1: 2016/06/25(土) 21:27:34.76 ID:93gvuzyGo
ちょっと脳みそのネジのイカれた提督とそのパートナーの雪風とその他諸々の艦娘のノープラン短編(基本的に)SSです

・雪風メイン……とはなんだったんでしょうね
・俺設定満載
・全ての一次創作者と二次創作者に幸あれ


前回:泣き虫雪風と釣り人提督【その31】
最初から:泣き虫雪風と釣り人提督


5: 2016/07/01(金) 22:07:01.70 ID:U0uie1YEo
――― テコ入れ ―――

提督「ほー、初春の火力強化か……」

初春「うむ、また強くなったのう」

提督「改二艦のテコ入れはいいもんだ」

初春「わらわ以外にも強化された艦娘はいるのかえ?」

提督「火力不足な艦に増強が来てたはず。潮もそうだ。あとは……え?」

初春「どうしたのじゃ?」

提督「なんで綾波の火力増えてんの!?」

初春「わらわに言われてものう……」
海の画集 -「艦これ」公式イラスト集-
10: 2016/07/05(火) 21:55:26.57 ID:QZfbqYMXo
――― 川内は自重しない ―――

親潮「フタヒトマルマル。司令、ご報告です。三水戦の皆さんが出撃していき……」

提督「知ってる」

親潮「あ、その報告は要らない……のですね?」

提督「前に一人で勝手に出撃するのはやめろと川内にいったんだよな」

親潮「はい」

提督「夜戦訓練と称して一部駆逐引っ張って暴れまわるようになった」

親潮「あぁ~……」

提督「訓練名目だからこっちとしてもやめろとは言いづらい」

親潮「そういうことだったのですね。了解しました」

提督「前は遠征送ってたけど改二になったし万一のために手近に置いときたいからなぁ……」

親潮「改二といえば時雨さんや江風さんが随伴でしたが」

提督「川内自重しろ」

13: 2016/07/08(金) 22:11:11.41 ID:JGHPkDxeo
――― 少なくとも68は欲しい ―――

提督「神風、なんか地味に対潜能力上がったそうだな」

神風「はい! これで船団護衛もバッチリです!」

提督「そうか……ならば朝潮」

朝潮「はい! 何でしょう司令官!」

提督「先達として対潜の実戦を神風に教導すべし!」

朝潮「了解しました!」


鎮守府近海

神風「とは言っても何度か回ったことあるし……ここは駆逐艦はスペックじゃないってところを見せるチャンスね!」

朝潮「そろそろ敵潜水艦の索敵範囲に入ります」

神風(よーし、雷撃を華麗にかわして爆雷で反撃、これで……)

朝潮「この海域から出て行け!!」

カ級「ウボァー」

神風「……えっ?」

朝潮「このようにソナーに耳を澄ませ、敵の進路、速度などに気を配り爆雷を投射すれば……神風さん?」

神風「えっ、あぁ、うん、なるほどね」

神風(うぅ~、全然感じ取れなかった。まだまだ練度不足ね……)


提督(……やべぇなぁ先制爆雷の技術)

17: 2016/07/12(火) 21:35:02.73 ID:hA3g12w+o
――― 無線封鎖 ―――

提督「よし、これで装備換装完了」

筑摩「嬉しい……利根姉さんに報告しないと」

提督「ここにはいないぞ」

筑摩「無線通信すれば……あら? 通じない……?」

提督「北方AL海域にて作戦遂行中で完了まで無線封鎖だ」

筑摩「えっ、ならば何故提督はここに!?」

提督「ルーチンワークだしな。月初はマンスリーで準備が忙しい」

筑摩「そんな……」

提督「利根達が帰ってきたら南方海域で一緒に出撃するからそこまで落ち込むことはないぞ……」

筑摩「それもそうね」

提督(立ち直り早っ)

21: 2016/07/15(金) 21:49:52.45 ID:RJcTzUAOo
――― エリツもしてこなかった ―――

提督「さて、例によって例のごとくオリョクルを行うときだな」

はち「提督」

提督「なんだ?」

はち「先制爆雷機能実装されましたよね」

提督「そうだな」

はち「敵も同じことが出来るんじゃないかと心配で心配で夜しか眠れません」

提督「それは普通だろ」

はち「でもオリョールの敵が先制爆雷してきたらオリョクルどころではないのでは?」

提督「それだがちょっと確認用の艦隊を送ってな。そろそろ戻るはずだが」

大和「艦隊が無事帰投しました」

まるゆ「怖かったぁ~……」

提督「お疲れ様。まぁまるゆが無傷なのを見れば結果はわかるが報告を」

大和「はい。西方リランカ海にてツ級Eliteを含む艦隊に遭遇。相手がまるゆに気づく前にこれを撃滅しました」

提督「というわけだ。エリツがやってこないならオリョールの連中がやってくることなど万が一にもないから安心してオリョクれ」

はち「むぐぅ」

25: 2016/07/19(火) 21:08:52.31 ID:rhUe0KVFo
――― 慢心するならそれ相応の強さを ―――

提督「よしよし、朝潮も霞の改二に必要なのと同等の練度になったな「

朝潮「どうなるか楽しみですね、司令官!」

提督「霞は改二乙があったから更に上げざるを得なかったが朝潮にそんな情報はないしこれで安心だな」

雪風「しれぇー! 通信が入っています!」

提督「どれどれ」

『朝潮は更に高い練度で改二丁を予定しています』

提督「……」

朝潮「司令官? どうしました?」

提督「……これを見ろ。見たらリランカ後百周だ」

朝潮「ふむふむ、なるほどわかりました! 朝潮、全力で練度向上に努めます!」


北上「うぇ~。また随伴やらなきゃいけないか……。これだから駆逐艦は……」

大井「まぁしょうがないわよね♪ 行きましょ北上さん♪」

木曾(一緒に出撃できるから大井姉さんのテンション高いな……

29: 2016/07/22(金) 22:12:47.12 ID:SOwp/QP5o
――― あの掛け軸は別に三人で書いたわけじゃないよな ―――

提督「多摩は猫じゃないってことあるごとに主張するよな」

球磨「そうクマ」

提督「でも球磨は熊だよな」

球磨「当然球磨は球磨だクマ」

提督「やはり熊のパワーがあの強さの秘密か……」

球磨「……提督何勘違いしてるクマ! ベアの方じゃないクマ!」

提督「いやでもいま自認したの聞いたし録音したし」 ダッ

球磨「待つクマ!」 ダッ

提督「お断りします」


この後、提督が残念なことになったのは言うまでもない

34: 2016/07/26(火) 21:53:45.71 ID:7dvhe+2to
――― ケッコンは幸せを呼びこむか ―――

提督「これで陸奥ともケッコンカッコカリか」

陸奥「提督、なんでそんなに第三砲塔付近を見つめているの? 見るならこっちを見てよ」

提督「まぁ既に雪風がいるとはいえなんかこう気恥ずかしいしそれに……」

陸奥「それに?」

提督「ケッコンで運が上がれば爆発の心配しなくても済むんじゃないかと」

陸奥「……前者と後者がどのくらいの割合?」

提督「前者と後者で1対9」

陸奥「えいっ」

提督「へぶっ」

陸奥「もうちょっと乙女心を分かりなさいな」

提督「えー」

39: 2016/07/29(金) 21:19:21.99 ID:fNsOXjQao
――― 空母の練習艦 ―――

提督「そうか……熟練零戦32型には熟練21型がいるのか……。だが熟練搭乗員はもう全員52型に……」

鳳翔「提督、私にいい考えがあります。多少時間はかかりますが」

提督「よし、やってみてくれ。そこまで急ぐ案件でも無いし時間を掛けても問題ない」

鳳翔「お任せください」

~~~数日後~~~

鳳翔「提督、妖精たちの練成を行いました。あとはテストフライト用の完全改修済みの九六式艦戦があれば立派に送り出せます」

提督「あ、蒼龍もう一人改二にして熟練21型確保しちゃった」

鳳翔「そっ、そんな……」

提督「あー……まぁ他になんかあるかもしれないし九六式艦戦改修しとくからそんなに落ち込まないでくれ」

43: 2016/08/02(火) 21:08:05.65 ID:ywE3/t9Ao
――― 初期艦改二の続きまだかよ ―――

提督「吹雪が改二になったのはいつだ?」

五月雨「去年の一月ですね」

提督「叢雲が改二になったのはいつだ?」

五月雨「去年の四月ですね」

提督「然るに、もう電と五月雨と漣の改二が来てもいいと思うんだが」

五月雨「来ませんね……」

提督「なんでや! せっかく特別コース組んで練度上げたのに!!」ユサユサ

五月雨「私にいわれてもこーまーりーまーすー!」

48: 2016/08/05(金) 19:29:51.47 ID:yIUvq9y7o
――― 貴重な週一ネジ ―――

提督「機銃量産任務と言いながら実質破棄してるの矛盾してるよな……」

高波「そうかも……です。ところで何故高波が呼ばれたのですか?」

提督「実はな、今週破棄可能な機銃が5つしかなくてな」

高波「嫌な予感がしてきたかも……」

提督「高波よ、その右肩後方にある機銃をだな」

高波「逃げるが勝ちかも!!」ダッ

提督「改修資材の糧となるがいいオラッ!!」ダッ


この後、長波のドロップキックにより無事提督は正気を取り戻しました。

53: 2016/08/09(火) 21:18:44.96 ID:rxpMc85Co
――― 雌伏の刻 ―――

提督「夏か……そろそろだな」

初月「何か来るのか?」

提督「だいたい三ヶ月に一度くらい深海棲艦の活動が激化するからそれを抑えるための準備をしないとな」

初月「僕の出番は……」

提督「もしかしたらあるかもな。最近は敵の航空攻撃も激しい。対空に強い秋月型の出番もあろう」

初月「その時は、僕がお前を守る」

提督「そうだな」

そこに照月が入ってくる。

照月「艦隊が無事母港に戻ってきました。遠征終わりました~」

提督「よし、では初月と交代だ」

初月「……僕が遠征に行ってる時に深海棲艦が攻めてきたら守れないのではないか?」

提督「そのために雪風がいてみんながいるんだ。ローテーションで遠征して資材を確保するのも立派な仕事だ」

初月「うーん……」

提督「資材確保の遠征も廻り回って俺たちを守る礎となるんだよ」

初月「それもそうか。……よし、第六十一駆逐隊、初月、出撃するぞ!」

57: 2016/08/14(日) 21:38:37.21 ID:paGkvsIEo
それは、八月中旬の事だった。執務室に響くノック音。

猫吊るし「入りますよ」

提督「駄目だと言っても入るんだろう」

猫吊「まぁ、そうですが」

相変わらずすっとぼけた表情で入ってくる。窓ガラスやドアや壁や天井や床をぶちぬいて進入するよりはマシであるが。

猫吊「それで、深海棲艦の動向ですが」

提督「活性化したか?」

猫吊「はい、新型と思しき敵艦も映像に収めてあります」

提督「……よし、プロジェクタにて映すんだ」

猫吊「少々お待ちを」

映しだされる敵艦。どれもこれもビーチバカンスに来た深海棲艦と言った風情だ。

提督「何この格好ふざけてんの?」

猫吊「それ天龍型二番艦にも同じこと言えますか?」

提督「……そうだな。服装が変わっても攻撃力が衰えるということはまず無いな」

猫吊「まぁ実際バカンスとかしてるようですが」

提督「やっぱりふざけてんじゃねーか!!」

猫吊「当然海岸沿いを武力占拠してですが」

提督「あー! もう!! あー! もう!!」


こうして第二次マレー沖海戦の火蓋を切って落とされたのであった……

59: 2016/08/19(金) 21:04:50.77 ID:Vgu9wOrCo
提督「まぁ実際バカンスかどうか少々確認してみようじゃないか」

猫吊「潜水艦による警戒網が既に敷かれてますね」

提督「そのための対潜訓練だろ?」


艦娘たちの夏季休日出勤 Act.1 ブンタン沖哨戒


南西海域、ブンタン沖。

提督の命を受け、龍驤と五十鈴率いる水雷戦隊は強行偵察を行っていた。

龍驤「んー……。結構おるで、潜水艦」

五十鈴「どこらへんか見当つく?」

龍驤「こっから南西や。詳細位置は指揮連絡機経由でデータ送るで」

五十鈴「わかったわ。響と朝潮は私についてきて。睦月と如月は龍驤の護衛をお願い」


程なく爆雷の音が海に鳴り響く。

五十鈴「掃討完了よ。もう安全に進めるわ」

龍驤「ほんま、対潜楽になったなぁ」

60: 2016/08/19(金) 21:06:22.15 ID:Vgu9wOrCo
龍驤「ワ級も来とるな」

響「バカンス用の資材かな。食糧とか」

龍驤「調べる気にはならんなぁ……」

五十鈴「交戦は程々にしましょう。あくまで敵主力狙いよ」


そんなこんなで敵の主力艦隊に到達。浜辺には艤装にもたれかかりくつろぐ人型の深海棲艦。

龍驤「……なんやあれ、パラソルにクーラーボックスなんぞ持ち込みよって。ふざけとんのかいな」

潜水夏姫「来タノ…ネェ……? 獲物達…ガァ……フフ…ハハハ…!」

龍驤の偵察機を確認するやすぐさま艤装を抱え海に飛び込む潜水夏姫。

五十鈴「みんな準備はいい?」

朝潮「日頃の成果を見せる時です!」

睦月「! 敵魚雷装填音確認にゃし!」

響「そうはいかないよ。ウラー!」


魚雷発射に先立ちばら撒かれる爆雷の雨霰。

潜水夏姫「ソ、ソンナ、馬鹿ナ!?」

護衛の潜水艦隊もあっけなく始末され、残るは姫一人。

響「これで、最後だよ!」

響の放った爆雷は潜水夏姫を再び海の底に追い返したのであった。

63: 2016/08/24(水) 21:51:42.65 ID:DOxrqoI0o
提督「よしよし、敵潜部隊は制圧できたか」

猫吊「次は揚陸作戦です。防衛線に補給物資を送ります。この辺ですね」

鎮守府、執務室。例によってプロジェクターを使用したブリーフィングが行われる。

提督「回りくどくないか? 直接艦娘送るんじゃいかんのか?」

猫吊「ちっちっち、甘いですねぇ。こうやって陸側から圧をかけて飛び出たところで叩くんですよ。相手のフィールドで戦うは愚の骨頂」

提督「飛び出てこなかったら?」

猫吊「その時はその時でプランBを実行すればいいだけです」

提督「つまりノープランなんだな?」

猫吊「……」

提督「ノープランなんだな?」

猫吊「……」サッ

提督「あっ、おま、ちょ窓から逃げやがった!!」

64: 2016/08/24(水) 21:52:36.86 ID:DOxrqoI0o


艦娘たちの夏季休日出勤 Act.2 第二次エンドウ沖海戦


時雨「……というわけでこれから僕らは物資の輸送を行う」

輸送部隊旗艦に指名された時雨が改めて詳細な作戦を伝える。

川内「夜戦はないの? 夜戦」

時雨「物資運び終わったあとの艦隊次第だと思います……」

ため息を付き、他のメンバーを見回す。

時雨「江風と皐月は大発動艇で物資の輸送援護、秋月と…できたら皐月も機銃で敵機襲来時の撃退を」

江風「了解!」

皐月「わかったよ!」

秋月「任せてください!」

時雨「そして僕と川内さんと瑞穂さんで対水上艦の護衛を」

瑞穂「了解です。ではそろそろ参りましょうか」


さしたる問題もなく揚陸地点に到達。

瑞穂「基地航空隊すごかったですね」

秋月「えぇ、おかげで防空も楽でした」

江風「時雨姉貴ぃ、そろそろ揚陸終わるぜー」

時雨「了解、でも油断はしないで。揚陸物資への襲撃が来るかもしれないから」

川内「夜戦~……」

皐月「あぁ、もう、川内さんそこに寝っ転がってないで」

などと言いながら資材を運搬していると……。

65: 2016/08/24(水) 21:53:09.60 ID:DOxrqoI0o
時雨「敵艦発見! あれは姫クラスの戦艦だよ!」

川内「夜戦!?」

秋月「秋月、行きます!」

瑞穂「援護します!」

時雨「江風と皐月は資材の搬送を優先して!」

江風「合点!」

皐月「終わったらすぐ行くよ!」


時雨「あれが戦艦夏姫……! まさか水着を来て戦闘に出るなんて」

川内「漣なら『おまいう』って言いそうだね」

時雨「……そう言えばそうだね」

川内「とにかく、夜戦したいしちゃんと残しておいてよ!」


なんだかんだで大破まで追い詰め、追撃戦。

時雨(……もう相手は大破してるから反撃はこないし、川内さんやる気十分だしここで止めを刺したら拗そうだし、ちょっと手加減するかな)

そんなことを考えながら適当に魚雷を放つ。

魚雷は戦艦夏姫に直撃、大炎上。

時雨「あっ」

川内「あっ」

戦艦夏姫「駄目ナノネ……」

瞬く間に轟沈する戦艦夏姫。突撃していた川内も速度を落として止まる。

川内「……うー……夜戦……」

時雨「まさか当たるなんて……」


このあとしばらく川内にのしかかられる時雨の姿が見受けられたとか。

68: 2016/08/27(土) 22:36:21.24 ID:rhBgP6Rco
輸送作戦が完了した数日後、鎮守府執務室。

猫吊「敵主力のZ部隊、出撃を確認しました」

提督「陣容は」

猫吊「輸送作戦の時に襲撃してきた戦艦夏姫、二隻。これらを核とする水上打撃部隊です」

提督「これを避ける方法は」

猫吊「無いですね。敵基地を襲うなら交戦は避けられないでしょう」

提督「まぁ基地の近くに居座られても困るんだが……」

猫吊「あと良いニュースも有ります」

提督「何だ?」

猫吊「航空基地を拡充しておきました」

提督「よしよし。あとはあのへんに詳しい艦娘を送り込めばいいか。雪風、資料を頼む」

雪風「はい、しれぇ!」

69: 2016/08/27(土) 22:37:52.44 ID:rhBgP6Rco


艦娘たちの夏季休日出勤 Act.3 第二次マレー沖海戦


重巡寮、最上型の部屋。

鈴谷「いやぁ~、暇だねぇ」

最上「特別作戦発令中だから通常業務のバシー出撃任務出ないしね」

熊野「そういえば三隈はどちらに?」

最上「新しい水着を着て近くの浜辺に繰り出してるんじゃないかな」

鈴谷「へぇ~。どんなのだったの?」

最上「あれは……すごかったね」

そんなこんなでダベっていると出撃の放送が入る。

提督『最上型四名、最上、三隈、鈴谷、熊野、次作戦出撃の準備のため、直ちに工廠に来られたし。繰り返す……』

最上「おや、出番が来るなんて」

熊野「腕の見せ所ですわね」

鈴谷「ワ級狩るのは結構飽きるもんねぇ」


鎮守府、工廠。

提督「霞と大潮は陸戦隊をカミ車とロケランで援護できるようにして……金剛と榛名は徹甲弾でよし……お、最上シスターズ来たな」

鈴谷「ちぃーっす」

提督「各自三式弾を用意、対空戦闘および対地上攻撃に備えよ」

熊野「承りましてよ」

三隈「了解ですわ」

鈴谷「……にしても、三隈の水着、なんというか……オープンすぎない?」

最上「そうなんだよね……」

70: 2016/08/27(土) 22:38:51.46 ID:rhBgP6Rco
南西海域、マレー沖。

特段問題なくZ部隊たる戦艦夏姫二隻構成を抜け、敵基地を追い込んだ。

霞「WG着弾確認! 大潮、陸戦隊は!?」

大潮「到着しましたよー! 撤収確認し次第、鈴谷さんと熊野さんお願いしまーす!」

港湾夏姫「痛イジャナイノッ……!」

大潮「全員攻撃終了、撤収開始です!」

熊野「とぉぉぉぉう!!」

鈴谷「いっくよー!!」

港湾夏姫「コノ…私ガ……。シカシ、何度デモ 蘇ル……貴様ラニ…ココヲ通ラセル ワケニハ…イカナイッ……!」

急造の深海棲艦バカンスビーチはこうして壊滅したのであった。


鈴谷「そういやさー、提督」

提督「何だ?」

鈴谷「三隈のあの水着見ても顔色一つ変えなかったよね」

提督「年がら年中毎日水着のヤツとか見てるとあのぐらいでもどうとも思わなくなる」

鈴谷「あの子たちそんなに露出度は高くないでしょ?」

提督「深海の連中のほうが露出度は高いしな」

鈴谷「それはそれでどうなんだろ……」

72: 2016/09/01(木) 21:45:12.16 ID:Dpp9elRgo
鎮守府、執務室。

猫吊「良いニュースと悪いニュースが有ります」

提督「悪いニュースはどうせ深海の連中の増援がいた、だろ。良いニュースは何だよ」

猫吊「ヨーロッパの方から新たな艦娘が来ます。それも二名! いいことじゃないですか」

提督「で、悪いニュースの詳細は」

猫吊「えぇ、まぁ援軍というか元からいたんですけどね。例の基地殲滅した先にも敵部隊いるんですがそれが……」

提督「それが?」

猫吊「ちょうど通行路になってましてね、来る予定の艦娘の。それで排除していただきたいのです」

提督「どっちにしろやんなきゃいけないやつだろ?」

猫吊「そうですね。ご健闘をお祈りします」

提督「なんか素っ気ねぇなぁ」

猫吊「帝国ノ興亡此一戦ニ有リとかの方がいいですか?」

提督「前言撤回」

73: 2016/09/01(木) 21:46:07.70 ID:Dpp9elRgo


艦娘たちの夏季休日出勤 Act.Final マラッカ海峡沖夜戦


鎮守府、工廠

雪風「ふんふふ~ん♪」

金剛「今日のユッキーは上機嫌デスネ!」

雪風「次の作戦の第二艦隊旗艦に選ばれちゃいました! 久々の出撃ですからしれぇに良いとこみせないと!」

金剛「ワタシも前のOperationから続投デース! ユッキーには負けてられませんネ!」

提督「よーし、準備はできたか?」

雪風「いつでもいけます!」

金剛「No Problemデース!」

提督「よし、期待しているぞ!」


南西海域。

大鳳「マラッカ海峡を通って、その先に居る敵艦隊旗艦を撃滅するということだけど……」

翔鶴「先日撃退した敵基地、多少復旧してるらしいわ」

加賀「そこは基地航空隊で抑えるとのことだからそこまで心配は要らないわ。それより、問題はマラッカ海峡ね」

瑞鶴「煙幕張って待ち伏せしてるみたいね」

大鳳「入ったら確実に気づくでしょうし……」

雪風「そこは雪風が探照灯持って囮になります!」

金剛「Very Dangerousな任務デスよ?」

雪風「絶対、大丈夫!」

74: 2016/09/01(木) 21:47:16.81 ID:Dpp9elRgo
敵基地の空襲を抜け、マラッカ海峡……。

雪風「探照灯、照射します! みんなは先を急いでください!」

砲撃が雪風に集中する中、駆け抜ける艦娘たち。その合間に援護の砲撃を叩き込むものも。

北上「……っと。これであの駆逐は落ちたかな」

阿武隈「北上さん、あっちの姫は狙えない?:

北上「実は狙ったんだけどねぇ。向こうの駆逐壁が厚いね」

綾波「それでも、減らしておけば雪風ちゃんが楽になるはずです」


そんな中、戦艦夏姫の砲弾が雪風の近くに着弾する。

雪風「っ! でっ、でも、沈みませんから!」

秋月「雪風さん、大丈夫ですか!?」

雪風「大丈夫ですから、急いで! 雪風もあとから追いつきます!」

北上「そのセリフ、大丈夫かなぁ」

75: 2016/09/01(木) 21:48:39.02 ID:Dpp9elRgo
その後、なんとか海峡を突破し、空襲をくぐり抜けた先。

北上「いやー、氏亡フラグかと思ったけど普通についてこれたね」

雪風「もー、雪風は沈みませんから!」

北上「あっはっは」

雪風「でも夜戦まで持ち込めばしれぇにいいところ見せられるはずです……!」

北上「無理すんなよー」


重巡夏姫「無粋ナ……奴ラ……メ……ッ!返リ討チダ……ッ!」

大鳳「それはこっちのセリフですね」

大鳳がちらりと東の空に目をやると多数の基地航空隊からの攻撃機。

大鳳「発艦用意! 基地航空隊が敵陣を乱したところに追撃します!」

加賀「いつでも問題無いわ。五航戦の子の方が心配だけど」

瑞鶴「こっちも問題無し! 今度こそ加賀さんの度肝抜いてあげるわ!」

翔鶴「こちらも問題ありません。……そろそろ攻撃が終わりますね」

大鳳「皆さん、行きますよ! 3、2、1、発艦!」


想像以上に早く戦闘は決着した。航空攻撃でズタボロになったところに金剛の徹甲弾が重巡夏姫を貫いたのだ。

重巡夏姫「直撃…カッ…バイタルパートガ……」

金剛「Good!! これでOperationCompleteネ!」

雪風「うー……、ぐすっ、ぐすっ……」

金剛「ユッキー? どうしました?」

雪風「しれぇへの見せ場……」

金剛「Oh, sorry. でも海峡の殿を務めたし、きっとテートクも褒めてくれるはずデース!」

雪風「そうかな……」

金剛「Of course!! さ、海外からの艦娘を迎えに行きましょう!」

雪風「……はい!」

77: 2016/09/07(水) 22:01:38.90 ID:l6ebo3NYo
提督「今回も新艦娘増えたな……」

猫吊「こちらからは伊26と水無月が合流」

提督「海外からはウォースパイトとアクィラか……」

猫吊「アクィラもグラーフ・ツェッペリンと同じく未成艦ですからね」

提督「未成空母ばっかりだな。どういうことだ?」

猫吊「こうノウハウを積んでいけばいずれ信濃も……」

提督「しかしいい加減こないと来る頃には戦が終わってたってことにならないか?」

猫吊「まぁ世界平和のためには終わってたほうがいいんでしょうけど」

78: 2016/09/07(水) 22:02:20.79 ID:l6ebo3NYo


艦娘たちの夏季休日出勤 Act.Sequel 新人たちの演習


提督「そんなわけで演習でどれだけやれるか見てみよう」

ウォースパイト「この私が、この艦隊のFlagshipを務めるのね」

提督「フォローは武蔵がしてくれるだろう」

武蔵「うむ、大船に乗ったつもりで任せててもらおう。そもそも私達が大船だがな! はっはっは!」

提督「……審議保留。航空隊はアクィラが指揮。フォローは加賀だな」

アクィラ「よしよし、日本の空母達、付いてきなさい! なんちゃって…あ痛っ?!」

加賀「調子に乗らないの」

提督「水無月とニムは回避と命中に重点置こうか。こういうのは実際にやって培っていくことに意義がある」

水無月「りょうかーい!」

ニム「はーい!」

79: 2016/09/07(水) 22:04:47.71 ID:l6ebo3NYo
演習室。擬似標的として並行世界の艦娘のデータを適当に取ってきて対戦相手とするという冷静に考えて技術の無駄遣いなシステムで構築されている。

武蔵「まぁそんなわけで武勲艦の実力、見せてもらおうか」

ウォースパイト「Fire! Fire!! Fire!!!」

武蔵が言ってるそばからウォースパイトが観測射撃を立て続けに撃ちこみ、敵戦艦を海面に叩きつけた。

武蔵「……やるな、これは負けてられないぜ」


アクィラ「よしよし、制空権取れました!」

加賀「油断しちゃダメ。艦載機の着艦、第二次攻撃の用意、それをしながらの回避行動。まだまだやることはたくさんあるわ」

アクィラ「むぎゅぎゅ……」


水無月「うわっととと……あぶなーい」

ニム「ニムは潜るから平気だよー」

水無月「いいなぁ」

ニム「でも、爆雷を避けるのはそれはそれで大変だよ?」

80: 2016/09/07(水) 22:05:32.94 ID:l6ebo3NYo
提督「演習を見た結果だが……全員割と行けそうだな。任務の消化がてら実戦で慣れてもらおう。OJTってやつだ」

ウォースパイト「Really?」

提督「ま、先達もいるしな。なんとかなる。ウォースパイトとアクィラは西方海域で敵艦隊の撃滅だ」

アクィラ「わかりました!」

水無月「水無月は?」

提督「近海の対潜哨戒だな。油断しなければ恐るるに足らん」

ニム「ニムはー?」

提督「南西海域で敵の強襲揚陸艦隊とかを撃滅する。それぞれ専門の艦隊がいるから詳細はそこで聞くように」


そうして艦娘たちは各自の艦隊へ向かっていった。入れ替わりに雪風が入ってくる

雪風「演習終わりましたか?」

提督「あぁ。新人たちに任務与えて実戦訓練ってとこだな」

雪風「この戦い、いつ終わるでしょうね……」

提督「さぁな。ま、根気比べだ。向こうが諦めるまで俺はやるよ」


深海棲艦を退ける日常、いつまで続くか杳としれない。だが、諦めたらそこで終わりである。海の平和を守るため、暁の水平線に今日も勝利を刻みつけるのだ。

83: 2016/09/13(火) 21:49:03.66 ID:YKWQ4yiho
――― バルジが贅肉という風潮 ―――

村雨「はいはーい! 秋は美味しいものが多くって、つい色々目移りしちゃう。バルジには気を付けなくっちゃ!」

提督「ふと思ったんだが」

村雨「?」

提督「食ってバルジが増えるなら装甲上がるってことだし食いまくったほうがいいのでは?」

村雨「提督、女の子には譲れない一線ってものがあるんだよ?」

提督「あがっが、首が、首が後ろに、折れるアガガッ」

88: 2016/09/18(日) 19:06:22.02 ID:p2jkhWhgo
――― 昔のことを今のものが実感することはない ―――

提督「浦波は沖ノ島かぁ~。あ゛ぁ~……」

天津風「どうしたのよ、変な声出して」

提督「沖ノ島はなぁ、大変なんだよ」

天津風「あたしが着任したときにはもう南西海域の平定は済んでたから行ったこと無いけど、そんなに大変だったの?」

提督「まぁな。あの頃は艦載機熟練度もなければ、観測射撃もない。資源もなければ戦力もない。ないないづくしでフラ戦に挑まねばならなかった」

天津風「今はいろんな海域でホイホイ出てくるけど……そんな状況で挑みたくはないわね」

提督「それより何よりあそこの海流きついんだよ。だいたい敵主力から逸らされる。あの四半期任務も本当はやりたくないんだよなぁ」

天津風「ところで、浦波について追加情報が来てるけど」

提督「……どれどれ」

天津風「何かあった?」

提督「どうやらハズレルートでもドロップあるらしいな! よし行くぞ!!」

天津風「えっ、あっ、ちょっと待ってよ?!」

93: 2016/09/23(金) 21:39:09.45 ID:yIfy6iQLo
綾波「これで近海対潜哨戒は一通り完了ですね」

浦波「着任したばかりでも意外となんとかなるものですね」

磯波「敷波ちゃん、大丈夫ですか……?」

敷波「こんぐらいへーきへーき。任務終わったしゆっくり治すよ」


鎮守府近海から戻った第十九駆逐隊。敷波が中破したものの、他は特に問題なく任務を完了した。

あとは提督への報告だけ。いそいそと執務室へ向かう。


綾波「司令官、第十九駆逐隊、対潜哨戒任務完了しました!」

提督「そうか、よくやったな」

敷波「ふぃ~、これで休めるー……」

提督「休めないぞ」

敷波「え?」

提督「もう一つ任務が入ってな。第十九駆逐隊で沖ノ島沖の主力を撃滅してもらう」

綾波「沖ノ島、沖……!」

浦波「えーと、それって……?」

磯波「南西海域の危険海域の一つ……浦波ちゃんが改になるまでこの任務、保留を具申します!」

提督「関係ない、行け」

敷波「そんなどっかの吸血鬼みたいに言われても……」

提督「あ、敷波はバケツ使って補給済ませてね。あと装備は既に工廠においてあるのでそれ使って。あとは付き添い二人いるし大丈夫でしょ」

綾波「そこら辺のケアはちゃんとするんですね」

94: 2016/09/23(金) 21:39:45.07 ID:yIfy6iQLo
沖ノ島沖。

扶桑「では皆さん、よろしくお願いしますね」

足柄「ここはもう裏庭みたいなものね。ガンガン勝利していくわよ!」

浦波「緊張しますね……」

綾波「まぁまぁ、肩の力を抜いて」

扶桑「では、私と足柄さん、綾波ちゃんで敵陣に切り込み、片付けます。敷波ちゃんと磯波ちゃんは浦波ちゃんを守ってあげてね」

敷波「りょーかーい」

浦波「大丈夫なんでしょうか……」

磯波「なんとかなりますよ、きっと」


敵主力が遊弋する海域。

浦波「あの……。戦艦が三隻ほどいるように見えるんですけど」

足柄「そうね。燃えてこない?」

浦波「いえ、こちらが燃やされそうな」

足柄「じゃ、扶桑さんの砲撃を合図に行くわよー!」

敷波「こうなったらもう足柄さん止められないねー」

扶桑「砲撃戦、用意。主砲、副砲、撃てぇ!」


戦艦三隻と随伴艦。対するこちらは戦艦と重巡を要する駆逐隊。

戦力的には不利なはずだが扶桑も足柄もこの不利を物ともしない。

浦波は沈められないように砲撃の雨をかいくぐるのに必氏だったが、

大型艦の活躍、そして自分より先に着任した第十九駆逐隊の戦いを目に焼き付けていた。

浦波「すごい……」

磯波「浦波ちゃん、砲撃来るよ! 面舵一杯!」

浦波「っと、磯波姉さん、すみません」


そんなこんなで任務は完了。

扶桑「こちら任務報告書になります」

足柄「……で、そこでガーってやって、こう! 提督、見てました?」

提督「いや、今回は十九駆がうまくやれてるか見てたからな」

足柄「えー」

提督「十九駆は皆よくやったし、任務も完了。浦波、着任したてでよく頑張ったな」

浦波「はい!」

提督「磯波、綾波、敷波もお疲れ様だ。今日はゆっくり休め」


こうして十九駆の任務は成功裏に終わった。だが艦娘たちは知らない。今年もまたハードな秋刀魚漁が待ち受けていることを……!

96: 2016/09/26(月) 19:14:56.94 ID:IDvPzkQho
――― 犠牲になった52型は36機 ―――

提督「瑞鶴の協力により岩本零戦と岩井爆戦が改修できるようになったとか」

瑞鶴「ふふーん」

提督「ドヤ顔はともかく零戦の改修を頼もうか」

瑞鶴「零戦52型がいるわ」

提督「ほれ」

瑞鶴「二つね」

提督「一つしかねーよ! じゃあ爆戦でいいや」

瑞鶴「それ別の日だしこっちも52型二つね」

提督「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」


このあとめちゃくちゃ軽空母養殖した

97: 2016/09/26(月) 19:15:41.97 ID:IDvPzkQho
彗星も8機犠牲になりました

次回:泣き虫雪風と釣り人提督【その33】

引用: 【艦これ】泣き虫雪風と釣り人提督 Part4