67: 2013/09/20(金) 20:04:06 ID:BtRhYYBc
68: 2013/09/20(金) 20:05:15 ID:BtRhYYBc
ミカサ「ライナー、今日こそそのお命頂戴仕る」
ライナー「何を!そりゃこっちのセリフってもんよ」
69: 2013/09/20(金) 20:07:13 ID:BtRhYYBc
……
ミカサ「……私の勝ち。これで1245勝0敗」
ライナー「なんか負け過ぎて何の感慨も浮かばん…でたらめな体力だな…」
ミカサ「私は肉体を完全に支配出来る…それより。ん」
ライナー「おう」
チュ
70: 2013/09/20(金) 20:09:45 ID:BtRhYYBc
……
ミカサ「ライナー今日こそ勝負を付けよう」
ライナー「ふわ~あ、ちょっと待ってろ今起きたばっかりだ」
ミカサ「待ち合わせの時間に起きるとか最低…」
ライナー「デートかよ……隙有り」
ミカサ「阻止」
ライナー「ちっダメか…えっと服、服…おっとその前に」
チュ
71: 2013/09/20(金) 20:12:59 ID:BtRhYYBc
……
ミカサ「今日は曇り空…太陽も出ていないようでは、百パーセントの力で闘えまい」
ライナー「そうだな…じゃあ今日はチェスで勝負するか」
ミカサ「チェス…やったことが無い…」
ライナー「(お?もしかしたら今日こそ勝てるか?)やり方教えてやるよ」
72: 2013/09/20(金) 20:16:20 ID:BtRhYYBc
ライナー「やった事ないって嘘だろ!初戦でボロ勝ちってどういうこった!!」
ミカサ「ルールは一回で覚えた。私は肉体を…」
ライナー「あーはいはい。じゃあ二回戦な、次こそ勝つ!」
ミカサ「…その前に…」
チュ
73: 2013/09/20(金) 20:20:14 ID:BtRhYYBc
ライナー「見事に全戦全敗です」
ミカサ「そろそろ本格的に負けを認めてもらおう」
ライナー「まてブレード装備すんな」
ミカサ「問答無用…」
チュ
ライナー「不意打ちを覚えるとは」
ミカサ「私は常に進化している」
75: 2013/09/20(金) 20:23:31 ID:BtRhYYBc
……
ミカサ「また来た」
ライナー「段々寝起きをピンポイントに狙うようになったな…」
ミカサ「間抜けな顔を見るのは楽しい…ライナー…住処をなんとかした方が良い。何時までも洞窟住まいは体に悪いと思う」
ライナー「男の独り住まいにアレコレとケチ付けるなよ」
ミカサ「こんな環境で体を壊したら真剣勝負が出来ない。引っ越すことは視野に入れておいた方が良い」
ライナー「相変わらず世話焼きだなー…」
76: 2013/09/20(金) 20:26:17 ID:BtRhYYBc
ミカサ「私は山の近くに小屋を建て、そこで暮らしている。見習うべき」
ライナー「小屋…建てたのか…すげえな色々と…山が好きなのか?」
ミカサ「小さい頃は、両親と山で暮らしていたから…」
ライナー「へー…」
ミカサ「そこで生き残っていた家畜を育て、畑を耕しながら暮らしている」
ライナー「おー俺も故郷じゃ農家だったからな、懐かしい」
78: 2013/09/20(金) 20:30:29 ID:BtRhYYBc
ミカサ「……ライナー…」
ライナー「……何だ?」
ミカサ「………ううん何でもない。それよりもまだしていない」
ライナー「………おう」
チュ
80: 2013/09/20(金) 20:33:16 ID:BtRhYYBc
ザーーーーーーー…
ライナー「…今日は雨か」
ライナー「……雨粒で外が全然見えねえ」
ライナー「……今日は来れないだろうな」
81: 2013/09/20(金) 20:34:28 ID:BtRhYYBc
ザーーーーーーー…
ライナー「……」
82: 2013/09/20(金) 20:35:23 ID:BtRhYYBc
ザーーーーーーー…
ライナー「……」
83: 2013/09/20(金) 20:36:24 ID:BtRhYYBc
>>77
ありがとう
でもすぐバレるってのも考えものだな…
ありがとう
でもすぐバレるってのも考えものだな…
84: 2013/09/20(金) 20:37:29 ID:BtRhYYBc
ザーーーーーーー…
ライナー「……」
85: 2013/09/20(金) 20:38:19 ID:BtRhYYBc
ザーーーーーーー…
ライナー「……」
86: 2013/09/20(金) 20:39:42 ID:BtRhYYBc
ザーーーーーーー…
ライナー「……」
87: 2013/09/20(金) 20:41:08 ID:BtRhYYBc
ザーーーーーーー…
ライナー「……」
88: 2013/09/20(金) 20:46:05 ID:BtRhYYBc
……
ミカサ「…やっと晴れた。まる一週間降り続けるとは」
ミカサ「ライナーはうっかり氏んでいないだろうか」
ミカサ「……」
ミカサ「今の私は何のためにライナーの元へ通っているのだろう…?」
89: 2013/09/20(金) 20:48:08 ID:BtRhYYBc
ミカサ「ライナー…?私、ミカサ。居る…?」
シーン…
ミカサ「…居ないの…?」
ヌッ…
ミカサ「!!!!!ライナー!?」
ライナー「……」
90: 2013/09/20(金) 20:49:22 ID:BtRhYYBc
ミカサ「驚いた…居るなら居ると言って欲しい…」
ライナー「……」
ミカサ「…どうして黙っている?気分が悪いの……?」
ライナー「……」
ミカサ「ライ……ん!?」
91: 2013/09/20(金) 20:50:47 ID:BtRhYYBc
ライナー「……」
ミカサ「……ん…!」
92: 2013/09/20(金) 20:52:38 ID:BtRhYYBc
ライナー「……」
ミカサ「はっ………どうしたのライナー…今日は何時もより激しい」
ライナー「……」
ミカサ「…体が震えている…寒いの…?」
93: 2013/09/20(金) 20:55:20 ID:BtRhYYBc
ライナー「……ミカサ…」
ミカサ「…やっと喋った…」
ライナー「……」
ミカサ「……ライナー…」
ミカサ「…服、脱ごう」
94: 2013/09/20(金) 20:57:08 ID:BtRhYYBc
チュンチュン…
ライナー「すまなかった」
ミカサ「気にしていない」
ライナー「…いや、本当にすまなかった…冷静じゃなかった…」
ミカサ「どうして謝るの…?私は今…体中に暖かい気持ちが溢れてる…」
95: 2013/09/20(金) 20:59:17 ID:BtRhYYBc
ミカサ「説明が出来ないけど…とても満ち足りている」
ライナー「ミカサ…」
ミカサ「どうしてもと言うなら…」
チュ
ミカサ「これで許そう」
ライナー「……おう」
96: 2013/09/20(金) 21:01:08 ID:BtRhYYBc
ミカサ「さて私は貴方と勝負をしに来たのだった」
ライナー「…寝技は俺の勝ちと言うことで…ぐわっ!?」
ミカサ「下品な冗談は嫌い」
ライナー「アニも真っ青な蹴りを放つな!」
97: 2013/09/20(金) 21:03:53 ID:BtRhYYBc
ライナー「……腰のあたりがだるいな」
ミカサ「同意する。まるで動く気がしない…」
ライナー「今日もチェスで勝負か」
ミカサ「望むところ…その前に」
ライナー「ん?キスか?」
98: 2013/09/20(金) 21:05:38 ID:BtRhYYBc
ミカサ「お互い服を着るべき」
ライナー「…だな」
99: 2013/09/20(金) 21:06:47 ID:BtRhYYBc
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
102: 2013/09/20(金) 21:09:29 ID:BtRhYYBc
ミカサ「ライナー」
ライナー「おうどうした、ここんとこ最近姿見せねえで…久しぶりに勝負でも…」
ミカサ「残念ながら、一身上の都合により暫くそれは自粛せねばならない…」
ライナー「…どうした、まさかお前ともあろう奴が病気にでも…」
ミカサ「実は…」
103: 2013/09/20(金) 21:10:35 ID:BtRhYYBc
ミカサ「子供が出来た」
ライナー「…えっ」
ライナー「えっえっ」
ライナー「えええええええええええ!!!!????」
104: 2013/09/20(金) 21:12:18 ID:BtRhYYBc
ライナー「本当か!?」
ミカサ「本当」
ライナー「本当の本当に!?」
ミカサ「本当の本当。私は嘘なんて吐かない」
ライナー「そうか……そうなのか…そうか…そうか」
106: 2013/09/20(金) 21:14:18 ID:BtRhYYBc
ミカサ「……ライナー」
ライナー「ん?」
ミカサ「私は…産みたい。産んでも良い?」
ライナー「俺の方こそ…良いのか?俺なんかの子供でも…」
ミカサ「そんなことを言っては駄目」
107: 2013/09/20(金) 21:15:05 ID:BtRhYYBc
ミカサ「貴方はとても面倒見の良い人。きっと良い父親になるだろう」
ライナー「…俺も育てて良いのか?」
ミカサ「父親だもの」
ライナー「…ああ俺今凄い幸せだ」
ミカサ「私も」
108: 2013/09/20(金) 21:15:59 ID:BtRhYYBc
ミカサ「…引越しの良い口実にもなる」
ライナー「え」
109: 2013/09/20(金) 21:17:17 ID:BtRhYYBc
……
ミカサ「ここが私の住まい」
ライナー「まんまと引越しをさせられた…」
ミカサ「これから出産を控えているのに、あんなじめじめと薄暗いところではストレスになる。胎教にも良くない」
ライナー「ま、良いけどよ…しかしいい景色だ。山々に囲まれて…川のせせらぎも聞こえて…何だか故郷を思い出すな…」
ミカサ「気に入ってくれて嬉しい」
110: 2013/09/20(金) 21:20:05 ID:BtRhYYBc
ミカサ「さあ入って入って」
ライナー「押すな押すな…へえ…小屋って言うから粗末なもんかと思っていたが…随分しっかりしてるな。広いし…」
ミカサ「家族が増えるのだから、拡張した」
ライナー「拡張!?大工作業したのか!?」
ミカサ「え?う、うん」
111: 2013/09/20(金) 21:22:18 ID:BtRhYYBc
ライナー「馬鹿!!!もし屋根から落ちてお前が怪我でもしたら…子供の何かあったらどうすんだ!?」
ミカサ「…ごめんなさい…」
ライナー「いや、俺も言い過ぎた…とにかく、これからそう言う作業は俺がするから、お前は赤ん坊を育てるのに専念したほうが良い」
ミカサ「……何だろう…今初めてライナーを男らしいと思った」
ライナー「えっ今までは?」
112: 2013/09/20(金) 21:23:27 ID:BtRhYYBc
……
ミカサ「……ふぅ…ふぅ…」
ライナー「苦しいか?」
ミカサ「少し……でも大丈夫……」
ライナー「……手、握ってて良いか?」
ミカサ「ありがとう、心強い…」
113: 2013/09/20(金) 21:26:15 ID:BtRhYYBc
オギャーオギャー!
ミカサ「生まれた……」
ライナー「ああ…元気な男の子だ…よく頑張ったな…しかも」
*「オギャーオギャー!」
*「オギャーオギャー!」
ミカサ「まさかの双子とは」
ライナー「やるなあお前」
114: 2013/09/20(金) 21:27:52 ID:BtRhYYBc
*「オギャーオギャー!」
*「オギャーオギャー!」
ミカサ「……ライナー」
ライナー「……ん?」
ミカサ「二人を見た瞬間、付けるべき名前が思い浮かんだ」
ライナー「偶然だな、俺もだ」
115: 2013/09/20(金) 21:29:25 ID:BtRhYYBc
*「オギャーオギャー!」
ミカサ「この子はエレン」
*「オギャーオギャー!」
ライナー「こいつはベルトルト」
116: 2013/09/20(金) 21:31:03 ID:BtRhYYBc
……
ライナー「ただいまー今日の収穫だ。肥料変えて正解だったな」
ミカサ「おかえりなさい。ほらエレン、ベルトルト、ライナーにおかえりなさいして」
エレン「だーだー」
ベルトルト「うーうー」
ライナー「おーうガキ共良い子にしてたか?…ミカサ」
ミカサ「ん」
チュ
117: 2013/09/20(金) 21:33:38 ID:BtRhYYBc
……
ミカサ「ライナーーー!!!」
ライナー「おおう何だ!?今鍬持ってんだから気を付けろ!」
ミカサ「エレンとベルトルトが!喋った!!」
ライナー「何だと!?畑仕事どころじゃねえ!!!」
118: 2013/09/20(金) 21:35:21 ID:BtRhYYBc
エレン「みかさー」
ベルトルト「らいなー」
ライナー「おお…すまん……感激の余り言葉が出てこない…」
ミカサ「喜んでくれて何より。今日はお祝いにご馳走を作ろう」
119: 2013/09/20(金) 21:37:20 ID:BtRhYYBc
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
120: 2013/09/20(金) 21:38:52 ID:BtRhYYBc
オギャーオギャー!
ライナー「今度は女の子か…よく頑張ったなミカサ…」
ミカサ「この子はユミル」
ライナー「え。クリスタは」
ミカサ「駄目。黒髪だもの」
ライナー「お前の遺伝子強いな……」
ミカサ「私に勝とうなど100年早い」
121: 2013/09/20(金) 21:41:11 ID:BtRhYYBc
ベルトルト「うわーーん!」
ユミル「キャッキャッ!!!」
ベルトルト「う、うわーーん!」
ライナー「…」
ミカサ「…」
ライナー「…デジャブを感じる」
ミカサ「同じことを考えていた」
122: 2013/09/20(金) 21:42:21 ID:BtRhYYBc
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
123: 2013/09/20(金) 21:44:50 ID:BtRhYYBc
……
ミカサ「ベルトルト」
ベルトルト「呼んだかいミカサ」
ミカサ「もうすぐ夕食が出来上がるからライナーを呼んできて欲しい」
ベルトルト「うん分かった」
ミカサ「それと……」
124: 2013/09/20(金) 21:47:31 ID:BtRhYYBc
エレン「おいジャン!!今俺がその本読んでるんだぞ!取るんじゃねえよ!」
ジャン「うっせえんだよ!いちいち兄貴面すんな!俺が読むんだ!」
エレン「お前弟だろーが!ミカサに言いつけるぞ!!」
ジャン「こ!この卑怯者がぁぁ!」
125: 2013/09/20(金) 21:49:32 ID:BtRhYYBc
ミカサ「今マルコはアルミンと周囲を探検しに行ってしまった…代わりに止めてあげて」
ベルトルト「またか…おーい二人共ーー…」
アニ「ミカサ、私は何をすれば良い?」
ミカサ「アニにはテーブルにお皿を並べてもらおう」
ユミル「ミカサーコニーとサシャまたぐずってるー」
126: 2013/09/20(金) 21:51:33 ID:BtRhYYBc
……
エレン「…ミカサーさっきから、ライナーと何してるんだ?」
ミカサ「チェス。エレンもやってみる?…これでどう?」
ライナー「…あー詰まった!まーた負けちまった!」
エレン「ライナー悔しそうだな」
127: 2013/09/20(金) 21:53:37 ID:BtRhYYBc
ベルトルト「…ライナー僕にもやり方教えて。仇とってあげるよ!」
ライナー「お!じゃあ頼む!」
エレン「俺も!」
ミカサ「ふっふっふ…何人来ようと同じこと…さあ掛かってくるが良い」
128: 2013/09/20(金) 21:56:06 ID:BtRhYYBc
ベルトルト「」
エレン「」
ミカサ「10年早い」
ライナー「少しは容赦しろよ…」
ミカサ「遊びも子育ても何でも全力が私のモットー」
ライナー「お前らしいな」
129: 2013/09/20(金) 22:00:43 ID:BtRhYYBc
……
ライナー「ぐわぁぁぁーーー!」
ミカサ「このわからず屋!」
マルコ「何があったの?あの二人は」
アルミン「何時もの夫婦喧嘩だよ…」
アニ「ライナーもよくやるよねー今日も豪快に投げられて…」
130: 2013/09/20(金) 22:02:23 ID:BtRhYYBc
ユミル「なあなあ!次はどんな技で負けるか賭けようぜ!」
ジャン「乗った!俺キャメルクラッチ」
ユミル「ジャーマンスープレックスだな」
アニ「ミドルキックからのハイキック」
ライナー「おめーら俺が負ける前提の話してるんじゃねえ!!」
ミカサ「ユミル!ジャン!アニ!賭け事なんてしちゃいけない!!」
三人「うわ逃げろ!!」
131: 2013/09/20(金) 22:05:21 ID:BtRhYYBc
……
ベルトルト「ライナァァーーーー!!!大変だぁぁー!ミカサが!!」
ライナー「ミ、ミカサがどうした!?倒れたか!?怪我でもしたのか!?」
ベルトルト「ううん違う!信じられないことが…ミカサがチェスでアルミンに負けた!!」
ライナー「何だとおおお!?」
133: 2013/09/20(金) 22:07:24 ID:BtRhYYBc
ミカサ「何ということだ……初めての敗北…こんな日が来ようとは…」
アルミン「辛勝だったけどね…なんとか勝てた」
マルコ「ミカサが見たことの無い顔をしてる…」
ライナー「おお…マジじゃねえか…やるなあアルミン」
ベルトルト「勝つためにミカサの攻撃パターンを全て暗記していたものね」
134: 2013/09/20(金) 22:10:05 ID:BtRhYYBc
ミカサ「全て!?凄い…アルミンはやはり頭が良い……」
アルミン「僕はみんなと違って体を動かすのは得意じゃないから…本ばっかり読んでたし…暗記力が身に付いたんだ」
ミカサ「アルミン、世界は力だけが全てでは無い。知識もとても大切なもの。これからもどんどん磨いていくべき」
アルミン「うん!」
ミカサ「さて今日はアルミンの戦勝記念、及び私の敗北記念でご馳走を振舞おう。手伝ってちょうだい」
アニ「はーい」
ユミル「うっしゃあ」
135: 2013/09/20(金) 22:14:11 ID:BtRhYYBc
……
マルコ「ただいまー」
ジャン「ミカサただいまー。ライナーの手伝いしてたら遅くなっちまった」
ミカサ「おかえり二人共。ライナーは?」
ジャン「なんか、少し遅れるって」
ミカサ「そう。なら先に食べていましょう。みんな、手を洗ってきなさい」
「はーい」
136: 2013/09/20(金) 22:17:22 ID:BtRhYYBc
サシャ「はぐはぐ…ミカサ!おかわりください!」
コニー「おれのめしくうなよー!」
ユミル「おらおら喧嘩はやめろお前らー」
ベルトルト「コニー、僕のあげるよ」
ミカサ「相変わらずサシャは食いしん坊だ…畑を拡張する必要がある」
137: 2013/09/20(金) 22:19:50 ID:BtRhYYBc
ユミル「あんま無理すんなよー?また腹の中にいるんだからさ」
ミカサ「あなたたちを立派に生んでみせた。今更これしきのこと」
エレン「ミカサ!また家族増えるのか!?」
ミカサ「ええ。待望の8人目」
マルコ「そっかあ…僕また妹が良いな…」
ミカサ「そればかりは生んでみないと分からない。お楽しみに」
138: 2013/09/20(金) 22:21:55 ID:BtRhYYBc
ライナー「ただいま。盛り上がってるな」
ミカサ「おかえり。随分遅かった…準備は出来てる、どうぞ」
ジャン「先に食ってたぜー」
ライナー「おう構わん。いただきます」
139: 2013/09/20(金) 22:24:48 ID:BtRhYYBc
ミカサ「さあ皆、そろそろ眠る時間。歯を磨いたら布団に入りなさい」
皆「はーーい」
ゾロゾロ…
ミカサ「……ライナー。夕食の時からずっと元気がない。どうしたの」
ライナー「…今朝から山が酷く静かだった…湿気も凄い…さっき様子を見に行ったら…」
ライナー「…山裾に分厚い雲が生えていた…近い内大雨が降る…荒れるぞ…」
ミカサ「……」
140: 2013/09/20(金) 22:27:05 ID:BtRhYYBc
ザーーーーーーー…
ゴロゴロゴロ…ピカッ!!!
アニ「……」
ベルトルト「…アニ、雷が怖いかい?こっちおいで」
アニ「うん…」
141: 2013/09/20(金) 22:30:08 ID:BtRhYYBc
ザーーーーーーー…
マルコ「全然止まない…それどころか勢いが…」
アルミン「このまま降り続けると…まずいよ」
ジャン「何があんだ?」
エレン「山に囲まれてるからな…土砂崩れ…か」
142: 2013/09/20(金) 22:31:59 ID:BtRhYYBc
アルミン「それもあるけど…この家の近くに、川があるだろ…氾濫して飲み込まれるかもしれない」
ユミル「だからってどうしようも…お天道様に頼むしかねえよ」
ミカサ「…みんな、起きてると恐怖が増すばかり。布団に入って眠りなさい」
アニ「…明日、晴れる?」
ミカサ「ええ、ちゃんといい子に寝ていたらね。おやすみみんな」
チュ
143: 2013/09/20(金) 22:34:42 ID:BtRhYYBc
ライナー「…」
ミカサ「ライナー…みんな眠った……何をしているの?」
ライナー「…ミカサ」
ミカサ「まさかこの悪天候の中…外へ行こうとしてる?雨具も持たないで……」
ライナー「何だか思い出すな。あの時も大雨だった」
ミカサ「……はぐらかして…」
144: 2013/09/20(金) 22:36:37 ID:BtRhYYBc
ライナー「一週間、ずっと雨が降っていたな」
ミカサ「ええ。あれは嫌な日々だった。畑の肥料が全て流されてしまった」
ライナー「一週間ずっと…雨の音に包まれながら…俺は孤独だった」
ミカサ「…あんな洞窟に住んでいるから…」
ライナー「だから、お前の姿を見て、急に恐ろしくなった…何もかも放り出して抱きついていた…寂しさが、霧散するような気がした…」
ミカサ「……何が言いたいの?」
145: 2013/09/20(金) 22:38:53 ID:BtRhYYBc
ライナー「…川の防波堤が壊れる寸前だ…川下のこの家は直撃を受けるだろう」
ミカサ「!?どうしたら!?」
ライナー「安心しろ。俺が何とかしてくる」
ミカサ「そんな…どうやって…」
ライナー「一つだけあるだろ?」
ミカサ「…まさか」
ライナー「巨人体なんぞ随分と久しぶりだから、どれだけ肉体が保つかわからんが」
146: 2013/09/20(金) 22:42:55 ID:BtRhYYBc
ミカサ「…行かせない!!」
ライナー「どいてくれ。早くしなけりゃみんな押し流される」
ミカサ「巨人じゃない私でも分かる!今の貴方では、膨張したあの巨体に耐えられない…!」
ライナー「ああ…最後に変身したのがもう何年前になるか…もしかしたら…これが最後の会話になるかもな」
147: 2013/09/20(金) 22:45:38 ID:BtRhYYBc
ミカサ「貴方をみすみす氏なせるような真似はさせない…!そんなこと許さない!!」
ライナー「なあミカサ…この雨はきっと俺への戒めだ」
ミカサ「ごまかすのはやめて!!」
ライナー「俺は…思えば今まで幸せ過ぎた…不自然なほどに」
148: 2013/09/20(金) 22:47:59 ID:BtRhYYBc
ライナー「数え切れない人間を不幸にして…踏み潰して…今までのうのうと生きてきた」
ライナー「神は見過ごさなかったということだ」
ミカサ「…私だって人を頃した!!」
ライナー「だけど、あんなに新しい命を産んでくれた。お前はその命を守ってやってくれ。この世界で誰よりも強いお前が」
149: 2013/09/20(金) 22:51:26 ID:BtRhYYBc
ミカサ「……まだ私との勝負の決着はついていない」
ライナー「思えばそれが始まりだったんだなあ…結局お前に一つも勝てないままだったが」
ミカサ「ライナー」
ライナー「……」
ミカサ「子供たちを……私を…置いていかないで……」
ライナー「…泣くなんてお前らしくないぞ、首席様」
150: 2013/09/20(金) 22:53:25 ID:BtRhYYBc
ライナー「じゃあ行ってくる」
ミカサ「だっ…駄目…」
ガチャン…
エレン「んーー…何だよ二人共…また喧嘩してんのか……?」
ミカサ「え、エレン…」
ライナー「見せるな!」
151: 2013/09/20(金) 22:56:00 ID:BtRhYYBc
ミカサ「…!」
ライナー「今から、俺の姿は誰にも見せるな…!見せてはいけない…」
ミカサ「ライナー…」
ライナー「頼む…見られたくない…」
ミカサ「……ライ……」
152: 2013/09/20(金) 22:59:17 ID:BtRhYYBc
ライナー「…子供たちは皆俺の血を継いでいる…巨人の俺の血を」
ライナー「もしかしたら…巨人化の能力を引き継いでる不幸な奴がいるかもしれん」
ライナー「俺が巨人に変身した姿を見て…その能力が突然目を覚ますかもしれん…」
ライナー「そうなったら……戦わなくちゃならない。お前は戦えるか?自分の子供と…」
ミカサ「………」
153: 2013/09/20(金) 23:02:39 ID:BtRhYYBc
ライナー「じゃあな…」
ミカサ「ライナー…!!」
チュ
ミカサ「これだけは覚えておいて…貴方は…この子たちの自慢の父親…そして私の自慢の夫…これまでも、これからも」
ライナー「…ありがとよ」
ガチャッ…バタン……
ミカサ「…ライナー…」
154: 2013/09/20(金) 23:05:17 ID:BtRhYYBc
ゴーーーー…バサバサバサ…
ザーーーーーーーッ
ライナー「こりゃ酷い…もしかしたらあの時以上か?」
ライナー「…次生まれる子供の顔も拝めないなんてな。もうちょっと融通効かせてくれても良いだろうに」
ライナー「………行くか」
ガブッ カッ!!
155: 2013/09/20(金) 23:08:08 ID:BtRhYYBc
ズゥゥウウ……ウン
鎧の巨人(久しぶりだな…この目線も……うっ…)
鎧の巨人(…クソッ……筋肉が安定しない…だいぶ重い…それに)
鎧の巨人(体中が…引攣れるように痛い!……ブランクがあり過ぎた…)
鎧の巨人(…!肌が…もう崩れ始めてやがる…身体も急速に縮んで…ボヤボヤしている暇はない…さあ、川へ……)
ズウゥン…ズウゥン…ズウゥン…
156: 2013/09/20(金) 23:09:50 ID:BtRhYYBc
ゴォォーーーーッ
鎧の巨人(防波堤にデカい亀裂が走ってる…まずい!)
ガバッ ズシーン…
鎧の巨人(流れてきたこの岩で…なんとか保てば…良いが…)
ゴーーードガッ…!
鎧の巨人(…!巨木が…!亀裂を突き破った…)
ぐさっ
157: 2013/09/20(金) 23:12:26 ID:BtRhYYBc
(グゥオオオオオオオオ…ンンン)
ミカサ「…!!!」
ミカサ(ライナー………!)
エレン「ミカサ……」
158: 2013/09/20(金) 23:14:51 ID:BtRhYYBc
鎧の巨人「グゥオオオオオオオオ…ンンン!!!!!」
鎧の巨人(ぐっ…巨木がうなじに…!!治癒も遅くなっている…)
鎧の巨人(身体がどんどん縮む…!それを追いかけようと本体の細胞が持っていかれる…こんなにメチャクチャだったのか…巨人体は…)
ガーーーーーーッ
鎧の巨人(巨木が衝突した衝撃で…!防波堤が…水が!!)
159: 2013/09/20(金) 23:17:35 ID:BtRhYYBc
鎧の巨人(俺自身が…防波堤に…『壁』になるしか…!!!)
ガッッ
鎧の巨人「グゥオオオオオオオオ…ンンン!!!!!」
鎧の巨人(ぐっ…なんて力だ…くそっ!水に押される!!!…………)
鎧の巨人(はっ…!!!こんな時に、意識まで遠く…負けるか…負けるものか!)
160: 2013/09/20(金) 23:19:00 ID:BtRhYYBc
鎧の巨人(守らなければ…)
ライナー「守らなければ…!!」
161: 2013/09/20(金) 23:21:38 ID:BtRhYYBc
エレン「ミカサ……」
ミカサ「………」
ミカサ(神様…本当に居るのでしたら……)
ミカサ(慈悲をお持ちでしたら…どうかその少しでも!)
ミカサ(あの人に傾けてあげて下さい……どうか…)
162: 2013/09/20(金) 23:24:43 ID:BtRhYYBc
鎧の巨人(水をこのまま浴び続けていてはうなじの中の本体が先にくたばっちまう…)
鎧の巨人(…肌もボロボロと崩れて………)
鎧の巨人(…そうか…それだ)
鎧の巨人(肌の硬化は俺の十八番だったじゃないか)
163: 2013/09/20(金) 23:28:23 ID:BtRhYYBc
鎧の巨人(決壊した穴は両手を広げたギリギリの幅…いける!)
鎧の巨人(よし塞げた…あとは…)
鎧の巨人(全神経を集中させて……体全体を硬化…岩になる…!!)
鎧の巨人「グゥオオオオオオオオ…ンンン!!!!!」
鎧の巨人(言う事を聞け…!これが最後なんだ…これが最後の勝負なんだ!ここで決めなければ…!)
164: 2013/09/20(金) 23:31:23 ID:BtRhYYBc
鎧の巨人(ああミカサ…こんな時にお前の顔を思い浮かべるなんて)
鎧の巨人(はっきりと口に出したことはなかったが)
ライナー(俺はお前を……)
165: 2013/09/20(金) 23:33:32 ID:BtRhYYBc
166: 2013/09/20(金) 23:35:20 ID:BtRhYYBc
167: 2013/09/20(金) 23:38:08 ID:BtRhYYBc
……
アニ「晴れた!ほんとに晴れた!」
ベルトルト「久しぶりのお日様だ…」
ユミル「やれやれ奇跡の一夜だったな…外出てみようぜミカサ…ミカサ?」
ミカサ「…………」
エレン「ミカサ…」
168: 2013/09/20(金) 23:40:18 ID:BtRhYYBc
……
マルコ「うっわあグッチャグチャ!畑が凄いことになってる…」
ジャン「折角種撒いたのに…全部やり直しか…はーあ」
アニ「みんな!」
ベルトルト「あれを見て!!」
169: 2013/09/20(金) 23:43:16 ID:BtRhYYBc
アルミン「防波堤に大きな穴…それを塞ぐ…岩?」
ベルトルト「何だか人間みたいな形の岩だね」
ユミル「綺麗に塞いでるもんだな…穴にジャストフィットだ」
マルコ「しかも見て…防波堤の壁とこの岩…境目が混ざり合ってる…まるで溶接痕みたいだ」
ミカサ「………」
ミカサ(貴方なのね…ライナー……)
170: 2013/09/20(金) 23:46:57 ID:BtRhYYBc
サシャ「あれ?そういえば…ライナーのすがたがみえませんよ」
マルコ「何時もなら一番最初に起きてここに居そうだったのに…」
アルミン「もしこの岩がライナーの仕業なら…」
ベルトルト「もしかして…昨夜一人でここに来て…」
サシャ「……ながされちゃったんですか?やだよぉ……」
171: 2013/09/20(金) 23:50:09 ID:BtRhYYBc
ミカサ「……みんな…聞いて…ライナーは」
エレン「故郷に行ったんだ」
ミカサ「!!」
アニ「故郷って…ライナーが前言ってた…」
ベルトルト「ここと似てる、生まれ故郷のこと?」
172: 2013/09/20(金) 23:55:32 ID:BtRhYYBc
エレン「そうだ。故郷に帰っていったんだ」
アルミン「それって、凄く遠い場所だって言ってた」
エレン「ああ、もしかしたら、もう帰ってこれないかもな」
ユミル「……私達を置いてか?」
ジャン「……ミカサにも黙って?」
173: 2013/09/20(金) 23:58:33 ID:BtRhYYBc
エレン「言っとくが、ライナーは俺達が嫌いになったワケじゃないぞ」
エレン「ここでの役目を終えたんだ。だから、帰してやらなくちゃ」
ミカサ「……」
アニ「……」
ベルトルト「……」
アルミン「…ライナーの故郷かぁ」
コニー「どんなところだろうな!」
174: 2013/09/21(土) 00:02:22 ID:amngviYo
アニ「…また会えるかな」
エレン「もちろん。また会えても良い様に、今日も明日も精一杯生きよう」
ベルトルト「うん」
ジャン「おう」
マルコ「そうだね」
ユミル「…しょーがねえなあ」
175: 2013/09/21(土) 00:04:16 ID:amngviYo
エレン「そうと決まったら、朝飯だな」
サシャ「あっそうです!ごはんーーー!!」
コニー「あっ!!またくわれる!!!」
ユミル「こら待てお前ら!!」
ベルトルト「ああもう慌てないで…」
ガヤガヤ ゾロゾロ……
176: 2013/09/21(土) 00:07:02 ID:amngviYo
ミカサ「……」
エレン「ミカサ…」
ミカサ「…エレン…」
エレン「俺…昨日の二人の会話…聞いた」
ミカサ「……」
177: 2013/09/21(土) 00:09:27 ID:amngviYo
エレン「雨音うるさかったし…内容もさっぱり分かんなかったけど…」
ミカサ「……」
エレン「俺は負けないよ」
ミカサ「…!」
エレン「俺はそんな簡単に能力ってやつに食われない。俺は強いよ、ライナーとミカサの子供だから」
178: 2013/09/21(土) 00:12:20 ID:amngviYo
エレン「あの岩…ライナーなんだろ?」
ミカサ「…ええ」
エレン「こんなにすぐ近くで見守ってくれるんだな」
ミカサ「…!!」
エレン「流石だなあ……かっこいいよ、ライナーは」
179: 2013/09/21(土) 00:14:31 ID:amngviYo
ミカサ「…うん……」
エレン「ミカサが泣くなんて珍しいなあ」
ミカサ「エレン…私は昔から…あなたに助けられてばかりね…」
エレン「え?なんだよそれ!こっちの方が助けられっぱなしだっての!」
ミカサ「ふふふ……」
180: 2013/09/21(土) 00:15:43 ID:amngviYo
こうして世界から巨人は消えた…
181: 2013/09/21(土) 00:16:34 ID:amngviYo
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
182: 2013/09/21(土) 00:19:33 ID:amngviYo
ユミル「ミカサ!!生まれたぞ!女の子!」
アニ「ミカサ!平気?」
ミカサ「ええ、何とか。それより、赤ちゃんの顔を…見せて…」
「オギャーオギャー!」
ミカサ「…やっと会えた…クリスタ」
ユミル「クリスタ…」
183: 2013/09/21(土) 00:21:46 ID:amngviYo
バターーーーン!!
エレン「生まれたかーーー!?」
ベルトルト「ミカサ!無事かい!?」
ジャン「もう待ちきれねえ!!!!」
マルコ「うわあああ!三人とも!落ち着いて!」
184: 2013/09/21(土) 00:23:39 ID:amngviYo
アルミン「ごめんよミカサ!この三人がどうしてもと暴れて聞かなくて…」
ユミル「野郎ども!!産後に直撃すんじゃねえ!!休ませろ!!」
アニ「はい出てった出てった」
バシーーーン!!
ミカサ「ふふふ…」
185: 2013/09/21(土) 00:26:00 ID:amngviYo
……
クリスタ「キャッキャッ」
ユミル「クリスタ~今度はこのおもちゃで遊ぼうな~」
サシャ「…ユミルばっかりクリスタに構ってズルいです!私も遊びたい…」
ミカサ「クリスタもユミルによく懐いている…でも心配いらない。クリスタは分け隔てなく皆と接する子だから」
アニ「…ミカサって不思議だよね」
ミカサ「あ、クリスタ…ほらほら……」
186: 2013/09/21(土) 00:29:48 ID:amngviYo
ベルトルト「ライナーとミカサって、僕たちのこと、ずっと昔から知ってるみたいに詳しいよね」
アルミン「時々、『やっぱりあなたは…』とか『昔からあなたは…』って褒め方するよね」
ジャン「もしかして、会ったことがあるのかもな。ずっと昔に」
マルコ「だとしたら嬉しいね。僕達のこと、ずっと覚えてくれてたんだ」
コニー「馬鹿だから分かんねえけどさ、そう言うの神様って言うんだろ?」
187: 2013/09/21(土) 00:31:51 ID:amngviYo
ベルトルト「神様かあ…」
ジャン「ふさわしいな」
アルミン「誰よりも強くて、誰よりも頭が良くて」
エレン「誰よりもおっかなくて、誰よりも優しくて」
マルコ「誰よりも綺麗で、誰よりも肝が据わってる」
コニー「だろ?やっぱり、神様だ」
188: 2013/09/21(土) 00:33:09 ID:amngviYo
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
189: 2013/09/21(土) 00:35:25 ID:amngviYo
サシャ「ミカサ!私に料理を教えて下さい!」
ミカサ「分かった。では今日の夕食は一緒に作ろう」
サシャ「いつか皆にご馳走するんです!」
ミカサ「今からその日が待ち遠しい」
190: 2013/09/21(土) 00:38:02 ID:amngviYo
アルミン「ミカサ!新しい鼠避けを考えたよ!」
ミカサ「流石アルミン、意表を付くアイディア…でもここは改良の余地有り…」
アルミン「なるほど…ミカサの意見はいつも的確で助かるよ」
ミカサ「我が家の食料庫の安全は、アルミンのおかげ」
191: 2013/09/21(土) 00:41:03 ID:amngviYo
アニ「ミカサ…今日も稽古をつけてよ」
ミカサ「よしきた。アニは覚えが早い、今日は新技を伝授しよう」
エレン「あ!それ俺にも頼むよミカサ!」
ミカサ「さて二人一緒で勝てるかな?ふふふ」
192: 2013/09/21(土) 00:43:06 ID:amngviYo
ユミル「ミカサ!クリスタと三人で散歩行こうぜ!」
ミカサ「分かった。ほら、ユミルも帽子を被って…」
ユミル「や、やだよこんな女っぽいの…」
ミカサ「ユミルも立派な女の子。とても似合ってる」
193: 2013/09/21(土) 00:45:39 ID:amngviYo
マルコ「ミカサ!ジャンと僕からプレゼントだよ!」
ミカサ「まあ二人から?綺麗な髪飾りをありがとう…大切にする」
ジャン「お、俺からとか言わなくて良いんだよ…」
マルコ「何だよ企画したのはお前なのに」
ジャン「マッマルコォォォ!言うんじゃねえ!」
ミカサ「ふふふ…二人が元気いっぱいなのが何よりのプレゼント」
194: 2013/09/21(土) 00:47:06 ID:amngviYo
コニー「ミカサ!今日も勉強教えてくれよ!」
ミカサ「任せて。それでは昨日の復習といこう…これは覚えてる?」
コニー「えーっとえーっと…そうだ!確かこれは…」
ミカサ「よく解けた。段々進歩を見せている、ので、レベルを上げよう」
コニー「お、おう……俺は天才だからな…余裕余裕…」
ミカサ「ふふふ」
195: 2013/09/21(土) 00:49:07 ID:amngviYo
ベルトルト「ミカサ…どうしよう…」
ミカサ「どうしたのベルトルト」
ベルトルト「また身長が伸びたみたいなんだ…ううう…」
ミカサ「気にしなくて良い、服は縫えば何とかなるし、身長は個性」
ベルトルト「ドアを開けておでこをぶつけるのも…?」
ミカサ「それも個性。でも怪我には気を付けて」
196: 2013/09/21(土) 00:51:18 ID:amngviYo
クリスタ「ミカサ!鳥さんが怪我してるの!」
ミカサ「あらとても痛そう。きっと自分よりも強い敵に襲われたのだろう…」
クリスタ「鳥さん…助かる?氏なない?」
ミカサ「私の救護の腕は確か。それとクリスタの祈りがあれば、百人力」
クリスタ「分かった!私、鳥さんが助かるように祈るね!」
197: 2013/09/21(土) 00:53:01 ID:amngviYo
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
198: 2013/09/21(土) 00:55:50 ID:amngviYo
エレン「ミカサ…」
ベルトルト「ミカサ…」
アニ「ミカサ…皆ここに居るよ」
ユミル「聞こえるか?」
ミカサ「ええ……目はもう見えないけど…声は聞こえる…」
199: 2013/09/21(土) 00:57:26 ID:amngviYo
サシャ「ぐすっ…そんな寂しいこと言わないで下さいよぉ…」
マルコ「泣くなよ…ぐすっ」
コニー「ミカサは誰よりも強いんだろ?こんな事には負けないよな?」
ミカサ「…残念だけどコニー…私も人間…天からのお迎えには逆らえない」
クリスタ「ぐすっ…ミカサ…氏んじゃ嫌…」
200: 2013/09/21(土) 00:59:10 ID:amngviYo
ミカサ「氏ぬんじゃない…私は…先に行くだけ」
エレン「先に?」
ジャン「ぐすっ…こんな時でも語彙の残念さは変わらねえんだなあ……」
ミカサ「ジャン…泣かないで」
ジャン「泣いてねえ……」
201: 2013/09/21(土) 01:01:26 ID:amngviYo
ミカサ「私は…一足先に、違う世界に行く。そこには…」
ミカサ「私の古い知り合いや…ライナーが待っている…」
ミカサ「私は、次はそこに暮らすの」
アルミン「…メルヘンチックだけど…ミカサらしいや」
202: 2013/09/21(土) 01:05:06 ID:amngviYo
ミカサ「サシャ…貴方の食いしん坊ぶりには何時も困らされた…」
ミカサ「けど、料理の腕はピカイチ…皆のお腹を満足させてあげて」
サシャ「はい…ミカサ」
ミカサ「ジャン…貴方の素直じゃない性格は…愛情の裏返し」
ミカサ「何時でも変わらぬ愛情を注いでね…」
ジャン「おう…」
203: 2013/09/21(土) 01:08:14 ID:amngviYo
ミカサ「コニー…貴方とサシャが絡むと、何時も家がてんやわんやだった…」
ミカサ「でも仲が良いのはとても良いこと…これからも皆と仲良く…」
コニー「ぐすっ任せとけよ、ミカサ…」
ミカサ「マルコ…頭がよくて、頼り甲斐のある貴方は…きっと皆を引っ張って行ける」
ミカサ「エレンやベルトルトと、この家を支えて…」
マルコ「ああ…わかったよミカサ…」
204: 2013/09/21(土) 01:10:39 ID:amngviYo
ミカサ「アルミン…貴方は好奇心の塊だった…きっと持ち前の頭脳がそれを助けたのね」
ミカサ「この世界には貴方が求める全てがある…好きなだけ探検すると良い…」
アルミン「ありがとう…ミカサ」
ミカサ「アニ…貴方も大概素直じゃなかった…でも、寂しがり屋で優しい心を持っている事は知ってる」
ミカサ「寂しい時は皆に頼れば良い…受け止めてくれるから…」
アニ「…うん…ミカサ…」
205: 2013/09/21(土) 01:14:27 ID:amngviYo
ミカサ「ユミル…貴方は皆のお姉さんだった…ちょっと口が悪かったけど…」
ミカサ「私に負けない肝っ玉を持ってて…きっと皆の相談役になってくれる…」
ユミル「…ああ………」
ミカサ「ベルトルト…体ばっかり大きくなって…ふふっ…泣き虫は治らなかった…」
ミカサ「でも貴方はとても優しい良いお兄さん…妹や、弟たちをよろしくね…」
ベルトルト「ミカサ………ぐすっ」
206: 2013/09/21(土) 01:17:49 ID:amngviYo
ミカサ「クリスタ…誰かが怪我をすれば一緒に痛がって、病にかかれば一緒に苦しんでくれる、クリスタ」
ミカサ「その慈愛を、何時までも忘れないで…」
クリスタ「ミカサ……!」
ミカサ「……エレン…エレン…」
エレン「…ここに居るぞ…ミカサ…皆居る」
ミカサ「ああ…エレン…元気でいてちょうだい…私が居なくなっても…」
エレン「…決まってんだろ!ミカサ…」
ミカサ「ふふ、そうね…そうだった…」
207: 2013/09/21(土) 01:20:39 ID:amngviYo
ミカサ「私は今……暖かくて…幸せ…」
208: 2013/09/21(土) 01:22:45 ID:amngviYo
ミカサ「私は…幸せ者…世界で一番の…だって」
ミカサ「皆に囲まれて、皆に名前を呼ばれて、皆に愛されてて…とても…」
209: 2013/09/21(土) 01:25:21 ID:amngviYo
「ついに来ちまったか、ミカサ」
「ライナー…とても久しぶり…元気にしていた?」
「ぼちぼちだな…よし、久々に会ったことだし、あの頃の勝負の決着をつけようか」
「望むところ…今回も私が勝つ。でもその前に……キスして」
「おう」
210: 2013/09/21(土) 01:27:10 ID:amngviYo
ミカサ(……良い人生だった…)
211: 2013/09/21(土) 01:27:57 ID:amngviYo
おしまい
おやすみ 良い夢見ろよ
213: 2013/09/21(土) 01:31:25 ID:.FHZO09Y
乙!!!
ガチで泣きそうになった…
ガチで泣きそうになった…
230: 2013/09/21(土) 19:29:38 ID:amngviYo
>>1です
ちょっとした蛇足話上げてく
クリスタ「ねえねえミカサ…ライナーってどんな人だったの?」
ちょっとした蛇足話上げてく
クリスタ「ねえねえミカサ…ライナーってどんな人だったの?」
231: 2013/09/21(土) 19:31:57 ID:amngviYo
ミカサ「そういえばクリスタはライナーが居なくなってから生まれたから…分からないわね…」
エレン「逞しかったぞ!ゴリラみたいに!」
ジャン「腕とかぶっとかったよな、ゴリラみたいに」
ユミル「胸板も凄かった、ゴリラみたいに」
クリスタ「ミカサ!!ライナーってゴリラなの!?ドラミングするの!?」
ミカサ「三人とも、クリスタをからかっちゃいけない」
232: 2013/09/21(土) 19:35:32 ID:amngviYo
ミカサ「もちろんライナーはゴリラでは無い…確かに身長が高くて身体もがっしりしていた、うん…そういえば眉毛が特徴的だった」
ミカサ「…口で説明するのは照れる、ので、似顔絵を描こう。私に不可能は無い」
サッサッサッサッカリカリカリカリ…
エレン「は、はやい…」
アルミン「線の一本一本に淀みが一切見られない…」
234: 2013/09/21(土) 19:38:32 ID:amngviYo
スススススス(←指でボカシ入れてる)
ユミル「これは…影か…なんて慣れた手つきだ…素人技じゃねえ…」
マルコ「消しゴムすら使わないとは……」
ミカサ「消しゴムを使うと紙が痛むし、線の消え方が冷たくて駄目…」
トトットトットトットト…
アニ「点描まで入れてきた……」
235: 2013/09/21(土) 19:40:45 ID:amngviYo
約十分後
ミカサ「出来た…我ながら会心の出来」
ジャン「ふwwwwwすっげえ似てるwwwwwww」
エレン「やべえwwwww今にも喋り出しそうだwwwwww」
クリスタ「これがライナーなのね!!へえ…何だか初めてあった気がしない」
アルミン(懐かしいなあ……しかしリアル過ぎて夢に出そうだ)
236: 2013/09/21(土) 19:44:25 ID:amngviYo
ジャン「ヒーッヒーッwwwwwダメだwwwww似過ぎて面白いwwwww」
エレン「水かけたら立体化しそうwwwww膨らみそうwwwww」
ジャン「誰か水持って来いよwwwww」
ミカサ「それはいけない。どうせならこれを額縁に入れて飾っておこう」
クリスタ「それ賛成!きっとライナーも喜ぶよ!」
237: 2013/09/21(土) 19:45:05 ID:amngviYo
ミカサ「額縁額縁…前作ったのが物置にあったはず…取ってくる」
タッタッタッタ…
コニー「なんかミカサが入れ違いに走ってたけど…なんかあったか?」
ジャン「ふーwww…ああ、実はミカサが」
コニー「よっと」
ドン(←人数分の麦茶を似顔絵の上に置いた音)
238: 2013/09/21(土) 19:45:58 ID:amngviYo
ジャン「」
エレン「」
ユミル「」
マルコ「」
アニ「」
クリスタ「 」
239: 2013/09/21(土) 19:47:03 ID:amngviYo
コニー「ん?お前らどーしたんだ?あれ?何か下に敷いてある…」
ミカサ「丁度良いものを見つけた…早速この中にライナーの絵を……」
240: 2013/09/21(土) 19:48:06 ID:amngviYo
ユミル「なんて見事な逆サソリだ…」
アニ「歴史が動く瞬間を見た……」
241: 2013/09/21(土) 19:50:42 ID:amngviYo
おしまい
レスとかありがとね
230: 2013/09/21(土) 19:29:38 ID:amngviYo
クリスタ「ねえねえミカサ…ライナーってどんな人だったの?」
231: 2013/09/21(土) 19:31:57 ID:amngviYo
ミカサ「そういえばクリスタはライナーが居なくなってから生まれたから…分からないわね…」
エレン「逞しかったぞ!ゴリラみたいに!」
ジャン「腕とかぶっとかったよな、ゴリラみたいに」
ユミル「胸板も凄かった、ゴリラみたいに」
クリスタ「ミカサ!!ライナーってゴリラなの!?ドラミングするの!?」
ミカサ「三人とも、クリスタをからかっちゃいけない」
232: 2013/09/21(土) 19:35:32 ID:amngviYo
ミカサ「もちろんライナーはゴリラでは無い…確かに身長が高くて身体もがっしりしていた、うん…そういえば眉毛が特徴的だった」
ミカサ「…口で説明するのは照れる、ので、似顔絵を描こう。私に不可能は無い」
サッサッサッサッカリカリカリカリ…
エレン「は、はやい…」
アルミン「線の一本一本に淀みが一切見られない…」
234: 2013/09/21(土) 19:38:32 ID:amngviYo
スススススス(←指でボカシ入れてる)
ユミル「これは…影か…なんて慣れた手つきだ…素人技じゃねえ…」
マルコ「消しゴムすら使わないとは……」
ミカサ「消しゴムを使うと紙が痛むし、線の消え方が冷たくて駄目…」
トトットトットトットト…
アニ「点描まで入れてきた……」
235: 2013/09/21(土) 19:40:45 ID:amngviYo
約十分後
ミカサ「出来た…我ながら会心の出来」
ジャン「ふwwwwwすっげえ似てるwwwwwww」
エレン「やべえwwwww今にも喋り出しそうだwwwwww」
クリスタ「これがライナーなのね!!へえ…何だか初めてあった気がしない」
アルミン(懐かしいなあ……しかしリアル過ぎて夢に出そうだ)
236: 2013/09/21(土) 19:44:25 ID:amngviYo
ジャン「ヒーッヒーッwwwwwダメだwwwww似過ぎて面白いwwwww」
エレン「水かけたら立体化しそうwwwww膨らみそうwwwww」
ジャン「誰か水持って来いよwwwww」
ミカサ「それはいけない。どうせならこれを額縁に入れて飾っておこう」
クリスタ「それ賛成!きっとライナーも喜ぶよ!」
237: 2013/09/21(土) 19:45:05 ID:amngviYo
ミカサ「額縁額縁…前作ったのが物置にあったはず…取ってくる」
タッタッタッタ…
コニー「なんかミカサが入れ違いに走ってたけど…なんかあったか?」
ジャン「ふーwww…ああ、実はミカサが」
コニー「よっと」
ドン(←人数分の麦茶を似顔絵の上に置いた音)
238: 2013/09/21(土) 19:45:58 ID:amngviYo
ジャン「」
エレン「」
ユミル「」
マルコ「」
アニ「」
クリスタ「 」
239: 2013/09/21(土) 19:47:03 ID:amngviYo
コニー「ん?お前らどーしたんだ?あれ?何か下に敷いてある…」
ミカサ「丁度良いものを見つけた…早速この中にライナーの絵を……」
240: 2013/09/21(土) 19:48:06 ID:amngviYo
ユミル「なんて見事な逆サソリだ…」
アニ「歴史が動く瞬間を見た……」
241: 2013/09/21(土) 19:50:42 ID:amngviYo
おしまい
レスとかありがとね
引用: ライナー「二人ぼっちのエデン」
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