2: 2024/09/18(水) 21:11:20 ID:ZhQ5zVeI00
発車のアナウンス、慌てて座ります。息を整えて、鞄を開けて。
3: 2024/09/18(水) 21:12:40 ID:ZhQ5zVeI00
お気に入りの手帳。ハートマーク、意外と多い。うーん。もしかして、最近遊び過ぎてる?
今日は早めに切り上げようかな。そうしたら、また遊びたいって思ってくれるかも。
4: 2024/09/18(水) 21:13:35 ID:ZhQ5zVeI00
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5: 2024/09/18(水) 21:15:27 ID:ZhQ5zVeI00
ことり「わぁーっ、すっごく可愛い♡」キラキラ
梨子「良かった、喜んでくれて。前見かけて、ことりちゃんが好きそうなお店だなって思ってたの」
6: 2024/09/18(水) 21:17:04 ID:ZhQ5zVeI00
Aqoursと仲良くなってからというもの、趣味が合いそうな梨子ちゃんとカフェ巡りをすることが増えて来たんです。
7: 2024/09/18(水) 21:17:50 ID:ZhQ5zVeI00
今日はオススメの古民家カフェがあると聞いて、鎌倉に来ちゃいました。レトロな内装も、木漏れ日が差し込むお庭も、とっても素敵なの。
8: 2024/09/18(水) 21:19:22 ID:ZhQ5zVeI00
ことり「……でねっ、ここでヒロインをギュッて……もうキュンキュンしちゃうのっ」
梨子「きゃーっ、それはドキドキしちゃうね」
店員「失礼します。ティーセットになります」
梨子「わぁ……いい香り……」
ことり「うん……美味しそう♡」
9: 2024/09/18(水) 21:20:33 ID:ZhQ5zVeI00
スコーンに紅茶、コンフィチュールとクリームがたっぷり。早速ミルクを。
10: 2024/09/18(水) 21:21:18 ID:ZhQ5zVeI00
ことり「あっ。ごめん梨子ちゃん」
梨子「う、ううん。こっちこそごめんねっ」
11: 2024/09/18(水) 21:22:44 ID:ZhQ5zVeI00
手が当たっちゃった。細くてちょっと冷たくて綺麗な、梨子ちゃんの手。
12: 2024/09/18(水) 21:24:01 ID:ZhQ5zVeI00
紅茶を飲んで、カップの縁をそれとなく拭う仕草。
お庭の猫さんや雀さんを眺めて、細めた目。
13: 2024/09/18(水) 21:24:34 ID:ZhQ5zVeI00
最近そういう、ちょっとしたことに目が離せなくなっちゃうことりがいます。
14: 2024/09/18(水) 21:26:06 ID:ZhQ5zVeI00
ことり「……あっ、梨子ちゃんはどう?最近は何かドキドキした?」
梨子「本とかドラマじゃないんだけどね、この間……」
15: 2024/09/18(水) 21:26:45 ID:ZhQ5zVeI00
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16: 2024/09/18(水) 21:28:01 ID:ZhQ5zVeI00
果南「かゆ……」
ダイヤ「あら果南さん、季節外れの虫刺されですわね」
17: 2024/09/18(水) 21:28:53 ID:ZhQ5zVeI00
果南「そうなんだよね~、寝てる間に刺されちゃったみたいで」
鞠莉「虫刺され、マリーが増やしてあげるわよ~」
鞠莉「……」チュ
18: 2024/09/18(水) 21:30:08 ID:ZhQ5zVeI00
果南「わ、キスマーク」
ダイヤ「鞠 莉 さ ん?」
鞠莉「だって~果南が美味しそうなんだもの」
鞠莉「ささ、もひとつ……あら?」
19: 2024/09/18(水) 21:31:02 ID:ZhQ5zVeI00
ダイヤ「……」チュ
果南「わお」
鞠莉「……」ポカーン
20: 2024/09/18(水) 21:31:37 ID:ZhQ5zVeI00
ダイヤ「……こ、これに懲りて――」
鞠莉「マリー照れちゃうわ
~♡お返しよ~!果南!」
果南「おっけー、鞠莉!」
ダイヤ「二人とも……破廉恥ですわぁぁ」
21: 2024/09/18(水) 21:32:15 ID:ZhQ5zVeI00
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22: 2024/09/18(水) 21:33:22 ID:ZhQ5zVeI00
梨子「っていうのを見ちゃって!すっごくキュンキュンしちゃったの……特に絶対しなさそうなダイヤさんが、後悔して赤くなってるのが可愛くて……」
ことりちゃんの顔が強ばってる。多分良くなかったわ。
23: 2024/09/18(水) 21:34:05 ID:ZhQ5zVeI00
梨子「あっ、もしかして引いた……?女の子の、しかも友達の事なのに……変だよね」
ことり「全然、変じゃないよ。私も聞いててキュンキュンしたの、一緒だよっ」
24: 2024/09/18(水) 21:35:04 ID:ZhQ5zVeI00
ことり「女の子ばかりだと、やっぱりスキンシップが多くなるのかも。この間部室でね……」
25: 2024/09/18(水) 21:36:36 ID:ZhQ5zVeI00
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26: 2024/09/18(水) 21:37:46 ID:ZhQ5zVeI00
絵里「ただいまー……あっ……」ガチャ
真姫「疲れてるわね……」
27: 2024/09/18(水) 21:40:15 ID:ZhQ5zVeI00
穂乃果「絵里ちゃん、お帰りなさい」
絵里「た、ただいま、穂乃果」
穂乃果「ご飯まだできてないんだ……ごめんなさい」
28: 2024/09/18(水) 21:41:27 ID:ZhQ5zVeI00
絵里「そうなの。じゃあ一緒に作りましょうか」
穂乃果「ううん。絵里ちゃん疲れてるだろうし、座ってて」
29: 2024/09/18(水) 21:42:43 ID:ZhQ5zVeI00
凛「ジュージュー」
凛「パチッ」
穂乃果「熱っ!」
絵里「大丈夫!?冷やさないと!」
凛「ジャー」
30: 2024/09/18(水) 21:43:29 ID:ZhQ5zVeI00
穂乃果「……穂乃果ね、さっきハンバーグ焦がしちゃって……ダメな奥さんだなぁ……」
絵里「ダメなんかじゃないわ。頑張り屋さんな、私の自慢の奥さんよ……」キュ
真姫「何これ」
31: 2024/09/18(水) 21:44:03 ID:ZhQ5zVeI00
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32: 2024/09/18(水) 21:44:57 ID:ZhQ5zVeI00
ことり「って……絵里ちゃんのバックハグ、とっても綺麗で憧れちゃった……」
33: 2024/09/18(水) 21:46:18 ID:ZhQ5zVeI00
ことりちゃんは目を閉じて、うっとりと絵里ちゃんを思い出している。
それがなんだかモヤモヤして。少し、勇気を出してみます。
34: 2024/09/18(水) 21:47:39 ID:ZhQ5zVeI00
梨子「そうなんだ……バックハグってよく分からないの、実際にしてみてもいい?」
ことり「うんっ。えっとね……」
ことりちゃんが立って私の方に来る。私がハグしようと思ってたんだけど、嫌だったかな。
35: 2024/09/18(水) 21:49:19 ID:ZhQ5zVeI00
ことり「背もたれがあるから、横向きに座ってもらって……そう、その位置ですっ」
梨子「はいっ」ピシッ
37: 2024/09/18(水) 21:50:08 ID:ZhQ5zVeI00
こういう、変わったところにこだわりがあることりちゃん。キリッとしてて。でもやっぱり可愛い。
38: 2024/09/18(水) 21:51:06 ID:ZhQ5zVeI00
ことり「こうやってふわっと……デコルテの辺りに手を置くの」
ことり「どう?梨子ちゃんっ。これがことりのオススメなの」
39: 2024/09/18(水) 21:52:08 ID:ZhQ5zVeI00
梨子「うん……すっごく、ドキドキする……」
40: 2024/09/18(水) 21:53:10 ID:ZhQ5zVeI00
すぐそばに感じる声、髪、体温が。くすぐったくて、心地よくて。
41: 2024/09/18(水) 21:55:03 ID:ZhQ5zVeI00
ことり「あっ、ごめんっ、髪の毛くすぐったいよね」
梨子「えっ――」
考えていることを見抜かれたような気がして見上げると、ことりちゃんと目が合って。
42: 2024/09/18(水) 21:56:35 ID:ZhQ5zVeI00
覗き込むキラキラした瞳に、吸い込まれそうになる。
43: 2024/09/18(水) 21:57:39 ID:ZhQ5zVeI00
ことり「……梨子ちゃん、やっぱり美人さんだよね」
梨子「全然、そんなことないからっ。普通の顔だよ……」フルフル
44: 2024/09/18(水) 21:59:18 ID:ZhQ5zVeI00
でも、ことりちゃんからは美人に見えてるってことなのかな。それはそれで嬉しい、かも。
45: 2024/09/18(水) 22:00:44 ID:ZhQ5zVeI00
ことりちゃんが席に戻っていく。まだドキドキしてる。照れ隠しに紅茶を一口。
ことり「そういえばね……」
46: 2024/09/18(水) 22:01:14 ID:ZhQ5zVeI00
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47: 2024/09/18(水) 22:02:52 ID:ZhQ5zVeI00
にこ「おはよー。海未だけ?」
海未「はい。みなさん用事があるみたいで」
にこ「ふーん……」
にこ「……」
海未「……」
にこ「……これ、食べる?」
48: 2024/09/18(水) 22:03:44 ID:ZhQ5zVeI00
海未「美味しそうですね。いただきます」
海未「優しい甘さで、穂むらとはまた違った美味しさですね」
にこ「貰い物だったんだけど、微妙な数しか残らなくて困ってたのよ、助かったわ」
海未「そうなんですね。それは幸運でした」
にこ「……」
海未「……」
49: 2024/09/18(水) 22:04:52 ID:ZhQ5zVeI00
海未「にこと二人きりというのも、あまりなかったですね。こう……ぎこちなさを感じます」
にこ「えっ、まあ……そうね」
にこ「正直、何話したらいいか分かんないわ。あんまり共通点も無いでしょ」
海未「そうかもしれませんね……でも、共通点がないということは、これからお互いの知らないことをたくさん知ることができるともとれます」
50: 2024/09/18(水) 22:06:09 ID:ZhQ5zVeI00
海未「それはそれでいいと思いませんか?」
にこ「……まあそうかもね」
にこ「アンタってしれっとそういうこと言うわよね」
海未「はい?」
51: 2024/09/18(水) 22:06:37 ID:ZhQ5zVeI00
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52: 2024/09/18(水) 22:07:36 ID:ZhQ5zVeI00
ことり「実はこの時みんなで隠れてて見てて、後からにこちゃんに怒られたんだけどね。海未ちゃんの考え方を聞いて、確かにそうだなって思ったんだ」
梨子「良いね、私も参考にしようかな……」
53: 2024/09/18(水) 22:09:24 ID:ZhQ5zVeI00
私たちも、そこまで共通点がある方じゃないよね。
こうやってちょっとづつでも、梨子ちゃんのこと、知っていけてるのが嬉しい。
梨子ちゃんもそう思ってくれてるといいな。
54: 2024/09/18(水) 22:10:00 ID:ZhQ5zVeI00
梨子「……そろそろ遅くなっちゃうし、帰ろっか」
55: 2024/09/18(水) 22:10:33 ID:ZhQ5zVeI00
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56: 2024/09/18(水) 22:11:48 ID:ZhQ5zVeI00
ことり「そういえば前聞いたんだけど、梨子ちゃんってユニットの時にリリーって名乗ってるんだよね?」
梨子「……だ、誰から聞いたの?」
ことり「善子ちゃんと鞠莉ちゃんっ。他にも色々教えてくれたよ」
梨子「あの二人勝手に……もう」
57: 2024/09/18(水) 22:12:26 ID:ZhQ5zVeI00
ことり「ふふっ。あっ、ごめんね」
梨子「笑われた……もう恥ずかしすぎる……」
58: 2024/09/18(水) 22:13:08 ID:ZhQ5zVeI00
引きつった顔、怒った顔、恥ずかしがる顔。
たまに大人っぽかったり、少し気が強かったり。
私が知らない梨子ちゃんを、Aqoursの皆は知ってるんだなって思うと、切なくなる。
59: 2024/09/18(水) 22:14:02 ID:ZhQ5zVeI00
でもいいの。この時間は、梨子ちゃんとことりだけのものだから。
60: 2024/09/18(水) 22:14:43 ID:ZhQ5zVeI00
梨子「じゃあ電車来たから……ことりちゃん、またね」
61: 2024/09/18(水) 22:15:07 ID:ZhQ5zVeI00
バイバイ、じゃなくて、またね。
この一言で、嬉しくなっちゃうの。ことりは単純なんです。
62: 2024/09/18(水) 22:15:39 ID:ZhQ5zVeI00
ことり「うんっ。またねっ」
63: 2024/09/18(水) 22:16:15 ID:ZhQ5zVeI00
終わりです。長々とありがとうございました。
64: 2024/09/18(水) 22:16:52 ID:ZhQ5zVeI00
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アカウントの検索 ゆうやけこやけ ラ! で出てきます。
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65: 2024/09/18(水) 22:56:45 ID:4lcrlk5ISr
乙であった
ことりことか何という俺得
ことりことか何という俺得
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