872: 2016/11/13(日) 03:01:36 ID:hV6D42AU

873: 2016/11/13(日) 03:02:51 ID:hV6D42AU

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

【#0】「旅立ち」


――― 四年前・神宮


神使「さすがに神宮は大きいですね」


?「ねぇ、ねぇ」


神使「?」キョロキョロ


?「うしろ」


神使「あっ、すいません・・・(巫女さん?)」

巫女「おみくじやってかない? 今日大吉いっぱい入れておいたからさぁ~」

神使「おみくじ・・・ ですか?」
江戸前エルフ(9) (少年マガジンエッジコミックス)
874: 2016/11/13(日) 03:04:00 ID:hV6D42AU

巫女「お守りもあるよ?」ゴソゴソ

神使「・・・なぜお守りとおみくじを売り歩きしているんですか?」

巫女「いや~ 今日人少なくてさぁ~ ちょっと売り上げ的にマズいんだよね」

神使「・・・・・・」

巫女「このペラペラのお守りなら2000円の所300円にオマケしちゃうよ? おみくじも一回サービス!」

神使「授与品を割引販売するのはどうかと思いますが・・・」

巫女「ん? もしかして関係者?」

神使「ならなら神社の者です」ペコリ

巫女「あ~ そうなんだ。 じゃ、いいや。 バイバイ」トテトテ


 おみくじ~ お守りはいかがっすか~


神使「変わった巫女さんですね・・・」

875: 2016/11/13(日) 03:04:55 ID:hV6D42AU

――― 数分後


神使「おかしいですね・・・ こちらの方で道はあっていると思うのですが・・・」キョロキョロ


 おみくじ~ お守りはいかがっすか~


神使「あっ、先ほどの巫女さん・・・」


巫女「?」クルッ


神使「その・・・ またお会いしましたね」ハハハ

巫女「おみくじやる?」

神使「いえ・・・」

巫女「やってよ~ すんごい当たるから」

神使「・・・では1回だけ。 100円で良いですか?」

巫女「サンキュ~ はい、どうぞ」スッ

876: 2016/11/13(日) 03:05:43 ID:hV6D42AU

神使「では」ゴソゴソ

巫女「何番?」

神使「18番ですね」

巫女「おめでとう! 大吉!」


神使「・・・・・・」

巫女「・・・・・・」


神使「えっ!? くじ紙とかないんですか?」

巫女「紙が欲しかったら、そこら辺の授与所で“神ちゃんくじ”18番の紙くれって言えばくれるから」

神使「・・・はぁ」


巫女「じゃあね~」トテトテ

877: 2016/11/13(日) 03:06:37 ID:hV6D42AU

神使「あっ、あの!」

巫女「?」


神使「すいません・・・ 内宮の社務所ってどちらでしょうか?」

巫女「社務所?」

神使「大宮司さまと約束で来たのですが・・・」

巫女「あ~ 迷ったのね。 案内してあげよっか?」

神使「でも、お忙しいのでは」

巫女「大丈夫だよ」

神使「しかし・・・」


巫女「んじゃ、交換条件でどう?」

神使「交換条件ですか?」

878: 2016/11/13(日) 03:08:49 ID:hV6D42AU

そんなに長くないと思うので……

883: 2016/11/13(日) 19:46:08 ID:hV6D42AU


 ガコンッ


神使「これでいいんですか?」ハイ

巫女「サンキュ~」プシュッ


神使「奉務中に飲み物なんて・・・ しかもコーラですか?」

巫女「バレないって」ゴクゴク

神使「では行きましょうか」

巫女「君は買わなくても良いの?」

神使「大丈夫です」

884: 2016/11/13(日) 19:47:29 ID:hV6D42AU


 テクテク


巫女「あっ、ここ右」

神使「はぁ・・・ かなり参道から外れているようですが」

巫女「そうね~ 近道だから。 関係者以外は通らないし」ゲップ

神使「・・・・・・」

巫女「あ~ ゴメンね私だけ飲んで」

神使「美味しいんですか? それ」

巫女「最高だよ~ あれ? もしかしてコーラ飲んだ事ないの?」

神使「はい、普段は白湯かお茶ですので・・・」

巫女「マジで!? 飲む? 一口ならあげるよ?」

神使「いいえ大丈夫です」

巫女「美味しいのに・・・ ん?」ピタッ

神使「どうされました?」

885: 2016/11/13(日) 19:48:23 ID:hV6D42AU


 ?「フンフン~♪」


神使「林に誰かいますね・・・」

巫女「あれって・・・」

神使「お知り合いですか?」

巫女「お~い、何やてんだよ~」


 ?「あん?」


神使「あの方は・・・ まさか!」

巫女「なんでこんな所ににいるんだ? またサボりか?」

?「禊ぎ中だ」

巫女「あ~ 抜け出してきたのね」

886: 2016/11/13(日) 19:49:39 ID:hV6D42AU

神使「さ、祭儀神様! 神様図鑑と同じ・・・ 本物!」ドゲザ

祭儀神「ん?」

巫女「君、急に土下座なんかしてどうしたの?」ケラケラ

神使「巫女さん! こちら神宮の祭儀神様ですよ!?」


祭儀神「・・・こいつ関係者か?」ボソッ

巫女「あ~ ならなら神社の、って酒くさ! お前、酒飲んだろ」

神使「!? 祭儀神様にお前だなんて・・・ 申し訳ありません! 神宮の巫女さんですのでどうか御慈悲を!」フカブカ

祭儀神「・・・・・・」

887: 2016/11/13(日) 19:50:50 ID:hV6D42AU

巫女「ねぇ、何してたの?」

祭儀神「ちょっと野暮用でな・・・」

巫女「ふ~ん。 んじゃ、私達は社務所行くから。 ここでサボってた事を神職に伝えておくわ」

祭儀神「!? ちょ、ちょっと待った!」

巫女「なに?」

祭儀神「・・・午前中にやった祭儀のお供え物を後で持って行かせる」

巫女「オッケ~。 私はここでお前には会わなかった」

祭儀神「」ホッ


巫女「それじゃ神使君、行こうか」

神使「は、はい。 祭儀神様、お目にかかれて光栄でした」ペコリ

祭儀神「あ、あぁ・・・」

888: 2016/11/13(日) 19:52:38 ID:hV6D42AU


テクテク


巫女「いや~ お供え物ゲット! ラッキ~♪」

神使「祭儀神様にあんな対応をするなんて・・・」

巫女「え~ アイツってそんなに有名なの?」

神使「神宮の祭儀神様ですよ? 神階最高位の神ですよ!?」

巫女「ただのジジイじゃん」

神使「・・・・・・」


巫女「あの建物が内宮の社務所」

神使「さすが大きいですね」

巫女「おっ、玄関に大宮司いるじゃん」

889: 2016/11/13(日) 19:54:08 ID:hV6D42AU

巫女「お~い、大宮司~」

神使「大宮司様にもそのような態度なのですね・・・」


大宮司「ん? あ~ 神ちゃんか、サボりか?」

巫女「ちげーよ! 客連れてきたの!」


神使「・・・ならなら神社から参りました神使と申します」フカブカ

大宮司「君が神使君か。 待っていたよ、中に入ってくれ。 神ちゃんも一緒に―――」

巫女「玄関落ち葉だらけじゃん。 ちょっと掃除するから箒取ってくる」タッ タッ タッ

大宮司「おい神ちゃん・・・ はぁ~ 逃げられたか・・・」

890: 2016/11/13(日) 19:55:23 ID:hV6D42AU

神使「変わった巫女さんですね・・・」

大宮司「彼女と何か話したのかい?」

神使「とてもフレンドリーな巫女さんですね」

大宮司「そうだね、少しフレンドリーすぎる気もするが」

神使「先ほど、祭儀神様とお会いしたのですが・・・ 神と接する態度とは思えないほど何と言いますか・・・」

大宮司「はははっ、仲の良い先輩と後輩というヤツじゃないのか?」

神使「?」

大宮司「まぁ、詳しくは中で話そうじゃないか」

神使「はい」

891: 2016/11/13(日) 19:56:06 ID:hV6D42AU


――― 大宮司室


大宮司「さてと、まずは神宮へようこそ」

神使「私のような未熟者をご採用頂きましてありがとうございました」フカブカ

大宮司「いやいや、その若さで最高位の神使だなんて十分立派だと思うよ?」

神使「そんな事ございません。 全身全霊を込めて神宮でご奉仕させて頂きます」

大宮司「まぁ、堅い話は無しにして楽にいこうじゃないか」

神使「お気遣いありがとうございます」

892: 2016/11/13(日) 19:58:38 ID:hV6D42AU

大宮司「神使君は神宮の神についてどのくらい知っているかね?」

神使「神宮主神である最高神様、内宮神様、外宮神様の神宮三神を筆頭に祭儀神様などの神々の皆様がおられるという程度ですが・・・」

大宮司「神宮三神は別格である事は承知だと思う」

神使「はい。 人や神使はもちろん神職でさえ謁見は禁止されていると聞いております」

大宮司「そうだな。 取りあえず神宮三神は置いておくとして、それ以外で今現在神宮には二人の神がおられる」

神使「たった二神なのですか?」

大宮司「最高神様の希望らしくてね。 最低限の神しかいないのだよ」

神使「そうなのですか・・・ 勉強不足で申し訳ございません」

大宮司「いやいや、表には出していないから知っていたら逆に大変だよ」ハハハッ

神使「祭儀神様は神社界では著名な神ですので知っているのですが・・・」

893: 2016/11/13(日) 20:00:08 ID:hV6D42AU

大宮司「もう一人が・・・ まぁ君の主神となる神で女神様だ」

神使「女神様・・・」

大宮司「ちなみに、神様図鑑にも載っていないぞ?」

神使「そのような神がおられるのですか?」

大宮司「別格だからね。 良い意味でも悪い意味でも・・・」

神使「? 一体ご専門は・・・」

大宮司「う~ん・・・ 確か審査神だったかな?」

神使「・・・審査神?」

大宮司「広域特務課? とかいう場所に所属していた気がする」

神使「はぁ・・・」

大宮司「いや、忘れている訳じゃないんだよ? 普段は違う仕事をしているものでね」

神使「違う仕事・・・ ですか?」

大宮司「君に隠しても仕方がないから言ってしまうが、すでに君と面識がある」

神使「?」

894: 2016/11/13(日) 20:01:03 ID:hV6D42AU

大宮司「あれ」クイッ

神使「? 窓の外?」


 サァ サァ サァ


神使「先ほどの巫女さんがお掃除しているようですね」

大宮司「さっきからこちらが気になるのかチラチラと見ているみたいだが」ハハハッ

神使「あの巫女さんが何か?」

大宮司「あれが君の主神」


神使「・・・・・・はい?」

895: 2016/11/13(日) 20:02:39 ID:hV6D42AU

大宮司「内宮神籍の神様で巫女さん」

神使「・・・・・・」


大宮司「うん、言いたい事は分かる。 でも神ちゃんは巫女としては優秀でね、内宮巫女長なんだよ」

神使「あの・・・ 冗談でなくですか?」

大宮司「神ちゃんはちょっと特殊な神でね。 周りには神である事を隠しているんだ」

神使「はぁ・・・」

大宮司「ああ見えて、神宮は長いんだよ?」

神使「何故そのような神が巫女さんを・・・」

大宮司「まぁ、訳ありでね・・・ その、神力が少し弱いんだよ」

神使「神力が・・・ それで巫女さんの仕事を?」

大宮司「まぁ何というか・・・ そうであって、そうでないというか・・・」

896: 2016/11/13(日) 20:03:54 ID:hV6D42AU

神使「えっと・・・ 私はどのようにお付き合いすればよろしいんでしょうか?」

大宮司「そうだね~ どうしようかな」

神使「・・・・・・」


大宮司「大丈夫だよ。 何も考えずに神ちゃんが君を神使に付けたはずないだろうし」

神使「え? 神様が私をお選びになったのですか?」

大宮司「ん? そんな事言ったかね? 私が選んだんだよ、厳正なる選考でね」アセアセ

神使「・・・・・・はぁ」


大宮司「神ちゃんはすごく面白いからすぐに仲良くなれるよ」

神使「神使が神と仲良くなど、そんな非礼な事は・・・」

897: 2016/11/13(日) 20:04:49 ID:hV6D42AU

大宮司「君に一つだけ言っておこう」

神使「?」


大宮司「神と神使、神と人の付き合い方とあり方の常識を捨てなさい」

神使「常識を・・・ 捨てる?」

大宮司「君は、何故神を崇め奉るんだい?」

神使「それは・・・」

大宮司「人に対しても立派な人には神のように崇め奉ったりするかい?」

神使「・・・・・・」

898: 2016/11/13(日) 20:05:35 ID:hV6D42AU

大宮司「まぁ、今は何のことだかよく分からないだろうが時期分かる」

神使「はい」

大宮司「急に今までの常識を捨てろと言われても戸惑うかも知れないが・・・」

神使「いえ、仰る事は何となくですが分かったような気がします」

大宮司「そうか。 期待しているぞ、神使君」

神使「ありがとうございます」フカブカ


大宮司「神勅が発せられる任命式は明日だ。 それまでゆっくりしていなさい」

神使「承知いたしました」

大宮司「よしと」スタスタ

899: 2016/11/13(日) 20:06:34 ID:hV6D42AU


 ガラガラ


大宮司「おい、神ちゃん」


 神様「なに?」


大宮司「掃除はいいから、こっちに来てくれるか?」


 神様「ん」トテトテ


大宮司「神使君を宿舎に案内してあげてくれるか?」

神様「あ~ 良いけど、コーラおごって」

大宮司「分かったよ、後で宿舎に届けさせる」

900: 2016/11/13(日) 20:07:12 ID:hV6D42AU

神様「んじゃ、案内するから一緒に行くぞ」

神使「は、はい! よろしくお願いいたします!」フカブカ

神様「あ~ そういうのしなくていいから」

神使「?」


神様「まぁ、いいや。 行くよ~」

神使「はい!」

901: 2016/11/13(日) 20:09:27 ID:hV6D42AU


 テクテク


神様「・・・・・・」

神使「・・・・・・」カチコチ


神様「ねぇ・・・」

神使「はっ、はい! 何でしょうか神様!」

神様「もっと普通で良いよ。 社務所行く前みたいな感じで」

神使「しかし・・・」


神様「私、堅苦しいのは苦手でさ。 距離を置かれるの好きじゃないんだよね」

神使「そうなのですか?」

神様「別に神って偉い存在ではないしさ?」

神使「そのような事はないと思うのですが」

神様「・・・・・・」

902: 2016/11/13(日) 20:10:53 ID:hV6D42AU

神使「ところで、私は普段どのような補佐をすればよろしいでしょうか? 祭儀などは頻繁になされるのですか?」

神様「私は祭儀とかしないね」

神使「では、神力成就がご専門で?」

神様「・・・それもしないね」


神使「では普段はどのような・・・」

神様「巫女」

神使「巫女・・・ さんですか?」

神様「そう、巫女。 私は、普段は神としての仕事は全くしていない」

神使「大宮司様が内宮巫女長と仰っておりましたが」

神様「そうそう。 だから私の神使なんてやる事ないと思うよ?」

903: 2016/11/13(日) 20:12:26 ID:hV6D42AU

神使「・・・では、私はなぜ神様の神使に任命されたのでしょか?」

神様「まぁ、近いうちに必要になるし」

神使「?」


神様「あっ、でも私以外の神に付きたいと思ったら遠慮なく言ってね」

神使「そんな事は・・・ そんな非礼は神使として失格です」

神様「いや、祭儀神とか他の神階の高い神に付きたいと思ったら正直に言う事。 それだけは約束してくれる?」

神使「はぁ・・・」

神様「まぁ、これでも神宮は長いからどの社の神にでも神使として付ける事くらい出来るし」

神使「え!?」

神様「神宮三神以外だったら誰でも良いよ? だから約束して。 君の人生を無駄にしたくない」

神使「分かりました」

904: 2016/11/13(日) 20:13:34 ID:hV6D42AU

神様「よし! まぁ、しばらくは適当に仕事見つけてプラプラしててよ」

神使「そんなアバウトな事でも良いのですか?」

神様「いいよ」

神使「・・・・・・」


 テクテク


神様「あっ、あの建物が宿舎。 神使君は右側の建物だね」

神使「立派な宿舎ですね」

神様「じゃ、また」トテトテ

神使「あの、神様!」

神様「?」

神使「明日の任命式でのご神勅、どうぞよろしくお願いいたします」フカブカ

神様「へいへい」スタスタ


神使「・・・・・・」

905: 2016/11/14(月) 00:46:19 ID:yV/GXYyo


――― 任命式


大宮司「狛犬の神使よ」

神使「はい」

大宮司「本日付で神宮所属とし主神付の神使とする」

神使「ありがとうございます」フカブカ


大宮司「神様、神勅をお願いいたします」

神様「Zzz・・・」コクッ

大宮司「おい、神ちゃん」ボソッ

神様「んあ?」ポー

大宮司「神勅」

神様「あ~」ヨイショ

神使「・・・・・・」

906: 2016/11/14(月) 00:47:55 ID:yV/GXYyo

大宮司「神勅は内宮神籍・神様から賜る」

神使「」フカブカ


神様「神勅! 狛犬の神使よ、其方を本日付で神宮主神付とし我が神使として任命する」

大宮司・神使「」フカブカ

神様「以上、内宮神籍神様より神勅を申し伝えた」

神使「神様の主神付神使として恥じぬよう誠心誠意ご奉仕いたします」

神様「堅い!」

神使「・・・神様の神使として頑張ります」

神様「いいね~ んじゃお祝いパーチィ―でもしますか」

大宮司「まだ日が出てるぞ? 早すぎじゃないか?」

907: 2016/11/14(月) 00:48:49 ID:yV/GXYyo

神様「祭儀神がバーベキューの用意始めちゃってるんだよ~」

大宮司・神使「・・・・・・」


神様「取りあえず私と神使君は先に行くから大宮司達は後から来て」

神使「え? 私、ならなら神社に戻って私物を取りに行かないといけないのですが・・・」

神様「そんなの明日の始発で行けば良いじゃん。 夜通しでパーチィーなんだから」

神使「夜通し!?」

大宮司「・・・・・・私はこのあと会合だから頑張ってくれ。 それじゃ」スタスタ


神様「マジかよ・・・ まぁ良いや。 いくぞ神使君」ガシッ

神使「えっ、ちょ・・・」ズルズル

神様「レッツゴー!」

908: 2016/11/14(月) 00:49:39 ID:yV/GXYyo


――― 裏庭


神様「うひゃひゃ! どうだ! キレッキレの神ちゃんダンシングは!」クネクネ

祭儀神「いいぞ~ クネクネしてて全然キレてないけどな」

神使「・・・・・・」

祭儀神「キレると言えば、この肉って何の肉だ? ゴムみたいでかみ切れないぞ?」モグモグ

神使「あの・・・」

祭儀神「あん?」

神使「神様が下着姿で踊っているのですが、お止めにならなくても良いのでしょうか?」

祭儀神「ほっとけ。 アイツは寝るときと機嫌が良い時は裸になるんだよ」

神使「・・・・・・」

909: 2016/11/14(月) 00:50:42 ID:yV/GXYyo

神様「? おっ、犬ころも一緒に踊るか?」クネクネ

神使「犬!? 私の事ですか!?」

神様「ほかに犬ころなんか居ないだろ~が~」

祭儀神「はははっ。 良かったな、早速あだ名付けてもらえて」

神使「・・・・・・」


神様「それより、みんな遅くね? ちょっと見てくるわ」トテトテ

神使「!? 神様、裸ですよ?」

神様「うひゃひゃ! このまま境内までダッシュしてやる~」

神使「ちょ! ダメです! そんな格好で走り回ったら通報されますから!」ガシッ

神様「大丈夫だよ~」ジタバタ

神使「ダメです! 参拝者だってまだいるんですから!」

910: 2016/11/14(月) 00:51:30 ID:yV/GXYyo

祭儀神「そうだぞ、神ちゃん。 お付きの言うことちゃんと聞いておけ。 通報されるとまた面倒だぞ?」

神様「分かったよ~ んじゃ寝る。 みんなが揃ったら起こして?」バタン

神使「神様・・・ そんな格好で寝たら風邪引きますよ・・・」

神様「ん~ Zzz・・・」グガー


神使「祭儀神様・・・ 神様が・・・」

祭儀神「こんなにはしゃいだ神ちゃん見たの久しぶりだ」

神使「?」

祭儀神「神ちゃんの神使、よろしく頼むぞ」

神使「祭儀神様・・・」


祭儀神「さて、もうじき他の連中も来るし神ちゃんの服だけでも着せておくか」

神使「そう言えばまだ日も落ちていないんですよね・・・」

911: 2016/11/14(月) 00:52:19 ID:yV/GXYyo

祭儀神「ワシは追加の肉持ってくるから、神ちゃんは頼んだぞ」

神使「え!? 私が服を着せるのですか?」

祭儀神「当たり前だろ。 神使なんだから主神の世話はお前の役目だ」

神使「・・・・・・」


祭儀神「大丈夫だよ。 お前は神ちゃんに選ばれた神使なんだ」

神使「・・・やはり、私を選んだのは神様ご本人なのですか?」

祭儀神「ん? そんな事言ったか? 選んだのは・・・ なんか選考とかだろ?」アセアセ

神使「・・・・・・」

祭儀神「じゃ、きちんと服着せておけよ」スタスタ


神使「私、朝まで持つでしょうか・・・」ゲンナリ

神様「Zzz・・・」グガー

912: 2016/11/14(月) 00:53:41 ID:yV/GXYyo


――― 翌日・ならなら神宮


友「おう、神使~」

神使「あ、友さん」

友「任命式終わったのか?」

神使「はい、昨日終わりました」


友「なんかお前、目の隈すごくないか?」

神使「夜通しで歓迎会がありまして・・・」

友「夜通し!?」

神使「まるで地獄絵図でした・・・ 耐え抜くのが大変でした・・・」ゲッソリ

友「優秀なお前でもそんな弱気になるなんて、さすが神宮・・・ 俺には無理だな」ハハハッ

913: 2016/11/14(月) 00:55:05 ID:yV/GXYyo

神使「友さん、今までお世話になりました」ペコリ

友「いやいや、世話になったのはこっちだよ。 しかし、お前もついに神宮の神使か~」

神使「神宮の神さまにお仕えするのは私の夢でしたから」

友「だよな、ところで神さまとお会いになったんだろ?」

神使「まぁ・・・ 一応・・・」

友「やっぱり、神宮の神さまともなると凄いんだろうな~」

神使「・・・そうですね、ある意味想像以上でした。 私の考えていた神の概念を変えなくてはいけないほどです・・・」

友「就任早々弱音か? お前らしくないな」

神使「そうですね。 でも・・・」

友「?」

神使「なんだか楽くなりそうです」ニコッ

914: 2016/11/14(月) 00:56:00 ID:yV/GXYyo


――― 二年後


神使「あっ、神様! やっと見つけました」

神様「お~ 久しぶり~」トテトテ


神使「また祭儀の補佐をサボったそうですね」

神様「なんで知ってんだよ・・・」

神使「巫女の御奉仕も良いですが、たまには神の仕事もして頂かないと困ります」

神様「相変わらずうるせーな~ 分かってるって・・・」

神使「いえ、全然分かっていないようですので少しお話しをさせて下さい」

神様「うっせー! ばーか」タッ タッ タッ

神使「ちょっと、神様! まったく・・・ 逃げ足だけは速いんですから・・・」ハァ

915: 2016/11/14(月) 00:56:45 ID:yV/GXYyo

大宮司「はははっ、だいぶ手を焼いているようだね」

神使「大宮司様。 ご苦労様です」フカブカ


大宮司「安心したよ、神ちゃんと上手くやっているようで」

神使「上手く・・・ やれているんでしょうか?」

大宮司「合格点だよ。 神ちゃんと良いコンビだと思うよ?」

神使「そんな・・・ 主神付神使としては落第点だと思うのですが・・・」

大宮司「そんな事ないよ、期待以上だ。 これからもよろしく頼むよ」

神使「はぁ・・・」

大宮司「しかし・・・ 神ちゃんはこの後、私と打ち合わせをするという事を忘れていないだろうか・・・」

916: 2016/11/14(月) 00:57:24 ID:yV/GXYyo


――― 大宮司室


 トントン


大宮司「誰かな?」


 ガチャッ


神様「神ちゃんどぇす」

大宮司「打ち合わせはちゃんと覚えていたか」

神様「私からお願いしたんだから忘れないっつーの」

大宮司「そこのソファーに」

神様「ん」ボフッ

917: 2016/11/14(月) 00:58:05 ID:yV/GXYyo

大宮司「・・・本当に、神宮を出て行くのか?」

神様「うん」

大宮司「でも、急にどうして・・・」


神様「アイツに・・・ 犬ころに色々と教えておきたくてね~」

大宮司「そうか」

神様「まぁ、近いうちに神宮から私が出て行く事になるだろし」

大宮司「外宮宮司か?」

神様「・・・もし、私が出て行かざるを得ない状態になったときは流れに任せてくれ」

大宮司「分かった・・・」

918: 2016/11/14(月) 00:58:51 ID:yV/GXYyo

神様「大丈夫だよ、犬ころは優秀な神使だ」

大宮司「神宮も寂しくなるな」

神様「片割れはココにいるんだ。 まぁ本殿と住居から出てくる事はないけど・・・」

大宮司「そうだな」


神様「別に神宮が嫌になって出て行くわけじゃないんだし、また戻ってくるって」

大宮司「なんだか娘を送り出すような気分だよ」

神様「嬉しい事を言うね~」


大宮司「神階を上げておくか? 外を回るなら役に立つだろ」

神様「いいよそのままで。 そういうの好きじゃないし」

大宮司「そうか」フッ

919: 2016/11/14(月) 00:59:49 ID:yV/GXYyo

神様「なんだよ・・・」

大宮司「いや、少し羨ましく思ってね」

神様「・・・なんならお前も神になって一緒に来る?」

大宮司「私はそんな器じゃない、神になどならないよ。 それに・・・ 二人で行きたいんだろ?」

神様「・・・・・・」


大宮司「行き先は決めてあるのか?」

神様「最初は犬ころに任せるつもり。 その後は・・・ まぁ神様機構の長官君が指示出すでしょ」

大宮司「無茶だけはするなよ? 何かあったらすぐに連絡すること」

神様「お前は親かよ・・・」

大宮司「さっきも言ったろ? 娘みたいなもんだって」

神様「・・・そうだな。 ありがとう」ニコッ



――――
―――
――

920: 2016/11/14(月) 01:00:37 ID:yV/GXYyo


――― 半年後


 テクテク


神様「う~ さぶっ!!」

神使「氷点下いっているでしょうね」

神様「んなこと言われなくても分かるわ! 腐れ神使」

神使「神様? 一応女性なのですからもう少し上品な言葉使いをなされては・・・」

神様「うっさい! 一応って何だよ! っていうかまだ着かないの~」

神使「そこを曲がれば次の勤務先のにょろにょろ神社です」

921: 2016/11/14(月) 01:01:27 ID:yV/GXYyo

神様「にょろにょろ神社か・・・ 良いネーミングだな」

神使「そうでしょうか?」

神様「にょろにょろだよ? こう、脳天を揺さぶるような素敵な物語が始まる感じしない?」

神使「・・・・・・いえ、しません」

神様「さよですか」


 テクテク


神様「・・・なぁ、社務所ないぞ? っていうか神社がないぞ?」

神使「これは大きな駐車場ですね・・・」


 ヒュー


――――
―――
――



神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」#0 ―END

922: 2016/11/14(月) 01:02:21 ID:yV/GXYyo

おまけの0話はここまで
ダラダラと2スレも使ってすいません……


以上で、
・神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
を終わります



お読み頂きました皆様、ありがとうございました <(_ _)>

928: 2016/11/14(月) 09:04:30 ID:vW68v8Ms

最高だった

936: 2016/11/15(火) 23:44:59 ID:KIfFIqN6
なんかすいません
色々ありがとうございます


特にコレっていうのは考えて書いていないのでご想像にお任せです

一応書いていく上での設定というか備考録的な書き殴りはあるので
置いておきます

途中で変わっている部分があるんですが直すのめんどいのでそのまま貼ります

937: 2016/11/15(火) 23:45:39 ID:KIfFIqN6
★神様
・内宮神籍 神宮所属 広域特務課 審査係・審査神 and 神宮 内宮 巫女 巫女長
・巫女装束(正装)→オーソドックスな巫女、冬は腹巻き着用(A子から)
・神用の装束無し→神使に買ってもらう(常装用の表着)
・半袖短パン、ジャージ愛用(巫女の後輩からもらった高校のジャージ)
・見た目は中学~高校
・普段は精神年齢低めな振る舞い→考え方は大人以上(真剣なときのみ使う)
・神階は最低でランク外(神宮の最高神だけど隠している)
・神力ゼロ(神力を封印していて自身の力は絶対使わない)
・貧乏→基本給8万+巫女手当6万=14万(神宮時)旅していくと減給が進む/8万→0円→3.8万→50円
・お金はもらった分だけすぐ使う(貯めない:経験上お金の価値を信用していないor浪費癖)
・寝るのが趣味→眠そうな目
・神宮の宿舎は3畳(押し入れの方が広い)/畳敷き/壊れかけの扇風機→壊れた/風呂トイレは共有

・あだ名:かわゆい神ちゃん(自称で誰も呼ばない)/皆からは神ちゃん
・寝るとき下着姿→神使から寝間着を与えられている
・薄い青色が好き(浅葱色の袴好き:内緒)
・呼び:神使君、犬ころ
    A子ちゃん、B夫、猫神、猫娘(牡蠣娘)、~君(神主君)、~ちゃん(巫女ちゃん)
    神は基本呼び捨てorたまに君付け(お願い事の時は様付け)

・変な笑い方(うひゃひゃ にひひ) or 裸好きですぐ服を脱ぐ(ポイポイ)
・好物→コーラ系の炭酸飲料 →偽物は許さない。缶コーラ一番/貝(二枚貝、蛤とか牡蠣)→牡蠣
・新しい物好き/ひらがな入力でブラインドタッチ可能/30年落ちのワープロ所有
・スティック型の古いガラケー(アンテナ伸びる)→スマホ(ソミ―黄色い小っちゃいヤツ)

・おべべ/かわゆい/うひゃひゃ/~だと思うの/タッ タッ タッ/トテトテ/二千年早い!

938: 2016/11/15(火) 23:46:54 ID:KIfFIqN6
★神使
・神宮所属 神祇管理局 局長待遇・ 神様付神使
・階位は特位(最高位の神使)
・普段:普通の服/常衣:白衣+袴(浅葱色)/正装:狩衣
・基本給¥600,000(最高額)/減給中で¥320,000

基本:犬ころ
→派生:腐れ神使、極悪邪道腐れ犬ころ神使、極悪邪道腐れ犬ころ変O神使、
    極悪邪道腐れ犬ころ変Oアホ神使、極悪邪道腐れ犬ころ変Oすけこまアホ神使

・呼び:神様(正体を隠しているとき:神ちゃんさん)
・年上&神には ~様(猫神様)/年下or女性の神使&人には ~さん(猫娘さん)
 例外)巫女A子だけは“ちゃん”(A子ちゃん)
 対妹:妹さん/対外:妹

・見た目は人:20代前くらい(神ちゃん対比:頭一つ分くらい高い)
・神の命令以外で狛犬になるのは禁止/ビックリしたときにはなる事もある
・狛犬バージョンは怖くない
・他人優先
・古典好き
・神職階位取得済み(明階)/身分(二級上)
・神宮宿舎は2DK/冷房・トイレ・風呂完備



神様「神様だっ!」神使「神力ゼロですが・・・」#14 「キセキ野教会」

引用: 神様「神様だっ!!」 神使「神力ゼロですが・・・・・・」