1: 2024/09/25(水) 14:10:23 ID:???Sd
彼方「幸い近くにお金持ちの子が多いからね。ゴリゴリ頼るよ~」

彼方「目標は1000万円!頑張るよ~」

シオ……シオ………

彼方「ん?」

栞子「………」シオ……シオ……

彼方「あの足音は栞子ちゃんだね。早速いくよ」


彼方「栞子様ァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」ダダダダダダダ

栞子「きゃあああああ!!??」

彼方「施しを……施しをぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

栞子「ど、どうしたんですか彼方さん!?」

2: 2024/09/25(水) 14:10:52 ID:???Sd
栞子「そんな…お母様が他の女性と駆け落ちして収入がゼロ……?」

彼方「うっ……うっ……あまりにこの世は無慈悲だよ。神は氏んだのかな」

栞子「あの……これ良かったらどうぞ」

彼方「(キター!!)」

栞子「2500円です。何かの足しにしてください」

彼方「え………?」

彼方「栞子ちゃんの家って財閥じゃなかったっけ?」

栞子「えぇ。ですが月のお小遣いは三千円なんですよ」

彼方「(そういやそんなこと言ってたな)」

栞子「今月は牛丼を食べてしまって…それしか無いんです」

彼方「あ、ありがとうございます」

8: 2024/09/25(水) 14:34:01 ID:???Sd
彼方「あと9997500円か。道のりは遠いぜ~」

かすみ「パフェ美味しいです~!!」

彼方「うーんかすみちゃんか。一応行ってみるかな」

彼方「スーハァ~……よしっ!」

かすみ「パフェはなんでこんなに美味しいんでしょう?」


彼方「アッアッアッアッ!!!!」ギュルルルルルルルルルル

かすみ「か、彼方先輩!?どうしたんですかお腹抑えて、お腹痛いんですか!?」

彼方「腹、が……」

かすみ「え?」

彼方「おおおおお腹空いたよォォォォォォォ!!!!!!」ギュルルルルルルルルルルr

彼方「ほ、施しを………!!!」ズリズリ

かすみ「うわぁ!這いずってくる!」

9: 2024/09/25(水) 14:34:31 ID:???Sd
彼方「か、かくかくしかじかでこうなったんだよ」

かすみ「そ、そんな……!!」

彼方「(ふふ…泣ける話だろぉ?)」

かすみ「部長として彼方さんは放って置けません!」

彼方「おぉ~そう言ってくれると思ったよ」

かすみ「これ受け取ってください!」

チャリン

300円「やあ」

彼方「………ありがとねぇ~」

10: 2024/09/25(水) 14:34:54 ID:???Sd
彼方「っぱ金持ちを狙うか。しずくちゃんとかどうかな~」

彼方「しずくちゃんは今家か。誠意を見せるため家までアポ無しで飛び込もう」




~鎌倉~

彼方「よ~し。気合い入れていくぞ~」

ピンポーン

しずく母「はーい?」ガチャ

彼方「うっ…うっ………」シクシク

しずく母「ひっ!」

彼方「しずく様は……しずく様は居られますか!?」

しずく母「えーと、どなた?」

彼方「虹ヶ咲学園3年、クズカス彼方ですぅ……!」

しずく母「ほ、本名は?」

彼方「近江彼方です」

しずく母「……ちょっと待っててね」

11: 2024/09/25(水) 14:35:20 ID:???Sd
しずく「彼方先輩!?どうしたんですか」

彼方「しずく様ァ……実はかくかくしかじかでぇ………」

しずく「そんな……」

彼方「助けてくださぁい!!!」

しずく「分かりました。上がってください」

彼方「はいぃ……(キ、キタ!!今度こそマネーを掴むんだ!)」

~しずくの部屋~

しずく「お金に困ってるんですね。安心してください、すぐに裕福な生活を送れるようになれますよ」ガサゴソ

彼方「しずくちゃん何探してるの?」

しずく「あったあった」

鞭「やあ」

彼方「」

13: 2024/09/25(水) 14:48:18 ID:???Sd
しずく「私の鞭打ちに1発耐えるごとに1000円あげますよ」

彼方「」

しずく「破格の値段ですよね?さぁ服を脱いで」

彼方「え、と……」

しずく「脱げ」

彼方「っ!!」ビクッ

彼方「は、はい!」ヌギヌギ

しずく「いい子ですね。私も生きてるおもちゃが欲しかったんですよ~」

彼方「あ……あ……」ガタガタ

しずく「いくらでも悲鳴あげていいですからね~」スッ

スパァン!!

彼方「アオオオオオオオ!!!!!!!」

16: 2024/09/25(水) 18:16:30 ID:???Sd
~2時間後~

~鎌倉駅~

彼方「おえええええ!!!」ビチャビチャ

彼方「………」ドサッ

駅員「だ,大丈夫ですか!?」

彼方「ほっといてくださ~い」

駅員「はい!」

彼方「まさかしずくちゃんにあんな趣味があったとは。身体中が赤く染まってしまった」

彼方「笑顔で鞭を振るうしずくちゃんが怖すぎた。生まれて初めて命乞いをしたよ。それでも稼げたのは4万5千円」

彼方「もう体が持たない。このお金で病院に行こう」

~病院~

医師「ハードな彼女をお持ちですね」

彼方「違うんです」

医師「治療費は一万五千円です」

彼方「ははは…………」


彼方「残り9,967,200円」

19: 2024/09/25(水) 19:20:42 ID:???Sd

~3日後~

彼方「ようやく動けるようになったぜ~」

彼方「さぁて、お金を稼ぎに行きますか!」

~学内~

彼方「よく考えたら家がお金持ちでも管理は親なんだから子供に無心しても意味ないよね」

彼方「親を攻めるか……学内だしランジュちゃんのお母さんに突撃だー!」

~理事長室~

彼方「プライドを捨てる深呼吸…すーはぁー…よしっ!!」

コンコン

理事長「どうぞ」


彼方「ゥゥゥゥ…麗しき姫君よ…!!!」

理事長「姫君?」

彼方「私は理事長の雑巾ですっっっ!!!!」シャカシャカシャカ

理事長「ひぃっ!ゴキブリみたいに床を這ってきた!!」

彼方「理事長の靴を舐めますゥ~ベロベロォォォ!!!!」

理事長「キャーーーー!!!!!!」

20: 2024/09/25(水) 19:23:54 ID:???Sd
彼方「ひぃぐっ…ひっぐ…叩かなくでもいいじゃないでずがぁ~!」セイザ

理事長「こういうことをする生徒だったかしら彼方さんは」

彼方「こうせざるを得ない事情があったんですぅ~!!」エーンエンエン

理事長「わ、分かったから泣かないで事情を話しなさい」

彼方「はい!」

かくかくしかじか……

理事長「なるほどね」

彼方「……」ドキドキ

21: 2024/09/25(水) 19:28:46 ID:???Sd
理事長「確かに同情の余地はあるわね」

彼方「!!」

理事長「けどごめんなさい。私からの援助はできないわね」

彼方「何ででずかぁぁぁぁ!?」

理事長「ひっ!…それはね、他人だからよ」

彼方「(身、身もふたもない…)」

理事長「血のつながっていない他人に懇願されて万札ばら撒いていたらいくら鐘家とはいえ貯金がなくなるわ」

彼方「ぞごをなんどがぁ~!!!」ドゲザ

理事長「けどそこまでプライドを捨てた少女の願いを無碍に断るほど私は冷徹では無いの」

彼方「じ、じゃあ…!」

22: 2024/09/25(水) 19:33:32 ID:???Sd
理事長「だから、えーと…」ゴソゴソ

彼方「何をお探しで?」

理事長「あったあった」

鞭「やあ!」

彼方「」

理事長「最近ストレス溜まってたのよね。服脱ぎなさいよ」

彼方「やだぁぁぁ!!!金持ちは他人を痛ぶることしか考えたないの!?」

理事長「なによ、先約がいたのね。無問題ラ。上書きしてあげるから」

彼方「これ以上叩かれたら彼方ちゃん壊れちゃうよ~!!」

理事長「そう…残念ね。1発耐えるごとに一万円あげようと思っていたのに」

彼方「な、に……?」

23: 2024/09/25(水) 19:40:43 ID:???Sd
10分後

スパァン!

スパァン!!

理事長「あはははは!!!傷口が裂けて血が出てきてわよ!!」

彼方「遙ちゃーーーーーん!!!!!たすけてええええ!!!!」

理事長「あら、調教中に他の女の名前を呼ぶなんて…躾が足りて無いのね」

スパァン!!

彼方「おぎゃーーーー!!!!!!」

またまた10分後

彼方「……」ガクガク

理事長「久しぶりに他人の悲鳴を聞いて心が軽くなったわ。彼方さん生きてる?」

彼方「マ、マネー……」ガタガタ

理事長「徹底してるわね。いいわよ、机に札束置いて帰るからさっさと服着て出て行ってね」

彼方「マ、マダイキテルゼ……」

24: 2024/09/25(水) 19:44:41 ID:???Sd
~近江家~

彼方「180万円も稼げた!!これで何でも買えるよ~!」

彼方「うっ!体が痛すぎる…しばらくアイドル衣装着れないな」

彼方「お金を稼ぐのって大変だね~皆も苦労してるな~」

彼方「残り8,167,200円か。だいぶ見えてきたね」

彼方「今日は眠るぜ…スャァ」

~次の日~

彼方「今日はだれ行こうかな」

彼方「身体中痛いからあんまり痛いことしなさそうな子がいいな」

彼方「そうだ、エマさんに行こう」

25: 2024/09/25(水) 19:48:18 ID:???Sd
彼方「エマちゃんは普通に言ったらお金くれそうだから正攻法で行くぜ」

彼方「エーマちゃーん」

エマ「彼方ちゃん!どうしたの?」

彼方「かくかくしかじかなんだぜ」

エマ「そんな…お母さんが駆け落ちだなんて」

彼方「あまりにショックで彼方ちゃんも夜しか寝れないぜ~」

エマ「探そう、お母さんを」

彼方「え……」

エマ「私は家族を捨てて自分だけ幸せになろうとするなんて信じられない。彼方ちゃんのお母さんに会いに行こう。そしたら私から話すから」

彼方「(や、やばい…低音ヴェルデだ。この目は本気だ)」

27: 2024/09/26(木) 11:23:32 ID:???Sd
エマ「私璃奈ちゃんに頼んで彼方ちゃんのお母さんを必ず見つけて見せる!吉報待っててね!」

彼方「…ハァイ」

彼方「行っちゃった…これ大丈夫なのか?」
.
.
.
彼方「うーむ、少し不安だけど彼方ちゃんは目標のために前身あるのみだよ~!」

彼方「次はだれがいいかなぁ?」

初安価
>>29

29: 2024/09/26(木) 11:55:57 ID:???00
ランジュ

30: 2024/09/27(金) 09:02:50 ID:???Sd
彼方「ランジュちゃんか…正直行くのが怖いよ。理事長の娘だからね。何かやばいプレイを要求してくるんじゃないかな」

彼方「まぁ、安価には逆らえませんよーだ」
.
.
.
彼方「うっ…うっ……」ポロポロ

ランジュ「ラ!?彼方!何で泣いてるのよ!?」

彼方「ら、ランジュ様~!!」ポロポロ

ランジュ「様!?何があったが聞かせて!」

彼方「はいぃ~!」

31: 2024/09/27(金) 09:06:50 ID:???Sd
彼方「と、言うわけなんです」

ランジュ「苦労したわね…頭を撫でてあげる」ヨシヨシ

彼方「ど、ども」

ランジュ「今手持ちがこれしかなくて…また後でもっと渡すわ!」

彼方「んん?」

ランジュ「はい、70万円」

彼方「」

彼方「い、いいの?」

ランジュ「勿論よ!だって私たち友達じゃない!」

彼方「SMプレイとか要求しないの?私を鞭で叩いたりしないの?」

ランジュ「しないわよ!ま、まぁ彼方がして欲しいなら考えるけど…///」

彼方「なんていい子なんだ」

32: 2024/09/27(金) 09:11:13 ID:???Sd
彼方「それからランジュちゃんは家からもっとお金を持ってくるため一旦帰りました」

彼方「いやーさすがランジュちゃん。さすランだよ。けど悪い友達に捕まったら骨の髄まで搾られそうだね~」

彼方「ま、後はランジュちゃんに任せれば大丈夫そうかな。さぁてこの70万円で叙々苑行きますか!」

~その頃のヴェルデ~

璃奈「……」カタカタカタ

エマ「どう?璃奈ちゃん」

璃奈「!発見した。巣鴨のオフィスで彼方さんのお母さんが働いている」

エマ「ありがとう!今から行ってくるね」

璃奈「私も行く!」

34: 2024/09/27(金) 09:22:18 ID:???Sd
~巣鴨オフィス~

カタカタカタ

彼方ママ「はぁ~あ…疲れた」

同僚「近江さん今日早上がりじゃなかった?」

彼方ママ「えぇ。最近家空けてたから娘にケーキでも買って帰ろうと思うんです」

同僚「良いお母さんだねー。ほら、後はやっておくから早く帰ってあげな」

彼方ママ「え、でも……」

同僚「家族との時間は大事だよ~!離婚した私が言うんだから間違いない」

彼方ママ「同僚さん…分かりました。後はお任せします」

ガチャン!!!

同僚「うわ!誰!?」

彼方ママ「あの子たちは……」


エマ「彼方ちゃんのお母さんいますか!?」

35: 2024/09/28(土) 09:05:27 ID:???Sd
彼方ママ「エマさんと璃奈さん?ど、どうかしたの?」

エマ「どうして彼方ちゃんを捨てて別の女の人と駆け落ちしたんですか!?」


彼方ママ「」

同僚「」

同僚「あ、あんた……そんな事」

彼方ママ「してませんよ!何なのこれ!?何の冗談d……」

璃奈「私は家族と過ごす時間が少なかった。けどその分空きない時間でもたくさん愛情を注がれたんだ」

彼方ママ「……」

璃奈「だから娘を放り出して他の女にうつつをぬかすなんて信じられないよ。彼方さんが可哀想」

エマ「近江さん……力ずくでも家に返します」

彼方ママ「ちょ…腰低くして戦闘態勢のつもり!?」

璃奈「はっけよーい……」

エマ「のこったぁ!!!!!」バッ

彼方ママ「きゃああああああ!!!!!!」

36: 2024/09/28(土) 09:06:04 ID:???Sd
彼方「うひひ…ランジュちゃんが私の家までお金を届けてくれるらしいよ。お礼にプッチンプリンをご馳走するよ~」

ピンポーン

彼方「ランジュちゃーん!待ってたよ~」


エマ「こんにちは」

璃奈「彼方さん。上がるね」

彼方「え!ちょっと今は忙しいかな~」

彼方ママ「何が忙しいのよ」

彼方「OH…何故YOU達が一緒に…?」

彼方「くっ!彼方ちゃんは絶対ここを突破されないよ~!」

エマ「相撲?いいよ、しよっか」ザッ

彼方「なんて圧だ…」

ランジュ「彼方ー!お金持ってきたわよ!あれ、皆どうしたの?」

彼方「あはは……」

37: 2024/09/28(土) 09:10:22 ID:???Sd
リビング

彼方ママ「どういうことか説明しなさい」

エマ「何で嘘ついたの?」

璃奈「こういう嘘はよく無いと思うな」

ランジュ「か、彼方?」

彼方「……」

彼方ママ「ウチにお金がないのは事実よ。けど嘘をついてまで友達からお金を借りようとするなんてあなたらしくもない…なんでこんなことしたか教えて」

彼方「ひぃ……」

ランジュ「み、皆彼方が怖がっているわ!可哀想よ!」

彼方ママ「良い友人を持ったわね。ランジュさん、こういう場合は日本じゃ甘やかしちゃダメなのよ」

ランジュ「そ、そうなの?」

彼方「お母さんが…」

彼方ママ「ん?」

38: 2024/09/28(土) 09:50:18 ID:???Sd
彼方「お母さんが最近仕事で家に帰るのが遅いし旅行をプレゼントしようと思ったんだよ…」

彼方ママ「旅行?…それはありがたいけど1000万も旅行で使うとは思えないわね」

彼方「いや、スイスにファーストクラスで遥ちゃん込みで行くつもりだったんだよ~」

エマ「彼方ちゃん…」

彼方「疲れてるお母さんに非日常を体験して欲しかったんだよ~」

彼方ママ「彼方……」

ランジュ「うっ…うっ…泣かせるじゃない。良いわよ彼方!1000万円あげる!返さなくて良いから!」

彼方ママ「待ってランジュさん。……彼方、じゃあこのリストは何?」

彼方「ぬうっ!!それをどこで!?」

璃奈「え、何その紙は」

エマ「なんか色々書いてるね…えーと…」

39: 2024/09/28(土) 10:02:48 ID:???Sd
彼方ママ「読むわね。『彼方ちゃん最強計画。全身をGUCCIの装備で固め、ポルシェに乗り回す。これには多大な額が必要なので同好会のみんなから計1000万円貰わねばならない』」


エマ「……」

璃奈「……」

ランジュ「GUCCIは確かに良いわね」

彼方ママ「彼方?どういうことかしら」

彼方「ば……」

彼方ママ「ば?」

彼方「バレちゃあ仕方ねぇ!ここにいる皆を倒して彼方ちゃんは逃げおおせるよ~!!」

ランジュ「ら、乱心!?」

彼方ママ「エマさん」

エマ「彼方ちゃん、歯を食いしばってね」

彼方「おおおおお!!!!」ダダダダ


エマ「ヴェルデパンチ!!!!」


彼方「ぎゃおおおお!!!」

ランジュ「ひっ!!」


こうして彼方の作戦は失敗に終わった。
罰として彼方は彼方ママの夜の相手をする事になった。

彼方ママ「この豚!!人様に迷惑かけて!!」スパァンスパァン!!

彼方「ぎゃぁぁぁああ!!!ごめんなさあーい!!!!」

終わり

40: 2024/09/28(土) 10:21:34 ID:???00
感動した

引用: 【SS】彼方「プライドを捨ててお金持ちになろう」