215: 2015/01/31(土) 15:40:15.60 ID:AB1vlR3BO
【聖女、星十字軍を待つ】

「あら?パパは?承太郎は?」

「そう………仕事で外国の方に。承太郎も一緒なのね?パパったらいっつも世界を飛び回って忙しいんだから」

「え?大丈夫ですよ。少し熱があるだけだから、それよりお医者様の皆様も付きっきりで看病なんて大変でしょ?私は大丈夫ですから、御休みなさって」

「そうだ、じゃあご飯だけでも作りますよ!出前だけじゃ栄養が偏るじゃあない?」

「もうそんな遠慮しないで!大丈夫ですってば!」

216: 2015/01/31(土) 21:19:30.76 ID:+MQ/lu4o0
「久しぶりにこんなに多く料理作っちゃったわ~。承太郎が小さい頃のお誕生日以来かもねぇ」

「どんどん食べてくださいね?いくらだって作りますから。皆さん、看病ばっかりなんて大変じゃない?なら私は出来ることなら何でもしなくちゃ、ね?」

「あっ…いけない。夜中から雨が降るかも知れないから承太郎の制服取り込んでおかなきゃ!それにズボンも破れてたし、直しておかなきゃね?」

「もう…大丈夫ですってば!ほらほら、休めるときに休んでください!」

「パパや承太郎が仕事してるのに私だけ休んでちゃいけないの。せめて、せめて二人が帰ってきたときに笑顔で迎えてあげなきゃ」

「だから寝てる暇なんて無いじゃない?働か……なきゃ……ね…?」

217: 2015/01/31(土) 21:27:58.41 ID:+MQ/lu4o0
「………あれ?あっ!いけない!私まさか倒れちゃったんですか?…ごめんなさい。中途半端なままにしてしまって…。三日間も寝込んでたなんてね?」

「あら?誰かお客様?」

「……あなた!?いつの間に帰ってきたの?今は海外ツアー中じゃあなかったの?」

「えっ?私が倒れたの聞いてすっ飛んできたって…でもツアーは?」

「そんなことどうでもいいなんて、ダメよそんなの!私はどうだって良いからツアーに行かなきゃ!」

「私、あなたのサックスの音色も、それを弾いてるときの生き生きした顔が好きなんだから」

「……私は大丈夫よ。イエーイ元気いっぱい、ファインセンキュー……ね?元気でしょ?」

218: 2015/01/31(土) 21:40:39.01 ID:+MQ/lu4o0
「あっ……ごめん。少しふらついちゃって…ううん、大丈夫だから…」

「えっ?どっちにせよ日本で一泊して行くって…ツアーは大丈夫なのよね?…そっか。じゃあ一日だけ久々にあなたに甘えようかしら」

「何かして欲しいって…そうだなぁ~じゃあ…髪の毛とかして貰おっかなぁ~あと爪切りも」

「承太郎?パパと一緒に仕事の手伝いよ。大丈夫!パパが一緒だもの」

「そうだ。そう言えばね、承太郎ったらあなたにますます似てきたわよ?クールで少し愛情表現がぶっきらぼうなところがね、初めてあった日のあなたそっくり」

「……ふふっ。あと友達も久しぶりに連れてきたの!花京院って子でとっても良い子なのよ。今度承太郎に聞いてみたら良いわよ、きっと良い奴だって言うわ」

219: 2015/01/31(土) 21:59:50.57 ID:+MQ/lu4o0
「後は…パンツも履き替えさせて貰おうかしら!アハハ!冗談よ冗談」

「久しぶりにあなたとお喋り出来たら…楽しくて嬉しくて、疲れちゃった。」

「ツアー…頑張ってね?ここから私応援しちゃうんだから!」

「私なら大丈夫。パパと承太郎がきっと、きっと何とかしてくれるわ。私わかるの…遠くで二人が戦ってるって」

「二人は二人の出来ることをしてる。だからあなたはあなたの出来ることを…ね?」

「そうだ…最後に…ほっぺにチューして?」

「ありがと…嬉しいなぁ…今度は承太郎とあなたと……家族三人で…話したいなぁ…」

「早く帰ってきてね…二人とも」




「どうした承太郎?またDIOに念写されたか?ワシは何にも感じなかったのだが…」

「何でもねぇぜジジイ…旅を急ごうぜ。手遅れになる前にな」

To be continued……

220: 2015/01/31(土) 22:01:25.10 ID:+MQ/lu4o0
【聖女、星十字軍を待つ】完結です
だいぶ走ってしまったかもしれませんが読んでくださった方々には感謝です!



引用: 【THE・WORLDは止められない】