88: 2015/01/06(火) 18:02:51.28 ID:pwCdzZMk0
【おらの親友】
ソイツはおらが小さい頃から一緒にいてくれたど
ソイツは小さくていつでも出てきて、特におらが寂しいと思ったときにいてくれたんだど

「ママ、おらの周りのこの小さいのなんだど?」

あるときホントに不思議になっておらはママに聞いてみたど
けどママは首をかしげて可笑しなしげちー。と笑っていたのを覚えてるど
パパにも言ってみたけど、やっぱり笑っていただけだったど


「わかったど、こいつって、おらにしか見えない妖精なんだ!」

周りのみんなに聞いても変なしげちー。と言うだけで教えてくれなかったから、きっとおらにしか見えてなかったんだとわかったど

「うーん、うーん、お前の名前は……うーん」

ソイツの名前を付けてやろうとしたけど、おら考えるの苦手だからパッと目に入ったお菓子の名前にしたど。おらの大好きなお菓子の名前にだど

「お前の名前は、『ハーヴェスト』だど!ヨロシクな、『ハーヴェスト』」

ソイツは気に入ったのか小躍りしてて、見てるおらもとても嬉しかったど
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90: 2015/01/06(火) 18:12:46.61 ID:pwCdzZMk0
けど小学校にはいるとみんながおらをからかうようになったど

「やーいやーいのろまのしげちー!勉強出来ないマヌケやろー!」

おらはいっつも徒競走じゃあビリッケツだったし、計算も両手を使わないと良くわからなかったど
それに皆には見えなかった『ハーヴェスト』は嘘つきだって、言われたど
何度も何度もおらの前にいるんだって言ってもその度にゲラゲラと笑いながらこういうんだど

「また始まったぜ!嘘つきぼっちのしげちーのお友達自慢がよ!」

「その『ハーヴェスト』って奴をさっさと見せてみろよぉ?見せらんねぇのか?」

おらはだんだんと小学校には行きたくなくなったど
友達はだんだんといなくなっていってしまったど
けれど友達がいなくなる度に『ハーヴェスト』はどんどん増えていったから、寂しくは無かったど

91: 2015/01/06(火) 18:22:12.90 ID:pwCdzZMk0
『ハーヴェスト』はとっても良い奴等だったど
おらが欲しいと思ったモノを、持ってきてくれるど。エンピツでも、消ゴムでもお金だって持ってきてくれる、スゴい奴だど
それに、悪口は一切言わなかったど
小さいのに皆で力を合わせてとっても速くおらを遠くへ遠くへ運んだり出来たど


けどそんなある日ある事件が起こったど
いつも通り消しゴムを忘れたから『ハーヴェスト』に持ってきてもらって使っていたら僕を指差してクラスメイトが言ったんだど

「それ!僕の消ゴムじゃあないか!返せよッ!盗んでんじゃあねぇよのろまのしげちー!」

そのままおいらに近付くと消しゴムをひったくっておいらを突き飛ばしたど
おいらもこれにはかっとなって殴り返そうとしたら、『ハーヴェスト』がいきなりおらの代わりにソイツの鼻を抉ったど

92: 2015/01/06(火) 20:42:43.37 ID:pwCdzZMk0
ハーヴェストは小さいから精々ソイツは鼻の穴が少し大きくなっただけだったど
けれどソイツは大泣きしておらはそのまま職員室へ連れていかれたど

「おらじゃないど!『ハーヴェスト』がやったんだど!」

何度も何度もおらはやってない、『ハーヴェスト』がやったんだと言ったけど、誰一人としておらの事を信じてくれなかったんだど
果てには先生にまで嘘つきだと罵られたど

ママが学校に来て、何度もおらの代わりに謝ってたけれど、おらは謝りたくなかったど
だって『ハーヴェスト』がやったんだど
なのにおらが悪いなんて理解不能だど!

「どうやらしげちー君は頭がおかしいみたいですねぇ?とんだ嘘つきの問題児ですよ!」

先生がそう言った瞬間、ママの目付きが変わって、こう言ってくれたど

「しげちーはそんな子じゃありません!嘘つきなんかじゃあありません!」

凄みをもってはっきりと言ったど
ママは見えていなくたって、嘘をついていないと信じてくれたんだど

93: 2015/01/06(火) 20:50:36.57 ID:pwCdzZMk0
学校から帰ったあと、ママはこう言ったど

「しげちー…あなたにしか見えない友達はママとパパには見えないわ。だけれどね、ママとパパはあなたを嘘つきなんて思わないわ。世界中の誰もがあなたを嘘つきなんて言ったって、パパとママはあなたを信じ続ける。だから今日みたいに暴力を振るうのだけはダメ。もう振らないって約束して」

そう言ってママは優しく抱き締めてくれたど
おらは嬉しくて、暖かくて、止めどなく溢れる涙を止めること無く流しながら暴力を振るわないと約束したど



その日からおらは暴力なんて振るわなくなったど
『ハーヴェスト』にも人間を襲っちゃいけないときつく言い聞かせたど
謝ったけれどクラスの皆から無視されるようになってしまったど
でもおら寂しく無かったど
だって、寂しいと思う度に『ハーヴェスト』は増えていって、今では五百体はいるからだど

94: 2015/01/06(火) 21:05:11.83 ID:pwCdzZMk0
そして中学生になったど

相変わらず勉強はわからないし徒競走じゃあビリッケツだし友達はいないけれど、おらにはおらにしか見えない友達がたくさんいたど
『ハーヴェスト』達が迷子になら無いように杜王町からは出ちゃいけないって教えてやったど


けれどやっぱりおらは『ハーヴェスト』だけじゃ寂しいど……
もし、おらのこの友達を見ることができる友達が出来たら……
その時は…ホントの『友達』が出来るかもしれないど


「見ろっ!あの木の根もとに集まっていくぜ~!」

「気を付けろっ!近くに『本体』がいるぜッ!多分ッ!」






To be continued……………

95: 2015/01/06(火) 21:09:20.96 ID:pwCdzZMk0
以上で【おらの親友】完結です
To be continuedなのは本編に繋がるからENDより良いかと思いまして……
何はともあれ読んでくださった方ありがとうございます!

>>85さんのは遅くても明日から書かせていただこうと思います
待たせてしまいもうしわけありません

PS.【追悼の風】の主人公はフーゴです
分かりにくくて申し訳ありません!

引用: 【THE・WORLDは止められない】