1:2014/05/26(月) 22:51:29.73
ココア「昨日の夕飯以降チノちゃんが口きいてくれないの……」
リゼ「今度は何をやらかしたんだ」
リゼ「今度は何をやらかしたんだ」
2:2014/05/26(月) 22:56:25.23
リゼ「唐揚げにレモンか……アレは結構好みが分かれるって聞くからな……」
ココア「えっ!? 唐揚げって必ずレモンかけて食べる物じゃなかったの!?」
リゼ「確かに定食屋さんとかの唐揚げにはほぼ毎回付いてくるが……みんなが必ず使うってわけでもないだろ」
リゼ「多分チノはかけない派だったんだろうな」
ココア「そんな……私はなんて取り返しのつかないことを……」
リゼ「唐揚げごときでそこまで思いつめるな」
ココア「えっ!? 唐揚げって必ずレモンかけて食べる物じゃなかったの!?」
リゼ「確かに定食屋さんとかの唐揚げにはほぼ毎回付いてくるが……みんなが必ず使うってわけでもないだろ」
リゼ「多分チノはかけない派だったんだろうな」
ココア「そんな……私はなんて取り返しのつかないことを……」
リゼ「唐揚げごときでそこまで思いつめるな」
3:2014/05/26(月) 23:02:58.32
リゼ「おーい、チノ」
チノ「……」
リゼ「ココアも悪気はなかったんだからさ、唐揚げにレモンの件は許してやれよ」
チノ「……リゼさん」
リゼ「ん?」
チノ「今までココアさんは色々なことをやらかしてきましたし、それを大目に見てきましたが」
チノ「今回の件は流石に譲れません」
リゼ「えっ」
チノ「……」
リゼ「ココアも悪気はなかったんだからさ、唐揚げにレモンの件は許してやれよ」
チノ「……リゼさん」
リゼ「ん?」
チノ「今までココアさんは色々なことをやらかしてきましたし、それを大目に見てきましたが」
チノ「今回の件は流石に譲れません」
リゼ「えっ」
5:2014/05/26(月) 23:07:05.11
チノ「唐揚げというのはあのカリッした食感が命なんです」
チノ「まずあの食感を歯で味わい、その後舌で鶏肉の味や肉汁の味を味わうんです」
チノ「レモンをかけられしんなりしてしまった唐揚げは」
チノ「その最初の歯で味わう部分の旨味が大幅に減少してしまうんです」
リゼ「お、おう」
チノ「まずあの食感を歯で味わい、その後舌で鶏肉の味や肉汁の味を味わうんです」
チノ「レモンをかけられしんなりしてしまった唐揚げは」
チノ「その最初の歯で味わう部分の旨味が大幅に減少してしまうんです」
リゼ「お、おう」
6:2014/05/26(月) 23:11:10.86
チノ「ココアさんはそれがわかってないんです……」
リゼ「そ、そうか……よくわからないがチノが唐揚げにやたら拘りがあることだけは伝わったぞ……」
チノ「……ちなみにリゼさんはどっちなんですか?」
リゼ「え?」
チノ「唐揚げにレモンをかける派ですか? かけない派ですか?」
リゼ「そんなこと急に言われても……かけるときもあればかけないときもあるような……」
チノ「要するに半端な気持ちで唐揚げを食べてるんですね」
リゼ「唐揚げを食べるのにそんな真剣にならなくちゃならないのか!?」
リゼ「そ、そうか……よくわからないがチノが唐揚げにやたら拘りがあることだけは伝わったぞ……」
チノ「……ちなみにリゼさんはどっちなんですか?」
リゼ「え?」
チノ「唐揚げにレモンをかける派ですか? かけない派ですか?」
リゼ「そんなこと急に言われても……かけるときもあればかけないときもあるような……」
チノ「要するに半端な気持ちで唐揚げを食べてるんですね」
リゼ「唐揚げを食べるのにそんな真剣にならなくちゃならないのか!?」
7:2014/05/26(月) 23:12:49.31 ID:5fHl3fGgO.net
これはチノが正しい
8:2014/05/26(月) 23:12:58.04 ID:hjZlr8Wi0.net
唐揚げのある食卓は戦場だったのか…
9:2014/05/26(月) 23:17:01.04
チノ「そういえばココアさんはどこに行ったんですか?」
リゼ「あ、ああ……ついさっき大声で泣きながら店を出て行ったけど……」
チノ「……なんだかデジャヴを感じます」
リゼ「パズルのときもあいつ出て行ったよな……そんで8000ピースのパズル買ってきたが……」
リゼ「今度はどこかで新しく唐揚げを買ってくるつもりかもな、ははは」
チノ「……そんな程度で私の機嫌が直ると思ったら大間違いです」
リゼ「そ、そうか……」
リゼ「あ、ああ……ついさっき大声で泣きながら店を出て行ったけど……」
チノ「……なんだかデジャヴを感じます」
リゼ「パズルのときもあいつ出て行ったよな……そんで8000ピースのパズル買ってきたが……」
リゼ「今度はどこかで新しく唐揚げを買ってくるつもりかもな、ははは」
チノ「……そんな程度で私の機嫌が直ると思ったら大間違いです」
リゼ「そ、そうか……」
10:2014/05/26(月) 23:23:32.42
ココア「ってことがあって……」
千夜「あらあら」
ココア「まさか唐揚げにレモンをかけない食べ方があったなんて知らなかったよ……」
千夜「確かに、唐揚げにレモンをかけると脂っぽさが中和されてさっぱりした味になるから、好んでかける人も多いわね」
ココア「だよね!? レモンをかけるのはおかしくないよね!?」
千夜「でも、逆に言えば脂が薄まるのが嫌って人もいるわ。ちょっとカリカリした感じも弱くなっちゃうし」
ココア「う……」
千夜「私もレモンを使うときもあれば使わないときもあるし、やっぱりこれは人それぞれ好みの問題ってことになっちゃうと思うわ」
ココア「……だよね……」
千夜「あらあら」
ココア「まさか唐揚げにレモンをかけない食べ方があったなんて知らなかったよ……」
千夜「確かに、唐揚げにレモンをかけると脂っぽさが中和されてさっぱりした味になるから、好んでかける人も多いわね」
ココア「だよね!? レモンをかけるのはおかしくないよね!?」
千夜「でも、逆に言えば脂が薄まるのが嫌って人もいるわ。ちょっとカリカリした感じも弱くなっちゃうし」
ココア「う……」
千夜「私もレモンを使うときもあれば使わないときもあるし、やっぱりこれは人それぞれ好みの問題ってことになっちゃうと思うわ」
ココア「……だよね……」
11:2014/05/26(月) 23:26:44.09
ココア「どうしよう……どうすればチノちゃんに許して貰えるんだろう……」
ココア「新しく唐揚げ買うか作るかしようとか考えたけど……二日続けて唐揚げってちょっと嫌だよね……」
千夜「揚げ物続きはちょっとね」
ココア「うう……チノちゃんになんて謝れば……」
千夜「……」
千夜「でも……ココアちゃんはチノちゃんに美味しい唐揚げを食べてもらいたいって思ったからやったのよね?」
ココア「新しく唐揚げ買うか作るかしようとか考えたけど……二日続けて唐揚げってちょっと嫌だよね……」
千夜「揚げ物続きはちょっとね」
ココア「うう……チノちゃんになんて謝れば……」
千夜「……」
千夜「でも……ココアちゃんはチノちゃんに美味しい唐揚げを食べてもらいたいって思ったからやったのよね?」
13:2014/05/26(月) 23:32:51.01
リゼ「確かに自分の好みに合わないことをされたのは嫌だろうけどさ」
リゼ「ココアはココアなりに気をつかってやってくれたんじゃないか?」
チノ「……」
リゼ「一応、そこは認めてやってもいいと思うんだよ」
チノ「……」
リゼ「あいつが唐揚げにレモンをかけるて食べるのが好きってことは」
リゼ「チノにも自分と同じ美味しい唐揚げを食べて貰いたいって思ったわけだろ?」
チノ「……」
リゼ「ココアはココアなりに気をつかってやってくれたんじゃないか?」
チノ「……」
リゼ「一応、そこは認めてやってもいいと思うんだよ」
チノ「……」
リゼ「あいつが唐揚げにレモンをかけるて食べるのが好きってことは」
リゼ「チノにも自分と同じ美味しい唐揚げを食べて貰いたいって思ったわけだろ?」
チノ「……」
14:2014/05/26(月) 23:34:44.68 ID:Xnh99w6k0.net
腹減った
15:2014/05/26(月) 23:36:08.10
千夜「人の好みに合わせるのってすっごく大変なことだと思うの」
千夜「でも自分の好みを相手に教えて、それを勧めるっていうのはとても簡単なことだし」
千夜「それでいてとっても心の籠ったことだと、私は思うわ」
ココア「……」
千夜「チノちゃんの機嫌が悪くなっちゃったのは事実だし、謝るに越したことはないけれど」
千夜「ココアちゃんのチノちゃんを想う気持ちは、決して間違ったことではないわ」
ココア「千夜ちゃん……」
千夜「でも自分の好みを相手に教えて、それを勧めるっていうのはとても簡単なことだし」
千夜「それでいてとっても心の籠ったことだと、私は思うわ」
ココア「……」
千夜「チノちゃんの機嫌が悪くなっちゃったのは事実だし、謝るに越したことはないけれど」
千夜「ココアちゃんのチノちゃんを想う気持ちは、決して間違ったことではないわ」
ココア「千夜ちゃん……」
16:2014/05/26(月) 23:38:47.00
チノ「……外」
リゼ「ん?」
チノ「暗くなって……来ましたね」
リゼ「ああ……今日は少し天気が曇り気味だったし、日が弱くなるのも早いんだろうな」
チノ「……ま、まだココアさんを許したわけじゃありません。でも……」
チノ「あんまり暗くなると……それはそれでココアさんが心配です」
リゼ「……ったく、素直じゃないな」
リゼ「探しに行きたければ探しに行けよ、多分そんな遠くには行ってないと思うから」
リゼ「ん?」
チノ「暗くなって……来ましたね」
リゼ「ああ……今日は少し天気が曇り気味だったし、日が弱くなるのも早いんだろうな」
チノ「……ま、まだココアさんを許したわけじゃありません。でも……」
チノ「あんまり暗くなると……それはそれでココアさんが心配です」
リゼ「……ったく、素直じゃないな」
リゼ「探しに行きたければ探しに行けよ、多分そんな遠くには行ってないと思うから」
17:2014/05/26(月) 23:40:17.80 ID:NXPMxV3W0.net
俺レモンどころか醤油とか塩かけて食べたりするが
18:2014/05/26(月) 23:42:00.41 ID:7ZY+xXqj0.net
>>17
塩うまいよな
塩うまいよな
19:2014/05/26(月) 23:45:58.38
チノ(ココアさん……どこ行っちゃったんでしょう……)
チノ(リゼさんの言うとおり新しい唐揚げを用意するつもりなら……スーパーの方?)
チノ(でも、スーパーに行ったのならすぐ材料を買って戻ってくるか……もしくは惣菜コーナーにある唐揚げを買って店に戻るはず……)
チノ(そんなに時間がかかるはずはない……)
チノ(じゃあどうしてこんなに遅くまで……)
チノ(……まさか……)
チノ(お店に戻る途中のどこかで怪我をして動けなくなっているんじゃ……!)
チノ(リゼさんの言うとおり新しい唐揚げを用意するつもりなら……スーパーの方?)
チノ(でも、スーパーに行ったのならすぐ材料を買って戻ってくるか……もしくは惣菜コーナーにある唐揚げを買って店に戻るはず……)
チノ(そんなに時間がかかるはずはない……)
チノ(じゃあどうしてこんなに遅くまで……)
チノ(……まさか……)
チノ(お店に戻る途中のどこかで怪我をして動けなくなっているんじゃ……!)
20:2014/05/26(月) 23:49:22.82
チノ(スーパーからお店への道だったらこの辺り……)
チノ(でもこの辺りにはいない……じゃあどこに……)
チノ(どこに……どこにいるんですかココアさん……!)
チノ(早く見つけないと……ホントに暗く……)
チノ(ココアさん……ココアさん……!)
チノ「ココアさんっ……!」
ココア「チノちゃんっ!」
チノ(でもこの辺りにはいない……じゃあどこに……)
チノ(どこに……どこにいるんですかココアさん……!)
チノ(早く見つけないと……ホントに暗く……)
チノ(ココアさん……ココアさん……!)
チノ「ココアさんっ……!」
ココア「チノちゃんっ!」
21:2014/05/26(月) 23:53:11.52
チノ「ココア……さん……」
ココア「びっくりしたよー、お店に戻ったらチノちゃんがいなくて……リゼちゃんに聞いたら私を探しに出たって……」
ココア「あ、あの、それで、昨日の唐揚げのことなんだけど……」
チノ「ココアさんっ!!」
ぎゅっ
ココア「ふぇあっ!? チ、チノちゃん!?」
チノ「ごめんなさいココアさん……私だってわかってたんです、ココアさんは悪気があってやったんじゃないってことぐらい……」
ココア「チ、チノちゃん?」
ココア「びっくりしたよー、お店に戻ったらチノちゃんがいなくて……リゼちゃんに聞いたら私を探しに出たって……」
ココア「あ、あの、それで、昨日の唐揚げのことなんだけど……」
チノ「ココアさんっ!!」
ぎゅっ
ココア「ふぇあっ!? チ、チノちゃん!?」
チノ「ごめんなさいココアさん……私だってわかってたんです、ココアさんは悪気があってやったんじゃないってことぐらい……」
ココア「チ、チノちゃん?」
22:2014/05/26(月) 23:56:06.57
チノ「なのに……私が変な拘りを持ってたせいで……」
ココア「そ、そんなことないよ! 確かに悪気があったわけじゃないけど……」
ココア「チノちゃんの好みをちゃんと確認しなかったのは私が悪いよ!」
チノ「い、いえ、でも……」
ココア「いや、私が……」
チノ「……」
ココア「……」
ココア「そ、そんなことないよ! 確かに悪気があったわけじゃないけど……」
ココア「チノちゃんの好みをちゃんと確認しなかったのは私が悪いよ!」
チノ「い、いえ、でも……」
ココア「いや、私が……」
チノ「……」
ココア「……」
24:2014/05/26(月) 23:56:54.28 ID:D5O4BoAa0.net
ココアさんはレモンに唐揚げかけそうだけどな
26:2014/05/26(月) 23:57:48.36
ココア「……ふふっ」
チノ「な、なんですか……」
ココア「ううん、別に?」
チノ「……」
ココア「……帰ろっか、チノちゃん」
チノ「……はい」
チノ「な、なんですか……」
ココア「ううん、別に?」
チノ「……」
ココア「……帰ろっか、チノちゃん」
チノ「……はい」
27:2014/05/27(火) 00:01:09.68 ID:t3yKTG0g0.net
翌日
リゼ「案の定……あっさり仲直りしたわけか」
ココア「えへへ」
チノ「……まあ……レモンをかけた唐揚げも酷く不味いというわけではありませんし」
ココア「でしょ?」
チノ「でもカリカリ感を残すにはレモンをかけてはいけないというのは譲りません」
ココア「だ、だよねー」
チノ「……だから」
チノ「唐揚げのうち半分だけレモンをかけることにします」
ココア「うん! 私もそうする!」
リゼ「……二人仲良く、ってことだな」
リゼ「案の定……あっさり仲直りしたわけか」
ココア「えへへ」
チノ「……まあ……レモンをかけた唐揚げも酷く不味いというわけではありませんし」
ココア「でしょ?」
チノ「でもカリカリ感を残すにはレモンをかけてはいけないというのは譲りません」
ココア「だ、だよねー」
チノ「……だから」
チノ「唐揚げのうち半分だけレモンをかけることにします」
ココア「うん! 私もそうする!」
リゼ「……二人仲良く、ってことだな」
29:2014/05/27(火) 00:04:59.54 ID:t3yKTG0g0.net
カランカラン
千夜「こんにちはー」
シャロ「お邪魔しまーす」
ココア「あ、千夜ちゃんにシャロちゃん!」
千夜「昨日はどうだった? ちゃんと仲直りできたかしら?」
ココア「うん! この通り!」ぎゅっ
チノ「な、仲直りはしましたけど、そんなくっつかないでください……」
ココア「えー、昨日はチノちゃんから抱き着いてきたのに?」
チノ「え、あ、あれは……その……」
シャロ「? 昨日何かあったんですか?」
リゼ「ああ、ちょっとな……ん? シャロ、その袋は何だ?」
千夜「こんにちはー」
シャロ「お邪魔しまーす」
ココア「あ、千夜ちゃんにシャロちゃん!」
千夜「昨日はどうだった? ちゃんと仲直りできたかしら?」
ココア「うん! この通り!」ぎゅっ
チノ「な、仲直りはしましたけど、そんなくっつかないでください……」
ココア「えー、昨日はチノちゃんから抱き着いてきたのに?」
チノ「え、あ、あれは……その……」
シャロ「? 昨日何かあったんですか?」
リゼ「ああ、ちょっとな……ん? シャロ、その袋は何だ?」
31:2014/05/27(火) 00:07:30.76 ID:4Az8U3we0.net
たかが唐揚げ
32:2014/05/27(火) 00:08:05.94 ID:t3yKTG0g0.net
シャロ「あ、はい。実は商店街のくじ引きでお菓子が当たりまして……」
千夜「せっかくだからみんなにもお裾分けと思って持って来たの」
ココア「ホント!? わーい!」
リゼ「何だか悪いな……」
シャロ「い、いえ! ホントに結構な量が当たったんで……」
チノ「何が当たったんですか?」
千夜「それなんだけれど……」
千夜「きのこの山とたけのこの里、どっちが好き?」
おわり
千夜「せっかくだからみんなにもお裾分けと思って持って来たの」
ココア「ホント!? わーい!」
リゼ「何だか悪いな……」
シャロ「い、いえ! ホントに結構な量が当たったんで……」
チノ「何が当たったんですか?」
千夜「それなんだけれど……」
千夜「きのこの山とたけのこの里、どっちが好き?」
おわり
33:2014/05/27(火) 00:09:14.91 ID:GTD6nvDQ0.net
乙
34:2014/05/27(火) 00:09:54.73 ID:vTcb9bSN0.net
乙
みんなかわいかった
みんなかわいかった
37:2014/05/27(火) 00:15:47.17 ID:lTdY2GcD0.net
ココアがきのこでチノがたけのこかな
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