1: 2012/10/31(水) 04:11:17.88 ID:FZzw2FGAO
どうも、無性に上黒が書きたくなってたてました。
若干キャラの口調が変だったりするかもですがその場合は指摘して下さい。
一応時期は平和になった後で上条さんが二年の冬を迎える辺りです。
その他に気になる事があったら質問して下さい。
ところで他のSSで使っているトリがあるんですが、同じのを使う方がいいんでしょうか?とりあえず今日はトリなしでいきます
とりあえず8レスほど投下します。
若干キャラの口調が変だったりするかもですがその場合は指摘して下さい。
一応時期は平和になった後で上条さんが二年の冬を迎える辺りです。
その他に気になる事があったら質問して下さい。
ところで他のSSで使っているトリがあるんですが、同じのを使う方がいいんでしょうか?とりあえず今日はトリなしでいきます
とりあえず8レスほど投下します。
2: 2012/10/31(水) 04:17:40.17 ID:FZzw2FGAO
【放課後】
キーンコーンカーンコーン
上条「やっと終わったか」
土御門「この後はどうするにゃー」
青ピ「悪いけど僕は用があるねんよ」
上条「それじゃあ仕方ないな、また明日な青ピ」
土御門「また明日だにゃー、行くぜい上やん」
青ピ「また明日なぁ上やんつっちー」
上条「さてインデックスは一方通行の所だし、タイムセールにはまだ早いしなぁ」
土御門「上やんちょっといいか?」
上条「どうかしたのか?」
土御門「上やんに訊きたい事があるんだにゃー」
上条「いいぜ、じゃあどっかの店に」
土御門「いやできれば人がいない方がいい」
上条「まさかまた」
土御門「いやいや、危ない話じゃないぜよ。
ただちょっと二人だけで話したい内容なんだにゃー」
上条「そうなのか、じゃあ公園にでも行くか」
土御門「わかったにゃー」
【いつもの公園】
上条「それでどんな話だ?」
土御門「まず確認しておくが、今はあまり生活苦じゃないんだよな?」
上条「ああイギリス清教からインデックスの食費が出るようになったからな」
土御門「俺やねーちんが頑張って交渉したからにゃー。
本当なら上やんの治療費やら働き分の報酬も出るはずだったのに」
上条「仕事でやった訳じゃないからな、それにインデックスの食費だけで十分ですよ」
土御門「それならいいんだぜい、とりあえず本題に入るが」
上条「おう何だ?」
4: 2012/10/31(水) 04:26:04.27 ID:FZzw2FGAO
土御門「前から訊きたかったんだが、上やんは周りの好意に気づいてるか?」
上条「周りの好意って?」
土御門「上やんは鈍いって言われないか?あれは周りの好意に全く気づかないからだにゃー」
上条「いやいや上条さんはそんな人じゃないですよ」
土御門「いいか上やん、女の子ってのはな。
誰しも白馬の王子様に憧れているんだにゃー、自分のピンチを救ってくれたヒーロー。
そんな人が気にならない女の子はいないにゃー」ビシッ
上条「うーん……意味はわかるんだが、どうにも実感が」
土御門「まあ上やんだから仕方ないぜよ、むしろ本題はここからだぜい」
土御門「上やん自身は誰が好きなんだ?」
上条「えっ俺が?」
土御門「はっきり言えば上やんに向けた好意はまるわかりなんだにゃー」
上条「まあお前はそういうの得意そうだな」
土御門「いや上やん以外はみんなわかってるにゃー」
上条「ええっ!?」ガーン
土御門「でも誰かが告白してきても上やんにその気がなきゃ意味がないにゃー」
上条「それはまあ」
土御門「なあ上やん、俺はある女の子を応援してるんだ。
でもそれ以上に上やん自身に幸せになって欲しいんだよ」
上条「土御門……お前」
土御門「今まで何度も危険な目に遭ってきた、能力者に襲われ、魔術師に襲われ。
あげく戦争まで止めにいくしまつだ」
上条「確かに色々あったな」
土御門「今は情勢が安定しているし、上やんが入院するような怪我をすることもない。
しかもインデックスの食費も大丈夫、今の上やんの生活は心身共に安定してる」
上条「言われてみれば」
土御門「だからこそ、今上やん自身の幸せを探すのもいいんじゃないかにゃー?」
上条「ありがとな」
5: 2012/10/31(水) 04:33:49.70 ID:FZzw2FGAO
土御門「それでまずは上やんの気持ちを訊きたいんだにゃー」
上条「俺の気持ちかぁ、あんまり考えた事がないな」
土御門「誰でもいいにゃー、好きな女の子ときいて、頭に浮かんだのは誰だ?」
上条「それは……」ウーン
??「あら奇遇じゃない、こんな所で何してるのよ」
??「あら類人猿じゃありませんの」
上条「って御坂と白井か、ちょっとな」
土御門「もうじきクリスマスだからにゃー、舞夏のプレゼントをどうするかで上やんの意見をきいてたんだぜい」チラッ
上条「?あ……ああまあそれでな、残念ながら上条さんでは役にたてなかったんですよ」エート
美琴「舞夏のプレゼント?たしかあんた舞夏のお兄さんだったわよね」
黒子「まあ所詮類人猿では無理ですの」
上条「類人猿って、俺には上条当麻っていう名前があるんだぜ?」
黒子「それがどうかしたんですの?類人猿さん」
上条「いえ何でも」
美琴「別に名前位呼んであげればいいじゃない」
黒子「むう……まあお姉様が仰るなら、仕方なくですが」シブシブ
黒子「では失礼して、上条さん」ニコッ
上条「うっ」テレッ
土御門「どうしたんだにゃー上やん」
上条「いや白井には普段から類人猿とか言われてるからさ、笑顔で名前で呼ばれただけで何だか気恥ずかしくて」アセアセ
黒子「そんな反応をされると、何だかこちらまで恥ずかしい気分に」ウー
美琴「何であんな反応するのよ」ムッ
土御門(はっきり言うとは、上やんにしては珍しいにゃー、これはもしや)
6: 2012/10/31(水) 04:38:15.72 ID:FZzw2FGAO
黒子「そういえばお姉様、何か用事があったのでは?」
美琴「ああそうだった、受験の事で行かなきゃいけない所が」
黒子「それでしたら黒子がお送りしますわ、上条さん土御門さんごきげんよう」
美琴「また今度ねー」ヒュンヒュン
上条「行っちまったか」ウーン
土御門「なあ上やん、できればさっきの話はよく考えてくれ。
上やん自身が一番納得できるようにな」
上条「わかったよ、ちょっと考えてみる」
土御門「それじゃあ俺は用事を思い出したからこれで」スクッ
上条「ああまた明日な」
土御門(悪いなねーちん、どうやら番狂わせが起きるかもしれないぜ)
【上条の部屋】
上条(今日はインデックスは一方通行の所に泊まるらしい。
飯も風呂も済んだし、後は……)
黒子『上条さん』ニコッ
上条「だー!何だよこれ、何で白井の笑顔が頭から離れないんだ?」
スフィンクス「にゃあー」
上条「どうしたスフィンクス、撫でて欲しいのか?」ナデナデ
スフィンクス「ごろなーご」スリスリ
上条(今日はもう寝るか、そんで明日土御門にでも相談しよう)
上条「とりあえず今日は久しぶりのベッドを満喫するんだ!」ボフッ
上条「お休みスフィンクス」
スフィンクス「うなー」
上条「……白井……黒子」ムニャムニャニヘラ
7: 2012/10/31(水) 04:45:51.02 ID:FZzw2FGAO
上条「何か早く目が覚めたな、何かいい夢見てた気がするけど」
スフィンクス「なーご」
上条「とりあえず学校に行くか」
【学校】
上条「おはよう土御門」
土御門「おはよう上やん、今日は早いにゃー」
上条「ちょっとな、なあ相談なんだが、相手の顔が頭から離れないのってどう思う?」
土御門「そりゃあその女の子が好きなんじゃないかにゃー」
上条「やっぱりそう思うか?」
土御門「なあ青ピも……」クルッ
上条「どうした?……青ピ?」
青ピ「上やんが……でもここで邪魔するよりも……むしろその方が」ブツブツ
上条「どうしたんだ?」
クラス男子達「ぶつぶつ」
土御門「他の男子も同じだぜい」
青ピ「上やん!それはきっと恋や!間違いない!」
上条「うおっびっくりした」
青ピ「僕らは上やんを応援してるで、是非ともこの機会に上やんと“一人の女の子”をくっつけてしまうんや!」
クラス男子達「そうだ!上条に彼女を作らせるんだ!」
上条「何だよこれ、いつもの理不尽な暴力よりもむしろ恐いぞ」
土御門(逆転の発想か、上やんに彼女を作らせておいて、他の女の子に上やんを諦めさせるんだにゃー)
青ピ「それで上やん、相手はどこの誰なん?」
上条「いやさすがに恥ずかしいんですが」
姫神「私も気になる」
上条「姫神さん!?」
吹寄「静かにしろ!毎日毎日騒がしい」
上条「おお吹寄頼むこいつらを」
吹寄「騒ぎを鎮める為に上条当麻!その相手の事を早く話せ!」
上条「吹寄さーん!?」
青ピ「上やん!はよ教えてーな」
上条「ふ……不幸だあぁぁぁ!」
8: 2012/10/31(水) 04:51:27.76 ID:FZzw2FGAO
【放課後】
上条「今日はひどい目にあった」
青ピ「いいやん別に上やんを応援するためなんやし」
土御門「結局名前はわからなかったけどにゃー」ニヤニヤ
上条「いくら俺でもさすがに恥ずかしいんだよ」
青ピ「まあ頑張るんやで上やん」
土御門「骨は拾ってやるにゃー」
上条「……ありがとな二人共」
【風紀委員第177支部】
黒子「はあー」ズーン
初春「どうしたんですか白井さん、凄く落ち込んでますけど」
黒子「ちょっと問題がありまして、聞いてくださいまし」
-------
黒子「お姉様ー!」ダキッ
美琴「離しなさい!」ブンブン
黒子「いやですのー」シガミツキ
美琴「このっ離れろ!」ビリビリ
黒子「あふん」プスプス
美琴「全くあんたって子はいつまで経っても」
黒子「黒子の想いは生涯変わりませんの!」
美琴「そもそも私も黒子も女でしょうが、そこをちゃんと」
黒子「そんなものは関係無いですの!私とお姉様は性別などにとらわれない、魂の絆で結ばれていますの!」
美琴「いい加減にしなさい!大体あんた男の子を好きになった事あるの?」
黒子「殿方に興味はございませんの」
美琴「それよ!」
黒子「へ?」
美琴「そうやって興味がないの一言で片付けるからダメなのよ」
黒子「あのお姉様?」
美琴「私に考えがあるわ」
-------
9: 2012/10/31(水) 04:55:02.54 ID:FZzw2FGAO
黒子「それで殿方とデートしてこいと」
初春「御坂さんも思い切りましたね」
黒子「それまではお姉様に触れることができないんですの、強引にいけばいつもの3倍の電気を流すと」
初春「それはさすがにきついですね」
黒子「嘘をつくにしてももしバレたらと思うと」ガタガタブルブル
初春「真っ黒焦げですね」
黒子「ああこのままでは私の中のお姉様分が枯渇してしまいますの」グデー
初春「それは大丈夫だと思いますけど、でも白井さんの知り合いにデートするような男の人っているんですか?」
黒子「いませんの」スクッ
初春「じゃあ相手探しからしないといけないんですね」
黒子「ああ憂鬱ですの」
プルルルルガチャ
初春「はい風紀委員です、はいわかりました白井さん出動です。
スキルアウトの人達が一人を追い回してるそうです」
黒子「さすがにちゃんとしないとダメですわね、初春ナビは頼みましたの」ヒュン
初春「了解です!」
【路地裏】
黒子「初春によるとこの辺り」ヒュン
??「待てやこらぁ!」
??「それで待つような奴はいねえよ!」
黒子「あちらですのね」ヒュン
黒子(でも今の声はどこかで聞いたような?)ヒュンヒュン
黒子「見つけましたわよ!それにあれは」ヒュン
10: 2012/10/31(水) 05:00:16.60 ID:FZzw2FGAO
黒子「ジャッジメントですの!」
不良1~6「あぁ?」
上条「白井!?」
黒子「あなたよほど不良の方々と縁がありますのね」ハァ
上条「上条さんとしてはそんな縁はいらないんですが」
黒子「まあいいですわ、とりあえずあなた達を拘束します」
不良1「なめんな!」
黒子「いきますわよ」
黒子「口ほどにも無い」
不良達「動けねえ」「このやろう!」「助けてくれー」
上条「いやあさすがだな」
黒子「大したことじゃありませんの、とりあえずあなたにも事情聴取をするので風紀委員の支部に来てくださいまし」
上条「ああわかった」
黒子「では瞬間移動でとそういえば、上条さんには使えないんでしたわね。
仕方ありませんの、支部まで歩くしかありませんわね」
上条「悪いな白井、というか呼び方上条さんのままなんだな」
黒子「類人猿の方がよろしくて?」ニコッ
上条「いや上条さんのがむしろ嬉しいじゃなくてえーと」ドキドキ
黒子「?……そういえばこの方も一応、他の方を探すくらいなら」ブツブツ
上条「どうしたんだ白井?」
黒子「そうですわね今日会ったのも何かの縁、それに悪い方でもありませんし」チラッ
上条「何だ?」
黒子「決めましたの上条さんちょっとよろしくて?」
上条「ああ何だ?」
黒子「私とデートしていただけますか?」
上条「ああ喜んで」
上条「ん?え?」
22: 2012/11/03(土) 00:04:59.12 ID:dXS2l5OAO
上条「えっと俺でいいのか?」ドキドキ
黒子「いいも何も、お誘いしているのは私ですのよ?」
上条「いや何か急だったから、驚いてな」
黒子「まあ理由がありまして……」
黒子「という訳ですの」
上条「そっか、まあそうだよな、常盤台じゃあ男の知り合いは少ないよな」ガックシ
黒子「どうかしたんですの?」
上条「いやいや何でもねえよ」アハハ
黒子「そういう訳で、今度の休みに付き合ってくださいな」
上条「わかった、今度の休みだな」
黒子「ああそれから、ついでに携帯の番号を」ゴソゴソ
上条「それもそうだな、えーと」ゴソゴソ
黒子「では失礼して」セキガイセン
上条「じゃあこっちも」オリカエシ
黒子「これで連絡もできますわね」
上条「そうだな」フンフーン
黒子「今度は急に喜んでますわね」
上条「いやいや何でもないぜ」ニコニコ
黒子「?まあいいですの、とりあえずは事情聴取をいたしましょう」
上条「そうだな」
上条(よし!番号ゲット!)
黒子(やっぱり変ですわね、やけに笑顔ですし、何か良いことがあったのでしょうか?)
【風紀委員第177支部】
黒子「これでお終いですの」
上条「何だもういいのか?」
初春「上条さんは常連ですからね、お茶どうぞ」
上条「ありがとう初春さん」
黒子「初春?別にお茶を出す必要は無いですの」
初春「まあまあ、少しくらいいいじゃないですか」
黒子「まったくこの子は」
23: 2012/11/03(土) 00:10:40.28 ID:dXS2l5OAO
初春「そういえば白井さん、さっきの話ですけど」
黒子「それでしたら大丈夫ですわ、先ほど上条さんにお願いしましたの」
初春「えっそうなんですか?」ガタッ
上条「ああ一応な」ハハハ
初春「一応?」
黒子「殿方の知り合いも多くありませんし、変な事を考える人でもないですしね」
上条「うーん」ゴクゴク
黒子(それに上条さんが、お姉様をどう思っているのか、それを知るチャンスですの。
お姉様を私のものにする為に、恋敵は徹底的に排除しますの)ゴクリ
初春「なーんだ私てっきり、白井さんが上条さんの事が好きなのかと思っちゃいました」
黒子「ブフッ、いきなり何を言うんですの!?私が好きなのはお姉様ただ一人ですの!」
初春「いやーそれはさすがに」アハハ
黒子「まったくこの子は、上条さんも何とか」チラッ
上条「不幸だ」ビッショリ
初春「だ、大丈夫ですか?私タオル取って来ます」スタスタ
黒子「す、すみませんですの、初春が突然おかしな事を言うから」アセアセ
上条「いやこの位なら別に、むしろさっきの連中と喧嘩する方が、よほど大変だしな」
黒子「そうですの?大した事はなかったですけど」
上条「さすがに六人相手に殴り合いは無理だって」
黒子「まあ能力が無いと、少々厳しいですわね」
上条「六人で完全に囲まれたら、さすがに勝ち目は無いさ」アハハ
初春「これどうぞ」サシダシ
上条「ありがとう」フキフキ
24: 2012/11/03(土) 00:16:37.79 ID:dXS2l5OAO
上条「あーそろそろ帰るよ、もうじきタイムセールだし」
初春「そうですね、じゃあまたお話ししましょうね」
上条「元々は事情聴取だったよな?」
黒子「いつの間にか、普通のお喋りになってしまいましたわね」
上条「まあ楽しかったけどな」
初春「今度は普通に遊びに来てください」
黒子「初春?」
初春「何でもないです」
上条「じゃあな」
黒子「さっきの話ですけど、今日の夜にでも電話しますわ」
上条「わかった、のんびり待ってるよ」スタスタガチャバタン
初春「白井さん、ちょっといいですか?」
黒子「何ですの?」
初春「白井さんは上条さんの事、どう思ってますか?」ワクワク
黒子「お姉様にまとわりつく殿方ですの」
初春「それだけですか?」
黒子「他にありますの?」
初春「いえ……別に」
黒子「何ですの?その反応は」
初春「何でもないですよ」
黒子「上条さんといい、初春といい、今日は何か変ですわね?」
初春「さあ仕事しましょう」
黒子「?」
上条「これは一応進展している……んだよな?」ウーン
????「ン?あそこにいるのは」
上条「まあせっかくのデートだしな、ここから頑張ればいいよな」ヨシッ
????「クカカ、何だよ随分と面白れェ事になってンじゃねえかよ」ニヤリ
ピッピップルルルル
????「打ち止めかァ、まだシスターがいンだろ?実はなァ」ニヤニヤ
25: 2012/11/03(土) 00:20:27.75 ID:dXS2l5OAO
【上条の部屋】
ドア「ガチャ」
上条「ただいまー、ってインデックスはいないのか?」
コーノフネーヲコイデイケー
上条「ん?白井じゃねえよな?」ピッ
インデックス『とうまー、きこえる?』
上条「インデックスか?今どこだ?」
インデックス『あのね、あくせられーたがね、もう何日か泊まっていけって』
上条「一方通行が?」
インデックス『らすとおーだーもそうしたらって言ってるんだよ、それでねせっかくだから、お言葉に甘えることにしたんだよ』
上条「そうかわかった、一方通行に宜しくな」
インデックス『あとね、あくせられーたがね、頑張れよ三下って伝えとけって、何のことかな?』
上条「一方通行がか?心当たりが無いんだが」
インデックス『まあいいんだよ、とりあえずご馳走なんだよ!じゃあねとうま』
上条「ああまたなインデックス」ピッ
上条「インデックスはしばらく帰ってこない、という事は、ベッドで眠れるぜー!」ヨッシャー
スフィンクス「にゃー」
上条「おうスフィンクス、しばらくご主人様は、帰ってこないってさ」
スフィンクス「うなー」
上条「とりあえず晩飯の準備を、でも一方通行の奴は何が言いたかったんだ?」ガサゴソ
スフィンクス「にゃー」
上条「はいはい、今日は魚の缶詰めだぞ」
スフィンクス「なーご」
26: 2012/11/03(土) 00:27:54.59 ID:dXS2l5OAO
【常盤台学生寮】
黒子「ただいま帰りましたの」
美琴「あら黒子、お帰りなさい」
黒子「お姉様ー!」ダッ
美琴「く・ろ・こ?」バチバチッ
黒子「何でもありませんの」ブルブル
美琴「まったく油断も何もあったもんじゃないわ」
黒子「ああお姉様ー」ガックリ
美琴「えーとこれとこれが」ガサゴソ
黒子「お姉様それは何ですの?」
美琴「進学用の書類よ」
黒子「やっぱり本気何ですの?常盤台の卒業は大学のそれと同等、今更高校に行っても意味がありませんわよ?」
美琴「いいのよ!私がこの学校に行きたいの」
黒子「そういえばどこの学校に……」ペラッ
美琴「あっちょっと黒子」
黒子「お姉様?これは一体」ワナワナ
美琴「返しなさいよ」パシッ
黒子「このパンフレットの殿方の制服、上条さんと同じですの!まさかとは思いますが、お姉様はあんな無名の学校に通うおつもりで?」
美琴「べ、別にどこでもいいじゃない!黒子には関係ないでしょ?」アセアセ
黒子「まさかとは思いますが、上条さんがいらっしゃるから、この学校を選んだと?」
美琴「ばっ馬鹿な事言わないでよ!何で私があいつの事を!?」アワアワ
黒子「おのれ類人猿!やはり危険ですの!こうなったら次の休みに徹底的に」
美琴「ちょっと待った、次の休みって何の事?」
黒子「お姉様の言い付けですの、殿方とデートするようにと。
ですから上条さんにお願いしたんですの」
美琴「ふへ?」
黒子「そろそろ時間もいいですわね、お姉様私ちょっと電話をして来ますの」スタスタガチャバタン
美琴「ふひ?」
27: 2012/11/03(土) 00:33:17.83 ID:dXS2l5OAO
ピッピップルルルルガチャ
黒子「もしもし上条さんですの?」ヒクヒク
上条『ああ俺だ、電話待ってたぜ白井』
黒子「あらそうでしたの」ムカムカ
上条『……あのー白井さん?もしかして機嫌が悪いんでせうか?』
黒子「あら別に、上条さんに腹を立ててる訳じゃありませんのよ?」ピリピリ
上条『はいっ自分の勘違いでした!』
黒子「それでいいですの、日にちは次の日曜日でよろしくて?」フゥ
上条『イエッサー』
黒子「それでは十時に駅前で」クスッ
上条『わかった、あーところでどこに行くんだ?』
黒子「まだ決めてませんの、とりあえずは『あのさぁ』何ですの?」
上条『デートの内容だけどさ、俺に決めさせてくれないか?』
黒子「それは構いませんが、何か考えがおありで?」
上条『まあ一応な』
黒子「ではお願いしますわ、一応デートである以上は、精々私を楽しませてくださいな」
上条『おう!任せろ!』
黒子「ではごきげんよう」
上条『じゃあまたな白井』ピッ
黒子「さてと、これで日曜まで頑張れば、晴れてお姉様と元通りですの!」
上条「よし!このデートで少しでも白井との距離を縮めるぜー!」
スフィンクス「うにゃっ」ビクッ
上条「よーしやるぞ!まずはデートプランからだな」フンフーン
28: 2012/11/03(土) 00:38:41.13 ID:dXS2l5OAO
【翌日昼休み】
青ピ「上やんつっちー、今日は屋上で食べへん?」パン
土御門「構わないにゃー、上やんもいいよな」ベントウ
上条「ああいいぜ」パントザッシ
青ピ「あれ上やん、その雑誌は?」
上条「ちょっと調べものがな、朝パンと一緒に買ったんだ」
土御門「その雑誌は確か、オススメのデートコースが載ってたような」
青ピ「何やて!上やんもうデートにこぎつけたんかいな」ギュッ
上条「いやちょっと違うんだよ、向こうが訳ありでさあ。
あと青ピは何で拳握ってるんだよ」
青ピ「ついクセで」
土御門「まあ詳しい事は」ガシッ
青ピ「食べながら訊こうやないか」ガシッ
上条「黙秘権は」
土・青「「無い!」」
上条「デスヨネー」ズルズル
吹寄「まったくあいつらは」
姫神「安定のスルー、これが私」
【屋上】
土御門「つまり相手は男とデートする必要があったと」
青ピ「そこにタイミング良く、上やんが通りかかったと」
上条「大体そんな感じだ(さすがにジャッジメントとは言えないしな、というか言ったらバレる)それでデートコースを考えてたんだよ」
青ピ「なあつっちー」
土御門「わかってるにゃー」
土・青「「上やん爆発しろ」」
上条「何でだよ!応援してくれるんだろ!?」
青ピ「それはそれ、これはこれや」グッ
土御門「とりあえず、一発殴らせるにゃー」グッ
上条「ふ、不幸だあぁぁぁぁぁぁ!」ダダダ
土・青「「待てやあ!」」
29: 2012/11/03(土) 00:50:46.79 ID:dXS2l5OAO
【商店街】
黒子「今日は平和ですわね、いつもこうならいいですのに」
チョットアンタ アレミサカ
黒子「むむっ、あそこにいるのは、お姉様と上条さん?」ヒュン
美琴「あんたに訊きたい事があるのよ」
上条「何だ?」
美琴「あんたと黒子が「お姉様ー」うわっ、びっくりした」
上条「おお白井、パトロールか?」
黒子「そうですの、お姉様が見えたので飛んで来ましたの」
上条「文字通りだな」
美琴「びっくりさせないでよね、普通に歩いてくればいいじゃない」
黒子「私のお姉様への想いですの、一秒でも早くお側へと」
美琴「はいはいわかったから」
上条「……相変わらず、仲が良いなぁ」
黒子「もちろんですの!」
美琴「ベクトルがおかしいでしょうが、まあそれよりも、訊きたい事があるのよ」
上条「そうだったな」
美琴「あんたが黒子と、デ……デートするって本当?」
上条「本当だぞ、なあ白井」チラッ
黒子「ええ本当ですの、昨日言ったじゃありませんの」コクコク
美琴「……そう」
上条「どうした?具合でも悪いのか?」
美琴「何であんたなの?」
上条「何でって、白井の知り合いで、昨日たまたま会ったからだぜ」
美琴「たまたま会ったから?」
黒子「そうですの、風紀委員の仕事でたまたま」
美琴「なら別にあんたじゃなくてもいいのよね?」
上条「まあそうだけど」
黒子「ですが他に思いつくような、ちょうどいい殿方がいませんの」
美琴「それでも!」
上条「まあ落ち着けよ御坂、白井が困っているんだったら、俺は手伝う。
これが御坂や、他の誰かでも同じさ」
上条(まあ完全に同じじゃないけど)
美琴「そうよね!あんただもんね!心配いらなかったわね」
黒子(むむっ、随分と仲が良さそうに見えますの)
37: 2012/11/04(日) 23:34:13.50 ID:22+MPGBAO
黒子(疎外感を感じるような)
美琴「まあ私が言ったんだしね、精々楽しんできなさいよ」
上条「仮にもデートだしな、上条さんはしっかりとプランを考えてますよ」
黒子(もやもやするというか)
美琴「そういえばいつ行くの?」
上条「それは「今度の日曜日ですの!」……です」
黒子「少しでも早く、お姉様分を補給しないと、黒子は氏んでしまいますの!」
美琴「大袈裟過ぎるわよ」ハァ
上条「まあらしいっちゃらしいかな」ハハハ
黒子「笑い事じゃありませんの!」
上条「悪かったって」アハハ
美琴(あれ?こいつってこんな顔したっけ?)
上条「お詫びというのも変だけど、日曜日はしっかりと、エスコートさせてもらいますよ」
黒子「当然ですの」
美琴(なんだろ?いつもと違うというか)
黒子「まあ生涯ただ一度の、殿方とのデートですから?一応楽しみにしてますわ」
上条「なかなかに厳しいなぁ」
美琴(何だか嫌な予感)
美琴「ねえ、あんた達ってさぁ、お互いが好きなの?」
上条「えっ」ドキッ
黒子「私がお慕いしているのは、お姉様だけですの!誰がこの様な方を」
美琴(あー、そうなんだ)
上条「あー、そうだよな」ハハハ
黒子「安心してくださいお姉様」
美琴「逆に安心できないわよ」
美琴(こいつは)ズキ
美琴「私そろそろ行くわね」スタスタ
上条「そうか、じゃあまたな」
黒子「お姉様、私もお供したいのですが」
美琴「あんたはパトロール中でしょうが」クスッ
美琴(黒子の事が)ズキズキ
美琴「じゃあね」スタスタ
美琴(好きなんだ)ズキン
38: 2012/11/04(日) 23:38:30.06 ID:22+MPGBAO
黒子「お姉様ー、ああパトロール中でなければ」ガクッ
上条「そんなに落ち込むなって、寮に帰れば一緒なんだし」
黒子「デートをこなすまでは、お話ししかできませんの」ハァ
上条「それが普通な気がするんですが?」
黒子「私とお姉様には、そんな常識は通用しませんの」バッ
ダイイチイー カァキネクーン
上条「それはどうなんだ?(今聞き覚えのある声が?)」
黒子「そうですの!早く明後日になれば、お姉様とスキンシップが!」グッ
上条「……まあそうだな」
黒子「?どうかしましたの?」
上条「いや別に」
黒子「とりあえず、明後日のデートは期待してますわ、それではまた明後日に」
上条「ああまたな」
黒子「ええまた」ヒュン
上条「明後日か」
コレガダイイチイトニイノサダァ チクショウ
上条「また声が……」チラッ
一方通行「圧縮圧縮圧縮ゥ」キュオォ
垣根「こんな所でプラズマ出すな!」バサァ
上条「……見てません、上条さんは何も見てませんよ」ダッ
ウギャー アン?サンシタハドコイッタァ
美琴(私はあいつが好き、でもあいつは黒子が好き。
じゃあ黒子はどう?あの子は……)
美琴「日曜日って言ってたわね、明後日かぁ」ハァ
美琴「……そうよね、好きにすればいいよね、私の好きにしちゃえば」ニイッ
39: 2012/11/04(日) 23:42:13.87 ID:22+MPGBAO
【翌日】
上条「おはよう」
青ピ「おはよう上やん」
土御門「おはようだにゃー」
青ピ「なあなあ上やん、何か進展はあったん?」ズイッ
上条「いやこれと言ってないな」
土御門「本当かにゃー、何か隠してるんじゃないかにゃー?」ズズイッ
上条「だから何もねえっての」
吹寄「隠し事は為にならないわよ、上条当麻」ズズズイッ
上条「吹寄さーん?何であなたまで?」ホワイ
青・土・吹「「「さあ早く!」」」
ガラッバタン
小萌「皆さん!席についてくださーい!」
??「とうとう名前まで、これも私クオリティなの?」
【風紀委員第177支部】
黒子「ああー、お姉様分が、早く補給しなければ」グデー
初春「白井さん、しっかりしてください!」ユサユサ
黒子「お姉様ー」ズーン
初春「白井さーん、帰ってきてください!」グイグイ
黒子「明日のデートさえ、明日のデートさえ終われば」ブツブツ
初春「白井さーん」グギュー
黒子「ああーお姉様ー」
初春「誰か何とかしてくださーい」
美琴「これで準備OKね、黒子には悪いけど」フフッ
美琴「しょうがないわよね、私はあいつが好きなんだもの」スッ
美琴「その気持ちは、誰にも負けない」グッ
美琴「あいつは渡さない!」
40: 2012/11/04(日) 23:46:40.14 ID:22+MPGBAO
【帰り道】
上条「明日は補修無し、準備もオーケー、後は明日を待つだけだな」
アーメーフラレーコイニフラレー
上条「メールか?一体誰が……!?」
上条「くそっ何なんだよ!」ダダダッ
【常盤台学生寮】
黒子「只今帰りましたの」
美琴「おかえりー、今日は早いわね」
黒子「明日のデートが終われば、晴れてお姉様に抱きつけますの!待ち遠しくて、全速力で帰ってきましたの」
美琴「ふーんそっか……」
黒子「どうしましたの?何か元気が無いような」
美琴「別に何でも無いわよ、それよりも明日は楽しんできなさいよね?」
黒子「それはもちろんですの、この白井黒子、やるからには何事も全力を尽くしますの」
美琴「そう……、楽しめるといいわね……」クスリ
黒子(何だかお姉様の様子が……、もしや何か悩みが?)
黒子「お姉様、何かあるなら黒子に相談してくださいな」
美琴「……大丈夫よ、これは私にしか解決できないの」
黒子「やはり何かあるんですの!?」
美琴「これは私の、私だけの問題なのよ、それにすぐに解決するのよ」
黒子「本当ですの?」
美琴「本当だって、あんたは気にせずに、明日のデートの事を考えてなさい」
黒子「わかりましたの」
美琴「ご飯でも食べに行く?」
黒子「そうですわね」
美琴「そう、すぐに終わるのよ」ボソッ
41: 2012/11/04(日) 23:50:44.38 ID:22+MPGBAO
【デート当日】
黒子(お姉様はいったい?朝起きたらもういませんでしたし、やはり少し心配ですの)ヒュン
ガヤガヤサンシタハドコダァガヤガヤ
黒子(着きましたわね、上条さんはどこに?……あ、いましたの)ヒュン
黒子「おはようございます上条さん」ヒュン
上条「ん、ああ白井おはよう」
黒子「待たせてしまいましたか?」
上条「いや今来た所だよ」ハハハ
黒子「デートの決まり文句ですのね」クスッ
上条「じゃあ行こうぜ」
黒子「今日はどこへ行くんですの?」
上条「ああ新しくオープンした遊園地だよ、特にジェットコースターがすごいらしい」
黒子「それは楽しみですわね」
上条「今日はしっかりと、エスコートしてみせるぜ」
黒子「まあ一応期待してますわ」
美琴「遊園地か……、楽しめるといいわね」フフッ
一方通行「ン?ありゃあオリジナルかァ?なンでこンな所にいるンだァ?」
美琴「さてと、どうしようかな?」
一方通行「あいつまさか、ちィっ」ピッピッ
上条「もう少しでバスが」アーメーフラレーコイニフラレー
黒子「電話ですの?」
上条「いやメールだけど、ん?」
黒子「どうしたんですの?」
上条「いやただの間違いメールだった」
黒子「そうですの」
上条(気をつけろ?一方通行の奴何の事だ?)
42: 2012/11/04(日) 23:57:03.06 ID:22+MPGBAO
【遊園地】
黒子「さすがに混んでますわね」
上条「まあ仕方ないな、まずはチケットを買ってくるよ」
黒子「私も行きますわ」
上条「結構並んでるぜ?」
黒子「一人で待っていても、つまらないですの」
上条「それもそうか」
黒子「適当に話しでもしましょう」
上条「そういえばこの間……」
黒子「そうなんですの……」
黒子「ようやくはいれましたわね」
上条「白井は最初は何がいい?」
黒子「やはりジェットコースターですわ」
上条「おすすめって言うくらいだしな、あっちのほう」
キャーキャー ジュウゴレンループ
上条「白井さん?」
黒子「さあ行きましょう」
上条「デスヨネー」
黒子「これはすごいですのー」
上条「うおおー」
黒子「なかなかにすごかったですわね」フラフラ
上条「さすがは学園都市だな」
黒子「次は落ち着いたものに」
上条「コーヒーカップ辺りかな」
黒子「ですわね」チラッ
ウオオカッテニマワルスピードガ
上条「……はやめて」
黒子「さあ乗りましょう」スタスタ
上条「はいわかってましたよ」スタスタ
上条「まさか自分で回すと」
黒子「ゆっくりになるとは」
上条「思わなかったな」
黒子「意地の悪い乗り物が多いですの」
上条「いったい誰が作ったんだか」パラッ
【アRAY☆ランド】
黒子「アレイスターランド、と読むんですの?」
上条「なんか聞き覚えがある気が」ハテ?
43: 2012/11/05(月) 00:00:59.45 ID:tmgIxECAO
上条「どれに乗ってもあまり変わらないなぁ」
黒子「どれもこれも、何かしらの絶叫要素がありますの」
上条「少し遅れたけど、昼飯にするか」
黒子「むしろ他の方とずれて、座りやすいかもしれませんわ」
上条「だといいな」
黒子「まだ人がけっこういますわね」
上条「でも白井の言うことも、あながち間違いじゃなさそうだな」
黒子「少なくとも、席はありそうですわね」
上条「何を食べる?」
黒子「そうですわね、ここは軽めのものでも」
上条「じゃああの店かな?」チラッ
オイシイサンドイッチデアル
上条「……あっちのタコスにするか」
黒子「?わかりましたの」
上条「このタコスうまいな!」モグモグ
黒子「ソースが沢山あって目移りしますの」パクパク
上条「この後はどうする?お化け屋敷にでも行くか?」
黒子「そうですわね、食後に絶叫マシンはさすがに」ウーン
上条「じゃあお化け屋敷に決定と」
黒子「お化け屋敷も、無駄に凝った作りなんでしょうか?」ハテ
上条「わかんねえけど、注意はしといた方がいいな」
黒子「ですわね」
上条「さてそれじゃあお化け屋敷に」
ワイワイザワザワ
黒子「何やら騒がしいですの」
上条「あっちの方だな、行ってみるか?」
黒子「そうですわね、何があるか気になりますの」
上条「よし行こう」
44: 2012/11/05(月) 00:06:21.97 ID:tmgIxECAO
上条「あれがそうかな、すごい人だかりが」
黒子「何かのイベントでしょうか?」
上条「パンフレットには、なかったよな」バサッ
黒子「サプライズでは?」フム
係員『お客様の中で、チケットの裏に、☆印のスタンプがついている人は、いらっしゃいますか?』
上条「☆印?えーと」ペラッ
黒子「私たちは、ついてますわね」ジー
上条「よくわからないけど、一応訊いてみるか」
黒子「せっかくですしね」
上条「すみません、☆印があったんですけど」
黒子「いったい何のイベントですの?」
係員「はいちょっとした競走です、参加は男女のペアに限りますが」
上条「競走って事は走ればいいんですか?」
係員「この先のエリアで行うんですが、いくつかのチェックポイントがあります」
黒子「それを回ってくればいいんですの?」
係員「それぞれのポイントごとに、お題がありまして、それをこなしながら、スタート地点に帰ってくればゴールです」
上条「やることは単純だな、どうする白井?やってみるか?」
黒子「せっかくですしね、参加してみますの」
係員「ではあちらのスタート地点にどうぞ」
上条「あとはどんなお題かだな」
黒子「見たところ普通の学生もいますし、無茶な内容ではないと思いますの」
上条「それもそうだな」
45: 2012/11/05(月) 00:09:27.20 ID:tmgIxECAO
【スタート地点】
係員「皆さんには、このリストバンドを、付けてもらいます。
男性は左手に、女性は右手に付けてください」
上条「見た目は普通だな」マキマキ
係員「このリストバンドは、能力の発動を感知して発光します」ピカー
黒子「能力の使用を防ぐためですわね」
係員「さらにこのチェーンを使います、これで2人のバンドを繋げて、これで準備OKです」
上条「このチェーン短いな」カチャ
黒子「1メーテルほどですのね」カチャリ
係員「それでは間もなくスタートです」
上条「気を付けて走らないと、ぶつかっちまうな」クイッ
黒子「上手く合わせないと転びそうですわね」
上条「まあまずは様子見かな、他の参加者もけっこういるし」キョロキョロ
黒子「地図によると、最初のポイントまでは道が広めですわね」
上条「まわりとぶつからないように、かつ早く走るか」
黒子「私たち自身も、ペースを合わせないといけませんし、意外と大変そうですわね」
上条「まあやれるだけやってみるか」
黒子「何を言ってますの?やるからには優勝を目指しますの」ビシッ
上条「白井は負けず嫌いだな」
黒子「上条さんがのんき過ぎるんですの」
係員「スタートまで後30秒です」
上条「もうスタートか」
黒子「さあ行きますわよ」
46: 2012/11/05(月) 00:16:44.47 ID:tmgIxECAO
係員「321スタート!」
ウオー ワー キャー ダダダダ
上条「よっほっと、大丈夫か白井」タッタッタッ
黒子「くうっ人が多くて」スタタタ
上条「でも何とか」
黒子「あれが最初のポイントですの」
第一チェックポイント
上条「えーとお題は……!?」
黒子「どうしたんですの?」
上条「えーとその、あれ」ユビサシ
黒子「あれ?」チラッ
テツナギダッシュ
黒子「なっ!?」
上条「お題は、次のチェックポイントまで、手をつないで走れ」
黒子「なっなんですのそれは!そんなのまるでカップルじゃ……!?」マサカ
上条「あー、どうやら男女のペアと言うより」ポリポリ
黒子「カップルがメインのイベントですのね」
上条「どうする白井、お前が嫌なら無理強いはしない、白井が決めてくれ」
黒子「……、一度参加したものを、途中で投げ出す訳にはいきませんの」
上条「それじゃあ」
黒子「行きますわよ!」ガシッ
上条「わかった!」
黒子「ここまでやったんですの、絶対に優勝しますわよ!」
上条「任せろ!」
第二チェックポイント
上条「大分巻き返したな」
黒子「次のお題ですの!これでようやく」
上条「えっと次は、二人三脚?」
黒子「はい?二人三脚ってあの?」
上条「用意してある紐で、男性の右足と、女性の左足を結んで走れだとさ」
黒子「そんなのばっかりですの!?」
上条「どうする?」
黒子「……さっきも言いましたが、途中で投げ出すのはなしですの」
上条「わかった、じゃあ結ぶぞ」シュルシュル
55: 2012/11/06(火) 02:02:03.63 ID:ZcEw0+hAO
上条「なあこれって」キュキュッ
黒子「バンドを付けた手が外側に、チェーンが邪魔で腕が振れませんわね」
上条「まあそれは他の参加者も同じだしな、かけ声はいるか?」
黒子「普通に1・2でよろしいかと、1で外側の脚でいきましょう」
上条「了解、1で外側だな」ガシッ
黒子「って何いきなり肩を組んでますの!?」ギャー
上条「わ、悪かったよ、でも二人三脚って言ったらさ、肩を組むのが普通だろ?」アセアセ
黒子「むう……確かにそうですが」
上条「まわりもやってるしさ、その方が走りやすいだろ」
黒子「……わかりましたの、でもせめて一言、断りを入れてからにしてくださいな」フイッ
上条「わかった、それじゃ肩組むぞ白井」スッ
黒子「ええ」グッ
上・黒「「せーの、1・2・1・2」」タッタッタッ
上条(白井と手をつないで、今度は二人三脚か、幸せだけど後で不幸が……)ウーム
黒子(……楽しいですのね、こうして上条さんと一緒に、何かするのは)クスッ
【第三チェックポイント】
上条「1・2・1・2」
黒子「つきましたの!」
上条「紐をほどくぜ」シュルシュル
黒子「お題は……!?」
上条「どうした?」シュルリ
黒子「……ぶ」ボソッ
上条「何だ?」スクッ
黒子「ですから、おんぶですの」
上条「へ?」
黒子「男性が女性をおんぶして次のポイントに向かえ、と書いてありますの」
上条「えーと」
56: 2012/11/06(火) 02:09:50.10 ID:ZcEw0+hAO
上条「ま、まあ白井なら軽いだろうし、そのまま走っても」エート
黒子「そういう問題じゃありませんの!衆人環視の中でおんぶなんて、恥ずかしいですの!」マッカ
上条「じゃあどうする?俺はここでリタイアでも構わないぜ」
黒子「……すの」ボソッ
上条「白井?」
黒子「やりますの!ここまでやっておいて、リタイアなど言語道断ですの!」
上条「……わかった、じゃあ背負うぞ」クルッ
黒子「行きますの」グイッ
上条「よっと、やっぱり軽いな」
黒子「淑女に向かって重い、なんて言ったらボコボコにされますわよ」カアー
上条「よし走るぞ!」タタタッ
黒子(恥ずかしいですの!……でも悪くありませんの)ギュッ
上条(背中に白井が、やべえ今滅茶苦茶嬉しい)ヘヘッ
【最終チェックポイント】
上条「あと少しか」タタタッ
黒子「次が最後ですわね」
上・黒「「最後は……、お姫様抱っこ……」」カオミアワセ
上・黒「「はあ!!!?」」
上条「お姫様抱っこって、レベル高すぎだろ!」
黒子「……」
上条「いくら何でも、なあ白井」ハハハ
黒子「……」スッ
上条「白井?」
黒子「は、恥ずかしいので、すぐに終わらせてくださいまし!」
上条「ええっ、マジですか!?」
黒子「マジですの!」
上条「本当にいいんだな?」
黒子「その代わり、絶対優勝しますの、走るのは上条さんですからしっかり頼みますの」
上条「わかったいくぞ白井」グイッ
黒子(はわわっ殿方にお姫様抱っこ、私も淑女としてこれには憧れが)アワワ
上条(白井をお姫様抱っこ!やべえ落ち着け俺!今は走ることに集中しろ!)
上条「うおおー」ダダダダダ
57: 2012/11/06(火) 02:15:08.58 ID:ZcEw0+hAO
【ゴール地点】
上条「うおおおお!」ダダダダダダー
ウオッ ハエエ カテルカヨアンナノ
黒子「あと少しでゴールですの!」ギュッ
上条「負けるかあ!」ダンッ
係員「ゴール!おめでとうございます!」
上条「はあはあ、どうやら俺達が一位みたいだな」ハァハァ
黒子「そのようですわね」
係員「いやあおめでとうございます、最後のごぼう抜きは見事でしたよ」
黒子「日頃から走り回ってますものね」クスクス
上条「不幸なおかげって、何かやだなそれ」ガックリ
係員「それでは優勝商品をどうぞ、このアRAY☆ランドの年間フリーパスです、是非ともお二人で来てください」
黒子「二人で……」カー
係員「彼女さん照れてますね」ニヤニヤ
上条「いや俺達はその」アセアセ
黒子「別に恋人じゃありませんの、只のお友達ですの」フイッ
係員「そう言いながらも、ずっとお姫様抱っこのままじゃないですか」ニヤニヤ
上・黒「「!!!!」」マッカッカ
上条「わ、悪い白井!今下ろすから」スッ
黒子「い、いやその、私も忘れてましたし、別に構いませんの」アセアセ
係員「とりあえずこれをどうぞ、一緒に来るとレストランなんかも、サービスしてくれますよ」ニヤニヤ
上条「どうも、ほら白井の分」
黒子「ありがとうですの」
係員「今後もこのアRAY☆ランドをよろしくお願いします」
黒子「さあ早く行きましょう」スタスタ
上条「ああわかった」スタスタ
58: 2012/11/06(火) 02:23:08.10 ID:ZcEw0+hAO
上条「さすがにちょっと恥ずかしかったな」
黒子「ですの」
上条(白井と恋人同士に見えたってことだよな、つまり……)ウーン
黒子(上条さんと恋人なんて、そんなの……あら?それほど嫌じゃありませんの?)ハテ
上条「さて次はどうする?改めてお化け屋敷に行くか?それとも……いややっぱいいや」
黒子「何ですの?何か乗りたいものでも?」
上条「あーその、もうじき夕方だろ?遊園地の最後は観覧車かなって思ってさ」ポリポリ
黒子「そういえばそうですわね、せっかくフリーパスをもらいましたし、お化け屋敷は今度にしますわ」
上条「じゃあ観覧車に行くか」
黒子「そうしましょう」
【観覧車】
上条「でかいよなこれ」
黒子「一周50分と書いてありますの」
上条「なら十分だな」
黒子「何がですの?」
上条「いやちょっとな」
黒子「?」
上条「ほら並ぼうぜ」
黒子「ええ」
上条「観覧車か久しぶりなのかな?」
黒子「あら覚えてないんですの?」
上条「あーその、小さい頃でさ」アハハ
黒子「そうなんですの?」
上条「そうなんです、それよりも今日のデートはその、楽しかったか?」
黒子「……とても楽しかったですの、まあ恥ずかしい思いもしましたが」
上条「そっか良かった、もしつまらないとか言われたらどうしようかと」ハハハ
黒子「上条さんは楽しかったんですの?」
上条「……楽しかったよ、白井と一緒だったから」
黒子「私と、ですの?」
上条「ああそうだ、白井と一緒だからとても楽しかったんだ」
黒子「どういう意味ですの?」
上条「簡単な事だよ、俺が白井の事が好きだって事さ」
黒子「え?」
59: 2012/11/06(火) 02:30:32.32 ID:ZcEw0+hAO
黒子「え?今何と?」
上条「何度だって言うさ、俺は白井の事が好きだ、大好きだ」キッパリ
黒子「私の事がですの?」
上条「いきなりすぎたかな?」ポリポリ
黒子「ですの、だって上条さんのまわりには、女性が沢山いるとお姉様が、そもそもお姉様も」
上条「白井」
黒子「何ですの?」
上条「この間友達にも言われたんだ、俺は鈍感だからまわりの好意に気づかないって」
黒子「それは私でもわかりますの」
上条「でもその時こうも言ったんだ。
大事なのは誰が俺を好きかじゃない、俺が誰を好きかが大事だって」
黒子「……自分の気持ちですの?」
上条「それで好きな女の子を訊かれてさ、一番最初に浮かんだのが白井だったんだ」
黒子「私が?」
上条「その後すぐに白井と会ってさ、笑顔で名前を呼ばれて、白井の笑顔が頭から離れなくなっちまったよ」ハハハ
黒子(あの時の!)
上条「翌日には白井からデートに誘われて、舞い上がってさ、普段買わない雑誌で調べたりして、このデートで白井との距離を縮めたい、白井に俺の事を少しでも好きになってもらいたいってな」
黒子「上条さん」
上条「さっきのイベントも滅茶苦茶嬉しかった、白井と手を繋いだり、おんぶしたり、終いにゃお姫様抱っこなんて、ちょっと出来すぎかな」
黒子「……」
上条「まあ上条さんはそれだけ、白井の事が大好きなんだよ、この気持ちは冗談なんかじゃない」
黒子「……」
上条「白井」
黒子「そろそろ下に付きますの、もうすぐ暗くなりますし今日はもう帰りましょう」
上条「……そうだな」
60: 2012/11/06(火) 02:35:43.16 ID:ZcEw0+hAO
【帰り道】
上条「……」
黒子「……」
上条「なあ白井」
黒子「……」
上条「返事……きいてもいいか?」
黒子「……」
上条「正直に言えばさ、俺は白井に嫌われてると思ってた」
黒子「……」
上条「だから上手くいかなくても、たとえ振られてもいい、俺の気持ちは伝えられたから」
黒子「少し……」
上条「ん?」
黒子「少し時間をくださいな、答えをだす為の時間を」
上条「……わかった、白井の好きにしてくれ、俺は待ってるから」
黒子「ありがとうございます、答えが出たら私から連絡しますわ」
上条「電話待ってるぜ」
黒子「それでは今日はこれで」ヒュン
上条「……あとは祈るだけか」ハァ
【常盤台女子寮】
黒子「ただいま帰りましたの」
美琴「おかえりー、デートはどうだった?」
黒子「……まあそれなりに楽しめましたの」
美琴「何か特別な事はあった?」クルッ
黒子「……何もありませんでしたわ」
美琴「嘘」
黒子「……別に嘘なんて」
美琴「あいつに告白されたんでしょ?」ニィ
黒子「なっ!?」
美琴「別に隠す事じゃないでしょ?」スタスタ
黒子「何故その事を?」
美琴「しりたい?」ニヤリ
黒子「お姉様?」
美琴「いいわよ教えてあげる」スゥー
黒子(いったい何を?)
美琴「ごめんね黒子」ギュッ
黒子(え?抱きしめて)
美琴「私ね謝らないといけないの、黒子にもあいつにもずるい事しちゃったから」
61: 2012/11/06(火) 02:41:06.49 ID:ZcEw0+hAO
黒子「ずるい事?」
美琴「あいつが黒子の事が好きだって、気づいちゃったから、今日二人がデートをするって知ってたのに」ギュッ
黒子「お姉様」
美琴「私ね昨日のうちに言ったの」
黒子「何をですの?」
美琴「あいつに好きだって、私と付き合ってほしいって、告白したの」
黒子「な!?」
--------
【いつもの公園】
上条「御坂!」ハアハア
美琴「早かったわね」
上条「メールですぐに来てくれって、何があったんだ?」
美琴「あんたに大事な話があるの」キッ
上条「まさか、また何か実験が?」
美琴「そういう話じゃなくて、私とあんたの話よ」
上条「俺と御坂の話?」
美琴「そう私にとってすごく大事な話」
上条「何だ?」
美琴「私ね、あんたの事が好きなのよ」
上条「へ?」
美琴「あんたにとっては寝耳に水かしら?まあ理由はわかるけどね」
上条「御坂」
美琴「始めはただの興味だった、あんたの事を知りたくて追いかけてた。
それがいつの間にか好意に変わってた、気づいたらあんたの事ばかり考えてた」
上条「そうだったのか」
美琴「私はあんたの事が好き、大好き!あんたに当麻に恋人になってほしい!お願い私を選んで!私の気持ちを受け止めて!」
上条「御坂、ありがとうその気持ちはとても嬉しい、でも悪い。
俺は白井の事が好きなんだ、だから御坂の気持ちには応えられない」
62: 2012/11/06(火) 02:50:31.36 ID:ZcEw0+hAO
美琴「……やっぱりか」
上条「御坂?」
美琴「わかってたの、あんたが黒子を好きだって、多分私じゃ勝てないって」
上条「なら何でだ?」
美琴「決まってるじゃない、何もせずに終わりたくなかった、ただ負けを認めてしまうのが嫌だった。
私の気持ちを伝えもせずに終わるのが嫌だったの」
上条「……そっか」
美琴「だからこれは私の意地、ただのわがまま、もしかしたらに賭けた、私の最初で最後の勝負なのよ」
上条「御坂俺は」
美琴「いいの!優しくしないでいいの!私の気持ちがあんたに届かなかった、それだけの事よ」
上条「……」
美琴「ありがとう、ちゃんと答えを出してくれて、これでもう大丈夫だから、それよりもあんたはどうなの?する事があるんじゃない?」
上条「……明日白井に告白するよ、たとえ振られても構わない、俺の気持ちを伝えてくる」
美琴「それでこそあんたね、私を振ったんだから絶対告白すること、それじゃ明日頑張ってね上条さん」
上条「御坂にそう呼ばれると、なんかむず痒いな」
美琴「いいのよ、これは私なりのケジメなの」
上条「御坂」
美琴「じゃあまたね上条さん」
上条「ああまたな」
美琴「あーあ、やっぱりダメだったかぁ、明日頑張んなさいよ。
あーさすがに泣けるわねこれは、でもこれでいいのよね、やるだけの事はやったもの、後は二人を応援しなきゃ」グシグシ
美琴「だって大好きな人と、大切な後輩だもんね」アハハ
美琴「だから、寮に着く前に涙を止めないとね」ニコッ
--------
63: 2012/11/06(火) 02:55:55.78 ID:ZcEw0+hAO
美琴「そんな感じでね、すっぱり振られたの」
黒子(それで昨日)
美琴「それで、黒子はどうするの?」
黒子「私は……」
美琴「先に言っておくけどね、私の事を言い訳にはしないで」
黒子「ですがお姉様」
美琴「私はあいつに選ばれなかった、あいつが選んだのはあんただった。
なのにあんたが、私に遠慮したり、余計な事を考えて、中途半端な答えを出すのは許さない!」グッ
黒子「……」
美琴「もしそんな事をしたら、いくらあんたでも絶交するからね」
黒子「……わかりましたの、ちゃんと考えてしっかりと答えを出しますの」
美琴「……それでいいのよ」ニコッ
黒子「はいですの」ニコッ
【数日後】
上条「はあー」
土御門「上やん元気ないにゃー」
青ピ「愛しの彼女さんからは、連絡ないのん?」
上条「この数日音沙汰なしですよ」
土御門「元気を出すにゃー、単に忙しいだけかもしれないんだにゃー」
上条「ならいいんだけどなぁ、やっぱり告白したのは早かったかなぁ」
青ピ「まだ諦めるのは早いで上やん、たとえ振られてももう一度アタックすればええんやで」
土御門「そうだにゃー、それにもしもの時は俺達が骨を拾ってやるぜい」
上条「ありがとう」
吹寄「上手くいくといいな上条」
「名前が完全に消えているんだけ 」
64: 2012/11/06(火) 03:03:52.71 ID:ZcEw0+hAO
【いつもの公園】
上条「待つ側は結構辛いもんだな」ハァ
上条「……ジュースでも飲むか、えーと小銭は」
??「上条さんが使うと、確実にのまれますわよ」
上条「えっ」クルッ
黒子「お久しぶりですわね」
上条「白井!」
黒子「上条さん、今日は先日の答えを持って来ましたの」
上条「……そうか」
黒子「上条さん、先日のデートはとても楽しかったですの、また行きたいと思えるくらいに」
上条「……」
黒子「それと同時に、私の中で上条さんの存在が大きくなって。
それでも今はまだ、お姉様の方が私の中で大きな存在なんですの」
上条「っそうだよな、白井にとって御坂はとても大事な人だもんな」ハハハ
黒子「それで上条さん」
上条「その先は言わなくてもいいよ、悪かったな悩ませちまって、俺はもう帰るよじゃあな」ダッ
黒子「待ってくださいまし!」ヒュン
上条「うわっとっ」
黒子「まだ話は終わってませんの」
上条「え?今俺は振られたんだろ?」
黒子「そうじゃありませんの、先ほど私は“まだお姉様の方が大きい”と言ったんですの」
上条「まだ?」
黒子「私の中で上条さんは大きくなっていますの、今この瞬間も」
上条「それって?」
黒子「まだ私の中で決まりませんの、上条さんが私にとってどんな存在なのか。
上条さんに向けるこの気持ちが何なのか、はっきりとした形になりませんでしたの」
上条「……」
黒子「でも私は中途半端なままで、答えを出したくはありませんの」
上条「つまり?」
黒子「ですから上条さん、もう一度」ニコッ
黒子「私とデートしていただけますか?」
上条「ああ喜んで」
終わり
65: 2012/11/06(火) 03:05:12.74 ID:Eo7hDN2xo
いい話だった。
乙
乙
66: 2012/11/06(火) 03:16:10.70 ID:ZcEw0+hAO
はい!そういうわけで終わりました。
一応ラストシーンと美琴の告白は最初から決めてましたが、皆さんの期待に添えたでしょうか?
皆さんの中で少しでも面白い、という気持ちがあれば幸いです。
一応後日談もぼんやりと考えていますが書いた方がいいですか?
何はともあれ最初の構想分は書いたのでひとまず満足です、そして自分以外にも上黒を書きたくなった人がいたら、是非書いてくださいお願いします。
ぶっちゃけてしまうと、自分が読んでみたい上黒を書いてみたんですが、原作未読でも形になります、なので是非皆さんも上黒を書いてください!上黒に若干飢えていますので。
長々と私情を書いてしまいましたが、基本的に全部本心なので弁解はしません。
ではなにか質問がありましたらどうぞ。
上黒増えろ!
一応ラストシーンと美琴の告白は最初から決めてましたが、皆さんの期待に添えたでしょうか?
皆さんの中で少しでも面白い、という気持ちがあれば幸いです。
一応後日談もぼんやりと考えていますが書いた方がいいですか?
何はともあれ最初の構想分は書いたのでひとまず満足です、そして自分以外にも上黒を書きたくなった人がいたら、是非書いてくださいお願いします。
ぶっちゃけてしまうと、自分が読んでみたい上黒を書いてみたんですが、原作未読でも形になります、なので是非皆さんも上黒を書いてください!上黒に若干飢えていますので。
長々と私情を書いてしまいましたが、基本的に全部本心なので弁解はしません。
ではなにか質問がありましたらどうぞ。
上黒増えろ!
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