1:◆seqx0BMfUc 2013/09/20(金) 17:39:22.56 ID:e9Ix9X/Do

2: 2013/09/20(金) 17:42:27.20 ID:e9Ix9X/Do
桑田「なんか見つかったらしいぜ」

苗木「性別が反転って…男が女になるってこと?」

桑田「そうなんじゃねえの?」

苗木「顔とかはそのままで?」

桑田「それはキツイな…」

苗木「誰かもう試したのかな」

桑田「さっき不二咲が機械をまじまじと眺めてたな」

3: 2013/09/20(金) 17:43:10.90 ID:e9Ix9X/Do
苗木「不二咲くんが女になっても違和感ないよね」

桑田「ほとんど女だしな」

苗木「でもどう変わるか見てみたい気もする」

桑田「行ってみるか」

苗木「あれが例の機械?」

桑田「見たことないけど多分そうじゃねーの」

苗木「誰もいないね」

桑田「いっちょやってみっか」

苗木「やめてよ、桑田くんが女になったら大変なことになる」

桑田「それどーいう意味だ!」

4: 2013/09/20(金) 17:44:09.11 ID:e9Ix9X/Do
苗木「しかしどういう風に反転するのか分からない限り誰も使えないよね」

桑田「ここは誰かが犠牲になるべきだろ、苗木行け!」

苗木「何で僕なんだよ!」

桑田「俺は女になったら大変なことになるって言われたからやるわけにいかねえだろ?」ニヤニヤ

苗木「いやまあ言ったけど…」

桑田「じゃあやれ!すぐやれ!今やれ!」

苗木「何も僕じゃなくてもいいじゃんか」

桑田「事は一刻を争うんだよ、早くしろ」

苗木「なんでそんな急かしてくるの?なんか怪しいなあ…」

桑田「いやなんもねー!なんもねーぞ!」

苗木「…まあいいけど、これ戻れるんだよね?」

桑田「説明書どっかにあるんじゃねーか?」

5: 2013/09/20(金) 17:45:19.70 ID:e9Ix9X/Do
苗木「説明書…あった」

桑田「どれどれ?」

1.まず試薬Aを飲みます
2.カプセルに入ります
3.赤いボタンを押します
4.性別が反転します
注:試薬Aが完全に抜け切るまでの2日間、再使用は絶対にしないでください

苗木「怪しい、怪しすぎる」

桑田「ずいぶん簡単なんだな」

苗木「試薬Aってなんだよ、これ未完成なの?」

桑田「でもやり方が書いてあるからそういうわけじゃないんじゃねーの?」

苗木「誰かやった人がいるってことなのかな…?」

桑田「きっとそうだって!だから大丈夫だろ!」

苗木「はあ…じゃあ、やってみようか」

苗木「試薬A…これかな?うわ、思いっきり怪しい色してるよ」

桑田「青汁っぽいな」

苗木「氏ななきゃいいけどなあ…」ゴクッ

苗木「ってこれ、どのくらい飲めばいいの?」

6: 2013/09/20(金) 17:45:52.31 ID:e9Ix9X/Do
桑田「説明書には、試験管1本分て書いてあるな」

苗木「良かった…では」ゴクゴク

桑田「意外と思いっきりいくな」

苗木「結構美味しいんだよね」

苗木「で、次は?」

桑田「カプセルに入る」

苗木「うん」ガチャッ

桑田「赤いボタンを押す」カチッ

苗木「ちょっとそんなあっさりいいいいいいいいいいいい」

桑田「な、苗木!?」

苗木「うええええええええええええひははいいいはいはいいいはいあいいいいい」

桑田「苗木大丈夫か!煙でなんも見えねーぞ!」

苗木「あばばばばばばばおひひひひひひひひひへへへへええええはあああああ」

桑田「なんか声のトーンが上がったような」

苗木「ああああああぁぁぁぁぁ………」

桑田「静かになった…てか最後の断末魔が完全に女の声だった…」

桑田「おーい苗木、大丈夫か?」

桑田「開けてもいいよな?」

7: 2013/09/20(金) 17:46:46.28 ID:e9Ix9X/Do
桑田「苗木ー…大丈夫かー…」ガチャッ

桑田「!!!!」

苗木「…」

桑田「これは…」

苗木「…ん?」

桑田「…ヤバい」

苗木「えっ、どうしたの桑田くん?」

桑田「うわあああああやめろおおおおお俺は舞園ちゃん一筋って決めてるんだよおおおおおおおおお!!!!」ダダダダ…

苗木「どっか行っちゃった…」

苗木「あ、なんか声高くなってる」

苗木「髪も長くなってるし…」

苗木「胸までおっきくなってる…」

苗木「あといつの間にスカートになったんだよ」

苗木「あ、鏡がある」

苗木「ちょっと怖いけど見てみよう」

鏡「http://i.imgur.com/AMLWJH4.jpgこんな感じですよ」

苗木「…」バタッ

8: 2013/09/20(金) 17:47:23.27 ID:e9Ix9X/Do
苗木「思わず倒れてしまった…」

苗木「なんだこれは」

舞園「なんか桑田くんが叫びながら走って行きましたけど何かあったんですか?」

苗木「あっ、舞園さん」

舞園「えっ」

苗木「あ、これはね」

舞園「えっ、えっと、苗木くんの妹さんですか?」

舞園「あっ私苗木くんのお友達で舞園って言います」

苗木「違うよ舞園さん」

舞園「えっ苗木くん?えっ?」

苗木「そうだよ、僕はナエギマコトだよ」

舞園「…苗木くん、そんな趣味が…。いえ、似合ってますけど」

苗木「違うよ!女装じゃないよ!」

9: 2013/09/20(金) 17:48:19.46 ID:e9Ix9X/Do
舞園「いえ、女装にしか見えないのですが…胸の膨らみは何か入れてるんですか?」

苗木「とりあえず話を聞いてほしいんだ」

舞園「大丈夫ですよ苗木くん、私はそんなことで失望しませんから」

苗木「いやだから」

舞園「髪も伸びてますけど…ウィッグですか?」

苗木「違うんだって」

舞園「声も高いですし…ヘリウムガスでも使ったんですか?」

苗木「話を聞こうか」

舞園「まさか、女の子になっちゃったなんてファンタジーじみたことを言うつもりですか?」

苗木(いっつも自分はエスパーだとか言ってるくせに…)

舞園「失礼ですね」

苗木「えっ?」

舞園「エスパーですから」ニコッ

苗木(怖っ)

10: 2013/09/20(金) 17:48:46.67 ID:e9Ix9X/Do
苗木「そうじゃなくて、僕はほんとに女になってしまったんだよ」

舞園「まだそんなことを…なら、どうやってやったんですか?」

苗木「あそこの機械だよ」

舞園「なんか大掛かりな機械ですね…」

苗木「桑田くんにそそのかされてやったんだけど、桑田くんはなぜか逃げちゃって」

苗木「失礼だよね、人にやっておけって言っておきながらその姿を見たら逃げるなんて」

舞園「…なんとなく、わかる気がします」

苗木「とりあえず信じてもらえたかな」

舞園「まだです、まだ証明された訳じゃありません」

苗木「じゃあどうすればいいのさ…」

舞園「簡単なことです、パンツを脱いでください」

苗木「ちょっ舞園さん!何言ってんのさ!」

舞園「女の子同士なんだから問題ないですよ」

苗木「いや僕元は男なんだからそういうのには抵抗が」

舞園「まあ私はどっちでもいいんですけどね」

苗木(このままだと軽蔑されて終わりそうな気がする…!)

苗木「…わかったよ」

11: 2013/09/20(金) 17:49:31.36 ID:e9Ix9X/Do
苗木「い、一瞬だけだからね!」

舞園「分かってますよ」

苗木「じゃ、じゃあまずパンツを脱いで…」

舞園「…」

苗木「じゃあ、一瞬だけスカートをめくって見せるからね」

舞園「わかりました」

苗木「…」バッ

舞園「!!!」

苗木「は、はい、おしまい!」

舞園「…」

苗木「わかってもらえたよね?」

舞園「なんか…その…」

苗木「いや、僕も実際ショックだけど…あ、もうパンツはくね」

舞園「最高ですね!!!」

苗木「えっ」

12: 2013/09/20(金) 17:50:24.14 ID:e9Ix9X/Do
舞園「あっすいません、つい興奮しちゃいました」

苗木「いや、何に興奮するのさ…」

舞園「しかし凄いですね…」

苗木「僕もびっくりだよ」

舞園「でも、思考とかは男の子のままなんでしょうか?」

苗木「わかんないけど、多分そうじゃないかな?」

舞園「口調も変わっていませんし…身体だけ変わるんでしょうか?」

苗木「そうじゃないかな?さすがに脳の中身までは書き換えられないんだと思うよ」

舞園「しかし苗木くん、もう今すぐアイドルやれる可愛さですよ」

苗木「僕が?そんな馬鹿な」

舞園「いえいえほんとですよ、桑田くんは女の子になった苗木くんを見て逃げたんですよね?」

苗木「うん」

舞園「それ、苗木くんを見て一目惚れした可能性が…」

13: 2013/09/20(金) 17:53:09.18 ID:e9Ix9X/Do
苗木「そ、そんな馬鹿な…」

舞園「桑田くん、逃げ際に何か言ってませんでした?」

苗木「そういえば…」

桑田『うわあああああやめろおおおおお俺は舞園ちゃん一筋って決めてるんだよおおおおおおおおお!!!!』

苗木「とか言ってたよ」

舞園「確定ですね」

苗木「そんな馬鹿な」

舞園「一瞬、苗木くんと私で揺らいだってことでしょう」

苗木「そんな馬鹿な…」

舞園「苗木くん、さっきからそれしか言ってませんよ」

苗木「今日は誰にも会いたくないな…」

舞園「じゃあ今日は私の部屋に泊まりますか?」

苗木「えっ」

舞園「苗木くんの部屋でもいいですよ」

苗木「いや、そういう問題じゃ…」

舞園「じゃあ苗木くんは今日ずっと1人で過ごす気ですか?」

苗木「誰にも会いたくないからできればそうしたいかな」

舞園「1人じゃ分からないこともあるんじゃないですか?」

苗木「そこまで子供じゃないよ!」

14: 2013/09/20(金) 17:53:37.57 ID:e9Ix9X/Do
舞園「そういうことじゃありませんよ、例えばトイレとか」

苗木「トイレ?…あっ」

舞園「あとお風呂とか」

苗木「お風呂は男も女も関係ないんじゃ…」

舞園「ありますよ、女の子は髪も身体も美しく保たなくちゃいけないんですよ?」

苗木「いや、1日経てば元に戻れるから1日くらい…」

舞園「よくありません!1日でもケアを怠るのは女の子としてありえません!」

苗木「さすがにそれは言い過ぎなんじゃ」

舞園「苗木くんはわかっていませんね」

苗木「分かるわけないじゃん…」

舞園「まあそういうことです、今日は一緒に寝ましょう」

苗木「舞園さん、アイドルがそんなこと言っちゃいけないよ」

舞園「こんな所で何を言おうとアイドルも何もありませんよ」

苗木「とりあえず、トイレの方法だけ…」

舞園「まだわからないんですか!」

苗木「えっ」

15: 2013/09/20(金) 17:54:13.60 ID:e9Ix9X/Do
舞園「とりあえず今日は私の部屋でお泊まりしましょう、そうしましょう」

苗木「なんで」

舞園「  い  い  で  す  ね  ?  」

苗木「アッ、ハイ」

舞園「やった」ニコッ

苗木(あまりの迫力に思わず返事してしまった…)

苗木(…今の笑顔可愛かったな)

舞園「どうしたんですか?」

苗木「な、なんでもないよ」

苗木「う」

舞園「苗木くん?」

苗木「…トイレしたい」

舞園「さっそくですね、じゃあトイレへ行きましょう」

苗木「うん」

ーー女子トイレーー

苗木「えっと、どうやればいいの?」

舞園「とりあえずパンツを脱いで便器に座ってください」

苗木「えっ、なんで一緒に入ってきてるのさ!」

舞園「口では伝えにくいことも含まれてるんですよ」

苗木「うう…」

16: 2013/09/20(金) 17:54:58.68 ID:e9Ix9X/Do
苗木「も、もうしていいの?」

舞園「はい、いいですよ」

苗木「んっ…なんか、変な感じだね」

舞園「普通に過ごしてれば永遠に味わえない感覚ですね」

苗木「…ふう、終わったよ。もうパンツはいていいの?」

舞園「いい訳ないでしょう、拭かなきゃ」

苗木「ふ、拭く?どこを?」

舞園「決まってるでしょう」

苗木「あー…さすがにそれは見ないでほしいかな」

舞園「いえいえ、苗木くんも初めてでよく分からないでしょうし、私がやりますよ」

苗木「ちょっそれは色々まずいよ!」

舞園「拭き残しがあったりしたら大変なんですから、最初はどんなものかちゃんと知っていた方がいいですよ」

苗木「でも…」

舞園「私も最初はお母さんにやってもらいましたし、何も恥ずかしいことじゃないですよ」

苗木「そういう問題なの?」

17: 2013/09/20(金) 17:55:33.41 ID:e9Ix9X/Do
舞園「そういう問題です、じゃあ、やりますね」カラカラ

苗木(上向いて目をつぶってよう…)

舞園「よいしょ」

苗木「んっ」

舞園「痛かったら言ってくださいね」

苗木「う…うん」

苗木(なんか…変な感じだな)

苗木「っ!」

舞園「苗木くん?どうかしましたか?」

苗木「な…なんでもないよ」

苗木(気持ちいいなんて言えない…!)

舞園(気持ちよくしてますし)

舞園「苗木くん、もう少し我慢して下さいね」

苗木「んっ…う、ん!で、でも早く!」

舞園「もしかして痛いんですか?」

苗木「ちっ、違う、けど」

苗木「んんっ」

舞園「はい、OKです!綺麗になりましたよ!」

苗木「はー…はー…あ、ありがと」

舞園「そんなにハードでしたか?拭いてるだけだったんですけど」

苗木「いっいや、初めてだし、うん」

舞園「そうなんですか?まあ、いいですけど」

苗木「出よう…」

18: 2013/09/20(金) 17:56:09.74 ID:e9Ix9X/Do
苗木「はあ、なんか疲れちゃったよ」

舞園「まだお風呂が残ってますよ?トイレで音をあげてたら氏んじゃいますよ?」

苗木「女の子ってこんな辛いんだね…」

舞園「だから言ったじゃないですか、1人じゃなくて良かったですね」

苗木「うん、ありがとう」

舞園「じゃあ、そろそろ夕食を食べましょうか?」

苗木「そうだね、今日は色々あってお腹空いちゃったよ」

舞園「ふふふっ」

苗木「あ」

舞園「どうしたんですか?」

苗木「食堂に何人かいる…」

舞園「あー…どうしますか?」

苗木「できれば行きたくないけど…」

舞園「夕食食べなくちゃ辛いですよ」

19: 2013/09/20(金) 17:56:42.91 ID:e9Ix9X/Do
苗木「この事知らない人に色々聞かれるのが嫌なんだよなぁ」

舞園「ああ、私のように質問攻めにあっちゃいますもんね」

苗木「どうしよう」

舞園「多分大丈夫じゃないですか?」

苗木「なんで?」

舞園「桑田くんが走り去ってから小一時間は経ってますし、桑田くんがもう広めてることでしょう」

苗木「確かにそうかも」

舞園「もしかしたら苗木くん以外にもあの機械を使った人がいるかも知れませんよ」

苗木「んー…なら大丈夫かな?」

舞園「大丈夫ですよ、行きましょう」

ーー30分前の食堂ーー

石丸「皆で食う食事は美味しいな!」

葉隠「皆って言っても何人か足りねーべ」

十神「おおかたあの性別が反転するというくだらん機械のことで盛り上がってるんだろう」

大和田「山田と腐川がそれでいねーのはわかるけどな」

20: 2013/09/20(金) 17:57:31.48 ID:e9Ix9X/Do
桑田「よう…」

大和田「おう桑田、…やつれたな」

桑田「俺は…俺は誰を選べばいいんだ」

十神「自惚れも大概にしておかないと後にそれが身を滅ぼすぞ」

葉隠(ブーメランだべ)

石丸「しかし本当に元気がないな…何かあったのか?」

桑田「それがな…」

ーーーーーーーーーーー

大和田「まじかよ」

十神「一体何を考えているんだ」

葉隠「苗木っちが女に…」

大和田「全くイメージが湧かねえな」

桑田「見たら度肝を抜かれるぜ」

十神「しかし不二咲とセレスはどこへ行ったんだ」

石丸「そう言えば今日一日姿が見えないな」

セレス「ごきげんよう」ツヤツヤ

不二咲「…」ゲソー

十神「…頭痛がしてきた…」

葉隠「今日はもう部屋に帰るべ…」

石丸「二人ともどうしたのだ?それに不二咲くん、どことなく雰囲気が変わったようだが…」

21: 2013/09/20(金) 17:58:11.06 ID:e9Ix9X/Do
大和田「セレスも元気そうだな」

セレス「ええ、今日は至福の1日でしたわ」

石丸「何をしていたのだ?」

セレス「それは言えませんわね」

大和田「まあなんだっていいけどな」

石丸「それより不二咲くんの元気が無いが何かあったのか?心なしかいつもより痩せているような…」

不二咲「…セレスさん、今日はもういいよね?」

セレス「ええ、ではまた明日」

不二咲「う…うん」

大和田「おいおい大丈夫か?」

石丸「本当に元気がないぞ?セレスくんに何をされたのだ?」

不二咲「何でもない…何でもないよ。それより霧切さんは?」

大和田「そういえば霧切も今日は見てねえな」

石丸「朝、例の機械の周りをうろついているのを見たぞ」

不二咲「もしかして…」

桑田「おいおい、冗談きついぜ」

不二咲「あ、桑田くんいたんだ」

桑田「どこまで俺を苦しめれば気が済むんだよおおおおおお」ダダダダ…

大和田「なんなんだあいつ」

22: 2013/09/20(金) 17:58:57.39 ID:e9Ix9X/Do
不二咲「とりあえず僕、霧切さんの部屋に行ってみるね」

石丸「うむ、できれば食堂に連れてきて一緒に食事をしよう」

不二咲「わかったよ、じゃあ」タタタタ…

ーー食堂前ーー

舞園「苗木くん、不二咲くんが食堂から出て来ますよ」

苗木「ほんとだ」

不二咲「あっ、舞園さんに苗木く…ん???」

苗木「あー…実は僕、あの機械使っちゃって女になっちゃったんだ」

舞園「みたところ、もしかして…」

不二咲「うん、僕もあれを使ったんだ」

苗木「ほんとだ、いつもより若干違う」

舞園「そういえばあの機械、不二咲くんにとってはピッタリの機械ですね」

不二咲「そうなんだ、僕も嬉々として使ったんだけど…」

苗木「もしかして、失敗したり?」

不二咲「いや、成功したんだ」

不二咲「でもそこにセレスさんが来て…」

舞園「あー…」

苗木「うん、不二咲くん、頑張ったね」

不二咲「まあ僕はセレスさんが嫌いじゃなかったから別に何をされようが良かったんだけど」

舞園「その割には暗い表情をしてましたね」

23: 2013/09/20(金) 17:59:32.53 ID:e9Ix9X/Do
不二咲「…4時間」

苗木「えっ」

舞園「えっ」

不二咲「セレスさんの部屋で…」

苗木「不二咲くん、もういいよ」

舞園「ご心中お察しします」

不二咲「氏ぬかと思ったよ…」

苗木「そういえば急いでたみたいだけど用事があるんじゃないの?」

不二咲「あっそうだった」

舞園「すいません、わざわざ辛いことを話してくれて」

不二咲「ううん全然いいよ!それに辛いよりむしろ嬉しかったし!」

苗木「えっ」

舞園「えっ」

不二咲「じゃあ、いくね!」

苗木「…」

舞園「…」

苗木「…舞園さん」

舞園「…私はそんなことしませんよ」

24: 2013/09/20(金) 18:00:05.75 ID:e9Ix9X/Do
苗木「いやそれはわかってるんだけど」

舞園「?」

苗木「早くご飯食べよう」キュー

舞園「ふふふ、そうですね」

ーー食堂ーー

石丸「おお舞園くんに苗木く…」

大和田「おお、遅かったじゃ…」

苗木「何となく、見慣れてきたね」

舞園「慣れたくはなかったですね」

ーー事情説明中ーー

石丸「そういうことだったのか!」

大和田「桑田の奴、そんなことであんなやつれてたのか?」

舞園「苗木くん、絶大ですね」

苗木「…なにが?」

舞園「色々とですよ」

石丸「しかしどこからどう見ても女にしか見えんな」

大和田「あれ?そう言えば十神は?」

25: 2013/09/20(金) 18:00:55.79 ID:e9Ix9X/Do
石丸「さっき部屋に戻ったではないか」

大和田「ああ、そうだったな」

苗木「とりあえず食べよう、もう限界だよ」

舞園「そうですね」

4人「いただきまーす!」

ーー霧切の部屋ーー

霧切「やってしまった…」

霧切「興味本位とはいえなんてことを…」

霧切「2日間、誰にも会わないようにしないと…」

コンコン

霧切「?誰かしら」

不二咲「霧切さん、不二咲だよ」

霧切(気のせいかしら、声が変ね)

霧切(…私もだけど)

不二咲「霧切さん?」

26: 2013/09/20(金) 18:01:23.77 ID:e9Ix9X/Do
霧切「…」サラサラ

不二咲「霧切さーん…ん?」

不二咲(ドアの下から紙が)

霧切『今日は疲れたから、もう寝るわ。ごめんなさい 霧切』

不二咲「…」

不二咲「もしかして霧切さん、あの機械、使ったの?」

霧切「!」

不二咲「僕も使ったんだけど、あの機械すごいよね!」

不二咲「さすがに脳までは変えれないようだけど、完全に女の子の身体になっちゃった!」

霧切(!…不二咲くんも?)

不二咲「そう言えば苗木くんも使ってたよ。本人の前では言えなかったけど、凄く可愛かったよ」

霧切(苗木くんが女性に…?)

霧切「うふふ」

不二咲「あ、霧切さんその声。やっぱり使ったんだ?」

霧切(しまった!)

27: 2013/09/20(金) 18:01:55.98 ID:e9Ix9X/Do
不二咲「恥ずかしがることはないよ、むしろ、最初に女の子が男の子になろうと試した勇気はすごいよ」

霧切「…」

不二咲「苗木くんの姿を見たら皆使っちゃうんじゃないかな?あはは」

霧切「…」ガチャ

不二咲「あ…霧切…さん」

霧切「やっぱり…変よね、私が男性だなんて」

不二咲「そんなことないよ、とっても素敵だよ」

霧切「無理やりお世辞を言わなくてもいいのよ」

不二咲「ううん、霧切さん元から綺麗な顔立ちだったから、男の子になってなんか…すごい、うん、綺麗だよ」

霧切「男性なのに、綺麗?」

不二咲「うん。中性的か顔立ちって言ったらいいのかな」

霧切「…そうかしら」

不二咲「霧切さんは男の子になっても完璧だね、朝比奈さんや舞園さんが見たら惚れちゃうんじゃないかな」

霧切「うふふ、言いすぎよ」

不二咲「だってほんとのことだもん」

28: 2013/09/20(金) 18:03:12.88 ID:e9Ix9X/Do
霧切「不二咲くん、あなたもとっても可愛いわよ」

不二咲「僕が?」

霧切「ええ、元から女の子のような顔だったから」

不二咲「ふふっ、なんか照れるなあ」

霧切「ええ、凄く魅力的よ。…ほんとに好きになっちゃいそうなくらいに」

不二咲「…霧切さん」

霧切「不二咲くん、明日空いてるかしら?」

不二咲「うん、大丈夫だよ」

霧切「じゃあ…デート、しましょうか」ニコッ

29: 2013/09/20(金) 18:03:49.80 ID:e9Ix9X/Do
ーー朝比奈の部屋ーー

朝比奈「…」

大神「…」

朝比奈「桜ちゃん、ドーナツ、食べる?」

大神「うむ…いただこう」

朝比奈「はい」

大神「…」モグモグ

朝比奈「…」

朝比奈(…なんか、お父さんと一緒にいる感じ)

ーー機械のある部屋ーー

葉隠「十神っち、準備はいいべか?」

十神「早くしろ」

葉隠「じゃあ、いくべ!」カチッ

十神「ぬうううううううううおおおおおおおおおおああああああああ」

葉隠「おお…世にも珍しい断末魔だべ」

十神「あああああああああああああううううううううがああああああああああう」

十神「ああああああああぁぁぁぁぁぁ…」

葉隠「おお…声は段々高くなっていくべ」

十神「…」

葉隠「静かになったべ…十神っち?」ガチャッ

葉隠「!!」

30: 2013/09/20(金) 18:04:21.41 ID:e9Ix9X/Do
ーー食堂ーー

苗木「ふうー」

舞園「ごちそうさまでした」

石丸「やはり皆で食べる夕食は美味しいな!」

大和田「じゃあ兄弟、そろそろ部屋に戻るか?」

石丸「うむ!では苗木くん、舞園くん、また明日!」

苗木「うん、おやすみ」

舞園「また明日」

スタスタスタ…

苗木「えーっと」

舞園「私の部屋か苗木くんの部屋、どっちにしますか?」

苗木「男の僕の部屋じゃ勝手が悪いだろうし、舞園さんの部屋にしよう」

舞園「わかりました、では行きましょうか」

ーー舞園の部屋ーー

苗木「おじゃまします」

舞園「苗木くん、そんなかしこまらなくてもいいんですよ?」

苗木「ほら、女の子の部屋だからさ…」

舞園「ふふっ、苗木くんも今は女の子なんですよ?」

苗木「いやそうなんだけど…やっぱ慣れないなあ」

31: 2013/09/20(金) 18:05:02.63 ID:e9Ix9X/Do
舞園「じゃあさっそくお風呂、入りましょうか?」

苗木「今更だけど…ほんとにいいの?」

舞園「何がですか?」

苗木「今は女だけど…その、舞園さんの、裸を見ることになるんだよ?」

舞園「それはお互い様じゃないですか」

苗木「そうだけど」

舞園「それに私、苗木くんのこと好きですから問題ないですよ」

苗木「えっ」

舞園「じゃあ、先に行ってますね」

苗木「う…うん」

33: 2013/09/20(金) 18:05:42.84 ID:e9Ix9X/Do
苗木(…)ヌギヌギ

苗木(あれって、告白なのかな)ヌギヌギ

苗木(それとも、女としての僕が好きってことなんだろうか)

苗木(でも、そんなニュアンスじゃなかったような…)

苗木(勘違いも甚だしい、かな)

苗木(舞園さんに直接聞けばいいんだけど…)

苗木(そんな勇気はない)

苗木「はあ…」

苗木「失礼しまーす…」カラカラ

舞園「あ、遅いですよ」

苗木「ごめんごめん」

舞園「じゃあまずは…」

ーーーーーーーーーーーーーー

苗木「髪を洗うだけでこんな大変だと思わなかった…」チャポーン

舞園「でしょう?」

苗木「いっつもシャンプーだけだからなあ」

舞園「で、なんで背中合わせなんですか?」

34: 2013/09/20(金) 18:06:11.05 ID:e9Ix9X/Do
苗木(…)ヌギヌギ

苗木(あれって、告白なのかな)ヌギヌギ

苗木(それとも、女としての僕が好きってことなんだろうか)

苗木(でも、そんなニュアンスじゃなかったような…)

苗木(勘違いも甚だしい、かな)

苗木(舞園さんに直接聞けばいいんだけど…)

苗木(そんな勇気はない)

苗木「はあ…」

苗木「失礼しまーす…」カラカラ

舞園「あ、遅いですよ」

苗木「ごめんごめん」

舞園「じゃあまずは…」

ーーーーーーーーーーーーーー

苗木「髪を洗うだけでこんな大変だと思わなかった…」チャポーン

舞園「でしょう?」

苗木「いっつもシャンプーだけだからなあ」

舞園「で、なんで背中合わせなんですか?」

35: 2013/09/20(金) 18:06:44.89 ID:e9Ix9X/Do
苗木(…)ヌギヌギ

苗木(あれって、告白なのかな)ヌギヌギ

苗木(それとも、女としての僕が好きってことなんだろうか)

苗木(でも、そんなニュアンスじゃなかったような…)

苗木(勘違いも甚だしい、かな)

苗木(舞園さんに直接聞けばいいんだけど…)

苗木(そんな勇気はない)

苗木「はあ…」

苗木「失礼しまーす…」カラカラ

舞園「あ、遅いですよ」

苗木「ごめんごめん」

舞園「じゃあまずは…」

ーーーーーーーーーーーーーー

苗木「髪を洗うだけでこんな大変だと思わなかった…」チャポーン

舞園「でしょう?」

苗木「いっつもシャンプーだけだからなあ」

舞園「で、なんで背中合わせなんですか?」

36: 2013/09/20(金) 18:07:42.48 ID:e9Ix9X/Do
すいません、連投してしまいました
>>32今後の展開を幅広くしたいのでまだ未定…だと思います

37: 2013/09/20(金) 18:08:23.35 ID:e9Ix9X/Do
苗木「いや、それは」

舞園「私の裸、そんなに魅力なかったですかね」

苗木「そ、そんなことないよ」

舞園「じゃあ、こっち向いてください」

苗木「で、でも」

舞園「大丈夫ですよ、女の子同士ならこれくらい普通です」

苗木「ほんとに?」

舞園「ほんとですよ。ほら、私はもう向き変えましたよ」

苗木「うー…」クルッ

舞園「うふふ」ニコニコ

苗木「やっぱり、恥ずかしい」

舞園「苗木くん、とっても綺麗ですよ?羨ましいくらいです」

苗木「まっ、舞園さんも綺麗、だよ」

舞園「ちょっともどかしいですね…お世辞にしても、ハッキリ言って欲しいです」

苗木「お、お世辞じゃないよ…ほんとに綺麗だよ」

舞園「うふふ、苗木くんに言われると本当に嬉しくなっちゃいますね」

38: 2013/09/20(金) 18:09:01.53 ID:e9Ix9X/Do
苗木(…今、聞くべきだろうか)

苗木「…」

舞園「どうしたんですか?」

苗木「ちょっと、話があるんだ」

舞園「…どうぞ」

苗木「さっき、えっと、舞園さん…」

舞園「はい」

苗木「僕のこと、す、好きって、言ったよね?」

舞園「言いましたね」

苗木「あれは…どういう意味の好きなのかな、って」

舞園「そのままですよ」

苗木「そのままって…」

舞園「そのまま、本当にそのままです」

苗木「…勘違いしてたら、恥ずかしいけどね」

舞園「大丈夫です、苗木くんの思った通りです」

舞園「私、エスパーですから」

39: 2013/09/20(金) 18:09:44.27 ID:e9Ix9X/Do
苗木「エスパーかあ」

舞園「どうしたんですか?」

苗木「エスパーなら僕が今何考えてるか、分かる?」

舞園「分かりますよ」

苗木「やっぱりかあ。分かってることを伝えるのって恥ずかしいよね」

舞園「でも、言葉にすると重みが全く違いますよ」

苗木「うん。知ってる」

舞園「なら、なぜ楽な方法を?」

苗木「…恥ずかしいから」

舞園「ふふふっ、こんな状況でもですか?」

苗木「うん。…そういう恥ずかしさとは、別なんだ」

舞園「知ってますよ」

苗木、舞園「「エスパーですから」」

40: 2013/09/20(金) 18:10:39.63 ID:e9Ix9X/Do
舞園「あっ、それ私の決めセリフなのに」

苗木「あはは」

舞園「…苗木くん」

苗木「うん」

舞園「女の子を待たせるのはマナー違反ですよ?」

苗木「今は僕も女の子なんだけどなあ」

舞園「でも100%女の子じゃないんですよ、マナー違反です」

苗木「あはは、確かにね」

苗木「じゃあ、うん。言うよ」

舞園「恥ずかしがらずに、お願いしますね?」

苗木「…舞園さん」

苗木「僕は、あなたが好きです」

舞園「…」

苗木「…」

舞園「ふふっ」

苗木「な、なんで笑ってるのさ」

41: 2013/09/20(金) 18:11:22.58 ID:e9Ix9X/Do
舞園「いや、苗木くん、可愛いって思っちゃいました」

苗木「うー」

舞園「えへへ、苗木くん?」

苗木「うん?」

舞園「…これから、よろしくお願いします」

苗木「うん…こちらこそ」

舞園「なんか…変な気分ですね」

苗木「どっちも女の子だからね」

舞園「2日後には、もう1回お願いしますね?」

苗木「ええっ!」

舞園「男としての苗木くんから告白されたいんです」

苗木「…わかったよ」

苗木「でもその時は、舞園さんもだよ」

舞園「私も?」

42: 2013/09/20(金) 18:12:09.87 ID:e9Ix9X/Do
苗木「うん。僕も男として、舞園さんから告白されたいから」

舞園「そういうことなら、全然構いませんよ。毎日でも言ってあげます」

苗木「それは、僕が嬉しすぎて氏んじゃうかな」

舞園「それは私もですよ、苗木くんのそばにいるだけで嬉しくて嬉しくて」

苗木「ふふっ、そう言ってもらえると嬉しいなあ」

舞園「じゃあ、そろそろ体を洗いましょうか?」

苗木「そうだね、のぼせちゃいそうだし」

舞園「…苗木くん、女の子として、私はやらなければならないことがあります」

苗木「なに?」

舞園「体の洗いっこですよ」

苗木「えOちょっそれは」

舞園「私は肌が弱いのでそこのスポンジで洗ってください」

苗木「ほんとにやるの?」

舞園「当たり前じゃないですか、女の子なら普通ですよ」

苗木「変なことなしだよ」

舞園「ほら、向かい合って」

苗木「ちょっと、洗いにくいね」

舞園「ちょっと苗木くんどこ見てるんですか」

43: 2013/09/20(金) 18:12:43.73 ID:e9Ix9X/Do
苗木「ご、ごめん」

舞園「身体は女の子でも中身はやっぱり男の子ですねー」

舞園「でも苗木くんなら構いませんよ」

苗木「気持ちはありがたいけど」

舞園「ほらほら、そんな風に上向いてると…」

苗木「んっ」

苗木「ちょっと舞園さん!」

舞園「なんですか?」

苗木「なんですかっ、じゃなくて、っ!」

舞園「男の子に戻る前に、女の子の喜びも知っておいた方がいいですよ」

苗木「ふっ、んんっ」

舞園「ほらここ、気持ちいいですよ」

苗木「んあっ!」

44: 2013/09/20(金) 18:13:14.31 ID:e9Ix9X/Do
舞園「ほら苗木くん、自分で触ってみてください」

苗木「…」クリッ

苗木「んっ、んあっ、んん」

舞園「ふふ、苗木くん、可愛いですよ」

舞園「私はこの可愛いおっOいをいじってあげますね」チュッ

苗木「そっ、それやばっ」

舞園「胸も感じるんですね」

苗木「んんっ」

舞園「苗木くん、可愛いです」

苗木「もっ、もう、むり」

舞園「ふふっ」チュ

苗木「!?」

舞園「女の子同士のキスなら、ノーカン、ですよっ」

苗木「んっ、ふっ」

舞園「苗木くん…」クリッ

苗木「んっ、もう、だめ」

苗木「ああぁっ!」

舞園「ふふふ、苗木くん、とっても素敵でしたよ」チュッ

45: 2013/09/20(金) 18:14:00.42 ID:e9Ix9X/Do
ーーーーーーーーー

苗木「…」グテーン

舞園「そんな疲れちゃいましたか?」

苗木「なんか…すごかった」

舞園「さすがに今日はこれ以上しませんよ」

苗木「これ以上されたら抜けれなくなっちゃうよ…」

舞園「…やっぱりもう一度」

苗木「今の無し!前言撤回!」

舞園「ふふ、冗談ですよ」

苗木「…今日はもう寝よう」

舞園「そうですね、明日はデートでもしましょうか?」

苗木「女の子同士でもデートになるの?」

舞園「多分…なるんじゃないですかね」

苗木「まあ、関係ないよね」

舞園「そうですね」ダキッ

苗木「…おやすみ、舞園さん」ギュッ

舞園「おやすみなさい、苗木くん」

46: 2013/09/20(金) 18:14:27.46 ID:e9Ix9X/Do
ーー翌日ーー

苗木「ん~…」

苗木「舞園さん、ぐっすり寝てるなあ…」

苗木(なんか、信じられないな)

苗木(舞園さんと僕が付き合うことになるだなんて)

舞園「スー…スー…」

苗木(朝ごはん、作っておこうかな)

苗木「って朝ごはん作るも何も食堂に行けばあるんだった」

苗木「舞園さーん」

舞園「ん…」

舞園「あ…おはようございまふゅ」

苗木「まだ寝ぼけてるね」

舞園「顔洗ってきますー…」

47: 2013/09/20(金) 18:15:02.10 ID:e9Ix9X/Do
舞園「ふう、さっぱりしました」

苗木「食堂に行こうか?」

舞園「そうですね」

舞園「あ、苗木くん、服貸してあげますよ」

苗木「うー…やっぱスカートだと慣れないなあ」

舞園「そっちの方が可愛いんですから、我慢です」

ーー食堂ーー

苗木「おはよう」

舞園「おはようございます」

石丸「うむおはよう!今日も素晴らしい朝だな!」

苗木「あれ、石丸君だけ?」

舞園「結構早い時間ですしね」

石丸「皆もじきにくるだろう」

苗木「ほんとだ、さっそく来た」

48: 2013/09/20(金) 18:15:56.72 ID:e9Ix9X/Do
朝日奈「おはよー!」

大神「今日もいい天気だな」

苗木「おはよう」

石丸「おはよう!」

舞園「おはようございます」

朝日奈「あ、あれ!?苗木?だよね?」

苗木「あー…あの機械のこと知ってる?」

朝日奈「あーあれ使ったのか」

石丸「不二咲くんも使ったらしいぞ!」

朝日奈「そうなんだ!見てみたいな」

苗木「ちょっと気になってたんだけど」

朝日奈「どうしたの?」

苗木「失礼かもしれないけど…大神さん、雰囲気変わった?」

大神「うむ…実はな、我もあの機械を使ったのだ」

石丸「なんと!」

舞園「髪を切ってイメチェンしたんだと思ってました…」

大神「漢になれば更に強くなれるかと思ってな」

50: 2013/09/20(金) 18:17:08.63 ID:e9Ix9X/Do
朝日奈「ほんとに強くなってたよ」

苗木「成果は聞かないでおくよ、僕の常識が崩れそうな気がする」

朝日奈(苗木、それこそ失礼だよ…)

石丸「しかしあの機械を使った人間は意外に多いのだな」

舞園「今のところ苗木くん、不二咲くん、大神さん。3人ですね」

朝日奈「あたしも使おうと思ったんだけどねー」

苗木「なんで?」

朝日奈「ほら、男になればもっと早く泳げそうじゃん!」

石丸「男と女で水泳の結果に差異が出るものなのか?」

朝日奈「出るよ!ほら、アレとか…」

舞園「ああ…わかりました」

苗木「?舞園さん、なんのこと?」

舞園「苗木くん、それ以上は失礼ですよ」

苗木「あっ…ごめん」

51: 2013/09/20(金) 18:17:51.95 ID:e9Ix9X/Do
大和田「おう」

一同「おはよう」

大和田「なんというか…大神が強くなってる気がするぜ」

苗木「不二咲くんは気づかないのに大神さんは気づくんだ…」

大和田「なんのことだ?」

ーーーーーーーーーーー

大和田「不二咲もあの機械使ったのか、全然気づかなかった」

舞園「まあ無理も無いですね、声くらいしか変化が無かった訳ですし」

朝日奈「それ結構わかりそうなもんだけどね」

セレス「朝から賑やかですわね」

一同「おはよう」

セレス「あら…」

大神「む…どうした」

セレス「なんだか雰囲気が変わりましたわね」

朝日奈「桜ちゃんはね!男になったんだよ!」

セレス「あなたもあの機械を…?」

苗木「意外とあの機械需要あったんだね」

舞園「苗木くんだけは間違った使い方でしたね」

52: 2013/09/20(金) 18:18:29.29 ID:e9Ix9X/Do
不二咲「おはよう」

一同「おはよう」

セレス「あら、もう元気になってますね」

不二咲「うん、ちょっとね」ニコニコ

セレス「…?」

朝日奈「わぁーほんとだ!女の子だー!」

不二咲「うわっ」

朝日奈「すごーい、前より可愛くなってるよ!」

不二咲「そ…そうかな」

セレス「ちょっと」

朝日奈「ん?」

セレス「困っているでしょう。離してあげなさい」

朝日奈「あっ、ごめんね」

不二咲「ううん、大丈夫だよ」


53: 2013/09/20(金) 18:19:32.09 ID:e9Ix9X/Do
葉隠「おはようだべ!」

苗木「おは…ぶふっ!」

舞園「…?…ふふっ!」

石丸「…」アングリ

セレス「頭痛薬を…」

不二咲「ふふふっ」

朝日奈「えっと…」

大神「貴様、誰だ?」

葉隠「葉隠だべ!」

朝日奈「えっと…何で、その」

セレス「…黒人になっていますの?」

葉隠「実はな…」

朝日奈「まあ、予想はつくけど」

大神「あらかたあの機械を使ったといったところだろう」

苗木「それにしても…ふふっ!」

54: 2013/09/20(金) 18:20:24.50 ID:e9Ix9X/Do
葉隠「この髪が影響したんだべか…」

舞園「なんともまあ…」

葉隠「まあこの方が占い師っぽくていいべ!」

苗木「心なしか的中率が跳ね上がりそうだね」

朝日奈「民族的な模様とかつければ完璧なんじゃない?」

葉隠「そこまで本気にする気はないべ…」

葉隠「そういや十神っちは?」

石丸「今日はまだ来てないな」

葉隠「あれを見たら驚くべよ~」

舞園「まさか…」

セレス「彼も使ったのですか」

苗木「一番使わなさそうな感じなのにね」

55: 2013/09/20(金) 18:21:09.46 ID:e9Ix9X/Do
大和田「おおかた『俺は女になっても完璧だ』とか考えてんじゃねーの?」

苗木「あー…あり得るね」

セレス「彼ならではですわね」

舞園「葉隠くんはなぜ女性に?」

葉隠「興味本位だべ!」

苗木(良かった、僕よりひどい理由だった…)

腐川「…お、おはよう…」

一同「おはよう」

腐川「…これは一体なんの冗談なのかしら」

苗木「あー…えっとね」

ーーーー事情説明中ーーーー

腐川「そこの黒人…バカじゃないの?」

葉隠「あっお前!バカにバカって言ったらダメなんだべ!」

朝日奈「それじゃ認めちゃってるよ…」

56: 2013/09/20(金) 18:21:38.20 ID:e9Ix9X/Do
腐川「びゃ…白夜様は?」

石丸「まだ来てないぞ」

山田「おおう…久しぶりに見た彼らは別人だったでござる」

苗木「あ、山田くん」

山田「な、苗木殿???」

葉隠「おはようだべ」

山田「僕は誰なんだ」

舞園「山田くん落ち着いて、それは葉隠くんですよ」

葉隠「『それ』ってひどいべ…」

山田「ああ言われてみれば面影が…」

石丸「皆集まってきたな」

大和田「あとは霧切と十神だけか?」

57: 2013/09/20(金) 18:22:10.88 ID:e9Ix9X/Do
不二咲(霧切さん…大丈夫かな)

朝日奈「ね、ねぇ…なんか凄い人が歩いてくるよ」

セレス「…?…ええ、あれは凄いですわ」

苗木「どれどれ…うん、納得」

石丸「あれは一体誰なのだ?」

葉隠「消去法で行ったら1人しかいねえべ!」

十神「…」デデーン

山田「oh...」

腐川「白夜様…!素敵…!」

大和田「これが十神だぁ?冗談きついぜ」

苗木「でも…これが霧切さんな訳がないし」

舞園「間違いなく十神さんですね」

58: 2013/09/20(金) 18:23:21.09 ID:e9Ix9X/Do
苗木「美人秘書かと思ったよ」

舞園「確かに、そうですね」

葉隠「わざわざスーツとストッキングはいてるとこを見るとまんざらでもないっぽいべ」

朝日奈「うわー…大人の女性って感じ」

桑田「うーっす!」

一同「おはよう」

桑田「何で決心した時に限って…」

葉隠「なんか落ち込んでるべ」

桑田「うわああああああああ黒人だあああああああ」

苗木「よく見て、葉隠くんだよ」

桑田「ほんとだ…」

59: 2013/09/20(金) 18:23:54.85 ID:e9Ix9X/Do
大和田「で、なんで来るなり落ち込んでんだよ」

セレス「彼(葉隠)を見てショックを受けない人はいないと思います」

桑田「違う違う、俺は舞園ちゃん一筋って決心したんだけど…」

十神「なるほど、俺か」

不二咲「すごい自信だね」

桑田「えっお前十神なの」

桑田「なんだ、十神かよ。ねーわ」

十神「貴様それはどういう意味だ」

苗木(女王様を彷彿とさせるなあ…)

山田「素晴らしいですな、創作が捗りますぞおおおおおおお」

腐川「ふふ、ふふふ…女になった白夜様…うふふ…」

舞園「この2人は幸せそうですね」

60: 2013/09/20(金) 18:24:58.36 ID:e9Ix9X/Do
苗木「そういえば霧切さんは?」

石丸「昨日から全く姿を見ていないな」

大和田「不二咲昨日霧切の部屋に行ったんだろ?」

セレス「」ピクッ

不二咲(寒気が…)

不二咲「うん、ちょっと元気が無かったけど大丈夫だと思う」

桑田「ならそろそろ来るんじゃねーの?」

山田「霧切殿が男性になってたら生涯最高の作品ができそうな気がしますぞ」

霧切「…」

一同「おはよう」

セレス「なぜ帽子を被っていますの?」

霧切「ちょっと寝癖がひどくて」

十神「髪も短くなっているが」

霧切「イメチェンよ、それより十神くん…なの?」

61: 2013/09/20(金) 18:25:24.74 ID:e9Ix9X/Do
十神「ああ」

舞園「苗木くん、不二咲くん、大神さん、十神くん、葉隠くんがあの機械を使って性別が反転しているんですよ」

霧切「ああ…それで、葉隠くんはどこに?」

葉隠「ここだべ!」

霧切「…少し目まいがしてきたわ」

葉隠「そういう反応はもういいべ!」

腐川「こんなものを見せられたら無理もないわね」

霧切「大神さんは…殆ど変化がないのね」

大神「うむ。だが、前より強力な力を手に入れた」

霧切「モノクマも倒せそうな気がしてきたわね」

苗木「霧切さん、他人任せはよくないよ」

霧切「苗木くん」

62: 2013/09/20(金) 18:25:52.42 ID:e9Ix9X/Do
朝日奈「私の中では苗木と十神と桜ちゃんは反転大成功だと思ってるよ」

セレス「不二咲くんも大成功ですわ」

不二咲「ちょっ、恥ずかしいよ」

セレス「うふふ」

霧切「とりあえず朝食を食べましょう?お腹が空いたわ」

石丸「それより、霧切くんの声が変な気がするのだが…」

霧切「今日はちょっと喉の調子が悪いのよ」

不二咲(霧切さん、あくまで隠すつもりなのかな)

大和田「まさか霧切まであの機械を使ったとかじゃねえよな?」

霧切「例え気の迷いでもそんなことはしないわ、メリットがないもの」

苗木「あはは…」


64: 2013/09/20(金) 18:26:25.74 ID:e9Ix9X/Do
一同「いただきます」

ーーーーーーーーーーー

一同「ごちそうさまでしたー!」

舞園「さて苗木くん、行きましょうか」

苗木「うん」

朝日奈「桜ちゃん、今日はどうする?」

大神「ふむ…」

大和田「兄弟、暇だしなんかしねーか?」

石丸「今日は羽を伸ばしたい気分だな」

葉隠「じゃあ3人でどっか遊びに行くべ」

腐川「びゃ、白夜様…」

十神「今日はいい気分だ、ついてくるだけなら構わない」

山田「さて、部屋に戻って昨日の続きと行きますぞ」

77: 2013/09/20(金) 18:41:27.67 ID:e9Ix9X/Do
不二咲「えっ、えっと…」

霧切「じゃあ不二咲くん、行きましょう」

セレス「不二咲くん?」

不二咲「…セレスさん、今日は霧切さんと用事があるんだ」

セレス「なるほど、苗木くんが無理だと分かったら乗り換える訳ですか」

霧切「あら、勘違いも甚だしいわね」

セレス「私の勘違いならあなたは女性であるはずですわね?」

霧切「…気づいていたの」

78: 2013/09/20(金) 18:44:36.74 ID:e9Ix9X/Do
セレス「むしろ気づかない方がどうかしてますわ」

不二咲「ちょっちょっと、2人共そこまでに…」

セレス「少し静かにしていてもらえますか?」

不二咲「う…うん」

不二咲(なんか怖い)

セレス「それで?あなたが不二咲くんを誘った理由を聞きましょうか」

霧切「今日は空いていたから彼…彼女を誘っただけよ」

セレス「嘘ですね」

霧切「ずいぶんハッキリ言うのね、根拠はあるのかしら?」

79: 2013/09/20(金) 18:48:13.06 ID:e9Ix9X/Do
セレス「根拠というより勘ですわね」

霧切「勘で物事を決めつけるなんてね」

セレス「ギャンブラーにはそれくらい当然のこと。時には絶対的な勘が必要とされますわ」

霧切「仮に彼女を誘った理由が嘘だとするのなら、なぜ私は彼女を誘ったのかしら?」

セレス「…」

霧切「それが分からないなら、この話は終わりね。もっとも、私は嘘をついていないけど」

セレス「あなたが不二咲くんを誘った理由」

セレス「先ほど申したはずですが?」

81: 2013/09/20(金) 18:51:54.55 ID:e9Ix9X/Do
霧切「…」

セレス「あなたは苗木くんに好意を抱いていた。でも自分では無理だと思ってしまった。舞園に勝てないと思ってしまった」

セレス「あなたが男性になった理由、そこまではわかりませんが…」

セレス「もしかすると、男性になることで女性としての自分を諦めたんじゃなくって?」

霧切「…」

セレス「そこに女性になった不二咲くんがやってきた。あなたにとってはさぞ天使に見えたことでしょうね」

セレス「不二咲くんに一目惚れした。そしてデートに誘った。これで全て辻褄が合いますわ」

83: 2013/09/20(金) 18:54:11.29 ID:e9Ix9X/Do
霧切「…」

セレス「返す言葉も無いのですか?堕ちたものですわね」

不二咲「ちょっとセレスさん、さすがにそれは言い過ぎだよ!」

霧切「いいのよ」

セレス「あら、負けを認めるのですか?まあ、ギャンブラーである私に勝てるはずはありませんが」

霧切「残念ねセレスさん、5%しか合っていないわ」

84: 2013/09/20(金) 18:57:05.86 ID:e9Ix9X/Do
セレス「あら、今度は負け惜しみですか?」

霧切「あなたを論破することはできる。ただそれは今は言いたくないことまで言ってしまうことになるわ」

セレス「だから、何も言わなかったと?でもそれは言い訳でしかありませんわね」

霧切「今は言わないわ、私の整理が落ち着くまで」

不二咲(生理…?)

セレス「ふふふ、いいでしょう。今日は許してさしあげますわ」

85: 2013/09/20(金) 19:00:00.18 ID:e9Ix9X/Do
セレス「ただ…」

霧切「わかっているわ」

セレス「ならばいいでしょう。ではまた、ごきげんよう」スタスタ…

不二咲「凄い満足気だったね…」

霧切「退屈してた学園生活で久々にギャンブラーとしての本領を発揮できて嬉しいのでしょう」

不二咲「それに最後セレスさん何て言おうとしてたのかな?」

霧切「あなたは知らなくてもいいことよ」

不二咲「気になるなあ」

93: 2013/09/20(金) 19:56:03.97 ID:e9Ix9X/Do
ーー舞園の部屋ーー

舞園「さ、行きましょうか」

苗木「デートって行っても、どこの行けばいいのかな」

舞園「ここは男なんですから苗木くんがリードしてくださいね」

苗木「今は女なんだけどなあ」

舞園「中身は男なんですから関係ないですよ」

苗木「まあそうなんだけど…」

舞園「苗木くんとならどこでもいいですよ」

苗木(照れ氏ぬ)

舞園「ふふふ」

94: 2013/09/20(金) 19:59:59.15 ID:e9Ix9X/Do
補足ですが、外にも出れるご都合設定にしておきます


苗木「じゃあとりあえず、公園にでも行こうか」

舞園「わかりました」

苗木「この前ひっそりとしてる割には雰囲気のいい公園を見つけたんだよ」

舞園「隠れスポットってやつですね」

苗木「うん、人も全然来ないから落ち着けるしね」

舞園「じゃ、行きましょうか」

ーー公園ーー

舞園「へえ…いいですね」

苗木「誰もいないね」

舞園「その方がいいじゃないですか」

苗木「そんな見られちゃいけないようなことをする気はないよ?」

96: 2013/09/20(金) 20:02:17.84 ID:e9Ix9X/Do
舞園「残念です」

苗木「なんか舞園さん変わったね…」

舞園「今は、苗木くんの彼女ですから!」

苗木「それだけで?」

舞園「私にとってはとっても大きなことですよ」

苗木「まあ、僕も同じなんだけど」

苗木「とりあえず、あのベンチにでも座ろうか」

舞園「はい」

97: 2013/09/20(金) 20:06:39.06 ID:e9Ix9X/Do
舞園「木漏れ日が凄く気持ちいいですね」

苗木「芝生も綺麗だしね。何で誰も来ないんだろう」

舞園「民家群とは離れた場所にありますし、あのあたりには大きな公園もありますからね」

苗木「それだけで使われないなんてなんかさみしいよね」

舞園「公園なんてそんなものじゃないですか?」

苗木「僕の中の公園はもっと人が一杯いてわいわいやってるイメージだよ。ひっそりしてる公園なんて初めてだ」

舞園「でも、こっちの方が落ち着けますよね」

苗木「アイドルの舞園さんはこんなところにいてもファンが来そうだね」

舞園「さすがにないと思いますよ」

98: 2013/09/20(金) 20:09:36.97 ID:e9Ix9X/Do
苗木「しかしアイドルかあ…」

舞園「アイドルがなんですか?」

苗木「いや、凄い人と付き合ってるなあって」

舞園「ふふっ、アイドルだって舞台にいない限り1人の女の子ですよ」

苗木「でも、世間はそう見てくれないんだよね」

舞園「そうなんですよね。少し男性と話しただけでスキャンダルになったりしますし」

苗木「週刊誌はそういうネタには目が無いからね」

舞園「もしかしたら今この瞬間も撮られてるかもですね」

苗木「…移動しよっか」

99: 2013/09/20(金) 20:13:27.63 ID:e9Ix9X/Do
舞園「冗談ですよ苗木くん、座ってください」

苗木「でも、僕のせいで舞園さんの人生を壊したくない」

舞園「今の私にとってはアイドルなんかより苗木くんの方が大事です」

苗木「でも」

舞園「それに、今日みたいにのんびり過ごせる日が次いつ来るか分からないんですよ。なら、今この時を大事にしましょう」

苗木「…うん、ごめんね。舞園さん」

舞園「いいですよ、私こそ不安にさせるようなことを言ってしまって」

苗木「僕が心配性なだけなんだよ」

舞園「いえ、それは苗木くんの優しさですよ」

101: 2013/09/20(金) 20:15:24.18 ID:e9Ix9X/Do
苗木「優しさ?」

舞園「はい、苗木くんは私だけじゃなくて色んな人にとっても優しいですよ」

苗木「そんなことないよ」

舞園「謙遜するのは苗木くんらしいですね。でも皆苗木くんに感謝してますよ」

苗木「そうかなあ」

舞園「そうですよ。主に…霧切さんとか」

102: 2013/09/20(金) 20:19:38.99 ID:e9Ix9X/Do
苗木「霧切さん?」

舞園「苗木くんのおかげで皆と仲良くなれたって言ってましたよ」

苗木「…僕は何もしてないけどね」

苗木「あれは、霧切さんが自分で動いたからだよ」

舞園「でもそれじゃ、霧切さんの言ってることに辻褄が合いません」

苗木「…」

舞園「苗木くん、謙遜し過ぎるとダメな時もあるんじゃないでしょうか?」

苗木「そう…だね。うん」

苗木「僕が手伝った部分もあるかな」

舞園「ふふ、まだ少し謙遜してますよ」

103: 2013/09/20(金) 20:23:06.17 ID:e9Ix9X/Do
苗木「僕は霧切さんの捜査の手伝いをしただけだよ。それだけ」

舞園「それであの結果に繋がるんでしょうか?」

苗木「繋がるよ。皆霧切さんのことを見直したんだ」

舞園「それは苗木くんのおかげになるんじゃないですか?」

苗木「僕は霧切さんが気づけなかったことを1つだけ見つけてしまっただけだよ。小さなこと」

舞園「でもそれは、霧切さんにとってはとてもとても大きなことだったでしょうね」

苗木「そうなのかな?」

舞園「その捜査がいつのものだったか私知っています。あの時の霧切さん、本当に堂々としてました」

苗木「捜査に凄く自信があったんだろうね」

104: 2013/09/20(金) 20:25:34.72 ID:e9Ix9X/Do
舞園「それもあるでしょうけど、もっと大きな後ろ盾があったんです」

苗木「それは?」

舞園「苗木くんですよ」

苗木「僕が?」

舞園「私もその捜査の過程をちょくちょく見ていましたけど、苗木くんは何度も霧切さんを励ましたりしてました」

苗木「…そうだっけ」

舞園「そうですよ。霧切さんが行き詰まった時も苗木くんが助けてあげて」

苗木「たまたまだよ」

舞園「苗木くんの前向きさが霧切さんにも影響したんです」

苗木「…」

105: 2013/09/20(金) 20:28:44.79 ID:e9Ix9X/Do
舞園「霧切さん、捜査の結果を言っている時、きっとこう思ってたんじゃないでしょうか」

『後ろには苗木くんがいる』

舞園「って」

苗木「僕はほんとに後ろにいただけなんだけどね」

舞園「霧切さんにとっては物凄く安心できたでしょうね」

苗木「…ほんとに僕が希望を与えたんだとしたら、嬉しいことだね」

舞園「ほんとのことですよ。あれ程希望に満ち輝いた霧切さんは初めてでした」

苗木「あれからだっけ、皆と霧切さんが仲良くなったの」

106: 2013/09/20(金) 20:31:17.89 ID:e9Ix9X/Do
舞園「私は単純に霧切さんのことをもっと知りたくなっちゃいましたよ」

苗木「次の日霧切さん質問攻めだったもんね」

舞園「凄い人気でしたね、どっちがアイドルなのか忘れちゃいましたよ」

苗木「そこは自覚を持っておこうよ…」

舞園「えへへ」

108: 2013/09/20(金) 20:34:51.47 ID:e9Ix9X/Do
苗木「それにしても何で急に霧切さんの話を?」

舞園「何となくですよ、なんとなく」

苗木「…」ズイッ

舞園「なな、何ですか苗木くん。顔、近いですよ?」

苗木「嘘は良くないって思ってね」

舞園「こ、根拠を聞きましょうか!」

苗木「第一に妙に焦ってること」

舞園「それは、こんな状況だから…」

109: 2013/09/20(金) 20:37:18.77 ID:e9Ix9X/Do
苗木「第二に、妙に霧切さんの心境を知っていること」

舞園「ほら、同じ女の子ですし、私エスパーですから?」

苗木「エスパーなら、僕が次言うことが分かるよね?」

舞園「えっ…えっと…」

苗木「ほんとのことを言っても僕の舞園さんへの気持ちは変わらないよ」

舞園「うぅー…分かりました、話します」

110: 2013/09/20(金) 20:39:45.69 ID:e9Ix9X/Do
舞園「霧切さんから、『あの時のことのお礼を言っておいて欲しい』って頼まれただけですよ」

苗木「お礼された部分が皆無だったような」

舞園「言おうとしたら苗木くんが問い質してくるものですから…」

苗木「ああ…そうなんだ、ごめん」

舞園「いえいえいいですよ」

苗木「そういえば霧切さんで思い出したけど、今日の霧切さん変じゃなかった?」

111: 2013/09/20(金) 20:42:06.86 ID:e9Ix9X/Do
舞園「そういえばそうですね、顔を隠すように帽子なんて被ってましたし」

苗木「声も変だったよね」

舞園「まさか…」

苗木「僕もそれ考えてた」

舞園「…」

苗木「…」

舞園「まさか、あの霧切さんが、ありえませんよね」

苗木「だと信じたいね…」

112: 2013/09/20(金) 20:44:49.15 ID:e9Ix9X/Do
舞園「あの機械には変に人を惹きつける魅力でもあるんでしょうか」

苗木「というより、連鎖反応に近いよ」

舞園「山田くんが使ったとこを見てみたい気もします」

苗木「…僕は遠慮しておこうかな」

舞園「しかしあれどういう基準で容姿が変わるんでしょうか」

苗木「十神くんは性格を反映したような感じだったね」

舞園「大神さんもですね」

113: 2013/09/20(金) 20:47:54.13 ID:e9Ix9X/Do
苗木「不二咲くんは殆ど変化がないから保留だね」

舞園「葉隠くんだけは謎ですね…」

苗木「本人の言うとおり、魔術的な占い師にはなったよね」

舞園「確かにそうですね」

苗木「でも、僕が謎なんだよなあ」

舞園「うーん…」

114: 2013/09/20(金) 20:56:11.39 ID:e9Ix9X/Do
苗木「霧切さんは顔がよく見えなかったし」

舞園「もう少し全体的に情報が欲しいですね」

苗木「まあ、解決したところで何もないんだけどね」

舞園「結果によっては使う人が増えるかもしれませんよ」

苗木「学園がパニックになりそうだね」

舞園「それはそれで楽しそうですね」

苗木「舞園さんは使っちゃダメだよ?」

舞園「アイドルなんですから、そんなことしたら仕事できなくなりますよ」

苗木「あはは、それもそうか」

115: 2013/09/20(金) 21:00:28.30 ID:e9Ix9X/Do
苗木「あっ、誰か来たよ」

舞園「ほんとだ」

苗木「ってあれは!」

舞園「どうしたんですか…えっ」



江ノ島「いやぁーやっと着いたねー!」

戦刃「盾子ちゃんつかれたよ…少し休もう」

126: 2013/09/20(金) 22:59:25.21 ID:e9Ix9X/Do
苗木「江ノ島さん…?」

舞園「ですね、今までどこにいたんでしょうか」

苗木「それに戦刃さんも」

舞園「黒幕だっただけに油断はできませんね」

苗木「隠れて話を聞いてみよう」

舞園「そうですね」

苗木「とりあえずこの木の陰に」

舞園「ちょっと狭いですね」

苗木「小さい木だからね、舞園さんはしゃがんでて」

127: 2013/09/20(金) 23:11:21.85 ID:e9Ix9X/Do
江ノ島「あー疲れたー!」

戦刃「あそこのベンチで休もっか?」

江ノ島「いちいち聞かないでよ、面倒くさい」

戦刃「ごっ、ごめんね」

江ノ島「あーもーほんと残念だなお姉ちゃんは」

戦刃「うぅ…」グスッ

江ノ島「うはぁー責められてすぐに泣くお姉ちゃん絶望的ぃー!!!」

苗木「いたたまれなくなってきた」ヒソヒソ

舞園「私もですけど、ここは耐えましょう」ヒソヒソ

129: 2013/09/20(金) 23:18:27.89 ID:e9Ix9X/Do
戦刃「うー…」

江ノ島「あ、やっと治まった?」

戦刃「うん…」ズズッ

江ノ島「はぁーこれからどうしよっかなー」

戦刃「謝って戻る、とか?」

江ノ島「できるわけねーだろ!ついに頭沸いちまったかぁ?」

戦刃「そっ、そんなことないよ!」

江ノ島「えーちょっと何マジになってんの?うぷぷぷぷ」

苗木「相変わらず疲れるキャラだね」ヒソヒソ

舞園「本人もよく混乱しませんね」ヒソヒソ

131: 2013/09/20(金) 23:23:03.60 ID:e9Ix9X/Do
江ノ島「とりあえずこれから生きていく方法を探るべきだと思います」

戦刃「やっぱり、学園に戻るしか…」

江ノ島「だーかーらそんなん無理だって。
あれだけやったんだよ?」

戦刃「…」

江ノ島「私様が徹底的に絶望を叩き込みましたからね、今更無理でしょう」

戦刃「へ、変装とか?」

江ノ島「バレるに決まってんだろ!」

苗木「…反省、してるのかな?」ヒソヒソ

舞園「判断しにくいですね」ヒソヒソ

132: 2013/09/20(金) 23:26:36.90 ID:e9Ix9X/Do
江ノ島「あとそこさっきからうるさいよ。もしかしてバレてないとでも思ってたーうぷぷぷぷ」

戦刃「盾子ちゃん?」

舞園「さすがですね」

苗木「…」

江ノ島「でたぁー絶望カップル!苗木と舞園だぁー!」

戦刃「あっあれ?苗木くん?」

江ノ島「私の目がおかしくなってしまったのでしょうか」

舞園「いたって正常だと思いますよ」

戦刃「女の子になってる?それとも苗木くんの妹なの?」

苗木「今は訳あって女になってるんだ」

133: 2013/09/20(金) 23:31:37.13 ID:e9Ix9X/Do
江ノ島「よろしければ苗木君、どうやって女性になったか教えていただけますか?」

戦刃「盾子ちゃん、そんなの聞いてどうするの?」

江ノ島「さっき自分で言ったこともう忘れたんだー?やっぱお姉ちゃんは絶望的だね」

苗木「君が本当に反省してるなら教えてあげるよ」

舞園「苗木くん、いいんですか?」

苗木「一時は敵だったとはいえ、今は生きていく方法を探るほどになってるんだもんめ」

舞園「そこの絶望的な人ならどんな状況でも関係ないと思いますが…」

134: 2013/09/20(金) 23:36:20.06 ID:e9Ix9X/Do
江ノ島「だってお姉ちゃん、あそこのアイドル絶望的とかひどいこと言ってるよ?」

戦刃「うう…ごめんなさい」グスッ

舞園「あっその、そっちじゃなくて!」

苗木「相変わらず絶望が好きなんだね」

江ノ島「あったりめぇだろーがぁ!」

苗木「まだ僕達を絶望に陥れるつもり?」

江ノ島「それは今検討中です」

苗木「何度でもかかってきなよ、僕達はいつでも希望を見失わない」

江ノ島「反吐が出るほどの臭いセリフ…絶望的」

江ノ島「でもそれがいいーっヒャッハー!」

舞園「この人、もうダメなんじゃないですか?」

135: 2013/09/20(金) 23:41:24.58 ID:e9Ix9X/Do
苗木「江ノ島さんは元からこんなもんだよ」

江ノ島「わかりました苗木くん、条件を呑みましょう」

戦刃「条件って?」

舞園「私達に絶望を与えないこと、ですね」

苗木「それともう1つ」

戦刃「ま、まだあるの?」

苗木「江ノ島さんは元黒幕だ。その姿を隠す為に…」

江ノ島「女になれってかぁー!?」

136: 2013/09/20(金) 23:45:34.63 ID:e9Ix9X/Do
苗木「江ノ島さんは元々女だろ…まさか不二咲くんみたいに実は男でしたとかそういうカミングアウトはいいからね」

江ノ島「引っかかんなかったかー、男になんかなりたくないよーお姉ちゃん」

戦刃「盾子ちゃんが男の子になっても私はお姉ちゃんだからね、ね?」

江ノ島「そんなもんわかってるっつーの…」

舞園「今までの経験則から行って男になった所で変わりはないと思うんですが…」ヒソヒソ

苗木「大丈夫、ちょっと考えがあるんだ」ヒソヒソ

137: 2013/09/20(金) 23:48:24.84 ID:e9Ix9X/Do
ーー機械のある部屋ーー

戦刃「すごい!おっきな機械だー!」

江ノ島「こんなもの始めてみた」

苗木「じゃあまず、これを飲んで」

江ノ島「うわっまずそ…」ゴクッ

舞園「とかいう割にはあっさり飲むんですね」

苗木「次にここに入って」ガチャ

江ノ島「意外と中は快適ですね」

苗木「閉めるよ」バタン

138: 2013/09/20(金) 23:53:30.84 ID:e9Ix9X/Do
舞園「で、苗木くん。考えってなんですか?」

苗木「実は説明書にはまだ続きがあってね」

舞園「説明書?続き?」

苗木「ああ舞園さんは知らないんだっけ。この機械の説明書があるんだよ、ほら」ペラ

舞園「あっほんとだ、性別を反転する方法が書いてありますね」

苗木「食堂で朝ごはん食べてる時に葉隠くんが話してるのをチラッと聞いたんだよ」

舞園「あの説明書には続きがある、って?」

苗木「うん、まあこれが何かは知らないんだけどね」

舞園「それ、考えって言いませんよ…」

139: 2013/09/20(金) 23:57:27.70 ID:e9Ix9X/Do
戦刃(置いてかれてるなぁ)

苗木「多分次のページには何か希望がある!はず!」ペラッ

苗木「…」

舞園「どうしたんですか?」

江ノ島「おいコラさっさとしやがれ」ドンドン

140: 2013/09/21(土) 00:02:23.03 ID:nXusky+Qo
苗木「なにも書いてない」

舞園「」

戦刃「あの…スイッチ押していい?」ワクワク

苗木「はあ…」

舞園「…もうなるようになれって感じですね」

苗木「じゃあ、スイッチ押していいよ」

戦刃「やった!じゃあ行くよ盾子ちゃん!」カチッ

江ノ島「あああああああああああいいいいいいいいいいいいいいいいい」

141: 2013/09/21(土) 00:04:01.56 ID:nXusky+Qo
苗木「あー…僕もこんな声出してたのかな」

舞園「大神さんはこんな声出さなさそうですね」

江ノ島「いひいいいいいいいいいいししいいいいいいいい」

戦刃「じゅっ盾子ちゃん大丈夫!?」

江ノ島「えあああああああああぁぁぁぁぁぁ…」

苗木「治まった…」

142: 2013/09/21(土) 00:05:44.95 ID:nXusky+Qo
戦刃「盾子ちゃーん返事してー」

苗木「じゃあ開けるね」ガチャ

江ノ島「……」

舞園「…」

苗木「…」

戦刃「うわぁ盾子ちゃんかっこいー!」

苗木「予想外だよ…」

舞園「まさかこんな姿とは…」

143: 2013/09/21(土) 00:08:33.01 ID:nXusky+Qo
苗木「江ノ島さん、何でそんな普通なのさ」

舞園「しかもすごい優しそうですし」

戦刃「どことなく雰囲気が苗木くんっぽくないかな?」

舞園「…言われてみれば」

江ノ島「…絶望的だ」

苗木「どういうことなんだろう…」

舞園「まあ、前の姿の面影があんまりないから成功じゃないですか?」

144: 2013/09/21(土) 00:11:18.29 ID:nXusky+Qo
舞園「…若干苗木くんに似てるのが納得行きませんけど」

江ノ島「はぁ…」

苗木「さっきから変だよ?」

江ノ島「落ち込むに決まってんだろーが!
こんな姿になっちゃってよお!」

戦刃「じゅ、盾子ちゃん?」

江ノ島「てっきり私はもっと美青年になると思っていました」

江ノ島「それがこんな姿だとはな」

江ノ島「絶望的ってもんだよーうぷぷぷぷぷぷぷ」

145: 2013/09/21(土) 00:16:06.41 ID:nXusky+Qo
苗木「とりあえず、転校生ってことにすれないいかな?」

舞園「戦刃さんはどうするんですか?」

苗木「あっ」

戦刃「?」

江ノ島「そんなめんどくさいことせずに全部言えば解決じゃーん」

苗木「あれだけやった君が受け入れてもらえるとは思えないけど」

江ノ島「今の私はこの姿に絶望してますからね、そんな余裕はありません」

舞園「絶望がエネルギー源じゃありませんでしたっけ」

苗木「大丈夫だよ舞園さん、もし何かしてきても今の江ノ島さんはモノクマすら持っていない」

苗木「いざとなれば力ずくで押さえればいいよ」

146: 2013/09/21(土) 00:19:57.62 ID:nXusky+Qo
江ノ島「オーガがいる限り力ずくとか無理だっつーの!」

苗木「とりあえず夕食の時に食堂で皆に言えばいいかな」

戦刃「わっ、わたしは?」

舞園「戦刃さんは特に何もしてませんからね、皆に挨拶してくればいいんじゃないでしょうか」

苗木「うん、戦刃さんはそれでいいね」

苗木「江ノ島さんは安全をとって皆がいる時に来てもらうよ」

147: 2013/09/21(土) 00:21:57.30 ID:nXusky+Qo
今日はここまでです
江ノ島のキャラがいまいちわかんなくて変な所が多々あると思います、すいません
ここからの工程を全く考えてないので次の投下は遅れるかもです

158: 2013/09/21(土) 12:51:04.36 ID:nXusky+Qo
ーー3時間前の葉隠の部屋ーー

葉隠「これであがりだべ!」

大和田「ふざけんななんだそのあがりかた!」

石丸「こちらの手札を分かってるような上がり方だったな…」

葉隠「女になってから占いの的中率が上がってるべ!」

大和田「てか自分の番回ってくるたびに占いすんじゃねえよ」

石丸「うむ、一回の大富豪で30分もかかってしまったぞ!」

葉隠「こうでもしねーと俺は勝てねーべ!」

159: 2013/09/21(土) 13:03:39.81 ID:nXusky+Qo
大和田「しかし確かに占いの的中率は上がってるんじゃねーか?」

葉隠「俺もそう思うべ」

石丸「ならばブラックジャックをしてみよう!」

大和田「それなら結果もわかりやすいな」

葉隠「2枚引いて…12だべ」

大和田「俺は10だ」

石丸「7だ」

160: 2013/09/21(土) 13:05:45.92 ID:nXusky+Qo
葉隠「次の1枚でブラックジャックになるか占うべ」

葉隠「ムムムム…」

大和田「これで当たれば本物だな」

葉隠「よし、引くべ!」

石丸「おお」

葉隠「きた!9だべ!ブラックジャックだべえええええ」

石丸「これはもう本物だな!じゃあ私も…」

葉隠「ちょっと待つべ!」

161: 2013/09/21(土) 13:38:10.58 ID:nXusky+Qo
石丸「なんだ?」

葉隠「石丸っちがブラックジャックできるかどうかも当ててみせるべ!」

石丸「それは面白いな!」

大和田「じゃあ俺のも頼むぜ」

葉隠「ではいくべ!」

葉隠「ムムムム…」

162: 2013/09/21(土) 13:41:16.67 ID:nXusky+Qo
葉隠「…多分ブラックジャックだべ」

大和田「おいなんか適当だぞ」

石丸「いや、7だから何を引いてもブラックジャックにはならないのだが…」

大和田「そういうことか」

石丸「とりあえず引こう」

石丸「8…15だな!」

大和田「6が出ればブラックジャックだな、葉隠」

葉隠「じゃあもっかいいくべ」

葉隠「ムムムム…」

163: 2013/09/21(土) 13:45:05.58 ID:nXusky+Qo
葉隠「…多分ブラックジャックだべ」

大和田「それさっきも聞いたぞコラ」

石丸「ここまでの的中率を見れば信じるしかないだろう!いくぞ!」

石丸「き、K…」

葉隠「あ、あれ?」

大和田「たまには外すってことだろ」

葉隠「じゃあ次いくべ!」

葉隠「ムムムム…」

164: 2013/09/21(土) 13:46:47.10 ID:nXusky+Qo
葉隠「…多分ブラックジャックだべ」

石丸「これで3回目だな!」

大和田「じゃあいくぞ!」

大和田「10か」

石丸「ブラックジャックではないが…近いことには近いな」

葉隠「次で1が出ればいいだけだべ」

葉隠「ムムムム…」

165: 2013/09/21(土) 13:48:26.14 ID:nXusky+Qo
葉隠「1…かもしれないべ」

大和田「おいおい大丈夫か?」

石丸「だんだん適当になってきてるぞ!」

葉隠「とりあえず引くべ!」

大和田「…7だ」

葉隠「」

石丸「い、いやそう簡単に当たってはおかしいだろう!もう一度やろう!」

大和田「なんか俺はもう信じれないぜ」

167: 2013/09/21(土) 13:50:31.76 ID:nXusky+Qo
ーー1時間後ーー

石丸「…」

大和田「…」

葉隠「おかしいべ」

大和田「どうなってんだ!的中すんのはお前ばっかじゃねーか!」

石丸「葉隠くん自身ならば的中率は上がるということか?」

葉隠「その線が濃いべ…」

大和田「俺たちもたまにはブラックジャックにはなるんだけどな」

石丸「たまたまなったというだけで占いは当たってないということだな!」

葉隠「そんなはっきり言わないでほしいべ!」

169: 2013/09/21(土) 14:53:46.53 ID:nXusky+Qo
では再開します

ーーとあるカフェーー

不二咲「さすが霧切さんだね」

霧切「?」

不二咲「こんなおしゃれなカフェを知ってるなんて」

霧切「ああ…、仕事で依頼人と会ったりする時によく使うの」

不二咲「そうなんだ、探偵ってそういう所にも気を遣うの?」

霧切「そんなことないわ、まあ普通は事務所とか依頼人の自宅とかでもいいのだけれどね」

不二咲「じゃあなんでこのカフェを?」

霧切「ほら、女なんだから依頼人にそれとな女らしさをアピールしなくちゃ」

不二咲「それ、意味あるの?」

170: 2013/09/21(土) 14:56:07.65 ID:nXusky+Qo
霧切「ふふっ、嘘よ。ここの店長が私の知り合いなだけ」

不二咲「あ…そうなんだ。なら安心して使えるね」

霧切「ええ、依頼人と話す時は店長も万が一に備えて休店にしてくれてるわ」

不二咲「へえ…」

店長「いらっしゃいませ、ご注文はどうしますか?」

霧切「私はホットで」

不二咲「僕も」

171: 2013/09/21(土) 14:59:42.44 ID:nXusky+Qo
店長「かしこまりました」

不二咲「あれ、霧切さんに何も言わないで行っちゃうよ?」

霧切「もしかして不二咲くんを依頼人と思ってるのかもしれないわね」

不二咲「ああ…納得」

不二咲「それにしても霧切さんが男ってこと気づいてなかったね」

霧切「気を遣ったのかしらね」

不二咲「そういやいつまで帽子被ってるの?」

霧切「ああ、すっかり忘れてたわ」

172: 2013/09/21(土) 15:02:06.72 ID:nXusky+Qo
店長「お待たせしました…って霧切さん?」

霧切「あら、やっと気づいたんですね」

店長「申し訳ございません、帽子で顔が見えなかったものですから」

霧切「久しぶりですね」

店長「そうですね…失礼かと思いますが、雰囲気が変わられましたね」

不二咲「ふふっ」

霧切「無理もないわね」

173: 2013/09/21(土) 15:04:52.28 ID:nXusky+Qo
店長「声も少し変わってますし…」

霧切「次の仕事ではこうしなきゃダメなんですよ」

店長「ああ、そういうことでしたか。では私は邪魔者でしたね」

霧切「いいんですよ

不二咲「お仕事頑張って下さいね」

店長「ありがとうございます。では」

霧切「ふぅ」

不二咲「どうしたの?」

175: 2013/09/21(土) 15:08:03.45 ID:nXusky+Qo
霧切「敬語ってやっぱり疲れるわね」

不二咲「仕方ないよ、お仕事だもん」

霧切「そうね」

不二咲「そう言えば気になることがあったんだけど」

霧切「なにかしら?」

不二咲「セレスさんと話してる時、セレスさんが最後に何か言いかけてたよね?」

霧切「ああ、あれね」

不二咲「あれって何だったのかなって」

176: 2013/09/21(土) 15:11:58.33 ID:nXusky+Qo
不二咲「霧切さんは分かってる様子だったよね」

霧切「簡単よ、不二咲くんに変なことをするなとかそのへんね」

不二咲「僕に?」

霧切「ええ、彼女きっとあなたのことが好きなんじゃないかしら」

不二咲「うん、そうだろうね」

霧切「あら、心当たりがあるのかしら?」

不二咲「あの機械を使ったあとに、セレスさんと色々とね…」

霧切「何をしたかは聞かないけれど、確信は持てたわ」

177: 2013/09/21(土) 15:14:57.67 ID:nXusky+Qo
不二咲「確信?」

霧切「彼女はあなたのことを病的に愛してるってことよ」

不二咲「まさか、あのセレスさんが?」

霧切「彼女、あなたのことになると妙に必氏になるもの」

不二咲「でもそれは、好きな人に対しては当然なんじゃ?」

霧切「あなたは気づいてないようだけど、不二咲くんが絡むと彼女の表情は凄まじいことになってるわよ」

不二咲「ほ、ほんとに?」

霧切「ええ、まあ彼女が女としてのあなたを好きなのかどうかはわからないけどね」

178: 2013/09/21(土) 15:18:57.63 ID:nXusky+Qo
不二咲「それは…どうなんだろう」

霧切「あくまで予想だけど、彼女、同性愛者なんじゃないかした」

不二咲「同性愛者…」

霧切「ええ。あなたは男性だった時も見た目だけなら女性だったし」

霧切「そのあなたが女性なったのなら、彼女にとってそれ程嬉しいことはないでしょうね」

不二咲「セレスさんが…」

霧切「彼女があなたを愛してしまうばかりにあなたに危害を加えるようなら、私は彼女を止めるつもりよ」

不二咲「セレスさんは…そんなことしないよ」

霧切「それに、あなたの気持ちも確かめなくちゃね」

179: 2013/09/21(土) 15:22:53.97 ID:nXusky+Qo
不二咲「僕の気持ち?」

霧切「そう、あなたの気持ち。セレスさんのことをどう思っているのかしら?」

不二咲「僕は…」

霧切「分からないのなら、無理に答えを出さなくてもいいわ」

不二咲「…」

霧切「あなたがセレスさんのことを好きだと言うのなら、何も問題は無いわ」

不二咲「問題?」

霧切「さっき言ったわよね、彼女はあなたのことを病的に愛してるって」

不二咲「うん」

霧切「まだ確定した訳ではないけど、かなり高い確率でそうだと思うわ」

180: 2013/09/21(土) 15:26:47.10 ID:nXusky+Qo
霧切「もし彼女があなたを病的に愛していて、あなたが彼女を好きじゃないとしたら」

不二咲「…どうなる、の?」

霧切「彼女はあなたがまだ『自分の気持ちを伝えきれてない』『愛がしっかり伝わってないから愛してくれない』と思うでしょうね」

不二咲「…」

霧切「それを伝える手段は可愛いものかもしれないし、危険なものかもしれないわ」

不二咲「…セレスさんは」

霧切「あなたがそう思いたい気持ちは分かる。けど、あなたが傷ついてからでは遅いのよ」

181: 2013/09/21(土) 15:30:16.53 ID:nXusky+Qo
霧切「ただ、勘違いしないでほしいことが3つあるわ」

不二咲「3つ?」

霧切「1つは今話したのはあくまで予想よ。ここまで言い切ってしまったら予想と思えないかもしれないけれど」

不二咲「…」

霧切「2つ目は、私があなたが彼女のことが嫌いに仕向けてる訳では無いと言うこと」

不二咲「霧切さんは、そんなことしないよ!」

霧切「ふふっ、信じてもらえるのなら嬉しいわ」

182: 2013/09/21(土) 15:34:26.89 ID:nXusky+Qo
霧切「3つ目は、私はあなたのことを好きでは無いということよ」

不二咲「えっ?」

霧切「友人としては大好きよ。でも、恋愛的な感情ではないわ」

不二咲「それは、言う必要があったの?」

霧切「あなたが気を遣わないようにね」

不二咲「僕が?」

霧切「あなたは人を傷つけるようなことは絶対にしないわ」

霧切「そんなあなたがこう考えてしまったら?」

『もしかしたら霧切さんは僕のことが好きで、セレスさんが好きだと言わないことを願ってるのかもしれない。もしセレスさんが好きだと言えば霧切さんは傷つくかもしれない』

霧切「驕りかもしれないけれどね」


183: 2013/09/21(土) 15:39:55.50 ID:nXusky+Qo
不二咲「僕は、自分の気持ちに素直になればいいんだよね」

霧切「そういうことよ。もっとも他所から見れば誘導尋問だとかあざといとか言われるかもしれないけれどね」

不二咲「霧切さんはそんな卑怯手を使わない。でしょ?」

霧切「分かってるわね。仮にあなたが好きだとして、私ならこんな方法はとらない」

霧切「相手の気持ちをしっかり確かめてから言うと思うわ。臆病かしらね」

不二咲「女の子なら許されるよ、きっと」

霧切「ふふ、今は男性だけれどね」

184: 2013/09/21(土) 15:48:29.89 ID:nXusky+Qo
霧切「話が逸れたわね。そろそろあなたの気持ちを聞こうかしら?」

不二咲「うん…」

霧切「嘘偽りなく、お願いね」

不二咲「わかってるよ」ゴクッ

不二咲「…ふう」

不二咲「僕、セレスさんのこと、嫌いじゃないよ」

不二咲「でも好きかって言われると少し悩んじゃうな」

不二咲「もしかしたらセレスさんのことを好きなのかもしれないけど、僕の中でしっかり決まってないだけかもしれないし」

185: 2013/09/21(土) 15:51:50.60 ID:nXusky+Qo
霧切「…」

不二咲「まだよくわかんないかな。ごめんね、曖昧な返事で」

霧切「セレスさんは、あなたにもう告白したのかしら?」

不二咲「それっぽいことは言ってたかもしれないけれど、僕の中ではまだ言われてないと思うよ」

霧切「それを聞いて、安心したわ」

不二咲「え?」

霧切「不二咲くん、好きよ」

186: 2013/09/21(土) 15:53:47.46 ID:nXusky+Qo
不二咲「霧切さん?」

霧切「あら、聞こえなかったかしら」

不二咲「き、聞こえたよ…でも」

霧切「そのままの意味よ。あなたのことが好き」

不二咲「…友達と、して?」

霧切「いいえ、今は男性だけど…女性として、あなたのことが好き」

不二咲「!」

霧切「ふふっ」

187: 2013/09/21(土) 15:59:00.39 ID:nXusky+Qo
不二咲「で、でもさっき、僕のこと好きじゃないって」

霧切「あなたがセレスさんに対する気持ちを話してる時、こう思ったわ」

霧切「『ああ、この人は絶対に裏切らないし、傷つけることはしないんだな』って」

不二咲「僕が?」

霧切「あなたは私の予想を聞いて、それでもなおあの答えが返ってきた」

不二咲「…」

霧切「あなたは今朝のセレスさんと私のやり取りを見ているわ」

霧切「それを見て、彼女は私のことを嫌いだったと少しは思ったはずよ」

188: 2013/09/21(土) 16:04:06.72 ID:nXusky+Qo
霧切「そこに私があの予想を立てた。それはあなたにとって聞き苦しいことだと思うわ」

不二咲「…そんなこと、ないよ」

霧切「でもあなたは、彼女も私の気持ちもしっかり理解して、あの答えを出した」

霧切「あなたは彼女の裏の一面を見て、彼女を嫌いにならなかった」

不二咲「お人好しなだけなんだよ、きっと」

霧切「いいえ、違うわ。あなたはその人間のどんな部分を見ようともその人に対する感情は変わらない」

霧切「そのすべては、あの答えよ」

189: 2013/09/21(土) 16:06:43.09 ID:nXusky+Qo
不二咲「考え過ぎだよ、霧切さん」

不二咲「あの答えにそんな深い意味はないよ。あれは僕の本心で、それだけだよ」

霧切「あなたにとってはね。でも、そこにはあなたの本質が見え隠れしていた」

不二咲「僕の本質…」

霧切「あなたは決して突き放さない。なぜなら、その人のことがどこかで好きだから」

霧切「その好きがLikeなのかLoveなのかは分からない」

不二咲「…」

190: 2013/09/21(土) 16:09:15.99 ID:nXusky+Qo
霧切「あなたは私が彼女のことを好き勝手言う様子を見て、私を蔑むことをしなかったわ」

不二咲「…」

霧切「これも勝手な私の予想だけど、あなたは私のことどこかで好きなんじゃないかしら」

不二咲「…分からない、よ」

霧切「でも、勘違いはしないでね」

不二咲「また、勘違い?」

霧切「私はセレスさんのこと、嫌いじゃないわ」

不二咲「ふふっ、知ってるよ」

191: 2013/09/21(土) 16:12:25.39 ID:nXusky+Qo
霧切「さっき私は卑怯な手を取らないと言ったけど、今私が取った方法は卑怯じゃないと思ってる」

不二咲「…相手の気持ちをしっかり確かめて、から」

霧切「そうよ。あなたがセレスさんのことを好きだとして、そこに私が告白すればあなたは混乱してしまうかもしれない」

不二咲「ふふっ、霧切さん、凄い自信だね」

霧切「そういうわけじゃないわ」

不二咲「えへへ」

霧切「ふふ」

192: 2013/09/21(土) 16:15:38.90 ID:nXusky+Qo
霧切「他所からすると卑怯な手だって言われるかもね」

不二咲「でも、卑怯じゃなかったことは、言われた僕が一番知ってるよ」

霧切「実はね、昨日あなたが私の部屋にきた時からあなたにちょっと気があったの」

不二咲「えっ?」

霧切「でもそれはどういう感情かはその時まだ分からなかった」

不二咲「だから今日、確かめた?」

霧切「ええ。あなたの気持ちと同時に、私のあなたに対する気持ちとね」

194: 2013/09/21(土) 16:21:21.06 ID:nXusky+Qo
不二咲「…でも、今はまだ、霧切さんの告白に返事することはできないよ」

霧切「分かっているわ。ゆっくりでいいの」

不二咲「…」

霧切「あら、混乱しているの?」

不二咲「ううん」

不二咲「変なこと思い出しちゃっただけ」

霧切「変なこと?」

不二咲「今日って、デートだったよね?」

霧切「ええ、そうよ。そう言えばデートらしいことしてないわね」

不二咲「うん」

霧切「じゃあ、そろそろ学校に戻って昼食を食べた方がいいわね。午後のデートに差し支えるわ」

195: 2013/09/21(土) 16:23:23.92 ID:nXusky+Qo
不二咲「あれ、ここで食ってけばいいんじゃないの?」

霧切「店長を見てごらんなさい」

不二咲「…」チラッ

店長「あっ」プイッ

霧切「話、聞かれてたわね」

不二咲「…恥ずかしい」

霧切「あら、店長と同じく顔が赤いわよ」

不二咲「うー…早く戻ろう!」

霧切「そんな引っ張らなくても大丈夫よ」

196: 2013/09/21(土) 16:25:05.49 ID:nXusky+Qo
ーー帰路ーー

不二咲「うあー恥ずかしいー!」

霧切「むしろ恥ずかしいのは私だと思うけれど」

不二咲「いや、僕も十分恥ずかしいよ…」

霧切「ふふ、もっとイチャイチャすれば良かったわね」

不二咲「き、霧切さん!」

霧切「ほら、また顔が真っ赤よ」

不二咲「えぅ…」

210: 2013/09/22(日) 00:53:54.67 ID:imCuCVo5o
じゃあ投下していきます

>>201
シリアスにする気はなかったんですが書いてるうちに止まらなくなっちゃいました

211: 2013/09/22(日) 01:12:45.66 ID:imCuCVo5o
ーー街中ーー

十神「…」スタスタ

腐川「…」

十神「この民衆から送れらる羨みと欲望の視線、意外と悪くないな」

腐川「白夜様…」

十神「どうした」

腐川「その、視線が」

十神「お前に向けられたものではない」

腐川「そそ、それはわかってるんですが」

212: 2013/09/22(日) 01:15:16.55 ID:imCuCVo5o
十神「なんだ」

腐川「びゃ、白夜様が誰かに取られちゃうんじゃないかと…」

十神「やっぱり連れてこない方が良かったか」

腐川「ああああすすすすいませんごめんなさい!」

十神「静かにしろ」

腐川「…人が多すぎて落ち着かない…」

十神「ならば学校に戻っていろ、俺はもう少し歩く」

腐川「ああっ待って下さい白夜様ー!」

213: 2013/09/22(日) 01:23:01.90 ID:imCuCVo5o
腐川「ちょっ、ちょっと、歩くのが早いです白夜様…」

十神「お前を振り払う気でいたんだがな」

腐川「ここは…公園?」

十神「どこで休んでも良かったが、人が多いところだと話しかけられそうだからな」

腐川「白夜様…」

十神「…おい、あれを見ろ」

腐川「あれは…江ノ島に戦刃!」

十神「木の影に苗木と舞園もいるな。あれで隠れているつもりか」

腐川「何か話していますけど、ここからでは聞こえませんね」

214: 2013/09/22(日) 01:27:57.53 ID:imCuCVo5o
十神「相変わらずうるさい女だ」

腐川「すっすいませんごめんなさいすいません!」

十神「お前じゃない、江ノ島だ」

腐川「ああ…あ、苗木と舞園が見つかってるわ」

十神「何か話してるな」

腐川「黒幕だった奴と平気で話すなんて…頭おかしいんじゃないかしら!」

十神「神妙なのか分かりにくい雰囲気だな」

腐川「苗木と舞園が黒幕とつるんでるんじゃないでしょうか、白夜様!」

十神「それを判断するのはこれからだ」

215: 2013/09/22(日) 01:30:30.61 ID:imCuCVo5o
十神「移動したな」

腐川「い、いいんですか?」

十神「何がだ」

腐川「追った方が良いのでは」

十神「あの後何をするかは学校に戻ってから聞くので十分だ」

腐川「じゃじゃあ、どどどうしますか?」

十神「とりあえず座るぞ」

腐川「はっはひ!」

216: 2013/09/22(日) 01:34:00.03 ID:imCuCVo5o
十神「情けない声だな」

腐川「す、すみませんごめんなさいすみ」

十神「聞き飽きた。小説家のくせにレパートリーに乏しすぎる」

腐川「えっええと、ひ、平にごごご容赦を!」

十神「…恋愛小説家はそんな言葉を使うのか」

腐川「じゃっじゃあ、せ、切腹、します!」

十神「次の作品は時代ものか、歴史の知識が試されるな」

217: 2013/09/22(日) 01:37:24.64 ID:imCuCVo5o
腐川「えっえと」

十神「…少し静かにしていろ。疲れた」

腐川「は、はい」

十神「…」ズズ

腐川「びゃ、白夜、様?」

十神「スー…スー…」

腐川(ああああああああ白夜様が私の肩に頭を置いて寝てるうううううう)

腐川(インスピレーションが湧いてきたわ!ふふ、ふふふふふ…)

腐川「ふふふふふ…」

218: 2013/09/22(日) 01:42:14.86 ID:imCuCVo5o
ーー山田の部屋ーー

山田「書ける!書けますぞおおおおおおおお」

山田「ネタが止まらない!手が止まらんでござるううううううう」

山田「女体化苗木殿×不二咲殿、女体化不二咲殿×セレス殿、女体化苗木殿×女体化不二咲殿×舞園殿×セレス殿etc…」

山田「宝の山ですぞおおおおおおおおおおおお」

219: 2013/09/22(日) 01:48:57.20 ID:imCuCVo5o
山田ってフルネームに殿つけるんだっけ


コンコン

山田「?来客とは珍しい」

苗木「山田くん、いる?」

山田「おお苗木誠殿!」ガチャ

苗木「えーっとね」

舞園「ほら、自分から言った方がいいですよ」

戦刃「このたび帰って来ました戦刃むくろです!」ビシッ

山田「おお無事だったのですな!」

苗木「これから皆に戦刃さんが帰って来たことを報告しに行くんだけど、山田くんもどう?」

山田(これはひと時のハーレムを味わえる瞬間なのでは!?)

山田(いやいやいやしかしネタが溢れるこの状況では書かない訳にはいきませんぞ!)

山田「今日はやめておきますぞ」

苗木「そっか、残念だね」

舞園「山田くんも忙しいんですよ、邪魔しないであげましょう」

戦刃「お仕事、頑張ってね!」

221: 2013/09/22(日) 01:52:00.22 ID:imCuCVo5o
山田「ふおおおおおおお…」

戦刃「ど、どうしたの?」

舞園「理由は分かりませんが喜んでるのではないでしょうか」

苗木「しばらくこの状態が続きそうな気がするね」

戦刃「おーい」フリフリ

山田「ふおおおおおおおお」

舞園「ダメですね」

苗木「戦刃さん、行こっか」

戦刃「大丈夫かなー?」

222: 2013/09/22(日) 01:56:21.11 ID:imCuCVo5o
>>220thxです


苗木「次は葉隠くんの部屋だね」

舞園「騒がしいですね」

戦刃「け、けんか?」

苗木「そうじゃないといいけど…とりあえずノックしよう」コンコン



舞園「反応が無いですね」

苗木「聞こえてないのかな?」コンコン

戦刃「けんかはダメだよー!」

223: 2013/09/22(日) 01:59:18.65 ID:imCuCVo5o
苗木「何で僕の後ろに隠れて言うのさ」

戦刃「ほんとにけんかだったら怖いし…」

ガチャ

大和田「何か聞いたことのある声が」

戦刃「私だよー」ヒョコッ

石丸「戦刃くんじゃないか!無事だったのか!」

葉隠「なんか懐かしい名前が聞こえたべ、って戦刃っち!」

戦刃「えと、どなた、ですか?」

苗木「安定の反応だね」

舞園「少し怖がってるようにも見えますね」

224: 2013/09/22(日) 02:02:14.35 ID:imCuCVo5o
苗木「無理もないよ、いきなり黒人の女性が現れるんだもん」

葉隠「苗木っち!そこはせめて名前を出して欲しかったべ!」

戦刃「あっその喋り方聞いたことあるよ!」

葉隠「おっじゃあ名前も思い出したべ?」

戦刃「えっと…」

舞園「葉隠くんですよ」

戦刃「そうだ葉隠くんだ!久しぶり、かな?」

大和田「もう1ヶ月くらいか?よく戻って来れたな」

戦刃「盾子ちゃんの為だもんね!」

225: 2013/09/22(日) 02:04:25.44 ID:imCuCVo5o
苗木「そう言えば騒がしかったけど、何してたの?」

石丸「葉隠くんの占いの的中率を調べていたのだ!」

葉隠「驚くなよ苗木っち!何と今のところ99%当たるべ!」

舞園「ほんとなら凄いですね」

戦刃「じゃあ、占ってみて!」

大和田「ただ欠点があってな」

苗木「欠点?」

226: 2013/09/22(日) 02:07:37.77 ID:imCuCVo5o
大和田「葉隠自身のことしか当たらねえんだ」

舞園「と、言いますと?」

石丸「ブラックジャックでカードを引いて21になるかどうかを全員分何度も占ってもらったのだが…」

葉隠「石丸っちや大和田っちが次のカードで21になるかどうかは全然分からなかったべ」

大和田「でも自分が次引くカードは殆ど分かるみてえなんだ」

苗木「また扱いづらい能力だね…」

葉隠「でも、女になってから的中率は確実に上がってるべ!」

227: 2013/09/22(日) 02:11:16.51 ID:imCuCVo5o
戦刃「それであんな騒がしかったの?」

大和田「途中からどうでもよくなってめんこしてたんだよ。そしたら」

石丸「葉隠くんがめんこを両面テープでくっつけて4枚重ねにしたりなどインチキだらけだったのだ!」

大和田「それに油に漬けてくそ重いんだぞ!ひっくり返せるかあんなもん!」

葉隠「勝負には全力で行くのが普通だべ!」

石丸「あれはハンデがありすぎて殆ど弱いものいじめではないか!」

葉隠「でも2人とも最初顔が本気だったべ!」

228: 2013/09/22(日) 02:13:52.95 ID:imCuCVo5o
大和田「それがてめーのインチキを許すことになるわけねーだろ!」

苗木「ちょっと皆、落ち着いて」

葉隠「うるさいべ!」

石丸「今は真剣なんだ!静かにしていてくれ!」

苗木「アッ、ハイ」

葉隠「大和田っちも途中めんこを両面テープでくっつけて使ってたべ!」

大和田「ああでもしねーと勝てる訳ねーだろ!」

葉隠「人のことインチキって言っておいて自分も使ってたら世話ねーべ!」

229: 2013/09/22(日) 02:15:42.15 ID:imCuCVo5o
舞園「もう収拾がつかなくなってますね」

戦刃「はやくつぎ、いこ」

苗木「次は…セレスさんの部屋かな」

舞園「セレスさんいるんでしょうか?」

苗木「部屋にいなかったら遊戯室だと思うけど」

苗木「セレスさーん」コンコン

セレス「どうしました?あら…」

戦刃「久しぶり!」

230: 2013/09/22(日) 02:19:20.72 ID:imCuCVo5o
苗木「うっ…」

苗木(セレスさんの部屋から変な臭いが…)

舞園「どうしました?」

苗木「な、なんでもないよ」

セレス「なぜあなたがここに?」

戦刃「戻って来たんだよ!」

セレス「そうではなく、どうやって戻って来たのでしょうか」

苗木「今日外を歩いてたら僕たちが見つけたんだ」

舞園「学校に戻りたかったそうですので、私たちが連れて来ました」

231: 2013/09/22(日) 02:21:54.65 ID:imCuCVo5o
セレス「それはいいのですが…」

苗木「どうしたの?」

セレス「戦刃さんと一緒に消えた彼女の姿が無いのは変だと思いましてね」

舞園「!」

苗木「それには事情があるらしいよ。僕たちも聞いたんだけど、かなり言いにくい事情らしいから、あんまり問い詰めないで欲しいんだ」

戦刃「え、えっと」

セレス「…分かりました。どんな方でも言いたくない事というものはあるものですからね」

舞園「セレスさんにもあるんですか?」

232: 2013/09/22(日) 02:24:47.90 ID:imCuCVo5o
セレス「トップシークレット、ですわ」

苗木(これ以上聞いたら頃すと言わんばかりのオーラを放っている…)

戦刃「とっぷしーくれっとってなに?」

舞園「誰にも絶対に言えない、最上級の秘密のことですよ」

セレス「そう言えばさっきから騒がしいあれはなんでしょうか」

葉隠・大和田・石丸「ワーワーギャーギャー」

苗木「大丈夫、くだらないことだよ」

舞園「耳を貸す必要もないですね」

233: 2013/09/22(日) 02:27:40.77 ID:imCuCVo5o
セレス「そうは言っても、あれが原因にトラブルになりかねますわ」

苗木「じゃあ、一応話しておこっか?」

ーーーーーーーーーー

セレス「めんこ…」

舞園「あの3人があそこまで熱いのは久々ですね」

戦刃「私もめんこやってみたい」

苗木「今度僕たちとやろう。葉隠くんは決して誘っちゃいけないよ」

セレス「ハンデをつけての圧勝など何の面白みもありませんわ」

234: 2013/09/22(日) 02:29:49.57 ID:imCuCVo5o
舞園「セレスさん?」

セレス「本当の勝負を教えて来ますわ」

苗木「セレスさん、めんこ持ってるの?」

セレス「購買のガシャポンで出たメタルめんこが1枚ありますわ」

苗木「それこそインチキだよ!」

セレス「私が使うのではなく、彼らに使わせるのです」

セレス「力の差を思い知らせてあげますわ」スタスタ…

235: 2013/09/22(日) 02:35:21.76 ID:imCuCVo5o
舞園「めんこにギャンブラーは関係ないと思うんですが…」

苗木「一応勝負ごとだからね」

舞園「ましてやメタルめんこを相手に使わせるなんてもう負ける未来しか見えませんね」

苗木「いっそう騒がしくなりそうだね」

戦刃「私も混ざって来ていい?」

苗木「皆に挨拶が済んでからね」

236: 2013/09/22(日) 02:38:32.82 ID:imCuCVo5o
ーーーーーーーーー

苗木「全員の部屋を回ったけど、結局セレスさん以降誰もいなかったね」

舞園「皆出かけてるんでしょう」

戦刃「ねえねえ、めんこやってきていい?」ソワソワ

苗木「うん、いいよ」

戦刃「やったー!」タタタタ…

舞園「凄い嬉しそうですね」

苗木「戦刃さんのメンタルがいつまで持つかなあ…」

237: 2013/09/22(日) 02:42:48.11 ID:imCuCVo5o
ーープールーー

朝日奈「ぷはっ、桜ちゃん早いねー!」

大神「男になってからあらゆる面で強くなっているようだ」

朝日奈「ちょっと疲れたね、休もっか」

大神「うむ」

朝日奈「私も男になったら早くなるかな?」

大神「今よりは確実に早くなるだろう」

朝日奈「でも、男になった自分を想像すると気持ち悪くてやりたくないんだよねー」

239: 2013/09/22(日) 02:46:54.66 ID:imCuCVo5o
大神「朝日奈ならどのような姿になっても問題ない」

朝日奈「えへへ、そうかな?」

大神「うむ、間違いない」

朝日奈「桜ちゃんがそういうなら、やってみよっかな?」

大神「我の意見に流されず、しっかり自分の意思で決めるべきだ。朝日奈よ」

朝日奈「そうだよねー…うーん」

240: 2013/09/22(日) 02:50:12.14 ID:imCuCVo5o
ーーとあるカフェーー

桑田「荒れた心を落ち着けるには静かなカフェが一番…ってな」

桑田「しかしあの機械すげえな」

桑田「苗木と不二咲はまあわかるけど、十神まであんなになっちまうなんて」

桑田「でも葉隠みたいな例外もあるわけなんだよな…」

桑田「葉隠を見なかったら使ってるところだった」

241: 2013/09/22(日) 02:53:19.46 ID:imCuCVo5o
桑田「くっ、舞園ちゃん一筋って決めたはずなのに女苗木と女不二咲がちらつきやがる」

桑田「あいつらは元男なんだぞ!ありえねーっつーの!」

桑田「2日間で元に戻れるから、それまでの辛抱だ」

桑田「そういえば女であの機械使った奴はまだいねえんだな」

桑田「霧切、セレスあたりが使ったら面白そうなんだけどな」

桑田「舞園ちゃんは男になってしまったら愛せねーから舞園ちゃんは使わないでほしいわ」

242: 2013/09/22(日) 02:54:56.36 ID:imCuCVo5o
桑田「まあ、舞園ちゃんは男なっても完璧だろうけどな!」

桑田「…」

桑田「最近寝不足だし眠くなってきた」

桑田「部屋まで戻るのもめんどくせーな…」

桑田「あっ、近くにネカフェあんじゃねーか!」

桑田「ラッキーラッキー」

243: 2013/09/22(日) 02:57:35.75 ID:imCuCVo5o
ーーネカフェーー

桑田「よし、ここなら思いっきり寝れるな」

桑田「明日になったら苗木も不二咲も元に戻れるはずだ!」

桑田「明日までの辛抱だ!明日までの!」

桑田「……はぁー…なんか疲れた」

桑田「くぁ…っふう」

桑田「さて、ゆっくり寝ますかね…」

244: 2013/09/22(日) 02:58:12.65 ID:imCuCVo5o
今日はここまでです
では、おやすみなさい

251: 2013/09/22(日) 16:17:55.93 ID:imCuCVo5o
苗木「舞園さん、これからどうしよっか」

舞園「そろそろお昼ですし、ご飯食べませんか?」

苗木「ほんとだ、もうそんな時間だよ」

舞園「ご飯食べたらどこ行きましょうか?」

苗木「うーん…」

舞園「食いながらゆっくり決めましょうか」

苗木「そうだね、そうしよう」

252: 2013/09/22(日) 16:20:46.13 ID:imCuCVo5o
霧切「あら」

不二咲「あ、苗木くん」

苗木「霧切さんに不二咲くん!」

舞園「なんだか、珍しいツーショットですね」

不二咲「そっそんなことないよ」

霧切「照れることはないんじゃないかしら?」

不二咲「うー」

不二咲(苗木くんと舞園さんは霧切さんが僕に告白してきたのを知らないとしても、なんか恥ずかしいな)

苗木「今からご飯食べようと思ってたんだけど、一緒にどう?」

舞園「…苗木くん」ボソ

253: 2013/09/22(日) 16:24:07.22 ID:imCuCVo5o
苗木「ど、どうしたの?」ボソ

舞園「気づかないんですか?」ボソ

苗木「な、何に?」ボソ

舞園「霧切さんですよ、霧切さん」ボソ

苗木「霧切さん…あっ」

霧切「あら、帽子を忘れていたわね」ポスッ

苗木「もしかして?」


254: 2013/09/22(日) 16:26:22.73 ID:imCuCVo5o
霧切「見られたなら隠す必要は無いわね、私も使ったのよ」

舞園「一番使わないと思ってました」

霧切「好奇心とは恐ろしいものね」

苗木「でもそんなかっこよくなれたなら結果オーライなんじゃないかな?」

霧切「ふふ、今のところ得したことはないけれどね」

255: 2013/09/22(日) 16:29:37.06 ID:imCuCVo5o
舞園「そういえば霧切さん、あの機械について何か知りませんか?」

霧切「と、言うと?」

舞園「どういう基準で顔が変わっているか、とか」

不二咲「そういえばよくわかんないよね。最初はその人の顔を限りなく異性に近づけてるんだと思ってたけど」

苗木「葉隠くんは全く違う顔になってるもんね」

霧切「私は今のこの顔をどこかで見たことがあるような気がするわ」

256: 2013/09/22(日) 16:31:52.19 ID:imCuCVo5o
苗木「見たことがある?」

霧切「ええ、あんまり憶えてないから小さいころの記憶だと思うけれど」

舞園「何か関係していそうですね」

不二咲「記憶からその人が今まで見た人物像を引っ張り出してそれに近づけてるのかな?」

舞園「それだとやっぱり葉隠くんが謎になりますね」

苗木「葉隠くんが何であんな姿になったか分かったら全部分かる気がするよ」

257: 2013/09/22(日) 16:33:53.23 ID:imCuCVo5o
霧切「でも苗木くん、不二咲くん、十神くん、大神さんはあんまり顔が変わってないのよね」

苗木「僕は細かい部分が変わってるよ、まつ毛とか」

舞園「そう言えばそうですね」

不二咲「僕もそんな感じだよ」

霧切「十神くんと大神さんもそんな感じかしら?」

258: 2013/09/22(日) 16:38:09.35 ID:imCuCVo5o
苗木「多分そうだと思うよ」

舞園「あ」

不二咲「どうしたの?」

舞園「もしかしたら、『才能』も強化されたりするんじゃないでしょうか?」

霧切「才能…」

苗木「そう言えば葉隠くんは自分自身に関する占いは99%当てるんだっけ?」

舞園「そうですよ、前の葉隠くんからは考えられないことです!」

霧切「大神さんも強くなったって言ってたわね」

259: 2013/09/22(日) 16:40:10.78 ID:imCuCVo5o
不二咲「じゃあ、僕たちも才能が強化されてるのなな?」

苗木「僕はどう強化されるんだろ…」

霧切「私は頭の回転と洞察力が高くなった気がするわ。思考も柔軟になってるはずね」

不二咲「僕はまだわからないなあ」

苗木「でも、強化はいいことだよね。なんでかはわからないけど」

舞園「そうですよね」

260: 2013/09/22(日) 16:42:23.44 ID:imCuCVo5o
舞園「私も男になったらもっと人気が出るんでしょうか?」

苗木「舞園さんなら増えるに決まってるよ」

霧切「ふふっ、仲が良いわね」

不二咲「…」

舞園「しかし色んなことがわかりましたね」

霧切「まとめて見ましょうか」

261: 2013/09/22(日) 16:45:46.46 ID:imCuCVo5o
1.顔がどう変わるかの基準はまだ分からない。が、霧切の変化から記憶から抽出した人物像が元になっている可能性がある

2.超高校級の才能が恐らく強化される。苗木、不二咲、十神はまだわからない

3.葉隠が何かと例外である

霧切「これくらいかしら」

苗木「葉隠くんがキーポイントみたいな書き方だね」

舞園「実際キーマンなんじゃないでしょうか?」

266: 2013/09/22(日) 20:36:13.36 ID:imCuCVo5o
投下していきます

>>264
thxです

267: 2013/09/22(日) 20:48:46.64 ID:imCuCVo5o
霧切「彼が一番謎なのは間違いないわね」

苗木「もう少し情報が欲しいところだね」

舞園「あとで葉隠くんの部屋に行ってみましょう」

苗木「今5人でめんこしてるんだよね」

霧切「めんこ?」

苗木「ああ、それがね…」

ーーーーーーーーーー

霧切「はぁ…」

不二咲「セレスさんがめんこをしてるところが全くイメージできないね」

舞園「メタルめんこなんか使わせて勝てるんでしょうか」

苗木「どう考えても無理な気がするよ」

268: 2013/09/22(日) 20:54:15.04 ID:imCuCVo5o
舞園「苗木くん、そろそろご飯を食べましょう」

霧切「私たちもいいかしら?」

苗木「もちろん」

不二咲「じゃ、行こっか」

ーーーーーーーーーーーー

一同「ごちそうさまでした」

霧切「じゃあ、葉隠くんの部屋に行きましょう」

苗木「あー…」

不二咲「どうしたの?」

苗木「ちょっと舞園さんと話したい事があるから先に行ってもらっていいかな」

舞園「私は構いませんが…k

霧切「いいわ、先に行ってるわね」

不二咲「じゃあ行ってくるよ」

269: 2013/09/22(日) 20:58:12.73 ID:imCuCVo5o
舞園「えっと、お話って?」

苗木「いや、今日って…」

舞園「ああ、デートでしたね」

苗木「うん。いいのかなって」

舞園「苗木くんがいいのなら私は何も言いませんよ」

苗木「うーん…」

舞園「デートはいつでもできますよ」

苗木「でも、霧切さんは休みの日忙しいことが多いから」

舞園「苗木くんとのデートならどんな予定もキャンセルしますよ?」

270: 2013/09/22(日) 21:03:17.12 ID:imCuCVo5o
苗木「そ、それはダメだよ!舞園さんの生きがいを奪うことになっちゃうし…」

舞園「私の今の生きがいは苗木くんと過ごすことですよ」

苗木「うん、それは嬉しいんだけど…」

舞園「もっと単純に考えてみましょう」

苗木「単純に?」

舞園「今日この後私と過ごすか戦刃さんが復帰したことを皆に知らせつつ機械の謎を追求するかですよ」

苗木「そっか、今日のことだけ考えればいいのか」

舞園「そういうことですね。どうしますか?」

271: 2013/09/22(日) 21:09:49.23 ID:imCuCVo5o
ーー葉隠の部屋前ーー

霧切「静かね、誰もいないのかしら?」

不二咲「めんこしてるんだから、遊戯室にいるんじゃないかな?」

霧切「それもそうね、行ってみましょう」

苗木「霧切さーん」

霧切「あら、苗木くん」

苗木「その…悪いんだけど」

霧切「この後舞園さんとどこかへ行くんでしょう?構わないわ…それと、もう1つ言いたいことがあるようね?」

272: 2013/09/22(日) 21:23:50.93 ID:imCuCVo5o
苗木「うん。実は戦刃さんが戻ってきたんだ」

不二咲「戦刃さんが?」

霧切「なら、もう1人いるはずね」

不二咲「もう1人?」

苗木「江ノ島さんはいなかったよ。戦刃さんもそれについては話してはくれなかった」

霧切「…怪しいわね」

苗木「な、なにがかな」

霧切「苗木くん、何か隠してるわね」

273: 2013/09/22(日) 21:36:21.45 ID:imCuCVo5o
苗木「ぼ、僕が!?」

霧切「ええ」

苗木「いや、僕は何も隠してないよ!」

霧切「…」

不二咲「き、霧切さん」

霧切「…そうね、あなたを信じるわ」

苗木「ありがとう、霧切さん」

霧切「舞園さんを待たせてるんでしょう?」

苗木「あっ、そうだった!じゃあ、霧切さん、戦刃さんを皆に紹介するのもお願いするね!」タタタタ…

霧切「わかったわ」

不二咲「じゃあ霧切さん、僕たちも行こっか?」

274: 2013/09/22(日) 21:39:56.87 ID:imCuCVo5o
霧切「そうね、遊戯室だったかしら?」

不二咲「多分だけどね」

霧切「あなたは気づいた?」

不二咲「えっ?」

霧切「苗木くんが何か隠しているのを」

不二咲「ううん、全くわかんなかった」

霧切「私も女のままだったら見逃していたかもしれないわね」

不二咲「才能が強化されるのは本当みたいだね」

霧切「それなら、ずっとこの姿のままでもいいかも知れないわね」

275: 2013/09/22(日) 21:43:23.23 ID:imCuCVo5o
不二咲「ずっとその姿のまま過ごすの?」

霧切「仕事がやりやすくなるわ」

不二咲「確かにね…なら、僕もずっとこのままでいいかな」

霧切「あら、それは嬉しいわね」

不二咲「えっ、なんで?」

霧切「私は男であなたは女。全く不自然じゃないわ」

不二咲「…霧切さん」

霧切「ふふ」

276: 2013/09/22(日) 21:48:02.78 ID:imCuCVo5o
不二咲「でも、まだ僕は返事できないよ?」

霧切「分かっているわ。今のは、私の独り言よ」

不二咲「ふふ」

霧切「そろそろ着くわね」

不二咲「遊戯室の方が騒がしいね」

277: 2013/09/22(日) 21:50:23.47 ID:imCuCVo5o
ーー食堂ーー

苗木「ごめん舞園さん、遅くなっちゃった」

舞園「いいですよ」

苗木「それにしても危なかった、霧切さんに江ノ島さんのことが気づかれる所だったよ」

舞園「ほんとですか?」

苗木「うん、そんなボロを出してないのに『隠してることがある』って言われたんだ」

舞園「やはり、才能が強化されてるみたいですね」

苗木「…そうだとしたら、江ノ島さんも…?」

舞園「…なんか、不穏な気がしますね」

278: 2013/09/22(日) 22:11:37.13 ID:imCuCVo5o
苗木「超高校級のギャルが強化されるのか、絶望が強化されるのか…」

舞園「後者だったら最悪ですね」

苗木「でも、絶望を強化ってどうなるんだろう?」

舞園「うーん…」

苗木「葉隠くんや大神さん、霧切さんみたいにわかりやすく表面にでるものなのかな?」

舞園「苗木くんは超高校級の幸運ですよね?」

苗木「そうだよ」

舞園「そういう結果として現れにくいものは反映されないんじゃないでしょうか?」

苗木「確かに…そうかもしれないね」

279: 2013/09/22(日) 22:14:38.07 ID:imCuCVo5o
舞園「今のところ苗木くんは何か幸運が強化された部分はありましたか?」

苗木「…舞園さんと付き合えたこと」

舞園「ふふっ、でも幸運は偶然ですよ。私たちが付き合ったのは必然なので、それは違いますよ」

苗木「…」

舞園「あれ、苗木くん顔が赤いですよー?」

苗木「なんか、恥ずかしい…」

280: 2013/09/22(日) 22:18:01.02 ID:imCuCVo5o
舞園「うふふ」

苗木「…でも、それなら大丈夫だよね」

舞園「ええ、きっとそうですよ」

苗木「なら、行こうか」

舞園「どこ行きましょうか?」

苗木「人の少ないところがいいな」

舞園「うーん…なら、苗木くんの部屋に行きましょう!」

苗木「い、いいの?」

舞園「今日はもっと苗木くんとお話したい気分です」

苗木「ふふ、僕もそんな気分だよ」

舞園「やっぱり私たち相性いいですね!行きましょう!」

288: 2013/09/23(月) 02:41:30.04 ID:BJW+0pSoo
ーープールーー

朝日奈「すごい!すごい!2秒も縮まったよ!」

大神「やはり男になると違うものだな」

朝日奈「それにどんな見た目になるかドキドキしてたんだけど意外とかっこよくて良かった」

大神「うむ、好青年といった印象だな」

朝日奈「結構タイプかも!」

大神「自分に恋をするのか…?」

朝日奈「冗談だよ、そんな十神みたいなことするわけないじゃん!」

289: 2013/09/23(月) 02:44:32.79 ID:BJW+0pSoo
朝日奈「まあ、十神は自惚れ過ぎだよね…」

大神「自分に自信があるのはいいこだがな…」

朝日奈「さくらちゃんは、自分に自信が無いの?」

大神「うむ…男になってもまだ、皆を守りきれる自信は無い」

朝日奈「でも、モノクマと黒幕はもうやっつけちゃったんだから守るものなんてなくない?」

大神「いつ危機は訪れるか分からぬ。一瞬の怠りが破滅を招くのだ」

朝日奈「うー…よくわかんないけど、さくらちゃんが言うならそうなのかな?」

大神「…正直なところ、我にもよくわからない」

290: 2013/09/23(月) 02:55:09.50 ID:BJW+0pSoo
朝日奈「いつ危機が来るかなんて、誰にもわかんないもんね」

大神「うむ」

朝日奈「さくらちゃんは皆を守りたいから男になったの?」

大神「最初はただ強くなれるかと思って男になった」

朝日奈「今は?」

大神「皆を守る為にこの力を使おうと思っていたが…朝日奈のいう通り、この学園には、もう危機が訪れることはないかもしれぬな」

朝日奈「江ノ島が生きていたら、一瞬で超高校級の危機が訪れそうだね」

大神「それは無いと願いたいものだな」

291: 2013/09/23(月) 02:57:23.35 ID:BJW+0pSoo
ーー更衣室ーー

江ノ島(なんか話し声がするから来て見たらよりによってオーガだったー!)

江ノ島(オーガなら男になっても見破りかねない)

江ノ島(逃げよ)

ーープールーー

大神「む…不穏な気配!!」

朝日奈「えっ?」

大神「そこか!」

292: 2013/09/23(月) 02:59:08.96 ID:BJW+0pSoo
ーー更衣室ーー

江ノ島(一瞬でばれたー!)

ガチャッ

大神「貴様は誰だ」

朝日奈「落ち着いてさくらちゃん、そんな悪い人じゃなさそうだよ?」

大神「む…苗木か?」

江ノ島「えっ」

朝日奈「あ、そう言われれば」

江ノ島(何で苗木の名前が出てくるんだっつーの!)

朝日奈「でも何か違うような…」

293: 2013/09/23(月) 03:02:43.17 ID:BJW+0pSoo
大神「顔は似ているが、雰囲気は違うな」

朝日奈「あっわかった!苗木の弟だー!」

大神「いや、苗木には妹しかいないと聞いているが…」

朝日奈「えーじゃあ誰なの?」

江ノ島「転校生です」

大神「ふむ…」

朝日奈「転校生ってことは、何か超高校級の才能があるんだよね?なになに?」

江ノ島「私の才能は…」

江ノ島「超高校級の…」

江ノ島(やっべぇ何も思いつかねぇー!)

294: 2013/09/23(月) 03:05:41.24 ID:BJW+0pSoo
朝日奈「うんうん」

大神「言いたくないのなら言わなくてもいいが」

江ノ島(ナイスオーガ!)

江ノ島「じゃあ、今は秘密でいいかな?」

朝日奈「まあ、隠してもそのうち分かっちゃうもんね!」

江ノ島「あの、学校の中を見て回りたいのでそろそろ失礼してもいいでしょうか」

大神「ふむ、ならば我々が案内しよう。いいか?朝日奈」

朝日奈「いいに決まってんじゃん!今着替えるてくるし待ってて!」

300: 2013/09/23(月) 16:04:02.39 ID:BJW+0pSoo
じゃ投下していきます

301: 2013/09/23(月) 16:07:51.10 ID:BJW+0pSoo
江ノ島(オーガぜってー気づいてるじゃねーか!)

江ノ島(これ由々しき事態ですね)

江ノ島(つーかあの男誰?)

江ノ島(妙に女々しい喋り方をしてたが…)

江ノ島(オーガがあの機械を使って男になってるのは一目でわかったけど)

江ノ島(オーガと一緒にいるっていったら、もしかして朝日奈かぁー!?)

江ノ島(うぷぷぷぷぷぷ、朝日奈が男って)

302: 2013/09/23(月) 16:10:19.42 ID:BJW+0pSoo
江ノ島(それにしてもまさか苗木みたいな顔になるとはな)

江ノ島(あの機械、おもしれえことしてくれんじゃねーか!)

江ノ島(朝日奈、理想が高すぎるだろ)

大神「待たせたな」

朝日奈「じゃ、行こっか!」

303: 2013/09/23(月) 16:12:50.07 ID:BJW+0pSoo
ーー遊戯室ーー

葉隠「なんでメタルめんこが負けるんだっぺー!」

大和田「お前じゃ無理だ、俺に貸せ!」

石丸「いや、ここは僕が行こう!」

セレス「誰がやろうと同じことですわ」

戦刃「セレスちゃん強いねー!」

セレス「ギャンブラーたるもの、どんな勝負であろうとも負ける訳には行きませんわ」

ガチャッ

霧切「失礼するわ」

不二咲「皆楽しそうだね」

304: 2013/09/23(月) 16:15:19.76 ID:BJW+0pSoo
セレス「あら、デートはどうでした?」

不二咲「で、デートなんてそんな!」

霧切「葉隠くん、ちょっと話があるのだけれど」

葉隠「ちょっと待つべ!今このメタルめんこをひっくり返して…」

大和田「お前じゃ無理だって言ってんだろ!」

セレス「大和田くんのいう通りですわ」

葉隠「じゃあ占いでひっくり返せないって出たら行くべ」

葉隠「ムムムム…」

305: 2013/09/23(月) 16:17:03.86 ID:BJW+0pSoo
葉隠「無理だべーーー!」

霧切「じゃあ、とりあえず外に出てきて」

石丸「あとは僕たちに任せておけ!」

セレス「何をしようと無駄ですわ」

不二咲「あ、戦刃さん」

戦刃「久しぶりー!」

霧切「そういえば苗木くんに戦刃さんを紹介するように頼まれていたわね」

306: 2013/09/23(月) 16:18:34.10 ID:BJW+0pSoo
戦刃「そ、そうなの?ごめんね」

不二咲「戦刃さんは気にしなくてもいいよ!」

霧切「じゃあ私は葉隠くんと話してくるわ」

ーー廊下ーー

葉隠「話ってなんだべ?」

霧切「そうね…あなた、今の姿に見覚えはないかしら?」

葉隠「どういうことだべ」

307: 2013/09/23(月) 16:21:54.43 ID:BJW+0pSoo
霧切「私は今の自分の顔に見覚えがあるの。もしかしたら葉隠くんもそうじゃないかと思ったのよ」

葉隠「あっ、男になってるべ!」

霧切「気づいてなかったのね」

葉隠「朝は帽子で顔が見えなかったから無理もないべ」

霧切「で、どうなのかしら?」

葉隠「うーん…」

308: 2013/09/23(月) 16:24:09.27 ID:BJW+0pSoo
葉隠「どっかで見たことがあるような気はするんだべ」

霧切「!」

葉隠「でも、なんかもやもやして詳しくはわかんないべ」

霧切「そう、貴重な情報をありがとう」

葉隠「話って、これで終わりなんだべか?」

霧切「ええ」

309: 2013/09/23(月) 16:26:31.23 ID:BJW+0pSoo
葉隠「じゃあ、戻ってめんこをしてくるべ!」

霧切「ついでに不二咲さんと戦刃さんを呼んできてもらえるかしら?」

葉隠「了解だべ」

ーー遊戯室ーー

葉隠「不二咲っちと戦刃っち、霧切っちが呼んでるべ」

不二咲「うん。行こう、戦刃さん」

戦刃「もう少しめんこしたかったなぁー…」

不二咲「今度一緒にやってあげるから、ね?」

戦刃「ほんとにー!?」

不二咲「うん、約束」

戦刃「やったー!」

310: 2013/09/23(月) 16:28:04.25 ID:BJW+0pSoo
セレス「…」スタスタ

戦刃「あれ、セレスちゃんも来るの?」

セレス「いえ、霧切さんと少し話があるだけですわ」

不二咲「僕たちはいない方がいいかな?」

セレス「そうしてもらえるとありがたいですわね」

不二咲「じゃ、待ってる間めんこでもしてよっか」

戦刃「うん!」

311: 2013/09/23(月) 16:29:51.17 ID:BJW+0pSoo
ーー廊下ーー

セレス「…」

霧切「あら、葉隠くんには不二咲くんと戦刃さんを呼ぶように言ったはずだけど」

セレス「話がありますわ」

霧切「不二咲くんのことかしら?」

セレス「察しがいいですわね」

霧切「私は不二咲くんに告白したわ」

セレス「!!」

312: 2013/09/23(月) 16:32:55.01 ID:BJW+0pSoo
セレス「あなた…どうなるか分かっていますの?」

霧切「さあ、どうなるのかしらね」

セレス「不二咲くんは私のもの。あなたには今日貸してあげただけですわ」

霧切「あなたのもの?不二咲くんはそれを知ってるのかしら?」

セレス「今は知らずとも、自ずと分かってくれますわ」

霧切「不二咲くんはあなたのことが好きではないと言っていたわ」

セレス「あら、私にそんな嘘が通用すると思って?」

313: 2013/09/23(月) 16:36:24.39 ID:BJW+0pSoo
霧切「嘘かどうか言葉だけでは伝えきれないわね」

セレス「…何か証拠があるとでも?」

霧切「不二咲くんに聞けばわかることね」

セレス「あなたが無理やり言わせるということをする可能性がありますわね」

霧切「それを嘘か本当か見抜くことくらい、あなたにはできるでしょう?」

霧切「不二咲くんのことが好きならば、ね」

314: 2013/09/23(月) 16:37:39.82 ID:BJW+0pSoo
セレス「…いいでしょう」

霧切「じゃあ、呼んでくるわ」

ガチャ

霧切「不二咲くん、ちょっと来てもらえるかしら?」

不二咲「僕?じゃあ戦刃さん、ちょっと待っててね」

戦刃「うん!」

315: 2013/09/23(月) 16:41:16.63 ID:BJW+0pSoo
不二咲「えーっと…」

不二咲(なんか…修羅場みたいだ)

霧切「不二咲くん、あなたはセレスさんのことが好きかしら?」

不二咲「えっ!?」

セレス「…」

不二咲「え、えっと…」

霧切「あなたの思うことをいえばいいわ」

不二咲(…今日、霧切さんと話したことを同じことを言えばいいんだよね)

不二咲(あれが僕の本心なんだから、それでいいよね」

316: 2013/09/23(月) 16:45:17.22 ID:BJW+0pSoo
不二咲「僕、セレスさんのことは嫌いじゃないよ」

不二咲「でも好きかって言われると少し悩んじゃうな」

不二咲「もしかしたらセレスさんのことを好きなのかもしれないけど、僕の中でしっかり決まってないだけかもしれないし」

セレス「…!」

霧切「これでも、あなたのものだと言えるのかしら?」

不二咲「ど、どういうこと?」

霧切「さっき彼女は、あなたのことを『自分のもの』と言っていたわ」

不二咲「せ、セレスさん…」

317: 2013/09/23(月) 16:53:22.03 ID:BJW+0pSoo
セレス「1つだけ、聞きたいことがありますわ。不二咲くん」

不二咲「う、うん」

セレス「私のことが好きでないのなら、なぜあの時私についてきたのですか?」

不二咲「そ、それは…」

セレス「私はあの時私についてきたのだからあなたは私のことを好きなのだと思っていました」

不二咲「…」

霧切「不二咲くん」

318: 2013/09/23(月) 16:56:17.06 ID:BJW+0pSoo
不二咲「…ごめん、部屋に戻って考えさせてもらってもいいかな」

セレス「いいですわ。けど、次話す時までにしっかり答えを出しておいてもらいますわ」

霧切「…」

不二咲「ごめんね、霧切さん」

霧切「いいのよ」

不二咲「ごめんね、2人とも」スタスタ…

319: 2013/09/23(月) 17:00:56.69 ID:BJW+0pSoo
セレス「…私も今日は部屋へ戻らせてもらいますわ」スタスタ…

霧切「…」

霧切(これで、良かったのかしら)

霧切(結局、私のせいで不二咲くんを混乱させてしまった)

霧切(…全部、私の身勝手だったのかもしれないわね)

霧切(私には、やっぱり誰かを愛す資格なんてないもかもね)

霧切(…)

323: 2013/09/23(月) 21:01:29.05 ID:BJW+0pSoo
投下していきます

324: 2013/09/23(月) 21:04:39.26 ID:BJW+0pSoo
ガチャ

霧切「戦刃さん」

戦刃「あ、もうちょっと待って!えいっ!」カキン!

大和田「うあああメタルめんこうぜぇー!」

葉隠「とんでもない代物だべ…」

石丸「葉隠くん特製のめんこでも勝てないとは!」

戦刃「やった!」

霧切「じゃあ、行きましょうか」

戦刃「うん!」

葉隠「次やる時は負けないべ!」

大和田「俺もメタルめんこ用意しねーとな」

石丸「セレス君はどこからこんなものを持ってきたのだろうか…」

326: 2013/09/23(月) 21:13:44.14 ID:BJW+0pSoo
霧切「皆戻ってきてるかもしれないから、とりあえず色々回ってみましょう」

戦刃「あれ、セレスちゃんとかは?」

霧切「具合が悪いから2人とも今日は部屋で休むそうよ」

戦刃「そうなんだ…大丈夫かな」

霧切「夕食には顔を出すと思うわ」

戦刃「ならいいね!」

霧切「行きましょうか」

戦刃「うん」

327: 2013/09/23(月) 21:17:26.06 ID:BJW+0pSoo
霧切「そういえば、江ノ島さんはどこにいるのかしら?」

戦刃「えっ、えっ?」

霧切「あなたと一緒に消えたからはずよね」

戦刃「えっと…」

霧切「隠してもいつかはバレるわよ」

戦刃「わ、私からは言えない、かな」

霧切「…そう、言いたくないのなら無理に聞かないわ」

戦刃「あ、ありがとう」

331: 2013/09/23(月) 23:37:19.71 ID:BJW+0pSoo
ーー苗木の部屋ーー

苗木「はい、舞園さん。お茶」

舞園「ありがとうございます」

苗木「この姿も今日で終わりだね」

舞園「いつでもあの機械は使えるんですから、気が向いたらまたなれますよ」

苗木「色々大変だから、正直もういいかな」

舞園「残念ですね、女の子の苗木くんとっても可愛いのに」

332: 2013/09/23(月) 23:41:58.45 ID:BJW+0pSoo
苗木「舞園さんには敵わないよ」

舞園「ふふ、アイドルより可愛い人なんてそこらじゅうにいるんですよ?」

苗木「でも、僕の中では舞園さんが一番だよ」

舞園「苗木くん」

苗木「ちょっとキザだったかな、あはは」

舞園「いえ、ちょっとキュンとしちゃいました」

苗木「なら良かったよ」

舞園「でも、男の子の時に言われたらもっとときめきそうです」

苗木「明日が楽しみだね」

333: 2013/09/23(月) 23:45:40.87 ID:BJW+0pSoo
舞園「そうだ苗木くん、やり残したことはないんですか?」

苗木「やり残したこと?」

舞園「女の子だからできることですよ」

苗木「うーん…」

舞園「あっ!お化粧してみましょう!」

苗木「け、化粧?」

舞園「もっと可愛くなれますよ」

苗木「やり残したことと言えばやり残したことだけど…」

舞園「じゃあさっそくやりましょう、部屋から道具持って来ますね」

334: 2013/09/23(月) 23:56:25.63 ID:BJW+0pSoo
ーー30分後ーー

舞園「終わりましたよ」

苗木「うわぁ…化粧だけで変わるものなんだね」

舞園「化粧の仕方によっては全く別人になる人もいますよ。私はいつもメイクさんにやってもらってるのであまり上手くありませんが」

苗木「それでも凄いよ!」

舞園「…しかし、本当に可愛いですね」

苗木「舞園さん?」

舞園「苗木くんは我慢は良くないと思いますか?」

苗木「ど、どうしたの急に?」

舞園「深い意味はないですよ」

苗木「うーん、我慢のしすぎは良くないと思うよ」

335: 2013/09/23(月) 23:59:09.56 ID:BJW+0pSoo
舞園「我慢の限界が来たらどうしますか?」

苗木「その時は…まあ、我慢せずに言うなり行動するなりすればいいと思うよ」

舞園「そうですか、では」チュッ

苗木「えOちょ、んん!」

舞園「んっ、ふっ」

苗木「んん…ぷはっ、舞園さん!?」

舞園「もう我慢の限界です」

苗木「え、えっと…」

舞園「苗木くんが女の子になってるだけでも興奮するのに、さらに可愛くなっちゃったら…」

舞園「我慢なんかできませんよ!」

336: 2013/09/24(火) 00:01:35.22 ID:ujee7Hhdo
苗木「ちょ、ちょっと意味が理解しにくいかな?」

舞園「私にその気はないですが…女の子になった苗木くんは別です」

苗木「舞園さん」

舞園「苗木くん、私もう我慢できません。…いい、ですよね?」

苗木「…うん、ちょっとびっくりしちゃったけど。舞園さんなら、いいよ」

舞園「嬉しい」チュッ

苗木「ん…」

舞園「苗木くん、苗木くん」

337: 2013/09/24(火) 00:04:06.72 ID:ujee7Hhdo
苗木「舞園さん…」

舞園「苗木くん、好きです。愛してます」

苗木「うん、僕もだよ」

舞園「ふふっ」

舞園「苗木くん、お風呂でやったこと覚えてますか?」

苗木「うん」

舞園「今度は私にもやってください」

苗木「えっと、どうやるんだっけ」

343: 2013/09/24(火) 00:28:10.12 ID:ujee7Hhdo
ーー事後ーー

苗木「舞園さん、すごく可愛いかったよ」

舞園「うー…恥ずかしいです…」

舞園「それに、苗木くんなんであんなSなんですか!」

苗木「なんだろう、興奮しちゃって自分でもよくわかんなかったよ」

舞園「私がリードしてたはずなのに…」

苗木「ふふ、これでもうやり残したことはないかな?」

舞園「多分、無いと思います」

344: 2013/09/24(火) 00:32:51.28 ID:ujee7Hhdo
苗木「なら、心置きなく戻れるね」

舞園「あ、そうだ苗木くん」

苗木「どうしたの?」

舞園「プリクラ撮りましょう、プリクラ!」

苗木「ぷ、プリクラ?」

舞園「せっかく女の子になったんですから、その証を残しておかないと!」

苗木「うーん、まあ、いいよ」

舞園「じゃ、さっそく行きましょう!」

苗木「なんか妙にイキイキしてるね…」

352: 2013/09/24(火) 17:34:57.72 ID:ujee7Hhdo
じゃあ投下していきます

353: 2013/09/24(火) 17:46:28.26 ID:ujee7Hhdo
桑田「くぁ~」

桑田「ふあ…もう昼かよ」

桑田「はあ…学校戻っても苗木と不二咲を見るたびに萎えそうだぜ」

桑田「…」グー

桑田「腹減った…」

桑田「あ…もう金ない」

桑田「学校に戻るしかねーかぁ…」

354: 2013/09/24(火) 17:58:57.33 ID:ujee7Hhdo
ーー学園内ーー

桑田「着いてしまった」

桑田「こんな時間だしもう全員昼メシくらい済ましてるだろ!」

桑田「まさかぼっちメシをすることになるとは思わなかったぜ…」

ーー個室前廊下ーー

霧切「誰もいなかったわね」

戦刃「そうだねー」

霧切「とりあえず今までに挨拶した人を教えてくれるかしら?」

霧切「あ、私と不二咲くん、セレスさん、葉隠くん、大和田くん、石丸くん、苗木くん、舞園さんは抜いていいわ」

戦刃「えーっと…あ、山田くんにも挨拶したよ!」

霧切「じゃあ後は…朝日奈さん、大神さん、十神くん、腐川さん、桑田くんね」

戦刃「あ!あの食堂の前にいるの桑田くんじゃないかな!」

355: 2013/09/24(火) 18:00:40.39 ID:ujee7Hhdo
霧切「あら、本当ね」

戦刃「桑田くーん!」

桑田「んっ?」

桑田「おっ!お前は!」

戦刃「戻ってきたよー!」

桑田「良かったな!…で、江ノ島は?」

戦刃「そっそれは、えと」

霧切「言えない事情があるそうよ」

桑田「そっか…まあ、話したくないなら聞かないぜ」

356: 2013/09/24(火) 18:03:00.57 ID:ujee7Hhdo
霧切「それにしても桑田くん、今までどこにいたのかしら?」

桑田「ちょっと昔の連れと会ってたんだよ…って何でお前に言わなきゃなんねんだっつーの」

戦刃「けんかはダメだよ!」

霧切「安心して、彼が勝手に暴れているだけよ」

桑田「うぁーやっぱりお前ムカつくぜ!俺はメシ食ってくるからな!」

戦刃「いってらっしゃーい!」

霧切「ちゃんと手は洗ったの?」

桑田「お前はおかんか!ぜってー馬鹿にしてるだろ!」

357: 2013/09/24(火) 18:05:02.51 ID:ujee7Hhdo
霧切「私は戦刃さんと挨拶しに回るから」

桑田(無視された…)

戦刃「えっと、元気、出してね」

桑田「!」

桑田(このパターンは…)

桑田「またなのかあああああああああ…」ダダダダダ

戦刃「なんか走って行っちゃったよ?」

霧切「彼、情緒不安定なのよ」

戦刃「じょうちょふあんてー?」

霧切「落ち着きがないのよ」

358: 2013/09/24(火) 18:07:42.34 ID:ujee7Hhdo
霧切「さあ行きましょう」

戦刃「うん」

ーー2階廊下ーー

朝日奈「で、あっちが…」

江ノ島(知ってることをこと細かく説明されることほど苦痛なことはない)

大神「どうした、元気がないぞ」

江ノ島「なんでもないよ!で、なんだっけ?」

朝日奈「本当に大丈夫ー?じゃあ次はあっちね!」

江ノ島(いつ終わるんですかね、これ)

359: 2013/09/24(火) 18:11:50.26 ID:ujee7Hhdo
ーー2時間後、遊戯室ーー

朝日奈「すごい、さくらちゃん強ーい!」

葉隠「メタルめんこと俺っち特製のめんこを合体させためんこが負けたべ…」

桑田「さすがの俺もオーガには勝てねーっつーの!」

大和田「でもお前はメタルめんこひっくり返してんじゃねーか」

石丸「野球部の強肩ならではだな!」

江ノ島(なにこいつらめんこしてんの?)

360: 2013/09/24(火) 18:15:51.89 ID:ujee7Hhdo
江ノ島(案内中に遊戯室でめんこしてるの見て案内中断してめんこしてるし)

江ノ島(途中から桑田も参戦するし)

大神「ふむ…めんことは中々奥深いな」

葉隠「オーガに勝つにはもう厚さ1cmくらいのメタルめんこじゃないと無理だべ」

桑田「今のオーガならそれもひっくり返しそうだな」

桑田「しかしこの転校生本当に苗木に似てるな」

江ノ島「それ、さっきも聞いたよ」

桑田「実は苗木だったりしてな!」

361: 2013/09/24(火) 18:18:36.26 ID:ujee7Hhdo
大和田「どんな才能なのか気になるな」

石丸「それは聞かずともいずれ分かるだろう!」

桑田「つかあの機械皆使ってんのな」

葉隠「朝日奈っちまで使うとは思ってもなかったべ」

朝日奈「泳ぐの早くなったからいいの!」

大和田「はぁ…腹減った」

362: 2013/09/24(火) 18:21:22.82 ID:ujee7Hhdo
朝日奈「そういやもうそろそろ夕食だね」

石丸「よし!今日は転校生君の歓迎パーティーと行こう!」

江ノ島「えっ?」

葉隠「パーティーだべ!」

桑田「俺はさっき食べたから見てるだけにしとくぜ」

大神「ふむ」

大和田「皆呼ばなくていいのか?」

石丸「みんなもお腹を空かせて戻ってくるころだろう!」

朝日奈「じゃ、行こっか!」

365: 2013/09/24(火) 22:34:19.40 ID:ujee7Hhdo
ーー1時間前ほどの公園(pm6:00)ーー

十神「ん…」

腐川「お、おはようございます!」

十神「どれくらい寝てたんだ」

腐川「よ、4時間ほどかと…」

十神「まさかずっとここにいたのか?」

腐川「白夜様を1人にできるわけありません!」

十神「まあ、なんでもいいがな…」

十神「今何時だ」

腐川「6時です」

366: 2013/09/24(火) 22:37:14.13 ID:ujee7Hhdo
十神「もうそんな時間か」

腐川「そろそろ、学校にもも戻りましょうか?」

十神「いや、少し考えたいことがある」

腐川「?」

十神「あの機械についてだ」

腐川「な、何か気になることでも」

十神「どういう基準で顔が変わっているのかだ」

十神「葉隠を見たとき、あの機械には何かあると俺は踏んだ」

367: 2013/09/24(火) 22:50:28.46 ID:ujee7Hhdo
腐川「そ、そんな大層な謎があああるんですか?」

十神「最初は頭の中でなりたい姿をイメージすればその姿になれると思っていた」

十神「俺は自分のイメージ通り行ったが…」

十神「葉隠だけがどうも納得が行かなくてな」

腐川「ああ、こ、黒人でしたっけ」

368: 2013/09/24(火) 22:55:46.33 ID:ujee7Hhdo
十神「そうだ。他の奴は大した変化をしていないのだが…」

腐川「あれはどどどう考えてもあいつが馬鹿だからよ!」

十神「そうだとするなら苗木も間抜けな姿になってるはずだがな」

腐川「そ、そうですね!」

十神「…お前は先に学校に戻っていろ、気が散る」

腐川「そ、そんな!」

十神「…」

腐川「い、いい行きます行きます!」タタタタ

369: 2013/09/24(火) 23:03:15.98 ID:ujee7Hhdo
十神「さて…」

十神(まずは整理するか)

十神(今あの機械を使って性転換したのは俺、苗木、不二咲、大神、葉隠)

十神(霧切も恐らくあの機械を使ったはずだが、顔が見えなかった為情報にはならない)

十神(さて、この中では葉隠以外は殆ど見た目に変化が無い)

十神(なぜあいつは黒人になったんだ…?)

370: 2013/09/24(火) 23:06:13.83 ID:ujee7Hhdo
十神(霧切の顔をみて見ないと断言できないが、恐らく顔に変化は殆ど無い)

十神(あるにはあるが、まつ毛や髪などだ)

十神(ならばなぜ葉隠はあんな黒人に…?)

十神(あいつだけ失敗したとしか今のところ考えられんな)

十神(他の可能性を探るより、この線で行くのが一番確実そうだな)

371: 2013/09/24(火) 23:08:20.19 ID:ujee7Hhdo
十神(仮に葉隠が性転換に失敗したとして…)

十神(なぜ失敗したか?)

十神(…)

十神(あの時、奴がカプセルに入ったあとスイッチを押したのは俺だ)

十神(まさか、スイッチを押した人間に左右されると言うのか?)

十神(…いや、それはないはずだ。もしそうならば葉隠がスイッチを押して性転換した俺がこんな姿になるはずがない)

372: 2013/09/24(火) 23:10:40.65 ID:ujee7Hhdo
十神(他に失敗したと考えられる理由…)

十神(最初に飲む試薬を飲む量を間違えたか?)

十神(それか、他の試薬を飲んでしまったかだが)

十神(この辺りが怪しいな)

十神(あの時、葉隠がどの薬を飲んだかまでは俺は把握していない)

十神(葉隠に聞くのが一番いいだろう)

十神(ふむ…大体の考えはまとまった。戻るか)

373: 2013/09/24(火) 23:12:48.50 ID:ujee7Hhdo
ーー学園内廊下ーー

腐川「ああ、白夜様ぁ…」

霧切「あら?」

戦刃「あっ!」

腐川「あ、あなたは」

戦刃「久しぶりー!帰ってきたんだよー!」

腐川「う…うるさいわね」

戦刃「あぅ…ご、ごめん」

霧切「あら、十神君は?」

腐川「あっあなたには、かか関係ないでしょ!」

374: 2013/09/24(火) 23:14:34.38 ID:ujee7Hhdo
霧切「まあ…そんなに深くは聞かないけれど」

腐川「な、なら最初から聞かなきゃいいじゃない!」

霧切「いえ、一応、ね」

戦刃「そろそろお腹減って来たね!」

霧切「そうね、あっちこっち回って疲れたわ」

戦刃「あ…ごめんね」

霧切「いいのよ、私も今日は暇だったし」

375: 2013/09/24(火) 23:16:38.37 ID:ujee7Hhdo
霧切「腐川さん、あなたも一緒にどう?」

腐川「い、一緒にって何をするつもりなの!?」

戦刃「ご飯だよ?」

腐川「あ、あぁ…え、遠慮しておくわ。作品の続きを書きたいし」

霧切「無理にとは言わないけれど…」

戦刃「頑張り過ぎたらダメだよ」

腐川「わ、わかってるわよ!」

霧切「じゃあ、戦刃さん。行きましょう」

376: 2013/09/24(火) 23:18:53.13 ID:ujee7Hhdo
ーー某町外れのデパートーー

苗木「こんな客の少ないデパート初めてだよ」

舞園「失礼ですよ、苗木くん」

苗木「あ、ごめん」

舞園「ふふっ、私に謝ってどうするんですか?」

苗木「あはは…あ、あったよ」

舞園「ちょっと古いタイプですけど…十分ですね」

苗木「プリクラとか久々だよ」

舞園「以前は誰と撮ったんですか?」

377: 2013/09/24(火) 23:20:52.84 ID:ujee7Hhdo
苗木「妹撮ったんだ、ずいぶん前の話だよ」

舞園「仲良いんですね」

苗木「いや、あの時は妹にせかされてさ」

舞園「妹ちゃん、意外と積極的なんですね…」

苗木「家の中で一番アクティブだと思うよ」

舞園「さて、どれにしますか?」

苗木「機械によって変わるの?」

378: 2013/09/24(火) 23:23:19.85 ID:ujee7Hhdo
舞園「撮った後の落書きのバリエーションとか、スタンプが違うんですよ。フレームも違いますし」

苗木「へー…よくわかんないから、舞園さんが選んでよ」

舞園「じゃあ、あれにしましょう!ハートのスタンプがとっても可愛いんですよ!」

苗木「ちょっ引っ張らないで」

舞園「善は急げ、です!」

ーーーーーーーーーーーーー

苗木「おおー」

舞園「結構良く撮れてますね!」

苗木「なんか顔が変わってみえるね」

379: 2013/09/24(火) 23:25:19.88 ID:ujee7Hhdo
舞園「実際変わってたりするんですよ。目がおっきくなってたりとか」

苗木「可愛く映るってこと?」

舞園「そうですよ!」

苗木(確かに…舞園さんが一層可愛く見える)

舞園「ちょっ、恥ずかしいですよ」

苗木「えっ?」

舞園「エスパーですから」ニコッ

380: 2013/09/24(火) 23:27:30.44 ID:ujee7Hhdo
苗木「なんだかそれ、久しぶりに聞いたね」

舞園「苗木くんの告白以来ですね」

苗木「今思い出すと恥ずかしくなるなぁ…」

舞園「私はにやけちゃいますよ」

苗木「うぅ」

舞園「ふふ、そろそろ出てきますよ」

コトン

苗木「おお…なんか久しぶりだから新鮮だね」

舞園「苗木くん、一緒のプリクラを携帯に貼りましょう」


381: 2013/09/24(火) 23:30:41.34 ID:ujee7Hhdo
苗木「いいよ…じゃあこれにしようよ、舞園さんが可愛く写ってるし」

舞園「それだったらこっちの方がいいですよ、苗木くんの笑顔がベリーグッドです」

苗木「じゃ、じゃあこっちの方が…」

舞園「いえいえ、こっちの方が…」

苗木「ってこんなことしてたら終わらないよ!」

舞園「じゃあ間をとってこれにしましょう」

苗木「あ、これいいね。なんか自然だし」

舞園「私はスマホカバーの下に着けますよ」

苗木「あれ、それじゃ見えなくない?」

382: 2013/09/24(火) 23:32:32.16 ID:ujee7Hhdo
舞園「いいんですよ、苗木くんの笑顔は私だけのものです」

苗木「は、恥ずかしいからやめて」

舞園「うふふ」

苗木「僕もそうしようかと思ったけど…そういうカバーじゃないからなあ」

舞園「なんか、側面だけ守ってるカバーなんて初めてみました」

苗木「これだと机の上とかに置いても画面や背面が着かないんだよ」

383: 2013/09/24(火) 23:35:32.80 ID:ujee7Hhdo
舞園「へぇ、なんかオシャレですね」

苗木「まあ、店員さんにオススメされただけなんだけどね。じゃあ、僕は普通に背面に貼っておこうかな」

舞園「えへへ、これでお揃いですね!」

苗木「なんか、恥ずかしいね」

舞園「男の子に戻った時も撮りにきましょう!」

苗木「ま、また?」

舞園「男苗木くんと女苗木くんで並べたいんですよ」

苗木「誰かに見られたらその人が混乱しそうだね」

384: 2013/09/24(火) 23:37:18.14 ID:ujee7Hhdo
舞園「大丈夫ですよ、私だけのものですから!」

苗木「あはは…」キュー

舞園「そろそろお腹空きましたね、ご飯食べましょうか?」

苗木「ここデパートなんだし、ここで食べてく?」

舞園「ここのデパートあんまりいいお店無いんですよ」

苗木「でも普通に外食すると舞園さんが気づかれちゃうよ」

385: 2013/09/24(火) 23:39:06.26 ID:ujee7Hhdo
舞園「今の苗木くんは女の子なんですから見つかっても特に問題は無いんですけどね」

苗木「でも、サインとか握手とかすごく求められそうじゃない?」

舞園「ファンにはしっかり応えるのがアイドルたるもの務めですよ」

苗木「まあ、そうなんだけど…」

舞園「…もしかして、嫉妬しちゃいそうなんですか?」

苗木「…うん」

386: 2013/09/24(火) 23:40:46.15 ID:ujee7Hhdo
舞園「大丈夫ですよ苗木くん。私は苗木くんだけのものですから」

苗木「でも」

舞園「まあ、苗木くんがそこまで言うなら今日は学校に戻りましょう」

苗木「なんか、ごめんね」

舞園「いいですよ、でも次は最上階のレストランを用意してくださいね?」

苗木「ええ!?」

391: 2013/09/26(木) 00:00:37.23 ID:pzSmnFL9o
山田「か、書き切った…」

山田「これは間違いなく売れますぞ」

山田「コミケが楽しみですな」

山田「ふぅ…疲れた」グー

山田「そう言えば腹が減りましたな」

山田「食堂へ行きますぞ!」

392: 2013/09/26(木) 00:06:24.97 ID:pzSmnFL9o
ーー食堂ーー

朝日奈「お腹空いたぁー!」

葉隠「パーティーの準備だべ!」

石丸「とりあえずケーキとシャンパンだな!」

大和田「兄弟、それは誕生日に用意するものじゃねえのか…」

江ノ島「あ、ありがとう皆」

江ノ島(このキャラ疲れる)

石丸「どうする?皆が来るまで待つか…」

葉隠「パーティーなんだからその方がいいに決まってるべ!」

393: 2013/09/26(木) 00:10:33.72 ID:pzSmnFL9o
大和田「つっても出かけてる奴は食ってくるんじゃねえか?」

大神「む…誰かきたようだ」

葉隠「気配だけで察知するなんて凄すぎるべ」

山田「おお、今日は豪勢ですな!」

朝日奈「山田くん、この人は転校生の……名前、なんだっけ」

江ノ島「え、江藤です」

山田「な、なんか苗木誠殿に似ていますな…」

大和田「他人のそら似ってやつじゃねーか?」

葉隠「世の中には自分と同じ顔が3人いるらしいべ!」

394: 2013/09/26(木) 00:13:34.61 ID:pzSmnFL9o
霧切「賑やかね」

戦刃「うわぁー、ケーキだ!」

朝日奈「あ、おかえり!」

石丸「紹介は済んだのか?」

霧切「十神くんだけどこにもいなかったから、まだ終わってないわね」

戦刃「あっ!」

江ノ島「ん?」

霧切「あら、あなたは?苗木くんに似ているけれど」

江ノ島「江藤って言います、今日転校してきました」

戦刃「え、えっと、よろしくね!」

江ノ島「よろしく」

395: 2013/09/26(木) 00:15:39.15 ID:pzSmnFL9o
江ノ島(もしかして霧切気づいてない?)

江ノ島(残姉ちゃんのことだからばれてると思ったんだけどねー、うぷぷぷぷ)

霧切「そう、転校生なの。よろしく」

江ノ島「うん」

葉隠「そう言えば不二咲っちは一緒じゃないんだべ?」

霧切「具合が悪いから、部屋に戻ったわ」

朝日奈「そうなんだ、あとでお見舞いに行ってあげよ!」

396: 2013/09/26(木) 00:18:20.85 ID:pzSmnFL9o
苗木「なんか、豪勢だね。なにかあったの?」

舞園「今日は誰かの誕生日でしたっけ?」

大和田「転校生の歓迎パーティーだとよ」

苗木「転校生?」

江ノ島「…」

舞園「!?」

苗木「…ちょっと部屋に忘れ物したから取ってくるね」

舞園「あ、私も行きます」

石丸「料理が冷めてしまうから、早めに戻ってくるようにな!」

397: 2013/09/26(木) 00:21:16.94 ID:pzSmnFL9o
ーー個室前廊下ーー

苗木「なんで江ノ島さんが?」

舞園「勝手に動いたようですね…」

苗木「しかも転校生ってことになってるよ」

舞園「江ノ島さんが戻ってきたことを知ってるのは私たち2人と戦刃さんだけですし…」

苗木「もし江ノ島さんってばれたら大変なことになりそうだね」

舞園「ここは隠し通すことにしましょう」

苗木「そうするしかなさそうだね。遅くなったら悪いし、戻ろう」

398: 2013/09/26(木) 00:24:02.14 ID:pzSmnFL9o
ーー食堂ーー

苗木「ごめんごめん」

大和田「ほら、早く食おうぜ」

葉隠「パーティーだべー!」

霧切「苗木くん」

苗木「あ、霧切さん。ごめんね、面倒なこと押し付けちゃって」

霧切「それはいいのだけれど、十神くんを知らないかしら」

苗木「うーん、知らないなあ」

霧切「そう、ならいいわ」

舞園「十神くんがどうかしたんですか?」

霧切「十神くんには戦刃さんをまだ紹介できてないの」

399: 2013/09/26(木) 00:26:53.48 ID:pzSmnFL9o
苗木「そうなんだ…どこ行ったんだろう?」

舞園「腐川さんには紹介したんですか?」

霧切「ええ」

舞園「今日腐川さんと十神くんは一緒に行動してたはずですが…」

霧切「私が腐川さんに会った時は彼女は1人だったわ」

苗木「まあ、そのうちひょっこり戻ってくるんじゃないかな?」

霧切「ならいいのだけれどね」

舞園「そう言えば不二咲くんと一緒に行動していたんじゃないですか?」

霧切「具合が悪いから部屋に戻っているそうよ」

苗木「セレスさんもいないね」

400: 2013/09/26(木) 00:29:36.33 ID:pzSmnFL9o
霧切「セレスさんも具合が悪いと言っていたわ」

舞園「2人一緒にですか?風邪でも流行っているんでしょうか」

霧切「明日には元気になってると思うわ」

苗木「あとでお見舞いに行こうか?」

霧切「…私は遠慮しておくわ」

舞園「何でですか、大事な友達なんじゃないんですか?」

苗木「舞園さん、それは言い過ぎだよ」

舞園「あっ…す、すいません」

霧切「いいのよ」

401: 2013/09/26(木) 00:32:11.13 ID:pzSmnFL9o
苗木「ほら、ご飯食べようよ」

霧切「ええ」

舞園「今日はまたほんとに豪勢ですね…」

葉隠「じゃあ、マジックをするべ!ほら江藤っち、このトランプから1枚選んで引くべ!」

江ノ島(江藤)「じゃあ、これで…」

葉隠「少し待つべ!ムムムム…」

大和田「それ占いでどうやって当てるんだ?」

朝日奈「占いの使い方間違ってるよ!」

402: 2013/09/26(木) 00:36:56.30 ID:pzSmnFL9o
葉隠「わかんねえべー!勘でスペードの7だべ!」

江ノ島(江藤)「えっと、ハートの12です」

苗木「ふふ、いくら占いでもあれは無理だよね」

十神「のんきなものだな」

葉隠「あ、十神っち!さあ1枚引くべ!」

十神「お前のくだらん芸に付き合う暇などない」

朝日奈(ただ引くだけなのに…)

十神「む、朝日奈、まさか…」

朝日奈「あ、私もあの機械使ったんだよ!」

十神「それに、見慣れない奴がいるが…」

江ノ島(江藤)「転校生の江藤です」

403: 2013/09/26(木) 00:40:15.77 ID:pzSmnFL9o
苗木(思いっきり偽名だね)

舞園(そうですね)

十神「む?霧切、お前も使ったのか」

霧切「あら、十神くんなら気づくと思っていたわ」

十神「ふむ…」

山田「まままままさか十神白夜殿が霧切響子殿に恋を!?創作が捗りますぞおおおおおお」

十神「静かにしろ、お前まで妄想に中に俺を持ち込むな」

十神「そして、なぜ戦刃がいるんだ」

苗木「公園で会ったんだ」

404: 2013/09/26(木) 00:43:17.73 ID:pzSmnFL9o
戦刃「え、えっと」

石丸「十神くん!戦刃くんが怖がっているだろう!」

十神(俺が見た時は江ノ島もいたはずだが…苗木と舞園が隠しているあたり、何か理由がありそうだな)

十神「苗木、舞園。あとで話がある」

苗木「話?」

十神「すぐに済む話だ。あと葉隠、お前には聞きたいことがある」

葉隠「来るなり忙しい人だべ…」

十神「お前はなぜ黒人になっているんだ」

朝日奈「ぷぷっ!」

葉隠「なんで今さら盛り返してくるんだべ!」

405: 2013/09/26(木) 00:46:10.30 ID:pzSmnFL9o
十神「聞き方が悪かったな。なぜ黒人なったか心当たりは無いか」

葉隠「そんなの知らねーべ、機械を使ったらこうなってたべ」

十神「お前は正しい手順であの機械を使ったのか?」

霧切「十神くん、さっきから何を考えているの?」

十神「あの機械について色々考えていたんだが、どうもこいつだけが腑に落ちなくてな」

406: 2013/09/26(木) 00:48:44.35 ID:pzSmnFL9o
十神「俺の考えでは『異性になる前の顔を異性に限りなく近づける』ものだと思っていたが」

朝日奈「私は結構変わっているよ!」

霧切「私もね。朝日奈さんとまでは行かないけれど」

十神「お前らが変わったのは今知ったことだからな…」

十神「考えを改める必要があるが、その前に葉隠がなぜ黒人になったかを知っておきたい」

葉隠「うーん…でも俺は普通に使っただけだべ」

407: 2013/09/26(木) 00:51:00.91 ID:pzSmnFL9o
十神「貴様の言葉は詐欺師以上に信頼できん。俺の質問に答えろ」

葉隠「それだったら何を言っても意味ないべ…」

十神「さっきも聞いたが、お前は正しい手順であの機械を使ったのか」

葉隠「正しい手順ってなんだべ?」

大神「最初に薬を飲み、カプセルに入り、ボタンを押すのだったな」

十神「ボタンは俺が押した。怪しいのは薬の部分だ」

霧切「疑うならそこしかないわね」

408: 2013/09/26(木) 00:53:25.80 ID:pzSmnFL9o
苗木「確か試薬Aを試験管1本分だったね」

葉隠「試薬Aってなんだべ?」

十神「青汁のような色合いをした薬だな」

葉隠「あれ?俺が飲んだのは赤い薬だべ」

苗木「えっ」

舞園「えっ」

朝日奈「えっ」

十神「決まりだな」

409: 2013/09/26(木) 00:55:38.13 ID:pzSmnFL9o
十神「こいつは間違えて違う薬を飲んでしまった訳だ。黒人になったのはその薬のせいだろう」

苗木「最大の謎である葉隠くんがそんな単純な真相だったなんて…」

舞園「悩んでた私たちが馬鹿みたいですね」

十神「他のやつの成功例を見る限り葉隠以外は試薬Aを飲んでいるようだな」

朝日奈「普通間違えないよ…」

霧切「だとしても、謎は残ったままね」

410: 2013/09/26(木) 00:58:51.84 ID:pzSmnFL9o
十神「ああ、顔が変わる基準はまだわからないままだ」

江ノ島(こいつら気づいてねーのかよ!)

十神「俺、苗木、不二咲、大神は顔に殆ど変化が無い」

十神「だから『異性になる前の顔を異性に限りなく近づける』ものだと思っていた」

霧切「でも、私と朝日奈さんでその仮定は崩れたわね」

大和田「ややこしくなってきた」

山田「こういう話は苦手ですぞ…」

霧切「じゃあ、またまとめてみましょうか」

411: 2013/09/26(木) 01:05:05.13 ID:pzSmnFL9o
苗木、不二咲、大神、十神は元の顔から殆ど変化は無し(あるにはあるが、髪やまつ毛などの細かい部分)
霧切は中性的な顔で、元の顔の面影はある
朝日奈は完全に別人。好青年。

大和田「まあ、まとめられてもわかんねえけどな」

霧切「それでも葉隠くんの謎が解けたおかげでずいぶん分かりやすくなったわ」

舞園「でも、基準は皆目見当がつきませんね」

苗木(…僕と舞園さんと戦刃さんは今まとめられているのに加えて江ノ島さんが変わったあとの顔も知ってるけど…)チラッ

江ノ島(江藤)「…」

苗木(むしろ謎が深まるばかりだ)

十神「これ以上考えてもわかりそうにないな」

山田「情報が少な過ぎますぞ!」

苗木「今日は、そろそろお開きにしない?不二咲くんやセレスさんのことも気になるし」

大和田「そういや腐川もいねーな」

舞園「桑田くんもいませんね」

412: 2013/09/26(木) 01:07:28.89 ID:pzSmnFL9o
石丸「桑田くんは遅めに昼食をとったからいらないそうだ!」

霧切「腐川さんも部屋で執筆しているそうよ」

戦刃「不二咲くんとセレスちゃん、大丈夫かな?」

苗木「一緒にお見舞い行こうか?」

石丸「ならば僕たちも行こう!」

十神「大勢で行っても迷惑なだけだ、やめておけ」

葉隠「じゃあお見舞いは苗木っち達に任せたべ!」

苗木「うん」

417: 2013/09/28(土) 19:16:23.41 ID:yHvv6NiPo
じゃあ投下していきます

418: 2013/09/28(土) 19:24:31.64 ID:yHvv6NiPo
ーー2時間前の不二咲の部屋ーー

不二咲(…)

不二咲(色々あって、何がなんだかわからなくなってきた)

不二咲(僕がセレスさんについていったの何でなんだろう?)

不二咲(少なからず好意があったから?それとも興味本位で?)

不二咲(自分のことなのに何でわからないんだろう)

不二咲(僕は誰が好きなんだろう?)

419: 2013/09/28(土) 19:28:15.05 ID:yHvv6NiPo
不二咲(霧切さんに告白された時、少しドキッとしたのも事実)

不二咲(セレスさんについていったのも事実)

不二咲(どっちも好きなんてことは、あるのかな?)

不二咲(分からない)

不二咲(どれだけ考えても分からない)

不二咲「…僕は何をしてるんだろ」

420: 2013/09/28(土) 19:32:41.98 ID:yHvv6NiPo
不二咲(…もしかして、女になったから考え方も変わったのかな)

不二咲(あの機械って脳の中身までは書き換えれないと思ってたけど、違うのかもしれない)

不二咲(性転換した直後は脳内は元の性のままだけど、時間が経つにつれ少しずつ脳内が変わっていくとしたら…?)

不二咲(最初身体は女だけど脳内は男だった僕は、女であるセレスさんに惹かれた)

不二咲(そして女の身体に慣れるうちに男になった霧切さんと会い、霧切さんに好意を持った)

不二咲(これなら納得がいく)

不二咲(納得はいく、けど…)

421: 2013/09/28(土) 19:36:34.10 ID:yHvv6NiPo
不二咲(もしそうだとしたら、女である僕と男である僕の2つの人格が存在することになるんじゃないのかな?)

不二咲(…いや、そんなはずは無い。どれだけ高性能な機械でも、そこまで変えることはできないはずなんだ)

不二咲(でも、一度そう考えてしまったら…)

不二咲(それは違うと思っていても、そうだと信じずにはいられなくなる)

不二咲(…)

不二咲(あの機械にそんなことができるはずがない)

不二咲(明日、それを証明する為に男に戻ろう)

422: 2013/09/28(土) 19:41:15.42 ID:yHvv6NiPo
不二咲(…って僕は何を考えているんだ)

不二咲(機械の問題じゃない。これは僕の問題なんだ)

不二咲(でも…、どれだけ悩んでも答えは出ない)

不二咲(僕は2人とも好きなのかな)

不二咲(悩んでも答えが出ないっていうことはそういうことなのかな)

不二咲(でも、それは答えになっていない)

不二咲(僕が霧切さんに言った本心…)

『僕、セレスさんのこと、嫌いじゃないよ』

『でも好きかって言われると少し悩んじゃうな』

『もしかしたらセレスさんのことを好きなのかもしれないけど、僕の中でしっかり決まってないだけかもしれないし』

423: 2013/09/28(土) 19:48:12.21 ID:yHvv6NiPo
不二咲(あの本心に偽りは無い)

不二咲(今霧切さんに少なからず好意があるのも偽りじゃない)

不二咲(…2人対する好意が、lovelなのかilkeなのか?)

不二咲(僕が悩んでいるのはそういうことなのかな)

不二咲(霧切さんが言ってた)

『あなたがセレスさんに対する気持ちを話してる時、こう思ったわ』

『『ああ、この人は絶対に裏切らないし、傷つけることはしないんだな』って』

『あなたは決して突き放さない。なぜなら、その人のことがどこかで好きだから』

『その好きがLikeなのかLoveなのかは分からない』

不二咲(僕は今、2人を傷つけたくないからどちらかを選べないでいるってことなのかな)

424: 2013/09/28(土) 19:53:21.09 ID:yHvv6NiPo
不二咲(だとするなら…)

不二咲(僕はセレスさんが断ったら傷つくと思ってついていっただけ?)

不二咲(…もしそうなら、僕は何てひどいことをしたんだろう)

不二咲(真剣なセレスさんに対して安易についていった)

不二咲(今までのセレスさんの僕に対する言動を見る限り、驕りかもしれないけどセレスさんは僕のことが好きなんだ)

不二咲(あの時セレスさんは僕がついていったことで…)

不二咲「…セレスさんに、謝らなきゃ」

425: 2013/09/28(土) 19:55:41.26 ID:yHvv6NiPo
不二咲(まだ答えは決まっていない)

不二咲(けれど、セレスさんに謝ってからでも答えを出すのは遅くないよね)

不二咲(…)

不二咲(…今日はもう、寝よう)

426: 2013/09/28(土) 19:59:09.91 ID:yHvv6NiPo
とりあえず今日はここまでです

427: 2013/09/28(土) 20:49:52.81 ID:tTX0DSpmo

引用: 苗木「性別が反転する機械?」