1: 2024/09/29(日) 13:02:18 ID:???Sa
果林「あら……!」ベリッ
果林「わが好きなクサヤじゃなっきゃ~!」
果林「あっ……つい言葉が」ムグッ
果林「ちょうどカセットコンロもあるし、焼いて食べようかしら」
果林「……寮の部屋だと煙がこもるから、同好会の部室で焼くわ」
果林「わが好きなクサヤじゃなっきゃ~!」
果林「あっ……つい言葉が」ムグッ
果林「ちょうどカセットコンロもあるし、焼いて食べようかしら」
果林「……寮の部屋だと煙がこもるから、同好会の部室で焼くわ」
7: 2024/09/29(日) 13:26:43 ID:???Sa
果林「さてと。窓も開けたし、衣類は全て片付けたわ」
果林「服に匂いがついたらダメだから」フンス
果林「……さあ、始めるわよ」カチッ
ボッ
果林「強火にして、プレートを温めたら……」
果林「真空パックを開けて」ベリッ
プーン
果林「んん~!この匂い!島を思い出すわ」ヒョイ
果林「しかもいちばん脂のってるハルトビ(トビウオ)ね」
ジュー
果林「落ちた脂が鉄板で焦げて煙になって、クサヤを包み込んでより美味しくなるのよね~」
「WTF!?何なんだこの匂い!?」ドタドタ
バタン
ミア「一体なん……オヴェ!?」
果林「あら?」
果林「服に匂いがついたらダメだから」フンス
果林「……さあ、始めるわよ」カチッ
ボッ
果林「強火にして、プレートを温めたら……」
果林「真空パックを開けて」ベリッ
プーン
果林「んん~!この匂い!島を思い出すわ」ヒョイ
果林「しかもいちばん脂のってるハルトビ(トビウオ)ね」
ジュー
果林「落ちた脂が鉄板で焦げて煙になって、クサヤを包み込んでより美味しくなるのよね~」
「WTF!?何なんだこの匂い!?」ドタドタ
バタン
ミア「一体なん……オヴェ!?」
果林「あら?」
9: 2024/09/29(日) 13:52:50 ID:???Sa
果林「ミアじゃない。今日は休日で同好会は休みよ?」
ミア「き、今日は作曲で別室にいたんだよ……」
ジュー
ミア「って、そんなことより果林!?何なんだよこれ!?」
モクモク
ミア「真夏の犬小屋にある、3年以上風呂に入ってない犬が使って半年も洗っていないボロ布みたいな匂いがするぞ!!」
果林「あら、独特な例え。さすがアメリカ人ね」
ジュー
果林「これは私の故郷、八丈島の特産クサヤよ」
ジュー
ミア「……もしかして、これ、食べるのか?」
果林「もちろんよ、今焼いてるから少し待ってね」
ミア「so,crazy…」ヒキッ
「くっさぁ……なぁにこのにおい……」
ガチャ
果林「あら?」
ミア「き、今日は作曲で別室にいたんだよ……」
ジュー
ミア「って、そんなことより果林!?何なんだよこれ!?」
モクモク
ミア「真夏の犬小屋にある、3年以上風呂に入ってない犬が使って半年も洗っていないボロ布みたいな匂いがするぞ!!」
果林「あら、独特な例え。さすがアメリカ人ね」
ジュー
果林「これは私の故郷、八丈島の特産クサヤよ」
ジュー
ミア「……もしかして、これ、食べるのか?」
果林「もちろんよ、今焼いてるから少し待ってね」
ミア「so,crazy…」ヒキッ
「くっさぁ……なぁにこのにおい……」
ガチャ
果林「あら?」
14: 2024/09/29(日) 14:44:19 ID:???Sa
果林「エマ、来たのね」
エマ「果林ちゃんが特別な食べ物を食べさせてあげるっていうから来たけど……なぁにこれぇ?」
ジュー
果林「これは八丈島の特産、クサヤっていうの」
エマ「へぇー、すごいにおいだねぇ……まるで雨のランニングのあと1時間ダンスレッスンしたしずくちゃんの靴下に傷んだチーズを添えたみたい~」
果林「確かに雨のあとのしずくの靴下は強烈ね」
ジュー
ミア「エマ!とにかくやめさせて──」
エマ「へえ~、臭いけど変わった食べ物だね!クサヤって、いったいどういうものなの?」
エマ「食べてみる前に、果林ちゃん教えて~」
ミア「えっ!?食べるのソレ!?」
果林「わかった。お姉さんが教えてあげるわ」ウフッ
エマ「果林ちゃんが特別な食べ物を食べさせてあげるっていうから来たけど……なぁにこれぇ?」
ジュー
果林「これは八丈島の特産、クサヤっていうの」
エマ「へぇー、すごいにおいだねぇ……まるで雨のランニングのあと1時間ダンスレッスンしたしずくちゃんの靴下に傷んだチーズを添えたみたい~」
果林「確かに雨のあとのしずくの靴下は強烈ね」
ジュー
ミア「エマ!とにかくやめさせて──」
エマ「へえ~、臭いけど変わった食べ物だね!クサヤって、いったいどういうものなの?」
エマ「食べてみる前に、果林ちゃん教えて~」
ミア「えっ!?食べるのソレ!?」
果林「わかった。お姉さんが教えてあげるわ」ウフッ
18: 2024/09/29(日) 17:50:01 ID:???Sa
果林「クサヤっていうのはね、魚の干物なの」
エマ「ヒモノ?」キョトン
果林「肉や魚って腐りやすいでしょう?冷蔵庫のない時代に、なんとか長く保存できないかって昔の人が考えた加工技術のことなのよ」
ジュー
ミア「へえ……」
果林「魚の身を腐らないように塩水やミリンに漬けて余計な水分を出したあと、天日に干してカラカラに乾燥させたものが干物というの」
ミア「つまりベーコンと同じだというのか?」
果林「そうよ」
ミア「unbelievable……!じゃあこの犬小屋みたいなにおいを放つクサヤも干物なのかい!?」ビシッ
ジュー
果林「そうよ」
エマ「……果林ちゃんがいつもより賢いねぇ~」
果林「クサヤも干物なのよ。新鮮なハルトビをさばいて、切り身をクサヤ汁につけて乾燥させたの」
果林「でも、他の干物と圧倒的に違うのが、このクサヤ汁なの」
ミア「……クサヤ汁……?」
エマ「ヒモノ?」キョトン
果林「肉や魚って腐りやすいでしょう?冷蔵庫のない時代に、なんとか長く保存できないかって昔の人が考えた加工技術のことなのよ」
ジュー
ミア「へえ……」
果林「魚の身を腐らないように塩水やミリンに漬けて余計な水分を出したあと、天日に干してカラカラに乾燥させたものが干物というの」
ミア「つまりベーコンと同じだというのか?」
果林「そうよ」
ミア「unbelievable……!じゃあこの犬小屋みたいなにおいを放つクサヤも干物なのかい!?」ビシッ
ジュー
果林「そうよ」
エマ「……果林ちゃんがいつもより賢いねぇ~」
果林「クサヤも干物なのよ。新鮮なハルトビをさばいて、切り身をクサヤ汁につけて乾燥させたの」
果林「でも、他の干物と圧倒的に違うのが、このクサヤ汁なの」
ミア「……クサヤ汁……?」
22: 2024/09/29(日) 21:16:06 ID:???00
ミア「さっきからクサヤ汁っていってるけど、いったい何なのさ?」
ジュー
果林「クサヤ汁は干物用に使っていた塩水を捨てずに、200年以上使い回していた漬け汁のことなの」
エマ「もしかして、このしずくちゃんの靴下のようなにおいの正体って……」
果林「その通りよ。クサヤ汁からなの」
果林「汁を使いまわしているうちに、クサヤ菌という正体不明の菌が繁殖して、他の腐敗菌を駆逐してしまったのよ」
果林「その菌を魚につけると、くさい代わりに腐らなくなって、クサヤという美味しい特別な干物が出来上がるの」
エマ「なるほど~出来立てチーズに青カビを振りかけるゴルゴンゾーラチーズと原理は一緒だねぇ」
ミア「えっ!?そうなのかい!?」
エマ「そう思ったら、においが少しだけいい香りになってきたよ~」
ジュー
果林「クサヤ汁は干物用に使っていた塩水を捨てずに、200年以上使い回していた漬け汁のことなの」
エマ「もしかして、このしずくちゃんの靴下のようなにおいの正体って……」
果林「その通りよ。クサヤ汁からなの」
果林「汁を使いまわしているうちに、クサヤ菌という正体不明の菌が繁殖して、他の腐敗菌を駆逐してしまったのよ」
果林「その菌を魚につけると、くさい代わりに腐らなくなって、クサヤという美味しい特別な干物が出来上がるの」
エマ「なるほど~出来立てチーズに青カビを振りかけるゴルゴンゾーラチーズと原理は一緒だねぇ」
ミア「えっ!?そうなのかい!?」
エマ「そう思ったら、においが少しだけいい香りになってきたよ~」
23: 2024/09/29(日) 21:17:33 ID:???00
ジュー
ミア「……確かに言われてみれば、少しだけ香ばしくなってきたような」
果林「もうすぐ出来上がりよ。焼くことで余分な脂とにおいが抜けて、うまみたっぷりの焼き魚になるところなの」
ドタドタ
ミア「ん?」
「きゃあ!なんだかとっても個性的なにおいがするわ!」
ガチャ
果林「あら?」
ミア「……確かに言われてみれば、少しだけ香ばしくなってきたような」
果林「もうすぐ出来上がりよ。焼くことで余分な脂とにおいが抜けて、うまみたっぷりの焼き魚になるところなの」
ドタドタ
ミア「ん?」
「きゃあ!なんだかとっても個性的なにおいがするわ!」
ガチャ
果林「あら?」
31: 2024/09/30(月) 07:20:58 ID:???00
果林「ランジュも来たわね」
ランジュ「みんな!においにつられたランジュが来たわよ!」
ジュー
ランジュ「きゃあ!部室でBBQしてたの!?ランジュも入れて」
果林「もちろん良いわよ」
ランジュ「ありがとう!で、何を焼いてるのかしら?」
エマ「日本の珍味、クサヤっていうんだって~」
ジュー
ランジュ「ふぅん、ランジュ肉が大好きだけど魚も無問題ラ!」
ミア「ランジュ、このくさいのが気にならないのか……?」
ランジュ「うーん。ちょっと個性的だけど、凄いくさいってほどじゃないわ」
ミア「ええっ!?」
ランジュ「それに、香港にもくさい食べ物があるのよ!臭さなら負けないわ!」
ランジュ「待ってて、部屋にあるから取ってくるわ!」ダッ
エマ「走って出ていっちゃった。行動力がすごいねぇ」
ミア「……相変わらずさ」カタスクメ
果林「さあ、焼き上がったわよ」
ランジュ「みんな!においにつられたランジュが来たわよ!」
ジュー
ランジュ「きゃあ!部室でBBQしてたの!?ランジュも入れて」
果林「もちろん良いわよ」
ランジュ「ありがとう!で、何を焼いてるのかしら?」
エマ「日本の珍味、クサヤっていうんだって~」
ジュー
ランジュ「ふぅん、ランジュ肉が大好きだけど魚も無問題ラ!」
ミア「ランジュ、このくさいのが気にならないのか……?」
ランジュ「うーん。ちょっと個性的だけど、凄いくさいってほどじゃないわ」
ミア「ええっ!?」
ランジュ「それに、香港にもくさい食べ物があるのよ!臭さなら負けないわ!」
ランジュ「待ってて、部屋にあるから取ってくるわ!」ダッ
エマ「走って出ていっちゃった。行動力がすごいねぇ」
ミア「……相変わらずさ」カタスクメ
果林「さあ、焼き上がったわよ」
36: 2024/09/30(月) 16:53:43 ID:???00
カチッ
果林「火を止めて、クサヤを皿にのせるわ」ヒョイ
果林「エマ、お箸よ。ミアはフォークね」
エマ「ありがとー」
ミア「ああ、助かるよ」
ミア(あれ……もしかしてボクも食べなきゃいけない方向に進んでる?)
エマ「それじゃあ……」スッ
果林「待って。食べられるようにほぐしてあげるわ」
ミア「?そのままつつくんじゃないのか?」
エマ「お箸ならちゃんと使えるよぉ?」
果林「それが、箸ではダメなの」
果林「クサヤはとても身がしまっているの。箸で食べようとすると、身がボロボロになって美味しくないわ」
果林「だから、手で……骨と身を外したら、繊維に沿って食べやすい間隔に身を外していくわね」
サッサッ
ミア「Uh-Huh,それで果林は手袋をしていたのか」
エマ「さすが手慣れているね~」
果林「できたわ」
果林「腹骨はとったけど、もし身に小骨が残っていても食べられるわ。でも気になるならとって」
果林「そのままでもいいけど、一味をふりかけたマヨネーズにつけても美味しいわ」トン
果林「焼きクサヤの出来上がりよ。食べてみて」
果林「火を止めて、クサヤを皿にのせるわ」ヒョイ
果林「エマ、お箸よ。ミアはフォークね」
エマ「ありがとー」
ミア「ああ、助かるよ」
ミア(あれ……もしかしてボクも食べなきゃいけない方向に進んでる?)
エマ「それじゃあ……」スッ
果林「待って。食べられるようにほぐしてあげるわ」
ミア「?そのままつつくんじゃないのか?」
エマ「お箸ならちゃんと使えるよぉ?」
果林「それが、箸ではダメなの」
果林「クサヤはとても身がしまっているの。箸で食べようとすると、身がボロボロになって美味しくないわ」
果林「だから、手で……骨と身を外したら、繊維に沿って食べやすい間隔に身を外していくわね」
サッサッ
ミア「Uh-Huh,それで果林は手袋をしていたのか」
エマ「さすが手慣れているね~」
果林「できたわ」
果林「腹骨はとったけど、もし身に小骨が残っていても食べられるわ。でも気になるならとって」
果林「そのままでもいいけど、一味をふりかけたマヨネーズにつけても美味しいわ」トン
果林「焼きクサヤの出来上がりよ。食べてみて」
40: 2024/09/30(月) 21:28:05 ID:???00
エマ「まずはそのまま……」スッ
プーン
エマ「……」スンスン
エマ「くっさぁ……」
コトッ
果林「あら?やっぱりそのままは厳しい?」
エマ「うん……」
エマ「しずくちゃんの靴下をつまんで鼻の前にもってきたシーンを想像しちゃって……ごめんね……」
ミア「え、エマでも無理ならボクは……」
果林「なら、一味マヨネーズにつけたらいいわ。ほら」スッ
エマ「ディップみたいに?」
果林「ええ」
エマ「やってみる」トプン
スッ
エマ「……」スンスン
ミア「……」ドキドキ
エマ「あれ……?においが少しやわらいでる!これなら食べられるよぉ」
エマ「せーの、いただきまっす!」パクッ
プーン
エマ「……」スンスン
エマ「くっさぁ……」
コトッ
果林「あら?やっぱりそのままは厳しい?」
エマ「うん……」
エマ「しずくちゃんの靴下をつまんで鼻の前にもってきたシーンを想像しちゃって……ごめんね……」
ミア「え、エマでも無理ならボクは……」
果林「なら、一味マヨネーズにつけたらいいわ。ほら」スッ
エマ「ディップみたいに?」
果林「ええ」
エマ「やってみる」トプン
スッ
エマ「……」スンスン
ミア「……」ドキドキ
エマ「あれ……?においが少しやわらいでる!これなら食べられるよぉ」
エマ「せーの、いただきまっす!」パクッ
41: 2024/09/30(月) 21:40:31 ID:???00
エマ「……」モグモグ
ミア「……」ドキドキ
エマ「……あっ」ゴクン
ミア「!」
エマ「ボーノだよぉ!」
ミア「えええっ!?」
果林「美味しいでしょう?」
エマ「うん。最初はくさいから抵抗感があったけど、口の中に入れたら思ったよりくさみが無くて」
エマ「あと、干物っていうから……しょっぱいと思っていたけど、ちょうどいい塩味で」
エマ「うん、もう一回食べよう!」パクッ
エマ「……」モグモグ
エマ「マグロのツナみたいに身がとっても歯ごたえがあって、?筋むたびに美味しい味がジュワーって出てくるんだぁ!」
果林「エマ、それはうま味よ。クサヤは干すことで身がしまって、うま味が濃縮されるの」
エマ「なるほどね……あとスパイシーな一味と、まったりしたマヨネーズがいい感じにクサヤを包み込んでさらにボーノだよぉ~」
エマ「……うん!においに慣れたら、海のプロシュットって思ったら食べられる!」
果林「さすがエマね。次はそのまま食べることに挑戦したらいいわ」
エマ「うん!」
果林「次はミアね、食べてみなさい」スッ
ミア「!?」
ミア「……」ドキドキ
エマ「……あっ」ゴクン
ミア「!」
エマ「ボーノだよぉ!」
ミア「えええっ!?」
果林「美味しいでしょう?」
エマ「うん。最初はくさいから抵抗感があったけど、口の中に入れたら思ったよりくさみが無くて」
エマ「あと、干物っていうから……しょっぱいと思っていたけど、ちょうどいい塩味で」
エマ「うん、もう一回食べよう!」パクッ
エマ「……」モグモグ
エマ「マグロのツナみたいに身がとっても歯ごたえがあって、?筋むたびに美味しい味がジュワーって出てくるんだぁ!」
果林「エマ、それはうま味よ。クサヤは干すことで身がしまって、うま味が濃縮されるの」
エマ「なるほどね……あとスパイシーな一味と、まったりしたマヨネーズがいい感じにクサヤを包み込んでさらにボーノだよぉ~」
エマ「……うん!においに慣れたら、海のプロシュットって思ったら食べられる!」
果林「さすがエマね。次はそのまま食べることに挑戦したらいいわ」
エマ「うん!」
果林「次はミアね、食べてみなさい」スッ
ミア「!?」
46: 2024/09/30(月) 22:20:35 ID:???00
ミア「ぼぼぼ、ボクはその、いいかな!」フルフル
果林「あら?とっても美味しいわよ」モグモグ
果林「うんまきゃ~!あ、また言葉が……」
エマ「大丈夫だよ、ミアちゃん!マヨネーズにつけたら食べられるよ~」ズイッ
プーン
ミア「うぁ……」ヒキッ
ミア「やっぱり遠慮しておくよ!ほら、ボクはまだ14歳だし……!」
果林「あらあら、可愛いわね……おねぇさんが食べさせて、あ、げ、る」ネットリ
エマ「ミアちゃーん、クサヤだよぉ~」ササヤキ
ミア(果林とエマで左右に挟まれた!?ああ逃がれられないッ!)
ミア「わ、わかったよ……食べてみるよ……」カチャ
プスッ
ミア(うわ!よりによって大きい身をフォークで刺してしまった!)
果林「あら?とっても美味しいわよ」モグモグ
果林「うんまきゃ~!あ、また言葉が……」
エマ「大丈夫だよ、ミアちゃん!マヨネーズにつけたら食べられるよ~」ズイッ
プーン
ミア「うぁ……」ヒキッ
ミア「やっぱり遠慮しておくよ!ほら、ボクはまだ14歳だし……!」
果林「あらあら、可愛いわね……おねぇさんが食べさせて、あ、げ、る」ネットリ
エマ「ミアちゃーん、クサヤだよぉ~」ササヤキ
ミア(果林とエマで左右に挟まれた!?ああ逃がれられないッ!)
ミア「わ、わかったよ……食べてみるよ……」カチャ
プスッ
ミア(うわ!よりによって大きい身をフォークで刺してしまった!)
47: 2024/09/30(月) 22:22:48 ID:???00
ミア「た、食べればいいんだろ……」スッ
プーン
ミア「オヴェ!?」ガチャン
ミア「やっぱり無理だよ!!生粋のステイツのボクには!!」ガタガタガタ
エマ「マヨネーズにつけてみたらどう?」
ミア「無理無理無理!このくさみは到底耐えられないよ!」ブルブル
果林「生まれたての小鹿みたいに足をガクガク震わせちゃってぇ……仕方ないわ、そんなミアでも食べられる裏技を用意するわ」
ゴソゴソ
エマ「えー、そんなのあるなら先にやってよぉ……」
果林「ごめんなさいね。一味マヨネーズやチーズでもだめなとき、最後の手段にとっておいたのよ。ほら、これよ」
スッ
ミア「What?なんだいこのコハク色の粘り気のある液体は?」
果林「これはね、ハチミツ」
ミア「!?」
プーン
ミア「オヴェ!?」ガチャン
ミア「やっぱり無理だよ!!生粋のステイツのボクには!!」ガタガタガタ
エマ「マヨネーズにつけてみたらどう?」
ミア「無理無理無理!このくさみは到底耐えられないよ!」ブルブル
果林「生まれたての小鹿みたいに足をガクガク震わせちゃってぇ……仕方ないわ、そんなミアでも食べられる裏技を用意するわ」
ゴソゴソ
エマ「えー、そんなのあるなら先にやってよぉ……」
果林「ごめんなさいね。一味マヨネーズやチーズでもだめなとき、最後の手段にとっておいたのよ。ほら、これよ」
スッ
ミア「What?なんだいこのコハク色の粘り気のある液体は?」
果林「これはね、ハチミツ」
ミア「!?」
50: 2024/10/01(火) 20:59:09 ID:???00
ミア「HAHAHA,It's so funy.まさかこのクサヤをハチミツにつけて食べて、とかじゃないよね」
果林「そうよ、ほら」
トン
ミア「Oh,come on」ズーン
ミア「そもそもおかしいだろ!魚にハチミツなんて」
ミア「エマからも何か言ってくれよ!」
エマ「マヨネーズなしで食べてもボーノだねぇ~」モグモグ
ミア「Oh……」
エマ「大丈夫だよ!ゴルゴンゾーラチーズにハチミツやジャムをつけたら美味しくなるから。そういうものだよぉ~」
ミア「いや、青カビチーズじゃなくてくさい魚なんだけど……」
果林「まあいいじゃない、そういうの」
果林「だまされたと思ってやってみなさい」ズイッ
ミア「……わかった。だまされたんだ、ボクは」スッ
トプン
ミア「た、たっぷり全体にハチミツをつけたぞ……!」
トローッ
ミア「ボクはテイラー家で唯一、クサヤを食べた人間になるんだっ……!」パクッ
果林「そうよ、ほら」
トン
ミア「Oh,come on」ズーン
ミア「そもそもおかしいだろ!魚にハチミツなんて」
ミア「エマからも何か言ってくれよ!」
エマ「マヨネーズなしで食べてもボーノだねぇ~」モグモグ
ミア「Oh……」
エマ「大丈夫だよ!ゴルゴンゾーラチーズにハチミツやジャムをつけたら美味しくなるから。そういうものだよぉ~」
ミア「いや、青カビチーズじゃなくてくさい魚なんだけど……」
果林「まあいいじゃない、そういうの」
果林「だまされたと思ってやってみなさい」ズイッ
ミア「……わかった。だまされたんだ、ボクは」スッ
トプン
ミア「た、たっぷり全体にハチミツをつけたぞ……!」
トローッ
ミア「ボクはテイラー家で唯一、クサヤを食べた人間になるんだっ……!」パクッ
51: 2024/10/01(火) 21:23:08 ID:???00
ミア「……」モグモグ
果林「どうかしら?」
ミア「……」モグモグ
エマ「やっぱりダメかな……?」
ミア「……」ゴクン
ミア「あれっ?全然くさくない……」
ミア「それどころか、うま味がある甘じょっぱいスティック菓子みたいだよ!」
エマ「へえ……!そんな感じなんだぁ~」
ミア「もう一回、食べてみよう」プスッ
パクッ
ミア「……yumy!これならボクも食べれるよ!」モグモグ
果林「ふふっ、だまされて良かったでしょ?」
果林「名付けて、ハニートラップよ。ハニーだけに、ね」ウフッ
ミア「まあ……愛のジョークよりはちょっと上手いかな」モグモグ
果林「ちょっと?」
エマ「わぁ~ハチミツにつけると、くさみが全然なくてボーノだぁ~!」モグモグ
ガララッ
果林「あら、ずいぶん時間がかかったのね、ランジュ」
果林「どうかしら?」
ミア「……」モグモグ
エマ「やっぱりダメかな……?」
ミア「……」ゴクン
ミア「あれっ?全然くさくない……」
ミア「それどころか、うま味がある甘じょっぱいスティック菓子みたいだよ!」
エマ「へえ……!そんな感じなんだぁ~」
ミア「もう一回、食べてみよう」プスッ
パクッ
ミア「……yumy!これならボクも食べれるよ!」モグモグ
果林「ふふっ、だまされて良かったでしょ?」
果林「名付けて、ハニートラップよ。ハニーだけに、ね」ウフッ
ミア「まあ……愛のジョークよりはちょっと上手いかな」モグモグ
果林「ちょっと?」
エマ「わぁ~ハチミツにつけると、くさみが全然なくてボーノだぁ~!」モグモグ
ガララッ
果林「あら、ずいぶん時間がかかったのね、ランジュ」
52: 2024/10/02(水) 08:00:28 ID:???00
ランジュ「遅れて再びランジュが来たわよ!」
ミア「遅かったね」
ランジュ「うちの料理人に調理させてたの。あ、もう出来てるわね!食べていい?」
果林「ええ、食べてちょうだい」
エマ「そのままでもいいけど、一味マヨネーズ、チーズのせ、ハチミツがあるよぉ~」
ランジュ「いただきまーす!」パクパク
ランジュ「きゃあ!みんな好吃ラ!」パクパク
ミア「……このクサヤのせチーズ、意外とクセになるよ」モグモグ
果林「ふふっ、みんな八丈島のクサヤのとりこになってくれて嬉しいわ」
ミア「ところでランジュ」
ランジュ「ラ?」
ミア「調理させた香港のくさい食べ物って何だい?」
ランジュ「あ、そうだった!ジャーン!これよ」スッ
ミア「オヴェ!?」
エマ「ち、ちょっと……独特だねぇ」
果林「ライブ終了後のせつ菜のブーツみたいなにおいね……これは何かしら?」
ランジュ「臭豆腐ラ!」
ミア「遅かったね」
ランジュ「うちの料理人に調理させてたの。あ、もう出来てるわね!食べていい?」
果林「ええ、食べてちょうだい」
エマ「そのままでもいいけど、一味マヨネーズ、チーズのせ、ハチミツがあるよぉ~」
ランジュ「いただきまーす!」パクパク
ランジュ「きゃあ!みんな好吃ラ!」パクパク
ミア「……このクサヤのせチーズ、意外とクセになるよ」モグモグ
果林「ふふっ、みんな八丈島のクサヤのとりこになってくれて嬉しいわ」
ミア「ところでランジュ」
ランジュ「ラ?」
ミア「調理させた香港のくさい食べ物って何だい?」
ランジュ「あ、そうだった!ジャーン!これよ」スッ
ミア「オヴェ!?」
エマ「ち、ちょっと……独特だねぇ」
果林「ライブ終了後のせつ菜のブーツみたいなにおいね……これは何かしら?」
ランジュ「臭豆腐ラ!」
55: 2024/10/02(水) 08:25:14 ID:???00
エマ「チョウドウフ……?」
ランジュ「是的!そうよ。豆腐を野菜と魚介類を混ぜた発酵汁に漬けたものよ!」
ランジュ「この料理は、臭豆腐を高温の油で揚げてニンニクしょう油だれをかけたの。とっても美味しいんだから」
果林「どうりで……出来立ての厚揚げみたいな色をしてるのね」
ランジュ「アツアツよ!さあ、食べて食べて!」
パクッ
果林「……ちょっと臭いけど、まあ食べられるわ」モグモグ
エマ「油で揚げてるからかなー?外サックリで中は豆腐の食感がするね。そこにくさみと酸味、たれの風味がちょうどいいよぉ~」モグモグ
ミア「しかし、クサヤに臭豆腐……くさいのが三役揃い踏みだな」モグモグ
エマ「あれ?三役ならあとひとつ足りないね……」
ランジュ「そうね。でも、用意したわ」スッ
ランジュ「ランジュは一番が好きなの!料理人からシュールストレミングをもらったから、今開けるラ!」カチッ
プシュ
エマ「あっ、それ……!」
──クサヤ、臭豆腐、そしてシュールストレミング。
そのすぐあと学園で異臭騒ぎが発生し、駆けつけた栞子に処分としてランジュは反省文20枚を言い渡された。
残りのメンバーは丸一日、部室の消臭作業をさせられたのだった。
おわり
ランジュ「是的!そうよ。豆腐を野菜と魚介類を混ぜた発酵汁に漬けたものよ!」
ランジュ「この料理は、臭豆腐を高温の油で揚げてニンニクしょう油だれをかけたの。とっても美味しいんだから」
果林「どうりで……出来立ての厚揚げみたいな色をしてるのね」
ランジュ「アツアツよ!さあ、食べて食べて!」
パクッ
果林「……ちょっと臭いけど、まあ食べられるわ」モグモグ
エマ「油で揚げてるからかなー?外サックリで中は豆腐の食感がするね。そこにくさみと酸味、たれの風味がちょうどいいよぉ~」モグモグ
ミア「しかし、クサヤに臭豆腐……くさいのが三役揃い踏みだな」モグモグ
エマ「あれ?三役ならあとひとつ足りないね……」
ランジュ「そうね。でも、用意したわ」スッ
ランジュ「ランジュは一番が好きなの!料理人からシュールストレミングをもらったから、今開けるラ!」カチッ
プシュ
エマ「あっ、それ……!」
──クサヤ、臭豆腐、そしてシュールストレミング。
そのすぐあと学園で異臭騒ぎが発生し、駆けつけた栞子に処分としてランジュは反省文20枚を言い渡された。
残りのメンバーは丸一日、部室の消臭作業をさせられたのだった。
おわり
56: 2024/10/02(水) 10:31:13 ID:???Sr
乙
シュールストレミングは下手したら人が氏ぬ兵器だもんな
室内で開けたら洒落にならんわ
シュールストレミングは下手したら人が氏ぬ兵器だもんな
室内で開けたら洒落にならんわ
引用: 果林「八丈島から荷物が届いたわ」
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