197: 2016/12/15(木) 20:40:47.29 ID:Q6qIo2FTo


前回:泣き虫雪風と釣り人提督【その33】
最初から:泣き虫雪風と釣り人提督

――― 現状唯一の要設計図改二駆逐艦 ―――

提督「これで大潮も改二になったが……」

大潮「アゲアゲで行きましょう!」

提督「何で大潮に設計図がいるんだ。朝潮も霞もコンバートありの特殊改装なのに不要だったというのに」

大潮「まーまー、お役に立ちますよ! ほら、ダイハツも持てますし!」

提督「それは凄……待て、ダイハツは全部遠征隊に持たせているはずだが」

大潮「設計図通りです!!」

提督「妖精、設計図見せろ。大潮改二のだ」

妖精「あいあいさー」

そこには楽しそうにダイハツを引っ張っている大潮の姿が描かれていた!!

提督「……こんな曖昧な設計でいいのか?」

妖精「まー、きょうかはされてますし?」
海の画集 -「艦これ」公式イラスト集-
201: 2016/12/19(月) 20:55:19.12 ID:eTZmuJaUo
――― まさかレイテより先にクロスロードが来るなんて ―――

艦隊作戦第三法終了直後の話

扶桑「秋。今年も、この季節が来たのね。山城、準備はいい? 今年こそ、突破するのよ!」

山城「はい、姉様!」

提督「と言ったってなー。レイテとは限らんだろう?」

扶桑「でも秋ですもの。そこに拠点があってもおかしくはないわ」

提督「まぁそれを否定する根拠もまだ見つかってないし、情報待ちだな」

~~~~~~

提督「で、中部海域だったわけだが」

扶桑「また来年に持ち越しね……」

提督「レイテが戦地になるようだったら敵が強そうで恐いんだよなぁ」

扶桑「提督がそんな弱腰ではいけません!」

提督「まぁなったらなったでなんとか指揮を執るさね」

208: 2016/12/22(木) 21:56:29.76 ID:1aPMNGoUo
――― あと一回 ―――

鎮守府、工廠

提督「ククク、ネ式エンジンは届いた。景雲も10まで改修した!」

瑞鶴「いよいよ装備更新ね!」

提督「烈風4は痛かったがその分の元は取れると期待しているぞ……!」

瑞鶴「明石さ~ん、準備はいい?」

明石「ごめんなさい、今日は景雲改修お休みなのよ」

提督「なっばっそんな」

瑞鶴「翔鶴姉でも!?」

明石「ダメですね」

提督「ま、まぁ明日が」

明石「明日もダメですね」

提督「なんということだ……」

214: 2016/12/26(月) 23:02:51.98 ID:66oRk6nlo
――― 重ねた手を離さず解かないで ―――

艦隊作戦第三法終了後の話

提督「水母水姫は鹵獲したが……これどうすんだ?」

猫吊「ガワがいるのでまぁ適当に雫抜いて。あとは工廠戻ったらこっちでやるので」

提督「はぁ。まぁいつも通りにほいほいっと」

~~~解体中~~~

提督「んっん~……? 手触りは白露型っぽいけどなんか軟性……と言うか粘性がある……?」

猫吊「毎度思うんですが触っただけで何で型特定とか出来るんですかね?」

提督「何度も触れてりゃ解るよ。ともかく新しい艦娘っぽいな」


鎮守府、工廠

提督「で、どーすんの」

猫吊「水母の方はちょっと作業に入るんで先に雫を艦娘にしましょうか」

提督「投げるぞ。ほーらy……ちょ、手から離れん!」

猫吊「ちゃんと手渡しましょ」


数分後

山風「あたし…白露型駆逐艦……その八番艦。山風。いいよ……。別に」

提督「そう言いながら何で俺の手握って離さないんですかね」

山風「最初に握ったの、そっちだから……」

提督「もしかしてあれもカウントに入るの!?」

山風「うん……」

220: 2016/12/29(木) 21:33:01.74 ID:WyU2U9PCo
――― 不幸の定義 ―――

山城「はぁ、不幸だわ……」

提督「そうは言うがな山城よ。だいぶいい環境なのでは?」

山城「どの辺が?」

提督「姉の扶桑も一緒にいるし二人して改二になったし」

山城「それはまぁ……そうね……」

提督「大体、運の値もう20くらいあるだろ」

山城「実感できないのよ」

提督「じゃあ別の世界の山城の話でもするか? 沈むならまだいい方で悪辣な提督とかに(検閲)たり鹵獲されて(削除済み)たりとか他にもetcetc……」

山城「そんなことを本人の目の前かつ真顔で言えるようなのが提督で不幸だわ……」

224: 2017/01/02(月) 21:50:32.52 ID:dqENTMXAo
――― ジェット機制作を目指して ―――

提督「やれやれ、また潜水艦娘たちに遠征に行ってもらうことになるが……」

イムヤ「海外遠征?」

提督「うむ。だが空母沈めたりオリョクルしたりで人数が足らん……」

イムヤ「そのための分霊でしょ? 頭数揃えばいいし」

提督「その手があったか。よし準備しよう」


鎮守府、埠頭

提督「じゃ、遠征行ってらっしゃい」

イムヤ(分霊)「ワァオ!!タイリョウタイリョウ!!」

イク(分霊)「イク、イクノー!!」

まるゆ「い、いってきます!」

ゴーヤ「なんでゴーヤとまるゆは分霊じゃないんでちか」

提督「練度が必要だしゴーヤは練度が他の娘より高くなってるからね」

ゴーヤ「ごーや、さみしいよぅ」

提督「媚びてもダメ。さぁ行った行った」

ゴーヤ「ぐぬぬ」

イムヤ「いってらっしゃーい。お土産よろしくね~」

ゴーヤ「釈然としないでち……」

228: 2017/01/05(木) 20:17:07.44 ID:4N8+WRx8o
――― 重たさ ―――

提督「そういや春雨よ、ドラム缶には何が入ってるんだ?」

春雨「色々ありますね。燃料のときもあれば、食料などの時もありますし」

提督「いっつも背負ってて重くはないのか?」

春雨「輸送任務は大事ですから、このくらい平気です」

提督「ちょっと持ってみるか。うっわ、まじで重たいな」

春雨「でしょう?」

提督「こんだけ重たいの持てるなら戦艦の砲も持てるんじゃないか? ほれ」

春雨「えっ、あの へぶぅ」

提督「……なんでだよ!?」


このあと春雨の姉妹たちにめっちゃ怒られた

234: 2017/01/09(月) 22:12:29.36 ID:5FAs9O7xo
――― 駆逐の練度を揃えるための施策 ―――

水無月「睦月型駆逐艦、水無月! 出まーすっ!」

望月「あぁ、遠征? いってらっしゃ~い」

水無月「いってきまーす、ってあれ? 他の皆は? ってそもそももっちー隣の部屋じゃないの!?」

望月「なんか遠征免除練度ってのがあるらしくてねぇ。アタシたち皆そこまで達してるから基本的に自由行動だよ」

水無月「だからさっちんも、ながながも、ふみちゃんもいないのか……ってもっちーは?」

望月「三日月に追い出されちゃってねぇ。留守番くらいならするよ」

水無月「そうやってだらけてるから追い出されるんじゃ……」

望月「だべってたら遠征の時間に間に合わなくなるぞー」

水無月「やっば、急がなきゃ!」

望月「あ~い、いってらっしゃーい」

238: 2017/01/12(木) 20:13:34.68 ID:Owlfi9Foo
――― 5-4とかで使えそう ―――

鎮守府、工廠

舞風「それ、ワンツー、ワンツー」

提督「工廠はダンスホールではない」

舞風「でも自室で踊る訳にはいかないでしょ?」

提督「それはともかく、タービンと缶のシナジーとやらがついに完成したらしいのでとりあえずつけてみろ」

舞風「こーやってこうで……」

提督「で、踊ってみろ」

舞風「それワンツーワンツー おぉ、速くなった!?」

提督「そしてさらに缶を積む」

舞風「ソレワンツーワンツー ウワナニコレモノスゴクハヤイヨ」

提督「めっちゃ面白いからしばらくそれで行こう」

舞風「エッチョットマッテソレマズクナイ!?」


このあと野分に怒られた

243: 2017/01/16(月) 21:04:58.01 ID:4kfI9cHJo
――― まさかの大穴 ―――

昨年末あたり

提督「高雄、今日から青葉に代わり特訓出撃コースを受けてもらう」

高雄「わかりました。しかし何故改二でない重巡の練成を?」

提督「次の改二が重巡と聞いてな。本命っぽい青葉は鍛え上がったので次は高雄の番ということだ。並行して愛宕も育成する」

高雄「なるほど。任せてください!」


年が明けて……

提督「すまんな高雄、今日から特訓出撃コースはザラに代わってもらう」

高雄「!?」

提督「まさか海外艦のほうが来るとは……。しかもあるとしてもオイゲンだろうと思っていたから不意打ちだ……」

高雄「ま、まぁ気を落とさないでください……」

247: 2017/01/19(木) 22:03:29.17 ID:bc/6ohjBo
――― 言霊信仰 ―――

提督「ふーん、新たな第五駆逐隊の艦娘が近日着任、ねぇ」

朝風「未着任なのは松風と旗風だけど……司令官はどっちが来ると思う?」

提督「松風じゃねーの」

朝風「なんで?」

提督「去年の、というかこないだのクリスマスでさぁ……」


朝風『これがシャンパン? ……ングッ、やだお酒じゃない?! あれ、松風!?』


提督「……って明らかに存在しないはずのなんか見てたじゃないか。絶対来るぞ」

朝風「なんか記憶が飛んでると思ったらそんなことを口走ってたのね……」

251: 2017/01/22(日) 21:39:34.50 ID:IaKzuaj0o
――― 必要なときになくなってる ―――

提督「ふーむ、F4Fを改修更新するとF6Fにできるのか」

サラトガ「Hellcatですね。サラにおまかせください!」

提督「じゃ、早速改修していこうか」


明石の工廠

提督「F4Fよし、と」

サラトガ「あ、零戦21型が要りますね?」

提督「なん……だと……? ちょっと取ってくる」


提督「なかった。おかしい。結構前に大量に生産したはずだが。お、加賀。零戦21型どこに行ったか知らんか?」

加賀「提督、全部熟練零戦32型の作成につぎ込んだはずでは?」

提督「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙」

サラトガ「その、開発すれば大丈夫ですから、ね?」

255: 2017/01/26(木) 22:28:46.31 ID:Or+yK4vGo
――― 文字にしたときのインパクト ―――

提督「……」

金剛「テートク、何見てるデース?」

提督「新たに入荷したという掛け軸だ……」

金剛「Powerfulな筆跡ネ。……PE?」

提督「プリンツ・オイゲンだな。しかし、セッツブーンってどうしてこんなアクセントになったんだ」

金剛「不思議デスネ……」

提督「金剛、節分って発音してみて」

金剛「節分」

提督「やっぱ訛るもんじゃないよな……」

金剛「気にしないがGoodデース」

259: 2017/01/29(日) 23:57:20.74 ID:xftC7AV3o
――― 砲や機銃に大豆を詰めるな ―――

羽黒「司令官さん、節分ですね。あの…羽黒が鬼役をしましょうか?」

提督「おぉ、一度試したいものがあったんだよ」

羽黒「……えっ、それは……」

提督「ボフォース機関砲豆まきカスタム!! 今日という日のために明石に特注したのだ」

羽黒「ものすごく痛いのでは……」

提督「ふははははくらぇぃ!!」

羽黒「ま、待ってください司令官!」

提督「待てと言われて待つ奴がいグハァっ!?」

羽黒「あ……機関砲の豆が弾けて自壊ましたね……」

提督「チクショウ! 安全装置外すの忘れてた!!」

264: 2017/02/02(木) 23:04:49.05 ID:XmOW0xxyo
――― 酒は呑んでも飲まれるな ―――

ポーラ「うへへ~」

提督「また呑んでやがるな」

ポーラ「この一杯のために生きてるようなものですし~」

提督「何杯目だよ」

ポーラ「2から先は覚えてませ~ん」

提督「お前……ザラに叱られても知らんぞ」

ポーラ「いつものことですしへーきへーき」

提督「ザラが新たな力を得て強硬手段に訴えるかもな。具体的には改二」

ポーラ「!? 改二!?」

提督「そう、改二パワーで強制的に酒を取り上げる」

ポーラ「あわわわわ、今日はこのへんで切り上げますー!」

提督「よしよし」


翌日

ポーラ「うへへ~」

提督「また呑んでるじゃねーか!!」

ポーラ「よく考えたら今日明日ということもないですね。それまではザラ姉の改二祝い兼ねて呑みます~」

提督「だめだこりゃ」

269: 2017/02/05(日) 21:51:44.17 ID:F0iE9PBxo
――― あちらが立てば ―――

三日月「はぁ……」

提督「どうしたんだ?」

三日月「その、もっちがなんというか自由過ぎて……」

提督「振り回されてると」

三日月「そうそう」

提督「卯月を見習えばいいのでは?」

三日月「……」

~~~~

三日月『みっかづっきでーっす! ミカって呼ばれてまっす!』

~~~~

三日月「……無しでお願いします」

提督「じゃあ弥生で」

三日月「弥生姉さんならまぁ、なんとか」


この後、望月から「三日月がなんか怖くなった」という苦情が提督に入ったとか

274: 2017/02/09(木) 21:33:42.70 ID:iMbIFvk/o
――― Wikipediaにページ無いんですけど!? ―――

提督「ぐぬぬ」

しおい「提督、どうしたの?」

提督「大本営から次の作戦が光作戦って聞いたからググったんだが……」

しおい「うんうん」

提督「三光作戦ばっか出てくんだよ!! 俺は蛮族じみた話が聞きたいんじゃないの!!」

しおい「じゃあ私が通りかかったのはラッキーでしたね!」

提督「なんでだ?」

しおい「何を隠そう、その作戦に参加予定でしたから!」

提督「どんな作戦だったんだ?」

しおい「伊13型潜水艦でトラック泊地に彩雲を輸送して敵を偵察。その後わたしたちが攻撃する予定だったんだけど……」

提督「だけど?」

しおい「その前に終戦になっちゃって。でもこの名前を冠する作戦ってことはまた中部海域かなぁ」

提督「さてさてどうなることやら……」

278: 2017/02/18(土) 22:49:17.94 ID:rY6fpj/Qo
提督「さて、今季の深海棲艦は西太平洋上と推定される、か……」

提督「んん゛っ、オホン」

提督「俺の名前は提督! どこにでもいる、ちっぽけな人間だ! 次なる人類の敵は西太平洋!
   艦娘vs深海棲艦! 無限に終わらない戦争に反逆すべく、猫吊るしと俺達は戦っている!
   俺達はトラック泊地に向かい、彩雲を輸送予定! クソ野郎ども、首を洗って待っていろ!!」

雪風「しれぇ、何してるんですか……」

提督「最近流行りの名乗り口上だよ」

雪風「まぁ……実際やるのは雪風たちなんですけど」

提督「えっ。俺もやりたい。というか俺が殺りたい」

雪風「しれぇは駄目です」

提督「何でだよ」

雪風「ずっと前にしれぇが実際やって大変なことになったじゃないですか!」

提督「実際またやりたい」

雪風「あのときは助けに来て嬉しいと思ったけどそれはそれとしてもう少しで氏ぬところだったじゃないですか!
  しれぇをこれ以上危険な目に合わせられません!グスッ」

提督「あーもう、わかった、分かったから泣くなって」

279: 2017/02/18(土) 22:52:49.36 ID:rY6fpj/Qo


偵察戦力緊急展開!「光」作戦 Chapter.1 「光」作戦準備!


鬼怒「まー、そういうわけで作戦準備に備え西日本をぐるり一周哨戒任務」

皐月「今回結構広範囲だよねぇ。あ、敵艦載機来るよ」

アクィラ「余裕があれば観光とかしたいところだけど……。迎撃機上げます」


~~~艦娘航行中……~~~


如月「近海も深海棲艦、結構増えてきてるわねぇ」

睦月「あっ、那珂さん、9時方向に潜水艦!」

那珂「那珂ちゃんって呼んでってばー。えいっ☆」

鬼怒「撃沈確認。この先に水上艦隊がたむろってるって話だけど……」

アクィラ「わたしたちをビーコンにリクコウ?が来るみたいですよ」

那珂「もしかして、那珂ちゃんの見せ場なくなっちゃう?」

皐月「もっちーなら喜んだろうね、手間が省けるねぇ、って」

睦月「言いそうー!」


~~~艦娘航行中……~~~


鬼怒「あとは日本海側回周って七尾北まで行けばおしまいだけど……」

如月「……! 敵艦隊に姫クラス反応!」

アクィラ「偵察隊からは確認できてませんが……」

皐月「となると……海中! そこっ!」

潜水棲姫「痛イッ! ヤメテヨォォ……!」

睦月「うわぁ、本当にいた!」

鬼怒「とはいえ、沈めるには装備も不足してるし適度に相手して、提督に連絡しよっ」

アクィラ「では水上艦は私が引きつけます。潜水艦の牽制をお願い!」

280: 2017/02/18(土) 22:56:36.08 ID:rY6fpj/Qo
鬼怒『……というわけで、日本海側に潜水姫、太平洋側に出所不明の艦載機がいたよ』

提督「マジで」

鬼怒『うんうん、マジマジ』

提督「よし、そちらはお疲れ様だ。このあとの指示は追って連絡する」


猫吊「全く、近海まで詰め寄られてるとは。いちいち相手にしてたら作戦に間に合いませんね」

提督「とりあえず、敵の正確な位置だけでも把握しておいて手の空いた隊で片付けるしかないな」

猫吊「では、こんな手はどうでしょう」


~~~~~~

ゴーヤ「まさかオリョールと南西諸島以外でゴーヤたちの出番が来るなんて……」

イムヤ「霧の艦隊の時以来じゃない?」

ニム「何の話?」

イムヤ「昔の話」

はち「懐かしいですね」

ろー「その話、ろーちゃんも聞きたいです!」

しおい「しーっ、あっちに機動部隊がいるよ!」

ニム「こんなところにいたんだねぇ」

ゴーヤ「向こうのハンターキラーに襲われないうちに位置を記録するでち」


~~~艦娘航行中……~~~


ろー「ここらへんが潜水棲姫がいたっていう海域だけど……」

はち「あっ、いました」

イムヤ「雷撃の練習してる……」

ゴーヤ「向こうも苦労してるんでちね」

しおい「でも練習が完遂したら厄介だよね」

ニム「位置、記録完了したよ」

ゴーヤ「ここから近い港はどこでち?」

イムヤ「舞鶴かな」

はち「じゃあそこから上がっててーとくに報告しましょう」

281: 2017/02/18(土) 22:57:56.40 ID:rY6fpj/Qo
ニム『位置情報送ったよー』

提督「おつかれさま。これからトラックに先行して向かってもらう。あとでイクもそちらに合流するだろう」

ニム『ちょっと遠くない?』

提督「まぁ、遠いが……小笠原に物資を運んで哨戒線を強化する予定だ。
   敵もこちらの動きを看過することは出来ないだろうしその隙に向かってもらいたい」

ニム『りょーかいでーす』

提督「さてさて、ちゃんと敵が来てくれるかな?」

285: 2017/02/25(土) 21:56:10.23 ID:5PCSzD1zo
提督「さーて、次は小笠原の輸送作戦だが……。ゴーヤたちがトラック近海のポータル置くまでの陽動という意味合いもあるんだよなぁ」

朝風「司令官、話は聞かせてもらったわ!!」

提督「まだ詳しいことなんにも言ってないんだが?」

朝風「次の戦場は小笠原でしょう? きっと松風もそこに……!」

提督「というか遠征はどうしたんだ」

春風「つい先程帰投いたしました、司令官様」

神風「そういうわけだから司令官、わたしたちに任せて!」

提督「全くもう……天龍は何やってんだ。次の遠征の準備でもしてるのか?」

天龍「おぅ、提督。チビどもが迷惑かけてねぇか?」

朝風「だーれがチビよ!」

提督「この通りだよ。つーか次の遠征の準備は大丈夫なのか?」

天龍「次の作戦、連合艦隊だろ? ほらよ、第二艦隊旗艦バッジ」

提督「……お、おう、ありがとな」

天龍「じゃ、俺は行くぜ。チビどもの世話よろしくな!」

朝風「だから誰がチビだっての!」

提督「うむむ、頼まれてしまってはしょうがない……」

286: 2017/02/25(土) 21:57:05.82 ID:5PCSzD1zo


偵察戦力緊急展開!「光」作戦 Chapter.2 小笠原諸島哨戒線強化!


提督『まぁそういうわけで本質は陽動だ。探す時間はたっぷりあるから資材の積み込みがてら探すといい』

熊野「……ということですわ」

朝風「よーっし、探すわよ!」

春風「資材運んでからですよ」

三隈「上空は三隈たちにおまかせですわ」

初月「僕も守ってみせるさ」

神風「よろしくね!」


~~~艦娘輸送中……~~~


朝風「さ、輸送も一区切り付いたし探しましょ!」

熊野「護衛艦隊の方たちも哨戒してるから大丈夫だとは思いますけど……。あまり遠くへは行ってはいけませんわよ」

神風「あたしも見てますから大丈夫です!」

春風「とはいっても、この広い海のどこを探せばいいんでしょう……」

朝風「それっぽい駆逐、鹵獲していけばいいんじゃない?」

287: 2017/02/25(土) 21:57:45.45 ID:5PCSzD1zo
神風「とはいってもねぇ……」

春風「普通の駆逐ばかりね……」

朝風「んー、見立ては間違ってないと思うんだけど……」

神風「……! ちょっと、あっち見て!」

朝風「何もいないけど?」

神風「水上じゃなくて空! あれは……」

朝風「たこ焼き!?」

春風「つまり空母が近くにいるってことです!」

神風「春風、朝風! 撤退よ! それにしてもこの数……!」

空母棲姫『火ノ塊トナッテ、沈ンデシマエ……!』


~~~艦娘撤退中……!!~~~


朝風「ひぃ、ひぃ……!」

神風「本隊に連絡はとったわ! あと少し……!」

朝風「あっ!」ズテン

春風「朝風っ!」

神風「間に合わない……!?」


ダダダダダッ!!


朝風「……私、沈んで……ない……?」

初月「なんとか間に合ったね。空母棲姫が来たとの報せを受けて、熊野さんが援軍を要請してね。そろそろ来るはずさ」


赤城「第一次攻撃隊、発艦してください!」

グラーフ「稼働機は全部出せ!」

蒼龍「行くよ!二航戦攻撃隊、発艦はじめ!」

飛龍「第二次攻撃の要を認めます、急いで!」


朝風「うわぁ……すごい……」


赤城「あとは私達に任せて退避を。護衛艦隊と合流し、敵主力を撃滅します!」

288: 2017/02/25(土) 21:58:14.19 ID:5PCSzD1zo
提督「というわけでまぁ、輸送作戦は完了し、鹵獲した駆逐古姫からドロップもとった」

朝風「手間かけさせちゃって、ごめんなさい……」

提督「いやいや、あれで派手に動いたおかげで潜水艦娘たちが無事に目標地点まで到達したから結果オーライだ。で、このドロップだが」

神風「どうなんですか?」

提督「お前ら三人取ったときとにているようで微妙に違う手触りがする。つまり、十中八九当たりだろ。ほれ、妖精頼むぞ」

工廠妖精「あいあいさー」

朝風「……(ゴクリ」


松風「僕が神風型駆逐艦四番艦、松風だ。キミが僕の司令官か……って姉貴たちもいるのか! これはいい!」

朝風「松風っ! 久しぶり!」

春風「お久しぶりです、松風」

提督「さて、俺は光作戦を実施しなければならん。神風、松風の案内とか頼んだぞ」

神風「わかりました、司令官!」


提督「さて、何が待ち受けているやら……」

292: 2017/03/05(日) 23:02:28.68 ID:kcnkfHHio
提督「光作戦はなんでもバラした彩雲を潜水艦で輸送したのち、現地で組み立てて偵察したそうだな」

猫吊「というわけで用意しました輸送用彩雲」

提督「九七式艦攻に見えるのだが」

猫吊「彩雲です」

提督「艦攻」

猫吊「彩雲」

提督「艦攻!」

猫吊「彩雲ッッ!!」

293: 2017/03/05(日) 23:04:34.46 ID:kcnkfHHio


偵察戦力緊急展開!「光」作戦 Chapter.Final 発動!「光」作戦!


ゴーヤ「そんなわけでゴーヤたちで輸送することになったでち」

ニム「しおいちゃんが索敵、はっちゃんが輸送、私と他のみんなで護衛だね」

はち「なんか不公平な気がします」

イク「部品持ってたら追加の魚雷装備できないから仕方ないの!」

しおい「ん……あれ、レ級じゃない?」

ろー「レ級?」

しおい「サーモン海深部にいるってやつ。こんなところに来てるなんて……」

ニム「でも進路はあっちじゃないよね」

しおい「うん、対潜能力もあるし避けて通ろう」


レ級「カンムス、マダカナ……」


~~~艦娘輸送中……~~~


はち「輸送は完了したけど……」

しおい「あっちでなんか艦載機が飛んでるね。近くに敵がいるのかな」

ゴーヤ「組み立て中に襲われたらひとたまりもないし、調べてみるでち」

しおい「……ん、向こうに連合艦隊がいるってさ」

ろー「もしかして、ほっといたら壊されちゃう……?」

イク「やられるまえにやる、先手必勝、なのね!」

ニム「うん、いこう! 目標、敵連合艦隊!」

294: 2017/03/05(日) 23:07:31.00 ID:kcnkfHHio
ニム「……とはいえ、相手の数は倍、駆逐艦や軽巡も結構いる……」

ゴーヤ「仕留めきれなかったらこっちがやられるでち」

はち「せめてもう少し少なければ……」

??『……みんな、聞こえますか? いまから支援攻撃を行います。頑張って!』

ニム「この声は……」

龍鳳『大鯨改め、空母龍鳳の本当の力、お見せしたいと思います!』


重巡棲姫「ヴェアァァァァ!! 仲間ガ! 部下タチガァ!!」

イク「今のうちなのね!」

ニム「うん! 全艦、魚雷一斉射!!」



トラック泊地

ニム「……というわけで輸送任務成功したよ、提督!」

提督「あぁ、お疲れ様。大鯨が料理作って待ってるぞ」

ニム「うわぁい! みんなにも知らせてくる!」

提督「おう、行って来い。さて、九七式艦攻による偵察だが」

猫吊「彩雲です」

提督「どうだったんだよ」

猫吊「バッチリ把握できました。基地航空隊も連合艦隊も準備万端です」

提督「よし、行くか」

295: 2017/03/05(日) 23:08:44.03 ID:kcnkfHHio


~~~艦娘進撃中……~~~


アイオワ「アレがFlagship? fmm...」

ローマ「まるで潜水艦みたいなマスクしてるわね」

ビスマルク「見かけはあんなでも油断は禁物よ。ああいうのは大抵戦艦すら一撃で大破する砲撃してくるから」

イタリア「困ったものですねぇ。制空の方はどうです?」

千歳「艦戦がっつり積んできたから空の方は任せて、水上艦に集中して!」

千代田「お姉に同じく! あの時とは違うんだから!」


阿武隈「第二艦隊、甲標的準備! 駆逐艦は対空戦闘用意!」

北上「もうできてるよ。早くやっちゃいましょー」

大井「北上さんに同じく。もう3年はやってるんですからね」

木曾「ま、こんな機会滅多に無いだろうしな」

阿武隈「もー、タイミング合わせないと……」

北上「そこら辺は甲標的妖精さんがやってくれるでしょ。さっさと出して対空に備えよう?」

阿武隈「……そういえばそっかぁ……雪風ちゃんたちは準備いい?」

雪風「いつでもいけます!」

初月「うん、問題ない」

阿武隈「……! 基地航空隊が来た! 第二艦隊、スタンバイOKです!」

アイオワ「Okay, Let's Begin!!」


~~~艦娘戦闘中……~~~


ビスマルク「他愛もないわね。これで……終わり!」

深海双子棲姫「私タチガ……嘘ヨ…ソンナノ……」

阿武隈「やった!?」

北上「疑問形は止めといたほうが良くない? フラグ立っちゃうよ?」

阿武隈「でもアレだけ直撃弾受けて浮いてるほうがおか……し……」

深海双子棲姫「ダッテ……私ハ、沈ムワケ……無インダカラァッ!」

大井「また浮いてきたじゃないの!」

阿武隈「アタシのせいじゃありません!!」

雪風「……! 敵艦破損、ほとんど修復されています!」

アイオワ「Really!?」

ローマ「もう弾切れよ。意見具申。一度戻って態勢を立て直しましょう」

千歳「同じく。向こうもなんか性能の良い新種の艦載機を使ってるし、今の艦載機数で制空を抑えられる保証は無いわ」

アイオワ「……OK、帰還するわ」

296: 2017/03/05(日) 23:13:32.10 ID:kcnkfHHio
アイオワ「……というわけね」

提督「無敵かよ」

雪風「沈めても復活するんじゃ埒が明きません!」

提督「と言われてもなぁ。なんか回復するタネでもあるんじゃねーか」

猫吊「北の方に補給基地っぽいのありましたよ」

提督「それだ! と言うか最初に言えよ」

猫吊「まぁルート外でしたし」

提督「ともかく、本隊は敵主力部隊のやや離れた所で待機。同時に別働隊を送り、基地を潰す。連絡を確認し突入。これでいこう」

アイオワ「I see. 今度こそやってやるわ」


~~~艦娘進軍中……~~~


ローマ「……ふーん、本当にうまくいくのかしら」

ビスマルク「敵基地を潰して弱体化することはこれまでもあったし、可能性は高いわね」

イタリア「でも変わったってわかるんでしょうか」

提督『……よし、金剛たち別働隊が離島棲鬼を撃破したとの報せが入った。そっちに変化は?』

深海双子棲姫「AhhhhhhhhGhaaaaaaaaa!!」

雪風「……! 敵艦の片割れ、ぐったりしてます!」

提督『ぐったり? こう気を失ったみたいに倒れたか?』

雪風「そうです!」

アイオワ「Oh...これなら!」

深海双子棲姫「許サナイ…………。……許サナイカラァッ!」

提督『許さないだぁ? 許しを乞うたことは一度もないしそれに何より3年前のことを未だ許してないからな俺は。後を追うがいい! 全艦、突撃せよ!』

297: 2017/03/05(日) 23:15:47.31 ID:kcnkfHHio


深海双子棲姫「私タチガ…ソンナ、沈ムノ? マタ、沈ムノ? …嘘……水面ニ…。アア…キレイ…世界が…!」


雪風「鹵獲してきました……」

提督「お疲れ様」

雪風「なんか、ちょっと可哀想な気もします」

提督「気に病むことはない。深海棲艦は負の感情が実体を持ったものだという。こういうのは容赦なくぶちのめして止めるしか無いんだ」

雪風「……でも……」

提督「でも?」

雪風「しれぇの本音は?」

提督「俺の包丁で腹を裂きたい!!」

雪風「……しれぇ」

提督「じ、冗談だ。さてドロップを……ん、これは……。しかも双子の両方から……」

雪風「しれぇ、ふと思ったんですけど、光作戦で、双子で、下駄履きつきの艦載機を飛ばして、潜水艦みたいな風貌……。彼女たちは……」

提督「……艦娘の姿を元に練成されたと思しき深海棲艦は前例はあるし不思議はないが……ともかく工廠に戻って見てみよう」


イヨ「晴嵐運用のために生まれた伊号潜水艦、伊14よ。いいよ、イヨって呼んで。提督、よろしくどうぞ!」

ヒトミ「伊十三型潜水艦、伊13です。あの…私…ヒトミと………いえ…なんでも…ないの……」

提督「双子の……潜水艦! よろしくな!」

ヒトミ「正確には……私のほうが3ヶ月ほど、早いんですけどね……」

298: 2017/03/05(日) 23:18:22.77 ID:kcnkfHHio
こうして光作戦は成功裏に終わった。だが、深海棲艦が尽きる様子はない。まだまだ戦いは続くのだ……


というわけでイヨ、ヒトミ、藤波、松風もリクできます。はい、藤波もちゃんときたのでごあんしんください

299: 2017/03/05(日) 23:47:07.13 ID:1qSrLoJ3o
乙です

次回:泣き虫雪風と釣り人提督【その35】


引用: 【艦これ】泣き虫雪風と釣り人提督 Part4