286: 2012/12/02(日) 18:10:45.45 ID:AXQGxWUAO

287: 2012/12/02(日) 18:13:18.63 ID:AXQGxWUAO


 episode25 とある補習の敗者復活


 【翌朝】

垣根「ふあぁねむ」

上条「やっと起きたのか?朝飯できてるぞ」

垣根「おう悪いな、いやー久々に楽しかったぜ」

上条「そりゃ良かったよ、ほらさっさと食え、俺はそろそろ学校だからな」

垣根「学校ねぇ、楽しいのか?」モグモグ

上条「そりゃあな、まあ補習やら男子からの意味不明な攻撃はめんどくさいけど」

垣根「めんどくさいねぇ、その割に楽しそうじゃん」

上条「……まあどっちかといえばな、最近は補習も減ってきたし、襲われる意味もなんとなくな」

垣根「ズバリ鈍感王だからだな!」ビシッ

上条「まあ多分そうなんだろうな、というか他に心当たりがねえよ」

垣根「さすがに初代は格が違ったな」ウンウン

上条「いやいや、二代目も相当だぜ?」

垣根「そんなことはねえだろ?まあモテるのは仕方ないがな、なんせ俺イケメンだし」キラーン

上条「とりあえずさっさと食えよ?俺は遅刻したくないからな」

垣根「あいよ!」バクバク


上条「戸締まりよし!じゃあな垣根」

垣根「おうまたな上条」

上条「あーそうだ、行く前に番号交換しようぜ?」

垣根「……番号って携帯のか?」

上条「他にあるのか?」

垣根「……いやいいのか?」

上条「いいに決まってんだろ?友達なんだからさ」

垣根「!おうっ、じゃあ早速……これでいいな」セキガイセン

上条「それじゃあ折り返しと」セキガイセン

垣根「おお!来た!」

上条「そんなに喜ぶことか?」

垣根「新しい携帯になってからは、上条で三人目だぜ!」

上条「……差し支えなかったら、他の人を教えてくれ」

垣根「心理定規と佐天だ、いやーアドレスが増えるとなかなか嬉しいもんだな」

上条「……また来いよ、メールとかもしてやるからな」グスッポンッ

垣根「何泣いてんだ?何で肩に手を置いてんだ?」

上条「じゃあな垣根、またな」

垣根「またな上条!……よし!友達100人計画は順調だぜ!」
とある魔術の禁書目録 外典書庫(3) (電撃文庫)
288: 2012/12/02(日) 18:15:00.16 ID:AXQGxWUAO


 【学校】

上条「おはよう」

土御門「おはよう上やん、昨日は何か進展はあったかにゃー」ニヤニヤ

上条「そうそう進展しねえよ、昨日は別に……、何も無かったよ」カァ

青ピ「かーみやーん?嘘はあかんで?正直に言った方が身のためやで?」ゴゴゴ

上条「いやだから別に、昨日はちょっと電話で話しただけで」

土御門「あっれー?おかしいぜい、昨日は確かに黒子が理想だ!とか聞こえてきたんだけどにゃー」ニヤニヤ

上条「土御門!てめっ何言ってんだ!?」アセアセ

青ピ「どういうことかな?上やん?普通はちょっと電話してただけで、そんなことさけばへんよな?」ガシッ

上条「いやだからあれは不可抗力で、っていうか痛いっての」ギリギリ

青ピ「今の僕の右手には、クラスの男子の怨念(おもい)が宿っとるんやで!」ギリギリ

上条「それ絶対字が違うだろ!?っていうか痛い!本気で痛い!肩が潰れる!」

クラス男子達「潰れろ!」ビシッ

上条「お前らなあ!」

青ピ「フルパワーやあぁぁ!」メギメギ

上条「ぎゃあぁぁぁぁ!不幸だあぁぁぁぁぁぁ!」

吹寄「静かにしなさい!上条当麻!」

上条「俺じゃないだろ!痛たたた!」

ガラッ

小萌「静かにするのですよー!」

上条「小萌先生!助けて!」

小萌「はいはい後にしてくださいね、HRを始めますよー」

青ピ「しゃあない、後で問い詰めたるわ!」

上条「氏ぬかと思った、もう勘弁してくれよ」


姫 「変わり映えの無い展開……!名前が少し戻った!」


289: 2012/12/02(日) 18:17:17.49 ID:AXQGxWUAO


上条「次は数学か」

青ピ「上やん氏ね、リア充爆発しろ」ボソボソ

上条「怖えよ!ボソボソ呟くなよ!」

青ピ「氏ね!氏んでしまえ!」

上条「だからってはっきり言うなよ!?」

土御門「面白いぜい」

黄泉川「お前ら席につくじゃん」ガラッ

上条「あれ?黄泉川先生?次は数学ですよね?」

黄泉川「実は学年まとめて、抜き打ちテストをするじゃん、小萌先生はちょっと忙しいから、代わりに私がテストを配るじゃん」

土御門「抜き打ちテストとは、ついてないにゃー」

黄泉川「ちなみに、赤点は土曜日に小萌先生と補習じゃん」

上条「なん……だと?黄泉川先生!始める前に五分だけ時間をください!」

青ピ「どないしたんや上やん?」

黄泉川「んーまあ、私も鬼じゃないじゃん、3分だけ猶予をあげるじゃん」

上条「ありがとうございます!」ババッ

青ピ「上やんが本気や、こんなの初めて見たで」

土御門「俺もだぜい」

吹寄「感心だなギリギリまで努力する、以前はここまでの気迫は無かった」

姫神「でも何で急に?最近は頑張ってたから、補習組じゃなかったけど?」

上条「土曜日はデートなんだ、それを補習で潰してたまるかよ」パラパラ

青ピ「なんやて?デート?」ユラリ

姫神「させない、デートはさせない」ブツブツ

土御門「集中しすぎで無意識に答えてるぜい」

クラス男子達「上条当麻の!」バッ

青・姫「「デート阻止!」」ババッ

吹寄「やめなさい!邪魔はさせないわ!」

青ピ「何でや!何がいかんのや!」

吹寄「上条当麻を見てみなさい!」

姫神「嘘……気づかずに教科書を見てる」

吹寄「理由はどうあれ、必氏に勉強をしているのを邪魔するなんて、私が許さないわよ!」ギロリ

青・姫・男子「「「すいませんでした」」」ドゲザ

吹寄「よろしい!じゃあさっさと自分の机に戻りなさい!」

黄泉川「というかもう3分経ったから、始めるじゃんよ」

クラス一同「はーい」

上条(やってやる!最近は補習も減ってきたんだ、今回も乗り越えてやる!)

290: 2012/12/02(日) 18:19:35.39 ID:AXQGxWUAO


 【放課後】

上条「あーくそあれが解けてれば」

青ピ「ずっとああやな」

土御門「多分ギリギリなんだにゃー」

姫神「今日のテストはいつもよりも、少し難しかったから」

上条「30点以下で赤点、十問中四問できればセーフなはず」ブツブツ

吹寄「気を落とすな上条当麻!この頭の回転が良くなる飴をやろう!」

上条「ありがとう、多分あれは当たってるはず、でもあの辺が分からなかったし」ヒョイパク

青ピ「あれはダメなパターンやな」

土御門「土曜日は久々に、デルタフォースが揃いそうだぜい」

姫神「かわいそうだけど、仕方ない……!今回は私のセリフが多い!」

吹寄「今回って何の話し?」

小萌「席についてくださーい!今日のテストを返しますよー」ガラッ

青ピ「小萌センセー、今回の補習は誰ですか?」

小萌「先にそれを発表するのですよ、今回の補習は青ピちゃんと、土御門ちゃんと、……上条ちゃんなのですが」

上条「終わった」ガクッ

土御門「土曜日は慰めてやるから、しっかりするにゃー」

小萌「最後まで聞いてくださーい、黄泉川先生から上条ちゃんがギリギリまで、必氏に勉強していた事は聞きました」

姫神「すごい集中力だった」

小萌「そして上条ちゃんの点数は、書き間違いのせいで30点でした」

吹寄「じゃあ実際は31点以上だったと?」

小萌「そういう事ですね、なので上条ちゃんの頑張りに免じて、今回の補習は免除してあげます」

上条「本当ですか!?」ガバッ

小萌「本当ですよー、なのでこれからも勉強を頑張るんですよ?」

上条「はい!しっかりと勉強いたします!」ビシッ

土御門「まあいざとなったら、彼女さんに教えてもらえばいいぜい、常盤台なんだからウチの勉強なんて朝飯前だにゃー」

上条「いやさすがに中学生に教わるのはなぁ」ウーン

小萌「当然補習の免除はもう無いですよー」

上条「後で頼んでみるか」ヨシ

青ピ「上やんにはプライドは無いんか?」

上条「馬鹿やろう!デートが潰れるくらいなら、俺のプライドなんざ燃えるゴミと一緒に捨ててやる!」

青ピ「殴ってええかな?つうか殴るわ!」ブオッ

上条「あぶねえっ」ヒョイ

小萌「暴れないでくださーい!テストを返しますよー」

 episode25 終わり

301: 2012/12/07(金) 00:10:15.46 ID:wSMLnEBAO


 episode26 とある少女の予定表


 【風紀委員第177支部】

黒子(ああ上条さん)

??「……さん」

黒子(私が理想像なんて)カァ

??「白…さん」

黒子(私にとっても上条さんが)プシュー

??「白井さん!」

黒子「はひゃっ!い、いきなり何ですの初春」

初春「いきなりじゃないですよ、さっきからずっと呼んでましたよ」

黒子「あらそうでしたの?それで何ですの?」

初春「何ですの?じゃないですよ!今日は来るなりポケーっとして、何もしゃべりませんし」

黒子「えーとそれは」

固法「かと思えば突然にやけたりね」

黒子「そんな!にやけてなんていませんの!」ガタッ

初春「にやけてましたよ」

固法「真っ赤な顔でね」

黒子「くっ、二対一は卑怯ですの!」

初春「そんな事は無いですよね?」

固法「それに一対一でも同じ結果になりそうよね」

初春「真っ赤な顔でボソボソと」ニヤニヤ

固法「上条さんってつぶやいてればね」ニヤニヤ

黒子「今はお二人の方がにやけてますの」カァ

初春「だって気になるじゃないですか、キスした翌日であの程度なのに」

固法「こんなになるなんてねえ、まさかとは思うけど一線は」

黒子「越えてませんの!って何を言わせるんですの!」

初春「白井さんが勝手に言ったんじゃないですか」

固法「別に答えなくても良かったのよ、その時はこっちで想像するから」

黒子「絶対によからぬ事を考えてますの!私と上条さんは健全なお付き合いをしていますの!」ムンッ

初春「へえー」ニヤニヤ

固法「そうなの」ニヤニヤ

黒子「あうっ!い、今のは無しですの!」カァー

初・固「「ごちそうさまです」」

黒子「うあー!」

302: 2012/12/07(金) 00:11:57.28 ID:wSMLnEBAO


黒子「だって本当ですの、上条さんとは実際キスまでしか」ボソボソ

初春「白井さん部屋の隅にいないで、戻って来てください」

固法「ごめんなさい、ちょっとやり過ぎたわ」

黒子「うー」トボトボ

固法「それよりもさっき連絡があってね、シフトに変更があったらしいわ、後でパソコンに送るって言ってたけど」

初春「シフトの変更ですか?ちょっと見てみますね」カタカタ

黒子「ずいぶんと急な話しですのね」

固法「詳しくはわからないけど、上から何か通達があったらしいわ」

黒子「上?いったい誰ですの?」

固法「さあわからないわ、ただ白井さんは気になるんじゃないのかしら?いろいろとね」ニヤニヤ

黒子「あーもう、初春っまだですの!」

初春「今出しますね、……あれ?これって」

固法「どうしたの?」

黒子「どこが変わったんですの?」

初春「えっと、とりあえず見てください」

固法「んーと、これは」

黒子「何ですのこれ?何で私の予定がこんなにスカスカに?」

初春「確か来週は毎日出るはずでしたよね?」

固法「しかもご丁寧に、緊急の呼び出しがあった時以外はしっかりと休息を取る事、なんて書いてあるわね」

黒子「どういう事ですの?何故私にこんな」

初春「でも丁度いいと思いますよ?」ニヤニヤ

固法「来週の金曜日はしっかり楽しめるといいわね」ニヤニヤ

黒子「来週の金曜日?……ってまだそうと決まった訳じゃ」アワアワ

初春「年末年始も忙しそうですね」ニヤニヤ

固法「第一印象はとても大事よ?」ニヤニヤ

黒子「ですからまだそんな所までは」アセアセ

初・固「「まだ?」」ニヤニヤ

黒子「あう」ボンッ

初・固「「ごちそうさま」」ニヤニヤ

303: 2012/12/07(金) 00:13:53.02 ID:wSMLnEBAO

黒子「あまりからかわないでくださいまし」ムー

初春「すみません」

固法「反応が面白くてつい」

黒子「そんな佐天さんみたいな、そういえば今日は来ないんですのね」

初春「何でも心理定規さんにお呼ばれしたとかで、学校が終わったら飛んで行きましたよ」

固法「よほど急いでいたのね」

初春「いえ文字通り飛んで行きました、能力がどんどんレベルアップしてるみたいで」

黒子「この間は浮いてるだけでしたが」

初春「白井さんもそうですけど、恋をすると女は強くなるって佐天さんが」

固法「そうね白井さんもよね」

黒子「私は別に」

初春「でも白井さんはむしろ弱点が増えたんでしょうか?」

固法「かもしれないわね」

黒子「だから何も変わってませんの!」

初・固「「はいはい」」

黒子「ちゃんと話しを」ターイヨーウガヨンデルーカーラー

黒子「誰ですのこんな時にって、上条さん!?」

初春「何でしょうね」ワクワク

固法「デートのお誘いかしら?」ワクワク

黒子「えいっ」ヒュン

初・固「「あ、消えた」」

ダーイジョーウブピッ

黒子「お待たせしましたの」

上条『今忙しかったか?』

黒子「いえ大丈夫ですの、ちょっと支部の外に出てただけですの」

上条『そうかならよかった、ちょっと黒子に頼みたい事があるんだ』

黒子「私にですの?」

上条『実は学校の成績が上がらなくて、今日のテストも赤点ギリギリだったんだ。
それでもしよかったらだけど、勉強を教えてもらえればなんて思ってさ』

黒子「私がですの?」

上条『中学生に教わるのもどうかと思うけど、補習は避けたいし、それにその……』

黒子「何ですの?」

上条『その間黒子と一緒にいられるから』

黒子「もう上条さんたら」カァ

上条『それで風紀委員とかで忙しいだろ?だから時間がある時だけでいいんだけど』

黒子「それでしたら大丈夫ですの、さっきシフトの変更があって非番の日が増えましたの」

上条『本当か?じゃあ頼めるかな?』

黒子「勿論ですの!それに私も上条さんといれたら嬉しいですの」

上条『黒子……へへっ、やっぱり俺は幸せだな』

黒子「大げさですの、それで日にちですが……」

 episode26 終わり

304: 2012/12/07(金) 00:15:30.27 ID:wSMLnEBAO


 episode27 とある暗躍の統括理事


 【窓の無いビル】

アレイスター「さてと今度は何をしてみるか、プランがダメになったら、急に暇になってしまったな」フーム

アレイスター「遊園地建設も終わった事だし、上条当麻達からの誘いも無いし」ウーン

アレイスター「暇だな、どうしたものか……ん?ほう、これは面白そうだな」ピッ

部下『何でしょうか?』

アレイスター「新たにやりたい事がある、まずは遊園地でイベントを」



アレイスター「うまくいったようだな、次はどうするか」フム

土御門「おいアレイスター」

アレイスター「来たか」

土御門「急に呼び出して、いったい何のようだ?」

アレイスター「ふむ新しいプランを考えてな」

土御門「なんだと?貴様まさか」

アレイスター「君にも力を貸してもらおう、これがプランの概要だ」

土御門「これは!アレイスター貴様!」

アレイスター「これは君の望みでもあるはずだが?」

土御門「だからといって、当人同士の問題だろうが!」

アレイスター「上条当麻の恋路を応援する事のどこがダメなのかね?」

土御門「だからといって、一々デートプランまでこちらで考える必要は無いだろうが!」

アレイスター「ふむそれもそうか、では風紀委員のシフト変更だけでも」

土御門「まあそれくらいなら」

アレイスター「白井黒子のシフトをすべて非番にして」

土御門「だからやりすぎだと言っている!そこまでやったら所属している意味がないだろう!」

アレイスター「やれやれ、このプランは中々に困難なようだな」

土御門「お前がおかしいんだ!最近のお前はいろいろと変だぞ」

アレイスター「私のすべてと言っても過言ではなかったプランがなくなったのだ、多少は大目に見たまえ。
それに人の生氏が関わる訳じゃないのだからな、前と比べれば可愛いものだろう?」

土御門「……わかった」

アレイスター「では総力をあげて二人のサポートを」

土御門「だからやり過ぎだと言っている!」

 episode27 終わり

312: 2012/12/15(土) 15:21:41.96 ID:Uwqk9R/AO


 episode28 とある英国の訪問者


 【学生寮】

上条「明日は黒子が来るんだし、部屋を綺麗にしておかなきゃな」スタスタ

??「上条当麻」

上条「ん?今の声は」クルッ

??「お久しぶりですね」

上条「神裂!何で学園都市に?」

神裂「ちょっと話しがありまして、ちゃんとお土産も用意してきました」ガサッ

上条「悪いけどインデックスは今いないんだ、電話するから待っててくれるか?」

神裂「いえ今回は彼女ではなくて、貴方に話しがあるんです」

上条「それってつまり、魔術師絡みか?」

神裂「違いますよ、貴方個人への話しです」

上条「あれ?どっかの魔術師を殴ってくるんじゃないのか」

神裂「最近はどこも大人しいものですよ、貴方のおかげですね」

上条「俺はただ、許せない奴をぶん殴ってただけなんだけどなぁ」ポリポリ

神裂「貴方自身はそうかもしれませんが、周りの人にとっては違うんですよ」

上条「そういうもんかね?……まあいいや、今開けるからとりあえず上がってくれよ」ガチャリ

神裂「ええお邪魔します」


上条「神裂ならやっぱり緑茶か?紅茶とコーヒーもあるけど」カチッ

神裂「いえ気遣いは無用です」

上条「気にすんなって、むしろ俺が落ち着かねえよ」

神裂「そうですか、では緑茶をお願いします」

上条「おう、湯のみを出してと」カチャカチャ

神裂「そういえば、インデックスの食費は足りていますか?」

上条「ああそれなんだけど、今インデックスはよその家に泊まっててさ、その分の食費は返そうと思うんだけど」ピー

神裂「受け取ってもらって構いませんよ、本来なら貴方の働き分も渡すはずでしたし」

上条「いや何か悪い気がするし」コポコポ

神裂「それこそ気遣いは無用ですよ、貴方はそれだけの事をしてきたのですから。
それに少しくらいは、借りを返させてください」

上条「うーんそう言われてもなぁ、気になるものは気になるし、そもそも俺の方が借りを作ってる気がするけど」コポコポ

神裂「とにかく気にしないでください」

上条「わかったよ、ほいお茶どうぞ」

神裂「どうも……ああそうでした、これお土産のイギリスのお菓子です」スッ

上条「おうありがとな」

313: 2012/12/15(土) 15:23:30.82 ID:Uwqk9R/AO


神裂「それで本題なのですが」

上条「ああそうだ、神裂が来るくらいだしな、いったい何の話しだ?」

神裂「大した事ではありませんよ、私が来たのは適任であったからと、私自身の意志ですから」

上条「神裂の意志?それに適任って何の話しだ?」

神裂「それはですね、……上条当麻」

上条「なんだ?」

神裂「おめでとうございます」

上条「へ?何が?」

神裂「土御門から聞きました、貴方に恋人ができたと」

上条「ああその事か、確かにそうだけど、でもそれを言う為にここまで来たのか?」

神裂「貴方が思っているよりも、色々と大変だったんですよ」

上条「まあ手続きは面倒だけど」

神裂「それは問題ありませんよ、むしろそこまでが大変でした」

上条「何でだ?」

神裂「貴方に会いたがっている者が何人かいまして、説得するのに苦労しました」

上条「それならみんなで来ればいいんじゃないのか?」

神裂「やはりわかっていませんね、貴方を祝福する為だけなら構わないんですよ、ですが何人かは」

上条「えーとあれ?何か嫌な予感が、最近似たニュアンスのフレーズを聞いたけども」

神裂「なら想像がつきませんか?彼女達が貴方達の事をどう思っているか」

上条「えーと、自意識過剰かもしれないけど……、その何人かのシスターが俺の事が好きなのか?」

神裂「さすがにここまで言えば、鈍感な貴方でもわかりましたか」

上条「神裂にまでそう思われてたのか」

神裂「当然です、私の気持ちも気付かなかったじゃないですか」

上条「そうだよな神裂の……って、ちょっと待ったそれってつまり」

神裂「ええ、この際ですからはっきり言います、私は貴方が好きなんです」

上条「神裂が俺を?」

神裂「そうです、貴方はまったく気づいていませんでしたが」

上条「……悪かったな気付かなくて」

神裂「仕方ない事です、私自身も借りを返すという大義名分がなければ、何も出来なかったのですから」

上条「じゃあさっき言ってた神裂の意志ってのは」

神裂「ただ貴方に知って欲しかったんです、私の想いを、……今更ですが何も言わないで、何も伝えないでこの想いを胸にしまいたくなかったんです」

上条「神裂……」

314: 2012/12/15(土) 15:24:07.44 ID:Uwqk9R/AO


神裂「さて上条当麻、私はしっかりと伝えました、ですから貴方もきっちりとお願いします」

上条「……悪い神裂、俺には大好きな人がいる、とっても大好きで大切で絶対に離したくない人がいる、だからごめん」ペコリ

神裂「……ありがとうございます、これで私もちゃんと前に進めます」ペコリ

上条「神裂……」

神裂「ですから貴方もちゃんと、幸せになってください」ニコ

上条「……ああもちろんだ」

神裂「なら私から言う事はもうありません、それとシスター達の事は私がなんとかしておきますから、貴方は気にしないでください」

上条「そう言われると、かえって気になるんですが」

神裂「いいんです、これが私の意志ですから」

 episode28 終わり

315: 2012/12/15(土) 15:25:00.51 ID:Uwqk9R/AO


 episode29 とある密偵の○○○○


 【学生寮】

土御門「まさか上やんがなぁ、あの反応は間違いないぜい」ピッ

プルルルル ガチャ

??『何の用ですか土御門』

土御門「ちょっとねーちんに話しておきたい事があるんだぜい」

神裂『貴方が私に?またろくでもない話しですか?』

土御門「いや上やんがらみの大事な話しだにゃー」

神裂『上条当麻の?いったい何ですか?』

土御門「まずは先に謝っておくぜい、すまんねーちん、上やんに好きな人ができたかもしれない」

神裂『……』

土御門「ねーちん?大丈夫か?」

神裂『続きを……』

土御門「あ、ああそれでまだ確定じゃないんだが、あの反応からしておそらく」

神裂『どんな状況でしたか?』

土御門「実はな--」

 -----

土御門「という訳で俺が発破をかけたんだにゃー」

神裂『そうですか……、相手の方は?』

土御門「少なくとも照れるくらいの反応はしてたにゃー」

神裂『そうですか……、ではまた何か進展があったら教えてください、それとこの話しはまだ皆には言わないように』

土御門「それはわかってるぜい、でもいいのか?ねーちんだって上やんの事が」

神裂『それ以上は言わないでください、貴方の言う通り選ぶのは彼なのですから』

土御門「ねーちん」

神裂『ではまた動きがあったら教えてください、それでは』プツ

土御門「……ねーちん無理してたな、まあ仕方ないか寝耳に水な話しだしな」

 【翌日放課後】

土御門「さて上やんの方は予想通りだったが、ねーちんに報告するべきか?」

アニキーデンワダゾー

土御門「ん?一方通行から?いったいなんだ?」ピッ

一方通行『よォ土御門』

土御門「いったい何の用だ?」

一方通行『三下の事で聞きてェ事がある、ついさっきなンだが』

316: 2012/12/15(土) 15:26:46.46 ID:Uwqk9R/AO


 【翌日放課後】

土御門「昨日の一方通行の話しと、今日の上やんの行動からして間違いないな、上やんと白井黒子のデートか……」

ピップルルルルガチャ

神裂『何か進展が?』

土御門「今週の日曜日に上やんがデートするらしい、相手は多分この間話した子だ」

神裂『……そうですか、……こちらは今の所バレてはいません、皆いつも通りにしていますね』

土御門「さすがにデートに乱入は上やんが可哀想だぜい」

神裂『させませんよ、彼の想いの邪魔など』

土御門「本当にいいのか?ねーちんはそれで」

神裂『また何かあったら連絡をください、ではまた』プツ

土御門「……ねーちん」

 【後日月曜日の放課後】

土御門「告白か……ねーちんに何て言えばいいんだか」

ピップルルルルガチャ

神裂『今日はどうしたんですか?』

土御門「昨日の上やんのデートなんだが、何でも上やんの方から告白したらしい」

神裂『!?そうですか、それで相手の返事は?』

土御門「保留になったらしい、考える時間が欲しいと言って帰っていったらしいにゃー、でもまあ」

神裂『……もう決まりましたね、上条当麻におめでとうと……、いえ今度自分で言いに行きます』

土御門「ねーちん……、今日こそはっきり聞かせてもらうぞ、本当にいいのか?」

神裂『……私は臆病者です、借りを返すなどという大義名分を使わなければ何もできませんでした。
上条当麻に私の想いにまっすぐ向き合えなかったんです、そんな私に彼の想いを妨げる資格はありませんから』

土御門「……今更だが、俺は本当にねーちんを応援してた、でもそれとは別に、ただ上やんにちゃんと幸せになって欲しかったんだ」

神裂『私もですよ、こちらの方はそろそろ隠すのも難しくなってきましたが、私がなんとかします』

土御門「悪いなねーちん」

神裂『いいんですよ、これが私の意志ですから、ではまた』プツ

土御門「ねーちん……よしっ、上やんの幸せの為に、俺も頑張るかにゃー」

317: 2012/12/15(土) 15:27:37.77 ID:Uwqk9R/AO


 【水曜日】

土御門「まったくアレイスターの奴は、本当に本人なのか疑ってしまうな」ハァ

土御門「……だがまあ上やんがうまくいくなら、ある程度は見過ごすべきか、それよりも明日の上やんが見物だにゃー」ピッ

プルルルルプルルルルプルルルル

土御門「?つながらないな、忙しいのか?」ピッ

アニキーデンワダゾー

土御門「ステイルから?……まさか」ピッ

ステイル『土御門か?悪いが時間がない、要点だけを話すぞ』

土御門「まさかとは思うが」

ステイル『そのまさかだ、昨日上条当麻がデートをしていた、という情報が届いてな、それを聞いたシスター達が騒ぎ始めて』

土御門「ねーちんはそれをおさめるのに忙しいと、そういう事か」

ステイル『そうだ、五和なんかとてもじゃないが、神裂以外じゃ近づけもしない程だ』

土御門「やっぱりそうなったか」

ステイル『そういう訳だ、そろそろきるぞ』

土御門「わかったぜい」

ステイル『ああそうだ、最後に一つ上条当麻に、忌々しい奴だがうまくいく事を祈っている、神父としてお前達を祝福すると……、いややっぱり伝えなくていい』

土御門「いつか伝えておくぜい」

ステイル『だから伝えなくてもっとわあ!くそっ』プツ

土御門「向こうは大変そうだにゃー」


 【後日月曜日】

土御門「昨日からはれて恋人同士か、今更な気がするんだけどにゃー」ピッ

プルルルルガチャ

神裂『土御門ですか?』

土御門「ねーちんに報告だぜい、昨日から上やんと彼女さんが正式に恋人同士になったらしいにゃー」

神裂『そうですかちょうどいいですね、こちらもひとまず落ち着いたので、明日上条当麻に会いに行く所ですよ』

土御門「それはタイミングが良かったぜい、そうだステイルの分もついでに頼むぜい」

神裂『それはもう本人から、いつか自分で言いに行くと言われましたよ』

土御門「そうなのか、ならまあいいか」

神裂『ええではまた明日、時間があれば貴方にも会いに行きます』プツ

土御門「ねーちん……、さて明日が楽しみだぜい」

 episode29 終わり

326: 2012/12/20(木) 12:38:05.69 ID:Gi/10M3AO


 episode30 とある聖女の爆弾投下


 【学生寮】

黒子「まったく初春も固法先輩も、一々反応しすぎですの」スタスタ

黒子「別に私と上条さんは変な事は……」カァ

黒子「ああ違いますの!別にやましい事はしてませんの!」ブンブン

黒子「……こほん、とりあえず上条さんの部屋はたしか」


土御門(あんな所で一人百面相してるぜい)


黒子「……よく考えると上条さんの部屋に来るのは久しぶりですの、前はお姉様のお迎えでしたし、こっ恋人になってからは初めてですの」プシュー

黒子「とっとりあえず呼び鈴を」

ピンポーン ハーイドナタデスカ? ガチャ

上条「よっと、って黒子じゃないかどうしたんだ?勉強は明日からだよな?」

黒子「えっと風紀委員が早めに終わりましたので、一応どのような内容か確認しようと思いまして」モジモジ

上条「それもそうか、ありがとな黒子」

黒子「いえ全然大丈夫ですの!それに単純に上条さんのお部屋に来たかったのもありますの」カァー

上条「おふっ、そっそうだな、考えてみれば恋人になってから初めてだもんな」カァ

黒子「とりあえず中に入っても?」

上条「ああ大丈夫だ、今ちょっと客が来てるけど気にしないでいいぜ」

黒子「お客様ですの?忙しいなら今日は別に」シュン

上条「いや大事な話しは終わった所だし、それにせっかくだから黒子の紹介もしたいしな、俺の彼女だって」カァ

黒子「はひっ、わっわかりましたの!では失礼しますの」ボンッ

上条(ヤバい、メチャクチャ可愛い!)

黒子「あら?(女物のブーツ?)お客様は女性ですの?」

上条「イギリスの方の知り合いでな、おーい神裂」

神裂「上条当麻そちらの方は?」

上条「この子は「上条さんの恋人の白井黒子ですの、はじめまして神裂さん」です」

神裂「私は神裂火織と申します、インデックスと同じ教会の者といえばわかりますか?」

黒子「あのシスターさんですの?」

神裂「ええそうです、でもちょうどよかったですね、あなたにも言っておかないといけませんし」

黒子「な、なんですの?」グッ

神裂「おめでとうございます、彼の事をよろしくお願いします」

黒子「へ?もちろんですの」

327: 2012/12/20(木) 12:39:28.43 ID:Gi/10M3AO


神裂「ふむ、土御門からも聞いていましたが、なかなかしっかりした方のようですね」

上条「正直上条さんにはもったいないくらいの彼女です」テレ

黒子「そんな事はありませんの!上条さんこそ私にはもったいないほどの方ですの」マッカ

上条「いやいや俺はそんな立派な奴じゃないぜ?」

黒子「上条さんは自己評価が低すぎますの!もっと自信を持つべきですの!」

上条「うーんそうだな、確かに黒子の彼氏なのにそんなんじゃダメだよな、もっと黒子に見合う男にならなきゃな」

黒子「それはむしろ私のセリフですの、私こそもっと頑張らなくてはいけませんの」

上条「いやいや上条さんの方ですよ」

黒子「私の方ですの」

神裂「こほん」

上・黒「「あっ」」

神裂「仲がいいのは結構ですが、キリがないでしょうし惚気はその辺で」ニコッ

上条「お、おう」マッカ

黒子「あううー」マッカッカ

神裂「……本当にお似合いのカップルですね、私は二人を祝福しますよ」

上条「ありがとな神裂」

黒子「ありがとうですの神裂さん」

神裂「白井さん、彼を……上条当麻を幸せにしてあげてください、不幸なんか感じない程に」

黒子「!もちろんですの!」

神裂「貴方もですよ、白井さんを幸せにしてあげてください」

上条「必ずな」

神裂「破ったら制裁に来ますからね」

上条「ははは」

神裂「それでは私はそろそろお暇します」

上条「もう帰るのか?」

神裂「まだ寄る所がありますし、せっかくの二人の時間を邪魔するつもりはありませんよ」

上条「いやその」カァ

黒子「二人っきり」カァー

神裂「では失礼します、……ああそうでした、上条当麻」ガチャ

上条「何だ?」

神裂「結婚式の予約はいつでも大丈夫ですよ、イギリス清教は全力であなた達を祝福しますからね」バタン

上条「けっ」ボンッ

黒子「結婚!?」ボボフンッ

328: 2012/12/20(木) 12:40:20.34 ID:Gi/10M3AO


上条「えーと、あーと」

黒子「その、あの」

上・黒((すごく意識してる!))

上条(いや落ち着け俺)

黒子(将来結婚する……結婚……)ボンッ

黒子「あううー」バタリ

上条「って黒子!大丈夫か?」

黒子「大丈夫ですの、それよりもえーと、勉強……そう!勉強ですの!さっそく教科書を見せてくださいな」

上条「あ、ああそうだな……これがそうだ」スッ

黒子「ふむふむこれなら簡単ですわね、しっかりと教えて差し上げますわ」

上条「おおさすが黒子!お願いします!」

黒子「お願いされましたの!」

上・黒((とりあえずさっきのは保留だな(ですの)))

上条(もっとちゃんとしないとな)グッ

 episode30 終わり

342: 2012/12/27(木) 04:04:01.99 ID:VYsjMQOAO


 episode31 とある鈍感の危機一髪


 【垣根の家】

垣根「ただいまー」

心理定規「お帰りなさい帝督、今日はお鍋にしたのよ」ニコッ

垣根「鍋か?そりゃいいな、何の鍋だ?」

心理定規「それはね」フフフ

佐天「今日はモツ鍋ですよー」スタスタドンッ

垣根「あれ?佐天も来てたのか」

心理定規「ええせっかくだから、人数が多い方が楽しいでしょ?」

垣根「まあそうだな、しかしモツ鍋とは意外だな」

心理定規「それはねえ佐天さん」ニヤリ

佐天「美味しいからですよね心理定規さん」ニヤリ

垣根「ん?まあいいか手洗ってくるぜ」スタスタ

心理定規「……どう?いいのはあった?」

佐天「バッチリですよ」

心理定規「普通のモツ鍋にプラスして」

佐天「スッポンやら何やらが入った」

心・佐「「滋養強壮精力増強モツ鍋!」」

心理定規「これで今日こそ勝負よ!」

佐天「どっちが勝っても恨みっこなしですよ!」

心・佐「「ふふふ……ふふふふふ」」


垣根「何だか寒気がするな、風邪でもひいたか?」ブルッ

垣根「……何となく嫌な予感もするし、今日も上条の家に行けば良かったか?」

心理定規「帝督ー早く食べましょー」

垣根「おうっ今行くぜ!」

佐天「冷めないうちに食べちゃいましょー」

垣根「あいよ!……さてどうするかな、……よしこれだな」


垣根「お待たせ」

心理定規「それじゃあ手を合わせて」

垣・心・佐「「「いただきまーす」」」

343: 2012/12/27(木) 04:06:49.07 ID:VYsjMQOAO


垣根「あー食った食った」

佐天「美味しかったですね」チラッ

心理定規「そうね、とっても美味しかったわ」チラッ

垣根「寄せ鍋もいいけどモツ鍋も美味いよな、でもシンプルな水炊きも悪くないし」ウーン

心・佐((……?))ポカポカ


心理定規(もうかれこれ30分)モンモン

佐天(私たちみたいにもう効いてきてるはずなのに)モンモン

垣根「わかった!綱引きだろ!……よし当たった!」

心・佐((あれ?何で?押し倒したりしてこないの?))モンモンモジモジ

垣根「いやーなかなか面白いよな、このクイズ番組」

心理定規(このままだと)モジモジ

佐天(私たちがもたない)モジモジ

垣根「ん?どうした二人共、具合が悪いのか?なんならお前らにもかけるか?」バサッ

心・佐「「かけるって何を?」」

垣根「体から異物を追い出す未元物質」サァァ

心・佐((まさか……))

垣根「さっき寒気がしてな、風邪かもしれねぇから思いっきり浴びといたんだ」

心・佐((それかー!))クワッ

垣根「うおっ何だよどうかしたのか?」

心・佐「「別に何でもないわ(です)」」ガクッ

垣根「?変な奴らだな、まあいいや俺は念のために早くねるぜ、んじゃお休み」スタスタガチャバタン

心理定規「……第一ラウンドは」モンモン

佐天「引き分けですね」モンモン

オヤスミファービー

心・佐「「帝督(垣根さん)!寝る前に私たちにもかけて頂戴(ください)!」」ガチャッ

垣根「うおっおどかすな!」

心理定規「あなたのせいでしょっ!」

垣根「何が?」

佐天「責任取って下さい!」

垣根「だから何の!?」

ギャーギャー


??「変ですね、防音のはずなのに、それでも聞こえるほど、隣が超うるさいです」


344: 2012/12/27(木) 04:08:00.94 ID:VYsjMQOAO


心理定規「さて私たちも落ち着いた所で」

佐天「第二ラウンドですね」

心理定規「小細工は無し」

佐天「正々堂々と」

心・佐「「帝督(垣根さん)の寝込みを襲う!」」ダダッガチャチャッ

心理定規「ってあら?」

佐天「鍵が閉まってますね」

心理定規「……帝督ーまだ起きてるかしら?ちょっと話しがあるのだけど」

佐天「垣根さーん、寝ちゃったんですか?」

シーン

佐天「……私ちょっと外から見てきます」ガラッバサッ

心理定規「私は鍵を開けてみるわ」カチャカチャ


心・佐「「いない?何で?」」


垣根「今日は月刊メルヘンランドの発売日だったな、すっかり忘れてたぜ」バサッバサッ


心・佐「「帝督ー(垣根さーん)!」」


??「やっと寝付いたのに、隣がうるさくて超目が覚めました」ムー

??「……眠くなるまで浜面と超メールでもしてましょう」ピッ


 episode31 終わり

345: 2012/12/27(木) 04:09:34.35 ID:VYsjMQOAO


 episode32 とある二人の電子文書


12/14 22:17
上条当麻
もう寝てるか?

ってまだ早すぎか、明日は特に用事は無いから、買い物だけしたらまっすぐ帰るから、その後にお願いします。


12/14 22:20
白井黒子
Re:もう寝てるか?

まだ起きてますの、というかそんなに子供じゃありませんの、明日の事ですがどうせなら買い物も一緒にいきませんか?その方がいいと思いますの。


12/14 22:24
上条当麻
了解!

じゃあ明日は学校が終わったら、いつもの公園で待ち合わせしようぜ。


12/14 22:26
白井黒子
Re:了解!

分かりましたの!授業が終わったらすぐに向かいますの。


12/14 22:29
上条当麻
焦らないでいいよ

待たせるのは悪いし、あまり急がなくてもいいぜ。


12/14 22:31
白井黒子
大丈夫ですの

そんなの気にしませんの、上条さんに会えると思えば10分や20分くらい問題ないですの。


12/14 22:35
上条当麻
俺も同じかな

俺も黒子に会えると思えば、1時間でも2時間でも待つかな。


12/14 22:38
白井黒子
そんなに遅刻はしないですの!

私は淑女ですからそんな状況はありえませんの、……でもそんな風に言って貰えてちょっと嬉しいですの。


12/14 22:42
上条当麻
それもそうだな

でもまあそれくらい俺は、黒子の事が大好きだって事さ。


12/14 22:45
白井黒子
私もですの

私も上条さんの事が大好きですの!上条さんと一緒にいられるだけで幸せな気持ちになりますの!

346: 2012/12/27(木) 04:10:30.51 ID:VYsjMQOAO


12/14 22:48
上条当麻
やっぱり同じだな

俺も黒子といられればそれだけで幸せだぜ。


12/14 22:51
白井黒子
もっとですの

それじゃあ足りませんの!神崎さんとも約束しましたの、上条さんをもっと幸せにするって、だからもっとですの。


12/14 22:54
上条当麻
ありがとな

俺も今よりももっと、黒子を幸せにしてみせるぜ。
それから神崎じゃなくて神裂な、まあ間違えても仕方ないけどな。


12/14 22:58
白井黒子
そうでしたの

神裂さんですのね、文字を間違えてしまいましたの。
それとお互いに相手を幸せにして、二人でめいっぱい幸せになれば、約束を果たせそうですの。


12/14 23:02
上条当麻
そうだな

二人共幸せにならなきゃな、よしっ頑張るぜ!


12/14 23:05
白井黒子
その息ですの!

あら寮監の見回りですの、名残惜しいですが今日はこれで、お休みなさいですの。


12/14 23:08
上条当麻
ああお休み

明日はよろしくな。


 episode32 終わり

351: 2012/12/31(月) 18:41:09.87 ID:52XvmyDAO
どうも1です。
この数日ろくに書けませんでしたが、なんとか33が書けました。
とりあえず投下してみます。

352: 2012/12/31(月) 18:43:19.99 ID:52XvmyDAO


 episode33 とある恋人の日常


 【????】

黒子「こんにちは上条さん」

上条「なあ黒子、その上条さんってのそろそろ変えないか?ちょっと不公平な気がするし」

黒子「不公平ですの?では何と呼べばいいんですの?」

上条「決まってるだろ?俺が黒子の事を名前で呼んでいるんだから」

黒子「つまり私も名前で呼ぶと?」カァ

上条「そういう事だな、ほら試しに呼んでみろよ」

黒子「えっとその……と、とう『黒子ー』え?お姉様?」『起きなさい』

 -----

美琴「起きなさいってば」ユサユサ

黒子「ほへ?ここは?」キョロキョロ

美琴「私達の部屋じゃない、寝ぼけてるの?」

黒子「えっと……、夢……ですの?」

美琴「上条さんって寝言で言ってたけど、どんな夢だったの?」

黒子「はひ!そっそれは秘密ですの!何でもありませんの!」カァァ

美琴「うろたえ過ぎよ、まあ詳しく聞いたりはしないわよ、それよりもそろそろ朝食よ」

黒子「あら?もうそんな時間ですの?すぐに着替えますの」

美琴「……顔を赤くしながら、とうって言ってたわね、……多分そういう夢よね」ウーム

黒子「お待たせしましたの」

美琴「じゃあいきましょ」

黒子「はいですの!」


 【学校】

姫神「今日もいつも通り、上条君が口をすべらせて、男子が上条君を追いかけて、吹寄さんが騒ぎを鎮める。
そんないつも通りの学校の風景、変化が無さ過ぎるから私が話すだけで十分よね。
……え?私?私もいつも通りよ、こうして語り部になれるくらいにね」フフフ

フコウダァァァァァ

姫神「ね?いつも通りでしょ?とりあえずそのまま放課後よ」


 【いつもの公園】

上条「遅くなっちまったかな?えーと……あっいたいた、おーい黒子ー」タッタッタッ

黒子「あっとう、上条さん!」カァ

上条「?待たせちまったな」

黒子「全然大丈夫ですの!それよりも早く買い物を済ませて、と上条さんのお部屋に行きますの!」カァァ

上条「?ああそうだな、じゃあ行くか黒子」

黒子「はいですの!とう……上条さん!」

353: 2012/12/31(月) 18:47:23.03 ID:52XvmyDAO


 【スーパー】

黒子「ところで今日は何を買いますの?」

上条「とりあえず晩飯の材料だな、今日はカレーでも作ろうかと思ってな」

黒子「カレーならお肉と野菜と、あとはルウが必要ですわね」

上条「ジャガイモはまだあるからいいかな」

黒子「ではお肉とニンジンと玉ねぎと、普段はどのルウを使いますの?」

上条「前は安い奴を適当に買ってたからな、これって決まった奴は無いんだ」

黒子「なるほど……、ではあれ何てどうですの?」クイッ

上条「どれだ?」クルッ

【☆のmagicianカレー】

黒子「何だか気になりません?」

上条「気にはなるけどなぁ、他のにしようぜ」

黒子「まあそうですわね、いつもの試作品の類なら、すごい味かもしれませんわね」

上条「まあここはとりあえず、普通の奴でいいかな、あとは野菜と肉を」

黒子「ならお肉は何がお好きですの?」

上条「肉は何でも好きだけどな、前は食べる機会がほとんど無かったから、贅沢言ったり出来なかったし」

黒子「ふむふむなるほど」

上条「それがどうかしたのか?」

黒子「いえ今後の参考にしようと思いまして、と……上条さんに私の料理を食べていただく時の参考にですの」

上条「黒子の料理か、楽しみだな」

黒子「あまり期待しすぎないでくださいまし、あくまでも人並みですので」

上条「黒子が作ってくれるってだけで嬉しいんだよ」

黒子「もう上条さんたら」カァ

上条「んーそうだな、なあ黒子、どうせなら今日一緒に晩飯食べないか?」

黒子「今日ですの?」

上条「勉強した後で一緒に作れればって思ったんだけど」

黒子「ふむ、それもいいかもしれませんわね、ではそうしましょう」

上条「じゃあ少し多めに買っていくか」

黒子「他に必要な物はありますの?」

上条「特には無いかな、それじゃあレジに行くか」

黒子「はいですの!」

354: 2012/12/31(月) 18:49:17.79 ID:52XvmyDAO


 【帰り道】

上条「今日はそんな感じでさ」

黒子「楽しそうなクラスですわね」

上条「楽しいのは確かだけどなぁ、もう少し加減を考えて欲しいぜ」

黒子「それだけとう、上条さんが人気者という事ですの」

上条「……なあ黒子、さっきから気になってたんだけどさ、俺を呼ぶ時にその、言い直してるよな?」

黒子「そ、そんな事はありませんの、私はいつも通り上条さんと言ってますの」カァァ

上条「いやその、俺としてはさ、やっぱり彼女に名前で呼んで欲しいかなって思ってさ」ポリポリ

黒子「なっ名前で呼んでもいいんですの?」パァァ

上条「むしろその方が嬉しいかな」カァ

黒子「わっわかりましたの!えっとその当麻さん」マッカ

上条「何だ黒子?」ニコッ

黒子「はうっ、とっ当麻さん」プシュー

上条「ははっ黒子はやっぱり可愛いなあ」

黒子「当麻さん!あんまりからかわないでくださいまし!」プシュシュー

上条「悪かったって」

黒子「むうー、……当麻さんは意地悪ですの」ムスッ

上条「いやぁ、照れる黒子が可愛いもんだからついな」

黒子「あうー」マッカッカ

上条「黒子って結構顔に出るからな、見てて楽しいんだよな」

黒子「うー、もう知りませんの!」タタタッ

上条「おいっ待てよ黒子ー」タタタッ


 episode33 終わり

369: 2013/01/18(金) 17:45:54.61 ID:RFGVQiBAO


 episode34 とある雑談の風紀委員


 【風紀委員第177支部】

佐天「それでさあ、垣根さんたらさあ」グチグチ

初春「はい」

佐天「だからさあ」グチグチ

初春「そうですか」

佐天「もっとこう、ガー!とかさあ」グチグチ

初春「そうかもしれませんね」

佐天「ちょっと初春、ちゃんと聞いてる?」

初春「聞いてますよ、佐天さん」

佐天「そう?まあいいや、それでさあ」グチグチ

初春(かれこれ1時間、誰か助けて下さい)シナシナ

美琴「こんにちはー」ガチャ

佐天「だからってあれ?御坂さん?」

初春「御坂さん!(助けて下さい!)」パァァ

美琴「ちょっと暇だったからよってみたんだけど、佐天さんも来てたのね」

佐天「そうだ御坂さんも聞いて下さいよ、昨日垣根さんたら」

初春「あっ」

美琴「何々?」

佐天「私たちがですよ?」グチグチ

初春(また聞くハメに)ガクッ


佐天「それでですねえ」

美琴「へ、へえそうなんだ」

初春「あはは、佐天さんたら」

美・初((誰か助けて!))

固法「初春さんいるかしら?」ガチャ

初春「!はい!います!何の用ですか?」キラキラ

固法「ちょっと書類の整理をお願いしたいのよ、私はちょっと出かけてくるから」

初春「わかりました!しっかりやっておきます!」グイッ

固法「そ、そう?ならお願いね、じゃあ行ってくるわ」ガチャバタン

初春「そういう訳で、私は仕事に戻りますね」キラキラ

佐天「仕事じゃ仕方ないよね、じゃあ御坂さんだけでいいんで聞いて下さい」

美琴「……うん」ガクッ

佐天「えーと、どこまで話しましたっけ?」

370: 2013/01/18(金) 17:47:14.72 ID:RFGVQiBAO


佐天「いやーすっきりしました、愚痴を聞いてくれて、ありがとうございました!」ニコニコ

美琴「ははは……」ゲッソリ

初春「書類整理も終わりましたし、お茶のおかわり入れますね」スクッ

佐天「ありがとう初春、そういえば白井さんって、上条さんの家でしたっけ?」

美琴「そうよ、上条さんの勉強を手伝うらしいわ」

佐天「上条さんって成績悪いんですか?」

美琴「昨日のテストが赤点ギリギリだったんだって、補習になるとデートもできないしね」

佐天「なるほど、それは白井さんにとっても大事ですね」

初春「昨日は早めに切り上げて、上条さんの所に行ったみたいですけど」コトッ

佐天「ありがとー、しかし白井さんも積極的だねぇ」ゴクリ

美琴「それなんだけど、どうも様子が変なのよね」

初春「?上条さんの家で何かあったんでしょうか?」

美琴「教えてはくれなかったけど、帰ってくるなりベッドに飛び込んで、真っ赤な顔でゴロゴロ転がってたわよ」

佐天「確実に何かありましたね、それもよほど嬉しい事が」

初春「その辺の事も含めて、白井さんに色々と訊きたいですね」

美琴「寝る前もメールしてたけど、途中で何度か転がってたわね」

佐天「おーそれはまた、どんな内容か見てみたいですね」

初春「一体どんな内容でしょうかね?」

美琴「しかも夢にも出てきたみたいよ、朝起こす時に寝言で上条さんって言ってたし」

佐天「夢ですか……いいなぁ、私も垣根さんと恋人に……夢の中で」ブツブツ

初春「えーと白井さん、今頃何してるんですかね?」

美琴「そうねぇ、もう家で勉強を見てって、ん?」

サガシモノハナンデスカー ピッ

美琴「もしもし黒子?どうしたの?」

黒子『お姉様、今日は少し遅くなりますの、当麻さんの家で一緒に晩ご飯を食べてから帰りますので』

美琴「わかったわ、帰りは気をつけてよね?」

黒子『はいですの』

美琴「あと良かったわね」

黒子『?何がですの?』

美琴「何ってそりゃあ、“当麻さん”よ、後で詳しく聞かせてよね」

黒子『あうっ、その』

美琴「じゃあね黒子」ピッ

初春「白井さんですか?」

美琴「帰りが遅くなるって、あと上条さんを名前で呼んでたわね」

佐天「おおー、ということは」

美・佐・初「「「また問いつめないと」」」

 episode34 終わり

371: 2013/01/18(金) 17:49:10.17 ID:RFGVQiBAO


 episode35 とある二人の勉強会


上条「ただいまー」ガチャ

黒子「おじゃましますの」

上条「いらっしゃい、とりあえず紅茶でも、それともコーヒーがいいかな?」

黒子「では紅茶でお願いします」

上条「わかった、じゃあちょっと待っててくれ」

黒子「わかりましたの」

上条「肉は冷蔵庫っと」

黒子(そういえばまだお姉様に、遅くなるって言ってませんわね、今のうちに電話して)ピップルルルル ガチャ

美琴『もしもし黒子?』


黒子「失敗しましたの、また色々言われてしまいそうですの」ハァ

上条「お待たせって、どうかしたのか?」カチャ

黒子「ありがとうですの、大した事じゃありませんので、気にしないで下さいな」

上条「そうか?」

黒子「それよりもさっさと始めましょう」

上条「そうだな、じゃあまずは数学から、……えーとここがこうなって、ここは……えーと」

黒子「これは公式を使えばすぐですの」

上条「ああそうか、じゃあこうだな」

黒子「その調子ですの」


上条「大分進んだな、黒子のおかげだよ」

黒子「いえ、当麻さんが頑張ったからですの」

上条「おっと、そろそろ晩飯の準備をするか」

黒子「そうですわね、えっとエプロンをつけてと」

上条「おおー」

黒子「当麻さん、どうかなさいましたの?」

上条「ああ自分の彼女のエプロン姿っていうのは、男の憧れの一つなのさ、上条さんも例外じゃないんですよ」ウンウン

黒子「そういうものですの?」

上条「そういうものなんです」

黒子「ふーむ……、わかるような、わからないような?」

上条「まあとりあえず始めようぜ」

黒子「そうですわね、じゃあまずは野菜を切ってと」

上条「米も炊かなきゃな」

372: 2013/01/18(金) 17:50:20.99 ID:RFGVQiBAO


黒子「ふんふーん」トントン

上条「手際良いな、これは期待して良さそうだな」トントン

黒子「当麻さんもすごいと思いますの、むしろ私よりも上手な気が」トントン

上条「そんな事はないと思うけどな、よしこれで終わりっと」

黒子「では早速炒めましょうか、えーとお鍋は」

上条「そこの下の所にあるぞ」

黒子「ここですのね、……えーと当麻さん?この巨大な土鍋はいったい?」ガチャ

上条「ああそれか、インデックスの奴が食べると、普通の鍋じゃ全く足りないんだよ、それで知り合いが探してくれたんだ」

黒子「こんなのが必要とは、お姉様から大食いシスターと聞いてましたが、すごいですわね」

上条「そこにおかわりが入るけどな」

黒子「訂正しますの、すごいどころじゃありませんの」

上条「まあとりあえず、今はカレー作ろうぜ」

黒子「そうですわね、ではこのお鍋で」グイッ

上条「油はこれな」ヒョイ

黒子「ありがとうですの、では火にかけてと」カチッ


黒子「大分煮えてきましたわね」クルクル

上条「そろそろ完成だな、うーん楽しみだな」

黒子「では最後にルウを入れてと、これで完成ですわね」クルクル

上条「米ももう炊けるな」

黒子「ではお皿を用意してと、この辺ですの?」ガチャ

上条「深めの皿があるだろ?」

黒子「これですわね」スッ

ピー

上条「おっ炊けたな、じゃあさっそく食べるか」

黒子「そうですわね」


上・黒「「いただきます」」

上条「ふむふむ、美味い!美味いぜ黒子!」ガツガツ

黒子「一緒に作った訳ですし、私だけではありませんのよ?」

上条「ほとんどは黒子がやってくれたじゃないか、だからこれでいいんだよ」モグモグ

黒子「ふふっ、ありがとうございますの」ニコッ

上条「うーんいいなぁこういう感じ、彼女の手料理かぁ」

黒子「あ、あんまり言われると、ちょっと恥ずかしいですの」カァ

上条「だって本当に嬉しいんだぜ、黒子が彼女ってのが特に嬉しい!」

黒子「も、もう当麻さんたら、いい加減にして下さいな!」マッカ

上条「悪い、照れる黒子が可愛いからさ」

黒子「あうー」プシュー

373: 2013/01/18(金) 17:51:30.49 ID:RFGVQiBAO


上条「ごちそうさま」

黒子「お粗末様でした」ムスッ

上条「なあ機嫌直してくれよ」

黒子「別にそんなこと」フイッ

上条「悪かったって、ちょっとやりすぎたよ」

黒子「むうわかりましたの(まあただの照れ隠しですし)」フゥ

上条「よかった、黒子が怒ったままで帰るとかは、絶対嫌だからさ」ハハッ

黒子「そういえば、そろそろ門限の時間ですの」

上条「だろ?寮の近くまで送っていくよ」

黒子「ですが私は瞬間移動が」

上条「俺が黒子を送りたいんだよ」

黒子「……わかりましたの、ではよろしくお願いしますの」カァ

上条「おうっ」

黒子(本当はまだ帰りたくありませんが)

上条(もっと一緒に居たいけど)

上・黒((今は我慢だ(ですの)))

上条「じゃあ行こうか」

黒子「ええ」

 【常盤台学生寮付近】

黒子「ここまででいいですの」

上条「あまり近くまでは行けないしな」

黒子「……」

上条「ん?どうした?」

黒子「あの、当麻さん、私……」ジー

上条「……あー、こうかな?」スッ

黒子「……」メヲトジ

上条「黒子」スッ

黒子「当麻さん」スッ

チュッ

上条「じゃあまた明日な黒子」マッカ

黒子「ですの」マッカ

上条「……へへっ」マッカ

黒子「……ふふっ」マッカ

 episode35 終わり

399: 2013/02/23(土) 14:37:48.90 ID:CKU9nMXAO


 episode36 とある二人の閑話休題


 【黄泉川家】

一方通行「……」ペラペラ

黄泉川「ん?何見てるじゃん?」スタスタ

一方通行「!何でもねえよ」サッ

黄泉川「いやその様子だと、完全に何かあるじゃんよ」

一方通行「別にお前には関係ねえだろうが」

黄泉川「……まあいいじゃん」スタスタ

一方通行「ふン」

黄泉川「と見せかけて!」ババッ

一方通行「ぬあっ」

黄泉川「……これは、なる程ねえ」ニヤニヤ

一方通行「うっせえ!ニヤニヤすンな!返せ!」パシッ

黄泉川「……一方通行」

一方通行「何だよ、文句あンのか?」

黄泉川「頑張るじゃんよ、私は応援してるじゃん」ニヤニヤ

一方通行「うるせえ!まずはそのにやけ顔をやめろ!」

黄泉川「さてと、晩ご飯の準備をするじゃん」スタスタ

一方通行「人の話しを聞け!」

芳川「まあいいじゃない、愛穂は言いふらしたりしないし、それよりも問題はこの雑誌の方よ」パラパラ

インデックス「そうなんだよ、この雑誌に載ってるお店が美味しそうなんだよ」パラパラ

一方通行「……お前らいつからいやがった?」

芳川「何見てるじゃん?からかしら?」

一方通行「最初からじゃねェか!」

インデックス「落ち着いてあくせられーた、今問題なのはどのお店が一番美味しそうかなんだよ」

一方通行「違えよ!てめえらが勝手に見てる事だろうが!」パシッ

インデックス「ああっ、ケーキ食べ放題のお店の記事が!」

一方通行「うるせえ!あっちいってろよ!」

芳川「ねえ一方通行、その雑誌どうしたの?」

一方通行「何だよ俺が何見てようが別にいいだろうが、何か問題があるのか?」

芳川「問題はないわよ」

一方通行「だろうが」

芳川「でも気になるのよね、その雑誌の見出しが」

インデックス「おすすめのデートコース、おさえておきたい7つのポイントって書いてあるんだよ」

芳川「この雑誌を読むって事は、誰かとデートをするって事よね?」

一方通行「はァ?違いますー、この雑誌はただ拾っただけだしー、そもそも適当に流し読みしてただけだしー」

芳川「かれこれ30分位読みふけってたじゃない」ジー

インデックス「ずっと読んでたよね」ジー

一方通行「……」

400: 2013/02/23(土) 14:38:17.10 ID:CKU9nMXAO


番外個体「……」ペラペラ

黄泉川「ん?何見てる……ん?」

番外個体「なっ、急に出てこないでよ」ササッ

黄泉川「何読んでるかちょっと気になったじゃん、まあもう分かったけど」

番外個体「?別に何読んでてもいいでしょ?早くあっちいってよ」

黄泉川「うーんまあいいじゃん、私は応援してるじゃんよ番外個体」スタスタ

番外個体「応援って何を?別に応援される事なんて」

打ち止め「ふんふんなる程、デートコースの特集なんだね、ってミサカはミサカは雑誌の内容を確認してみる」パラパラ

番外個体「っておチビ!?いつの間に来たの!」

打ち止め「何見てる……ん?位からかな?ってミサカはミサカは答えてみる」

番外個体「始めからじゃん!というか返してよ!」パシッ

打ち止め「ねえ番外個体、その雑誌どうしたの?ってミサカはミサカはたずねてみる」

番外個体「別に何でもいいでしょ、おチビには関係ないんだし」

打ち止め「でも気になるよ、その雑誌の見出し!おすすめのデートコース、おさえておきたい7つのポイントなんて。
そんなの読むって事は、もしかしてあの人とデートするの?ってミサカはミサカはストレートに聞いてみたり!」

番外個体「なっちっ違うし!別にそんなんじゃないし、ただその雑誌に載ってるアクセサリー屋が気になったから、ちょっと見てただけで」

打ち止め「でも真剣な顔で、30分はこの雑誌を見てたよね?ってミサカはミサカは確認してみる」

番外個体「ちょっと欲しいのがあっただけで、べっ別にデートしたい訳じゃないからね!」

打ち止め「ふーんそうなんだぁ、ってミサカはミサカは墓穴を掘ってる事を言わないでみる」

番外個体「いや言ってるし、というか墓穴なんて掘ってないよ?ミサカはただ雑誌を読んでただけだもん」

打ち止め「じゃあミサカがあの人をデートに誘ってみる、ってミサカはミサカは末妹を挑発してみる」

番外個体「ダメっ……じゃないよ別に、ミサカはあの人の事なんて別に」

打ち止め「じゃあいってくるね!ってミサカはミサカはあの人の所へ走り出してみる!」タタッ

番外個体「あっ……、別に好きにすればいいじゃん」


芳川「ふーん」

インデックス「お腹減ったんだよ」グギュルルルル

401: 2013/02/23(土) 14:38:43.60 ID:CKU9nMXAO


黄泉川「……ご飯ができた訳だけど」

一方通行「……」イライラ

番外個体「……」チラッチラッ

打ち止め「むー」ムスッ

芳川「……」ニヤニヤ

インデックス「早く食べたいんだよ」ワクワク

黄泉川「これはどういう状況じゃん?」

打ち止め「聞いてよ黄泉川!ミサカがこの人をデートに誘ったの!なのに断られたの!ってミサカはミサカは説明してみる」

一方通行「当たり前だろうが、ガキがデートなンざ十年早えよ」

インデックス「そんな事よりお腹減ったんだよ」

黄泉川「なる程ね、それで番外個体はどうしたじゃん?」

番外個体「えっ?別にどうもしてないよ?ミサカはいつも通りだし、何も気にしてないよ!」アセアセ

芳川「どう見ても普通じゃないわよ」

インデックス「だからお腹が減ったんだよ」グギュルルルル

番外個体「いつも通りだってば、別に何もしてないし」

打ち止め「あれ?さっき雑誌読んでたよね?デートコースの特集の雑誌、ってミサカはミサカは暴露してみる」

番外個体「ちょっおチビ!違うよ!あれは載ってたお店が気になっただけで、別にデートコースなんか見てないからね!」アセアセ

黄泉川「ああさっきの、一方通行が読んでたのと同じ雑誌じゃん」

番・打「「え?」」

一方通行「てめえ黄泉川!勝手な事言ってンじゃねえ!大体あの雑誌は拾ったって言っただろうが!」

黄泉川「にしてはずっと読んでたじゃん?」

一方通行「拾ったからには、しっかり読んでから捨てようとしただけですー、別に他意はありませンー」

打ち止め「もしかしてまたデートするの!?ミサカにはダメって言ったのに!ってミサカはミサカは抗議してみる!」

番外個体「同じ雑誌……デート……、いやまさかね……期待なんて別に……」ボソボソ

芳川「面白くなってきたわね」ニヤニヤ

インデックス「お腹が減ったんだよ!早くご飯が食べたいんだよ!」ウガー

打ち止め「誰とデートする気なの!?ってミサカはミサカはあなたに追及してみる」

一方通行「だから違うって言ってンだろうが!」

番外個体「……やっぱり有り得ないよね」ハァ

黄泉川「まったく一方通行も素直になればいいのにじゃん」

芳川「その通りね」

インデックス「話しを聞いて欲しいんだよ!」

 episode36 終わり

402: 2013/02/23(土) 14:39:13.12 ID:CKU9nMXAO


 episode37 とある少女の環境変化


 【常盤台学生寮前】

黒子「当麻さん……」ポヤー

寮監「門限ギリギリだな白井」

黒子「ひゃっ!りょ寮監様!?ただいま戻りましたの」

寮監「ああお帰り」

黒子「ではこれで」スッ

寮監「まあ待て白井」ガシッ

黒子「はい!?」ビクッ

寮監「ちょっと聞きたい事があるんだが、そうさっきの少年の事だ」

黒子「あ、あれはその」アセアセ

寮監「そんなに怖がらなくてもいいだろう、何も取って喰おうという訳じゃない、詳しく聞きたいだけだ」

黒子「……(終わりましたの)」ガクッ

寮監「さあ私の部屋まで来てもらおうか」ズルズル

黒子(さようなら当麻さん、黒子はあなたが大好きでした)ズルラレ


寮監「さて、単刀直入に聞くが、あの少年はお前の何だ?」

黒子「それはその(ごまかす事はできますが)」

寮監「どうした?答えられないのか?」

黒子「……あの方は私の、恋人ですの」

寮監「ほう?この私を前にいい度胸だな、規則をしらん訳じゃあるまい」ユラァ

黒子「分かっていますの(寮監様の背後が何やら揺らいでますの)」ガクガク

寮監「分かっていてなおか、面白いな」ハハハ

黒子(目が笑ってませんの)

寮監「まあ遺言位は聞いてやろうか」

黒子「……私はごまかしたくなかったんですの、たとえ寮監様が相手でも……私の気持ちを」ブルブル

寮監「……」

黒子「私はあの方を、当麻さんを愛していますから」ガクブル

寮監「……そうか」

黒子「罰なら甘んじてうけますの、この想いを隠す位なら」ガタガタ

寮監「……ふっ、まずは震えを止めろ、お前がそこまで想っているというなら、私は何もしないさ」

黒子「寮監様?」

寮監「おめでとう白井、まあハメを外さないようにな」

黒子「ありがとうございますの!」ペコッ

寮監「だがまあ」ガシッ

黒子「あの……寮監様?」

寮監「規則は規則だからな、悪く思うなよ白井」グイッ

黒子「はぎゅっ」パタリ

寮監「……まったく、私は何をしてるんだか」ポリポリ

403: 2013/02/23(土) 14:39:41.03 ID:CKU9nMXAO


ドア「ガチャッ」

美琴「お帰り黒子って」

寮監「あいにく白井は気絶しているがな」

黒子「……」プラーン

美琴「えっとあの、黒子が何かしたんですか?」

寮監「ああとんでもない事をな」

美琴「なっ何をしたんですか?」

寮監「……白井に恋人ができたそうだな」

美琴「そっそれは」

寮監「やはり知っていたか、相手の男も知っているのか?」

美琴「あの……その」ガタガタ

寮監「……ふっ、そんなに怯えなくていい、あの少年なら多分大丈夫だろうしな」

美琴「へ?」

寮監「あの少年は結構な有名人でな、危ない目にあった女生徒を助けたり、助けた後に寮まで送ったり」

美琴「ああ……なる程」

寮監「そんな訳でな、私も何回かは話した事があるんだよ、まあ私が言うのもなんだが」

美琴「?」

寮監「かなりの朴念仁みたいだな、少ない接点でも分かるくらいに」

美琴「ええまあ」

寮監「そんな男を振り向かせた訳だな白井は、しかもあんな事まで言って」

美琴「何を言ったんですか?」

寮監「私に向かってな、あの少年は自分の恋人だと、愛しているとな」

美琴「……」ポカーン

寮監「私も呆気にとられたよ、まさかそこまで正直に言ってくるとは思わなかったからな」

美琴「黒子ったら」

寮監「でだ、私の立場上咎める必要がある訳だが、私個人としてはなむしろ応援してやりたいのさ、白井の真っ直ぐな想いをな」

美琴「……」

寮監「だが規則は規則だ、だから今後も罰を与えなければいかん、白井が起きたら伝えておけ」

美琴「はい」

寮監「今度からは私の見てない所でな、それから一度あの少年と二人で会いに来いと、白井に伝えておいてくれ」

美琴「分かりました!」ビシッ

寮監「……まったく、さっきから私らしくないな」ポリポリガチャバタン

美琴「……はあー、緊張した」グテー

黒子「うーん」

美琴「まったく無茶しすぎよ、……まあそれだけ本気って事か、頑張りなさいよ」

黒子「うーん当麻さん、危ないですの」ウーンウーン

 episode37 終わり

404: 2013/02/23(土) 14:51:36.38 ID:CKU9nMXAO
今日は以上です。
>>397久しぶりに軽く番外通行入れたんですが、あなたはエスパーですか?
ここ最近時間がとれなかったり、書いてると邪魔されたりで、なかなか書けませんでした。
とりあえず次回は未定ですがなんとか頑張ります、ではまた次回。

431: 2013/04/07(日) 14:35:45.52 ID:LRO40aWAO


 episode38 とある二人の予想外


 【常盤台女子寮】

黒子「うーん……、はっ」ガバッ

美琴「あ、起きた?痛い所とかない?」

黒子「お姉様?えっと私は……!寮監様!」アワワ

美琴「落ち着きなさい、寮監は怒ってないから」

黒子「確か私は寮監様に気絶させられて、その後はどうなったんですの?」

美琴「寮監が気絶した黒子を運んで来たのよ、それから伝言もね」

黒子「伝言ですの?」

美琴「今度からは私の見てない所で会えって、それともう一つ、一度上条さんを連れて会いに来いってさ」

黒子「当麻さんをですの?」

美琴「立場上おおっぴらには出来ないけど、応援したいからって」

黒子「では簡単なお小言辺りでしょうか?」

美琴「まあ何にしても、上条さんと相談して、なるべく早く会いに行きなさいよね」

黒子「分かりましたの」

美琴「じゃあ朝食食べに行きましょ、それから今日は風紀委員があるのよね?」

黒子「?ありますけど、それがどうかしたんですの?」

美琴「じゃあ昨日の事は、支部でゆっくり聞かせてね」ニヤニヤ

黒子「またそれですの!?」

美琴「今から楽しみね」

黒子「私は憂鬱ですの」ガクッ


 【教室】

黒子「おはようございますの」ガラッ

モブ1「おはようございます、あの……白井さん、ちょっといいかしら?」モジモジ

黒子「あらどうしましたの?」

モブ2「実は昨日見てしまったんです、白井さんと男の人が一緒に居るの」ボソボソ

黒子「へ?」

モブ1「しかも寮の前でその、キッ……キスをして」カァボソボソ

黒子(寮監様以外にも見られていたんですの!?)

モブ2「それでその、あの方はやっぱり白井さんの彼氏なんですか?」ボソボソ

黒子「……誰にも言わないで欲しいんですの」ボソボソ

モブ1「それは勿論です、私達しか知りません」ボソボソ

黒子「……あの方は私の恋人で、とても大切な方ですの」ボソボソ

モブ2「やっぱり」

モブ1「おめでとうございます」

黒子「そう言われると、ちょっと照れますの」カァ

教師「授業を始めますよー」ガラッ

432: 2013/04/07(日) 14:37:47.73 ID:LRO40aWAO


 【放課後】

黒子「はぁ……支部に行くのがこんなに憂鬱とは、またあんな風になるんですのね」スタスタ

佐天「あれ?白井さんだ」

黒子「へ?佐天さんと初春?」

初春「こんにちは白井さん、今日は瞬間移動はしないんですか?」

黒子「支部に行くのが憂鬱なんですの、今日もまたこの間のように」ハァ

佐天「だって気になるじゃないですか、何でも昨日は上条さんを名前で呼んでたとか」ニヤニヤ

初春「一体何があったんですかね?」ニヤニヤ

黒子「くっ……、今日は負けませんの、何でも話すと思ったら大間違いですの!」

佐天「その強がりがどこまで続きますかね?」ニヤリ

黒子「私は「あれ?黒子じゃないか」って、その声は当麻さん!?」

上条「今から風紀委員か?」

黒子「ええそうですの、当麻さんはここで何を?」

上条「今日は黒子が風紀委員だし、土御門達も用事があってさ、暇だからタイムセールまでぶらつこうと思って」

佐天「じゃあ上条さんしばらく時間あるんですね?」ニヤリ

上条「へ?まあそうだけど」

黒子「何だか嫌な予感が」

初春「じゃあせっかくですし、上条さんも一緒に来ませんか?白井さんとの話しも聞きたいですし」ニヤニヤ

上条「あーつまりそれって」チラッ

黒子「質問責めですの」ハァ

佐天「せっかくのチャンスですし、白井さんだけじゃなくて、上条さんからも色々聞きたいんですよ」ニッコリ

初春「変な事は聞きませんから安心して下さいね」ニッコリ

上条「はぁ……まあ分かったよ、その様子だと今日やらなくても、次に会った時に聞かれそうだしな」

黒子「ごめんなさいですの当麻さん」

上条「黒子が謝る必要は無いさ、それに黒子と一緒に居れるんだし、悪いばかりじゃないよ」ハハッ

黒子「なっ何をそんな……、私も一緒に居れて嬉しいですの」カァァ

佐天「ねえ初春、コートぬいだら寒いかな?」

初春「ここだけ暑いですね」

上条「そういえば--」

黒子「あら私も--」

初春「いつの間にか二人の世界ですね、どうします佐天さん?」

佐天「ちょっと羨ましいな、私もいつか垣根さんと」グッ

初春「……私も相手探そうかな?」ハァ


??「ん?あれは上条か?佐天も居るな、何やってるんだ?」

433: 2013/04/07(日) 14:41:38.27 ID:LRO40aWAO


初春「はいはいそこまでです!とりあえず支部まで行きませんか?」

佐天「あっそうだった、そういえば白井さん、御坂さんは一緒じゃないんですか?」

黒子「お姉様でしたら後から来ますの、学校を出る時に先生に声を掛けられてまして、先に行っておいてと言ってましたの」

上条「御坂の事だから実験や研究か?俺なら大抵は補習かなんかだな」

初春「まあ支部で少し待ちましょうか、のんびりお茶でも飲みながら」

??「おーい上条!佐天!こんな所で何やってんだ?」

初春「ひいっ」ビクッ

佐天「垣根さん!」キラキラ

上条「ちょっと話してただけだよ、垣根こそ何やってるんだ?」

垣根「今日は暇でな、適当にぶらついてた、そしたら見かけたから声掛けた」

黒子「大丈夫ですの初春?」

初春「はっはいなんとか、いきなりでびっくりしただけです」

佐天「垣根さんも暇なんですね?じゃあ垣根さんも一緒にどうですか?今から白井さんと上条さんに色々質問するんですけど」

垣根「この二人に?」チラッ

上条(できれば止めてくれ)ブンブン

垣根「……」コクッ

上条(おおっ)

垣根「じゃあまずは何から訊くんだ?」

上条「垣根ー!」ガーン

垣根「あれ?気にせずやれって事じゃないのか?」

上条「んな訳あるか!普通に考えたら止めて欲しいって分かるだろ!」

垣根「俺に常識は通用しねえ!俺はいつでもメルヘンな事に全力投球だ!」ビシィッ

上条「これのどこがメルヘンなんだよ!?」

垣根「メルヘンってのはなぁ、奥が深いが懐は浅いんだ」ウンウン

上条「上条さんには言ってる意味が分かりませんの事よ」ハァ

垣根「メルヘンは一日にして成らず!千個のメルヘンも一個から!」

黒子「無茶苦茶ですの、なんですのそのおかしな諺は」

佐天「なる程!メルヘンには日々の発見と、些細な事でも見逃さない観察力が大事なんですね」

初春「佐天さん!?」

垣根「流石は俺の弟子だな、よく分かってるな」

上・黒・初「「「何で分かったんだ(んですの(か))!?」」」

佐天「勿論ですよ、私にも常識は通用しませんから」

垣・佐「「レッツメルヘーン!」」

上条「……行くか」

黒子「ですの」

初春「佐天さんがあんなに遠くに……」シュン

垣・佐「「メルヘーン!」」バサァ

434: 2013/04/07(日) 14:44:55.27 ID:LRO40aWAO


 【風紀委員第177支部】

上条「俺が言うのもなんだけど、入ってきて良かったのか?俺達」

黒子「まあ当麻さんに関してはともかく、あちらは少々問題がありますわね」

佐天「さあ垣根さん座って下さい、初春ーお茶お願い」

初春「大丈夫大丈夫、今の垣根さんは大丈夫」スタスタ

垣根「いやーこんな風になってんだな、中に入ったの初めてだぜ」

固法「なる程、あれが佐天さんの……、でも今日はやっぱり白井さんと上条君よね」ニヤリ

黒子「あうっ、目が怖いですの固法先輩」

上条「……不幸だ」ガクッ

初春「皆さんお茶をどうぞ、……今の垣根さんは大丈夫大……、ううやっぱり怖い」ビクビク

佐天「垣根さんどうぞ!」ササッ

垣根「おうサンキューな、それじゃあそろそろ始めるか」ニヤニヤ

固法「そうね、それじゃあまずは馴れ初めからかしら?」ニヤニヤ

佐天「いやいやまずは上条さんが、白井さんのどこが好きかじゃないですか?」

初春「えっと……、昨日の事を訊くんじゃないんですか?」

佐天「まだ御坂さんが来てないじゃない、メインディッシュは揃ってからだよ初春」

固法「まあ順番に質問しましょう、じゃあまずは--」

 -----

美琴「遅くなってごめんね、今どんな感じに」ガチャ

黒子「お姉様!」

上条「助けてくれ御坂!」

垣根「待てよ上条!まだ初キッスの場所を聞いてないぜ!」

佐天「そうですよ!ちゃんと答えて下さい!」

黒子「そんなの恥ずかしくて言えませんの!」カァァ

固法「恥ずかしい場所なのかしら?」

黒子「違いますの!デートの帰りに公園ってはうあっ」カァァ

初春「白井さん相変わらず自爆してますね」ズズー

上条「さっきからずっとこんな感じなんだよ!なんとかしてくれ」

美琴「そうねわかったわ、じゃあまずは昨日の出来事を教えて、話しはそれからよ」

上・黒「「ふ……不幸だぁぁぁぁぁぁー(ですのぉぉぉぉぉー)!!」」

 episode38 終わり

450: 2013/04/08(月) 23:56:30.80 ID:kaYiAzTAO


 episode39 とある宿敵の呉越同舟


 【夕方・商店街】

上条「疲れた」ハァ

黒子「大丈夫ですの?」

上条「大丈夫だよ、まああそこまで勢いがあるとは思ってなかったけど」ハハハ

黒子「全く初春も佐天さんも固法先輩まで悪ノリして、あんな事やこんな事まで」ブツブツ

上条「まあいいじゃないか、結果的に早く帰れて、こうして一緒に晩飯食べれるんだし」

黒子「むう……、まあそうですわね、それで今日はどうしますの?」

上条「そうだなぁ、昨日はカレーだったし「ハンバーグにしようぜ!」……なあ、なんで付いてくるの?」クルッ

垣根「おうっ今日も泊めてくれよ、なんか嫌な予感がしてさぁ、家に帰りたくねえんだ」

黒子「……空気を読んでいただけます?」イライラ

垣根「俺に常識は通用しねえ、それに上条が言ってたぜ、いつでも来いよって」

上条「言ったけどさぁ、時と場合によるだろ?」

垣根「心配するな自覚はある」

黒子「尚更ダメですの!」

垣根「ほらほら早く買い物しようぜ、おろしのっけて和風ハンバーグだな」

上・黒「「はあ……」」


 【学生寮】

上条「さて着いたって、……不幸だ」

黒・垣「「……」」

一方通行「人の顔見るなり不幸だ無言だァ、人をなンだと思ってンだ?」

上条「もやし」ヒョイ

黒子「アスパラガス」ヒョイ

垣根「口リコン」グッ

一方通行「よォし全員愉快なオブジェなァ」カチッ

上条「というより何でここに居るんだ?」

一方通行「……なァ上条、今日泊めろ」カチッ

上条「お前もかよ!」

垣根「いきなり来てんじゃねえ!事前に連絡しやがれ!」

上条「そういう問題じゃねえよ!それからお前が言うな!」

一方通行「つうか何でテメエが居るンだ?かァきねくーン?」

垣根「俺も泊まるんだよ!だから帰れ!」

一方通行「テメエが帰れ!」

上条「さあ上がってくれ黒子」ガチャ

黒子「お邪魔しますの」バタン

一・垣「「……ちょっ開けろー!」」ドンドン

451: 2013/04/08(月) 23:59:38.50 ID:kaYiAzTAO


上条「つまり訳あって、家の中に居づらいから泊めて欲しいと、そういう事な」

一方通行「はいそォでーす」

黒子「いきなり来ておいてその態度はなんですの!」

一方通行「はいはい」

上条「なあ黒子、一方通行の服だけ瞬間移動できるか?」

黒子「むしろ中身だけ飛ばす方が早いですの」

垣根「全裸で街中に出現、へへへ変Oだぁぁぁ」

一方通行「その辺にしとかねェと、本当にオブジェにすンぞ!」

上条「まあ垣根も居るし今更か、今日だけだからな」

黒子「当麻さんたら甘いですの」

一方通行「ちっ、ありがとよ」

上条「じゃあさっそくハンバーグ作るか、黒子手伝ってくれ」

黒子「勿論ですの」

上条「二人は待っててくれよ」スタスタ

一・垣「「おう」」

一方通行「……で?お前何でここに居るンだ?」

垣根「何か今日は帰らない方がいい気がしてな、お前こそ家に居づらいって、何があったんだよ?」

一方通行「家の女連中がやかましいンだよ、やれデートが何だ飯が何だってよォ」

垣根「うーんよく分からん」

一方通行「……二代目鈍感王だからなァ」

垣根「?」

上条「おーい二人共、机拭いたりとかしといてくれ」

一・垣「「おーう」」


黒子「それではそろそろ帰りますの」

上条「送ってくよ」

黒子「ありがとうですの」ニコッ

上条「二人共留守番頼むな」

一方通行「おうコーヒー飲ンでるわ」

垣根「俺も紅茶飲んでるわ」

上条「じゃあ行ってくる」ガチャバタン

一・垣((……やべえ、話題が何もねェ(ぇ)))ズズー

一方通行(大体こいつと何話せってンだよ)ズズー

垣根(流石にここで戦ったらまずいよな、上条に怒られる)ズズー

一・垣((早く帰ってこい上条!))

452: 2013/04/09(火) 00:01:00.45 ID:Cy4C0blAO


黒子「当麻さん、この後少しよろしくて?」

上条「ん?何かあるのか?」

黒子「実は昨日の事、寮監に見られてましたの」

上条「へ?寮監ってたしか、御坂を瞬頃するっていうあの?」

黒子「そうですの、それで一度二人で会いに来いと」

上条「さっ流石に殺されないよな?というか黒子は無事だったのか?」

黒子「一応説明はしましたし、分かって下さいましたの、……まあ気絶させられましたが」

上条「なっ、大丈夫なのか?どっか怪我とかは」アセアセ

黒子「あの寮監はそんなヘマはしませんの、まあその分余計に恐ろしくはありますが」ブルブル

上条「黒子……よし、覚悟は決めたぞ、俺は黒子を愛してるからな、誰が相手でもそれを曲げはしない」

黒子「当麻さん」カァァ

上条「ちゃんと話せばいいだけだよな、なにも悪い事してる訳じゃないんだし」

黒子「……ですの、私も当麻さんの事愛していますの」カァァ

上条「黒子……、よし行くか」

黒子「はいですの」

 episode39 終わり

478: 2013/04/21(日) 23:20:27.11 ID:xM+WhTGAO


 episode40 とある女傑の品定め


黒子「寮監様只今帰りましたの」

寮監「白井か、御坂から話しは聞いてるか?」

黒子「はいですの、それで今日は……、当麻さんを連れて来ましたの」

寮監「ほう……、では私の部屋に行くとしよう、ここで話す訳にもいかないからな」

黒子「分かりましたの、当麻さん入って大丈夫ですの」

上条「しっ失礼します」

寮監「そんなに緊張しないで構わん、軽く話しをするだけだ」

上条「えっあっはい」

寮監「ついてこい」スタスタ

上条「よし!大丈夫大丈夫、こんなのアックアやフィアンマと比べたら……」チラッ

寮監「……」ユラァ

上条(何か寮監さんの向こう側が、歪んで見えてるー!?)ガビーン

黒子(あわあわあわ)ガタガタガタ

寮監「さあここだ、二人共入りなさい」ガチャ

上・黒「「お、お邪魔します」」ビクビク

バタリ


??「今のは……、まあ大丈夫よね……多分」オロオロ

 -----

寮監「まあお茶でも飲みなさい、安物ですまんがな」コトッ

上条「はっはい!ありがとうございます」

黒子「いっいただきますの」

寮監「だから緊張しなくてもいいと言うに、まあいい……、上条君だったな、以前ウチの生徒が世話になったな」

上条「え?あーそういえば、助けた後に何人かここまで送ったような」

黒子「当麻さん?私はそんな話しは聞いてないですの」ムッ

上条「いや大分前の話しだよ、最近はそんな事無かったし」

黒子「そうですの、ならよろしいんですの」ホッ

上条「安心してくれよ、俺は黒子一筋だからさ」ポリポリ

黒子「ひゃうっ、そっそんな突然言わないで下さいまし」カァァ

上条「いやー正直な気持ちを言っただけなんだが」

黒子「あうっ」ボンッ

上条「はははっ」

黒子「もうっ、笑わないで下さいまし!」マッカ

寮監「あーおほん」

上・黒「「あ……」」

寮監「私は別に構わんが……、そういう話しは二人きりの時にしたらどうだ?」

上・黒「「……はい」」マッカッカ

479: 2013/04/21(日) 23:22:46.85 ID:xM+WhTGAO


寮監「話しを戻そう、以前会った時に思ったのだが、君は相当に鈍感な人間のようだな」

上条「ええっ!?寮監さんまでそれを言いますか!?」

黒子「それはそうですの、なにせ学園都市一の、鈍感王ですもの」

寮監「その鈍感王を、白井が振り向かせた訳だな」

黒子「寮監様までそれですの!?」

寮監「それでだ……、白井がどうやって君を振り向かせたのか、聞いてもいいかな?」

上条「えっとその、実は告白したのは俺なんです、ちょっとしたきっかけがあって、それで黒子の事が好きだって気付いて」

黒子「あうぅ」プシュー

寮監「なる程な……、そこが少々疑問だったんだ」

上条「えっと、俺を呼んだ理由って」

寮監「……君は真面目で誠実な男のようだからな、私個人は応援してやりたいが、立場上無理なうえに、下手な前例を作ると真似する者が出かねんのだ」

上条「なる程」

寮監「それで君の覚悟を聞いてみたくてな」ユラァ

上・黒((また向こう側が歪んで))ゾクッ

寮監「どんな状況でも、白井を離さずに、一緒に居る覚悟はあるか?」ユラァ

上条「……はい、断言します、俺は一生黒子だけを愛します」キリッ

黒子「ふわわわわ」ボボボンッ

寮監「……そうか、違えるなよ上条、もし破ったら私は容赦しないからな」

上条「はい!」

黒子「一生愛し、愛し愛愛……」プシュー

寮監「……何とかしてやれ上条」

上条「おーい黒子!しっかりしろ!戻ってこーい!」

黒子「えへへ、私も当麻さんが」カァァモジモジ

上条「黒子さーん!?」

 -----

黒子「失礼しましたの、少々取り乱しましたの」マッカッカ

上条「ははは」

寮監「まあとりあえず私の話しは終わりだ、外で心配してる奴を安心させてやれ」

上条「外?」ガチャ

美琴「わわっ」ドテッ

黒子「お姉様!?」

寮監「盗み聞きとは感心しないな御坂、ちょっとお仕置きが必要か?」

美琴「ひいっ」

寮監「冗談だよ、今日はもう部屋に帰りなさい、上条君も早く帰るんだぞ」

上・黒・美「「「はい!失礼します!」」」ガチャバタン

寮監「……二人共いい顔をしていたな、……鬼の寮監か、もう少しみんなに優しくした方が……、そうすれば私にも……」

 episode40 終わり

480: 2013/04/21(日) 23:24:06.59 ID:xM+WhTGAO


 episode40.5 とある幕間の牽制合戦


 【学生寮・上条の部屋】

一方通行(遅ェよ!何やってンだよあの三下は!ちっコーヒー無くなりやがった)スクッ

垣根(いやいやコーヒー飲みすぎだろ!もう15杯目だぞ!?いくら気まずいからってよぉ、って紅茶無くなった)スクッ

一方通行(コイツ何杯飲む気だァ?もう8杯目だろ?しかも紅茶ばっかり飲みやがって、まさか俺への当てつけのつもりか?)チラッ

垣根(しかしどんだけコーヒー好きなんだよ、紅茶に飽きてきたけど、コーヒー飲みにくいんだよ!このコーヒー馬鹿が!)チラッ

一方通行(さっきからチラチラと、言いたい事があるならはっきり言いやがれ!)ズズー

垣根(何だよチラチラ見やがって、……ああそうか俺がイケメンだからか)ズズー

一方通行(何か今急にムカついたな、やっぱり実力行使で追い出すか?)チラッ

垣根(しかし何話せばいいんだ?もう気まずいってレベルじゃねえぞ?)チラッ

一・垣((だからチラチラ見るなよ!何か言えよ!))ズズー

一方通行(あっコーヒー無くなった)スクッ

垣根(飲むの早すぎだろ!?)ズズー

一・垣((上条!早く帰って来い!頼むから!))

 -----

土御門(何だか上やんの部屋から、妙なプレッシャーを感じるにゃー)

 episode40.5 終わり

495: 2013/04/30(火) 15:31:08.05 ID:PEBFP3IAO


 episode41 とある悪党の珈琲談義


 【常盤台学生寮前】

上条「じゃあな黒子、明日もよろしくな」

黒子「はいですの、おやすみなさい当麻さん」

上条「ああお休み黒子」クルッ

黒子「あっ当麻さん……その」モジモジ

上条「?なんだ?どうかしたのか?」

黒子「……その……、お別れのキ……、いえ何でもんっ」チュッ

上条「これでいいかな?」カァァ

黒子「あう……、お、おやすみなさいですの」カァァ

上条「ああお休み黒子」


寮監「全くあいつらは、私の見ていない所でやらんか」コソコソ


 -----

上条「……明後日のデート、あんまり人目につく場所は避けるべきかな?でも今更な気もするし」スタスタ

コーノフネーヲコイデイケー

上条「ん?電話?何だ土御門かもしもし?」ピッ

土御門『おい上やん!今どこに居るんだ!?俺がどんな目に、って止めろ!俺が何をしたって言うんだ!?止め……!』プツ ツーツーツー

上条「土御門?おい土御門?くそっ何があったんだ?とりあえず土御門の部屋に!」ダッ


 【学生寮】

上条「おい土御門!いるのか?」ピンポーン

シーン

上条「くそっどうすれば」

土御門「かっ上やん」ガチャ

上条「土御門!?何で俺の部屋に?」

土御門「上やんに用事があったんだにゃー、でも部屋に居たのは……」

一方通行「遅ェぞ三下ァ!」

垣根「気ま……暇すぎて氏ぬ所だったぜ」

土御門「……こいつらだったぜよ」

上条「あーうん、何かごめんな」

土御門「居心地が悪すぎて、胃が痛くなったにゃー」

一方通行「つゥちみかどくゥゥン!どォいう意味ですかァ?そいつはよォ!」カチッ

垣根「俺達に喧嘩売ってんのか?」バサァ

土御門「何でそうなる!?そんな事は言ってないだろう!?」

上条「いや土御門、言葉遣いが変……いや、むしろ普通なんだが」

496: 2013/04/30(火) 15:33:01.98 ID:PEBFP3IAO


一方通行「……まァいい、それよりも三下、コーヒー飲ませろ」カチッ

垣根「まだ飲むのかよ!?20杯は飲んだだろ!?」

一方通行「うっせェ!テメェも紅茶ばっかし10杯も飲ンでンじゃねェか!」

上条「落ち着け二人共、とりあえずコーヒーは淹れてやるから」

土御門「……さすが上やんだぜい、この二人相手に物怖じしないとは」

上条「それで?土御門は俺に何の用だ?」

土御門「ああ大した事じゃないんだにゃー、単に明後日の上やんのデートについて、ちょっと訊きたかったんだぜい」

上条「……何でだよ」

一方通行「いや問題はそこじゃねェな」

垣根「だな、ここで大事なのは」

一・垣「「何でデートの事を黙ってたん(ン)だ?上条(三下)!」」

上条「何でお前らに言わなきゃいけないんだよ!どっちも前科持ちだろうが!」

一・垣「「……」」フイッ

上条「自覚はあるみたいだな」

土御門「この二人が何をしたんだにゃー?」

上条「それは言わないでおくけどな(下手に話したら土御門が悪ノリして、この二人に殺されそうな気がするし)」

一方通行「まあいい、とりあえずコーヒー淹れろ」

上条「はいはい、ちょっと待ってろよ」スタスタ

垣根「じゃあ俺もついでに、……紅茶にするか」スタスタ

土・一「「……」」

土御門「えっと……、それじゃあ俺は帰るにゃー」スクッ

一方通行「おい土御門」

土御門「何だ?」

一方通行「……ありがとよ」

土御門「……一方通行がお礼を言った……だと?おのれ魔術師!」

一方通行「うっせェぞ!俺が言ったら何か問題があンのか?」

土御門「いや大丈夫だにゃー、だが何の礼だ?」

一方通行「……気にすンな、こっちの話だァ」

土御門「?まあいい、おい上やん!俺は帰るぜい!また明日なぁ」スタスタガチャバタン

上条「おうまたなって、もういないし、ほら一方通行コーヒー」

一方通行「ン」グビグビ

垣根「そろそろ風呂にするか」

一方通行「俺は最後な」

上条「おう分かった、じゃあ垣根から」

垣根「行ってくるぜ!」

497: 2013/04/30(火) 15:35:23.61 ID:PEBFP3IAO


一方通行「……なあ、最近どうだ?うまくいってンのか?」

上条「ん?黒子とならうまくいってるぞ」

一方通行「まァそうだよな、さっきオマエの事を名前で呼んでたしなァ」

上条「まあまだ色々やらないといけないけどな」

一方通行「親に紹介すンのか?」ズズー

上条「……それなんだよな、俺の両親は多分大丈夫だけど、黒子の両親への挨拶がなぁ」ウーン

一方通行「はっ、贅沢な悩みだなァおい」

上条「……まあどんな事を言われようが、黒子と別れたりなんて絶対にしない、それだけは確実ですよ」

一方通行「……ご立派、さすがヒーローだな」ズズー

上条「そういう一方通行はどうなんだ?番外個体の……いや美和さんの事、どうなったんだ?」

一方通行「……あ、コーヒー無くなった、上条コーヒー淹れろ」ズズ

上条「このタイミングで!?あーもう、カップ渡せ」スタスタ

一方通行「……これでも感謝してるンだぜ、三下にもな」ボソリ

上条「お待たせ、ほらコーヒー」

一方通行「ン……」

垣根「出たぜ上条!」ダダッ

上条「お?じゃあ入るか、先に寝ててもいいぜ垣根」スタスタ

垣根「……何の話し?」

一方通行「……三下があれからうまくいってるかって話しだよ」

垣根「それなら今日ネタを仕入れたぜ、特別に聞かせてやるよ、まず昨日--」

一方通行(コーヒーうめェ)ズズー

垣根「--なんだぜって、コーヒー飲んでんじゃねえよ!」

一方通行「あァ?コーヒー馬鹿にすンのか?」

垣根「んな事言ってねえよ!」

一方通行「上っ等だァこらァ!コーヒーの素晴らしさを三日三晩かけて叩き込ンでやる!」

垣根「徹夜!?ていうか何?お前三日も泊まる気!?」

一方通行「まず始めにコーヒーとは--」

垣根「勝手に始めんな!」



上条「両親に挨拶……やっぱり正月かな?黒子の実家か俺の実家か、どっちがいいかな?」


 episode41 終わり

498: 2013/04/30(火) 15:37:24.89 ID:PEBFP3IAO


 episode41.5 とある幕間の食虫植物


 【学生寮】

アニキーデンワダゾーアニキー ピッ

土御門「なんだアレイスター?」

アレイスター『土御門、君に頼みがある、上条当麻に土曜日の予定を確認してみてくれ』

土御門「そんなの素直に答えはしないだろう、それにさっきから、……上やんの部屋から異様なプレッシャーが」

アレイスター『では頼んだぞ』プツ

土御門「アレイスター?おいアレイスター!ちっあいつめ……仕方ないか」スタスタガチャ

ピンポーン ダレダヨ

土御門(ん?今何か……嫌な予感が)

垣根「いらっしゃい!……誰だ?どっかで見た気がするけど」ガチャ

一方通行「誰だよ?ン?土御門じゃねェか」

土御門「なっ!?一方通行に垣根帝督!?(何でこの二人が上やんの部屋に居る!?)」

一方通行「ちょうど良かったぜェ」ガシッ

垣根「さっきから話題が無くてな」ガシッ

土御門「しまっ!?」

一方通行「テメェが話題を出しやがれ!」ズリズリ

垣根「一名様御案なーい!」ズリズリ

土御門「なっ離せっ!お前たちハエとり草か何かか!?」ズリズリ

バタン




 episode41.5 終わり

土御門「終わるな!誰か助け--」

 終わり

552: 2013/07/05(金) 20:39:24.54 ID:LkcCM84AO


 episode42 とある邂逅の使い走り


上条「おーい出たぞって、何だこれ?」

一方通行「であるからして、コーヒーに含まれるカフェインはってもう出たのか」

垣根「上条さん!助けて!助けて下さい!一方通行を止めて下さい!」ドゲザ

上条「え?本気で何?」


一方通行「じゃあ風呂入るわ、先に寝てていィぜ」

垣根「助かった……マジで氏ぬかと思った」

上条「一方通行のコーヒー講座か……、考えただけで頭が痛くなりそうだ」

垣根「だよなぁ……」

上条「……そろそろ寝る準備するか、布団出すの手伝ってくれ」

垣根「あいよ!今日も俺のお泊まりセットが活躍するぜ!」バッ

上条「相変わらずどこから……、あれ?何か気のせいか?この間と色が違わないか?」

垣根「ふっよく気付いたな、実はこいつはこの間とは別物!新しく手に入れた、お泊まりセット12色バリューセットの一つ!ホワイトさんだ!」ババッ

上条「12色……、また泊まりに来いよ」グスッ

垣根「何でまた泣くんだ?」

上条「とりあえず布団敷いて、一方通行には悪いけど、俺がベッド使わせてもらうか」

垣根「上条の家だし、気にすんなって」

上条「さてとそれじゃ寝るかな、お休み垣根」

垣根「おうお休み」



一方通行「ふィーいい湯だったぜ」スタスタ

一方通行「ン?もう寝てンのか……俺も寝るかァ」ゴソゴソ

一方通行「……お休み」ボソッ

上・垣「「お休み」」

一方通行「起きてンじゃねェか!この三下共がァ!」

上条「寝てます」

垣根「完全に熟睡中です」

一方通行「オーケイ喧嘩なら買ってやンよ」カチッ

ギャー サンシタガァッ ソゲブッ



土御門「何も聞こえないぜい、俺には何も聞こえないんだにゃー」

553: 2013/07/05(金) 20:42:59.01 ID:LkcCM84AO


上条「ん?もう朝か、ふぁーぁ……おーい一方通行、垣根起きろー」ボー

垣根「おーうおはよう」

一方通行「ンー上条ーコーヒー」フワァ

上条「おうっと、あー何かダルいな?疲れでも溜まってるのかな?」

垣根「昨日は誰かさんのせいで寝るのが遅くなったしな」

一方通行「なンだ?朝っぱらからケンカ売ってンのかァ?」

上条「はいはいケンカすんなって、とりあえず朝飯にしようぜ」

一・垣「「おーう」」

 -----

上条「さてと学校行くかな」

垣根「俺もちょっとぶらつくかな」

一方通行「俺は留守番しててやるよ、ありがたくおもいな」ゴロン

上条「いやいや一方通行さん?留守番は要りませんよ?つうか帰らないのか?」

一方通行「一回帰ってもやることがねェよ、そもそもまたこっちに来ンのが面倒くせェ」

上条「今日も泊まるのかよ!?まあ泊まるのはともかく、一回家に帰っておけよ」

一方通行「帰ンのダリィ」

上条「……美和さんに心配かけるなよ?」

一方通行「……ちっ、分かったよ一回帰って来る」ムクリ

上条「おう、じゃあな二人共」

 -----

上条「さてと改めて学校に、ん?」フラッ

上条「おっとっと、あーやっぱり疲れてんだな、……明日はデートだし気をつけるか」

 -----

 【学校】

青ピ「なぁ上やん、今日はどないしたんや?何か元気がないみたいやけど」

上条「ん?ちょっと体がダルい感じがしてな」

土御門「おいおい明日は愛しの彼女とデートだぜい?大丈夫か?」

上条「大丈夫だよ、熱がある訳じゃないし、ただ疲れが溜まってるんだろ」

土御門「ならいいけどにゃー」

青ピ「彼女さんとデート、くうっ!上やんめえっ!爆発せえ!」

吹寄「上条、体調が悪いならこのパンをやろう、これ一つで一日分の栄養素をとることが出来るわよ」

上条「……味は?」

吹寄「……さあ食べなさい!」

上条「目をそらすなよ!明らかに不味かったんだろ!」


姫神「私の出番。これだけ?」

554: 2013/07/05(金) 20:47:41.20 ID:LkcCM84AO


 【放課後】

上条「さてと公園にって、メール?黒子からか?」アーメーフラレーコイニフラレー ピッ

土御門「何かあったのかにゃー」

上条「何か呼び出しくらったらしい、少し遅れるってさ、分かったっと先に買い物を済ますか」ピッピッ

土御門「俺も買うものがあるから一緒にいくぜい」

上条「おお分かったっとと」フラ

土御門「おいおい本当に大丈夫か?」

上条「うーん……まあ早めに買い物を済ませれば、多分大丈夫だろ」

土御門「不安だにゃー(それに彼女の呼び出しの方も気になるな、上やんとの関係がバレたか?)」チラッ

上条「今日は何にするかな?鍋もいいしまたカレーか、おでんもありか?」ウーン

土御門(まあいずれにしても、今の上やんには言わない方がいいだろうな、無理して倒れそうだ)

 【スーパー】

上条「やっぱり鍋かな?しっかり暖まって」

浜面「あれ?大将じゃないか?」

上条「ん?浜面か、買い物か?」

浜面「ああ鮭弁と鯖缶とまあ他にも色々とな、大将は晩飯の材料か?」

上条「まあな、今日は鍋にしようと思ってさ」

浜面「鍋かいいなぁ、今度家もやるかな、せっかくだしみんな呼んで鍋パーティーでもするか」

上条「いいなそれ、楽しみにしてるよ」

土御門「まったくだぜい」

浜面「あれ?土御門もいたのか?」

上条「どこ行ってたんだ?」

土御門「ちょっと野暮用だぜい、それよりも鍋パーティーならちょうどいいんじゃないか?」

浜面「何がだ?」

土御門「上やんの彼女の紹介だにゃー」

浜面「へー……へ?彼女って、上条彼女が出来たのか!?」

上条「ああそういえば、まだ言ってなかったな」

浜面「おいマジかよ、てっきりあと三年はかかると思ってたぜ、それで?相手は誰だ?あのシスターか?それとも超電磁砲か?」

上条「どっちも違うよ、というか何故その二人?」

浜面「だってシスターは一緒に住んでたし、超電磁砲はあの通り丸分かりだし」

土御門「気付いてなかったのは上やんくらいだにゃー」

上条「何も言い返せない」ガクッ

浜面「それで?違うって事は相手は誰「当麻さーん」って?」

上条「おお黒子、もう終わったのか?」

黒子「はいですの!当麻さんに早く会いたくて、瞬間移動で目一杯飛ばしてきましたの」

土御門「あれがそうだぜい」

浜面「ん?あの子どっかで見た気が?」

555: 2013/07/05(金) 20:49:43.54 ID:LkcCM84AO


黒子「あら?当麻さん、こちらの方はどなたですの?」

上条「ああ紹介するよ、こいつは浜面仕上、俺の友達だ」

浜面「浜面です、大将にはいつもお世話になってます」ペコ

上条「それでこっちがさっき言ってた俺の彼女、白井黒子だ」

黒子「白井黒子ですの、こちらこそ当麻さんがお世話になってますの」ペコ

浜面「いやーしかし、大将がこんな可愛い彼女捕まえるとはなぁ」

上条「まあな、そういえばさっき話してたんだけど、今度鍋パーティーをやらないかって、それで黒子も来てくれないかな?俺の彼女だって紹介したいから」ポリポリ

黒子「勿論行かせていただきますの、当麻さんの彼女……ふふっ」ニコッ

浜面「おうおう熱いねー、羨ましいぜ」

上条「お前だって彼女居るだろ」

浜面「一緒に買い物してるのが羨ましいんだよ、俺も滝壺と来るようにするかな」

土御門「……ふん、俺には舞夏がいるからいいんだにゃー」

黒子「当麻さんの友達……、他にどんな方がいらっしゃるのでしょうか?「どっどいて下さい!」へ?」

上条「危ない黒子!」グイッ

黒子「ひゃっ」バシャアッ

上条「大丈夫か黒子?」ポタポタ

黒子「私は大丈夫ですの、でも当麻さんが」

上条「なーにこれくらいはっはっはっくしょん!あれ?」

店員「すみません!今すぐタオルをお持ちしますので」

土御門「そういえば上やん、体調くずしてたんだったにゃー」

浜面「それでずぶ濡れはマズくないか?買い物は俺たちが済ませておくから、急いで帰った方がいいぞ大将」

上条「ああ悪い、頼めるか」

黒子「当麻さんは私が」

土御門「頼んだぜい」

店員「どうぞタオルです!」

黒子「どうもですのさあ当麻さん、行きましょう」

上条「ああはっくしょん」


土御門「……体を暖めるなら寄せ鍋かにゃー?」

浜面「栄養のあるものがいいよな」

土御門(上やん明日のデート大丈夫か?)


 episode42 終わり

556: 2013/07/05(金) 20:50:09.98 ID:LkcCM84AO


 episode42.5 とある幕間の質疑応答


 【常盤台・教室】

黒子(さて授業も終わりましたし、いつもの公園に)スクッ

先生「白井さんちょっといいかしら?」

黒子「え?私が何か?(まさか当麻さんとの事が?)」

先生「少し時間を貰えるかしら?確認したい事があるのよ」

黒子「……分かりましたの、待ち合わせがありますので、遅れるとメールしても?」

先生「あらそうだったの?ごめんなさいねすぐにすむから」

黒子「では失礼して(まだ決まった訳ではありませんわね)これで大丈夫ですの」ピッピッ

先生「じゃあ行きましょう」

 -----

黒子「それで聞きたい事というのはなんですの?」

先生「実はlevel4以上の生徒を対象に、簡単なアンケートをとっているのよ」

黒子「アンケートですの?」

先生「校則に関する物よ、まあ以前から色々と違反やら何やらあったから、もう少し緩くしてもいいんじゃないかとか、生徒達から声もあがっていたから」

黒子「それで見直しを?」

先生「まだ決まった訳じゃないけど、ある程度は反映されるかもしれないわ、それじゃ始めるわよ」

黒子「はいですの」

 -----

先生「じゃあ最後の質問ね、校外での服装について、私服での外出を望むかしら?」

黒子「そうですわね、たまには私服で歩きたくなりますの」

先生「そう分かったわ、協力ありがとうね、もういいわよ」

黒子「では失礼しますの」スタスタガチャパタン

先生「ふむふむ……、なる程ね」ピッピップルルルルガチャ

先生「今終わりました、やはり予想通りですね、……はい分かりました」ピッ

先生「さてと……次は誰だったかしら?」

 episode42.5 終わり

577: 2013/07/26(金) 23:50:11.10 ID:GGtWx4EAO


 episode43 とある少女の看病作戦


 【学生寮前】

黒子「しっかりしてくださいまし当麻さん、もうつきましたわ」

上条「あーありがとう黒子、えっと鍵は」ゴソゴソ

一方通行「おう上条、早かったじゃねェか」

黒子「あら白もやしさんですの?申し訳ありませんが、今はあなたの相手はしていられませんの」

一方通行「そんなに愉快なオブって何だ?よく見りゃァ随分と辛そうじゃねェか」

上条「あーと一方通行か、ちょっとな……ん、あったあった」スッ

黒子「失礼しますの、はいどうぞ当麻さん」カチッガチャ

上条「おうありがとな黒子」

黒子「とりあえず着替えてベッドに、あなたも手伝ってくださいな」

一方通行「ちっしょうがねェな、おい上条氷枕はあンのか?」

上条「そこの戸棚に」

一方通行「ン……これか、ちょっと待ってな」

上条「ああ……」

黒子「着替えは適当でもよろしいですの?」

上条「あー黒子、流石に恥ずかしいから、風呂場で着替えてくるよ」ゴソゴソ

黒子「分かりましたの、では私は何か温かいものでも」

上条「ありがとな、じゃあ着替えてくる」スタスタガチャバタン

黒子「えっと今ある材料は」スタスタ

一方通行「どうだ?大丈夫そうか?」

黒子「どうでしょうか?ここまで少し距離がありましたので」

一方通行「何があったンだ?」

黒子「スーパーの鮮魚コーナーで、店員さんが転んでバケツの水が」

一方通行「なる程なァ、……よしこれでいいな、俺はコンビニ行ってくる、アイスか何か買ってきてやるよ」スタスタ

黒子「ありがとうですの、野菜はありますし簡単なスープ辺りでしょうか?それともお粥の方が?」

上条「あー寒かった」ガチャ

黒子「あっ当麻さん、スープとお粥のどちらにしますの?」スタスタ

上条「そうだな……、とりあえずスープで頼む」モゾモゾ

黒子「分かりましたの、それとこれが氷枕ですの」

上条「ありがとう、一方通行は?」

黒子「コンビニに行くそうですの」

上条「そっか、ならすぐに帰ってくるはっはっくしょん!」

黒子「すぐに作りますから、当麻さんは熱を計ってから、少し寝ててくださいな」

上条「ああそうさせてもらうよ」

黒子「さてと、まずは野菜から」

578: 2013/07/26(金) 23:52:30.32 ID:GGtWx4EAO


黒子「ふむ……、まあこんなものでしょうか?当麻さん出来ましたの」カチャ

上条「ん?ああ……ありがとう」ムクリ

黒子「調子は如何ですの?」

上条「体がダルいな、それと熱は38.7℃だった」

黒子「大分高いですわね、とりあえずスープを飲んだら、もう少しお休みになってくださいまし」

上条「ありがとう黒子、お皿とスプーン貸してくれ」スッ

黒子「は……」ピタッ

上条「黒子?」

黒子「……えっと……その、今当麻さんは体調を崩してますの、もしひっくり返したりしたら大変ですの」カァ

上条「へ?ああまあそうだな、不幸な上条さんならあり得る話しだよな」

黒子「ですから!ここは私がたっ……食べさせて差し上げますの」カァァ

上条「へ?あのー黒子さん?それってつまりもしかして」

黒子「あ……あーん」スッ

上条「……」

黒子「あの……当麻さん?早く食べて欲しいですの」カァァ

上条「あっああ、あーんっ……うんうまい(味なんて分かんねー)」カァァ

黒子「それは良かったですの、はいあーん(思い切ってやってみましたが、思った以上に恥ずかしいですの)」カァァ

上条「ああ、あーん」カァァ

 -----

上条「ごちそうさま」カァァ

黒子「お粗末様ですの」カァァ

上条「えっとじゃあ、もう少し寝てるよ」モゾモゾ

黒子「私はお皿を片付けてきますの」カチャカチャ

上・黒((恥ずかしい……でも嬉しい(ですの)))

黒子「さてと……さっさと洗ってしまいましょう、……当麻さん大丈夫でしょうか?できれば私が様子を看たいのですが」ゴシゴシ

黒子(門限破りはまだしも、流石に無断外泊はマズいですの、……でも当麻さんの事は寮監様も知ってますし、説明すればなんとか)ジャー

黒子(とりあえずお姉様には連絡しておいて、当麻さんの様子を見てから決めましょう)カチャカチャ

黒子「これでよし……後は、タオルを……タオル……そうですの」

 -----

上条「ん?」ムクリ

黒子「起きましたの当麻さん、具合は如何ですの?」

上条「少し楽になったかな、黒子のおかげだよ」

黒子「そっそんな事は……それよりも、汗をかいてるんじゃありませんの?」

上条「ああまあな」

黒子「でしたら、私が拭いて差し上げますの」

上条「拭いてってえっ?」

579: 2013/07/26(金) 23:54:34.86 ID:GGtWx4EAO


上条「えっいやそれは、流石に恥ずかしいんですが」カァ

黒子「それは私もですの、こういう時に病人は、黙って言うことを聞いていればいいんですの」カァ

上条「うーん……、分かったよじゃあ上だけ」ヌギヌギ

黒子「じゃあ拭きますの(とっ当麻さんが上半身裸で)」カァァ

一方通行「買ってきたぞ」ガチャ

上・黒「「へ?」」

一方通行「あァ?……あーなンだ、ごゆっくり」パタン

上条「ちょっ待て一方通行!」

黒子「誤解ですの!そういうのじゃないんですの!」

 -----

一方通行「ンだよ、体拭いてただけならそう言えよな」カコッグイッ

上条「体調悪いのに、そんな事考えてる訳ないだろ?なぁ黒子」

黒子「えっええもちろんですの」ゴシゴシ

黒子「さあ終わりましたの」チャプン

上条「ありがとな」モゾモゾ

黒子「では片付けてきますの」スタスタ

一方通行「……なァ、本当に意識してなかったのか?」

上条「……黙秘権を主張します」フイッ

一方通行「はっそォかよ」グイッ


黒子(当麻さんの裸……、すみません当麻さん、私完全に下心がありましたの)ガクッ

 -----

一方通行「俺はそろそろ帰るわ」

上条「今日も泊まっていくんじゃなかったのか?」

一方通行「流石に今日は泊まれねェよ」チラッ

黒子「えっと……、どなたか当麻さんの看病をしていただけると助かるんですが」

一方通行「テメエがやればいいだろォが」

黒子「ですが外泊はちょっと、門限もありますし」

一方通行「それは自分で何とかするンだな、じゃあな上条」ガチャバタン

黒子「……」ムムム

上条「黒子?俺は大丈夫だぞ?そっちは寮の規則もあるしな」

黒子「……ちょっと待ってて下さいな」スタスタガチャバタン

上条「黒子……、できれば泊まっていって欲しいけど、流石に常盤台の規則は厳しいよなぁ」

580: 2013/07/26(金) 23:56:34.18 ID:GGtWx4EAO


黒子「お待たせしましたの」ガチャバタン

上条「いや全然、門限とかは大丈夫か?」

黒子「……許可がおりましたの」ニコッ

上条「へ?」

黒子「寮監様が当麻さんの看病をするのならと、特別に許可をしてくださいましたの」

上条「という事は」

黒子「私が付きっきりで、当麻さんを看病しますの」

上条「おおそうか、そいつはありがたいぜ」

黒子「では晩御飯の準備を……と、そういえばあのお二方に買い物を任せたんでしたわね」

上条「じゃあのんびり待つか」

黒子「そうですわね、何かして欲しい事はありませんの?」

上条「今は少し楽になったし、黒子も休んでてくれよ」

黒子「分かりましたの」ポスッ

上条「えっと……、何故にベッドの脇にお座りになられてるんでせうか?」

黒子「それは……、少しでも当麻さんの近くに居たいんですの」カァ

上条「おふ……」カァ

黒子(それに今日は初めてのお泊まりですの……、もしかしたらあんな事やそんな事も……って何考えてますの!?
そもそも当麻さんはそんな事が出来る体調ではありませんの、いえ体調が万全ならという訳ではありませんが、とにかく私はその看病の為に居る訳で……。
まあ殿方の部屋……、それも当麻さんの部屋に泊まるなんて……、なんだか意識したら、きゅっ急に緊張してきましたの)ドキドキ

上条(何か表情が色々変わるな、何を考えてるんだ?……しかし黒子が俺の部屋に泊まるのか……。
くうっ体調さえ完璧なら、って違うだろ!黒子はまだ中学生だぞ俺!そもそも俺がこんな状況だから、看病の為に泊まっていく訳で、そんな事は……だあっ!考えるな俺!)モンモン

黒子「当麻さん?どうかしたんですの?」

上条「あっいや何でもないぞ、ちょっと考え事してただけだ」アセアセ

黒子「何かあったらすぐに言ってくださいまし」

上条(そうだよな、黒子は俺を心配して泊まっているんだしな、もう変な事は考えるな!)

黒子(当麻さんどうしたのでしょうか?ちょっと気になりますの、やはり変な事なんて考えないで、しっかり看病しないといけませんの)

上・黒((……そういうのはまた今度……、って違ーう!(違いますの!)))

 episode43 終わり

581: 2013/07/26(金) 23:58:09.64 ID:GGtWx4EAO


 episode43.5 とある幕間の特別許可


 【常盤台学生寮】

美琴「うーんする事がないわね、門限まではまだ時間があるし、立ち読みにでも行こうかしら、ん?」

サガシモノハナンデスカー ピッ

美琴「もしもし黒子?どうかしたの?」

黒子『あっお姉様、実は先程当麻さんがスーパーで水を掛けられてしまって』

美琴「えっ大丈夫なの?」

黒子『今はとりあえず、当麻さんの家で休んでもらっていますの』

美琴「そう……、とりあえず寮監には私から説明しておくから、上条さんの事よろしくね」

黒子『もちろんですの、ではまた後程』ガチャ

美琴「大丈夫かしらね?まあ黒子がついてるし心配いらないとは思うけど、スーパーで水かぶるって何があったのかしら?」ウーム

美琴「まあいいか、それよりもまずは寮監に言っておかなきゃ」スタスタ

 -----

寮監「なるほど……、分かったそういう事ならいいだろう」

美琴「ありがとうございます、それじゃあ失礼します」スタスタ

寮監「……風邪か」

 -----

プルルルル ガチャ

寮監「はい、こちらは常盤台学生寮ですが」

黒子『あっ寮監様、白井ですの』

寮監「なんだ白井か、御坂から話は聞いている、門限に関してはあまり気にするな」

黒子『ありがとうございますの、その事でちょっとご相談があるんですが』

寮監「何だ?」

黒子『実はその……、当麻さんを一人にするのが不安なので、その……私が看病してさしあげたいのですが』

寮監「つまり外泊の許可が欲しいと?」

黒子『はい』

寮監「……今回だけだぞ、次は無いと思え」

黒子『はい!ありがとうございます!それでは失礼しますの』ガチャ

寮監「……はぁ、鬼の寮監も随分と甘くなったものだな」スタスタ

 -----

美琴「明日はどうしようかな?佐天さん達とどっか行こうかしら?」

コンコン ガチャ

寮監「御坂居るか?」

美琴「えっはいいます!何か用ですか?」

寮監「ああ実は白井がな、看病の為に向こうに泊まる事になった、それを伝えにな」

美琴「えっ黒子が?」

寮監「今回だけだがな、私からはそれだけだじゃあな」スタスタバタン

美琴「黒子ったら、……また聞かないといけない事が増えたわね」ハァ

 episode43.5 終わり

621: 2013/11/10(日) 03:01:49.97 ID:QyD+QbFAO
あんまり書けなかった、とりあえず投下します。

622: 2013/11/10(日) 03:04:13.37 ID:QyD+QbFAO


 episode44 とある検温の額合わせ


黒子「……遅いですわね」

上条「浜面も買い物してたし、他にもどっか寄ってるんじゃないか?」

黒子「まあ今日はおっ……お泊まりですから、別に遅くても構わないのですが」カァ

上条「あっああそうだな」カァ

上・黒「「……」」

上条「あーなぁ黒子」

黒子「はっはいなんですの?」

上条「今日は本当にありがとな、助かったよ」

黒子「そんな……恋人として、当然の事ですの」

上条「恋人か……、そうだな……黒子が風邪ひいたら、おれもこうするだろうしな」

黒子「あら……常盤台の寮に泊まるおつもりですの?」

上条「あっいや……それはさすがに無理……か?」

黒子「ですわね」クスッ

上条「まあとにかく、こうやって看病してくれて、とても嬉しいよ」ニッ

黒子「あぅっ、もっ勿論ですの!」カァァ

上条「ははっ真っ赤だぞ黒子」

黒子「なっうぅ、当麻さんは意地悪ですの」ムゥー

上条「いやぁ黒子が可愛いからついな」

黒子「むっむぅぅ……ずるいですの」カァァ

上条「はははっ」

黒子「むぅ……!そうですの」ニヤリ

上条「ん?どうした?」

黒子「そろそろ熱を計りましょう」スクッ

上条「ん?ああそうだな、じゃあ体温計を」

黒子「い、いりませんの」

上条「へ?」

黒子「これで十分ですの」スッピトッ

上条「え?(こっこれはまさか!)」

黒子「ふむ……まだ熱がありますわね」

上条(おっおでこで熱をっ)

黒子「あらどうしましたの?なんだか余計に熱が上がってますわよ?」クスクス

上条「おまっ、この状況じゃ「お邪魔するぜい」ガチャりま……」

土御門「……」

黒子「……」

浜面「ん?どうしたんだ?早く入……」

土・浜「「ごゆっくり」」パタン

上・黒「「誤解だ(ですの)ー!」」

623: 2013/11/10(日) 03:08:22.91 ID:QyD+QbFAO


土御門「本当によかったのか?上やん」

浜面「なんなら後30分くらい、時間潰してくるぜ?」

上条「だから違うっての!熱を見てただけだよ!」

土御門「まあそういう事にしておくぜい」

浜面「安心しな大将、誰にも言わないからよ」

上条「だあっかあっらあっ」

黒子「……ぅぅぅ」マッカ

土御門「まあいいぜい、俺達はこれで帰るにゃー」

浜面「俺も帰らないとな」

上条「浜面はまだしも、土御門は隣だし飯くらい食ってけよ、黒子の作る飯はうまいんだぜ」

土御門「魅力的な話だが、遠慮しておくぜい、二人でいる方が嬉しいだろうしな、まあ一人だと大変だろうから、夜は俺が見にきてやるにゃー」

上条「ああいや、一人じゃないから大丈夫だ」

土御門「ん?まさか一方通行や垣根がまた来るのか?」

浜面「は?何その空間、居るだけで氏にそうだな」

土御門「まったくだぜい、おかげで今日もまだ胃が……」

浜面「えっ?マジでなの?」

上条「一方通行はさっき帰ったし、垣根も今日は来ないだろ、今日泊まるのは黒子だよ、なあ黒子」

黒子「ひぇっ?え?ああはいそうですの、当麻さんの看病をしなければいけないので」

土御門「ほうほう」ニヤニヤ

浜面「ふーんほーんへー」ニヤニヤ

上条「何だよ二人共、そのにやけ面は」

土御門「いやいや別に、なあ浜面」

浜面「そうそう別になぁ、何でもないぜ」

上・黒「「?」」

土御門「まあ一言だけ言っておくにゃー、二人共ほどほどにな」

上条「何もしねえよ!」

黒子「そうですの!大体当麻さんは風邪をひいてますの!」

土御門「おやおや?俺は何をとは言ってないぜい?」ニヤリ

上・黒「「あっ」」

浜面「いったい何を想像したんだ?」ニヤニヤ

上・黒「「いやその」」マッカ

土御門「まあこの辺で、邪魔者は退散するにゃー」ガチャ

浜面「またな大将!」バタン

上・黒「「……」」チラッバッ

上・黒((きっ気まずい(ですの)!))

624: 2013/11/10(日) 03:10:49.22 ID:QyD+QbFAO


上条(あの野郎なんて事しやがっ……ん?待てよ?黒子もアレを浮かべて……いやいや待て待て、仮にそうでも中学生だっての!)

黒子(あぅぅ……当麻さんと、ま……まあ恋人ですし、そりゃあそんなのも考えますの、さっきの反応ですと当麻さんも同じようですし)

上・黒「「……」」チラッバッ

上条(あーくそっ!何か……何か話題を、空気を変える話題を)

黒子(このままではさすがに、何か話題が……空気を変える話題を)

上条(何か……ん?買い物袋?あっ)

黒子(何かありませんの……あら?買い物袋が……そうですの)

上・黒「「晩御飯……あっ」」

上条「えっと頼めるか?」ポリポリ

黒子「ええ、作りますの」クスッ

上条「ああじゃあよろしく頼む」

黒子「はいですの」スクッ

上条(ふうーなんとか空気が戻ったかな?)

黒子(これでお互いに、落ち着けそうですの)

上条(後は待つだけか、……さすがにもうそんなに眠くないな、かと言って何かする事がある訳じゃないしなぁ)ウーン

黒子(当麻さんはお粥でしょうか?でもお鍋で暖まるのもありですわね)ウーン

上条(むむむ……やっぱり黒子のエプロン姿はいいな)

黒子(うーん……やはりここは、お鍋にしますの)


 episode44 終わり

651: 2014/01/23(木) 18:22:12.65 ID:iNwzutqAO


 episode45 とある少女の脳内会議


トントントングツグツ

上条(やっぱり眠れないな、さっきので完全に眠気が飛んだな)

黒子「フーフンフフフーン」トントントン

上条(まだ時間がかかるだろうし、こんな時スフィンクスがいれば)

黒子「フンフンフフフーン」カチャカチャ

上条(いや待てよ?病気の時にペットがいると良くないんだっけ?病状が悪化……いやペットに移るからだったか?)ハテ

黒子「そろそろでしょうか?」クルクル

上条(どっちだったか?いや別に大丈夫なんだっけ?むしろ心配して寄ってくるとかなんとか)

黒子「良さそうですわね、残りはバットに入れて」ヒョイヒョイ

上条(まあどっちでも、今いないから関係ないか)

黒子「出来ましたの」スタスタ

上条「おっもう出来たのか?」

黒子「ほとんど材料を切るだけですので、それよりも体の方はどうですの?」

上条「ああ問題ないと思うぜ」

黒子「……そうですの?ですが……」

上条「いやいや大丈夫だって、食べるくらいは何の問題も」

黒子「いえ!心配ですの、ですから……その……あーん」スッ

上条「……えっと黒子さん?まさか晩飯もでせうか?」

黒子「はっ早くして下さいまし」カァァ

上条「あっああ……んむっ、うん美味いよ」カァァ

黒子「よっ良かったですの、さあどんどん召し上がって下さいな」スッ

上条「ああ……んむっ」

 -----

上条「ごちそうさま」マッカ

黒子「おっお粗末様ですの」マッカッカ

上条「いやあ……美味かったなぁ」ハハハ

黒子「えっええ……かっ片付けてきますの」カチャカチャスタスタ

上条「あっああ」

黒子(すっ少し強引でしたかしら?まあ誰も見ていませんし、ちょっとくらいはいいですわよね)カァァ

上条(……やっぱり恥ずかしくて、味が分からなかった……いやまあ美味かったのは確かだけど)カァァ

653: 2014/01/23(木) 18:27:14.66 ID:iNwzutqAO


黒子「さて……お風呂はどうしますの?」

上条「ん?ああまあ、体調が悪い訳だし、入らない方が」

黒子「当麻さん?それは間違いですのよ?」

上条「え?でも風邪ひいた時は昔から」

黒子「それは昔のお風呂場が寒かったからですの、湯船が温かくても周りが寒い、昔のお風呂はそんなでしたのよ」

上条「そうか……寒い所で服を脱ぐからかえって風邪が悪化したのか」

黒子「実際はお風呂に入って、体をしっかりと温めた方が早く治りますの」

上条「なるほど……じゃあ風呂場をある程度温めて、湯冷めとかしないようにすればいいんだな」

黒子「そうですの、更に言えば風邪をひいたらお風呂に入らない、なんて言うのは日本くらいかと」

上条「そっか、じゃあしっかり温まっておくか」

黒子「ええそうする……!」

この時白井黒子に電流が走る!上条当麻は風邪をひいている……つまり一人での入浴は100%安全とは言えない。
更に言えばすでに食事等を手伝っている以上、ここで入浴の手伝いを申し出るのは決しておかしい事ではない!(はず)。
あくまでも念の為、何かあった時の為であり、別にやましい事など何もない!

ここまで僅か0.5秒、level4の頭脳をフル回転させ、達した結論は……。

黒子(って!私はな・に・を!考えていますの!流石にそれはマズいですの!当麻さんに断られる可能性100%ですの!)カァァ

ギリギリで理性が勝ったのだった。

上条「黒子?どうかしたのか?」

黒子「いっいえ、私がお風呂を準備してさしあげますので、しっかり温まってくださいまし」スクッ

上条「おうありがとな」

黒子「では少しお待ちくださいな」スタスタ

上条「着替えの用意位は自分でしとくか」

黒子「……はぁぁぁ……、私の意気地なし……例え断られるにしても、言うだけ言えば良かったですの」ハァ

……理性が勝った……はず?

黒子「ああ……当麻さんとお風呂……あぅ」カァァ

654: 2014/01/23(木) 18:30:19.63 ID:iNwzutqAO


黒子「……」スタスタ

黒子「……」ピタッチラッ

黒子「……」スタスタ

黒子「……」ピタッチラッ

黒子「……あそこには当麻さんが……裸の当麻さんが……」カァァ

黒子「……今からでもお背中を流しに行けば、いえですが……今日は水着も持っていませんし」ブツブツ

黒子「……ですがこんなチャンスはなかなか……いえでもそれが原因で体調が悪化したら……」ウーン

黒子「……」

黒子「よし!決めましたの!」

上条「何をだ?」

黒子「ひゃう!?とっ当麻さん!?いつの間に!?」

上条「いや今上がった所だよ、しっかり温まってきたぜ」

黒子(よく見れば当麻さんがお風呂に入ってから、もう30分も経ってますの……気が付きませんでしたわ)

上条「それじゃあちょっと早いけど、湯冷めしない内に寝るかな」

黒子「そっそうですわね……!あっ私もお風呂に入ってきますの」

上条「おうって……でもよく考えたら、黒子の着替えが無いんだよな?」

黒子「ご心配なく!近くのコンビニで下着を買ってきますの、服は当麻さんのを貸していただければ問題はありませんの」

上条「そうか?じゃあスウェットか何か、まあ適当に選んでおくか」

黒子「ではちょっと行って来ますの」

上条「あっそうだ、ちょっと待ってくれ」

黒子「?どうかしましたの?」

上条「えっとここに……あったあった、ほら黒子これ」チャリ

黒子「鍵?まさかこれ」

上条「この部屋の合い鍵、黒子は俺の恋人だからな」ポリポリ

黒子「当麻さん……ありがとうございますの」ニコッ

上条「あっでも……よく考えたら、黒子には別に必要ないか?瞬間移動があるし」

黒子「いくら当麻さんのお部屋でも、そんなはしたないマネはしませんの」

上条「そっか?まあいい……とにかく黒子が持っててくれよ」

黒子「はいですの、では行ってきますわ」

 -----

黒子「確かこっちにコンビニが」ヒュン

黒子「……」チラッヒュン

黒子「……ふふっ」チャリヒュン

655: 2014/01/23(木) 18:31:56.30 ID:iNwzutqAO


黒子「ただいま帰りましたの」カチャ

黒子「当麻さん?」

上条「……」スゥ

黒子(寝てますわね……では今の内にお風呂に……当麻さんが入ったお風呂に)カァァ

黒子(はっ違いますの!別に変な意味はありませんの!ただ私もお風呂に入らないといけないだけで、普通にお風呂に入るだけですの)スタスタ

黒子(……当麻さんの入ったお風呂)カァァ

 -----

黒子(ふぅ……いいお湯でしたの)ホッコリ

上条「……」スゥ

黒子(よく見たら布団が敷いてありますの、当麻さんたら……)スタスタ

黒子「おやすみなさいませ当麻さん」チュッ

上条「……」

黒子「何だか恥ずかしいですわね、私ももう寝ましょう」モゾモゾ

上条「……」

黒子「……」

上条(黒子が風呂から出た音で目が覚めたが、何か言い出せない雰囲気だな)カァァ

黒子「……ぅん……当麻さん」スゥ

上条(……寝付けないかも……)


 episode45 終わり

681: 2014/03/31(月) 23:32:52.20 ID:oa1nULM80


 episode46 とある少女の完全勝利


トントントン

上条「ん?朝か?」

トントントン

上条「この音……あっそうだ」ムクッ

黒子「あら当麻さん、おはようございますの」トントントン

上条「おはよう黒子、朝飯か?」

黒子「ええ、もう出来る所ですの、当麻さんは体の具合はいかがですの?」サッサッ

上条「んー……問題なさそうだな、黒子のおかげですっかり元気だよ」

黒子「それは良かったですの、でも大事をとって今日は家で大人しくしていましょう」スタスタ

上条「いや大丈夫だって、今日はせっかくのデートなのに」

黒子「それが原因でぶり返したりしたら、目も当てられませんの」

上条「うっそれは……悪いな黒子、こんな事になっちまって」

黒子「別に当麻さんが悪い訳ではありませんの、それに……その」

上条「ん?」

黒子「当麻さんと一緒ならそれだけで私は幸せですの」カァァ

上条「黒子……」カァ

黒子「おっ……お味噌汁がっ、今朝食の準備をしますの!」カァァスタスタ

上条「……うん、俺今幸せだな……」


黒子「あぅぅ……私何だか恥ずかしい事を……うぅ……」カァァ

682: 2014/03/31(月) 23:36:20.81 ID:oa1nULM80


上条「ごちそうさま」

黒子「お粗末様ですの」

上条「うーんやっぱり黒子の飯は美味いなぁ」

黒子「ふふっ、ありがとうございますの」

上条「そう言えばこの後は黒子はどうするんだ?」

黒子「?今日はここで、当麻さんと一緒にいるつもりですが」

上条「ああいやそうじゃなくて、一度寮に帰っておいた方がよくないか?」

黒子「それもそうですわね……お姉様や寮監に昨日の御礼もしなくては」

上条「おかげで俺も元気になった訳だし、俺の分も御礼言っておいてくれるか?」

黒子「分かりましたの、では洗い物を終えたら一度寮に顔を出して来ますの」

上条「ああ分かった」

黒子「その後また来ますので、待っていてくださいな」

上条「のんびりとしてるよ」

黒子「ええ、それではまずは洗い物を」スクッスタスタ

上条「うーん黒子がいない間何してようかな?」

 ーーーーー

黒子「それでは行ってきますの」

上条「ああ気をつけてな」

黒子「はい、ではまた後で」パタン

上条「ふーむ……本でも読むか……」

コーノフネーヲコイデイケー

上条「ん?電話?誰だろ?……もしもし」ピッ

上条「あっはいそうです……本当ですか!分かりました……はい、じゃあ明日……はい」ピッ

上条「よし!これで後は……」

683: 2014/03/31(月) 23:38:50.98 ID:oa1nULM80


黒子「当麻さん!お邪魔……」ガチャ

上条「おういらっしゃい黒子……どうした?」

黒子「いえ……ちょっと、改めてただいま帰りましたの」ニコッ

上条「えっあー、うんお帰り」

黒子「ふふっ」

上条「急にどうしたんだ?」

黒子「いえ……昨日の夜は当麻さんが寝てましたから、お帰りと言って貰いたくて」モジモジ

上条「ああそっか」

黒子「それにその……、私にとっては当麻さんのいる場所が、もう自分の家の様なものですし」カァァ

上条「おふっ」カァァ

黒子「えっと……とりあえず、……どうしましょうか?」カァァ

上条「あっああそうだな、とりあえずトランプでもやるか?」カァァ

黒子「そうですわね」カァァ

上条「それじゃあーー

 ーーーーー

ーー何でだ?ちっとも勝てない」ガクッ

黒子「ふふっ、また私の勝ちですわね」

上条「くそう……ポーカーで一度もワンペア以上にならないなんて……不幸だ」

黒子「本当にスゴいですわね」クスッ

上条「はぁ……あっそうだ、なあ黒子」

黒子「何ですの?」

上条「来週のさ……金曜日って、会えるかな?」

黒子「!勿論ですの!その日は風紀委員もありませんし、丸一日フリーですの」

上条「そうか……じゃあ金曜日にまたデートしてもらえるかな?」

黒子「分かりましたの、楽しみにしてますわ当麻さん」

上条「ああ!今度は風邪なんかひかないさ」

黒子「ふふっ」クスッ

上条「ははっ」

フフフアハハ

 episode46 終わり

731: 2014/12/31(水) 20:07:53.53 ID:kqtx9J5WO


 episode47 とある少年の下準備


上条「ごちそうさま」

黒子「お粗末様ですの」

上条「美味かったよ黒子」

黒子「ふふっ、ありがとうですの」

上条「うーんやっぱりいいなぁこういうの」

黒子「そうですの?」

上条「そりゃそうさ、こんな可愛くて料理も上手い彼女なんて、上条さんは幸せ者ですよ」ウンウン

黒子「とっ当麻さん!そんな事言われますと……恥ずかしいですの」カァァ

上条「俺は恥ずかしくないぞ、本音だからな」

黒子「もう!あら?もうこんな時間ですの、そろそろ帰りますの」

上条「送り……たいけどさすがに」

黒子「させませんわよ?」ジトー

上条「はい……」

黒子「まぁそのお気持ちは嬉しいですけども、今日ばかりは家に居て下さいまし」

上条「分かったよ、それじゃあな黒子……デート出来なくてごめんな」

黒子「……まぁ二人で一緒にいることがデートなら、今日はデートと言えるのでは?」

上条「むっ確かにそうかもしれない、あれか?お家デートって奴か?」

黒子「ええまぁ、そうなるのではないかと」

上条「……やっぱり黒子は可愛いな」

黒子「だから!もぅ……恥ずかしいですの」カァ

上条「悪い悪い」

黒子「全く……では当麻さん、今日はこれで……来週の金曜日、楽しみにしてますわ」

上条「ああ俺もだよ」

黒子「ふふっでは」ガチャパタン

上条「……よしっ、色々準備しないとな」

732: 2014/12/31(水) 20:34:25.42 ID:BOkIEAQB0


 ーーーーー

黒子「今日も平和ですわね、些か退屈ではありますが……まぁ私達が暇なのは良いことですの」

ガヤガヤ サンドイッチ デアル

黒子「特に問題無しと、あら?あれは」ヒュン

上条「さてと……これでいいかな?」スタスタ

黒子「当麻さん!」ヒュン

上条「うおって黒子か、脅かすなよ」

黒子「あらごめんあそばせ、それよりも体の調子はどうですの?」

上条「問題ないぞ、黒子のおかげですっかり元通りだよ」

黒子「なら良かったですの、所でセブンスミストで何をしてましたの?」

上条「ん?あぁちょっと買い物をな」ヒョイ

黒子「買い物?何を買ったんですの?」

上条「それは内緒」

黒子「あら、何だか怪しいですの」

上条「その内分かるさ」

黒子「むぅ……まぁいいですの、当麻さんの事は信頼してますから」

上条「それは俺もだぞ」

黒子「ふふっ、今は警邏の途中ですので、名残惜しいですがこのあたりで」

上条「あぁ頑張ってな黒子」

黒子「ええそれでは」ヒュン

上条「またなー」

黒子「こんな所で当麻さんに会えるなんて、今日はいい日ですの」

黒子(でも買い物って何なのでしょうか?)

733: 2014/12/31(水) 20:44:22.12 ID:BOkIEAQB0


 ーーーーー

上条「……ふぅ危ない危ない、バレる所だったな……まぁこれで準備はOKだし、後は当日を待つだけか、ん?」

一方通行「げ……三下かよ」

上条「一方通行がここにいるって事は、お前もか?」

一方通行「ちっめンどくせェな」

上条「そんな反応するなよ」

一方通行「ンで?体はどうなンだ?」

上条「もうすっかり元通りだよ、黒子のおかげさ」

一方通行「はいはいノロケ頂きましたー」

上条「お前の方はどうなんだよ?」

一方通行「……ちっうるせェなァ」

上条「ふーん……まぁお前も頑張れよ」

一方通行「喧しいわ」

上条「じゃあな一方通行」

一方通行「おゥ」

上条「……アイツも上手くいくといいな……いや上手くいくか、まず間違いなく」スタスタ


 episode47 終わり

755: 2015/03/01(日) 00:17:15.96 ID:v4N0sFX9O


 episode48 とある権力の有効活用


黒子「ただいま戻りましたの」

美琴「お帰り黒子、今日は早かったわね」

黒子「ええ、特に問題もありませんでしたので」

美琴「ふーん」

コンコン

美琴「ん?」

『御坂、白井二人ともいるか?』

黒子「寮監様?」

美琴「はいいます!」

寮監「少しいいか?」ガチャ

黒子「何か御用ですの?」

寮監「ちょっとした連絡があってな」

美琴「私達にですか?」

寮監「そうだ、この間行われたアンケートを覚えているか?」

美琴「アンケートって、確か制服の着用の義務とか校則について聞かれた奴ですか?」

寮監「そうだ、それでアンケートの結果を受けて、条件付きでだが校則の緩和などを試すらしい」

黒子「校則の緩和ですの?」

寮監「まぁ簡単に言えば、私服での外出や外泊などの部分だな」

美琴「本当ですか!?」

寮監「本当だ、他にもいくつかあるらしいが、主にこの二つがお前たちに関係する事になる、具体的な説明もするが、時間は大丈夫だな?」

美・黒「「はい」」

756: 2015/03/01(日) 00:53:11.42 ID:v4N0sFX9O


寮監「まず私服での外出についてだが、知っての通り常盤台では外出時の制服着用が義務付けられている、それを学生証の所持と新たに発行する常盤台のエンブレムを身に付ける事で、私服での外出を許可するという事だ」

美琴「エンブレムですか?」

寮監「要は制服の代わりだな、バッチか何かはまだ分からないが、そのエンブレムを胸または肩に付けるのが制服着用と同じ意味になる」

黒子「それならあまり制限はされませんわね」

寮監「もっとも各行事や、風紀委員の活動などは今まで通り制服着用が義務付けられるがな」

美琴「つまり普段の外出時のみって事ですね?」

寮監「そうなるな、それとこのエンブレムはlevel4以上かつ成績優秀な一部の生徒にのみ配られるそうだ」

黒子「level4以上ですの?寮監様が私にも話したという事は、私もその中に含まれているんですの?」

寮監「そういう事だな、それと外泊についてだが、こちらも同じ生徒にのみ許可される事になる」

美琴「外泊したいときにきちんと連絡すればいいんですか?」

寮監「まさか、これは事前に許可を申請しておく必要がある、多少時間がかかる事もあるかもしれんからな、数日……最低でも2日以上前には申請するように」

黒子「数日……」

寮監「まあ私は立場上こういう事はあまり言ってはいけないが、白井には渡りに船という奴だな」

黒子「へ?」

美琴「今度からデートは私服でいけるしね?」

黒子「あっいえそれは」

寮監「申請が通れば泊まりがけも可能だからな」

黒子「あぅ……」カァ

美琴「良かったわね?黒子?」ニヤニヤ

黒子「お二人とも意地が悪いですの」ムー

757: 2015/03/01(日) 01:08:36.93 ID:v4N0sFX9O


寮監「だが言うまでも無い事だが、これはあくまで試験的なものだからな?何か問題があればすぐに元に戻す事になる」

美琴「ちゃんと常盤台の生徒らしく振る舞えと言うことですか?」

寮監「そうだ、白井もあまり羽目を外しすぎるなよ?」

黒子「はいですの」

寮監「つまらん問題を起こして、せっかくの私服や泊まりを無くしてはつまらんだろう?」ニヤニヤ

黒子「うっ……」

寮監「まぁとりあえず連絡事項は以上だ、おそらく明日の授業の後にでも、更に詳しい説明があるだろうからしっかりと聞いておくように、いいな?」

美・黒「「はい!」」

美琴「でもずいぶんと早いですね?アンケートなんてついこの間だったのに」

黒子「そうですわね、今までは頑なに校則を変えなかったのに」

寮監「まぁな私も疑問は残るが、だが決まった以上はとやかく言っても仕方ないからな、お前たちこそ問題など起こすなよ?」

美琴「はい分かりました」

黒子「肝に銘じておきますの」

寮監「ん、では私はこれで失礼する」ガチャパタン

美琴「しっかし本当に急に決まったわね、まぁ私達には嬉しい事だけどね」

黒子「そうですわね、お姉様私ちょっと電話をしてきますの」 

美琴「はいはい、上条さんによろしくね」

黒子「うっ……何故バレてますの?」ガチャパタン

美琴「そりゃバレるわよ……」

758: 2015/03/01(日) 01:15:28.67 ID:v4N0sFX9O


 ーーーーー

アレイスター「ふむ……どうやら間に合ったようだな、色々と手を回した甲斐があったな」

土御門「全く……おかげで大分苦労したぞ?」

アレイスター「まぁいいではないか、これで今まで以上に……フッフッフ」

土御門「……あとは上やんが上手くやればいいが」

アレイスター「そこまで気にする必要はあるまい、それよりも次の作戦だ」

土御門「今度はなんだ?」

アレイスター「デートの邪魔をしないように、スキルアウトを全員事前に捕まえておいて」

土御門「だからやりすぎだアレイスター!」


  episode48 終わり

759: 2015/03/01(日) 01:27:49.51 ID:v4N0sFX9O
  次回予告


ある者は戦い

美琴「邪魔をしないで!」

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御坂妹「狙撃準備OKです、とミサカはお姉様に報告します」

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ある者は暴れ

番外個体「みんな氏んじゃえー!」

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一方通行「てめェら全員!愉快なオブジェ決定だァ!」

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ある者は求め

垣根「俺は!俺はまだ!自由でいたいんだ!」

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佐天「逃がさない!絶対に逃がしませんよ!」

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心理定規「ふふっありがとう」

 ーーーーー

ある者はサンドイッチを売り

アックア「そこまでなのである」

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ある者は言葉を紡ぎ

上条「聞いてほしいことがあるんだ」

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ある者は……

黒子「私は……私もですの」

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想いを告げる


 次回episode編最終回

 lastepisode とある○○の○○○

   乞うご期待

760: 2015/03/01(日) 01:28:29.71 ID:IY4LEly4O
乙です

762: 2015/03/01(日) 05:35:34.75 ID:0XtA8iDH0
楽しみにしてる
いつでも歓迎しよう


763: 2015/03/01(日) 07:55:32.54 ID:2nFgM9NuO

引用: 黒子「私とデートしていただけますか?」 上条「ああ喜んで」