242: 2013/09/16(月) 20:30:54 ID:Bbpa8xH2
長らくお待たせしてすみません……気がついたら104期から7日も経ってますね……。ごめすっ!いや、ごめんなさい。


漸く書けたので。何故か今回リヴァハン色が濃くなってしまいました……何故だ?わからないな……何故こうなった……。

前回:ハンジ「……104期が猫になったのに……」

243: 2013/09/16(月) 20:32:27 ID:Bbpa8xH2
*104期が猫になる前*

【ハンジ「エルヴィンが……」】

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

――コンコンッ

エルヴィン『……入れ』

リヴァイ「……猫の声?エルヴィン!?」

ガチャッ!

ハンジ「あひゃひゃひゃ!!」バンバン

?猫エルヴィン『…………』ドンヨリ
進撃の巨人 ねんどろいど リヴァイ (ノンスケール ABS&PVC塗装済み可動フィギュア)
244: 2013/09/16(月) 20:33:33 ID:Bbpa8xH2

リヴァイ「……何してんだクソメガネっ!!」

ハンジ「おおーっと!待って!!私じゃないよ!!」

リヴァイ「あぁ?」

?猫エルヴィン『……そう、違うんだ、リヴァイ』

?猫エルヴィン『私が間違って飲んでしまっただけだ』

リヴァイ「……何やってんだ、てめぇは。全部焼き捨てたんじゃねぇのかよ」

?猫エルヴィン『うむ。だが何かに使えるかと数本残しておいたのだ』

?猫エルヴィン『まさか誤って飲んでしまうとは……』

ハンジ「ぶひゃひゃひゃひゃ!!」

245: 2013/09/16(月) 20:37:33 ID:Bbpa8xH2

リヴァイ「いつまで笑ってんだクズメガネ!」

ハンジ「あはは!だって!!エルヴィンってばまぬけ……あははは!!」

?猫エルヴィン『ううむ……言い返せん』

リヴァイ「何と間違えたんだ?」

?猫エルヴィン『栄養剤だよ。似たような瓶だったんで間違えてしまった。ちゃんと別けておいた筈なのだがな』

ハンジ「疲れすぎだよ、エルヴィン。いや、猫ヴィン」

猫ヴィン『何故言い直した』

246: 2013/09/16(月) 20:41:50 ID:Bbpa8xH2

リヴァイ「……しかし、何の猫だそりゃ」

ハンジ「うーん……多分ノルウェージャンフォレストキャット?」

リヴァイ「なんだそのバカ見てぇに長ぇ名前は」

ハンジ「しかもハチワレ」

リヴァイ「ハチワレ?」

ハンジ「ほら、頭のとこ、二つに分かれた模様でしょ?こういうのハチワレって言うんだよ」

リヴァイ「……そこだけ金色なんだな」

ハンジ「全体的には濃い茶とかなのにね」

ハンジ「リヴァイは黒猫でエルヴィンはノルウェージャンフォレストキャット。私は茶トラだね」

リヴァイ「興味ねぇよ」

247: 2013/09/16(月) 20:46:39 ID:Bbpa8xH2

ハンジ「あ、そうそう。モブリットはぶち猫で、ミケは三毛猫だったよ!捻りがないよねぇ!」ケラケラ

ノルヴィン『!?』

ハンジ「……あ」ヤベッ

リヴァイ「……おいこらてめぇ。あと誰を猫にしやがった?」

ハンジ「えー……いやぁ……あははー」

リヴァイ「吐かねぇとエルヴィンの爪がてめぇの顔に飛ぶぞ」

ノルヴィン『勝手に私を使うんじゃない』

ハンジ「え……えっとねぇ、ナナバは綺麗な銀色の猫で、ゲルガーは錆び猫で」

リヴァイ「錆び猫?」

ハンジ「茶色と黒がごちゃ混ぜになってる感じのやつ」

リヴァイ「ああ」

248: 2013/09/16(月) 20:50:08 ID:Bbpa8xH2

ハンジ「ミケもそうなんだけど普通雌しかいないんだけどねぇ」

ハンジ「あとはー」

ノルヴィン『まだいるのか』

ハンジ「ケイジとダリウスとディータ(ネス)とルーク(シス)とトーマとリーネとヘニングとラシャドとラウダと……」

リヴァイ「多過ぎだろ。何やってんだ。てめぇは」

ハンジ「あははは!いやぁ。でも皆すぐ元に戻したよ?長くても2,3時間だったはず」

リヴァイ「……何がしてぇんだお前は」

ノルヴィン『……』

ノルヴィン『……話は戻るがこのハチワレは髪形が反映されているのか?』

249: 2013/09/16(月) 20:55:18 ID:Bbpa8xH2

ハンジ「……法則がよくわからないんだよね。猫の性格だったり見た目だったり雰囲気だったり全く何も反映されてなかったり……」

ハンジ「まあ、エルヴィンのそれは髪形が反映されているとしか思えないけどね」

リヴァイ「……髪形を変えたらどうなるんだ?」

ハンジ「さあ?やってみないとわからないね」

リヴァイ「……」ジッ

ノルヴィン『……何見てる、リヴァイ』

リヴァイ「……別に」

ハンジ「……次もし猫になるんなら髪全部剃ってみる?」

ノルヴィン『なんでだ!?剃らなくてもいいだろう!髪形変えるだけで構わないだろう!』

ハンジ「いやぁ……わかりやすいかなって」

リヴァイ「……」フイッ

251: 2013/09/16(月) 20:59:33 ID:Bbpa8xH2

ノルヴィン『どのみち協力はしないからな』

ハンジ「えぇー」

ノルヴィン『えぇ、じゃない』

リヴァイ「……」

ノルヴィン『……さっきから……リヴァイ!』

リヴァイ「……」

ノルヴィン『お前、笑ってるだろう?』

ハンジ「おっ!珍しい」

リヴァイ「笑って……ない」プルプル

ノルヴィン『後ろを向いたまま、肩を震わせて言われても説得力は皆無だぞ』

252: 2013/09/16(月) 21:03:49 ID:Bbpa8xH2

ハンジ「あははは!何?エルヴィンの五分刈りでも想像した?」

リヴァイ「や……めろ」プルプル

ノルヴィン『ハンジ』ジロリ

ハンジ「あははは!ごめん!リヴァイが笑うとか珍しくて!!」

リヴァイ「……」プルプル

ノルヴィン『……大体、君は何度も猫になっているんだから、一度くらい髪形変えてやってみれば良かっただろうに』

ハンジ「そうなんだけどさぁ、さすがに剃りあげてしまうのはちょっとねぇ……」

ノルヴィン『なんで剃りたがるんだ!』

ハンジ「リヴァイ、綺麗に剃って猫になってみない?」

リヴァイ「するか。クソが」

ハンジ「とうとうメガネがなくなった!?」

253: 2013/09/16(月) 21:08:24 ID:Bbpa8xH2

リヴァイ「そういや、解毒剤はあんのか?」

ハンジ「あ、そうそう今ね、モブリットに医療班の所に行ってもらってるんだよ」

ハンジ「解毒剤作るの、早くても4、5時間くらい掛かるかもねぇ」

リヴァイ「……そんなに掛かんのか」

ハンジ「加工が難しい材料があってね。急いでもらうようには言ってるけど」

リヴァイ「……まあ、その間くらい寝てりゃあいいんじゃねぇか。疲れてんだろ?」

ノルヴィン『うん?しかし……』

254: 2013/09/16(月) 21:14:02 ID:Bbpa8xH2

ハンジ「仕事なら大丈夫だよ!直接エルヴィンが関わる仕事は午後だし、今ここにはリヴァイと私がいるんだよ?なんだったらミケも呼ぶ?」

リヴァイ「もしや……俺が呼ばれたのは……?」ミケンニシワー

ノルヴィン『ああ!いや、お前を呼んだのは私だ』

リヴァイ「なんだ、そうか。何の用だったんだ?」

ノルヴィン『いや、急ぎではないし、また後でにするよ』

ハンジ「私が呼んだっつったら何されたんだろう……?」

255: 2013/09/16(月) 21:19:58 ID:Bbpa8xH2

コンコンッ

ハンジ「ん?また誰か来た!はいはーい!どーぞー」

リヴァイ「お前が返事してんじゃねぇよ」

ハンジ「今のエルヴィンが返事したって‘にゃー’しか言えないじゃん」

ガチャッ!

ミケ「……ハンジか?」

ハンジ「ミケ!噂をすればだね!!」

ミケ「?」

リヴァイ「仕事手伝ってけ」

ミケ「??」

256: 2013/09/16(月) 21:26:24 ID:Bbpa8xH2

ノルヴィン『悪いなミケ。だが忙しいなら手伝う必要はないぞ』

ミケ「スンッ……エルヴィンか。いや、書類を届けに来ただけだから大丈夫だ」

ハンジ「えっ?もしかして匂いで分かったの?」

ミケ「まあな」

ハンジ「驚きもしないとは……さすがミケ」

リヴァイ「……ハンジ、飲み物でも持ってこい」

ハンジ「ん?あーそうだね。暫くここで仕事だしね。お茶菓子みたいのも持ってくるよ」

リヴァイ「ああ」

257: 2013/09/16(月) 21:30:24 ID:Bbpa8xH2

――バタンッ

リヴァイ「エルヴィ……」

ノルヴィン『』クゥクゥ

ミケ「寝てるな。起こすか?」

リヴァイ「……いや、いい。少しの間に寝ちまうくらい疲れてるみたいだからな」

リヴァイ「……仕事するか」カタンッ

ミケ「そうだな……しかし身体を壊さなければいいが」カタンッ

リヴァイ「フォローしてやってくれ……と言うまでもないな、お前なら」ペラッ

258: 2013/09/16(月) 21:39:04 ID:Bbpa8xH2

リヴァイ「今も手伝いに来たんだろ?」カリカリ

ミケ「ああ、まあな」カリカリ

リヴァイ「いろいろとやってるみたいだからな……」

ミケ「一人で考えてる事もあるようだ」

リヴァイ「お前にも言ってねぇのか?」

ミケ「……ああ」

リヴァイ「そうか……。まあ、なんであれ俺はエルヴィンの考えに従うだけだがな」

ミケ「時期がくれば話すと言っていた。それまで待てばいい」

リヴァイ「そうだな」

259: 2013/09/16(月) 21:43:48 ID:Bbpa8xH2

リヴァイ「……そう言えば」

ミケ「ん?」

リヴァイ「お前も猫にされたんだよな?三毛猫だったか……」

ミケ「ああ」

リヴァイ「ミケで三毛猫か……つまんねぇ駄洒落かよ」

ミケ「俺が選んだ訳じゃない。リヴァイも猫にされたんだろう?何猫だったんだ?」

リヴァイ「………………黒猫だ」

ミケ「捻りがないな」

リヴァイ「捻る必要性がわかんねぇよ」

ミケ「俺には駄洒落と言っておいて」

リヴァイ「チッ」

260: 2013/09/16(月) 21:47:41 ID:Bbpa8xH2

リヴァイ「……お前、どうやって飲まされた?」

ミケ「ああ、あれは夜中まで仕事をした次の日だったな……」


―――
――


ハンジ「あ、ミケ!おはよー!」

ミケ「……おはよう、ハンジ。朝から元気だな」

ハンジ「そーでもないよー。でもミケは疲れてんね?」

ミケ「ああ、昨日は仕事が夜中まで掛かってしまってな」ファァ

ハンジ「ミケがアクビとかめっずらしい。ちょうど良かった、これ飲みなよ」ズイッ

261: 2013/09/16(月) 21:51:00 ID:Bbpa8xH2

ミケ「ん?これは?」

ハンジ「栄養剤だよ。さっき医療班から貰ったんだ。ほら、私の分もあるでしょ?」キュポン

ミケ「……」

ハンジ「どしたの?飲んどきなよ。疲れてんでしょ?」ゴクゴク

ミケ「ふむ」キュポンゴクゴク

ボフンッ

ミケ『!?』

ハンジ「あっはははは!三毛猫だー!!」ゲラゲラ


―――
――


ミケ「――というわけだ」

262: 2013/09/16(月) 21:55:49 ID:Bbpa8xH2

リヴァイ「先に似たようなものを飲むことで油断させたのか」

ミケ「ああ、やられた」

リヴァイ「得意の鼻で分からなかったのか?」

ミケ「疲れていて鼻がうまく利かなかったらしい。というかそもそも猫化薬の匂いを知らんしな」

リヴァイ「ああ……」

ミケ「そのあと三毛猫の雄は珍しいと商売人に捕まりそうになった」

リヴァイ「ああ?」

263: 2013/09/16(月) 22:00:25 ID:Bbpa8xH2

ミケ「そう簡単に捕まりはせんがな」フンッ

リヴァイ「……商売人が近くにいたのか?」

ミケ「調子に乗って街に出てみた結果だ」

リヴァイ「……何やってんだてめぇは」

ミケ「ハンジがお詫びに俺の仕事をしておくから暫く自由にしてろと言うのでな。つい」

リヴァイ「……」

リヴァイ「……疲れてたんなら寝ろよ」

264: 2013/09/16(月) 22:05:08 ID:Bbpa8xH2

ミケ「街に出た方が気が晴れるかと思ってな」

リヴァイ「結果は?」

ミケ「……疲れた」

リヴァイ「馬鹿か」

ミケ「そう言うな」



.

265: 2013/09/16(月) 22:07:52 ID:Bbpa8xH2

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


――ガチャ

ハンジ「持ってきたよー」

リヴァイ「ああ」

ミケ「ありがとう、ハンジ」

ハンジ「どう致しましてー。ついでに栄養剤貰ってきた!」

リヴァイ「……」

ミケ「……」

ハンジ「……本物だって」

266: 2013/09/16(月) 22:10:26 ID:Bbpa8xH2

リヴァイ「信用がねぇんだよ」

ミケ「栄養剤と偽って飲ませされたしな」

ハンジ「やっだなー意味なく猫にしたりしないってー。それよりさ、エルヴィン寝てんの?」コトン

リヴァイ「!」

ミケ「……ああ、ハンジが出ていってからすぐな」

ハンジ「ほほう」キラン+

リヴァイ「……何するつもりだ」

ハンジ「撫でるつもりだよ」

リヴァイ「やめろ」

267: 2013/09/16(月) 22:15:11 ID:Bbpa8xH2

ハンジ「えー!いーじゃーん!エルヴィンはリヴァイと違って背が高いから撫でるとかなかなか出来ないよー?」

リヴァイ「てめぇ、いい加減にしろ」

ハンジ「特にリヴァイは今の内だ!!」

リヴァイ「……分かった。その喧嘩、買ってやろうじゃねぇか」

ミケ「……エルヴィン撫でて何が楽しいんだ」

ハンジ「……まあ、人間のエルヴィンを撫でるのはどうかとは思うけど。今猫だし!!長毛だし!!」

リヴァイ「長毛は何の関係があんだよ」

ミケ「とりあえずやめておけ。せっかく寝てるんだ」

ハンジ「寝てるからこそなのにぃー」

ミケ「起きたら頼めばいいだろ」

268: 2013/09/16(月) 22:20:38 ID:Bbpa8xH2

ハンジ「えー?それはちょっと頼みにくいよー。一応上官だしさー」

リヴァイ「一応じゃねぇよ」

ミケ「なら諦めろ」

ハンジ「やーだよっ!」ナデ…

リヴァイ「お前……」ハァ

ミケ「起きるだろ」

ハンジ「起きないよ。ぐっすりだし……」ナデナデ

ノルヴィン『』クゥクゥ

ハンジ「それにねぇ、何か撫でられてると安心しない?あ、猫になってる時ね」

リヴァイ「……」

ミケ「ふむ……」

ハンジ「……私は安心したんだけどさ」

269: 2013/09/16(月) 22:26:42 ID:Bbpa8xH2

エルヴィン『』クゥクゥ

ハンジ「エルヴィンもお疲れだよねぇ。半日くらい私らに任せとけばいいんだよ、ねぇ?」

ミケ「そうだな」

リヴァイ「……まあな」

ハンジ「と言う訳で二人共撫でとけ」

リヴァイ「どういう訳だ」

ミケ「何故撫でさせたがるんだ」

ハンジ「んー、何か同士みたいな気がするから?」

リヴァイ「意味がわからねぇ」

270: 2013/09/16(月) 22:30:40 ID:Bbpa8xH2

ミケ「意味もなく上官の頭は撫でられんな」

ハンジ「じゃあ、背中」

リヴァイ「しつけぇな」

ハンジ「だってさー労った気がすんだよ。撫でるとさー。こう、お疲れー!!って感じで」

ミケ「だったら元に戻った時にマッサージでもしてやれ」

ハンジ「ああ!そうか!それは今度やろう。今は撫でれ!」

ミケ「……撫でないとずっと言い続けそうだな」ボソッ

リヴァイ「鬱陶しい野郎だな」ボソッ

ハンジ「なんだってー!?」

271: 2013/09/16(月) 22:35:53 ID:Bbpa8xH2

リヴァイ「静かにしろ。起きるだろうが」

ハンジ「おっと、ごめん!」チラッ

ノルヴィン『』クゥクゥ

ハンジ「……」ホッ

ハンジ「ほらっ撫でれ撫でれ」ボソッ

ミケ「はぁ……」ガタッ

リヴァイ「チッ……」ガタッ

272: 2013/09/16(月) 22:41:29 ID:Bbpa8xH2

ノルヴィン『』クゥクゥ

ミケ「すまんな、エルヴィン」ソッ

ノルヴィン『』クゥクゥ

ミケ「むぅ、良い毛並みだな」ナデナデ

ハンジ「でしょでしょ?」

ハンジ「はい、次はリヴァイね」

リヴァイ「……チッ」ソッ

273: 2013/09/16(月) 22:45:21 ID:Bbpa8xH2

ノルヴィン『』クゥクゥ…

リヴァイ「……」ナデナデ

ハンジ「どう?どう?」

リヴァイ「別にどうもねぇよ」ナデナデ

ハンジ「なんだよ、つまんないなぁ……あ」

リヴァイ「なんだ……っ」ギクッ!

274: 2013/09/16(月) 22:52:05 ID:Bbpa8xH2

ノルヴィン『……』ボー

リヴァイ「……」スッ

リヴァイ「エルヴィン……これはだな……」

ハンジ「~~~っ!!!!(声にならない笑い)」バンバンッ!!

ミケ「……(笑いを噛み頃す)」プルプル

リヴァイ「ミケ、てめぇ」ミケンニシワー

275: 2013/09/16(月) 23:00:23 ID:Bbpa8xH2

ノルヴィン『……』ボー

ハンジ「ヒーヒー……待って、エルヴィンまだ意識がはっきりしてないみたい」プフフ

リヴァイ「……エルヴィン?」

ノルヴィン『……?……ああ、リヴァイか』

リヴァイ「大丈夫か?」

ノルヴィン『ああ……。なんだか凄く気持ちよかった気がするよ……』ボー

リヴァイ「……」

ミケ「……」

ハンジ「ふふん」ドヤガオ

リヴァイ「やめろ、キメェ」イラッ

ハンジ「ちょっ!酷くね!?」

276: 2013/09/16(月) 23:05:33 ID:Bbpa8xH2

ノルヴィン『寝てしまっていたか……』ゴシゴシ

ミケ「寝ていて良いぞ。まだ解毒剤は出来ていないからな」

ノルヴィン『ううむ……』

ミケ「……根を詰めすぎるのは良くない。たまにはいいだろう?俺達に任せてくれても」

ノルヴィン『……そう……だな……』

ハンジ「おお!漸く承諾したね!はい、じゃあおやすみー!」キュッ

ノルヴィン『おい、ハンジ……』

リヴァイ「強制的に目を瞑らすんじゃねぇ!」ゲシッ

277: 2013/09/16(月) 23:10:59 ID:Bbpa8xH2

ハンジ「あだ!ちょっと蹴らないでよ!!足癖悪いなぁ!!」

リヴァイ「てめぇが悪ぃんだろうが」

ハンジ「蹴りはなくない?」

リヴァイ「なんだ拳が良かったか?」

ハンジ「そう言うことじゃないよっ!」

リヴァイ「そうか、削がれる方が良かったか」

ハンジ「殺る気まんまんじゃん!!」

ミケ「お前ら痴話喧嘩はやめろ」

ハンジ&リヴァイ「「痴話じゃねぇ!!」」

ミケ「息ぴったりじゃないか」

ノルヴィン『……』ジッ

278: 2013/09/16(月) 23:15:29 ID:Bbpa8xH2

リヴァイ「この変Oと一緒にすんじゃねぇよ」

ハンジ「変Oとは失敬な!!ミケだって大概変Oだろ!?」

ミケ「俺に振るな。第一俺のどこがだ」

リヴァイ「……自覚ねぇのかよ」

ハンジ「意味なく人の匂い嗅ぐとか変Oじゃん」

ミケ「初めだけだろ」

リヴァイ「……それで変Oじゃねぇと言い張るのか……変Oだな」

ミケ「……失敬な」

ノルヴィン『……』フッ

279: 2013/09/16(月) 23:22:24 ID:Bbpa8xH2

ハンジ「あなたの潔癖だってどうかと思うよ!」

リヴァイ「汚ねぇより綺麗な方がいいだろうが」

ミケ「それはそうだが、お前巨人の血をよく拭いてるよな」

ハンジ「そうそう!どうせ蒸発すんのにさっ!」

リヴァイ「……別にいいだろ。一刻も早く消してぇんだよ、汚ねぇクソ巨人の血を」

ハンジ「とにかくリヴァイも変O仲間だかんね!!」ビシィッ!

リヴァイ「何だその気持ち悪ぃ括りは。それに無理矢理仲間に入れんじゃねぇよ」

ミケ「……俺もそれは嫌だな」

280: 2013/09/16(月) 23:30:05 ID:Bbpa8xH2

ハンジ「えぇー!なんだよノれよ!いーじゃん!仲間だろぉ!!」

ミケ&リヴァイ「「それはどっちの意味でだ?」」

ハンジ「両方」

ミケ&リヴァイ「「お断りだ」」

ハンジ「なんだよ!じゃあ変人仲間だ!!」

ミケ&リヴァイ「「却下だ」」

ハンジ「なんでそんな息ぴったりなんだよっ!!」

ノルヴィン『……』フフッ

ノルヴィン(……いいな……いつまでもこういう光景が……続くと……いいの……だ……が……)トロン

ノルヴィン『』クゥ…

ハンジ「あんたら二人共嫌いだー!!エルヴィン!エルヴィンは私の味方だよね!」

リヴァイ「そんなわけ……」

ノルヴィン『』クゥクゥ

281: 2013/09/16(月) 23:34:25 ID:Bbpa8xH2

ミケ「……寝ているな」

リヴァイ「……あの騒がしい中よく寝れるな……」

ハンジ「それだけ疲れてんだろうね……」

ミケ「……」

リヴァイ「……」

ハンジ「……」

ミケ「……おとなしく仕事を片付けるか」カタンッ

リヴァイ「だな」カタンッ

ハンジ「そうだね」


ハンジ「……おやすみ、エルヴィン」

ノルヴィン『』クゥクゥ



.

282: 2013/09/16(月) 23:40:19 ID:Bbpa8xH2

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

―――
――



――コンコン

ハンジ「どーぞー」

モブリット「失礼致します」

リヴァイ「モブリットか」

ミケ「解毒剤が出来たのか?」

モブリット「は、はい」ビクッ

モブリット(リヴァイ兵長とミケ分隊長もいらしたのか……)

283: 2013/09/16(月) 23:47:09 ID:Bbpa8xH2

ノルヴィン『』クゥクゥ

モブリット「あ、寝ていらっしゃるんですか?」

ミケ「そろそろ起こさねばな」

ハンジ「気が引けるけどねー」

リヴァイ「おい、エルヴィン」ユサユサ

ノルヴィン『んん……』

ハンジ「おっはよー!エルヴィン」

ノルヴィン『……ああ、出来たのか』ノソッ

モブリット「ええ、ちょっと余分に頂きました。では我々は外に出ますか?」

284: 2013/09/16(月) 23:51:15 ID:Bbpa8xH2

ミケ「そうだな」

リヴァイ「服はそこにあるからな」

ハンジ「えーなんでー」

ミケ「……元に戻ったら真っ裸だぞ」

ハンジ「知ってるけど?」

モブリット「ならなんで……」

ハンジ「いーじゃん、皆残ってれば」ケラケラ

ノルヴィン『やめろ』

285: 2013/09/16(月) 23:54:14 ID:Bbpa8xH2

リヴァイ「全員残ってなんの観賞会だ。この変Oが」

ミケ「ど変Oだな」

モブリット「変Oですね」

ハンジ「冗談だろ!冗談に気まってんだろうが!何本気にしてんだよ!!」

ミケ「分かってるが、お前が言うと冗談に聞こえん」

リヴァイ「本気の可能性も大いにあるからな」

モブリット(本当に本気かと思った)

ハンジ「ひっどいなぁー!さすがに私でもそんなマネはしないよ!!」

モブリット「はいはい、さっさと部屋から出てくださいね」グイグイ

ハンジ「押すなよ!モブリット!」



.

286: 2013/09/16(月) 23:59:13 ID:Bbpa8xH2

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

―――
――



エルヴィン「うーん……」ノビー

ミケ「身体におかしな所はないか?」

エルヴィン「大丈夫だ。寧ろよく寝たお陰ですっきりしているよ」

ハンジ「それは何より!」

リヴァイ「残ってた書類は全部片付けた。あとは投資家達へのご機嫌伺いだけだ」

エルヴィン「そう言うな。あの方達のお陰で成り立っているんだ。それに我々に期待してくださってる方達なのだからな」

ハンジ「ま、そうだね!」

288: 2013/09/17(火) 00:06:39 ID:Vpnlb3wk

リヴァイ「……そうだ。結局用事は何だったんだ?」

エルヴィン「ん?ああ。たいした事ではないし、今日はお前がここに来ていたから呼んだだけだしな。また日を改めて話すよ」

モブリット「ハンジ分隊長、早く戻りましょう?仕事が残ってるんですから」

ハンジ「はいはい!そいじゃねー!!」

リヴァイ「もう用が無いなら俺も行く。じゃあな」

スタスタスタスタ


ミケ「俺達は投資家の所に行くか」

エルヴィン「そうだな」

ミケ「……少しは休めたか?」

エルヴィン「ん?さっきも言ったがすっきりしてる。だいぶ休めたよ」

ミケ「そうか……」

289: 2013/09/17(火) 00:13:52 ID:Vpnlb3wk

エルヴィン「しかし、本当におかしいな……確かに猫化薬は別にしておいた筈なのだが……」

ミケ「……」

ミケ「……ひとつ謝っておかねばならない事がある」

エルヴィン「なんだ?」

ミケ「猫化薬を移動させておいたのは俺だ」

エルヴィン「なっ」

ミケ「ハンジと少し話してな。最近どうも根を詰めすぎている気がするから、強制的にでも休ませる方法はないかと」

ミケ「思い付いた方法がこれだ」

エルヴィン「……私が栄養剤を飲む可能性もあっただろう?」

ミケ「いや、あの時置いてあった物は全て猫化薬だ」

エルヴィン「は?」

290: 2013/09/17(火) 00:19:01 ID:Vpnlb3wk

ミケ「正確には猫化薬以外は空の瓶だ」

エルヴィン「なるほど……」

ミケ「陶器の瓶だからな。中身が見えない。栄養剤はさっき元に戻しておいた」

ミケ「正直それでもバレるかもしれんとは思ったんだが……」

エルヴィン「見事に嵌められたな」

ミケ「それ程疲れていたと言うことだ。しかし今は休めと言っても聞かないだろう?」

エルヴィン「うーん……今は大変な時だしな……」

291: 2013/09/17(火) 00:24:17 ID:Vpnlb3wk

ミケ「お前が休む事を放棄してまで考え込むような作戦……何か覚悟せねばならん事がありそうだな」

エルヴィン「……どちらかと言えばそっちで気が削がれているのかもしれんな……」

エルヴィン「だが……やらねばならん」

ミケ「……俺達はお前を信じ、それに付き従う。どんな作戦であろうと“俺達”の作戦だ。お前一人のモノではない」

エルヴィン「……」

エルヴィン「……私は良い仲間に巡り会えたな」フッ

ミケ「当たり前だろう」スンッ

エルヴィン「ははっ!自分で言うな」



.

292: 2013/09/17(火) 00:29:59 ID:Vpnlb3wk

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


――夜――


エルヴィン「休ませてくれたとは言え今日はとんでもない日だったな……ん?」

エルヴィン「……」

*栄養剤の瓶幾つか*

エルヴィン「……栄養剤は戻したと言っていたが……」

エルヴィン「前より瓶が増えている……。それに猫化薬は戻していない……まだ幾つかあったはずだが……」

エルヴィン「……どれだ?」


.

293: 2013/09/17(火) 00:34:57 ID:Vpnlb3wk

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

―――
――



――旧調査兵団本部――


リヴァイ「……」ペラッ

リヴァイ「……」ズズズズ

リヴァイ「……」コト

リヴァイ「……」ペラッ

猫『本を読んでいる最中に悪いなリヴァイ。ちょっといいか?』ヒョコッ

リヴァイ「……」

リヴァイ「……」バサッ

猫『……本が落ちたぞ?』

294: 2013/09/17(火) 00:40:17 ID:Vpnlb3wk

リヴァイ「……何やってんだ……?エルヴィン」

ノルヴィン『様子を見にな』

リヴァイ「猫になってか?ここで猫になったのか?どうやって来たんだ?」

ノルヴィン『質問ばかりだな、リヴァイ』

リヴァイ「いいから答えやがれ!」

ノルヴィン『ハンジに連れてきてもらったんだが……』

リヴァイ「クソメガネの仕業か!」ガタッ

ノルヴィン『まてまて、リヴァイ。連れてきてもらっただけだ。猫化事態は事故だ』

リヴァイ「またか!?何やってんだてめぇは」

ノルヴィン『部屋にある栄養剤がいつの間にか増えててな。どれがどれだか分からなくなったので適当に飲んでみたんだ』

リヴァイ「……自分で実験すんじゃねぇよ。ハンジか、てめぇは」

295: 2013/09/17(火) 00:47:16 ID:Vpnlb3wk

ノルヴィン『で、まぁ今日は休みでな。君達が書類を先の方までやっていてくれたお陰で暇が出来たので来てみた訳だ』

リヴァイ「休めよ」

ノルヴィン『いいじゃないか、たまには。君達の様子も見たかったしな』

リヴァイ「普通に来い」

ノルヴィン『そのまま来ると普段の姿を見る事は出来ないだろう?畏まられてしまうし、それにせっかく猫になったのだからな』

リヴァイ「あいつらはまだ猫語が分かるぞ」

ノルヴィン『む、そうか。では彼等の前では喋らないようにするか』スタッ

リヴァイ「どこに行くんだ?」

ノルヴィン『城を見て回る。行くぞ、リヴァイ』スタスタ

リヴァイ「……一人で行けよ」



.

296: 2013/09/17(火) 00:53:13 ID:Vpnlb3wk

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


オルオ「おらっ!エレン!しっかり馬の手綱持ってろ!」

エレン「だから持ってるじゃないですか」

オルオ「油断が失敗をだな……」

エレン「何度も聞きましたよ……」

ペトラ「また空回ってる……」

エルド「面倒見はいいはずなんだがなぁ」

グンタ「リヴァイ兵長のマネしなけりゃいいんじゃねぇのか?」

ペトラ「いやぁ……それだけじゃ無理じゃないかなぁ」

297: 2013/09/17(火) 01:00:02 ID:Vpnlb3wk

オルオ「馬に乗る時はだな、こうやった方が……」

馬「ブヒヒヒン!」

オルオ「ぬぉ!暴れんじゃねぇ」

エレン「危ない!危ないですよ、オルオさん!」

エルド「……なんと言うか期待を裏切らない、と言えばいいのか?」

グンタ「馬に乗れば舌を噛むしな」

ペトラ「どっか抜けてんだよねぇ」

エルド「あれで俺らの中で討伐数がずば抜けてんだよな……」

グンタ「……あいつ格闘技術もすげぇぞ」

ペトラ「なんか色々納得いかないね」

エルド「まあ、頑張ってんのは知ってるけどな」

298: 2013/09/17(火) 01:06:21 ID:Vpnlb3wk

グンタ「なんやかんやエレンの近くにいるなあいつ」

ペトラ「兄弟いるからかなぁ?ほっとけないのかもね。エレンはいい迷惑かもしれないけど」

エルド「ペトラは本当、オルオの事になると厳しいな」ハハッ

ペトラ「なんか私のムカつくツボを知っているかのような行動とるからね、あいつ」

グンタ「空回ってるだけだから、たまには優しくしてやれよ」

ペトラ「えー?いいよ、あいつにはあれで」

グンタ「……可哀想な奴だな」

エルド「いや、これも愛情表現の一つなんじゃないか?」ヒソッ

グンタ「ならまだ救いがあるがな」ヒソッ

オルオ「お前ら!喋ってねぇで助けろ!!」

299: 2013/09/17(火) 01:13:06 ID:Vpnlb3wk

エレン「オ、オルオさん!」オロオロ

エルド「……馬の脇にしがみついてんのか……器用だな」

グンタ「言ってる場合か!おい!何やってんだ!!」ダッ

ペトラ「何やってんの!?危ない!!」ダッ



ノルヴィン『……いつもあんな感じか?』

リヴァイ「……まあ、あんな感じだな」

ノルヴィン『……そうか』

300: 2013/09/17(火) 01:22:05 ID:Vpnlb3wk



オルオ「ぜぇ、ぜぇ」

ペトラ「あんた、氏ぬ気!?」

グンタ「馬がおとなしくしていてくれたから良かったものの……」

エレン「どう、どう」

馬「ブルルル」

エルド「……あーまあ、オルオのせいばかりとも言えないかもな」

ペトラ「え?」

エルド「ほら、あぶみの所。破損してる」

グンタ「おお、本当だ」

オルオ「いきなりガクッときたからな……びっくりした」

301: 2013/09/17(火) 01:27:59 ID:Vpnlb3wk

エルド「うん……全て点検し直しておかないとな」

グンタ「壁外調査前に分かって良かったな」

オルオ「ふっ……俺が身体を張って調べた結果だな。おっと、礼はいらねぇぜ」

ペトラ「身体を張る必要は一切ないし、この馬あんたのでしょ!きちんと整備しなさいよ!本当に危ない!」

オルオ「ふっ、そんなに俺が心配かペトラ?だが俺の女房を気取るにはまだ必要な手順をk……」ペトラ「氏ね」ガスッ

オルオ「ぐはっ!」

グンタ「見事な回し蹴りだ」

エルド「氏ねは言い過ぎだぞーペトラ」

エレン「あははは」

ペトラ「!? リヴァイ兵長!」

305: 2013/09/17(火) 23:22:19 ID:Vpnlb3wk

リヴァイ班エレン「「「「兵長!」」」」ザッ

ペトラ(へ、兵長に今の見られた!?)

リヴァイ「敬礼はいい。それよりハンジを見なかったか?」

エルド「先程まで一緒だったんですが……」

グンタ「兵長の所に行くと行って向かわれました」

リヴァイ「すれ違いか……」

ペトラ「ところで兵長、その足下にいる猫は……?」

ノルヴィン『……』

リヴァイ「……ハンジが連れてきた」

エレン「まさか……元は人……ですか?」

306: 2013/09/17(火) 23:26:45 ID:Vpnlb3wk

エルド「ま、まさか……団……」

リヴァイ「ただの猫だ」

グンタ「え、でもこの金のハチワレ……」

リヴァイ「ハンジが面白がって連れてきたんだ。俺も騙されそうになった」

ペトラ「あーなるほど。団長っぽい猫を連れてきたんですね……私達を騙すために」

オルオ「ただの猫にペコペコする俺らを見たかったとかか?暇なのか?あの人は……」

エレン「長毛種ですかぁ。オルオさんと同じですね」

リヴァイ「待て、エレン。撫でるな」

エレン「え?」ピタッ

ノルヴィン(即座に撫でにくるとは…………)

307: 2013/09/17(火) 23:31:25 ID:Vpnlb3wk

リヴァイ「そいつはかなりの人見知りでな。撫でたりすると大暴れする」

エレン「そうなんですか……」

ペトラ「猫ひっかき病とか怖いからね。今回は諦めようね、エレン」

エレン「そうですね……」

エルド「ほら!エレン!ここに野良猫がいるぞ!触れ触れ」

グンタ「この辺りの猫は人懐っこいからな」

オルオ「ちっガキはこれだからな」ポスッ

エレン「あ、仔猫だ!」

オルオ「お前らあんまり甘やかすんじゃねぇぞ」

エルド「お前が一番甘やかしてるだろうが」

オルオ「甘やかしてねぇ」

308: 2013/09/17(火) 23:34:04 ID:Vpnlb3wk

グンタ「仔猫を持ってきておいてか?」

オルオ「そ、そのクソ猫は俺の足下にじゃれついて鬱陶しかったのと、落ち込んだガキはウゼェからだ!」

ペトラ「苦しい言い訳」

オルオ「ちっ、うるせぇな……」

ペトラ「ふんっ!」ドカッ

オルオ「ぐえっ!」ドサッ

ペトラ「本っ当、ムカつくツボつく!!」

グンタ「今度は肘で腹か」

エルド「落ち着けペトラ。兵長の前だぞ」

ペトラ「Σはっ!!」

309: 2013/09/17(火) 23:38:08 ID:Vpnlb3wk

エレン「兵長。ハンジさんを探してらしたんですよね?今頃兵長のお部屋にいるかもしれませんよ?」ナデナデ

仔猫「ゴロゴロ」

リヴァイ「……そうだな」チラッ

ノルヴィン(うむ、もういいだろう)コクン

エルド「……」

リヴァイ「じゃあな、馬の整備を頼むぞ」

リヴァイ班エレン「「「「「はい!兵長!」」」」」

ノルヴィン『……』フフ

スタスタスタ

310: 2013/09/17(火) 23:41:27 ID:Vpnlb3wk

ペトラ「あぁぁ!!兵長に見ーらーれーたぁー!!」

グンタ「まあ、兵長は知ってると思うぞ」

ペトラ「そうだとしてもやだよぅ!もう!オルオのバカ!!」

オルオ「俺のせいじゃねぇだろ!?兵長の前で殴られた上に悪態つかれんのかよっ!」

エレン「あははは」

オルオ「お前は笑ってんじゃねぇ!」

エルド(……やっぱり団長だよな?あの猫。……黙っておいた方がいいか……)



.

311: 2013/09/17(火) 23:46:17 ID:Vpnlb3wk

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


ノルヴィン『……皆、上手くやってるみたいだな』

リヴァイ「まぁな」

ノルヴィン『調査兵団預かりになったがなかなか様子を見ることも出来なかったからな。安心した』

リヴァイ「……そんな事の為に来たのか?」

ノルヴィン『いけないか?』

リヴァイ「俺に聞くだけで済む話だろうが」

ノルヴィン『前にそれも聞こうと思ったんだがバタバタしてしまったし、今日は暇が出来たからな』

リヴァイ「だから暇が出来たんなら休め」

ノルヴィン『これでも私にとっては立派な休みなんだがな。――と、部屋に着いたぞ』

ガチャ

312: 2013/09/17(火) 23:51:42 ID:Vpnlb3wk

ハンジ「」スゥスゥ

リヴァイ「……」

ノルヴィン『……』

リヴァイ「人のベッドで寝てんじゃねぇよ」

ノルヴィン『……ちょっとの間だったんだが』

ハンジ「」スゥスゥ

リヴァイ「起きろ、ハンジ」ユサユサ

ハンジ「んん……あれ?寝てた」ゴシゴシ

リヴァイ「人の所で寝るんじゃねぇ」

ハンジ「いやぁ、エルヴィンがリヴァイの所に先に説明に行くって言ってたから、時間ずらして来てみたんだけどいないしさ」

314: 2013/09/17(火) 23:56:22 ID:Vpnlb3wk

ハンジ「どうせすぐ戻るだろうと思って本読みながら待ってたらなんか寝ちゃった」アハハ

ノルヴィン『……疲れているんじゃないか?すまないな、連れてきてもらって』

ハンジ「あはは!違うよ!別に疲れてなんかいないし、こんな面白そうな事に付いていかないわけないじゃない!」

リヴァイ「……」

ハンジ「あ!もしかしてリヴァイ班に会った?」

ノルヴィン『ああ』

ハンジ「エルヴィンって事話した?」

リヴァイ「言うわけねぇだろ。ただの猫でハンジのいたずらだと言っておいた」

ハンジ「えぇぇー!ちょっとくらいビビるリヴァイ班見たかったのにぃー」

ノルヴィン『一瞬慌ててたけどな』

ハンジ「くっそぅ。見たかったー」

315: 2013/09/18(水) 00:02:23 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「……お前らは何しに来たんだ」

ノルヴィン『言っただろう。君らの様子を見に来たんだ』

リヴァイ「ならもういいだろ、帰れ」

ハンジ「冷たいなぁ。昼食くらい一緒にとったっていいじゃん」

リヴァイ「……エルヴィンはどうするつもりだ」

ノルヴィン『私はあっちに戻ってから食べるよ。遅い朝食だったから大丈夫だ』

リヴァイ「食ったらすぐ帰るんだな?」

316: 2013/09/18(水) 00:07:05 ID:P7TCkuPQ

ハンジ「もっといたいけどエルヴィン放置するわけにはいかないからね」

リヴァイ「そうか、ならすぐ昼食にしよう」

ハンジ「そんなに早く追い返したいのかよっ!」

リヴァイ「お前がいると何かしでかしそうなんでな」

ノルヴィン『まあ、確かに』

ハンジ「このやろう、人に連れてきてもらっておきながらっ!」



.

317: 2013/09/18(水) 00:12:24 ID:P7TCkuPQ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


ペトラ「今日はハンジ分隊長も一緒に昼食とっていかれるんですね」

ハンジ「うん。今日の当番がペトラとかラッキーだわ!あなたの料理おいしいからね!」

ペトラ「えへへ、ありがとうございます」

ノルヴィン『……』ジッ

グンタ「あの猫、おとなしいですね」

リヴァイ「……まあな」

エレン「棚の上からずっと見てますけど……」

オルオ「人の手の届かない所にいやがんな」

エルド「……人に触られたくないんだろ」

ハンジ「気にしない気にしない。それより食べようぜぇー」

318: 2013/09/18(水) 00:16:12 ID:P7TCkuPQ

ペトラ「はい、兵長。お茶です」

リヴァイ「ん」

ペトラ「はい、ハンジさん」

ハンジ「ありがとー、ペトラ」

ペトラ「はい、みんな」

エルド「お、サンキュ」

グンタ「悪いな」

エレン「ありがとうございます」

オルオ「おい、俺のは?」

ペトラ「あれ?いるの?」

オルオ「おいっ!」

ペトラ「冗談だよ、はい」

オルオ「何なんだ」

319: 2013/09/18(水) 00:20:27 ID:P7TCkuPQ

エルド「食事時にじゃれるなよ」

ペトラ「じゃれてないよ!」

オルオ「うむ、食事時にじゃれるのはよくないな。後でな」

ペトラ「……ねぇ、エルド。こいつ根こそぎ削いでもいい?」

エルド「やめろ。じゃれるとか言って悪かった」

リヴァイ「……さっさっと座れ」

ペトラ「す、すみません。兵長」

オルオ「すみませんでした!」

エルド「申し訳ありません」

ノルヴィン『……』シッポファサファサ

320: 2013/09/18(水) 00:24:10 ID:P7TCkuPQ

ハンジ「まぁ、いいじゃん。楽しく食事しよう」

リヴァイ「暴れると埃が舞う」

ハンジ「細かいなぁー。そんなんじゃモテないよ?」

リヴァイ「……モテてどうすんだ」

ハンジ「えーそりゃ!……どうすんだろうね?遊び相手?」

グンタ「ごふっ!」

ペトラ「ぶふっ!」

エルド「……」ゴクンッフゥ…

オルオ「ぐっ……」

オルオ(おっしゃ!耐えた!!)

エレン「?」

321: 2013/09/18(水) 00:31:01 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「遊ぶ暇なんざねぇよ」

ハンジ「無いよねぇ。とは言えモテないのも寂しくね?」

リヴァイ「ねぇよ」

ハンジ「まぁ、リヴァイは昔ブイブイ言わせてたみたいだからそん時に遊び倒しt……」リヴァイ「黙れクソメガネ。削がれてぇのか」

グンタ「……やっぱり昔遊んでたのか……?」ヒソッ

エルド「元ゴロツキって噂があるからな……それが本当ならそうであってもおかしくないよな」ヒソッ

ペトラ(聞きたくない聞きたくない)ブンブン

オルオ(次の休みに都にでも……いやいや俺にはペトラが……)

エレン「……友人と遊ぶくらいの暇も無いんですか?」

ハンジ「!?」

リヴァイ「……」

リヴァイ班「「「「……」」」」

322: 2013/09/18(水) 00:35:22 ID:P7TCkuPQ

エレン「今は俺も友人にそう簡単には会えませんが……あ!俺のせいですよね……すみません」

グンタ「マジか」

エルド「頭に浮かばなかったんだろうな」

ペトラ「なんか自分が汚れてる気がしたよ」

オルオ「まだガキか……」

ペトラ「オルオ、後でぶっ倒す」

エレン「……?なんか変な事言いましたか?」

リヴァイ「……別に何も変な事は言ってねぇよ」

ハンジ「あひゃひゃひゃ!なんか凄い申し訳ない気分になったよ。ごめんごめん、昼間っからおかしな方向に行くとこだった」

リヴァイ「少しは自重しろ」

エレン「?」

323: 2013/09/18(水) 00:40:15 ID:P7TCkuPQ

エルド「ハ、ハンジ分隊長、この後はどうされるんですか?」

ハンジ「帰るよー。猫も連れて帰んなきゃね」

ノルヴィン『……』ジッ

グンタ「……なんか凄い見られてるな……」

エルド「……警戒してるのかもな」

ペトラ「もふもふしてて触り心地良さそうなのになぁ」ジッ

エレン「ですよねぇ」ジッ

ノルヴィン(……なんだかキラキラした目で見られてるな……)ツゥー

324: 2013/09/18(水) 00:46:15 ID:P7TCkuPQ

エルド「やめとけ、そんな目であの猫を見るな」

ペトラエレン「「?」」

エルド「あー……人嫌いなんだ、見てるだけでも襲って来るかもしれないからな」

ハンジ「……」

リヴァイ「……そうだな」

グンタ「……やっぱり……」ボソッ

エルド「黙っとこうぜ……」ヒソッ

ハンジ(ありゃりゃ。……二人にはバレたね。まあいいか)

325: 2013/09/18(水) 00:50:22 ID:P7TCkuPQ

ハンジ「ところでさ、エレン」

エレン「はい?」

ハンジ「リヴァイと一緒で平気?怖くない?」

グンタ「ごふっ!」

ペトラ「ぶふっ!」

エルド「がはっ!」

オルオ「ぶーっ!!ごほごほっ!!」

ノルヴィン(直球だな)ファサ

エレン「は?」

リヴァイ「……」

326: 2013/09/18(水) 00:56:16 ID:P7TCkuPQ

ハンジ「いやさ、審議終わった後ちょっと怯えてたでしょ?」

エレン「え、いや、あの……」オロオロ

エルド「ごほごほ!普通、ごほっ、本人がいる前で聞きますか?」

ハンジ「まあ、あの時理解はしてるって言ってたし」

ハンジ「あれから結構経ったじゃない?今はどうなのかなって。実は寝首掻いてやるとか思ってたりして」ケラケラ

エレン「そんなこと思っていませんよ!!思うわけないじゃないですか!」

ハンジ「そいじゃ平気なんだ?」

エレン「勿論!平気ですよ!あの時の事は俺の為だったと分かってますし、あれがなければ俺は今ここにいませんから……」

エレン「意外と優しいと知る事も出来ましたし、それに兵長は俺の憧れで――あ」

327: 2013/09/18(水) 01:01:00 ID:P7TCkuPQ

ハンジ「ほうほう」ニヤニヤ

ノルヴィン(意外と……か)

エルド「あー……言っちゃったな」ヒソッ

グンタ「本人の前で言っちゃったな」ヒソッ

エレン「いや、あの、その……///」

ペトラ「へぇーそうなんだねぇ」ニコニコ

エレン「ああ……うぅ///」

エルド「……まあ、調査兵団に入って人類最強に憧れないって奴も少ないよな」

グンタ「そうだよな」ウンウン

オルオ「それは全くその通りだが、俺の方が先だからな!!」

エルド「何を競ってんだ」

328: 2013/09/18(水) 01:04:34 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「…………」

ノルヴィン(リヴァイ……居心地悪そうだな)クスッ

リヴァイ「……」ジロッ

ノルヴィン(おっと)

エレン「――うああ///!でも、その!エルヴィン団長も!調査兵団をまとめあげていらして凄い方だと思いますし!」

リヴァイ「……」チラッ

ノルヴィン『……』ファサ

リヴァイ(……チッ、落ち着いてやがる)

グンタ「……落ち着くんだ、エレン」

329: 2013/09/18(水) 01:10:03 ID:P7TCkuPQ

エレン「ハ、ハンジさんだって巨人の研究されてて凄い方ですし!!」アワアワ

ハンジ「あははー!ありがとーエレン」

リヴァイ「……」

ノルヴィン『……』

ペトラ「エ、エレン、落ち着いて!」

エレン「そ、それに皆さんも!リヴァイ兵長に直に選ばれた精鋭ですし!!」アワアワ

オルオ「うむ、その通りだ」フンゾリ

ペトラ「オルオは黙れ」

エルド「うーん……むず痒い」

330: 2013/09/18(水) 01:15:25 ID:P7TCkuPQ

エレン「ただ、その!俺は巨人共をこの手で駆逐したくて!だから!リヴァイ兵長みたいに強くなりたくて!!それで!」パニック

グンタ「――エレン、いいから落ち着け」ポンッ

エレン「Σはっ!」


シーーン


エレン「……あ」///

エレン「あ゙あ゙あ゙ーー!!!」ガンッ!

ペトラ「ちょっ!今、机に思いっきり頭打ち付けたけど!?」

エレン「あああぁぁぁぁ!!」ガシガシ

ペトラ「エレンが壊れた!!?」

オルオ「勢いよく頭を掻きむしってやがる……」

ハンジ「ぶひゃひゃひゃひゃ!!あっはっはっは!!」バンバン!

リヴァイ「……」

331: 2013/09/18(水) 01:19:19 ID:P7TCkuPQ

エルド「気持ちはわかる。気持ちはわかるぞ、エレン」ポンッ

グンタ「俺もわかるぞ。だから落ち着け」ポンッ

エレン「///……もう逸そ誰か削いでください……」シクシク

オルオ「羞恥で生きる事を放棄すんじゃねぇ」

ペトラ「そうそう、オルオなんて羞恥の塊なのに生きてるんだから」ポンポン

オルオ「どういう意味だっ!」

ノルヴィン『……』フフ

332: 2013/09/18(水) 01:25:16 ID:P7TCkuPQ

ハンジ「あはは……。しかし、憧れてる人に思いっきり蹴られたんだね……エレン。可哀想に」

リヴァイ「……」

ハンジ「しかも手加減なしだし……」

リヴァイ「……」

ハンジ「歯は折られるし……」

リヴァイ「……」

ハンジ「膝蹴りだし……」

リヴァイ「……」

ハンジ「更には踏みつけられるし……」

リヴァイ「何が言いてぇんだ」

ハンジ「別にぃ。リヴァイの悪事を連ねただけだよ」ケラケラ

リヴァイ班((((そこまでやられてたのか……))))

333: 2013/09/18(水) 01:29:35 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「悪事じゃねぇし、多少の手加減くらいはした」

ハンジ「多少か」

リヴァイ「当たり前だ。本気でやっているように見せなきゃならんし、ズタボロにする必要があったしな」

エレン「……」

リヴァイ「……もうちょっと本気でやっても良かったかもな。元に戻るのなら」チラッ

エレン「じ、冗談ですよね」ビクッ

リヴァイ「冗談だ」ズズズズ

エレン「……」ホッ

ハンジ「冗談が怖ぇよ!」

エレン(あれで本気じゃない……本気でやられてたらここにはいなかったかもしれない……)ゾッ

ノルヴィン(……照れ隠しにしては言い過ぎだぞ。リヴァイ)



.

334: 2013/09/18(水) 01:38:07 ID:P7TCkuPQ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

―――
――



ドカカッ!ドカカッ!


ハンジ「猫乗せて馬走らせるのってちょっと怖いねぇ。落ちないでね、エルヴィン」

ノルヴィン『うむ』

ハンジ「……今日の目的はリヴァイとエレンの関係観察ですか?エルヴィン団長殿」

ノルヴィン『妙に畏まるな、ムズムズする』

ハンジ「あはは!で、どうなの?」

ノルヴィン『まあ、そんな所だ。君が言っていたようにエレンはちょっと怯えていたからな』

335: 2013/09/18(水) 01:42:15 ID:P7TCkuPQ

ノルヴィン『大丈夫だろうとは思っていたが、直接確認したかったしな』

ハンジ「その為にわざわざ猫になったの?猫化薬かそうでないかくらい分かってたでしょ?」

ノルヴィン『まあ……な』

ハンジ「やっぱりエルヴィンも変人仲間だよねぇ」

ノルヴィン『は?』

ハンジ「何でもない」

336: 2013/09/18(水) 01:47:03 ID:P7TCkuPQ

ノルヴィン『……ちゃんと皆ともうまくいってるようだったな』

ハンジ「そうだねぇ。リヴァイ班は良い子達ばかりだよ。リヴァイは見る目あるね!」

ノルヴィン『そうだな。』

ノルヴィン『……リヴァイも馴染んでいたな、協調性には少し心配があったが安心した』

ハンジ「あはは!過保護だなぁ」

ノルヴィン『む、そうか?』

337: 2013/09/18(水) 01:52:12 ID:P7TCkuPQ

ノルヴィン『……今日は連れてきてもらって助かった』

ハンジ「あはは、気にしないでよ。どうせリヴァイに借りた本、返しに行かなきゃいけなかったし」

ハンジ「何よりこんな面白い事をハズすわけにはいかないねっ!」キラッ+

ノルヴィン『……ハンジ』

ハンジ「んー?」

ノルヴィン『大丈夫か?』

ハンジ「え?何が?私は元気だよ?」

ノルヴィン『……そうか』

ハンジ「あ!もしかして寝ちゃってた事気にしてんの?なんとなく心地よかったら寝ちゃうことってあんじゃん!」

ノルヴィン『……まあ、そうだな』

ハンジ「そうだよ」アハハ

ノルヴィン『……』

338: 2013/09/18(水) 01:56:01 ID:P7TCkuPQ

ハンジ「ところでさ、昨日はどうだった?投資家さん達」

ノルヴィン『ん?ああ……』

ノルヴィン(……話は通った。追加の出資は決まったが……)

ノルヴィン(兵器自体は前のめりで作らせていたから間に合う)

ノルヴィン(しかしかなりの無理を通した。もし失敗すれば……)

ノルヴィン『……』

ハンジ「エルヴィン?」

ノルヴィン『ああ、すまない。詳細は明日の会議で話すよ』

ハンジ「そう?」

339: 2013/09/18(水) 01:59:24 ID:P7TCkuPQ

ノルヴィン『明日は重要な会議になる。遅れるなよ、ハンジ』

ハンジ「ええ!会議に遅れた事なんか……なんか……」

ノルヴィン『……巨人についての文献を読みあさって遅れた事があったな』

ハンジ「……そ、そんなことあったっけー?」アハハ

ノルヴィン『……明日はリヴァイと一緒に来い』

ハンジ「……えー」

ノルヴィン『いいな?』

ハンジ「はーい……」



.

340: 2013/09/18(水) 02:11:23 ID:P7TCkuPQ
=========
中途半端な感じで猫エルヴィンおしまいwwいや、ごめ……。繋がってはいるので。

――ここからはリヴァハンのターン!ww
今回、前回、前々回の話が説明も無しに組み込まれてたりして不親切っ!多分なんかあったんだなーと思ってください……。スマソ。


>>313
しつこいようだけど言う。和んで頂けたようで嬉しいです。ありがとうございます!


てなわけで投下

341: 2013/09/18(水) 02:14:58 ID:P7TCkuPQ

【ハンジ「報いを受ける日」】


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

――調査兵団本部:104期猫化当日――


リヴァイ「……モブリット」

モブリット「あ、リヴァイ兵長、おはようございます。今日は会議でしたね」

リヴァイ「ああ。ちょっといいか?聞きたい事がある」

モブリット「なんですか?」

リヴァイ「お前もハンジに猫にされたらしいな」

モブリット「ああ!そうなんですよ!!栄養剤と言われたんですけど、怪しんで飲むのを躊躇してたら無理矢理飲まされました……」

リヴァイ「そうか」

342: 2013/09/18(水) 02:18:23 ID:P7TCkuPQ

モブリット「あれ?もって事はリヴァイ兵長も……?」

リヴァイ「……まあな」

モブリット「エレンとリヴァイ班だけじゃなかったんですね……ほぼ全員猫にしたんじゃないですか?あの人」

リヴァイ「かもな」

モブリット「まあ、猫になってる間、変わりに仕事してくださいましたから団長には言わなかったんですけどね」

リヴァイ「……」

モブリット「言っておけば良かったですね。そうしたら被害が少なかったかも知れませんし」

リヴァイ「同じだ。結局はやるだろ、あいつは」

モブリット「……確かに」

343: 2013/09/18(水) 02:22:29 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「そろそろ待機室に戻る」

モブリット「あ、はい。……お聞きしたいことってこの事だったんですか?」

リヴァイ「……被害状況を知りたくてな。場合によっては報いを受けてもらわねぇとな」

モブリット「あはは……程々にしてあげてくださいね」

リヴァイ「ああ、じゃあな」

モブリット「はい!また会議で」

リヴァイ「……」スタスタ

モブリット「……」



.

344: 2013/09/18(水) 02:28:15 ID:P7TCkuPQ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

――待機室――


ペトラ「はい、兵長。お茶です」コトッ

リヴァイ「ん」ズズズ

リヴァイ(今日は皆が集まるから聞き出しやすいか……?)

ハンジ「みーんーなー!!!」

バッターン!!!

リヴァイ「うるせぇ」

ハンジ「ちょ!一大事一大事!!早く来てくんない!?」ゼェゼェ

ペトラ「ど、どうしたんですか?」

ハンジ「後で話すよ!!とにかく早く来て!!」


――この後104期の猫化が判明し、リヴァイ・ハンジは会議の為離脱する事となった。

.

345: 2013/09/18(水) 02:31:05 ID:P7TCkuPQ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


タタタタタタ!

医療班員「ハァ……調査……兵団所属、ハンジ・ゾエ分隊長……でありますか?」ゼェゼェ

ハンジ「医療班?まさかもう解毒剤出来たとか?」

医療班員「い、いえ。その……」ゴソッ

ハンジ「!」

リヴァイ「!」

シャムアニ『……』

ハンジ「また仔猫?」

リヴァイ「そいつも元人間か?」

医療班員「はい……実は」

346: 2013/09/18(水) 02:35:46 ID:P7TCkuPQ

カクカクシカジカエゾシカ

ハンジ「ありゃりゃー。じゃあ、この子もリヴァイ班に見ててもらおうか」

ハンジ「そいじゃ、連れてくよ」

医療班員「どこか教えてくだされば行きますよ?」

ハンジ「あなた達は解毒剤作りに集中して。急がなきゃいけないでしょ?」

医療班員「あ、はい!では……申し訳ありませんが宜しくお願い致します」ペコッ

ハンジ「任せとけ」グッ

医療班員「失礼致します」

スタスタスタ……

347: 2013/09/18(水) 02:39:58 ID:P7TCkuPQ

ハンジ「リヴァイ、ちょっとここで待ってて。ひとっ走り行ってくる」

リヴァイ「……先に行くぞ」

ハンジ「ダメだって!リヴァイと一緒に来いって言われてんだよ」

リヴァイ「何でだ」

ハンジ「何ででも!しかもちょっと遅れる可能性が出てきたから尚更待ってて!」

リヴァイ「?」

リヴァイ(いや待てよ……ここにいれば来る連中を捕まえ易いか)

リヴァイ「……わかった」

ハンジ「よし!そいじゃ行ってくるー!!」

タタタタタ……

リヴァイ「……」

348: 2013/09/18(水) 02:43:24 ID:P7TCkuPQ

ナナバ「あれ?ここで何してるの?リヴァイ」

リヴァイ「ちょっとな。……ナナバ」

ナナバ「何?」

リヴァイ「お前、ハンジに猫にされたらしいな?」

ナナバ「……知ってたか」

リヴァイ「ハンジが口を滑らしたからな」

ナナバ「あのバカ!」

リヴァイ「どうやって飲まされたんだ?」

ナナバ「いきなりお茶しようとか言うから付き合ったら、お茶に混ぜられてた。高級茶葉だよーとか言って」

ナナバ「結構大変だったよ。訪ねて来た兵士に撫でられたり……それ見てハンジは爆笑してるし」

349: 2013/09/18(水) 02:48:00 ID:P7TCkuPQ

ナナバ「まあ、その後、解毒剤が出来るまで私の仕事してくれたから許したけどね」

リヴァイ「……」

ナナバ「なんでこんなこと聞いてるの?」

リヴァイ「……エルヴィンに把握しておけと言われた」

ナナバ「ふぅん?」

リヴァイ「後で叱られるんじゃねぇか?」

ナナバ「じゃあ、仕事手伝ってくれた事強調しといて。本当に助かったから」

リヴァイ「……ああ」

350: 2013/09/18(水) 02:52:18 ID:P7TCkuPQ

ナナバ「じゃ、先に行ってるね」スタスタ

リヴァイ「……引き留めて悪かったな」

ナナバ「別に構わないよ」フリフリ

リヴァイ「……」

リヴァイ「!……ゲルガー」

ゲルガー「?」



.

351: 2013/09/18(水) 02:56:32 ID:P7TCkuPQ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

―――
――



リヴァイ「……粗方聞いたな……」

リヴァイ(猫にされたほぼ全員が仕事を手伝ってもらってやがった……それ以外の奴にも何かと世話を焼いてたみてぇだな……)

ラシャド「リヴァイ兵長、おはようございます」

リヴァイ「ラシャド」

ラシャド「はい?」

リヴァイ「お前猫にされたよな?」

ラシャド「え?何故知って……」シマッタ!

リヴァイ「? 口止めでもされてたか?」

ラシャド「あ、いえ。寧ろ黙っていて欲しいとお願いしたんです」

352: 2013/09/18(水) 03:01:39 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「何故だ?」

ラシャド「え?詳しく知っておられた訳ではなかったんですか?」

リヴァイ「猫になった事しか知らん」

ラシャド「そ、そうなんですか……」

リヴァイ「何故だ?」

ラシャド「あー……その、かなり落ち込んでいた時で……」

ラシャド「ちょっと仕事でやらかしてしまって……それも新兵がやるような失敗を……」

ラシャド「そんな時にいきなり猫にされて……ハンジ分隊長に‘それなら猫のまま思う存分暴れてきたら?スッキリするよ’と言われて」

353: 2013/09/18(水) 03:07:19 ID:P7TCkuPQ

ラシャド「……思う存分暴れて来たわけです。人目気にせず叫んだり走ったり……どうせ猫なんで周りは何言ってるかわからないですし」

ラシャド「でもそれで本当にスッキリしてすぐ立ち直れたんです」

ラシャド「ハンジ分隊長には感謝していますし、誰かに知られたい内容でもないので黙っていて欲しいと望んだんです」

リヴァイ「そうか……話をさせて悪かったな」

ラシャド「あはは。いえ……。ところで何故この事を聞いたんですか?」

リヴァイ「ちょっとな。お前……ハンジの仕事を手伝えと言ったら手伝うか?」

ラシャド「え?ええ、勿論。出来る事ならなんでも」

リヴァイ「そうか。……暫くこの事は黙ってろ」

ラシャド「はい」

354: 2013/09/18(水) 03:12:34 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「……後で協力してもらうが構わねぇか?」

ラシャド「ええ、構いませんが」

リヴァイ「助かる。引き留めて悪かったな」

ラシャド「いえ、ではこれで……」

リヴァイ「ああ」

リヴァイ(……人の仕事を奪ったり励ましたり……忙しい奴だな……)

リヴァイ「……」


――タタタタタタ!


ハンジ「ごめん!リヴァイ、お待たせ!!」

リヴァイ「……戻ったか」スッ



.

355: 2013/09/18(水) 03:19:02 ID:P7TCkuPQ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

―――
――



――あくる日:エルヴィン自室――


エルヴィン「うーん……」カリカリ

コンコン

エルヴィン「ん?誰だ?」

モブリット「モブリットです」

エルヴィン「ああ、入っていいぞ」

ガチャッ

モブリット「失礼致します」

356: 2013/09/18(水) 03:23:47 ID:P7TCkuPQ

エルヴィン「どうした?モブリット」

モブリット「朝から申し訳ありません。少しご相談が……」

エルヴィン「なんだ?」

モブリット「あの……ハンジ分隊長なんですが……」

コンコン

エルヴィン「また誰か来たな……」

ガチャッ

357: 2013/09/18(水) 03:27:03 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「……入るぞ」

エルヴィン「リヴァイ?朝からどうした」

リヴァイ「話が……モブリット?」

モブリット「おはようございます、リヴァイ兵長」

リヴァイ「……後にした方がいいか?」

モブリット「あ!出来ればリヴァイ兵長にも聞いていただきたいです。……きっと分かっている事とは思いますが」

リヴァイ「?」

エルヴィン「ハンジの事だそうだ」

リヴァイ「……あのメガネがどうした?」

358: 2013/09/18(水) 03:31:26 ID:P7TCkuPQ

モブリット「……ここのところ様子がおかしくて……」

リヴァイ「……いつもだろ」

エルヴィン「更に変なんだろう」

モブリット「そうなんです。何をしているのか、最近手が少しでも空いたり、自分の仕事が終わるとすぐ姿を消すんです」

モブリット「いつもなら終わった後も巨人の研究書を読み耽ったり、その場で寝てしまったりしているんですが……」

モブリット「それに……元気なように見せて、一人でいる時は凄く疲れたような顔をしているんです」

モブリット「聞いても元気だとしか言ってくれません……」

362: 2013/09/18(水) 20:21:19 ID:P7TCkuPQ

モブリット「……ソニーとビーンが氏んでからテンションもいつもより低めですし……」

モブリット「恐らくそれが原因なのでしょうが、どうにか休ませる事は出来ないでしょうか?」

エルヴィン「うむ……私も少し変だとは思っていた。エレンが巨人の研究をしていて凄いと称した時にも食い付かなかったしな……」

モブリット「ええ!?それは変ですよ!そんな事言われたら……」

モブリット「‘何々?巨人の研究に興味あるの?何なら私の研究室に来る?初めから全部話すよ?’」ニター

モブリット「……とか言って詰め寄りそうなものなのに!!」

リヴァイ「……今、似てたな」

エルヴィン「近くにいると似るものだ」

リヴァイ「ぞっとしねぇな」

363: 2013/09/18(水) 20:25:31 ID:P7TCkuPQ

モブリット「何とかならないでしょうか……?普通に休んでほしいと言ってもはぐらかされそうな気がしますし……」

エルヴィン「そうだな……彼女が万全でないのは困るしな。考えておこう」

リヴァイ「こっちも少し気にかけておく」

モブリット「ありがとうございます!」

モブリット「では仕事に戻ります。朝から申し訳ありませんでした。失礼致します」


――バタンッ


リヴァイ「……良い部下を持ってるな」

エルヴィン「そうだな」

364: 2013/09/18(水) 20:32:06 ID:P7TCkuPQ

エルヴィン「お前の話はなんだ?」

リヴァイ「……モブリットと同じだ」

エルヴィン「まあ、そんな気はしていた」

リヴァイ「それから前に俺を呼び出した時の話を聞きに来た」

エルヴィン「ああ……お前達の様子を知りたかったのと……後はモブリットと同じだな」

リヴァイ「お前もか」

エルヴィン「明らかに最近おかしいしな。やたらうろちょろしているし……それに悪戯にしては猫にされた人間が多過ぎる」

リヴァイ「……仕事を全て自分が背負い込んでるらしい」

エルヴィン「……なるほど。……私の猫化もハンジが関わっていたようだしな」

365: 2013/09/18(水) 20:37:42 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「……猫化薬はまだあるんだろう?」

エルヴィン「ああ」

リヴァイ「……栄養剤との見分けは付いたのか?」

エルヴィン「一度飲めば匂いで分かる。別けてあるよ」カチャカチャ

リヴァイ「そうか、それを使って――」

リヴァイ「……ちょっと待て。なら何故二回も猫になった?」

エルヴィン「……」

366: 2013/09/18(水) 20:42:48 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「事故じゃねぇのかよ」

エルヴィン「細かい事は良いじゃないか。ほらっ、猫化薬だ」

リヴァイ「細かくねぇよ」

エルヴィン「で、それを使ってどうするんだ?」

リヴァイ「話を反らすんじゃねぇよ。それに大体予測ついてんだろうが」

エルヴィン「まあな、それはリヴァイに任せるよ」

リヴァイ「あ?モブリットに任せときゃいいだろうが」

エルヴィン「……部下に弱音は吐けないんじゃないか?」

リヴァイ「……」

エルヴィン「私は忙しいしな」

367: 2013/09/18(水) 20:48:17 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「エレンのお目付け役があるんだが……」

エルヴィン「エレンは城だし、リヴァイ班がいるからな。元々リヴァイだけで四六時中監視している訳ではないしな」

リヴァイ「……」

エルヴィン「やり方は好きにしたらいい。任せたぞ」ポンッ

リヴァイ「……俺の考えってのは他の奴等には黙ってろよ」

エルヴィン「知られたら照れ臭いか?」

リヴァイ「黙れ」

エルヴィン「ははっ!」

リヴァイ「……チッ」ミケンニシワー

エルヴィン(……それに……しょっちゅう城に行っているという事は、無意識にリヴァイに助けを求めているんじゃないかと思うしな……)



.

368: 2013/09/18(水) 20:52:18 ID:P7TCkuPQ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

―――
――


コンコン!

リヴァイ「入れ」

ガチャッ

リヴァイ「ハンジ、来たか」

ハンジ「ラシャドに言われて来たけど、何か用事だってー?」

リヴァイ「ああ、まあな」カチャン

ハンジ「お!お茶ありがと。リヴァイに呼び出しくらうとか珍しいなぁ」

369: 2013/09/18(水) 20:59:32 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「……とりあえず飲め」

ハンジ「ん?」

リヴァイ「いい茶葉が手に入ったらしい。飲んどけ」

ハンジ「ふぅん。いい茶葉か……一気飲みしたれ!」ゴクゴク

リヴァイ「やはりそう来たか」

ハンジ「ん、何か変な味?でも、すぐ二杯目いくから!!」ゴクゴク

リヴァイ「……好都合だ」

370: 2013/09/18(水) 21:05:25 ID:P7TCkuPQ

ハンジ「えっ?」ゴクン

ボフンッ

茶トラハンジ『!?』

茶トラハンジ『なっ!?コレ、どういう事!?』

リヴァイ「……お前にはこれまでの報いを受けて貰う」

茶トラハンジ『報いって……やらかすたんびに受けてたじゃんかー!!』

リヴァイ「……そっちの報いじゃねぇよ」

茶トラハンジ『へ?』

371: 2013/09/18(水) 21:11:09 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「猫になった奴等に聞いた」

リヴァイ「……お前は他の奴等の仕事を奪い過ぎだ」

茶トラハンジ『……』

リヴァイ「……例の捕獲した二体の巨人……」

茶トラハンジ『ソニーとビーンだよ』

リヴァイ「毎回言ってるが名前付けんじゃねぇよ」

茶トラハンジ『名前ないと分かりにくいじゃん』

リヴァイ「……まあいい」

リヴァイ「奴等が殺されてからだろう?猫化薬なんて馬鹿げた物を作らせて暴れ始めたのは」

ハンジ『それは……』

372: 2013/09/18(水) 21:16:39 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「猫にされた奴全員に聞いて回ったが殆ど同じ事を聞かされた」

茶トラハンジ『全員に聞いたんだ……』

リヴァイ「……猫になっている間、ハンジが変わりに仕事をしてくれた、とな」

茶トラハンジ『……』

リヴァイ「中には事故を装ったようなものもあったが、全部わざとだな?」

茶トラハンジ『……事故だよ』

リヴァイ「くだらねぇ嘘つくんじゃねぇよ」

茶トラハンジ『……』

373: 2013/09/18(水) 21:21:14 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「お前、見た目以上にへこんでやがるな?」

茶トラハンジ『……ふっ!あっはははは!!いやぁバレちゃった?』

リヴァイ「!」

茶トラハンジ『そんなへこんだりはしてないけどさ、皆への手伝いバレちゃうとか恥ずかしいなぁー!』アハハ

リヴァイ「……」

茶トラハンジ『いやさ、皆忙しいじゃん?私とかあの子達が殺されちゃったから暇出来ちゃったし、手伝おっかなぁって』

茶トラハンジ『でもただ手伝うだけじゃつまんないでしょ?どうせならリヴァイの為に作らせた猫化薬活用したれ!と思ってさ』

茶トラハンジ『趣味と実益を兼ねた素晴らしい作戦ではない?』

リヴァイ「……」

茶トラハンジ『……えーっと、リヴァイさん?反応無いのはちょっと寂しいよ?』

374: 2013/09/18(水) 21:25:37 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「……くだらねぇ嘘をつくなと言っただろうが」

茶トラハンジ『……』

茶トラハンジ『……嘘じゃ……』フイッ

リヴァイ「お前の気遣いが嘘だと言ってる訳じゃねぇ。落ち込んでるならそう言え。今なら何を言った所で他の奴には分からねぇんだ」

茶トラハンジ『あ……べ、別に落ち込んでなんかいないってー』ケラケラ

リヴァイ「……落ち込んでいる奴を励ますくせに自分は放置されたいのか?……されたままにされると思ってんのか?」

茶トラハンジ『……ね、猫化を励ます材料にどうやってするのやらー』

リヴァイ「……」

リヴァイ(……言う気はねぇ……か)

375: 2013/09/18(水) 21:30:38 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「……」チッ

リヴァイ「……お前も大概弱ぇな」

茶トラハンジ『!?』

リヴァイ「二匹の巨人が殺されたぐれぇでへこむなんざ」

茶トラハンジ『な!?へこんでないって言ってんじゃん!』

リヴァイ「大体巨人なんぞ頃す為のもんだろうが。殺されて当然だろ。何なら俺が殺ってたぐれぇだ」

茶トラハンジ『――っ!?』

リヴァイ「以前捕まえた巨人はお前がいじくり倒して頃したじゃねぇか。本当は頃したかったんだろ?」

376: 2013/09/18(水) 21:35:20 ID:P7TCkuPQ

茶トラハンジ『……黙りなよ……』

リヴァイ「……黙らねぇよ。巨人を頃した奴はよくやったな。本来なら誉められるべきだな」

茶トラハンジ『リヴァイ……いい加減に……』プルプル

リヴァイ「……大体クソ巨人共なんざ研究する価値もねぇよ」

茶トラハンジ『――ふっざけんな!!!』

リヴァイ「……」

377: 2013/09/18(水) 21:40:12 ID:P7TCkuPQ

茶トラハンジ『価値がない?そんなのやってみなきゃ分かんないでしょ!?リヴァイに何が分かんの!?』

茶トラハンジ『以前の子達は確かに誤って頃してしまったよ!?でも実験を試みた結果だ!!無駄じゃない!!』

リヴァイ「……」

茶トラハンジ『……巨人の捕獲なんてそうそう出来ない!……今回は以前の反復だけで新しい実験は一つも出来なかった!!』

茶トラハンジ『あの子達が殺されたせいでまた、巨人の秘密が遠ざかるんだよ!?』

378: 2013/09/18(水) 21:44:08 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「……」

茶トラハンジ『今回はエレンっていう大きな謎を持った子が現れたけど、彼を今までの巨人のように扱うわけにはいかない』

茶トラハンジ『次の壁外調査はすぐだし、彼をどうにかするには時間がない。それに彼自身は何も知らない』

茶トラハンジ『だからあの巨人達でギリギリまで実験をしたかったんだ!!でないと……』

379: 2013/09/18(水) 21:48:03 ID:P7TCkuPQ

茶トラハンジ『……少しでも巨人の事が分かれば亡くなる兵士も減るかもしれない……巨人の事が分からないと……何も変わらない……』

リヴァイ「……」

茶トラハンジ『なのにあの巨人を頃したのは同じ兵士だって言うし!!』

茶トラハンジ『憎いのは分かるよ!?これでも私も同じ気持ち持ってるし!でももう、ただ頃していくだけじゃダメなのに……』

380: 2013/09/18(水) 21:51:50 ID:P7TCkuPQ

茶トラハンジ『……確かに無駄に終わる事かもしれないけど……』

茶トラハンジ『それに……あの巨人達が殺されたのは違う理由も考えられる。もしそうなら私のやってきた事が間違っていなかった証拠かもしれない』

茶トラハンジ『だから尚更悔しいんだよ!!』バンッ

381: 2013/09/18(水) 21:55:39 ID:P7TCkuPQ

茶トラハンジ『……でもこんなこといつまでも愚痴愚痴言うわけにはいかないじゃない!?もうすぐ壁外調査だし!』

茶トラハンジ『上に立つ人間がそんなんじゃ士気に関わる!!それに私は!……黙っててもきっと……立ち直れるし……』グッ

茶トラハンジ『……っ』

リヴァイ「……」

茶トラハンジ『……』グシッ

リヴァイ「……少しはすっきりしたか?」

茶トラハンジ『……ん』

382: 2013/09/18(水) 22:00:39 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「……腹に抱えたままじゃ立ち直れるもんも立ち直れねぇだろ」

茶トラハンジ『……ん』

リヴァイ「……お前がやってる事を無駄だとは思ってねぇよ」

茶トラハンジ『……』

リヴァイ「……数年前からお前がやって来た事は皆が見てる。どれだけそれに身を費やしてるかもな」

リヴァイ「……期待だってしている。このクソみてぇな現状をどうにか変えられる可能性にな」

茶トラハンジ『……うん』

リヴァイ「……悪かったな」

茶トラハンジ『……あはは!いいよ!分かってる。私に吐き出させる為だったんでしょ?』

リヴァイ「……」

383: 2013/09/18(水) 22:06:40 ID:P7TCkuPQ

茶トラハンジ『はは……やっすい挑発に乗っちゃったなぁ』

リヴァイ「……疲れてんだろ……。だがもう他人の仕事で気を紛らすな」

茶トラハンジ『……別に気を紛らわせてただけじゃ……』

リヴァイ「……さっきも言ったがお前が気遣ってんのも分かってる」

リヴァイ「だが、少しくらい自分にも気を遣え。でねぇと壁外調査の前に倒れるぞ」

茶トラハンジ『……単にさ、ほら、ソニーとビーンを研究する筈だった時間が余っちゃったし……その時間で皆の体調とか精神的なものの回復の手伝いをさ……』

リヴァイ「このクソ忙しいのにあの人数を相手にする暇があるわけねぇだろ」

茶トラハンジ『……』

384: 2013/09/18(水) 22:10:27 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「……お前、最近まともに寝れてねぇだろ?」

茶トラハンジ『……』

リヴァイ「以前俺の班を猫にした時も夜中に起きてたよな。あれ、あの時間まで寝たふりしてたろ?」

茶トラハンジ『……』

リヴァイ「いくらなんでもあんだけ暴れて、あんな長い間寝たふりしてると普通だったら寝ちまう筈だがな……」

茶トラハンジ『……』

リヴァイ「無言は肯定だな。……今日、お前は猫のままだ」

茶トラハンジ『え?でも仕事が……』

385: 2013/09/18(水) 22:15:05 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「お前の仕事は、今までお前に猫にされた奴等がやれる事を分担してやる事になってる」

茶トラハンジ『な!?』

リヴァイ「全員自ら望んで協力してくれてる。それに人数が多いからな、一人一人の仕事はたいした負担にはなってねぇよ。安心しろ」

リヴァイ「……他人の体調や気持ちを気遣う前に自分を万全しやがれ。馬鹿が」

茶トラハンジ『は……』ポカンッ

茶トラハンジ『……』…ポロッ

386: 2013/09/18(水) 22:20:54 ID:P7TCkuPQ

茶トラハンジ『……ふぇ』ポロポロ

リヴァイ「?」

茶トラハンジ『うぇぇぇ』ダー

リヴァイ「!?」

茶トラハンジ『うわぁぁぁん』ダバダバ

リヴァイ「な、何泣いてやがんだ」

茶トラハンジ『皆優し過ぎだし、リヴァイも普通に優しいーー!!』ウワァァン

リヴァイ「ふつ……なんだそりゃ」

茶トラハンジ『うぇぇぇ!』

リヴァイ「…………」

茶トラハンジ『ヒックヒック』グスグス

リヴァイ「……」

388: 2013/09/18(水) 22:28:57 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「……」ポフッナデナデ

茶トラハンジ『!』

茶トラハンジ『……ふぇぇぇ』

リヴァイ「……まだ泣くのか」ナデナデ

茶トラハンジ『収まりかけた所で撫でるからぁー』ウェェェン

リヴァイ「……どうしろと」ナデナデ

茶トラハンジ『うわぁぁぁぁん!』ダバダバ

リヴァイ「……」ナデナデ



.

389: 2013/09/18(水) 22:36:13 ID:P7TCkuPQ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


―――
――



茶トラハンジ『……ぐす……ぐす』

リヴァイ「……落ち着いたか?」

茶トラハンジ『ん……ヒック……なん……とか』

リヴァイ「……とっとと晒け出しちまえば良かったんだ」

茶トラハンジ『なんか……ヒック……リヴァイには言われたくない』

リヴァイ「……」

390: 2013/09/18(水) 22:43:59 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「……もう寝ろ。あっちに寝場所作ってある」

茶トラハンジ『……リヴァイの……ヒック……膝がいい』ボソッ

リヴァイ「あ?」

茶トラハンジ『リヴァイの膝がいい』ヒック

リヴァイ「…………」

茶トラハンジ『じゃないと多分眠れない』ヒック

リヴァイ「……なんでだ」

茶トラハンジ『……あの時、絶対リヴァイより早く起きれる自信があったんだよ』

391: 2013/09/18(水) 22:48:54 ID:P7TCkuPQ

茶トラハンジ『……ずっと眠りが浅かったから。でもさ、結果はあの通りだったでしょ?』

リヴァイ「……」

茶トラハンジ『……余計な事は思い出さないでよ?』

リヴァイ「……いちいちうるせぇな」

茶トラハンジ『あひゃひゃ!まあ、なんか落ち着くんだよ。リヴァイの側が』

リヴァイ「……」

茶トラハンジ『そういや、この前リヴァイの部屋で本読んでた時も寝ちゃってたね』

392: 2013/09/18(水) 22:55:17 ID:P7TCkuPQ

茶トラハンジ『何か癒すものでも出してんの?』

リヴァイ「んなもん出てるわけねぇだろ」

茶トラハンジ『んふふー多分出てんだよ』

リヴァイ「……なんだそりゃ」

茶トラハンジ『あはは……だからさ、リヴァイの膝がいい』

リヴァイ「……」

リヴァイ「……」スッ

茶トラハンジ『……』ストッ

リヴァイ「……これで寝れんだろ」ナデナデ

茶トラハンジ『……うん。ありがと、リヴァイ』ゴロゴロ

リヴァイ「…………チッ」



.

393: 2013/09/18(水) 23:02:33 ID:P7TCkuPQ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

――――
―――
――


茶トラハンジ『』スゥスゥ

リヴァイ「……」カリカリ

茶トラハンジ『』スゥスゥ

リヴァイ「……よく寝てんな……」カリ…

――皆優し過ぎだし、リヴァイも普通に優しいーー!!

リヴァイ「……」

リヴァイ「……お前が一番優し過ぎだろ」…ナデ

394: 2013/09/18(水) 23:07:36 ID:P7TCkuPQ

コンコン

リヴァイ「……」ビクッ!

リヴァイ「誰だ?」

エルヴィン「入るぞ、リヴァイ」

リヴァイ「……ああ」

ガチャッ

エルヴィン「……」

エルヴィン「……ハンジを膝に乗せたまま仕事か」

リヴァイ「……いつの間にか寝ていやがった」

395: 2013/09/18(水) 23:13:46 ID:P7TCkuPQ

エルヴィン「モブリットが心配してた通りだな。かなり疲れてるだろ、ハンジは」

リヴァイ「……そうだな。すぐに寝入ったし、多分ちょっとやそっとじゃ起きねぇだろうな」

エルヴィン「……起きるまで寝かしておいてやるか。リヴァイの足は痺れるだろうがな」クッ

リヴァイ「……チッ」

エルヴィン「そうだ。私の分は終わったぞ」パサッ

リヴァイ「ああ」

エルヴィン「……」ジッ

エルヴィン「……終わったものは私の所に持ってくるようにしておくか?」

リヴァイ「?」

エルヴィン「次から次に持ってこられたらハンジが起きるかもしれないだろ」

396: 2013/09/18(水) 23:17:17 ID:P7TCkuPQ

リヴァイ「……」ジッ

茶トラハンジ『』スゥスゥ

リヴァイ「……」フッ

リヴァイ「……そうだな」

エルヴィン「ふっ」ニコッ

リヴァイ「なんだ?」

エルヴィン「いや。じゃあ、もう私は行くな?」

リヴァイ「……ああ」

バタンッ

カッカッカッカッ……

エルヴィン(……リヴァイでもあんな優しい目をする事があるんだな)クスッ



.

397: 2013/09/18(水) 23:21:31 ID:P7TCkuPQ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

―――
――



リヴァイ「……チッ」

ハンジ「ふふふふ」

リヴァイ「……なんだ?」

ハンジ「今度はリヴァイが報いを受ける番だね!」ニヤニヤ

リヴァイ「なんの報いだ」

ハンジ「いきなり人を猫にした報いだよ!」ビシィッ

リヴァイ「てめぇに言われたかねぇな」ミケンニシワー

ハンジ「ふふふ、どんなに意気がろうと無駄だね!」

398: 2013/09/18(水) 23:26:27 ID:P7TCkuPQ

ハンジ「おっとそうだ!邪魔が入らないように鍵しめておこう」ガチャ

リヴァイ「……てめぇ、くだらねぇマネしやがったら後で十倍返しにしてやるからな」ギロッ

ハンジ「ふっふっふっふ」ジリジリ

ガタッ……

リヴァイ「……」シビシビ

リヴァイ「……チッ」

ハンジ「かーくごー!!」

リヴァイ「何を――」

399: 2013/09/18(水) 23:28:37 ID:P7TCkuPQ
やべっ!ミスった!!>>397から投下し直す!

400: 2013/09/18(水) 23:29:27 ID:P7TCkuPQ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


―――
――



リヴァイ「……チッ」

ハンジ「ふふふふ」

リヴァイ「……なんだ?」

ハンジ「今度はリヴァイが報いを受ける番だね!」ニヤニヤ

リヴァイ「なんの報いだ」

ハンジ「いきなり人を猫にした報いだよ!」ビシィッ

リヴァイ「てめぇに言われたかねぇな」ミケンニシワー

ハンジ「ふふふ、どんなに意気がろうと無駄だね!」

401: 2013/09/18(水) 23:30:17 ID:P7TCkuPQ

ハンジ「足が痺れて満足に動くことの出来ない今のリヴァイにはね!!」プッスゥ!

リヴァイ「だから眉間に指を刺すんじゃねぇ」ベシッ

ハンジ「ぁいてっ!……このやろう!」チョン

リヴァイ「――っ!」シビシビ

ハンジ「ふふふ」ゲスガオ

リヴァイ「何ってツラだ、てめぇ……そりゃあ」

ハンジ「ふふふ……あははは……あーはっはっは!」

リヴァイ「……どこの悪党だ」

ハンジ「ふふふ!誰も助けには来てくれないよ?リヴァイ」

リヴァイ「助けなんざいらねぇよ」

402: 2013/09/18(水) 23:33:53 ID:P7TCkuPQ

ハンジ「おっとそうだ!邪魔が入らないように鍵しめておこう」ガチャ

リヴァイ「……てめぇ、くだらねぇマネしやがったら後で十倍返しにしてやるからな」ギロッ

ハンジ「ふっふっふっふ」ジリジリ

ガタッ……

リヴァイ「……」シビシビ

リヴァイ「……チッ」

ハンジ「かーくごー!!」

リヴァイ「何を――」

403: 2013/09/18(水) 23:40:02 ID:P7TCkuPQ

――ガバッ!ギュッ

リヴァイ「――っ!?」

ハンジ「……」ナデナデ

リヴァイ「…………何のつもりだ?」

ハンジ「抱き締めて頭撫でてるつもりだけど?」

リヴァイ「……俺はガキか」

ハンジ「……背丈的には……そうでもないか?」

リヴァイ「削ぐぞ」

ハンジ「あははは!」

リヴァイ「耳そばで笑うんじゃねぇ。うるせぇ」

404: 2013/09/18(水) 23:46:57 ID:P7TCkuPQ

ハンジ「うん……」ギュッ

リヴァイ「……何だ?」

ハンジ「ありがとね」

リヴァイ「……」

ハンジ「聞いてくれて嬉しかったよ。……悪態もついちゃったけどね」アハハッ

リヴァイ「気にしてねぇよ。……俺の方が酷ぇこと言ったしな」

405: 2013/09/18(水) 23:52:14 ID:P7TCkuPQ

ハンジ「あははっ!私も気にしてないよ。……本当、リヴァイは見た目によらず……‘甘い’んだから」

リヴァイ「……うるせぇな。それはやめろと言っただろうが」

ハンジ「普通に‘優しい’がいい?」ニヤニヤ

リヴァイ「……違ぇよ。……いい加減離れろ」

ハンジ「もうちょっとー」ギュー

リヴァイ「はぁ。……もう、好きにしろ」チッ

ハンジ「んふふ」



.

406: 2013/09/18(水) 23:57:26 ID:P7TCkuPQ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

―――
――


――数日後――


ハンジ「ふはははは!こいつぁ滾(たぎ)る!滾るぜぇぇぇ!!」

モブリット「ハンジ分隊長!!壁から落ちますって!!」アワアワ

ハンジ「ええい!!邪魔をするなモブリット!!」

ハンジ「今私は門の近くにいる巨人の観察を行っているんだ!!より近くで見ないでどうする!!」

モブリット「壁から落ちたらどうもこうもないでしょうが!!」

407: 2013/09/19(木) 00:02:12 ID:kzTM7BhY

ハンジ「いいか!モブリット!!次の壁外調査ではここを通るのだ!

ハンジ「ある程度の巨人の把握をし、多少なりとも作戦を立てておかなければならない!」

ハンジ「近くに集めてしまわないようこっそりとな!」

モブリット「あんたが一番騒がしいんですよ!!下がってください!!」

ハンジ「おほぉ!?あれは奇行種か!?」

モブリット「皆!ハンジ分隊長を引っ込ませてくれ!!」

調査兵達「「はい!」」

ハンジ「うぉぉ!離せぇぇ!!」ジタバタ

モブリット「……まったく」ゼェゼェ

リヴァイ「……大変そうだな」

408: 2013/09/19(木) 00:06:42 ID:kzTM7BhY

モブリット「リヴァイ兵長!」

リヴァイ「……ギリギリまで休ませない方が良かったか?」

モブリット「あはは。いやまぁ……ハンジ分隊長はああでないと……」

リヴァイ「……」

モブリット「リヴァイ兵長……ありがとうございました」ペコッ

リヴァイ「……たいした事はしてねぇ」

モブリット「……発案はリヴァイ兵長だとお聞きしましたよ?」

リヴァイ(……エルヴィンの野郎め、黙ってろと言っただろうが)チッ

409: 2013/09/19(木) 00:11:11 ID:kzTM7BhY

モブリット「……私しか知りませんから」ニコッ

リヴァイ「……」

モブリット「お陰様ですっかり元のハンジ分隊長です」

リヴァイ「……そりゃあ迷惑な話だな」

モブリット「ははっ。確かに」

ハンジ「うおおぉぉ!?なんだあの巨人!!腹でけぇ!!」

ラウダ「ハンジ分隊長!!」アワアワ

ラシャド「落ち着いてください!!」アワアワ

リヴァイ「……お前が行った方がよくないか?」

モブリット「……同じだとは思いますが……行ってきます……失礼致します、リヴァイ兵長」

リヴァイ「ああ」

410: 2013/09/19(木) 00:16:12 ID:kzTM7BhY


モブリット「ハンジ分隊長!落ち着いてくださいよ!!」

ハンジ「うるさーい!!久しぶりに巨人が見れるんだ!!見させろー!!」ジタバタ


リヴァイ「……」

リヴァイ(……休ませ過ぎたか?)


モブリット「あんた氏にたいんですか!?」

ハンジ「見るだけだっつの!!」

モブリット「見るだけならまだしもあんた身を乗り出すじゃないですか!!」

412: 2013/09/19(木) 00:22:56 ID:kzTM7BhY

ハンジ「だからより近くで見たいって言ってるだろうが!!――あっ」

ハンジ(リヴァイ?来てたんだ)ジッ

モブリット「ハンジ分隊長?」

ハンジ「隙ありー!!」ダダッ!

モブリット「ハンジさん!!」

ハンジ「うっはー!!巨人だー!!」グラッ

ハンジ「!?」

モブリット「危ない!」ガシッ

ハンジ「うわっ」ドサッ

モブリット「な、何やってんですかー!!!」

413: 2013/09/19(木) 00:26:06 ID:kzTM7BhY

ハンジ「あはははは!!危ねぇ!!」

モブリット「危ねぇじゃないですよ!!生き急ぎだって言ってるでしょうがっ!!」

ハンジ「立体機動つけてるから大丈夫だって!ぶひゃひゃひゃひゃ!!!」

モブリット「そういう問題じゃありません!!」

モブリット「元気になられたのは結構ですが……!」

――クドクドクド……

ハンジ(モブリットの説教長いなぁ)ミミホジホジ

モブリット「聞いてるんですか!?ハンジ分隊長!!」

ハンジ「聞いてる聞いてる」

ラシャド「……寧ろモブリットの方が心配だな」

ラウダ「なるべく補佐していこう……うん」

414: 2013/09/19(木) 00:30:23 ID:kzTM7BhY

リヴァイ「――いい加減自分を少しは抑えろ」

ハンジ「およ?リヴァイ」

モブリット「リヴァイ兵長!帰られたのでは?」

リヴァイ「見兼ねてな……」

モブリット「あはは……」

リヴァイ「本当にこれで良かったか?モブリット」

モブリット「……ええっと……ええ……そう……ですね」

リヴァイ「迷いまくりじゃねぇか」

415: 2013/09/19(木) 00:35:16 ID:kzTM7BhY

ハンジ「あ!そういやさーリヴァイ」

リヴァイ「なんだ」

ハンジ「あの時くだらねぇマネしたら十倍返しとか言ってたけど……」

ハンジ「あれはくだらなくなかったのかな?」ニヤニヤ

リヴァイ「…………さあな」チッ

モブリット「?」

ハンジ「あ、だけどあれの十倍返しって……」

リヴァイ「……」

416: 2013/09/19(木) 00:39:51 ID:kzTM7BhY

ハンジ「……頭は禿げ上がり、背骨が折られる!?」ガクガクブルブル

リヴァイ「……なんでそうなる」

モブリット(ハ、ハンジ分隊長、リヴァイ兵長に一体何をっ!?)ガクガクブルブル

リヴァイ「……無駄に怯えられてるじゃねぇか。どうしてくれんだ」

ハンジ「いいじゃん!人類最強だし」

リヴァイ「意味がわからねぇよ」

417: 2013/09/19(木) 00:43:28 ID:kzTM7BhY

ハンジ「あ、そうだ。はい」スポッ

リヴァイ「!?」

モブリット「!!?」

リヴァイ「……なんのマネだ」スポッ

ハンジ「あ!外さないでよ猫耳カチューシャ」

リヴァイ「外すに決まってんだろうがクソメガネッ!!」バシッ

ハンジ「ぁいてっ!投げつけないでよ」

モブリット「……」プルプル

モブリット(笑ってはいけない笑ってはいけない……)

418: 2013/09/19(木) 00:48:09 ID:kzTM7BhY

ハンジ「せっかく最初の猫耳リヴァイが見たいっていう望み叶えようと思ったのに……まあちょっと叶ったからいいか」

リヴァイ「……あれも本気だったのか」

ハンジ「ちょびっとね。……はっ!」

リヴァイ「なんだ?」

ハンジ「もし次巨人を捕まえることが出来たなら巨大な猫耳カチューシャを作ろう!!」

リヴァイ「……」

419: 2013/09/19(木) 00:53:56 ID:kzTM7BhY

ハンジ「きっとかぁーわいいだろうなぁー」キラキラ

リヴァイ「……もう一度聞くがモブリット……本当に、良かったか?」ミケンニシワー

モブリット「…………ちょっと考えさせてください……」ズキズキ

ハンジ「うふふふ、たーのしみだなぁー♪」ウキウキ



――その後、壁外調査までの間ハイテンションなハンジによる奇行が続く事となった。


ハンジ「うわははははは!!!」

リヴァイ「……モブリット……」

モブリット「後悔してます」キッパリ



.

422: 2013/09/19(木) 01:15:59 ID:kzTM7BhY

――【アニ】――


――決めたんだ。いや、以前から決めていた事なんだ。変えない……変えられない。私は故郷に、父さんの所に帰るんだ。
その為なら……私はためらわない……ためらっては……いけない。


ドォドォドォドォ!

―――この大きさだと人が小さく、まるで虫のよう。……そう虫。これは人じゃない。


ペトラ「背後より増援!」

女型巨人「……」ドォッ!ズリィィ

女型巨人「……」ブチッ!バチャッ

――人じゃない。

オルオ「――俺達が殺るべきです!」

423: 2013/09/19(木) 01:17:08 ID:kzTM7BhY

――エレン、見つけた!エレン、エレンを連れ帰る事さえ出来れば……!!エレンさえ、エレン、エレン……

リヴァイ「全員、耳を塞げ」

バシュッ!キィィィィ!!

女型巨人(音響弾?)

エルヴィン「――撃て!!」

――――しまった。捕まった。……やるしかない……。

女型巨人「……きぃやぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

424: 2013/09/19(木) 01:17:55 ID:kzTM7BhY

――――うまくいった。エレンを探さないと。……煙弾はあれか……。

グンタ「……誰だ?」

「……」ヒュンッ!

エレン「グンタさん!?」

「……」ヒュッ

ペトラ「……最低でも刺し違えてやるから!!」ギリッ

「……」ガリッ

――カッ!

エレン「――我が班の勝利を信じています!!」

425: 2013/09/19(木) 01:20:22 ID:kzTM7BhY

――ザクッ!ザクッ!

女型巨人「……」ヨロッ

――両目ともやられた。腕も……さすが精鋭だね。でも……。

エルド「次は首だ!!」ギュィィ!

女型巨人「……」ギュルン!バクッ!

「「エルド!!」」

女型巨人「……」ドォドォドオ

ペトラ「片目だけ優先して早く治した!?」

オルオ「ペトラ!!早く体勢を直せ!!――ペトラ!!」

426: 2013/09/19(木) 01:22:15 ID:kzTM7BhY

女型巨人「……」ブチュッ!

オルオ「……オイ」カッ

オルオ「……氏ね」ギュィィ!

女型巨人「……」ビキビキ

ガッ……キンッ!

オルオ「……なぜだ……刃が通らねぇ」

女型巨人「……」ドォ!バシッ!

エレン「――こいつを」

エレン「頃す!!」ガリッ!

427: 2013/09/19(木) 01:24:10 ID:kzTM7BhY

――エレン。あんたを連れて行く。その為に私は……。

女型巨人「……」ブチッ!パキパキ

ミカサ「待て!!」

リヴァイ「……同じだ。一旦離れろ」ドッ

――この人は桁が違う。目も片腕もあっという間だ。ミカサにも随分やられた。

――エレンを奪われた。もう追えない。

リヴァイ「おい!!ずらかるぞ!!」

428: 2013/09/19(木) 01:27:03 ID:kzTM7BhY

――覚悟は決めていた


グンタ『……君はおとなしくて助かる』


――だから何もかも……


エルド『なんか上品な猫だよな』


――切り捨ててきたんだ


ペトラ『本当?ありがとうアニ』


――なのに


オルオ『アニは綺麗な猫だからな、より丁寧しねぇとな……』


――なの……に

429: 2013/09/19(木) 01:28:45 ID:kzTM7BhY

女型巨人「……」

リヴァイ「!?」

女型巨人「……」…ツゥ


――…………ごめん……なさい。



.

430: 2013/09/19(木) 01:31:17 ID:kzTM7BhY

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

――【ライナー、ベルトルト】――


ライナー「……失敗したな」

ベルトルト「そうだね……」

ライナー「……エレンを守ってたあの先輩方は亡くなったらしい」

ベルトルト「…………そう……らしいね」

431: 2013/09/19(木) 01:34:42 ID:kzTM7BhY



グンタ『今期は優秀な奴が多いみたいだからな。楽しみだな』

エルド『大丈夫か?ライナー、ベルトルト』

ペトラ『私達も一度猫になった事あるから大体わかるよ。安心してね』

オルオ『落ち着けクソ新兵どもぉぉー!!!』



.

432: 2013/09/19(木) 01:37:37 ID:kzTM7BhY

ライナー「……」

ベルトルト「……ライナー、泣いてるの?」

ライナー「泣いていない」グシッ

ベルトルト「……ライナー。僕達は……兵士じゃない」

ライナー「わかってる」

ベルトルト「……戦士なんだ」

ライナー「わかってる!!」

ベルトルト「……ごめん」

ライナー「……」

ベルトルト「……」

ライナー「……次を……考えないとな……」

ベルトルト「……そうだね……」



.

433: 2013/09/19(木) 01:39:15 ID:kzTM7BhY

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


――エレン引き渡し二日前――


調査兵「――では、こちらで暫くお待ちください」

バタンッ

リヴァイ「……」

エレン「……」

リヴァイ「……座るか」カタンッ

エレン「……はい」スタスタ、カタンッ

434: 2013/09/19(木) 01:41:45 ID:kzTM7BhY

リヴァイ「……離れた所に座るんだな」

エレン「……その席は……皆さんの……」

エレン「……グンタさんとエルドさん、ペトラさんとオルオさんの……席ですから」

リヴァイ「……」

エレン「……」

435: 2013/09/19(木) 01:44:17 ID:kzTM7BhY



グンタ『エレンは無邪気だな』

エルド『今日のエレンはためらいがないなー』

ペトラ『エレン、子供みたいだねー』

オルオ『お前もなかなかの毛並みだ!兵長には及ばんがな!』



.

436: 2013/09/19(木) 01:45:27 ID:kzTM7BhY

エレン「……」

リヴァイ「……」

リヴァイ「遅ぇな……」

エレン「……」

リヴァイ「エルヴィンの野郎共……待たせやがって。憲兵が先に来ちまうぞ……」

リヴァイ「……」

エレン「……」

リヴァイ「大方……クソがなかなか出てこなくて困ってんだろうな」

エレン「ハハハ……」

437: 2013/09/19(木) 01:47:10 ID:kzTM7BhY

リヴァイ「……」ズズズ

カチャン

エレン「兵長……今日は……よく喋りますね」

リヴァイ「バカ言え。俺は元々結構喋る……」

エレン「……すいません。俺が……あの時……」

エレン「選択を間違えなければ……こんなことに……」

エレン「兵長にも怪我まで……」

リヴァイ「……」

リヴァイ「言っただろうが。結果は誰にもわからんと」

エレン「……」

リヴァイ「……」

438: 2013/09/19(木) 01:49:31 ID:kzTM7BhY

リヴァイ「……そういえばな」

エレン「はい?」

リヴァイ「あいつらの遺品を城から運び出す時にハンジが仔猫を拾った」

エレン「仔猫……まだお城の周りにいたんですか」

リヴァイ「ああ。それでな、拾った仔猫は全部で四匹……種類は――――だ」

エレン「……え……」

リヴァイ「……ハンジの知り合いに里親を探してもらう筈だったが、その知り合いが四匹とも気に入ってな」

リヴァイ「今、四匹ともその知り合いの所にいる」

エレン「……」

439: 2013/09/19(木) 01:52:10 ID:kzTM7BhY

リヴァイ「……そこに行けそうにねぇってツラだな」

エレン「……憲兵団に引き渡される事が決まってますし……」

リヴァイ「……エルヴィンの野郎がなんとかするだろ。それを聞く為に俺らはここで待ってんだろうが」

エレン「……」

リヴァイ「……すぐには無理だろうが……いつになるかわからんが行けるようになれば行ってみるといい」ズズズズ

エレン「……はい。その時は必ず」

440: 2013/09/19(木) 01:54:22 ID:kzTM7BhY

リヴァイ「……お前が撫でれば即座に全員ゴロゴロ言うだろうな」コトッ

エレン「ハハ……どうでしょうね……」

リヴァイ「……言うだろ。言わせろ。命令だ」

エレン「……無茶いいますね」

リヴァイ「……無茶じゃねぇだろ」

エレン「……」

リヴァイ「……」



.

441: 2013/09/19(木) 01:56:33 ID:kzTM7BhY

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

―――
――



――時は遡り旧調査兵団本部、エレン引き渡し?日前の事。

城の近くには馬車が停めてあり兵士が荷物を積み込んでいる。
そんな中リヴァイは一人、城の外で佇んでいた。さわさわと程好い風が吹いている。


ハンジ「……リヴァイ。遺品は粗方馬車に積み終えたよ」

リヴァイ「……そうか」

ハンジ「リヴァイが殆ど片付けてたから積み込むだけで早く終わったよ」

リヴァイ「……だろうな」

442: 2013/09/19(木) 01:58:16 ID:kzTM7BhY

ハンジ「……まだ何時か決まっていないけど、近いうちに王都に行かなきゃいけない……なのに随分急いだね」

リヴァイ「だからこそだろ。早い方がいいだろうしな」

リヴァイ「……早めに返して貰いたいだろうからな……」

ハンジ「……」

リヴァイ「……」

ハンジ「……ここで何してたの?」

リヴァイ「……雑草がまた生えてきやがったと思ってな」

ハンジ「雑草は定期的に抜かないとすぐ生えちゃうねぇ……」

リヴァイ「……」

リヴァイ「……もう行くか」

ハンジ「そうだね」

ガサッ!

443: 2013/09/19(木) 02:03:18 ID:kzTM7BhY

リヴァイ「?」

ハンジ「!?」

白仔猫「ミー」

ハンジ「白い……仔猫……」

リヴァイ「……」

ハンジ「……ペトラみたいだね」

リヴァイ「……」

ガサガサッ!

ハンジ「?」

リヴァイ「!?」

444: 2013/09/19(木) 02:06:50 ID:kzTM7BhY

長毛仔猫「ミュー」
茶仔猫「ミィ」
灰仔猫「ミュウ」

ハンジ「――っ!?」

リヴァイ「……」

ハンジ「……」

ハンジ「…………この辺り、まだこんなに猫がいるんだね」

リヴァイ「……全部回収は出来なかったらしい」

白仔猫「ミー」

長毛仔猫「ミュウ」

茶仔猫「ミィ」

灰仔猫「ミュー」

445: 2013/09/19(木) 02:09:14 ID:kzTM7BhY

リヴァイ「……何言ってんだかわかんねぇよ」

ハンジ「もう……薬の副作用無くなったもんね……」

リヴァイ「……」

ハンジ「リヴァイ?」

――痛めた足を庇いつつリヴァイは仔猫達を撫で始めた。

白仔猫「ミ?」

長毛仔猫「ミュ?」

446: 2013/09/19(木) 02:11:40 ID:kzTM7BhY

リヴァイ「……」

ハンジ「……」

――腰を下ろし、ハンジも撫で始める。

茶仔猫「ミュ?」

灰仔猫「ミ?」

ハンジ「……」

四匹の仔猫「「「「ミュー」」」」

――仔猫達は気持ちよさそうに喉を鳴らした。

ハンジ「……この仔達汚れてるね」

リヴァイ「チッ……汚ねぇな。触っちまったじゃねぇか」

447: 2013/09/19(木) 02:14:21 ID:kzTM7BhY

ハンジ「まだ時間あるよ?」

リヴァイ「野良猫だ。……どうせまた汚れんだろ」

ハンジ「見たところさ、親がいないじゃない?里親探してあげようよ」

リヴァイ「……暫くしたら王都たぞ」

ハンジ「大丈夫、知り合いにさ、猫好きな人がいるから。その人に頼むよ」

リヴァイ「……」

ハンジ「……洗ってあげようよ。私が主として洗うからさ」

リヴァイ「……そうだな」

――そう言うとリヴァイは二匹の仔猫を抱き上げた。

448: 2013/09/19(木) 02:16:41 ID:kzTM7BhY

白仔猫「ミ!」

長毛仔猫「ミュ!」

ハンジ「……うん」

――ハンジもそれに倣い、もう二匹の仔猫を抱き上げる。

茶仔猫「ミュ!」

灰仔猫「ミ!」

――ふわりと柔らかい風が二人と四匹を通り過ぎる。

ハンジ「……大人しく抱かれてるね」

リヴァイ「行くぞ」

449: 2013/09/19(木) 02:21:55 ID:kzTM7BhY

リヴァイ「……お前ら」

四匹の仔猫「「「「ミュー!」」」」




ペトラオルオエルドグンタ
『『『『はい!リヴァイ兵長!!』』』』




リヴァイ「……」

ハンジ「……」

――――通り過ぎた一陣の風は、その先にある草木を揺らした。それはざわざわと、二人と四匹を見送るように……。
その姿が見えなくなるまで楽しげに揺れ続けていた――――




450: 2013/09/19(木) 02:24:08 ID:kzTM7BhY

おまけ【リヴァイ、野良猫を洗う】

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


長毛仔猫「ミュー!!」ダッ!

リヴァイ「チッ!このクソ猫が!!」ガッ

ハンジ「あははは!野良猫洗うって一筋縄にはいかないねぇ」ゴシゴシ

リヴァイ「こっちは満足に動けねぇんだからおとなしくしろ」ゴシゴシ

長毛仔猫「ミュ!?」

リヴァイ「……」ゴシゴシ

長毛仔猫「……ミュウー」ゴロゴロ

ハンジ「おお!さすがリヴァイ」ゴシゴシ

451: 2013/09/19(木) 02:26:39 ID:kzTM7BhY

ハンジ「洗ってる途中だけどこの仔もやったげて」ズイッ

茶仔猫「ニァー」

リヴァイ「……お前が主としてやるんじゃなかったか?」

ハンジ「いやぁ!リヴァイに洗われた方が気持ち良いだろうと思ってさ」

ハンジ「それにほらっ」

白仔猫「ミー」
灰仔猫「ミィ」
*順番待ち*

452: 2013/09/19(木) 02:28:52 ID:kzTM7BhY

ハンジ「リヴァイのとこに集まっちゃったし」ケラケラ

リヴァイ「……」

ハンジ「拭くのは私が全部やるからさ。あと洗い流しも手伝う」

リヴァイ「チッ」

ハンジ「ごめんね、足痛めてるのに……」

リヴァイ「……この状況じゃもう仕方ねぇだろ」

仔猫'S「「「「ミュー」」」」

ハンジ「リヴァイから離れる気ゼロだねぇ」アハハ

リヴァイ「チッ、何なんだ」

ハンジ「……ホント、なんだろね……」

453: 2013/09/19(木) 02:30:24 ID:kzTM7BhY

リヴァイ「……」ザパァ

ハンジ「……」ザパァ

仔猫'S「「「「ミー!」」」」ブルブル

ハンジ「うわっ!水滴がっ!!」

リヴァイ「ーっ!このクソ猫共がっっ!!」

仔猫'S「「「「ミィー!!」」」」ダダダダ

ハンジ「あ、逃げた!」

リヴァイ「てめぇら、待ちやがれっ!!」

ハンジ「まあまあ、戸は閉まってるから……ぷっ!あはははは!!」

454: 2013/09/19(木) 02:32:23 ID:kzTM7BhY

リヴァイ「笑ってねぇで捕まえろ!クソメガネ!!」

ハンジ「だってリヴァイが野良猫に翻弄されてるとか……ふひゃひゃひゃひゃ!」

リヴァイ「……チッ!」

仔猫'S「「「「ミュー♪」」」」


――その後、馬車の中でぐったり疲れているリヴァイと大笑いのハンジ、その二人の膝で気持ちよくぐっすり寝ている四匹の仔猫の姿が見られたとさ。



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455: 2013/09/19(木) 02:41:27 ID:kzTM7BhY
本当におしまいです。


凄い蛇足だった!半端ねぇ蛇足だったww
正直猫化薬があればリヴァイ班皆助かってんじゃね?とは思うけどwww

無駄に長くなった。もう全部入れたいもの入れてやれと思ったからだけど。別のSSに使おうと思ったものもいれちゃったけどww

もし付き合ってくれた方いましたら感謝致しますです。お疲れ様です。本当にありがとうございました!!

456: 2013/09/19(木) 05:17:12 ID:Mkz8OrOA
乙!
良いものを読ませてもらいました。ありがとう。

引用: ハンジ「……104期が猫になったのに……」