1: 2013/10/05(土) 20:48:13 ID:dEf7zxyc

ジャン「は?」


クリスタ「余は貴様を愛ず。暫し控えよ」


ジャン「いやちょっと待て……何?」


クリスタ「グリンデルヴァルトに代りて、余の愛馬となるがよい。馬面の者よ」


ジャン「だから何言ってるか解んねぇよ!普通に喋れよ!」


クリスタ「何故我が恩赦を拒まんとす? 寿げ!馬面の者よ」
進撃の巨人マガジン15周年号 (講談社 MOOK)
2: 2013/10/05(土) 20:49:26 ID:dEf7zxyc


ジャン「言葉の4割位しか拾えないんだが……」


クリスタ「余は口リババァ。当然ぞ」


ジャン「口リババァってのはなぁ!古風なエセ広島弁を喋るもんなんだよ!」


クリスタ「それは真であるか?馬面の者よ」


ジャン「そうだ!!まことだマコト!」


クリスタ「むぅ……余は古風過ぎ、であったか」


ジャン「解ったら普通に喋ってくれ!頼む!」


クリスタ「うむ……」


ジャン「……」

3: 2013/10/05(土) 20:50:16 ID:dEf7zxyc


クリスタ「だが、耳朶を忘らば事もなし……」


クリスタ「馬面の者よ。元より余は貴様に傾聴を求めぬ」


ジャン「は?」


ユミル「普通に喋ってやれよ全く……」


ジャン「通訳さん!!!」

4: 2013/10/05(土) 20:51:20 ID:dEf7zxyc

ユミル「ここからはクリリンガルは必要ねぇぞ」


ジャン「なにそれこわい」


クリスタ「何ぞそれは……余は其を欲す」


ジャン「何て?」


ユミル「何それ欲しいってよ」


ジャン「何それもこわい」

5: 2013/10/05(土) 20:52:21 ID:dEf7zxyc


クリスタ「そばかすの者よ……何処へなりと消えよ」


クリスタ「余はこれにおる馬面の者と――」


ユミル「あんだと?」


クリスタ「……」


クリスタ「うむ……許す。貴様も余に侍るがよい」


ジャン「何て?」


ユミル「本当はお前と一対一で話したかったけど、私も居ていいとよ」


ジャン「お前が居ねぇと何話していいのかわかんねぇよ……」

6: 2013/10/05(土) 20:54:16 ID:dEf7zxyc


クリスタ「では馬面の者よ……余は今一度、言問わん……真に欲する所を曝けよ」


ジャン「何て?」


ユミル「今からもう一回質問するから本当の事答えてねって」


ジャン「うぁ、解った……」


クリスタ「余の四肢となり、地を駆ける覚悟はあるか?」


ジャン「いや……」


クリスタ「むぅっ……!」


ジャン「なる!なるから!」

7: 2013/10/05(土) 20:59:20 ID:dEf7zxyc


クリスタ「よいよい!なれば馬面の者よ。我が愛馬グリンデルヴァルトを超えて見せよ」


ジャン「よく解らんが、やってやるよ」


ユミル「よく言った!」


クリスタ「……我が愛馬。ヨツンヴァインとなるがよい」


ジャン「こうか?」


クリスタ「うむ……」


ユミル「うわっ、跨りやがった」


クリスタ「ふむ……心地よい……」

9: 2013/10/05(土) 21:01:56 ID:dEf7zxyc


ジャン「……」


ユミル「女王様ってやつか」


クリスタ「余は神様にあらず。余は姫にあらず」


クリスタ「余はクリスタ=レンズ也」


ジャン「クリスタさん?じゃあそろそろ許してくれませんか……?」


クリスタ「………よく頑張ったねジャン」ナデナデ


ジャン「!?」


ユミル「……」


ジャン「……」

10: 2013/10/05(土) 21:04:57 ID:dEf7zxyc


クリスタ「ごめんね。言ってたこと解らなかったよね」


ジャン「本当だぞ……」


クリスタ「ジャンが困ってるの見たら楽しくなってきちゃって……」


ユミル「お前は本当にいじめ甲斐があるからな……」


ジャン「おい」


クリスタ「何?」


ジャン「まず降りろ」


クリスタ「あっ」

11: 2013/10/05(土) 21:09:27 ID:dEf7zxyc


ユミル「そういえばそうだったな。自然すぎて忘れてたわ」


クリスタ「ごめんごめん……すぐ降りるから……」


アルミン「ジャン、ちょっと頼みごとが……」


クリスタ「あっ」


ジャン「あっ」


アルミン「………………………」


ユミル「ぷはっ」


ジャン「アルミン……これは違うんだ……」

13: 2013/10/05(土) 21:15:55 ID:dEf7zxyc


アルミン「……………」


ユミル「ぷふっ!ふふははは」


アルミン「解ってるよ。ユミルの見ている前でそんなプレイをするはずがないってこと位」


クリスタ「プレっ……」


ジャン「……つーかさっさと降りろよ……!」


クリスタ「ごめんごめん……」


ユミル「これがライナーだったら勘違いして更に面白かったんだが」


アルミン「面白くないよ!心臓に悪いんだから!」

14: 2013/10/05(土) 21:19:55 ID:dEf7zxyc


クリスタ「おかっぱの者よ………余が貴様を、我が眼界に敢えて映じる理もなし」


クリスタ「消えよ」


アルミン「酷いよクリスタ!僕には解らないと思って!」


ジャン「ちょっと待てアルミン」


アルミン「……どうしたの?」


ジャン「お前解るのか?」


アルミン「うん」


ジャン「この場でクリスタの言ってることが解らねぇのは俺だけか」

15: 2013/10/05(土) 21:21:35 ID:dEf7zxyc


アルミン「……そうなるね」


ユミル「そうだな」


ジャン「何か俺だけバカみてぇじゃねぇか」


ユミル「ぷはっ」


クリスタ「そんな事ないよ!」


アルミン「仕方ないよ」


ジャン「止めろ!優しさが悲しいんだよ……」


ユミル「黙れ駄馬が」


ジャン「」

16: 2013/10/05(土) 21:23:34 ID:dEf7zxyc


クリスタ「口を慎まぬか!」


ユミル「はぁ……」


ユミル「たまにめんどくせぇんだよなぁこいつ……」


ジャン「そろそろ口調戻してくれよ……」


クリスタ「わかった」


ジャン「えっ」


アルミン「愛馬の言う事は聞いちゃうんだね……」


ユミル「その代わり馬は主人に絶対服従だがな」

17: 2013/10/05(土) 21:26:19 ID:dEf7zxyc


ジャン「そうなのか」


クリスタ「……? どうしてそうじゃないと思ったの?」


ジャン「……」


ユミル「あーこりゃダメだな」


アルミン「お気の毒だねジャン」


ジャン「ふざけてねぇで助けろ」


ユミル「……クリスタのお守りはしばらく任せた」


アルミン「ジャンは犠牲になったのだ……」


ジャン「なってねぇ!なってねぇぞ!」

18: 2013/10/05(土) 21:29:16 ID:dEf7zxyc

ユミル「じゃあな」


アルミン「ごゆっくり」


ジャン「おい待って!行くな!助けて!」


クリスタ「助けてなんて酷いなぁ……ねえ?」


ジャン「いや……あの、ククク、クリスタ……」


クリスタ「馬がどうして立ってるの?部屋の隅で這い蹲ってないとダメでしょ?」


ジャン「えっ!?……は、はっ!」

19: 2013/10/05(土) 21:32:28 ID:dEf7zxyc


クリスタ「そうそう」


ジャン「うぐっ……」


ライナー「クリスタに首の間を跨いでもらえるなんて……」


ジャン「……苦しいんだが」


クリスタ「どこが?」


ジャン「首が……絞ってるんだが、心当たりはあるか?」


クリスタ「そう?ごめんねジャン」


ジャン「とか言いながら絞まってるんですけどおおお!」

20: 2013/10/05(土) 21:34:28 ID:dEf7zxyc


クリスタ「暴れないで。あなたは暴れ馬なの?」


ジャン「暴れ馬でも何でもいいから!氏ぬ!!」


クリスタ「全くしょうがない子だなぁ……後で躾けてあげないと、ね」


ジャン「止めろ!!シャレになってねぇよ!!」







ベルトルト「ライナー、工口いね……」


ライナー「だが羨ましすぎる……」

21: 2013/10/05(土) 21:36:56 ID:dEf7zxyc


ジャン「あの……」


クリスタ「何?」


ジャン「重い」


クリスタ「……」ギリギリギリ


ジャン「かはっ……クリ……スタ……」


クリスタ「馬が私に重い?訂正するなら今だよ?」


ジャン「……解りました!全て俺のせいです!クリスタ様は重くありません!」


クリスタ「うん」ナデナデ

22: 2013/10/05(土) 21:44:52 ID:dEf7zxyc

ジャン「……」


クリスタ「ふふ……ジャン。顔真っ赤だよ?」


ジャン「どう考えても首絞められたからだろ……」


クリスタ「かわいいねジャン」

23: 2013/10/05(土) 21:45:24 ID:dEf7zxyc


ジャン「………………」


ジャン「ありがとうございます」


クリスタ「………」






アニ「調教完了だね」


ベルトルト「アニが何でいるんだよ!?」


ライナー「静かにしろ!」

26: 2013/10/05(土) 21:52:05 ID:dEf7zxyc

クリスタ「そのまま歩いてみて」


ジャン「えっ?」


クリスタ「いいから言う通りにして」


ジャン「こ、こうか……?」ペタペタ


クリスタ「うんうん。そうそう……」


27: 2013/10/05(土) 21:53:48 ID:dEf7zxyc

アニ「もはや跨ってないじゃないか……」


サシャ「全く、15歳にもなってお馬さんごっこですか?」


ライナー「ちがっ……うぁないのか?」


ベルトルト「さあ……?」


ライナー「……」


ライナー「……にしても腰が工口いな」


ベルトルト「ジャンの?」


ライナー「……」

29: 2013/10/05(土) 21:54:56 ID:dEf7zxyc


クリスタ「え?そろそろ限界?いいよ……好きにしても」


ジャン「もう本当……手首が……」グラッ


クリスタ「あっ!?」


ジャン「いってぇ……」


クリスタ「いたた……」





※参考画像  http://i.imgur.com/uubuQB2.jpg

30: 2013/10/05(土) 21:56:17 ID:dEf7zxyc


ジャン「クリスタ……大丈夫か?怪我とか……無いか?」


クリスタ「うん。大丈夫だから……あっ」


ジャン「どうした?」


クリスタ「な、何でもないよー」

31: 2013/10/05(土) 21:56:57 ID:dEf7zxyc

アニ「うわ……」


ライナー「クソッ!クソッ!!」


ベルトルト「本当に工口いなぁ……」


サシャ「倒れちゃいましたね」


コニー「へぇ、お馬さんごっこってやつか?懐かしー……」

32: 2013/10/05(土) 21:59:57 ID:dEf7zxyc

クリスタ「好きにしてもいいよとは言ったけど……」


ジャン「悪い……我慢し切れなかった」


クリスタ「……別にいいよ。私だって本当は解ってたもん」


ジャン「解ってて止めてくれなかったのかよ……意地悪だな……」


クリスタ「だから言ったでしょ?私はジャンにだけは意地悪出来るの」


クリスタ「……楽しいからね」


ジャン「……」

33: 2013/10/05(土) 22:37:18 ID:dEf7zxyc

ベルトルト「何だろう、台詞がすごく工口い」


ライナー「目を閉じてみろ。完全に事後だぞ」


アニ「うるさいよ」


サシャ「ジゴ?」


コニー「何だそれ」


エレン「ん~? あいつら何やってんだ?」

34: 2013/10/05(土) 22:39:11 ID:dEf7zxyc


サシャ「エレン!しーっ!」


アニ「帰った方がいいよ!」


エレン「じゃあお前は何で帰らねぇんだよ」


アニ「それは……」


ベルトルト「……」

35: 2013/10/05(土) 22:47:26 ID:dEf7zxyc

ジャン「そろそろ帰りたいんだが……」


クリスタ「ダメ。今日は返さないよ」


ジャン「えっ」


クリスタ「馬は主人に従わないと、ね」


ジャン「……」


クリスタ「じゃあまず何してもらおうかな……」

36: 2013/10/05(土) 22:50:59 ID:dEf7zxyc


ジャン「ちょ……」


クリスタ「ジャンは何がしたい?」


ジャン「クリスタ……帰宅が……したいです……」


クリスタ「ダメ。帰さないって言ったよね?」


ジャン「……」

37: 2013/10/05(土) 22:52:55 ID:dEf7zxyc


クリスタ「じゃあスキンシップから始めよ?」


ジャン「俺達ってそんな初歩から始めないといけないのか」


クリスタ「馬と人間だもん」


ジャン「……」


クリスタ「よーしよし、かわいいなージャンは」ナデナデ


ジャン「何だよこれ……ほんと……何これ……」

38: 2013/10/05(土) 22:54:55 ID:dEf7zxyc

ライナー「うらやまっ!うらっ!うらやましい……!!」


ベルトルト「ライナー、気持ち悪いよ」


アニ「うわ」


エレン「本当に気持ち悪いよ……何考えてんだよお前……」


ライナー「……………」


ミカサ「皆。悪いけど邪魔」


サシャ「すみません……」


コニー「すぐ退くからな……お前らもだぞ!」


ミカサ「ん……?」

39: 2013/10/05(土) 22:56:51 ID:dEf7zxyc


クリスタ「へぇ~、ここってこんなにジョリジョリしてるんだね」


ジャン「そんなとこ触るな」


クリスタ「でもこっちは犬みたいにフワフワだね。ほらほら」


ジャン「だから……」


クリスタ「馬なのに」


ジャン「……言うと思った」

40: 2013/10/05(土) 22:58:17 ID:dEf7zxyc


クリスタ「私のも触ってみる?」


ジャン「要らん」


クリスタ「うりゃ~」ファサファサ


ジャン「バカ!カユいって!」


クリスタ「それだけ?」


ジャン「何だ?」


クリスタ「気持ちいいとか無いの?」


ジャン「ねぇよ!!」

41: 2013/10/05(土) 22:59:23 ID:dEf7zxyc

ベルトルト「気持ちいいとかここの毛はフワフワだとか私のも触ってみる?とか……」


ライナー「うるさいぞベルトルト!」


アニ「はぁ……」


ミカサ「とても卑猥」


エレン「ひわい?」


マルコ「卑猥だね……」


コニー「そうだな」


サシャ「ですね~」


エレン「………?」

42: 2013/10/05(土) 23:00:14 ID:dEf7zxyc


ユミル「おい」


アルミン「何してるの?皆して!」


ジャン「誰か居るのかー!?助けてくれー!」


クリスタ「ダメ!今は開けちゃダメだから!」


ユミル「うるせえよ!」


アルミン「あっ」




43: 2013/10/05(土) 23:01:33 ID:dEf7zxyc


ジャン「さっさと助けやが……」


ユミル「……」


アルミン「……」


クリスタ「あの……えっと……」


アルミン「はぁ……」


ジャン「よし!やっと帰れr」


ユミル「氏んでろ」


ジャン「」




   完

46: 2013/10/05(土) 23:13:24 ID:dEf7zxyc
ギャグのつもりが何か変なのになってしまった 書き溜めはもうないので続ける予定はないです

引用: クリスタ「余の愛馬となれ~い」