初春」
初春「佐天さんっ!?」
佐天「どうしたの?」
初春「いえ、何でも……ないですよ」
初春「通報にあった路地裏に連れ込まれた女性は佐天さんだったんですね……」
54: 2010/02/27(土) 03:43:51.17 ID:cKCzSCPC0
・・・・・通学路・・・・・
初春「まったく!! 佐天さんは何回言ったらわかってくれるんですか?」
初春「学園都市の治安維持はジャッジメントの仕事なんですよ!」
初春「聞いてるんですか? 佐天さんっ!」
佐天「まあまあ、いいじゃないの」
佐天「今日は電撃ぶっ放して停電起こしたり、レールガンで建物壊したりしてないんだからさ」
佐天「ちょーっと原始人を調教しただけのことだってば」
初春「だーかーらー、そういう問題じゃないんですってば!」
初春「確かに周りには迷惑はかけてません」
初春「ですが、私は佐天さんに勝手に立ち回られるのが困るって言ってるんです!」
佐天「そんなこと言うならもっと早く来ればいいじゃん」
初春「なっ?!」
佐天「初春たちがくる前に終わっちゃうんだもん。仕方ないじゃない」
初春「もう佐天さんなんて知りません」
初春「権限のない学生が暴れて上に睨まれても助けてあげませんからね!!」
初春「まったく!! 佐天さんは何回言ったらわかってくれるんですか?」
初春「学園都市の治安維持はジャッジメントの仕事なんですよ!」
初春「聞いてるんですか? 佐天さんっ!」
佐天「まあまあ、いいじゃないの」
佐天「今日は電撃ぶっ放して停電起こしたり、レールガンで建物壊したりしてないんだからさ」
佐天「ちょーっと原始人を調教しただけのことだってば」
初春「だーかーらー、そういう問題じゃないんですってば!」
初春「確かに周りには迷惑はかけてません」
初春「ですが、私は佐天さんに勝手に立ち回られるのが困るって言ってるんです!」
佐天「そんなこと言うならもっと早く来ればいいじゃん」
初春「なっ?!」
佐天「初春たちがくる前に終わっちゃうんだもん。仕方ないじゃない」
初春「もう佐天さんなんて知りません」
初春「権限のない学生が暴れて上に睨まれても助けてあげませんからね!!」
55: 2010/02/27(土) 03:47:35.62 ID:cKCzSCPC0
佐天「んー、初春そんなに怒らないでよ。今後は私も気をつけるからさー」
初春「気をつけるだけじゃなくて実行に移して下さい!」
佐天「それにしても、『学園都市』って名前負けしてるわよねえ」
佐天「科学の力で街中にセキュリティをつけて、警備ロボットまで動いてるっていうのに―――」
初春「それは確かにそうですね」
初春「どれだけ科学が発展しても罪を犯す人がいるのは仕方ないことなんですよ」
初春「だからこそ、私たち『ジャッジメント』がいるんです」
初春「それにセキュリティも捨てたもんじゃないですよ」
初春「一応、最先端の学園都市の技術が使われているわけですから」
佐天「ふーん、そうなの?」
佐天「あー、なんか一仕事したら喉が渇いたなあ」
初春「……佐天さん?」
初春「まさかっ!?」
初春「気をつけるだけじゃなくて実行に移して下さい!」
佐天「それにしても、『学園都市』って名前負けしてるわよねえ」
佐天「科学の力で街中にセキュリティをつけて、警備ロボットまで動いてるっていうのに―――」
初春「それは確かにそうですね」
初春「どれだけ科学が発展しても罪を犯す人がいるのは仕方ないことなんですよ」
初春「だからこそ、私たち『ジャッジメント』がいるんです」
初春「それにセキュリティも捨てたもんじゃないですよ」
初春「一応、最先端の学園都市の技術が使われているわけですから」
佐天「ふーん、そうなの?」
佐天「あー、なんか一仕事したら喉が渇いたなあ」
初春「……佐天さん?」
初春「まさかっ!?」
56: 2010/02/27(土) 03:52:23.40 ID:cKCzSCPC0
佐天「どぉりゃーーーーっ!」ヒュン!
パッ!スカッ!
佐天「あれ?」
佐天「空振り? チェッ、初春に空間転移させられたか」
佐天「初春、やるじゃない」
初春「『初春、やるじゃない』じゃないですよ!」
初春「窃盗と器物損壊をジャッジメントの目の前でやろうなんて何考えてるんですか?!」
佐天「いやあ、初春だったら許してくれるかなあって思って」
初春「許すわけないじゃないですか! この前も注意したばかりですよね?」
初春「佐天さんは私のこと馬鹿にしてるんですか? いえ、絶対馬鹿にしてますよね!!」プンスカ
佐天「まあまあ、そんなに怒らないでよ」
佐天「とりえあえず、今日は我慢することにするからさ」
佐天「でも……、その代わりに初春のパンツを確認っ!」
初春「今度はセクハラですかっ!」ヒュン!
佐天「初春が消えたっ? また空間転移ねっ!」
パッ!
初春「セクハラ行為もやめてって何度も言ってるじゃないですかっ!!」
パッ!スカッ!
佐天「あれ?」
佐天「空振り? チェッ、初春に空間転移させられたか」
佐天「初春、やるじゃない」
初春「『初春、やるじゃない』じゃないですよ!」
初春「窃盗と器物損壊をジャッジメントの目の前でやろうなんて何考えてるんですか?!」
佐天「いやあ、初春だったら許してくれるかなあって思って」
初春「許すわけないじゃないですか! この前も注意したばかりですよね?」
初春「佐天さんは私のこと馬鹿にしてるんですか? いえ、絶対馬鹿にしてますよね!!」プンスカ
佐天「まあまあ、そんなに怒らないでよ」
佐天「とりえあえず、今日は我慢することにするからさ」
佐天「でも……、その代わりに初春のパンツを確認っ!」
初春「今度はセクハラですかっ!」ヒュン!
佐天「初春が消えたっ? また空間転移ねっ!」
パッ!
初春「セクハラ行為もやめてって何度も言ってるじゃないですかっ!!」
59: 2010/02/27(土) 03:57:38.72 ID:cKCzSCPC0
佐天「腕を上げたわね初春……」
佐天「この私がスカートに触ることすら出来なくなるなんてね」
初春「全部佐天さんのせいじゃないですかっ! やっぱり佐天さんって私の事馬鹿にしてますよね!」
初春「そんなに私をからかうのが楽しいんですかっ?!」
佐天「まあまあ、未遂なんだからそんなに怒らないでよー」
佐天「お詫びに私のパンツ見せよっか?」
初春「結構ですっ!!」
佐天「遠慮すること無いのに……」
初春「もう、佐天さんの相手をしてたらこんな時間になっちゃったじゃないですか」
初春「急がないと遅刻しちゃいますよ」
佐天「あー、そっか。今日はシステムスキャンの日だったか」
佐天「めんどくさいから嫌なのよねえ」
初春「レベル5のくせに何言ってるんですか?! 馬鹿な事言ってないで早く行きますよ!」
佐天「初春ー、テレポートでよろしくっ!」
初春「自分の脚で歩いて下さい!!」
佐天「この私がスカートに触ることすら出来なくなるなんてね」
初春「全部佐天さんのせいじゃないですかっ! やっぱり佐天さんって私の事馬鹿にしてますよね!」
初春「そんなに私をからかうのが楽しいんですかっ?!」
佐天「まあまあ、未遂なんだからそんなに怒らないでよー」
佐天「お詫びに私のパンツ見せよっか?」
初春「結構ですっ!!」
佐天「遠慮すること無いのに……」
初春「もう、佐天さんの相手をしてたらこんな時間になっちゃったじゃないですか」
初春「急がないと遅刻しちゃいますよ」
佐天「あー、そっか。今日はシステムスキャンの日だったか」
佐天「めんどくさいから嫌なのよねえ」
初春「レベル5のくせに何言ってるんですか?! 馬鹿な事言ってないで早く行きますよ!」
佐天「初春ー、テレポートでよろしくっ!」
初春「自分の脚で歩いて下さい!!」
74: 2010/02/27(土) 10:09:29.56 ID:cKCzSCPC0
・・・・・再び、とある喫茶店のような店・・・・・
美琴「はー、結局手がかりになるようなことはなかったわね」
黒子「ま、当然ですの」
黒子「この場合は並行世界―――って言うんでしたっけ?」
美琴「そ、並行世界。ここは私の視点からだと、私達4人の能力が入れ替わってるパラレルワールドってやつよ」
黒子「その並行世界間を人間の精神が移動するなんて、素人にはトンデモすぎて手に負えるはずがないですの」
美琴「まあね。定義として言葉としては存在してるけど、並行世界の存在は誰も証明できてないしね」
黒子「存在の証明もできてない世界からの移動。しかも、精神のみというこれまた特異なおまけまでついてますの」
美琴「はあ、それにしても本当にどうしようかしら?」
美琴「……明日になったて戻れてなかったら氏のうかな」ボソッ
黒子「御坂先輩、冗談でもそういうことは言わないでくださいまし」
美琴「はいはい、ごめんなさいね。でも、後ろ向きな事を考えちゃうのは仕方ないでしょ?」
黒子「仕方ないとはいえ、氏ぬなんて物騒なことは言わないでほしいですわ」
美琴「別にそこまで本気じゃないわよ」
美琴「レベル0だって生きていこうと思えば普通に生きていけるんだからさ」
美琴「はー、結局手がかりになるようなことはなかったわね」
黒子「ま、当然ですの」
黒子「この場合は並行世界―――って言うんでしたっけ?」
美琴「そ、並行世界。ここは私の視点からだと、私達4人の能力が入れ替わってるパラレルワールドってやつよ」
黒子「その並行世界間を人間の精神が移動するなんて、素人にはトンデモすぎて手に負えるはずがないですの」
美琴「まあね。定義として言葉としては存在してるけど、並行世界の存在は誰も証明できてないしね」
黒子「存在の証明もできてない世界からの移動。しかも、精神のみというこれまた特異なおまけまでついてますの」
美琴「はあ、それにしても本当にどうしようかしら?」
美琴「……明日になったて戻れてなかったら氏のうかな」ボソッ
黒子「御坂先輩、冗談でもそういうことは言わないでくださいまし」
美琴「はいはい、ごめんなさいね。でも、後ろ向きな事を考えちゃうのは仕方ないでしょ?」
黒子「仕方ないとはいえ、氏ぬなんて物騒なことは言わないでほしいですわ」
美琴「別にそこまで本気じゃないわよ」
美琴「レベル0だって生きていこうと思えば普通に生きていけるんだからさ」
77: 2010/02/27(土) 10:20:36.71 ID:cKCzSCPC0
prrrr pi
黒子「ちょっと、失礼しますの……。あら、初春さん、どうしたのですか―――」
黒子「―――それでは、また後で」
美琴「初春さん? 今から来るの?」
黒子「ええ、適当にブラブラすることになりましたの。佐天さんも一緒ですわ」
美琴「ふ~ん。佐天さんもねえ」
黒子「もちろんアナタ様も一緒ですわ」
美琴「ええっ!? 私!? それってまずいんじゃない?」
美琴「いや、だって私って本当はこっちの私じゃないわけだし」
黒子「それは大丈夫ですのよ」
黒子「さっきも言ったようにお二人は御坂先輩のことを知りませんからね」
美琴「そうは言ってもねえ……」
美琴「それって元に戻った時にこっちの私が困ることになるんじゃないの?」
黒子「ちょっと、失礼しますの……。あら、初春さん、どうしたのですか―――」
黒子「―――それでは、また後で」
美琴「初春さん? 今から来るの?」
黒子「ええ、適当にブラブラすることになりましたの。佐天さんも一緒ですわ」
美琴「ふ~ん。佐天さんもねえ」
黒子「もちろんアナタ様も一緒ですわ」
美琴「ええっ!? 私!? それってまずいんじゃない?」
美琴「いや、だって私って本当はこっちの私じゃないわけだし」
黒子「それは大丈夫ですのよ」
黒子「さっきも言ったようにお二人は御坂先輩のことを知りませんからね」
美琴「そうは言ってもねえ……」
美琴「それって元に戻った時にこっちの私が困ることになるんじゃないの?」
78: 2010/02/27(土) 10:22:25.81 ID:cKCzSCPC0
みす><
>黒子「ちょっと、失礼しますの……。あら、初春さん、どうしたのですか―――」
>黒子「―――それでは、また後で」
黒子「ちょっと、失礼しますの……。あら、初春さん、どうしたのですか―――」
・・・・・電話中ですの!・・・・・
黒子「―――それでは、また後で」
>黒子「ちょっと、失礼しますの……。あら、初春さん、どうしたのですか―――」
>黒子「―――それでは、また後で」
黒子「ちょっと、失礼しますの……。あら、初春さん、どうしたのですか―――」
・・・・・電話中ですの!・・・・・
黒子「―――それでは、また後で」
81: 2010/02/27(土) 10:27:39.99 ID:cKCzSCPC0
黒子「それはその時に考えればいいですわ」
黒子「現状ではアナタ様がいつ元に戻れるのかわからないのですし、ついでにこれを機に御坂先輩のイメージアップをはかりますの」
美琴「明日、目が覚めたら戻ってるわよ」
美琴「でも、言われてみれば、戻った後の私がどうなろうが関係ないわよね……」
美琴「そうね、レベル5の超電磁砲とやらを拝むの悪くないかもね。イメージアップ云々は拒否するけど」
黒子「少しくらい協力してくれてもよろしいですのに……」
美琴「そもそも、そういうのは自分でやらないとダメなのよ」
美琴「どうせ今の私がやったって、元の私に戻ったら結局いつかはボロが出ちゃうわよ」
黒子「至極正論で、わたくし返す言葉がございませんの」
美琴「やれやれね」
黒子「現状ではアナタ様がいつ元に戻れるのかわからないのですし、ついでにこれを機に御坂先輩のイメージアップをはかりますの」
美琴「明日、目が覚めたら戻ってるわよ」
美琴「でも、言われてみれば、戻った後の私がどうなろうが関係ないわよね……」
美琴「そうね、レベル5の超電磁砲とやらを拝むの悪くないかもね。イメージアップ云々は拒否するけど」
黒子「少しくらい協力してくれてもよろしいですのに……」
美琴「そもそも、そういうのは自分でやらないとダメなのよ」
美琴「どうせ今の私がやったって、元の私に戻ったら結局いつかはボロが出ちゃうわよ」
黒子「至極正論で、わたくし返す言葉がございませんの」
美琴「やれやれね」
83: 2010/02/27(土) 10:35:20.13 ID:cKCzSCPC0
・・・・・二人がやってきましたの!・・・・・
黒子「というわけで、とりあえずご紹介しますわ。こちら常盤台中学1年の初春飾利さん」
初春「はじめまして、初春飾利です」
黒子「それから、こちらが……」
佐天「どもー。初春のクラスメートの佐天涙子でーす」
佐天「ちなみに能力値はレベル5で学園都市第三位の超電磁砲やってまーす」
美琴(佐天さん、ウザっ)イラッ
初春「ちょ、ちょっと、佐天さん」アセアセ
初春「初対面の人にそういうのはやめてって、いつも言ってるじゃないですか。す、すみません。えっと……」
美琴「別にいいわよ。私は全然、これっぽちも気にしてないから」
初春(絶対気にしてる……)
黒子(絶対気にしてますの……)
美琴「私は柵川中学2年の御坂美琴」
美琴「レベル0の無能力者をやってるわ。よろしくね」
黒子「というわけで、とりあえずご紹介しますわ。こちら常盤台中学1年の初春飾利さん」
初春「はじめまして、初春飾利です」
黒子「それから、こちらが……」
佐天「どもー。初春のクラスメートの佐天涙子でーす」
佐天「ちなみに能力値はレベル5で学園都市第三位の超電磁砲やってまーす」
美琴(佐天さん、ウザっ)イラッ
初春「ちょ、ちょっと、佐天さん」アセアセ
初春「初対面の人にそういうのはやめてって、いつも言ってるじゃないですか。す、すみません。えっと……」
美琴「別にいいわよ。私は全然、これっぽちも気にしてないから」
初春(絶対気にしてる……)
黒子(絶対気にしてますの……)
美琴「私は柵川中学2年の御坂美琴」
美琴「レベル0の無能力者をやってるわ。よろしくね」
84: 2010/02/27(土) 10:42:27.52 ID:cKCzSCPC0
黒子「み、御坂先輩も大人げないことはおよしになって。ここはレベル5の余裕見せて下さいまし」ボソッ
美琴「ごめん。ついイラッときちゃって」ボソッ
初春(うう、聞こえてますよ……)
初春「佐天さんっ! 早く謝ってください!」
佐天「ええー、なんでよー」
佐天「私は普通に自己紹介しただけだって」
美琴「別にいいってば。ちょっと朝に色々あって虫の居所が悪かっただけなの」
美琴(まあ、こんなくだらないことに腹立てても仕方ないないしね……)
美琴「私の方こそ、大人気無いことしてごめんなさいね」
佐天「ほら、初春。別に怒ってないってさ」
美琴「ごめん。ついイラッときちゃって」ボソッ
初春(うう、聞こえてますよ……)
初春「佐天さんっ! 早く謝ってください!」
佐天「ええー、なんでよー」
佐天「私は普通に自己紹介しただけだって」
美琴「別にいいってば。ちょっと朝に色々あって虫の居所が悪かっただけなの」
美琴(まあ、こんなくだらないことに腹立てても仕方ないないしね……)
美琴「私の方こそ、大人気無いことしてごめんなさいね」
佐天「ほら、初春。別に怒ってないってさ」
85: 2010/02/27(土) 10:50:21.10 ID:cKCzSCPC0
初春「さ、佐天さんっ!」
初春「本当にすみませんでした、御坂さん」
初春「後で良く言って聞かせますからっ。佐天さんは後でお説教ですからねっ!!」
佐天「なんでっ!?」
初春「なんでじゃないですっ!! 今日という今日は絶対許しません!!」
佐天「今日はまだ何もしてないよのに!!」
初春「朝の事をもう忘れたんですかっ?!」
美琴(レベルの事を考えなければ、あっちとほんと変わらないのか……)
美琴(なんだかレベルにこだわった自分が馬鹿みたい)
美琴「……ふふっ、あはははははは」
初春「?」
美琴「初春さんも大変ねえ。私にも手のかかる相棒がいるけど、ここまでひどくなくて良かったわ」
美琴「今はちょっと意地悪くなってるけどね」
黒子「それはなんだか嫌味に聞こえますの」ボソッ
初春「~~~~っ!! 佐天さんのせいでとんだ赤っ恥です……」
初春「本当にすみませんでした、御坂さん」
初春「後で良く言って聞かせますからっ。佐天さんは後でお説教ですからねっ!!」
佐天「なんでっ!?」
初春「なんでじゃないですっ!! 今日という今日は絶対許しません!!」
佐天「今日はまだ何もしてないよのに!!」
初春「朝の事をもう忘れたんですかっ?!」
美琴(レベルの事を考えなければ、あっちとほんと変わらないのか……)
美琴(なんだかレベルにこだわった自分が馬鹿みたい)
美琴「……ふふっ、あはははははは」
初春「?」
美琴「初春さんも大変ねえ。私にも手のかかる相棒がいるけど、ここまでひどくなくて良かったわ」
美琴「今はちょっと意地悪くなってるけどね」
黒子「それはなんだか嫌味に聞こえますの」ボソッ
初春「~~~~っ!! 佐天さんのせいでとんだ赤っ恥です……」
86: 2010/02/27(土) 10:59:42.78 ID:cKCzSCPC0
佐天「まあまあ、元気だしなよ、初春」
佐天「お詫びにパンツ見せよっか?」
初春「結構です!!」
佐天「ええー」ガビーン
佐天「そうかあ……じゃあ」ピキーン
佐天「御坂さんのはどうだっ!!」
初春「ちょ、佐天さんっ!!」
初春(空間移動が間に合わないっ)
美琴「ええっ!!なんでっ?!」
バサッ
…………
黒子・初春「「……短パン?」」
佐天「短パン……だと……?」
佐天「お詫びにパンツ見せよっか?」
初春「結構です!!」
佐天「ええー」ガビーン
佐天「そうかあ……じゃあ」ピキーン
佐天「御坂さんのはどうだっ!!」
初春「ちょ、佐天さんっ!!」
初春(空間移動が間に合わないっ)
美琴「ええっ!!なんでっ?!」
バサッ
…………
黒子・初春「「……短パン?」」
佐天「短パン……だと……?」
88: 2010/02/27(土) 11:05:17.66 ID:cKCzSCPC0
美琴「……っ!! た、短パンの何が悪いのよ?!」
(やっぱりこっちでも短パンはダメなのね……)
黒子「御坂先輩、短パンはさすがにおかしいですの」
初春「その、おかしいとまではいいませんけど、やっぱり……」
美琴(初春さんに言われるとなんだかショックだわ……)
佐天「もしや、私のスカートめくりを読んでたっ?!」
美琴(佐天さんに乗ろう)
美琴「そ、そうよ! こ、こんなこともあろうかと、今日は短パンをはいてきたのよ!!」
初春「そうなんですか……」
初春(絶対嘘だ……)
黒子(いつも短パン穿いてるっていってましたの)
黒子「そうだったのですか……」
黒子(深くは追求しませんの)
佐天「御坂さんには一本取られたね、こりゃ」
(やっぱりこっちでも短パンはダメなのね……)
黒子「御坂先輩、短パンはさすがにおかしいですの」
初春「その、おかしいとまではいいませんけど、やっぱり……」
美琴(初春さんに言われるとなんだかショックだわ……)
佐天「もしや、私のスカートめくりを読んでたっ?!」
美琴(佐天さんに乗ろう)
美琴「そ、そうよ! こ、こんなこともあろうかと、今日は短パンをはいてきたのよ!!」
初春「そうなんですか……」
初春(絶対嘘だ……)
黒子(いつも短パン穿いてるっていってましたの)
黒子「そうだったのですか……」
黒子(深くは追求しませんの)
佐天「御坂さんには一本取られたね、こりゃ」
89: 2010/02/27(土) 11:13:38.98 ID:cKCzSCPC0
黒子「まあ、つつがなく自己紹介も終わってなんだか打ち解けたことですし、どこか行きませんこと?」
初春「そうですねー」
美琴「そうね。こんなところいてもしかたないし、ゲーセンでもいこっか?」
黒子「御坂先輩!このお二人はお嬢様なんですよ、そういうところにお誘いするのはいかがなものかと」
美琴「あ、そうだったわね。ごめんなさい。普通のお嬢様はゲーセンなんていかないわよね……」
美琴(こっちの二人は常盤台のお嬢様だったのすっかり忘れてたわ)
初春「いえ、そんなこと……」
初春「た、確かにあまり縁ないところですけど、今日はいい機会なのでぜひ行きたいですっ!」
黒子「初春さん……」
美琴「初春さん……」
美琴(初春さん、良い子だなあ)
佐天「あ、私は良く行きますよ」
美琴・黒子「「…………」」
初春「と、とりあえず出発しましょう!」
初春「そうですねー」
美琴「そうね。こんなところいてもしかたないし、ゲーセンでもいこっか?」
黒子「御坂先輩!このお二人はお嬢様なんですよ、そういうところにお誘いするのはいかがなものかと」
美琴「あ、そうだったわね。ごめんなさい。普通のお嬢様はゲーセンなんていかないわよね……」
美琴(こっちの二人は常盤台のお嬢様だったのすっかり忘れてたわ)
初春「いえ、そんなこと……」
初春「た、確かにあまり縁ないところですけど、今日はいい機会なのでぜひ行きたいですっ!」
黒子「初春さん……」
美琴「初春さん……」
美琴(初春さん、良い子だなあ)
佐天「あ、私は良く行きますよ」
美琴・黒子「「…………」」
初春「と、とりあえず出発しましょう!」
90: 2010/02/27(土) 11:22:00.60 ID:cKCzSCPC0
………………
女A「チラシどうぞー」
佐天「初春、なんのチラシ?」
初春「新しく出来たクレープ屋さんみたいですね。先着100名様にゲコ太ストラッププレゼントだって」
佐天「ははは、だっさー」
佐天「何この安いキャラクター? いまどきこんなのに飛び付く人なんて子供くらいよねえ」
美琴「ゲコ太……? あれ、このチラシって……」
美琴(そういえば、なんかあったような気がする)
美琴「そうだ……思い出した」
美琴「黒子、黒子」ボソッ
黒子「どうしましたの? そんなヒソヒソ声で」ボソッ
美琴「このクレープ屋の向かいの銀行で銀行強盗が起きるの」ボソッ
女A「チラシどうぞー」
佐天「初春、なんのチラシ?」
初春「新しく出来たクレープ屋さんみたいですね。先着100名様にゲコ太ストラッププレゼントだって」
佐天「ははは、だっさー」
佐天「何この安いキャラクター? いまどきこんなのに飛び付く人なんて子供くらいよねえ」
美琴「ゲコ太……? あれ、このチラシって……」
美琴(そういえば、なんかあったような気がする)
美琴「そうだ……思い出した」
美琴「黒子、黒子」ボソッ
黒子「どうしましたの? そんなヒソヒソ声で」ボソッ
美琴「このクレープ屋の向かいの銀行で銀行強盗が起きるの」ボソッ
92: 2010/02/27(土) 11:32:45.19 ID:cKCzSCPC0
黒子「銀行強盗……ですの?」ヒソヒソ
美琴「私って一応未来から来てるのよね」コソコソ
黒子「そういえば、そんなことも言ってましたわね」ヒソヒソ
美琴「私の世界ではレベル3くらいの発火能力者とその他二人が銀行を襲ったのを私たちで取り押さえたのよ」コソヒソ
美琴「今なら未然に防げるかも」ヒソヒソ
黒子「レベル3ですか……。それはちょっとまずいですわね。しかし、確証は無いわけですから……」コソコソ
美琴「子供が巻き込まれちゃうのよ、幸い怪我はなかったけどね」コソコソ
美琴「出来れば、未然に防ぎたいの。どうにかならない?」ヒソヒソ
黒子「そう言われても確証が無いと難しいですの……」ボソボソ
美琴「私って一応未来から来てるのよね」コソコソ
黒子「そういえば、そんなことも言ってましたわね」ヒソヒソ
美琴「私の世界ではレベル3くらいの発火能力者とその他二人が銀行を襲ったのを私たちで取り押さえたのよ」コソヒソ
美琴「今なら未然に防げるかも」ヒソヒソ
黒子「レベル3ですか……。それはちょっとまずいですわね。しかし、確証は無いわけですから……」コソコソ
美琴「子供が巻き込まれちゃうのよ、幸い怪我はなかったけどね」コソコソ
美琴「出来れば、未然に防ぎたいの。どうにかならない?」ヒソヒソ
黒子「そう言われても確証が無いと難しいですの……」ボソボソ
93: 2010/02/27(土) 11:38:31.53 ID:cKCzSCPC0
美琴「確証が無くってたって出来ることくらいあるでしょ!」
佐天「ん?何があったんですか?」
美琴「いや、ちょっとね」
佐天「ちょっと?」
美琴「そ、そうよ。ゲコ太!」
美琴「ゲコ太があったー!私このマスコットに目がないのよ!」
佐天「……へえ、そうなんですか。御坂さんって子供っぽいところあるんですね」
初春「さ、佐天さん! 思ったことをすぐに口に出すのはやめて下さいっ!」
美琴(子供っぽい……)ズーン
佐天「じゃあ、このクレープ屋に行きましょうよ」
初春「そうですね。先着100名様って書いてありましたし、急がないと無くなっちゃいます」
黒子「わたくしも賛成ですの」
美琴「そ、そうね。行きましょう!」
美琴「とりあえず私たちでどうにかしましょ」ヒソッ
黒子「そうですわね。あのお二人がいればどうにでもなるでしょう」コソッ
佐天「ん?何があったんですか?」
美琴「いや、ちょっとね」
佐天「ちょっと?」
美琴「そ、そうよ。ゲコ太!」
美琴「ゲコ太があったー!私このマスコットに目がないのよ!」
佐天「……へえ、そうなんですか。御坂さんって子供っぽいところあるんですね」
初春「さ、佐天さん! 思ったことをすぐに口に出すのはやめて下さいっ!」
美琴(子供っぽい……)ズーン
佐天「じゃあ、このクレープ屋に行きましょうよ」
初春「そうですね。先着100名様って書いてありましたし、急がないと無くなっちゃいます」
黒子「わたくしも賛成ですの」
美琴「そ、そうね。行きましょう!」
美琴「とりあえず私たちでどうにかしましょ」ヒソッ
黒子「そうですわね。あのお二人がいればどうにでもなるでしょう」コソッ
94: 2010/02/27(土) 11:53:00.42 ID:cKCzSCPC0
・・・・・広場・・・・・
佐天「おー、あれが新しいクレープ屋さんかー」
佐天「よーし、初春行くよー!」
初春「ちょっ、佐天さん、急に走りださないで下さいよー」
初春「白井さん、御坂さん、先に行きますねっ!佐天さん、待ってくださーい!」
美琴「はい、いってらしゃい。……ほら、あの銀行よ」
黒子「ええ……」
美琴「おかしいでしょ? 昼間なのに閉まってる……」
黒子「確かにおかしいですわね」
黒子「これはアンチスキルに通報した方が良いかもしれませんの」
美琴「あれ……? ちょっと待って、おかしいわ」
黒子「なにかお気づきになられたのですか?」
美琴「クレープ屋の周りにほとんど人がいないじゃない」
黒子「それはどういうことですの?」
美琴「私の記憶が正しければ、バスツアーの休憩がこの広場で行われてたはずなんだけど……
佐天「おー、あれが新しいクレープ屋さんかー」
佐天「よーし、初春行くよー!」
初春「ちょっ、佐天さん、急に走りださないで下さいよー」
初春「白井さん、御坂さん、先に行きますねっ!佐天さん、待ってくださーい!」
美琴「はい、いってらしゃい。……ほら、あの銀行よ」
黒子「ええ……」
美琴「おかしいでしょ? 昼間なのに閉まってる……」
黒子「確かにおかしいですわね」
黒子「これはアンチスキルに通報した方が良いかもしれませんの」
美琴「あれ……? ちょっと待って、おかしいわ」
黒子「なにかお気づきになられたのですか?」
美琴「クレープ屋の周りにほとんど人がいないじゃない」
黒子「それはどういうことですの?」
美琴「私の記憶が正しければ、バスツアーの休憩がこの広場で行われてたはずなんだけど……
96: 2010/02/27(土) 12:08:51.55 ID:cKCzSCPC0
黒子「バスツアーって、もしかして学園都市親子見学ツアーですの?」
美琴「たぶん、そうだと思う」
美琴「それでそのうちの一人がはぐれて銀行強盗の一人にさらわれそうになるの」
黒子「今は3時ですか……。見学ツアーのバスは今の時間だと第六学区の方を周ってるはずですの」
美琴「え、それじゃ……」
黒子「御坂先輩、銀行強盗が起きたのは何時か覚えていますの?」
美琴「正確な時間なんて覚えてないわよ!」
黒子「もしかしたら、わたくし達が来るのは遅かったのかもしれませんの」
美琴「そ、そんな……」
美琴「たぶん、そうだと思う」
美琴「それでそのうちの一人がはぐれて銀行強盗の一人にさらわれそうになるの」
黒子「今は3時ですか……。見学ツアーのバスは今の時間だと第六学区の方を周ってるはずですの」
美琴「え、それじゃ……」
黒子「御坂先輩、銀行強盗が起きたのは何時か覚えていますの?」
美琴「正確な時間なんて覚えてないわよ!」
黒子「もしかしたら、わたくし達が来るのは遅かったのかもしれませんの」
美琴「そ、そんな……」
97: 2010/02/27(土) 12:15:17.00 ID:cKCzSCPC0
佐天「おーーーい!御坂さーーん。ゲコ太、もう終わりだってー」
美琴「!」
佐天「さっきまでいたバスの団体さんがみんな持っていっちゃったそーですよー」
美琴「そ、そうなんだー。残念だなー。あはははは……」
黒子「どうやら、バスツアーの方々がここで休憩をとったのは確かのようですね」
美琴「けど、銀行強盗は起きてないわ……」
黒子「銀行強盗が行われて逃走済みという可能性もありますの」
美琴「でも、私の時は派手にシャッターが壊されてたし気づかないってことはないと思うよね」
黒子「派手って言いますと、どんな感じですの?」
美琴「たぶん発火能力者が仕業なんだろうけど、この銀行が変だなあって思ったらいきなりシャッターが……」
ドオォォォォォォン
美琴「そうそう、こんな感じでドーンって……?!」
黒子「御坂先輩ッ!!」
佐天・初春「「!!!」」
美琴「!」
佐天「さっきまでいたバスの団体さんがみんな持っていっちゃったそーですよー」
美琴「そ、そうなんだー。残念だなー。あはははは……」
黒子「どうやら、バスツアーの方々がここで休憩をとったのは確かのようですね」
美琴「けど、銀行強盗は起きてないわ……」
黒子「銀行強盗が行われて逃走済みという可能性もありますの」
美琴「でも、私の時は派手にシャッターが壊されてたし気づかないってことはないと思うよね」
黒子「派手って言いますと、どんな感じですの?」
美琴「たぶん発火能力者が仕業なんだろうけど、この銀行が変だなあって思ったらいきなりシャッターが……」
ドオォォォォォォン
美琴「そうそう、こんな感じでドーンって……?!」
黒子「御坂先輩ッ!!」
佐天・初春「「!!!」」
100: 2010/02/27(土) 12:18:51.25 ID:cKCzSCPC0
美琴「ほら黒子!だから言ったじゃない!」
黒子「まさか本当に起きるとは思いませんでしたのっ!」
初春「白井さん、アンチスキルへの連絡と怪我人の有無を確認してくださいっ!」
佐天「初春!!」
初春「佐天さんはダメですからね!!」
初春「学園都市の治安維持は私たちのジャッジメントの仕事なんです!もう何回も言ってるんだからいい加減言うことを聞いて下さいよ!!!」
佐天「ええーー!!」
初春「『ええー』じゃないです!おとなしくそこで待っててください!!」
黒子「はい、そうですの。第7学区の銀行で強盗事件発生ですの」
黒子「アンチスキルの出動を要請しますわ!」
黒子「まさか本当に起きるとは思いませんでしたのっ!」
初春「白井さん、アンチスキルへの連絡と怪我人の有無を確認してくださいっ!」
佐天「初春!!」
初春「佐天さんはダメですからね!!」
初春「学園都市の治安維持は私たちのジャッジメントの仕事なんです!もう何回も言ってるんだからいい加減言うことを聞いて下さいよ!!!」
佐天「ええーー!!」
初春「『ええー』じゃないです!おとなしくそこで待っててください!!」
黒子「はい、そうですの。第7学区の銀行で強盗事件発生ですの」
黒子「アンチスキルの出動を要請しますわ!」
104: 2010/02/27(土) 12:27:19.25 ID:cKCzSCPC0
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
強盗A「ほら、愚図愚図すんな!さっさしねぇと……」
初春「待って下さい!!」
初春「ジャッジメントです!!器物破損及び強盗の現行犯で拘束します!!」
強盗達「「「ギャハハハハハッ」」」
強盗B「ジャッジメントも人手不足かあ?」
強盗A「なんだよ、この餓鬼は? 頭に花が生えてやがるぜ。ハハハ」
強盗C「オラァ!お譲ちゃん、さっさとどこかいかないと怪我しちゃうぜぇ」
強盗B「おいおい、頭がお花畑な奴にそんなこと言ってもわかんねえよ」
強盗C「ちげえねえ、まあ痛い目に会えばわかるだろ!」
初春「そういう、台詞って……」ドガッ!バキッ!ブンッ!
強盗C「ッ!?」ガスッ!
初春「氏亡フラグって言うらしいですよ?」
強盗C「ぐえっ!」キュッ!
初春「それと……、頭のお花の何処がおかしいんですか?」
強盗C「」ブクブク
強盗A「ほら、愚図愚図すんな!さっさしねぇと……」
初春「待って下さい!!」
初春「ジャッジメントです!!器物破損及び強盗の現行犯で拘束します!!」
強盗達「「「ギャハハハハハッ」」」
強盗B「ジャッジメントも人手不足かあ?」
強盗A「なんだよ、この餓鬼は? 頭に花が生えてやがるぜ。ハハハ」
強盗C「オラァ!お譲ちゃん、さっさとどこかいかないと怪我しちゃうぜぇ」
強盗B「おいおい、頭がお花畑な奴にそんなこと言ってもわかんねえよ」
強盗C「ちげえねえ、まあ痛い目に会えばわかるだろ!」
初春「そういう、台詞って……」ドガッ!バキッ!ブンッ!
強盗C「ッ!?」ガスッ!
初春「氏亡フラグって言うらしいですよ?」
強盗C「ぐえっ!」キュッ!
初春「それと……、頭のお花の何処がおかしいんですか?」
強盗C「」ブクブク
105: 2010/02/27(土) 12:33:11.16 ID:cKCzSCPC0
美琴「初春さん、すごい」
美琴(笑顔で〆技決めてるし、なにあれ恐いんだけど)
佐天「さっすが、初春ね!!」
佐天「容赦なく殴り倒して、最後にキッチリ〆る鮮やかなコンビネーションはいつ見ても最高ね」
美琴(こっちの初春さんって……)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
強盗B「てめえっ!」
強盗A「チッ!! 今更後悔してもおせえぞ!」
初春「発火能力者……ですか」
強盗A「てめえには消し炭になってもらうぜえ」
初春「あのー……」
強盗A「なんだよ? 今更、命乞いかぁ?」
美琴(笑顔で〆技決めてるし、なにあれ恐いんだけど)
佐天「さっすが、初春ね!!」
佐天「容赦なく殴り倒して、最後にキッチリ〆る鮮やかなコンビネーションはいつ見ても最高ね」
美琴(こっちの初春さんって……)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
強盗B「てめえっ!」
強盗A「チッ!! 今更後悔してもおせえぞ!」
初春「発火能力者……ですか」
強盗A「てめえには消し炭になってもらうぜえ」
初春「あのー……」
強盗A「なんだよ? 今更、命乞いかぁ?」
108: 2010/02/27(土) 12:42:00.64 ID:cKCzSCPC0
初春「いえ、戦う前から手の内を見せるのはどうかと思うんですよね」
初春「まあ素人さんじゃ仕方がないんでしょうけど……」
強盗A「うるせぇっ! 氏にやがれ!!」
初春「ちょっと痛いかもしれませんが我慢してくださいね」
シュンッ!シュッ!
強盗A「!?」
ドスッ!ドスドスッ!!ドスッ!
強盗A「あ、っぐ……? い、てえええええええええ!!!」
強盗B 「こいつは……まさか空間移動能力者!?」
初春「鉄釘を両手足に空間移動させました」
初春「これ以上抵抗しないで下さいね」
初春「次はコレをあなたの胴体にぶち込まないといけなくなりますから」
強盗A「ヒイッ!!」
初春「まあ素人さんじゃ仕方がないんでしょうけど……」
強盗A「うるせぇっ! 氏にやがれ!!」
初春「ちょっと痛いかもしれませんが我慢してくださいね」
シュンッ!シュッ!
強盗A「!?」
ドスッ!ドスドスッ!!ドスッ!
強盗A「あ、っぐ……? い、てえええええええええ!!!」
強盗B 「こいつは……まさか空間移動能力者!?」
初春「鉄釘を両手足に空間移動させました」
初春「これ以上抵抗しないで下さいね」
初春「次はコレをあなたの胴体にぶち込まないといけなくなりますから」
強盗A「ヒイッ!!」
109: 2010/02/27(土) 12:50:09.96 ID:cKCzSCPC0
強盗B「なんて危ない奴なんだっ?!」
強盗B「クソッ! 逃げるしかねえっ!!」
ダッ!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
佐天「あっさりしすぎて、面白くないなあ」
佐天「あとは初春にまかせて私たちはクレープでも食べてましょうか?」
佐天「どうしましたか、御坂さん?」
美琴「呑気なこと言ってないで!強盗が逃げてるのよ!追いかけないとっ!」
佐天「どうせ初春からは逃げられないんだから、ほっとけばいいんですよ。」
佐天「私は動くと初春が怒りますし……」
美琴「そんなっ!でも、それじゃあ」
美琴「……私が追いかけるわ」
佐天「無能力者が動いても仕事を増やすだけからやめた方がいいですよ」
「~~~ッ!もういいっ!!」
ダッ
佐天「あらら……行っちゃった」
強盗B「クソッ! 逃げるしかねえっ!!」
ダッ!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
佐天「あっさりしすぎて、面白くないなあ」
佐天「あとは初春にまかせて私たちはクレープでも食べてましょうか?」
佐天「どうしましたか、御坂さん?」
美琴「呑気なこと言ってないで!強盗が逃げてるのよ!追いかけないとっ!」
佐天「どうせ初春からは逃げられないんだから、ほっとけばいいんですよ。」
佐天「私は動くと初春が怒りますし……」
美琴「そんなっ!でも、それじゃあ」
美琴「……私が追いかけるわ」
佐天「無能力者が動いても仕事を増やすだけからやめた方がいいですよ」
「~~~ッ!もういいっ!!」
ダッ
佐天「あらら……行っちゃった」
111: 2010/02/27(土) 12:54:50.75 ID:cKCzSCPC0
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
美琴「待ちなさいッ!」
強盗B「なんだ?!てめぇは?! あれか、人質にでもなってくれに来たわけかあ?」
美琴「ハァ? 雑魚がでかい口利いてんじゃんないわよ。ぶちのめしてやるから覚悟しなさいッ!」
強盗B「へっ、でかい口叩きやがって! 糞ガキがぁ!」
美琴(こいつ、どっから見ても隙だらけ。こんだけ隙がある楽勝ね!)
美琴「誰が糞ガキよッ!!」
ブン!
美琴(狙いは側頭部―――一撃で昏倒してもらう!!)
バキィッ!!
美琴(よし、完璧に入った!)
美琴「待ちなさいッ!」
強盗B「なんだ?!てめぇは?! あれか、人質にでもなってくれに来たわけかあ?」
美琴「ハァ? 雑魚がでかい口利いてんじゃんないわよ。ぶちのめしてやるから覚悟しなさいッ!」
強盗B「へっ、でかい口叩きやがって! 糞ガキがぁ!」
美琴(こいつ、どっから見ても隙だらけ。こんだけ隙がある楽勝ね!)
美琴「誰が糞ガキよッ!!」
ブン!
美琴(狙いは側頭部―――一撃で昏倒してもらう!!)
バキィッ!!
美琴(よし、完璧に入った!)
113: 2010/02/27(土) 12:59:59.89 ID:cKCzSCPC0
美琴「フン!口だけなのはアンタだった……」
美琴「?!」(倒れてないっ!)
強盗B「……ってえな。へへへ、ちょっとクラっと来たぜ」
美琴「なっ?!ほとんど利いてないのっ?」
美琴(確実にいいのが入ったはずなのに……)
強盗B「嬢ちゃん。中学生か?」
強盗B「中学生にしては良い蹴りしてんな―――まあ、ウェイトが全然足りないけどな!」
美琴「……ッ」
強盗B「蹴りっていうのはこうやってやるんだよっ!!」
ブォンッ!!
美琴(はっ、こんな見え見えの回し蹴りなんて当たるわけないじゃな……)
美琴「!?」
ゴギャッ!
美琴「うぐッ?!」ビキィ!
美琴「?!」(倒れてないっ!)
強盗B「……ってえな。へへへ、ちょっとクラっと来たぜ」
美琴「なっ?!ほとんど利いてないのっ?」
美琴(確実にいいのが入ったはずなのに……)
強盗B「嬢ちゃん。中学生か?」
強盗B「中学生にしては良い蹴りしてんな―――まあ、ウェイトが全然足りないけどな!」
美琴「……ッ」
強盗B「蹴りっていうのはこうやってやるんだよっ!!」
ブォンッ!!
美琴(はっ、こんな見え見えの回し蹴りなんて当たるわけないじゃな……)
美琴「!?」
ゴギャッ!
美琴「うぐッ?!」ビキィ!
114: 2010/02/27(土) 13:03:18.40 ID:cKCzSCPC0
美琴(は、速い? いや、違う……。私の動きが明らかに遅かった)
強盗B「へへへ、脇腹にもろだぜえ。どうよ? これが男の蹴りってやつだ」
美琴(明らかに体の動きが思考についていけてなかった……)
美琴「ぐッ……」ズキズキ
美琴(そういや黒子が『レベル0の人生を送った御坂美琴』って言ってたわね)
美琴(もしかして、こっちの私は荒事が苦手ってわけ?まずったわ……)
強盗B「さあ、お嬢ちゃん。一緒に来てもらおうか? 人質になってもらうぜえ」
美琴「クッ! 誰があんたの言うことなんか聞くか!お断りよッ!」
美琴(まずい!逃げないと……。って何これ、足が竦んでるの?!)ブルブル
強盗B「それとも、もうちょっと痛い目を見ないとわからないかあ?」
美琴(足が動いてくれない……もうダメ―――)ガクガク
強盗B「へへへ、脇腹にもろだぜえ。どうよ? これが男の蹴りってやつだ」
美琴(明らかに体の動きが思考についていけてなかった……)
美琴「ぐッ……」ズキズキ
美琴(そういや黒子が『レベル0の人生を送った御坂美琴』って言ってたわね)
美琴(もしかして、こっちの私は荒事が苦手ってわけ?まずったわ……)
強盗B「さあ、お嬢ちゃん。一緒に来てもらおうか? 人質になってもらうぜえ」
美琴「クッ! 誰があんたの言うことなんか聞くか!お断りよッ!」
美琴(まずい!逃げないと……。って何これ、足が竦んでるの?!)ブルブル
強盗B「それとも、もうちょっと痛い目を見ないとわからないかあ?」
美琴(足が動いてくれない……もうダメ―――)ガクガク
115: 2010/02/27(土) 13:06:10.90 ID:cKCzSCPC0
佐天「ちょーっと待ったー!! 佐天涙子、御坂さんのピンチに華麗に登場!」ジャジャーン
黒子「御坂先輩!!大丈夫ですの?」
強盗B「ああん? また糞ガキどもが出てきやがったのか」
佐天「はぁ?」
佐天「だーれが糞ガキですってえ? この常盤台の超電磁砲を捕まえて糞ガキとは大きく出たもんですねえ」
強盗B「れ、超電磁砲だと?」
佐天「そう、レベル5の超かっこいい最強の電撃使い、超電磁砲の佐天涙子様よ!!」
佐天「もちろん知ってるわよね?」
強盗B「チッ……。超電磁砲なんて化け物、相手にできるかよっ!」
ダッ!
佐天「あ、ちょっと待ってよ! いきなり逃げるってどういうことよ!」
佐天「しかも、私って化け物扱い?!」ガーン
黒子「御坂先輩!!大丈夫ですの?」
強盗B「ああん? また糞ガキどもが出てきやがったのか」
佐天「はぁ?」
佐天「だーれが糞ガキですってえ? この常盤台の超電磁砲を捕まえて糞ガキとは大きく出たもんですねえ」
強盗B「れ、超電磁砲だと?」
佐天「そう、レベル5の超かっこいい最強の電撃使い、超電磁砲の佐天涙子様よ!!」
佐天「もちろん知ってるわよね?」
強盗B「チッ……。超電磁砲なんて化け物、相手にできるかよっ!」
ダッ!
佐天「あ、ちょっと待ってよ! いきなり逃げるってどういうことよ!」
佐天「しかも、私って化け物扱い?!」ガーン
116: 2010/02/27(土) 13:09:41.25 ID:cKCzSCPC0
佐天「もー。あんまり好きじゃないんだけどなあ」
佐天「……逃げる相手をぶちのめすって後味悪いからさ」
佐天「まあいいか。さて、コインは……っと」バチ
ゴソゴソ
佐天「あったあった。よーし!」バチバチバチ
ピーン
初春「佐天さん!!!」
佐天「おっとっと!? 初春ってば、何か用? 今いいところなんだから、邪魔しないでよー」
初春「いいところじゃありません!!!生身の人間にレールガンって、何考えてるんですか!!!」
佐天「大丈夫よ! 衝撃波でちょっとビビらせるだけだから!!」
初春「それのどこが大丈夫なんですか!!!」
佐天「そんなことより、初春? あっちの強盗はどうしたの?」
初春「アレならキッチリ〆落としてきましたから大丈夫です」
美琴(初春さん……)
佐天「……逃げる相手をぶちのめすって後味悪いからさ」
佐天「まあいいか。さて、コインは……っと」バチ
ゴソゴソ
佐天「あったあった。よーし!」バチバチバチ
ピーン
初春「佐天さん!!!」
佐天「おっとっと!? 初春ってば、何か用? 今いいところなんだから、邪魔しないでよー」
初春「いいところじゃありません!!!生身の人間にレールガンって、何考えてるんですか!!!」
佐天「大丈夫よ! 衝撃波でちょっとビビらせるだけだから!!」
初春「それのどこが大丈夫なんですか!!!」
佐天「そんなことより、初春? あっちの強盗はどうしたの?」
初春「アレならキッチリ〆落としてきましたから大丈夫です」
美琴(初春さん……)
117: 2010/02/27(土) 13:13:56.78 ID:cKCzSCPC0
佐天「相変わらず可愛い事してやることがえげつないわね」
佐天「おおっ!初春の相手をしてたおかげで強盗が車に乗りそう!」
佐天「これならレールガンおっけーね!」
初春「おっけーじゃないです!!」
佐天「初春。……御坂さんが蹴飛ばされたのよ?」
美琴「…………」
佐天「その仕返しに一発ガツンとかましたい気分なの」
美琴「佐天さん……」
美琴(私のために怒ってくれるなんて)
佐天「ほら、御坂さんもレールガン見たいってさ!」
美琴「ええっ!?」
初春「御坂さんをダシにしてもダメです!!佐天さんはただレールガンを打ちたいだけじゃないですか!!」
美琴(佐天さん……ちょっと見直したのに)
佐天「おおっ!初春の相手をしてたおかげで強盗が車に乗りそう!」
佐天「これならレールガンおっけーね!」
初春「おっけーじゃないです!!」
佐天「初春。……御坂さんが蹴飛ばされたのよ?」
美琴「…………」
佐天「その仕返しに一発ガツンとかましたい気分なの」
美琴「佐天さん……」
美琴(私のために怒ってくれるなんて)
佐天「ほら、御坂さんもレールガン見たいってさ!」
美琴「ええっ!?」
初春「御坂さんをダシにしてもダメです!!佐天さんはただレールガンを打ちたいだけじゃないですか!!」
美琴(佐天さん……ちょっと見直したのに)
118: 2010/02/27(土) 13:14:56.47 ID:cKCzSCPC0
みす><
>佐天「相変わらず可愛い顔してやることがえげつないわね」
佐天「相変わらず可愛い顔してやることがえげつないわね」
御飯食べます。
>佐天「相変わらず可愛い顔してやることがえげつないわね」
佐天「相変わらず可愛い顔してやることがえげつないわね」
御飯食べます。
128: 2010/02/27(土) 14:17:32.23 ID:cKCzSCPC0
佐天「もう初春ってば、本当に頭が固いわよね」
初春「佐天さんが柔らかすぎるだけですよ……」
佐天「そういえば、初春だって今回のは越権行為じゃない?」
初春「えっ?!」
佐天「確か、ジャッジメントの治安維持行為は学内だけじゃなかったっけ?」
初春「いや、それはその……」
初春「こ、今回のは緊急事態ですから……仕方がなかったんです!!」
ピーン
佐天「じゃあ、コレも緊急事態で仕方ないって事でヨロシク!」バチバチバチ
ドゴンッ!!!!ドカーン!!
初春「ああっ!! 犯人が氏んでませんように……」
黒子「凄いですわ……これが超電磁砲ですの」
美琴「…………っ」
初春「佐天さんが柔らかすぎるだけですよ……」
佐天「そういえば、初春だって今回のは越権行為じゃない?」
初春「えっ?!」
佐天「確か、ジャッジメントの治安維持行為は学内だけじゃなかったっけ?」
初春「いや、それはその……」
初春「こ、今回のは緊急事態ですから……仕方がなかったんです!!」
ピーン
佐天「じゃあ、コレも緊急事態で仕方ないって事でヨロシク!」バチバチバチ
ドゴンッ!!!!ドカーン!!
初春「ああっ!! 犯人が氏んでませんように……」
黒子「凄いですわ……これが超電磁砲ですの」
美琴「…………っ」
130: 2010/02/27(土) 14:26:59.79 ID:cKCzSCPC0
佐天「フー、すっきりしたー」
初春「やっぱりストレス解消だったんですね」
初春「結局、また佐天さんは一般人なのに首を突っ込みました……」ズーン
佐天「あはは、初春も面白い事言うわねー」
佐天「この超電磁砲様のどこがただの一般人なのよ?」
佐天「一般人って云うのはさ、御坂さんみたいな人の事でしょ」
美琴(一般人ね……確かにそうだけどさ)イラッ
佐天「ほら、怪我しちゃったみたいだから手当してあげてよ」
美琴「クッ…………」イラッ
黒子「御坂先輩、怪我が痛みますの?」
初春「救急車を呼びましょうか?」
美琴「だ、大丈夫よ。たいしたことないわ」
美琴「ちょっとレールガンにびっくりしちゃったのかも、今日はもう帰って休むわ」
初春「やっぱりストレス解消だったんですね」
初春「結局、また佐天さんは一般人なのに首を突っ込みました……」ズーン
佐天「あはは、初春も面白い事言うわねー」
佐天「この超電磁砲様のどこがただの一般人なのよ?」
佐天「一般人って云うのはさ、御坂さんみたいな人の事でしょ」
美琴(一般人ね……確かにそうだけどさ)イラッ
佐天「ほら、怪我しちゃったみたいだから手当してあげてよ」
美琴「クッ…………」イラッ
黒子「御坂先輩、怪我が痛みますの?」
初春「救急車を呼びましょうか?」
美琴「だ、大丈夫よ。たいしたことないわ」
美琴「ちょっとレールガンにびっくりしちゃったのかも、今日はもう帰って休むわ」
131: 2010/02/27(土) 14:31:45.71 ID:cKCzSCPC0
黒子「……初春、わたくしは御坂先輩と一緒に帰りますから後はお願いできますか?」
初春「ええ、別にかまわないですけど……」
黒子「それじゃ、後はよろしくお願いしますの」
黒子「御坂先輩、お手をどうぞ」
美琴「悪いわね、黒子」
美琴「初春さんと佐天さん、今日はありがとうね。それじゃお先に失礼するわ」
初春「はい、お大事にして下さいね!」
佐天「御坂さんは無能力者のわりにガッツがあってかっこよかったです」
美琴(無能力のわりにね……)
初春「さ、佐天さんっ!!」
佐天「また今度遊びましょうね!」
美琴「また今度……ね」ボソッ
美琴(今度会う事になったら一発ガツンとかましそうだわ)
黒子「御坂先輩?」
美琴「ううん、なんでもないわ。さっさと帰りましょう」
初春「ええ、別にかまわないですけど……」
黒子「それじゃ、後はよろしくお願いしますの」
黒子「御坂先輩、お手をどうぞ」
美琴「悪いわね、黒子」
美琴「初春さんと佐天さん、今日はありがとうね。それじゃお先に失礼するわ」
初春「はい、お大事にして下さいね!」
佐天「御坂さんは無能力者のわりにガッツがあってかっこよかったです」
美琴(無能力のわりにね……)
初春「さ、佐天さんっ!!」
佐天「また今度遊びましょうね!」
美琴「また今度……ね」ボソッ
美琴(今度会う事になったら一発ガツンとかましそうだわ)
黒子「御坂先輩?」
美琴「ううん、なんでもないわ。さっさと帰りましょう」
132: 2010/02/27(土) 14:39:03.06 ID:cKCzSCPC0
・・・・・7月16日夜 柵川中学校学生寮 御坂美琴の部屋・・・・・
美琴「あーあ、今日は本当に疲れたわ」
美琴「起きたら無能力者になってるし、脇腹も痛めるし、とんだ一日だったわね」
黒子「せっかく忠告したのにあっさり無視されて黒子は少し悲しいですの」
美琴「でも、一応は無能力者ってことをわきまえて肉弾戦を挑んだのよ」
美琴「そうしたら、体が全然動かなくてね。本当にびっくりしたわ」
黒子「それは当然ですの」
黒子「レベル0の御坂先輩は戦闘なんかとは無縁な生活を送ってましたからね」
美琴「レベル0なんだからこそ、体を鍛えておいた方がいいかなって思うんだけど」
黒子「素人は下手に選択肢を持つより、脇目もふらずに逃げた方が得策ですわ」
黒子「この学園都市においては特にそうですの」
美琴「あーあ、今日は本当に疲れたわ」
美琴「起きたら無能力者になってるし、脇腹も痛めるし、とんだ一日だったわね」
黒子「せっかく忠告したのにあっさり無視されて黒子は少し悲しいですの」
美琴「でも、一応は無能力者ってことをわきまえて肉弾戦を挑んだのよ」
美琴「そうしたら、体が全然動かなくてね。本当にびっくりしたわ」
黒子「それは当然ですの」
黒子「レベル0の御坂先輩は戦闘なんかとは無縁な生活を送ってましたからね」
美琴「レベル0なんだからこそ、体を鍛えておいた方がいいかなって思うんだけど」
黒子「素人は下手に選択肢を持つより、脇目もふらずに逃げた方が得策ですわ」
黒子「この学園都市においては特にそうですの」
133: 2010/02/27(土) 14:49:56.85 ID:cKCzSCPC0
美琴「それはそうかもしれないけど、でもやっぱりさ」
黒子「今日の御坂先輩がいい例ですの」
美琴「アレは全然別な話じゃないの。本来の私なら勝ってたわ」
黒子「素人が生兵法で怪我するのも、先ほどの御坂先輩も、自分と相手の実力を計り損ねた結果で同じ事ですの」
美琴「むぅ」
黒子「どうにもならなくなった時のための牙として使うなら……ある程度の格闘技術があってもいいと思いますの」
黒子「まあ一矢報いることができるだけで、結果は恐らくかわりませんけどね」
美琴「それにしても能力が使えないって結構大変なのね」
黒子「それはレベル5から見ればそうかもしれませんの」
黒子「確かに不都合な面が無いことも無いですが、慣れてしまってますからそうでもないですわ」
美琴「そんなもんなのね。私はそういうの嫌だけどね。それって麻痺してるようなもんだし」
黒子「麻痺……ですの」
美琴「そ、麻痺。不都合を不都合のまま諦めて享受しちゃうのは麻痺でしょ」
美琴「私だったら、不都合をどうにかしようと頑張るわ」
黒子「わたくし、何だか耳が痛いですの」
黒子「今日の御坂先輩がいい例ですの」
美琴「アレは全然別な話じゃないの。本来の私なら勝ってたわ」
黒子「素人が生兵法で怪我するのも、先ほどの御坂先輩も、自分と相手の実力を計り損ねた結果で同じ事ですの」
美琴「むぅ」
黒子「どうにもならなくなった時のための牙として使うなら……ある程度の格闘技術があってもいいと思いますの」
黒子「まあ一矢報いることができるだけで、結果は恐らくかわりませんけどね」
美琴「それにしても能力が使えないって結構大変なのね」
黒子「それはレベル5から見ればそうかもしれませんの」
黒子「確かに不都合な面が無いことも無いですが、慣れてしまってますからそうでもないですわ」
美琴「そんなもんなのね。私はそういうの嫌だけどね。それって麻痺してるようなもんだし」
黒子「麻痺……ですの」
美琴「そ、麻痺。不都合を不都合のまま諦めて享受しちゃうのは麻痺でしょ」
美琴「私だったら、不都合をどうにかしようと頑張るわ」
黒子「わたくし、何だか耳が痛いですの」
138: 2010/02/27(土) 14:55:50.30 ID:cKCzSCPC0
美琴「でも、これは強者の論理にすぎないかもね」
美琴「やっぱり能力があるとないとじゃ、人間が全然変わってくるって凄いわかったし」
美琴「私の代わりにレベル5だった佐天さんは本当に別人だったわ。あんなにイライラするような人間になってるとは思わなかった」
美琴「能力を鼻にかけた嫌味っぷりが酷いってもんじゃないわ」
黒子「まあ、そうなのですか。アナタ様も同じような感じかとわたくしは想像してましたの」
美琴「あら、また嫌味?」
美琴「ま、それは否定できないわ」
美琴「自分じゃあそこまでひどくないつもりだけど、持たざる者側から見たら似たような物かもしれないわね」
黒子「あら、冗談のつもりだったんですけれども」
美琴「こっちのアンタはホントに嫌な黒子ね」
美琴「ふぁああ、なんだか眠くなってきちゃった。そろそろ寝ることにするわ」
美琴「やっぱり能力があるとないとじゃ、人間が全然変わってくるって凄いわかったし」
美琴「私の代わりにレベル5だった佐天さんは本当に別人だったわ。あんなにイライラするような人間になってるとは思わなかった」
美琴「能力を鼻にかけた嫌味っぷりが酷いってもんじゃないわ」
黒子「まあ、そうなのですか。アナタ様も同じような感じかとわたくしは想像してましたの」
美琴「あら、また嫌味?」
美琴「ま、それは否定できないわ」
美琴「自分じゃあそこまでひどくないつもりだけど、持たざる者側から見たら似たような物かもしれないわね」
黒子「あら、冗談のつもりだったんですけれども」
美琴「こっちのアンタはホントに嫌な黒子ね」
美琴「ふぁああ、なんだか眠くなってきちゃった。そろそろ寝ることにするわ」
140: 2010/02/27(土) 14:59:07.20 ID:cKCzSCPC0
黒子「そうですか……」
黒子「では、わたくしはそろそろお暇しますの」
美琴「あ!!」
美琴「ちょっと待って、黒子に未来の情報を教えてなかった」
黒子「そういうのは聞いてしまうと未来が変わったりしてしまうのでは?」
美琴「どうなんだろう?」
美琴「わからないけど、銀行強盗は起こったし大丈夫なんじゃない?
美琴「結構重要な事だから聞いて損はないし、まあ参考程度に覚えとけばいいのよ」
黒子「それでは一応、聞いておきますの」
美琴「絶対に覚えておいてほしいのは、爆弾魔の犯人と幻想御手って事件の犯人なんだけど……」
黒子「では、わたくしはそろそろお暇しますの」
美琴「あ!!」
美琴「ちょっと待って、黒子に未来の情報を教えてなかった」
黒子「そういうのは聞いてしまうと未来が変わったりしてしまうのでは?」
美琴「どうなんだろう?」
美琴「わからないけど、銀行強盗は起こったし大丈夫なんじゃない?
美琴「結構重要な事だから聞いて損はないし、まあ参考程度に覚えとけばいいのよ」
黒子「それでは一応、聞いておきますの」
美琴「絶対に覚えておいてほしいのは、爆弾魔の犯人と幻想御手って事件の犯人なんだけど……」
142: 2010/02/27(土) 15:04:14.08 ID:cKCzSCPC0
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
美琴「ま、こんなところね。この情報をどう使うかはアンタ次第よ」
黒子「学園都市でそんな大事件が起きるなんて、わたくし信じられませんわ」
美琴「確かにそうかもね」
美琴「まあ、幻想御手は昏睡が起きれば事件の発生は確定だし、それから木山先生を取り押さえても遅くはないわ」
黒子「そうですわね。その方法なら確実にその幻想猛獣とやらを発生させずに事件を収束をさせることができますの」
黒子「爆弾魔の方は、明日から調査をして確証を得ることにしますわ」
美琴「それでいいと思うわ。頑張ってちょうだい」
美琴「うん、私が出来るのはこのくらいかな」
黒子「これだけの情報なら十分すぎてお釣りが出ますわよ」
美琴「黒子にはいろいろお世話になったからちょっとしたお礼ってやつよ」
黒子「それでは、有り難く頂戴しておきますの」
美琴「ま、こんなところね。この情報をどう使うかはアンタ次第よ」
黒子「学園都市でそんな大事件が起きるなんて、わたくし信じられませんわ」
美琴「確かにそうかもね」
美琴「まあ、幻想御手は昏睡が起きれば事件の発生は確定だし、それから木山先生を取り押さえても遅くはないわ」
黒子「そうですわね。その方法なら確実にその幻想猛獣とやらを発生させずに事件を収束をさせることができますの」
黒子「爆弾魔の方は、明日から調査をして確証を得ることにしますわ」
美琴「それでいいと思うわ。頑張ってちょうだい」
美琴「うん、私が出来るのはこのくらいかな」
黒子「これだけの情報なら十分すぎてお釣りが出ますわよ」
美琴「黒子にはいろいろお世話になったからちょっとしたお礼ってやつよ」
黒子「それでは、有り難く頂戴しておきますの」
144: 2010/02/27(土) 15:08:34.66 ID:cKCzSCPC0
美琴「……うん。じゃあ、もう寝るわ」
美琴「根拠はないんだけどさ。明日、目が覚めたら元に戻ってる気がするの」
黒子「…………」
美琴「だからアンタとはお別れよ」
美琴「ねぇ、こっちの私って扱いにくいんでしょ? それでも見捨てないでやってね」
黒子「ふふ……。本人に言われたら仕方ないですわね」
美琴「じゃあ、色々とありがとう。迷惑掛けたわね」
黒子「御坂先輩に迷惑をかけられるのは慣れっこですの。それにソレはお互い様ですから……」
美琴「ふふ、なんか色々あったけど楽しかったわ」
黒子「私も珍しい御坂先輩を見ることが出来て楽しかったですの」
美琴「おやすみ、遠い世界の黒子」
黒子「おやすみなさい、御坂先輩」
美琴「根拠はないんだけどさ。明日、目が覚めたら元に戻ってる気がするの」
黒子「…………」
美琴「だからアンタとはお別れよ」
美琴「ねぇ、こっちの私って扱いにくいんでしょ? それでも見捨てないでやってね」
黒子「ふふ……。本人に言われたら仕方ないですわね」
美琴「じゃあ、色々とありがとう。迷惑掛けたわね」
黒子「御坂先輩に迷惑をかけられるのは慣れっこですの。それにソレはお互い様ですから……」
美琴「ふふ、なんか色々あったけど楽しかったわ」
黒子「私も珍しい御坂先輩を見ることが出来て楽しかったですの」
美琴「おやすみ、遠い世界の黒子」
黒子「おやすみなさい、御坂先輩」
145: 2010/02/27(土) 15:11:50.44 ID:cKCzSCPC0
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
黒子「……さま。朝ですのよ」
黒子「もう起床時間ですの。起きて下さいまし」
ガバッ
美琴「く、黒子?!」
美琴「今、私のことなんて呼んだの?!」
黒子「ど、どうしたんですの? いきなり飛び起きたりして」
美琴「いいから、私のこと呼んで」
黒子「御坂……」
美琴「ッ!!!!」ビクッ!
黒子「お姉さま」
美琴「~~~黒子っ!!」
黒子「……さま。朝ですのよ」
黒子「もう起床時間ですの。起きて下さいまし」
ガバッ
美琴「く、黒子?!」
美琴「今、私のことなんて呼んだの?!」
黒子「ど、どうしたんですの? いきなり飛び起きたりして」
美琴「いいから、私のこと呼んで」
黒子「御坂……」
美琴「ッ!!!!」ビクッ!
黒子「お姉さま」
美琴「~~~黒子っ!!」
148: 2010/02/27(土) 15:15:09.17 ID:cKCzSCPC0
美琴「良かった! 本当に良かった……」ポロポロ
黒子「お、おおお、お姉さま、なんで泣いてるんですの?黒子に何か不備がありまして?」
美琴「ううん、違うの。ちょっと怖い夢を見たの。それで感情がコントロールできなくてね」
黒子「大丈夫ですの。お姉さま。怖い夢は目覚めてしまえば追いかけてきませんのよ」
美琴「ありがとね、黒子」
黒子「お姉さま……」サスサス
美琴「ッ!!ねえ、黒子。もういいわ。離してもらえるかしら? 今なら許してあげるわ」
サスサスサスサスサスサス
黒子「お姉さまのお尻やわらかいですの……」サスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサス
美琴「いい加減に触るのをやめなさいっつーの!!丸一日ぶりの電撃をくらいなさいっ!!!!」
シーン
美琴「あ、あれ? これってまさか……」
黒子「お、おおお、お姉さま、なんで泣いてるんですの?黒子に何か不備がありまして?」
美琴「ううん、違うの。ちょっと怖い夢を見たの。それで感情がコントロールできなくてね」
黒子「大丈夫ですの。お姉さま。怖い夢は目覚めてしまえば追いかけてきませんのよ」
美琴「ありがとね、黒子」
黒子「お姉さま……」サスサス
美琴「ッ!!ねえ、黒子。もういいわ。離してもらえるかしら? 今なら許してあげるわ」
サスサスサスサスサスサス
黒子「お姉さまのお尻やわらかいですの……」サスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサスサス
美琴「いい加減に触るのをやめなさいっつーの!!丸一日ぶりの電撃をくらいなさいっ!!!!」
シーン
美琴「あ、あれ? これってまさか……」
154: 2010/02/27(土) 15:23:33.56 ID:cKCzSCPC0
黒子「あらあら、お姉さまったら、電池切れのままなんですのね」
美琴「ああ、そっかー。そういえば電池切れだったわね」ホッ
黒子「ということはお姉さまに触るには今がチャンスですの!」キラーン
美琴「!?」ゾクッ!
美琴「ちょ、やめなさいってば!」
黒子「お断りですの!!!」
黒子「電撃の使えないお姉さまなんて、まな板の上の鯛ですの」
黒子「この黒子がキッチリ捌いて、美味しく食べてあげますわ」
美琴「く、黒子?!ちょ、どこ触ってるの? そこ、そこはダメだったら……いいっ、あんっ」
黒子「お姉さまああああ、お姉さまは最高ですのおおお!!」
美琴「いやぁあああああああ!!!」
美琴「ああ、そっかー。そういえば電池切れだったわね」ホッ
黒子「ということはお姉さまに触るには今がチャンスですの!」キラーン
美琴「!?」ゾクッ!
美琴「ちょ、やめなさいってば!」
黒子「お断りですの!!!」
黒子「電撃の使えないお姉さまなんて、まな板の上の鯛ですの」
黒子「この黒子がキッチリ捌いて、美味しく食べてあげますわ」
美琴「く、黒子?!ちょ、どこ触ってるの? そこ、そこはダメだったら……いいっ、あんっ」
黒子「お姉さまああああ、お姉さまは最高ですのおおお!!」
美琴「いやぁあああああああ!!!」
158: 2010/02/27(土) 15:32:17.85 ID:cKCzSCPC0
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
美琴「ハッ?! 夢か、あんな夢を見るなんて……」
黒子「おはようございます。御坂先輩」
美琴「御坂…先輩……?」
美琴「これは夢?……」
黒子「寝ぼけているなら顔を洗ってくることをお勧めしますの」
黒子「それとも……今日の日付でも確認しますか?」
美琴「今日は25日? それとも……17日?」
黒子「もちろん17日ですわ」
美琴「……ここは現実なの?」
黒子「ええ、現実ですの」
美琴「そう……」
美琴「結局、もどれなかったんだ……」
7月17日編につづく
美琴「ハッ?! 夢か、あんな夢を見るなんて……」
黒子「おはようございます。御坂先輩」
美琴「御坂…先輩……?」
美琴「これは夢?……」
黒子「寝ぼけているなら顔を洗ってくることをお勧めしますの」
黒子「それとも……今日の日付でも確認しますか?」
美琴「今日は25日? それとも……17日?」
黒子「もちろん17日ですわ」
美琴「……ここは現実なの?」
黒子「ええ、現実ですの」
美琴「そう……」
美琴「結局、もどれなかったんだ……」
7月17日編につづく
162: 2010/02/27(土) 15:35:34.98 ID:cKCzSCPC0
ストックが尽きたので一旦終了します
書き溜めが出来たらまたスレ立てします
保守、支援等ありがとうございました
書き溜めが出来たらまたスレ立てします
保守、支援等ありがとうございました
168: 2010/02/27(土) 15:56:23.04 ID:dM1d6YI40
え? 終わりなの? 面白かったのに…
引用: 「御坂先輩、朝ですの」
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