澪「（うわ！！なんだこれ！！嘔吐！嘔吐！え…、何だろう？人の…、顔？）」

矢神「目を覚ました！玲奈ちゃん！私だよ？わかる？」

澪「（間違いない！人の顔だ！なんだこれは！！！この立体感…。まだ吐き気が…。）」

珠里奈「大丈夫？」

澪「（目覚めた！目覚めた！！いや…、感動している場合ではないな…。）」

澪「う、うん。大丈夫だよ。っていうかあなたたちは誰ですか…？」

矢神「ひどいよ玲奈ちゃん！メンバー忘れるなんて…。」

珠里奈「しょうがないよ。まだ意識が完全に戻ってないのかも…。」

澪「（人がいっぱいいる…。誰だか思い出せない。どうかしてしまったんだろうか…。）」

澪「（いや！私には律や唯、ムギや梓っていう仲間が確かにいた！！私はこの子たちのことを知らないよ！！）」

澪「私は『れな』じゃない！律は？唯は、ムギは、梓はどこにいるんだ！？」

一同「え…！？」

澪「パパは！？ママは！？」

玲奈母「れなちゃん、大丈夫…？」

澪「！？　この人は私のママはじゃない！！っていうか私は『れな』じゃない！！」

医者「記憶に障害が起きているようですね。念のためもう一度精密検査をしてみる必要があります。」

医者「もしかすると手術の必要があるかもしれません。エチゾラムを出しておきましょう。」

ナース「わかりました。」

一同「……。」

澪「（検査？薬？手術？私はいたってまともだ！まずいことになる…。）」

澪「あ！思い出したよ！私は『れな』だ！みんな…、びっくりさせてごめんね！」

珠里奈「……。本当に大丈夫？玲奈ちゃん…。」

澪「大丈夫だよ。ありがとう！えーと、だれだっけ？」

珠里奈「珠里奈だよ。」

澪「あ、そうだ！じゅりなちゃん。」

矢神「よかった～。心配したよ。」

高柳「これで公演も大丈夫そうだね！」

澪「こ、こうえん？」

木下「うん。明日からセンチュリーホールだよ。」

澪「ホール？あ、ああ。ライブのことね…。」

マネ「明日は１３曲踊るから無理は禁物ね。」

澪「え、ええええええ！！？？おどるの！！？？」

矢神「おどらなかったらなにするの？」

澪「そ、そうだよな！踊らなかったら私たちの存在価値ないし！」

マネ「でも明後日から新曲のレコーディングがあるからあんまり無理はしないでね。」

澪「れ、レコーディング！？踊って演奏もしちゃう感じなのか！？」

矢神「なに言ってるんですか。歌のレコーディングだよ。」

澪「そうだよね～。今回もインディーズでやるんだっけ～？」

マネ「玲奈ちゃんもそういう冗談言うんだ。あはは。」

マネ「今回もオリコン10位以内目指せるって秋元さんが言ってたわよ。」

澪「そうですよね～。（オリコン10位ｗｗｗｗってか『秋元さん』ってだれだよｗｗｗｗうはｗｗｗｗｗｗ）」

秋山家！

ジリリリリリリリリリリリリリリリ！

玲奈「う…、ん、朝？」

澪母「澪ちゃ～ん！朝よ～！」
玲奈「（え？『みお』って誰？）」

澪母「律ちゃんが迎えに来てるわよ～！」

律「澪～！遅刻するぞ～！部屋入るぞ！」

ガチャ

玲奈「あ、あの…、なんていうか…。すみません…。」

律「んあ？昨日のことか。もう気にしてないって！」

律「っていうか澪が寝坊とか珍しいな。早く着替えて学校行くぞ！」

玲奈「あ…、はい…。（高校卒業したはずなんだけどな…。）」

（着替え中）

律「よーし！！走るぞぉーーー！！」

玲奈「あ、はい…。（なんかノリの良い世界だな…。）」

教室！

唯「おはよ～。あれ？澪ちゃんなんか痩せた？」

律「ほんとだ。制服ぶかぶかだな。おい。」

玲奈「あ…、えっと、ダイエットしたの！」

紬「え？どうやってそんなに痩せたの？教えて！？」

ガラガラ

さわ子「みなさんおはようございます。」

さわ子「それでは出席をとります。秋山さん。（あれ…、なんかおっOいちっちゃいわね…。）」

玲奈「……。（私は誰なんだろう…。）」

風子「秋山さん！」ヒソヒソ

玲奈「え、あ、は、はい！」

律「…。」

放課後！

律「それじゃあ学園祭も近いし練習するか！」

梓「律先輩からそんなこと言うなんて珍しいですね…。」

律「中野ー！！」

玲奈「あ、あの…、私は何をやれば…。」

唯「澪ちゃん、ベース以外の楽器やりたいの？珍しいね。」

玲奈「（え！！？？ベース！？）そ、そう。私はベースだよね。」

律「よーし！カレーからな！ワン、ツー！」

テッテッテッテーテーレレー♪

律「ちょっとまった。リズムもベースラインもめちゃくちゃだなおい。」

紬「連休明けだし、なんだかやつれてるみたいだし仕方ないんじゃないかしら。」

梓「っていうか本当に澪先輩なんですか？」

玲奈「（え…！？）」

唯「でもおでこの後退具合から言って澪ちゃんで間違いないと思います！隊長！」

律「うん！そうだな！」

玲奈「（え、え～！！？？）」

律「じゃあ次はふでペンな！ワン！ツー！」

テーテーテ、テーテレレーテテー、テテテテー♪

玲奈「ふでペン、ふふ～♪」

ズコー！！

律「おい！ｗｗｗｗ」

玲奈「え？なんかまずかったですか？」

紬「まずいっていうかその…。」

唯「なんかカエルみたいな声だね！」

玲奈「…。」シュン

律「今日はもうやめといた方がいいんじゃないか？」

さわ子「おっOいもちっちゃいしね…。」

律「さわちゃんいたのかよ！」

玲奈「いや、大丈夫です！」

紬「でも歌も演奏も調子悪いなら無理しないほうがいいんじゃないかしら。」

玲奈「…。あ！でも、ダンスができます！」

律「10年近く付き合ってて、初めて聞いたぞおい！ｗｗｗ」

三次元世界！センチュリーホール開演前！


観客「」ザワザワザワ…

澪「（うわー…。学園祭より人がいっぱいだあ…。無理無理無理…。）」

観客「じゅりなー！！」「れなちゃーん！！」

澪「（結構人気者なんだな…。っていうかなんか男の人のファンとか怖いよ…。）」ガクガクブルブル

矢神「玲奈ちゃんが緊張するなんて珍しいね。」

澪「いやいやいやいや！ぜ、ぜ、ぜ、全然大丈夫だよ！」

珠里奈「玲奈ちゃん。」

澪「はい？」

珠里奈「今日も楽しい舞台にしよ！」ニコ

澪「うん。そうだな！」

開演！

観客「」わーー！！！

テー、テテテー、テテテテー♪

http://www.youtube.com/watch?v=50tdxFws5x4


矢神「あ、あれ？玲奈ちゃんの動きがなんか変…。」

珠里奈「……。」

観客「（なんか一人だけおっさんみたいだな…。）」

テーテテー♪

珠里奈「今ー、防波堤で、膝を抱えて、近づいた波を数えてた～♪」

観客「じゅりなー！」

澪「僕はー、その隣で、邪魔するように、わざと話しかけたら～、肩をぶたれた♪」

観客「（なんか歌うめええええｗｗｗｗｗｗ）」

観客「（っていうか玲奈ちゃんの服なんかピチピチすぎじゃね？）」

観客「（っていうかなんかおっOいでかくね？）」

ごめんね、summer～♪

～公演終了～

澪「……。」

木下「なんか玲奈ちゃん笑ったまま気絶してない？」

高柳「うん、そうだねｗ」

楽屋！

スタッフ「お疲れ様～。」

澪「（短い人生だったな…。）」

珠里奈「どうしたの？そんなに落ち込んで。」

澪「いや、もう、ダンスとか最低だったし…。」

珠里奈「でも歌はすごく評判良かったみたいだよ！！」

澪「ありがとう。珠里奈さんのアドバイスがあったおかげです。」

珠里奈「『さん』はやめてよ、玲奈ちゃんより年下なんだし。」

澪「あ、ああ。そうだよね。こ、今年でいくつなんだっけ？（年下なんだ！？ずいぶん落ち着いてるな。）」

珠里奈「まだ１３歳だよ！」

澪「（え、えええええええ！！！！？？？？中学生！！？？？）」

珠里奈「どうしたの？」

澪「そ、そうだよね…。お誕生日はお祝いしようね！」

矢神「玲奈ちゃん！珠理奈ちゃん！カウントダウンTV始まってるよ！」

高柳「私たち何位だろうね？」

テレビ「今週の３位は！SKE48の…、」

一同やったーー！！

テレビ「２位は！AKB48の…、」

木下「さすがだね～。」

珠理奈「しょうがないよね～。」

テレビ「そして！１位は！！放課後ティータイム！！」

澪「（え？え？えええ～～～～～！！！！？？？）」

矢神「またアニソン～？ってあれ…？」

澪「ん！？」

矢神「玲奈ちゃんなんかこの『澪ちゃん』っていう子に似てるよね。」

澪「（そうです、澪ちゃんですｗｗｗ）」

珠理奈「かわいいよね～。」

木下「でもこの子、学園祭でドジしちゃってパンツ見せちゃうんだよね。」

澪「（そ、それは…/////）」

高柳「あー！知ってる！『ああああああゲロ吐いちゃううゲロ吐いちゃうよおおお』って言う子だよね？」

澪「（なんだよそれｗｗｗ）」

矢神「違うよ～。「否めないｗｗｗｗｗ否めないｗｗｗｗｗｗ」って言う子だよ。」

澪「（それも違うから！！ｗｗｗｗｗ）」

２次元世界！放課後！

律「よーし！文化祭近いし練習するぞ！」

玲奈「あれ？今日はスタジオ行くんじゃないの？」

唯「え？なんで？」

玲奈「なんでって部室が工事中で使えないから。」

律「んあ？何言ってんだ？」

律「よーし！部室行くぞー！」

さわ子「その部室なんだけど…、使えないの。」

唯「さわちゃん。」

律「っていうか預言者！？」

紬「どうして分かったの？澪ちゃん。」

玲奈「（しまった！）」

玲奈「え、と、その…、ちゅーん（´・ω・`）」

唯「（なんだろ…、なんか殴りたい…。）」

スタジオ！

律「よし！練習するか！どの曲からやるか？」

梓「新しい曲も練習しなきゃですよね。」

玲奈「じゃあ『U＆I』とかどうかな？」

唯「え？なにそれ？」

玲奈「あ、そっか。（しまった。この後できる曲か！）」

紬「どうしたの？」

玲奈「あ、えーと、ちゅーん（´・ω・`）」

律「おい…。」

秋山家！

ブブブッ！ブブブッ！（ケータイ）

玲奈「あ！律っちゃんからだ。」

from：律
題名：無題
本文：
大丈夫か澪？
今日もなんかいつもと違ったし、最近疲れがたまってるんじゃないか？
澪が体調崩しちゃったら元も子もないし、無理はしないでゆっくり休めよ！

玲奈「律っちゃんはやっぱり優しいな…。返信しておかないと！」

田井中家！

ブブブッ！ブブブッ！（ケータイ）

律「お、メール返ってきた！」

from：澪
題名：(よ・ω・る)
本文：
澪です(・ω・)

大丈夫だよ！律っちゃんが優しくしてくれれば元気１００倍の澪ちゃんなのですヽ(*・ω・*)ノ
文化祭も近いし、練習がんばらないとね(｀・ω・´)

唯ちゃんみたいにみかん食べて、風邪ひかないようにします。笑っ
律っちゃんも無理はしないでねp(*・ω・*)p

(み・ω・お)


律「律『ちゃん』て…。ていうかなんかむかつく顔文字だなおい…。」

三次元世界！スタジオ！

マネ「珠理奈の歌取りが終わったら次は玲奈ちゃんだから準備しといてね。」

澪「あ、はい！」

澪「（歌の録音なら顔も見られないしなんとか無事こなせそうだな…。）」

矢神「玲奈ちゃ～ん。差し入れだってさ！いっしょに食べよ！」

澪「あ、ありがとう。ってか辛っ！！！（っていうか人に食べれる辛さじゃないよ！）」

高柳「え？玲奈ちゃんが言うほど辛いの？私はそんなに辛いもの食べられないけど。」

木下「玲奈ちゃん辛いの大好きだもんね。」

澪「（え？玲奈ちゃんっていじめられてるの？）」

澪「う、うん。ありがとう。（歌う前にこんなに辛いもの食べたら本当にゲロ吐いちゃうよ…。）」

珠理奈「玲奈ちゃん、お疲れ！」

澪「あ、ああ。お疲れ様。」

珠理奈「大丈夫？慣れてきた？」

澪「『慣れてきた』？え？なんのこと？ずっとやってるんだから大丈夫だよ。あはははは。」

珠理奈「無理しないでね。」

澪「全然大丈夫だよ！」

珠理奈「……。」

珠理奈「……。」シクシク

澪「！？ど、どうしたの？」

珠理奈「うん、何でもない！」グスッ

澪「そ、そっか…。珠理奈ちゃんにとって『玲奈ちゃん』は大切な大切な友達だったんだよね…。」

珠理奈「……。」

澪「ご、ごめんね。」

珠理奈「あ、謝らないで！今の私にとってはこっちの『玲奈ちゃん』も大切な大切な存在なんだから！」

澪「あ、ありがとう///」

珠理奈「あ…///」

珠理奈「でもやっぱり、玲奈ちゃんがどうなっちゃったのかは心配だな…。」

澪「そうだね…。」

珠理奈「ごめんね…。一番たいへんな想いをしてるのは玲奈ちゃんの方なのにね…。」

澪「ううん。私だってもといた所のみんなのことが心配だから…。」

珠理奈「どうしてこうなっちゃったんだろうね…。」

澪「分からない。覚えてないんだ…。」

珠理奈「…。」

澪「あ、思い出した！あの日律と喧嘩したんだ！」

珠理奈「り…、つ？」

澪「うん。私の幼馴染で…、珠理奈ちゃんみたいに優しくって…。」

珠理奈「大切な人だったんだ？」

澪「うん…。いつものことなんだけど、くだらないことで喧嘩しちゃった…。」

珠理奈「そうなんだ…。」

澪「律を傷つけるようなことを言ってしまった。」

珠理奈「…。」

澪「それで自分が嫌になって、泣いて泣いて…、起きたらこっちに来てた。」

珠理奈「そっか…。」

澪「帰りたい！帰って律に謝りたい！！」

秋山家！

ボンボ～ン♪ボボボーン♪（ベース）

玲奈「ベースの練習はたいへんだけど、こっちの世界も楽しいな。」

ボボボーン♪

玲奈「唯ちゃん達もかわいいし。」

ボンボボ～ン♪

玲奈「…、でも、珠理奈やみんなは大丈夫かな…。」

玲奈「っていうか私がこっちに来てるっていうことは、澪ちゃんがあっちにいるのかな…？」

玲奈「大丈夫かな…。なんか心配になってきた。」

玲奈「よし！こういう時は律っちゃんに相談するのが澪ちゃんらしいよね！」

田井中家！

律「お、澪か！今日は誰もいないから遠慮しないであがって。」

玲奈「あ、はい…。」

…………

玲奈「ね、ねえ律っちゃん！」

律「ど、どうした？澪ちゃん！」

玲奈「あの…、やっぱなんでもない。」

玲奈「（よく考えたら律っちゃんに言っても元の世界に帰れる訳ではないし、
律っちゃんを困らせるだけだよね…。）」

律「……。」

律「学園祭ライブ、がんばろうな！！」

玲奈「うん、そうだね！///」

学園祭ライブ当日！


観客「」ワーー！

唯「それじゃあ一曲目！『ごはんはおかず！』」

観客「なんじゃそりゃ～。わはは。」

テレテテテテテ、テーレテテテテ♪

唯「ごはんはすごいよ、なんでも合うよホカホカ♪」

玲奈「（楽しいな。本当に楽しい。）」

唯「ラーメン、うどんに、お好み焼き、コレコレ♪」

玲奈「（すべてがかわいくて、すべてが素敵で、一つの音楽のように輝いていて…）」

唯「炭水化物と炭水化物の夢の♪」

玲奈「夢の♪」

唯「コラボレーション♪」

玲奈「あつあつホカホカ♪」

玲奈「（でも…、でも！）」

唯玲奈「ごはんはすごいよ、ないと困るよむしろごはんがおかずだよ♪」

玲奈「（私は澪ちゃんにはなれない！！）」

唯玲奈「関西人ならやーぱり、お好み焼き＆ごはん♪」

玲奈「（私は、『松井玲奈』を生きなければならない！！！）」

唯玲奈「１！２！３！４！ごは……、、」

サーーーーーーーーーーーーーーー！！！！！！

玲奈「（ま、まぶしい！！な、何…？）」

………………
……………

テレビ局スタジオ！

AD「それでは本番入りまーす！」

澪「うわあ。無理無理無理。なんか人もいっぱいいるし、証明もいっぱいある…。」

矢神「大丈夫だよ、玲奈ちゃん！」

高柳「練習通りやれば大丈夫だから！」

澪「う、うん…。」

珠理奈「……。」

http://www.youtube.com/watch?v=BynKzyF4s8U


パンパンパパ～ン♪レディ！

澪「（始まっちゃったよ…。律ぅ！律ぅーーー！！）」

澪珠理奈「１，２，３，４，ヨロシクー……」

サーーーーーーーーーーーー！！！！

澪「な、何？珠理奈、ちゃ…ん……、、」

……………
…………

学園祭ライブ２日前！部室！

澪「（この感覚…、覚えがある…。私だ、私だ…。）」

澪「（まぶしい…。３度目の、目覚め？）」

唯「澪ちゃん！起きて！練習するよ！」

澪「れ、練習…？ダンスの？」

梓「澪先輩おどるんですか？」

紬「まだ寝ぼけてるのよ。澪ちゃんが居眠りするなんて珍しいわ。」

澪「あ、ああ。おはよ。」

澪「（なんだ、夢だったのか…。）」

律「澪！」

澪「あ、律。」

律「おかえり。」ニコッ

公演前！楽屋！

矢神「玲奈ちゃん起きて！リハ始まるよ！」

高柳「玲奈ちゃんが楽屋で居眠りって珍しいね。」

玲奈「あ…、みんな。おはよ。（戻れた！夢だったのかな…。）」

珠理奈「玲奈！おはよ♪」抱きっ

玲奈「じゅ、珠理奈////おはよ♪」よしよし

珠理奈「行こ♪」ぎゅ

玲奈「うん♪ちょ、ちょっと、手ひっぱらないで。」


おしまい

乙でした
けいおんもSKEも知らないけどそれなりに楽しめたわ

乙。おもしろかった