1: 2009/10/02(金) 16:05:06.26 ID:eFmubhzvO
水銀燈「…」

コジコジ「何って、コジコジはコジコジだよ?」

水銀燈「名前じゃないわよ!」

コジコジ「?」

水銀燈(…尻尾がある)

コジコジ「その羽、カラスみたいだねぇ」

水銀燈「黙りなさい!」

5: 2009/10/02(金) 16:10:27.83 ID:eFmubhzvO

コジコジ「黙れだなんて酷いなぁ」

水銀燈「大体貴方、何処から入ってきたのよ!」

コジコジ「あてもなくふらふらと飛んでたらこのあばら屋にたどり着きましたとさ」

水銀燈「飛ぶ…って、飛べるの?」

コジコジ「コジコジは飛べるよ?」

水銀燈「さ、最近の猿は飛べるのねぇ…」

コジコジ「猿じゃないよ、コジコジだよ」

水銀燈「…」

8: 2009/10/02(金) 16:14:33.70 ID:eFmubhzvO
コジコジ「ところでここは一体何処でしょう?」

水銀燈「え?廃教会よ」

コジコジ「?」

水銀燈「…日本よ」

コジコジ「?」

水銀燈「…地球」

コジコジ「あ!人間界だね」

水銀燈「何言ってるのコイツ…」

10: 2009/10/02(金) 16:18:57.54 ID:eFmubhzvO
コジコジ「人間界に着いちゃうなんてついてるなぁ」

水銀燈「そ、そう。良かったわね」

水銀燈(あんまり関わりたくないわぁ…)

コジコジ「この度は誘っていただいてありがとうございます」

水銀燈「誘ってないわよ」

コジコジ「キミの名前は?」

水銀燈「…水銀燈」

コジコジ「あはは、変な名前だね!あはは!」

水銀燈「アンタに言われたくないわよ!」

16: 2009/10/02(金) 16:24:30.36 ID:eFmubhzvO
コジコジ「しかし汚い場所ですなぁ」

水銀燈「…否定はしないわ」

コジコジ「次郎くん家といい勝負だね」

水銀燈「次郎って誰よ」

コジコジ「半魚鳥だよ」

水銀燈「半魚…え?」

コジコジ「飛べない鳥、泳げない魚。それが半魚鳥」

水銀燈「ちょっと何言ってるか分からない」

21: 2009/10/02(金) 16:28:59.31 ID:eFmubhzvO
コジコジ「そうだ!」

水銀燈「な、何よ急に…」

コジコジ「せっかくだから遊ぼうか」

水銀燈「やぁよ。一人で遊びなさい」

コジコジ「ふぅん…じゃあそうするよ」

ふわふわ…

コジコジ「じゃあね、さようならー」

水銀燈「飛んだ!?…って行っちゃった」

コジコジ「らんららーんらんららーん…」

25: 2009/10/02(金) 16:32:04.23 ID:eFmubhzvO
水銀燈「メイメイ、今はあんな猿が流行ってるのかしら?」

メイメイ「…」

水銀燈「そうよね、そんなハズないわよねぇ…」

水銀燈「…気晴らしにメグの所に行こうかしら」

ばさっ

28: 2009/10/02(金) 16:35:19.30 ID:eFmubhzvO
ガシャン!

めぐ「出てけ!私に関わるな!」

看護師「…め、めぐちゃん」

めぐ「うるさいうるさいうるさい!」

看護師「…分かったわ」

パタン

めぐ「ぜぇ、ぜぇ…」

コジコジ「やぁ、元気だね」

めぐ「えっ」

31: 2009/10/02(金) 16:38:57.63 ID:eFmubhzvO
――――………

水銀燈「今日のめぐはどうかしら。落ち着いてれば良いけれど…」

水銀燈「…めぐー」

コジコジ「おやまぁ」

水銀燈「ぶっ!?」

コジコジ「久しぶりだね、コジコジは元気だよ」

水銀燈「まだ別れて5分も立ってないわよぉ!」

コジコジ「そうかなぁ」

水銀燈「って、何で病室に居るのよ!」

32: 2009/10/02(金) 16:44:11.59 ID:eFmubhzvO
めぐ「 」

水銀燈「ああっ!アンタ何やってるのよ!」

コジコジ「挨拶したら寝ちゃったんだ。よっぽど眠たかったんだろうね」

水銀燈「そんな訳じゃないと思うけど…」

コジコジ「?」

水銀燈(コイツは野放しにするのは危険すぎるわねぇ…)

水銀燈「こ、こ…コジコジ?」

コジコジ「何?」

34: 2009/10/02(金) 16:48:18.17 ID:eFmubhzvO
水銀燈「貴方、何処から来たの?」

コジコジ「メルヘンの国だよ」

水銀燈「メルヘン?そんな国あったかしら…」

コジコジ「地球じゃないもん」

水銀燈「はぁ!?ふざけるのも大概にしなさい!」

コジコジ「ふざけてないもん。ひどいよ水銀燈!えーんえーん」

水銀燈「あっ、泣かないで頂戴…」

コジコジ「えーんえーん」

水銀燈「困ったわぁ…そうだ!」

40: 2009/10/02(金) 16:53:33.55 ID:eFmubhzvO
水銀燈「コジコジ!ほら、みんな大好き乳酸菌よぉ」

コジコジ「?」

水銀燈「美味しいから飲んでみなさい」

コジコジ「…」ゴクゴク

コジコジ「あぁ~美味しいなぁ~」

水銀燈「はぁ…疲れるわぁ」

コジコジ「やかん君のお茶が飲みたくなってきたなぁ」

水銀燈「やかんに君付け?」

コジコジ「やかんじゃないよ、やかん君だよ」

水銀燈「…」

41: 2009/10/02(金) 17:00:03.56 ID:eFmubhzvO
コジコジ「やかん君はやかん人間なんだよ」

水銀燈(私がおかしいの?私が?)

コジコジ「そうだ!一緒にやかん君のお茶を飲みに行こうよ」

水銀燈「はぁ?」

コジコジ「さ、行こう」

ガシッ

水銀燈「えっ」

コジコジ「うーん」

ピカッ!

水銀燈「えっ…nのフィールド!?」

42: 2009/10/02(金) 17:03:31.65 ID:eFmubhzvO
コジコジ「ぴゅーん」

水銀燈「は、放しなさい!」

コジコジ「いいからいいから」

水銀燈「メ、メイメ…」

しゅーーーん…

メイメイ「…」オタオタ

メイメイ「!」

43: 2009/10/02(金) 17:08:05.05 ID:eFmubhzvO
真紅「…!」

翠星石「どうしたですか?」

真紅「水銀燈の気が…消えたのだわ」

翠星石「何言ってるですかコイツは」

真紅「あら?気のせいかしら」

雛苺「気とか痛々しいの」

真紅「…」グスン

コンコン

雛苺「?」

翠星石「あ…メイメイ!?」

真紅「何ですって!?」

44: 2009/10/02(金) 17:15:04.67 ID:eFmubhzvO
ピカッ!

コジコジ「ふぅ、着いた着いた」

水銀燈「うっ…一瞬!?」

コジコジ「コジコジが見つけたんだ。学校の鏡が光ってたから触ったら人間界に行けたんだよ」

水銀燈「アンタ、何者よ…」

コジコジ「コジコジはコジコジだよ」

水銀燈「…聞くだけ無駄みたいねぇ」

コジコジ「?」

46: 2009/10/02(金) 17:35:01.78 ID:eFmubhzvO
次郎「あ、コジコジ!」

コジコジ「次郎くん!相変わらず憎たらしい顔だね」

次郎「君に言われたくないね」

コジコジ「ご覧よ水銀燈。これが半魚鳥の次郎くんだよ」

水銀燈「」

コジコジ「あれ?気絶してる」

次郎「なんだコイツ?」

47: 2009/10/02(金) 17:52:22.55 ID:eFmubhzvO
水銀燈「…」

次郎「へぇ、人間界に行ったのか」

コジコジ「そうだよ」

次郎「いいなぁ、俺にも一声かけてくれてもよかったじゃないか」

コジコジ「コジコジがそんな事すると思う?」

次郎「いや、思わないね」

コジコジ「そうそう、水銀燈にやかん君のお茶を飲ませたいんだよ」

次郎「やかん君なら教室に居たぞ」

コジコジ「水銀燈、起きなよ」

水銀燈「うーん…」

50: 2009/10/02(金) 18:06:48.60 ID:eFmubhzvO
水銀燈「はっ!」

コジコジ「お早う。今日も良い天気だね」

水銀燈「うるさい!…ん?」

次郎「あ、どうも」

水銀燈「ぎゃーーー!」

バリーン!

コジコジ「おーい、何処に行くのさ?」

次郎「おお、飛んでる。いいなぁ」

51: 2009/10/02(金) 18:16:03.07 ID:eFmubhzvO
水銀燈「な、な、なによ今の。非常識にも程があるわぁ!」

水銀燈「逃げなきゃ、逃げなきゃ…」

3年インコ組(セキエイ)

水銀燈「あそこに入ってどうするか考えましょう!」

53: 2009/10/02(金) 18:28:01.78 ID:eFmubhzvO
ガラッ

水銀燈「お邪魔するわぁ!」

コソコソ

水銀燈「壁際にいればさっきの変なヤツには見つからないハズだわ」

カメ吉「お、君は誰だい?」

水銀燈「後にして頂戴」

やかん君「始めてみる娘だね」

テル子「可愛いわ!生徒かしら」

水銀燈「…ん?」

カメ吉「何だい?」




水銀燈「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!」

55: 2009/10/02(金) 18:34:15.60 ID:eFmubhzvO
ぎゃぁぁぁぁぁ…

次郎「おい、何だか大事になってないか?」

コジコジ「さてどうでしょうか?」

次郎「何言ってるんだよ、さっきの悲鳴を聞いただろう?」

コジコジ「あれはやかん君の声じゃないの?」

次郎「あんなに甲高くないだろ!やかん君も男だぞ」

56: 2009/10/02(金) 18:43:43.37 ID:eFmubhzvO
ガラッ

次郎「今の声は何なんだ?」

コロ助「あ、二人とも何処に行ってたんだよ」

コジコジ「人間界に行って、水銀燈がやかん君のお茶を飲むんだよ」

ゲラン「キミは何を言ってるんだよ…」

次郎「相手にするなよ」

水銀燈「いや、いや、もういや。助けて…」ガタガタ

ペロちゃん「大丈夫よ、落ち着いて…」

正月君「何だか怯えてるんだよ。何か知らないかい?」

コジコジ「あ、水銀燈」

水銀燈「うぅ…あっ、コジコジ!どういう事よこれ!?」

コジコジ「どうなんでしょう?」

59: 2009/10/02(金) 18:59:24.01 ID:eFmubhzvO
水銀燈「何よここ!化け物ばかりじゃない!あんなに顔が大きいの始めて見たわよ!」

ゲラン「あの娘、割りとキツいこと言うんだね」

ジョニー「でも事実だもん。仕方ないよ」

ゲラン「…ああ、全くだよ」

コジコジ「見た目は気持ち悪いのも多いけどみんな優しいよ」

コロ助「おい、滅多なこと言うなよ…」

コジコジ「ほら、おいでよ。やかん君のお茶を飲もうよ」

水銀燈「…分かったわよぉ」コソコソ


63: 2009/10/02(金) 19:12:31.04 ID:eFmubhzvO
コジコジ「さぁやかん君、いつもの様に沸騰しておくれ」

やかん君「藪から棒に何だいコジコジ?」

コジコジ「水銀燈にやかん君のお茶を飲ませる約束をしたんだとさ」

水銀燈「見れば見るほど不思議な体をしてるわね…」

やかん君「うん。自分でも不思議だよ」

やかん君(この娘…以外と可愛いな。ちっちゃい娘もいいかも…)

やかん君(うぅ、でも僕はペロちゃんが…ペロちゃん!)

やかん君「ううぅぅぅーーん!」

ピィィィィーーーー!

水銀燈「ひぃぃぃぃぃ!?」ビクッ

65: 2009/10/02(金) 19:22:56.90 ID:eFmubhzvO
カメ吉「おぉっ、やかん君が沸騰したぞ!」

コジコジ「お茶だお茶だー」

水銀燈「湯気が!ひぃぃぃぃぃ…」

次郎「落ち着きなよ、日常茶飯事だからさ」

水銀燈「そ、そうなの?…取り乱したわ」

次郎「まぁ初めて見る分には驚くだろうね」

水銀燈「ありがとう、半魚鳥。助かったわ」

次郎「うん。次から出来れば名前で読んでほしいね」

67: 2009/10/02(金) 19:36:36.96 ID:eFmubhzvO
コジコジ「水銀燈は湯呑みを持ってるの?」

水銀燈「ゆ…湯呑み?」

カメ吉「ああ。お茶を飲むのに湯呑みが無いと話にならないだろ?」

水銀燈「湯呑みなんか持ち歩いてるワケないでしょ!」

コジコジ「コジコジはいつも持ち歩いてるよ」

カメ吉「僕もだよ。やかん君のお茶を飲み逃すわけにはいかないからね」

水銀燈「…そ、そう」

カメ吉「キミは持ち歩いてないのかい?」

水銀燈「普通は持ち歩かないわよぉ…」

71: 2009/10/02(金) 19:47:16.91 ID:eFmubhzvO
カメ吉「分かったよ。僕の予備の湯呑みを貸してあげる」

水銀燈「…ありがとう」

やかん君「はいコジコジ」コポポポ

コジコジ「うわーい」

やかん君「はい、えーと…」

水銀燈「水銀燈よ」

やかん君「そうそう、水銀燈」コポポポ

水銀燈「あ、ありがとう…」

水銀燈(顔から出たお茶…飲めるのかしら)

84: 2009/10/02(金) 20:22:24.84 ID:eFmubhzvO
コジコジ「あぁー、美味しいなぁ」

カメ吉「うん。相変わらずの美味しさに頭が上がらないよ!」

やかん君「そんな、大袈裟だよ…」

水銀燈「…ええい、ままよ」ズズズ…

水銀燈「!…美味しいわぁ!」

コジコジ「へぇ、良かったね」

やかん君「そう言って貰えると嬉しいよ」

87: 2009/10/02(金) 20:33:37.77 ID:eFmubhzvO
水銀燈「こういうお茶も良いわねぇ…」ズズズ

次郎「いいなぁ。カメ吉やコジコジは見慣れてるけどさ」

コロ助「ああ。水銀燈が飲んでるお茶はなんか美味しそうだよな」

ゲラン「なあドーデス、私に湯呑み貸してくれよ」

ドーデス「やだ」

水銀燈「美味しいわぁ、美味しいわぁ…」ホロリ

コジコジ「あらやだ、泣いちゃって」

次郎「バカ、茶化すなよ」

90: 2009/10/02(金) 20:44:40.00 ID:eFmubhzvO
水銀燈「ここに来てからやっとほっと出来たから…」

ペロちゃん「大変だったのね…」

テル子「…コジコジ、一体何やったの?」

コジコジ「水銀燈を人間界から連れてきただけだよ」
テル子「人間界ですって!?」

91: 2009/10/02(金) 21:03:09.24 ID:eFmubhzvO
次郎「おいおい、驚くようなことじゃないだろ」

コロ助「そうそう、コジコジだって遊んでたらいつの間にか地球に着いてる、とかよくある話だろ」

コジコジ「そうなの?」

コロ助「あのなぁ…」

水銀燈「そ、そうよ!コジコジ、あんたどうやってnのフィールドを開いたの?」

コジコジ「Mはヒョードル?」

水銀燈「nのフィールドって言ってるでしょ!」

92: 2009/10/02(金) 21:09:24.65 ID:eFmubhzvO
水銀燈「nのフィールドは普通開けない筈よ!」

コジコジ「あの鏡の事?」

水銀燈「そうよ!」

次郎「キミ、又なんかやらかしたのかい?」

コジコジ「そんな事ないよ。ただコジコジは鏡に入って人間界に行っただけだよ」

正月君「大事じゃないか!」

ハレハレ「相変わらず滅茶苦茶なヤツだね」

ゲラン「コジコジ、ちょっとやってみなよ」

コジコジ「いいよ。みんなおいでよー」

93: 2009/10/02(金) 21:17:24.38 ID:eFmubhzvO
――――………

コジコジ「この鏡だよ」

ドーデス「ふむ、大きいが古すぎるため誰も使ってない鏡…だったな」

コロ助「教室から遠すぎるし不便なんだよな」

次郎「あぁ。何を考えてこんなもん置いたんだろうな」

水銀燈「只の鏡…」

コジコジ「コジコジはただ、この鏡から何処かに行ければ良いのに…って思ったんだよ。そしたらね」

ピカッ

水銀燈「か、鏡が…!」

97: 2009/10/02(金) 21:30:36.77 ID:eFmubhzvO
コジコジ「ね、光ったでしょ?」

水銀燈「き、きゃああああ!」ズブズブ

テル子「あっ、水銀燈ちゃん!」

スッ!

コジコジ「あ、そういえば釣りをするんだった!」

ふわふわ…

コジコジ「じゃーねー、みんなまた明日ー!」

次郎「バカ!水銀燈が吸い込まれちまったぞ!」

コジコジ「大丈夫だよ。人間界に戻れたと思うからさ」

コロ助「ホントかよ…」

コジコジ「らんららーん、らんららーん…」

ゲラン「いいのかなぁ…」

次郎「さぁ。でもここから人間界に行けるのか。便利だなぁ」

コロ助「ああ。便利だよな」

100: 2009/10/02(金) 21:40:42.76 ID:eFmubhzvO
ピカッ!

水銀燈「ぎゃっ!」ボトッ

水銀燈「いたあ…ん?ここは…地球かしら?」

水銀燈「…コジコジ?」

しーーん…

水銀燈「…いないのね。疲れた…」

水銀燈「…でも、騒がしいのが居なくなると少し寂しいわねぇ」

水銀燈「…」

ガラッ

水銀燈「えっ」

翠星石「ん?」

101: 2009/10/02(金) 21:46:01.71 ID:eFmubhzvO
翠星石「何だ水銀燈ですか…水銀燈!?」

水銀燈「…何よ」

翠星石「そりゃこっちの台詞です!真紅、水銀燈ですぅ!」

水銀燈「…帰らせてもらうわぁ」

翠星石「ひぃぃぃ、殺され…え?」

水銀燈「お邪魔したわぁ」スッ

翠星石「あっ、まちやがれです…」

真紅「水銀燈ですって!?」

翠星石「…nのフィールドに逃げられたです」

102: 2009/10/02(金) 21:50:40.81 ID:eFmubhzvO
水銀燈「…はぁ、あれは夢だったのかしら。よく考えたらあり得ないわね」

コロン

水銀燈「あら、何かしら?」

【カメ吉】

水銀燈「ゆ、湯呑み…。やっぱり現実よね」

水銀燈「…挨拶もさせないなんて、適当なヤツねぇ…コジコジってば」



水銀燈「…」

104: 2009/10/02(金) 21:54:24.25 ID:eFmubhzvO
コジコジ「実はコジコジ、水銀燈に手紙を書いてこっそり忍ばせたんだよ」

次郎「へぇ、キミにしちゃなかなか粋な計らいじゃないか」

ルル「まぁ、素敵よコジコジ」

コジコジ「気づいてくれるかな?気づいてくれるよね。そうだよね」

コロ助「知らないよ…で、何て書いたんだい?」

105: 2009/10/02(金) 21:58:18.68 ID:eFmubhzvO
水銀燈「あらメイメイ、ただいま。」

メイメイ「…」ボロッ

水銀燈「どうしたのよ…まぁいいけど」

カサッ

水銀燈「ん?ポケットに紙?」

すいぎんとうへ コジコジ

水銀燈「もしかして…手紙!?」



【すいぎんとうへ げんきんだしな】


水銀燈「 」

108: 2009/10/02(金) 22:01:42.89 ID:eFmubhzvO
次郎「バカ!また間違えてるぞソレ…」

コロ助「ジョニーに止めを刺した内容とおんなじじゃないか!」

コジコジ「あはは、あはは」

ルル「笑ってる場合じゃないわよ…」

コジコジ「大丈夫。近いうちに遊びに行くからさ」

次郎「ホントかよ…」

113: 2009/10/02(金) 22:17:13.09 ID:eFmubhzvO
―――………

数日後、nのフィールド

蒼星石「翠星石、僕は君を断ち切る」

翠星石「い、いやです!蒼星石!」

水銀燈「あっはははは!あんなに仲良し姉妹だったのにねぇ!」

真紅「水銀燈…!」

水銀燈「これがアリスゲームなのよぉ!お馬鹿さぁん…」



コジコジ「聞いた次郎君、お馬鹿だって」

次郎「あぁ聞いたとも。随分偉そうじゃないか」

水銀燈「ブフォォ!?」

114: 2009/10/02(金) 22:22:46.56 ID:eFmubhzvO
コジコジ「やぁ、久し振りだね水銀燈」

蒼星石「いや、水銀燈はあっち…何だいキミは。非常識ななりをしてるじゃないか」

コジコジ「ご覧よ次郎君。センスの欠片もない帽子を被ってらっしゃる」

次郎「確かにダサいけど、初対面の相手に失礼なこと言うなよ…」

蒼星石「…」イラッ

翠星石「な、な…?」

真紅「何よあれ!?何…なんてナンセンス!鳥?魚!?」

JUM「頭痛くなってきた…」

コジコジ「おーい、水銀燈ー!」

水銀燈「コジコジ、あんたねぇ…空気読みなさいよ!」

116: 2009/10/02(金) 22:27:47.38 ID:eFmubhzvO
コジコジ「こないだの手紙読んだ?」

水銀燈「げんきんだしなって書いてあったわよ…」

次郎「やっぱりか。コジコジ、キミは文字くらいきちんと書けるようになれよ」

水銀燈「ま、でも悪い気はしなかったわよ」

コジコジ「へぇ、良かったね次郎君」

次郎「俺に振るなよ。明らかにキミの話じゃないか」

水銀燈「あの、いまちょっと取り込み中なの。また今度にしてくれないかしら?」

118: 2009/10/02(金) 22:34:05.26 ID:eFmubhzvO
コジコジ「それは無理な話なのでした。めでたしめでたし」

水銀燈「はぁ?」

次郎「だって…」

コロ助「おーいコジコジ、先に行くなよ!」

ゲラン「なんか見にくい場所だな、ドーデス」

ドーデス「ああ。だが山道を歩くよりマシだろう」

カメ吉「おや?水銀燈じゃないか」

やかん君「以外と簡単に会えるものだね」

テル子「でもなんか取り込み中みたいね」

ルル「…そうみたい」


コジコジ「みんなで水銀燈に会いに行く話になったんだよ。おかしいねー」

水銀燈「何やってんのよぉ…よりによってこんな時に」

119: 2009/10/02(金) 22:39:44.98 ID:eFmubhzvO
やかん君(あぁ、やっぱり水銀燈は可愛いな。でも、僕はペロちゃんが…)

やかん君「うぅぅーーー!」ピーーーッ

カメ吉「おぉ、なんの前触れもなく沸騰するだなんて、流石だよやかん君」

コジコジ「わーい、お茶だお茶だー」

ドーデス「どれ、私も貰おうか」

水銀燈「…私も」

カメ吉「お?キミもやるじゃないか水銀燈」

蒼星石「……」イライラ

真紅「ひぃぃぃぃぃ!何よあれ、やかんが喋ってる!」

JUM「…コスプレ大会か?」

122: 2009/10/02(金) 22:47:53.19 ID:eFmubhzvO
雛苺「うわぁ…てるてる坊主さんなのー!」

テル子「うふふ、てるてる坊主のテル子よ。」

コロ助「ふっふ、雪だるまのコロ助もいるぜ?」

雛苺「ヒナは雛苺なのよー!」

真紅「雛苺!一応アリスゲームなのよ…」

ルル「天使のルルも居るわよ。えー、ヒナちゃん?」

雛苺「うやーい、すごいのすごいの!感動したのよー!」

真紅「…」

125: 2009/10/02(金) 22:55:11.35 ID:eFmubhzvO
蒼星石「この茶番は何だい水銀燈!」

水銀燈「言いたいことは分かるけど…コジコジが絡むとどうも戦う気になれないのよ」

蒼星石「おかしい!お父様はこんな展開を望むはずがない!」

ゲラン「若者よ、何を急いでおる」

蒼星石「部外者は黙ってくれないかい?」

ゲラン「私は太陽の王様、ゲランである」

ドーデス「そして私は雷の王様ドーデス。無礼だぞ」

蒼星石「…こんなバカ面の王様がいるはずない」

ゲラン「あーー!お前も私をバカにするのか!ひどいよひどいよひどいよ!」ジタバタ

蒼星石「えっ、ちょ…」

ドーデス「私はしーらない」

蒼星石「…」

130: 2009/10/02(金) 23:03:21.14 ID:eFmubhzvO
真紅「帰りたい…」

JUM「あのピリピリとした雰囲気がガラッと崩れ去ったな…」

コジコジ「こんにちはー」

真紅「えっ、あぁ…コジコジ、だったかしら」

コジコジ「キミの髪の毛、バナナと同じ色だね」

真紅「」

JUM「プッ」

翠星石「ブフォォ!バ、バナナ…」プルプル

次郎「そんなに笑うなよキミ。可哀想だろ」

翠星石「だって、バナナ…ぎゃああああああああ!化け物ですぅ!」

次郎「だから半魚鳥だって。半々なんだよ。ハーフ!」

132: 2009/10/02(金) 23:08:09.01 ID:eFmubhzvO
コジコジ「みんな面白い人だね。愉快愉快」

水銀燈「…まぁ、私の妹ですもの」

カメ吉「へぇ、似てないよな」

やかん君「うん。とても似つかないよね」

コジコジ「へぇ、みんなでメルヘンの国に来ればいいのにね…」

コジコジ「じゃあいまから行こうか!」

ピカッ!

蒼星石「!?nのフィールドが!」

真紅「崩れ…キャアア!」

134: 2009/10/02(金) 23:13:13.69 ID:eFmubhzvO
パッ!

水銀燈「えっ」

蒼星石「こ…ここは」

真紅「まぁ、泉だわ」

次郎「あれ?物知りじいさんの泉じゃないか」

コロ助「結局戻ってきちまったな…何で?」

雛苺「うわーい、コロ助登りなのー!」

コロ助「あだだ!」

コジコジ「不思議だねぇ、不思議不思議。イッヒッヒッヒッ」

次郎「そりゃ不思議屋の笑い方だろ…」

135: 2009/10/02(金) 23:16:25.96 ID:eFmubhzvO
コジコジ「そうだ、せっかくだから物知りじいさんに挨拶しとかなきゃね、水銀燈!」

水銀燈「物知りじいさん?」

蒼星石「何だいそのナンセンスな名前は」

コジコジ「おーい、物知りじいさーん!」

ゴボゴボ…

翠星石「ん?」

138: 2009/10/02(金) 23:26:53.12 ID:eFmubhzvO
じいさん「何だね、今食事中なんだぞ」

翠・蒼・紅・JUM「…」バタッ

カメ吉「おい、気絶したぞ」

水銀燈「そりゃろくろ首が出てくりゃ気絶するわよぉ」

コジコジ「あーあ、じいさんのせいだってさ」

じいさん「何?ワシのせいな訳?」



こうしてドールズはメルヘンの国の洗礼を受けました。
人間界に戻れる日は来るのでしょうか?
全てはコジコジの気分次第…


水銀燈「まぁ私はどっちでもいいけれど。ねぇコジコジ?」

コジコジ「?」

おしまい

139: 2009/10/02(金) 23:27:49.86 ID:0+9trN+k0
ものすごい打ち切り臭
まあいいや>>1乙

140: 2009/10/02(金) 23:28:27.10 ID:G7oymNyZ0
なかなか乙

142: 2009/10/02(金) 23:30:00.54 ID:eFmubhzvO
ローゼンとコジコジのSSって前代未聞じゃなかろうか?
何はともあれ短めにあっさり終わらせた。
地味にコロ助登りが可愛い気がする

読んでくれた方乙っした!

引用: 水銀燈「な、何よ貴女…?」コジコジ「?」