497: 2015/09/09(水) 22:52:04.94 ID:voR/sIGEo
前回:泣き虫雪風と釣り人提督【その26】
最初から:泣き虫雪風と釣り人提督
南太平洋海域。制海権を取ったとはいえ、深海棲艦自体はまだ存在する。
そして、姫・鬼クラスの深海棲艦は通常海域にない『雫』を持っている可能性が高い。
「まぁ蛸を捌くようなもんだ。あらよっと」
提督の持つ包丁に腹を裂かれる水母棲姫。そして切り口に手を突っ込み、『雫』を持って引き抜く。
「……この感触は……来た!?」
……そう、一般的に『掘り』と呼ばれている行為である。
「ヒャッハー!! モノども、第一次作戦終了だー!! ウィーピピー!!」
水母棲姫だったものを蹴っ飛ばして海に還し、奇声をあげて喜ぶ提督。作戦中とはえらい違いである。
「しれぇ、元気になったのはいいですけど、こういう元気はちょっと違うと思います……」
一日ほど日を遡る。鎮守府、執務室。
提督の背後には「進捗ダメです」「電撃棒」「当たり以外は全て外れ」「Welcome Hell!!」「とみみ」など威圧的な文言の書かれた掛け軸が所狭しと飾られている。
提督の目の前には雪風。
「戦勝パーティー中、江風と巻雲とちとちよ姉妹に思いっきりせっつかれた」
「大体予想はつきます。つまり……」
「……追加の出撃だ」
「いつもの、ですね」
大規模な深海棲艦の活動があるとき、その海域で新たな艦娘の雫が発見されるという。その捜索である。
江風の姉である海風、巻雲の妹にあたる風雲、そして千歳・千代田の後継として就役した瑞穂。
深海棲艦が撤退すれば、次いつ探せるかわからない。決断は一つ。
「探すぞ」
手首をほぐし、首をゴキゴキ鳴らす。
「艦隊はどうしますか?」
「攻略に使った艦隊をもとにもうちょっと練ろう」
今夏最後の作戦が始まる……
498: 2015/09/09(水) 22:53:08.22 ID:voR/sIGEo
~~反撃! 第二次SN作戦 ファイナルエピソード 海は青く風は白く~~
アイアンボトムサウンド。飛行場姫は大人しくなったが彼女がいなくなったわけではないし、近づいたら攻撃されるのは変わらない。
だが、彼女が海風を持っている以上、彼女の腹を裂くには倒すより他にないのだ。
「勝手は! 榛名が!! 許しません!!!」
榛名の三式弾による連撃が飛行場姫を艤装ごと吹き飛ばす。
「榛名、Good Job! サァ、回収するネー!」
倒れ伏す姫の本体部慎重に引き摺り出し、抵抗しないことを確認して連行する。
少しでも怪しい動きをすれば加賀の飛ばしている村田隊が吹き飛ばす寸法である。
どさり、とぷかぷか丸の甲板に下ろされる姫。
「やりました」
「おう、おつかれさん」
姫を吊るして包丁一閃。その後手を突っ込んで雫を取り出す。完全なルーチンワークである。
「……これは貴重だけど違うな」
『養殖』とぞんざいに書かれた箱に雫を放り込む提督。
「駆逐艦っぽい?」
「高波だった」
499: 2015/09/09(水) 22:53:47.24 ID:voR/sIGEo
もちろん、掘りというものはすぐ出るものではない。傷や体の疲労は高速修復剤で回復できるが、精神の疲労はそうもいかない。
「テートクぅ、皆そろそろ限界デース……」
「ぽぃぃ……」
いつも明るい金剛や戦闘狂の夕立もさすがに度重なる出撃で元気がなくなっている。
加賀や大淀、綾波も疲労の色が見える。その一方で……
「榛名は大丈夫です!」
「ハイになってないか?」
他の五人とは逆の意味で危なそうな気配を感じた。
「まぁ仕方ない。コイツの腹掻っ捌いたら今日は撤収だ」
宣言通り腹を切り開いて雫をもぎ取る。もぎ取ったところで提督の動きが止まる。
「……Hey、テートク?」
心配になって金剛が声をかける。
「あ、ちょっとこれ持ってて」
「アッハイ」
もぎ取った雫を手渡される。
「……やったぁぁぁぁ! やりましたぁぁぁぁぁぁ!!」
提督は歓喜の叫びを上げ、飛行場姫をフックから無理やりもぎ取ると腕を思い切り掴んで振り回し始め、そのまま甲板の端まで近づき、手を離した。
慣性に従い飛行場姫は放物線を描きながら飛んでいき、岩礁にぶつかった後、水底に沈んでいった。
「Oh...」
呆然としている金剛から雫を取り上げ、
「よーし今晩はステーキだYeah!!」
さっきの榛名と負けず劣らずのハイテンションで帰路に着いた。
「……妹、増えたっぽい?」
夕立の呟きに返答するものはいなかった。
「テートクぅ、皆そろそろ限界デース……」
「ぽぃぃ……」
いつも明るい金剛や戦闘狂の夕立もさすがに度重なる出撃で元気がなくなっている。
加賀や大淀、綾波も疲労の色が見える。その一方で……
「榛名は大丈夫です!」
「ハイになってないか?」
他の五人とは逆の意味で危なそうな気配を感じた。
「まぁ仕方ない。コイツの腹掻っ捌いたら今日は撤収だ」
宣言通り腹を切り開いて雫をもぎ取る。もぎ取ったところで提督の動きが止まる。
「……Hey、テートク?」
心配になって金剛が声をかける。
「あ、ちょっとこれ持ってて」
「アッハイ」
もぎ取った雫を手渡される。
「……やったぁぁぁぁ! やりましたぁぁぁぁぁぁ!!」
提督は歓喜の叫びを上げ、飛行場姫をフックから無理やりもぎ取ると腕を思い切り掴んで振り回し始め、そのまま甲板の端まで近づき、手を離した。
慣性に従い飛行場姫は放物線を描きながら飛んでいき、岩礁にぶつかった後、水底に沈んでいった。
「Oh...」
呆然としている金剛から雫を取り上げ、
「よーし今晩はステーキだYeah!!」
さっきの榛名と負けず劣らずのハイテンションで帰路に着いた。
「……妹、増えたっぽい?」
夕立の呟きに返答するものはいなかった。
500: 2015/09/09(水) 22:54:31.28 ID:voR/sIGEo
翌日。FS方面海域。空母棲姫が風雲を腹に隠しているらしいっぽいかもという曖昧な情報を元に、艦隊を出撃させていた。
もちろん、鹵獲しては腹を裂くルーチンワーク。最初は普通に採っていたが、回数が増えるごとにだんだん暴力的になってきている。
艦娘たちは次の出撃の為に小休止を取っていた。腹を裂いてからリリースするまでの時間がだんだん長くなってきている。小休止の時間もそれに比例して長くなる。
ふと雪風が右舷側見ると、猫吊るしが歩いていた。
「そういえば猫吊るしさん」
「なんでしょう?」
「しれぇって包丁で深海棲艦のお腹開いてますよね。姫クラスの深海棲艦は物凄く装甲が硬いのにどうして切り開けるんですか?」
「あぁ、それはですね」
例の包丁を手に取る猫吊るし。
「これ妖精さんが鍛刀してるんですよね。貴方たち艦娘の砲が深海棲艦に効くのと同じようなもんです。妖精さんの力です」
「ほへー……」
説明を聞いててふと気づく。今提督が鹵獲した姫を処理中のはずだが何故猫吊るしの手元に解体用の包丁があるのか。
困っているのではないかと提督の方を向く。
「早よ風雲よこせゴルァァァァ!!!」
空母棲姫の身体に貫手が刺さっていた。
「あの、猫吊るしさん、しれぇ、素手で貫通してますが……」
「……人の怒りってコワいね!!」
そう猫吊るしが言うのと、風雲で無かった腹いせにサッカーボールの如く蹴っ飛ばされた空母棲姫が海中に沈むのはほぼ同時だった。
もちろん、鹵獲しては腹を裂くルーチンワーク。最初は普通に採っていたが、回数が増えるごとにだんだん暴力的になってきている。
艦娘たちは次の出撃の為に小休止を取っていた。腹を裂いてからリリースするまでの時間がだんだん長くなってきている。小休止の時間もそれに比例して長くなる。
ふと雪風が右舷側見ると、猫吊るしが歩いていた。
「そういえば猫吊るしさん」
「なんでしょう?」
「しれぇって包丁で深海棲艦のお腹開いてますよね。姫クラスの深海棲艦は物凄く装甲が硬いのにどうして切り開けるんですか?」
「あぁ、それはですね」
例の包丁を手に取る猫吊るし。
「これ妖精さんが鍛刀してるんですよね。貴方たち艦娘の砲が深海棲艦に効くのと同じようなもんです。妖精さんの力です」
「ほへー……」
説明を聞いててふと気づく。今提督が鹵獲した姫を処理中のはずだが何故猫吊るしの手元に解体用の包丁があるのか。
困っているのではないかと提督の方を向く。
「早よ風雲よこせゴルァァァァ!!!」
空母棲姫の身体に貫手が刺さっていた。
「あの、猫吊るしさん、しれぇ、素手で貫通してますが……」
「……人の怒りってコワいね!!」
そう猫吊るしが言うのと、風雲で無かった腹いせにサッカーボールの如く蹴っ飛ばされた空母棲姫が海中に沈むのはほぼ同時だった。
501: 2015/09/09(水) 22:55:45.41 ID:voR/sIGEo
そんなこんなで。
「水上機母艦、瑞穂、推参いたしました」
「改白露型一番艦となる海風です」
「夕雲型駆逐艦、三番艦の風雲よ」
鎮守府、工廠。海風は江風や春雨と、風雲は夕雲や巻雲、長波や高波と再会を喜び合っている。
「それで早速だが出撃任務だ。海風と風雲は江風、リベ、照月と一緒にFS海域の対潜哨戒だ」
「えっ」
驚く海風。一方春雨は遠い目をする。
「私もやりましたね……爆雷を投げる日々……」
「なぁに、江風や風雲の姉妹も一緒に出るし、対潜のエキスパートである伊勢、龍驤、あきつ丸がサポートしてくれる。安心して欲しい」
出口の方に対潜装備に換装した三人が既に待っていた。
「瑞穂は速吸と一緒に演習だ。戦艦・空母の子と一緒に出撃するから気楽にするといい」
そう言いながら試製晴嵐と甲標的を瑞穂に渡す。
「あっ、はい」
「さて、また備蓄と育成の日々だ……」
こうして第二次SN作戦およびFS作戦は完了した。だが次もまた勝てるとは限らない。勝てるようにするための地道な下積み、それが大切なのだ。
「水上機母艦、瑞穂、推参いたしました」
「改白露型一番艦となる海風です」
「夕雲型駆逐艦、三番艦の風雲よ」
鎮守府、工廠。海風は江風や春雨と、風雲は夕雲や巻雲、長波や高波と再会を喜び合っている。
「それで早速だが出撃任務だ。海風と風雲は江風、リベ、照月と一緒にFS海域の対潜哨戒だ」
「えっ」
驚く海風。一方春雨は遠い目をする。
「私もやりましたね……爆雷を投げる日々……」
「なぁに、江風や風雲の姉妹も一緒に出るし、対潜のエキスパートである伊勢、龍驤、あきつ丸がサポートしてくれる。安心して欲しい」
出口の方に対潜装備に換装した三人が既に待っていた。
「瑞穂は速吸と一緒に演習だ。戦艦・空母の子と一緒に出撃するから気楽にするといい」
そう言いながら試製晴嵐と甲標的を瑞穂に渡す。
「あっ、はい」
「さて、また備蓄と育成の日々だ……」
こうして第二次SN作戦およびFS作戦は完了した。だが次もまた勝てるとは限らない。勝てるようにするための地道な下積み、それが大切なのだ。
502: 2015/09/09(水) 22:57:34.17 ID:voR/sIGEo
おまけ
江風「改造してもらったと思ったら遠征遠征また遠征。こう夜戦とかでバーッと活躍したいもんだよ」
風雲「仕方ないわよ。駆逐艦の層が厚すぎるもの」
海風「夕立姉さんが異常すぎるともいえますね」
照月「秋月姉さんもこの戦いでとても練度が上がったと聞きます」
リベ「そういえばミズホは?」
江風「なんかAL海域の哨戒に駆り出されたとか。羨ましいぜ」
~~~~~~
瑞穂「……くしゅん!」
利根「どうした、風邪か? ここは冷えるから体調には気をつけるんじゃぞ」
瑞穂「利根さんこそ寒くは無いのですか?」
利根「毎月行ってて慣れておるからな! はっはっは!」
江風「改造してもらったと思ったら遠征遠征また遠征。こう夜戦とかでバーッと活躍したいもんだよ」
風雲「仕方ないわよ。駆逐艦の層が厚すぎるもの」
海風「夕立姉さんが異常すぎるともいえますね」
照月「秋月姉さんもこの戦いでとても練度が上がったと聞きます」
リベ「そういえばミズホは?」
江風「なんかAL海域の哨戒に駆り出されたとか。羨ましいぜ」
~~~~~~
瑞穂「……くしゅん!」
利根「どうした、風邪か? ここは冷えるから体調には気をつけるんじゃぞ」
瑞穂「利根さんこそ寒くは無いのですか?」
利根「毎月行ってて慣れておるからな! はっはっは!」
506: 2015/09/11(金) 23:00:19.35 ID:luIItNPEo
――― 面倒な任務は消化しなくたって構わない ―――
鎮守府、執務室前廊下。毎日、毎週、毎月、その他一回こっきりの任務表はここに張り出されている。
「海上突入部隊、進発せよ!」の任務用紙の上には殺意の込められた、しかし最早読めない字で書かれた紙が張られている。
そんな任務表を大鯨は見つめる。
大鯨「……やっぱり手を付けてませんね」
鎮守府、執務室。
大鯨「て・い・と・く」
提督「龍h……今は大鯨か」
大鯨「あ、あの、潜水艦作戦は……」
大鯨の手には【『潜水艦隊』出撃せよ!】の任務用紙。
提督「絶対いかん」
大鯨「そうなんですか……理由をお聞きしてもよろしいでしょうか?」
提督「難度が高すぎる。対潜部隊掻い潜った先の空母を随伴艦ごと全滅させること三度とかやってられん。月毎任務じゃなかったら張り紙張って永久封印するところだ」
大鯨「でもこの大鯨がいればルートは固定でき……」
提督「自分の練度考えろ。行くにしても大鳳・阿武隈あと雷巡と潜水艦で行くし」
大鯨「うー、活躍の場が……」
鎮守府、執務室前廊下。毎日、毎週、毎月、その他一回こっきりの任務表はここに張り出されている。
「海上突入部隊、進発せよ!」の任務用紙の上には殺意の込められた、しかし最早読めない字で書かれた紙が張られている。
そんな任務表を大鯨は見つめる。
大鯨「……やっぱり手を付けてませんね」
鎮守府、執務室。
大鯨「て・い・と・く」
提督「龍h……今は大鯨か」
大鯨「あ、あの、潜水艦作戦は……」
大鯨の手には【『潜水艦隊』出撃せよ!】の任務用紙。
提督「絶対いかん」
大鯨「そうなんですか……理由をお聞きしてもよろしいでしょうか?」
提督「難度が高すぎる。対潜部隊掻い潜った先の空母を随伴艦ごと全滅させること三度とかやってられん。月毎任務じゃなかったら張り紙張って永久封印するところだ」
大鯨「でもこの大鯨がいればルートは固定でき……」
提督「自分の練度考えろ。行くにしても大鳳・阿武隈あと雷巡と潜水艦で行くし」
大鯨「うー、活躍の場が……」
510: 2015/09/15(火) 22:42:34.71 ID:JsQYqDQRo
――― 部屋割り ―――
鎮守府、執務室。艦娘寮の管理についても提督の担当である。大体明石に投げっぱなしだが部屋割りはそうも行かない。
新規着任艦娘が来るごとにどこに割り当てるか決めなくてはならないのだ。
提督「昔はよかった。開いてるところに勝手に入れ、で済んだのに」
現実は厳しい。大規模な作戦があるたびに増改築が繰り返されている。特に今回は駆逐艦娘が5人もだ。
提督「リベッチオはレーベたちと一緒に突っ込んでおくとして……改白露型ねぇ」
海風「お呼びでしょうか?」
ひょっこり顔を出すは海風。白露型七番艦にして改白露型の一番艦にあたる。
提督「呼んではいないが……部屋割りのこと聞きに来たんだろ。それで頭悩ませてるんだよ」
海風「何か問題でも?」
提督「白露型もお前たちの加入で九名だ。だいぶ揃ったんで駆逐隊ごとに分けようかと思ったんだがな……2の4の3になるんだよなぁ……」
初春型の二隻が足りない現状、駆逐隊で分けると二十七駆の白露と時雨は二人になる。
提督「第二駆逐隊から一人引っこ抜くのもなんだしなぁ……」
海風「では4の5で分けましょう」
提督「いいのか? 基本四人部屋だから五人だと狭くなるぞ?」
海風「大丈夫でしょう」
提督「まぁ白露にも確認とって見るか」
一晩やってみたもののやっぱり狭いので白露・時雨と海風たちで部屋を分けることになった
鎮守府、執務室。艦娘寮の管理についても提督の担当である。大体明石に投げっぱなしだが部屋割りはそうも行かない。
新規着任艦娘が来るごとにどこに割り当てるか決めなくてはならないのだ。
提督「昔はよかった。開いてるところに勝手に入れ、で済んだのに」
現実は厳しい。大規模な作戦があるたびに増改築が繰り返されている。特に今回は駆逐艦娘が5人もだ。
提督「リベッチオはレーベたちと一緒に突っ込んでおくとして……改白露型ねぇ」
海風「お呼びでしょうか?」
ひょっこり顔を出すは海風。白露型七番艦にして改白露型の一番艦にあたる。
提督「呼んではいないが……部屋割りのこと聞きに来たんだろ。それで頭悩ませてるんだよ」
海風「何か問題でも?」
提督「白露型もお前たちの加入で九名だ。だいぶ揃ったんで駆逐隊ごとに分けようかと思ったんだがな……2の4の3になるんだよなぁ……」
初春型の二隻が足りない現状、駆逐隊で分けると二十七駆の白露と時雨は二人になる。
提督「第二駆逐隊から一人引っこ抜くのもなんだしなぁ……」
海風「では4の5で分けましょう」
提督「いいのか? 基本四人部屋だから五人だと狭くなるぞ?」
海風「大丈夫でしょう」
提督「まぁ白露にも確認とって見るか」
一晩やってみたもののやっぱり狭いので白露・時雨と海風たちで部屋を分けることになった
515: 2015/09/17(木) 22:50:13.22 ID:spZY+GNfo
――― 別に浮気性とかそういうのではない ―――
鎮守府、執務室。艦娘が提督に話をしにくることもあれば、提督が艦娘を呼ぶこともある。今回は後者だ。
提督「よし、イタリアとローマ揃ったな」
イタリア「提督、改まって何でしょうか?」
ローマ「何です? 私、こう見えて忙しいんですけど」
提督「おほん。まー、なんだ、その。二人とも頑張ってきたからな。これプレゼントだ」
二人に手渡される青い小箱。
ローマ「……この箱はなに? 開けて見ろって? じゃ、後で開けるわ」
提督「いやここで開けようよ」
ローマ「ええ?」
提督「ほらイタリアなんて」
イタリア「提督……大切に、大切にします!」
既にイタリアは指輪を付けている。
ローマ「……」
箱を開けて中身を確認する。やはり指輪だ。
ローマ「これって……エンゲージリングじゃなくて?」
提督「しょうがないだろこういう体裁なんだからよー!」
ローマ「……ま、いいわ」
鎮守府、執務室。艦娘が提督に話をしにくることもあれば、提督が艦娘を呼ぶこともある。今回は後者だ。
提督「よし、イタリアとローマ揃ったな」
イタリア「提督、改まって何でしょうか?」
ローマ「何です? 私、こう見えて忙しいんですけど」
提督「おほん。まー、なんだ、その。二人とも頑張ってきたからな。これプレゼントだ」
二人に手渡される青い小箱。
ローマ「……この箱はなに? 開けて見ろって? じゃ、後で開けるわ」
提督「いやここで開けようよ」
ローマ「ええ?」
提督「ほらイタリアなんて」
イタリア「提督……大切に、大切にします!」
既にイタリアは指輪を付けている。
ローマ「……」
箱を開けて中身を確認する。やはり指輪だ。
ローマ「これって……エンゲージリングじゃなくて?」
提督「しょうがないだろこういう体裁なんだからよー!」
ローマ「……ま、いいわ」
519: 2015/09/18(金) 18:40:18.60 ID:Cf+icwOGo
――― 例のバナー ―――
磯波「あ、あのこれ資料お持ちしました……」
提督「ほう、出展……島風……わかる。強いし見た目のインパクトもでかい」
磯波「はい」
提督「伊勢……わかる。最初期からの戦艦の看板だ」
磯波「はい」
提督「翔鶴も電もわかる。でセンターだが」
磯波「吹雪ちゃんですよね」
提督「磯波、お前になってるぞ」
磯波「えええ!?」
提督「俺も驚きだよ」
磯波「なんかの間違いなんじゃないでしょうか?」
提督「いやたしかに磯波なので吹雪と間違えたんじゃなきゃ熱烈なファンが担当者だった可能性がある」
磯波「一体……」
磯波「あ、あのこれ資料お持ちしました……」
提督「ほう、出展……島風……わかる。強いし見た目のインパクトもでかい」
磯波「はい」
提督「伊勢……わかる。最初期からの戦艦の看板だ」
磯波「はい」
提督「翔鶴も電もわかる。でセンターだが」
磯波「吹雪ちゃんですよね」
提督「磯波、お前になってるぞ」
磯波「えええ!?」
提督「俺も驚きだよ」
磯波「なんかの間違いなんじゃないでしょうか?」
提督「いやたしかに磯波なので吹雪と間違えたんじゃなきゃ熱烈なファンが担当者だった可能性がある」
磯波「一体……」
523: 2015/09/22(火) 20:24:47.61 ID:eQnUwuXLo
――― 大一番以外では出番が無い ―――
艦娘寮、前期二駆部屋。
夕立「最近出撃機会がないっぽーい……」
村雨「この前ものすごく出撃してたじゃない。アイアンボトムサウンドとか」
夕立「平時は出番が無いっぽいー……村雨たちは遠征とかで出番あるっぽい……」
村雨「じゃあこんなのはどぉ? ちょっと耳貸して」
夕立「ぽい?」
~~~~~~
提督「えーと次の遠征ローテは春雨、五月雨、村雨、白露か」
白露「いっちばーん!」
春雨「春雨、出撃します!」
五月雨「お任せください!」
村雨?「村雨、いくっp……いっきまーす!」
提督「おい夕立ェ」
村雨?「夕立じゃないっぽい! 村雨っぽい!」
提督「ツインテしてカラコンして跳ね毛まで固めて寝かせる努力するなら口調も隠す努力しろよ!」
夕立「バレたっぽいー!」
村雨「ダメかぁ~」
艦娘寮、前期二駆部屋。
夕立「最近出撃機会がないっぽーい……」
村雨「この前ものすごく出撃してたじゃない。アイアンボトムサウンドとか」
夕立「平時は出番が無いっぽいー……村雨たちは遠征とかで出番あるっぽい……」
村雨「じゃあこんなのはどぉ? ちょっと耳貸して」
夕立「ぽい?」
~~~~~~
提督「えーと次の遠征ローテは春雨、五月雨、村雨、白露か」
白露「いっちばーん!」
春雨「春雨、出撃します!」
五月雨「お任せください!」
村雨?「村雨、いくっp……いっきまーす!」
提督「おい夕立ェ」
村雨?「夕立じゃないっぽい! 村雨っぽい!」
提督「ツインテしてカラコンして跳ね毛まで固めて寝かせる努力するなら口調も隠す努力しろよ!」
夕立「バレたっぽいー!」
村雨「ダメかぁ~」
528: 2015/09/25(金) 01:12:13.51 ID:dyKiWEI+o
――― 面倒な任務は消化しない。しないったら! ―――
提督「大規模作戦も終わったし備蓄備蓄。これでゆっくり休める」
霞「ちょっと、だらけてないでビシッとしなさいな。艦隊指揮も仕事のうちでしょ」
提督「とは言ってもなぁ。あ号ろ号終わったし北方ウィークリー任務も終わったし」
霞「東方任務」
提督「……」
霞「マンスリー潜水艦任務」
提督「……」(メソラシ
霞「海上突入部隊任務、水上反撃部隊任務にリランカの港湾棲姫、サーモン海のヲ級改」
提督「し……知らない子ですね?」
霞「こっちの目を見て言いなさいな」
提督「オコトワリします」
霞「なら限界ぎりぎりまで逸らさせてあげるわ」
提督「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛人の首はフィギュア模型のようにはねじれないの゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!」
提督「大規模作戦も終わったし備蓄備蓄。これでゆっくり休める」
霞「ちょっと、だらけてないでビシッとしなさいな。艦隊指揮も仕事のうちでしょ」
提督「とは言ってもなぁ。あ号ろ号終わったし北方ウィークリー任務も終わったし」
霞「東方任務」
提督「……」
霞「マンスリー潜水艦任務」
提督「……」(メソラシ
霞「海上突入部隊任務、水上反撃部隊任務にリランカの港湾棲姫、サーモン海のヲ級改」
提督「し……知らない子ですね?」
霞「こっちの目を見て言いなさいな」
提督「オコトワリします」
霞「なら限界ぎりぎりまで逸らさせてあげるわ」
提督「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛人の首はフィギュア模型のようにはねじれないの゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!」
533: 2015/09/28(月) 23:08:36.17 ID:4AHLRDSho
――― そういえば今回の出撃任務、全部秋衣装持ちが含まれてますね ―――
提督「16戦隊に21戦隊に五航戦……特に五航戦任務は大事だな。えーとメンツは球磨・多摩・木曾に、那智柄に……長良もか。多分鬼怒あたりと一緒に訓練してるだろ」
所変わって演習場
提督「お、鬼怒いたいた。長良どこ行ったか知らんか」
鬼怒「名取姉と一緒に秋祭り行ったよ」
提督「マジで? というかうちの近所で秋祭りなんてやってたっけ」
鬼怒「あー、提督、最近執務室に籠もってたから知らないか。こっちこっち」
提督「?」
妖精街。倉庫に保管だけされておいて使用されない妖精たちによって作られた鎮守府内の街。特に用事はないので提督は滅多に来ない。
提督「前来た時よりでかくなってるし……」
鬼怒「倉庫に仕舞いっぱなしの装備も増えたし、そりゃ大きくなるよね」
提督「妖精だけでできるモンなのか?」
鬼怒「出撃予定のない艦娘たちも協力してるよ。結構皆暇持て余してるんだよ?」
提督「ま、まぁ大本営からの出撃任務が来たし、ここに来たのも長良を始めその要員探すためだしな」
鬼怒「鬼怒の出撃予定は!?」
提督「……ないな」
鬼怒「うぅ~……」
提督「16戦隊に21戦隊に五航戦……特に五航戦任務は大事だな。えーとメンツは球磨・多摩・木曾に、那智柄に……長良もか。多分鬼怒あたりと一緒に訓練してるだろ」
所変わって演習場
提督「お、鬼怒いたいた。長良どこ行ったか知らんか」
鬼怒「名取姉と一緒に秋祭り行ったよ」
提督「マジで? というかうちの近所で秋祭りなんてやってたっけ」
鬼怒「あー、提督、最近執務室に籠もってたから知らないか。こっちこっち」
提督「?」
妖精街。倉庫に保管だけされておいて使用されない妖精たちによって作られた鎮守府内の街。特に用事はないので提督は滅多に来ない。
提督「前来た時よりでかくなってるし……」
鬼怒「倉庫に仕舞いっぱなしの装備も増えたし、そりゃ大きくなるよね」
提督「妖精だけでできるモンなのか?」
鬼怒「出撃予定のない艦娘たちも協力してるよ。結構皆暇持て余してるんだよ?」
提督「ま、まぁ大本営からの出撃任務が来たし、ここに来たのも長良を始めその要員探すためだしな」
鬼怒「鬼怒の出撃予定は!?」
提督「……ないな」
鬼怒「うぅ~……」
537: 2015/10/01(木) 22:40:05.72 ID:+Oo7Jvhyo
――― 建造可不可の境界 ―――
鎮守府、工廠。日々艦娘が建造されては解体されたり近代化改修のエサとなったりする無常み溢れる場所。
提督「秋雲と香取が建造可能になったか……そこで疑問なんだが」
イク「何なのね?」
提督「何でお前は建造できないんだよ。レアリティ同等のゴーヤやレアリティが一段上のはちは建造可能なのに」
イク「ふふーん、この魅惑のボディはそう簡単に手に入らないってことなのね!」
提督「何言ってるんだ」(ペシ
イク「へぶっ」
提督「大体お前は鉄底海峡のときに加入したクチだろ。苦労0%だろ。同時期加入したはちはともかく」
イク「冗談は置いといて、雷装が一回り上だからかもしれないの……」
提督「とは言ってもなぁ。夜戦ではゴーヤの方が期待値では上回るししおいも大型建造できるし」
イク「きっとマリアナ海溝より深い事情があるの。舞風あたりも建造に来ておかしくないのに来る様子がないの」
提督「うーむ」
鎮守府、工廠。日々艦娘が建造されては解体されたり近代化改修のエサとなったりする無常み溢れる場所。
提督「秋雲と香取が建造可能になったか……そこで疑問なんだが」
イク「何なのね?」
提督「何でお前は建造できないんだよ。レアリティ同等のゴーヤやレアリティが一段上のはちは建造可能なのに」
イク「ふふーん、この魅惑のボディはそう簡単に手に入らないってことなのね!」
提督「何言ってるんだ」(ペシ
イク「へぶっ」
提督「大体お前は鉄底海峡のときに加入したクチだろ。苦労0%だろ。同時期加入したはちはともかく」
イク「冗談は置いといて、雷装が一回り上だからかもしれないの……」
提督「とは言ってもなぁ。夜戦ではゴーヤの方が期待値では上回るししおいも大型建造できるし」
イク「きっとマリアナ海溝より深い事情があるの。舞風あたりも建造に来ておかしくないのに来る様子がないの」
提督「うーむ」
541: 2015/10/02(金) 21:55:55.67 ID:S8Vro8y9o
――― まる一日は長すぎる ―――
香取「次の遠洋練習航海の準備は……」
提督「悪いがそんな予定はないぞ」
香取「敵の攻勢もだんだん強まる中、みっちり訓練したほうがいいと思わないんですか?」
提督「といってもなぁ。艦隊一つをまる一日練習航海に当てたらその分遠征出せなくて辛いし……」
香取「そうは言っても資源もだいぶ溜まってるじゃないですか」
提督「それに練度が必要ならキスかリランカかサーモン行ってブートキャンプするし……実戦第一だ」
香取「練習巡洋艦としての矜持が……」
提督「まぁまぁ。パッシブソナーの改修担当があるし。93式改修しようや」
香取「それもそうですね……参りましょうか」
明石の工廠
提督「邪魔するぜぇ」
明石「あっ提督、お待ちしてました!」
時雨「93式ソナーの改修しておいたよ」
香取(ガクッ)
提督「あっ、最後の希望まで折られてる……」
香取(いじいじ)
提督「よ、四式ソナーのときは出番あるから、ね?」
香取「次の遠洋練習航海の準備は……」
提督「悪いがそんな予定はないぞ」
香取「敵の攻勢もだんだん強まる中、みっちり訓練したほうがいいと思わないんですか?」
提督「といってもなぁ。艦隊一つをまる一日練習航海に当てたらその分遠征出せなくて辛いし……」
香取「そうは言っても資源もだいぶ溜まってるじゃないですか」
提督「それに練度が必要ならキスかリランカかサーモン行ってブートキャンプするし……実戦第一だ」
香取「練習巡洋艦としての矜持が……」
提督「まぁまぁ。パッシブソナーの改修担当があるし。93式改修しようや」
香取「それもそうですね……参りましょうか」
明石の工廠
提督「邪魔するぜぇ」
明石「あっ提督、お待ちしてました!」
時雨「93式ソナーの改修しておいたよ」
香取(ガクッ)
提督「あっ、最後の希望まで折られてる……」
香取(いじいじ)
提督「よ、四式ソナーのときは出番あるから、ね?」
545: 2015/10/05(月) 21:52:12.14 ID:H6gMP2Mfo
――― 物を持つのに向いていない ―――
遠征。各海域へお使いに行き、その報酬として資材などを得る、鎮守府運営に欠かせない仕事。
艦娘も不眠不休で動くわけにも行かない。当然腹も減る。
初春「小腹が減ったのぅ」
子日「ふふーん、てーとくから貰ったコレを使うときが来たね!」
若葉「なんだ?」
子日「じゃじゃーん! 戦闘糧食!」
初春「おお、ナイスじゃ子日!」
初霜「そういえば提督、この前のイベントで大量に貰って持て余してましたね……」
子日「みんなで分けて食b」(コロッ ボチャ
初春「……」
子日「……」
初霜「……」
若葉「全部落ちてしまったな」
子日「……」(ブワッ
初霜「こういう日もあります。また次の機会に一緒に食べましょう?」
子日「ぐす、ぐすっ……」
遠征。各海域へお使いに行き、その報酬として資材などを得る、鎮守府運営に欠かせない仕事。
艦娘も不眠不休で動くわけにも行かない。当然腹も減る。
初春「小腹が減ったのぅ」
子日「ふふーん、てーとくから貰ったコレを使うときが来たね!」
若葉「なんだ?」
子日「じゃじゃーん! 戦闘糧食!」
初春「おお、ナイスじゃ子日!」
初霜「そういえば提督、この前のイベントで大量に貰って持て余してましたね……」
子日「みんなで分けて食b」(コロッ ボチャ
初春「……」
子日「……」
初霜「……」
若葉「全部落ちてしまったな」
子日「……」(ブワッ
初霜「こういう日もあります。また次の機会に一緒に食べましょう?」
子日「ぐす、ぐすっ……」
549: 2015/10/07(水) 06:04:53.62 ID:zD7kN3Pwo
――― 世界観上の問題 ―――
鎮守府近海航路。資源取得のための往復路に深海棲艦がうろついているため、艦娘の護衛が必要となる。
空母もいるため、防空駆逐艦が活躍できる場の一つでもある。
照月「敵航空隊、第二波凌ぎました。敵艦隊、離脱していきます!」
提督『そうだな、たまには追っかけて撃退しておくか』
照月「了解です! 全艦、追撃に移行します!」
追撃に気づいた敵艦隊は暗夜煙幕を張る。墨で塗りつぶした用な闇が辺りを覆う。だが、妖精の加護を受けた艦娘たちにとっては普通の闇夜とかわらない。
照月「照らす月の下で夜戦です!艦隊、突入開始!」
提督『時刻的には真昼間だし月も出てないぞ』
照月「こういうのは気分的な問題です!」
鎮守府近海航路。資源取得のための往復路に深海棲艦がうろついているため、艦娘の護衛が必要となる。
空母もいるため、防空駆逐艦が活躍できる場の一つでもある。
照月「敵航空隊、第二波凌ぎました。敵艦隊、離脱していきます!」
提督『そうだな、たまには追っかけて撃退しておくか』
照月「了解です! 全艦、追撃に移行します!」
追撃に気づいた敵艦隊は暗夜煙幕を張る。墨で塗りつぶした用な闇が辺りを覆う。だが、妖精の加護を受けた艦娘たちにとっては普通の闇夜とかわらない。
照月「照らす月の下で夜戦です!艦隊、突入開始!」
提督『時刻的には真昼間だし月も出てないぞ』
照月「こういうのは気分的な問題です!」
552: 2015/10/07(水) 22:25:04.47 ID:zD7kN3Pwo
――― イッツクール ―――
第二次SN作戦のちょっと前あたりの話。
提督「あぢー……こんな中で書類仕事とか地獄かよ」
龍田「今年も暑くなるわね」
提督「涼しそうなかっこうしやがってからに。というかなんで風呂が沸いてくるのにクーラー無いんだよ。明石に頼むか」
龍田「執務室にクーラーですって? 何をふざけているのかしら? その服を……涼しくしてあげましょうね」
そう言うと龍田は薙刀を取り出し、構える。人体に直ちに影響は無いが、服は別である。
提督「降りかかる火の粉は払わねばな……。覚悟はいいか?」
それに応じて提督も壁に掛けていた銛を手に取り、構える。毎度砲弾喰らっている艦娘に直ちに影響はないが、水着は別である。
提督「うおおおおお!!」
龍田「うふふ~」
~~~~~~
雪風「しれぇ、通信が入っ……て……」
提督「オラオラオラオラオラオラァ!」
龍田「あらあらあらあらその程度ぉ?」
穂先と穂先がぶつかり合う、まさに真剣勝負。長柄武器だが。入ってきた雪風には気づかない。
雪風「しれぇも龍田さんも何してんですか!?」
この後、二人揃って雪風に叱られたことは言うまでもない。
第二次SN作戦のちょっと前あたりの話。
提督「あぢー……こんな中で書類仕事とか地獄かよ」
龍田「今年も暑くなるわね」
提督「涼しそうなかっこうしやがってからに。というかなんで風呂が沸いてくるのにクーラー無いんだよ。明石に頼むか」
龍田「執務室にクーラーですって? 何をふざけているのかしら? その服を……涼しくしてあげましょうね」
そう言うと龍田は薙刀を取り出し、構える。人体に直ちに影響は無いが、服は別である。
提督「降りかかる火の粉は払わねばな……。覚悟はいいか?」
それに応じて提督も壁に掛けていた銛を手に取り、構える。毎度砲弾喰らっている艦娘に直ちに影響はないが、水着は別である。
提督「うおおおおお!!」
龍田「うふふ~」
~~~~~~
雪風「しれぇ、通信が入っ……て……」
提督「オラオラオラオラオラオラァ!」
龍田「あらあらあらあらその程度ぉ?」
穂先と穂先がぶつかり合う、まさに真剣勝負。長柄武器だが。入ってきた雪風には気づかない。
雪風「しれぇも龍田さんも何してんですか!?」
この後、二人揃って雪風に叱られたことは言うまでもない。
557: 2015/10/13(火) 22:42:55.92 ID:J3Jw6dWWo
――― 漁船大淀 ―――
アルフォンシーノ方面。ここはサンマの一大漁場である。今回、秋刀魚漁の支援のために艦隊を出すことになった。
提督「げへへ、久しぶりの漁だ。腕が鳴るぜぇ」
大淀「あの、提督、言葉遣いが」
提督「知らんなぁ?」
秋刀魚漁支援艦隊にはケッコンカッコカリが出来る練度の近い龍驤を筆頭に、雲龍型三姉妹および大鳳を出撃させている。
龍驤「艦載機のみんな、お仕事お仕事ォ!!」
同時に44機の村田隊を飛ばすその技量は、軽空母随一である。第三・第四隊を運用する代わりに整備員やバルジで攻防の強化を行っている。
随伴の正規空母が制空を担当しているからこそできる芸当である。
大淀「提督、あくまで秋刀魚漁の支援ですからね?」
提督「だから大淀を連れてきたんだろう。今日という日のために四式ソナーまで作ったんだぞ」
大淀の装備は四式ソナー、熟練見張員、探照灯、そして三式爆雷。
大淀「あの……私は漁船じゃないんですが」
提督「四スロ装備できる軽巡の装甲硬いほうだから仕方ないね」
大淀「それに爆雷ってこの漁法は違h」
提督「シャラーップ。実際効果あるかどうか判らんが試してみなければわかるまい」
大淀「あとぷかぷか丸の後ろに設置された網って」
提督「それもいいっこなしだ。ほら、砲撃戦が始まるぞ。さっさと行け」
大淀「こんな装備でまともに砲撃戦できるとは思えませんが……」
アルフォンシーノ方面。ここはサンマの一大漁場である。今回、秋刀魚漁の支援のために艦隊を出すことになった。
提督「げへへ、久しぶりの漁だ。腕が鳴るぜぇ」
大淀「あの、提督、言葉遣いが」
提督「知らんなぁ?」
秋刀魚漁支援艦隊にはケッコンカッコカリが出来る練度の近い龍驤を筆頭に、雲龍型三姉妹および大鳳を出撃させている。
龍驤「艦載機のみんな、お仕事お仕事ォ!!」
同時に44機の村田隊を飛ばすその技量は、軽空母随一である。第三・第四隊を運用する代わりに整備員やバルジで攻防の強化を行っている。
随伴の正規空母が制空を担当しているからこそできる芸当である。
大淀「提督、あくまで秋刀魚漁の支援ですからね?」
提督「だから大淀を連れてきたんだろう。今日という日のために四式ソナーまで作ったんだぞ」
大淀の装備は四式ソナー、熟練見張員、探照灯、そして三式爆雷。
大淀「あの……私は漁船じゃないんですが」
提督「四スロ装備できる軽巡の装甲硬いほうだから仕方ないね」
大淀「それに爆雷ってこの漁法は違h」
提督「シャラーップ。実際効果あるかどうか判らんが試してみなければわかるまい」
大淀「あとぷかぷか丸の後ろに設置された網って」
提督「それもいいっこなしだ。ほら、砲撃戦が始まるぞ。さっさと行け」
大淀「こんな装備でまともに砲撃戦できるとは思えませんが……」
562: 2015/10/15(木) 23:06:32.83 ID:0L/W5isDo
――― 一方現場の方は ―――
提督と大淀が言い争ってる一方、空母たちはアウトレンジからの交戦に入ろうとしていた。
雲龍「雲龍、突撃します」
空母5隻、300機を超える艦載機が宙を舞う。それもよく習熟した妖精を載せたものが。
雲龍「制空権確保。艦攻隊、艦爆隊は速やかに攻撃を」
シャクジョウを振るい、指示を出す。他の空母も同様に攻撃指令を下す。
間もなく敵艦隊は戦艦も空母もみな等しく爆発炎上し、沈んでいった。
雲龍「……でも、これでいいのかしら」
龍驤「なんやなんや、えらい巧くいったのにどしたん?」
雲龍「……今回の秋刀魚漁の支援ですよね」
龍驤「せやね。そのための敵艦排除や」
雲龍「爆弾とか使いまくって大丈夫なんでしょうか」
辺りを見回すと逆さ向いて浮かぶ魚がいくつも。
龍驤「……ま、まぁウチらの攻撃方法はこういうもんやし。あとは提督と漁師さんたちの問題や」
雲龍「……それもそうですね」
提督と大淀が言い争ってる一方、空母たちはアウトレンジからの交戦に入ろうとしていた。
雲龍「雲龍、突撃します」
空母5隻、300機を超える艦載機が宙を舞う。それもよく習熟した妖精を載せたものが。
雲龍「制空権確保。艦攻隊、艦爆隊は速やかに攻撃を」
シャクジョウを振るい、指示を出す。他の空母も同様に攻撃指令を下す。
間もなく敵艦隊は戦艦も空母もみな等しく爆発炎上し、沈んでいった。
雲龍「……でも、これでいいのかしら」
龍驤「なんやなんや、えらい巧くいったのにどしたん?」
雲龍「……今回の秋刀魚漁の支援ですよね」
龍驤「せやね。そのための敵艦排除や」
雲龍「爆弾とか使いまくって大丈夫なんでしょうか」
辺りを見回すと逆さ向いて浮かぶ魚がいくつも。
龍驤「……ま、まぁウチらの攻撃方法はこういうもんやし。あとは提督と漁師さんたちの問題や」
雲龍「……それもそうですね」
566: 2015/10/16(金) 22:30:51.03 ID:LkXDdBDao
――― 横倒し ―――
天城「うぅ……やられました……艦載機、発着艦不能です……」
横倒しになる天城。それでよく沈まないもんだと思うがとにかく水上で横倒しになる。
提督「あれでいいのか……?」
~~~~~~~
天城「というのが従来の天城でした」
提督「そうだな」
天城「しかし、これからの天城は違います!」
提督「ほう」
天城「中破になっても、こう、機銃を構えて最後まで戦い抜く感を出しました!」
提督「それで神通や夕立のように一矢報いられるのか」
天城「機銃では無理です」
提督「ダメじゃん」
天城「さすがに改にもなってやられたからといって戦闘放棄したような格好だとちょっと問題ある気がしますし……」
天城「うぅ……やられました……艦載機、発着艦不能です……」
横倒しになる天城。それでよく沈まないもんだと思うがとにかく水上で横倒しになる。
提督「あれでいいのか……?」
~~~~~~~
天城「というのが従来の天城でした」
提督「そうだな」
天城「しかし、これからの天城は違います!」
提督「ほう」
天城「中破になっても、こう、機銃を構えて最後まで戦い抜く感を出しました!」
提督「それで神通や夕立のように一矢報いられるのか」
天城「機銃では無理です」
提督「ダメじゃん」
天城「さすがに改にもなってやられたからといって戦闘放棄したような格好だとちょっと問題ある気がしますし……」
570: 2015/10/19(月) 21:55:59.64 ID:X+MGo3g3o
――― 横倒し ―――
鳥海「私の計算通りだったわ。もちろん、司令官さんの戦略だからできたのよ」
大井(大破)「完全に作戦が悪いのよ……」
鳥海「……今、何か仰いましたか?」
大井「何でもありませーん。ウフフ」
鳥海「いえ、確かに聞こえましたよ。作戦が悪い、と」
大井「……取り繕っても仕方ないようね」
鳥海「ちょうどいい機会です。演習場行きましょうか。大井さんとは一度じっくり『お話』をしたいと思ってたところですし」
大井「『お話』ねぇ。いいわよ、どちらが正しいかじっくり『話し』合いましょうか」
大井はバケツを被り、即座に修復。二人連れ立って演習場へ向かっていった。
摩耶「どう考えても口での話じゃないよな」
北上「提督、あの二人止めなくていいの?」
提督「砲撃最強の巡洋艦と雷撃最強の巡洋艦の間に割って入りたいと思うか? 艦娘の砲雷撃が直ちに人体に影響はないとは言っても」
北上「んー、そうねぇ……。まぁ、そうねぇ……」
摩耶「アタシだって勘弁だよ」
提督「まぁそういうことだ」
鳥海「私の計算通りだったわ。もちろん、司令官さんの戦略だからできたのよ」
大井(大破)「完全に作戦が悪いのよ……」
鳥海「……今、何か仰いましたか?」
大井「何でもありませーん。ウフフ」
鳥海「いえ、確かに聞こえましたよ。作戦が悪い、と」
大井「……取り繕っても仕方ないようね」
鳥海「ちょうどいい機会です。演習場行きましょうか。大井さんとは一度じっくり『お話』をしたいと思ってたところですし」
大井「『お話』ねぇ。いいわよ、どちらが正しいかじっくり『話し』合いましょうか」
大井はバケツを被り、即座に修復。二人連れ立って演習場へ向かっていった。
摩耶「どう考えても口での話じゃないよな」
北上「提督、あの二人止めなくていいの?」
提督「砲撃最強の巡洋艦と雷撃最強の巡洋艦の間に割って入りたいと思うか? 艦娘の砲雷撃が直ちに人体に影響はないとは言っても」
北上「んー、そうねぇ……。まぁ、そうねぇ……」
摩耶「アタシだって勘弁だよ」
提督「まぁそういうことだ」
574: 2015/10/20(火) 21:43:57.85 ID:U6KmLC3no
――― 物理攻撃 ―――
渾作戦終了から間もなく。古鷹に改二が実装された。
古鷹「これなら夜戦もバッチリです!」
提督「なんか右腕のそれ、前よりでかくなってない?」
古鷹「そうですね……そうですね!」
提督「重くねぇの?」
古鷹「んー」
右腕艤装をぶんぶん振り回す古鷹。
古鷹「問題ないですね!」
提督「……ちょっとこのドラム缶殴ってみてくれ」
古鷹「砲塔は殴るためのものじゃないと思うんですが」
提督「夜戦で至近距離になったら取っ組み合いになる可能性もあるだろう。殴り合いに使えるかどうかは重要だ」
古鷹「じゃあ、ちょっと試してみますね……えいっ!」
潰れるドラム缶。一方の艤装は見た感じ無傷。
古鷹「すごい……」
提督「やべーなこれ……」
古鷹「三川艦隊の仲間にも、自慢できちゃいます!」
提督「それでいいのか?」
渾作戦終了から間もなく。古鷹に改二が実装された。
古鷹「これなら夜戦もバッチリです!」
提督「なんか右腕のそれ、前よりでかくなってない?」
古鷹「そうですね……そうですね!」
提督「重くねぇの?」
古鷹「んー」
右腕艤装をぶんぶん振り回す古鷹。
古鷹「問題ないですね!」
提督「……ちょっとこのドラム缶殴ってみてくれ」
古鷹「砲塔は殴るためのものじゃないと思うんですが」
提督「夜戦で至近距離になったら取っ組み合いになる可能性もあるだろう。殴り合いに使えるかどうかは重要だ」
古鷹「じゃあ、ちょっと試してみますね……えいっ!」
潰れるドラム缶。一方の艤装は見た感じ無傷。
古鷹「すごい……」
提督「やべーなこれ……」
古鷹「三川艦隊の仲間にも、自慢できちゃいます!」
提督「それでいいのか?」
578: 2015/10/24(土) 19:16:16.58 ID:NWAptzmCo
――― ミームの侵食 ―――
提督「なぁ、時雨よ」
時雨「なんだい、提督」
提督「別世界じゃ食用艦娘とか言うのがあるそうだ」
時雨「そういう情報は聞きたくなかったよ」
提督「それを知って以来時雨煮に恐るべき感情が生まれてな」
時雨「提督、ちょっと布団の上に仰向けに寝てもらって構わないかな」
提督「こうか?」
時雨「そうそう、でこうして足を組んで」
提督「うんうん」
時雨「で、こうして脚を入れて、えい」
提督「ん゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! 4の゛字固め゛痛゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!」
提督「なぁ、時雨よ」
時雨「なんだい、提督」
提督「別世界じゃ食用艦娘とか言うのがあるそうだ」
時雨「そういう情報は聞きたくなかったよ」
提督「それを知って以来時雨煮に恐るべき感情が生まれてな」
時雨「提督、ちょっと布団の上に仰向けに寝てもらって構わないかな」
提督「こうか?」
時雨「そうそう、でこうして足を組んで」
提督「うんうん」
時雨「で、こうして脚を入れて、えい」
提督「ん゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! 4の゛字固め゛痛゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!」
583: 2015/10/26(月) 21:46:04.40 ID:BiqnB9qMo
――― あったけぇ ―――
提督「コタツも出したし冬対策は万全」
白雪「あのぅ、司令官、初雪見ませんでしたか?」
提督「見てないな。というかまたいなくなったのか」
白雪「布団に潜ってるのかと思ったら偽装してました。布団の中が定位置だったので油断してました……」
提督「確か次の遠征、白雪たちの番じゃなかったか」
白雪「そうです。そろそろ戻ってくるから準備しなければいけないのに……」
コタツ(ゴソッ)
提督「ん?」
白雪「どうしました?」
提督「突然コタツを動かしたくなった。白雪はそっち持ってくれるか」
コタツ(ガサガサガサッ!!)
白雪「ひぁっ!? 動きましたよ!?」
提督「やはりか! 逃がすな! 追え! 深雪と磯波に連絡しろ! 退路を塞ぐんだ!」
初雪(inコタツ)「楽園……奪わせはしない……」
提督「というかコタツ背負って高速移動できるならいつもそのぐらい気合入れろってんだよ!!」
提督「コタツも出したし冬対策は万全」
白雪「あのぅ、司令官、初雪見ませんでしたか?」
提督「見てないな。というかまたいなくなったのか」
白雪「布団に潜ってるのかと思ったら偽装してました。布団の中が定位置だったので油断してました……」
提督「確か次の遠征、白雪たちの番じゃなかったか」
白雪「そうです。そろそろ戻ってくるから準備しなければいけないのに……」
コタツ(ゴソッ)
提督「ん?」
白雪「どうしました?」
提督「突然コタツを動かしたくなった。白雪はそっち持ってくれるか」
コタツ(ガサガサガサッ!!)
白雪「ひぁっ!? 動きましたよ!?」
提督「やはりか! 逃がすな! 追え! 深雪と磯波に連絡しろ! 退路を塞ぐんだ!」
初雪(inコタツ)「楽園……奪わせはしない……」
提督「というかコタツ背負って高速移動できるならいつもそのぐらい気合入れろってんだよ!!」
589: 2015/10/31(土) 17:58:01.78 ID:Jz0W0fHPo
――― よく考えたら単発なのがおかしい ―――
艦これアニメ視聴中。
提督「ウワッ吹雪にル級の砲撃がとんだ早くもアニメ終了ですね」
吹雪「洒落にならないので止めてください」
グーパンで金剛が敵の弾を粉砕するシーン。
提督「おお、庇った」
金剛「Oh, Awesome!! ちょっと後で私もTryしてみまショウ!!」
屋外演習場。大口径主砲の射程で相対する二人の戦艦娘。片方は金剛。もう片方は長門。
金剛「とイウわけで、長門、お願いしマース!」
長門「本当にいいのか?」
金剛「Of course!!」
長門「どうなっても知らんぞ」
そう呟くと長門は主砲の発射体制に入る。
長門「風向き良し、射角修正よし……。撃ち方、始め!」
一方の金剛は目を瞑り、感覚で飛来する弾の軌道を感じていた。
金剛「……ここデース!!」
腕を振りぬく金剛。その拳は長門の放った九一式徹甲弾を一つ粉砕した。
一つである。
基本的に戦艦の砲撃は単発で撃つことはまずない。つまり残りの弾はそのままなわけで。
長門「だからどうなっても知らんといっただろう」
金剛「uh... 前が見えまセーン……」
弾の一つが顔面を直撃していた。幸い命に別状はないが。
長門「まぁ入渠すれば治るはずだ」
金剛「日頃の無理が祟ったみたいデース……」
艦これアニメ視聴中。
提督「ウワッ吹雪にル級の砲撃がとんだ早くもアニメ終了ですね」
吹雪「洒落にならないので止めてください」
グーパンで金剛が敵の弾を粉砕するシーン。
提督「おお、庇った」
金剛「Oh, Awesome!! ちょっと後で私もTryしてみまショウ!!」
屋外演習場。大口径主砲の射程で相対する二人の戦艦娘。片方は金剛。もう片方は長門。
金剛「とイウわけで、長門、お願いしマース!」
長門「本当にいいのか?」
金剛「Of course!!」
長門「どうなっても知らんぞ」
そう呟くと長門は主砲の発射体制に入る。
長門「風向き良し、射角修正よし……。撃ち方、始め!」
一方の金剛は目を瞑り、感覚で飛来する弾の軌道を感じていた。
金剛「……ここデース!!」
腕を振りぬく金剛。その拳は長門の放った九一式徹甲弾を一つ粉砕した。
一つである。
基本的に戦艦の砲撃は単発で撃つことはまずない。つまり残りの弾はそのままなわけで。
長門「だからどうなっても知らんといっただろう」
金剛「uh... 前が見えまセーン……」
弾の一つが顔面を直撃していた。幸い命に別状はないが。
長門「まぁ入渠すれば治るはずだ」
金剛「日頃の無理が祟ったみたいデース……」
593: 2015/11/03(火) 16:14:35.76 ID:MWx+3o0Mo
――― 読み込みの問題 ―――
鎮守府カウンターバー。見晴らしがよく、月を見ながら一杯やったり食事をしたりするのに最適な場所
そういうわけで提督の私室にもかかわらず執務室で呑む艦娘は後を絶たない。
那智「今月の沖ノ島沖、攻略完了だ。さて今夜は飲ませてもらうぞ!!」
そういって那智はカウンターバーのあった方角を見る。
あっ「た」。
つまり今はない。
那智「カウンターバーが……。いや……窓が……ない……!?」
そう、あるべき窓がない。ただの壁になっている。
帰港した時には執務室に見えてた窓がなくなっている。
那智「提督、これは一体!?」
提督「あー、それね。猫吊るしが『時空が歪んでますね。家具再配置すれば直りますよ』とか言ってた」
那智「じゃあ何で直さないんだ」
提督「この状況もなかなか面白いし、特に問題ないんでしばらくこのままで」
那智「換気の問題があるだろう!」
提督「えー」
鎮守府カウンターバー。見晴らしがよく、月を見ながら一杯やったり食事をしたりするのに最適な場所
そういうわけで提督の私室にもかかわらず執務室で呑む艦娘は後を絶たない。
那智「今月の沖ノ島沖、攻略完了だ。さて今夜は飲ませてもらうぞ!!」
そういって那智はカウンターバーのあった方角を見る。
あっ「た」。
つまり今はない。
那智「カウンターバーが……。いや……窓が……ない……!?」
そう、あるべき窓がない。ただの壁になっている。
帰港した時には執務室に見えてた窓がなくなっている。
那智「提督、これは一体!?」
提督「あー、それね。猫吊るしが『時空が歪んでますね。家具再配置すれば直りますよ』とか言ってた」
那智「じゃあ何で直さないんだ」
提督「この状況もなかなか面白いし、特に問題ないんでしばらくこのままで」
那智「換気の問題があるだろう!」
提督「えー」
597: 2015/11/05(木) 22:31:51.79 ID:sn7Dugg0o
――― 航巡バシーマジオススメ ―――
提督「最上型4名と阿武隈とあと衣笠でバシー出撃。あそこらへんのワ級じゃんじゃん片付けて来い」
鈴谷「はいよー」
~~~~~~
バシー沖。ボーキの名産地。物資輸送のためかワ級もここでよく見られる。
熊野「とぉぉぉぉおぅ!!」
ワ級「」ズブズブ
鈴谷「ま、こんなもんかな……とはいえ最近アタシたち働きすぎじゃない?」
最上「そうかな? 任務があるのはいいことだと思うけど」
鈴谷「うーん……」
~~~~~~
潜水艦寮。敷地の半分がプールでできているという噂があるが別にそんなことは無い。
鈴谷「おーい、でっちー」
ゴーヤ「でっちじゃないでち!」
鈴谷「あはは、ごめんごめん」
ゴーヤ「全く、ろーちゃんじゃあるまいし……で、何の用でち?」
鈴谷「ここ数週間の勤務表を見せて欲しいんだけど」
ゴーヤ「? いいけど……」
艦娘資料探索中……
ゴーヤ「はい、これ」
鈴谷「ふんふん……やっぱり私たちの方が出撃回数多い! 潜水艦隊より多いなんてもしかして働きすぎ……!?」
ゴーヤ「……最近、鈴谷たちがバシー行ってるからそのぶんゴーヤたちの負担が減ってるし、総出撃回数は去年より少ないでち。ほら」
鈴谷「ホントだ」
ゴーヤ「こっちもろーちゃん入ってからだいぶ効率よくなったし改善はされてきてると思うよ?」
鈴谷(……というか去年の今頃は特に何もしてなかったな……)
提督「最上型4名と阿武隈とあと衣笠でバシー出撃。あそこらへんのワ級じゃんじゃん片付けて来い」
鈴谷「はいよー」
~~~~~~
バシー沖。ボーキの名産地。物資輸送のためかワ級もここでよく見られる。
熊野「とぉぉぉぉおぅ!!」
ワ級「」ズブズブ
鈴谷「ま、こんなもんかな……とはいえ最近アタシたち働きすぎじゃない?」
最上「そうかな? 任務があるのはいいことだと思うけど」
鈴谷「うーん……」
~~~~~~
潜水艦寮。敷地の半分がプールでできているという噂があるが別にそんなことは無い。
鈴谷「おーい、でっちー」
ゴーヤ「でっちじゃないでち!」
鈴谷「あはは、ごめんごめん」
ゴーヤ「全く、ろーちゃんじゃあるまいし……で、何の用でち?」
鈴谷「ここ数週間の勤務表を見せて欲しいんだけど」
ゴーヤ「? いいけど……」
艦娘資料探索中……
ゴーヤ「はい、これ」
鈴谷「ふんふん……やっぱり私たちの方が出撃回数多い! 潜水艦隊より多いなんてもしかして働きすぎ……!?」
ゴーヤ「……最近、鈴谷たちがバシー行ってるからそのぶんゴーヤたちの負担が減ってるし、総出撃回数は去年より少ないでち。ほら」
鈴谷「ホントだ」
ゴーヤ「こっちもろーちゃん入ってからだいぶ効率よくなったし改善はされてきてると思うよ?」
鈴谷(……というか去年の今頃は特に何もしてなかったな……)
598: 2015/11/05(木) 22:32:52.77 ID:sn7Dugg0o
601: 2015/11/05(木) 23:30:17.49 ID:vTkQovC0o
乙
コンクリ壁で窓なくなると犯罪臭がやばい
コンクリ壁で窓なくなると犯罪臭がやばい
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります