131: 2015/01/08(木) 21:37:55.59 ID:s244SP+x0
【錆び付いた銀戦車が示すもの】

「ええ~っと、『1986年』……『1986年』」

この世には知らない方が良いことがある
ガールフレンドが別の男に夢中だったりとかじゃあない
深入りしては二度と戻ることはできない。そんなものがこの世には存在するのだ

「あれぇ~?おっかしいなぁ…『1986年』の新聞が所々スッ羽抜かれたように見当たらねぇ……」

俺はDIOとの因縁、そして妹の敵討ちを終えてから数年後、あるものを調べていた


スタンドを発現させる『矢』についてである
ジョジョの奇妙な冒険 第2部 戦闘潮流 1 ジョジョの奇妙な冒険 第2部 モノクロ版 (ジャンプコミックスDIGITAL)

132: 2015/01/08(木) 22:46:07.54 ID:s244SP+x0
1990年に入ってから俺と空条承太郎は『矢』と言うものを追跡し始めた
更なる邪悪を産まないために

エンヤ婆と言う小柄な老人が持っていたその『矢』は全部で6本あると言う事を調べついていた。だが俺が気になったのは『1986年』に発掘されたと言うことだ
『1986年』にエジプトにて発掘されたそれは19才の青年によって発掘され、持ち出されたと言う
そしてその『矢』の内五本はエンヤ婆へと高値で売られた……五本の『矢』の内一つはスピードワゴン財団が保管、一つは吉良吉影…承太郎とその甥が倒したと言う日本人の父親が持っていたと言うがどさくさ紛れに破壊してしまったらしい
そしてエンヤ婆の持つ『矢』は既に破壊済み

残る二本の内、一本は俺が独自に回収に成功した。全くの偶然だった
骨董品店にてゴミのように売られていたところを偶然買ったのだ
後の一本は見当もつかない。全く手掛かりが無いに等しかったのだが、本当にきがかりなのは問題は発掘した青年の持つ一本のことだった

133: 2015/01/08(木) 23:03:29.51 ID:s244SP+x0
実はこの『1986年』と言う数字は俺の故郷にも関わっていた
急激に治安が悪化し、大変なことに犯罪指数も上がっていることを調べたときにピンと来たのだ。『矢』を発掘した青年はヨーロッパの何処かにいる……と
ソイツは既に『矢』に秘められた力について知っているのだと
だから『1986年』に何かしらの事件が起こっていてもおかしくないから図書館で新聞を幾度と無く調べてみていたのだがスッ羽抜かれているものがいくらかあるらしいのだ

「とは言ったものの……一人で『1986年』の新聞について調べるのも大変だ……やっぱ承太郎とその甥……あ、甥じゃあないのか。年下の叔父とやらに手伝ってもらうべきだろうか?」

さっきの考え事中にも甥と叔父を間違えた気がするが、年下の叔父なんぞ間違えても仕方ないんじゃあ無いんだろうか?それにあのジョースターさんの隠し子がいたことの方が驚きだっての
そんなことを考えている時に電話が鳴り響いた

「はい…あぁ例の『矢』の解析結果が出た?」

以前『矢』についてスピードワゴン財団に頼んでおいたが、どうやら判明したらしい
だが得られた情報はスタンドを発現させる事に関して、そして『矢』を構成しているのは隕石と同成分であるということだった

134: 2015/01/08(木) 23:20:53.42 ID:s244SP+x0
たいした進展も得られないで肩を落としながら図書館を出ると腹の虫が鳴り出した。作業に没頭するあまり腹が減っているのに気が付かなかったのだ
取り敢えずまずは腹ごなし…と言うわけでリストランテに入ったのだが少しばかりトラブルが起こっていた

「おいてめぇ~ッ!み!ここは『パッショーネ』のシマなんだよッ!みかじめ料が足りてねぇ上に俺の服を汚しやがって!どう落とし前つけんだ!?」

店員に対してチンピラ、いやギャングだろうか?どちらにせよ小者が粋がって店員を脅していたのだ
しかも店員は可愛い女の子であり、小物ギャングの見幕に完全に萎縮しきってしまっていた

「あのぉ~すいません…オーダーしたいんですが?そう君じゃあないといけないんだけど良いかな?君に俺の注文だけじゃあなくてハートもとって欲しくってね」

ここは女の子のためにいっちょカッチョいい正義の味方のポルナレフのご登場。と言うことで堂々とそのチンピラとその子の間に割って入った

135: 2015/01/09(金) 00:27:13.50 ID:nvDVkN5L0
「んだとこの電柱野郎!バカにしてんじゃあねぇぞ!表出ろや……ぶっころしてやんよ!」

この俺の髪型を電柱と言ったのは許せないが落ち着いて店の外に出る
不安そうに見ていた店員の女の子にはウインクをしてやっておいた
良い男はいつだって女の子への気遣いを忘れないんだぜ?


「うへへ……てめぇなんざアヒィッ!?」

ナイフを取り出したのでこちらも武器で応戦させてもらった
まぁ俺の武器は一般人何かじゃあ見ることは出来ないだろう。生まれもっての俺の武器『スタンド』
その名も『シルバー・チャリオッツ』。銀の甲冑に纏った俺の分身は瞬く間にそのレイピアでナイフを細切れにした

「ナイフの一本でガタガタ言うな!女の子脅すようなことしやがって…それでも紳士か」

胸ぐらを掴み焼きをいれてやると一瞬でチンピラはヘタレた
ホントに小者な野郎だぜ…

136: 2015/01/09(金) 04:33:18.58 ID:nvDVkN5L0
「てめぇ『パッショーネ』に手ぇ出して良いと思ってんのか!?」

尚もチンピラは『パッショーネ』と言う組織名を出す。ついでにその『パッショーネ』とやらも聞き出しておくか

「おい、さっきから言ってるその『パッショーネ』ってのは何なんだ?さっぱりわからねぇぞ」

もう一度尋ねるとソイツは日和ながら『パッショーネ』について教えてくれた
『パッショーネ』は最近になって頭角の表した組織であり、今ではヨーロッパの大半を支配しつつあるギャングらしい
このチンピラは『パッショーネ』に入るためのテストを受けていたがヘマをやらかした挙げ句に服を汚され店員に怒鳴り散らしていたらしい
団員ですらないのにそれを語る時点で変なやつである

「入団試験だと?誰かの暗殺とかブツを運ぶとかなのか?俺にもおせーてくれよその試験とやらをよ」

そのチンピラは胸ポケットから点火されてないライターを取り出した
このライターの火を消さずに一日過ごすことが入団条件らしいが風のせいで消してしまったらしい

137: 2015/01/09(金) 20:25:10.15 ID:nvDVkN5L0
「もっぺん着けてみろよ。ただのライターじゃあねぇか」

そう言うとソイツはライターを点火させた
呆気なく着いたライターに大喜びである

「再点火………したな…?」

突然、背後から声がして振り替えると陰の中に奇妙な姿の生き物がいた
大学の卒業式のような格好なのだが顔は無機質で人ではない
何者かの『スタンド』がいたのだ

「『スタンド』!?一体何処から!」

直ぐ様『シルバー・チャリオッツ』で迎え撃とうとするも片手で攻撃を止められてしまった
どうやら相当な力を持っているらしく、片手を振り払うことが出来ない

138: 2015/01/10(土) 20:33:03.75 ID:DKY0SC3J0
意図も容易く『チャリオッツ』を蹴飛ばされると吹き飛ばされてしまった
だが追撃してこない辺り、このスタンドの本体は別のどこかにいるようだ

「再点火したのはお前のようだな…?さぁ……試練を受けろ」

そのスタンドがチンピラを掴んだ瞬間、俺はあり得ない光景を見てしまった
口から現れ出たのは紛れもなくあのスタンドを発現させる『矢』だったのだから

「ぶぐふぅっ!」

そして『矢』はチンピラの喉を思いきり貫いた
チンピラはいきなり出てきた『矢』に何がなんだかわからないと辺りを探るようにしていたがやがてピクリとも動かなくなってしまった
そのチンピラにスタンドの素質は無かったと言うわけだ

「や、野郎ォ……何故『矢』を持ってやがるんだ?……ハッ!まさか奴の矢はエジプトで無くなっていたと言うあの『矢』か!?」

まさか発掘したと言う青年の持っていたとされる『矢』なのか!?
『チャリオッツ』がもう一度攻撃を加えようとしたもののそのスタンドは影の中に消え、壁を壊すだけに至った

139: 2015/01/10(土) 22:23:41.51 ID:DKY0SC3J0
「消えただと!?ちっ…さっきのライターもねぇってことは『遠隔操作型』か。ライターを再点火させたから現れたって事みたいだな」

承太郎曰く、本体がかなり離れている状態でも活動する『遠隔操作型』と言うのがいるらしい。
勿論精密な動作をしないものばかりらしいが

「おい貴様!動くな。警察だ」

気が付くと俺の周りには野次馬と警察が集まっていた
どうやら俺とチンピラが喧嘩し、チンピラを頃したと言う筋書きが出来てしまっているらしい
これはどうやらまずい事になってしまっているんじゃあないか?


「ホントなんだって…信じてくれよお巡りさん!俺を調べても何にも見つかってねぇだろ?ナイフ一本ありゃしないんだぜ?」

取調室で必氏に無実を訴えるのだが中々信じて貰えない
まぁ血の付いた凶器一つ見つからない上に帰り血も無いから無実は当たり前なのだが

「ううむ…取り調べは終わりだ。とっとと帰れ!」

取っ捕まえてこの台詞である
シンガポールで警察に捕まったことがあったっけ。万国共通で警察ってのは面倒なもんだぜと思いながら警察署を後にした


彼の去った警察署で署長ははある場所へ恭しく電話を始めた

「はい……例の男の名前と住所と電話番号はわかりました…。ジャン・P・ポルナレフ、フランス人の男です。……各所へデータは送っておきます。分かりましたポルポさん。その代わり出世の件はよろしくお願いします……」

その男は吐き気を催す邪悪な笑みを浮かべながら電話を切った

140: 2015/01/10(土) 22:45:00.36 ID:DKY0SC3J0
「『パッショーネ』……。何か訳のありそうな組織だな。調べる必要がありそうだぜ」

家に戻った俺はファイリングしたバインダーを眺めながら呟いた
『1986年』から増え始めた犯罪やくすりによる事件。そして頭角を最近だが現し始めた『パッショーネ』という犯罪組織と『矢』
関連がないとは言い切れないようだな

「取り敢えずスピードワゴン財団と承太郎に連絡して協力を仰いでおくべきだな…」

俺は手紙を書き、承太郎とスピードワゴン財団に電話をかけるがどうにも繋がらないようだ
二つとも電話に出れない状態らしい

「おっかっしぃーな……留守電も入れられないなんて承太郎らしくねぇぜ」

少し違和感を覚えたが後日改めて電話しておくことにした
手紙にも『矢』と『パッショーネ』の関係を調べることを書いておいたが何とかなると良いのだが……

俺はタンスの上の自らが買った『矢』を見つめる
あの『矢』を持つ者を追い詰めることが出来れば『矢』について更に詳しく知ることが出来るかもしれない
そしてもしその者が二つ『矢』を持っていればエジプトからの因縁にもケリを着けることが出来るだろう……

141: 2015/01/10(土) 23:00:58.59 ID:DKY0SC3J0
「『1986年』………サルディニア島の小さな村における大火事?」

別の街の小さな図書館にてまだ見たことのない記事に俺は目を止めた
そこに氏傷者リストの中には19才の青年が載っていたからだ。勿論他に何かある訳じゃあないのだが何故この小さな記事を今まで俺は見ることが出来なかったのだろうか?
原因不明の大火事であるのも何か引っ掛かるのだ

「もしかしたら何かサルディニア島にあるのかもしれない…『矢』と今俺の感じている違和感を結び付ける何かが……」

そう感じた俺はサルディニア島へ向かった
俺の感じている違和感は確信じみた物があるような気がしてならないのだ
それと同時に何か知ってはならないものを知ろうとするかのような違和感もなのだが

144: 2015/01/11(日) 00:00:41.17 ID:A9breRMw0
サルディニア島
美しい海と自然のある観光地だが俺は大火事の起こったと言う村へ来ていた

「『1986年』に生きていた人が誰一人としていないだとォ~ッ!?」

村で聞き込みを始めていたのだがおかしな事に誰一人として『1986年』の大火事を知っているかその事件に巻き込まれた人はいなくなっていると言うのだ

唯一わかったのは火事で氏んだと言う19才の青年は『ディアボロ』と言う名前らしい
偶然残っていた卒業アルバムからわかったのだが、写真は顔立ちがハッキリわからない
どう考えたっておかしい
やはり『1986年』の大火事は何か重要な事があったと言うことだ



(もしも、もしもこの村にいた19才の青年が氏んでなかったとして、氏んだのは全くの偽造だったとして……!)

俺は全ての謎が繋がったのを感じた
『1986年』、自らを知る者を事故に見せかけすべて抹頃した『ディアボロ』はエジプトに迎った
そして運命は『ディアボロ』の手に『矢』を掴ませたのだ。それを持ってヨーロッパへと戻ってきた
スタンドを発現させる『矢』を持つ『ディアボロ』は間違いなくその力で『パッショーネ』を乗っ取るなり創り上げたのだ
そして自身の正体を知る者を消し続けた。恐らく永遠に自身の正体を知る者を無くし続ける為に。自身を脅かす存在を消し去る為にだ

145: 2015/01/11(日) 00:23:51.25 ID:A9breRMw0
「なら次に消されるのは間違いない…俺だ!恐らく俺は勘づかれている!奴の正体を調べていることに」

既にサルディニア島からは出てこれから日本へ行くために空港へ向かうことにしている
だが組織の者が既に俺を追っているハズなのだ。あの『遠隔操作型』のスタンドの本体が動いているに違いない
ここまで徹底的に過去を消し続けている『ディアボロ』が俺を見逃すわけがない
直ぐに伝えなくてはならないッ!承太郎に、スピードワゴン財団に!
俺一人で立ち向かうには『パッショーネ』は、『ディアボロ』は強大すぎる!

「その通りだジャン・ピエール・ポルナレフ。お前は知りすぎたのだ。私の過去を、秘密を、知らなくても良いことを全て!」

パスポートを取るための帰路にてソイツは現れた
至って普通のスーツであり何処にでもいそうなソイツは俺の前に現れた

俺は直感的に感じた
こいつが『ディアボロ』なのだと!
自身の繁栄のためなら誰だって犠牲にすると言う吐き気を催す邪悪な意思の持ち主だと!


「『パッショーネ』のボスが直々のお出迎えとは光栄だぜ…『ディアボロ』さんよぉ…?」

頬に冷や汗が流れるも毒づいた。あのDIOと対峙したときと同じプレッシャーを感じるが恐らく逃げることは出来ないだろう
ここでやるしか無かった
俺はやるしかないッ!

「うおぉぉ~~ッ!!『シルバー・チャリオッツ』ッ!!」

先手を打つべく現れた『シルバー・チャリオッツ』は恐るべきスピードで奴に接近すると目にも止まらぬ刺突を奴に食らわせた

146: 2015/01/11(日) 00:43:09.95 ID:A9breRMw0
だその刺突は全て虚空に舞っていたのだ
剣先が一切カスることなく全て避けられてしまっていた

いつの間にか背後にいた『ディアボロ』はスタンドを出していた
『ディアボロ』のスタンドは、血のような深紅な体に網目が入り、そして頭には何故か二つ顔が存在していた
その姿はまるで暴虐の深紅の王だと感じた

そのスタンドから放たれる容赦ないラッシュをギリギリ『チャリオッツ』を戻しバックステップで避けたのだが鎧を纏っていても掠めた部位から血が流れるのを感じる
血が一滴、二滴と地面に滴り落ちるのを見た
まさか避けたのは時を…『止めた』のかもしれない
だが時を『止めた』と言うのならタイム・ラグがあるハズッ!
その隙を突けるのは今だけだッ!

「『シルバー・チャリオッツ』ッ!!」

次の瞬間には血の滴が『増えていた』
まるで五、六秒流れた後のように。いつの間にか増えていた
その瞬間俺は『ディアボロ』のスタンドのの能力がわかった
だがそれと同時に『チャリオッツ』の右目を『ディアボロ』のスタンドの手刀が貫いていた

147: 2015/01/11(日) 00:56:28.35 ID:A9breRMw0
「『キング・クリムゾン』を見たものはその『時』……………」

『チャリオッツ』と同じ部位に俺の体はダメージを受け、右目が視界を失った

「『能力』は…!時を…!ディアボロ貴様!」

時を『止める』のではなく、ビデオの早送りの様に『吹っ飛ばした』のか!
だから血の滴が増えていたのだ、あの一瞬で

「もうこの世にはいない……!!」

『ディアボロ』はそう告げると『キング・クリムゾン』の腕からラッシュを繰り出し、俺の体をバラバラに吹っ飛ばした
腕や足が千切れ、痛みにのたうつ暇もない中、俺はスローに流れるように感じていた

「希望は…無いのか………」

『ディアボロ』の正体を知れなかったのは…奴一人の行動じゃあない
政治家やメディア、きっと俺の出した手紙も届くことは無いのだろう
奴の組織は、『パッショーネ』は既に深いところまで潜り込んでいたのだ

「承……太郎………すま…ない」

そう呟いた後、俺は崖から落ちた衝撃から意識を失なった

148: 2015/01/11(日) 01:14:51.47 ID:A9breRMw0
ドスン、と何かが落ちる音がした

「………夢か」

車椅子の上で俺は眠っていたらしい
あの時偶然通り掛かった船が俺を見つけ、助けてくれていなければあのまま氏んでいただろう

といっても俺はかろうじて無事なのは左手だけであり両足は立ち上がることが出来ないこともない特殊な義足、腕は千切れたモノを何とか使えるようにしてくっつけただけであり動くものの戦闘者としては再起不能である


治療が済んだ後、スピードワゴン財団や承太郎に連絡をすべきかと思っていたが『ディアボロ』は俺の名を聞けば確実に頃しに来るであろう。自身の過去を知る者は自ら殺さねば安心できないような奴だから

「俺に残された出来ることは…『ディアボロ』を追うものが現れたときにその者達に『ディアボロ』の能力と過去について説明してやることだッ……!」

そのためネットワーク上に『ディアボロ』の人相や指紋などに反応するシステムを組んではいるのだが…まだ現れることはない
気長に待つ必要があるな…と考えているとタンスの裏の所に『矢』を落としていることに気がついた

149: 2015/01/11(日) 01:33:33.97 ID:A9breRMw0
『ディアボロ』に奪われることなく俺の家にあったので持ってきておいたので、どうにかしてでも取っておきたかった

「奥の方過ぎて今一取ることが出来ないな……。仕方無い。『チャリオッツ』」

私と同じような姿になってしまったチャリオッツに『矢』を取らせようとすると誤って指先を切ってしまったが取れた
すると『チャリオッツ』から光が溢れだした
突然の事に俺は焦っていた
窓の外を見ると牛や馬、農夫がバタリバタリと倒れていく、だが誰もが苦しむのではく眠るように倒れているようだ

「『矢』なのか…!?『矢』がスタンドを傷付けたから何か発現したのかッ!?」

だがこれは私の意思とは違う。全く制御出来ていない力を感じている
何か良からぬ事が起こりそうなのだ
急いで私は『チャリオッツ』から『矢』を奪った
するとどうだろうか…眠っていたらしい生き物達は何事もなかったかのように起きたのだ

「これだ……これを使えば…『ディアボロ』のスタンドの能力に打ち勝つ事が出来るかもしれないッ!」

俺に唯一見えた希望。それがこの『矢』の本当の使い道だった
スタンドを発現させる『矢』はスタンドの先へと導くのだ


満身創痍の私にはとてもじゃあないがこの力を抑えることは出来ないだろう
ならば『ディアボロ』を追うものに託さねばならない
『ディアボロ』と言う吐き気を催す邪悪な意思を打ち倒すジョースターのような『黄金の意思』を持つもの達に、託さねばならないのだッ!
星のような儚く消えてしまいそうな光を俺は手繰り寄せねばならない運命
錆び付いた銀戦車が最後に指すモノ、それは『ディアボロ』を打ち倒すための『矢』だ
俺は『矢』を守り抜かねばならない
錆び付いた銀戦車が繋ぐ最後の希望なのだから……










To be continued………

150: 2015/01/11(日) 01:37:56.86 ID:A9breRMw0
【錆び付いた銀戦車が示すもの】完結です
凄く雑な部分もありますがお許しを……
そして凄く完結までに時間をかけてしまって申し訳ありません!
こんな作品でも読んでくださった方ありがとうございます!


引用: 【THE・WORLDは止められない】