1: 2018/02/17(土) 02:25:42.315 ID:p0h7zaK00.net
メイド「気をつけてください。もはや坊ちゃまの行動は坊ちゃまだけで完結するものではございません。」
メイド「坊ちゃまがなにかをするときは、必ず私が共にいなければならないということを重々念頭に置いてください。」
メイド「……いいえ、外しません。外したら、坊ちゃまはどこかへ行ってしまいます。私の手の届かないどこかへ。」
メイド「私の目を欺けるほど坊ちゃまが成長なさったこと自体は私としても嬉しいことです。しかし、それは決してよいことではありません。」
メイド「坊ちゃまは、私がいなくてはいけませんから。きっとなにか悪いことに巻き込まれたりしてしまうのです。だから、坊ちゃまは私がしっかり監視をしておかなくてはならないのです。」
メイド「煩わしく思う気持ちも理解できます。しかし、これは坊ちゃまのためなのです。坊ちゃまの身になにかあれば、私は氏んでも氏にきれません。」
メイド「坊ちゃまは、私のすべてなのです。坊ちゃまがいなくなったら、私はただの抜け殻になってしまいます。……私は、そうなりたくありません。」
メイド「もし、どうしても私から離れたいというのであれば。……そのときは、私の手首を無理やりにでも引き千切ってください。私の制止や悲鳴も聞かず、淡々と。」
メイド「そうすれば、もはや私に坊ちゃまを止める術は残されておりません。この手錠は、私と坊ちゃまを繋ぎ止める唯一の絆なのです。それが邪魔だと言うのなら……」
メイド「……坊ちゃまは本当にお優しい方ですね。こんな例え話だけで、そんな顔をしてくださる。……昔から、優しい人…。」
メイド「……というわけで。今後はくれぐれもご自身の行動と私に注意を払ってください。私といたしましても、手を失いたくはありませんから。」
メイド「で、坊ちゃまはどちらへ向かうおつもりだったのですか?……はあ、お手洗いですか。」
メイド「それは申し訳ございませんでした。では、行きましょう。……もちろんついていきます。当然でしょう?」
メイド「坊ちゃまがなにかをするときは、必ず私が共にいなければならないということを重々念頭に置いてください。」
メイド「……いいえ、外しません。外したら、坊ちゃまはどこかへ行ってしまいます。私の手の届かないどこかへ。」
メイド「私の目を欺けるほど坊ちゃまが成長なさったこと自体は私としても嬉しいことです。しかし、それは決してよいことではありません。」
メイド「坊ちゃまは、私がいなくてはいけませんから。きっとなにか悪いことに巻き込まれたりしてしまうのです。だから、坊ちゃまは私がしっかり監視をしておかなくてはならないのです。」
メイド「煩わしく思う気持ちも理解できます。しかし、これは坊ちゃまのためなのです。坊ちゃまの身になにかあれば、私は氏んでも氏にきれません。」
メイド「坊ちゃまは、私のすべてなのです。坊ちゃまがいなくなったら、私はただの抜け殻になってしまいます。……私は、そうなりたくありません。」
メイド「もし、どうしても私から離れたいというのであれば。……そのときは、私の手首を無理やりにでも引き千切ってください。私の制止や悲鳴も聞かず、淡々と。」
メイド「そうすれば、もはや私に坊ちゃまを止める術は残されておりません。この手錠は、私と坊ちゃまを繋ぎ止める唯一の絆なのです。それが邪魔だと言うのなら……」
メイド「……坊ちゃまは本当にお優しい方ですね。こんな例え話だけで、そんな顔をしてくださる。……昔から、優しい人…。」
メイド「……というわけで。今後はくれぐれもご自身の行動と私に注意を払ってください。私といたしましても、手を失いたくはありませんから。」
メイド「で、坊ちゃまはどちらへ向かうおつもりだったのですか?……はあ、お手洗いですか。」
メイド「それは申し訳ございませんでした。では、行きましょう。……もちろんついていきます。当然でしょう?」
20: 2018/02/17(土) 04:17:12.960 ID:p0h7zaK00.net
メイド「ありがとうございます。客観的な視点からも、坊ちゃまと私との関係が良好なものだということが伝わっているようで、大変光栄です。」
メイド「……坊ちゃま。坊ちゃまからもなにか仰ってください。私たちを褒めてくださっているのです、だんまりでは失礼ですよ。」
メイド「申し訳ございません。坊ちゃまは昔から少々照れ屋な気質でして。坊ちゃまも内心では喜んでおられるはずですので、お気を悪くなさらないでくださいね。」
メイド「……それでは、坊ちゃまはこれより帰宅の途につきますのでこれで失礼いたします。これからも坊ちゃまと友好な関係を保っていただければ幸いです。……では、また明日。」
メイド「……いけませんよ、坊ちゃま。坊ちゃまがどう思っておられようと、ああいったときにはなにか反応を見せなくてはなりません。」
メイド「そうして悪態をついているだけでは、坊ちゃまにとってもよろしくありません。……坊ちゃまは本当に、仕方のない方ですね。ふふ。」
メイド「……あら、そう見えますか?ええ、たしかに少し気分がいいです。だって、坊ちゃまと仲睦まじい関係だと見られているだなんて、光栄ですもの。」
メイド「たとえそれが冷やかしだったとしても、私と坊ちゃまの関係はこうして括りつけられて認識されているのです。坊ちゃまと私は、もはや一心同体の身。」
メイド「ああ……やはり手錠をかけて正解でした。坊ちゃま、私はとても嬉しいです。こうして坊ちゃまを近く感じることができて、幸せです。」
メイド「坊ちゃま、こちらを見てください。ふふ、赤くなっているだけではいけませんよ。ほら、坊ちゃまの可愛いお顔を私に見せて…。」
21: 2018/02/17(土) 04:38:58.229 ID:p0h7zaK00.net
メイド「坊ちゃま、もう朝ですよ。起きてください…。……さあ、坊ちゃま…。」
メイド「……おはようございます、坊ちゃま。最近は以前と比べて寝起きもよくなられましたね。大変結構な傾向です。」
メイド「しかし……朝を迎えるたびに、こうして縋り付いていることだけはいただけません。坊ちゃまももう立派な大人なのですから、甘えん坊はほどほどに。」
メイド「あら、なにを仰いますか。これは私が抱き寄せているわけではございません。寝ているあいだ、坊ちゃまが私に抱きついているのです。」
メイド「自覚がないとは驚きました。てっきり日中のつっけんどんな態度を反省しての行動かと思っておりましたが……そうですか、ではそうなると…。」
メイド「つまり坊ちゃまは、無意識に私の温もりや香りを求めておられる、ということでしょうか。まったく、やっぱり坊ちゃまは甘えん坊です。」
メイド「なにが違うというのですか。現にこうして縋り付いておられたではありませんか。しっかり事実を受け止め、自らを省みなくてはなりませんよ、坊ちゃま。」
メイド「しかし……あまりお小言を言うのも可哀想ですね。だって坊ちゃまは、心の奥ではこんなにも私のことを求めてくださっているのですもの。」
メイド「口ではいくら悪ぶっていても、素直な心は昔から変わりませんね。いつまでも私のことが、大好きで大好きで仕方がないのですものね。ふふ。」
メイド「よろしいのです。もう、なにも仰らなくて結構です。もっとご自身の心に素直になってください。」
メイド「私が悪かったのです。私が坊ちゃまのお気持ちを冷やかすような真似をしたのがいけませんでした。申し訳ございません、坊ちゃま。」
メイド「お詫びといってはなんですが、これからは坊ちゃまがどれだけ甘えん坊でも、私からはもうなにも言いません。思う存分、私に甘えていただいて結構でございますから。」
メイド「なんなら、今すぐにでも。……さあ坊ちゃま、おいで。幼かった頃のように、また抱き合いながら眠りましょう。お互いの香りと温もりを、共有し合いましょう。」
メイド「今日は多少お寝坊さんでも結構です、坊ちゃまがまた少し素直になれたのですから…。……ほら、遠慮なんてなさらないでください、身体が離れていますよ。こうして、くっつき合いましょうね。」
メイド「……いいことを思いつきました。また昔のように、子守唄を歌って差し上げましょう。そうすればまた子供の頃のように、安心して私に身を委ねることができるでしょう?」
メイド「さあ、包み込んで差し上げます…。……よしよし、いい子いい子…。坊ちゃまはいい子ですよー、よしよし…。」
22: 2018/02/17(土) 04:39:48.821 ID:p0h7zaK00.net
しかし本当は寝ているメイドさんの方から抱きしめにきてるとかいうオチ
24: 2018/02/17(土) 05:08:15.059 ID:p0h7zaK00.net
おやすみ
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