1: 2012/12/27(木) 01:11:13.82 ID:V3Aueg5T0
回想

蒼星石『この際はっきり言おう 君が好きだ
それもたまらなく好きなんだ…』

翠星石『え えええー!!』

****

翠星石「はあ…どうしましょう…」
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4: 2012/12/27(木) 01:14:36.01 ID:V3Aueg5T0
真紅「あら どうしたの…」

翠星石「しっ 真紅ぅ!もー翠星石はどうしたらいいのか
わかんねえんですうー!

じつはかくかくしかじか…」

真紅「そう… とうとう来た、と言ったところかしら」

5: 2012/12/27(木) 01:17:21.86 ID:V3Aueg5T0
翠星石「ええー…いやいや…もっと驚いて下さいよ…」

真紅「だって貴女達とても仲が良いんですもの…
いつかそんな事になっても仕方ないとは思っていたけれど
これはいわゆる百合…」

翠星石「うわーん!翠星石はこれまで通りふつーにしてたいのですぅ!」

7: 2012/12/27(木) 01:20:16.64 ID:V3Aueg5T0
真紅「とは言え…まず冗談と言う事は考えられないの?
彼女はよく真顔で変な事を言っては貴女をからかうではないの」

翠星石「うーん…」

(回想)
蒼星石『僕は真剣なんだ これは良く考えた結果なんだよ
結婚を前提にして付き合ってくれないか』

翠星石「やっぱり本気だと思いますよ…」

真紅「そう…」

10: 2012/12/27(木) 01:25:51.42 ID:V3Aueg5T0
真紅「では問題は貴女が結婚するか否かという事になるわ」

翠星石「ええー…どんどん進んでっちゃうのです…?」

真紅「で…貴女はどう思うのかしら 彼女の事を」

翠星石「えええ そりゃあ…そりゃあ蒼星石の事は
大好きですけど… け け け 結婚
やっぱりありえねえですー!」

真紅「ありえなくはないわ…今の時代では
双方の合意のみに基づいてなされるものよ
蒼星石の事が大好きならいいではないの」

14: 2012/12/27(木) 01:34:57.14 ID:V3Aueg5T0
真紅「でも好きという事と結婚はまた別の話だわ」

翠星石「そうですよ!それが言いたかったのですよ!
やっぱり…そういうのとは違うって蒼星石に…」

真紅「… でも 彼女はとても思い悩んだから
そんな風に言っているのではないの?
それを考えも無しに無碍にするのは 少し可哀想なのではなくて」

翠星石「ええ… でも… 確かに…」

(回想)
蒼星石『変な事を言ってごめんね でも僕は…僕は
君の事を思うともう…』

翠星石「…」ショボーン

15: 2012/12/27(木) 01:39:12.41 ID:V3Aueg5T0
翠星石「でもでもでも!第一翠星石と蒼星石は
姉妹なのですぅ!だから大体おかしい訳で!」

真紅「あら…人形に姉妹も何も関係ないと思うけれど…
姉妹というのはお父様が作った概念にすぎないわ」

翠星石「ええー… 簡単に色んなものを超越しすぎですぅ…」

真紅「とにかくそうね 結婚するか否かを決めましょう
盛り上がって来たわね」

水銀燈「そうねぇ」

18: 2012/12/27(木) 01:44:38.33 ID:V3Aueg5T0
翠星石「で でもぅ…結婚なんて どうやって決めたらいいです…?
そんなの分かんねえですぅ…」

真紅「そうね…こういうのは行き当たりばったりの雰囲気などで
決めるのではなく 過去を総合的に振り返って…
結婚が妥当かどうか評価するものよ」

水銀燈「だめよぅ…蒼星石はわたしのよぅ…」

22: 2012/12/27(木) 01:50:49.06 ID:V3Aueg5T0
翠星石「過去を総合的に振り返って…」

真紅「ええ 彼女の事を思い出して…
貴女達はもう何百年も一緒に生きているのだから」

翠星石「そ そういえば! 昔思い当るフシが!」

23: 2012/12/27(木) 01:56:37.28 ID:V3Aueg5T0
翠星石「冗談かもしれませんが そんなような事を言われた事が
あったのですよ!」

真紅「そ それだわ きっと何か関係が」

翠星石「昔翠星石達は二人だけでヨーロッパに住んでたですよ
その時の事なのですが」

24: 2012/12/27(木) 02:01:40.38 ID:V3Aueg5T0
(回想)

翠星石『蒼星石ぃ!待ってえ』

蒼星石『もう…準備に手間取りすぎだよ君は』

翠星石『だってぇ…』

蒼星石『フフ…』 

蒼星石『今日はあの丘の上に行こうか』

翠星石『わーいですう!蒼星石とピクニックですよ!』

蒼星石『走らないで…すぐに疲れちゃうよ?』くすくす

25: 2012/12/27(木) 02:06:19.57 ID:V3Aueg5T0
丘の上

蒼星石『ほら… ここからだと街が良く見えるね…
教会で結婚式をやっているみたいだ』

翠星石『あ…ほんとですぅ』

蒼星石『今の季節は草花が特に綺麗だから…
こうやって結婚式をやる人達が多いんだ
ジューンブライドって言うんだって…』

翠星石『ふぅん…』

29: 2012/12/27(木) 02:11:10.88 ID:V3Aueg5T0
翠星石『ねえ… もし…
将来翠星石がお嫁さんに行っちゃったら…
蒼星石はどうします…?』

蒼星石『そんな事は考えなくていいさ…
君は僕が貰ってあげるから…』そっ

翠星石『きゃっ?! そ 蒼星…』

蒼星石『君は誰にも渡さない…僕のものだからね?』

翠星石『…//』かああ…

30: 2012/12/27(木) 02:14:20.02 ID:V3Aueg5T0
翠星石『えええ…そ…蒼星石…』

蒼星石『冗談だよ…』くす

翠星石『え? も もうー! からかったですねー!』

蒼星石『君ってばすぐ本気になるんだから…』

34: 2012/12/27(木) 02:17:42.95 ID:V3Aueg5T0
翠星石『ええい!こりゃなんか仕返しをしてやらんと
けじめがつかんですっ あ!そうだ!
いい事思いつきましたよ!こっちですよ!』ぐいっ

蒼星石『え?どこへ行くの?』

翠星石『まーまー黙ってついてこいやですぅ!』

35: 2012/12/27(木) 02:22:23.86 ID:V3Aueg5T0
丘の上の古い教会堂

翠星石『ふうーついたついたですぅ 開いてますかね』かちゃ…

神父さん『ん…?』

翠星石『おーい!おじじぃ!翠星石達が遊びに来ましたよ!』

蒼星石『こんにちは』

神父さん『おやおや…悪戯好きの天使達か…』

36: 2012/12/27(木) 02:29:21.40 ID:V3Aueg5T0
神父さん『今日は何の遊びをやっているのかね…』

翠星石『そーそれなんですけど!さっき下の街で
結婚式やってたですよ!』

神父さん『ほう…』

翠星石『それでですね 翠星石達にもあれをやってくれやですぅ
ほれ!あの何か読み上げる奴ですよ!』

神父さん『ああ…誓いの言葉の事かね…』

蒼星石『あの…お忙しいんじゃないですか?僕らこんな…』

神父さん『いやいや 私はいつも一人だから…君らが遊びに来るのが
楽しいよ…』

38: 2012/12/27(木) 02:35:19.99 ID:V3Aueg5T0
神父さん『それでは…こほん…二人とも祭壇の前へ』

翠星石『…』どきどき

蒼星石『…//』もじもじ

神父さん『…病める時も…健やかなる時も
お互い助け合い生きていく事を誓いますか…』

翠星石『もちろんですぅ』

蒼星石『…君ちゃんと誓いますって言わないと…
そんなくだけたかんじで…』

39: 2012/12/27(木) 02:43:28.46 ID:V3Aueg5T0
神父さん『二人が主によって…永遠に祝福されん事を…アーメン…
では誓いのくちづけを…』

蒼星石『えっ』

翠星石『ほれ…目え瞑れやですぅ…』

蒼星石『ええっ//ちょっと待ってよ僕…んん…』

翠星石『… なーんちゃって!ですう!』

蒼星石『あっ!君だましたね!』

翠星石『あははは!さっきのお返しですぅ!』

42: 2012/12/27(木) 02:49:53.70 ID:V3Aueg5T0
蒼星石『もう…』くすくす

翠星石『あはははは!蒼星石ってばかわいいですぅ!』

蒼星石『じゃあ僕からも これあげるよ』ぱさっ

翠星石『あ…きれーな花輪…これ…』

神父さん『おやおや…これは誓いのリングだね…』

蒼星石『君がさっき遊んでる間に作ったんだよ』

44: 2012/12/27(木) 02:54:23.29 ID:V3Aueg5T0
翠星石『そ… 蒼星石… あ ありがと…//ですぅ…』

蒼星石『とても良く似合ってるよ… 可愛いな君は…』くす

翠星石『えええ…//』かああ

翠星石『あー…良く考えましたら二対一でやっぱり
負けちゃったですぅ…』

46: 2012/12/27(木) 03:00:56.54 ID:V3Aueg5T0
翠星石『よーし!何かぱーっと遊びに行きたい気分になってきましたねえ!
行きますよ!蒼星石!』

蒼星石『あ!待って!』たたた 

神父さん『やれやれ…嵐のようにやってきて
嵐のように去っていったよ…
二人の愛がとわにあらん事を…』

47: 2012/12/27(木) 03:07:19.00 ID:V3Aueg5T0
丘の斜面のオレンジ畑

翠星石『どーです 夕陽が差して何もかも金色ですよ?』

蒼星石『綺麗だね… あっ また君オレンジを
もぅ…ここになってるのは商品なんだから
勝手にとったらダメだよ…』

翠星石『かてーこと言うなですぅ
おー!実も葉っぱもみんなオレンジ色に染まって
どれがどれかわかんねえですねえ…』

48: 2012/12/27(木) 03:10:06.71 ID:V3Aueg5T0
畑のオヤジ『くをらー!ガキども!なーにやってやがるぅ!』

翠星石『やべえ!オヤジが来やがったですぅ!
ずらかるですよ!蒼星石!』

蒼星石『もう…』

49: 2012/12/27(木) 03:16:05.08 ID:V3Aueg5T0
畑のオヤジ『あっ!翠星石!またおまえらか!』

翠星石『そーですぅ!オヤジなんかに捕まらねえですよ!』

畑のオヤジ『なんだとぉ!よーし待ってろよ!』だだだ

蒼星石『なんでそんな煽るような事言うの…』

翠星石『オヤジはすぐに頭に血が上るからおもしれーんですぅww』

蒼星石『もぅ…君ってば』

50: 2012/12/27(木) 03:26:10.47 ID:V3Aueg5T0
翠星石『今日も楽勝ですぅ!』

畑のオヤジ『ちぃー!逃げ足の速いやつらだぜ!
おいっ!お前この間俺との勝負すっぽかしたろ!』

翠星石『はっ!翠星石はこの村のチャンピオンですよ?
チャンプは好きな時だけ勝負するですよ』

蒼星石『何の話?』

翠星石『ああ チェスの事ですよ』

蒼星石『ああ…君が村の人たちとよくやってる賭けチェスの事か…』

51: 2012/12/27(木) 03:30:52.83 ID:V3Aueg5T0
畑のオヤジ『おいっ!そうだな!今からこないだの続きやらねえか!
それならオレンジ位いくらでも絞ってやるぜ!』

翠星石『ほー!おもしれえです!やったろうじゃんかですぅ!』

畑のオヤジ『よし決まりだ!それじゃ下のカフェで待ってるぞ!』

翠星石『しゃーあ!がぜん燃え上ってきたですぅ!
行きますよ!蒼星石っ!』

蒼星石『やれやれ』くす…

52: 2012/12/27(木) 03:36:31.88 ID:V3Aueg5T0
(回想終了)

翠星石「ってな事があったですぅ…」

真紅「なるほど…」

水銀燈「二人はこーんな昔っから仲が良かったのぉ…
っていうのろけ話だったわね…」

真紅「で…どうなの?」

翠星石「え?」

53: 2012/12/27(木) 03:46:00.61 ID:V3Aueg5T0
真紅「今の話に基づくとどちらかと言うと結婚もあり
という事かしら」

翠星石「そ そうなんでしょうか…」

真紅「多分ね …あ」

蒼星石「何の話をしているの?」

翠星石「ひゃああ!そ 蒼星石っ!」

蒼星石「僕に内緒はだめだよって言ったじゃないか…」くす

翠星石「…ひゃああ…//」

55: 2012/12/27(木) 03:58:39.86 ID:V3Aueg5T0
翠星石「ちょ…真紅ぅ!まだ決められんですぅ!
また考えてくるですっ!」だっ

蒼星石「あっ…もう…恥ずかしがりだな…」フフ

真紅「まあ急ぐ事ではないし…今日はこの位で
おしまいにするのだわ また決まったら話しましょう…」

蒼星石「おやすみ翠星石…おしまいだよ」

57: 2012/12/27(木) 05:10:14.02 ID:Ah+wWwj/0

引用: 翠星石「蒼星石に告白されたです…」