102: 2014/05/30(金) 23:15:20.05 ID:7uoiY5qD0
彼女の友人は、皆、行方を知らず、捜索をつづけるもついに発見できなかった。
私は突然消えた彼女の足跡をたどるため、彼女が以前よく使用していた実験室を捜索することにした。行方不明の直前、彼女はここにこもりがちであったからだ。
閑散とした実験室は、しかし、彼女が消えてから日が経っていないためか、きれいなままであった。
ふと、部屋の隅に投げ出された様にあったソレに目が留まる。これは、彼女が愛用していたボイスレコーダーであろう。
実験は好きだが、結果を記録するのに、いちいち文字に起こすのは面倒だと言っていたのを思い出す。もしかしたら、彼女が消えた理由がここにあるかもしれない。どうか…無事でいてくれ。
103: 2014/05/30(金) 23:17:37.17 ID:7uoiY5qD0
○月×日 天候は晴れ これから一言気になったことを呟くことにする。
提督から、本実験室の使用許可及び実験の許可をもらう。核実験、細菌兵器等、万が一の場合に取り返しがつかなくなるような危険な実験以外なら、自由にここを使用していいそうだ。
…実験艦の名前は、私が新型兵装の試運用をしたからつけられたのであって、私自身が何かを作ったわけじゃないんだけどな…むしろこういったことは明石のほうがあってると思う…
とはいえ、何かを作る、あるいは研究、実験するといったこと自体は嫌いではない。
実験内容自体はこちらに任されてはいるが、どうせなら軍に有益なことをしたほうがいいのは間違いないだろう。
私を信頼して実験室の使用許可をくれた提督の期待にも答えたい。さて、なにをしようか…
提督から、本実験室の使用許可及び実験の許可をもらう。核実験、細菌兵器等、万が一の場合に取り返しがつかなくなるような危険な実験以外なら、自由にここを使用していいそうだ。
…実験艦の名前は、私が新型兵装の試運用をしたからつけられたのであって、私自身が何かを作ったわけじゃないんだけどな…むしろこういったことは明石のほうがあってると思う…
とはいえ、何かを作る、あるいは研究、実験するといったこと自体は嫌いではない。
実験内容自体はこちらに任されてはいるが、どうせなら軍に有益なことをしたほうがいいのは間違いないだろう。
私を信頼して実験室の使用許可をくれた提督の期待にも答えたい。さて、なにをしようか…
104: 2014/05/30(金) 23:21:04.68 ID:7uoiY5qD0
○月△日 天候 晴れ 熱い 遠征帰還組が氏んでいる、あとでかき氷をあげよう
考えた結果、敵を知り自らを知れば百戦危うからずということで、深海棲艦について研究をすることにした。彼女たち……人じゃないのもいるけど…そもそも、形は女性だけど、私たちみたいに女性としての自覚があるのかしら……ん”んっ…とにかく、深海棲艦についてこちらが有している情報はあまりに少ない。
これは、軍事を行う上で致命的なことは明らかである。大本営も敵情報の解明を急務とし、これに努めてはいるものの、これといった成果を得られていないのが現状だ。
艦娘としての目線で見れば、もしかしたら何らかの発見があるかもしれない。
願わくば、私のこれからの研究が、この戦争の勝利への道の一つとならんことを。
…やだこれ、最後のまるでアニメみたいなセリフじゃない?自分で言うのもあれだけど恥ずかしいな、嫌いじゃないけど、むしろかっこいいというか、あれ!?これ、録音きってn
考えた結果、敵を知り自らを知れば百戦危うからずということで、深海棲艦について研究をすることにした。彼女たち……人じゃないのもいるけど…そもそも、形は女性だけど、私たちみたいに女性としての自覚があるのかしら……ん”んっ…とにかく、深海棲艦についてこちらが有している情報はあまりに少ない。
これは、軍事を行う上で致命的なことは明らかである。大本営も敵情報の解明を急務とし、これに努めてはいるものの、これといった成果を得られていないのが現状だ。
艦娘としての目線で見れば、もしかしたら何らかの発見があるかもしれない。
願わくば、私のこれからの研究が、この戦争の勝利への道の一つとならんことを。
…やだこれ、最後のまるでアニメみたいなセリフじゃない?自分で言うのもあれだけど恥ずかしいな、嫌いじゃないけど、むしろかっこいいというか、あれ!?これ、録音きってn
105: 2014/05/30(金) 23:25:16.26 ID:7uoiY5qD0
☆月□日 天候 小雨 強風 幸先がいいわ、素晴らしい成果ね
単騎での哨戒任務中、幸運なことに、軽巡ホ級一隻を発見、これを鹵獲することに成功。
これを秘密裏に実験室に運ぶ。
艦娘としての実力が上がっている証拠ね。もうすぐケッ…いや、気が早いか…あの鈍感め。
本来であれば提督に報告すべきだろうが、 報告のためかえって実験内容を狭められては本末転倒である。無用な心配をかけさせたくもない。敵情報がわかれば、皆助かる、これくらいのわがままは許されるだろう。多分…きっと…
幸いホ級は言葉を発せず、かつこの実験場には普段人は来ない…当該実験対象を厳重に管理すれば問題ない。ただ、万が一に備えて、人目のつかない奥の個室を使用したほうが賢明だろうけど…
単騎での哨戒任務中、幸運なことに、軽巡ホ級一隻を発見、これを鹵獲することに成功。
これを秘密裏に実験室に運ぶ。
艦娘としての実力が上がっている証拠ね。もうすぐケッ…いや、気が早いか…あの鈍感め。
本来であれば提督に報告すべきだろうが、 報告のためかえって実験内容を狭められては本末転倒である。無用な心配をかけさせたくもない。敵情報がわかれば、皆助かる、これくらいのわがままは許されるだろう。多分…きっと…
幸いホ級は言葉を発せず、かつこの実験場には普段人は来ない…当該実験対象を厳重に管理すれば問題ない。ただ、万が一に備えて、人目のつかない奥の個室を使用したほうが賢明だろうけど…
106: 2014/05/30(金) 23:27:01.97 ID:7uoiY5qD0
☆月☆日 天候 曇り 特にこれと言って思うことなし 対話実験①
実験対象に対し筆談での会話を試みるも、言語が違うのか、そもそも意思がないのか、これをなすことはできなかった。ただ、実験対象を見ていると、何か、心がざわついた。不快でイライラして、言いようもない衝動に駆られる…キモチワルイ…
精神衛生上、これ以上の接触は危険と判断。本日の実験を終了する。
実験対象に対し筆談での会話を試みるも、言語が違うのか、そもそも意思がないのか、これをなすことはできなかった。ただ、実験対象を見ていると、何か、心がざわついた。不快でイライラして、言いようもない衝動に駆られる…キモチワルイ…
精神衛生上、これ以上の接触は危険と判断。本日の実験を終了する。
107: 2014/05/30(金) 23:30:33.17 ID:7uoiY5qD0
×月○日 天候 晴れ 皆に顔色が悪いと言われた、そうかなあ? 構造把握①
あれから、あらゆる形での意思疎通を試みるもすべて失敗。ホント、イライラする。これがはやりのコミュ障ってやつかしら…違うか。
対話をあきらめ、敵艦の構造把握を開始する。
砲塔部分であるが、これは我々が使用する兵装と酷似。何らかの形で流用は可能と思われる。
もっとも、我々の物と違い、本体らしき女体部分との分離は不可能なため、少なくとも当該実験対象及び同種の軽巡については、兵装の流用は不可能だろう。他の等級のものならあるいは…?
そういえば、鹵獲以降、飲食等を行っていないにも関わらず、対象が衰弱する様子がない。
かえって謎が深まってしまったわ…
あれから、あらゆる形での意思疎通を試みるもすべて失敗。ホント、イライラする。これがはやりのコミュ障ってやつかしら…違うか。
対話をあきらめ、敵艦の構造把握を開始する。
砲塔部分であるが、これは我々が使用する兵装と酷似。何らかの形で流用は可能と思われる。
もっとも、我々の物と違い、本体らしき女体部分との分離は不可能なため、少なくとも当該実験対象及び同種の軽巡については、兵装の流用は不可能だろう。他の等級のものならあるいは…?
そういえば、鹵獲以降、飲食等を行っていないにも関わらず、対象が衰弱する様子がない。
かえって謎が深まってしまったわ…
108: 2014/05/30(金) 23:35:30.12 ID:7uoiY5qD0
×月△日 天候は…わからない、晴れ…かな? 耳鳴りがする…どうやら不調みたいね…早く寝よう 構造把握②
本日は休暇申請が通ったため、有事以外では自由に実験を行うことが可能である。幸い何事もなかったため一日中実験を行った。もちろん、適時休憩を入れ、心身を万全にしたうえで。
とはいえ、実験を続けてから、なぜか食欲がわかないことが多い…ストレスが原因だろうか。
ただ、考えてみれば当たり前かもしれない、実験がうまくいかなくてイライラしてる上に、無許可でこんなことをしてるのだから、隠し事に耐えられなくなっているのかな。
早々に実験を終わらせる必要がある。
女体部分のヘルメットらしきものをはずそうとするも失敗。どうやら付着しているものらしく、取り外すことはできないようだ。
しかし、取り外そうとした際、何か頭に声のようなものが響く。対象はいわゆるテレパシーでも使えるのだろうか…もう一度対話実験を試みる価値があるかもしれない。
本日は休暇申請が通ったため、有事以外では自由に実験を行うことが可能である。幸い何事もなかったため一日中実験を行った。もちろん、適時休憩を入れ、心身を万全にしたうえで。
とはいえ、実験を続けてから、なぜか食欲がわかないことが多い…ストレスが原因だろうか。
ただ、考えてみれば当たり前かもしれない、実験がうまくいかなくてイライラしてる上に、無許可でこんなことをしてるのだから、隠し事に耐えられなくなっているのかな。
早々に実験を終わらせる必要がある。
女体部分のヘルメットらしきものをはずそうとするも失敗。どうやら付着しているものらしく、取り外すことはできないようだ。
しかし、取り外そうとした際、何か頭に声のようなものが響く。対象はいわゆるテレパシーでも使えるのだろうか…もう一度対話実験を試みる価値があるかもしれない。
109: 2014/05/30(金) 23:40:12.95 ID:7uoiY5qD0
×月☆日 天候 台風 提督から嬉しい知らせを受けた…ああ、本当に幸せ!えへへっ、実験がんばらなくちゃ!
先日のテレパシーのようなものの正体を解明するため、あえて、長時間の接触を試みる。
実験に危険はつきものだ、虎穴に入らずんば虎子を得ずという言葉もある、致し方ないことだろう。
ちょっと怖いけど…
念のために、ビデオカメラでの撮影をしておこう。
先日のテレパシーのようなものの正体を解明するため、あえて、長時間の接触を試みる。
実験に危険はつきものだ、虎穴に入らずんば虎子を得ずという言葉もある、致し方ないことだろう。
ちょっと怖いけど…
念のために、ビデオカメラでの撮影をしておこう。
110: 2014/05/30(金) 23:45:58.07 ID:7uoiY5qD0
ボイスレコーダーを聞き終わる。彼女がそんな実験を行っていたなんて、十分危険じゃないか…なぜ報告してくれなかったのか…実験内容が内容なだけに、行方不明になったことも合わさってこの先を知るのが恐ろしい、嫌な予感しかしない。正直怖い、怖いが…ビデオカメラ…か、そこにはなにがあるのか、提督として彼女の■として知らねばなるまい。
奥の個室に、脚立付ビデオカメラ倒れていた。実験を撮影したのはおそらくこれだろう……躊躇していても仕方ない。
…なんだ、これは…彼女が突然頭を抱えて苦しみだしたかと思えば、ホ級の頚部らしきところを締めあげて、これは、頃してるのか?沈めるではなく、自らの手で?こんな、直接?ありえない、彼女は、聡明な人物だったはずだ。何を言われた?なぜこう拒絶する?狼狽する?
まるでホ級が笑っているように見えるのは…なぜだ?活動を停止したホ級がまるで泡のように消えていく、彼女が叫ぶ。こんな精神状態でいったい彼女はどこに行った…なぜ私の名前を…と、ともかく一刻も早くかの
奥の個室に、脚立付ビデオカメラ倒れていた。実験を撮影したのはおそらくこれだろう……躊躇していても仕方ない。
…なんだ、これは…彼女が突然頭を抱えて苦しみだしたかと思えば、ホ級の頚部らしきところを締めあげて、これは、頃してるのか?沈めるではなく、自らの手で?こんな、直接?ありえない、彼女は、聡明な人物だったはずだ。何を言われた?なぜこう拒絶する?狼狽する?
まるでホ級が笑っているように見えるのは…なぜだ?活動を停止したホ級がまるで泡のように消えていく、彼女が叫ぶ。こんな精神状態でいったい彼女はどこに行った…なぜ私の名前を…と、ともかく一刻も早くかの
111: 2014/05/30(金) 23:53:56.87 ID:7uoiY5qD0
<大本営の公表記録>
行方不明となった艦娘の捜索が開始されてから、四日後のこと、当該鎮守府の提督もまた、行方不明となる。
後日、同鎮守府近海浅瀬付近を捜索中、提督を遺体で発見。
遺体のすぐそばに敵深海棲艦である軽巡へ級を発見するも、すでに活動は停止していた。
付近に行方不明となった艦娘の衣服の一部が漂っていたことから、おそらく、提督は同へ級により殺害。艦娘は提督を助けようとするも相打ちとなる形で大破轟沈したものと推測される。
提督の遺体回収をもって、同人らの捜索を終了。
近日、新しい提督が赴任される予定である。
行方不明となった艦娘の捜索が開始されてから、四日後のこと、当該鎮守府の提督もまた、行方不明となる。
後日、同鎮守府近海浅瀬付近を捜索中、提督を遺体で発見。
遺体のすぐそばに敵深海棲艦である軽巡へ級を発見するも、すでに活動は停止していた。
付近に行方不明となった艦娘の衣服の一部が漂っていたことから、おそらく、提督は同へ級により殺害。艦娘は提督を助けようとするも相打ちとなる形で大破轟沈したものと推測される。
提督の遺体回収をもって、同人らの捜索を終了。
近日、新しい提督が赴任される予定である。
112: 2014/05/30(金) 23:56:42.69 ID:7uoiY5qD0
<第一発見者の供述(極秘資料につき、複写、持ち出し厳禁)>
※当該調書として不適切な部分、及び客観的事実に基づかない推論は修正を加えている。
…〇○鎮守府所属、大和型戦艦一番艦、大和です。…はい、私が一番に提督を発見しました。
その時の状況は…はじめはただ敵艦が見えたというだけだったので、警戒しながら近づいただけだったのですが、こちらが近づいても何の動きもなく、しかもうつ伏せ…と言っていいのでしょうか?とにかく下にある何かを抱きしめるような形で横になっていたので、ますます不審に思い、そのまま近づき、へ級に手を触れ、動かしたのです。
…はい、その何かが、まさか…提督だったなんて、なんで…こんなことに…あ、はい、へ級の状態ですか?頭に射創がある以外は、これといった外傷は何も。
おそらく至近距離からの砲撃、それもゼロ距離からのものだと思います、やけどもありましたし。
はい…そうです、なぜか左腕は提督の体を抱くように、人質…ですか?どうなんでしょうね、可能性は、ないとは、いえないですけど。
それよりも、あのような形で敵艦が残っていること自体驚きです。普通沈んでゆくのに…なぜなんでしょう?
提督にも左胸に射創がある以外には、目立った外傷はありませんでした。衣服も乱れてないので、
不意打ちなのか…でもそれにしたってあんな場所に提督がいるはずないんです。連れてこられたとしか…でも、気絶させられたというなら何かしら痕跡があってもおかしくありません。
…ホントに、争った形跡がないんです…まるで、まるで■■■■■■■■■■■■■■■。
■■の衣服だって、まったく傷ついてないんです、こんなのおかしいですよ。提督を見つけたのが彼女だったら、だって彼女は提督を■■■■■ですよ。真っ先に戦うか、応援を呼ぶはずなんです。そのどちらもないなんて…。
それに、それにあのへ級は左■■■指■■■めていたんです!!
これは、これは私の推測にすぎないのですが、もしかしたら、あのへ級は■■■■■■■■■■■■■■■■■■(以下、根拠のない推論のため記載の必要なしと判断)
※当該調書として不適切な部分、及び客観的事実に基づかない推論は修正を加えている。
…〇○鎮守府所属、大和型戦艦一番艦、大和です。…はい、私が一番に提督を発見しました。
その時の状況は…はじめはただ敵艦が見えたというだけだったので、警戒しながら近づいただけだったのですが、こちらが近づいても何の動きもなく、しかもうつ伏せ…と言っていいのでしょうか?とにかく下にある何かを抱きしめるような形で横になっていたので、ますます不審に思い、そのまま近づき、へ級に手を触れ、動かしたのです。
…はい、その何かが、まさか…提督だったなんて、なんで…こんなことに…あ、はい、へ級の状態ですか?頭に射創がある以外は、これといった外傷は何も。
おそらく至近距離からの砲撃、それもゼロ距離からのものだと思います、やけどもありましたし。
はい…そうです、なぜか左腕は提督の体を抱くように、人質…ですか?どうなんでしょうね、可能性は、ないとは、いえないですけど。
それよりも、あのような形で敵艦が残っていること自体驚きです。普通沈んでゆくのに…なぜなんでしょう?
提督にも左胸に射創がある以外には、目立った外傷はありませんでした。衣服も乱れてないので、
不意打ちなのか…でもそれにしたってあんな場所に提督がいるはずないんです。連れてこられたとしか…でも、気絶させられたというなら何かしら痕跡があってもおかしくありません。
…ホントに、争った形跡がないんです…まるで、まるで■■■■■■■■■■■■■■■。
■■の衣服だって、まったく傷ついてないんです、こんなのおかしいですよ。提督を見つけたのが彼女だったら、だって彼女は提督を■■■■■ですよ。真っ先に戦うか、応援を呼ぶはずなんです。そのどちらもないなんて…。
それに、それにあのへ級は左■■■指■■■めていたんです!!
これは、これは私の推測にすぎないのですが、もしかしたら、あのへ級は■■■■■■■■■■■■■■■■■■(以下、根拠のない推論のため記載の必要なしと判断)
113: 2014/05/30(金) 23:59:34.79 ID:7uoiY5qD0
<検証物リスト(※これに上がっているものは押収済のものである)>
■■の実験メモ
○○鎮守府前提督の手記
任務成果報告書
ボイスレコーダー
■■の私物数点
ビデオカメラ
以上
114: 2014/05/31(土) 00:01:42.98 ID:FFTqP9I00
『これでいい、かな?よし、実験を開始します。…軽巡ホ級、先日、貴女の構造を把握するときに何か頭に声のようなものが響いたのだけど、これは、あなたのものでいいの?もしそうなら返事をして?…えっ…あ、すごい…この前よりはっきりと…よし、これならいけるわ!それでは質問に…
…え……なに、言ってるの?……おな…じ?…え……なに……それ…嘘、そんな事…………だって、それじゃあ私たちのしてきたことって…違う、違、う違う…!
…違う!嘘言わなイで!同じなワけないじゃない!!ハん分?!違う!!あなたは深カい棲艦で、私は、私は、うるさい!黙レ!違うって言ってるでしょ!五月蠅いうルさいうるさイうるさい、やめろ!やめないト、こロ…えっ?今、私…、違う、お願い違うの、違うってば!いやッ違うのダまって、黙れやめろ痛イ痛い痛ッ……ウルサイ!ヤメロッテイッテルデショ!お前たチと一緒にするな!わたしは、わたしはあああああああああああ、…kぇろ消えろ消えロ消えろキえロ消えろ消えろ!苦しみながら[ピーーー]っ!!!!!!しねっ、[ピーーー]ええええええええええええええエえええエ!!!
…え……なに、言ってるの?……おな…じ?…え……なに……それ…嘘、そんな事…………だって、それじゃあ私たちのしてきたことって…違う、違、う違う…!
…違う!嘘言わなイで!同じなワけないじゃない!!ハん分?!違う!!あなたは深カい棲艦で、私は、私は、うるさい!黙レ!違うって言ってるでしょ!五月蠅いうルさいうるさイうるさい、やめろ!やめないト、こロ…えっ?今、私…、違う、お願い違うの、違うってば!いやッ違うのダまって、黙れやめろ痛イ痛い痛ッ……ウルサイ!ヤメロッテイッテルデショ!お前たチと一緒にするな!わたしは、わたしはあああああああああああ、…kぇろ消えろ消えロ消えろキえロ消えろ消えろ!苦しみながら[ピーーー]っ!!!!!!しねっ、[ピーーー]ええええええええええええええエえええエ!!!
115: 2014/05/31(土) 00:02:26.39 ID:FFTqP9I00
……………あ、ああ、ぅ…え?…!!違うの、こんな、こんなハずじゃ、許して、お願い助けて皆、あっっ、提督、違うの!同じじゃないの、信じてよ!なんで、どうして?!助けて!このままじゃ…いやっそれだけは嫌、そんな、いやアああああああああああアああああああアああああああああアああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああァあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああアアアあァ!!』
127: 2014/05/31(土) 10:08:24.10 ID:FFTqP9I00
【目には目を、歯には歯を】
<食堂>
(普段朝飯はごはん派だけど、たまにはパンもいいもんだな…)
(で…さっきからアイツはいったい何なんだ?)チラッ
「!!!!!」
「…なあ、さっきからこの深雪さまのことを見てたよな?なんだ?なんか用か?」
「あ、べべべべべ別になっなななんでもないのでひゅ!、!!!!!」
「…ぅう~舌が…、!…あ、あの、失礼するのです!!」
(なんだアイツ…?)
<廊下>
「!!!!!」
「…」スィー
「…」ふぅ
(…廊下ですれ違うだけなのに、あそこまで大げさに避けるか?ふつう?)
<遠征帰還中>
(今日の遠征も無事終了、全員欠けることなく帰還、戦果は上々ってな)
(ま、この深雪さまがいれば当たり前だけどな!…で、だ…)
「おい電ぁ!お前なんでそんな後ろに居んだよぉお!」
<電は後方警戒してるだけなのでぇ、気にしないでほしいのですぅぅ!!
(…いや、もう鎮守府が目の前だってのに、こんな近海に出る深海棲艦いるかよ…)
<深雪さまの私室>
(電の不審な行動、あの慌てっぷり、見たところこの深雪さまにしかしてない…)
(…思い当たる節がないわけじゃないけど、まあ、こっちもちょっとは気にしてた時期あったし…)
(でも、あんだけ露骨に避けられるとな…さすがに傷つくぜ…)
(あああああああああ、イライラする!……ん?そういえば遠征組は明日一日暇だよな?)
(……よしっ!)
128: 2014/05/31(土) 10:16:44.46 ID:FFTqP9I00
<!すでのな室私の電>
「おーい、電?いるかー?入っていいかー?」
「み、深雪ですか?!……ん”んっ……コノヘヤニハ イマダレモイナイノデスゥ…」
「…居んじゃねーか、ってか深雪って言ってたし…入るぞー「あ、待って…」」
「…よ、おはよ、電」
「お、おはようございます…なのです…」
(…目も合わせてくれねえのか…)
「そ、それで、こんな朝から電の部屋に何の用事なのです?」
「…まあちょっとな、「昔」の話、しに来たんだ。」
「!!!!!!!!…あ、とりあえず…座る、のです…」
「…まあ、簡潔に言わせてもらうとだな……気にすんなってことだよ」
「えっ?」
「だから、気にすんなっての!あの演習中の事故のこと、こっちはもう気にしてねぇんだよ!」
「で、でも、だって…」
「でももだってもねぇ!沈められた側が気にすんなって言ってんだ!」
「あれは、あの時お前に乗ってた船員のミスだ!電のじゃない!」
「…むしろ、昔のこと気にしすぎて露骨に避けられてる今のほうが傷つくっての…」
「深雪………、それでも…電は…」
「あああああああ、もう!うじうじした奴だな!…なら電、目、つぶれ、顔動かすなよ?」
(えっ…えっ?電は何をされちゃうのです!?)ギュッ
「……いたっっ!!」
「…ぅう~、深雪、いったいなにを…でこピン?」
「…これで、おあいこ。電はこの深雪さまにぶつかったし、今、ぶつけ返した」
「どっちもどっち、痛み分け、な?」
「深雪っ………、うん!これでおあいこ、なのです!」
「うんうん、そうと決まったら、仲直りついでに、今日はどっか遊びに行こうぜ!この前いいとこ見つけたんだ!」
「はいっ、なのです!!」
138: 2014/05/31(土) 16:58:19.19 ID:FFTqP9I00
【想定外の事象を観測しました】
世の中の出来事はすべて原因があり、偶然など存在しない。
偶然は複数の不可視な必然がつみ重なってできるもので、本当の意味で「偶々」起こることなんて何一つないのだ。
私に与えられた役割は「実験と検証」、すなわち不可視の必然を可視化し、傾向を把握し、必要に応じ対策を立てる。こうして収集したデータは、のちの世の礎となる、とても名誉なことだと思う。
…ここに、ある事象について、私が趣味の範囲で独自に収集し、検証したデータがある。
基本的に、人間というものは、有機無機問わず「美しいもの」に魅かれるが、それは異性との関係を築くうえでも同様の傾向がみられる、というものだ。
もちろん、個々人により「好み」といったものがあり、また、自己を取り巻く環境からの「打算」も入るので、異性関係を一律に把握することは困難だが、上記データはある程度は原則的なものとして受け入れていいだろう。
美男美女が嫌いな人間など、そうとうの天邪鬼か、嫉妬深い人間かのどちらかであくまで例外なのだ。
そう、だから、きっとこれはなにかの間違い。そう、ありえないことなの夕張!!
「提督、もうすぐ執務開始時刻になりますよ?まだ起きてらっしゃらないんですか?」
「…入りますよ?」
「…ふっ、ん~、ああ、よく寝た。…?夕張?起こしに来てくれたのか?おはよう」
寝ぐせのついたボサボサの髪、そり忘れた無精ひげ、よだれの跡がついた口回り、乱れきった寝間着、まだ半開きの眼
だ ら し な い 姿 !!
「あ、て、提督、お、おはようございます!!き、今日もいい天気ですね!!」
「見たところ…雨のようだが…」
「あ…」
もう、この胸の高鳴りはなに!!なんで顔がこんなにも暑いの!!まったく頭が働かないのはなぜ!!
こんなデータ知らないわ
誰か、教えてよ!!
142: 2014/05/31(土) 18:36:45.90 ID:FFTqP9I00
【代弁者3・一寸先は闇】
「今日のおやつは、コレなのね!」
「あ、ポテトチップス!久々でち!」
「エアコンも着くようになって、やっと快適な鎮守府生活なの」
「同感だよぉ」グデー
「毎日任務や演習に励んでいる分、たまにはこういう自堕落な生活も許されるのね」
「ゴーヤはずっとこんな生活でもいいかなぁ」
「まああこがれはするけど途中できっと飽きちゃうの」
「そうかなぁ?」
「…実際やってみたことないから何とも言えないの…そんな事よりゴーヤ!お皿の用意!」
「わかったでち!」
「それじゃ、さっそく開けるのね!」
「ふふっ、たのしみだなー」
「あ、あれ?開かないの…」
「交代する?」
「ううん、頑張ってみるのね」
「ファイトだよ、イク!」
「む、なかなか固いのねっ…くぅ…イク、行くのー!」
パァーーーーーン
「「あ…」」
「掃除するのね…」 「でち…」
151: 2014/06/01(日) 09:44:37.24 ID:I8mhZWPq0
なんで、こんなことなっちゃったのかしら
「クソが、いつもいつも俺を馬鹿にしやがって!!誰の指揮で出撃してると思ってんだ!!」
「いうなればぁ…てめえらを生かすも頃すも俺次第なんだよ!命令無視は軍規違反だからなぁ」
「だから!てめえは!オレに!生意気な口!たたいて!いい!身分なんかじゃ!!」
「ねえええんだよおおおおおおおおおおおおおお!!!」
さっきから、どれだけ殴られたの?どれだけ時間がたった?
拘束具以外何もないここじゃ、なにもわからない
「なにそれ!?意味わかんない!私たちは司令官の名誉のための道具なんか、あッッ!」
「うるせええええええええ!!兵器のッ分際でっ人間様にッさからうんじゃねええええええ!!」
流れの読めない海流により、あらぬ方向へ進む艦隊、使えない羅針盤
思うように進まない、指定海域の制圧
無駄に浪費されるだけの資材、今ではろくに修理することすらままならなくなった
上からは、成果をせかされ、私たちからは艦隊の指揮等に文句が上がる
きっと、疲れちゃったのね…
「…で、なに?!うまくいってないのは、あんたのつまらない戦略のせいじゃない!!」
「黙れって言ってんだよおおおおおおおおおお!!満潮おおおおおおお!!」
152: 2014/06/01(日) 09:46:58.06 ID:I8mhZWPq0
私が選ばれたのは、単純に私が生意気だから気に障り、小柄だから御しやすいと思われたから
私が殴られ続けるのは、司令官のうさばらしのため…あ、右目が見えなくなった…
殴られ続けたせいで、感覚がまひしたのか、もう痛みを感じない、ただ熱さが襲ってくるだけ
顔以外も、まんべんなく殴られ、蹴られ、傷ついている
四肢はすべて折れて、ろくに動かせない
こんな状態になっても、まだ喋れるだけの体力があるのは、流石艦娘ってところかしら
でも、もう限界…
司令官、私ね、口ではあんなこと言ってたけど、ほんとは司令官のこと嫌いじゃなかった
右も左もわからない状態で、それでも必氏に頑張ってる司令官のこと…私ね…
だから…
「……………ありがとう」
153: 2014/06/01(日) 09:50:41.86 ID:I8mhZWPq0
ああ、もう、何にも見えない、聞こえない
?
何だろう、冷たいのが?これ、なに?
ああ、かんがえるのもめんどうね、わたし、いまとってもねむいの、だから
……しれいかん、
おやすみなさい
166: 2014/06/01(日) 20:20:14.97 ID:I8mhZWPq0
【熱にうかされて】
「司令官さん、いらっしゃいますか?」
「電?どうした、そろそろタンカー護衛任務の開始時刻だが…」
「あの、龍田さんが、まだ来てないのです…」
「龍田が?珍しいな、まさか寝坊か…?それとも…」
「まあいい、いかなる理由があろうと、任務に支障をきたす行動は認められん」
「扶桑、すまないが、少し席を外す。」
「本日の執務自体は量が少ない分容易にこなせるが、何かあったら私を呼べ」
「電は持ち場に戻れ、神通を向かわせ、任務を継続する」
「わかったのです」
「はい、わかりました、提督。なるべくお早目にお戻りくださいね」
「龍田?龍田!…いないのか?なら…」
ガタン
(室内から物音?)
「入るぞ?」
「あ…提督…ハァ…おはよう、ございます…ふふ、こんな床に寝そべるような格好で、ごめんなさ~い…」
「龍田?!どうした!とりあえずベットに運ぶぞ?」
(なんだ、この熱?!とにかく安静に…)
167: 2014/06/01(日) 20:23:26.20 ID:I8mhZWPq0
「…それで、見たところ風邪のようだが…」
「ふふふ…体調管理もできないなんて、軍人失格ね~…」
「体調管理はもちろんだが、最近出撃、遠征と働かせすぎたか…すまないな…」
「あらあら~?提督が謝るなんて、珍しいこともありますね~」
「お前は私を何だと思っている…自分にも非があるんだ、謝罪くらいするさ」
「へぇ~、周りからは鬼提督何て言われてるけど、案外やさしい人なのかしら?」
「…言った奴は誰だ…後で説教だな…。しかし、今日はやけに饒舌だな、龍田?」
「…さて…こうして話してても体力が回復しないな。私はそろそろ執務室に戻る。後で……?…」
「…この手はなんだ…龍田?」
「………提督は、自分にも非があるから謝罪するって、言ってましたよね~」
「ああ…そうだな…」
「なら、一緒に、寝てもらえませんか?」
「…何を…言っている?」
「ほら~病気で体が弱ってるときって心細くなるじゃないですか~」
「だから、隣に誰かいてほしいな~って…」
「それは後で看病する者を送ると「それに…」」
「それに、天龍ちゃんを配属させるってお約束も、まだ達成されてないし…」
「…だから…っ…寂しいの……お願い…します…」
(…姉妹艦の居ない現状、他の者が来てもかえって孤独を感じて心細くなるだけ…か…)
「今回だけだぞ…」
「!…うふふふふ♪提督は、やっぱりやさしい人でしたね~」
168: 2014/06/01(日) 20:26:25.62 ID:I8mhZWPq0
「…それで、これはどういうことだ?龍田、説明しろ」
「仰向けになった提督に私がうつ伏せ寝そべってるわ~」
「体勢の説明ではなく、理由の説明をもとめたのだがな…」
「理由はさっき説明したじゃな~い」
「隣で見守るなり、手を握るなりの方法があったはずだが…?」
「それじゃあ一緒に寝るとは言わないわ~寝るならしっかり寝ないと…」
「ほらほら、私、寝たいんです。だから動かないで…あ、手はまわしてくださいね?」
「お前ッ…いい加減に…!」
「お説教なら後で聞くわ~、だから…だから…ね?」
「…はぁ…起きたとき、体調が万全ならそれでいい…わかった、もう寝ろ…」
「うふふふ、お布団が幸せ~♪おやすみなさい、提督」
「ああ、お休み」
169: 2014/06/01(日) 20:32:20.98 ID:I8mhZWPq0
「…それで、納得のいく説明をしていただけますでしょうか?提督?」
「執務をほおって、龍田さんと同衾とは…さぞかし、お楽しみでしたでしょうね?」
「…看病の一環だ…」
「そんな看病っ…だいたい、提督はなんだかんだ女性に甘すぎますっ…」
「それにもっと身近な存在にも目をですね…?」
(…扶桑の目に光がない…おとなしく聞いておこう…)
「起きたらすっかり直ったわ~何だか前よりも体調がいいし」キラキラ状態!
(でも、熱があったとはいえ、あんなこと頼むなんて…どうしちゃったのかしら?)
(おかげで、「元」通りってわけでもないみたい、戦闘以外に、こんな胸が高鳴ることがあったなんて…)
(うふふっ、今度は看病じゃなくても、一緒に寝てみたいな~♪)
(覚悟してくださいね、提督?)
177: 2014/06/02(月) 00:13:51.56 ID:hY13As0N0
【満月と麝香に誘われて】
(…はぁ、何だか寝れないわ…夜更かしはお肌の天敵なのに…)
(どうせなら、そこらへんの砂浜でも散歩してこようかしら…今日は満月、きっと外は綺麗でしょうし…)
(とは言ったものの、やっぱり潮風だけは好きになれないわ…髪の毛もいたんじゃうし…)
(それに香りも…あら?この微かな甘い香り…?もしかして近くに…)
(居た、やっぱり、この香りは…)
「こんなところで、奇遇ですね…司令官?」
「…?…如月か?よく、私が入江に居るとわかったな」
「司令官、たまに甘い香りをさせてるんですもの。つい追ってしまいます」
「…よく、見ているんだな、いやこの場合、嗅いでいる、か?」
「いやだぁ、司令官ったら、まるで如月を変Oみたいに」
「でも、司令官の香りならずっと嗅いでいたいわ、そう、ずーっと」
「馬鹿なことを、冗談を言うな…」
「ふふっ、冗談じゃないって言ったら?司令官?」
「……さあ、な」
「…あらぁ?いつもならもっと余裕をもって受け流すのに、なんだか変ですね」
「司令官も、この空気にあてられちゃったのかしら?」
「…」
「…ねぇ、司令官、もっと傍によってもいい?」
「…好きにしろ」
178: 2014/06/02(月) 00:14:29.94 ID:hY13As0N0
「綺麗ね…幻想的で、なんだか、変な気分になっちゃう…」
「…ねぇ、司令官?司令官は、如月のこと、もしかしたらはしたない女と思っているかもしれないけど…」
「こんな態度とるのは、司令官に対してだけよ?」
「この髪も、肌も、如月の全てが、司令官のもの…」
「すべては、如月を司令官のおそばに置いてもらうため…」
「だから………きゃっ?!」
「司令…官…?」
「お前は、本当に、せっかくここまで我慢してきたというのに…」
「えっ?」
「今日ここに来たのだって、如月、お前との今後について考えるためだった…だったが…」
「もういい、限界だ…」
「…司令官…もう、司令官も好きなんだから…嬉しい…」
「あはっ♪如月のこの輝く肌、もっと近くで見て…」
「如月の全てを貴方のものにして…」
「司令官………あっ…」
(ああ…司令官…ずっと、ずっと夢だった…)
(こうして、貴方と、海を…)
183: 2014/06/02(月) 11:39:17.66 ID:hY13As0N0
【ああ、扶桑姉さま!何もそんなところで張り合わなくてもいいじゃないですか!姉さまが傷つくだけです…止めてください!ああ、でもこんな姉さまも珍しくて、かわいらしくて、これはこれでいいかも……何考えてるの山城、どんな姉さまも素敵に決まってるじゃない!私は姉さまの全てを愛しているの!だからこんな扶桑姉さまも大好き!愛おしいわ!ああ、扶桑姉さま、山城はどこまでも姉さまについてい来ます、たとえそれが灼熱の地獄でも、姉さまさえいれば何も怖くないの!ああ、姉さま姉さま姉さま姉さま姉さま姉さま(ry】
「…扶桑姉さま?…その…この暑い中、なぜそのような格好を…?」
扶桑
E ダウンジャケット(白)
E ロングスカート(赤)
E マフラー(赤)
E 黒タイツ
「それは、あの子たちがこんな暑い中でも黒い下着を来て、颯爽と任務をこなしているからよ…」
「ねえ、山城…私、伊勢、日向には、負けたくないの……!」
「ご主人様?いったい何を作ってらっしゃるんですか?」
「熱中症の予防と応急処置についてちょっと…な」
185: 2014/06/02(月) 17:54:41.25 ID:hY13As0N0
【縁とは異なもの、味なもの】
「…しかし、縁とは不思議なものだな…」
「どうしたんですか提督?いきなりそんなこと言い出して、老人くさいですよ?」
「なかなか辛辣な言葉だ…」
「だが、そう思いたくもなるさ、何せ、出会ったばかりの大井は、それはひどかった」
「仕方ないかもしれないが、中小破すれば原因が何であれ、私の作戦や指揮に苦情が上がり…」
「ほんの少しのスキンシップで撃ち込まれそうになったからな…」
「そう考えると、こうして一緒に居ることが不思議に思えたのさ」
「て、提督?!もう!あの時のことは忘れてください!」
「あの時は、秘書艦としてあまり提督のことを知らなくって、だから…その…」
「別に責めてるわけじゃない、はじめは皆そんなもの…いや…例外はいたが…」
「まあ…だからこそ、不思議だなと思ったんだよ」
「まさか、大井とはな……いや、別に後悔とかそういう意味では無くてだな…」
「ふふっ、大丈夫です。昔ならいざ知らず、今の私なら、ちゃんとわかってますよ、提督」
「…ただ、本当に私でよろしかったのですか…もっと別の、提督に相応しい…」
「私は大井がよかった、大井が欲しかったんだ、別の選択肢などないさ」
「むしろ、お前のほうこそ、後悔してないか?」
「いいえ…ちっとも」
「あ、まあ、北上さんのことも、気にはなりましたけど…ちゃんと祝福してくれましたし、それに…」
『私を気にして提督の申し出を断るなら、いくら大井っちといえど怒るからね!!』
「なんて、逆に背中を押されちゃいました」
186: 2014/06/02(月) 17:58:48.01 ID:hY13As0N0
「そうか、アイツらしいな…あとで北上にはなにか買ってやるか」
「はい、そうしてあげてください、ただ…」
「ただ?」
「その…他の子ばかり目が向いて、私を裏切るようなことがあれば、海に沈めちゃうんですからね…」
「それは怖いな。大井の魚雷発射技術は鎮守府でも一、二を争う」
「…では、海に沈められないために、スキンシップを多めに図るとしようか…」
「え?…んっ?!…んっ……はぁ……もう、執務時間中ですよ?」
「嫌いか?」
「そういう聞き方は…ずるいです…嫌って言えないじゃないですか…」
「でも、だめです。仕事はきっちり終わらせないと、他の子に迷惑がかかります」
「流石だな、秘書艦の鑑だ。わたしはしっかり者の秘書艦を持てて嬉しいよ」
「もう!本来ならしっかりするのは提督のほうなんですからね!まったく…」
「…それに、そういうことは、その…夜に…お願いします…」
「夜なら…いくらでも、いいですから…ね?」
190: 2014/06/02(月) 19:08:34.40 ID:hY13As0N0
【何事もほどほどに】
<マルロクマルマル>
「しれいかーん!!」
「その声は、長良か?こんな朝早くにどうした?」
「へへっ、司令官こそどうしたの?長良はね、朝のトレーニングをしてるんだ!」
「殊勝なことだ、いい心がけだぞ。私は、ただの散歩だが…」
「そうだ!ねえ司令官!もしよかったら一緒にトレーニングしない?きっと気持ちいいよ!」
「そうだな…自ら戦場に赴くことはないとはいえ、私も軍人…体を鍛えて損はない」
「何より、健全な精神は健康な肉体に宿るというもの、いいだろう、それで、何をする?」
「やった!じゃあまずは長良の好きな走り込みだね、まずはかるーく10キロかな?」
「…まて、10キロはまだいい、まだ現実的な距離だ。「まずは」とはなんだ?」
「え?体を温めてからが本番だよー、そのあとは、えっと、今日は特に出撃命令もなかったから…」
「でも、朝ご飯はしっかり食べたいし…うん、2時間いっぱい走れるよ!」
「いや、せめて具体的な数字を…」
「ほらほら司令官!時間がもったいないよ!長良と一緒に、トレーニングだ!!」
「いや、長良、まて!お前は確かに何もないが、私には執務が、手を引っ張るな!話を…」
191: 2014/06/02(月) 19:11:44.26 ID:hY13As0N0
<マルハチサンマル>
「…で、提督がボロボロになったと…」
「う~、ごめんねぇ鬼怒ぅ~つい楽しくなっちゃって…」
「まあ、汗かくことの楽しさや訓練の大切さは鬼怒もよーく、わかるんだけどさ…」
「やっぱり、いきなり長良姉のペースに合わせるのはきついと思うんだよね…」
「ぅう~、反省します…」
「…そう、長良を、責めてやるな…鬼怒。私の、鍛え方が、…甘かった…」
「いや、流石に2時間ぶっ通しで走り続けるのはないでしょ、しかも長良姉のペースで」
「でも、一応ついてこれてるのはさすがというか、パナイね、提督」
「仕方ない…姉の責任は妹である鬼怒がとります…秘書艦だしね」
「提督はとりあえず午前一杯は体を休めてよ、ね」
「…すまない…」
「あ、鬼怒!手伝うよ!」
「まあ、それは嬉しいんだけどさ…」
「とりあえず、長良姉はシャワー浴びて着替えてきなさいっ!!!!」
「は、はいっ!」
192: 2014/06/02(月) 19:15:11.62 ID:hY13As0N0
オチ?さあ、知らない子ですね
197: 2014/06/02(月) 22:02:53.80 ID:hY13As0N0
【麝香と朝日で目が覚めて】
※>>177の続き
(あ、眩しっ…あれ…ここは、私の…部屋…?)
(…え、嘘!?…私、夜に…そんな…あれは、夢…?)
(…せっかく、せっかく、夢が叶ったと思ったのに…!)
(ほんとにただの夢だったなんて…そんなのって……)
(全部…全部夢なんて…痛っ…?)
(…下腹部が…痛い…それに、この服についた残り香…司令官の…麝香と汗の匂い…)
(私の大好きな、あの人の匂い…)
(これは、信じていいの?私は、司令官と……確かめなきゃ…)
(執務室…かしら…)
※>>177の続き
(あ、眩しっ…あれ…ここは、私の…部屋…?)
(…え、嘘!?…私、夜に…そんな…あれは、夢…?)
(…せっかく、せっかく、夢が叶ったと思ったのに…!)
(ほんとにただの夢だったなんて…そんなのって……)
(全部…全部夢なんて…痛っ…?)
(…下腹部が…痛い…それに、この服についた残り香…司令官の…麝香と汗の匂い…)
(私の大好きな、あの人の匂い…)
(これは、信じていいの?私は、司令官と……確かめなきゃ…)
(執務室…かしら…)
198: 2014/06/02(月) 22:03:46.89 ID:hY13As0N0
「司令官?いるかしら?」
「………如月か。執務開始時刻まで、まだ随分とあるが?」
「…司令官こそ、とっても早いじゃない?どうしてこんな早くに?」
「まるで、まるで眠れないからここに来た、みたい、ね」
「…そうかも知れないな」
「ねえ、司令官?…一つ質問があるの…」
「司令官と過ごした夜のこと、あれは「如月」」
「…あの夜のことは、忘れろ…」
「!!!それじゃ、夢じゃ、ないのよね?私は、如月は、司令官に抱かれて…」
「 司令官のあの言葉も、あの口づけも、思いが通じ合ったあの夜の事…全部ほんとのことで…」
「……」
「ねえ、司令官、なのに、なのに、忘れろって、どういうこと?…そんな…なんで、どうして?…っ…」
「好きだって、愛してるって、言ってくれたじゃない!?あれは嘘だったの?」
「あれだけ激しく求めてくれたのに、初めて…だったのに…」
「どうして、司令官?」
「…答えてよっ!!」
199: 2014/06/02(月) 22:04:52.56 ID:hY13As0N0
「……どうして、何も言ってくれないの……?」
「…なら…どうして、私のこと抱いたの…?」
「抱けると思ったから?それとも…憐れみ?…」
「……中途半端に期待させないで…」
「嫌なら嫌って、愛してなんかないって、私のこと突きはなしてよ!!!!」
「司令官、ねえ…っ…司令官ってば…ぅ…っあ……」
「!!!!!!!!」
「如月っ!!待てっ!!」
(!…引き留めて、どうする気だ…また、傷つけるのか?)
(下手な情など抱くな、所詮、上官と部下。これでいい…)
(これで…)
203: 2014/06/02(月) 23:49:08.48 ID:hY13As0N0
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