翠星石「フフフ、まずは雛苺からおびき寄せるですよ」
　　　「この釣竿と、うにゅ～があれば……」

雛苺「フンフンフーン(鼻歌)なの」

ポトッ

雛苺「はっ、目の前に急にうにゅ～が落ちて来たの！しかも凄く美味しそうなの」

翠星石「反応しやがったですね。よっしゃ、作戦スタートですよ」

クルクル(リールを巻く音)

ズルズル(苺大福が引き摺られる音)

雛苺「ああっ、うにゅ～が逃げて行くの～。待ちなさいなの～」

翠星石「かかりやがったですね。このまま一気に行くですよ！」

クルクル(リールを巻く音)

雛苺「待つの～、そのうにゅ～待ってなの～」

すぽっ(雛苺が鏡に入る音)

翠星石「まったく、ちょろいもんです。さあ、次は真紅の番です！」

真紅(TVを見ている)「フフ、やっぱりくんくんは最高なのだわ」

ドサッ

真紅「何か音がしたのだわ」

てくてく

真紅「こ、これはっ！！！」

だわ……だわ……………

真紅「巨大くんくん人形！！！しかも限定バージョン！！！！！、なのだわ！」

翠星石(フフフ、チビ人間の名義でオークションで落としたレア物ですぅ。さあ真紅、喰らい付きやがれです！！！)

ガバッ(人形に抱き付く真紅)

真紅「ハァハァ、もう話さないのだわ」

翠星石(かかりやがったですね、このままミラーワールドに引きずり込んでやるですよ！)

ガリガリ(リールを巻く音)
ズルズル

翠星石(流石に重いですね。真紅のやつ、くんくん見ながら食っちゃ寝してるから、絶対に太ったですよ)

ズルズル

翠星石「さあ、そのままミラーワールドに入るですぅ！！！」

ぐいーっ

ドサッ

真紅「はっ！ここは何処なのかしら。どうやらくんくんに夢中で我を忘れていた様なのだわ」

翠星石「まったく、油断大敵も大概にしやがれですぅ」

真紅「翠星石！ここは何処なの？あなたは何か知っているの？」

翠星石「そんな事はどうだって良いですぅ。何故ならお前はここでジャンクになるのです」

真紅「な、なんですって！！！」

翠星石「変っっっっっ身っっ！！！！！………ですぅ」

翠星石「真紅、見やがれですぅ。これが翠星石の新たなる力、仮面ライダーゾルダですぅ」

真紅(か、仮面ライダーが翠星石の声と喋り方……。サイコーにキモいのだわ………)

翠星石「びびって声も出ねーですか。それじゃあ、翠星石の最強の技をくらいやがれですぅ」

カシャ

マグナバイザー「ファイナルベント」

ゴゴゴゴゴ………

翠星石「エンドオブワールドォォォォォッですぅ」

ズガァッッッ

真紅「っっっっっっ！！！！！！！」

ズガァッッッ

ドカーン

翠星石(ゾルダ)「フフフ、真紅が木端になったのは間違いねーですよ」

もくもく(土煙が舞っている)

翠星石(ゾルダ)「さあ、先に釣ったチビ苺もジャンクにしに行くです」

もくもく

ズガッ

翠星石(ゾルダ)「火の球っっ！まさか真紅、生きていやがるですか！？」

もくもく

ザッ、ザッ(足音)

真紅「まったく、間一髪だったのだわ。変身が後0.1秒遅れていたら間違なくジャンクになっていたところだったわ…」

真紅「そうこの、仮面ライダー龍騎にっっっ！」

翠星石(ゾルダ)「し、真紅、お前も仮面ライダーになっていやがったのですか！？」
真紅(龍騎)「ええ、つい最近ね…。まさかこんな形で披露する事になるとは思ってもいなかったけれども……」

翠星石(ゾルダ)「まあ、良いですぅ。薔薇乙女も仮面ライダーも最後に残るのは一人…。ここでお前をぶっ頃して、チビ人間を翠星石のモノにするですぅ」

真紅(龍騎)「馬鹿を言うものではないわ。JUMの入れる紅茶は私だけのものなのだわ。どうやら、貴女には御仕置が必要みたいね」

翠星石(ゾルダ)「やってみやがれですぅ」

？？？「二人とも、ちょっと待つの～！」

真紅・翠星石「！？」

翠星石・真紅「雛苺っ！？」

雛苺「うにゅ～、せっかくかっこよく出ようと思ったのにバレバレだったの～」

翠星石(ゾルダ)「うるせえです。喋り方でバレバレなんですぅ」
バンバン(銃で撃つ音)

雛苺「きゃ～。翠星石危ないの。もう怒ったの！」

真紅(龍騎)「雛苺、危ないから下がってなさい」

雛苺「心配無用なの！今回のヒナはちょっと違うの」

翠星石(ゾルダ)(ま、まさかチビ苺も……)

雛苺「変身！！！なの～」

雛苺「仮面ライダーライア、参上！なの。さあ翠星石、覚悟するの」

真紅(龍騎)「どうやら二対一になったみたいね。さあ翠星石、土下座して謝るなら今のうちだけど」

翠星石(ゾルダ)(まさか、二人がライダーだったなんて、飛んだ計算違いだったですぅ)
翠星石(ゾルダ)「翠星石はこんなところで引く訳には行かねぇですよ。最後まで絶対に諦めねぇです」

真紅(龍騎)「良い覚悟なのだわ。いいわ、全力でジャンクにしてあげましょう。雛苺、二人同時にファイナルベントよ」

雛苺(ライア)「了解なの～」

翠星石(ゾルダ)(くっ、これは本格的にヤベーですよ)

真紅(龍騎)「しかも私はこの《烈火》のカードを使うわ」

ドラグバイザーツバイ「サバイブ」

雛苺(ライア)「すごーい、真紅がさらに変身したの！？」

真紅(龍騎サバイブ)「ふふふ、これが龍騎の真の姿、仮面ライダー龍騎サバイブよ」

翠星石(ゾルダ)(うわぁ、ピンチ度が三倍位に跳ね上がったですよ)

真紅(龍騎サバイブ)「さあ雛苺、いくわよ」

雛苺(ライア)「もちろんなの。翠星石を懲らしめるの！」

カシャン×２
ドラグバイザーツバイ・エビルバイザー「ファイナルベント」

雛苺(ライア)「ハイドベノンなの～」
真紅(龍騎サバイブ)「ドラゴンファイヤーストーム！！！！！なのだわ」

ズガガガガガァァァッッッ(技が迫る音)

翠星石(ゾルダ)(これは、本気で氏ぬですね。あぁ、チビ人間との日々が走馬燈の様に思い出されるですぅぅぅ)

謎の影「翠星石、危ないっ！」

サッ

ズガガガガガァァァッッッ！！！！！

真紅(龍騎)「これは………、氏んだわね」

雛苺(ライア)「手応えバッチリなの！」

サアッ(煙が晴れる)

真紅(龍騎)「雛苺、油断は禁物よ。はっ、これは！？」







雛苺(ライア)「ミラーモンスターの氏骸なのっ！！！」

タッタッタッ(走る足音)

翠星石(フフフ、お姫様抱っこなんて止めやがれですぅチビ人間。サッサと翠星石をキツく抱き締めるですぅ)

翠星石「はっ、翠星石は生きてるですか？」

謎の仮面ライダー「良かった翠星石、生きていたんだね」

翠星石「その声はっ、蒼星石ですかっ！？」

蒼星石「フフフ、今は仮面ライダーナイトと呼んで欲しいね。この辺りまで逃げれば良いかな？よいしょ。翠星石、歩ける？」(ついでに変身解除)

翠星石「だ、大丈夫です。それよりなんで蒼星石がミラーワールドにいるですか？」

蒼星石「僕はたまたまだよ。それよりも、どうやらこの世界に僕達姉妹が全員そろっている様なんだ」

翠星石「全員が！？そいつはどえらい事ですぅ」

蒼星石「そうだね。ただ、僕達が無事にミラーワールドから出るには、真紅達を倒さなきゃいけない。確実に倒すには、一人でも多くの戦力が必要だ」

翠星石「でも、そんなに簡単に味方なんて見つかるですか？」

蒼星石「フフフ、それがいるものなんだよ。」
　　　「さあ、隠れていないで出て来たらどうだい？」

謎の影(スウッ)

謎の影「フンッ、なによぉ。折角スキを見て倒してやろうと思ったのにぃ」

翠星石「うおっ、水銀燈じゃねぇですか」

水銀燈「五月蠅いわね。それよりも蒼星石、私が味方ってどういう事なのぉ？返答次第じゃタダじゃすまないわよぉ」

蒼星石「味方なんて大袈裟な話じゃないさ。憎き真紅を倒すために、一時共闘しないか、っていう提案さ」

水銀燈「ふぅん。じゃあ、真紅をジャンクにした後はどうするつもりなのぉ？」

蒼星石「君の好きにすれば良いさ。残った力で僕らを襲うも君の自由だ」

翠星石「ち、ちょっと蒼星石！そんな事言ってどうするつもりですか！？」

水銀燈「ん～、良いわぁ。真紅をジャンクにするまでは協力してあげる。但し、そのあとは自由にさせて貰うわよぉ」

蒼星石「交渉成立だね」

ズガーン、ドカーン(遠くの方で)

蒼星石「どうやら、あちらも派手にやってるみたいだね……」

ズガーン

金糸雀(シザーズ)「ま、まさかこの金糸雀様がこんな所で殺られるなんて、思ってもいなかった……かしら…………ぐふっ」

真紅(龍騎)「手加減したつもりだったのだけれど……」

雛苺「金糸雀よわすぎなの～」

ボリボリ、バリバリ

真紅「金糸雀が契約モンスターに……」

雛苺「敗者はみじめなの」

真紅「でも困ったわね。折角金糸雀を弱らせてから脅そうと思っていたのに…」

雛苺「弱い事はつみなの」

真紅「早く協力してくれるライダーを探さないと、どうしようもないのだわ」

雛苺「水銀燈はぜったいに無理そうなの」

真紅「私からお断りなのだわ。ハッ、この気配はっ！！！」

謎の声「お困りの様ですわね、お姉様方…」

雪華綺晶「初めまして、お姉様方。ローゼンメイデンの末の妹にして、華麗なる白鳥の仮面ライダー、雪華綺晶で御座います」

真紅「で、貴女は私達と戦いに来たのかしら？一戦交えた後とは言え、私はまだ元気よ」

雛苺「ヒナも元気もりもりなの～」

雪華綺晶「戦うなんてとんでもありませんわ。わたくしはお姉様方の味方になるために参上致しましたの」

真紅「悪いけれども、簡単には信じられないのだわ。謀略渦巻くライダー同士の戦いで、甘い誘いほど恐ろしいものは無いのだわ」

雛苺(真紅さっきまであんなに味方を欲しがっていたのに、変なの～)

真紅(この程度で、スンナリ聞くようでは忠実な手駒としては使えないわ…)

雪華綺晶「けれども真紅お姉様、貴女と敵対している双子には、黒い翼のお姉様が味方についた様ですわ。このままでは、数の上で不利なのではなくて？」

真紅「やっぱり翠星石を助けたのは蒼星石だったのね。それに、水銀燈が向こうに付いたとなると……」

雛苺「すっごく不利になっちゃうの～」

真紅「良いわ。貴女と手を組みましょう」

雛苺「きらきーが仲間になったの」

雪華綺晶「よろしくお願い致しますわ、お姉様方」

真紅「取りあえず、この金糸雀を食い散らかしたカニを倒して、貴女の力を見せてくれないかしら」

カニカニー(カニが威嚇)

雪華綺晶「承知致しましたわ」
　　　　「変身、仮面ライダーファム！」
ドカーン

ズガーン

翠星石「あっちの方からまた爆発音がするですぅ」

水銀燈「いいわぁ、待ってなさいよ真紅。すぐにジャンクにしてあげるわぁ」

翠星石「そういえば、水銀燈はどんなモンスターと契約したんですか？」

蒼星石「ああ、それはね………」

水銀燈「なんだって良いじゃないのよぉ。それよりも見えて来たわぁ」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ズガーン(カニ木端微塵)

真紅(良いわ。この娘は使えるのだわ)

雛苺「あーっ、向こうから翠星石たちがくるの」

ザッ(翠星石一歩前へ)

翠星石「さあ真紅、観念しやがれです。テメーにチビ人間は渡さねーですよ」

ザッ(真紅一歩前へ)

真紅「それはこちらの台詞なのだわ。こんな風になりたくなければ、サッサと土下座して三回周ってワンと鳴き続けるのだわ」

蒼星石「それは金糸雀のヴァイオリン！まさか三人でよってたかって……」

水銀燈「ヒドい事をするのねぇ。良いわぁ、金糸雀の分も貴女達をジャンクにしてあげる」

雛苺「ごかいなのー、真紅が一人で殺ったことなの～」

雪華綺晶「私は見ていただけですわ」

翠星石「ぐだぐた言ってねーで、サッサとやるですよ！蒼星石、水銀燈！」

真紅「そうね、私達はローゼンメイデンにして仮面ライダー。最後の一人になるまで戦わなくてはならない存在ですもの。雛苺、雪華綺晶、構えなさい」

ザッ(全員デッキを構える)

翠星石・真紅・雛苺・雪華綺晶・蒼星石・水銀燈「変っ！身！！！」

翠星石(ゾルダ)「………」

真紅(龍騎)「………」

雪華綺晶(ファム)「………」

雛苺(ライア)「ぷ～、くくく。水銀燈がサイなの～」

蒼星石(ナイト)「やっぱり笑われちゃったか」

水銀燈(ガイ)「ちょっとぉ、このチビ苺！笑うんじゃないわよ！そんな事言ったら、あんただってエイじゃないのよぉ！！！」

真紅(龍騎)「………プッ」

水銀燈(ガイ)「笑うなぁぁぁぁっ！いいわぁ、アドベント！行きなさいメタルゲラス、真紅を踏みつぶすのよぉ」

雛苺(ライア)「真紅危ないの～。エビルダイバー、真紅を守るの～！」

ズガーン

水銀燈(ガイ)「ちいっ、相打ちなんて……」

蒼星石(ナイト)「先走らないで、水銀燈。作戦Aで行くよ！サバイブ！！！」

翠星石(ゾルダ)「真紅を直接殺れねーのは残念だけど、了解ですぅっ」

水銀燈(ガイ)「判ったわぁ。覚悟しなさい、雛苺！」

真紅(龍騎)「しっかり作戦が……。仕方ないわ、二人ともしっかり対応なさいっ。サバイブ！」

雛苺(ライア)「ヒナ、負けないの～」

雪華綺晶(ファム)「判りましたわ。お姉様」

ズガァッッッ

ドガァァッッッッ

バシュッバシュッ

雛苺・水銀燈「ファイナルベントォッ！！！」

ドガァァッッッッズガァッッッッッ

蒼星石(ナイトサバイブ)「水銀燈っ！」

雪華綺晶(ファム)「ヒナお姉様っ！」

真紅(龍騎サバイブ)「よそ見をしている暇は無くってよ、蒼星石。ファイナルベント、ドラゴンファイヤーストーム！！！」

翠星石(ゾルダ)「スキは見せた方がわりーんですよ、怨みっこ無しです。シュートベント×２、ギガランチャー、ギガキャノン！同時に食らいやがれですぅ！！」

蒼星石(ナイトサバイブ)「しまった、間に合わないっ！」

雪華綺晶(ファム)「シールドで防ぎきれない……、お姉様ぁっ！！！」


ズガガガガガァァァッッッンンン

ズガァッッッ

ドサァッ

翠星石(ゾルダ)「蒼星石っ！」

真紅(龍騎)「雪華綺晶っ！」

翠星石(ゾルダ)「けど、まだ泣く訳にはいかねーですよっ。二人の分も翠星石が戦うですっ」

真紅(龍騎)「良いわ、かかってらっしゃい、翠星石。最後はもちろん判っているでしょうね？」

翠星石(ゾルダ)「へへっ、言うまでもねーですよ。そっちこそ間違えるんじゃねーですよ」

翠星石・真紅「ファイナルベントォォッ！！！」

ズガガガガガァァァッッッ

翠星石(ゾルダ)「…………」

真紅(龍騎)「…………」

ドサァッ

真紅「グハッ………」

翠星石「やっぱりファイナルベントの連発は無茶だったみてーですね……」

真紅「いいの、貴女の本当の力が見られたのだから……。JUMとは幸せに…なりな……さい……ね………」

翠星石「ううっ、これでチビ人間との濡れ濡れで蒸れ蒸れな日々が始まると言うのに、目から汗が止まらねーですぅ」グスッ、グスッ

　　　「真紅、蒼星石、チビ苺、水銀燈、金糸雀、初めてみた白いヤツ、翠星石はみんなの分まで幸せになるですぅ……」

ドスッ

翠星石「？？？？？！！！！！」

翠星石「？？？？……ガフッ。………こ、このお腹から生えてる剣は何ですか？」

クルリ(翠星石振り返る)

仮面ライダー王蛇「お腹から生えてる剣は何ですか～？」(変身解除)

ドサッ

翠星石「これが、みんなを倒した報いってヤツですか…突拍子もなさすぎて…正直……笑えねー………ですぅ………」

ガクッ

薔薇水晶「うふふ、これでアリスゲームも、ライダーの戦いもあたしの勝ち」
　　　　「うふふ、うふふ………」

翠星石「………」

翠星石「……………」

翠星石「……………ん～～」

バタバタ

ガバッッ！！

翠星石「うおっ、夢でしたかっ。しかし後味のわりー夢ですぅ。あ！」

　　　「仮面ライダー龍騎のDVDを点けっ放しで寝ちまったみてーですね。それであんな夢を見ちまったですか」

のり「翠星石ちゃーん、ご飯よー」

翠星石「はーい、今行くですぅ」

ピッ。パタパタパタ

～～～おしまい～～～

どうやら、読んでる方が最後までいてくれたみたいですね。この手のSSを初めて完走させましたが、実力不足を思い知りました
またやるときも、どうかお付き合い頂けますようお願いします

最後に、各ドールのファンの方申し訳ありませんでした(特に金糸雀)