1: 2013/09/02(月) 18:31:26 ID:Qsoz.bjA
*初スレ(突発性)
*ホ〇くさい(かもしれない)
*色々ごめんなさい





ライナー「どうしてこうなった」

ベルトルト(戦士)「さあ…?」

ベルトルト(兵士)「僕が知りたいよ…」(半泣き)



ライナー「朝起きたら幼馴染みが増えてた。何これ怖い」

戦士ルト「ライナー、気をしっかり持ってくれ」

兵士ルト「ご、ごめん…」

ライナー「いや…謝らなくて良い。…こっちこそ取り乱してすまん」
進撃の巨人(34) (週刊少年マガジンコミックス)
2: 2013/09/02(月) 18:35:01 ID:Qsoz.bjA

ライナー「とは言ったものの」


ライナー「……どうすんだこれ」

戦士ルト「周りには隠しておくべきじゃないかな」

兵士ルト「え、でも…誰かに相談しない?僕達だけで解決出来そうにないよ」

戦士ルト「…それで上まで知れ渡って、生体検査とかされたらどうするんだよ。氏ぬだけならまだしも、正体がばれれば使命を果たせなくなるし、ライナーは勿論アニまで被害が及ぶだろ」

兵士ルト「え?何で?」

戦士ルト「……は?」

兵士ルト「と言うか、えぇと…あの、…使命って何のこと?」

戦士ルト「……」

ライナー「……ベルトルト、お前」

4: 2013/09/02(月) 18:45:58 ID:Qsoz.bjA
戦士ルト「……ライナー、こいつ始末しよう」

兵士ルト「っ!?」

ライナー「おい!?」

戦士ルト「こいつは僕の中の甘さだ。絶対いつか足枷になる。こうして分裂したのも、今の内に消してしまう為かも知れない。…その方が迷わなくて良いよ」

ライナー「いや、お前、だからって…!」

兵士ルト「な、何?どう言うこと?ら、ライナーはそっちの僕が言ってること解ってるの?」(半泣き)

戦士ルト「……泣くなよ気持ち悪い」

兵士ルト「ひっ」

ライナー「ベルトルト!」

6: 2013/09/02(月) 18:56:54 ID:Qsoz.bjA
戦士ルト「……場所を移そう。流石にもう皆起きるだろうし、…ここじゃ殺せない」

ライナー「おい!落ち着け!」

戦士ルト「僕が一番冷静だと思うけど」

兵士ルト「ら、ライナー…ど、どう言うこと?何でそっちの僕はそんなに怒って…こ、頃すって…?」

戦士ルト「…そうやって無自覚なところが苛つくんだよ、僕の癖に!…僕までそんな風になってたら誰がライナーとアニを守るんだよ。どうやって故郷に帰るんだ?目障りなんだよ!」

戦士ルト「人間ぶるなこの人ごろ……っ!!」

ライナー「ベルトルト!止めろ!!」

7: 2013/09/02(月) 19:04:40 ID:Qsoz.bjA
戦士ルト「……、……ごめんライナー」

ライナー「……いや、すまん、思わずでかい声で…、……ベルトルト?」


兵士ルト「あ、……あ…?え?あれ…?」


兵士ルト「僕、」


兵士ルト「ひとを、ころし……?」


ライナー「!!止めろ、良い、考えるな!!」

戦士ルト「……放っておきなよライナー。勝手に消えるかも知れない」

ライナー「ほっとけるか!!ベルトルト、落ち着け、何も考えなくて良いんだ」

兵士ルト「あ、う……っぁ」カタカタ

14: 2013/09/02(月) 23:08:53 ID:Qsoz.bjA
漸く手の震えとそこから伝播した胃痙攣が治まりました
投下

15: 2013/09/02(月) 23:09:58 ID:Qsoz.bjA
ライナー「……移動しよう」

兵士ルト「っ!?ら、ライナー…っ」

ライナー「馬鹿、何考えてんだ。オレがお前に何かする訳ないだろ」

兵士ルト「あ、…ご、ごめん…」ボロボロ

ライナー「…大丈夫だ、泣くな。見付かると騒ぎになる。…少し静かな場所で落ち着こう」

兵士ルト「う、うん…」

戦士ルト「…チッ」

16: 2013/09/02(月) 23:12:01 ID:Qsoz.bjA
―倉庫―

ライナー「……ここなら暫くは誰も来ないだろ。…大丈夫かベルトルト?」

兵士ルト「う、うん、ごめん」

戦士ルト「……ライナーはそっちの僕を『ベルトルト』にしたいんだ?」

ライナー「…、どっちもお前だろうが」

戦士ルト「そうだね、不本意なことに」

ライナー「……ベルトルト」

戦士ルト「……君まで泣きそうな顔しないでよ」

17: 2013/09/02(月) 23:16:32 ID:Qsoz.bjA
戦士ルト「それよりどうするの、これから」

ライナー「……朝飯までは時間がある。それまで少し考えよう。何か元に戻る方法があるかも知れん。分裂した切っ掛けか何か思い出せれば、対処の仕方も見付かるかも知れないしな」

戦士ルト「…。…解ったよ。ライナーがそう言うなら」

兵士ルト「……あ、のさ、…ライナー」

ライナー「ん、どうした?」

兵士ルト「……少し、…二人にさせて、欲しい。そっちの僕と」

ライナー「…、…いや、それは…」

兵士ルト「だ、大丈夫」

兵士ルト「話がしたいんだ。…多分、こんな時でもないと…出来ないから」

ライナー「……だが」チラ

戦士ルト「…そんな顔しなくても何もしないよ。そう言うことなら僕だって言いたいことがある」

兵士ルト「……ライナー」

ライナー「……。…解った」

18: 2013/09/02(月) 23:23:57 ID:Qsoz.bjA
戦士ルト「……で?」

兵士ルト「……君は」

兵士ルト「……いや、君も、『僕』なんだよね?」

戦士ルト「そうだね。…いや、僕の方が本来の僕だよ。…君は」

戦士ルト「君は馬鹿みたいな幻想に捕まった頭の悪い妄想の産物だ。君は要らない。僕にも、ライナーにもだ」

兵士ルト「……」

戦士ルト「…ライナーもライナーだよ。どうせ僕の一部だからって情がわいてるんだ。必要ないのにね。君はよく泣くけど、ライナーが泣かれると弱いのに知っててやってるんだろ?気持ち悪い」

戦士ルト「早く消えてくれ。見るに耐えないんだよ」

戦士ルト「……『こっち側』になんて、絶対に居られないんだ。ライナーがぐらついてる今、僕までそんな風になるなんてあっちゃいけない。ライナーとアニを連れて帰るんだ、帰るんだよ、だから消えて」

兵士ルト「……ねぇ」

戦士ルト「消えろ、…消えてよ、何なんだよ、何なんだ…!消えてくれよ!!邪魔なんだよ、『こっち側』への未練なんか!!」

兵士ルト「……!」

19: 2013/09/02(月) 23:29:34 ID:Qsoz.bjA
戦士ルト「もう引き返せないんだよ!!」

戦士ルト「やらなきゃいけない『誰か』に僕達は選ばれた、実行した!!」

戦士ルト「馬鹿だよ、君もアニも、ライナーも!!解ってる筈だろ、僕達は!!」

兵士ルト「…人頃し?」

戦士ルト「っ!」

兵士ルト「…ごめんね」

戦士ルト「何だよ、何が…」

兵士ルト「…綺麗に消えられなくて」

20: 2013/09/02(月) 23:31:08 ID:Qsoz.bjA
兵士ルト「…馬鹿みたいな幻想、…妄想の産物。…そうだね、…きっと、そうなんだと思う」

兵士ルト「……僕は、…何も覚えてない。君の言ってる『人頃し』も、『使命』も」

兵士ルト「でも、君が嘘を吐いてないのは解るよ。…きっと僕は…本当に、どうしようもない罪を犯したんだろう」

兵士ルト「……ごめんね」

兵士ルト「幸せも涙も、全部僕が君から奪った」

戦士ルト「……っ」

21: 2013/09/02(月) 23:33:12 ID:Qsoz.bjA
兵士ルト「…ごめんね」

戦士ルト「何で、……泣くんだよ…」

兵士ルト「君の分、…かな…奪ったなら、せめて」

戦士ルト「僕は要らない、そんなもの…!持ってたって何になるんだよ、」

兵士ルト「…うん」

戦士ルト「痛いだけだろ、苦しいだけだろ、辛いだけだろ…!要らない、邪魔なんだ、持ってちゃ駄目なんだよ…!」

兵士ルト「うん…」

戦士ルト「僕は、…僕らは」

兵士ルト「うん」

兵士ルト「僕達は、」

「「――『戦士』だから」」

22: 2013/09/02(月) 23:34:09 ID:Qsoz.bjA
戦士ルト「…解ってるなら…何で」

兵士ルト「……僕もやっぱり、『僕』だから」

兵士ルト「君の、…いや、『僕達』の弱さは、全部僕が引き受けるよ」

兵士ルト「『君』が痛くないように、辛くないように、苦しくないように」

兵士ルト「全部、僕が持っていく」

兵士ルト「……でも、きっと」

兵士ルト「僕は完全には、消えられないと思う」

兵士ルト「……僕も、やっぱり、『僕』だから」

戦士ルト「……」

23: 2013/09/02(月) 23:34:50 ID:Qsoz.bjA
戦士ルト「……いつか、…ううん、きっともうすぐ」

戦士ルト「僕は『戦士』になりきらなきゃいけない。『兵士』でなんていられなくなる」

兵士ルト「……うん」

戦士ルト「その時、…ライナーを支えるのが僕の役目だ。…支えなんか、要らなかったライナーが、…あんな風になったのを、僕は止められなかった」

兵士ルト「うん…」

戦士ルト「だから」

戦士ルト「その時、まだ僕の中に『君』が居たとしても」

戦士ルト「……きっと棄ててみせる。…君を、…『人間』でいたいなんて、甘さを」

兵士ルト「努力するよ」

戦士ルト「するのは僕だよ」

兵士ルト「僕も一緒にするよ。二人の方が心強いだろ?」

戦士ルト「……『一人』だろ、僕らは」

兵士ルト「……うん、そうだね」

24: 2013/09/02(月) 23:36:00 ID:Qsoz.bjA
兵士ルト「ねぇ」

戦士ルト「…何」

兵士ルト「必ず、――帰ろうね。故郷に」

戦士ルト「……当たり前だ。…僕らには」


「――もう、それしかないんだから」

25: 2013/09/02(月) 23:50:37 ID:Qsoz.bjA
「ライナー」

ライナー「!ベルトルト!…おい、もう一人は…」

ベルトルト「戻ったよ。…不安なら倉庫見てみるかい?氏体も血もないよ」

ライナー「別に疑ってねぇよ、馬鹿。……にしても、どうやって戻ったんだ?」

ベルトルト「解んない」

ライナー「解んないってお前」

ベルトルト「分裂の原因も切っ掛けも解らないんだ、元に戻るのも同じだよ。…話してたら戻ってたんだ」

ライナー「…そうか」

26: 2013/09/02(月) 23:55:03 ID:Qsoz.bjA
ライナー「……ベルトルト、お前、今…」

ベルトルト「うん?」

ライナー「…、いや…」

ベルトルト「……どっちだろうね。僕も良く解らないよ」

ライナー「……ベルトルト」

ベルトルト「でも、どっちでも変わらない事はあるから。……それが解ったのだけは、良かったかな」

ライナー「……そうか」

ベルトルト「ライナー」



ベルトルト「――帰ろうね、きっと」




27: 2013/09/02(月) 23:57:21 ID:Qsoz.bjA
最後まで読んで下さった方、ありがとうございました!!

28: 2013/09/02(月) 23:59:51 ID:1C9n6.js
乙!
凄い良かった!

引用: ライナー「ベルトルトが分裂(物理)した」