202: 2013/10/06(日) 12:28:17 ID:.UHWUwnM
第1話
老剣士(騎士XX。行ったか……)
老剣士(まさか、再びこの様な場所で出会えるは……)
老剣士(それにしても、何故この様な事に……)
老剣士(俺には、全くその事についてが解らない……)
老剣士(とりあえず、ここの現金は頂いた)
老剣士(後は、分身がどう動いておるか)
203: 2013/10/06(日) 12:28:29 ID:.UHWUwnM
シュピン……
老剣士(む? 分身からの連絡)
老剣士(我、本日の宿を取得なり)
老剣士(直ちに、指定された宿にまで帰還せよ……か)
老剣士(あ奴、本当に役に立つな……)
老剣士(こんな事なら、もう少し早くに魔法も覚えておくべきだった……)
老剣士(む? 分身からの連絡)
老剣士(我、本日の宿を取得なり)
老剣士(直ちに、指定された宿にまで帰還せよ……か)
老剣士(あ奴、本当に役に立つな……)
老剣士(こんな事なら、もう少し早くに魔法も覚えておくべきだった……)
204: 2013/10/06(日) 12:28:44 ID:.UHWUwnM
老剣士(さて、我も宿に行くとするか……)
老剣士(今夜は、久しぶりに宿で眠れそうだからな……)
老剣士(しかし、やはり分からん……)
老剣士(一体、騎士XXは何を恐れておったのだ?……)
老剣士(ここは、ごくごく普通のただの漁港……)
老剣士(今まで、多くの場所で盗みも働いてきたが、ここも対して他と違わない様な気もするが……)
老剣士(今夜は、久しぶりに宿で眠れそうだからな……)
老剣士(しかし、やはり分からん……)
老剣士(一体、騎士XXは何を恐れておったのだ?……)
老剣士(ここは、ごくごく普通のただの漁港……)
老剣士(今まで、多くの場所で盗みも働いてきたが、ここも対して他と違わない様な気もするが……)
205: 2013/10/06(日) 12:29:39 ID:.UHWUwnM
「おいっ、何故か保管庫のドアが開いているぞ!?」
「一体、何があった!?」
老剣士「!?」ハッ
「皆、周囲をよく調べろ!」
「まだ、侵入者はこの近くにいるかもしれない!」
老剣士(くっ、気づかれたか……)サッ
「一体、何があった!?」
老剣士「!?」ハッ
「皆、周囲をよく調べろ!」
「まだ、侵入者はこの近くにいるかもしれない!」
老剣士(くっ、気づかれたか……)サッ
206: 2013/10/06(日) 12:29:54 ID:.UHWUwnM
スッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
老剣士「……」
「おいっ、何故ここの室内には松明が灯ってる?」
「まさか、侵入者はここに盗みに入っていたのか?」
ザザーーン、ザザーーン……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
老剣士「……」
「おいっ、何故ここの室内には松明が灯ってる?」
「まさか、侵入者はここに盗みに入っていたのか?」
ザザーーン、ザザーーン……
207: 2013/10/06(日) 12:30:15 ID:.UHWUwnM
「隊長。どう致しますか?」
「騎士団本部に、応援を要請致しましょうか?」
老剣士「……」
「いや、それには及ばん!」
「ここは、我らだけでも十分だ!」
老剣士「……」
「騎士団本部に、応援を要請致しましょうか?」
老剣士「……」
「いや、それには及ばん!」
「ここは、我らだけでも十分だ!」
老剣士「……」
208: 2013/10/06(日) 12:30:30 ID:.UHWUwnM
「隊長。ですが、万が一の事がございます!」
「もしかしたら、酒場のママからの通報があった例の老人が、ここへと侵入!」
「我々の監視をすり抜け、ここに盗みに入った可能性があります!」
「もしそれが事実なら、我々の責任問題にもなりかねません!」
「我々は、完全に領主様から解雇されてしまうのですよ!」
老剣士「……」
「もしかしたら、酒場のママからの通報があった例の老人が、ここへと侵入!」
「我々の監視をすり抜け、ここに盗みに入った可能性があります!」
「もしそれが事実なら、我々の責任問題にもなりかねません!」
「我々は、完全に領主様から解雇されてしまうのですよ!」
老剣士「……」
209: 2013/10/06(日) 12:31:19 ID:.UHWUwnM
「分隊長。そう焦るな!」
「奴は、まだこの漁港の中にいる!」
「それに、ここで盗みがあった事実を隠匿すれば良いだけの事!」
「そうすれば、領主様にもバレずに俺達も解雇されずに済む!」
「しかし!」
老剣士「……」
「奴は、まだこの漁港の中にいる!」
「それに、ここで盗みがあった事実を隠匿すれば良いだけの事!」
「そうすれば、領主様にもバレずに俺達も解雇されずに済む!」
「しかし!」
老剣士「……」
210: 2013/10/06(日) 12:31:31 ID:.UHWUwnM
「隊長。被害総額が判明しました!」
「被害総額が、現金で10万G!」
「後、そこに保管されているマンボウが一匹盗まれております!」
老剣士「!?」ギクッ
「ん? たったそれだけか?」
「それ以外に、何も被害はなかったのか?」
「被害総額が、現金で10万G!」
「後、そこに保管されているマンボウが一匹盗まれております!」
老剣士「!?」ギクッ
「ん? たったそれだけか?」
「それ以外に、何も被害はなかったのか?」
211: 2013/10/06(日) 12:31:45 ID:.UHWUwnM
「ええ、そうみたいです!」
「それ以外に、被害は全く出ておりません!」
老剣士「……」
「なら、早く被害にあった痕跡を全て消せ!」
「もう少しで、ここの漁師達が戻ってくる!」
ザザーーン、ザザーーン……
「それ以外に、被害は全く出ておりません!」
老剣士「……」
「なら、早く被害にあった痕跡を全て消せ!」
「もう少しで、ここの漁師達が戻ってくる!」
ザザーーン、ザザーーン……
212: 2013/10/07(月) 14:14:55 ID:1BaQ2mWc
「隊長。一体、何をお考えなのですか?」
「そんな事をして、本当にバレないとお思いなのですか?」
老剣士「……」
「ああ、大丈夫だ!」
「だから、早く被害自体を無かった事にする!」
「だから、さっさと作業に取り掛かれ!」
「そんな事をして、本当にバレないとお思いなのですか?」
老剣士「……」
「ああ、大丈夫だ!」
「だから、早く被害自体を無かった事にする!」
「だから、さっさと作業に取り掛かれ!」
213: 2013/10/07(月) 14:15:08 ID:1BaQ2mWc
「隊長。このマンボウを、今から増殖させます!」
「少し、時間が掛かりますが宜しいでしょうか?」
「ああ、構わんが!」
「なら、被害に遭った現金はどう致しますか?」
「これは、そのまま金庫に戻しておきましょうか?」
「ああ、頼む!」
「少し、時間が掛かりますが宜しいでしょうか?」
「ああ、構わんが!」
「なら、被害に遭った現金はどう致しますか?」
「これは、そのまま金庫に戻しておきましょうか?」
「ああ、頼む!」
214: 2013/10/07(月) 14:15:21 ID:1BaQ2mWc
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタッ、ピタッ……
「隊長。第二分隊、捜索完了!」
「付近に、侵入者の影なし!」
「第三分隊も、同じ模様です!」
老剣士「……」
ピタッ、ピタッ……
「隊長。第二分隊、捜索完了!」
「付近に、侵入者の影なし!」
「第三分隊も、同じ模様です!」
老剣士「……」
215: 2013/10/07(月) 14:15:32 ID:1BaQ2mWc
「くそっ、この周囲にはいないのか?」
「奴は、一体どこに隠れたのだ?」
老剣士「……」
「なら、第四分隊と第五分隊は?」
「そこからは、まだ報告はないのか?」
「はい。その様です!」
「奴は、一体どこに隠れたのだ?」
老剣士「……」
「なら、第四分隊と第五分隊は?」
「そこからは、まだ報告はないのか?」
「はい。その様です!」
216: 2013/10/07(月) 14:15:44 ID:1BaQ2mWc
「隊長。ここの室内の捜索はどうしますか?」
「一応、中身全てをひっくり返しましょうか?」
老剣士「!?」ビクッ
「いや、その必要はないな!」
「それだと、ここの漁師に勘づかれちまう!」
ザザーーン、ザザーーン……
「一応、中身全てをひっくり返しましょうか?」
老剣士「!?」ビクッ
「いや、その必要はないな!」
「それだと、ここの漁師に勘づかれちまう!」
ザザーーン、ザザーーン……
217: 2013/10/07(月) 14:15:57 ID:1BaQ2mWc
「隊長。一応、漁師達を足止めしますか?」
「万が一の事を考え、足止めしとく必要があると思いますが」
老剣士「……」
「ああ、そうだな」
「それを、一応はしといた方が良さそうだ」
「後は、奪われたマンボウがいつ増殖出来るかだな」
「万が一の事を考え、足止めしとく必要があると思いますが」
老剣士「……」
「ああ、そうだな」
「それを、一応はしといた方が良さそうだ」
「後は、奪われたマンボウがいつ増殖出来るかだな」
218: 2013/10/07(月) 14:16:14 ID:1BaQ2mWc
シュッ、シューーーーッ……
シューーーーッ、シューーーーッ……
シューーーーッ、シューーーーッ……
老剣士「……」
「おっ、始まったか」
「やはり、魔法が使えるのは良いもんだ!」
シューーーーッ、シューーーーッ……
シューーーーッ、シューーーーッ……
老剣士「……」
「おっ、始まったか」
「やはり、魔法が使えるのは良いもんだ!」
219: 2013/10/07(月) 14:16:26 ID:1BaQ2mWc
シューーーーッ、シューーーーッ……
シューーーーッ、シューーーーッ……
シューーーーッ、シュン……
老剣士「……」
「隊長。完了しました!」
「マンボウの増殖完了です!」
シューーーーッ、シューーーーッ……
シューーーーッ、シュン……
老剣士「……」
「隊長。完了しました!」
「マンボウの増殖完了です!」
220: 2013/10/07(月) 14:16:37 ID:1BaQ2mWc
「ん? 予定より、早かったな」
「これなら、足止めする必要はないな」
老剣士「……」
「隊長。第四、第五分隊を呼び戻しますか?」
「今、第四、第五分隊は海の方を捜索しています」
老剣士「!?」
「これなら、足止めする必要はないな」
老剣士「……」
「隊長。第四、第五分隊を呼び戻しますか?」
「今、第四、第五分隊は海の方を捜索しています」
老剣士「!?」
221: 2013/10/07(月) 14:16:48 ID:1BaQ2mWc
「ああ、そうだな!」
「第四、第五分隊をすぐに呼び戻せ!」
「総員、速やかにこの場から撤収!」
「不審者捜索は、全て打ち切りとする!」
「はっ!」
ザザーーン、ザザーーン……
「第四、第五分隊をすぐに呼び戻せ!」
「総員、速やかにこの場から撤収!」
「不審者捜索は、全て打ち切りとする!」
「はっ!」
ザザーーン、ザザーーン……
222: 2013/10/08(火) 12:07:25 ID:YatRTWFE
シュピン……
「隊長。第四分隊から通信です!」
「海上にて、不審者を発見! 指示を願う!」
老剣士「!?」
「うむ。現在地は?」
「まだ、不審者はこの近くにいるのか?」
「隊長。第四分隊から通信です!」
「海上にて、不審者を発見! 指示を願う!」
老剣士「!?」
「うむ。現在地は?」
「まだ、不審者はこの近くにいるのか?」
223: 2013/10/08(火) 12:07:36 ID:YatRTWFE
「ええ、その様です!」
「第四分隊が、不審者一名を発見!」
「その不審者は、マンボウらしき物にしがみつきながら、海面をゆっくりと漂流!」
「小舟による包囲を敷いている状態です!」
「うむ。そうか」
老剣士(騎士XX……)
「第四分隊が、不審者一名を発見!」
「その不審者は、マンボウらしき物にしがみつきながら、海面をゆっくりと漂流!」
「小舟による包囲を敷いている状態です!」
「うむ。そうか」
老剣士(騎士XX……)
224: 2013/10/08(火) 12:07:56 ID:YatRTWFE
「隊長。如何致しますか?」
「その不審者、捕縛致しますか?」
老剣士「……」
「いや、ほっとけ!」
「どうせ、今回の被害自体が無かった事になるんだ!」
「だから、その不審者も捕縛する必要すらない!」
「その不審者、捕縛致しますか?」
老剣士「……」
「いや、ほっとけ!」
「どうせ、今回の被害自体が無かった事になるんだ!」
「だから、その不審者も捕縛する必要すらない!」
225: 2013/10/08(火) 12:08:08 ID:YatRTWFE
シュピン……
「隊長。第五分隊より通信!」
「第四分隊と共に、不審者を包囲中!」
「早急に、指示を願う!」
「ああ、またか……」
老剣士「……」
「隊長。第五分隊より通信!」
「第四分隊と共に、不審者を包囲中!」
「早急に、指示を願う!」
「ああ、またか……」
老剣士「……」
226: 2013/10/08(火) 12:08:20 ID:YatRTWFE
「魔術師。第四、第五分隊にこう伝えろ!」
「今回の被害自体は、全て揉み消した!」
「不審者を、そのまま見逃した上で駐屯地にまで帰還!」
「騎士団本部には、適当にごまかしとく!」
「だから、早急に帰還せよとな!」
ザザーーン、ザザーーン……
「今回の被害自体は、全て揉み消した!」
「不審者を、そのまま見逃した上で駐屯地にまで帰還!」
「騎士団本部には、適当にごまかしとく!」
「だから、早急に帰還せよとな!」
ザザーーン、ザザーーン……
227: 2013/10/08(火) 12:08:32 ID:YatRTWFE
「はっ、了解致しました!」
「至急、第四、第五分隊に連絡を入れます!」
「うむ。よろしい!」
「隊長。この金、すぐに戻してきます!」
「後は、ここの松明を消して、ここを施錠するだけです!」
「ああ、了解した!」
「至急、第四、第五分隊に連絡を入れます!」
「うむ。よろしい!」
「隊長。この金、すぐに戻してきます!」
「後は、ここの松明を消して、ここを施錠するだけです!」
「ああ、了解した!」
228: 2013/10/08(火) 12:08:44 ID:YatRTWFE
「お前ら、早く出ろ!」
「ちゃんと、全ての松明も消しておけ!」
「はっ!」
老剣士「……」
クルッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
「ちゃんと、全ての松明も消しておけ!」
「はっ!」
老剣士「……」
クルッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
229: 2013/10/08(火) 12:09:04 ID:YatRTWFE
シュッ、シュッ、シュッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
シュッ、シュッ、シュッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
シュッ、シュッ、シュッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
シュッ、シュッ、シュッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
シュッ、シュッ、シュッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
230: 2013/10/08(火) 12:09:16 ID:YatRTWFE
「ん? 何で、こんなに松明が多いんだ?」
「こんなに、ここの倉庫は広かったのか?」
老剣士「……」
「隊長。ここは、魔法による室内管理が施されている場所です!」
「その為、ここの松明も通常に比べてかなり多いのですよ!」
「ああ、そうなのか」
「こんなに、ここの倉庫は広かったのか?」
老剣士「……」
「隊長。ここは、魔法による室内管理が施されている場所です!」
「その為、ここの松明も通常に比べてかなり多いのですよ!」
「ああ、そうなのか」
231: 2013/10/08(火) 12:09:27 ID:YatRTWFE
クルッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ガチャ、ギギィーーーーッ……
ダン、カチャ……
カチャ、カチャ、カシャン……
ザザーーン、ザザーーン……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ガチャ、ギギィーーーーッ……
ダン、カチャ……
カチャ、カチャ、カシャン……
ザザーーン、ザザーーン……
232: 2013/10/08(火) 12:11:37 ID:YatRTWFE
「隊長。施錠完了致しました!」
「後は、金庫の方です!」
「……」
シュピン……
「隊長。第四、第五分隊より通信!」
「これより、帰還するとの事です!」
「後は、金庫の方です!」
「……」
シュピン……
「隊長。第四、第五分隊より通信!」
「これより、帰還するとの事です!」
233: 2013/10/08(火) 12:11:50 ID:YatRTWFE
「ああ、了解した」
「事務室の方は、どうなんだ?」
「いえ、まだです!」
「事務室の方は、今魔術師殿が向かっております!」
「ああ、そうか」
老剣士「……」
「事務室の方は、どうなんだ?」
「いえ、まだです!」
「事務室の方は、今魔術師殿が向かっております!」
「ああ、そうか」
老剣士「……」
234: 2013/10/08(火) 12:12:03 ID:YatRTWFE
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタッ、ピタッ……
「隊長。事務室の方も完了致しました!」
「後は、第四、第五分隊の帰還を待つだけです!」
老剣士「……」
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタッ、ピタッ……
「隊長。事務室の方も完了致しました!」
「後は、第四、第五分隊の帰還を待つだけです!」
老剣士「……」
235: 2013/10/08(火) 12:12:16 ID:YatRTWFE
シュピン……
「隊長。第六分隊より通信!」
「例の老人は、市内にある宿屋にて発見!」
「所持金の方も、僅か一泊分の現金のみ!」
「特に、変わった様子は見られない様です!」
「ああ、そうか」
「隊長。第六分隊より通信!」
「例の老人は、市内にある宿屋にて発見!」
「所持金の方も、僅か一泊分の現金のみ!」
「特に、変わった様子は見られない様です!」
「ああ、そうか」
236: 2013/10/08(火) 12:12:46 ID:YatRTWFE
「なら、例の老人は関係ないと言う事か?」
「あの老人、見た目からしてかなり怪しいらしいが」
「ええ、その様です」
「全く、あの老人は何をやってんだか……」
「てっきり、ここに盗みに来たと思っていたんだがな……」
ザザーーン、ザザーーン……
「あの老人、見た目からしてかなり怪しいらしいが」
「ええ、その様です」
「全く、あの老人は何をやってんだか……」
「てっきり、ここに盗みに来たと思っていたんだがな……」
ザザーーン、ザザーーン……
237: 2013/10/08(火) 12:12:59 ID:YatRTWFE
「魔術師。第四、第五分隊の位置は?」
「まだ、時間が掛かるのか?」
「はい」
「なら、第六から第九分隊は?」
「そろそろ、騎士団本部も勘づいてくるだろう」
老剣士「……?」
「まだ、時間が掛かるのか?」
「はい」
「なら、第六から第九分隊は?」
「そろそろ、騎士団本部も勘づいてくるだろう」
老剣士「……?」
238: 2013/10/08(火) 12:13:12 ID:YatRTWFE
「隊長。どうします?」
「騎士団本部には、どう言い訳をしときましょうか?」
老剣士「……」
「そうだな……」
「適当に、上手くごまかしておく……」
「と言うか、今の俺は駐屯地にいる副隊長の方が心配だな……」
「騎士団本部には、どう言い訳をしときましょうか?」
老剣士「……」
「そうだな……」
「適当に、上手くごまかしておく……」
「と言うか、今の俺は駐屯地にいる副隊長の方が心配だな……」
239: 2013/10/08(火) 12:13:24 ID:YatRTWFE
「副隊長。どうかされたのですか?」
「駐屯地に、一体何があるのですか?」
「……」
「魔術師殿。ここは、もう撤収しましょう!」
「各分隊も、すぐに撤収をするんだ!」
「はっ!」
「駐屯地に、一体何があるのですか?」
「……」
「魔術師殿。ここは、もう撤収しましょう!」
「各分隊も、すぐに撤収をするんだ!」
「はっ!」
240: 2013/10/08(火) 12:13:55 ID:YatRTWFE
「仕方ない。先に、戻るか……」
「各分隊も、すぐに撤収をしろ!」
「はっ!」
「魔術師。早く、撤収をするぞ!」
「総員、速やかに駐屯地にまで帰還だ!」
老剣士「……」
「各分隊も、すぐに撤収をしろ!」
「はっ!」
「魔術師。早く、撤収をするぞ!」
「総員、速やかに駐屯地にまで帰還だ!」
老剣士「……」
241: 2013/10/08(火) 12:14:06 ID:YatRTWFE
クルッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ザザーーン、ザザーーン……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ザザーーン、ザザーーン……
242: 2013/10/09(水) 07:35:35 ID:Layrf50k
老剣士(あ奴等、俺に気づいてなかったのか?)
老剣士(それとも、敢えて知ってて無視していたのか?)
老剣士(まぁ良い……)
老剣士(俺に、気づいていないのならば、もう良い……)
老剣士(だが、ついうっかり金を回収し忘れた……)
老剣士(そればかりが、かなりの不覚だった……)ハァ……
老剣士(それとも、敢えて知ってて無視していたのか?)
老剣士(まぁ良い……)
老剣士(俺に、気づいていないのならば、もう良い……)
老剣士(だが、ついうっかり金を回収し忘れた……)
老剣士(そればかりが、かなりの不覚だった……)ハァ……
243: 2013/10/09(水) 07:35:48 ID:Layrf50k
老剣士(だが、どうする?)
老剣士(この場から、どうやって脱出をする?)
老剣士(あ奴等、ここの鍵を閉めていった)
老剣士(出入り口は、完全に封鎖されてしまっている)
老剣士(おまけに、室内は真っ暗)
老剣士(あまりにも暗すぎて、回りがよく見えない)
老剣士(この場から、どうやって脱出をする?)
老剣士(あ奴等、ここの鍵を閉めていった)
老剣士(出入り口は、完全に封鎖されてしまっている)
老剣士(おまけに、室内は真っ暗)
老剣士(あまりにも暗すぎて、回りがよく見えない)
244: 2013/10/09(水) 07:36:01 ID:Layrf50k
老剣士(しかし、ここの魚はどうなっているのだ?)
老剣士(今は、塩漬けでなく凍り漬けにして出荷しているのか?)
老剣士(保管している割には、魚が全く溶けていない)
老剣士(普通、魚を凍り漬けにしたとしても、ここまで凍るのか?)
老剣士(以前は、魚を塩漬けにしていたのだが……)
老剣士(本当に、時代は変わるものだな……)
老剣士(今は、塩漬けでなく凍り漬けにして出荷しているのか?)
老剣士(保管している割には、魚が全く溶けていない)
老剣士(普通、魚を凍り漬けにしたとしても、ここまで凍るのか?)
老剣士(以前は、魚を塩漬けにしていたのだが……)
老剣士(本当に、時代は変わるものだな……)
245: 2013/10/09(水) 07:36:14 ID:Layrf50k
シュピン……
老剣士(む? 分身からの通信?)
老剣士(宿屋に、兵士が所在確認に来た)
老剣士(外は、兵士が多数巡回中)
老剣士(周囲をよく警戒されたし……か)
老剣士(相変わらず、俺の分身は優秀なんだな)
老剣士(む? 分身からの通信?)
老剣士(宿屋に、兵士が所在確認に来た)
老剣士(外は、兵士が多数巡回中)
老剣士(周囲をよく警戒されたし……か)
老剣士(相変わらず、俺の分身は優秀なんだな)
246: 2013/10/09(水) 07:36:26 ID:Layrf50k
老剣士(あっ、そう言えば俺も魔法使えたんだった……)
老剣士(転移魔法は、まだ使った事がなかったんだったな……)
老剣士(一か八か、転移魔法を使ってみるか?……)
老剣士(この暗さだと、回りがよく見えない……)
老剣士(まだ、あの騎士XXがここを恐れていた理由は掴めてない……)
ザザーーン、ザザーーン……
老剣士(転移魔法は、まだ使った事がなかったんだったな……)
老剣士(一か八か、転移魔法を使ってみるか?……)
老剣士(この暗さだと、回りがよく見えない……)
老剣士(まだ、あの騎士XXがここを恐れていた理由は掴めてない……)
ザザーーン、ザザーーン……
247: 2013/10/09(水) 07:36:37 ID:Layrf50k
老剣士(いや、ここは早めに逃げた方が良いかもしれないな……)
老剣士(また、多数の兵士達がここに来るかもしれん……)
老剣士(その割には、今の俺はかなり優柔不断……)
老剣士(相変わらず、決断が遅い……)
老剣士(今の俺は、流浪の身のはずなのに……)
老剣士(はぁ……)
老剣士(また、多数の兵士達がここに来るかもしれん……)
老剣士(その割には、今の俺はかなり優柔不断……)
老剣士(相変わらず、決断が遅い……)
老剣士(今の俺は、流浪の身のはずなのに……)
老剣士(はぁ……)
248: 2013/10/09(水) 07:36:49 ID:Layrf50k
老剣士「……」
半魚人「……」
マンボウB「……」
マンボウC「……」
マンボウD「……」
マンボウE「……」
半魚人「……」
マンボウB「……」
マンボウC「……」
マンボウD「……」
マンボウE「……」
249: 2013/10/09(水) 07:37:01 ID:Layrf50k
老剣士「……」
サメ「……」
マグロ「……」
クラーケンA「……」
クラーケンB「……」
老剣士「ふぅ……」
サメ「……」
マグロ「……」
クラーケンA「……」
クラーケンB「……」
老剣士「ふぅ……」
250: 2013/10/09(水) 07:37:12 ID:Layrf50k
老剣士「とりあえず、宿屋にでも行くか……」
老剣士「ずっと、宿屋に分身を置いたまんまだったし……」
スッ、カチャ……
スラァン、カチャ……
老剣士「……」ブツブツ
老剣士「……」ブツブツ
老剣士「ずっと、宿屋に分身を置いたまんまだったし……」
スッ、カチャ……
スラァン、カチャ……
老剣士「……」ブツブツ
老剣士「……」ブツブツ
251: 2013/10/09(水) 07:37:24 ID:Layrf50k
老剣士「……」
老剣士「……」
老剣士「……」
老剣士「……」
シューーーーッ、シュン……
ザザーーン、ザザーーン……
老剣士「……」
老剣士「……」
老剣士「……」
シューーーーッ、シュン……
ザザーーン、ザザーーン……
252: 2013/10/10(木) 12:30:25 ID:iefv5c9I
~とある城門前~
翌朝――
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
翌朝――
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
253: 2013/10/10(木) 12:30:37 ID:iefv5c9I
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
「止まれ!」
ピタピタピタピタッ、ピタピタピタピタッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
「止まれ!」
ピタピタピタピタッ、ピタピタピタピタッ……
254: 2013/10/10(木) 12:30:50 ID:iefv5c9I
兵士「失礼。警備隊の者です」
兵士「荷台の中身を確認したいのですが」
兵士長「……」
スッ、スタッ……
従者A「ええ、構いませんよ」
従者A「少々、お待ち下さいませ」
兵士「荷台の中身を確認したいのですが」
兵士長「……」
スッ、スタッ……
従者A「ええ、構いませんよ」
従者A「少々、お待ち下さいませ」
255: 2013/10/10(木) 12:31:03 ID:iefv5c9I
従者A「おい、従者B。検問だ!」
従者A「従者C、従者D。荷台の方を開けてくれ!」
従者B「あいよ!」
スッ、スタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタッ、パカッ……
従者A「従者C、従者D。荷台の方を開けてくれ!」
従者B「あいよ!」
スッ、スタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタッ、パカッ……
256: 2013/10/10(木) 12:31:16 ID:iefv5c9I
スッ、スタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタッ、パカッ……
従者C「従者A、終わったぞ!」
従者D「こっちもだ!」
従者A「ああ、了解した!」
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタッ、パカッ……
従者C「従者A、終わったぞ!」
従者D「こっちもだ!」
従者A「ああ、了解した!」
257: 2013/10/10(木) 12:31:29 ID:iefv5c9I
従者A「兵士さん。荷台を開けました」
従者A「領主様からの許可証も、お見せ致しましょうか?」
兵士「ええ、お願い致します」
兵士長「兵士2~5、荷台を確認しろ!」
兵士長「他の残りは、そのまま他の通行人を調べるんだ!」
兵士達「はっ!」
従者A「領主様からの許可証も、お見せ致しましょうか?」
兵士「ええ、お願い致します」
兵士長「兵士2~5、荷台を確認しろ!」
兵士長「他の残りは、そのまま他の通行人を調べるんだ!」
兵士達「はっ!」
258: 2013/10/10(木) 12:32:01 ID:iefv5c9I
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタピタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタピタッ……
スッ、シュタッ……
兵士達「……」
ピタピタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタピタッ……
スッ、シュタッ……
兵士達「……」
259: 2013/10/10(木) 12:32:13 ID:iefv5c9I
従者A「兵士さん。これが許可証です」
従者A「積み荷は、昨日許可を取ったモンスターの氏骸です」スッ
兵士「……」スッ
シュルシュル、パサッ……
兵士「……」
兵士「……うむ。確かに」
従者A「積み荷は、昨日許可を取ったモンスターの氏骸です」スッ
兵士「……」スッ
シュルシュル、パサッ……
兵士「……」
兵士「……うむ。確かに」
260: 2013/10/10(木) 12:32:28 ID:iefv5c9I
兵士長「それで、若いエルフの母子はどうした?」
兵士長「今、その荷台に乗っているのか?」
従者A「いえ、乗っていませんが」
兵士長「なら、その若い母子はどこに?」
兵士長「まだ、我々は姿を確認はしてないのだが」
兵士達「……」
兵士長「今、その荷台に乗っているのか?」
従者A「いえ、乗っていませんが」
兵士長「なら、その若い母子はどこに?」
兵士長「まだ、我々は姿を確認はしてないのだが」
兵士達「……」
261: 2013/10/10(木) 12:32:43 ID:iefv5c9I
従者A「奥様なら、すぐここに来られます」
従者A「今さっき、変な老人に絡まれましてね」
従者A「お嬢様と一緒に、それを撃退している最中です」
兵士長「は?」
従者A「まだ、少し時間が掛かるんじゃないですか?」
従者A「あの老人、かなりしぶとかったですから」
従者A「今さっき、変な老人に絡まれましてね」
従者A「お嬢様と一緒に、それを撃退している最中です」
兵士長「は?」
従者A「まだ、少し時間が掛かるんじゃないですか?」
従者A「あの老人、かなりしぶとかったですから」
262: 2013/10/11(金) 08:57:46 ID:c/Wyw4qI
兵士長「それで、その老人の特徴は?」
兵士長「今、奥さんはどの辺にいるんだ?」
従者A「ええっと、ちょっと待って下さいね」チラッ
従者B「確か、市場の付近じゃないか?」
従者B「そこで、あの老人がやけにお嬢様に絡み出していたから」
従者A「あれっ、そうだったっけ?」
兵士長「今、奥さんはどの辺にいるんだ?」
従者A「ええっと、ちょっと待って下さいね」チラッ
従者B「確か、市場の付近じゃないか?」
従者B「そこで、あの老人がやけにお嬢様に絡み出していたから」
従者A「あれっ、そうだったっけ?」
263: 2013/10/11(金) 08:57:59 ID:c/Wyw4qI
従者B「お前、ちゃんと見とけよ……」
従者B「あの老人、かなり怪しかったろ……」
従者A「ああ、そうだったな……」
兵士長「とりあえず、渋滞になるから門の外で待て!」
兵士長「兵士2~5、この馬車荷台を誘導するんだ!」
兵士達「はっ!」
従者B「あの老人、かなり怪しかったろ……」
従者A「ああ、そうだったな……」
兵士長「とりあえず、渋滞になるから門の外で待て!」
兵士長「兵士2~5、この馬車荷台を誘導するんだ!」
兵士達「はっ!」
264: 2013/10/11(金) 08:58:11 ID:c/Wyw4qI
兵士2「それじゃあ、今確認が終わった馬車は外へ出ろ!」
兵士2「馬車を外へ出し終わった後、誰か一人ここに残れ!」
従者A「あっ、はい……」
兵士2「ほらっ、さっさと出ろ!」
兵士2「後ろに、結構な列が出来始めているぞ!」
従者A「げっ!?」
兵士2「馬車を外へ出し終わった後、誰か一人ここに残れ!」
従者A「あっ、はい……」
兵士2「ほらっ、さっさと出ろ!」
兵士2「後ろに、結構な列が出来始めているぞ!」
従者A「げっ!?」
265: 2013/10/11(金) 08:58:24 ID:c/Wyw4qI
従者B「従者A。さっさと乗れ!」
従者B「他の皆も、今から移動するぞ!」
従者D「ああ、了解した!」
スッ、パカッ……
パカパカッ、パカパカッ……
スッ、ギュッ……
従者B「他の皆も、今から移動するぞ!」
従者D「ああ、了解した!」
スッ、パカッ……
パカパカッ、パカパカッ……
スッ、ギュッ……
266: 2013/10/11(金) 08:58:36 ID:c/Wyw4qI
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
267: 2013/10/11(金) 08:58:48 ID:c/Wyw4qI
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
268: 2013/10/11(金) 08:59:01 ID:c/Wyw4qI
兵士「兵士長。馬車が移動しました」
兵士「他の者達も、そのまま通していきます」
兵士長「うむ。宜しい」
「兵士長。例のエルフと思われる親子がこちらに接近」
「例の老人に関しては、第七分隊が確保したそうです」
兵士長「……」
兵士「他の者達も、そのまま通していきます」
兵士長「うむ。宜しい」
「兵士長。例のエルフと思われる親子がこちらに接近」
「例の老人に関しては、第七分隊が確保したそうです」
兵士長「……」
269: 2013/10/11(金) 08:59:13 ID:c/Wyw4qI
兵士「魔術師殿、了解した」
兵士「例の積み荷に関しても、異常はありませんでしたか?」
「ええ、全く」
兵士長「なら、奥さん達も速やかに通せ!」
兵士長「勿論、他の通行人達もな!」
兵士長「はっ!」
兵士「例の積み荷に関しても、異常はありませんでしたか?」
「ええ、全く」
兵士長「なら、奥さん達も速やかに通せ!」
兵士長「勿論、他の通行人達もな!」
兵士長「はっ!」
270: 2013/10/11(金) 08:59:24 ID:c/Wyw4qI
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタピタッ……
エルフ「あの、すみません」
エルフ「つい先程、エルフの里の紋章が入った荷馬車二台がここに来ませんでしたか?」
エルフ「その荷台に、エルフの里に送るモンスターの氏骸が積まれていたはずなんですが」
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタピタッ……
エルフ「あの、すみません」
エルフ「つい先程、エルフの里の紋章が入った荷馬車二台がここに来ませんでしたか?」
エルフ「その荷台に、エルフの里に送るモンスターの氏骸が積まれていたはずなんですが」
271: 2013/10/11(金) 08:59:35 ID:c/Wyw4qI
兵士長「ああ、今さっき来たぞ」
兵士長「おいっ、兵士。許可証を奥さんに返してやれ」
兵士「はっ!」
スッ、シュルシュル……
スッ、スッ……
エルフ「……」
兵士長「おいっ、兵士。許可証を奥さんに返してやれ」
兵士「はっ!」
スッ、シュルシュル……
スッ、スッ……
エルフ「……」
272: 2013/10/11(金) 14:12:14 ID:c/Wyw4qI
エルフ母「それで、その荷馬車は今どこに?」
エルフ母「今はまだ、検査中か何かなのでしょうか?」
兵士「ええ、そうです」
エルフ母「ああ、そうなんですか」
エルフ母「やっぱり、あれを積んでいたら、すぐには通れませんからね」
エルフ「……」
エルフ母「今はまだ、検査中か何かなのでしょうか?」
兵士「ええ、そうです」
エルフ母「ああ、そうなんですか」
エルフ母「やっぱり、あれを積んでいたら、すぐには通れませんからね」
エルフ「……」
273: 2013/10/11(金) 14:12:27 ID:c/Wyw4qI
兵士長「奥さん。一応、奥さん達の荷馬車を検査させて貰っている!」
兵士長「つい先日、とても怪しげな老人がこの町に忍び込んだ!」
兵士長「その為、いつもより検問を強化させて貰ってる!」
兵士長「だから、奥さん達もご協力願う!」
エルフ母「ええ、構いませんが」
シュピン……
兵士長「つい先日、とても怪しげな老人がこの町に忍び込んだ!」
兵士長「その為、いつもより検問を強化させて貰ってる!」
兵士長「だから、奥さん達もご協力願う!」
エルフ母「ええ、構いませんが」
シュピン……
274: 2013/10/11(金) 14:13:01 ID:c/Wyw4qI
「兵士長。駐屯地から入電!」
「例の老人の身柄は、第六分隊が確保した!」
「その老人と争っていたエルフ母子に関しては、そのまま速やかに帰郷させよ!」
「あの老人は、かなり手強い!」
「見掛けによらず、剣の腕だけは確かだった様だ!……との事です」
兵士長「……」
「例の老人の身柄は、第六分隊が確保した!」
「その老人と争っていたエルフ母子に関しては、そのまま速やかに帰郷させよ!」
「あの老人は、かなり手強い!」
「見掛けによらず、剣の腕だけは確かだった様だ!……との事です」
兵士長「……」
275: 2013/10/11(金) 14:13:14 ID:c/Wyw4qI
「兵士長。如何致しますか?」
「どの様に、駐屯地には返信致しましょうか?」
エルフ母「……」
兵士長「ああ、了解した!」
兵士長「エルフ母子は、これから速やかに帰郷させる!」
兵士長「駐屯地にも、そう伝えるんだ!」
「どの様に、駐屯地には返信致しましょうか?」
エルフ母「……」
兵士長「ああ、了解した!」
兵士長「エルフ母子は、これから速やかに帰郷させる!」
兵士長「駐屯地にも、そう伝えるんだ!」
276: 2013/10/11(金) 14:13:28 ID:c/Wyw4qI
「はっ! 了解致しました!」
「駐屯地には、そう伝えておきます!」
「それと、本当にあの荷馬車を外に出しても宜しかったのですか?」
「子供とは言え、二種類のクラーケン氏体が混じっていたのですが……」
兵士長「ああ、構わん!」
兵士「何も、問題はないみたいですよ!」
「駐屯地には、そう伝えておきます!」
「それと、本当にあの荷馬車を外に出しても宜しかったのですか?」
「子供とは言え、二種類のクラーケン氏体が混じっていたのですが……」
兵士長「ああ、構わん!」
兵士「何も、問題はないみたいですよ!」
277: 2013/10/11(金) 14:13:40 ID:c/Wyw4qI
「ああ、そうなんですか……」
「そのクラーケン、一体何に使われるんですか?」
エルフ母「……」
兵士長「許可証には、エルフの里での研究目的とある!」
兵士長「領主様からも、色々な許可が出た!」
兵士長「だから、何も心配はいらんぞ!」
「そのクラーケン、一体何に使われるんですか?」
エルフ母「……」
兵士長「許可証には、エルフの里での研究目的とある!」
兵士長「領主様からも、色々な許可が出た!」
兵士長「だから、何も心配はいらんぞ!」
278: 2013/10/11(金) 14:13:51 ID:c/Wyw4qI
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタピタッ……
従者A「奥様。荷馬車の検査が終わりました!」
従者A「後は、出発をするだけです!」
兵士2「……」
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタピタッ……
従者A「奥様。荷馬車の検査が終わりました!」
従者A「後は、出発をするだけです!」
兵士2「……」
279: 2013/10/11(金) 14:14:04 ID:c/Wyw4qI
エルフ母「あら、そうなの」
エルフ母「そろそろ、私達もおいとましましょうか?」
エルフ「……」コクン
兵士長「奥さん。お気を付けて!」
兵士長「お嬢ちゃんも、道中気を付けてな!」
エルフ「は~~い」
エルフ母「そろそろ、私達もおいとましましょうか?」
エルフ「……」コクン
兵士長「奥さん。お気を付けて!」
兵士長「お嬢ちゃんも、道中気を付けてな!」
エルフ「は~~い」
280: 2013/10/11(金) 14:14:16 ID:c/Wyw4qI
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
兵士長「……」
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
兵士達「……」
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
兵士長「……」
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
兵士達「……」
281: 2013/10/11(金) 14:14:27 ID:c/Wyw4qI
スッ、シュタッ……
魔術師「……」
魔術師「……」
魔術師(あのエルフ、どこかで?)
魔術師(以前、どこかで見かけた様な?)
兵士長「……」
魔術師「……」
魔術師「……」
魔術師(あのエルフ、どこかで?)
魔術師(以前、どこかで見かけた様な?)
兵士長「……」
282: 2013/10/12(土) 11:11:52 ID:.6iyBclo
~とある生け簀~
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」
ザザーーン、ザザーーン……
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」
ザザーーン、ザザーーン……
283: 2013/10/12(土) 11:12:06 ID:.6iyBclo
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」パチッ
マンボウ「……」シャキン
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」パチッ
マンボウ「……」シャキン
284: 2013/10/12(土) 11:12:17 ID:.6iyBclo
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「ここどこ?……」
マンボウ「何で私、こんな場所にいるの?……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「ここどこ?……」
マンボウ「何で私、こんな場所にいるの?……」
285: 2013/10/12(土) 11:12:51 ID:.6iyBclo
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「ああ、なんか懐かしい……」
マンボウ「ようやく、海に戻れた感じ……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「……」
マンボウ「ああ、なんか懐かしい……」
マンボウ「ようやく、海に戻れた感じ……」
286: 2013/10/12(土) 11:13:04 ID:.6iyBclo
マンボウ「でも、ここは一体どこなのよ?」
マンボウ「何で私、こんな所に入れられてるの?」
小魚「……」スイスイ
マンボウ「ねぇ、そこのあなた……」
マンボウ「ここは、一体どこなの?……」
マンボウ「私、ちゃんと海に戻ってこれたの?……」
マンボウ「何で私、こんな所に入れられてるの?」
小魚「……」スイスイ
マンボウ「ねぇ、そこのあなた……」
マンボウ「ここは、一体どこなの?……」
マンボウ「私、ちゃんと海に戻ってこれたの?……」
287: 2013/10/12(土) 11:13:16 ID:.6iyBclo
マンボウ「ちょっと、あなた何か言ってよ……」
マンボウ「ここ、一体どこの海なのよ……」
小魚「……」スイスイ
マンボウ「一体、ここはどこなの?……」
マンボウ「私、これからどうなっちゃうの?……」
ザザーーン、ザザーーン……
マンボウ「ここ、一体どこの海なのよ……」
小魚「……」スイスイ
マンボウ「一体、ここはどこなの?……」
マンボウ「私、これからどうなっちゃうの?……」
ザザーーン、ザザーーン……
288: 2013/10/12(土) 15:06:19 ID:.6iyBclo
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタッ……
マンボウ「……?」
「なんだ、もう起きちゃってたんだ」
「てっきり、まだ眠っちゃってると思ってたよ」ニッコリ
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタッ……
マンボウ「……?」
「なんだ、もう起きちゃってたんだ」
「てっきり、まだ眠っちゃってると思ってたよ」ニッコリ
289: 2013/10/12(土) 15:06:36 ID:.6iyBclo
マンボウ「あなた、一体何者?……」
マンボウ「私の事、どうするつもりなの?……」
「!?」
マンボウ「お願い。あなたの目的を教えて……」
マンボウ「私は、どこにでもいるただのお魚なのよ……」
「……」
マンボウ「私の事、どうするつもりなの?……」
「!?」
マンボウ「お願い。あなたの目的を教えて……」
マンボウ「私は、どこにでもいるただのお魚なのよ……」
「……」
290: 2013/10/12(土) 15:06:52 ID:.6iyBclo
「……君、言葉話せるの?」
「なんだか、悪い夢を見ている様な気分だよ……」
マンボウ「……」
「ボクの名前は、XXXX」
「主に、この島で魔法使いをやってるんだ」ニッコリ
マンボウ「……」
「なんだか、悪い夢を見ている様な気分だよ……」
マンボウ「……」
「ボクの名前は、XXXX」
「主に、この島で魔法使いをやってるんだ」ニッコリ
マンボウ「……」
291: 2013/10/12(土) 15:07:27 ID:.6iyBclo
魔法使い「それで、君の名前は?」
魔法使い「人間の言葉を話せるんだから、君にも名前くらいあるんだよね?」ニコニコ
マンボウ「……」
魔法使い「あれ? どうしたの?」
魔法使い「まさか、君には名前すらないの?」ニコニコ
マンボウ「ええ、そうよ」
魔法使い「人間の言葉を話せるんだから、君にも名前くらいあるんだよね?」ニコニコ
マンボウ「……」
魔法使い「あれ? どうしたの?」
魔法使い「まさか、君には名前すらないの?」ニコニコ
マンボウ「ええ、そうよ」
292: 2013/10/12(土) 15:07:41 ID:.6iyBclo
魔法使い「じゃあ、普段は何て名乗ってるの?」
魔法使い「人間の言葉を話せるんだから、適当に名前くらいは名乗ってるんだよね?」ニコニコ
マンボウ「……マンボウ」
魔法使い「え?」
マンボウ「マンボウ。それが、私の種族の名前なのよ!」イラッ
ザザーーン、ザザーーン……
魔法使い「人間の言葉を話せるんだから、適当に名前くらいは名乗ってるんだよね?」ニコニコ
マンボウ「……マンボウ」
魔法使い「え?」
マンボウ「マンボウ。それが、私の種族の名前なのよ!」イラッ
ザザーーン、ザザーーン……
293: 2013/10/12(土) 19:49:46 ID:.6iyBclo
魔法使い「……マンボウ?」
魔法使い「君、変わった名前だね……」
マンボウ「……」
魔法使い「それ、今考えたの?」
魔法使い「それとも、君の種族の名前?」
マンボウ「ええ、そうよ……」
魔法使い「君、変わった名前だね……」
マンボウ「……」
魔法使い「それ、今考えたの?」
魔法使い「それとも、君の種族の名前?」
マンボウ「ええ、そうよ……」
294: 2013/10/12(土) 19:50:06 ID:.6iyBclo
魔法使い「マンボウ……」
魔法使い「聞いた事ないなぁ……」
魔法使い「君、一体どこから来たの?……」
魔法使い「と言うか、正面から見たら君はかなり不細工……」
魔法使い「本当に、正面から見たら不細工な顔をしているね……」
マンボウ「……」ムカッ
魔法使い「聞いた事ないなぁ……」
魔法使い「君、一体どこから来たの?……」
魔法使い「と言うか、正面から見たら君はかなり不細工……」
魔法使い「本当に、正面から見たら不細工な顔をしているね……」
マンボウ「……」ムカッ
295: 2013/10/12(土) 19:50:21 ID:.6iyBclo
魔法使い「まぁ、そんな事は置いといて、早速本題に入るとするよ」
魔法使い「君、性別はメスだよね?」
魔法使い「間違ってるのなら、すぐ謝るけど」
マンボウ「……ええ、そうだけど」
魔法使い「なら、今すぐここで卵産んで!」
魔法使い「その為に、ボクは君をここに連れてきたんだから!」ニッコリ
魔法使い「君、性別はメスだよね?」
魔法使い「間違ってるのなら、すぐ謝るけど」
マンボウ「……ええ、そうだけど」
魔法使い「なら、今すぐここで卵産んで!」
魔法使い「その為に、ボクは君をここに連れてきたんだから!」ニッコリ
296: 2013/10/12(土) 19:50:45 ID:.6iyBclo
マンボウ「……ごめんなさい。もう一度言ってくれる?」
マンボウ「今、あなたは何て言ったの?……」
マンボウ「ついさっきの、私の聞き間違いかしら?……」
小魚「……」スイスイ
魔法使い「君に、今ここで卵を産んでほしい!」
魔法使い「その為に、ボクは君をここに呼んだんだよ!」ニコニコ
マンボウ「今、あなたは何て言ったの?……」
マンボウ「ついさっきの、私の聞き間違いかしら?……」
小魚「……」スイスイ
魔法使い「君に、今ここで卵を産んでほしい!」
魔法使い「その為に、ボクは君をここに呼んだんだよ!」ニコニコ
297: 2013/10/12(土) 19:51:02 ID:.6iyBclo
マンボウ「……」
魔法使い「……」ニコニコ
マンボウ「……」
魔法使い「それで、返事は?」
魔法使い「君は、ボクの為に卵を産んでくれるのかな?」ニコニコ
ザザーーン、ザザーーン……
魔法使い「……」ニコニコ
マンボウ「……」
魔法使い「それで、返事は?」
魔法使い「君は、ボクの為に卵を産んでくれるのかな?」ニコニコ
ザザーーン、ザザーーン……
298: 2013/10/13(日) 10:07:23 ID:CwkvlWhs
マンボウ「あなた、それ本気で言ってるの!?」
マンボウ「と言うか、そんな事をしたら私氏んじゃうでしょうが!」ムカムカッ
魔法使い「……」
マンボウ「一体、私の事をなんだと思っているの!?」
マンボウ「私、本当にただのお魚なのよ!」
マンボウ「だから、早くここから出して!」ムカムカッ
マンボウ「と言うか、そんな事をしたら私氏んじゃうでしょうが!」ムカムカッ
魔法使い「……」
マンボウ「一体、私の事をなんだと思っているの!?」
マンボウ「私、本当にただのお魚なのよ!」
マンボウ「だから、早くここから出して!」ムカムカッ
299: 2013/10/13(日) 10:07:37 ID:CwkvlWhs
マンボウ「それで、ここは一体どこ!?」
マンボウ「私、早く海に帰りたいんだけど!」ムカムカッ
魔法使い「……」
マンボウ「私、早く海に戻りたい!」
マンボウ「こんな場所に閉じ込められているくらいなら、まだ氏んだ方がマシよ!」
マンボウ「一体、何なのよ? この摩訶不思議な入れ物は!?」ムカムカッ
マンボウ「私、早く海に帰りたいんだけど!」ムカムカッ
魔法使い「……」
マンボウ「私、早く海に戻りたい!」
マンボウ「こんな場所に閉じ込められているくらいなら、まだ氏んだ方がマシよ!」
マンボウ「一体、何なのよ? この摩訶不思議な入れ物は!?」ムカムカッ
300: 2013/10/13(日) 10:07:49 ID:CwkvlWhs
魔法使い「そんなに、君はここを出たいの?」
魔法使い「今はまだ、海に戻らない方が良いよ!」
マンボウ「何故!?」ムカムカッ
魔法使い「実は、君を捕獲する時にモンスターに襲われたんだ!」
魔法使い「君と一緒にいたお爺さんが、そのモンスターによって惨殺されちゃったんだ!」
マンボウ「!?」
魔法使い「今はまだ、海に戻らない方が良いよ!」
マンボウ「何故!?」ムカムカッ
魔法使い「実は、君を捕獲する時にモンスターに襲われたんだ!」
魔法使い「君と一緒にいたお爺さんが、そのモンスターによって惨殺されちゃったんだ!」
マンボウ「!?」
301: 2013/10/13(日) 10:08:01 ID:CwkvlWhs
魔法使い「だから、君はまだ海に戻らない方が良いよ!」
魔法使い「海では、未だにクラーケンニ体が暴れ回っているから!」
マンボウ「……」
魔法使い「それに加えて、サメやら半魚人やらが大量に発生!」
魔法使い「今、君が海に戻るのは、はっきり言って自殺行為!」
魔法使い「だから、ここでまだ大人しくしといた方が良いよ!」
魔法使い「海では、未だにクラーケンニ体が暴れ回っているから!」
マンボウ「……」
魔法使い「それに加えて、サメやら半魚人やらが大量に発生!」
魔法使い「今、君が海に戻るのは、はっきり言って自殺行為!」
魔法使い「だから、ここでまだ大人しくしといた方が良いよ!」
302: 2013/10/13(日) 10:08:11 ID:CwkvlWhs
マンボウ「……今の話、本当なの?」
マンボウ「本当に、まだ海に出ない方が良いの?」
魔法使い「うん。そうだけど」
マンボウ「なら、せめてここがどこだか教えて!」
マンボウ「それくらいなら、まだ良いでしょ?」
ザザーーン、ザザーーン……
マンボウ「本当に、まだ海に出ない方が良いの?」
魔法使い「うん。そうだけど」
マンボウ「なら、せめてここがどこだか教えて!」
マンボウ「それくらいなら、まだ良いでしょ?」
ザザーーン、ザザーーン……
303: 2013/10/13(日) 10:10:26 ID:CwkvlWhs
魔法使い「そんなに、知りたいの?」
魔法使い「それを知った所で、今の君に何の得があるの?」
マンボウ「……」
魔法使い「君は、まだここからは出る事が出来ない!」
魔法使い「まだ、君に卵すら産んで貰ってないからね!」ニッコリ
マンボウ「……」
魔法使い「それを知った所で、今の君に何の得があるの?」
マンボウ「……」
魔法使い「君は、まだここからは出る事が出来ない!」
魔法使い「まだ、君に卵すら産んで貰ってないからね!」ニッコリ
マンボウ「……」
304: 2013/10/13(日) 10:10:38 ID:CwkvlWhs
マンボウ「あなた、本当に何なのよ?……」
マンボウ「何で、そんなに卵産ませたいの?……」
魔法使い「……」ニコニコ
マンボウ「私、卵産んだら氏んでしまうわよ……」
マンボウ「普通、魚は卵産んだら確実に氏ぬんだけど……」
魔法使い「それが何?」ニコニコ
マンボウ「何で、そんなに卵産ませたいの?……」
魔法使い「……」ニコニコ
マンボウ「私、卵産んだら氏んでしまうわよ……」
マンボウ「普通、魚は卵産んだら確実に氏ぬんだけど……」
魔法使い「それが何?」ニコニコ
305: 2013/10/13(日) 10:10:50 ID:CwkvlWhs
マンボウ「まさか、私をずっとここに?……」ハッ
マンボウ「あなた、絶対に私をここから出す気ないでしょ!?」アセアセッ
魔法使い「……あっ、バレた?」ニコニコ
マンボウ「私、まだ氏にたくはない!」
マンボウ「まだ、海でゆったりと泳いでいたい!」アセアセッ
魔法使い「……」ニコニコ
マンボウ「あなた、絶対に私をここから出す気ないでしょ!?」アセアセッ
魔法使い「……あっ、バレた?」ニコニコ
マンボウ「私、まだ氏にたくはない!」
マンボウ「まだ、海でゆったりと泳いでいたい!」アセアセッ
魔法使い「……」ニコニコ
306: 2013/10/13(日) 10:11:01 ID:CwkvlWhs
魔法使い「残念だけど、それはまだ無理だね!」
魔法使い「君は、まだここから出る事は出来ないよ!」ニコニコ
マンボウ「……」
魔法使い「とりあえず、君は何も言わずに卵を産んで!」
魔法使い「それさえしてくれたら、君をすぐさま解放してあげるよ!」ニコニコ
マンボウ「……」ムカッ
魔法使い「君は、まだここから出る事は出来ないよ!」ニコニコ
マンボウ「……」
魔法使い「とりあえず、君は何も言わずに卵を産んで!」
魔法使い「それさえしてくれたら、君をすぐさま解放してあげるよ!」ニコニコ
マンボウ「……」ムカッ
307: 2013/10/13(日) 10:11:13 ID:CwkvlWhs
マンボウ「でも、私はあなたなんかの為に卵を産みたくはないわ!」
マンボウ「第一、相手すらいないでしょ?」ムカムカッ
魔法使い「……あ」
マンボウ「だから、早く私を無条件で解放して!」
マンボウ「私は、本当にただただゆったりと泳いでいたいだけなんだから!」ムカムカッ
ザザーーン、ザザーーン……
マンボウ「第一、相手すらいないでしょ?」ムカムカッ
魔法使い「……あ」
マンボウ「だから、早く私を無条件で解放して!」
マンボウ「私は、本当にただただゆったりと泳いでいたいだけなんだから!」ムカムカッ
ザザーーン、ザザーーン……
308: 2013/10/13(日) 18:53:57 ID:CwkvlWhs
魔法使い「……そんなに、嫌?」
魔法使い「ここで、卵を産むのはそんなに嫌?」
マンボウ「ええ、絶対に!」ムカムカッ
魔法使い「なら、君の仲間を捕まえてこようか?」
魔法使い「そしたら、君も卵を産んでくれると思うけど」
マンボウ「しつこい!」ムカッ
魔法使い「ここで、卵を産むのはそんなに嫌?」
マンボウ「ええ、絶対に!」ムカムカッ
魔法使い「なら、君の仲間を捕まえてこようか?」
魔法使い「そしたら、君も卵を産んでくれると思うけど」
マンボウ「しつこい!」ムカッ
309: 2013/10/13(日) 18:54:32 ID:CwkvlWhs
魔法使い「君、メスなんだよね?」
魔法使い「普通、メスなら卵くらいは産もうと思うんだけど」
魔法使い「何で、そんなに嫌がるの?」
マンボウ「……」ムカムカッ
魔法使い「君って、本当にメス?」
魔法使い「普通は、卵くらいは産みたいと思うはずなんだけどなぁ……」
魔法使い「普通、メスなら卵くらいは産もうと思うんだけど」
魔法使い「何で、そんなに嫌がるの?」
マンボウ「……」ムカムカッ
魔法使い「君って、本当にメス?」
魔法使い「普通は、卵くらいは産みたいと思うはずなんだけどなぁ……」
310: 2013/10/13(日) 18:54:49 ID:CwkvlWhs
マンボウ「……あなた、私の話ちゃんと聞いてた?」
マンボウ「さっきから、私が嫌だと言っている事を、何でそこまで強要しようとしてくる訳?」ムカムカッ
魔法使い「……」
マンボウ「私、卵なんて産みたくない!」
マンボウ「今すぐ、海に帰りたい!」
マンボウ「だから、早くここから出して!」ムカムカッ
マンボウ「さっきから、私が嫌だと言っている事を、何でそこまで強要しようとしてくる訳?」ムカムカッ
魔法使い「……」
マンボウ「私、卵なんて産みたくない!」
マンボウ「今すぐ、海に帰りたい!」
マンボウ「だから、早くここから出して!」ムカムカッ
311: 2013/10/13(日) 18:55:02 ID:CwkvlWhs
魔法使い「ごめん。それ無理!」
魔法使い「何度も言うようだけど、それだけは絶対に無理なんだよ!」
魔法使い「今はまだ、海はかなり荒れてる!」
魔法使い「モンスターが、そこらじゅうにうようよいる!」
魔法使い「だから、絶対に止めといた方が良いって!」アセアセッ
マンボウ「……」ムカムカッ
魔法使い「何度も言うようだけど、それだけは絶対に無理なんだよ!」
魔法使い「今はまだ、海はかなり荒れてる!」
魔法使い「モンスターが、そこらじゅうにうようよいる!」
魔法使い「だから、絶対に止めといた方が良いって!」アセアセッ
マンボウ「……」ムカムカッ
312: 2013/10/13(日) 18:55:17 ID:CwkvlWhs
マンボウ「あなた、それ本当なの?」
マンボウ「私からしてみたら、なんか嘘みたいな話に思えてくるんだけど?」
マンボウ「もしかして、あなたあの性悪エルフ達の仲間?」
マンボウ「そのエルフ達に言われて、私をここに閉じ込めている訳?」ムカムカッ
魔法使い「……は?」
ザザーーン、ザザーーン……
マンボウ「私からしてみたら、なんか嘘みたいな話に思えてくるんだけど?」
マンボウ「もしかして、あなたあの性悪エルフ達の仲間?」
マンボウ「そのエルフ達に言われて、私をここに閉じ込めている訳?」ムカムカッ
魔法使い「……は?」
ザザーーン、ザザーーン……
313: 2013/10/13(日) 18:55:32 ID:CwkvlWhs
マンボウ「それで、あなたどうなのよ?」
マンボウ「あなたは、あの性悪エルフ達の仲間なの?」
魔法使い「……」
マンボウ「そう言えば、あの性悪エルフ達はどこに?」
マンボウ「なんか漁港に連れられた後、まるっきり姿を見てないんだけど」キョロキョロ
魔法使い「……」
マンボウ「あなたは、あの性悪エルフ達の仲間なの?」
魔法使い「……」
マンボウ「そう言えば、あの性悪エルフ達はどこに?」
マンボウ「なんか漁港に連れられた後、まるっきり姿を見てないんだけど」キョロキョロ
魔法使い「……」
314: 2013/10/13(日) 18:55:45 ID:CwkvlWhs
魔法使い「……君、もしかして連れがいるの?」
魔法使い「今は、種族の垣根を越えてパーティーを組むのが、そんなに流行っているの?」
マンボウ「は?」
魔法使い「以前、ボクはあるパーティーをこの付近で見かけたんだ」
魔法使い「珍しく、エルフが人間と手を組んでいてね」
魔法使い「しかも、そのエルフが子供連れだったからね」
魔法使い「今は、種族の垣根を越えてパーティーを組むのが、そんなに流行っているの?」
マンボウ「は?」
魔法使い「以前、ボクはあるパーティーをこの付近で見かけたんだ」
魔法使い「珍しく、エルフが人間と手を組んでいてね」
魔法使い「しかも、そのエルフが子供連れだったからね」
315: 2013/10/13(日) 18:56:19 ID:CwkvlWhs
マンボウ「あなた、そのエルフどこで見かけた?……」
マンボウ「その子連れのエルフってのは、この私を捌こうとしたエルフ達なんだけど……」
魔法使い「え? そうなの?」
魔法使い「今日の昼、またここを訪れる予定なんだけど」
マンボウ「!?」ガーーン
魔法使い「……」ハッ
マンボウ「その子連れのエルフってのは、この私を捌こうとしたエルフ達なんだけど……」
魔法使い「え? そうなの?」
魔法使い「今日の昼、またここを訪れる予定なんだけど」
マンボウ「!?」ガーーン
魔法使い「……」ハッ
316: 2013/10/13(日) 18:56:39 ID:CwkvlWhs
魔法使い「もしかして、まずかった?」
魔法使い「その様子だと、かなりまずいみたいだね」
マンボウ「ええ、そうね……」
魔法使い「まぁ、そう言う事だから、もう諦めなよ……」
魔法使い「君、ここからはもう逃げれないんだよ……」
マンボウ「……」ウルウル
魔法使い「その様子だと、かなりまずいみたいだね」
マンボウ「ええ、そうね……」
魔法使い「まぁ、そう言う事だから、もう諦めなよ……」
魔法使い「君、ここからはもう逃げれないんだよ……」
マンボウ「……」ウルウル
317: 2013/10/13(日) 18:56:54 ID:CwkvlWhs
魔法使い「とりあえず、そのエルフさん達に今から連絡を……」
魔法使い「ここ最近、魔法や魔術等が著しく進歩しててね……」
魔法使い「だから、君はもう逃げられない……」
魔法使い「あのエルフさん達にロックオンされたからには、絶対に逃げられないんだからね……」
マンボウ「……」ウルウル
ザザーーン、ザザーーン……
魔法使い「ここ最近、魔法や魔術等が著しく進歩しててね……」
魔法使い「だから、君はもう逃げられない……」
魔法使い「あのエルフさん達にロックオンされたからには、絶対に逃げられないんだからね……」
マンボウ「……」ウルウル
ザザーーン、ザザーーン……
318: 2013/10/14(月) 10:44:40 ID:lUo53/fY
マンボウ(まずい、まずいわ……)
マンボウ(このままだと、本当に私捌かれちゃうわ……)
マンボウ(あのエルフ、まだ私の事を諦めてないのね……)
マンボウ(仲間に命じて、私をこんな場所に監禁するなんて……)ウルウル
魔法使い「……」
スッ、カシャン……
マンボウ(このままだと、本当に私捌かれちゃうわ……)
マンボウ(あのエルフ、まだ私の事を諦めてないのね……)
マンボウ(仲間に命じて、私をこんな場所に監禁するなんて……)ウルウル
魔法使い「……」
スッ、カシャン……
319: 2013/10/14(月) 10:44:55 ID:lUo53/fY
マンボウ(でも、こっからどう出るの?……)
マンボウ(何で、今の私はまだ生きているの?……)ウルウル
マンボウ(確か、あの時に氏んだはず……)
マンボウ(あの漁港で、私は氏んだはずなんだけど……)ウルウル
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
マンボウ(何で、今の私はまだ生きているの?……)ウルウル
マンボウ(確か、あの時に氏んだはず……)
マンボウ(あの漁港で、私は氏んだはずなんだけど……)ウルウル
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
320: 2013/10/14(月) 10:45:10 ID:lUo53/fY
マンボウ(あっ、そうだ……)
マンボウ(このまま、ジャンプしてみたらどうなるのかしら?……)
マンボウ(そしたら、ここから出られるはず……)
マンボウ(ここは一つ、ジャンプでもしてみようかしら?……)ウルウル
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
マンボウ(このまま、ジャンプしてみたらどうなるのかしら?……)
マンボウ(そしたら、ここから出られるはず……)
マンボウ(ここは一つ、ジャンプでもしてみようかしら?……)ウルウル
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
321: 2013/10/14(月) 10:45:22 ID:lUo53/fY
マンボウ「ねぇ、そこのあなた……」
マンボウ「まだ、話中か何かかしら?……」ウルウル
魔法使い「……」ブツブツ
マンボウ「どうやら、まだ話中か何かみたいね……」
マンボウ「一体、あなた誰と話しているの?……」ウルウル
魔法使い「……」ブツブツ
マンボウ「まだ、話中か何かかしら?……」ウルウル
魔法使い「……」ブツブツ
マンボウ「どうやら、まだ話中か何かみたいね……」
マンボウ「一体、あなた誰と話しているの?……」ウルウル
魔法使い「……」ブツブツ
322: 2013/10/14(月) 10:45:38 ID:lUo53/fY
マンボウ(まぁ、今はそんな事はどうでも良いか……)
マンボウ(ここから、脱出出来たらそれで良いんだから……)
マンボウ(まずは、私がジャンプする……)
マンボウ(そしたら、私は海に帰れる……)
マンボウ(あの性悪エルフ達に、裁かれずに済む……)
ザザーーン、ザザーーン……
マンボウ(ここから、脱出出来たらそれで良いんだから……)
マンボウ(まずは、私がジャンプする……)
マンボウ(そしたら、私は海に帰れる……)
マンボウ(あの性悪エルフ達に、裁かれずに済む……)
ザザーーン、ザザーーン……
323: 2013/10/14(月) 10:45:49 ID:lUo53/fY
マンボウ(しかし、ここ狭いわね……)
マンボウ(あまり、私が上手く動けない……)
マンボウ(ああ、なんか小魚が泳いできた……)
マンボウ(ついさっきと比べて、なんか数がかなり増え出してきた……)
小魚の群れ「……」スイスイ
小魚の群れ「……」スイスイ
マンボウ(あまり、私が上手く動けない……)
マンボウ(ああ、なんか小魚が泳いできた……)
マンボウ(ついさっきと比べて、なんか数がかなり増え出してきた……)
小魚の群れ「……」スイスイ
小魚の群れ「……」スイスイ
324: 2013/10/14(月) 10:46:02 ID:lUo53/fY
マンボウ(もしかして、ここどこかと繋がっている?)
マンボウ(こんなに、小魚の数が増えてきたんだから、どこかと繋がっているのよね?)
マンボウ(でも、一体どこと?)
マンボウ(たとえ、どこかと繋がっていたとしても、この私の体で通れるのかしら?)
小魚の群れ「……」スイスイ
小魚の群れ「……」スイスイ
マンボウ(こんなに、小魚の数が増えてきたんだから、どこかと繋がっているのよね?)
マンボウ(でも、一体どこと?)
マンボウ(たとえ、どこかと繋がっていたとしても、この私の体で通れるのかしら?)
小魚の群れ「……」スイスイ
小魚の群れ「……」スイスイ
325: 2013/10/14(月) 10:46:58 ID:lUo53/fY
魔法使い「ふぅ、終わった……」
魔法使い「なんとか、全部伝え終わった……」
マンボウ「……」
魔法使い「ん? 小魚が増えてる……」
魔法使い「地下にある穴から、上がってきたのかな?」
マンボウ「!?」
魔法使い「なんとか、全部伝え終わった……」
マンボウ「……」
魔法使い「ん? 小魚が増えてる……」
魔法使い「地下にある穴から、上がってきたのかな?」
マンボウ「!?」
326: 2013/10/14(月) 10:47:10 ID:lUo53/fY
マンボウ「ねぇ、今のどう言う事?」
マンボウ「ここ、もしかしてどこかと繋がっているの?」
魔法使い「うん。そうだけど」
マンボウ「なら、一体どこの海?」
マンボウ「この入れ物、一体何なのよ?」
魔法使い「……」
マンボウ「ここ、もしかしてどこかと繋がっているの?」
魔法使い「うん。そうだけど」
マンボウ「なら、一体どこの海?」
マンボウ「この入れ物、一体何なのよ?」
魔法使い「……」
327: 2013/10/14(月) 10:47:24 ID:lUo53/fY
魔法使い「もしかして、この仕組み気づいた?」
魔法使い「君、やっぱりただの魚じゃないみたいだね!」ニッコリ
マンボウ「……」
魔法使い「でも、今の君ではここから出る事が出来ないよ!」
魔法使い「だって、その今の君の大きさじゃあ、とてもここから出る事が出来ないからさ!」ニコニコ
ザザーーン、ザザーーン……
魔法使い「君、やっぱりただの魚じゃないみたいだね!」ニッコリ
マンボウ「……」
魔法使い「でも、今の君ではここから出る事が出来ないよ!」
魔法使い「だって、その今の君の大きさじゃあ、とてもここから出る事が出来ないからさ!」ニコニコ
ザザーーン、ザザーーン……
328: 2013/10/14(月) 17:39:48 ID:lUo53/fY
マンボウ「つまり、ここはどこかの海と繋がっていると言う訳ね?」
マンボウ「そうする事によって、今の私はなんとか生き永らえている」
魔法使い「うん。そうだけど!」ニコニコ
マンボウ「まさか、これはあなたが仕掛けた魔法によるもの?」
マンボウ「それで、今の私はここに閉じ込められていると言う訳?」
魔法使い「うん。よく気づいたね!」ニコニコ
マンボウ「そうする事によって、今の私はなんとか生き永らえている」
魔法使い「うん。そうだけど!」ニコニコ
マンボウ「まさか、これはあなたが仕掛けた魔法によるもの?」
マンボウ「それで、今の私はここに閉じ込められていると言う訳?」
魔法使い「うん。よく気づいたね!」ニコニコ
329: 2013/10/14(月) 17:40:01 ID:lUo53/fY
マンボウ「なら、私はここを出る事にするわ!」
マンボウ「今の私にも、少なからずは希望の光が見えてきたから!」
魔法使い「え?」
マンボウ「お願い。寄生虫さん、私に力を貸して!」
マンボウ「寄生虫さん達の力で、私をここから出して!」
魔法使い「……」
マンボウ「今の私にも、少なからずは希望の光が見えてきたから!」
魔法使い「え?」
マンボウ「お願い。寄生虫さん、私に力を貸して!」
マンボウ「寄生虫さん達の力で、私をここから出して!」
魔法使い「……」
330: 2013/10/14(月) 17:40:15 ID:lUo53/fY
マンボウ「あら? どうしたの?」
マンボウ「寄生虫さん達、何で誰も返事とかしないのよ?」
魔法使い「……」
マンボウ「まさか、これもあなたが?」
マンボウ「私の体にいる寄生虫さん達、全て滅ぼしちゃったとか?」
魔法使い「……え? ボク、何もしてないけど……」
マンボウ「寄生虫さん達、何で誰も返事とかしないのよ?」
魔法使い「……」
マンボウ「まさか、これもあなたが?」
マンボウ「私の体にいる寄生虫さん達、全て滅ぼしちゃったとか?」
魔法使い「……え? ボク、何もしてないけど……」
331: 2013/10/14(月) 17:40:46 ID:lUo53/fY
マンボウ「だったら、何で寄生虫さん達からの返事がないのよ!?」
マンボウ「普段から、私の体に好き勝手に住み着いている癖に!」
魔法使い「!?」
マンボウ「あっ、まさかあの時……」
マンボウ「あの時に、寄生虫さん達が一匹残らず全滅しちゃったのかしら?……」
魔法使い「……」
マンボウ「普段から、私の体に好き勝手に住み着いている癖に!」
魔法使い「!?」
マンボウ「あっ、まさかあの時……」
マンボウ「あの時に、寄生虫さん達が一匹残らず全滅しちゃったのかしら?……」
魔法使い「……」
332: 2013/10/14(月) 17:41:01 ID:lUo53/fY
魔法使い「ごめん。さっきから何の話してるの?……」
魔法使い「君の体は、寄生虫の住み処なの?……」
マンボウ「……ええ、そうよ」
魔法使い「なら、ついさっき入れといたアレの所為かな?……」
魔法使い「君の体に寄生虫とか付いてたら危ないから、それを全て除去する薬を入れといたんだけど……」
ザザーーン、ザザーーン……
魔法使い「君の体は、寄生虫の住み処なの?……」
マンボウ「……ええ、そうよ」
魔法使い「なら、ついさっき入れといたアレの所為かな?……」
魔法使い「君の体に寄生虫とか付いてたら危ないから、それを全て除去する薬を入れといたんだけど……」
ザザーーン、ザザーーン……
333: 2013/10/14(月) 17:41:15 ID:lUo53/fY
マンボウ「ちょっと、あなた何て事をしてくれんの!?」
マンボウ「あなたのおかげで、私の計画が完全にパーよ!」ムカッ
魔法使い「え?」
マンボウ「おかげで、私の周りに沢山の小魚達が群がってきた!」
マンボウ「このままだと、皆窒息する!」
マンボウ「早く、この状況を何とかしなさいよ!」ムカムカッ
マンボウ「あなたのおかげで、私の計画が完全にパーよ!」ムカッ
魔法使い「え?」
マンボウ「おかげで、私の周りに沢山の小魚達が群がってきた!」
マンボウ「このままだと、皆窒息する!」
マンボウ「早く、この状況を何とかしなさいよ!」ムカムカッ
334: 2013/10/14(月) 17:41:29 ID:lUo53/fY
魔法使い「ごめん。どう言う事?」
魔法使い「魚でも、窒息氏とかあるの?」
小魚の群れ「……」スイスイ
魔法使い「ああ、なんか小魚達がやけに増え出してきた……」
魔法使い「君の周りに、沢山の小魚達が群れだしてきたんだけど……」
小魚の群れ「……」スイスイ
魔法使い「魚でも、窒息氏とかあるの?」
小魚の群れ「……」スイスイ
魔法使い「ああ、なんか小魚達がやけに増え出してきた……」
魔法使い「君の周りに、沢山の小魚達が群れだしてきたんだけど……」
小魚の群れ「……」スイスイ
335: 2013/10/14(月) 17:41:42 ID:lUo53/fY
マンボウ「とりあえず、早くこの状況を何とかして!」
マンボウ「じゃないと、皆が窒息氏する!」
マンボウ「私達魚も、人間と同様に息してるの!」
マンボウ「だから、早くこの状況を何とかして!」
マンボウ「じゃないと、皆窒息氏してしまいそうだから!」
魔法使い「うん。分かった!」アセアセッ
マンボウ「じゃないと、皆が窒息氏する!」
マンボウ「私達魚も、人間と同様に息してるの!」
マンボウ「だから、早くこの状況を何とかして!」
マンボウ「じゃないと、皆窒息氏してしまいそうだから!」
魔法使い「うん。分かった!」アセアセッ
336: 2013/10/14(月) 17:41:59 ID:lUo53/fY
スッ、カシャン……
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
小魚の群れ「……」スイスイ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
小魚の群れ「……」スイスイ
337: 2013/10/14(月) 17:42:12 ID:lUo53/fY
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「はっ!」ボワッ
ザザーーン、ザザーーン……
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「はっ!」ボワッ
ザザーーン、ザザーーン……
338: 2013/10/15(火) 12:37:18 ID:6hYXmH86
数分後――
魔法使い「ふぅ、これなら文句ないよね?」
魔法使い「君の入っている生け簀、大幅に拡張したよ」
マンボウ「……」
魔法使い「と言うか、君の体が大きすぎるよ」
魔法使い「君の種族は、皆大きいの?」
魔法使い「ふぅ、これなら文句ないよね?」
魔法使い「君の入っている生け簀、大幅に拡張したよ」
マンボウ「……」
魔法使い「と言うか、君の体が大きすぎるよ」
魔法使い「君の種族は、皆大きいの?」
339: 2013/10/15(火) 12:37:29 ID:6hYXmH86
マンボウ「ええ、そうだけど」
マンボウ「私の種族は、皆大きいわよ」
魔法使い「……」
マンボウ「確か、最大で3mぐらい」
マンボウ「私はメスだけど、皆それくらい大きくなっていくわ」
魔法使い「!?」
マンボウ「私の種族は、皆大きいわよ」
魔法使い「……」
マンボウ「確か、最大で3mぐらい」
マンボウ「私はメスだけど、皆それくらい大きくなっていくわ」
魔法使い「!?」
340: 2013/10/15(火) 12:37:49 ID:6hYXmH86
マンボウ「あなた、お魚とか捕まえた事はないの?」
マンボウ「これだけ大きな入れ物を作れるんなら、以前にも作った事はあるんでしょ?」
小魚の群れ「……」スイスイ
魔法使い「うん。作った事はあるよ」
魔法使い「でも、君の様な大型種は捕まえた事がなかったんだよね」
小魚の群れ「……」スイスイ
マンボウ「これだけ大きな入れ物を作れるんなら、以前にも作った事はあるんでしょ?」
小魚の群れ「……」スイスイ
魔法使い「うん。作った事はあるよ」
魔法使い「でも、君の様な大型種は捕まえた事がなかったんだよね」
小魚の群れ「……」スイスイ
341: 2013/10/15(火) 12:38:01 ID:6hYXmH86
マンボウ「そう。なら、早く私をここから出してくれる?」
マンボウ「私、早く海に戻りたいんだけど」
小魚の群れ「……」スイスイ
魔法使い「何度も言うけど、それは無理かな!」
魔法使い「君と一緒にいたお爺さんが、海でモンスター達に惨殺されちゃったから!」
マンボウ「……」
マンボウ「私、早く海に戻りたいんだけど」
小魚の群れ「……」スイスイ
魔法使い「何度も言うけど、それは無理かな!」
魔法使い「君と一緒にいたお爺さんが、海でモンスター達に惨殺されちゃったから!」
マンボウ「……」
342: 2013/10/15(火) 12:38:18 ID:6hYXmH86
マンボウ「それでも、私は海に戻りたいわ!」
マンボウ「だって、私は海で産まれたんだから!」
魔法使い「……」
マンボウ「あたなって、本当に物好きね!」
マンボウ「私みたいな魚に、そこまで肩入れしてくるなんて!」
ザザーーン、ザザーーン……
マンボウ「だって、私は海で産まれたんだから!」
魔法使い「……」
マンボウ「あたなって、本当に物好きね!」
マンボウ「私みたいな魚に、そこまで肩入れしてくるなんて!」
ザザーーン、ザザーーン……
343: 2013/10/15(火) 12:38:31 ID:6hYXmH86
魔法使い「君、何でそんなに海に戻りたいの?」
魔法使い「ここで、暫く休むと言う選択枠はないの?」
マンボウ「……」
魔法使い「今は、まだ君に海に戻ってほしくない!」
魔法使い「ボクが君を見つけた時、君は氏にかけだった!」
魔法使い「君の体には、はっきりと誰かにしがみつかれた様な跡が、確かにあったからさ!」
魔法使い「ここで、暫く休むと言う選択枠はないの?」
マンボウ「……」
魔法使い「今は、まだ君に海に戻ってほしくない!」
魔法使い「ボクが君を見つけた時、君は氏にかけだった!」
魔法使い「君の体には、はっきりと誰かにしがみつかれた様な跡が、確かにあったからさ!」
344: 2013/10/15(火) 12:39:03 ID:6hYXmH86
マンボウ「残念だけど、それは無理だわ!」
マンボウ「私達魚は、海の中でないと生きる事が出来ないから!」
マンボウ「それくらい、今のあなたでも分かるでしょ?」
マンボウ「だから、早く私を海に帰して!」
マンボウ「その辺にいる釣り人達でさえ、今の私が言った様な事をしてくるわよ!」
マンボウ「ここで私を引き留めて、一体どうしようと言うの?」
マンボウ「私達魚は、海の中でないと生きる事が出来ないから!」
マンボウ「それくらい、今のあなたでも分かるでしょ?」
マンボウ「だから、早く私を海に帰して!」
マンボウ「その辺にいる釣り人達でさえ、今の私が言った様な事をしてくるわよ!」
マンボウ「ここで私を引き留めて、一体どうしようと言うの?」
345: 2013/10/15(火) 12:39:15 ID:6hYXmH86
魔法使い「ごめん。それさっきも説明した!」
魔法使い「君、よっぽど頭が悪いんだね!」イライラッ
マンボウ「!?」
魔法使い「ボクは、君の事が心配だからこそ、ここに収容してるんだよ!」
魔法使い「そのついでに、君に卵を産んで貰う!」
魔法使い「それくらいしてくれたって、別に良いと思うんだけど!」イライラッ
魔法使い「君、よっぽど頭が悪いんだね!」イライラッ
マンボウ「!?」
魔法使い「ボクは、君の事が心配だからこそ、ここに収容してるんだよ!」
魔法使い「そのついでに、君に卵を産んで貰う!」
魔法使い「それくらいしてくれたって、別に良いと思うんだけど!」イライラッ
346: 2013/10/15(火) 12:39:47 ID:6hYXmH86
マンボウ「だから、私はあなたの為なんかに卵を産みたくはないわ!」
マンボウ「私達魚は、それをしたら氏んじゃうんだから!」ムカムカッ
魔法使い「……」イライラッ
マンボウ「もし仮に、私がここで卵を産んだとして何をするの?」
マンボウ「私が産んだ子達、ここでずっと囚われの身にでもなるの?」ムカムカッ
魔法使い「……」イライラッ
マンボウ「私達魚は、それをしたら氏んじゃうんだから!」ムカムカッ
魔法使い「……」イライラッ
マンボウ「もし仮に、私がここで卵を産んだとして何をするの?」
マンボウ「私が産んだ子達、ここでずっと囚われの身にでもなるの?」ムカムカッ
魔法使い「……」イライラッ
347: 2013/10/15(火) 12:40:00 ID:6hYXmH86
マンボウ「やっぱり、今の私はあなたの事が信用出来ない!」
マンボウ「今のあなた、私を最初から解放するつもりはない!」
マンボウ「だから、もういい加減に諦めて!」
マンボウ「私は、本当にただのお魚なの!」
マンボウ「何で、そんな事すら今のあなたは分かってはくれないの?」ムカムカッ
ザザーーン、ザザーーン……
マンボウ「今のあなた、私を最初から解放するつもりはない!」
マンボウ「だから、もういい加減に諦めて!」
マンボウ「私は、本当にただのお魚なの!」
マンボウ「何で、そんな事すら今のあなたは分かってはくれないの?」ムカムカッ
ザザーーン、ザザーーン……
348: 2013/10/15(火) 12:43:03 ID:6hYXmH86
魔法使い「ああ、もう、煩い煩い!」
魔法使い「君、少し黙っててくれる?」
魔法使い「せっかく、こっちが人助けしてあげているのに!」
魔法使い「何で、そんな態度を取るの!?」
魔法使い「と言うか、何で魚の癖に人間の言葉が話せるの!?」イライラッ
マンボウ「それ今、関係ない!」ムカムカッ
魔法使い「君、少し黙っててくれる?」
魔法使い「せっかく、こっちが人助けしてあげているのに!」
魔法使い「何で、そんな態度を取るの!?」
魔法使い「と言うか、何で魚の癖に人間の言葉が話せるの!?」イライラッ
マンボウ「それ今、関係ない!」ムカムカッ
349: 2013/10/15(火) 12:43:21 ID:6hYXmH86
魔法使い「じゃあ、どうしろって言うの?」
魔法使い「このまま、君を海に返せと言うの?」イライラッ
マンボウ「ええ、そうよ!」ムカムカッ
魔法使い「でも、それだけは絶対に無理!」
魔法使い「文句があるのなら、今も海の中にいるモンスター達に文句言ってよ!」
魔法使い「それくらい、今の君でも解ってるんでしょ!?」イライラッ
魔法使い「このまま、君を海に返せと言うの?」イライラッ
マンボウ「ええ、そうよ!」ムカムカッ
魔法使い「でも、それだけは絶対に無理!」
魔法使い「文句があるのなら、今も海の中にいるモンスター達に文句言ってよ!」
魔法使い「それくらい、今の君でも解ってるんでしょ!?」イライラッ
350: 2013/10/15(火) 12:43:34 ID:6hYXmH86
マンボウ「ええ、分かってるわ!」
マンボウ「それでも、私は海に戻りたいの!」
マンボウ「ここにいたら、あの性悪エルフ達に捌かれる!」
マンボウ「今私の目の前にいるあなたにも、無理矢理卵を産まされる!」
マンボウ「だから、私は早くここから出たいのよ!」
マンボウ「いい加減に、私を早くここから出して!」ムカムカッ
マンボウ「それでも、私は海に戻りたいの!」
マンボウ「ここにいたら、あの性悪エルフ達に捌かれる!」
マンボウ「今私の目の前にいるあなたにも、無理矢理卵を産まされる!」
マンボウ「だから、私は早くここから出たいのよ!」
マンボウ「いい加減に、私を早くここから出して!」ムカムカッ
351: 2013/10/15(火) 12:43:49 ID:6hYXmH86
魔法使い「そんなに、この生け簀から出たいの?」
魔法使い「今の君、また氏んじゃうよ!」イライラッ
マンボウ「ええ、構わないわ!」ムカムカッ
魔法使い「なら、ここから出してあげる!」
魔法使い「君、結構重たいから今から君に魔法を掛けてくね!」イライラッ
マンボウ「!?」
魔法使い「今の君、また氏んじゃうよ!」イライラッ
マンボウ「ええ、構わないわ!」ムカムカッ
魔法使い「なら、ここから出してあげる!」
魔法使い「君、結構重たいから今から君に魔法を掛けてくね!」イライラッ
マンボウ「!?」
352: 2013/10/15(火) 12:44:03 ID:6hYXmH86
マンボウ「あなた、本当に出してくれるの?」
マンボウ「そう言って、私を騙したりはしないわよね?」ムカムカッ
魔法使い「うん。大丈夫だけど?」
マンボウ「なら、早く掛けてくれる?」
マンボウ「私、早く海に戻りたい!」
ザザーーン、ザザーーン……
マンボウ「そう言って、私を騙したりはしないわよね?」ムカムカッ
魔法使い「うん。大丈夫だけど?」
マンボウ「なら、早く掛けてくれる?」
マンボウ「私、早く海に戻りたい!」
ザザーーン、ザザーーン……
353: 2013/10/15(火) 12:44:35 ID:6hYXmH86
魔法使い「うん。分かった!」
魔法使い「ちょっと、待っててね!」
魔法使い「今から、魔法を掛けるから!」
魔法使い「少し、時間かかるから大人しくね!」
魔法使い「本当に、君は口煩い………」
魔法使い「何で、魚の癖にこんなにも口煩いんだろうか?……」イライラッ
魔法使い「ちょっと、待っててね!」
魔法使い「今から、魔法を掛けるから!」
魔法使い「少し、時間かかるから大人しくね!」
魔法使い「本当に、君は口煩い………」
魔法使い「何で、魚の癖にこんなにも口煩いんだろうか?……」イライラッ
354: 2013/10/15(火) 12:44:48 ID:6hYXmH86
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「はっ!」ボワッ
マンボウ「!?」
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「はっ!」ボワッ
マンボウ「!?」
355: 2013/10/15(火) 12:45:00 ID:6hYXmH86
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「はっ!」ボワッ
マンボウ「……」ガクッ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「……」ブツブツ
魔法使い「はっ!」ボワッ
マンボウ「……」ガクッ
356: 2013/10/15(火) 12:45:12 ID:6hYXmH86
魔法使い「ふぅ、これで静かになった……」
魔法使い「本当に、この魚は口煩い生き物だった……」
マンボウ「……」
魔法使い「もしかして、この子は珍しい生き物?……」
魔法使い「実際の所は、モンスターだったりとか?……」
マンボウ「……」
魔法使い「本当に、この魚は口煩い生き物だった……」
マンボウ「……」
魔法使い「もしかして、この子は珍しい生き物?……」
魔法使い「実際の所は、モンスターだったりとか?……」
マンボウ「……」
357: 2013/10/15(火) 12:45:24 ID:6hYXmH86
魔法使い「とりあえず、エルフさん達にまた連絡を……」
魔法使い「この魚、本当の所はモンスターの可能性がある……」
魔法使い「確か、あのエルフさん達はモンスターの氏骸を集めてたよね?……」
魔法使い「この子を、エルフさんに差し出したら引き取ってくれるのかな?……」
マンボウ「……」
ザザーーン、ザザーーン……
魔法使い「この魚、本当の所はモンスターの可能性がある……」
魔法使い「確か、あのエルフさん達はモンスターの氏骸を集めてたよね?……」
魔法使い「この子を、エルフさんに差し出したら引き取ってくれるのかな?……」
マンボウ「……」
ザザーーン、ザザーーン……
359: 2013/10/16(水) 18:09:17 ID:r9mhLi3Y
~とある民家前~
その日の昼――
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
その日の昼――
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
360: 2013/10/16(水) 18:09:30 ID:r9mhLi3Y
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
ピタピタピタピタッ、ピタピタピタピタッ……
スッ、スタッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
ピタピタピタピタッ、ピタピタピタピタッ……
スッ、スタッ……
361: 2013/10/16(水) 18:09:44 ID:r9mhLi3Y
クルッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタッ……
従者A「……」
トントン、トントン……
「はい」
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
ピタッ……
従者A「……」
トントン、トントン……
「はい」
362: 2013/10/16(水) 18:09:59 ID:r9mhLi3Y
従者A「すみません。つい先日お尋ねしたエルフの里の者です」
従者A「魔法使いのXXXXさんは、いらっしゃいますでしょうか?」
「はい」
スッ、ガチャ……
魔法使い「……」
従者A「……」ペコッ
従者A「魔法使いのXXXXさんは、いらっしゃいますでしょうか?」
「はい」
スッ、ガチャ……
魔法使い「……」
従者A「……」ペコッ
363: 2013/10/16(水) 18:10:32 ID:r9mhLi3Y
魔法使い「いらっしゃい。従者Aさん」
魔法使い「本日は、どう言った御用で?」
スッ、スタッ……
従者A「あら? 連絡の方はいっておりませんでしたか?」
従者A「本日のお昼に、こちらへお伺いすると言う約束であったはずですが」
魔法使い「ああ、そうでしたね」
魔法使い「本日は、どう言った御用で?」
スッ、スタッ……
従者A「あら? 連絡の方はいっておりませんでしたか?」
従者A「本日のお昼に、こちらへお伺いすると言う約束であったはずですが」
魔法使い「ああ、そうでしたね」
364: 2013/10/16(水) 18:10:58 ID:r9mhLi3Y
魔法使い「それで、エルフさん達は?」
魔法使い「もう、お着きなのですか?」
従者A「いいえ」
従者B「奥様は、後少ししたらお着きになります」
従者B「ここに来る途中に、山賊と出くわしましてね」
従者B「只今、従兵達と共に山賊退治の真っ最中でございます」
魔法使い「もう、お着きなのですか?」
従者A「いいえ」
従者B「奥様は、後少ししたらお着きになります」
従者B「ここに来る途中に、山賊と出くわしましてね」
従者B「只今、従兵達と共に山賊退治の真っ最中でございます」
365: 2013/10/16(水) 18:11:11 ID:r9mhLi3Y
魔法使い「は? 山賊?」
魔法使い「この辺、山賊とか出るんですか?」
魔法使い「長いこと、この地に住んでいますが、山賊が出るなんて聞いた事ありませんよ」
魔法使い「それ、何かの間違いじゃないんですか?」
魔法使い「と言うか、エルフさん達を置いてきて、本当に大丈夫なんですか?」
従者A「……」
魔法使い「この辺、山賊とか出るんですか?」
魔法使い「長いこと、この地に住んでいますが、山賊が出るなんて聞いた事ありませんよ」
魔法使い「それ、何かの間違いじゃないんですか?」
魔法使い「と言うか、エルフさん達を置いてきて、本当に大丈夫なんですか?」
従者A「……」
366: 2013/10/16(水) 18:11:47 ID:r9mhLi3Y
従者A「ええ、ご心配なく!」
従者A「奥様は、常日頃からヒステリックでヴァイオレンスなお方です!」
従者A「つい先日も、お嬢様と共に向かい来る盗賊騎士達を殲滅を致しました!」
従者A「その際に、相手方の盗賊騎士は全て奥様によって、皆頃しにされてしまいましてね!」
従者A「辺り一面が、すぐさま血の海になっていたみたいですよ!」
魔法使い「……」
従者A「奥様は、常日頃からヒステリックでヴァイオレンスなお方です!」
従者A「つい先日も、お嬢様と共に向かい来る盗賊騎士達を殲滅を致しました!」
従者A「その際に、相手方の盗賊騎士は全て奥様によって、皆頃しにされてしまいましてね!」
従者A「辺り一面が、すぐさま血の海になっていたみたいですよ!」
魔法使い「……」
367: 2013/10/16(水) 18:12:01 ID:r9mhLi3Y
従者A「まぁ、奥様は幼き頃からあんな感じでしたから!」
従者A「若い頃は、よくそれが原因で周囲に敵ばかり作っておりました!」
魔法使い「……」
従者A「ですが、ああ見えても良家の一人娘でしてね!」
従者A「お嬢様をお産みになってから、奥様もかなり丸くなられた様です!」
魔法使い「……」
従者A「若い頃は、よくそれが原因で周囲に敵ばかり作っておりました!」
魔法使い「……」
従者A「ですが、ああ見えても良家の一人娘でしてね!」
従者A「お嬢様をお産みになってから、奥様もかなり丸くなられた様です!」
魔法使い「……」
368: 2013/10/16(水) 18:12:12 ID:r9mhLi3Y
従者A「とりあえず、後もう少しで奥様達がお着きになります!」
従者A「それまで、どうかあなた様も気長にお待ち下さいませ!」ペコッ
従者B「……」ペコッ
魔法使い「……はぁ、分かりました」
魔法使い「本当に、噂通りのお方なんですね……」
従者達「……」
従者A「それまで、どうかあなた様も気長にお待ち下さいませ!」ペコッ
従者B「……」ペコッ
魔法使い「……はぁ、分かりました」
魔法使い「本当に、噂通りのお方なんですね……」
従者達「……」
369: 2013/10/17(木) 07:18:01 ID:6tqNj9OE
従者A「ちなみに、その噂と言うのは?……」
従者A「ウチの奥様、何て噂されているんですか?……」ドキドキッ
従者B「……」
従者A「出来れば、遠慮なくお願い致します……」
従者A「まだ、奥様達はここに着いておりませんから……」ドキドキッ
魔法使い「……はい」
従者A「ウチの奥様、何て噂されているんですか?……」ドキドキッ
従者B「……」
従者A「出来れば、遠慮なくお願い致します……」
従者A「まだ、奥様達はここに着いておりませんから……」ドキドキッ
魔法使い「……はい」
370: 2013/10/17(木) 07:18:16 ID:6tqNj9OE
魔法使い「実は、ボクが知人から聞いた話だと、かなり危ない方だとか……」
魔法使い「しかも、行く先々で良くトラブルに巻き込まれる……」
魔法使い「おまけに、向かい来る敵をすぐさま殲滅……」
魔法使い「これまで、あの方に戦いを挑んで生きて帰ってきた者は、一度もなし……」
魔法使い「見た目とは反して、かなり危険で凶暴な子持ちのエルフだとか……」タジタジッ
従者達「……」ガクッ
魔法使い「しかも、行く先々で良くトラブルに巻き込まれる……」
魔法使い「おまけに、向かい来る敵をすぐさま殲滅……」
魔法使い「これまで、あの方に戦いを挑んで生きて帰ってきた者は、一度もなし……」
魔法使い「見た目とは反して、かなり危険で凶暴な子持ちのエルフだとか……」タジタジッ
従者達「……」ガクッ
371: 2013/10/17(木) 07:18:28 ID:6tqNj9OE
魔法使い「ああ、今の話は間違ってましたか?……」
魔法使い「つい先日、ボクは知人から聞いた話なんで……」タジタジッ
スッ、スタッ……
従者C「いや、合ってる……」
従者C「あんたの話、大体合ってるよ……」
従者D「ああ、そうだな……」グスン
魔法使い「つい先日、ボクは知人から聞いた話なんで……」タジタジッ
スッ、スタッ……
従者C「いや、合ってる……」
従者C「あんたの話、大体合ってるよ……」
従者D「ああ、そうだな……」グスン
372: 2013/10/17(木) 07:18:41 ID:6tqNj9OE
魔法使い「でも、それは人が言うただの噂でしょ?……」
魔法使い「実際の所、ボクはその現場を見た事がありませんから……」タジタジッ
スッ、スタッ……
従者D「いや、あんたは間違ってない……」
従者D「ウチの奥様は、本当にヒステリックでバイオレンスだ……」ポロポロッ
魔法使い「……」タジタジッ
魔法使い「実際の所、ボクはその現場を見た事がありませんから……」タジタジッ
スッ、スタッ……
従者D「いや、あんたは間違ってない……」
従者D「ウチの奥様は、本当にヒステリックでバイオレンスだ……」ポロポロッ
魔法使い「……」タジタジッ
373: 2013/10/17(木) 07:18:55 ID:6tqNj9OE
従者D「それと、従者A……」
従者D「お前、さっき単語間違っていたぞ……」
従者D「正しくは、ヴァイオレンスじゃなくてバイオレンスだ……」
従者D「そろそろ、お前も歳を食ったか?……」
従者D「奥様が、幼少の頃から仕えてるからな……」ポロポロッ
従者A「ああ、そうかもな……」グスン
従者D「お前、さっき単語間違っていたぞ……」
従者D「正しくは、ヴァイオレンスじゃなくてバイオレンスだ……」
従者D「そろそろ、お前も歳を食ったか?……」
従者D「奥様が、幼少の頃から仕えてるからな……」ポロポロッ
従者A「ああ、そうかもな……」グスン
374: 2013/10/17(木) 07:19:07 ID:6tqNj9OE
魔法使い「あの、失礼ですが、皆さんもエルフなんですか?……」
魔法使い「ここへ来る前と、なんだかメンバーがガラリと変わってるみたいですが……」タジタジッ
従者A「え?」キョトン
従者B「ああ、そうですよ」
従者B「俺達も、奥様やお嬢様達と全く同じ純粋なエルフ」
従者B「あなたが前に会ったメンバーは、全てついこの間殉職されました」
魔法使い「ここへ来る前と、なんだかメンバーがガラリと変わってるみたいですが……」タジタジッ
従者A「え?」キョトン
従者B「ああ、そうですよ」
従者B「俺達も、奥様やお嬢様達と全く同じ純粋なエルフ」
従者B「あなたが前に会ったメンバーは、全てついこの間殉職されました」
375: 2013/10/17(木) 07:19:19 ID:6tqNj9OE
魔法使い「そっ、そうなんですか……」
魔法使い「あの方達は、全て殉職されたんですか……」
魔法使い「一体、あの方達の身に何があったのですか?……」
魔法使い「まさか、今回と全く同じ様に山賊に襲われて?……」タジタジッ
従者B「……」チラッ
従者C「……」コクン
魔法使い「あの方達は、全て殉職されたんですか……」
魔法使い「一体、あの方達の身に何があったのですか?……」
魔法使い「まさか、今回と全く同じ様に山賊に襲われて?……」タジタジッ
従者B「……」チラッ
従者C「……」コクン
376: 2013/10/17(木) 07:19:32 ID:6tqNj9OE
従者B「残念ですが、それはお答え出来ません!」
従者B「それをあなたがお聞きになったら、一生後悔するからです!」キッパリ
魔法使い「!?」ビクッ
従者「ですから、あなたは何も聞かない方が良い!」
従者「もうこれ以上、若い命を無惨に散らしたくはない!」ドン
魔法使い「……」ダラダラッ
従者B「それをあなたがお聞きになったら、一生後悔するからです!」キッパリ
魔法使い「!?」ビクッ
従者「ですから、あなたは何も聞かない方が良い!」
従者「もうこれ以上、若い命を無惨に散らしたくはない!」ドン
魔法使い「……」ダラダラッ
377: 2013/10/17(木) 07:19:43 ID:6tqNj9OE
シュピン……
従者D「皆、奥様から連絡が入った……」
従者D「たった今、山賊退治が終わったから、そっちに行く……」
従者D「その間、魔法使い殿に私達が手に入れたモンスターの氏骸を見せといて……」
従者D「すぐ、そっちに向かうから……」フキフキ
従者C「ああ、了解した」
従者D「皆、奥様から連絡が入った……」
従者D「たった今、山賊退治が終わったから、そっちに行く……」
従者D「その間、魔法使い殿に私達が手に入れたモンスターの氏骸を見せといて……」
従者D「すぐ、そっちに向かうから……」フキフキ
従者C「ああ、了解した」
378: 2013/10/17(木) 07:19:54 ID:6tqNj9OE
従者C「とりあえず、魔法使い殿はこちらに」
従者C「奥様達が到着するまで、奥様達が手に入れた獲物をごゆっくりご鑑賞下さい」
魔法使い「あっ、はい……」
従者D「……」フキフキ
魔法使い(ボク、連絡する相手を間違えたかな?……)
魔法使い(なんだか、急に物凄く怖くなってきたよ……)ビクビクッ
従者C「奥様達が到着するまで、奥様達が手に入れた獲物をごゆっくりご鑑賞下さい」
魔法使い「あっ、はい……」
従者D「……」フキフキ
魔法使い(ボク、連絡する相手を間違えたかな?……)
魔法使い(なんだか、急に物凄く怖くなってきたよ……)ビクビクッ
379: 2013/10/18(金) 12:09:24 ID:TXR46Mhs
しばらくして――
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
魔法使い「!?」
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
魔法使い「!?」
380: 2013/10/18(金) 12:09:56 ID:TXR46Mhs
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
ピタピタピタピタッ、ピタピタピタピタッ……
ピタピタピタピタッ、ピタピタピタピタッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……
ピタピタピタピタッ、ピタピタピタピタッ……
ピタピタピタピタッ、ピタピタピタピタッ……
381: 2013/10/18(金) 12:10:09 ID:TXR46Mhs
スッ、スタッ……
従兵「失礼。魔法使いのXXXXさんですね」
従兵「我々は、エルフの里の者です」
従兵「少し、お時間の方を宜しいでしょうか?」
魔法使い「え?」
魔法使い「ああ、はぁ……」
従兵「失礼。魔法使いのXXXXさんですね」
従兵「我々は、エルフの里の者です」
従兵「少し、お時間の方を宜しいでしょうか?」
魔法使い「え?」
魔法使い「ああ、はぁ……」
382: 2013/10/18(金) 12:10:21 ID:TXR46Mhs
魔法使い「それで、御用件とは?……」
魔法使い「と言うか、何でこんなにも重武装なんですか?……」
従者達「……」
従兵「実は、つい先程ご連絡頂いた件で参りました」
従兵「昨日、あなたが捕まえたマンボウと名乗る魚は、モンスターの一種です」
従兵「ですから、そのマンボウと名乗るモンスターを引き取りに参りました」
魔法使い「と言うか、何でこんなにも重武装なんですか?……」
従者達「……」
従兵「実は、つい先程ご連絡頂いた件で参りました」
従兵「昨日、あなたが捕まえたマンボウと名乗る魚は、モンスターの一種です」
従兵「ですから、そのマンボウと名乗るモンスターを引き取りに参りました」
383: 2013/10/18(金) 12:10:54 ID:TXR46Mhs
魔法使い「ああ、そうなんですか……」
魔法使い「それで、こんなにも重武装なんですか……」
従兵達「……」
魔法使い「あの、エルフさんは?……」
魔法使い「つい先日、ボクがお会いしたエルフさんは、どうなされたんですか?……」
スッ、スタッ……
魔法使い「それで、こんなにも重武装なんですか……」
従兵達「……」
魔法使い「あの、エルフさんは?……」
魔法使い「つい先日、ボクがお会いしたエルフさんは、どうなされたんですか?……」
スッ、スタッ……
384: 2013/10/18(金) 12:11:07 ID:TXR46Mhs
エルフ母「ああ、お待たせして申し訳ありません」
エルフ母「少し、この近くで山賊と出くわしましてね」
エルフ母「その山賊達と戦闘をしていた所為で、少しばかり遅れてしまいましたわ」ニコニコ
魔法使い「……」
従者A「あの、奥様。例の山賊達は?」
従者A「例の山賊達は、どうなされたのですか?」
エルフ母「少し、この近くで山賊と出くわしましてね」
エルフ母「その山賊達と戦闘をしていた所為で、少しばかり遅れてしまいましたわ」ニコニコ
魔法使い「……」
従者A「あの、奥様。例の山賊達は?」
従者A「例の山賊達は、どうなされたのですか?」
385: 2013/10/18(金) 12:11:22 ID:TXR46Mhs
エルフ母「ああ、あの山賊達?」
エルフ母「それなら、全て一人残らず殲滅をしてきたわよ!」
エルフ母「どうやら、あの山賊達はどこかの騎士崩れらしくってね」
エルフ母「一人残らず、私が殲滅しといた!」
エルフ母「わざわざ、私の娘が出る程でもなかったと言う訳よ!」ニコニコ
魔法使い「!?」ビクッ
エルフ母「それなら、全て一人残らず殲滅をしてきたわよ!」
エルフ母「どうやら、あの山賊達はどこかの騎士崩れらしくってね」
エルフ母「一人残らず、私が殲滅しといた!」
エルフ母「わざわざ、私の娘が出る程でもなかったと言う訳よ!」ニコニコ
魔法使い「!?」ビクッ
386: 2013/10/18(金) 12:11:58 ID:TXR46Mhs
従者A「ああ、そうですか……」
従者A「相変わらず、奥様はお転婆なお方だ……」
従者A「てっきり、お嬢様をお産みになってからは、少しくらいはまともになられたと思ったのに……」
従者A「亡くなられた先代やお母上達も、大層お嘆きの事でしょう……」
従者A「本当に、どうしてこうなってしまったのか?……」グスッ
エルフ母「は?」ギロッ
従者A「相変わらず、奥様はお転婆なお方だ……」
従者A「てっきり、お嬢様をお産みになってからは、少しくらいはまともになられたと思ったのに……」
従者A「亡くなられた先代やお母上達も、大層お嘆きの事でしょう……」
従者A「本当に、どうしてこうなってしまったのか?……」グスッ
エルフ母「は?」ギロッ
387: 2013/10/18(金) 12:12:09 ID:TXR46Mhs
エルフ「従者A。それは言い過ぎよ!」
エルフ「お母様も、好きでそうなった訳じゃないんだから!」
従者A「しかし……」グスッ
エルフ「お母様は、昔からこんな感じだった!」
エルフ「あの時の戦いも、お母様はこんな感じだったんだし!」
エルフ「今更、とやかく言っても無駄なだけよ!」
エルフ「お母様も、好きでそうなった訳じゃないんだから!」
従者A「しかし……」グスッ
エルフ「お母様は、昔からこんな感じだった!」
エルフ「あの時の戦いも、お母様はこんな感じだったんだし!」
エルフ「今更、とやかく言っても無駄なだけよ!」
388: 2013/10/18(金) 12:12:28 ID:TXR46Mhs
エルフ母「ええ、そうね」
エルフ母「今更、そんな事を言われてもね」
エルフ母「私、お父様の事は未だに大嫌い!」
エルフ母「私や娘を、100年もの間苦しめ続ける土台を築いていたお父様の事なんて、大嫌い!」ムカッ
従者A「……」ガクッ
エルフ「お母様……」
エルフ母「今更、そんな事を言われてもね」
エルフ母「私、お父様の事は未だに大嫌い!」
エルフ母「私や娘を、100年もの間苦しめ続ける土台を築いていたお父様の事なんて、大嫌い!」ムカッ
従者A「……」ガクッ
エルフ「お母様……」
389: 2013/10/18(金) 12:18:16 ID:TXR46Mhs
従者B「ですが、せめてお墓参りくらいはしてあげましょうよ」
従者B「あれから、ずっと行ってないんでしょ?」
エルフ母「ええ、まあね……」ムカムカッ
エルフ「でも、叔父様とお婆様のお墓参りには、ちゃんと行っているわ!」
エルフ「私は、生前の叔父様には、本当に色々とお世話になった!」
エルフ「あんな最低最悪なお祖父様のお墓参りなんて、私も絶対に行かないわ!」
従者B「あれから、ずっと行ってないんでしょ?」
エルフ母「ええ、まあね……」ムカムカッ
エルフ「でも、叔父様とお婆様のお墓参りには、ちゃんと行っているわ!」
エルフ「私は、生前の叔父様には、本当に色々とお世話になった!」
エルフ「あんな最低最悪なお祖父様のお墓参りなんて、私も絶対に行かないわ!」
390: 2013/10/18(金) 12:18:29 ID:TXR46Mhs
従者A「お嬢様。お嬢様もですか?……」
従者A「せめて、お嬢様くらいはまともに育ってほしかった……」
エルフ「は?」ムカッ
従者B「従者A。もう諦めろ!」
従者B「さすがは、奥様の一人娘!」
従者B「この母にして、この娘ありなんだ!」ウルウルッ
従者A「せめて、お嬢様くらいはまともに育ってほしかった……」
エルフ「は?」ムカッ
従者B「従者A。もう諦めろ!」
従者B「さすがは、奥様の一人娘!」
従者B「この母にして、この娘ありなんだ!」ウルウルッ
391: 2013/10/18(金) 12:18:43 ID:TXR46Mhs
エルフ母「あんた、それどう言う意味よ?」
エルフ母「私の教育方針が、全て間違っているとでも言うの?」ムカムカッ
従兵B「はい!」ウルウルッ
エルフ母「本当に、あんた達はいい度胸してるわね!」
エルフ母「この私の大事な大事な一人娘に、文句つけてくるなんて!」ムカムカッ
従兵B「……」ウルウルッ
エルフ母「私の教育方針が、全て間違っているとでも言うの?」ムカムカッ
従兵B「はい!」ウルウルッ
エルフ母「本当に、あんた達はいい度胸してるわね!」
エルフ母「この私の大事な大事な一人娘に、文句つけてくるなんて!」ムカムカッ
従兵B「……」ウルウルッ
392: 2013/10/18(金) 12:19:16 ID:TXR46Mhs
エルフ母「と言うか、今はお墓参りとか関係ないでしょ?」
エルフ母「ついさっきから、大事なお客様をずっと待たせたままなんだし!」ムカムカッ
魔法使い「……」
エルフ母「とりあえず、あんた達従者は少し黙ってて!」
エルフ母「今から、私は今そこにいる魔法使いのXXXXさんと、話があるから!」
従者達「……はっ、かしこまりました」グスッ
エルフ母「ついさっきから、大事なお客様をずっと待たせたままなんだし!」ムカムカッ
魔法使い「……」
エルフ母「とりあえず、あんた達従者は少し黙ってて!」
エルフ母「今から、私は今そこにいる魔法使いのXXXXさんと、話があるから!」
従者達「……はっ、かしこまりました」グスッ
393: 2013/10/18(金) 12:19:30 ID:TXR46Mhs
クルッ……
エルフ母「ああ、すいませんね。長らくお待たせして」
エルフ母「早速、例の件のお話に入りましょうか?」ニッコリ
魔法使い「……」
エルフ母「それで、例のモンスターは?」
エルフ母「今は、どちらに保管されてるんでしょうか?」ニコニコ
エルフ母「ああ、すいませんね。長らくお待たせして」
エルフ母「早速、例の件のお話に入りましょうか?」ニッコリ
魔法使い「……」
エルフ母「それで、例のモンスターは?」
エルフ母「今は、どちらに保管されてるんでしょうか?」ニコニコ
394: 2013/10/18(金) 12:19:44 ID:TXR46Mhs
魔法使い「あのモンスターなら、ボクの所有している生け簀の中にいます……」
魔法使い「あの子、やたらと口煩くてですね……」
魔法使い「とことん性格が悪いです……」
魔法使い「まるで、本当にどこかの誰かさんみたいに……」
魔法使い「一応、ボクはエルフ語も解るんで、つい先程の皆さんのお話が丸聞こえだったんですが……」タジタジッ
エルフ母「……」ピキッ
魔法使い「あの子、やたらと口煩くてですね……」
魔法使い「とことん性格が悪いです……」
魔法使い「まるで、本当にどこかの誰かさんみたいに……」
魔法使い「一応、ボクはエルフ語も解るんで、つい先程の皆さんのお話が丸聞こえだったんですが……」タジタジッ
エルフ母「……」ピキッ
395: 2013/10/18(金) 12:20:16 ID:TXR46Mhs
エルフ「へぇ、そうなんだ」
エルフ「お兄さん。エルフ語解るんだ」ジーーッ
エルフ母「……」ジーーッ
エルフ「なら、話は早いわ」
エルフ「早速、そのモンスターのいる生け簀にまで連れてってくれる?」ニッコリ
魔法使い「え? 良いけど……」ドキッ
エルフ「お兄さん。エルフ語解るんだ」ジーーッ
エルフ母「……」ジーーッ
エルフ「なら、話は早いわ」
エルフ「早速、そのモンスターのいる生け簀にまで連れてってくれる?」ニッコリ
魔法使い「え? 良いけど……」ドキッ
396: 2013/10/18(金) 12:20:49 ID:TXR46Mhs
エルフ母「じゃあ、そろそろ行きましょうか?」
エルフ母「XXXXさんは、案内の方を頼みます」ニッコリ
エルフ母「従者達、付いてきて」
エルフ母「勿論、従兵達もね」ニコニコ
従者達「はっ、かしこまりました!」
魔法使い「……すぅ、はぁ……」
エルフ母「XXXXさんは、案内の方を頼みます」ニッコリ
エルフ母「従者達、付いてきて」
エルフ母「勿論、従兵達もね」ニコニコ
従者達「はっ、かしこまりました!」
魔法使い「……すぅ、はぁ……」
397: 2013/10/18(金) 12:21:04 ID:TXR46Mhs
魔法使い「では、皆さん。ボクに付いてきて下さい!」
魔法使い「これから、ボクの所有している生け簀にまでご案内しますので!」
エルフ達「……」
魔法使い「後、生け簀近くにはいくつか崖があります!」
魔法使い「皆さん。足元に注意して下さい!」
エルフ「は~~い」ニコニコ
魔法使い「これから、ボクの所有している生け簀にまでご案内しますので!」
エルフ達「……」
魔法使い「後、生け簀近くにはいくつか崖があります!」
魔法使い「皆さん。足元に注意して下さい!」
エルフ「は~~い」ニコニコ
398: 2013/10/18(金) 12:21:20 ID:TXR46Mhs
クルッ、スタスタスタッ……
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
従兵「奥様。荷馬車の警備は私達が」
従兵「奥様達は、お嬢様と共にごゆっくりお過ごし下さいませ!」
エルフ母「ええ、お願いするわ」
エルフ「うん。お願いね」ニコニコ
第3話
スタスタスタッ、スタスタスタッ……
従兵「奥様。荷馬車の警備は私達が」
従兵「奥様達は、お嬢様と共にごゆっくりお過ごし下さいませ!」
エルフ母「ええ、お願いするわ」
エルフ「うん。お願いね」ニコニコ
第3話
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