――― 何故器用になった ―――

提督「長門も改二になったわけだが……何故だ」

長門「どうした、提督」

提督「何故小口径主砲が装備できるのだ」

長門「艦艇の基準は主砲の大きさできまるというだろう。これでキス島の羅針盤を抜けられないかと思ってな」

提督「……やってみるか」


羅針盤妖精「北。お前のような駆逐艦がいるか！！！」


長門「ダメだったな」

提督「残当」

――― 艦これ謎生物筆頭 ―――

提督「新しい深海生物が出現したと？」

猫吊るし「それだとなんか新種のアンコウかなんかみたいな言い方ですがまぁそうです。戦闘用の艤装はないみたいですが」

提督「工作兵のたぐいかもしれん。ちょっと偵察に行くぞ」


～～～～～～

猫吊るし「あそこですね。深海棲艦の陸上基地近くに数匹陣取ってます」

提督「なんか浮輪みたいだな」

猫吊るし「仮称として深海浮輪という名前を与えてます」

提督「まんまやんけ」

猫吊るし「あっ、動きました」


深海浮輪（ﾜｷｬﾜｷｬﾜｷｬ）

提督「あれは……かき氷機？」

猫吊るし「……のように見えますね」

提督「あっ、氷をかき始めたぞ」

猫吊るし「つまり道具を使う知能があると」

提督「普通にかき氷作って砂糖水かなんかかけて食いだしたぞ」

猫吊るし「なんなんでしょうねあれ」

提督「くっ、戻るぞ！」

猫吊るし「なんか対策でも？」

提督「俺もかき氷が食いたくなった！！」


～～～～～～

提督「めっちゃあたまいたい」

雪風「ものすごい勢いで食べるからですよ、しれぇ」

猫吊るし「残当」

――― 毎日が海の日 ―――

子日「今日は何の日！？」

提督「海の日」

子日「てーとく、なんかテンション低ーい」

提督「そりゃ海の日以外も毎日毎日海を見てるかんな。あと暑い」

子日「それが仕事だもんねー」

提督「毎日が海の日状態なら毎日が休日で然るべきでは？」

子日「無理無理。敵はそんな事考えないもん。さ、子日、出撃の日ー！」

提督「ぐああ砲で手がふさがってるからって脇に抱えて引きずんなやめろー！！」

――― 夏服 ―――

提督「まさか来るとは思ってなかったが一応演習メニューに夕雲入れといてよかった」

夕雲「提督、今の時期に合わせて夏服ですよ」

提督「……ふと思ったんだが」

夕雲「何でしょう？」

提督「この服を巻雲に与えれば袖余りしなくて済むんじゃないか」

夕雲「それは禁句です」

提督「えっ」

夕雲「禁句です」

提督（目がマジだ。うなずいとこう）

――― 大食らいとは ―――

鎮守府、食堂

提督「しかし、速吸は思ったよりよく食うよなぁ」

速吸「えぇ。補給艦ですから」

提督「そういうものなのかねぇ」

速吸「そういうものです」

神威「いただきます（ちょこん）」

提督「……同じ補給艦だが明らかに少ない気がするんだが……？」

速吸（そっぽ向き）

提督「おいこっち向け、おい！！」

――― あれ美味しそうだよね ―――

北上（ﾓｯｼｬﾓｯｼｬ）

提督「おう北上、何を食って――」

北上「んぅ？」

提督「おっ魚雷を食ってるなんてお前この暑さで頭がイカれて」

北上「ん、いやこれ包装が魚雷風なだけのエクレアだよ」

提督「まっ、紛らわしい……一口いいか？

北上「一口と言わず一本あげるよ。ほい」

提督「でっか！」

北上「まぁ原物ほどではないにしろ艦娘がいつも使ってる魚雷よりは大きいからねぇ」

提督「何はともあれ、ありがとうな」


このあと提督が謎の球磨型四番艦に襲われエクレアを強奪されたのはまた別の話

――― 第二期まであと少し ―――

提督「うーん、毎年この頃になると連中が暴れ始めるもんだが、今年は来ないな。流石にこないだので打ち止めか？」

ゴーヤ「そうでもなさそうでち」

提督「設置してる水風呂からいきなり出てくんな」

ゴーヤ「こっちのほうが涼しいし」

提督「で、その根拠は？」

ゴーヤ「オリョール行ったり南西諸島防衛戦行ったりしてるけどなんとなく敵艦の様子がおかしいでち」

提督「ほう？」

ゴーヤ「まるで何かを待っているような……」

提督「曖昧すぎる、と切って捨てたいとこだが連中が大人しすぎるのも確かだ。潜水艦隊で偵察継続。必要なら偵察機も使っていい」

ゴーヤ「了解でち」

提督「さて、何が起きるやら……」

――― 海域がもうめちゃくちゃ ―――

提督「……つまり？」

霧島「つまり、海流も敵艦も変わってしまい、シーレーンが危機的状況に」

提督「マジかよ」

猫吊るし「まぁこんなの早々出来ることじゃないし昔と同じように制圧してって適度に潰していけばOKOK」

霧島「幸い、こちらの機動など問題はありません。後は司令の出撃命令のみです」

提督「まぁ初心に帰って戦うほかないな」

霧島「あと……」

提督「なんだ？」

霧島「南西、ブルネイ方面に潜水艦が出没しているとのことです。そちらの掃討作戦も立案願います」

提督「前はそんな事なかったのになぁ。まーた手を広げやがったか連中め」

猫吊るし「じゃ、資料集めてくるから」

提督「よし、作戦に必要な艦をまとめるから招集は任せたぞ」

霧島「了解です！」

――― 遠征は大丈夫だった ―――

提督「さて遠征も最初っから出し直しか……？」

睦月「大丈夫にゃしぃ」

提督「マジで？」

睦月「荷受けとか輸送先とかは一緒だから後はいつもどおり臨機応変に行けばいけるよ」

提督「んじゃ次の遠征睦月旗艦ね」

睦月「うっ藪蛇踏んだ……」

提督「大発も忘れずに担いでってね」

睦月「ううっ、あれ結構重いにゃしぃ……」

――― 大所帯となった結果 ―――

提督「次の作戦の指示のためにガンビア・ベイを呼んだはいいが、来ねぇ……。寝てるのか知らんが通信で叩き起こすか」

Prrrr

ガンビア・ベイ「はい、CVE-73、ガンビア・ベイです」

提督「おう、起きたか」

ガンビア・ベイ「いえ、今Admiralのところに向かってるのですが……」

提督「が？」

ガンビア・ベイ「道に迷いました……」

提督「ウソだろｗｗｗ流石に道に迷うほど広くはあるまい」

ガンビア・ベイ「でもどこがどこだか……」

提督「しゃーない、迎えに行くから待ってろ。目印とかあったら教えてくれ」

ガンビア・ベイ「Roger」


提督「……あれ？　うちの鎮守府、こんなに広かったっけ……？」



このあとサミュエルと雪風の救助待ちをしたことは言うまでもない

――― 28.3cm砲を担いた海防艦 ―――

ゴトランド「あら、ここの海防艦はちっさくてかわいいのね？　うちのは戦艦だから！　海防……戦艦？」

提督「戦艦……？　んなバカな」

ゴトランド「なにせ大口径主砲装備してたんですから」

提督「海防戦艦ねぇ……」（ﾎﾜﾝﾎﾜﾝﾎﾜﾝ


長門『海防艦長門、出撃する！！』



提督「……やっぱ想像し難い」

ゴトランド「えー？」

――― 三隻同時攻撃 ―――

ネルソン「主砲、1番！2番！　行くぞ、もう一撃だ！」

ﾄﾞｩｰﾝ　ﾄﾞｩｰﾝ　ﾄﾞｩｰﾝ...

提督「あれがネルソンタッチか……もろもろの制限があるだけあって強烈だな」

ネルソン「どうだ、余ならこのような連携も可能なのだ」

提督「でも昔々、たったの一隻の一射撃で三隻沈めるようなのもいたんだよなぁ……」

ネルソン「何……だと……！？　詳しく聞かせろ！！」

提督「ｸﾞｪｪ、艤装を腹に押し付けないでｹﾞﾌﾞｯ」

――― B級映画 ―――

提督（……ん？　廊下の先に居るのはマエストラーレと……見えないけど誰かと話してる？）

マエストラーレ「サメさん！　これですかー？　これはですねー、アンカーの鎖と鎖をつなげでいるんです。ほら～……」

提督（……サメ？　まさか空を泳いだり何か歩いたりするサメが現れたとでも言うのか！？）


提督「サメと聞いて飛んできました」

マエストラーレ「あっ、提督ぅ」

村雨「はいはーい、村雨よー」

提督「何だ……サメ映画のようなあのサメはいなかったのか……」

村雨「何か勝手に失望してる……」

マエストラーレ「どしたの、提督ぅ」

提督「いや、なんでもない……」

――― 客船のほう ―――

ビスマルク「シャルンもどこかに来ているのかしら。また、会ってみたいわね」

提督「シャルンホルストのことか？　たしか最近来たぞ」

ビスマルク「ホント！？　すぐ連れてって！！」

提督「落ち着け落ち着け。連れてくからよぉ」


神鷹「航空母艦神鷹です……元は客船シャルンホルストでした」

ビスマルク「提督？　私が言うシャルンは戦艦なんだけど？？」

提督「ぐぇぇ艤装で壁に押し付けないで勘違いしたのは悪かったからｵｸﾞｧ」

神鷹「まぁそのくらいで……」

――― 最初ニッシンかと思った ―――

提督「なんでもニッシンという水上機母艦が居るらしい」

猫吊るし「ええ、いますね」

提督「で、ついに日振（ニッシン）がここに来るらしいな！」

猫吊るし（明らかに勘違いをしているけど黙ってよう）


提督（ほう……あれが日振……ってちっちゃいな。他の水上機母艦と違って）

日振「日振型海防艦、一番艦、日振！　提督、日振型、着任しました！　頑張りますっ！」

提督「なん……だと……！？」

日振「て、提督、日振がなにか粗相をしてしまったのでしょうか！？」

提督「ニッシンじゃなくてヒブリだと……！？　しかも水上機母艦でなく海防艦……！？」

日振「はい、海防艦、日振です」

提督「俺は何という勘違いを……」

日振「？？？」

――― あの補正は何だったのか ―――

提督「軽巡の改二化もだいぶ進んできたな……」

長良「長良はまだですけどね」

提督「そうなんだよなぁ。4スロでもなし、増設副砲載せられるでもなしの軽巡で改二になってないのは長良含め3名……」

長良「そろそろ来てもいい頃だと思うんですよね」

提督「まぁ、気長に待つしか無いんじゃないか」

長良「なら、訓練あるのみですね！　手合わせ行ってきます」

提督「おう」



川内「ぐぬぬ」

提督「おや川内、カラーインクまみれじゃん。手合わせでこっぴどくやられたか？」

川内「私も相当やったけどさぁ。長良、改二来てないのにこっちと一線級に張り合うのすごくない？」

提督「そんなだから改二が来ないんじゃないかあいつ……今でも十分強すぎるってことで……」

――― 休暇の終焉 ―――

漣「いやー、暇ですなぁ」

朧「暇つぶしに遊びながら言うセリフじゃないと思う」

漣「でも改二が来るんじゃないかと集中訓練受けて練度上がっちゃったし遠征順も回ってこないし作業が捗るわぁ」

朧「残念だけどそろそろ終わるよ、それ」

漣「えっ？」

提督「遠征の時間だゴラァ！！」

漣「嘘ッ！？　遠征は練度の低い方からって話じゃ」

提督「全体的に育ってきてな。新入り以外はもう追いついたぞ」

漣「なん……だと……！？」

朧「さ、諦めて。ドラム缶担いで」

漣「あﾞあﾞあﾞあﾞあﾞあﾞあﾞあﾞあﾞ」

――― 休暇の終焉 ―――

提督「そういや隼鷹さー」

隼鷹「なんだい提督？」

提督「出撃時は割とシラフだよな」

隼鷹「いやいや流石に酒呑んで出撃はないでしょ。帰ってからの一杯はともかく」

提督「一杯じゃなくてたくさんの方のいっぱいだろ」

隼鷹「まぁ、そうだなー。でもなんでそんなことを？」

提督「ふと気づいたんだがイタリア生まれの某重巡が平然と出撃中に酒を飲んでることに気づいてな」

？？「うぅ～痛すぎですぅ！ 飲まないとやってられないぃ！　……ひっく、熱くなってきたぁ～」

提督「……な？」

隼鷹「そうか、出撃中の鎮痛に……」

提督「同じこと考えたらザラと同様に飛鷹を張り付かせるぞ」

隼鷹「いやいや、それは勘弁」

――― 失われた休暇　～稼働中の軍隊はブラック企業～ ―――

東海妖精「でさー、ひょこっと頭出したところをこうモグラたたきみたいにぶち込んでやったのよ」

隼妖精「ははは、そりゃ傑作」

雷電妖精「そう言えば最近出撃してないよね」

一式陸攻妖精「大規模発生の時とたまに中部海域行く時以外は基本暇だしねぇ」

紫電妖精「ま、そのおかげで年末年始はゆっくり過ごせるわけで」


猫吊るし「そうは問屋が卸さない」

妖精s「えっ」

猫吊るし「ソロモン海の方で敵反応確認されたからねぇ。コレは年末年始が潰れるかな？　提督も口汚く連中を罵ってたし」

妖精s「そりゃ無いよ！？」

猫吊るし「こっちの台詞なんだからね！　あいつらホント空気ぐらい読んで欲しい」

妖精s「でも……やりますか！」

猫吊るし「それでこそ我らが航空隊」

――― 結果は明白 ―――

提督「そういや間宮や伊良湖も出撃できないもんだろうか。洋上で補給ついでに飯も食えたら士気が上がって主力も楽に倒せるだろうに」

間宮「いえ、それはちょっと」

提督「いちおう護身用に14cm砲くらいは使えるだろ？」

間宮「よく考えてみてください。私や伊良湖ちゃんが出撃したらその間誰がご飯を作るんですか」

提督「そういやそうだな……」

間宮「最悪、ごはんを求めてストライキや爆撃などが発生しますよ」

提督「なにそれこわい」

――― 古風とは ―――

提督「しっかし、初春の口調は古風よな」

初春「なんじゃ、藪から棒に。まぁこのぐらいの個性を持たんと駆逐艦の中で埋もれてしまうからの」

提督「そんなもんかねぇ……ん、艦隊から通信が」

雪風『敵艦隊、撃滅しました！　これより敵旗艦を曳航し帰投します！』

提督「よっしゃよっしゃ」

初春「これで一息かの」


日進「われが提督か？　ああ、ええ面構えじゃねぇ。わしゃあ、水上機母艦、日進じゃ。ようけ世話になるけ、覚えんさい」

初春（ぐぬぬ、わらわと微妙に違う古風口調……！　強敵出現じゃな……！）

提督「ああ、よろしく……ってどうした初春」

初春「い、いや何でも無いぞ」

日進甲のカタログスペックが想像以上に強くてびっくりですよ。ともあれ良いお年を
なお例によって例のごとく次回より日進、ジョンストン、峯風、早波が可です


次回：泣き虫雪風と釣り人提督【その４０】

おけおめー
ジョンストンでよろしく