1: 2014/07/17(木) 22:53:50.12 ID:7J2iMPwVo
これまでのあらすじ:
妖怪猫吊るしに提督業を押し付けられた元釣り人は、雪風と愉快な仲間たちの協力により敵をサーモン海深部まで追いやった。
だが、北太平洋に新たな泊地が建設されているという。運命の五分間……

次回も許せないぜ!!

・雪風メイン……とはなんだったのか
・俺設定満載
・雪風がよく泣く
・思いついたネタ不定期に投げると思われます。投稿速度はあまり期待しないでね
・地の文つき
・小ネタとして艦娘とかを安価で取ってそれとは関係なく思いついたネタを突然投下したりする
・わかったか
・このスレは艦これSSとニンジャスレイヤーと鋼鉄少女を応援しています
・わかったか!!


前回:泣き虫雪風と釣り人提督【その11】
最初から:泣き虫雪風と釣り人提督


2: 2014/07/17(木) 22:56:38.75 ID:7J2iMPwVo
登場人物紹介

提督:
海のほう見てブツブツぼやいてたら艦娘の指揮を押し付けられた人。元漁業関係者らしいがそれらしきそぶりが少ない。
捕鯨と聞いてテンションが上がっていたことや銛を武器にしたことがあることから捕鯨業者の可能性がある。
提督としてはアイアンボトムサウンド攻略、霧の艦隊撃退、ピーコック島攻略など本業以上の有能さを発揮している

猫吊るし:
提督に提督業を押し付けた、いつも手に白い猫を吊るしている謎の少女。一説には妖精さんの一種とも。
艦娘の理不尽な点は大体こいつのせい。妹がたくさんいる。

雪風:
提督の最初の艦娘にして嫁。昔のことを思い出しては泣き出すが猫吊るし曰く、イレギュラー的なものらしい。
なんだかんだで鎮守府内で一番練度が高い。
提督から日常の業務について一通り教わっているため、提督代理も行おうと思えば行える。

大淀:
いわゆる任務娘。だいたい出番がない。艦娘型録に名前と艤装つきで載ったため晴れてカッコカリ解除。
なお同僚の明石(元アイテム屋娘)は春イベントにて一足先にカッコカリ解除されていた

未着任艦娘:
現在、大鯨(龍鳳)のみ。
海の画集 -「艦これ」公式イラスト集-
12: 2014/07/22(火) 22:45:52.76 ID:XIFsxVWYo
―― 結び目を解く最短の方法は結び目を切断することである ――

子日「今日は何の日?」

提督「ノット」

子日「ねのひd……ちょっと提督さん! ノットって何!?」

提督「速度の単位に決まってるではないか。この資料に載ってたから思わず呟いただけだ」

子日「むー……」


子日「今日は何の日?」

提督「ノット」

子日「ねのひd……また!?」

提督「結び目の意味だ。ゴルディアスノットとか言うだろ。確か速度の単位のノットの語源にもなってたはず。たぶん」

子日「うー……」


子日「今日は何の日?」

提督「ノット」

子日「ねのh……今度はなんなの!?」

提督「ただの否定系だが」

子日「もー、提督さんいい加減にしてよー」(ポカポカ


さてここで思い返してもらいたい。子日は両手にサイコガンの如く単装砲を装備していることを。

そんな鉄の塊を装備した状態で人間をポカポカ叩き始めたらどうなるかを。


提督「アバッ!? アババッ!? アバババーッ!!」

子日「あっ」


自業自得である

13: 2014/07/22(火) 22:46:31.79 ID:XIFsxVWYo
―― 朧といえば蟹だが中破時にヒトデが出現することを忘れてはならない ――

提督「しかし何で艤装に蟹が入ってるんだ」

朧「いつの間にか住み着いてるんですよね」

提督「……食えるのかな」

朧「止めといたほうがいいと思いますよ?」

提督「なぁに指を挟まれるような愚かな真似はしないさ。厚手の軍手をつけてと」

艤装の煙突から出てきた蟹に手を伸ばす。蟹は自分から乗ってきて腕を這い上がる。

提督「ほら楽勝楽勝」

そして肌がむき出しになったところを自慢のハサミで……はさむ!!

提督「グワーッ!? 腕グワーッ!!」

朧「だから止めといたほうがいいと言ったのに……」


自業自得である(天丼)

23: 2014/07/24(木) 22:31:09.29 ID:0JwapE45o
―― 一番重いMVP台詞だと思う ――

鎮守府、近海。

はぐれ深海棲艦が定期的に湧いてくるこの海域は、駆逐艦娘や軽巡洋艦娘の実戦訓練場と化している。

また一隻、実戦訓練の的となったうえ鹵獲された深海棲艦がぷかぷか丸甲板に揚げられる……。

電「……戦争には勝ちたいけど命は助けたい、っておかしいですか?」

提督「そう思うぶんにはおかしいことは何もないな」

そう言いながら提督は深海棲艦の腹を切り開く。

提督「個人的に言えば敵を生かして後々拙い事になるなら処断も辞さないが」

電「司令官さんは、その、命を奪うことは恐ろしくないのですか?」

提督「一の敵の命を助けた結果、百の仲間の命を失うことのほうが恐ろしいな。要は状況判断だ」

言い切ると、割いた腹に腕を突っ込む。

提督「それに、もともと漁業という生きるために魚を捕って食ったり売ったりする仕事だったし」

腕を引き抜くとその手には雫と呼ばれる結晶がきらめく。

提督「今は深海棲艦を狩って生活のためにシーレーンやらなんやらを守る職だ。まぁ実際やってるのはお前たち艦娘だが」

電「……」

提督「ま、俺は提督だ。やることを指揮し、やるべきことに責任がある。人々の生活を守るという責任がな……!!」

電「カッコいいのです……!!」


所変わってオリョール

イク「酸素魚雷、六発発射するの!」チュドーン

提督「あー、一隻残ったか。放置で」

電「あの……さっき言ってたことは」

提督「節約のためなら大人は汚くなるのだ……。どうせすぐまた湧くだろうし問題ない」

28: 2014/07/25(金) 21:51:22.58 ID:yKVVi9duo
―― このクソ暑い日に時系列的に冬の話 ――

明石「ご注文の品届けに参りましたー」

提督「ふふふ……。ついに、ついに来たか!!」

雪風「これ、なんですかしれぇ?」

提督「雀卓つきコタツよ!!」

ドンッ!!

雪風「しれぇ……」

提督「たまには息抜きも必要だ。適当にあと二人ほど連れてこよう」

~~~

提督「うん、連れて来たはいいが」

瑞鶴「提督に麻雀の趣味があったなんて意外ねぇ」←運42

時雨「それに提督から遊びに誘うのも珍しいよね」←運50

雪風「準備できました!!」←運60+ケッコン6+まるゆ分8

提督(俺の焼き鳥不可避ではないか?)

提督は訝しんだ。

提督「まぁ金銭を賭けるわけでもなし、やるか」

コタツに足を突っ込む

??「いたっ」

提督「コタツが喋った!!」

初雪「司令官、いきなり蹴らないでよ……」

初雪がコタツの中からひょっこり顔を出す。

提督「いつの間に入り込んだんだよ……」

初雪「書類届けに来たんだけど司令官いなくてコタツがあったからつい」

提督「気持ちはわからんでもないが全身入れるなせめて顔は出しとけ」

初雪「やだ、寒い」

提督「まぁすぐ出たくなるだろうからいいか」

初雪といえどさすがに4人が足を突っ込むと狭いのかコタツから這い出して提督にもたれかかる。

初雪「あー、楽ちん……」

提督「俺は座椅子じゃねぇぞ」

雪風(むー……)


このあと無茶苦茶ハコった。もちろん1回たりとて上がれなかった。

提督「知ってた」

初雪「下手の横好き?」

提督「確かにそんなに上手くはないがここまでされる謂れはない!」

雪風(ありますよ、しれぇ)(ほっぺぷくー)

34: 2014/07/28(月) 20:58:45.46 ID:u/NyZxR/o
―― 数ヶ月待ったんですよ!? ねぇ!! ――

提督「ようやく榛名も改二だな……。ほれ、改二記念の指輪だ」

榛名「ありがとうございます。ところで提督、質問が有ります」

提督「なんじゃらほい」

榛名「榛名の練度が上限に達したのはいつですか?」

提督「ええと……三ヶ月前だ」

榛名「この書類を買ったのはいつですか?」

提督「……三ヶ月前だ。三つほどまとめ買いした」

榛名「もう一つ質問です。残り二つの書類はどこへ行きましたか?」

提督「君のような勘のい このネタ以前やったでしょ!?」

榛名「はい、榛名は大丈夫です」

提督「……そういえばあの時はあきつ丸だった」

37: 2014/07/29(火) 22:37:00.28 ID:a29riGSco
―― 猫にマタタビは実際危険なので注意 ――

多摩「多摩です。猫じゃないにゃ」

提督「そりゃ艦娘だろうから猫じゃないのはわかるが語尾の『にゃ』はなんだよ」

多摩「口癖にゃ」

提督「半分ぐらい意識を猫に占拠されてやしないか?」

多摩「そもそも語尾に『にゃ』をつける猫なんていないにゃ」

提督「そりゃ猫が普通に言葉喋ってあまつさえあざとい語尾つけるところは見たことないが」

多摩「だから多摩は猫じゃないにゃ」

提督「なんつー理屈だよ……。そうだ、ちょっとこれ嗅いでみろ」

多摩「何にゃ……ふにゃぁ」(バタリ

提督「……うわ、これ効き過ぎ?」

雪風「何やったんですか、しれぇ?」

提督「マタタビ嗅がせた」

多摩「うにゃぁ……」

雪風「うわぁ……」

41: 2014/07/30(水) 22:05:25.46 ID:Q2st6W8ko
―― 初めてなので知らない人もいるかもしれないがこの鎮守府ではネームシップ会議と称したお茶会が行われている ――

提督「さて、今日のお茶会もといネームシップ会議だが……軽巡がまだかな」

金剛「確か今週は阿賀野型デース」

??「失礼します!」

提督「お、来たか……って能代じゃねーか。阿賀野はどうした?」

能代「阿賀野姉は、その……」

提督「まぁ大体寝てるか遊びに行ってるかしてんだろ」

能代「仰るとおりです……」

提督「んじゃ能代に軽巡の近況訊こうかね」

能代「え、でも、ちょっ」

提督「気にすんな気にすんな。ちったぁ肩の力抜いて息抜きしろって」

能代「でも会議のはずでは」

提督「建前だよ建前」

~~~~~~

能代「……といった感じですね」

提督「公私共に問題なしか」

能代「強いて言えば天龍さんが自分を前線に出すよう意見を具申してるぐらいですね。あと川内さん」

提督「『川内』で内容が全部わかる問題というのもそれはそれでなんかアレだな」

能代「そういえば阿賀野姉もこんな風に報告を?」

提督「まぁな。……いやここまで詳細には話してなかったけどな。特に問題は起きてないわ~、くらいで」

能代「それでいいのかしら……」

提督「逆に言えば阿賀野が慌て始めたらやばいということになるし」

能代「そういう事態にならないといいんですけど」

47: 2014/08/01(金) 22:23:50.46 ID:VczJBEzvo
―― 長門改二が初期装備なしになる可能性が微レ存……? ――

提督「よーし、これで酒匂も改だ」

酒匂「ぴゅう! やったぁ!」

提督「阿賀野型の改に必要な練度って地味に遠いんだよなぁ」


艦娘改装中……


提督「さてこれで阿賀野砲が増え……砲塔が!? 砲塔がない!?」

酒匂「司令ー! それ酒匂の台詞!!」

提督「というか何で無いんだよ。これ妖精=サンのケジメ案件では?」

妖精「そりゃ理由を言うのは簡単だけどねぇ。艦娘のトラウマ刺激して大泣きするところを見たい、とか言う鬼畜外道でもなければ普通はねぇ……?」

酒匂「?」

提督「じゃあいいや……」

妖精「というか装備余りまくってるんだから普通に渡せばいいじゃん。阿賀野砲とか実際使ってないでしょ?」

提督「そうだな」

妖精「それに武装解除時再現しただけで、デフォぶんぐらいは出ろと念じれば出るよ」

酒匂「ぴゃぁ! でたぁ」(ニョキ

提督「隠しとく意味あるのかよ」

妖精「リアリティって重要じゃん?」

52: 2014/08/04(月) 20:52:44.55 ID:eaS3rqRfo
―― カ号を飛ばして潜水艦を沈める装置 ――

提督「……というわけで鎮守府周辺の対潜水艦哨戒担当を伊勢に任せる」

伊勢「最近、近海に潜水艦がうろついてるそうですしね。了解です」

提督「というわけでカ号と瑞雲六三四だ。積んどけ」

伊勢「手数を増やすためには航戦は必須だもんね。ということは日向や扶桑さんたちとローテーションかな?」

提督「いんや、固定だ。少なくともお前がケッコンカッコカリ出来る練度になるまでは」

伊勢「それはまたどうして? はっ、もしかして私とケッコンしたいから」

提督「日向や山城に渡したら新装備やら活躍の場やらを取られたくないといって手放さすのに苦労しそうだし、扶桑は山城に渡してしまって以下同文だ」

伊勢「ものすごい偏見じみた理由ね……」

提督「それに一々載せかえるのが面倒だしな」

伊勢「そっちの理由だけでよかったんじゃ?」

57: 2014/08/04(月) 22:10:38.00 ID:eaS3rqRfo
―― PVネタは今のうちにやらないとね ――

提督「艦娘の活躍がアニメ化されるだと?」

猫吊「こことは別の世界のですけどね」

提督「どれどれ」

提督視聴中……

猫吊「どうでした?」

提督「イ級がでかかった」

猫吊「まぁここのイ級は殺人マグロぐらいの大きさですしね」

提督「その殺人という表現は必要なのか」

猫吊「赤城の航行シーンの雑コラが大量に作成されてますし注目度は大きいですよこれは」

提督「目の付け所間違ってるんじゃね?」

猫吊「ちゃんと顔の然るべき位置に二つついてますが」

提督「その目の付け所じゃねぇよ!!」

63: 2014/08/05(火) 22:09:35.91 ID:+ME5NsM3o
―― ここで川内改二と長良改の最大改修時ステータスを比べてみましょう ――

川内「夜戦しよう、夜戦!!」

提督「川内」

川内「夜戦!? 夜戦なの!?」

提督「夜戦の行える条件は?」

川内「雷撃後も敵が残ってた場合の追撃か最初から夜の場合だね!」

提督「で、然るに今回の戦果は?」

川内「駆逐ロ級二隻中二隻撃沈したよ!」

提督「その通りだ」

川内「だから夜戦しよ!!」

提督「敵がいねーのにできるかコラッ!!」

川内「ノーヤセン・ノーセンダイだよ!」

提督「わけわかんねーよ!!」

69: 2014/08/07(木) 20:41:37.04 ID:64b4efoyo
―― 2-4全域でドロップするとかとっても有情なホロレアなことですね? ――

島風「てーとく、ちょっと疑問があるんだけど」

提督「どうした?」

島風「この前てーとく一人で出撃したことあったよね」

提督「雪風が攫われたときだな。レ級との氏闘の話でも聞きたいのか?」

島風「そうじゃなくて、あの時私全力で探したのに追いつけなかったんだよ?」

提督「そりゃ大一番まで追いつかれたくはなかったからな。彩雲に関しては諦めるとしても」

島風「ぷかぷか丸がそんなに早いなんて信じられない! かけっこしよ!!」

提督「あー? まぁもう内緒にする必要もないしいいか」

~~~~~~

鎮守府近海、ぷかぷか丸。島風は既に海上に出ている。いつもの連装砲ちゃんズはいない。甲板には提督ともう一人。

提督「というわけで鎮守府近海スプリントレース開催~」

山城「出番が来たと思ったらただの審判……不幸だわ……」

提督「暇そうだったんでな。艦載機飛ばせるし。ゴール地点での観測よろしくね」

島風「負けませんよ!!」

山城「では、私が空砲撃ったらスタートしてください。……よーい」

ドゥン、と鈍い音とともに二隻は海を滑り出した。

70: 2014/08/07(木) 20:42:35.38 ID:64b4efoyo
島風「てーとくおっそーい!!」

島風が後ろを向いて煽ってくる。

艦娘の利点の一つとして加速や小回りの利きが良いことがあげられる。これにより、細やかな回避や射撃が可能となるのだ。

提督「何か煽ってきてるけどフルパワー出せばいいだけだよね」ガチャコ

ただ、まっすぐ進むぶんには加速はともかく小回りは余り関係がない。それに武装はあらかた下ろしてある。あのときより速くなるはずである。

提督「さーて、あと何秒で追いつけるかな?」

舳先に出て望遠鏡を取り出し、島風の位置を確認する。

提督「……あれ? 島風が背負ってるのって……」

島風も何も対策してないわけではなかった。いつもの五連装酸素魚雷を下ろし、天津風の缶、つまりは新型高温高圧缶を装備していた。それも2つ。

提督「あいつもどうやら本気のようだな……」


遮る物は何もない直線コース。ぷかぷか丸はじりじりと島風との差をつめている。

島風が新型缶を持ち出してこなければとっくに抜かしているところである。

提督「さーて、これならゴール前には抜かせるかな?」

島風「おうっ!?」

後ろを振り向き、差をつめられていることに気づいた島風は更に加速!!

提督「あっ、まだ余力があったとは!」

今から更に加速は出来ないこともないが、追いつく前に島風はゴールしてしまうだろう。つまるところ、見送るしかないのだ。

だがここでトラブルが発生した。

島風「てーとく、おっそーおうっ!?」

ゴール間際でもう一度こっちを煽ってきた島風が派手にすっ転んだのだ!

車に跳ねられた実験用の人形の如く吹っ飛ぶ島風。敵の砲撃すら耐えうる艦娘といえども、40ノットを超える速度で転べば中大破は免れない。

止まったときにはあお向けで大の字になって目を回していた。

提督「やべ、山城、海に下りて島風回収してくれるか?」

山城「超高速で航行する艦船から飛び降りろとの理不尽な命令……不幸だわ」

提督「速度は落とすよ!?」

~~~~~~

入渠ドック

提督「全く無茶しやがって」

転んだ島風を回収したあと鎮守府へ戻ってすぐドックへ放り込んだ。

島風「でも私のほうが速かったでしょ?」

提督「それで転んで怪我したら元も子もないだろ」

島風「うー……」

提督「ま、そのなんだ。無事でよかった。速さを求めるのはいいけど無茶だけはするなよ」

島風「はーい」

76: 2014/08/08(金) 21:02:39.14 ID:S/3HKhoeo
「ついにこの日が来たか……」

この夏!!(タダーン!!)

「うー、さびー」
「北太平洋も久しぶりですね」

艦娘たちの熱い戦いが!!(タダオーン!!)

「私の艤装が届きました。MI作戦はお任せください」
「いや練度ないだろお前」

太平洋を舞台に!!

「そうだな。ゴーヤとコンビを組むといい」
「「おかずじゃないです!」でち!」

今、始まる!!


Kantai Collection Summer 2014 Events 前編

ネオアリューシャン凍結


「姉たちの恨み、晴らさせてもらうわ……!!」
「貴様も姉どもの後を追うがいい!!」

夏とは思えぬ恐怖の冷気……

「……え、何、嵐…!? 早く帰らな…きゃ…あっ、嫌ぁぁぁぁぁぁ!!」

「あれは……艦娘? いや、違う?」

Coming Soon...

 Are you ready?
「準備はいいか?」

「当然よ、一人前のレディに決まってるじゃない!!」

「そっちのLadyじゃねーよ!!」

81: 2014/08/09(土) 22:38:05.38 ID:Okp8h2hgo
「ついにこの日が来たか……」

提督の机には書類の束。
日常業務の判子を押すための書類ではない。

敵泊地撃滅の指令書である。

黒電話の受話器を跳ね上げ、ダイアルを回す。
鎮守府内全域放送である。

『我が鎮守府に所属する全艦娘に告ぐ。全艦埠頭に集結せよ。繰り返す。我が鎮守府に……』

受話器を下ろし、再び書類に目をやる。

「MI作戦、か……」


Kantai Collection Summer 2014 Events 天の章

ネオアリューシャン凍結 #0 ウェルカム・トゥ・ザ・ノースポイント

埠頭に整列する艦娘。ザワザワ騒がしい。

「全艦集合って尋常じゃないわね」
「あれじゃない? 噂の」
「MO作戦?」
「それはもうやったでしょ」

艦娘たちも噂レベルで把握しているらしい。

提督が艦娘たちの正面に来て立ち止まる。右手には銛を握っている。

「……気をつけぃ!!」

先ほどの騒がしさが、静寂に取って代わる。緊張が高まる。

「休め」

咳払いを一つして、提督が話しだす。

「さて、噂はかねがね聞いていると思うが、敵泊地の撃滅任務が赤煉瓦から下された」

大淀がホワイトボードを運んでくる。白板には北太平洋の地図が描かれている。

二点記されたポイントに向かって、日本の位置からそれぞれ矢印を引く。

「さて、この二つの場所に覚えはないか? はい摩耶早かった」

即座に手を上げた摩耶を指す。

「北は、アリューシャンだろ?」

「正解だ。そしてもうひとつは」

震えながら上がる手。赤城の手だ。

「ミッドウェー……ですね」

「その通り。完全にこっちに喧嘩売りに来ている。
 珊瑚海といい、ソロモンといい、連中はかつての激戦地に湧いてくる傾向にある」

「まるであの戦いの再現……」

「そうだ。アリューシャン方面…AL作戦参加の艦娘とミッドウェー…MI作戦参加の艦娘に分ける。ALを抑え、MIを落とす」

「またあの時のようになるんじゃ……」

その言葉を否定するかのようにダン、と石突きの部分を地面に叩きつける。

「だが、我々は昔とは違う! 珊瑚海も勝った! ソロモンも勝った! ウェーク島も勝った! なればこそミッドウェーもひっくり返す!」

「全艦挙げての決戦か、胸が熱いな」

82: 2014/08/09(土) 22:39:04.00 ID:Okp8h2hgo
「ところで、全力を上げて鎮守府を空にしたら敵はどうすると思うはい夕立早かった」

「叩き潰しに来るっぽい?」

「だろうな。この二つの泊地すら、ただの陽動に過ぎないだろう」

「三正面作戦……ですか」

大和が不安げにつぶやく。

「二つの戦線を広げるのは愚者、三箇所で同時で戦おうとするものは狂人、となんかの本で読んだからな。心配になるのも分かる」

だが、と提督は続ける。

「鍛えた腕前、造った最新鋭の装備、そして敵を打ち破る智恵、全部ひっくるめればALとMIの首根っこ抑えた状態から叩き潰せる……はずだ!」

「参加艦はどうするんですか?」

「良い質問だ蒼龍。まずはALの泊地を抑えるために、衣笠、那智、扶桑、山城、飛鷹、隼鷹に行ってもらう。必要と判断したら増援を送る。

 MIは機動艦隊に長門型ないしは金剛型、一航戦、二航戦、護衛艦隊に神通、利根型二人、雪風、島風、ヴェールヌイ。

 本拠防衛は大和型、五航戦・大鳳を軸に行う」

銛をぐるぐる回し、水平線の向こうへ突きつける。

「暁の水平線に、勝利を刻むぞオラッ!!」

『おー!!』

83: 2014/08/09(土) 22:47:52.59 ID:Okp8h2hgo
次回予告!!

「こっちが航戦と軽空母主軸なのに攻撃隊形潜水艦を混ぜるとかきたない深海棲艦汚い」
「晴嵐や瑞雲を外せばいいのでは」

「夜戦のフラルか……」
「夜偵は既に飛ばしてある」

「フラヌが大量に来やがって」
「烈風の発艦準備、出来ました!!」

「この子がどうなってもいいのかぁ?」
「村雨……いや違う!?」

ネオアリューシャン凍結 ウェルカム・トゥ・ザ・ノースポイント #1

「……番号の置き場所間違えましたか、しれぇ?」
「うん」


88: 2014/08/12(火) 20:45:19.58 ID:hR1UOptCo
提督「うーさびー。へくちょ」

隼鷹「風邪かい? だらしないねぇ」

提督「俺はただの人だぞ。暑いところからいきなり北国に行けばこうもなるわ。へぶしゅ」

隼鷹「しかし北太平洋も久しぶりだねぇ……」


ネオアリューシャン凍結 ウェルカム・トゥ・ザ・ノースポイント #1


提督「そういうわけで先遣隊6人。ここを突破して北方攻略の橋頭堡を築く」

飛鷹「ミッドウェーの仇とりたかったなぁ」

提督「もっと取りたいのが4人もいるんだ。それにここを押さえることでMI方面への敵増援を抑えることが出来よう」

隼鷹「でも、確かに戦略的にはこの2作戦でがら空きにしたところに敵が来る可能性は高いだろうけどさー。どうして来るってわかるんだい?」

提督「猫吊るしから渡される書類にあるんだよ。アイツはクソッタレのファッキンスカム野郎だが割と情報は信頼できる」

那智「重巡組は何故私と衣笠なんだ? 足柄が拗ねてたぞ」

提督「まぁ改二の青田買いとして那智重点的に育ててたし、夜戦装備外すのめんどい。足柄もあとで育てるから心配はいらん」

那智「本人にそういったらどうだ?」

提督「作戦が終わったらね」

89: 2014/08/12(火) 20:46:24.72 ID:hR1UOptCo

提督「さて、晴嵐の先制爆撃と主砲の火力に期待してるぜぇ。そのための扶桑しm……」

扶桑「山城、見て。敵の潜水艦を発見したわ」セイランブーン

山城「姉様のためにー!!」セイランブーン

提督「ああっ、火力が、火力が吸われる!!」

飛鷹「さぁ飛び立って!!」

隼鷹「いっけー!」

提督「こっちが航戦と軽空母主軸なのに攻撃隊形潜水艦を混ぜるとかきたない深海棲艦汚い」

衣笠「晴嵐や瑞雲を外せばいいんじゃない?」

提督「でも先制爆撃は敵駆逐艦多いからバカに出来ないんだよなぁ」

~~~~

提督「夜戦のフラルか……夜戦マスはいつも恐ろしい場所だったが」

那智「夜偵は既に飛ばしてある」

提督「夜偵があると心なしか当たりにくくなる気がするんだよなぁ」

~~~~

提督「フラヌが大量に来やがって。いくら最新鋭だからって増やしすぎなんだよ」

飛鷹「烈風の発艦準備、出来ました!!」

提督「よーし目に物見せてやれぃ!!」

90: 2014/08/12(火) 20:47:14.13 ID:hR1UOptCo
そんなこんなで敵主力前。敵旗艦が少女を羽交い絞めにしている

提督「あれは村雨……いや、違う?」

リ改「この子がどうなってもいいのかぁ? 助けは誰も来ないぜぇ?」

春雨「助けてぇ……」

提督「いるさ、ここにな!」

リ改「!?」

衣笠「ヒューッ!!」

リ改「げぇっ、コブラ!! ……じゃないじゃん」

衣笠「えー、似てない? 口元の辺りとか。あと手に砲があったりとか」

リ改「そもそもサイコガンは腕装着式の単s」ドゴーン

隼鷹「天山とかいいよねぇ」

会話中に友永天山を叩き込んだのだ! 非道!!

提督「よし、その子を回収してこの付近の島を拠点とする!!」

91: 2014/08/12(火) 20:48:23.08 ID:hR1UOptCo
次回予告!!

「ゼロ戦置いてけ……」
「いやゼロ戦どころか紫電改二すら持ってきてないし」
「……(図鑑ペラペラ)烈風置いてけ……」
「いやわざわざ調べんでも」

「帰れ……!!」          チ
「俺だって帰りたいんだよさっさとおっ氏ね!!」

「支援攻撃するっぽい?」ダダダダダダ
「潜水艦相手に何やってんですかお前ら」

なかなか倒せない北方棲姫。提督の冒険はここで終わってしまうのか!?

ネオアリューシャン凍結 ウェルカム・トゥ・ザ・ノースポイント #2

「しれぇ、燃料13万切りました!!」
「ヌウゥ……!!」
「まだまだ余裕あるっぽい?」

92: 2014/08/12(火) 20:49:30.26 ID:hR1UOptCo
あんのクソスカム北方棲姫あと重巡の連撃だけってところで的確に残りの重巡を中大破させてくるんですが

96: 2014/08/13(水) 18:34:17.18 ID:TNVMWzjFo
インターミッションという名の小ネタ消化

――善良な提督はこんなことはしないようにしましょう――

提督「……と満潮入渠で、朝潮、大潮、荒潮は第三艦隊の駆逐と入れ替え」

満潮「ちょっ、私置いてけぼり!?」

提督「しょうがないだろ。艤装の損傷そこそこあったし」

満潮「こんなの、ドック入りにはまだ早いわ!」

提督「入渠任務消化しなきゃならんし」

満潮「バケツ使えばいいじゃない!」

提督「バケツならAL作戦組に使った」

満潮「あぁ、もう!」

~~~~~~

提督「なになに、この書類は……」

満潮「意味ありげにどうしたのよ」

提督「第三艦隊、任務中に敵艦隊の奇襲を受け、水母千歳以下六名……全滅……だと……。確かちとちよに名取に…第八駆の三人だったよな……」

満潮「!?」

提督「なんということだ……」

満潮「じょ、冗談でしょ!? 私のいない間に艦隊全滅とかやめてよね!?」

提督「……なーんてうっそぴょアバラッ」

「そ」の時点で繰り出された満潮の連装砲パンチは的確に提督のみぞおちに叩きこまれた

提督「ゴホゴホ重いジョークじゃないか」

満潮「言っていい冗談と悪い冗談があるわよ。で、本当はなんて書いてあったのよ」

提督が手に持ってる書類を奪い取る。

『満潮へ。いつも遠征任務お疲れ様。ツンツンなんで日頃の礼をする機会がなかったから後で間宮さんのところでおごっちゃる』

~~~~~~

満潮「こんなので私を懐柔できると思わないでよね!!」

提督「アイス食いながら言うセリフか?」

93: 2014/08/12(火) 21:01:32.42 ID:6NUOoERSo
乙です

次回:泣き虫雪風と釣り人提督【その13】


引用: 【艦これ】泣き虫雪風と釣り人提督 Part2