608: 2014/06/22(日) 02:45:16.76 ID:fOyHGV+70
前回:提督「つれづれなるままに」【その6】
【仲良く喧嘩しな】
(あー、つっかれたあ。ったく、演習とはいえ、相手、ガチすぎんだろ…あんなん勝負にもなんねーよ)
(あたしがいくら強くったって、あれじゃあなぁ…)
(あれ?食堂、だれもいねえ………ラッキー、じゃあこっそりアイス食い放題じゃんか!へへっ…)
(たまには贅沢も良いよな、毎日こき使いやがって、クソがっ)
(んー、おいしーい。やっぱ間宮のアイスさいこーだな、思わずにやけちゃう…ったく摩耶様らしくも…な、い…)
「……?…どうした?食べないのか?」
「おい、いつから居たよ…」
「そうだな、お前がアイスの蓋を開けたあたりから、か?」
「そうか…で、何か見たか?」
「満面のだらしない笑みでアイスを頬張る摩耶なら、見ていないぞ?」
「…ぅ…っあ…」
「どうした?さっさと食わないと、アイスが溶ける」
「提督!お、おまっ、ふざけんなよ!居たなら言えよ!なんで一声かけねーんだ!」
「…?…あまりにも幸せそうだったからな、そっとしておこうと」
「あ、いや、ありがてえけど、そうじゃねーよ!」
「っていうか幸せそうって、さっき見てねえって言ってたじゃねえかふざけんな!」
「あれだけ事細かに情景を説明した者が何も見てないなどと、本気で信じて居たのか?」
「信じちゃねえけどさ!でも開始直後で矛盾した発言すんじゃねーよ、仮にも提督だろ?てめえの言葉に責任もてよ!」
「休憩時間は一切仕事のことを考えない主義でな、無責任だろうがなんだろうが自由に発言する」
「ああ、そーですか、公私の区別がしっかりできているお方で…」
「それよりも、摩耶?」
「……なんだよ?」
「いちごミルク味とは、意外と可愛らしい味を好むんだな?」
「えっ、や、こっれは…たまたま…」
「たまたま…?…たまたま冷凍庫の奥にあったたった一個しか残ってないものを取り出したのか?」
「そうか…それは本当に、素晴らしい偶然だな。本当に恐ろしいものだ」
「…な、何が言いたいんだよ!…っていうかなんでそんな細かく覚えてんだ…」
「……」
「…提督、まさか、提督も好きなのか…いちごミルク味」
609: 2014/06/22(日) 02:49:06.19 ID:fOyHGV+70
「…ぷっ、くく…あっはっはっは!いや、まさか、あの、提督が、いちご、いちごミルク、ひひひひ」
「あー、なんだよ、提督も案外お子様舌なんだな、まさか、いちご…っぷ…くくっ」
「摩耶…」
「な、なんだよ…おい、ちょっと怖ええぞ」
「お子様舌とお前は言うが…実際それを食べているのは、お前なんだがな、摩耶」
「だからなんだよ…たまたまだって言ってんだろ!」
「しかも、提督「も」…か、語るに落ちたな…」
「あ…」
「お子様好みのいちごミルク味のアイスを食べて、だらしない蕩け顏で幸せを感じる娘は、誰だったか…」
「おい!そんなひどい顔だったのかあたしは!おい!……おい!」
「…休憩が終わるな。私は高雄と愛宕と鳥海に伝えなければならないことができた、それでは、な」
「伝えなければならないってなんだよ!しかも「できた」って明らかあたしのことじゃねーか」
「なんのことだか、わからないな」
「おまっ、提督、ふざけんなよ!」
「何を言う…私はいつだって(摩耶をいじることに)真面目だぞ?」
「言わなくとも伝わって来んだよ提督!ああ、もう、うぜええええええええええええ!」
613: 2014/06/22(日) 10:21:27.12 ID:fOyHGV+70
【いたい】
私が選ばれたと理解した時、湧き上がる感情は喜びだった
普段、物事に対しあまり関心を抱かない私が、ここまではっきりと感じる思い…
感情表現に乏しい私が、思わず微笑んでしまう…この…
「私、これでも今、とっても幸せなのですけど…」
なんて、そんなの、嘘だ、「とっても」どころではなかった
本当は、今すぐにでも抱きつきたい
あなたに抱きしめてもらって、この喜びを噛み締めたい
ただ、恥ずかしかった…はしたない女と思われたくなかった
だから、これが、私の精一杯
……そんな、面白みに欠ける私だったから、だろうか…
あの人は、私を選んでくれたはずなのに…私以外の女と…
「加賀、今日は海軍学校の同期に急遽飲みに誘われてな…もしかしたら帰るのは朝になる」
「執務に影響は出さない。心配しないでくれ」
「…そう、ですか…お気をつけて、行ってらっしゃい…」
「なるべくお早めのお帰り、お待ちしています…」
…嘘つき……今日は、どっちと?如月、それとも、夕雲?
…私が現状で耐えられるのは、まだ、この指輪があるから…
あの二人は、一番じゃない、あの人が、あの人が本気で愛してくれるのは私だけ…
所詮あの二人遊びなんだと…惨めな女なんだと、そう、言い聞かせる…
この関係は、複数人と結べるはずなのに、私だけ…私だけが…あの人に…だから、だからこそ…
…たとえ仮初めの、ままごとのような絆でも、私にとってはそれが全て…
下手に言い争って壊したくない…
だから、もし、あの人が…私以外の女に、本気になったら…
きっと私はあの人の【 】を抱えて、海に、沈むのだ…
そうすればあの人は、ずっと、永遠に…
私が選ばれたと理解した時、湧き上がる感情は喜びだった
普段、物事に対しあまり関心を抱かない私が、ここまではっきりと感じる思い…
感情表現に乏しい私が、思わず微笑んでしまう…この…
「私、これでも今、とっても幸せなのですけど…」
なんて、そんなの、嘘だ、「とっても」どころではなかった
本当は、今すぐにでも抱きつきたい
あなたに抱きしめてもらって、この喜びを噛み締めたい
ただ、恥ずかしかった…はしたない女と思われたくなかった
だから、これが、私の精一杯
……そんな、面白みに欠ける私だったから、だろうか…
あの人は、私を選んでくれたはずなのに…私以外の女と…
「加賀、今日は海軍学校の同期に急遽飲みに誘われてな…もしかしたら帰るのは朝になる」
「執務に影響は出さない。心配しないでくれ」
「…そう、ですか…お気をつけて、行ってらっしゃい…」
「なるべくお早めのお帰り、お待ちしています…」
…嘘つき……今日は、どっちと?如月、それとも、夕雲?
…私が現状で耐えられるのは、まだ、この指輪があるから…
あの二人は、一番じゃない、あの人が、あの人が本気で愛してくれるのは私だけ…
所詮あの二人遊びなんだと…惨めな女なんだと、そう、言い聞かせる…
この関係は、複数人と結べるはずなのに、私だけ…私だけが…あの人に…だから、だからこそ…
…たとえ仮初めの、ままごとのような絆でも、私にとってはそれが全て…
下手に言い争って壊したくない…
だから、もし、あの人が…私以外の女に、本気になったら…
きっと私はあの人の【 】を抱えて、海に、沈むのだ…
そうすればあの人は、ずっと、永遠に…
614: 2014/06/22(日) 10:48:17.32 ID:fOyHGV+70
【いたい】
加賀さんが選ばれたと知った時、湧き上がる感情は悲しみだった
確かに彼女は正規空母で、純粋な戦力は、駆逐艦では到底敵わない
でも、だからこそ、ずっと隣で支えてきた
戦闘以外で、存在価値を見出して欲しかった…
いつでも、どんな時だって、あの人の隣で、ずっと…
それなのに、後から配属された、あの女が、全て持って行った…
温もりも…寵愛も…居場所も…
ただ、あの人の隣で、隣でずっと、一緒に海を見たいと…そんなささやかな望みすら、奪われた…
だから、せめて、これくらいは、イイでしょう?
これくらいは、許して?
「如月、もう…」
「ふぅーん、そんなこと言って、いいのかしらぁ。『あの事』教えちゃっても…」
「…それだけは、やめてくれ…」
「なら、どうすれば良いか、司令官なら、わかるでしょう?」
「……如月…」
「…司令官、お願い…如月を愛して…、嘘でも良いから、この時だけは…あなたで私を満たして…」
「如月は…っ…何番目でも、良いからぁ………あっ…」
現状で耐えられるのは、彼女が一番じゃないと知っているから
…だからと言って、如月が一番ではないことなんか、薄々わかっているのに…
でも、それでもいい、惨めで、情けなくて、卑怯な…もうなんでもいい…
ただ、ただ、如月は…
あの人のおそばにずっと【】だけ…
ただそれだけ、なの…
加賀さんが選ばれたと知った時、湧き上がる感情は悲しみだった
確かに彼女は正規空母で、純粋な戦力は、駆逐艦では到底敵わない
でも、だからこそ、ずっと隣で支えてきた
戦闘以外で、存在価値を見出して欲しかった…
いつでも、どんな時だって、あの人の隣で、ずっと…
それなのに、後から配属された、あの女が、全て持って行った…
温もりも…寵愛も…居場所も…
ただ、あの人の隣で、隣でずっと、一緒に海を見たいと…そんなささやかな望みすら、奪われた…
だから、せめて、これくらいは、イイでしょう?
これくらいは、許して?
「如月、もう…」
「ふぅーん、そんなこと言って、いいのかしらぁ。『あの事』教えちゃっても…」
「…それだけは、やめてくれ…」
「なら、どうすれば良いか、司令官なら、わかるでしょう?」
「……如月…」
「…司令官、お願い…如月を愛して…、嘘でも良いから、この時だけは…あなたで私を満たして…」
「如月は…っ…何番目でも、良いからぁ………あっ…」
現状で耐えられるのは、彼女が一番じゃないと知っているから
…だからと言って、如月が一番ではないことなんか、薄々わかっているのに…
でも、それでもいい、惨めで、情けなくて、卑怯な…もうなんでもいい…
ただ、ただ、如月は…
あの人のおそばにずっと【】だけ…
ただそれだけ、なの…
615: 2014/06/22(日) 11:34:10.66 ID:fOyHGV+70
【いたい】
加賀が選ばれたと知った時、湧き上がる感情は衝撃だった
よりによってなぜ?提督は、何を考えているの?
その内にあるのは、彼女への愛情?、後悔?…それとも、贖罪?
そんな歪な関係、すぐにでも無理が出るに決まってますわ
でも、だからこそ、漬け込む余地がある…
その綻びは、私が埋めるの…
如月は求めるだけ、加賀は何もしない…与えられるのは私だけ…
そう、私だけ…
私だけが…あの人に…
「夕雲…私は、間違っていたのか…やはり、私は…あの時に…」
「いいえ提督。あなたは何も間違ってない、これは仕方のないこと…」
「しかし!」
「嘆いても、何も変わりませんわ。なら、せめて、この関係が壊れぬようにするのが提督の役目」
「加賀は、知らない。如月は知って利用した、でも私は、知ってなお、支えてあげる…」
「…提督?提督…お辛いのなら、私に、存分に…」
「甘えてくれても、いいのですよ?」
「ふふふ……あっ…はぁ…提督は、スキンシップ…っ…大好きです、ね……んっ…」
私がこの立場に甘んじるのは、提督を真に支えているのは私だと言う自負があるから
加賀じゃない、ましてや、如月でもない…
あの人が真に必要としているのは私だけ…私だけが、あの人を癒せるの…
たとえ、精神安定剤代わりでも、なんでも良い
彼女たち以上のものがあれば…それだけで、私は…
たとえそこに愛情がなくとも…嘘でも…私は構わない
そのはずなのに…どうして…
どうして?あの人に抱かれるたびに、心が【】…
初めから、割り切ってた、はずなのに…
加賀が選ばれたと知った時、湧き上がる感情は衝撃だった
よりによってなぜ?提督は、何を考えているの?
その内にあるのは、彼女への愛情?、後悔?…それとも、贖罪?
そんな歪な関係、すぐにでも無理が出るに決まってますわ
でも、だからこそ、漬け込む余地がある…
その綻びは、私が埋めるの…
如月は求めるだけ、加賀は何もしない…与えられるのは私だけ…
そう、私だけ…
私だけが…あの人に…
「夕雲…私は、間違っていたのか…やはり、私は…あの時に…」
「いいえ提督。あなたは何も間違ってない、これは仕方のないこと…」
「しかし!」
「嘆いても、何も変わりませんわ。なら、せめて、この関係が壊れぬようにするのが提督の役目」
「加賀は、知らない。如月は知って利用した、でも私は、知ってなお、支えてあげる…」
「…提督?提督…お辛いのなら、私に、存分に…」
「甘えてくれても、いいのですよ?」
「ふふふ……あっ…はぁ…提督は、スキンシップ…っ…大好きです、ね……んっ…」
私がこの立場に甘んじるのは、提督を真に支えているのは私だと言う自負があるから
加賀じゃない、ましてや、如月でもない…
あの人が真に必要としているのは私だけ…私だけが、あの人を癒せるの…
たとえ、精神安定剤代わりでも、なんでも良い
彼女たち以上のものがあれば…それだけで、私は…
たとえそこに愛情がなくとも…嘘でも…私は構わない
そのはずなのに…どうして…
どうして?あの人に抱かれるたびに、心が【】…
初めから、割り切ってた、はずなのに…
617: 2014/06/22(日) 12:20:43.30 ID:fOyHGV+70
【いたい、いたい、いたい】
私が加賀を選んだのは、加賀が彼女に似ていたから…
姿は同じでも、全く違う。そんなことわかっている…
わかっていた、はずだったのに…
しかし、たとえ別人でも愛しているのだと、いけるのだと信じていた…
それがこの関係の始まり…
私が頃した彼女への…償い…
如月を抱いたのは、憐憫と感謝から…
彼女は、とても優しい、その優しさが、私の、彼女の首を、絞めているというのに…
…綻びに一番に気づいたのは如月だった
だが彼女は知ってなお、支えようとした
私を脅すことで、逃げ道を作った…彼女を、如月を抱くのは脅されたからだと…
如月、私はお前を愛することはできないけど…お前が望むなら…いくらでも…
お前の隣に【】
夕雲を抱くのは、後悔と甘えから…
彼女は、こんな私を許してくれるという…その言葉に、なんの意味もないというのに…
だが、偽りでも良い、この歪な関係に私は疲れた…
たとえ彼女が、その歪な関係の一部だとしても…もはや私には止められない…
彼女もまた割り切っていると、そう、言っていた、だが…
夕雲、お前は本当にそれでいいのか?
私はお前を抱くたびに、心が【】…
幸せでした…
私が加賀を選んだのは、加賀が彼女に似ていたから…
姿は同じでも、全く違う。そんなことわかっている…
わかっていた、はずだったのに…
しかし、たとえ別人でも愛しているのだと、いけるのだと信じていた…
それがこの関係の始まり…
私が頃した彼女への…償い…
如月を抱いたのは、憐憫と感謝から…
彼女は、とても優しい、その優しさが、私の、彼女の首を、絞めているというのに…
…綻びに一番に気づいたのは如月だった
だが彼女は知ってなお、支えようとした
私を脅すことで、逃げ道を作った…彼女を、如月を抱くのは脅されたからだと…
如月、私はお前を愛することはできないけど…お前が望むなら…いくらでも…
お前の隣に【】
夕雲を抱くのは、後悔と甘えから…
彼女は、こんな私を許してくれるという…その言葉に、なんの意味もないというのに…
だが、偽りでも良い、この歪な関係に私は疲れた…
たとえ彼女が、その歪な関係の一部だとしても…もはや私には止められない…
彼女もまた割り切っていると、そう、言っていた、だが…
夕雲、お前は本当にそれでいいのか?
私はお前を抱くたびに、心が【】…
幸せでした…
618: 2014/06/22(日) 12:24:06.42 ID:fOyHGV+70
今までずっと、幸せでした、でも…
ふと、床に落ちていた写真を見る…これは提督と、誰?
私…じゃない…
私だけど…違う…
そう、そう言うこと…だったんですね…
あの言葉も、温もりも、全てはこの彼女に向けた…
最後に見たのは…美しい海…、綺麗な青…この人の【】を胸に…私は…沈む
これで、いいの…
たとえ全て偽りだったとしても…
私は…
650: 2014/06/23(月) 00:12:57.31 ID:Hee/bqxy0
【ドライシェリーとポートワイン】
(本日の装備開発結果報告書は…)
「提督?もしかしてこれをお探し?」
「陸奥、すまない。しかし、よくわかったな?何も言ってないが?」
「提督といた時間は他の子に負けるかもだけど、その分濃厚な時間を過ごしたもの、ねえ?」
「…もうすぐ規定時間とはいえ、まだ、執務中だぞ」
「あら、あらあら?私何か変なこと言ったかしら?」
「陸奥…」
「ふふ、執務中はあくまで、あなたと私は、提督と艦娘、そう言う約束だものね」
「わかっているなら…んん!!」
「ちゅ…んぅ……くちゅ………はぁ…、でも、ちょうど規定時間ね。一応、執務は終了よ?」
「陸奥、お前!」
「そんなに怒らないで、ほんの数秒、フライングしただけじゃない」
「それとも、私の舌、気持ち良くなかった?」
「本当に、お前は…」
「…だって最近、提督、忙しくってあんまり私にかまってくれなかったじゃない…」
「忙しいのは、秘書艦であるお前も同じだろうが…それに執務はほぼ一緒に…」
「物理的な距離じゃないの…こういうのは、心の距離、なの。離れているとね…」
「…心が、乾くの……、だから……」
「ハァ…我儘もいい加減にしろ…」
「…っ…何、よ…別に、そこまで言わなくたってい、んっ!…ふっ…んん…」
「………心が乾いてるのは、何もお前だけじゃない…」
「………私がした時より、短い…、舌も入れてくれなかった…」
「ここは執務室だぞ…」
「…どうせ、誰も来ないわ…」
「そうか…」
「……フタフタマルマルに…私の部屋に来い……お前には、少々説教が必要だ」
「…あ……」
「返事は?」
「…はい、謹んで、罰をお受けします、提督」
651: 2014/06/23(月) 00:17:06.92 ID:Hee/bqxy0
「提督?陸奥、来ました」
「空いている、勝手に入って良い」
「…失礼します」
「…それで、私はどんな怖いことをされちゃうのかしら?」
「そうだな、口で言ってわからない奴には……身体で教え込ませるしかない、な」
「…だが、まずは、そうだな…意識を混濁させるために…酒でも飲んでもらおうか…」
「あらあら…ほんと、怖いお人…ふふっ…」
「…何が良い?と言っても、あまり種類はないが…」
「…そうね…私、シェリーが飲みたいわ…今日は、そう言う気分なの…」
「…背中に抱きつきながら喋るな…」
「ふふっ、提督、耳弱いもの、ね?でも、嫌いじゃないで、きゃっ!?」
「提…督…?」
「…お前がシェリーを飲みたいと言うなら、私はお前にポートワインを送ろう」
「人をソファーに押し倒して言う言葉じゃないわ…、ご丁寧に両手まで押さえつけて…」
「私、一体ナニされちゃうのかしら……、ねえ提督?ちなみにブルームーンは?」
「残念ながら品切れだ、陸奥。運が、悪かったな…」
「あっ…待って、そんな、がっつかない、んん!!……あっ……ふっ…ああっ……や……ん…」
「言ったはずだ、乾いてるのは、お前だけじゃないと…」
「私の乾きも、存分に、潤してもらおうか…」
「提督…火遊び、は…ダメって……ぁっ…お酒を、飲ませるんじゃ……んっ…」
「ああ、気にするな、どうせすぐ何もわからなくなる…」
「あっ…」
(そうね…シェリーも、ポートワインも、もういらないわ…)
(だって、私の乾きを癒せるのは、あなただけだから…)
(だから、お願い…もっと、もっと頂戴…)
(どんな美酒より甘美な…)
(あなたの…)
653: 2014/06/23(月) 02:10:36.19 ID:Hee/bqxy0
【緩やかなひと時を、あなたと】
「司令官、お疲れ様です。お茶でもいかがですか?そろそろ一旦、ご休憩をなされては?」
「そうだな、少し疲れた、お前の言う通り、休憩にしよう」
「そうだ白雪、先ほど、偶然間宮から茶菓子をもらった。一緒に食べないか?」
「そうなんですか?それでは、司令官のご好意に甘えるとします」
「これは、綺麗な煉切ですね。花の形がとっても…なんだか食べるのが勿体無いです」
「造形もだが、味も一級品だ。白雪も、きっと気に入る」
「司令官がそう言うのなら、きっと美味しいんでしょうね……いただきます」
「…ちょっと白餡の甘みが強いですが、お茶菓子ですし……うん、お茶と合わせて、ちょうど良いですね」
「………」
「え、あの、司令官?な、な、なん、ですかぁ…、その、じっと見られると…」
「ああ、すまない。随分と上品に食べるものだから、つい、な」
「そう、でしょうか…?ありがとうございます」
「………」
「白雪?」
「え、あ、いえ…その、こうして過ごすのも、いいものだなって…」
「私は、特型駆逐艦、2番艦の白雪で、その…前世…と言っていいのか…」
「とにかく、ただの兵器であった私が、こうして何気ないひと時を過ごすのが、なんだか、不思議で…」
「決して、嫌ではないんです…ただ、なんて言えばいいのか…、これで、いいのでしょうか?」
「…何か、違和感を感じるということか?」
「…違和感…違和感、です…か、近いですが…言葉にするのは、とても難しいです、ね」
「…確かに、いろいろ思うところはあるだろうが、気にするな」
「え?」
「人と同じ形を持って、感情があって、こうして、話せる、それだけ知っていれば良い」
「私は白雪が人の形をしてくれて、何気ないひと時を一緒に過ごせて、嬉しいよ」
「…そう、ですか。…私も、そう言っていただけると、嬉しい…ありがとう、ございます」
「…そろそろ、休憩を終えよう。まだまだやることが山積みだな、忌々しい」
「…そうですね。執務を、再開しましょうか」
662: 2014/06/23(月) 17:17:14.67 ID:Hee/bqxy0
【本家式】
「司令、あの、見知らぬ住所から司令宛に手紙が来てますが…」
「手紙?比叡、とりあえずこっちに渡してくれ」
「はい、こちらになります」
「これは…ああ、アイツか……」
「ご存じで?」
「いや、地元の友人だ。メールや電話でもいいだろうに」
(とか言いつつ、ちょっと嬉しそう、ご友人からのお手紙だからかな?)
「………………野球拳、か……」
「…えっ?」
「どうした比叡?」
「司令、今、野球拳って言いました?」
「口に出てたか。いや、手紙に書いてあって、懐かしくてな」
「な、懐かしい?ですか?…その、司令は野球拳をしたことが…?」
「比叡も野球拳を知っているのか?」
「は、はい。その、テレビで…やってました…」
「そうか、昔はよく参加したんだが、この地位に就いてからはめっきりな…」
「たまには、やってみたいものだ」
「えっ?あ、ここでやっちゃうんですか?!」
「流石に鎮守府内では……まあ、休暇のときくらいなら、いいかもしれない、が…」
「………休暇、なら…………ひぇぇぇぇ」
「比叡?」
「あ、その、もし、もしですよ、ここで野球拳をやるとしたら、その…誰と?」
「そうだな……那珂は、もしかしたら好きかもしれないな」
「那珂と…野球拳……」
「司令、あの、見知らぬ住所から司令宛に手紙が来てますが…」
「手紙?比叡、とりあえずこっちに渡してくれ」
「はい、こちらになります」
「これは…ああ、アイツか……」
「ご存じで?」
「いや、地元の友人だ。メールや電話でもいいだろうに」
(とか言いつつ、ちょっと嬉しそう、ご友人からのお手紙だからかな?)
「………………野球拳、か……」
「…えっ?」
「どうした比叡?」
「司令、今、野球拳って言いました?」
「口に出てたか。いや、手紙に書いてあって、懐かしくてな」
「な、懐かしい?ですか?…その、司令は野球拳をしたことが…?」
「比叡も野球拳を知っているのか?」
「は、はい。その、テレビで…やってました…」
「そうか、昔はよく参加したんだが、この地位に就いてからはめっきりな…」
「たまには、やってみたいものだ」
「えっ?あ、ここでやっちゃうんですか?!」
「流石に鎮守府内では……まあ、休暇のときくらいなら、いいかもしれない、が…」
「………休暇、なら…………ひぇぇぇぇ」
「比叡?」
「あ、その、もし、もしですよ、ここで野球拳をやるとしたら、その…誰と?」
「そうだな……那珂は、もしかしたら好きかもしれないな」
「那珂と…野球拳……」
663: 2014/06/23(月) 17:19:12.11 ID:Hee/bqxy0
『アウト、セーフ、よよいのよい!』
『あっ』
『どうした那珂?お前の負けだ、さっさと脱がないか』
『だって、だってコレ脱いだら…裸に…』
『もとよりそういう遊びだろう?知ったうえで参加したんじゃなかったのか?』
『それは、そうだけどぉ…』
『お前はアイドルだろう?こういうのも、営業の一環として割り切れ』
『な、那珂ちゃんは枕営業何てしな……ああん!』
『いい加減あきらめろ、それに…』
『こういうことも…期待して、いたんだろう?』
『………いじわる…』
(なんて、そんな、司令、いけません!あああ!司令、ふしだらです!ひえええええええ!!)
「比叡?」
「い、いけませんよ司令!那珂と野球拳なんか、絶対ダメです!」
「だいたい、金剛お姉さまや榛名の気持ちはどうするおつもりなんですか!」
「二人も参加したがってたのか?初耳だ。なら今度二人を誘ってみるか」
「ふ、二人同時!?」
664: 2014/06/23(月) 17:21:30.08 ID:Hee/bqxy0
『あっ、負けた。提督ぅ、提督は本当にじゃんけんが強いネー』
『まさか、二人とも…うう…榛名は、榛名は大丈夫では、ありません…は、恥ずかしいです…』
『榛名、大丈夫デース』
『二人一緒なら、何も怖くない、ネ?』
『…お姉さま……はい、わかりました。その、提督…榛名を、見てください』
『提督?私たちのLove、受け取ってくだサーイ』
(なんて、なんて!!!ひええええええええええええええええええええええええ!!)
「比叡?どうした、さっきから顔が…熱でも…」
「ひっ!!触らないでください!!」
「比、叡?」
「し、司令の、司令の変O色情狂ー!!!」
「なっ、いきなり何を!比叡!!戻ってこい、比叡!」
「いやあああああああああ!」
あわや憲兵沙汰になる一歩手前で、なんとか金剛に説得してもらい事なきを得ました
なお、真実を知った比叡は三日ほど、提督と顔を合わせるたびに悶絶した模様
665: 2014/06/23(月) 17:23:51.63 ID:Hee/bqxy0
本家野球拳 あるいは 野球拳 踊り で 検索検索ぅ!
ご指摘があったので肩ひじ張らず頭をからっぽにして書いたら結果
比叡の頭が空っぽになりました…
ご指摘があったので肩ひじ張らず頭をからっぽにして書いたら結果
比叡の頭が空っぽになりました…
672: 2014/06/23(月) 21:46:08.97 ID:Hee/bqxy0
【不明なユニットが接続されました】
※艦これ?いいえ艦Coreです
※山城が嫁艦の方、申し訳ありません許してくださいイクが何でもしますから!
「提督!新しい兵装の開発に成功したわ!今までにない画期的なものなの!」
「慌ててどうした夕張……待て、新兵装、だと?…なんだ、これは、何が起こっている…頭が…」
「あれ?提督も?…なんだか私もこの流れに既視感を…うっ…頭が…」
「まあいい、新兵装について説明を」
「えっと、ここ最近敵艦隊の戦力向上が著しいじゃない?」
「たしかにな。特に戦艦レ級…アイツは化物だ。何度辛酸を舐めさせられたことか…忌々しい」
「そこで、この兵装の出番です!!」
「この兵装は、超長距離かつ高火力!!敵艦隊射程圏外から発射可能なの。」
「また、発射後は敵を自動的に追尾します。性能はかなりのもので、爆風を含め広範囲にダメージを与えられるわ」
「敵主力艦隊なんか木端微塵!反撃の余地すら与えないの」
「まさに、すべてを焼き尽くす暴力ね!」
「ほう…多少表現は気になるが、魅力的だな…続けろ」
「はい、コレは艦娘の艤装の同様、背部に取り付ける形で運用します」
「艤装自体は使えなくなりますが、私たちの運航に支障はありません」
「まあ、簡単に言ってしまえば、「垂直発射式の超大型ミサイル」なの」
「…何だと?いま、何と?」
「え、「垂直発射式の超大型ミサイル」?」
「……まあ、最後まで聞こう…」
673: 2014/06/23(月) 21:49:06.69 ID:Hee/bqxy0
「では続けます…、艤装が使えない関係上、これを使用する場合には、これ以外の兵装は装備できません」
「またその大きさから、基本的には戦艦クラスの艦娘での「待て」…」
「あ、戦艦クラスと言っても他の艦種も頑張れば一応「違う、そうじゃない」」
「色々指摘したいところはあるが、そもそも、いったいどれほどの大きさなんだ、資料が欲しい」
「あ、ごめんなさい。こちらになりますね」
「……なんだ…これは…ふざけてるのか…こんな巨大なもの!!」
「ええっ!?私は真面目に作りましたよ!!」
「こんなものを艦娘に乗せて喜ぶか!変Oが!!」
「酷い!」
「しかも、なんだこれは、2頁目の<本兵装を使用した際の留意事項>!!」
「…軽度の意識障害…だと…説明しろ………夕張…」
「あっ、削除し忘れ…ひっ…あ、あの、その…この兵装は、本来艤装しか着用しない私たちに無理やり乗せるから…」
「色々…障害が…」
<ギャハハハ!愛してるんだぁー!!扶桑姉さまをぉおおお
<待って、止まって山城!それは榛名よ!落ち着いて!!
<えっ、何ですか山s、いやああああああああああああああああああああああああああ!!!!
「……その……障、害……が…」
「…夕張」
「はい」
「もう、3頁めの消費資材の項など、どうでもいい。いや、十分な痛手だが…」
「はい…」
「4頁目の類似兵装の開発は、認めない」
「…えっ…でもせっかくオーバドウェポンって名前も…」
「…夕張ぃ…」
「あ、ああああああ!!!」
「言いたいことは、わかっているな……」
「ご、ごめんなさい……だって作ってて楽しかったの………許し………ひぃ!」
683: 2014/06/24(火) 03:10:38.59 ID:R7AvpvZA0
【幸せの形】
(今日も、第一艦隊に組み込まれなかった。…無様ね、戦艦山城…)
(…当たり前か、こんな欠陥戦艦、誰が使うって言うのかしら)
(欠陥戦艦…か…今も昔も、何も変わらない…所詮私は戦艦山城…)
(ただ変わったことと言えば、ドックから縁側へ待機場所が変わったくらい…)
(…雨も、うっとおしいわ…ふふ…今の私にピッタリね…)
「ああ…不幸だわ…」
「山城?こんなところで、何しているの?」
「姉さま…いえ、特には何も…。ただ、空を眺めていただけです」
「そうなの…ねえ山城?隣、良いかしら?」
「ええ、姉さまなら大歓迎です」
「ねえ山城、さっきの呟きは、何に対してなの?」
「えっ?」
「その…不幸だわって言うのは一体…」
「あ…、口に出してましたか?」
「…そうですね…私が山城だから、欠陥戦艦だから、今日もこうして待機してるのかなって思って」
「………そう…、…ごめんなさい山城、私のせいで…」
「違います!姉さまのせいではありません!私は、姉さまの妹でいられて嬉しいです!」
「…ただ……欠陥戦艦と、艦隊にいる方が珍しいと、そんな、レッテルを貼られて…」
「ねえ山城?」
「なんです、姉さま?」
「もう、私たちが扶桑型戦艦であることを嘆くのは、やめましょう?」
「ここの人は誰も、私たちを欠陥戦艦なんて呼ばないわ」
「…確かに私たちは構造上の欠陥を抱えて生まれて来た。でも、だからって…」
「過去のしがらみに囚われて、今を嘆くなんて、そんなの、悲しいことだと思わない?」
「で、でも姉さま!姉さまだって、伊勢や日向には負けたくないって!」
「そう…そうね。確かにそう言ってたわ。実際、彼女達が羨ましかった、妬ましかった…とても…、憎かった…」
「私よりも優れた装甲、速力…、欠陥さえなければ、私はもっと活躍できたはずだって…」
「でもね山城、昔の私達は、欠陥があって、改装は出来ても再構築なんてできなかったから、結局、欠陥戦艦のままだったけど…」
「今は、違うと思うの…」
684: 2014/06/24(火) 03:14:13.65 ID:R7AvpvZA0
「私は戦艦扶桑だから、その、やっぱり、装甲や速力が、欲しいと思うことはあるわ…」
「でもね、それだけが全てじゃない、初めから決められた、設計通りの強さだけが、私達の全てじゃない」
「努力して、成長して、改修で補って…今は、そうやって強くなっていくことだってできるの」
「もちろんそれにも限界はあるかもしれない…でも、昔より、ずっと、ずっといい」
「今も、伊勢、日向には負けたくないわ…でもそれは、羨望や嫉妬、憎しみなんかじゃない」
「ただのライバルとして、切磋琢磨する仲間として、なの」
「姉さま…、でも、だって、私は、山城で、欠陥戦艦であったことに変わりはないんですよ…」
「私は、姉さまみたいに強くなれない…、前を向いて、そんな…」
「山城…………<ミャー………えっ?」
「猫の…鳴き声?私の足元から?………いた。ふふ、おいで……そう、いい子ね」
「山城、その子猫…」
「野良猫でしょうか?真っ白で、ふわふわして、かわいい…」
「…私の指は舐めても美味しくないわよ?…ふふ、くすぐったいわ」
「……私の膝、気に入った?…あくびしちゃって…眠かったら、寝て良いわ……本当に、かわいい…」
685: 2014/06/24(火) 03:20:18.09 ID:R7AvpvZA0
「ねえ山城、山城は、今、幸せ?」
「えっ?…どういうことですか、姉さま?」
「…山城?さっきまでは、欠陥戦艦であることについて、私たちの性能について話してたわ」
「私達は艦娘だから、性能の優劣も大事だとは思う、そこは、否定しないわ」
「第一艦隊として華々しく戦果を飾る。戦艦としてこれほど嬉しいことないもの」
「そのために性能が大事だって考えるのは間違いじゃない、当然のことだと思うわ」
「でもね山城、私たちの幸せって、それだけなのかしら?」
「…姉さま、私には、姉さまが何を言っているのか、わかりません…」
「いいえ山城、それは、気づいてないだけ、無意識に、目を背けているだけ」
「だって、その子猫だって、山城にとっての、幸せの形の一つじゃないの?」
「…この子が?」
「ええ。だって山城、その子猫と触れ合ってる時、とっても綺麗な笑顔をしていたもの」
「ぁ…」
「私たちは扶桑型戦艦、欠陥を抱えた、出来損ない。でも、だからって、幸せを見つけることができないわけじゃないと思うの」
「姉さま…」
「それに、私は第一艦隊入りを諦めたわけじゃない。提督も言ってたわ、その都度、編成は変えるって」
「だから山城、あなたには、前を向いて、もっと周りを見て欲しいの」
「意外なところに、幸せってあるものよ?…その、子猫のように、ね」
「……」
「…納得、できないかしら?」
「…姉さま…姉さまの話は、やっぱり山城には難しいです………でも…」
「…この子と触れ合うと、なんだかあったかいんです」
「ふふ…、そうなの…」
「はい…」
「姉さま…」
「なあに、山城?」
「子猫が、とても可愛いんです。とても、とても、あったかい…」
「そうね…ええ、本当に、とっても…」
「姉さま…」
「なあに、山城?」
「もうすぐ、雨、止みそうですね」
「…ええ、そうね…」
692: 2014/06/24(火) 12:14:05.80 ID:R7AvpvZA0
【口は災いの元】
「!…イクさん、何だか急に呼ばれた気がしたのね!」
「イク!急によそ見…敵攻撃、正面!……イク!!」
「……っ…あ…イク…沈むの…?…ねえ…ゴーヤ…私がいなくなっても…心配…しないで、なの…ね…」
「イク!やめてよぉ、ゴーヤを一人にしないで!イク!ねえってば…イク…」
「イクーーーーーーーーー!!!!!!!」
「ああああああああああああ、もう!イクが急によそ見したから!!」
「うぅー仕方ないのね、ホントに、なんだか呼ばれた気がしたのね!!」
「誰も呼んでないよぉ!イクのせいで勢力戦負けちゃったでち!!」
「う…た、たかがゲームのことでそんなに怒らないでほしいのね!ごめんなさい!!」
「…でもそこでちゃんと謝るのがイクのいいところだと思うよ?」
693: 2014/06/24(火) 12:16:38.50 ID:R7AvpvZA0
「…相変わらず、面白い会話ね」
「あ、はっちゃん!」
「はっちゃんもゲームしに来たのね?」
「いいえ、別にそういうことでもないんだけど…なんだか楽しそうな声が聞こえたから…途中で悲鳴に変わったけど」
「イクが悪いんでち!」
「もう、それについては謝ったのね!」
「二人とも、喧嘩しない。…それと、そろそろ準備しないと…イムヤはとっくにしてるわ」
「ええーまたオリョクル?」
「もう飽きたのね…でも、オリョクルで4隻って珍しいのね」
「…今日はオリョクルじゃないわ」
「ホントに?やったぁ!!」
「ついにあの日々から解放されるのね!」
「私たち、かなり強くなったから…」
「キス島沖ですって」
694: 2014/06/24(火) 12:18:18.81 ID:R7AvpvZA0
「……えっ?……えっ?」
「嘘…ねえ、はっちゃん…嘘って、言ってほしいの…」
「残念ながら、本当よ」
「…ねえ…はっちゃん…私が…いなくなっても「だめ、流石に3隻はきついわ」…知ってました、のね」
「…ゴーヤも、無言で逃げようとしない」
「…い、嫌でち!だって、結局やってること変わらないよ?!」
「…大和さんをぜひ、うちの戦力に迎え入れたいんですって」
「だからって扱いがひどいよお!」
「それに、建造したって…」
「ど う せ み ん な 陸 奥 に な る だけなのね!」
「……あら?あらあら?へえ、そう、そうなの…」
696: 2014/06/24(火) 12:21:01.22 ID:R7AvpvZA0
「あっ」
(…ああ、イク、やっちゃったのね…)
「あら、陸奥さん、こんにちは」
「うん、はっちゃんこんにちわ…で、イク?今のちょっと聞き取れなかったから、もう一度…言ってくれないかしら…?」
「どうせ……みんな………何?」
「…うぁ…お、怒らないで、ほ、欲しいのね。あっ、そろそろイク、キスクルに、行く「…イク?」…の」
「はぁ…とりあえずキスクルは私とゴーヤとイムヤ…シオイ…は、うん、この際仕方ないわ」
「痛いのや辛いのは、好きじゃないもの…たまにはシオイとも泳ぎたいし…イク頑張ってね?」
「え、ちょっと待つのね!イクを置いていかないでほしいの!」
「イク…帰ってきたら…一緒にアイス食べようね…絶対でち…っ…」
「ここでその言い方は止めてほしいの!不吉すぎるのね!!」
「……さて、お話は済んだ?なら、今度はお姉さんとお話ししない?」
「じっくり…ね?」
(あ…これ、イク…沈むのね…ねえ…提督?…私がいなくなっても…心配…しないで、なの…ね…)
「な”ぁああ”あぁあ”ああああ”あ」
697: 2014/06/24(火) 12:29:10.50 ID:R7AvpvZA0
>>657が悪いよ>>657がー(冗談)
>>695さんのご指摘の通り、これは本来長門かビスマルク狙いの時にむっちゃんが来た絶望感(陸奥が嫁艦の方ごめんなさい)を表すネタですが、某動画がいやに完成度が高く面白かったので、大和にしました
提督「つれづれなるままに」【その8】
>>695さんのご指摘の通り、これは本来長門かビスマルク狙いの時にむっちゃんが来た絶望感(陸奥が嫁艦の方ごめんなさい)を表すネタですが、某動画がいやに完成度が高く面白かったので、大和にしました
提督「つれづれなるままに」【その8】
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