681: 2010/06/29(火) 19:30:20.82 ID:jlmkM36o
黒子「お姉様お姉様お姉様お姉様お姉様。ああああわたくしだけのお・ね・え・さ・まー!」
美琴「……ねえ黒子」
黒子「うふふ、なんでしょうかお姉様」
美琴「それ、やめてくれない?」
黒子「あら、抱擁はお嫌いですの? では口付けにしましょう、んっ」
美琴「やめなさいって。ヨダレまみれじゃない」
黒子「ああ……お姉様の艶やかな唇からしたり落ちる一滴の雫……卑猥ですの」
美琴「官能小説の読みすぎよアンタ。つかいいかげん離れなさいってば」
黒子「あらあら知ってますのよわたくし。お姉様は興味のない素振りを見せていますが内心ではまったくの逆だということを。以前、わたくしの本棚に乱れがあったのはお姉様の仕業でしょう?」
美琴「……見事に同性愛ものしかなかったからすぐに閉じたけどね。しかも女の」
黒子「いえ興味があるというだけで十分ですわ! あとは実践で理解してくれれば! さあ黒子にその肢体を委ねてくださいまし!」バッ
美琴「ぶっ、し、下着姿になるなーっ! アンタ、傍から見ててすっごい怖いわよ!?」
黒子「うふふふ、今のわたくしはお姉様を襲う醜いケダモノ。そのようなお言葉は届きませんの!」
美琴「ちょ、やめなさい! それ以上脱いだら電撃飛ばすわよ!」
黒子「で、電撃プレイ……!? さすがお姉さま、なんて高度な……。で、ですがそれがお姉様の望みなら黒子は、黒子はああああああっ!」
美琴「だー」
美琴「かー」
美琴「らっ!」
美琴「人形相手になにやってんだアンタはーーーっ!」
682: 2010/06/29(火) 19:31:34.99 ID:jlmkM36o
黒子「おねえさまー、返してくださいですのー……」
美琴「黙れ変Oが」
黒子「うう、わたくしの美琴お姉様人形が……。たかが人形を愛でていただけではありませんかお姉様」
美琴「ただの人形遊びなら別にいいのよ。けどアンタの場合は妙になまめかしいっつーか、そういうのは人目のないところでやりなさい」
黒子「しかしそれでは『自分の分身が襲われている姿を重ねて見てしまいしらず興奮するお姉様』のお姿が見れませんの」
美琴「安心しなさい。そんなことはいっ・さい・ないから!」
黒子「ふふ、そうはいっても強硬的に取りあげた辺り実は……ですから能力を使うのはお止めくださいお姉様!」
美琴「ったく。……しっかし結構精巧に出来てるわねこれ。黒子、この人形をどこで手に入れたわけ?」
黒子「あら、興味おありですの? でも禁則事項ですのよ」
美琴「……まさかこないだの怪しいクスリと同じようなルートじゃないでしょうね。これは一度そういうのを洗い流す必要があるかなー?」
黒子「お、お姉様の視線が痛い……」
美琴「どうせこれにもロクでもないものが付いてるんでしょ。いや、アンタの場合ならロクでもないことにも使いそうだけど」
黒子「そんなことはありませんわ。この人形にはそれは素晴らしい機能が付いているんですのよ」
美琴「機能?」
683: 2010/06/29(火) 19:32:16.90 ID:jlmkM36o
黒子「人形にはお手入れが必要なのはお姉様も知っていますよね?」
美琴「詳しいやり方は知らないけどね。それが?」
黒子「その人形は通常の手入れの他に、よりリアルさを追及した手入れを必要としていますの。例えば髪部分ですが……伸びます」
美琴「こわっ! 一人でに伸びるとかどこのオカルトよ!?」
黒子「爪部分も切らなければ伸びていきますの」
美琴「え、えー……この丸っこい指もない手のどこに爪部分が……それはそれで見てみたい気もするけど」
黒子「身体も洗わなければ垢で汚れますし」
美琴「無駄なリアルさよそれ! あきらか頑張る方向間違ってるから!」
黒子「肌もケアしなければ荒れますのよ」
美琴「もはや人形じゃないじゃん!? もしかして食事まで必要とか……」
黒子「いえ、さすがにそれはありませんが……催しなら」
美琴「アンタ、それってまさか――」
黒子「ええ生理g「焼くわこの人形」
黒子「お姉様あああああああああああ!!」
684: 2010/06/29(火) 19:33:16.76 ID:jlmkM36o
美琴「はーなーせー! この人形は世の中にあっちゃいけないものなのよ!」
黒子「ダメですのダメですの! 黒子とお姉様の愛の結晶に手をかけさせるわけにはいきませんのー!」
美琴「真顔で気持ち悪いこというな! まるでこれが私の子供みたいな言いかたすんじゃないわよ!」
黒子「え……その場合どちらがお腹を痛めた側に? ああ、お姉様ですのね」
美琴「違う! もうなにもかもが違うわよ! アンタの頭の中はそういうものしかないのかー!」
黒子「……お姉様、少し落ちつきましょう。よく考えればここは寮ですのよ」
美琴「わかってる、わかってるんだけど……アンタに言われるとすっごいむかつく。もとはといえばアンタの変Oっぷりから始まったことでしょうが」
黒子「変Oとは心外な。ただ愛のベクトルが少々違うだけというのに。それに、さすがに最後のあれは嘘ですわ。まだわたくしそこまでの領域に達していません」
美琴「意味深な発言はやめてくれる……。あとそれ以外も軽くホラーだから」
黒子「オカルト、ホラーと先ほどから言っていますが、ここは学園都市ですのよ? そのような類は解明されて似たようなことを行うのは可能ですし……まあ外の人間からみれば私たち自身がホラーなのでしょうけど」ソー
美琴「ハイ微妙に重たい話を振りながら人形に手を伸ばさない! あからさますぎんのよ」
黒子「ふふ、さすがお姉様。わたくしの行動を先読みするなんて一心同体であって文字通りもう合体ああお姉様だから電撃はダメですの! それだけは、その人形だけはお許しください!」
美琴「わかった、わかったから肩をゆさぶるのはやめなさい! ……えほ、必氏すぎでしょアンタ。精巧なのはわかるけど、そこまで執着するものなのこれ?」
黒子「たしかに見た目精巧なだけのただの人形ですが、これが美琴お姉さまグッズの最高傑作たる所以はそれだけじゃありませんの!」
美琴「他にもあるのか他にもあんのか。……もういい、つづけて」
685: 2010/06/29(火) 19:34:14.56 ID:jlmkM36o
黒子「脱力しているところすいませんが、人形のうなじに少し突起ができているはずなので、まずはそれを押してくださいな」
美琴「あーはいはい」ポチッ
『黒子……愛してる』
美琴「ぶっ。な、なによこれ!?」
黒子「なにって、合成音声ですが。外の技術でもこれぐらいはありますわよ?」
美琴「にしては再現性が高すぎなんじゃ」
黒子「これこそ科学の勝利ですわー。もちろんそれだけじゃありません。普段からお姉様の隣に立ち、共に過ごしてきたその経験の元に作成と編集をされそのパターンは3桁を超えますの。これ一体でお姉様がいなくても擬似的な会話が可能ですの!」
『黒子……好き』
『黒子……私と付き合って!」
『黒子……デートにいきましょう!」
『黒子……今日は帰りたくない私』
美琴「同じような台詞ばかりじゃない」
黒子「自由自在ということでどうせなら幻想に生きようかと」
美琴「早い話がアンタの妄想でしょ」
686: 2010/06/29(火) 19:35:18.81 ID:jlmkM36o
美琴「まあそれ抜きにしてもこれは……」カチッ
『黒子……愛してる』
美琴「へえ……」
黒子「……?」
黒子(おかしいですの。普段なら『こんな気色悪いもの作ってんじゃないわよコラーッ!』と暴れていそうですのに。もう人形は手にとっているから? いやそれにしては……うーん)
『おはよう黒子!』
美琴「なんだ普通のもあるじゃない。同じスイッチに何通りか登録させてるのか、なるほどね。黒子、これの説明書みたいなのはある?」
黒子「え? あ、ここに……」
美琴「この作りなら操作できるような仕掛けとかありそうなんだけど……ない。そこらへんはアンタのこだわりなのか技術的に無理だったのか……まあいいわ」
黒子(なんですのなんですのこの様変わりしたお姉様は。というかわたくしが作ったとはいえ、自分の人形を手にとってニヤニヤしてるお姉様ははっきりいって気色悪いというかまあそんなお姉様も好きなんですけどやっぱり不気味ですの)
美琴「黒子」
黒子「は、はい!?」
美琴「この人形は返すわ。ごめんね、取り上げたりして」
黒子「は、はあ、どうも」(笑顔が怖い……)
美琴「――で、ちょっと相談があるんだけど」ガシッ
黒子「お、お姉様? 肩をそんな掴まなくてもわたくしは逃げませんわよ? あ、でも、わたくしとっても嫌な予感がするのでテレポートしても、ってもう対策ずみですのね……さ、さすが」
美琴「あはは、なにひきつった顔をしてんのよ黒子。私はその人形をどこで手に入れたのか教えてほしいだけよ?」
黒子「そ、それは先ほどに言ったとおり禁則事項であって……」
美琴「黒子?」
黒子「く、屈しませんわよそんな微笑み100%向けられても。むしろお姉様の場合はデススマイルとかそんな感じ痛ぁっ!? そんな強く握られてもわたくしはまったく肩をこっていませんわよおねえさまー!?」
美琴「いいから」「答えろ」
黒子「ハイ……」
687: 2010/06/29(火) 19:36:15.41 ID:jlmkM36o
数日後
黒子(嫌な予感は的中してましたの)
黒子「お姉様……」
美琴「お、おっす」
『なんだビリビリか』
美琴「ビリビリじゃないっつってんでしょ。私には御坂美琴って名前があるんだから」
『美琴……愛してる』
美琴「な、ななななに言ってんのよ。ち、ちゅ中学生によくそんな言葉をはけるわね。は、恥ずかしくないのアンタ」
『ならまずはその幻想をぶち頃す!』
美琴「でも、その、私は別に嫌じゃないというかああでもやっぱり――」
『その幻想をぶち頃す!』
美琴「けどこういうのは――」
『ぶち頃す!』
美琴「色々あるし――」
『ぶち頃す!』
美琴「そうだとして――』
『ぶち頃す!』
黒子「ミイラ取りがミイラ……ですの」
人形(上条)「その幻想をぶち頃す!」
おわり
688: 2010/06/29(火) 19:39:03.94 ID:jlmkM36o
ちなみに思いつきは漫画2巻表紙から
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