80: 2015/09/30(水) 19:43:46.82 ID:iO/FtIfbo
前回:瑞鳳編
────────
提督「……えらい目にあった」
加賀「当然です」
提督「翔鶴にあんな目で見られるとは思わなんだ」
加賀「今回はとても楽しかったわ」
提督「そりゃよかった」
加賀「──次の子はもう?」
提督「いや、まだだ。駆逐、駆逐、正規空母と来たからなぁ……」
加賀「軽巡、重巡、戦艦──辺りですか?」
提督「そうだな……誰にするか──」
81: 2015/09/30(水) 19:44:34.46 ID:iO/FtIfbo
バーン!!
金剛「ヘーイ提督ぅ!! ティータイムにしませんカー?」
提督「お、おう。……いいかな加賀?」チラッ
加賀「ええ、勿論です」ニコリ
────────
提督「──決めた」
加賀「金剛……ですか?」
提督「ああ。問題はどうやって金剛を騙すかだが……」
加賀「彼女ならあなたが氏んだフリをするだけでかなり応えると思うのだけれど」
提督「そうかもしれないが……それじゃあ──面白くないだろ?」ニヤッ
加賀「そうね」ニヤリ
提督「……悪い顔だな」ククッ
加賀「……あなた程ではないわ」クスッ
82: 2015/09/30(水) 19:45:06.04 ID:iO/FtIfbo
────────
提督「──と、言うことで金剛以外の3姉妹に手伝ってもらいます」
比叡「お姉様を騙すというのは気が引けるのですが……」
榛名「そうですね……私もあまり……」
霧島「後で何を言われるかわからいですよ……?」
加賀「……」ムスッ
提督「えぇ……ていうかなんで加賀もそんな顔してるんだ……?」
加賀「……別になんでもありません」ムスッ
83: 2015/09/30(水) 19:45:35.35 ID:iO/FtIfbo
加賀「(私以外に仕掛け人が必要だなんて……提督は何を考えているの?)」
提督「ま、まあとにかく……上手くいけば全員奢ってあげるから頼むよ」
比叡「むぅ……仕方ないですね。今回はそれで許します」
榛名「比叡お姉様がいいなら……」
霧島「私は賛成しませんが……お姉様方がそうおっしゃるなら……」
加賀「……まぁ、いいでしょう。それで作戦はどのように?」
提督「ああ、作戦は──」
84: 2015/09/30(水) 19:46:08.55 ID:iO/FtIfbo
────────
バーン!!
金剛「ティータイムの時間だヨー!!」
提督「金剛か。そうだな……休憩するか、榛名」
榛名「はい。せっかくお姉様がいらっしゃったのですし」
金剛「提督、榛名はちゃんと秘書艦の仕事が出来てますカー?」
提督「ああ、助かってるよ。ありがとな、榛名」
榛名「い、いえ! 自分に出来ることをしているだけですから!」
85: 2015/09/30(水) 19:46:36.28 ID:iO/FtIfbo
金剛「むぅぅ……提督! 今度は私を秘書艦にして欲しいデース!」
提督「考えておくよ」クスッ
比叡「お姉様~」
霧島「ご一緒してもよろしいですか?」
金剛「比叡! 霧島! もちろんデース! いいですカ、提督?」
提督「構わんぞ。人数多い方が楽しいからな」
榛名「じゃあ私、紅茶を入れて来ますね」
提督「おう、頼むよ」
86: 2015/09/30(水) 19:47:12.78 ID:iO/FtIfbo
────────
提督「いやぁしかし、こうやって金剛型が4人揃ってるのも中々感慨深いな」
比叡「そうですねぇ……金剛お姉様だけ飛び抜けて練度が高いですけど」
提督「うっ……仕方ないじゃないか。ここに一番早く着任したのが金剛だったし……しばらく秘書艦もやって貰ってたからな」
金剛「やっぱりお姉ちゃんが一番なのは当然デース!」
提督「もちろん比叡達にも頑張って練度を上げてもらうからな。そのつもりでいてくれ」
比叡「もちろんです!」
霧島「効率よく練度をあげたいですね」
87: 2015/09/30(水) 19:47:40.77 ID:iO/FtIfbo
提督「霧島は着任が遅かったからな……他の姉妹達とは練度が低いから、確かに効率よくあげないとな」
霧島「そのためにはやはり秘書艦になるのが一番かと。司令、明日は私が秘書艦を担当しましょう」
金剛「ちょっと待つデース! 明日は私が秘書艦デース! いくら霧島でも秘書艦は──」
提督「明日は加賀だぞ?」
金剛「なぁああああああああああ!? 提督!! その話聞いてないヨー!?」
提督「そりゃそうだ。今初めて言ったからな」
88: 2015/09/30(水) 19:48:13.73 ID:iO/FtIfbo
霧島「あら、そうでしたか。やはり──烈風ですか?」
提督「……そうなんだ。うちの鎮守府は何故か烈風が少ない。加賀には頑張ってもらわないと……」
榛名「紅茶が入りましたよー」
提督「おっ、来たか」
金剛「うー……仕方ないデース……」
提督「まあまあ、また今度お願いするから、な?」
提督「今はティータイムを楽しむぞ」
89: 2015/09/30(水) 19:48:41.37 ID:iO/FtIfbo
榛名「……」
金剛「……わかってますヨー! 早速いただきマース!」ゴクッ
提督「うむ」ゴクッ
金剛「んー美味しいデース! やはり紅茶は最高──」
パリーン!!
金剛「──デース?」
提督「ぐっ……!」バタン!!
90: 2015/09/30(水) 19:49:08.62 ID:iO/FtIfbo
金剛「提督!?」
金剛「提督! どうしたのですカ!? しっかりして──」
パリーン!!
比叡「ひえー(棒)」バタン!
霧島「うっ(吐血)」バタン!
金剛「比叡!? 霧島!? 一体何が──」
91: 2015/09/30(水) 19:50:36.94 ID:iO/FtIfbo
ガシャン!!
「──動かないでください」
金剛「……何のつもりデース」
金剛「──榛名」
榛名「……すいませんお姉様。でも、こうするしかなかったんです……」
ガチャ!!
加賀「どうしたのですか? 何かが割れるような音が──」
榛名「ッ!!」バッ
金剛「榛名!?」
榛名「加賀さん。動かないでください。動いたらお姉様を撃ちます」
92: 2015/09/30(水) 19:51:12.67 ID:iO/FtIfbo
加賀「あら。拳銃ですか。私も持っていますよ」スッ
ガシャン!!
金剛「ノ、NOです加賀! こっちに向けないで!」
榛名「……加賀さん。元はといえばあなたが全て悪いんです」
加賀「酷い八つ当たりね。その根拠は何?」
榛名「私は──提督の想いを知ってしまったんです」
榛名「提督が……加賀さんとしかケッコンするつもりが無いことを!」
93: 2015/09/30(水) 19:51:58.05 ID:iO/FtIfbo
金剛「なっ!?」
榛名「私はもちろんお姉様に提督とケッコンしてもらいたかった。でも……提督が加賀さんとしかケッコンするつもりが無いと知って、改めて自分の気持ちに気づいたんです」
榛名「──自分もまた、提督とケッコンしたい──と」
榛名「お姉様と提督がケッコンして欲しいと思っていた自分の気持ちは、偽りの気持ちだった──と」
94: 2015/09/30(水) 19:52:29.77 ID:iO/FtIfbo
榛名「でもお姉様と提督なら……幸せに暮らしていけると思っていました」
榛名「この気持ちを偽ってでも……お姉様には幸せになってもらいたかった」
榛名「でも……加賀さん……あなたには──提督を渡しません」
加賀「そのために提督を頃した──と? 理解できないわね」
金剛「頃した……? 提督は──もういない……?」
榛名「あは……あははははははは!!」
榛名「そうですよお姉様! もう提督はいないんです! 私が頃したんです!」
榛名「比叡お姉様も霧島も! だから──」
95: 2015/09/30(水) 19:52:56.72 ID:iO/FtIfbo
金剛「あ……ぁああああああ!!」ガシッ!!
榛名「ッ──!!」
金剛「提督を! 提督を返せええええええええ!」ギリッ!!
榛名「お、お姉さ──」
バアンッ!!
榛名「ぐっ……!」バタン!!
金剛「あ……あ?」
加賀「全く……とんだ茶番ね」
加賀「姉妹喧嘩なら余所でやってもらいたいのだけれど」
金剛「……は、あはは……」
96: 2015/09/30(水) 19:53:23.72 ID:iO/FtIfbo
加賀「どうしたの? あなたも壊れてしまったのかしら?」
金剛「……提督も姉妹もいない世界なんて、生きてる意味がないデース……。加賀、一思いにやって欲しいネ」
加賀「……いいでしょう。提督と3姉妹と──仲良く暮らせるといいわね」スッ
バアンッ!!
97: 2015/09/30(水) 19:53:50.31 ID:iO/FtIfbo
金剛「……あれ?」
加賀「──とでも言うと思いましたか?」スッ
『ドッキリ大成功!!』
金剛「……What?」
提督「いやぁすまんかったな、金剛」ポン
金剛「なっ!? 提督!?」
提督「今までのは全部ドッキリだよ」
比叡「ひえー……倒れてるだけと言うのもなかなか疲れます」ウーン
霧島「腰が……」イタタ
金剛「みんな……」
98: 2015/09/30(水) 19:54:37.70 ID:iO/FtIfbo
榛名「お姉様……すいませんでした。ドッキリとはいえ、騙す様な真似をしてしまって」ペコリ
金剛「は、はは……」ペタン
金剛「なかなかキツいジョークネ」ハハハ
提督「悪かったよ。お詫びといっちゃ何だが、今日の夕食は全部俺持ちだ。気にせず食べてくれ」
加賀「まあしかし、榛名の演技はなかなかの物でした。あれなら騙されても仕方ありませんね」
榛名「そ、そんな/// ありがとうございます」
比叡「今日は提督の奢りですか! 気合い! 入れて! 食べます!」
霧島「比叡お姉様? 食べ過ぎると太りますよ?」
99: 2015/09/30(水) 19:55:05.81 ID:iO/FtIfbo
比叡「大丈夫大丈夫! 後で運動すれば──」
金剛「……」ゴゴゴ
比叡「お、お姉様?」
金剛「やって落ち着いてきたネ。……まだ夕食までは時間がありマース」
提督「……と、言いますと?」
金剛「──全員そこに正座するネ! こんな事をもうしないように説教してやるデース!」
比叡「ひえー!」
──その後、夕食時間になるまで金剛の説教が続いたとか……。
加賀「──何で私まで……」
終わり
100: 2015/09/30(水) 19:59:40.86 ID:iO/FtIfbo
金剛さんは提督いなくなったら病みそうだな……と言うことで書いてみました
イメージと違ってたらすいません
今日はここまでです
比叡「──ていうか私達って必要でした?」
霧島「紅茶を飲んで倒れるだけの簡単なお仕事でしたね」
比叡「まあ夕食を奢って貰えるので良しとしよう」
キリシマ「現金な奴め」
霧島「!?」
イメージと違ってたらすいません
今日はここまでです
比叡「──ていうか私達って必要でした?」
霧島「紅茶を飲んで倒れるだけの簡単なお仕事でしたね」
比叡「まあ夕食を奢って貰えるので良しとしよう」
キリシマ「現金な奴め」
霧島「!?」
101: 2015/09/30(水) 21:10:29.38 ID:5yVxYUnpo
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