610: 2018/04/19(木) 23:45:16.68 ID:FQTpz3bR0

前回:第十二話 ハートマン軍曹っぽい提督


ブラック鎮守府:艦娘からの逆セクハラがひどいブラック鎮守府
加害艦: 赤城 鹿島

海の画集 -「艦これ」公式イラスト集-


622: 2018/04/20(金) 23:33:24.13 ID:jj/Y9Or60
......
….
..
.

逆セクハラ鎮守府 執務室 昼


優提督「よし、今日の分は終わりだな」

鹿島「お疲れ様です、提督♪いつも仕事が早くて感心します♪」

優提督「いやぁ、鹿島のアシストのおかげさ」

鹿島「嬉しい事言ってくれますね。それじゃあ・・・・」

    ピトッ…

優提督「お、おい・・・」

鹿島「一緒にお昼ご飯・・・食べに行きましょうか・・・」キュッ…

優提督「くっついていく必要はないと思うんだけど・・・」

鹿島「大ありですっ!私が頑張ったご褒美・・・くれませんか?」

鹿島「くっつくだけで・・・いいんです・・・」

優提督「わ、わかった・・・」

鹿島(ふふ、ずっとこうして居たいなぁ・・・)

鹿島(ずっとずっと・・・・)

623: 2018/04/20(金) 23:34:15.32 ID:jj/Y9Or60
......
....
..
.


優提督の自宅 夜


優提督「・・・」カキカキ…

=================================

2018年 〇月〇日

最近、鹿島の様子がおかしい
おかしいというよりは、距離が近い
仲良くなれるのは良い事なのだが・・・どうにもくっつきすぎな気がする
僕は提督で、彼女は艦娘
鎮守府内で提督と艦娘が恋仲になるというのはよく聞く話だ
僕には妻も娘もいる。そのことは彼女も知っているはずだ
だが、偶に彼女の目が・・・ものすごく妖艶な光を放つように見える時がある
気のせいだといいんだが・・・

=================================
     

    パタンッ…


優提督「ふーっ・・・少し疲れた・・・」

624: 2018/04/20(金) 23:35:27.58 ID:jj/Y9Or60

     ガチャッ!

優提督娘「お父さんただいま!」

優提督「おぉっ、お帰り!今日の部活はどうだった?」

優提督娘「私ね、バドミントンで学校一位になったのよ!!」

優提督娘「先生が、私の第一志望高校に推薦状書いてくれるって!」

優提督「そうかぁ!さすが自慢の娘だ!」

優提督娘「いい高校出て、私もお父さんみたいな立派な提督になりたいな♪」

優提督「なれるよ、絶対に。僕の自慢の娘なんだから」ニコッ

優提督娘「ありがとう、お父さん。大好き!」ニコッ

     ガチャッ

優提督妻「ご飯、できてるわよ。皆で食べましょう?」

優提督「あぁ、今行くよ」

優提督娘「お母さん!今日のご飯は何?」

優提督妻「大好物のクリームシチューよ。お母さん、張りきって作ったんだから」

優提督娘「やったぁ!お腹ペコペコ!お父さん!早く行こう!」ピョンピョン

優提督「はしゃぎ過ぎだよ。今行くから」

優提督娘「今日は幸せいっぱいの日ー!」ドタドタ…

    ダダダ…

優提督妻「もう、家の中を走ったら危ないのに・・・」

優提督「・・・」

優提督妻「どうしたの?あなた」

優提督「今・・・とても幸せだなと思ってさ」

優提督妻「・・・えぇ、幸せね。とっても」フフフ…

優提督(この幸せな家を・・・世界を、守り抜いていこう・・・)

優提督(うん、ここにいるだけで・・・いつまででも頑張れる)

625: 2018/04/20(金) 23:36:45.59 ID:jj/Y9Or60
......
....
..
.


優提督鎮守府 執務室


盗聴器『どうしたの?あなた』

盗聴器『今・・・とても幸せだなと思ってさ』

盗聴器『・・・えぇ、とても幸せね。とっても』

鹿島「提督さん・・・素敵な家庭をお持ちですね・・・」

赤城「本当に・・・幸せそうな家庭・・・」

鹿島・赤城「「ふふふふ・・・」」

626: 2018/04/20(金) 23:37:40.44 ID:jj/Y9Or60
......
....
..
.


翌日 優提督鎮守府 執務室



優提督「ずっと座っていると・・・体が鈍ってしまうなぁ」ノビ~…

赤城「あら、それなら・・・弓道をやってみませんか?」

優提督「弓道?」

赤城「えぇ、結構筋肉を使いますし、心が落ち着きますよ?」

優提督「それはいいな、ぜひやってみたいよ」

赤城「はい!準備してきますね」

627: 2018/04/20(金) 23:38:30.79 ID:jj/Y9Or60
......
....
..
.



優提督鎮守府 弓道場


優提督「やっぱり和を基調とした部屋は落ち着くな」

赤城「そうでしょう?さ、弓を構えてみてください、提督」

優提督「よし・・・こうか?」ギリリッ…

赤城「ああ、それじゃ自分の耳を弦で弾いてしまいます、提督」

赤城「ほら・・・こうするんですよ・・・」ソッ…

     ピトッ…

優提督「あ、赤城・・・?」

赤城「シー・・・心を集中させてください」

優提督(背中に柔らかい感触が・・・)

赤城「ほら・・・息を合わせて・・・」

赤城「聞こえますか?提督と私の鼓動が重なる音・・・」

   ドクン… ドクン…

優提督(ものすごくいけないことをしている気がする・・・は、早く振りほどかないと・・・)

629: 2018/04/20(金) 23:39:42.97 ID:jj/Y9Or60

赤城「あぁ・・・駄目ですよぉ・・・?指をそんなに緩めちゃ・・・」キュッ…

優提督「す、すまない・・・」

赤城「さぁ・・・・弓の左側に的が見えるように狙ってみてください・・・」

赤城「これを、新月、満月の狙いと言います。うふふ、ロマンチックな名前ですよね・・・?」

優提督(赤城の息が後頭部に・・・)

赤城「射ますよ・・・3、2、1・・・」

  ヒュンッ
    ガスッ...

赤城「あらら・・・外れちゃいましたね」

優提督「か、簡単そうに見えて難しいんだな・・・」

赤城「集中が足りてませんよ?」

赤城「なにか・・・イケナイことでも考えていたんですかぁ・・・?」フフ…

優提督「・・・!」ゴクリ…

優提督「いや、とんでもない。君の教えは実にわかりやすかったよ」

優提督「そろそろ仕事に戻らないと。き、今日はありがとう赤城、またあとでな」

    スタスタ…

赤城「・・・」

赤城(あぁ・・・かわいい・・・かわいいわ・・・提督・・・)

赤城(欲しい・・・彼が欲しい・・・絶対欲しい・・・)



630: 2018/04/20(金) 23:40:33.00 ID:jj/Y9Or60
......
....
..
.


優提督の自宅 夜


優提督「・・・」カキカキ…


===================

2018年〇月△日 

鹿島に引き続き、赤城も様子がおかしい
やたらと体をくっつけようとしてくる
彼女たちの事はもちろん尊敬しているし、戦友として好きだ
鹿島と赤城も同じ思いであればうれしいが・・・
今日の赤城の目は・・・戦友に向ける眼差しではなかった
もっと艶めかしく・・・まるで何かを欲しているような眼だった
これ以上は家族を持つ僕として容認できない
明日からは・・・強く言わなくちゃならないかもしれない

====================


    パタンッ…


優提督「はぁ・・・」

631: 2018/04/20(金) 23:41:34.65 ID:jj/Y9Or60


   ガチャッ

優提督娘「お父さん、お仕事お疲れ様。はいこれ」スッ

優提督娘「お母さんが、コーヒー淹れたから飲んでだって♪」

優提督「あぁ、ありがとう・・・飲むよ」

優提督娘「お父さん、疲れた顔してるね。どうかしたの?」

優提督「いや、ちょっとね・・・仕事場の子達の事で悩んでいるんだ」

優提督娘「大丈夫だよ、お父さんは優しい提督だもん。うまく行くよ!」

優提督「・・・ありがとう。明日からはお母さんと旅行だろう?早く寝なさい」

優提督娘「うん!ねぇ、お父さん、本当に明日一緒に来れないの・・・?」

優提督娘「お母さんも残念がってたよ」

優提督「これが提督の辛いところかな・・・年末には一緒に旅行に行けるさ」

優提督娘「わかった・・・あ!あのね、お母さんがね、少しでも寂しくないようにお父さんの大好物をいっぱい作っておいたって!やったね♪」

優提督「本当か!それは最高だなぁ!」

優提督娘「えへへ♪それじゃ・・・お休み、お父さん」

優男提督「あぁ、お休み」

632: 2018/04/20(金) 23:42:19.11 ID:jj/Y9Or60
......
....
..
.


優提督鎮守府 執務室


盗聴器『・・・ありがとう。明日からはお母さんと旅行だろう?早く寝なさい』

盗聴器『うん!ねぇ、お父さん、本当に明日一緒に来れないの・・・?』

盗聴器『お母さんも残念がって・・・』

鹿島「へぇ・・・提督さん・・・明日から家族いないんだぁ・・・」

鹿島「明日からはきっと・・・提督さんは寂しい思いをするはずですね・・・」

赤城「寂しい思い・・・させちゃまずいですよね・・・」

鹿島「ですよね・・・♪」


633: 2018/04/20(金) 23:43:24.68 ID:jj/Y9Or60
......
....
..
.


翌日 優提の督自宅 夜


優提督(今日は・・・二人とも何もしてこなかったな・・・)

優提督(やっぱり僕の勘違いだったんだ、あの子達とは今まで何も起きなかったじゃないか)

優提督(急に変わるなんてこともないさ。考えすぎだ・・・考えすぎ・・・)

  ザアアァァァ…

優提督(にしても、ひどい雨だなぁ。妻と娘に何もなければいいが・・・)グゥゥ…

優提督(・・・お腹が減った。晩御飯にしようか)

優提督(お・・・冷蔵庫にメモが)ピラッ…

冷蔵庫のメモ【あなたの大好物をたくさん作っておきました。お腹いっぱい食べてください。 おとうさん!私が作ったクッキーも食べてね! 愛するお父さんへ 妻と娘より】

優提督「ふふ・・・食べるのがもったいないなぁ・・・」

    ピンポーン

優提督(こんな大雨の日に・・・誰だろう?)スタスタ…

優提督「今開けます」


    ガチャッ…


優提督「・・・!」



赤城・鹿島「こんばんは・・・提督(さん)♪」

634: 2018/04/20(金) 23:44:31.07 ID:jj/Y9Or60

優提督「な・・・なんでここに・・・?」

赤城「実は・・・買い物でここの近くまで来たんですけど・・・」

優提督「買い物って・・・鎮守府から何キロ離れてると・・・」

赤城「そしたら途中で大雨に襲われて・・・雨宿り、させてもらえませんか?」

鹿島「もう・・・下着までぐっしょりなんです・・・」

      ポタッ… ポタッ…

優提督「わ、わかった・・・とりあえず上がってくれ。今バスタオルを持ってくる」

635: 2018/04/20(金) 23:45:42.02 ID:jj/Y9Or60
......
....
..
.



優提督の自宅 リビング


鹿島「すいません、迷惑かけちゃって・・・」ゴシゴシ…

優提督「いや、良いんだ。雨に濡れて体も冷えただろう。ついでだし、温かいシャワーも浴びていってくれ」

赤城「いいんですか?」

優提督「あぁ、風呂場にある洗濯機に濡れた服を入れておいてくれ。僕が乾燥させておくから」

鹿島「お世話になります」

優提督「シャワーから上がって服を着たら・・・僕が鎮守府まで車で送るよ」

赤城「本当にありがとうございます。それじゃ、シャワーお借りしますね」スタスタ…

鹿島「鹿島も失礼します」スタスタ…

優提督「ああ、ごゆっくり」

優提督(彼女たちは・・・本当に雨宿りをしていくだけ・・・だよな・・・?)

636: 2018/04/20(金) 23:47:11.36 ID:jj/Y9Or60
......
....
..
.



数分後 脱衣所


  シャァァァァ…


優提督「二人共もう風呂場だよな?一応目をつぶって入るぞ・・・風呂場は覗かない、約束するよ・・・」カチャッ…

優提督「あぁ、大丈夫。ここは長年住んでいる自宅だから目をつぶっていても洗濯機のボタンを押すのは楽勝さ・・・」スタスタ…


    「・・・・」


優提督「鹿島・・・?赤城・・・?」パチッ…

赤城・鹿島「・・・」

優提督「!?」バッ

優提督「ふ、二人共何してるんだ!?裸でそんな・・・」

赤城「ふふふ・・・驚きました?」

優提督「ふ、服はもう洗濯機の中に入れてあるんだろう?見てないから・・・洗濯機の操作をさせてくれ・・・」

鹿島「提督さん・・・」ヒタヒタ….

優提督「なんのマネなんだ?はやく風呂場へ・・・」


赤城「提督・・・」ヒタヒタ…

鹿島「提督さぁん・・・ほら・・・」









 「「私 た ち を 見 て」」

637: 2018/04/20(金) 23:47:57.24 ID:jj/Y9Or60

優提督「ま、まま・・・待て・・・」ゾァッ…

優提督(こ、このままじゃまずい・・・!)

鹿島「来て・・・提督さん・・・」

優提督「や、やめてくれ・・・無理だ。家庭があって幸せなんだ・・・」

赤城・鹿島「・・・」

優提督「わかってくれないか・・・?頼む・・・!」

赤城・鹿島「・・・」

赤城「・・・わかりました。今日はこれで帰ります」

鹿島「服は乾かさなくても結構です・・・そのまま着ていくので」

赤城「車もいりません、タクシーで帰ります」

優提督「ほ・・・本当か・・・?」

鹿島「えぇ、これ以上ご迷惑はおかけできません・・・」

鹿島「ですが・・・提督さん、また戻ってきますね・・・?」

鹿島「家族がいない間・・・寂しい思いをしないように・・・♪」

赤城「私達で・・・提督のお世話・・・してあげますね」ニコッ…

赤城「それじゃまた・・・ふふっ・・・」

優提督(大丈夫なんかじゃなかった・・・!この二人は・・・この二人は・・・!)ガタガタ…

638: 2018/04/20(金) 23:49:09.75 ID:jj/Y9Or60
.......
....
..
.



翌日 長門達の基地

   ガチャッ

加賀「失礼します」

明石「あ、加賀さん!ちょうどいいところに・・・」

加賀「ちょっと、青葉さんに頼みたいことがあるのだけれど・・・構わないかしら?」

青葉「はいはーい、どうかしましたか?」

加賀「あの・・・実は最近、赤城さんの様子がおかしくて・・・」

加賀「前までは携帯でのやり取りでも普通だったのに・・・ここ最近で急におかしくなり始めたんです」

青葉「・・・というと?」

加賀「返信が異様に遅かったり・・・いつもはその日あった出来事とかで盛り上がるのに・・・」

加賀「話を途中で無理やり切ったりするの・・・」

青葉「・・・加賀さん、赤城さんは・・・自分がいる鎮守府の提督について何か言っていましたか?」

加賀「そうねぇ・・・素敵な提督だと言っていたわ・・・心の底から信頼できる人だって・・・」

加賀「だからこそ心配なの。何かあったのかさっぱり予測もできなくて・・・」

青葉「加賀さん、実は今朝・・・憲兵にとある問い合わせが来たらしくて・・・」

加賀「・・・どういった内容?」

639: 2018/04/20(金) 23:52:24.12 ID:jj/Y9Or60
青葉「その・・・赤城さんと鹿島さんが着任している鎮守府の司令官が・・・二人に裸で迫られたって・・・」

加賀「・・・え?」

青葉「そこの司令官は家庭を持っているらしくて・・・それを伝えたにもかかわらず・・・だったそうです」

加賀「そんな・・・一体どういう・・・」

提督「今から俺と長門で調査に行く所だ。もしかしたら厄介なことになっているかもしれない」

加賀「・・・私に行かせてください」

長門「・・・駄目だ。危険すぎる」

提督「まだこの仕事も始めたばかりだろう。任せきれない」

加賀「鹿島さんはともかく・・・赤城さんは私の姉妹艦です」

加賀「どうか・・・私に・・・」

提督「・・・」

長門「・・・提督、どうする?」

提督「・・・わかった。君に任せる」

提督「ただし、少しでも危険を感じたら逃げる事。これが絶対条件だ」

提督「俺達との無線はつなげたままにしておけ」

提督「・・・わかったな?」

加賀「はい、ありがとうございます・・・!」

明石「加賀さん、これ・・・」スッ…

明石「あなたのコスチュームです。これを着て行ってください」

加賀「・・・その、やっぱり私は・・・マスクを付ける必要はないわ。素性がばれたところで・・・」

提督「マスクは自分を守るために着けるんじゃない、周りの人を守るために着けるんだ」

提督「・・・着ていったほうがいい」

加賀「・・・わかりました。有難く頂戴します」

加賀「それでは・・・行ってきます」

640: 2018/04/20(金) 23:53:33.29 ID:jj/Y9Or60
......
....
..
.



同時刻 優提督鎮守府 執務室


鹿島「あーあ、提督さん・・・憲兵に喋っちゃったぁ・・・」

赤城「提督は・・・こっちを向いてくれる気はないようですね」

鹿島「悲しいなぁ・・・こんなにも提督さんを愛しているのに・・・」

赤城「ふふ、だったら振り向かせちゃいましょう?」

赤城「いろんな手を使って・・・♪」

鹿島「やさしいやさしい提督さん・・・次やることを・・・許してくれるかな?」


652: 2018/04/21(土) 23:48:27.60 ID:MIbhpTQF0


       ガチャッ…


優提督「赤城・・・鹿島・・・ちょっと話がある・・・」

赤城「あら、こんにちは提督。今日は遅めの出勤ですね」

鹿島「今執務室の掃除を終えたところです♪さ、今日もみんなでお仕事しましょうか」

優提督「なぁ・・・昨日の事なんだが・・・」

鹿島「・・・」

優提督「その・・・実は今朝・・・君たちの事を・・・憲兵に喋ってしまったんだ・・・」

赤城「・・・」

優提督「でも・・・やりすぎた、本当にすまない。あの時は混乱してて・・・気の迷いだった」

優提督「君たちもそうだったんだろう?気の迷いだったんだろう?」

優提督「憲兵には僕からうまく言い訳して取り消してもらうよ」

優提督「だから・・・これで手打ちにしよう・・・そうしないか?」

鹿島「提督さん・・・あなたは・・・本当に・・・」ジワ…

鹿島「ほんっとうに・・・お優しいのですね・・・!」ポロポロ…

赤城「あんな事をした私たちを・・・許してくれるのですか・・・」








赤城「なら・・・これからすることも許してくれますよね?」ポチッ

653: 2018/04/21(土) 23:49:25.05 ID:MIbhpTQF0
優提督「・・・それはどういうことだい?」

盗聴器『・・・それはどういうことだい?』

優提督「・・・え?」

盗聴器『・・・え?』

優提督「『どうして僕の声が・・・そこのスピーカーから・・・?』」

赤城「あなたの声・・・ずっと盗聴していました・・・」

鹿島「幸せそうな家族の声も・・・ずっと聴いていました・・・」

  ユラッ…
   スタスタ…

赤城「私たちも・・・幸せになりたいです・・・」

鹿島「ハッピーエンドが欲しい・・・」

優提督「『こ・・・こっちへ来ないでくれ・・・』」

赤城「迎えましょう?私たちのハッピーエンド・・・」グァッ

    バキィッ…

優提督「『うぐっ・・・』」ドサッ…

赤城「もう・・・我慢できないんですよ・・・提督・・・///」ハァ…ハァ…!

654: 2018/04/21(土) 23:52:02.19 ID:MIbhpTQF0
......
....
..
.


優提督の自宅 寝室




    ペロ…ペロペロ…
  ペロッ… ペロペロ…
    ペロペロ…


優提督「ぅ・・・ん・・・?」パチッ…

赤城「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」ペロペロ…

優提督「あか・・・ぎ・・・?」

赤城「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」ペロペロ…

優提督「い、一体・・・何をしているんだ・・・?」

赤城「提督・・・起きたんですか・・・?」

赤城「お顔・・・傷つけてしまってごめんなさい・・・これで・・・少しでも楽になれば・・・」ペロッ…

優提督「こ・・・これをほどいてくれ・・・!」ギシッ…

赤城「あぁ・・・それは駄目です提督・・・お世話できなくなってしまいます・・・」

優提督「どうしてしまったんだ・・・赤城・・・」

優提督「僕が知っている君は・・・こんなことをする人ではなかったはずだ・・・」

赤城「ええ・・・でも・・・私は変わってしまったんです・・・」ペロッ…

優提督「うぅっ・・・」ゾクッ…

赤城「あなたに恋して・・・おかしくなってしまったんです・・・」

655: 2018/04/21(土) 23:52:42.07 ID:MIbhpTQF0

     ガチャッ…

鹿島「あら・・・おとうさん、起きたんですね」

優提督「か、鹿島・・・その服・・・娘の制服だぞ・・・」

鹿島「似合ってますか・・・?お父さん・・・?」

優提督「何を考えているんだ・・・!」

鹿島「知っていますか?女の子は誰だって・・・」スタスタ…

鹿島「お父さんが初恋の人なんです・・・」ギシッ…

鹿島「ねっ・・・お父さん・・・」ナデ…

優提督「ッ・・・ッ・・・」ガタガタ…

656: 2018/04/21(土) 23:53:23.08 ID:MIbhpTQF0

鹿島「枕元に家族写真・・・素敵な家庭・・・家族思いの良いお父さん・・・」ヒョイッ…

鹿島「でも、今日からは私たちが家族です」ポイッ

優提督「やめっ・・・」ググッ…

    ガシャンッ…

優提督「うぅう・・・」

鹿島「代わりにこれを置きましょう」コトッ…

鹿島「覚えていますか・・・?私たちが鎮守府に来て最初に撮った集合写真・・・」

鹿島「今日から提督さんは提督さんじゃなくて・・・」

鹿島「パパになってもらいます・・・えへへっ・・・♪」ニコッ…

優提督「助けてくれ・・・頼む・・・助けてくれぇ・・・!」

657: 2018/04/21(土) 23:54:26.82 ID:MIbhpTQF0
......
....
..
.


優提督鎮守府 執務室


   バンッ!

加賀「誰もそこを動かないで!!」スチャッ

   「・・・」

加賀「・・・」

加賀「ここは・・・もぬけの殻だわ・・・」

提督『なに・・・?鎮守府に誰もいないのか・・・』

明石『一体どこへ・・・?』

提督『近くになにか手掛かりがないか?』

加賀「手がかり・・・」

加賀「争った形跡は無し・・・部屋には何も----」

盗聴器『ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・』

加賀「----!」

658: 2018/04/21(土) 23:55:17.08 ID:MIbhpTQF0

提督『これは・・・』

盗聴器『提督・・・起きたんですか・・・?』

加賀「赤城さんの声だわ・・・」

盗聴器『こ・・・これをほどいてくれ・・・!』

提督『・・・どうやら、そこの提督はどこかで拘束されているようだな』

加賀「・・・」

青葉『その盗聴器の信号を逆探知して居場所を特定できるかもしれません』

加賀「いえ、ちょっと待って・・・その必要はないかもしれないわ」

盗聴器『枕元に家族写真・・・素敵・・・家族思いの良いお父さん・・・』

加賀「・・・赤城さん達は、ここの提督の自宅にいるわ」

提督『青葉、場所を特定できるか?』

青葉『今やってます・・・』

青葉『加賀さん!分かりました!場所は・・・』

659: 2018/04/21(土) 23:56:51.37 ID:MIbhpTQF0
......
....
..
.


優提督の自宅 寝室

   ガシャンッ 
ビリビリ… グシャッ
 パリンッ…
  メキャッ…

優提督「やめてくれ・・・やめてくれ・・・」

鹿島「これも・・・前の家族の物ですね・・・」グシャッ

赤城「鹿島さん、冷蔵庫にこんなものがありましたよ」

鹿島「なんですか?メモとタッパー・・・?」

鹿島「どれどれ・・・あなたの大好物をたくさん作っておきました・・・お腹いっぱい食べてください・・・おとうさん・・・私が作ったクッキーも食べてね・・・愛するお父さんへ・・・妻と娘より・・・」

鹿島「愛する妻と娘はここですよ。これも捨てましょう」ビリビリ…

赤城「料理も私達に任せてくださいね♪」ポイッ

     グチャッ…

優提督「うぅっ・・・うう・・・どうして・・・どうして・・・」ポロポロ…

660: 2018/04/21(土) 23:57:23.16 ID:MIbhpTQF0
赤城「愛です、提督。あなたへの愛が・・・もうどうしようもないんです・・・」

赤城「あなたが欲しくて・・・切なくて・・・苦しくて・・・」

鹿島「改めて言わせてください、提督・・・あなたが大好きです。心の底から愛しています」

鹿島「幸せは・・・待っているだけでは来ません・・・こっちから向かいにいかないと・・・」

鹿島「さぁ、昔の物はほとんど無くなりましたね・・・新しいものを築きましょう」

鹿島「私たちの・・・家庭・・・」

赤城「私たちの家族・・・」

鹿島「まずはあなたとの子供が欲しいです・・・おとーさんっ?」

赤城「提督はそのままで良いですよ・・・すぐに済みますので・・・」シュルッ…

優提督「僕が何をしたっていうんだ・・・こんなっ・・・あぁっ・・・」

優提督「あまりにもひどい・・・」

赤城「いずれ幸せになります・・・私たちがして見せます」

赤城「受け入れてください」スッ…

661: 2018/04/21(土) 23:58:04.62 ID:MIbhpTQF0


 「そこまでよ、赤城さん」


赤城「・・・私の知り合いにロビンフッドは居ませんよ?」

加賀「・・・今すぐ彼を解放しなさい・・・!」スチャッ… ギリリ…

鹿島「邪魔をしないでもらえませんか・・・?これから幸せな家庭を築くんですから」スラッ…

加賀「ナイフなんかで私を止められると思って・・・?」ヒュンッ!

      キンッ!

鹿島「・・・っ!」

加賀「丸腰の人を射る趣味は無いわ・・・おとなしくしなさい・・・!」スチャッ ギリリッ…

赤城「・・・その弓の腕・・・加賀さん・・・?」

662: 2018/04/21(土) 23:59:08.41 ID:MIbhpTQF0

加賀「・・・!」

提督『絶対に正体は明かすな』

加賀「・・・私はあなたたちを捕らえに来た者よ・・・それ以外の何者でもないわ・・・」

赤城「・・・」

  スッ…

赤城「わかりました・・・投降します・・・」

鹿島「そうですね・・・」

鹿島「下手に動いて・・・赤ちゃんを産むこの体を傷つけたくないです・・・」

赤城「ええ・・・幸せな家庭には代えられないわ・・・」

加賀「なにを・・・言っているの・・・?」

優提督「その子達は正気じゃないっ・・・!おとなしくしている今の内に・・・」

加賀「今助けます・・・!」

663: 2018/04/21(土) 23:59:37.23 ID:MIbhpTQF0
......
....
..
.


加賀「大丈夫ですか?」

優提督「すまない、助かった・・・」

加賀「彼女たちの事は・・・私に任せてください」

優提督「・・・」

加賀「あなたたち二人は・・・超えてはいけないラインを超えたわ・・・」

加賀「相応の罰を受けるべきよ・・・でもそれは・・・私ひとりで決めるわけにはいかない」

優提督「・・・」

赤城「提督・・・判断を誤らないでくださいね・・・?」

鹿島「あなたの事を・・・一番想っているのは・・・私達です、提督さん・・・」

669: 2018/04/22(日) 00:45:30.14 ID:CYCHrW4U0

優提督「・・・君たちは・・・正気を失っている・・・!」

赤城「いいえ、正気ですよ・・・!こんなにもあなたを愛しているんですもの・・・!」

鹿島「この愛は本物です・・・!」

優提督「・・・艦娘を更生させる施設が・・・あるんだ」

優提督「君たちをそこに入れる・・・!」

赤城「そんな・・・どうして・・・!」

鹿島「私たちが嫌いになったんですか・・・」

優提督「ゆるしてくれ・・・今の君たちとは・・・一緒にいたくない・・・」

赤城「嘘・・・」

鹿島「提督さん・・・私たちを愛してよ・・・!」

優提督「愛していたとも・・・仲間として・・・!」ギリッ…

670: 2018/04/22(日) 00:47:56.03 ID:CYCHrW4U0
......
....
..
.



ハートマン提督鎮守府


赤城「・・・」

鹿島「・・・」

ハートマン提督「よく来たな!!今日から貴様らにはクソ地獄を楽しんでもらうぞ!!」

ハートマン提督「そびえたつクソ二本共!ここに愛があると思うなよ!!!貴様らが感じられるのは俺への憎悪だけだ!!」

ハートマン提督「貴様らの話を聞いただけでその日食う飯が糞以下の味になった!!!」

ハートマン提督「貴様らを見ていると嫌になる!!!人間の欲の醜さをクソで塗り固めて彫刻にしたみたいだ!!!」

ハートマン提督「名前はなんだ!?発情期の豚か!?それともクソ売春婦か!?」

赤城「これも・・・愛への試練・・・きっと提督は私たちを試しているんですよ・・・!」

鹿島「ふふふ・・・待っててくださいね・・・お父さん・・・」

ハートマン提督「思考回路がビチグソでショートしたか!?クソボケ!!!その気色の悪い笑みを消せ!今すぐ顔面に伝えろ!!」

ハートマン提督「貴様らに本来の名前は似合わん、ほほえみ売春婦と呼ぶ!!!」

ハートマン提督「良い名前だろう!?なんなら腕に掘ってやってもいいぞ!!!」

671: 2018/04/22(日) 00:50:33.98 ID:CYCHrW4U0
......
....
..
.



長門達の基地


加賀「二人があれで変われるといいのですが・・・」

提督「あの人なら大丈夫だろう・・・」

加賀「はぁ・・・赤城さん・・・どうしてあんな姿に・・・」

明石「恋は人を盲目にするっていうじゃないですか・・・」

加賀「私が知っている赤城さんは・・・もっと自制ができる・・・尊敬できる人だったはずです・・・」

提督「今は信じて待とう。それしかできない・・・」

加賀「・・・」

提督「話は変わるが・・・今回の仕事は見事だったぞ、加賀」

提督「冷静に動けていたし、状況判断も悪くなかった」

加賀「・・・ありがとう、でも今は・・・正直に喜べないわ・・・」

加賀「ごめんなさい、今日はこれで失礼します・・・」


  スタスタ…
バタンッ…


提督「・・・」

青葉「加賀さん・・・」

長門「仕方無い・・・家族を自分の手で捕らえたも同然だ・・・そっとしておいてやろう・・・」

672: 2018/04/22(日) 00:52:49.43 ID:CYCHrW4U0
逆セクハラ鎮守府編、これにて終わりです。この赤城さんには耳も尻尾も生えてはいませんよ・・・?



次回のブラック鎮守府を決めます

第十四話 胸部格差鎮守府

引用: 提督「ブラック鎮守府バスターズ?」