1: 2010/01/16(土) 16:42:48.79 ID:uZhXv2N/0
蒼星石「マスター」

翠星石「」

3: 2010/01/16(土) 17:02:34.69 ID:/1vb6Fr+O
蒼星石「じゃあ、翠星石は僕とジュン君のどっちが大事なの?」

翠星石「!?/////」
アリスゲーム

4: 2010/01/16(土) 17:27:21.27 ID:/1vb6Fr+O
翠星石「す、翠星石はチビ人間の事なんて別にどーとも……」

蒼星石「じゃあ、嫌いなの?」

翠星石「い、いや……別に……嫌いとかじゃ……その……」モジモジ

5: 2010/01/16(土) 17:40:59.67 ID:/1vb6Fr+O
蒼星石「よく分からないなぁ。結局、翠星石はジュンの事をどう思ってるの?」

翠星石「だだだだからチビ人間の事は別に嫌いじゃないですけど、かと言って、特別どう思ってるとかじ
ゃなく、なんとゆーかその一つのいわゆる比較的友好的な関係と言うか……」アタフタ

蒼星石「んー、ますます分からないなぁ。とりあえず翠星石は僕とジュン君のどっちの方がが好きなの
か、それをはっきり答えてよ」

翠星石「うぅ……」

6: 2010/01/16(土) 17:48:40.55 ID:/1vb6Fr+O
蒼星石「翠星石は僕よりジュン君の方が好きなのかい?」

翠星石「そ、そんな事はねーですよ?だってチビ人間の事なんて翠星石は何とも思ってないんですし」

蒼星石「じゃあ、ジュンより僕の方が好きなんだね?」

翠星石「も、もちろんですよ。翠星石にとって、双子の妹の蒼星石より大事な物なんて無いですから」

蒼星石「そっか。じゃあ……ジュン君との契約を解除してくれないかな?」

翠星石「えっ?」

8: 2010/01/16(土) 18:06:43.60 ID:/1vb6Fr+O
蒼星石「ジュン君との契約を解除して、僕のマスターと契約するのさ。そうすればずっと二人一緒にいられるだろ?」

翠星石「そ、それは……」

蒼星石「翠星石はジュン君よりも僕の方が好きなんだろう?だったらこれは翠星石にとっても良い話じゃ
ないか。それに元々、今までだってずっと、僕らは同じマスターを共有し二人一緒にいたんだしね」

翠星石「でも……」

蒼星石「なんだい翠星石。君はジュン君の元を離れ、僕と共に暮らすのが嫌なのかい?」

10: 2010/01/16(土) 18:24:53.08 ID:/1vb6Fr+O
蒼星石「翠星石はジュン君より僕が好きなんだろう。なら良いじゃないか。それともさっきの言葉は嘘だ
ったのかい?君は僕に嘘をついたのかい?」

翠星石「す、翠星石は……」

蒼星石「僕が嘘が嫌いな事は君も知ってるだろうから、そんな筈は無いよね。ねぇ翠星石、どうなんだい?」

翠星石「す、翠星石は……翠星石は……うっ……」ポロポロ

蒼星石「どうして泣くんだい?これじゃあ、まるで僕が君を虐めてるみたいじゃないか」

翠星石「だって……その……うっ……うぅ」ポロポロ

蒼星石「……ふふ。馬鹿だなぁ君は」ギュウ…

翠星石「……ふぇ!?」

13: 2010/01/16(土) 19:01:49.81 ID:/1vb6Fr+O
蒼星石「分かってるさ。君の気持ちは」

翠星石「え?え?」

蒼星石「ジュン君の事が好きなんでしょう?僕より大切に思う程に」

翠星石「それは……/////」

蒼星石「素直になりなよ」

翠星石「うぅ……蒼星石、ごめんなさいです」

蒼星石「謝ることはないさ。僕達、薔薇乙女がマスターを大切に思う事は当然の事なんだから。まあ、少
しは寂しいと思うけどね。だから、ちょっと意地悪しちゃったんだ。僕の方こそゴメン」

翠星石「……蒼星石」

蒼星石「でも、僕は君の事を応援するよ。君の想いが叶う様に」

15: 2010/01/16(土) 19:59:27.26 ID:/1vb6Fr+O
蒼星石「翠星石とジュン君が愛し合う関係になれる様に僕も協力するよ」

翠星石「愛し合うなんて……ジュンと翠星石は人間と人形なんですよ」

蒼星石「そんな事は関係ないさ。誰かを愛する気持ちの前には、そんな事些細な問題さ」

翠星石「でも、ジュンは翠星石の事を性悪人形とか呼んでますし、きっと翠星石の事なんか……」

蒼星石「ふふ、大丈夫だよ。ジュン君も口で言うほど君を嫌ってなんかいないさ」

翠星石「それに第一、ジュンには真紅が」

蒼星石「うん、確かにあの二人の間には強くて特別な絆があるよね。でも、それも大した問題じゃない。
欲しい物があるなら奪えば良いのさ」

31: 2010/01/17(日) 08:53:59.22 ID:pDN7j9fJO
翠星石「蒼星石……何を言ってるですか?」

蒼星石「だから、欲しい物があるなら奪うのさ。邪魔者を排除してね。アリスゲームと同じさ」

翠星石「邪魔者を排除って……」

蒼星石「真紅を倒して排除するのさ。真紅さえいなければジュンは君だけのマスターになる」

32: 2010/01/17(日) 08:58:04.99 ID:pDN7j9fJO
翠星石「そ、そんなの駄目です!」

蒼星石「何故だい?」

翠星石「何故って……そんなの当たり前じゃないですか!」

蒼星石「でも、元々僕らは闘う宿命の下に生まれて来たんだよ。闘う事は自然な事じゃないか」

翠星石「そ、それでも駄目です!真紅を倒すなんてそんなの……絶対に駄目です!」

33: 2010/01/17(日) 09:04:02.25 ID:pDN7j9fJO
翠星石「なんでそんな事水銀燈みたいな事言うんですか!そんな事言う蒼星石は嫌いです!」

蒼星石「ゴ、ゴメン翠星石。僕が悪かったよ」

翠星石「良いですか!もしまたそんな事言ったりしたら、いくら蒼星石と言えど絶交ですからね!」

蒼星石「分かったよ。もう言わないよ。君に嫌われるのは何より辛いからね」

翠星石「蒼星石……」

蒼星石「でも、君を応援する気持ちは変わらないよ。力になれる事があれば何でも言って欲しい。僕は君
の事が何より大切だからね」

40: 2010/01/17(日) 16:36:01.33 ID:pDN7j9fJO
数日後

翠星石「ジュン。今日も勉強してるですか」

ジュン「んー、まあな」カリカリ

翠星石「あんまり勉強ばっかりしてると脳が腐っちまうですよ。たまには気分転換に翠星石とお菓子作り
でも……」

ジュン「なんでだよ……」カリカリ

41: 2010/01/17(日) 16:40:20.41 ID:pDN7j9fJO
翠星石「うぅ……ちょっとくらい翠星石に構ってくれても」ボソッ

ジュン「ん?何だって?」

翠星石「な、何でもないです!今のは一人言です!」

ジュン「ふーん?あっ、そうだ」ガタッ

翠星石「な、何ですか!?お菓子作りする気になったですか!?」

ジュン「いや、そろそろお茶の時間だろ。ちゃんと決まった時間にやらないと真紅がうるさいからな」

翠星石「そ、そうですか……そうですね」

42: 2010/01/17(日) 16:45:10.14 ID:pDN7j9fJO
ジュン「じゃあ、下に行くかな。やれやれ」

翠星石(……やっぱり、何だかんだ言って、ジュンは真紅の言う事なら聞くんですよね。真紅の事ばっか
り……)

『真紅を倒して排除するのさ。真紅さえいなければジュンは君だけのマスターになる』

翠星石(っ!? 何を考えてるですか私は!? ……まったく、あの子が変な事言うから)

ジュン「ん? どうかしたか?」

翠星石「何でもないですよ!? 翠星石もお茶の準備手伝ってやるです」

43: 2010/01/17(日) 16:51:42.73 ID:pDN7j9fJO
キッチン

雛苺「ジュンー、今日のおやつはなーに?」

ジュン「んー、今日は姉ちゃんが昨日買ってきたクッキーと……苺大福かな」

雛苺「わーい、今日のおやつは苺大福なのー!」

翠星石「チビ苺。おやつが食べたくば、お前もちょっとは手伝えです。働かざる者食うべからずですよ」

雛苺「は、ハイなの!ヒナもお手伝いするの!」

45: 2010/01/17(日) 16:57:48.44 ID:pDN7j9fJO
翠星石「真紅は何してるですか?」

雛苺「真紅ならお昼からずっとリビングでくんくん観てるの」

翠星石「あの子はまったく~。真紅もたまには手伝うですよ」

ジュン「どーせ言ったって聞かないよ」

翠星石「う~、ジュンは真紅に甘いです!」

ジュン「べ、別にそんな事はないぞ!」

47: 2010/01/17(日) 17:03:11.62 ID:pDN7j9fJO
コンコン

雛苺「うゆ? 窓を叩く音がするの」

蒼星石「こんにちは」

翠星石「蒼星石、遊びに来たですか」

蒼星石「うん」

ジュン「タイミング良いな。今ちょうどお茶の準備してたんだ。お前も飲むだろ?」

48: 2010/01/17(日) 17:09:27.17 ID:pDN7j9fJO
蒼星石「ふふ、そう思って今来たんだよ。この家のお茶の時間は正確だからね」

ジュン「お前、けっこうちゃっかりしてるな」

蒼星石「もちろん、僕も準備を手伝わせていただくよ」

49: 2010/01/17(日) 17:17:09.11 ID:pDN7j9fJO
蒼星石「ねぇ、翠星石」コソ

翠星石「なんですか?」コソ

蒼星石「ジュン君との仲はどう?少しは進展した?」

翠星石「べべべ別に何ともなってないですよ!」

蒼星石「何も言ってないの? ジュン君に『好きです』っとか伝えて無いの?」
翠星石「そ、そんな事言えるわけねーです!」

50: 2010/01/17(日) 17:25:22.33 ID:pDN7j9fJO
蒼星石「でも、頑張って言わないと気持ちは伝わらないよ」

翠星石「……駄目ですよ。やっぱりジュンはきっと真紅の事が……余計な事を言って今の関係にヒビが入
るよりは、今のままの方が良いです。ジュンの側に居られればそれで」

蒼星石「翠星石……」



『そんなの知ったこっちゃないです。そりゃお父様は大好きですけど……同じくらい蒼星石が大好きです
もの』

『蒼星石のローザミスティカを奪わなくてはいけないなら、翠星石はアリスになんてなれなくていいですよ』

『翠星石はいつも一緒です。ずーっとずーっと一緒ですよ……』

蒼星石(今の君は本当にジュン君の事が好きなんだね。誰よりも……僕よりも)

51: 2010/01/17(日) 17:29:33.66 ID:pDN7j9fJO
ジュン「おーい、お前ら。お茶運ぶの手伝ってくれ」

翠星石「は、ハーイ。すぐやるですよ」

蒼星石「……」

ジュン「な、なんだよ蒼星石。人の事をじーっと見て。僕の顔に何かついてるか?」

蒼星石「あ、ああごめん。何でも無いよ。僕も運ぶね」

52: 2010/01/17(日) 17:37:35.15 ID:pDN7j9fJO
午後のお茶を楽しんだ後、しばらくして蒼星石は帰って行った。
ジュンは再び、机に向かい勉強していた。

ジュン「あっ、いけね。なあ、ちょっと僕出掛けてくるからお前ら留守番頼むよ」

翠星石「どこに行くですか」

ジュン「シャーペンの芯が切れたからちょっと買いに。すぐに戻ると思うから、姉ちゃんが帰って来たら
そう伝えといてくれ」

翠星石「分かったです。気をつけて行ってくるですよ」

ジュン「ああ、行ってきまーす」

53: 2010/01/17(日) 17:43:19.53 ID:pDN7j9fJO
数分後

のり「ただいまー」

翠星石「お帰りなさいですのり」

のり「ただいま翠星石ちゃん。ジュン君は?」

翠星石「ジュンはシャーペンの芯を買いに出掛けたです。すぐに戻ると言ってたですよ」

のり「そう」





ジュン「くそー、まだ変わらないな。異常に長いんだよなここの信号……お、やっと青になったか」

55: 2010/01/17(日) 17:48:20.01 ID:pDN7j9fJO
翠星石「……あれ?」

雛苺「うゆ?どうしたの?」

翠星石「なんか今……どこかで夢の扉が開いた様な……」


56: 2010/01/17(日) 17:56:20.32 ID:pDN7j9fJO




翠星石「ジュン……遅いですねぇ」

のり「そうねぇ」

翠星石「すぐに戻るって言ってたのに、もう出掛けてから一時間くらい経つです」

のり「どこかで寄り道でもしてるのかしらぁ」

プルルルル……

のり「あら、電話だわ」

翠星石「ジュンからですかね?」

のり「そうかも知れないわねぇ」

翠星石「のり、早く出るですよ!」

のり「クスクス、はいはいちょっと待ってねぇ」

57: 2010/01/17(日) 18:01:32.36 ID:pDN7j9fJO
ガチャ

のり「はい、桜田です。……えっ、警察?……はい……はい……確かにジュンは家の者ですけど……」

翠星石「ん? ジュンからじゃ無いんですか?」

のり「はい……はい……そんな……まさか……ジュン君が……」

翠星石「のり……どうしたですか? ジュンに何かあったですか?」

のり「ジュン君が……ジュン君が……」ペタリ

翠星石「ジュンがどうしたですか!? のりっ……のりっ……」

58: 2010/01/17(日) 18:05:14.51 ID:pDN7j9fJO



翠星石「蒼星石……」

蒼星石「翠星石。どうしたんだい、そんな顔して」

翠星石「ジュンが……ジュンが……うあぁああっ……!」ガバッ


蒼星石「どうしたんだい、翠星石! ちょっと落ち着いて! ジュン君に何があったんだい!?」

翠星石「ジュンが……氏んでしまったです」

蒼星石「ジュン君が……氏んだ?」

59: 2010/01/17(日) 18:08:48.32 ID:pDN7j9fJO
のりが受け取った電話は、警察からのジュンがトラックに轢かれて病院に運ばれた事を知らせる物だった。
原因は居眠り運転。青信号を渡ろうとしたジュンをノーブレーキで突っ込んできたトラックが襲ったのだ。
意識不明で病院に運ばれたジュンは、のりが病院に駆けつけた時には既に息を引き取っていた。

蒼星石「そんな……ジュン君が」

翠星石「うっ……うっ……」

蒼星石「可哀想に……突然、愛する人を失なって悲しいんだね」

翠星石「ジュン……ジュン……うぅ」

61: 2010/01/17(日) 18:18:48.41 ID:pDN7j9fJO
蒼星石「良いんだよ翠星石。今はいっぱい泣くといい」

蒼星石は翠星石を胸を貸し、優しく抱き締める。

翠星石「うぅ……うぅ……」

蒼星石「僕がついててあげるから」

そう、僕はずっと君の側に居た。今までも、そしてこれからもずっと側に居るんだ。だって、僕は君の事
が大好きで、君も僕の事が一番大切な筈なんだもの。君は悪い夢に惑わされていただけ。悪い夢から醒め
て、今は怖くて訳も分からず泣いているだけなんだ。全て忘れるまで僕の胸で泣いていれば良い。君を惑
わす者は僕が全て排除してあげるから。僕だけなんだ、君が本当に愛しているものは。それを思い出すまで、僕がずっと一緒に居てあげる。


そう、僕が……

「僕がずっと一緒に居るから」

翠星石を胸に抱きながら、蒼星石はゆっくりと口角を上げた。


おわり

62: 2010/01/17(日) 18:21:34.80 ID:OIUqb2oG0

ヤンデレとは・・・

64: 2010/01/17(日) 18:23:12.64 ID:pDN7j9fJO
大した話でも無いのにダラダラ長引かせてすまんかった。
突貫工事で色々はしょったし。真紅なんて一言も喋ってないよ。
即興でスラスラ書ける人はすごいなと改めて思った。
今度はゆっくり時間とれる時に自分でスレ立てるからそんときはまたよろしくお願いしまう

72: 2010/01/17(日) 20:09:51.57 ID:pDN7j9fJO
>>71
おk

引用: 翠星石「蒼星石はマスターと翠星石、どっちが大事なんですか!」