605: 2014/12/01(月) 22:39:07.69 ID:yHZWhvEqo


前回:泣き虫雪風と釣り人提督【その17】
最初から:泣き虫雪風と釣り人提督

――― 関係ないがコレで青嵐三番隊が揃ったんだなぁ ―――

鎮守府、工廠。

野分「陽炎型駆逐艦、野分。参上しましムギュ」

舞風「うわぁぁぁん! 野分会いだがっだぁぁぁぁぁぁ!!」

雪風「ごべんなざいごべんなざいあの時雪風が行ってればびぇぇぇぇん」

両サイドから姉と妹に抱きつかれる野分。

提督「そうだな。よろしく」

野分「あの、さらりと流されましても」

提督「だって舞風は中毒症状起こしてたし雪風はいつものことだし。それに……」

野分「それに?」

提督「姉妹の感動の再会に割り込むのも忍びないし」

舞風「うわぁぁぁん!」

雪風「びぇぇぇぇ!!」

野分「あの、その司令」

提督「あ、野分はこのあと出撃だからそこの棚から長10cm砲とって装備しといてね。俺は他の出撃メンバー揃えてくる」

そう言って提督は工廠からすたこらさっさと立ち去った。

野分「司令? 司令!?」

残されたのは野分と、その両横で泣く姉妹のみであった。
海の画集 -「艦これ」公式イラスト集-
606: 2014/12/01(月) 22:40:58.05 ID:yHZWhvEqo
――― 明石二隻目きました ―――

鎮守府近海。いまここは深海棲艦、それも潜水艦の名産地になっており、シーレーンに重大な打撃を受けている。

海上護衛にアスロックぶっぱとかしてたら速攻国庫が尽きるので、艦娘たちが定期的に潜水艦の掃討を行なっている。

日向「ヨ級を鹵獲したぞ」

どさり、と打ち上げられる深海棲艦。進む解体準備。もはや手馴れた作業である。

提督「こうも出ないと明石が出るようになったと言う情報が疑わしくなってくるんだよなぁ」

ぶつくさ言いながら流れ作業的にヨ級の腹を割く提督。胸に突っ込んだ腕が止まる。

龍驤「? どないしたん?」

提督「……ひゃっはぁぁぁぁ!! この感触、間違いなく工作艦だぁぁぁぁぁ!!」

勢いよく腕を引き抜き、満面の笑みを浮かべて取り出した『雫』を掲げる。それは虹色に輝いていた。


鎮守府、工廠。

提督「ほら、約束の修理施設だ!」

明石「提督……ありがとうございます!」

提督「いやよくよく考えたら報告するまでもなく知ってるわけだよな」

明石「まぁそれはそうなんですが。ついでに提督も修理しときます?」

提督「いんや、俺はどこも壊れちゃいないし。ま、改修とかで世話になるしこれからもよろしくな」

明石「えぇ、これからもよろしくお願いします」


明石(……いくら敵とはいえ女性型の深海棲艦を躊躇いもなく、と言うか嬉々として何百と解体してる時点でもう心が壊れてる気はするんですけどね)

609: 2014/12/01(月) 22:48:04.40 ID:yHZWhvEqo
朝雲了解ー。実は朝雲のリクは期待してた。ネタ思いついてたので

イベ終わったのでまだ小ネタやってない艦娘最新版

BB/BBV・SS/SSV
おわり

CV/CVL
千歳・千代田・大鳳

CA/CAV
妙高・足柄・利根・筑摩・プリンツオイゲン

CL/CLT
名取・大淀

DD
卯月・文月・菊月・望月
白雪・深雪

初春
村雨・涼風
大潮・霰
黒潮・初風・谷風
夕雲・巻雲・長波・清霜
秋月

other
伊良湖

612: 2014/12/02(火) 22:12:31.92 ID:IMfP3NMho
――― デジャヴ ―――

提督「うーん」

朝雲「どうしたの、司令? 私のことジロジロ見て」

提督「いや、前にどっかで見た気がするんだよなぁ」

朝雲「ついこないだ着任したばっかじゃない」

提督「どうにも既視感がなぁ。……そうだ」

そう言うと提督は引き出しから何かを取り出す。

朝雲「?」

提督「ほれ、コレをかぶってみろ」

提督が取り出したのは白くて丸い水兵帽であった。

朝雲「これちょっとちっちゃくない?」

提督「こう左にかしぐように、そうそうそんな感じ」

位置を調整して改めて眺める。

提督「やはりそっくりだ」

朝雲「誰に?」

提督「おーい猫土下座カモーン」

提督の声に応えるように、ビダァァァァン、とものすごい音を立てながら平伏姿勢で現れたセーラー服姿の少女。

彼女の目の前にはいつの間にか正座した猫がいる。

少女はひとしきりぺこぺこ謝った後、何事も無かったかのように立つ。猫はいつの間にかどこかへ行ったようである。

猫土下座「呼びました?」

提督「お前ら姉妹なの?」

朝雲「いや初めてあったんですけどこの子!?」

猫土下座「私艦娘じゃないです」

提督「こんなにそっくりなのに……」

616: 2014/12/03(水) 22:48:25.44 ID:9XMuXIGxo
――― 食いたい(物理) ―――

清霜「あと何回改装したら、戦艦になれるのかなぁ……」

提督「無茶言うんじゃねーよ。木曾や扶桑姉妹みたいに改造で史実では為し得なかった艦種になることはあるけど駆逐艦から戦艦はさすがに無茶だろ」

清霜「えー」

提督「そもそもどんな戦艦になりたいんだよ。巡洋戦艦か? 航空戦艦か?」

清霜「それはもちろん超々弩級戦艦大和型クラスで」

提督「まぁ夢を大きく持つのは悪いことじゃねーが……。それに戦艦になるとだな」

清霜「戦艦になると?」

提督「秋雲に食われる」

清霜「!!」

陽炎型十九番艦、秋雲。彼女の趣味は絵描きである。KENZENなのから薄い本案件まで何でもござれである。

提督「アイツはつねづね『戦艦クラス…喰いたいなぁ』とか言ってるしな。戦艦になったと聞いたら真っ先に襲ってくるだろうな」

清霜「……///」

見る見るうちに清霜の頬が紅潮していく。

清霜「し、しれーかんちょっと用事思い出したからもういくね!!」

そう言って足早に立ち去る清霜。

提督「よしよし。秋雲には悪いがちょっとダシにしてもらった。コレでしばらくは大それた野望を抱くこともあるまい」

要するに人食い妖怪扱いである。ホント酷い提督ですね。


清霜「……んっ///」

622: 2014/12/04(木) 22:32:49.45 ID:L4VX8RSuo
――― モーニングスターめいた何か ―――

村雨「村雨、いっきまーす!」

提督「おぉ、いってこーい」

鎮守府正面海域。ぷかぷか丸からツインテールの少女が飛び出す。

右手に連装砲、左手にアンカー付きの鎖を振り回して。

提督「……? あんな鎖あったっけ? 少なくとも初対面のときは見てないはず……」

提督の疑問をよそに、村雨はたまたまそこにいた駆逐イ級に向かって鎖を振り回したまま突っ込んでいく。砲撃距離に入っても右手の砲は下ろしたまま構えない。

村雨の接近に気づいたイ級は接近されまいと砲撃を行なうが、かすりすらしない。

村雨「村雨の、ちょっとイイトコ見せたげる!」

振り回される鎖の回転半径がどんどん大きくなっていく。次の瞬間……


グシャリ、と鈍い音が海原に響いた。

鎖の先端についていた錨が、イ級の脳天部分に叩き込まれていた。


ジャリ、ジャリ、と村雨は鎖を慎重に引っ張っていく。イ級は動く様子がない。即氏したのだろう。

手元まで手繰り寄せ、絶命していることを確認すると適当にぐるぐる巻きにしてぷかぷか丸へ戻ってきた。

村雨「白露型駆逐艦の力、侮れないでしょう?」

提督「砲撃したほうが早くね?」

村雨「至近距離で闘う可能性もあるから今のうちに練習したほうがいいのよ」

提督「そういうもんか……? と言うかいつの間にそれ手に入れたんだよ」

村雨「なんか朝起きたら付いてたし艤装も新しくなってたわ」

提督「謎い……」

627: 2014/12/05(金) 23:03:24.04 ID:DyF37AGto
――― 提督だって休みたい ―――

提督「大淀は連合艦隊の旗艦として設計されたんだよな」

大淀「はい」

提督「艦隊指揮や運営ができるってことだよな」

大淀「そうですね」

提督「……それ出来るんだったら俺いらなくね? 提督用意する必要なくね?」

大淀「いえ、でも」

提督「この鎮守府の運用ノウハウは雪風と大和には余さず伝えたし、初期の初期から見てきたお前も出来るはずだ」

大淀「そういうわけにもいかない事情があるんですよ。文民統制とか」

提督「事情など知ったことか俺だってたまには休みたいんじゃオラッ!!」


そう叫ぶと提督は窓から外へ飛び出した。


提督「ひっさびさの休暇じゃWRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!」

大淀「あっ、ちょっと提督!?」

残されたのは大淀と書類の山。雪風は現在遠征の臨時要員として出撃中。

大淀「……全く、仕方ないですね……」


実際なんら問題なかった。

633: 2014/12/08(月) 22:27:31.49 ID:vo0zgtouo
――― (別の世界線なので)無理です ―――

提督「うーむ」

涼風「どうしたんだい提督?」

提督「おお、涼風ちょうどいいところに。特訓しようか特訓」

涼風「がってんだ! で、どんな訓練だい?」

提督「アウトレンジからの長距離雷撃」


野外演習場。要するにペイント弾や模擬魚雷などをぶっばするための場所。

涼風「ちょっと待ってよ長距離雷撃って」

提督「長距離から当てられるようになれば先制雷撃も可能。というか先制雷撃のために特訓するわけだ。講師もちゃんと用意している」

イク「イクが先生役なの! よろしくなの!」

涼風「ほ、本当にやるの!?」


本来魚雷は命中率を上げるために、目標に近づいてから発射するのが通例である。

甲標的などによるアンブッシュ以外では命中は望み得ない。外した流れ弾がたまたま命中したとかでもない限りは。


涼風「うぇ~、あんなちっさいのに当てるのか……」

提督「いつもと同じやつだぞ?」


水平線の向こうに見える標的艦。距離的には46cm砲で当たるか当たらないかといったところである。


イク「イクが手本を見せるの!」

そう言って海に飛び込みしばらく後……標的艦が盛大に爆沈した。

提督「おいおい酸素魚雷使ってどうするんだよ航跡の見える模擬魚雷使えよ」

イク「てへっ☆」

提督「まぁそんな感じで。『どんとしんく、ふぃーる』っていうしな」

涼風「……ええい、べらんめぇ! 涼風の本気、見せたげる!」

イク「じゃ、一緒に行くのね!」

涼風「えっ」


どぼん。

涼風の身体はイクと一緒に水面下に沈んでいった。


提督「……おいコラちょっと待て水上艦娘は沈めたらダメだろ今すぐ戻って来い!!」

640: 2014/12/09(火) 22:14:58.09 ID:EUCyddkQo
――― 序盤艦娘が少ない鎮守府で100枚以上のカツ揚げたら誰が食うんだろ ―――

鎮守府、食堂。

基本的に間宮と伊良湖が厨房を取り仕切っているが、他の艦娘も利用できる。

自前の分の調理が主だが、鳳翔のように全員分の料理を行なう剛の者も数少ないながら存在する。

その数少ないうちの一人が、足柄である。

足柄「明日からマンスリー任務! ゲン担いで足柄特製カツカレー、じゃんじゃん作るわよぉ!!」

機嫌のいいとき――自分の活躍で大勝利したとき――と月末は足柄がカツカレーを作るのだ。

足柄「さぁ、油どんどん持ってきて! 次々揚げるわよ!」

間宮「はいはい」

せわしなく厨房を動き回る足柄。前から知ってる間宮はともかく新入りの伊良湖はてんてこまいである。

提督「おー、やってるやってる。足柄のカツカレー、食い応えあるからなぁ」

雪風「でもおいしいからつい食べすきちゃうんですよね」

足柄「さぁさぁみんな並んで! カツは揚げたてが美味しいのよ!」


足柄カツカレーの唯一にして最大の欠点、それは……


提督「……ぐぬぬ、おかわりをしたらこうなることはわかっていたのに、してしまった……!!」

雪風「しれぇ、大丈夫ですか……?」

二杯も食えば確実に胸焼けを起こすボリュームだと言うことである。しかもタチの悪いことに旨いのでついおかわりをしてしまうのだ。


足柄「何がいけないのかしら……」


なお駆逐艦娘や潜水艦娘たちは2杯を3人で分け合うなどの工夫をして食べ過ぎないようにしているとか。

647: 2014/12/10(水) 22:29:35.76 ID:rUweeULJo
――― 荷物を無闇に捨ててはいけません ―――

鎮守府正面海域。はぐれ駆逐がうろついているため、艦娘のウォーミングアップに最適とされている。

弱敵しか出ないことから深海棲艦の姥捨て山(海だが……)なのでは、と言う意見もあるが真偽は不明である。

この日もいつものようにウォーミングアップが行なわれていた。

長波『……雷撃、当たり! 敵駆逐艦撃沈!』

提督「だが軽巡への砲撃の当たりが浅かったな。追撃だ」

長波『了解!』

威勢のいい返事とともに、煙幕を張りながら逃げる深海棲艦達を追撃する。

長波『さあ、ドラム缶は捨てて、戦闘態勢!』

ボチャン

提督「……んん?」


さて、この鎮守府では駆逐艦娘は基本的に12.7cm連装砲、10cm連装高角砲、ドラム缶を搭載している。長波も例外ではない。

装備の積み替えの手間の都合上、ウォーミングアップでもドラム缶は載せたままである。そして先ほどの水音。それが何を意味するかは確定的に明らかである。


長波「艦隊が帰投したぞ!」

提督「……長波、ドラム缶はどうした?」

長波「……あっ!!」


この後必氏で回収した。

652: 2014/12/11(木) 22:45:15.34 ID:TnzgbwAko
――― 艦娘達の努力の賜物 ―――

鎮守府にはいろんな施設がある。新規着任した艦娘は「旅行」を行なうことになっている。

提督は大体暇、もとい書類仕事がだるいので提督自ら案内役を買って出ている。

この日も提督は秋月に鎮守府の案内をしていた。

提督「つーわけでここが食堂だ。あの最奥にあるのが厨房。自分で料理作りたきゃ間宮か伊良湖に許可とりな。大体受け入れてくれるはずだ」

秋月「凄く広いですね……」

提督「そこらのレストランより広いし、200人は入るんじゃねーの。まぁちょうど夕食時だしなんか食うか」

そう言って手近な席に座る。

提督「ほれ、秋月も遠慮すんな。メニューはこれな。酒が欲しかったら夜更けごろからやってる鳳翔さんのところで頼みな」

秋月「あ、はい」

提督「そうだな……おーい、そこの妖精」

妖精「へいへーい」

提督「俺は白米大盛りと……」

秋月「大盛り……!? しかも、白米……!?」

提督「大中小選べるしたしか麦飯や五穀米も選べるぞ。あとステーキと」

秋月「!? そ、そんな! 贅沢過ぎませんか!?」

提督「西太平洋からインド洋までの敵泊地は大体潰したからな。輸送は案外何とかなってる」

秋月「じゃあ、お腹いっぱい食べてもいいんですか!?」

提督「あぁ、食え食え。着任祝いだ」


無論、駆逐艦娘なのでそんなに食べられないし、それをわかっていての発言である。

657: 2014/12/12(金) 21:55:05.78 ID:heiZBPUio
――― おぐっ(電探を口に入れる音) ―――

綾波型十番艦、潮。終戦まで生き残った数少ない艦のひとりである。そんな彼女にも改二が実装された。

潮「少し…自分に自信が持てるようになると良いなって…思います」

提督「少々練度上げ過ぎたかも知れんが足りなくて改造できないよりはいいか……ん?」

潮改二。迷彩塗装の施された魚雷管や背部艤装。腰周りにつけられた爆雷。左腕の対空機銃。そして、主砲の12.7cm連装高角砲……

提督「……あれ、いつもの連装砲はどうした?」

第七駆逐隊は箱型の12.7cm連装砲をメインウェポンとして使用している。特に潮は桃色に塗装され、顔も描かれている特徴的なものである。

……壊れたときに表情が変化するため描かれていると言うには語弊があるかもしれないが。島風の連装砲ちゃんのようなものかもしれない。

潮「ええと、それはですね……」

そう言うと潮は背部艤装の右のほうから何かをゴソゴソと取り出した。それは……

潮「こうなりました」

迷彩艤装になった潮の連装砲。顔があることもあいまってフェイスペイントした傭兵みたいになっている。

提督「こっち使わないの?」

潮「普通に使うことは出来るんですけど…近代化改s補給すると」

連装砲「うまい、うますぎる!」

提督「なにこの渋いおっさんボイス」

潮「なんだか怖くて……」

664: 2014/12/15(月) 21:32:01.10 ID:V63uFrcSo
――― 案外過激な発言してない? ―――

睦月型駆逐艦七番艦、文月。脳みそをとろとろにとろかす、あまあまエンジェルボイスで有名である。

文月「司令官、なんですかなんですかぁ? えへへっ☆」

提督(雪風で慣れてなければ即氏だった)

別の世界ではこの声に洗脳された提督たちによって宗教団体が設立されたほどだという。

提督「ウォーミングアップ行こうか」

文月「は~い。本領、発揮するよぉ」」

艦娘戦闘中……

文月「さあ、水雷戦隊の本領発揮だよぉ~!」

敵軽巡へのダメージが浅いため、追撃を指示。

文月「ねぇ、こいつら殺っちゃっていい?」

そう確認を取っている間に文月は既に砲弾を敵に叩き込んでいる。睦月型とはいえ、よほどの装甲でない限りは駆逐艦の夜戦は一発でも致命弾となる。

文月「作戦完了~、艦隊が帰投。お疲れ様~」

戦闘開始から終了までずっとこの脳とろボイスである。無邪気に敵艦を沈めるさまは最早見慣れたとはいえ本当にいいのか、と言う感じはする。

文月「? どうしたのぉ?」

提督「……いや、なんでもない」

669: 2014/12/16(火) 22:27:52.29 ID:CQjNH1QHo
――― あぁ^~こころがぴょんぴょんするんじゃぁ^~ ―――

卯月「しれいかぁ~ん、遊んでくれないと~、つまらないぴょーん……ぷっぷくぷぅ~!」

提督「といってもなぁ。仕事中だし」

卯月「ウサギは寂しいと氏んじゃうんだぴょん」

提督「実際のところ、別にそんなことはないらしいぞ」

卯月「うーちゃんはそうなんでっす!」

提督「だいたい姉妹だけでも9人いるだろ」

卯月「しれーかんと遊びたいんだぴょん!」

座ってる提督に覆いかぶさるように飛び掛る卯月。

提督「って飛び掛ってくんなおい」

卯月「しれーかん、表情が硬すぎるっぴょん! うーちゃんがくすぐって笑わせたげるぴょん!!」

提督「おいバカやめろ」

卯月「そんな事いわれてもやめないっぴょ~ん」

雪風「しれぇ、資料持ってきま……し……」


傍目駅弁体勢。それだけでどう思われるかは確定的に明らかである。


雪風「し、しれぇのばかぁ! うわぁぁぁん!」

卯月「およよ~?」

提督「あぁ! もう! 誤解されたじゃねーか!!」


この後必氏で説得した。

679: 2014/12/17(水) 20:16:21.78 ID:u7Ni5fjao
――― 運営は間宮と伊良湖の戦闘用艤装を可及的速やかに用意すべきそうすべき ―――

提督「伊良湖よ、鎮守府には慣れたか?」

伊良湖「はい、初めは戸惑いましたがだいぶ慣れました!」

提督「よし、じゃあ訓練がてら出撃しようか」

伊良湖「えぇ!? 私給糧艦ですよ!? 無理ですって!」

提督「明石だって工作艦だが出撃できるようになったぞ」

伊良湖「戦闘用の艤装がないから無理ですよぅ」

提督「やってみたらいけるかもしれないだろ」

ちなみに伊良湖はかつて12cm連装高角砲を二基積んでいたという。


というわけで鎮守府正面海域。

伊良湖はとりあえずもてる限りの15.5cm副砲を持たされていた。

伊良湖「うぅ、重いです……」

伊良湖も艦娘であるので、海面に立って航行することは出来る。その速度は20ノットにも満たないが。

提督「ほらほら、イ級が近づいてきてるぞ」

伊良湖「え、えと、どっちですか?」

提督「12時、正面方向……あ、撃ってきた」

伊良湖「きゃぁぁぁぁ!?」

提督「やべ、撤退、撤退ー!!」


鎮守府、ドック前。

伊良湖「うぅ~、無理だって言ったじゃないですかぁ……」

提督「すまんな、本当にすまん」


この後間宮さんにめっちゃ叱られた

685: 2014/12/19(金) 21:05:34.58 ID:JAhacDWZo
――― 公式四コマで「こんなときだけお姉ちゃん扱いはずるい」と言ってた意味がわかった ―――

提督「うーん? 腑に落ちん……」

初風「どうしたのよ、しかめっ面なんかして」

提督「初風は陽炎型七番艦で雪風は八番艦だろう? この資料だと雪風が四番目で初風が五番目に並んでるんだよ」

初風「親潮たちが未着任だからじゃないの?

提督「初風の後にその名前はあったぞ」

初風「ちょっと見せて」

提督「ほれ」

初風「……ふーん。なるほど。これ、竣工順ね」

提督「竣工順って、普通造り始めた順に完成するもんじゃないのか?」

初風「計画と完成がずれることって結構あるのよ。たとえば吹雪たちで一番早く竣工したのは磯波だし、暁型だと雷が一番早いわ」

提督「へー。ところで初風も着任可能になってから実際着任するまで相当かかったんだが。何人目と聞くまでもなくその後も出ないんだが」

初風「そ、そういうこともあるわよ」

692: 2014/12/22(月) 22:22:34.12 ID:g/j1R9L3o
――― なんと言うかすごい可哀想 ―――

大鳳「第六○一航空隊、発艦始め!」

提督「ただの烈風と流星改なんだが……」

大鳳「いいのいいの。こういうのは言ったもん勝ちよ!」

提督「そういうもんかね?」

大鳳「飛龍さんだって友永隊ってつけてるし」

提督「それもそうだな」


時は流れ……

飛龍「友永隊、機種転換完了!!」

提督「まさか友永隊が実際に出てくるとはなぁ」

大鳳「六○一空も期待が持てますね!」


更に時は流れ……

雲龍「改装……嬉しいわ」

提督「なんで設計図必要なんだよ艦種変換でもないし」

妖精「そりゃ積んでる艦載機が違いますからね」

雲龍「六〇一空の零戦に、六〇一空彗星、六〇一空天山も! あと彩雲」

提督「着任時機銃とロケランしか持ってきてなかったときとは大違いだな……ん? 大鳳どうした?」

大鳳「」ブワッ

提督「何故泣く」

大鳳「私が改装されたときはもらえなかったんですよ六○一空……!!」

提督「改二に期待しようぜ……」

697: 2014/12/24(水) 20:14:07.27 ID:5avJxCEZo
――― 相似と合同はイコールとは限らない ―――

プリ「私は、重巡プリンツ・オイゲン。よろしくね!」

提督「ふーむ、傍目見た感じビスマルクそっくりだな。こう、ビス子を一回り小さくした感じで」

プリ「実際、ビスマルク姉様と見間違うことを想定して建造されましたから!」

提督「だから同型艦でないにもかかわらず姉様呼びなのか」

プリ「義姉様(ねえさま)のほうがニュアンス的には近いかな」

提督(ビスマルクはなんと言うか事あるごとに構ってもらいたがる感じだったが彼女もだろうか……)


プリ「ふぇっ、私がラッキーガールですって? 全然そんなことないよー!」

提督「……」


プリ「朝食かぁ…っへ? 私!? 分かった、任せといてっ!」

提督「……」


プリ「夕食はアイスバインのポトフにしてみました。スープにも味が染みだしていていいでしょ?」

提督「……」


プリ「どうしたの、提督?」

提督「いや、ビスマルクとは一味違ってるなぁ、と」

プリ「???」

698: 2014/12/24(水) 20:14:45.51 ID:5avJxCEZo
プリンツ・オイゲンも複数提督の呼び方があるんだなぁ……


次回:泣き虫雪風と釣り人提督【その19】


引用: 【艦これ】泣き虫雪風と釣り人提督 Part2