1: 2009/12/12(土) 17:16:16.28 ID:J9REkIc30
『さあ、いよいよ始まりました究極の人形タッグトーナメント!』

『本来なら第2回超人オリンピック・ザ・レザレクション
 として行われるはずだったこの大会ですが――』

『直前に何と予選通過超人全員の下へ命を持った人形たちが現れたのです!』

『“ろーぜんめいでん”と名乗る彼女たちにより事態は混沌とし――』

『騒乱を収めるべく超人委員会はドールと超人がタッグを組み
 最強のチームを決めるタッグトーナメントの開催を宣言!』

『かくして2017年5月5日、ここ東京ドームにて仕切り直される運びとなったのです!』

2: 2009/12/12(土) 17:18:06.47 ID:J9REkIc30
『それではこれより第3回宇宙超人タッグトーナメント、
 通称“究極の人形タッグ戦”の入場セレモニーを開始いたします!』

no title

4: 2009/12/12(土) 17:20:02.03 ID:J9REkIc30
『一組目に入場するのはTeam-J'sです!』

観客「ワァアアア!」

『先にゲートをくぐりますは“緑の闘い人”の異名を持つジェイド!』

カツ、カツ、カツ……

ジェイド「…………」

??「メット超人、お前なかなか人気があるじゃねーですか」

5: 2009/12/12(土) 17:21:26.56 ID:J9REkIc30
ジェイド「いい加減その『メット超人』というのはやめてくれないか?」

翠星石「そいつはこの大会でのお前の働き次第です」

ジェイド「相変わらず手厳しいな」

翠星石「ふん、アリス・ゲームも兼ねているのだから負けは許されねーですよ?」

ジェイド「わかってる。こいつはオレにとっても負けられない一戦だ」

翠星石「その意気で優勝をかっさらうですよ!」

ジェイド「見ててくださいレーラァ。ブロッケンの名を汚さぬ戦いをしてみせます」

7: 2009/12/12(土) 17:24:07.19 ID:J9REkIc30
『続きまして二組目……“テキサス・ブロンコ”

 テリー・ザ・キッド率いるゴールデン・ゴンドルズだーっ!!』

観客「ワァアアア!」

キッド「Thank you, everubody!」

『すごい歓声です、超人界一のイケメンの異名はダテではありません!』

キッド「フフ……優勝もファンのハートもミーがいただきだぜ」

ポカッ

キッド「アウチ!」

??「キッド!あんまり調子に乗ってるんじゃないかしら!」

8: 2009/12/12(土) 17:26:15.60 ID:J9REkIc30
キッド「いてて、いきなり何をするんだ金糸雀……?」

金糸雀「何で実況が『キッド率いる』なのかしら
    チームリーダーはカナだと言っておいたはずかしら!」

キッド「そんなことどうだっていいじゃないか」

金糸雀「よくないわ、これが一番重要なことなんだから」

キッド「やれやれ、ユーには敵わないな……」

金糸雀「あと決め台詞も違うわ。『楽してズルしていただき』かしら!」

キッド「エディ・ゲレロね。ミーも彼の大ファンだったよ」

金糸雀「なッ……これはカナのオリジナルなのかしら!」

キッド「いや、どこからどう見てもエディの――」

ポカッ

キッド「Oh……」

金糸雀「うるさいかしら!カナがオリジナルだと言ったらそうなのかしら!」

9: 2009/12/12(土) 17:28:30.79 ID:J9REkIc30
『三組目はディープブルーナイツの入場です!』

チェック「…………」

『“極限の超人”チェック・メイト、
 血生臭いファイトに似合わぬ勇壮で気品に満ちた佇まいです!』

観客「ワァアアア!」

??「……ついにこの日が来たね、チェック」

10: 2009/12/12(土) 17:30:02.53 ID:J9REkIc30
チェック「…………」

蒼星石「……緊張しているのかい?」

チェック「まさか。久しぶりのリングの感触を楽しんでいるだけです」

蒼星石「ふふ、頼もしいね」

チェック「そう言うあなたもなかなか落ち着いているではないですか」

蒼星石「ああ。僕たちはあの苦しい特訓に耐えてきたのだから――」

蒼星石「今の僕と君なら誰が相手だろうと問題ではないよ」

11: 2009/12/12(土) 17:32:25.93 ID:J9REkIc30
『続きましてピンク・ボムズ!まずはスカーフェイスからの入場です!』

観客「ざわ……ざわ……」

『おっと、客席も“超ド級超人”の放つ迫力に圧倒されております』

ズン、ズン……

スカー「グフフ……」

『知性、獣性併せ持つ怪物は今大会でも台風の目となりそうです!』

??「ふぇえ、まるすってすごいのね……」

13: 2009/12/12(土) 17:34:58.52 ID:J9REkIc30
スカー「まったく、オレのところだけこんなおチビちゃんだなんてついてないぜ」

雛苺「むっ、ヒナは小さいけどすごいのよ
   ますたーの力を極限までもらっちゃうこともできるんだから」

スカー「ほう……お前そんなことができたのか」

雛苺「うゆ、でもホントはやりすぎるとますたーのいのちがあやういの……」

スカー「グフフ、俺に限ってそんな心配はしなくていいぜ」

雛苺「そうなの?」

スカー「オレのタフネスは超規格外だ。それで強くなるなら遠慮なく力を吸うといい」

雛苺「……わかったの。ヒナめいっぱいがんばるの」

14: 2009/12/12(土) 17:37:27.05 ID:J9REkIc30
『さて、ここまで4チームの入場が終了しましたが……』

金糸雀「優勝はカナたちがいただきかしら!」

翠星石「ふん、お前とそのおかしな後ろ髪男に何ができると言うですか?」

スカー「あ?誰の後ろ髪が変だって?」

雛苺「ちがうのまるす。あなたのことを言ったんじゃないの」

キッド「おいスカーフェイス。金糸雀に手を出すんじゃないぜ?」

スカー「何だ、お前また痛い目に遭いたいのか」

キッド「オレはあの頃とは違う。何なら今ここで見せてやろうか」

『あっと血気盛んな超人たち、リング上で一触即発の状況です!』



?1「キミたち~~~っ!みっともないから――」

?2「やめるのだわ~~~~っ!!」

15: 2009/12/12(土) 17:40:54.67 ID:J9REkIc30
『おっと、次はキン肉万太郎&真紅、マッスルシスターズの入場のようです』

万太郎「真紅ちゃ~ん、何でチーム名が『シスターズ』なのさ?」

真紅「私だって『マッスル』なんてイヤよ。半分妥協してあげたのだから感謝なさい」

万太郎「ブツブツ、やっぱりマッスルブラザーズIIIにすればよかったよ……」

真紅「万太郎、貴方いつまでもしつこいわよ」

万太郎「わ、わかったよ。それじゃキメ台詞いくよ、股間にイチモt――」

真紅「48の殺人技・フライング絆パンチ!」

ドカッ!

万太郎「イダァ!」

真紅「決め台詞はそっちじゃないと言ったでしょう!?」

万太郎「ご、ごめん。どんな相手もコッパみじんの――」

真紅「ミジンコちゃんよ!」

ミート「もう……あなたたちの方がよっぽどみっともないですよ」

『――尚、出場チームはあと2チーム残っていますが到着が遅れている模様です』

19: 2009/12/12(土) 17:45:40.03 ID:J9REkIc30
『それでは対戦カードを発表いたします!
Aブロック第一試合はTeam-J's対ピンク・ボムズ!』

ジェイド「!」

スカー「ほう……」

『Aブロック第二試合はディープブルーナイツ対ゴールデンコンドルズ!』

チェック「…………」

キッド「誰が相手だろうと関係ないぜ」

『Bブロック第一試合マッスルシスターズに対するは現在到着が遅れております――』

ケビン「……遅くなって済まなかったな」

万太郎「ケビンマスク……!」

『おっと、只今1チーム到着した模様です!
 漆黒の主従コンビ“不敗伝説”鉄騎兵ケビンマスクです!』

観客「ワァアアア!」

真紅「『漆黒の』……!?」

バサッ

??「真紅、ついに貴女と決着をつけるときが来たようね」

21: 2009/12/12(土) 17:48:17.65 ID:J9REkIc30
すみません同じ人ではないです

22: 2009/12/12(土) 17:49:24.58 ID:J9REkIc30
水銀燈「お久しぶり真紅。いきなり貴女と当たるなんてツイてるわ」

真紅「水銀燈……!」

『漆黒の主従コンビ水銀燈選手、
 早くも対戦相手の真紅選手と火花を散らしております!』

ケビン「その辺にしておけ水銀燈」

水銀燈「私に指図しないで、このコンビは私が『主』で貴方が『従』なのよ」

ケビン「フン、そんなことはどうでもいいことだ」

ミート「……II世、一回戦からいきなりケビンマスクとですよ」

万太郎「へ、平気さ。超人オリンピックでの借りを返してやるよ」

『Bブロックは他に二回戦よりシードチームとして
 現在到着が遅れておりますチーム“ハリケーンローズ”が参加致します!』

観客「ワァアアア!」

24: 2009/12/12(土) 17:51:09.02 ID:J9REkIc30
『それでは早速Aブロック一回戦第一試合を開始したいと思います!』

スカー「雛苺、お前一度思い切り力を吸ってみろ」

雛苺「うゆ?おもいっきり?」

スカー「そうだ、手加減はするな」

雛苺「わかったの……うにゅあぁあああああ!!」

スカー「(ぐっ!?)」ズシッ

雛苺「ふぉお……お……?」

スカー「(今のでかなり体力を持っていかれたな。だが――)」

雛苺「すっごいの、こんなのはじめてなの!」

スカー「(おもしれえ、雛苺の奴それ以上に力が漲ってやがる)」

雛苺「ありがとうまるす!これならぜったい負けるはずがないの!!」

26: 2009/12/12(土) 17:54:51.95 ID:J9REkIc30
翠星石「うぅ~……」

ジェイド「どうした、怖いのか?」

翠星石「そ、そんなことあるワケねーですよ」

ジェイド「恐れることはない。お前もレーラァに認められ
     『髑髏の徽章』を受けたブロッケン一族なんだからな」

翠星石「う、うるせーです。そんなのお前に言われなくてもわかってるです」

ジェイド「期待してるぜ、翠星石」

翠星石「ふん、お前こそ足を引っ張るんじゃねーですよ?」

ジェイド「フフ……そうだな、気をつけよう」

27: 2009/12/12(土) 17:56:26.20 ID:J9REkIc30
カーーーン!

『さあ究極の人形タッグトーナメント、開幕戦のゴングが今鳴らされました!』

スカー「まずはオレが行く」

雛苺「うょ?」

スカー「心配するな。お前の力は後でたっぷり試させてやる」

翠星石「そんじゃこっちは翠星石が先に出るですよ」

ジェイド「……すまないがここはオレに任せてくれないか?」

翠星石「メット超人、お前ホントに大丈夫なんでしょうね?」

ジェイド「ああ。翠星石はしばらくそこで見ててくれ」

『先発はTeam-J'sがジェイド、ピンク・ボムズがスカーフェイスの模様です!』

スカー「まずは挨拶代わりだ」

『おっとスカーフェイス、リングを支える鉄柱に手をかけました!』

ズズ……

ジェイド「!」

翠星石「ゲーッ、鉄柱を片手で引っこ抜いたです!」

28: 2009/12/12(土) 17:59:45.81 ID:J9REkIc30
ブン!

ジェイド「……おっと」サッ

『あっとジェイド、スカーフェイスの投げた鉄柱を間一髪でかわします!』

翠星石「そんな……私たちあんなバケモノと戦うですか……?」

スカー「まだ終わらねぇぜ!スカーラリアット!!」

ジェイド「グウッ!?」

『ラリアット一閃!ジェイド、早くもダウンを奪われました!』

翠星石「逃げるですメット超人!殺されちまうですよ!」

ジェイド「心配するな、これくらい想定の範囲内だ」

『ジェイド、素早く立ち上がりスカーフェイスの背後に回る!』

ジェイド「ビーフケーク・ハマーッ!!」

『――強烈なスープレックス!
 スカーフェイスの後頭部をリングに叩き付けました~っ!』

翠星石「う、うそ。ジェイドってあんなに強かったんですか……」

29: 2009/12/12(土) 18:00:56.40 ID:J9REkIc30
スカー「……フン、もっともオレには全然効いちゃいないがな」

『やはり怪物!カーフェイス、涼しい顔で起き上がります!』

ジェイド「もちろん承知の上だ!」

『あっとジェイド、ロープの反動を利用してジャンプします!』

ジェイド「レッグラリアット!!」

スカー「グウッ!?」

『ジェイド、そのまま一旦自軍コーナーへ引き返し――』

ジェイド「翠星石、お前も力を貸してくれ!」

翠星石「お、おうです……!」

『翠星石の手を取ってクロスライン!“規格外の怪物”が大きくグラつきます!』

雛苺「まるす!」

スカー「……!」ズン!

『スカーフェイスダウン!

 先にエンジンを始動させたのはジェイド&翠星石のTeam-J'sだ~っ!!』

31: 2009/12/12(土) 18:04:06.71 ID:J9REkIc30
翠星石「ヘイ、ジェイド!止めを刺してやるですよ!」

ジェイド「おう!」

『ジェイド、余勢を駆ってスカーフェイスに攻め込みます!』

スカー「……調子に乗ってんじゃねぇ!スワロウテール!!」

ザクッ!

『あ~っと、スカーフェイスのスワロウテール!燕尾が鋭い刃物に変化しました!』

翠星石「ジェイド!」

『そのままジャンプ一閃、ローリングソバットでジェイドを狙う!』

スカー「ただのローリングソバットじゃねえぜーっ!」

ジェイド「グハッ……!」

『スカーフェイス、シューズの足爪でジェイドの咽笛を切り裂きましたーっ!!』

スカー「ハァ、ハァ、ハァ……」

34: 2009/12/12(土) 18:07:46.81 ID:J9REkIc30
『さあスカーフェイス、一転して反撃のチャンスですが――』

スカー「……雛苺」パシッ

雛苺「えっ?」

『おっと、追撃はせずにここで雛苺とタッチする模様です!』

翠星石「よくやったですジェイド!お前も少し休むです!」パシッ

『これを受けTeam-J'sも翠星石にスイッチ!』

雛苺「まるす、なんだか疲れてるみたいなの」

スカー「……どうってことねえ」

雛苺「やっぱりヒナが力をもらいすぎたから……?」

スカー「いいから行け、お前の力を見せてやってこい」

雛苺「う、うん」

ジェイド「大丈夫か、翠星石……?」

翠星石「任せるです、ヘッポコピーなチビ苺が相手ならどーってことねーです」

35: 2009/12/12(土) 18:11:08.81 ID:J9REkIc30
雛苺「…………」

翠星石「何ですか?お前いつもと雰囲気が違わねーですか?」

スカー「手を抜くな、最初から全力でやれ!」

雛苺「うぉおおお!なのー!!」

翠星石「!」

バキッ!

翠星石「がはっ、何てパワーです……!?」

『雛苺ラッシュ!パンチの連打だけで翠星石をコーナーへ追い詰めます!』

スカー「グウッ!?」ズン

スカー「(力が抜けていく……だがその分雛苺の奴に流れて行っているはずだ)」

翠星石「くぁ……」グラッ

『翠星石、早くもグロッキーか!?』

スカー「手を休めるんじゃねぇ雛苺!」

雛苺「おおお!ストロベリーテイル!!」

『あ~っと、雛苺の衣服の裾が鋭い刃物状に変化した~っ!』

36: 2009/12/12(土) 18:16:41.68 ID:J9REkIc30
ズサッ!

翠星石「かはっ!や、やべーです……!」

『翠星石、ストロベリーテイルを受けダウンします!』

スカー「……いいぞ!」

雛苺「!?……まるすどうしたの、ひどい汗よ!」

スカー「馬鹿野郎、オレに構ってる場合か!」

ジェイド「――タッチだ翠星石、今のうちに戻って来い!」

スカー「逃がすな雛苺!!」

雛苺「わ、わかったの。このままとどめをさしてあげるわ!」

翠星石「殺人形ミスト!!」

ブシュゥウウ!

雛苺「くはっ、な、なんなのこれ!?」

ジェイド「よく戻ってきた翠星石!」パン!

『あっと、翠星石毒霧を吐きかけその隙にジェイドとのスイッチに成功しました!』

37: 2009/12/12(土) 18:20:26.17 ID:J9REkIc30
雛苺「くっ……ヒナの顔にあんなことするなんて……」

ジェイド「…………」

『翠星石と交代したジェイド、やはり小さな雛苺を相手に困惑気味です!』

翠星石「遠慮は無用ですよ!やっちまうですジェイド!」

雛苺「……いまのは頭にきたの」

ジェイド「!」

ザワザワザワ……

翠星石「な、何です?チビ苺の様子が……」

雛苺「むしけらども!じわじわとなぶり頃しにしてやるの!!」

『あ~っと雛苺、額の上につけたリボンを目の位置まで降ろしました~っ!』

翠星石「何ですかあれは!?」

ジェイド「まさか……!」

ザザザ……

雛苺「まっどねす・ますく!!」

38: 2009/12/12(土) 18:24:47.68 ID:J9REkIc30
雛苺「やあああああ!!」

『雛苺、体格差をものともせず果敢に攻め込みます!』

バキッ!ドカッ!

ジェイド「(この気迫この獣性、まるでスカーフェイスそのものだ……!)」

雛苺「このままこのおやゆびを――!」

翠星石「なッ……!?」

雛苺「――目のなかにつっこんでなぐりりぬけるッ!!」

ジェイド「グァアア……!」

『これは残忍!雛苺、悪魔が乗り移ったようなファイトです!』

翠星石「マズいです……叛乱のヘッドドレス!!」

ジェイド「ま、待て!手を出すな翠星石……!」

『あっと翠星石、コスチュームの一部を伸ばし雛苺の腕を絡め取りました!』

雛苺「……こんなものでヒナをとめられると思ったの?」

グイッ

翠星石「!?」

40: 2009/12/12(土) 18:29:06.01 ID:J9REkIc30
『何と雛苺、逆にヘッドドレスをたぐり翠星石を引き寄せます!』

雛苺「いちごラリアット!!」

翠星石「ゲフッ!?」

『カウンター気味のラリアット!翠星石、体ごと吹き飛ばされました!』

ズン!

ジェイド「翠星石!」

スカー「――今だ雛苺!」

雛苺「隙ありなの!ストリベリーテイル!!」

ジェイド「がはっ!しまった……!」

『あ~っと!ジェイド、遂にテイル攻撃をまともに受けてしまいました~っ!!』

41: 2009/12/12(土) 18:32:44.75 ID:J9REkIc30
ジェイド「クッ……」ガクッ

『ジェイド、たまらずキャンバスに膝をつきます!』

スカー「よし雛苺、あれをやるぞ!」

雛苺「まるす……!?」

『あっとスカーフェイス、何故か夥しい茨に身体を絡め取られています……!?』

スカー「ジェイドを甘く見るな!ハンパな技じゃ奴は倒せねぇ!」

雛苺「で、でも……これいじょうあなたの力をつかったら……」

スカー「躊躇うな、オレはそのジェイドとのタッグで学んだんだ!」

ジェイド「!」

スカー「タッグチームは二人で一人!オレの力はお前の力だ!」

雛苺「!」

スカー「やれ!雛苺!!」

雛苺「うぉおおおおお!!」

『雛苺、ジェイドをジャーマン・スープレックスの体勢に取りました!』

スカー「次はオレの番だ!」ダッ

42: 2009/12/12(土) 18:36:48.79 ID:J9REkIc30
『スカーフェイス、リングインしてジェイドと雛苺の背後に回へます!』

雛苺「見せてやるの!ヒナたちのふぇいばりっと・ほーるどを!」

スカー「いくぜーーっ!!」

『あ~っと、何とスカーフェイス、ジェイドの体ごと雛苺を抱えジャンプしました!』

翠星石「に、二段ジャーマン……!?」

雛苺「ただのじゃーまんじゃないの!おとなの――」

ジェイド「ウォ!?」ガバッ

スカー「――大人の二段ジャーマンだ!!」

『ピンク・ボムズ、ツープラトンの開脚ジャーマンで
 ジェイドをキャンバスに叩きつけたーーっ!!』

43: 2009/12/12(土) 18:40:39.78 ID:J9REkIc30
ジェイド「グオオ……!!」

ピシピシピシ……

『これは強烈!ジェイドのヘルメットに無数のヒビが入っております!』

翠星石「ジェイドーーッ!!」

雛苺「……次はあなたよ翠星石」グイッ

翠星石「!?」

『あ~っと雛苺、翠星石を軽々と担ぎ上げました!』

雛苺「まるすはもう限界……でも今のヒナならあなたをたおすくらいたやすいの」

『そのまま急角度で後方へ投げ下ろし――』

雛苺「じゃーまん・すーぷれっくす!!」

翠星石「うがぁああ!」

44: 2009/12/12(土) 18:44:57.48 ID:J9REkIc30
雛苺「たあいないの。まるであかごのてをひねるようなものね」

ジェイド「に、逃げろ翠星石……!」

翠星石「ジェイド、色々迷惑かけて済まなかったです……」

ジェイド「そんなことを言ってる場合か、早く――」

翠星石「……これ以上お前の前で無様なことはできねーです!」

ジェイド「!」

雛苺「今さらあなたなんかになにができるっていうの?」

翠星石「見せてやるです、最後の汗の一滴、いえ
    ――血の一滴まで振り絞る乙女のファイトを!!」

『翠星石、手刀を振り上げ雛苺にTOKKOを仕掛けます!』

雛苺「むだなのよ!ストリベリーテイル!!」

翠星石「ぐぁあ!!」

……ボタッ

『あ~っと、これは無残!翠星石の右腕が肩口から切り落とされました~っ!』

47: 2009/12/12(土) 18:49:33.89 ID:J9REkIc30
翠星石「ハァ、ハァ、ハァ……」

スカー「終わったな……ブロッケンの技を継ぐ者にとっちゃ右腕は命も同然だ」

ジェイド「グウウ……」

『Team-J's大ピンチ!ジェイドに続き翠星石までも
 致命的と言えるダメージを受けてしまいました!』

雛苺「もうこうさんするの。いくらあなたでも片腕ではたたかえないわ」

翠星石「…………」

雛苺「翠星石……?」

翠星石「ふふ、ふふふ……」

雛苺「な、なにがおかしいの?」

翠星石「――おバカ苺。右腕はわざとくれてやったのにまだ気付かねーですか?」

雛苺「!?」

51: 2009/12/12(土) 18:54:05.93 ID:J9REkIc30
翠星石「綺麗な切り口です。これならスィドリームにも何とか繋げそうですよ」

雛苺「たとえそうだとしてもしばらくはたたかえっこないわ!」

翠星石「それはどうですかね……ジェイド、あれをやるです!」

ジェイド「お前まさかそんな身体で……!」

翠星石「いいから!これはチャンスなんですよ!」

ジェイド「わ、わかった!」ギラッ

翠星石「森の木の葉の如くに体軽やかに!」バッ

雛苺「な、なに?」

『翠星石、斬られた右腕を軸に鉄柱の上で回転をはじめました!』

翠星石「隻腕軸とし独楽の如くに体旋回すれば――
    竜巻の如く飛び出すこと縦横無尽!!」

スカー「マズい、雛苺!」ダッ

翠星石「左手、右脚を以って左脚しならせおう進すれば――
    左脚鋼鉄の鎌となる!!」

『あーっと!翠星石の左足が炎を纏った刃物に変化したーっ!!』

翠星石「ブロッケンの帰還ーーーッ!!」

52: 2009/12/12(土) 18:58:42.54 ID:J9REkIc30
スカー「雛苺!!」

雛苺「まるす、きちゃダメ!」

翠星石「ジェイド!」

ジェイド「おお、ベルリンの赤い雨ーーーッ!!」

ゴウッ

雛苺「な、なに……?二人からふきだすほのおがあわさって――」

スカー「――ひとつの巨大な渦になりやがった!」

翠星石「食らうです!これが翠星石たちのツープラトン……!」

ジェイド「そしてオレたちの最後の攻撃だーっ!」



ジェイド・翠星石『――ダブル・レッドレイン!!』

54: 2009/12/12(土) 19:01:40.33 ID:J9REkIc30
…………

…………

雛苺「ごめんなの。ヒナのせいでまけちゃったの……」

スカー「まったくだ……散々足を引っ張りやがって……」

雛苺「うゅ……」

スカー「――ウソだよ」

雛苺「!」

スカー「強かったぜ……傷が癒えたらオレがパワーの使い方を教えてやる」

雛苺「まるす……」ズン!

スカー「ゲホッ……」ズン!

カン!カン!カン!カン!カン!カン!

『ここで試合終了のゴングです!
 翠星石&ジェイド、見事逆転勝利を収めました~っ!!』

56: 2009/12/12(土) 19:06:02.78 ID:J9REkIc30
…………

…………

蒼星石「――レンピカ。君は翠星石についていてやってくれ」

レンピカ「チカ、チカ……」

チェック「フフ、これから試合だというのに姉君の心配ですか?」

蒼星石「……ダメかな?」

チェック「いいえ。あなたのそういうところには好感が持てますよ」

蒼星石「ふふ。ありがとうチェック」

チェック「そろそろ時間です。行きましょうか」

蒼星石「ああ。この試合僕たちが必ず勝つ」

蒼星石「僕たちこそが最も強い絆で結ばれたタッグチームなのだから」

57: 2009/12/12(土) 19:11:25.77 ID:J9REkIc30
金糸雀「……いいキッド?作戦は今説明した通りよ」

キッド「金糸雀、作戦なんて必要ないぜ。テリー一族の精神はGo for――」

金糸雀「いいから指示に従うの。リーダーの言うことは絶対よ」

キッド「(まいったな。まるで以前のミーを見てるようだ……)」

『それではこれよりAブロック一回戦第二試合を開始します!』

『まずはD・ナイツ、肩にチェスの駒を模った揃いのコスチュームで入場です!』

観客「ワァアアア!!」

『続きましてG・コンドルズ、テリー・ザ・キッドが
 チームリーダー(?)の金糸雀を肩車しての入場です!』

観客「ワァアアア!!」

チェック「――私が先に行きましょう」

蒼星石「わかった。君に任せるよ」

『さぁ、どうやらD・ナイツの先発はチェック・メイトが務める模様です!』

金糸雀「こちらは先にカナが出て相手の出方を窺うわ」

キッド「いいけどあまり無理するんじゃないぜ……?」

58: 2009/12/12(土) 19:15:35.74 ID:J9REkIc30
カーーーン!!

金糸雀「グオゴゴゴ!!」

『あ~っと!金糸雀ゴングと同時に猛然と突進します!』

チェック「何だかよくわかりませんが……」

ドムッ

金糸雀「あぃいいい!モロにみぞおちに入ったかしら!!」

チェック「…………」

蒼星石「…………」

キッド「ほら金糸雀、代わってやるからしばらく休んでろ」パシッ

金糸雀「ぐすっ、ありがとうかしら……」

『おっとG・コンドルズ、ここで早くも金糸雀からキッドにスイッチです』

金糸雀「うぅ……やっぱりカナには頭脳労働の方が合ってるかしら」

61: 2009/12/12(土) 19:19:40.33 ID:J9REkIc30
キッド「……お前とはどこかで闘わなければならないと思っていた」

チェック「ええ、私もです」

『まずは睨み合い!両者リング上で火花を散らしております!』

キッド「(……チェク・メイト。かつては“極限の悪魔超人”と恐れられた男)」

キッド「(ミーも試合の外とはいえ一度不覚を取っている。だが――)」

チェック「…………」

キッド「あれこれ考えるのは性に合わん、とにかく一気呵成に攻めるだけだ!」

ダッ

『テリ・ザ・キッド、HURRICANEのような勢いで飛び出した~っ!』

金糸雀「Go!Go!やっちまうかしらKIDーっ!」

62: 2009/12/12(土) 19:23:40.59 ID:J9REkIc30
キッド「食らえーっ!!」

『テリー・ザ・キッド、得意のパンチでチェック・メイトを攻め立てます!』

チェック「……そんな場当たり的なレスリングで私は倒せませんよ」

キッド「なめるな、このまま一気に決めてやるぜ!」

チェック「チェスピースチェンジ」

『あーっと、チェック・メイトの頭部が城(ルーク)の駒と入れ替わり――』

キッド「うぐッ!」ガキッ

『――体が強固なレンガに変化したしました~~っ!』

チェック「……次は私の番です」

『チェック・メイト、拳を痛めたキッドを卍固めに取り締め上げる!』

チェック「苦しいでしょう?早くギブアップしてしまいなさい」

『技が完璧に極まっています!さぁキッド、ここから抜け出せるのか!?』

金糸雀「えいやっ!」ポカッ!

チェック「!?」

『おっと、ここで金糸雀が後ろからカットに入りました』

65: 2009/12/12(土) 19:27:03.24 ID:J9REkIc30
キッド「……関節技の展開ならこちらも負けないぜ!」

『テリー・ザ・キッド、胴タックルでチェックをグラウンドに引き込んだ!』

チェック「チェスピースチェンジ……馬(ナイト)!」

キッド「ウォッ!?」

『チェック・メイト、今度は下半身を馬の形に変化させ――』

チェック「ケンタウロスの黒い嘶きーっ!!」

『――下からキックの連打でキッドを場外まで吹き飛ばしたーっ!』

キッド「クッ!」

ドサッ

『チェック・メイト、テリー・ザ・キッドを全く寄せ付けません!!』

チェック「……場外で休ませなどしませんよ」

『チェック、トドメとばかりにスペイン語で
 “入水自殺”と言われるラ・ケプラーダで――』

金糸雀「おりゃおりゃ」バウンバウン

チェック「……!?」ズルッ

『あっと、金糸雀がロープを揺することによりまたも不発に終わりました』

67: 2009/12/12(土) 19:31:54.04 ID:J9REkIc30
キッド「もういい金糸雀、これ以上は無用だ!」

金糸雀「むぅ、助けてあげたのになんて偉そうな……」

キッド「チェック・メイトを侮りすぎだ、無闇に手を出すのは危険すぎる!」

金糸雀「だ、だって……このままじゃカナが役立たずみたいじゃないかしら」

蒼星石「……チェック!」

チェック「ええ、向こうの作戦が読めてきましたよ」

蒼星石「よし、これはタッグマッチなのだからこちらも――」

68: 2009/12/12(土) 19:36:20.01 ID:J9REkIc30
金糸雀「チャンスよキッド!ここで一気に攻めるかしら!」

キッド「まったく仕方ない奴だ……いくぜ!」

蒼星石「……ちょっとごめんよ」ズサッ

キッド「!?」

『あっと身体の小さい蒼星石、氏角からキッドに足を掛けバランスを崩しました!』

チェック「血括りの窓ーっ!」ゴワッ

『チェック・メイト、胸板と太腿に開いた空洞でキッドの四肢を挟み込む!』

金糸雀「あ、あれは『落爆人机』への前奏曲……!」

『金糸雀、みたび技をカットするためリングに入ります!』

蒼星石「そう来るのはわかっていたよ……血括りの窓ーっ!」ゴワッ

金糸雀「!?」

『これは驚きました!何と蒼星石の身体にもパートナー
 チェック・メイト同様の空洞が出現しました!!』

金糸雀「ちょ、あなたどんな身体してるのよ!?」

蒼星石「これが特訓の成果、そして僕とチェックの絆の証だ!」

72: 2009/12/12(土) 19:39:40.19 ID:J9REkIc30
『ゴールデン・コンドルズ、二人とも完全に捕まってしまいました!』

蒼星石「いくよチェック!」

チェック「……いつでも!」

『蒼星石、金糸雀を捕らえたままジャンプ!“落爆人机”の体勢に入ります!』

チェック「そんな単純なものではありませんよ」サッ

『一方のチェック・メイト、ジャンプせずそのまま
 キッドをロメロ・スペシャルのように掲げました!』

金糸雀「え?こ、このままじゃキッドの上に落ちて……」

キッド「クッ、不味い……!」

蒼星石「これが僕たちのツープラトン!」

チェック「わが師サンシャイン譲りの――」

『あ~っと!落爆人机どうしのはちあわせだーーっ!!』

チェック・蒼星石『地獄のコンビネーションPart1!!』

73: 2009/12/12(土) 19:44:02.29 ID:J9REkIc30
『キッド、金糸雀共にダウン!これは深刻なダメージです!!』

金糸雀「ごめんなさい。完全に作戦ミスかしら……」

キッド「…………」

金糸雀「クッ、カナが余計なことをしたばかりに……」

キッド「……まだだ」

金糸雀「えっ?」

キッド「テリー家の辞書に諦めるという文字はない!」

『テリー・ザ・キッド、不氏鳥のように甦った!』

キッド「Go for brock!!」

『あ~っと、キッドがいった~っ!!』

チェック「クッ……チェスピースチェンジ!」

『チェック・メイト、ナックルパートの嵐にたまらず煉瓦ボディに変化します!』

キッド「うおぉおおお!!」

金糸雀「キッドやめて、拳が壊れてしまうかしら!」

キッド「見てろ金糸雀!これがテリー一族の戦い方だ!!」

75: 2009/12/12(土) 19:46:57.36 ID:J9REkIc30
キッド「おおおおお!」

『テリー・ザ・キッド、拳から血を流しながらも攻撃の手を休めません!』

チェック「このままでは不味い……セパレーツボディ!」

ゴワッ

『あ~っと、キッドの執念がついにチェック・メイトの牙城を切り崩した~!』

キッド「逃がさん、テキサス・トルネードキャッチ!」

『キッド、分離したチェック・メイトの上半身を捕らえました!』

チェック「は、離せ……!」

キッド「受けてみろ!オレの全身全霊を傾けた――」

『そのまま急角度でキャンパスに叩き付けるーーっ!!』

キッド「ハイボルテージ・ボム!!」

76: 2009/12/12(土) 19:51:11.38 ID:J9REkIc30
チェック「がはっ、ま、まだ……」

蒼星石「無理はしないで、あとは僕がやる」パシッ

キッド「ぐうっ……!」

金糸雀「キッド、貴方ムチャしすぎかしら!」パシッ

『あっと、両チームとも超人からドールへスイッチです!』

金糸雀「(くっ……ダメージはむしろキッドの方が大きいわ)」

蒼星石「(不味いな。ドールが戦えばマスターも体力を消耗する……)」

金糸雀「速攻で決めさせてもらうわよ!」ダッ

『金糸雀、テリー一族を思わせる猛攻で蒼星石を攻め立てます!』

蒼星石「君のその意気は認めるよ。でも――」

金糸雀「このまま押し切る!かしら!!」

蒼星石「絆の力を甘く見ないことだ、チェスピースチェンジ!」

金糸雀「まさか……!?」

『な、何と!?チェック・メイトに続き蒼星石まで下半身を馬に変化させました!』

蒼星石「ケンタウロスの蒼い嘶きーっ!!」

79: 2009/12/12(土) 19:56:54.88 ID:J9REkIc30
金糸雀「くはっ!!」ドサッ

『金糸雀、ギャロップキックの連打をまともに浴びてしまいました!』

金糸雀「まだよ!テキサス・コンドル――」

蒼星石「君はテリー一族以上に軽量だ」

ドカッ!

金糸雀「ぐっ……!」

『小兵の悲しさ!金糸雀、蒼星石に対し手が出ません!』

蒼星石「君は小鳥(カナリア)。残念だけどコンドルにはなれないよ」

80: 2009/12/12(土) 19:59:40.44 ID:J9REkIc30
金糸雀「はぁっ、はぁっ……」

キッド「金糸雀、ミーと代われ!」

金糸雀「だめよ。貴方だってもうボロボロじゃない」

蒼星石「……長引かせはしない。ここで決めさせてもらう」

『蒼星石、再び馬(ナイト)に変化してロープ際へ詰め寄ります!』

金糸雀「確かにカナは非力、でもテリー一族の教えにこうあるわ」

蒼星石「!」

金糸雀「一撃は軽くとも……手数次第でそれは超必殺技に変化する!!」

バキッ!

蒼星石「つっ……!」

『金糸雀、アングリーシャフトから――』

金糸雀「Go for brock!!kashiraaaaaaaaaaaa!!!!」

『ブロンコフィスト!テリー・ザ・キッドにも引けを取らない気迫です!!』

81: 2009/12/12(土) 20:02:43.05 ID:J9REkIc30
キッド「やめろ金糸雀、お前まで拳を壊す気か!」

金糸雀「言ったはずよ、貴方に恥じない戦いをして見せるって!」

チェック「蒼星石!」

蒼星石「負けはしない!僕には君の力が上乗せされてるんだ!!」

『両者凄まじい打ち合いです!しかし――』

金糸雀「……ぐぅっ!」

『乱打戦では体格で勝る蒼星石が優勢か!?』

キッド「い、いかん!」

金糸雀「キッド、来てはダメ!」

キッド「黙って見ていられるか!」

チェック「――させません!」

蒼星石「チェック、来るな!」

『あっ~と、ここで両チームほぼ同時にカットに入りました~っ!』

82: 2009/12/12(土) 20:05:45.94 ID:J9REkIc30
チェック「ケンタウロスの黒い嘶きーっ!!」

ドガガガガ!

キッド「ウグッ……!」

チェック「蒼星石、あれをやりますよ!」

蒼星石「しかし……!」

チェック「気遣いは無用です!」

蒼星石「わかった、地獄のコンビネーション……」

チェック「――Part2!」

『あ~っとD・ナイツ、ギャロップキックの挟み撃ちだ~~!』

キッド「うおお!テキサス・コンドルは――」

金糸雀「二度飛翔するかしら!!」

キッド・金糸雀『ダブル・コンドルキッーーク!!』

83: 2009/12/12(土) 20:10:41.36 ID:J9REkIc30
…………

…………

金糸雀「キ、キッド……」

キッド「何も言うな。勝つときも負けるときも最後まで一緒だぜ……」

ズン!

『G・コンドルズ、互いの手を握り合ったままダウン!』

蒼星石「…………」フラッ

チェック「蒼星石……!」ガシッ

『チェック・メイト、ダウン寸前のパートナーを支えました!しかし――』

チェック「すみません……私もここまでのようです……」

ズン!



――カンカンカンカンカン!!

『ダブルノックダウン!Aブロック一回戦第二試合は
 両者KOにより引き分けに終わりました~~!!』

84: 2009/12/12(土) 20:14:38.56 ID:J9REkIc30
…………

…………

『これよりBブロックの試合に移りたいと思いますがその前に――』

『Aブロックを勝ち抜きましたTeam-J'sですが翠星石選手

 緊急入院のため大会を棄権いたしました!』

係員「……ジェイド選手。本当によろしいのですね?」

ジェイド「ああ」

翠星石「イ、イヤですぅ、翠星石はまだ闘えるですぅ」

ジェイド「聞き分けてくれ。治療に専念しないと本当に右腕を失ってしまうぞ」

翠星石「で、でも……ジェイドはそれでいいんですか?この闘いはブロッケンの……」

ジェイド「お前はオレにとって守るべき大切な存在だ」

翠星石「!」

ジェイド「正義超人たるもの自らの名誉より守るべき者の生命と安全を優先すべし
     ヘラクレスファクトリーの、そしてレーラァの教えでもある」

翠星石「…………」

翠星石「わかったです。それじゃお医者までついてきてほしいです」

85: 2009/12/12(土) 20:15:43.86 ID:J9REkIc30
『そのため“究極の人形タッグ戦”はBブロックのみで覇を競うこととなります!』

観客「ワァアアア!!」

『それでは選手に入場していただきます!――おっと!?』

~~~♪~~~~♪

『何やら格闘技の試合に似合わぬ気の抜けた音楽が流れてまいりました』

86: 2009/12/12(土) 20:17:51.09 ID:J9REkIc30
http://www.youtube.com/watch?v=qx_pT21-G3E


真紅「カルビ丼のカの字はカッカッカー///」

万太郎「カルビ丼のルの字はルンルンルン♪」

真紅「カルビ丼のビの字はビンビンビン///」

万太郎「あぁあ~~あぁ~~♪」

真紅・万太郎「ドン!ドン!!」

観客「ワァアアア!!」

真紅「――ちょっと万太郎!どうして私がこんな
    恥ずかしい踊りを踊らなくてはいけないの!?」

万太郎「しょうがないよ……キン肉王家の者は試合前に
     笑いを取らなくちゃいけない決まりがあるんだから」

真紅「私はキン肉族じゃないわ!こんなことに付き合せないで頂戴!!」

万太郎「真紅ちゃんも結構ノリノリだったじゃないか……」

ミート「二人ともいい加減にしてください!もうすぐ試合が始まりますよ!」

88: 2009/12/12(土) 20:20:58.64 ID:J9REkIc30
水銀燈「結局一度も連携の練習はしなかったわね」

ケビン「…………」

水銀燈「ま、私はウォーズマンに色々教えて貰えたからそれでいいけど」

ケビン「……お前はそこで見てろ。この試合はオレ一人でやる」

水銀燈「何ですって!?」

ケビン「オレは女が闘いに首を突っ込むのは気に入らない」

水銀燈「冗談じゃないわ、これは私の闘いでもあるのよ!」

ケビン「お前の闘い、だと……?」

水銀燈「そうよ、貴方なんかにはわからないでしょうけど」

89: 2009/12/12(土) 20:23:37.16 ID:J9REkIc30
カーーーン!!

『さあ、注目のマッスルシスターズVS漆黒の主従コンビ――』

ケビン「お前は引っ込んでいろ」

ドン

水銀燈「……っ!」

『おっと漆黒の主従コンビ早くも仲間割れか!?
 先発は水銀燈の制止を振り切ったケビンマスクだ!』

万太郎「そういうことならこっちはボクが先に行くよ」

『マッスルシスターズはキン肉万太郎!

 何といきなり前回の超人オリンピック決勝戦の再現となりました!』

ケビン「――万太郎、お前がどれほど強くなったか見せてもらうぜ!」

ドカッ!

万太郎「ぐっ……!」

『流石はグレート・チャンプ!パンチ一発で万太郎がグラつきます!』

91: 2009/12/12(土) 20:27:19.72 ID:J9REkIc30
『ケビンマスク、追撃の手を休めません!』

ミート「相手をよく見てください、かわせますよ!」

万太郎「ウォアア~~ッ!」

ドスッ!

『万太郎、間一髪でかわしカウンターの掌底!ケビンの顔面ににクリーンヒット!』

ケビン「くっ……!」

『あっと、ケビン倒れません!片手をマットに付き体を旋回させ――』

ケビン「ケビントルネード!!」

万太郎「グウッ……!?」ズン!

『強烈な旋回蹴り!先にダウンを奪ったのはやはりケビンマスクだ!』

ケビン「このまま止めを刺してやるぜ!」

『さぁケビン、ターンバックルを蹴りコーナーを駆け上がります!』

ミート「II世!彼、動けば我微動もせずの心得です!」

万太郎「!」

92: 2009/12/12(土) 20:29:54.29 ID:J9REkIc30
ケビン「ハートアタックスティンガーッ!!」

『トップロープからのニードロップ!しかし万太郎動きません!』

万太郎「(まだだ、ギリギリまで引き付けて……)」

ケビン「動かないのは結構だがそのままやられちゃ世話ねぇぜ!」

ミート「――今ですII世!」

万太郎「おお!」サッ

ケビン「~~~~……!!」

『あっと、ケビンニードロップを誤爆!したたかに膝を打ち付けました!』

真紅「ケビンマスクの動きが止まったわ!」

万太郎「……彼、動かざれば我俊敏す!」

『万太郎、ケビンマスクをサブミッションに固めながらジャンプ!』

万太郎「イロハ地獄巡り・マンタローハカイ落としーっ!!」

『そのままケビンの脳天をリングに叩きつけました~~っ!』

真紅「いいわよ万太郎!」

『キン肉万太郎、予想に反し快調な滑り出しを見せております!』

93: 2009/12/12(土) 20:33:23.72 ID:J9REkIc30
ケビン「クッ……過保護なことだ。相変わらずミートのアドバイスに乳母日傘か」

万太郎「何を~っ!そっちこそウォーズマンがいなくて苦しいんじゃないか~っ!?」

『万太郎、ケビンの顔面にダメ押しのケンカキックを放ちます!』

ケビン「……万太郎よ、ひとついいことを教えてやろう」

万太郎「!」

ケビン「オレのセコンドならここにいるぜ、ウォーズマン・スマイル!!」

パカッ

『あ~っと、何とケビンの鉄仮面がパックリと口を開けました~っ!』

ミート「ま、まさかそのマスクは……!」

『ケビンマスク、万太郎の足に噛み付いて体ごと大きく持ち上げます!』

ケビン「お前の想像通り、ウォーズマンのマスクを改造したものだ!」

万太郎「うあぁっ!?」

『そのまま空中で万太郎の体を捕らえ――』

ケビン「――タワーブリッジ!!」

グワッキィ!

95: 2009/12/12(土) 20:37:49.04 ID:J9REkIc30
万太郎「タ、タワー・ブリッジか、でもその技なら以前に……」

『万太郎、体を反転させ技を外しにかかります!』

ケビン「これをお前に破られたタワー・ブリッジだと思うな~っ!」

メキメキメキ……!

万太郎「ぐぁあっ!は、外れない……!」

『あ~っと、これは万太郎の背骨の軋む音だ!』

ミート「確かに以前とは違う。技のバランスは申し分なく
    余分な力も一切入っていない素直な技だ……」

『ケビンマスク、見事(マーベラス)な必殺技へと
 進化したタワー・ブリッジで万太郎を締め上げます!』

万太郎「グウウ……!」

水銀燈「(チッ、悔しいけどやるわねあの男……)」

ケビン「そうら~っ、早くギブアップしないと背骨がヘシ折れちまうぜ~っ!」

96: 2009/12/12(土) 20:40:45.74 ID:J9REkIc30
真紅「……ケビンマスク、貴方何か勘違いをしていない?」

ケビン「!」

真紅「貴方のタワー・ブリッジは決め技としてとして超一流、
   万太郎も思わずギブアップの言葉が漏れそうになっている」

『あっと真紅、万太郎を助けるためリングに入りました!』

真紅「――でも残念ながらこれはタッグマッチよ!」

ケビン「ウオッ!?」

真紅「スカル・クラッシュ!」

『あ~っと、真紅の好フォローで磐石のタワーブリッジが崩れました~!』

真紅「次はこちらの番よ!」

『真紅、そのままサイドスープレックスの体勢でケビンマスクに組み付きます!』

97: 2009/12/12(土) 20:44:37.49 ID:J9REkIc30
ケビン「人形……怪我をしたくなかったら引っ込んでろ」

真紅「うぐぐぐ……」

ケビン「バカか?お前などにこのオレが投げられるわけないだろう」

真紅「うおおおおおおお!」

ミート「この日のために二人にはみっちり連携の練習をしてもらいました!」

フワッ

ケビン「!?」

ミート「ローゼンメイデンの力の源は絆!今の真紅さんは
    『あのパワー』をも自在に使いこなせるんです!」

ケビン「これは……K・K・D(火事場のクソ力)!?」

真紅「いくわよ万太郎!」

万太郎「ハイヨーッ、真紅ちゃん!」

『なんと真紅、ケビンマスクを万太郎に向け投げ放ち――』

万太郎「M&Sコネクション!!」

『万太郎、ネックブリーカードロップでリングに叩き付けた~!』

ケビン「グヘッ!!」

103: 2009/12/12(土) 21:01:18.14 ID:J9REkIc30
水銀燈「何をしてるの、私と代わりなさい!」パシッ

ケビン「ま、待て……!」

『あっと水銀燈、半ば強引にケビンマスクとタッチします!』

真紅「万太郎!」パシッ

『それを受けてマッスルシスターズも真紅にスイッチ!』

水銀燈「真紅、決着をつけてあげるわ!」

104: 2009/12/12(土) 21:05:16.85 ID:J9REkIc30
水銀燈「先手千万殺、ビーストフォーム!」

『水銀燈、翼を利して空中からの連続攻撃を仕掛けます!』

真紅「クッ……!」

水銀燈「ほらほら、このまま蹴りと掌底で丸裸にして上げましょうか!?」

万太郎「――真紅ちゃん、赤ちゃんチューチューだ!」

真紅「チュッ!」

バシッ!

水銀燈「!?……小賢しい!」

万太郎「次は左だ!」

真紅「チュッ、チュッ!」

バシッ、バシッ!

『あっと真紅、キン肉族に伝わる“肉のカーテン”で水銀燈を寄せ付けません!』

水銀燈「何だって言うのよ、まるで鉄の塊を相手にしてるみたいだわ!」

『連携で勝るマッスルシスターズ、試合を優位に展開しております!』

105: 2009/12/12(土) 21:12:23.09 ID:J9REkIc30
ケビン「水銀燈、その肉のカーテンは――!」

水銀燈「黙ってなさい、貴方のアドバイスなんていらないわ!」

『水銀燈、構わず“野獣の構え”で攻め続けます!』

真紅「……万太郎、次はどうする?」

万太郎「チューチューやめてそろそろ攻撃してみるかい?」

真紅「わかったわ、真紅・エアー!!」

『あっと真紅、リング上を側転しながら水銀燈に蹴りを放つ!』

水銀燈「くうっ!」

ケビン「――聞け、水銀燈!」

水銀燈「うるさい!貴方なんかには絶対頼らないわ!!」

106: 2009/12/12(土) 21:17:48.32 ID:J9REkIc30
ケビン「水銀燈、オレと代われーっ!」

『めった打ちです!真紅、勢いに乗って攻め込みます!!』

ボウ……

万太郎「真紅ちゃんの額に『肉』の字が……」

ミート「K・K・Dが最高潮に達した証拠です!」

水銀燈「うぐっ……」グラッ

真紅「――チャンス!」

『おっと真紅、水銀燈に組み付いた!』

真紅「大地の巨木を引き抜く心構えで敵の体を高くさし上げる!」グワッ

水銀燈「!?」

真紅「高く鷹の如くに舞上がる!」

ケビン「い、いかん!」

真紅「48の殺人技・五所蹂躙絡み!!」

ガガァン!!

『あ~っと、ついに真紅のフェイバリット・ホールドが火を吹いた~っ!!』

108: 2009/12/12(土) 21:23:24.44 ID:J9REkIc30
水銀燈「ゴホッ!ハァ、ハァ……」

ケビン「水銀燈、代われ!」

水銀燈「……イヤよ!」

ケビン「意地を張るな!このまま負けてもいいのか!?」

水銀燈「ローゼンメイデンにとって生きることは闘いそのものよ!
     それを否定する貴方の手を借りるなんて氏んでも御免だわ!!」

ケビン「……!」

真紅「――とどめよ!」

『あ~っと真紅、K・K・Dの炎を纏いながら水銀燈に襲いかかる~~っ!』

真紅「火事場のメガトン・絆パンチ!!」

109: 2009/12/12(土) 21:28:28.08 ID:J9REkIc30
水銀燈「…………」

水銀燈「え?何ともない……?」

ケビン「グウウ……」

水銀燈「ケビン!?」

ケビン「無事だったか、水銀燈……?」

水銀燈「この馬鹿!どうして私を庇ったりしたの!?」

ケビン「……『お前の戦い』、確かに見せてもらった」

水銀燈「!」

ケビン「女だと馬鹿にして悪かった。お前は立派なファイターだ」

水銀燈「!……ケビン、貴方酷い怪我だわ!」

ケビン「アバラをやられたようだ。だがそんなことより――」

水銀燈「……?」

ケビン「一つ聞かせてくれ。何故そこまでアリスとやらになりたいんだ」

水銀燈「……お父様に、会うためよ」

ケビン「ダディか……」

110: 2009/12/12(土) 21:31:37.06 ID:J9REkIc30

ケビン「オレがお前を勝たせてやる」

水銀燈「駄目よ!そんな身体で闘えるわけないわ!」

ケビン「見くびるなよ。これでもオレは超人ファイターだ」

水銀燈「お願い、このまま休んでて。後は私一人で十分よ」

ケビン「し、しかし……」

水銀燈「心配いらないわ。私は貴方から力を貰ってるのよ。それに――」

ケビン「……?」

水銀燈「見てて。今なら貴方と同じ『あのパワー』が使えるはずよ」

113: 2009/12/12(土) 21:37:22.36 ID:J9REkIc30
『水銀燈、負傷したケビンをエプロンサイドに寝かせリングへ戻ります!』

水銀燈「――待たせたわね真紅」

真紅「どうやら棄権する気はないようね」

水銀燈「もちろんよ。だって私、絶対に負けないもの」

真紅「!?」

ミート「水銀燈の身体から噴き出すあのパワーは……!」

水銀燈「いくわよ……メイルストロームパワー!!」

『あ~っと、水銀燈の身体が金色の光に包まれた~っ!!』

万太郎「マズい、赤ちゃんチューチューだ!」

真紅「……!」サッ

水銀燈「無駄よ!マッハ・パルパライザーッ!!」

真紅「きゃぁあああ!」

115: 2009/12/12(土) 21:43:30.90 ID:J9REkIc30
『あ~っと、鉄壁を誇る肉のカーテンがいとも簡単に破られた~っ!』

ケビン「水銀燈、戦略(タクティクス)No.10だ!」

水銀燈「OKケビン!天使のように細心に――」

『水銀燈、真紅の身体を蹴って肩口へ駆け上がります!』

ミート「あの体勢は……!」

万太郎「真紅ちゃん逃げて!」

真紅「そう言われても、両腕をがっちり固められて……」

水銀燈「――悪魔のように大胆に!」

ガツン!

真紅「ぐうっ!?」

水銀燈「戦略No.10・ストームエルボーーッ!!」

116: 2009/12/12(土) 21:48:39.32 ID:J9REkIc30
――ガツン!ガツン!

真紅「くっ……」

『真紅、暴風雨のように降り注ぐエルボーにたまらず膝をつきます!』

万太郎「真紅ちゃん!」

真紅「お願い万太郎、手を出さないで……」

万太郎「で、でも……!」

真紅「大丈夫よ。私も貴方から力を貰っているのだもの」

水銀燈「お喋りはそこまでよ!そろそろ止めを刺して――」

真紅「K・K・D(火事場のクソ力)ーーッ!!」

ゴォッ!

水銀燈「きゃぁっ!」

『あ~っと真紅、一瞬の隙を衝いて脱出に成功しました!』

119: 2009/12/12(土) 22:01:05.72 ID:J9REkIc30
『さあ、いよいよシングルマッチの様相を呈してきました
 マッスルシスターズVS漆黒の主従コンビ!』

水銀燈「戦略No.38・マッハパルパライザー!」

真紅「――52の関節技・キャプチュード!」

『真紅、水銀燈の身体を捕らえマットに叩き付ける!』

真紅「48の殺人技・アルティメットデスペナルティ!」

水銀燈「くッ!」

バサッ!

『あ~っと、水銀燈の翼が刃物のようにロープを切断し――』

水銀燈「トルネード・フィッシャーマンズスープレックス!!」

『――真紅の身体に捻りを加え後方に投げ捨てた~っ!!』

真紅「はぁ、はぁ、はぁ……」

水銀燈「はぁ、はぁ、はぁ……」

120: 2009/12/12(土) 22:05:39.54 ID:J9REkIc30
『真紅と水銀燈、一進一退の攻防が続いております!』

水銀燈「はぁ、はぁ……」クラッ

真紅「……強かったわ水銀燈。でも貴女少し傷付きすぎたのよ」

バキッ!

水銀燈「うぐぅっ!!」

『やはりキン肉バスターのダメージは深刻か!?
 水銀燈、またも真紅の連打に捕まってしまいました!』

ケビン「水銀燈!」

水銀燈「ば、ばか!貴方そんな身体で……!」

『あ~っと!ケビンマスク、再び水銀燈を救うためリングに上がりました!』

万太郎「ケビン、お前の相手はこのボクだ!」ガシッ

『やはり動きが鈍い!万太郎、ケビンを巴投げで放り投げ――』

万太郎「うおおーっ!マッスル・ミレニアムーッ!!」

『――ロープを利用して矢のような勢いで飛び出した~~っ!!』

水銀燈「ケビーーーン!!」

バサッ!

121: 2009/12/12(土) 22:11:30.93 ID:J9REkIc30
水銀燈「がはぁっ!!」

万太郎「!!」

『な、何と水銀燈、光の矢となった万太郎を自ら身を投げ出し受け止めました!』

ケビン「水銀燈!!」

水銀燈「ごほっ、ごほっ……!」

ケビン「い、いかん。傷が深い……ドクターッ!!」

カンカンカンカンカンカン!

『あ~っと!ここで試合終了のゴングが鳴りました!』

真紅「ホーリエ、水銀燈に応急処置を!」

ホーリエ「チカ、チカ……」

『突然の幕切れ!ジャッジはM・シスターズのTKO勝ちとのことです!』

ケビン「水銀燈!お前何故オレを庇ったんだ!?」

水銀燈「ごほっ……ふふ、その台詞さっき私が言ったのと同じねぇ……」

122: 2009/12/12(土) 22:17:30.35 ID:J9REkIc30
水銀燈「KOされたのは私……貴方の『不敗伝説』に傷はつかないわ……」

ケビン「なっ、お前そんなことのために……!?」

水銀燈「だって貴方が怪我をしたのは私のせいだもの……」

ケビン「ば、ばかな!そんなことはどうでも――」

水銀燈「それにねぇ、私……」

ケビン「!」

水銀燈「ふふ……これ以上ばかなこと言うのはやめておくわ」

123: 2009/12/12(土) 22:23:51.16 ID:J9REkIc30
…………

…………

真紅「大丈夫。水銀燈は何とか持ち直したそうよ」

万太郎「そ、そうか。よかった」

真紅「結局ケビンマスクとの決着はつけられなかったわね」

万太郎「次は実力でボクが勝つよ。真紅ちゃんこそ水銀燈とは……」

真紅「確かに少し残念だわ。でも――」

万太郎「…………」

真紅「あの子、何だか幸せそうな顔をしていたわ」

ガチャ

ミート「――二人とも支度をお願いします。そろそろ次の試合の時間です」

万太郎「行こうか、真紅ちゃん」

真紅「ええ、泣いても笑ってもあと一試合ね」

126: 2009/12/12(土) 22:30:48.85 ID:J9REkIc30
『それではこれより“究極の人形タッグ戦”決勝戦を行います!
 まずは漆黒の主従コンビとの激戦を勝ち抜いたマッスルシスターズ!!』

観客「ワァアアアアアア!!」

金糸雀「――いよいよね、真紅」

真紅「金糸雀!?貴女身体は……?」

金糸雀「もちろんまだ入院中よ。ただ、ここに来れない
    あの子達に代わって貴女に一言だけ伝えたくて……」

真紅「…………」

金糸雀「皆見守ってるわ。アリスが決定するこの一戦を」

真紅「ありがとう。無様な闘いはできないわね」

金糸雀「ええ、貴女に敗れた水銀燈も病院でケビンと見てるはずよ」

『――続きましてチーム・ハリケーンローズ!先に入場しますは雪華綺晶です!』

真紅・金糸雀「!!」

127: 2009/12/12(土) 22:36:24.45 ID:J9REkIc30
観客「ワァアアア!!」

真紅「――雪華綺晶。やはり貴女だったのね」

雪華綺晶「お久しぶりですお姉さま方……」

金糸雀「真紅と雪華綺晶。どちらが勝つにせよ激しい闘いになりそうね」

雪華綺晶「もちろん私が勝たせていただきます……」

金糸雀「今の真紅に勝つのはあなたでも容易ではないわよ?」

雪華綺晶「ふふ……何しろ今回はパートナーが違います……」

金糸雀「?……カナは病院に戻らなくちゃいけないけど健闘を祈ってるわ」

128: 2009/12/12(土) 22:41:33.08 ID:J9REkIc30
『最後は予選をトップで通過したマッスル・ハリケーンの入場です!』

観客「ワァアアア!!」

真紅「白い布のマスク?知らない顔ね」

ミート「あの方は、もしや……!?」

バッ!

『あっと!?マッスル・ハリケーン突如リング上でマスクを脱ぎ捨てました!』

万太郎「あ、ああ~~っ!」

no title

131: 2009/12/12(土) 22:48:19.87 ID:J9REkIc30
ミート「い、いえ。大王にしては若すぎます」

万太郎「ひょっとしてボクと過去の世界で戦った20世紀の――」

キン肉マン「いいや。『ワシ』はお前に倒された20世紀キン肉マンではない」

万太郎「!……その喋り方は……」

キン肉マン「そこなきらちゃんに“ろーざみすてぃか”
      とやらの力を少しだけ分けてもらっての」

万太郎・ミート「!」

雪華綺晶「ふふふ……」

キン肉マン「とはいえ無理はさせられん
      ワシがこの姿でおれるのも今日一日が最後じゃろう」

ミート「それではあなた様はやはり……」

キン肉マン「ウム。キン肉星第58代大王・21世紀キン肉スグルじゃ」

ミート「し、しかし……何故今大王様がこんな所に……?」

キン肉マン「父として超人として、お前に負けっぱなしでは気が済まん」

万太郎「!」

キン肉マン「万太郎よ、もう一度ワシと戦ってもらえんか?」

134: 2009/12/12(土) 22:54:23.74 ID:J9REkIc30
『あ~っと!これは大変なことになってまいりました!』

『曰く“奇跡の逆転ファイター”!曰く“超人界最強の男”!
 何とあのキン肉マンが究極の人形タッグ戦決勝のリングに上がっております!』

キン肉マン「どうする万太郎?この大会の参加資格は23歳以下、
      お前が一言抗議すればワシは失格になるじゃろう」

観客「やーらせろ!やーらせろ!!」

『観客の皆さん!物を投げないでください!』

ミート「に、II世。相手はあのスグル様です。ここは自重もありかと……」

万太郎「ミート。ボクは大会の優勝だけが目的でここに来たわけじゃない」

ミート・真紅「!」

万太郎「この闘いはアリス・ゲームも兼ねてるんだ
    真紅ちゃんをアリスにするためにも逃げるわけには行かないよ」

真紅「万太郎……」

キン肉マン「話は決まったようじゃな。おっと――」

万太郎「なに?」

キン肉マン「試合の前に一つ大事なことを忘れるところだったわい」

135: 2009/12/12(土) 23:01:19.78 ID:J9REkIc30
『どうやら大会委員の承認も下りた模様です!そしてリング上では――』

キン肉マン「牛丼ひとすじ300年~♪」

キン肉マン「早いのうまいのやっすいの~♪」

雪華綺晶「…………」スッ

ガツン!

キン肉マン「きく~っ!」

観客「ワァアアア!!」

『これは懐かしい!三十余年ぶりに見るキン肉マンの牛丼音頭、
 パートナー雪華綺晶との息もピッタリです!』

万太郎「…………」

真紅「…………」

ミート「スグル様……」

キン肉マン「い、いや。試合前にウケを取るのはキン肉王家の義務じゃから……」

136: 2009/12/12(土) 23:07:27.06 ID:J9REkIc30
『それではこれより予定通り決勝戦を開始いたします!』

キン肉マン「さてと、『わたし』も昔に戻ったつもりでハリきっていくかのう」

雪華綺晶「スグル……」

キン肉マン「うん?」

雪華綺晶「この試合、私に先に行かせてください……」

キン肉マン「無理はせんでいいぞきらちゃん?」

雪華綺晶「うふふ、無理だなんてとんでもない……」

ゴウッ

キン肉マン「この炎は……!」

雪華綺晶「私のこの力……早く紅薔薇のお姉さまにも見せてあげたい……」

137: 2009/12/12(土) 23:14:24.84 ID:J9REkIc30
万太郎「向こうの先発はあの白薔薇の子か……」

真紅「そのようね。こちらは私が先に出るわ」

万太郎「いや、この試合はボクが――」

真紅「私はローゼンメイデンよ。貴方だけに闘いを任せるわけにはいかないわ」

万太郎「そ、そうか。そうだよね」

真紅「でも……さっきの貴方の言葉、とても嬉しかったわ」

万太郎「……?」

真紅「ふふ、貴方が私をアリスにしてくれるのでしょう?」

万太郎「……ああ、もちろんだよ!」

真紅「私も貴方の役に立ちたいの。私なら雪華綺晶からキン肉マンの力も量れるわ」

カーーーン!

『さぁ、いよいよ“究極の人形タッグ戦”決勝のゴングが打ち鳴らされました!』

138: 2009/12/12(土) 23:20:40.43 ID:J9REkIc30
雪華綺晶「小手調べは抜きでいかせていただきます……」

真紅「望むところよ。私もそのつもりだわ」

雪華綺晶「48の殺人技・風林火山……!」

真紅「!!」

『あ~っと!雪華綺晶の身体からK・K・Dの炎が噴き出した~っ!』

雪華綺晶「迅きこと風の如く……」

『雪華綺晶、真紅の腕を取りリングの上を引き回す!』

真紅「くっ、何て力なの……!」

雪華綺晶「静かなること林の如く……」

『ローリング・クレイドルで空高く駆け登り――』

雪華綺晶「侵略すること火の如く……」

真紅「グウッ!!」

『パイルドライバーで叩き付ける!そして最後は――』

雪華綺晶「動かざること山の如し……!」

『ロメロスペシャル!雪華綺晶、試合開始早々の大技だ~~っ!!』

141: 2009/12/12(土) 23:27:16.65 ID:J9REkIc30
真紅「かはっ……!」

万太郎「真紅ちゃん!」

真紅「だ、大丈夫よ……」

万太郎「タッチだ、交代しよう!」

真紅「このまま何もせずに代われないわ。それに――」

ゴウッ

真紅「K・K・Dなら私も貴方から貰ってるわ!」

『あ~っと、真紅の身体からもK・K・Dの炎が噴き上がる~っ!』

真紅「雪華綺晶、お返しをさせてもらうわ!」

ドカッ!

雪華綺晶「ぐっ……!」

『真紅、得意の打撃戦で主導権を握れるか!?』

雪華綺晶「調子に乗らないでください……!」

『雪華綺晶も負けてはいません!両者激しい打ち合いです!!』

143: 2009/12/12(土) 23:34:21.64 ID:J9REkIc30
真紅「はぁ、はぁ、はぁ……」

『戦いの基本にして究極!ベアナックルでの殴り合いです!』

真紅「そこッ!」

ドボッ

雪華綺晶「……っ!」

『あ~っと、真紅のボディブローが雪華綺晶にクリーンヒット!』

真紅「決めさせてもらうわ!48の殺人技・フライング絆パンチ!!」

雪華綺晶「――48の殺人技・スクランブルソフト返し」

ガッ

真紅「くぅっ……!」

『雪華綺晶、真紅の一撃を間一髪で防ぎました!』

雪華綺晶「はぁ、はぁ、はぁ……」

146: 2009/12/12(土) 23:41:23.57 ID:J9REkIc30
雪華綺晶「驚きました……まさかこの私と『互角』に戦うとは……」

真紅「……その割には随分余裕な顔をしてるのね」

雪華綺晶「残念ながらこの勝負、媒介の差で私の勝ちです……」

真紅「何ですって!?万太郎は以前にキン肉マンを倒しているのよ!」

雪華綺晶「お忘れですかお姉さま……」ガシッ

真紅「!?」

雪華綺晶「スグルは『万太郎に負けたキン肉マンではない』と言ったはず……」

真紅「そ、それがどうしたと言うの!?」

雪華綺晶「教えて差し上げます……その意味を、お姉さまの身体に……!」

真紅「うぁっ!?」ブン

『何と雪華綺晶、真紅を片手で空高く放り投げました!』

万太郎「なッ……!?」

ミート「あ、ああ~っ!あの技は~っ!」

雪華綺晶「……スパーク」

『あ~っと!?あれはマッスル・スパークです!
 雪華綺晶、何とキン肉星三大奥義マッスル・スパークを仕掛けました~っ!!』

148: 2009/12/12(土) 23:47:44.85 ID:J9REkIc30
真紅「いぁあああ!!」

ドサッ

ミート「真紅さんーっ!」

雪華綺晶「今のはお披露目用……未完成・50%スパークです……」

真紅「あぐっ……み、未完成でこの威力……」

キン肉マン「そういうことだ。完成版マッスル・スパークはこんなものではない」

真紅「はぁ、はぁ、はぁ……」

万太郎「……真紅ちゃん、君は少し休んでて」

真紅「はぁっ、はぁっ……気をつけて万太郎……」

万太郎「…………」

真紅「キン肉マンは強い、雪華綺晶が使って見せたのは彼の力のほんの一端よ……」

雪華綺晶「うふふ……」

149: 2009/12/12(土) 23:52:40.28 ID:J9REkIc30
キン肉マン「万太郎よ。受けたのが未完成マッスル・スパークとはいえ
      その子はしばらく戦えまい。次は私がお前の相手をすることになるが……」

万太郎「…………」

ミート「に、II世……」

キン肉マン「どうした?怖気づいたか万太郎」

万太郎「――股間にイチモツ背にニモツ」

ミート「!」

キン肉マン「……なんじゃそれは?」

万太郎「父上流に言うなら『屁のつっぱりはいらんですよ』ってとこかな」

キン肉マン「ほう……」ニヤリ

万太郎「ボクは負けないよ。必ずアリスにするって真紅ちゃんと約束したんだ」

150: 2009/12/12(土) 23:58:59.21 ID:J9REkIc30
ミート「II世、スグル様は――」

万太郎「ミート、アドバイスはいい。そこでボクを応援しててくれ」

ミート「!」

万太郎「父上と敵対するのは本意じゃないだろう?大丈夫、
    その声援に支えられてボクはきっと勝ってみせるよ」

『あ~っと、遂に禁断の親子対決が実現してしまいました~っ!』

万太郎「いくよ父上、地獄卍固め!」

キン肉マン「以前お前と戦ったときは随分と苦しめられたものだが……」

『キン肉マン、流れるような動きで技を外し逆に――』

万太郎「うあっ!?」

『超難技ゴリー・エスペシャルで万太郎を締め上げる~っ!!』

キン肉マン「忘れるな、今の私に52の関節技は通用せん!」

万太郎「ち、父上こそ忘れてるんじゃない……?」ググッ

キン肉マン「……!?」

万太郎「カメハメ100殺手、全てを使えるのは父上だけじゃない!」

『あ~っと!万太郎、力で強引にゴリー・エスペシャルを外しました~っ!!』

151: 2009/12/13(日) 00:03:15.53 ID:tK5rb55v0
万太郎「48の殺人技・宇宙旅行!!」

キン肉マン「こんなもの~~っ!」ガシッ

『キン肉マン、万太郎に足を絡め投げられるのを防ぎました!』

キン肉マン「52の関節技・脇固め!!」

万太郎「クッ……!」グルッ

『万太郎、前転してキン肉マンの技から逃れます!』

万太郎「へへ、関節技の返しならボクだってお手のものさ」

キン肉マン「……よくぞカメハメ師匠の技をここまでモノにしたものだ」

ジリッ……

『あっと、両者決め手に欠けるのか慎重に間合いを取っております!』

万太郎「…………」

キン肉マン「何だ万太郎、もう手詰まりか?」

真紅「万太郎、挑発に乗ってはダメよ!」

万太郎「あ、ああ。わかってる」

キン肉マン「フン、そういうことならこちらから行かせてもらうかのう」

152: 2009/12/13(日) 00:07:26.44 ID:tK5rb55v0
『キン肉マン、万太郎の背後に回りました!』

万太郎「バックドロップ?今更こんな古臭い技がボクに――」

ミート「い、いけない、II世逃げて!」

万太郎「!?」フワッ

キン肉マン「そりゃあ~~っ!!」

『あ~っと!キン肉マンの垂直落下式バック・ドロップが決まりました~っ!!』

万太郎「ぐああっ……!」

真紅「万太郎!」

万太郎「こっ、こんな強烈なバックドロップははじめてだ……!」

キン肉マン「……まだまだ休ませはせんぞ」

『キン肉マン、万太郎の前髪を掴み引き起こします!』

キン肉マン「フン!!」

ドスッ!

『水平チョップ一閃!万太郎、血ヘドを撒き散らし悶絶しております!』

154: 2009/12/13(日) 00:12:27.47 ID:tK5rb55v0
万太郎「ゴホッ、ゴホッ!」

真紅「くっ、万太郎は何故あんな単純な技に圧倒されているの……!?」

キン肉マン「――私と万太郎では超人としてのキャリアが違う」

万太郎「だから何だって言うんだ!48の殺人技……!」

『万太郎、KKDの炎を滾らせてキン肉マンに突進します!』

キン肉マン「潜ってきた修羅場が痛め技を必殺技に変えるのだ!
      肉弾エルボー・ドロップ!!」

ドガッ!

万太郎「がぁっ!!」

『キン肉マンの強烈なエルボー!
 キン肉万太郎、“超人界最強の男”の前に為す術がありません!!』

159: 2009/12/13(日) 00:18:54.88 ID:tK5rb55v0
『キン肉マン、万太郎に背を向けゆっくりと自軍コーナーへ戻ります!』

雪華綺晶「意外にあっけなかったですね……」

キン肉マン「…………」

『万太郎起き上がれません!ダウンカウントが入ります!』

万太郎「うぐぐ……ボクの技が通じない……」

真紅「万太郎!」

ミート「II世ーっ!」

万太郎「ごめん二人とも。やっぱり父上は強すぎる……」

真紅「いいえ、貴方ならできるわ万太郎!」

ミート「諦めないで、あなたはその“最強の遺伝子”を受け継ぐ者なんですよ!」

万太郎「真紅ちゃん、ミート……」

真紅・ミート『――キン肉マンII世!GO!FIGHT!!』

万太郎「……!」クワッ

キン肉マン「……フフ、そうこなくては面白くないわい」

『あ~っと万太郎、味方の声援を受け再び立ち上がりました~っ!』

160: 2009/12/13(日) 00:22:37.67 ID:tK5rb55v0
キン肉マン「だが万太郎よ、お前に私を倒せるような技がまだあるのか?」

万太郎「ボクをナメないでよ!父上ほどじゃなくてもボクだって――」

『万太郎、再びキン肉マンに突っ掛けます!』

万太郎「――厳しい闘いを勝ち抜いてきたんだ!百戦百勝脚ーっ!!」

バキッ!

キン肉マン「な、なんだと……!?」

『あ~っと万太郎、意表を衝くラーメンマン直伝の功夫殺法です!』

キン肉マン「クッ!」バッ

『キン肉マン、返す刀で打点の高いドロップキック!しかし――』

万太郎「……脱穀スープレックス!!」

キン肉マン「おわっ!?」

『万太郎、それを受け止めキン肉マンの体を高く投げ上げます!』

万太郎「父上、次はボクのオリジナル・ホールドを見せてあげるよ!」

161: 2009/12/13(日) 00:30:28.17 ID:tK5rb55v0
『出るか!?先ほどの試合では不発でしたが――』

ミート「今度は速度、タイミングともバッチリだーっ!」

『万太郎、矢のようなスピードで落下するキン肉マンに迫ります!』

真紅「決まった……!」

雪華綺晶「…………」

万太郎「マッスル・ミレニアムーーーッ!!」

ズガァン!

キン肉マン「グヘハァ……!」

162: 2009/12/13(日) 00:34:28.48 ID:tK5rb55v0
『決まった~っ、マッスル・ミレニアム!
 最強の親子対決、軍配は息子・キン肉万太郎に上がりました~っ!!』

真紅「やったわ、万太郎!」

万太郎「ハァ、ハァ……へへ……」

雪華綺晶「…………」

真紅「雪華綺晶」

雪華綺晶「…………」

真紅「私たちはアリス・ゲームに決着をつけなくてはいけないわ」

雪華綺晶「…………」

真紅「とはいえマスターが倒れた貴女に勝ち目はない。大人しく降参なさい」

雪華綺晶「……何を勘違いされているのですかお姉さま」

真紅「!?」

雪華綺晶「わかっていませんね。スグルが何故奇跡の逆転ファイターと呼ばれるか」

真紅「まさか、万太郎の必殺技を受けて立ち上がってくる超人なんて……」

雪華綺晶「伝わってきます……指輪を通してスグルの闘う意思が……」

163: 2009/12/13(日) 00:39:41.35 ID:tK5rb55v0

雪華綺晶「ふふ、“奇跡の逆転ファイター”キン肉マン、
     タフネスにおいて彼に匹敵する超人は存在しません……」

キン肉マン「――そう言われるとここまま寝てるワケにはいかんのう」ググッ

万太郎「!?」

真紅「う、嘘……!」

『あ~っと、信じられません!
 キン肉マン、マッスル・ミレニアムを受けなおも立ち上がりました~っ!!』

雪華綺晶「さあスグル、お遊びの時間はここまでです……!」

167: 2009/12/13(日) 00:47:42.68 ID:tK5rb55v0
キン肉マン「……今のはちょっとばかし痛かったのう」

万太郎「ま、まさか……KO率100%のマッスル・ミレニアムが……」

キン肉マン「あれでか?私には虫に刺されて程度にしか感じんが」

ミート「II世、あなたの技は確実に効いてます!ここは一旦クールダウンして――」

『あっと万太郎、セコンドの制止を振り切って飛び出しました!』

万太郎「……ボクにはまだこの技が残ってる!」

『万太郎、キン肉マンの首を捕らえ左肩下に自らの頭を差し入れます!

 これはキン肉バスター!?いえ、万太郎がこの場面で繰り出すのは――』

真紅「当然!マッスル・グラビティよ!」

万太郎「うおお~~っ!」ググッ

キン肉マン「……万太郎よ、お前はいずれ私を越える超人となろう」

万太郎「!」

キン肉マン「だが今この時においては私が上!火事場のクソ力ーっ!!」

『あ~っとキン肉マン、逆に万太郎の体を持ち上げた~っ!』

キン肉マン「受けてみよ!7000万パワーマッスル・スパークを!!」

168: 2009/12/13(日) 00:53:32.68 ID:tK5rb55v0
『キン肉マン、ブリッジで万太郎の体を跳ね上げる!』

真紅「(!……雪華綺晶は見せなかったこの初動……)」

『二回!三回!次第に高く上がっていきます!!』

真紅「(いける、今ならマッスル・スパークは防げるわ!)」

『おっと真紅、コーナーを蹴りトップロープへ上がりました!』

169: 2009/12/13(日) 01:00:48.45 ID:tK5rb55v0
万太郎「負けるもんか~っ!!」

キン肉マン「ムダじゃ、私が7000万パワーで放つM・スパークの攻略は不可能!」

真紅「確かにシングルマッチではそうかもね、でも――」

『真紅、ロープの反動を利用してジャンプします!』

真紅「タッグマッチでは必ずしもそうとは限らないわ!」

『あ~っと、真紅のキックでマッスル・スパークの体勢が崩れました~っ!』

キン肉マン「……フフ、エサにかかりおったな」ガシッ

万太郎「!?」

雪華綺晶「スグルがM・スパークを仕掛ければお姉さまは必ずカットに来る……」ガシッ

真紅「し、しまった!」

キン肉マン「私たちの狙いは最初からこの技にあったのだ!」

『マッスルシスターズ、二人とも捕まってしまいました!』

キン肉マン「いくぞ、きらちゃん!」

雪華綺晶「はい……!」

キン肉マン・雪華綺晶『マッスル・ドッキングーッ!!』

170: 2009/12/13(日) 01:06:09.43 ID:tK5rb55v0
『あ~っと!ついに決まってしまいました
 “至高のツープラトン”マッスル・ドッキング!!』

万太郎「ゲホッ……!」ズン!

真紅「グヘッ……!」ズン!

『カウントが入ります、しかし二度と立ち上がっては来れないでしょう!』

キン肉マン「……万太郎、今度は私の勝ちのようだな」

万太郎「    」

キン肉マン「真紅ちゃんには悪いことをしたのう」

真紅「    」

キン肉マン「きらちゃんは私の再戦の夢を叶えてくれた
        私は何としてもこの子をアリスにしてやりたかったんじゃ……」

雪華綺晶「スグル……」

キン肉マン「行こうか。きらちゃんのお父様とやらに会いにな」

173: 2009/12/13(日) 01:13:17.54 ID:tK5rb55v0

万太郎「――どこへ行こうって言うの父上?」ガシッ

キン肉マン「!?」

真紅「――カウント10にはまだ少し早くてよ?」ガシッ

雪華綺晶「!?」

キン肉マン「な、なにっ!?」

雪華綺晶「そんな……私たちの技は完璧に決まったはず……」

万太郎「父上たちが放ったのは威力の低い『マッスル・ドッキングα』――」

キン肉マン「……!」

真紅「しかも上段は体重の軽いドール、一撃瞬殺には至らなかったようね」

『あ~っと!マッスルシスターズはまだ倒されていなかった~~っ!!』

万太郎「いくよ、真紅ちゃん!」

『万太郎、キン肉マンをキン肉バスターの体勢に抱え上げ――』

真紅「ええ、万太郎!」

『真紅、雪華綺晶をキン肉ドライバーの体勢に取りました!』

174: 2009/12/13(日) 01:19:00.81 ID:tK5rb55v0
キン肉マン「まさか……『β』じゃと!?」

真紅「貴方は雪華綺晶を気遣いあえて使わなかった。でも私は万太郎を信頼し――」

万太郎「――ボクも真紅ちゃんを信じている!!」

『マッスルシスターズ、ドッキングの軌道に入ります!』

真紅「敵を量るは目に在り!」

万太郎「同志を察するはヘソに在り!!」

万太郎・真紅『マッスル・ドッキングβーーーッ!!』

175: 2009/12/13(日) 01:24:18.55 ID:tK5rb55v0
…………

…………

キン肉マン「見事だ、万太郎……」

雪華綺晶「…………」

キン肉マン「きらちゃん、どうやらアリスにしてやるのは無理なようだ……」

雪華綺晶「スグル、私は……」

キン肉マン「すまなかった……」

雪華綺晶「貴方のそういうところ……私は嫌いではありませんでした……」

ズン!



カンカンカンカンカンカン!!

『完全KO!この瞬間第3回宇宙超人タッグトーナメント、
 キン肉万太郎&真紅、マッスルシスターズの優勝が決まりましたーーっ!!』

観客「ワァアアアアアアアアアアア!!」

178: 2009/12/13(日) 01:32:00.20 ID:tK5rb55v0
大会終了後、キン肉ハウス~

雪華綺晶「まったく……本当に使えない下僕です……」ピシピシ

スグル「堪忍してくれんかのぅ。それでなくても持病の
    腰痛、胃潰瘍、イボ痔が再発してツラいんじゃ……」

ミート「スグル様、牛丼をミキサーにかけた流動食ができました」

スグル「お、おう。スマンのぉミート」

万太郎「父上も元のヨボヨボに戻っちゃったなぁ……」

真紅「すっかり雪華綺晶のお尻に敷かれてるわね」

ジェイド「翠星石、右腕の調子はどうだ?」

翠星石「バッチリです。こんなに早く治るとは思いませんでした」

蒼星石「超人専門医というのはたいしたものだね」

チェック「ええ。基本的にあらゆる身体構造の超人に対応してますから」

金糸雀「カナはまだちょっと疲れ気味かしら……」

キッド「おいおい、年寄り臭いぜ金糸雀」

雛苺「まるすのぼりー」

スカー「チッ、いい加減離れやがれ雛苺」

180: 2009/12/13(日) 01:39:16.43 ID:tK5rb55v0
スグル「しかし結局きらちゃんたちのお父上は現れなかったのう……」

雪華綺晶「そうですね。やはりお父様はこのような方法はお認めに――」

ガシャァン!

雛苺「きゃあっ!」

真紅「!」

水銀燈「真紅……」

ケビン「…………」

真紅「水銀燈。それにケビンマスクも……」

万太郎「ブツブツ、どうしてドールって窓を壊さないと入って来れないんだろう」

ミート「ええ。これでこの家のガラスは全滅ですね……」

181: 2009/12/13(日) 01:44:34.65 ID:tK5rb55v0
水銀燈「真紅、貴女まだお父様には会えてないの?」

真紅「え、ええ。今ちょうどその話をしてたところよ。貴女たちも入って頂戴」

水銀燈「遠慮しておくわ」

金糸雀「え?な、何で……?」

ケビン「オレたちは水銀燈が焦がれたアリスとやらを見に来ただけだ
    だがこの状況では無駄足――」

『――これで全員揃ったようだな』

ドールズ「!!」

蒼星石「なに?今の声は」

翠星石「まさか……お父様!?」

182: 2009/12/13(日) 01:48:26.70 ID:tK5rb55v0
キィイイン……

万太郎「テ、テレビの画面が光ってる……?」

『入り口は開けておいた。さあ、皆私のところへ』

翠星石「で、ですが……」

蒼星石「お父様はアリスとしかお会いにならないのでは……?」

『お前たちの戦いぶりは見せてもらった』

ドールズ「!」

『成長したな。私が想像していたよりずっと強く、気高く……』

水銀燈「それでは――」

『うむ。全員で“扉”を開けるがいい』

金糸雀「な、な、何だかドキドキしてきたかしら」

雛苺「うれしいけどちょっとだけ怖いの。まるす、ついてきてくれる?」

スカー「オレたちも行って構わないのか?」

『無論だ。貴方がたにも礼を言わねばなるまい』

183: 2009/12/13(日) 01:53:11.81 ID:tK5rb55v0
nのフィールド~

真紅「お父様!!」

ローゼン「真紅よ、よくぞ戦い抜いた。そして他の皆も……」

水銀燈「お父様、お会いしとうございました」

ローゼン「うむ。私も皆の成長した姿を見られて何よりだ」

雪華綺晶「ああ……夢のようですわ……」

雛苺「ひっく、おとうさま……」

蒼星石「お父様!」

翠星石「お父様ぁ!」

ローゼン「コラコラ、仲良く順番だょ?」

真紅「本当に……この日をどれほど待ち続けたことでしょう」

ローゼン「ウフフフ、みんな可愛いことをいってくれるなぁ」

真紅「やっと会えました。これで――」

真紅「これでやっとお父様を相手に試合ができるのね?」

ローゼン「!?」

186: 2009/12/13(日) 02:00:27.81 ID:tK5rb55v0
ローゼン「え?な、何言っちゃってるの真紅ちゃん……?」

雛苺「ねぇ真紅。まずはヒナからやらせてほしいの」

真紅「いいわよ。貴女ずっとお父様に会いたがっていたものね」

ローゼン「ヒナちゃんまでwwwみんなどうしちゃったのかな?かな?」

ツカ、ツカ、ツカ……

ローゼン「ちょっと顔が怖いよベイビー?お願いだからそれ以上近寄らな――」

雛苺「波、さかまけーっ!」ガシッ

ローゼン「ひ、雛苺!一体何をするつもりだ!?」

雛苺「岩、くずれろーっ!」

ローゼン「やめなさい、私はお前の父――」

雛苺「空、きりさけよーっ!」

グワッ

ローゼン「ひっ!?」

雛苺「アルティメット・いちごバスター!!」

190: 2009/12/13(日) 02:07:24.75 ID:tK5rb55v0
万太郎「――ねえ、これどうなってんの?」

キッド「そういえばパパに聞いたことがある
    人形師ローゼンは数百年にも渡り娘らに頃し合いをさせていたとか」

ミート「酷い話です。どんな悪行超人でも親兄弟だけは大切にさせるというのに」

スグル「……相変わらず何でも知っとるのうお前のパパは」

ジェイド「翠星石たちにも色々思うところがあったんだろうな」

チェック「そういうことなら止めるのはもう少し後で構いませんね」

スカー「好きにやらせとけ。オレは知らん」

ケビン「フン、どうでもいい……」

191: 2009/12/13(日) 02:12:52.22 ID:tK5rb55v0
ローゼン「ゴホッ、ゴホッ……!」

蒼星石「次は僕かな。グランドスラム――」

ズズ……

ローゼン「そ、蒼星石。まさかお前まで……」

蒼星石「馬式誉れ落とし!!」

ズガァン!

ローゼン「ゲハァッ!はぁ、はぁ、はぁ……」

翠星石「次は翠星石です、復活した右腕の力を見るですよ!」

ローゼン「ちょ、マジでやめ……」

翠星石「ベルリンの赤い雨!!」

ローゼン「グゴゲーー!!」

194: 2009/12/13(日) 02:18:24.98 ID:tK5rb55v0
金糸雀「お父様。お目にかかれて光栄です」

ローゼン「おぉ金糸雀、君は私のことを……」

金糸雀「アース・クリップ・キック!」

ローゼン「ウワッ!?」ズデッ

金糸雀「――スピニング・トゥ・ホールドかしら!!」

金糸雀「一回転!二回転!三回転!!」バキボキバキ

ローゼン「あはん!」

水銀燈「……お父様」ぎゅっ

ローゼン「水銀燈、お前はこんな私を抱いてくれるのか……」

水銀燈「エアプレン・スピン(飛行機投げ)からの――」

ミスミスミス……

ローゼン「!?」

水銀燈「水銀燈・スペシャル!!」

ガガァン!

ローゼン「……グビグビ」

195: 2009/12/13(日) 02:22:33.54 ID:tK5rb55v0
真紅「最後はツープラトンで決めるわよ」

ローゼン「もう……やめ……」

真紅「火事場のマグネットパワープラス!」ピカー

雪華綺晶「火事場のマグネットパワーマイナス……」ピカー

真紅・雪華綺晶『クロス・ボンバーーーッ!!』

ローゼン「亜wせdrftgyふじこlp;@」

ペリリリリ……

雪華綺晶「やりました……お父様のマスクを剥がしました……」

ベチャッ

真紅「これは顔の皮よ。残念ながらお父様はマスクマンではなかったわ」

196: 2009/12/13(日) 02:28:33.64 ID:tK5rb55v0
雪華綺晶「まだちょっと足りない気はしますが……」

金糸雀「まぁそろそろ許してあげてもいいかしら」

真紅「それでは私たちの人形パワーをお父様に提供するわ」



真紅「――いい、みんな?」

ズン

水銀燈「10万パワーずつよ!」

ズン

蒼星石「みんなからのささやかな気持ちです!」

翠星石「受け取ってくださいお父様!」

バン!

雛苺「ゲーッ、パワーがはいらないの!?」

真紅「あ、あら?おかしいわね……」

ローゼン「…………」

ローゼン「だって私は人間だから」

200: 2009/12/13(日) 02:36:31.32 ID:tK5rb55v0
ローゼン「    」

真紅「……それじゃお願いできるかしら万太郎?」

万太郎「なぁんだ、最初からボクをあてにしてたのか」

真紅「そうでなければ流石にここまではできないわ」

万太郎「しょうがないな、フェイスフラッシュ!」

ギラン、ギラン、ギラン

ローゼン「…………」

水銀燈「何とか大事には至らなかったようね」



雪華綺晶「――それで、皆さんこれからどうされるのですか?」

ドールズ「!」

真紅「そ、そうね。そういえばもうアリス・ゲームは終わったのね……」

201: 2009/12/13(日) 02:41:53.30 ID:tK5rb55v0
万太郎「あの、真紅ちゃん」

真紅「!」

万太郎「ちょっと言いにくいことなんだけど……」

真紅「わ、わかってるわ万太郎」

万太郎「?」

真紅「貴方はチャンピオンになったのだもの。私なんかが傍にいては邪魔に――」

万太郎「そうじゃなくて。ボクん家ブタ小屋みたいな家だけどいいのかなって」

真紅「……!」

万太郎「ま、牛丼かカルビ丼くらいしか出ないけどさ」

真紅「万太郎……」

万太郎「それでもよかったらこれからも一緒にいてくれないかい?」

202: 2009/12/13(日) 02:47:43.38 ID:tK5rb55v0
雪華綺晶「私は王宮の暮らしが気に入ったのでこのままスグルと帰ります……」

スグル「グムー、きらちゃんにそう言われると断れんのぅ」

金糸雀「カナもキッドが気に入ったわ。アメリカ暮らしも悪くなさそうね」

キッド「ヘイ金糸雀、こっちは最初からそのつもりだぜ?」

翠星石「私も……またジェイドの作ったソーセージのスープが食べたいです」

ジェイド「……いつだって作ってやるよ」

雛苺「まるす、これからもヒナとあそんでくれる?」

スカー「フン、トレーニングの邪魔するんじゃねーぞ?」

蒼星石「チェック……」

チェック「ふふ、聞くだけ野暮というものです」



水銀燈「…………」

ケビン「オレは元々一匹狼だ。だが――」

水銀燈「!」

ケビン「時々は顔を出す。オレのダディ、ロビンマスクのところででも待っていろ」

203: 2009/12/13(日) 02:55:34.98 ID:tK5rb55v0
ミート「皆さんそれぞれ行き先は決まったようですね」

スグル「ウム、結局今までとそう変わりはないようで何よりじゃ」

真紅「でも、寂しくなるわね」

雪華綺晶「ええ……私と紅薔薇のお姉さま以外バラバラです……」

204: 2009/12/13(日) 03:00:29.41 ID:tK5rb55v0
水銀燈「あら二人とも、このまま引退でもする気なの?」

真紅「!」

蒼星石「そんなこと絶対にさせないよ?」

翠星石「次は負けねーです、首を洗って待ってるですよ!」

雪華綺晶「お姉さま方……」

金糸雀「さぁ、国へ帰ってイチから鍛え直しかしら!」

雛苺「なのー!」

真紅「ふふ……そういえばそうだったわね……」

真紅「みんな、今度は次の超人オリンピックで会いましょう!」





真紅「敵を量るは目に在り!」万太郎「同志を察するはヘソに在り!」  ~fin~

207: 2009/12/13(日) 03:13:34.07 ID:tK5rb55v0
途中で指摘あったように超人とドールが組み合うのは多分無理です。
体格差これくらいはあるかな…。
no title


深夜まで駄文にお付き合いいただきましてありがとうございました。

208: 2009/12/13(日) 03:14:57.65 ID:yax1HVn5O

II世、ローゼンとも好きなんでかなり楽しめた

引用: 真紅「敵を量るは目に在り!」万太郎「同志を察するはヘソに在り!」