224: 2015/02/01(日) 20:01:10.47 ID:DbQfEYwj0
【救世主の降りし場所】
例えばの話、ポーカーをしていたとして
カードが配られれば誰一人として文句を言うことは出来ない。そのカードで勝負しなくちゃあならない
それは人生においても同じなのである
容姿運動神経思考能力やその他の能力
神の与えしカードで人は戦わねばならないのだ
「1、2……いや3か。年齢は四十代。なるほど、今回のターゲットと一致したな」
俺の場合は視力と言うモノを奪われていた
生まれついての闇。生まれついての孤独
人は良く闇とは絶望や悪と結びつけるが、闇に生まれた私は生まれついての悪だと言うのだろうか?
例えばの話、ポーカーをしていたとして
カードが配られれば誰一人として文句を言うことは出来ない。そのカードで勝負しなくちゃあならない
それは人生においても同じなのである
容姿運動神経思考能力やその他の能力
神の与えしカードで人は戦わねばならないのだ
「1、2……いや3か。年齢は四十代。なるほど、今回のターゲットと一致したな」
俺の場合は視力と言うモノを奪われていた
生まれついての闇。生まれついての孤独
人は良く闇とは絶望や悪と結びつけるが、闇に生まれた私は生まれついての悪だと言うのだろうか?
225: 2015/02/01(日) 21:54:59.38 ID:DbQfEYwj0
悪に神は微笑まない。だから俺は目が見えない。無論生まれる前の俺が罪を犯してさえいるか定かではないのだが
「もう少しでエレベーターで昇ってくる…フフフ…さぁ昇れ昇れ。天国へのエレベーターとも知らずな…」
なら俺にこれを与えたのは恐らく悪魔だろう
人を頃すためだけの力
鋭く何処までも聞くことの出来る聴力
そして恐らく私にしか出来ない能力
「………シュート…ッ!!ン?一人仕留め損ねたか?」
それは水を操る能力…最も目の見えない俺には水かどうかなどはっきりとわかるわけではないのだが
その力は意図も容易く人を殺める無類の殺意
もしかすればこれが俺を悪とたらしめるものなのかもしれない
「もう少しでエレベーターで昇ってくる…フフフ…さぁ昇れ昇れ。天国へのエレベーターとも知らずな…」
なら俺にこれを与えたのは恐らく悪魔だろう
人を頃すためだけの力
鋭く何処までも聞くことの出来る聴力
そして恐らく私にしか出来ない能力
「………シュート…ッ!!ン?一人仕留め損ねたか?」
それは水を操る能力…最も目の見えない俺には水かどうかなどはっきりとわかるわけではないのだが
その力は意図も容易く人を殺める無類の殺意
もしかすればこれが俺を悪とたらしめるものなのかもしれない
226: 2015/02/01(日) 22:05:47.40 ID:DbQfEYwj0
生まれて目が見えないことが分かるや否や俺は親に捨てられた
そんな俺を拾ってくれた人は優しかった。一通りの言葉や音の正体を教えてくれた
だが神はやはり悪には微笑むことはしたくないらしい
その人は病気で氏んでしまった。呆気ない氏だった
俺に残ったのは何もなかった。目の見えない者が生きるには辛すぎた
まともに働くこともできず、飢える寸前になったときに初めてモノを盗んで生きようと考えた
この瞬間俺は悪に堕ちた。わずか十にも満たぬ齢だった
水を操り音を頼りにしながら一つリンゴを奪ったときに初めて俺は生きると言うことを実感できた
口を開けて餌を待つ鯉のような者に神は微笑まない
不平等なカードに嘆いたところでカードは変わってくれない
神が平等に誰も救わない
生きることに貪欲で悪に堕ちようと生きる者のみが生を全うする権利を有するのだ
そんな俺を拾ってくれた人は優しかった。一通りの言葉や音の正体を教えてくれた
だが神はやはり悪には微笑むことはしたくないらしい
その人は病気で氏んでしまった。呆気ない氏だった
俺に残ったのは何もなかった。目の見えない者が生きるには辛すぎた
まともに働くこともできず、飢える寸前になったときに初めてモノを盗んで生きようと考えた
この瞬間俺は悪に堕ちた。わずか十にも満たぬ齢だった
水を操り音を頼りにしながら一つリンゴを奪ったときに初めて俺は生きると言うことを実感できた
口を開けて餌を待つ鯉のような者に神は微笑まない
不平等なカードに嘆いたところでカードは変わってくれない
神が平等に誰も救わない
生きることに貪欲で悪に堕ちようと生きる者のみが生を全うする権利を有するのだ
227: 2015/02/01(日) 22:14:27.31 ID:DbQfEYwj0
それから俺は何でもやった
他人を頃すことも盗みも全ては生きるために
これからもずっと……独り生きる為に悪になるのだ。救世主無き世界で独り
「おかしい……仕留められない…だと?」
暗殺者として誰一人として生かさないようにしなければならない。だがさっきからこの男は…全く仕留められない
「屋上へ向かっているのか!?マズイ…殺さねばッ!」
幾度となく空振る攻撃
こんなことは一度足りとてなかった
「なんだと…?全く足音がしない?何処だ、何処にいると言うのだ!」
屋上に辿り着かれたのは分かったが扉を開けた瞬間に姿を消された
他人を頃すことも盗みも全ては生きるために
これからもずっと……独り生きる為に悪になるのだ。救世主無き世界で独り
「おかしい……仕留められない…だと?」
暗殺者として誰一人として生かさないようにしなければならない。だがさっきからこの男は…全く仕留められない
「屋上へ向かっているのか!?マズイ…殺さねばッ!」
幾度となく空振る攻撃
こんなことは一度足りとてなかった
「なんだと…?全く足音がしない?何処だ、何処にいると言うのだ!」
屋上に辿り着かれたのは分かったが扉を開けた瞬間に姿を消された
228: 2015/02/01(日) 22:20:25.09 ID:DbQfEYwj0
「見事だ…実に見事だ。暗殺の手並み、間近で見させてもらったよンドゥールよ」
その優しく色気のある声は真後ろから聞こえた
突然だった。突然いたのだ
何の音もなくその場にいつの間にか!
至極当たり前のようにその男はいたのだ!
「おおっと…やめておくんだ。今なら君が動いた瞬間に私は君を殺せるからな?」
指一本とて動かすことが出来ない
俺は将棋やチェスで言うチェックメイトにハマったと言うところだろうか
「フフフ……これで私も年貢の納め時、終わりと言うわけだな…」
氏を前にして抗うほど愚かではない
覚悟を決めて、腹をくくることにした
その優しく色気のある声は真後ろから聞こえた
突然だった。突然いたのだ
何の音もなくその場にいつの間にか!
至極当たり前のようにその男はいたのだ!
「おおっと…やめておくんだ。今なら君が動いた瞬間に私は君を殺せるからな?」
指一本とて動かすことが出来ない
俺は将棋やチェスで言うチェックメイトにハマったと言うところだろうか
「フフフ……これで私も年貢の納め時、終わりと言うわけだな…」
氏を前にして抗うほど愚かではない
覚悟を決めて、腹をくくることにした
229: 2015/02/01(日) 22:30:22.52 ID:DbQfEYwj0
「いいやンドゥールよ…氏ぬ必要はない…安心しろよ…」
その男はやはり妖しい色気を纏った声で諭してきた。その声に私は抗うことが出来ない…ただ為すすべなくなし崩しに殺意までも奪われる
「悪として生まれ、悪として生きるが故に他人を頃すことに抵抗なく行ってきたのだろう?神などいない。自身はこの運命の下に生きる奴隷なのだ…そう自身を奴隷としていたのだろう?」
その男は肩に手を置いた。そしてその瞬間俺は見た。見えるはずのない私の眼でその男の姿を!!
「さぁ…私と友達にならないか?君は独りじゃあない…私に全てを委ねてみせろ」
見えるはずのない眼はその男の邪悪に満ちた眼を見た。鮮明にハッキリと
それはまさに奇跡、聖人イエスが行った行為のように奇跡としか呼びようのない光景
そして俺は確信した
この方は…この方こそが悪の救世主だと!
俺に遂に訪れた救済の使徒なのだと!!
その男はやはり妖しい色気を纏った声で諭してきた。その声に私は抗うことが出来ない…ただ為すすべなくなし崩しに殺意までも奪われる
「悪として生まれ、悪として生きるが故に他人を頃すことに抵抗なく行ってきたのだろう?神などいない。自身はこの運命の下に生きる奴隷なのだ…そう自身を奴隷としていたのだろう?」
その男は肩に手を置いた。そしてその瞬間俺は見た。見えるはずのない私の眼でその男の姿を!!
「さぁ…私と友達にならないか?君は独りじゃあない…私に全てを委ねてみせろ」
見えるはずのない眼はその男の邪悪に満ちた眼を見た。鮮明にハッキリと
それはまさに奇跡、聖人イエスが行った行為のように奇跡としか呼びようのない光景
そして俺は確信した
この方は…この方こそが悪の救世主だと!
俺に遂に訪れた救済の使徒なのだと!!
230: 2015/02/01(日) 22:37:47.78 ID:DbQfEYwj0
「あ……あぁ…」
両の眼から溢れる熱い滴
救済の歓喜が俺の眼から溢れて行く
「お名前を…お聞かせください救世主様…悪のカリスマ…貴方に…全ての忠誠を全身全霊何もかも捧げんと誓わせてください!」
肩の手を取ると頭を垂れながら俺は頼んだ
「このDIOに…誓うのか?…フフッ、喜ばしい限りだよンドゥール…私のために全身全霊をかけて尽くしてくれ。期待しているぞ」
それから俺はDIO様のために生きている
悪の為の悪の救世主に全てを捧げれば、きっと俺は天国へと行けるのだと信じて…
END
両の眼から溢れる熱い滴
救済の歓喜が俺の眼から溢れて行く
「お名前を…お聞かせください救世主様…悪のカリスマ…貴方に…全ての忠誠を全身全霊何もかも捧げんと誓わせてください!」
肩の手を取ると頭を垂れながら俺は頼んだ
「このDIOに…誓うのか?…フフッ、喜ばしい限りだよンドゥール…私のために全身全霊をかけて尽くしてくれ。期待しているぞ」
それから俺はDIO様のために生きている
悪の為の悪の救世主に全てを捧げれば、きっと俺は天国へと行けるのだと信じて…
END
231: 2015/02/01(日) 22:41:38.30 ID:DbQfEYwj0
【救世主の降りし場所】完結です!
少し変なところもあるかもしれませんがお許しを!
さて、またまたジョジョキャラ限定でリクエストを受け付けさせていただきたいと思います!
リクエストは全身全霊をもって書かせていただきます
遅くなってしまうかもしれませんがご了承くださいませ
少し変なところもあるかもしれませんがお許しを!
さて、またまたジョジョキャラ限定でリクエストを受け付けさせていただきたいと思います!
リクエストは全身全霊をもって書かせていただきます
遅くなってしまうかもしれませんがご了承くださいませ
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります