159: 2009/02/15(日) 01:58:33 ID:ixEkmQ+E
何だか基地内の雰囲気がいつもと違う気がする。
「今日って何かあったっけかー…?」
ネウロイの襲撃は先日あったばかりだ。
それは安心感からだろう。襲撃があってしばらくは、隊長や少佐、
規律に煩い大尉殿以外はたいてい朝、時間通りに起きてくるコトは無い。
(だってのに何でまた今日は朝食から皆揃ってんだ?)
珍しく時間通りに目が覚めた私は、食堂へ行って驚いた。
「あ、エイラさん、おはようございます。」
宮藤に声をかけられる。ちなみにサーニャは例の如く部屋を間違え、只今私の部屋でお休み中だ。
「おはよう。今日って、何か特別な日か?」
「バレンタイン、って言うそうです。確か…」
好きな人にチョコレートを渡すと同時に自分の思いを伝えるイベント…か。
なるほどな、道理で皆様朝からそわそわしているワケだ。
「シャーリー、これ!チョコ!」
「おぉ!?ルッキーニ、いつの間に買ってたんだ!?」
「へへへ~!」
「あ、あの、芳佳ちゃん!こっ、これ…」
「リーネちゃん、私に?ありがとう!!」
「あ、あの、し、少佐、こ「美緒、これ、私から愛を込めてよ、ふふ。」
「チョコレートか?わざわざ悪いなミーナ。有り難く頂くとするよ。」
「…………少佐ぁ。」
そこかしこで朝からお熱いコトで。それにしても私には全くと言っていいほど関係無いイベントだ。
そりゃあ私だって出来ればサーニャから欲しいけど、サーニャ、こういうイベントには疎そうだしなぁ。
そもそもサーニャの好きな人が私のハズが無いか…。
「あの…エイラ、これ、私から…、受け取ってくれる?」
「……何の冗談ダヨ、ハルトマン中尉?」
一瞬サーニャかと思ったが、今は私の部屋で寝てるワケだから、サーニャのハズが無い。
「ひ、酷い…!私、ホントにエイラのコトが好きで、勇気を出して言ったのに…!!」
「これ、笑うとこカ?」
後ろでオロオロしているバルクホルン大尉が見える。可哀相だからそろそろやめてあげろヨ。
「おい、中尉…、ん?」
中尉が私に向かってウィンクをする。なるほどね。
「ま、待ってくレ中尉。中尉の気持ちはありがたいケド、私まだ中尉のコト、あまりよく知らないカラ…。」
おー、あの堅物が慌ててるぞ、おもしろ~。
ハルトマン中尉も笑いを堪えている。全く、この人は・・・。
「じゃ、じゃあ私のコト、もっと良く知ってよ…!!」
て、オイオイ中尉。それは流石に・・・。顔近いって、マズイマズイ!
「あ…っ…。」
口から小さく漏れた息はどちらのものか。中尉の小さな唇が私の唇に向かってどんどん近付いてくる。
このままじゃ本当に…っ!!
「今日って何かあったっけかー…?」
ネウロイの襲撃は先日あったばかりだ。
それは安心感からだろう。襲撃があってしばらくは、隊長や少佐、
規律に煩い大尉殿以外はたいてい朝、時間通りに起きてくるコトは無い。
(だってのに何でまた今日は朝食から皆揃ってんだ?)
珍しく時間通りに目が覚めた私は、食堂へ行って驚いた。
「あ、エイラさん、おはようございます。」
宮藤に声をかけられる。ちなみにサーニャは例の如く部屋を間違え、只今私の部屋でお休み中だ。
「おはよう。今日って、何か特別な日か?」
「バレンタイン、って言うそうです。確か…」
好きな人にチョコレートを渡すと同時に自分の思いを伝えるイベント…か。
なるほどな、道理で皆様朝からそわそわしているワケだ。
「シャーリー、これ!チョコ!」
「おぉ!?ルッキーニ、いつの間に買ってたんだ!?」
「へへへ~!」
「あ、あの、芳佳ちゃん!こっ、これ…」
「リーネちゃん、私に?ありがとう!!」
「あ、あの、し、少佐、こ「美緒、これ、私から愛を込めてよ、ふふ。」
「チョコレートか?わざわざ悪いなミーナ。有り難く頂くとするよ。」
「…………少佐ぁ。」
そこかしこで朝からお熱いコトで。それにしても私には全くと言っていいほど関係無いイベントだ。
そりゃあ私だって出来ればサーニャから欲しいけど、サーニャ、こういうイベントには疎そうだしなぁ。
そもそもサーニャの好きな人が私のハズが無いか…。
「あの…エイラ、これ、私から…、受け取ってくれる?」
「……何の冗談ダヨ、ハルトマン中尉?」
一瞬サーニャかと思ったが、今は私の部屋で寝てるワケだから、サーニャのハズが無い。
「ひ、酷い…!私、ホントにエイラのコトが好きで、勇気を出して言ったのに…!!」
「これ、笑うとこカ?」
後ろでオロオロしているバルクホルン大尉が見える。可哀相だからそろそろやめてあげろヨ。
「おい、中尉…、ん?」
中尉が私に向かってウィンクをする。なるほどね。
「ま、待ってくレ中尉。中尉の気持ちはありがたいケド、私まだ中尉のコト、あまりよく知らないカラ…。」
おー、あの堅物が慌ててるぞ、おもしろ~。
ハルトマン中尉も笑いを堪えている。全く、この人は・・・。
「じゃ、じゃあ私のコト、もっと良く知ってよ…!!」
て、オイオイ中尉。それは流石に・・・。顔近いって、マズイマズイ!
「あ…っ…。」
口から小さく漏れた息はどちらのものか。中尉の小さな唇が私の唇に向かってどんどん近付いてくる。
このままじゃ本当に…っ!!
160: 2009/02/15(日) 02:00:10 ID:ixEkmQ+E
「あ、朝から何の騒ぎだこれは!!少佐やミーナまで一緒になって!
と、と、特にエーリカ!お前は今、何をしようとしていたんだ!!」
バルクホルン大尉が突然に叫び、中尉がそちらの方を向く。助かった…。
「別にぃ~。トゥルーデには関係ないっしょ~?」
「な…!お、お前…!ちょっと来い!!」
大尉がハルトマン中尉を引っ張って食堂から出て行く。
中尉は引きずられながら私にもう一度ウィンクをした。このチョコは有り難く貰っとくよ、黒い悪魔さん。
部屋に戻ると既にサーニャは起きていた。いつもは昼頃まで寝てるんだけどな。
「あの、エイラ、今日、バレンタインだから…。」
ま、まさかサーニャが私にチョコを!?私は期待に胸を膨らませ、サーニャの次の言葉を待つ。
「だから、チョコレー…、エイラ。手に持ってるの、何?」
「…え?」
私が手に持っているのは、可愛いらしく包装された小さな箱。さっき貰ったチョコ…。
「あ、こっ、コレは違うんだヨ!その、間違いっていうカ…。そう!間違い!」
私はとっさにハルトマン中尉から貰ったチョコを後ろに隠す。
「間違い…?あれ、エイラ、何か落ちたよ…?紙?えっと…」
――――昨日の夜は楽しかったよ、次はいつにする?―――
「…エーリカより、だって。へぇー…、エイラ、ハルトマンさんとそんなに仲良かったんだ。
いつも私が夜間哨戒に行ってる間、いつもハルトマンさんと…。」
あ、あ、あ、あの黒い悪魔…!!そこまで計算して…!!
「違うんだよサーニャ!これは中尉のイタズラで…!!」
「いい!もう知らないもん、エイラのバカッ!!」
そう叫ぶとサーニャは私の部屋から勢いよく出て行ってしまった。
「や、やられた…。ま、待ってくれサーニャぁ~!!」
私はすぐさまサーニャを追い掛ける。何でこんなことに…。
私はあの満面の笑みを思い出し、心の中で吐き捨てた。
この借りは返してやるからナ、覚えてろヨ!黒い悪魔!
と、と、特にエーリカ!お前は今、何をしようとしていたんだ!!」
バルクホルン大尉が突然に叫び、中尉がそちらの方を向く。助かった…。
「別にぃ~。トゥルーデには関係ないっしょ~?」
「な…!お、お前…!ちょっと来い!!」
大尉がハルトマン中尉を引っ張って食堂から出て行く。
中尉は引きずられながら私にもう一度ウィンクをした。このチョコは有り難く貰っとくよ、黒い悪魔さん。
部屋に戻ると既にサーニャは起きていた。いつもは昼頃まで寝てるんだけどな。
「あの、エイラ、今日、バレンタインだから…。」
ま、まさかサーニャが私にチョコを!?私は期待に胸を膨らませ、サーニャの次の言葉を待つ。
「だから、チョコレー…、エイラ。手に持ってるの、何?」
「…え?」
私が手に持っているのは、可愛いらしく包装された小さな箱。さっき貰ったチョコ…。
「あ、こっ、コレは違うんだヨ!その、間違いっていうカ…。そう!間違い!」
私はとっさにハルトマン中尉から貰ったチョコを後ろに隠す。
「間違い…?あれ、エイラ、何か落ちたよ…?紙?えっと…」
――――昨日の夜は楽しかったよ、次はいつにする?―――
「…エーリカより、だって。へぇー…、エイラ、ハルトマンさんとそんなに仲良かったんだ。
いつも私が夜間哨戒に行ってる間、いつもハルトマンさんと…。」
あ、あ、あ、あの黒い悪魔…!!そこまで計算して…!!
「違うんだよサーニャ!これは中尉のイタズラで…!!」
「いい!もう知らないもん、エイラのバカッ!!」
そう叫ぶとサーニャは私の部屋から勢いよく出て行ってしまった。
「や、やられた…。ま、待ってくれサーニャぁ~!!」
私はすぐさまサーニャを追い掛ける。何でこんなことに…。
私はあの満面の笑みを思い出し、心の中で吐き捨てた。
この借りは返してやるからナ、覚えてろヨ!黒い悪魔!
161: 2009/02/15(日) 02:02:19 ID:ixEkmQ+E
終わりです・・・。あぁ、疲れた。
細かい所を突っ込まれると泣いてしまいます。
初めて書いてみたんですが、すっごい大変ですよね・・・。
一週間で何本も投下されてる方、本当に尊敬します。
さて、今日は何本投下されるのかな~。ROMるコトにしますです。
細かい所を突っ込まれると泣いてしまいます。
初めて書いてみたんですが、すっごい大変ですよね・・・。
一週間で何本も投下されてる方、本当に尊敬します。
さて、今日は何本投下されるのかな~。ROMるコトにしますです。
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