399: 2013/10/19(土) 13:11:07 ID:3t6yvLWc

第1話

第2話

~とある生け簀~

マンボウ「……」

マンボウ「……」

マンボウ「……」

マンボウ「……」

ザザーーン、ザザーーン……
魔法の世界
400: 2013/10/19(土) 13:11:20 ID:3t6yvLWc
マンボウ「……」

マンボウ「……」

マンボウ「……」

マンボウ「……」

マンボウ「……」パチッ

マンボウ「……」シャキン

401: 2013/10/19(土) 13:11:32 ID:3t6yvLWc
マンボウ「……」

マンボウ「……」

マンボウ「……」

マンボウ「……」

マンボウ「……あら、あの子は?」

マンボウ「私、また気づいたら眠っちゃってた……」

402: 2013/10/19(土) 13:11:44 ID:3t6yvLWc
マンボウ(それにしても、お腹空いたわね……)

マンボウ(思えば、ここ数日何も食べてない……)

小魚の群れ「……」スイスイ

マンボウ(う~~ん。早く海に戻りたいわ……)

マンボウ(ここ、何故かイカとかエビとかクラゲがいないんだもの……)

小魚の群れ「……」スイスイ

403: 2013/10/19(土) 13:11:57 ID:3t6yvLWc
マンボウ「ねぇ、そこの小魚さん達……」

マンボウ「まだ、この辺にプランクトンいない?……」

小魚の群れ「……」スイスイ

マンボウ「まさか、私が眠っている間に全部食べちゃったとか?……」

マンボウ「そんなに、数が多いんだから食べちゃったみたいね……」

小魚の群れ「……」スイスイ

404: 2013/10/19(土) 13:12:10 ID:3t6yvLWc
マンボウ「ああ、もう最悪だわ……」

マンボウ「早く、ここから出してほしい……」

小魚の群れ「……」スイスイ

マンボウ「出来れば、今すぐにでも……」

マンボウ「早く海に戻って、ゆったりとただただ海を泳いでいたいわ……」

ザザーーン、ザザーーン……

405: 2013/10/19(土) 13:13:21 ID:3t6yvLWc
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

マンボウ「……ん?」

マンボウ「何かしら? この音?……」

406: 2013/10/19(土) 13:13:35 ID:3t6yvLWc
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

マンボウ「何かが、こっちに来る……」

マンボウ「まさか、もう、あの性悪エルフ達が?……」

407: 2013/10/19(土) 13:13:49 ID:3t6yvLWc
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

ピタピタピタピタッ、ピタピタピタピタッ……

マンボウ「!?」ビクッ

408: 2013/10/19(土) 13:14:00 ID:3t6yvLWc
パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

パカパカパカッ、ガラガラガラッ……

ピタピタピタピタッ、ピタピタピタピタッ……

マンボウ「……あっ、ああああっ……」ビクビクッ

409: 2013/10/19(土) 13:14:13 ID:3t6yvLWc
マンボウ「ねぇ、神様。私、何かした?……」

マンボウ「私が、何かしたから、こんな目に遭うの?……」ビクビクッ

小魚の群れ「……」スイスイ

マンボウ「お願い。今すぐ、私を助けて……」

マンボウ「お願い、お願い!……」ビクビクッ

ザザーーン、ザザーーン……

410: 2013/10/20(日) 12:22:47 ID:joADVhf2
スッ、スタッ……

従者A「……」

マンボウ「……」ビクビクッ

スッ、スタッ……

従者B「……」

従者A「……」キョロキョロ

411: 2013/10/20(日) 12:23:22 ID:joADVhf2
従者C「おい、従者A。その水槽何だ?」

従者C「それが、例のモンスターがいる水槽じゃないのか?」

マンボウ「……」ビクビクッ

従者B「ああ、その様だな」

従者B「従者Aの奴、目も悪くした様だ」

マンボウ「……」ビクビクッ

412: 2013/10/20(日) 12:23:38 ID:joADVhf2
従者A「従者B。今の余計だ!」

従者A「俺はまだ、現役のつもりだよ!」

マンボウ「……」ビクビクッ

従者C「その割りには、目が悪いみたいだな」

従者C「後で、転移魔法を使って医者に診て貰えよ」

マンボウ「……」ビクビクッ

413: 2013/10/20(日) 12:23:51 ID:joADVhf2
従者A「ああ、そうさせて貰う……」

従者A「ここ最近、体の自由が利かなくなってきたからな……」

従者C「……」

従者B「あんた、そんなに悪いのか?」

従者B「全く、そんな風には見えなかったんだが」

スッ、スタスタッ……

414: 2013/10/20(日) 12:24:04 ID:joADVhf2
従者A「だが、すぐに俺は奥様の元に戻る!」

従者A「俺は、奥様が幼少の頃から仕えてるんだ!」

従者B「!?」ビクッ

従者A「あの時、今は亡き先代の言いつけを破ってまで、奥様のお側に付くべきだった!」

従者A「もう俺は、あの頃の様に奥様の事を見頃しにする訳には行かないんだ!」

ザザーーン、ザザーーン……

415: 2013/10/20(日) 12:24:17 ID:joADVhf2
従者D「従者A。まずは、自分の体を整えろ」

従者D「奥様の側から、今のお前は離れたくないんだろ?」

従者A「ああ、そうだ!」

従者D「なら、まずは自分の体をちゃんと直してこい!」

従者D「奥様にはバレない様に、上手く誤魔化しといてやるからさ!」

従者A「……」

416: 2013/10/20(日) 12:24:31 ID:joADVhf2
従者C「それで、あんたはどこが悪いんだ?」

従者C「昨日までは、全くそんな風には見えなかったが」

従者B「……」

従者D「従者A。早く言ってくれ」

従者D「奥様達が、もう少しで着く」

従者A「……」

417: 2013/10/20(日) 12:24:44 ID:joADVhf2
従者B「そんなに、あんたの口からは言えない事なのか?……」

従者B「まさか、かなりあんたの体は悪いのか?……」

従者A「……」

従者C「頼む。早く、教えてくれ!」

従者C「じゃないと、奥様達には言い訳の仕様がない!」

従者A「……」

418: 2013/10/20(日) 12:24:58 ID:joADVhf2
従者A「皆、そう騒ぐな!」

従者A「俺はまだ、そう簡単には氏んだりはしない!」

従者C「……」

従者A「実は、ちょっとした老人特有の病気だ!」

従者A「その所為で、少し体を悪くしただけの事だ!」

従者B「……」

419: 2013/10/20(日) 12:25:10 ID:joADVhf2
従者A「とりあえず、お嬢様達がもう着く!」

従者A「相変わらず、寄り道がお好きなお方達だ!」

従者A「奥様には、俺から適当に病状を伝えておく!」

従者A「皆は、いつも通りに奥様達の相手をしていてくれ!」

従者D「ああ、了解した」

ザザーーン、ザザーーン……

420: 2013/10/20(日) 12:27:33 ID:joADVhf2
マンボウ(何か、あのエルフ達は煩いわね……)

マンボウ(私の事、完全に放置するなんて……)

マンボウ(私、本当に何かしたかしら?……)

マンボウ(何で、私はこんな目に遭っているのかしら?……)ビクビクッ

小魚の群れ「……」スイスイ

マンボウ「……ん?」

421: 2013/10/20(日) 12:27:46 ID:joADVhf2
マンボウ(あら、何かついさっきと違うわ?……)

マンボウ(前より、一段とここ広くなってない?……)

マンボウ(相変わらず、ここの小魚さん達は自由で羨ましい……)

マンボウ(私の体も、あれぐらい小さかったら楽にあそこを通り抜けれたのに……)

小魚の群れ「……」スイスイ

小魚の群れ「……」スイスイ

422: 2013/10/20(日) 12:27:59 ID:joADVhf2
マンボウ(あっ……)

マンボウ(また、向こうのエルフが騒がしくなった……)

マンボウ(何で、あの性悪エルフ達は、あんなにも不思議な魚を手に入れているのかしら?……)

小魚の群れ「……」スイスイ

マンボウ(アレ、どうするの?……)

マンボウ(まさか、ここに入れちゃうの?……)

423: 2013/10/20(日) 12:28:12 ID:joADVhf2
マンボウ(と言うか、アレは私のお仲間じゃない!?)ハッ

マンボウ(私のお仲間、まさか、あそこで全て買い取っていたとか!?)ガーーン

小魚の群れ「……」スイスイ

マンボウ(ああ、なんて最悪な……)

マンボウ(あの魔法使いも、今の私に卵産ます事すら全く諦めていなかった……)

小魚の群れ「……」スイスイ

424: 2013/10/20(日) 12:28:43 ID:joADVhf2
マンボウ(おまけに、あの性悪親子がここに辿り着いた……)

マンボウ(しかも、あの魔法使いとも一緒にいる……)

マンボウ(ここは、もう腹をくくるしかないみたいね……)

マンボウ(せめて、最後くらいは海の中で泳ぎたかった……)

マンボウ「はぁ……」

ザザーーン、ザザーーン……

425: 2013/10/20(日) 19:11:13 ID:joADVhf2
エルフ「あら、もう起きてたの?」

エルフ「てっきり、まだ眠ってると思ってた」ニコニコ

マンボウ「……」

エルフ「今から、あなたのお仲間をここに入れるわ」

エルフ「それで、あなたも寂しくはないでしょ?」ニコニコ

マンボウ「……」

426: 2013/10/20(日) 19:11:26 ID:joADVhf2
エルフ「あれ? 今日は何も話さないの?」

エルフ「昨日は、よく私達とお話してたのに」

マンボウ「……」

エルフ「お母様。このマンボウ、今日は無口みたいね」

エルフ「そんなに、私達の事が嫌いなのかしら?」

エルフ母「ええ、そのまさかね」ニコニコ

427: 2013/10/20(日) 19:11:39 ID:joADVhf2
魔法使い「あの、エルフさん達……」

魔法使い「これから、一体何をどうするんですか?……」

魔法使い「ボク、かなり怖いんですけど……」

魔法使い「あのマンボウは、回収するって聞いてるんですけど……」

魔法使い「このボクの持ってる水槽を使って、一体何をするんですか?……」

エルフ母「……」

428: 2013/10/20(日) 19:12:02 ID:joADVhf2
エルフ「ねぇ、お兄さん。ちょっと良い?」

エルフ「私、お兄さんに用事があるんだけど」

エルフ「ちょっと、良いかな?」ニッコリ

魔法使い「え? 何かな?……」キョトン

エルフ「……ちょっと、ここでは言いづらいの」

エルフ「だから、向こうで少しお話しない?」ジーーッ

429: 2013/10/20(日) 19:12:16 ID:joADVhf2
魔法使い「ごめん。ちょっと、無理かな?……」

魔法使い「このままだと、ボクの水槽が何をされるか解らないから……」

エルフ「……」

魔法使い「だから、ちょっと無理かな」

魔法使い「ボク、ここを離れる訳にはいかないから」

ザザーーン、ザザーーン……

430: 2013/10/20(日) 19:13:19 ID:joADVhf2
エルフ「そう、残念だね」

エルフ「私、お兄さんと色々とお話がしたかったんだけどなぁ」シュン

魔法使い「……」ドキッ

エルフ「まぁ、今からお母様がする事には気になるよね?」

エルフ「お母様。ちょっと、今から色々とするみたいだし」

エルフ母「……」

431: 2013/10/20(日) 19:13:34 ID:joADVhf2
魔法使い「それで、君のお母さんは何をするつもりなの?……」

魔法使い「ボクの水槽、大丈夫なんだよね?……」

エルフ母「……」

エルフ「うん。大丈夫だよ!」

エルフ「ちょっと、そこのマンボウに卵を産ませるだけだから!」ニッコリ

マンボウ「!?」ビクッ

432: 2013/10/20(日) 19:13:48 ID:joADVhf2
魔法使い「え? 今のどう言う事?……」

魔法使い「まさか、ここであの子に卵を産ますと言うの?……」

エルフ「うん!」ニコニコ

マンボウ「……」

魔法使い「でも、それをして大丈夫なの?……」

魔法使い「あの子は、モンスターじゃなかったの?……」

433: 2013/10/20(日) 19:14:08 ID:joADVhf2
エルフ母「ええ、あのマンボウはモンスターよ!」

エルフ母「これも、エルフの里での研究の一つなのよ!」ニコニコ

魔法使い「……」

エルフ母「だから、XXXXさんは私達にご協力を!」

エルフ母「せっかく、今の私達はマンボウのオスとメスを集めてるんですし!」

エルフ母「それを、今から使ってみたいとは思いませんか?」ニコニコ

434: 2013/10/20(日) 19:14:19 ID:joADVhf2
エルフ「……」ニコニコ

エルフ母「……」ニコニコ

マンボウ「……」ビクビクッ

エルフ「それで、返事は?」

エルフ「お兄さんは、私達に協力をしてくれる?」ニコニコ

ザザーーン、ザザーーン……

435: 2013/10/20(日) 19:15:34 ID:joADVhf2
魔法使い「分かった。君達に協力をしてあげるよ」

魔法使い「それで良い?」

エルフ「うん!」ニコニコ

エルフ母「XXXXさん。ご協力ありがとうございます!」

エルフ母「おかげで、助かりました!」ニコニコ

魔法使い「いえいえ」ニッコリ

436: 2013/10/20(日) 19:15:47 ID:joADVhf2
エルフ「それで、あの四体はもう入れるの?」

エルフ「私、早くあの四体を入れたい」

エルフ母「ええ、ちょっと待ってね」ニコニコ

魔法使い「……?」

エルフ母「XXXXさん。これから、私達が捕獲した四体をこの水槽の中に入れます!」

エルフ母「XXXXさんは、すぐそこで待機していて下さい!」ニコニコ

437: 2013/10/20(日) 19:16:03 ID:joADVhf2
魔法使い「ええ、分かりました」

魔法使い「ここで、ボクは待機してたら良いんですか?」ニコニコ

エルフ母「はい。そうです」ニコニコ

魔法使い「一応、この水槽の中には、寄生虫除去の為の薬を入れてあります」

魔法使い「あの子も、発見された当時は寄生虫まみれでした」

魔法使い「本人も、やたらとそれに苦労していた様です」ニコニコ

438: 2013/10/20(日) 19:16:15 ID:joADVhf2
エルフ「ふぅ~~ん。そうなの」

エルフ「やっぱり、寄生虫に苦しんでたの」チラッ

マンボウ「……」ビクビクッ

エルフ「ねぇ、お母様。早く入れよ」

エルフ「私、早く入れたい」

エルフ「早く、色々とあの子の為にしてあげたい」

439: 2013/10/20(日) 19:16:28 ID:joADVhf2
エルフ母「はいはい。分かったわよ」

エルフ母「本当に、あんたは子供なんだから」

エルフ母「娘、今から魔法であの四体を浮かせて」

エルフ母「水槽に入れる時は、なるべくゆっくりとね」ニコニコ

エルフ「は~~い」ニコニコ

ザザーーン、ザザーーン……

441: 2013/10/21(月) 11:55:58 ID:aJyfkvaI
マンボウ(あのエルフ達、本気なの?……)

マンボウ(本気で、私の事を孕ませるつもりなの?……)

マンボウ(私、まだ初めてなのに……)

マンボウ(こんな形で、私の初めてを奪われるなんて……)

エルフ「……」スッ

エルフ「……」ブツブツ

442: 2013/10/21(月) 11:56:14 ID:aJyfkvaI
マンボウ(出来れば、子供なんて産みたくはないわ……)

マンボウ(私、まだ海の中で自由に泳いでいたい……)

マンボウ(だけど、この状況じゃあ、それも無理みたいね……)

マンボウ(今の私、囚われの身なんですもの……)

エルフ「……」ブツブツ

マンボウの群れ「……」

443: 2013/10/21(月) 11:56:47 ID:aJyfkvaI
マンボウ(でも、ここで諦める訳には行かないわ……)

マンボウ(なんとしても、ここから早く脱出しないと……)

マンボウ(試しに、このままジャンプしてみる?……)

マンボウ(それとも、私の体でこの不思議な入れ物を破壊しちゃう?……)

エルフ「……」ブツブツ

マンボウの群れ「……」フワッ

444: 2013/10/21(月) 11:57:03 ID:aJyfkvaI
マンボウ(試しに、私がこの不思議な入れ物に体当たりしてみようかしら?……)

マンボウ(そしたら、ここの海水と一緒に私も海に戻れる……)

マンボウ(試しに、私が体当たりしてみよう……)

マンボウ(まずは、今からここに入れられるお仲間達の回復を待つだけね……)

エルフ「……」ブツブツ

マンボウの群れ「……」フワワッ

445: 2013/10/21(月) 11:57:19 ID:aJyfkvaI
エルフ母「娘。その調子で、あの入れ物の中に入れて」

エルフ母「ついさっきも言ったけど、ちゃんとゆっくりとね」

エルフ「うん」

マンボウの群れ「……」フワワッ……

魔法使い「……」

ザザーーン、ザザーーン……

446: 2013/10/21(月) 11:57:32 ID:aJyfkvaI
エルフ母「娘、早く移動させて」

エルフ母「じゃないと、あんたの魔力が切れちゃうわよ」

エルフ「……」

マンボウの群れ「……」フワワッ

魔法使い「……」

マンボウ「……?」

447: 2013/10/21(月) 11:57:44 ID:aJyfkvaI
フワワッ、フワワッ、フワワッ……

フワワッ、フワワッ、フワワッ……

エルフ母「そう、その調子よ」

エルフ母「後、もう少しよ」

フワワッ、フワワッ、フワワッ……

フワワッ、フワワッ、フワワッ……

448: 2013/10/21(月) 11:57:58 ID:aJyfkvaI
エルフ母「娘、そのままゆっくりとね」

エルフ母「間違っても、一気に落としちゃ駄目よ」

エルフ(ああ、もう煩いなぁ……)

フワワッ、フワワッ、フワワッ……

フワワッ、フワワッ、フワワッ……

チャプン、チャプン、チャプン、チャプン……

449: 2013/10/21(月) 11:58:10 ID:aJyfkvaI
魚の群れ「……」スイスイ

魚の群れ「……」スイスイ

マンボウの群れ「……」ピキッ

魚の群れ「……」スイスイ

魚の群れ「……」スイスイ

マンボウの群れ「……」シューーッ

450: 2013/10/21(月) 11:58:22 ID:aJyfkvaI
マンボウ(ああ、私のお仲間達が入ってきた……)

マンボウ(これで、私にもチャンスが回ってきた……)

マンボウの群れ「……」シューーッ

マンボウ(後は、お仲間達の回復を待つだけ……)

マンボウ(これで、ようやく私も海に戻れるわ……)

ザザーーン、ザザーーン……

451: 2013/10/21(月) 19:05:19 ID:aJyfkvaI
エルフ母「娘。お疲れさま」

エルフ母「あんた、火炎魔法以外にもちゃんと使えてるのね」

エルフ母「普段、あんた火炎魔法しか使ってなかったから」

エルフ母「昔みたいに、ちゃんと加減出来てるから安心したわ」ニッコリ

エルフ「……」フゥ……

スッ、ストン……

452: 2013/10/21(月) 19:05:34 ID:aJyfkvaI
エルフ母「それで、今の感想は?」

エルフ母「久し振りに、火炎魔法以外を使った感想はどうかしら?」ニコニコ

エルフ「……」

エルフ母「ちょっと、何か言ってよ」

エルフ母「まだ、あんた昨日の事を根に持っている訳?」ニコニコ

エルフ「……」プイッ

453: 2013/10/21(月) 19:05:47 ID:aJyfkvaI
エルフ母「ああ、こりゃあ完全に根に持ってる顔だわ……」

エルフ母「そんなに、あんたは子供扱いされるのが嫌な訳?……」

エルフ「……」

エルフ母「そりゃあ、今のあんたは子供でしょ!」

エルフ母「どう見たって、大人には絶対には見えないでしょ?」

エルフ「……」

454: 2013/10/21(月) 19:06:07 ID:aJyfkvaI
エルフ母「とりあえず、あんたは早く立って」

エルフ母「じゃないと、あのマンボウ達を一匹残らず解体しちゃうわよ」ニッコリ

エルフ「え?」チラッ

魔法使い「!?」ビクッ

エルフ母「あんた、あのマンボウの事が心配なんでしょ?」

エルフ母「あんたがそんな感じだと、あのマンボウも一緒に解体しちゃうわよ」ニコニコ

455: 2013/10/21(月) 19:06:38 ID:aJyfkvaI
スッ、スタッ…

パンパン、パンパン……

エルフ「……」

エルフ母「娘。次は、あのマンボウ達の事を蘇生させて」

エルフ母「それが終わったら、今後は卵を産ませちゃうから!」ニコニコ

ザザーーン、ザザーーン……

456: 2013/10/21(月) 19:06:52 ID:aJyfkvaI
クルッ、スタスタスタッ……

スタスタスタッ、スタスタスタッ……

エルフ「……」

魔法使い「……」

エルフ母「娘、あんたどこ行くの?」

エルフ母「そっち、ただの崖でしょうが」

457: 2013/10/21(月) 19:07:07 ID:aJyfkvaI
スタスタスタッ、スタスタスタッ……

スタスタスタッ、スタスタスタッ……

エルフ「……」

スタスタスタッ、スタスタスタッ……

スタスタスタッ、スタスタスタッ……

ピタッ、ストン……

458: 2013/10/21(月) 19:07:20 ID:aJyfkvaI
エルフ母「娘、あんた何してるの?」

エルフ母「早く、こっち戻ってきて」

エルフ「……」スッ

エルフ母「あんた、そこで何してるの?」

エルフ母「呪文唱えるのなら、こっちでしなさい!」

エルフ「……」イラッ

459: 2013/10/21(月) 19:07:32 ID:aJyfkvaI
エルフ「もう、煩いなぁ!」クルッ

エルフ「私は、あのマンボウ達が逃げない様に、今からネット張っるの…!」

エルフ「それ先にしとかないと、あのマンボウ達が逃げてしまう!」

エルフ「以前、私がちょっと大きめな生け簀に魚を入れて飼ってた時も、同じ様な事が起きたじゃない!」イライラッ

エルフ母「……あ」ハッ

マンボウ「!?」ガーーン

460: 2013/10/21(月) 19:07:45 ID:aJyfkvaI
魔法使い「ネット?」

魔法使い「そんなのする必要なんかないけど?」

魔法使い「ボクの持ってる水槽は、子供のクラーケンでも余裕で収容出来る!」

魔法使い「だから、わざわざネットなんて張る必要なんかないよ!」キョトン

マンボウ「ええ――――――――っ!?」ガーーン

ザザーーン、ザザーーン……

461: 2013/10/22(火) 08:16:02 ID:kJ3Z0F9I
エルフ母「あら? 何か今悲鳴が聞こえた?」

エルフ母「今の声、一体誰のかしら?」キョロキョロ

マンボウ「……」ズーーン

魔法使い「いや、ボクじゃないですけど」

魔法使い「今のは、確実に女性の声でしたよね?」

マンボウ「……」ズーーン

462: 2013/10/22(火) 08:16:15 ID:kJ3Z0F9I
エルフ「でも、一応はネット張っといた方が良いんじゃない?」

エルフ「以前、私が海ガメを捕まえた時なんかも、余裕で抜けられちゃった」

エルフ「思えば、エルフの里に住む魚は凶暴だからね」

エルフ「皆、生け簀を作る時には何重にもネットを張っちゃうから」

魔法使い「……」

マンボウ「……」ズーーン

463: 2013/10/22(火) 08:16:27 ID:kJ3Z0F9I
エルフ母「いや、そんな事ないから……」

エルフ母「私、長年エルフの里に住んでるけど、そんな話は聞いた事ないから……」

魔法使い「え?」

エルフ母「今の話、どう考えてもあんたの勘違いでしょ?……」

エルフ母「ウチの里には、そんな凶暴な魚はいないんだけど……」

魔法使い「……」

464: 2013/10/22(火) 08:16:39 ID:kJ3Z0F9I
エルフ「いや、居たから……」

エルフ「どっかの性悪な族長の生け簀の中には、そんなのがうじゃうじゃ居たから……」ムカッ

エルフ母「……」ハッ

エルフ「私、前に頼まれたもん……」

エルフ「あの性悪な族長に、なんとかしてほしいって頼まれた事があるから……」プリプリッ

エルフ母「……あ?」ムカッ

465: 2013/10/22(火) 08:16:52 ID:kJ3Z0F9I
エルフ母「あんた、それいつの話よ?……」

エルフ母「あの性悪女に、また何かされてるの?……」ブワッ

魔法使い「!?」ビクッ

エルフ母「あの性悪女、まだ懲りてなかったんだ……」

エルフ母「まだ、私の知らない所で人の娘に余計な事をさせてたんだ……」ムカッ

ザザーーン、ザザーーン……

466: 2013/10/22(火) 08:17:04 ID:kJ3Z0F9I
エルフ母「と言うか、何であんたはあの性悪女に使われてんのよ!?」

エルフ母「あんたまだ成人してないでしょ!?」ムカムカッ

エルフ「……」ムカムカッ

エルフ母「こんな事なら、あの性悪女の族長再任を認めるんじゃなかった!」

エルフ母「あの性悪女、あのまま息の根を止めとけば良かった!」ムカムカッ

魔法使い「……」ビクビクッ

467: 2013/10/22(火) 08:17:15 ID:kJ3Z0F9I
エルフ「でも、あの性悪な族長のおかげで、外交問題とかになってないでしょ?」

エルフ「普通なら、今頃お母様は確実に捕まってしまってるわ!」ムカムカッ

エルフ母「あ?」ムカムカッ

エルフ「それに、私は色々と族長に頼んどいたから!」

エルフ「お母様が、各地で問題を起こしたとしても、罪に問われない様にして貰っといたから!」

エルフ母「……」ムカムカッ

468: 2013/10/22(火) 08:17:26 ID:kJ3Z0F9I
エルフ「とりあえず、お母様はあの性悪な族長には、少なからずは感謝しといてよね!」

エルフ「あの族長の娘さん、全く何をやらせても使えないんだから!」

エルフ「ついでに、あの性悪な族長が今度旅行する時に、お土産を買ってきてって!」

エルフ「出来れば、海に住んでる珍しい魚!」

エルフ「例えば、今そこにいるマンボウとか!」ムカムカッ

マンボウ「……」ズーーン

469: 2013/10/22(火) 08:17:39 ID:kJ3Z0F9I
エルフ母「あんた、それであの性悪女に媚売ってる訳?……」

エルフ母「私、まだあの性悪女の事を完全に赦せてないんだけど……」ムカムカッ

エルフ「……」ムカムカッ

エルフ母「と言うか、あのマンボウ達は、あの性悪女のお土産なの?……」

エルフ母「あんた最初の頃、“今すぐ焼いて捨てる!”とか、言ってなかったっけ?……」ムカムカッ

エルフ「……」ムカムカッ

470: 2013/10/22(火) 08:17:51 ID:kJ3Z0F9I
エルフ「でも、どうせ増やすんだから、別に良くない?」ムカムカッ

エルフ「エルフの里の方にも、もう既に連絡の方をしてあるんだし!」ムカムカッ

エルフ母「……」ムカムカッ

エルフ「お母様。お母様も、少しは軟化しようよ……」

エルフ「私の中では、もうあの時全てが終わったんだから!……」ムカムカッ

ザザーーン、ザザーーン……

471: 2013/10/22(火) 14:25:24 ID:kJ3Z0F9I
エルフ「……」ムカムカッ

エルフ母「……」ムカムカッ

魔法使い「……」ビクビクッ

マンボウ「……」ズーーン

マンボウの群れ「……」シューーッ

魚の群れ「……」スイスイ

472: 2013/10/22(火) 14:25:39 ID:kJ3Z0F9I
従者A「……」

従者B「……」

従者C「……」

従者D「……」

エルフ母「……」

エルフ母「はぁ……」ムカムカッ

473: 2013/10/22(火) 14:25:51 ID:kJ3Z0F9I
エルフ母「全く、あんたは優し過ぎるんだから……」

エルフ母「あんな性悪な女でも、あんたの中では赦せてちゃうんだから……」ムカムカッ

エルフ「……」ムカムカッ

エルフ母「あんた、本当に終わったの?……」

エルフ母「あんたの中では、あれが本当に終わったとでも言うの?……」

エルフ「うん。そうだけど……」ムカムカッ

474: 2013/10/22(火) 14:26:03 ID:kJ3Z0F9I
エルフ母「はぁ……」

エルフ母「相変わらず、あんたもバカだわ……」

エルフ母「結局、あんたもあの性悪女に上手く利用されちゃってるんだ……」ムカムカッ

エルフ「……」ムカムカッ

エルフ母「それで、あんたどうするの?……」

エルフ母「あんた、一生あの性悪女の言いなりになっておくの?……」ムカムカッ

475: 2013/10/22(火) 14:26:16 ID:kJ3Z0F9I
エルフ「まぁ、それも良いかな……」

エルフ「それでも、お母様と一緒にあの里の中で平和に暮らせるのなら……」ムカムカッ

エルフ母「!?」

エルフ「時期に、お母様にも重要なポストが用意される……」

エルフ「あの性悪な族長よりはいくつか下の地位だけど、里の中では重要なポストを頂けるんだけど……」ムカムカッ

ザザーーン、ザザーーン……

476: 2013/10/22(火) 14:26:29 ID:kJ3Z0F9I
エルフ母「あんた、一体何企んでるの?……」

エルフ母「まさか、あの島にいた時みたいな事を、今まさにしてしまってるの?……」

エルフ「……」ピクッ

エルフ母「まさか、あんた本当にやっちゃってるとか?……」

エルフ母「その為に、今のあんたはあの性悪女の言いなりだとか!?……」

エルフ「……うん!」ニッコリ

477: 2013/10/22(火) 14:26:41 ID:kJ3Z0F9I
エルフ母「あんた、本当に何考えてんのよ!?」

エルフ母「今、あんたが企んでいる事、私以上に遥かにたちが悪いわよ!?」アセアセッ

エルフ「……」ニコニコ

エルフ母「あんた、今すぐ全オペレーションを止めなさい!」

エルフ母「今すぐ、あの性悪女にも中止を伝えなさい!」アセアセッ

エルフ「え~~っ?」ニコニコ

478: 2013/10/22(火) 14:27:00 ID:kJ3Z0F9I
エルフ「別に、人間なんてどうなっても良いじゃん!」

エルフ「特に、私達エルフを性的な目的で拉致監禁してしまう人達とか!」ニコニコ

魔法使い「!?」ガーーン

エルフ「私、あの性悪な族長に言っといたもん!」

エルフ「“実は、前世の記憶や能力等を完全に引き継いでる!”」

エルフ「“今度は、未だに世界各地で性的被害を受け続けているエルフ達の為に行動をする!”って……」ニコニコ

479: 2013/10/22(火) 14:27:13 ID:kJ3Z0F9I
エルフ「だから、今更もう止められないわよ!」

エルフ「あの性悪な族長ですら、即承諾してくれたもん!」ニコニコ

エルフ母「!?」ガーーン

エルフ「今頃、各国に届いてる頃じゃない?」

エルフ「“今度は、あなた達の国がターゲットだって!”」ニコニコ

エルフ母「……」アセアセッ

480: 2013/10/22(火) 14:27:26 ID:kJ3Z0F9I
エルフ「じゃなきゃ、一緒に私がお母様と旅なんかしてないわよ!」

エルフ「これで、各国も迂闊にエルフを誘拐出来ないんだもの!」

エルフ「後は、また以前みたいに各国に条約等を結ばせるだけ!」

エルフ「それが無理なら、お母様が軍を率いて攻め込めば良いんだからさぁ!」ニコニコ

エルフ母「……」ガクッ

ザザーーン、ザザーーン……

481: 2013/10/22(火) 18:32:43 ID:kJ3Z0F9I
マンボウ(なんか、向こうは仲間割れをしているわね……)

マンボウ(私達の事、完全に無視してる……)

マンボウ(今の内に、逃げれるかしら?……)

マンボウ(まだ、私のお仲間達は完全に蘇生されていないんだけど……)チラッ

マンボウの群れ「……」

小魚の群れ「……」パクパク

482: 2013/10/22(火) 18:33:00 ID:kJ3Z0F9I
マンボウ(出来れば、早くしてほしい……)

マンボウ(早く、私のお仲間達を蘇生してほしい……)

マンボウ(このまま、私も食べられるのかしら?……)

マンボウ(ついさっきから、小魚さん達が食事を開始したんだけど……)

小魚の群れ「……」パクパク

魚の群れ「……」パクパク

483: 2013/10/22(火) 18:33:13 ID:kJ3Z0F9I
マンボウ(ああ、他の魚の群れも来ちゃった……)

マンボウ(皆、私のお仲間達を食べていく……)

マンボウ(あれ、もう助からないわね……)

マンボウ(あんな感じでも、魔法で蘇生出来たりするものなの?……)

マンボウの群れ「……」

小魚の群れ「……」パクパク

484: 2013/10/22(火) 18:33:24 ID:kJ3Z0F9I
マンボウ(けど、私だって蘇生されたんだから、蘇生出来るのよね?……)

マンボウ(今は、魔法もかなり発達してるし、蘇生だって出来る……)

マンボウ(でも、あんな今のお仲間達の姿見たくないわ……)

マンボウ(ここは、私が出てお仲間達の事を食べられない様にしなきゃ……)

小魚の群れ「……」パクパク

魚の群れ「……」パクパク

485: 2013/10/22(火) 18:33:37 ID:kJ3Z0F9I
魔法使い「あっ、マンボウ達が食べられてる!?」

魔法使い「ちょっと、何で皆はマンボウ達を食べてしまってるの!?」ガーーン

エルフ母子「!?」ガーーン

魔法使い「早く、早くマンボウを助けなきゃ!」

魔法使い「エルフさん達、早く来て下さい!」アセアセッ

ザザーーン、ザザーーン……

486: 2013/10/22(火) 18:33:49 ID:kJ3Z0F9I
エルフ母「え? ちょっと、何で食べられてるのよ!?」

エルフ母「何で、誰も見てなかったのよ!?」アセアセッ

小魚の群れ「……」パクパク

エルフ母「このままだと、マンボウが全て食べられちゃう!」

エルフ母「早くなんとかしないと、皆、食べられてしまうわよ!」アセアセッ

魚の群れ「……」パクパク

487: 2013/10/22(火) 18:34:01 ID:kJ3Z0F9I
魔法使い「エルフさん。どうしますか?……」

魔法使い「このまま、蘇生って出来るんでしょうか?……」アセアセッ

魚の群れ「……」パクパク

エルフ母「まずは、あの水槽内にいる小魚達をなんとかして!」

エルフ母「その間に、マンボウを全て水槽内から出すわ!」アセアセッ

魚の群れ「……」パクパク

488: 2013/10/22(火) 18:34:12 ID:kJ3Z0F9I
魔法使い「エルフさん。今から、ボクが小魚達をなんとかします!」

魔法使い「早く、その間にマンボウ達を!」アセアセッ

エルフ母「ええ、了解したわ!」アセアセッ

魔法使い「それと、この水槽の下からは地下海水を汲み上げています!」

魔法使い「そうしないと、この水槽内の魚達が全て氏滅!」

魔法使い「ボクの持つ水槽は、少し違うタイプなんで!」アセアセッ

489: 2013/10/22(火) 18:34:23 ID:kJ3Z0F9I
魔法使い「……」スッ

魔法使い「……」ブツブツ

魔法使い「……」ブツブツ

エルフ母「……」スッ

エルフ母「……」ブツブツ

エルフ母「……」ブツブツ

490: 2013/10/22(火) 18:34:35 ID:kJ3Z0F9I
魔法使い「……」ブツブツ

魔法使い「……」ブツブツ

魔法使い「はっ!」ブワッ

エルフ母「……」ブツブツ

エルフ母「……」ブツブツ

エルフ母「はっ!」ブワッ

491: 2013/10/22(火) 18:36:29 ID:kJ3Z0F9I
小魚の群れ「……」パクパク

小魚の群れ「……」パクパク

小魚の群れ「……」ピタッ

マンボウの群れ「……」

小魚の群れ「……」クルッ

小魚の群れ「……」スイスイ

492: 2013/10/22(火) 18:36:42 ID:kJ3Z0F9I
魚の群れ「……」パクパク

魚の群れ「……」パクパク

魚の群れ「……」ピタッ

マンボウの群れ「……」

小魚の群れ「……」クルッ

小魚の群れ「……」スイスイ

493: 2013/10/22(火) 18:37:14 ID:kJ3Z0F9I
マンボウ(あっ、小魚さん達の動きが止まった……)

マンボウ(あの魔法使い達、すぐに対処した様ね……)

マンボウ(でも、私のお仲間は結構食べられているわよ……)

マンボウ(あれ、本当に蘇生出来るのかしら?……)

マンボウの群れ「……」

マンボウ「……」

494: 2013/10/22(火) 18:37:34 ID:kJ3Z0F9I
エルフ母「あら? 一匹だけ無事だわ……」

エルフ母「あのマンボウ、ひょっとしてまだ生きているの?……」

マンボウ「……」

エルフ母「その様子だと、まだ生きているみたいね……」

エルフ母「てっきり、皆食べられちゃってると思ってた……」

魔法使い「……ええ、そうですね」

495: 2013/10/22(火) 18:37:47 ID:kJ3Z0F9I
エルフ母「でも、他の四匹は結構食べられたわね……」

エルフ母「これ、ちゃんと蘇生出来るかしら?……」

魔法使い「……」

エルフ母「一応、このままやってみる?……」

エルフ母「それが無理なら、まだ一匹だけ残ったマンボウを使えば良いんだし……」

ザザーーン、ザザーーン……

496: 2013/10/22(火) 18:37:59 ID:kJ3Z0F9I
魔法使い「ええ、そうですね……」

魔法使い「それが無理なら、また一匹捕獲してきたら良いだけですし……」

マンボウ「!?」ガーーン

魔法使い「でも、この子性格悪いですよ……」

魔法使い「相手のオスが、嫌がらなければいいんですけど……」

マンボウ「……」ムカッ

497: 2013/10/22(火) 18:38:30 ID:kJ3Z0F9I
エルフ母「でも、それしか方法がないでしょ?……」

エルフ母「現に、マンボウが四匹も食べられたんだし……」

魔法使い「……」

エルフ母「と言うか、これどこで捕まえるの?……」

エルフ母「適当に、海の中を探していたら見つかるのかしら?……」

魔法使い「さぁ?……」

498: 2013/10/22(火) 18:38:44 ID:kJ3Z0F9I
「お母様。ちょっと、来て!」

「なんか、海に沢山のマンボウ達がいる!」

「私の仕掛けたネットに、マンボウが沢山掛かっちゃった!」

エルフ母「え?」クルッ

魔法使い「は?」クルッ

マンボウ「……」

499: 2013/10/22(火) 18:38:57 ID:kJ3Z0F9I
「おおっ、これは大漁ですなぁ!」

「これなら、エルフの里にも持ち帰れますなぁ!」

エルフ母「……」

「ああっ、この子かなり大きい!」

「もしかして、子持ちの子だったのかしら?」

魔法使い「……」

500: 2013/10/22(火) 18:39:12 ID:kJ3Z0F9I
「とりあえず、お母様達は水槽の中にある残骸はすぐに捨てて!」

「今から、私が新しい子達を入れる!」

「なんか、今日は大漁みたいだからね!」

「このままだと、そこの水槽の中で産卵出来ちゃうわ!」

エルフ母「……そう。了解したわ」ガクッ

ザザーーン、ザザーーン……

501: 2013/10/23(水) 13:09:55 ID:NoJmft.M
~とある生け簀2~

その日の夕方――

スタスタスタッ、スタスタスタッ……

スタスタスタッ、スタスタスタッ……

ピタッ……

魔法使い「……」

502: 2013/10/23(水) 13:10:14 ID:NoJmft.M
マンボウ「……」プカプカッ

マンボウ「……」プカプカッ

魔法使い「……」

マンボウ「……」プカプカッ

マンボウ「……」プカプカッ

魔法使い「……」

503: 2013/10/23(水) 13:10:26 ID:NoJmft.M
魔法使い「もうすぐ、日が落ちるね」

魔法使い「つい最近までは、遅かったのに」

マンボウ「……」プカプカッ

魔法使い「そろそろ、日向ぼっこを止めたら?」

魔法使い「君も、もうすぐ寝る時間なんでしょ?」

マンボウ「……」プカプカッ

504: 2013/10/23(水) 13:10:40 ID:NoJmft.M
魔法使い「君、もしかして寝てる?」

魔法使い「それとも、卵を産めなかったのがそんなに悔しかったの?」

マンボウ「……」プカプカッ

魔法使い「やっぱり、あんなの見せられたら交尾出来ないよね……」

魔法使い「向こうにある生け簀の中では、多数のカップルが出来ちゃってたんだから……」

マンボウ「……」ムカッ、クルン

505: 2013/10/23(水) 13:10:54 ID:NoJmft.M
マンボウ「あなた、さっきから煩いわよ!……」

マンボウ「私、全然悔しくはないもん!……」ムカムカッ

魔法使い「……」

マンボウ「私、早く海に戻りたいの!」

マンボウ「と言うか、何でこんな海から遠くの生け簀に入れちゃうのよ!」

魔法使い「……」

506: 2013/10/23(水) 13:11:05 ID:NoJmft.M
マンボウ「あなた、やっぱり私の事を騙してたのね!」

マンボウ「私の事、最初から体目的だったんだ!」ムカムカッ

魔法使い「……」

マンボウ「それで、私の事をどうするの?」

マンボウ「あの性悪なエルフ達みたいに、私の事を弄ぶの?」ムカムカッ

魔法使い「……」

507: 2013/10/23(水) 13:11:39 ID:NoJmft.M
マンボウ「私、ここにいるだけでもかなりのストレスだわ!」

マンボウ「私の種族は、かなりデリケートなの!」

魔法使い「……」

マンボウ「早く、早く私の事を海に戻して!」

マンボウ「私は、早く海に戻りたい!」

魔法使い「……」

508: 2013/10/23(水) 13:11:52 ID:NoJmft.M
魔法使い「そんなに、嫌?」

魔法使い「ここでしばらく大人しくしとくのは、そんなに嫌?」

マンボウ「ええ、そうよ!」ムカムカッ

魔法使い「けど、まだ君はここにいた方が良いよ!」

魔法使い「エルフさん達、ついさっきから海でなんかしてるから!」

マンボウ「!?」

509: 2013/10/23(水) 13:12:04 ID:NoJmft.M
マンボウ「ねぇ、ちょっと、今のどう言う事よ!?」

マンボウ「あのエルフ達、一体何をしてしまってるのよ!?」アセアセッ

魔法使い「……」

マンボウ「あなたは、何か知ってるの!?」

マンボウ「私のお仲間達、一体どうなるの!?」アセアセッ

魔法使い「……」

510: 2013/10/23(水) 13:12:25 ID:NoJmft.M
魔法使い「ごめん。何も言えないかな!」

魔法使い「エルフさん達、結構凄い事してるから!」

マンボウ「!?」ピタッ

魔法使い「だから、君はまだここにいた方が良い!」

魔法使い「今、海に向かったら、すぐさま君までエルフさん達の餌食になるよ!」

マンボウ「……」ダラダラッ

511: 2013/10/24(木) 12:13:56 ID:Uab9UPl6
魔法使い「とりあえず、君はまだ居て!」

魔法使い「エルフさん達、かなり凄い事をしちゃってる!」

魔法使い「今行ったら、確実に君まで産卵しちゃうかな?」

魔法使い「本当に、エルフさん達ってある意味で凄い人!」

魔法使い「繁殖時期が分からなかったから、魔法ですぐさま繁殖時期にしちゃってるから!」

マンボウ「……」ダラダラッ

512: 2013/10/24(木) 12:14:15 ID:Uab9UPl6
マンボウ「……ちょっと、今の冗談でしょ?」

マンボウ「あのエルフ達、本気で卵を産ませてるの?……」ダラダラッ

魔法使い「うん!」

マンボウ「そんな事をしてたら、卵自体が食べられちゃう!」

マンボウ「私達の卵は、そのまま海に垂れ流ししてるのよ!」ダラダラッ

魔法使い「!?」

513: 2013/10/24(木) 12:14:31 ID:Uab9UPl6
魔法使い「え? そうなの?」

魔法使い「君の種族は、卵を垂れ流ししてるの!?」

マンボウ「何か悪い?」ムカッ

魔法使い「そんな事をしてたら、卵が食べられちゃう!」

魔法使い「いくらあっても、すぐに卵がなくなっちゃうじゃん!」

マンボウ「ええ、そうよ!」ムカムカッ

514: 2013/10/24(木) 12:14:44 ID:Uab9UPl6
マンボウ「あなた、何も知らなかったの?」

マンボウ「私達は、人間と違うのよ!」ムカムカッ

魔法使い「……」

マンボウ「あのエルフ、かなり厄介だわ……」

マンボウ「こんな浅い場所でやったら、すぐに全滅してしまうわ……」ムカムカッ

魔法使い「……」

515: 2013/10/24(木) 12:14:56 ID:Uab9UPl6
マンボウ「はぁ、最悪……」

マンボウ「もう最悪だわ……」

マンボウ「一体、あのエルフ達は何を企んでいるのよ?……」

マンボウ「私達の事、本当にどうしたいのよ?……」

マンボウ「ああ、イライラする……」ムカムカッ

魔法使い「……」

516: 2013/10/24(木) 12:16:04 ID:Uab9UPl6
マンボウ「それで、あなたはここに何しに来たの?」

マンボウ「私の事、あのエルフ達に言われて監視しに来たの?」ムカムカッ

魔法使い「……」コクン

マンボウ「私、あなたの事も嫌いだわ!」

マンボウ「私のお仲間、目の前で四匹も殺されちゃったから!」ムカムカッ

魔法使い「……」

517: 2013/10/24(木) 12:16:38 ID:Uab9UPl6
魔法使い「君、あまりストレスを溜めない方が良いよ!」

魔法使い「ついさっきから、ずっと怒ってばっかじゃん!」

マンボウ「……」ムカムカッ

魔法使い「ボクは、君の為に君の事を保護してるんだよ!」

魔法使い「少しは、君も態度を軟化させてよ!」

マンボウ「……」ムカムカッ

518: 2013/10/24(木) 12:16:58 ID:Uab9UPl6
マンボウ「ごめんなさい。それ無理かも!」

マンボウ「私、本当に性格が悪いもの!」

マンボウ「早く、あなたは私の事を解放してくれる!」

マンボウ「今すぐにとは言わないけど、早くここから出たい!」ムカムカッ

魔法使い「……」

シュピン……

519: 2013/10/24(木) 12:17:29 ID:Uab9UPl6
魔法使い「ん? エルフさんからの通信……」

魔法使い「マンボウ達が、海で産卵を開始した……」

魔法使い「その卵の数が、とても尋常じゃない……」

魔法使い「海一面が、卵に覆い尽くされている?……」

魔法使い「だから、早く戻ってきて……」

マンボウ「!?」ガーーン

520: 2013/10/24(木) 12:17:47 ID:Uab9UPl6
魔法使い「それに加えて、ウチの娘がまた余計な事をした……」

魔法使い「ウチの馬鹿娘は、20匹のマンボウを一気に産卵させた……」

魔法使い「その結果、海にマンボウの卵が多数流出……」

魔法使い「その卵が、波に流されて遠くにまで拡散……」

魔法使い「おまけに、ウチの馬鹿娘は卵自体を強化してしまっていた……」

マンボウ「……」

521: 2013/10/24(木) 12:19:51 ID:Uab9UPl6
魔法使い「だから、早くこっちに戻ってきて……」

魔法使い「このままだと、海にマンボウが溢れ返ってしまう……」

魔法使い「あの子、本当に何を考えているかが分からない……」

魔法使い「早く、あなたもこっちに戻ってきて……」

魔法使い「そうしないと、世界中にマンボウが拡散しちゃうわよ……」

マンボウ「……」

522: 2013/10/24(木) 12:20:10 ID:Uab9UPl6
魔法使い「これ、何かの冗談だよね?……」

魔法使い「エルフさん。ボクに冗談を言っているんだよね?……」ダラダラッ

マンボウ「……」

魔法使い「まさか、エルフさんの言っている事が本当だとか?……」

魔法使い「君の種族は、多産系なのかな?……」ダラダラッ

マンボウ「ええ、そうよ……」

523: 2013/10/24(木) 12:20:31 ID:Uab9UPl6
魔法使い「じゃあ、このまま無事に成長しちゃったら?……」

魔法使い「このまま、卵が無事に成長しちゃったらどうなるの?……」ダラダラッ

マンボウ「……」

魔法使い「君、何で黙ってるの?……」

魔法使い「出来れば、ついさっきまでみたいに何か喋ってほしい……」ダラダラッ

マンボウ「……」

524: 2013/10/24(木) 12:20:50 ID:Uab9UPl6
マンボウ「あのまま、私の種族は大量に増殖するわ……」

マンボウ「普通は、運良く生き残ったとしても、僅か数匹しか無理なのに……」

魔法使い「……」ダラダラッ

マンボウ「あのエルフ、一体どの辺りを強化したの?……」

マンボウ「そんな事したら、この世界の生態系すら大きく乱れちゃうわよ……」

魔法使い「!?」ガーーン

525: 2013/10/24(木) 12:21:11 ID:Uab9UPl6
マンボウ「大体、20匹だから30億くらいね……」

マンボウ「私達の種族は、一匹につき3億産むの……」

マンボウ「でも、私達の卵はすぐに食べられるわ……」

マンボウ「今はまだ、尋常じゃない数が流出しちゃったけど……」

マンボウ「卵自体が受精してなかったら、大した問題じゃない……」

魔法使い「……」ダラダラッ

526: 2013/10/24(木) 12:21:27 ID:Uab9UPl6
マンボウ「とりあえず、あなたは早くエルフ達の元に戻って……」

マンボウ「私は、仕方なくここで大人しくしてる……」

マンボウ「本当に、何でこうなったのかしらね?……」

マンボウ「私はただ、ゆっくりと海を漂っていたかったのになぁ……」

マンボウ「はぁ……」

魔法使い「……」ダラダラッ

527: 2013/10/25(金) 12:07:10 ID:knCA5ma6
~とある砂浜2~

エルフ「はぁ、疲れた……」

エルフ「あれだけの量を相手するのは、さすがの私も疲れるわ……」

エルフ「思えば、あのマンボウ達、卵沢山産むのね……」

エルフ「今まで、結構長く生きてきたけど、あんな多くの卵を産む生物は見た事がないわ……」

ザザーーン、ザザーーン……

528: 2013/10/25(金) 12:07:23 ID:knCA5ma6
エルフ「それで、お母様……」

エルフ「どうして、私は縛られているの?……」

エルフ「私、何も悪い事なんてしてないわよ……」

エルフ母「……」ニコニコ

エルフ「出来れば、今すぐ縄をほどいてほしい……」

エルフ「私、本当に何も悪い事なんてしてないんだから……」

529: 2013/10/25(金) 12:07:34 ID:knCA5ma6
エルフ母「あんた、それ本気で言っているの?」

エルフ母「だったら、何で卵全部海に流すのよ?」ニコニコ

エルフ「……」

エルフ母「私、あんたに言ったわよね?」

エルフ母「“あんたは、大人しく良い子にしてなさい!”」

エルフ母「“あんたが何かする度に、結構な被害が出てきちゃうんだから!”」ニコニコ

530: 2013/10/25(金) 12:07:46 ID:knCA5ma6
エルフ「いや、そんな事ないかな……」

エルフ「私、何も余計な事なんてしてないから……」

エルフ母「……」ニコニコ

エルフ「ちょっと、あのマンボウ達を見てたら懐かしくなってね……」

エルフ「“昔は、私もあんな風だった”……」

エルフ「“ああやって、ただただ無惨に簡単に氏んでしまうんだったって”……」

531: 2013/10/25(金) 12:07:58 ID:knCA5ma6
エルフ母「それで、あんたはあんな事をしたの?」

エルフ母「あの子達の事を、どれくらい強化したの?」ニコニコ

エルフ「……」

エルフ母「出来れば、ちゃんと正直に答えてほしいなぁ」

エルフ母「私、あんたの事をこのまま海に流したくはないなぁ」ニコニコ

エルフ「!?」ビクッ

532: 2013/10/25(金) 12:08:11 ID:knCA5ma6
エルフ母「だから、あんたは早く正直に全てを話してくれる?」

エルフ母「じゃなきゃ、あんたをサメの餌にするわよ!」

エルフ母「あんたのその綺麗な体、あの老騎士達みたいにずたずたにするわよ!」ニコニコ

エルフ「……」ビクビク

エルフ母「……」ニコニコ

ザザーーン、ザザーーン……

533: 2013/10/25(金) 12:09:43 ID:knCA5ma6
エルフ母「さぁ、早く答えて!」

エルフ母「じゃないと、サメだけじゃなく、クラーケンもつけるわよ!」

エルフ母「あんた、結構そう簡単には氏なないし!」

エルフ母「このまま、無事にエルフの里に戻れると本気で思っている訳?」ニコニコ

エルフ「……」ビクビク

エルフ母「……」ニコニコ

534: 2013/10/25(金) 12:09:55 ID:knCA5ma6
スタスタスタッ、スタスタスタッ……

スタスタスタッ、スタスタスタッ……

ピタッ、ピタッ……

魔法使い「……」

従者A「奥様。魔法使いのXXXXさんがお見えです」

従者A「かなり、今回の事には大変驚かれているご様子ですが」

535: 2013/10/25(金) 12:10:08 ID:knCA5ma6
エルフ母「ああ、いらっしゃい。XXXXさん……」

エルフ母「見ての通り、物凄く最悪な事態が起きてしまっていますわ……」クルッ

魔法使い「……」

エルフ母「従者A。作業に戻って」

エルフ母「ここは、私達のみでも大丈夫だから」

従者A「はい。かしこまりました」

536: 2013/10/25(金) 12:10:43 ID:knCA5ma6
エルフ母「それと、今晩はこの近くに夜営するわ!」

エルフ母「従兵隊にも、夜営の準備をすぐにさせといて!」

従兵A「はい。かしこまりました!」ペコッ

魔法使い「……」

クルッ、スタスタスタッ……

スタスタスタッ、スタスタスタッ……

537: 2013/10/25(金) 12:10:55 ID:knCA5ma6
エルフ「……」ビクビク

エルフ母「……」

魔法使い「……」

マンボウの群れ「……」プカプカッ

カァカァカァ、カァカァカァ……

ザザーーン、ザザーーン……

538: 2013/10/26(土) 12:18:57 ID:9PUNXYnQ
エルフ母「さて、XXXXさんも揃った事だし、早く話してくれる?」

エルフ母「今のあんた、かなりまずい事をしてるわよ!」

エルフ母「あのマンボウ達の事を、一体どうするつもりなの?」ニッコリ

エルフ「……」ビクビク

魔法使い「……」ジーーッ

マンボウの群れ「……」プカプカッ

539: 2013/10/26(土) 12:19:09 ID:9PUNXYnQ
エルフ母「あんた、もしかして何も話さない気?」

エルフ母「さすがに、それはかなりまずいんじゃない?」ニコニコ

エルフ「……」ビクビク

エルフ母「はぁ、仕方ないわね……」

エルフ母「あんたがそう言う態度に出るんなら、今すぐあんたの事を海に沈めるわ!」ニコニコ

エルフ「!?」ガーーン

540: 2013/10/26(土) 12:19:33 ID:9PUNXYnQ
エルフ母「……」スッ

エルフ母「……」ブツブツ

エルフ母「……」ブツブツ

エルフ母「……」ブツブツ

エルフ母「……」ブツブツ

エルフ「……まっ、待って!」ビクビク

541: 2013/10/26(土) 12:19:47 ID:9PUNXYnQ
エルフ母「……」ブツブツ

エルフ母「……」ブツブツ

エルフ母「……」ブツブツ

エルフ母「……」ブツブツ

エルフ母「はっ!」ブワッ

エルフ「お母様。止めて!」フワワッ

542: 2013/10/26(土) 12:20:01 ID:9PUNXYnQ
エルフ母「なら、早く答えなさい!」

エルフ母「じゃないと、あんたの事をサメの餌にする!」イラッ

魔法使い「!?」ガーーン

エルフ母「今のあんた、かなりいい度胸してるわ!」

エルフ母「自然を守るはずのエルフが、自分で自然を破壊してしまってるから!」イライラッ

ザザーーン、ザザーーン……

543: 2013/10/26(土) 12:20:16 ID:9PUNXYnQ
エルフ母「相変わらず、あんたは本当に馬鹿なんだから!」

エルフ母「あんな、性悪女の事すら本当に赦せちゃうんだから!」

エルフ母「とりあえず、早く答えて!」

エルフ母「私、この手で実の娘を頃したくはないわ!」

エルフ母「だから、早くあんたは全て正直に白状をしなさい!」イライラッ

フワワッ、フワワッ……

544: 2013/10/26(土) 12:20:29 ID:9PUNXYnQ
エルフ「ただ単に、マンボウを増殖させてみたかったから……」

エルフ「お母様は気づいてたかどうか知らないけど、私達の持っているマンボウが一匹不自然だったから……」フワワッ

エルフ母「……は?」

魔法使い「どう言う事?」キョトン

エルフ「その様子だと、何も気づいてなかったみたいね……」

エルフ「お母様は、私よりも遥かにまともだから……」フワワッ

545: 2013/10/26(土) 12:20:41 ID:9PUNXYnQ
エルフ母「それで、そのマンボウがどうしたの?」

エルフ母「あんた、一体何に気づいてたの?」

魔法使い「……」

エルフ「実は、私達の持っていたマンボウの一匹は、魔法によって増やされていたの……」

エルフ「蘇生したら一発でバレるけど、あれは明らかに魔法によって増やされていたマンボウだった……」フワワッ

エルフ母「!?」

546: 2013/10/26(土) 12:21:03 ID:9PUNXYnQ
エルフ「普通、魚なんか蘇生する人って、なかなかいないよね?……」

エルフ「あのマンボウは、魔法によって増やされていたから魂がない……」

エルフ「おまけに、今そこにいるお兄さんが捕獲したマンボウは、あの漁港から逃げ出したと思われるマンボウ……」

エルフ「私は、それにすぐ気づいて色々と対策をしたわ……」

エルフ「あのマンボウ、明らかに何らかの力を備え持っている……」フワワッ

エルフ母「……」

547: 2013/10/26(土) 12:21:20 ID:9PUNXYnQ
エルフ「だから、私はあのマンボウが気になって仕方ないの!……」

エルフ「あのマンボウは、氏んですぐあの漁港で自己再生を開始していたの!……」

エルフ「どの道、海に流れた数多くの卵はすぐに孵るわ!……」

エルフ「私が、色々と魔法で強化しといたし!……」

エルフ「あのマンボウ達も、そう簡単にはすぐには氏ねないのかもね!……」フワワッ

ザザーーン、ザザーーン……

548: 2013/10/27(日) 12:41:46 ID:ynSetjMc
エルフ「……」

エルフ母「……」

魔法使い「……」

マンボウの群れ「……」プカプカッ

エルフ母「……」スッ

フワワッ、フワワッ……

549: 2013/10/27(日) 12:41:58 ID:ynSetjMc
エルフ「あの、お母様……」

エルフ「何で、海に近くなったの?……」

エルフ「私、ちゃんと理由を話したじゃない……」フワワッ

魔法使い「……」

エルフ「だから、早く降ろしてほしいなぁ……」

エルフ「私、このまま海に沈みたくない……」フワワッ

550: 2013/10/27(日) 12:42:18 ID:ynSetjMc
エルフ母「ごめん。それ無理かも」

エルフ母「今の私、まだ聞きたい事があるの」ニッコリ

エルフ「!?」ビクッ

エルフ母「あのマンボウ達、どうやったら氏ぬの?」

エルフ母「今の私は、すぐに処理しなきゃいけないんだけど」ニコニコ

マンボウの群れ「……」プカプカッ

551: 2013/10/27(日) 12:42:32 ID:ynSetjMc
エルフ母「まさか、あんた卵も増やしたとか?」

エルフ母「卵も増やして、海に全部ばら蒔いたとか?」ニコニコ

エルフ「……」フルフル

エルフ母「なら、何であんなに卵産むの?」

エルフ母「あれ、元からそうだったって言いたいの?」ニコニコ

エルフ「……」コクン

552: 2013/10/27(日) 12:42:45 ID:ynSetjMc
エルフ母「ねぇ、XXXXさん。それ本当かしら?」クルッ

エルフ母「私、あんまりこの子の言う事は信じられないの」

魔法使い「……」ビクッ

エルフ母「やっぱり、この子嘘ついてるわよね?」

エルフ母「普通、あんな大量の卵を一度に海に垂れ流す魚が、どこにいるのよね?」ニッコリ

ザザーーン、ザザーーン……

553: 2013/10/27(日) 12:42:58 ID:ynSetjMc
エルフ「お母様。私、嘘なんて言ってないわ……」

エルフ「本当に、あの子達は自分で産んだ卵を垂れ流しているの……」フワワッ

エルフ母「……」クルッ

エルフ「それに加えて、オスのマンボウは海中に精〇を大量に放出した……」

エルフ「海中に漂う多数の精〇が、メスの産んだ卵に向かって泳いでいくの……」フワワッ

エルフ母「……」スッ

554: 2013/10/27(日) 12:43:12 ID:ynSetjMc
エルフ「だから、私の事を海に突き落とさないでくれる?……」

エルフ「さりげなく、私の近くにサメを配置しないでくれる?……」

エルフ「せめて、殺されるのならお母様の胸の中で氏にたい……」

エルフ「前世では、ろくに一緒の時間が取れなかったんだし……」

エルフ「どうせ氏ぬのなら、お母様の胸の中で氏にたいなぁ……」フワワッ

エルフ母「……XXXXXX」

555: 2013/10/27(日) 12:43:30 ID:ynSetjMc
エルフ「……」フワワッ

エルフ母「……」

魔法使い「……」

マンボウの群れ「……」プカプカッ

エルフ「……」ジーーッ

魔法使い「……」ジーーッ

556: 2013/10/27(日) 12:44:03 ID:ynSetjMc
エルフ母「……」スッ

フワワッ、フワワッ……

フワワッ、フワワッ……

スッ、スタッ……

エルフ「ふぅ……」

魔法使い「ほっ……」

557: 2013/10/27(日) 12:44:15 ID:ynSetjMc
エルフ母「……」スッ

エルフ母「……」ブツブツ

エルフ母「……」ブツブツ

エルフ母「はっ!」ブワッ

エルフ「!?」ビクッ

ザザーーン、ザザーーン……

558: 2013/10/27(日) 12:51:35 ID:ynSetjMc
エルフ「おっ、お母様。何するの?……」

エルフ「私の体、完全に動かないんだけど……」

魔法使い「……」

エルフ母「あんたの望み通りに、私の胸の中で氏なせてあげる!」

エルフ母「だから、あんたはそこでじっとしてなさい!」ニッコリ

エルフ母「!?」ガーーン

559: 2013/10/27(日) 12:51:47 ID:ynSetjMc
エルフ母「あら? どうしたの?」

エルフ母「あんた、私の胸の中で氏にたかったんでしょ?」ニコニコ

エルフ「……」

エルフ母「だから、今から私の胸の中で氏なせてあげるの!」

エルフ母「今度は、絶対にあんたの事を離さないんだからね!」ニコニコ

エルフ「……」ガクッ

560: 2013/10/27(日) 12:52:00 ID:ynSetjMc
エルフ母「まぁ、今はそんな事より、あのマンボウ達が垂れ流した卵の方が先よ!」

エルフ母「XXXXさん、船はお持ちで?」

エルフ母「もし仮に、船をお持ちでしたら、少しの間お借りしたいのですが」クルッ

魔法使い「……え? あっ、はい……」

エルフ母「なら、少しの間お借りしますね!」

エルフ母「あのマンボウ達の卵、すぐに処分しなくてはなりませんから!」ニッコリ

561: 2013/10/27(日) 12:52:16 ID:ynSetjMc
魔法使い「いや、大丈夫ですよ……」

魔法使い「あの子が言うには、すぐに全滅するみたいなんですけど……」

エルフ母「え?」キョトン

エルフ「!?」ガーーン

魔法使い「どうやら、あの子の種族は、かなりデリケートらしいんです……」

魔法使い「たとえ、あれだけ多くの卵を産んだとしても、実際に生き残るのは僅か数匹みたいですから……」

562: 2013/10/27(日) 12:52:46 ID:ynSetjMc
エルフ母「娘、あんたそれ知ってた?」

エルフ母「あのマンボウ達、そんなにすぐ全滅するものなの?」チラッ

エルフ「……」フルフル

エルフ母「ちなみに、それ本当なの?」

エルフ母「何で、もっと早くにそれを言わなかったの?」イラッ

ザザーーン、ザザーーン……

563: 2013/10/27(日) 12:53:00 ID:ynSetjMc
魔法使い「すみません。エルフさん……」

魔法使い「なんか、すぐには言い出せなくて……」

エルフ母「……」ギロッ

魔法使い「ボク、あまりにもエルフさん達のする事が珍しくて……」

魔法使い「さすがに、すぐには言い出せなかったんです……」

エルフ母「……」イライラッ

564: 2013/10/27(日) 12:53:12 ID:ynSetjMc
エルフ母「じゃあ、あのマンボウ達はすぐに氏ぬの?」

エルフ母「私が、わざわざ殲滅しに行かなくても済むと言うの?」イライラッ

魔法使い「はっ、はい……」

エルフ母「なら、大体どれくらいで?」

エルフ母「その辺についても、ちゃんと聞いて来てるのよね?」イライラッ

エルフ「……」ジーーッ

565: 2013/10/27(日) 12:53:26 ID:ynSetjMc
魔法使い「確か、あの子が言うには、大半が卵の状態でなんです……」

魔法使い「たとえ、卵が成長出来たとしても、ストレスにかなり弱い……」

魔法使い「あの子の体の中には、かなり寄生虫がいましたからね……」

魔法使い「自然と、その体の内外に寄生している虫達によって、すぐに氏亡してしまいます……」

魔法使い「あの子達の種族は、ちょっとした事でもすぐに氏でしまうそうなんです……」

エルフ母「……は?」

566: 2013/10/27(日) 12:53:57 ID:ynSetjMc
エルフ「なら、何であの子はまだ生きてるの?……」

エルフ「あの子、もしかして突然変異なの?……」

魔法使い「……」

エルフ「やっぱり、あの子はただのマンボウじゃないんだ……」

エルフ「あの子は、お魚に擬態したモンスターなんだ……」

魔法使い「……」

567: 2013/10/27(日) 12:54:14 ID:ynSetjMc
エルフ母「とりあえず、後で詳しい話を聞くわ……」

エルフ母「もう、今日は日が暮れてきたし……」

エルフ母「あのマンボウ達の卵、見かけによらずすぐ氏ぬみたいね……」

エルフ母「何で、ウチの馬鹿娘はそんなのにも肩入れするんだか……」

エルフ母「はぁ……」ガクッ

ザザーーン、ザザーーン……

570: 2013/10/28(月) 13:33:46 ID:9.cE9Mlw
~とある民家前~

シューーーーーーーーッ、シュタッ

魔術師「……」

魔術師「……」パチッ

魔術師「……」キョロキョロ

魔術師「……」キョロキョロ

571: 2013/10/28(月) 13:33:58 ID:9.cE9Mlw
スタスタスタッ、スタスタスタッ……

スタスタスタッ、スタスタスタッ……

ピタッ……

トントン、トントン……

魔術師「XXXX君、いる?」

魔術師「XXXXXだけど、ちょっと良いかな?」

572: 2013/10/28(月) 13:34:16 ID:9.cE9Mlw
魔術師「……」

魔術師「……」

魔術師「……?」

トントン、トントン……

魔術師「XXXX君、いる?」

魔術師「もしかして、今はいないのかな?」

573: 2013/10/28(月) 13:34:38 ID:9.cE9Mlw
魔術師「……」

魔術師「……」

魔術師「……」

魔術師「これ、明らかにいないよね……」

魔術師「全く、XXXX君はどこ行ったんだか……」

魔術師「はぁ……」ガクッ

574: 2013/10/28(月) 13:34:51 ID:9.cE9Mlw
スタスタスタッ、スタスタスタッ……

スタスタスタッ、スタスタスタッ……

ピタッ、ピタッ……

「あれ? XXXXXじゃない……」

「君、まだ仕事中じゃなかったの?……」

魔術師「!?」クルッ

575: 2013/10/28(月) 13:35:04 ID:9.cE9Mlw
魔術師「あっ、XXXX君いた」

魔術師「一体、今までどこに行っていたの?」

魔法使い「……」

魔術師「と言うか、その人誰?……」

魔術師「なんか、どっかで見た様な気がするんだけど……」ムカッ

エルフ母「……」

576: 2013/10/28(月) 13:35:34 ID:9.cE9Mlw
魔法使い「ああ、この人?」

魔法使い「この人は、エルフの里から来たXXXXXXさん」

魔法使い「つい昨日、すぐそこの海に流れついた不思議な生き物の件で、ここにいらしててね」

魔法使い「今は、ボクと行動を共にしてもらっている訳」

エルフ母「……」ペコッ

魔術師「……」ムカムカッ

577: 2013/10/28(月) 13:35:46 ID:9.cE9Mlw
魔術師「ふぅ~~ん。そうなんだ……」

魔術師「もう私は、XXXX君の側にいちゃいけないんだ……」ムカムカッ

魔法使い「え?」

魔術師「私、信じてたのに……」

魔術師「XXXX君、人間の女の子よりもエルフの方を取るんだ……」ムカムカッ

魔法使い「……XXXXX?」

578: 2013/10/28(月) 13:35:59 ID:9.cE9Mlw
魔術師「XXXX君。もしかして、浮気してた?」

魔術師「私の事を捨てて、その人に乗り換えちゃったとか?」ギリッ

魔法使い「は?」

エルフ母「……」ニヤッ

魔術師「私、信じてたのに!」

魔術師「私の初めて、XXXX君に捧げたのに!」ギリギリッ

579: 2013/10/28(月) 13:36:12 ID:9.cE9Mlw
魔法使い「ごめん。何の話してるの?……」

魔法使い「ボク、君と交わった覚えすらないんだけど……」

魔術師「!?」ガーーン

魔法使い「と言うか、何でここにいるの?……」

魔法使い「君、まだ仕事中なんじゃ……」

エルフ母「……」ニヤニヤ

580: 2013/10/29(火) 11:44:08 ID:vi6YNsps
魔術師「いや、まだ終わってないかな……」

魔術師「私、今日は仕事でここに来たの……」

魔術師「なんか、この辺りで巨大なモンスターが多数暴れてるって知らせが来てね……」

魔術師「XXXX君がこの付近に住んでいたから、それで協力をお願いしようと思って来たの……」ズーーン

魔法使い「あっ……」ギクッ

エルフ母「……」ニヤニヤ

581: 2013/10/29(火) 11:44:20 ID:vi6YNsps
魔術師「ねぇ、XXXX君。何か知ってる?」

魔術師「君は、一体何を隠しているの?」ギリッ

魔法使い「……」ビクッ

魔術師「私、少しショックかな……」

魔術師「XXXX君は、私の体しか興味なかったみたいだから……」ギリギリッ

魔法使い「ちっ、違うけど……」ビクビクッ

582: 2013/10/29(火) 11:44:33 ID:vi6YNsps
エルフ母「なら、今ここではっきりさせてあげたら、どうかしら?」

エルフ母「XXXXさん。本当に、ただの女たらしみたいですからね」ニヤニヤ

魔術師「あんっ!?」ギリギリッ

魔法使い「……」ビクビクッ

魔術師「貴女、何か知ってるの?……」

魔術師「私の彼に、一体何をしたと言うの!?」ギリギリッ

583: 2013/10/29(火) 11:44:45 ID:vi6YNsps
エルフ母「私、実を言うと、彼に体を要求されました」

エルフ母「つい先日、彼は何度も何度も私の体を貪る様に求め続けていました」ニヤニヤ

魔法使い「!?」ビクビクッ

魔術師「――――――――っ!?」ガーーン

エルフ母「おまけに、私の娘にまで……」

エルフ母「親子共々、XXXXさんに食べられてしまいましたわ……」ニヤニヤ

584: 2013/10/29(火) 11:45:07 ID:vi6YNsps
魔術師「……XXXX君、今の冗談だよね?」

魔術師「今更、私の事を捨てたりはしないよね?……」ニッコリ

魔法使い「……」ビクビクッ

魔術師「私、XXXX君の事を信じてるから!」

魔術師「いくら顔や体が良くたって、こんなおばさんに負けたって信じたくないから!」ニコニコ

エルフ母「……」ピキッ

585: 2013/10/29(火) 11:45:22 ID:vi6YNsps
エルフ母「……おばさん?」

エルフ母「確かに、今の私はおばさんと言われても仕方ないですよ」

エルフ母「ですが、XXXXさんが私の体を貪る様に求めていたのは、確たる事実」

エルフ母「しかも、私だけでは飽き足らずに娘にまで手を出していましてね」

エルフ母「私の娘も、彼に手を出されました」

エルフ母「ついさっきも、私達親子は彼のお相手をしておりましたわ」ニッコリ

586: 2013/10/29(火) 11:45:52 ID:vi6YNsps
魔術師「……ごめん。XXXX君」

魔術師「私、もう帰るわ……」

魔術師「XXXX君の事、本気で見損なっちゃった……」ウルウル

魔法使い「!?」

魔術師「XXXX君にとって、私は体しか価値がないんだね……」

魔術師「私の事、ただただ好き放題弄んでいただけなんだ……」ウルウル

587: 2013/10/29(火) 11:46:04 ID:vi6YNsps
魔法使い「ごめん。ついさっきから何の話してるの?……」

魔法使い「ボク、そんなつもりで君と付き合っていた訳じゃないんだけど……」ビクビクッ

魔術師「!?」ピカァッ

魔法使い「そもそも、ボクはエルフさんともしてないよ……」

魔法使い「エルフさん達とは、つい最近になって知り合ったばかりなんだけど……」ビクビクッ

魔術師「……っ!」ポロポロッ

588: 2013/10/29(火) 11:46:16 ID:vi6YNsps
魔法使い「だから、君は変に誤解とかしないでくれる?……」

魔法使い「ボク達、ただのクラスメイトじゃないか……」ビクビクッ

魔術師「――――――――っ!?」ガーーン

魔法使い「だから、君も変に誤解とかしないで……」

魔法使い「ボク達は、ずっとこれからも、ただのクラスメイトなんだよ……」ビクビクッ

魔術師「……」ポロポロッ

589: 2013/10/29(火) 11:46:27 ID:vi6YNsps
魔法使い「後、エルフさんも変に悪ノリをしないで下さい……」

魔法使い「今日だけでも、色々とあったんですし……」

魔法使い「早く、あの子に話を聞かないと……」

魔法使い「じゃないと、また大変な事になりそうですからね……」ビクビクッ

エルフ母「ええ、了解したわ」ニヤニヤ

魔術師「……」ポロポロッ

590: 2013/10/30(水) 10:21:05 ID:3ZPDwrDQ
魔術師「……」ポロポロッ

魔術師「……」ポロポロッ

魔術師「……」ポロポロッ

魔術師「……」ポロポロッ

魔術師「……」ポロポロッ

魔術師「……」ポロポロッ

591: 2013/10/30(水) 10:21:16 ID:3ZPDwrDQ
魔術師「……」ポロポロッ

魔術師「……」ポロポロッ

魔術師「……」ポロポロッ

魔術師「……」ポロポロッ

魔術師「……」ポロポロッ

魔術師「……」ポロポロッ

592: 2013/10/30(水) 10:21:39 ID:3ZPDwrDQ
エルフ母「XXXXさん。宜しいのですか?」

エルフ母「あなたの彼女、ずっと泣かせたままですが」

魔術師「……」ピクッ

魔法使い「いや、大丈夫ですよ……」

魔法使い「彼女、ああ見えて結構頑丈なんで……」ビクビクッ

魔術師「……」ガクッ

593: 2013/10/30(水) 10:21:53 ID:3ZPDwrDQ
エルフ母「でも、彼女を泣かせたのはあなたですよ」

エルフ母「彼女は、今からあなたと行動を共にするんですよ」

魔術師「……」ピクッ

魔法使い「えっ!?」ガーーン

エルフ母「……」

魔術師「……」ポロポロッ

594: 2013/10/30(水) 10:22:06 ID:3ZPDwrDQ
魔術師「そんなに、嫌?……」

魔術師「私と一緒は、そんなに嫌?……」ギロッ

魔法使い「!?」ブンブン

魔術師「なら、私は君と一緒にいても良いんだよね?……」

魔術師「私と一緒に、モンスター退治をしてくれる?……」ポロポロッ

魔法使い「……」コクンコクン

595: 2013/10/30(水) 10:22:29 ID:3ZPDwrDQ
魔術師「後、私は来月から、君より上の立場だから!……」

魔術師「もう既に、君と結婚するって周囲に報告してるから!……」ポロポロッ

魔法使い「――――――――っ!?」ガーーン

魔術師「だから、もう無駄だよ!……」

魔術師「いくら、君が否定したとしても、もう無駄なんだよ!……」ポロポロッ

魔法使い「……そ、そんな……」ビクビクッ

596: 2013/10/30(水) 10:22:43 ID:3ZPDwrDQ
魔術師「だから、絶対に逃げないでね、XXXX君!……」

魔術師「私の事、ちゃんと愛してね、XXXX君!……」

魔術師「私、君の事を愛してるから!……」

魔術師「君は、何も覚えていないかもしれないけど……」

魔術師「私、ついこの間、君の寝込みを襲って交わってしまってる!……」ポロポロッ

魔法使い「……」ビクビクッ

597: 2013/10/30(水) 10:22:54 ID:3ZPDwrDQ
魔術師「それに、今度、君が私の住む町に来たら、神父様を呼ばないとね……」

魔術師「私のお腹の中には、君との子供がいるんだよ……」

魔術師「本当は、かなりいけない事なんだけど……」

魔術師「もう既に、私の住む町では、皆が知っている事実なんだからね……」ポロポロッ

魔法使い「……」ビクビクッ

エルフ母「……」ニヤニヤ

598: 2013/10/30(水) 10:23:06 ID:3ZPDwrDQ
魔術師「……」ポロポロッ

魔術師「……」ポロポロッ

魔法使い「……」ビクビクッ

魔術師「……」ポロポロッ

魔術師「……」ポロポロッ

魔法使い「……」ガクッ

599: 2013/10/30(水) 10:23:19 ID:3ZPDwrDQ
魔術師「ああ、ちょっとやり過ぎちゃったかな……」ポロポロッ

魔術師「本当は、そんな事実(肉体関係+婚約)は無いんだけど……」ポロポロッ

魔法使い「……」

魔術師「私、何も悪くないもん……」スッ

魔術師「全て悪いのは、XXXX君なんだからね……」フキフキ

エルフ母「……」ニヤニヤ

600: 2013/10/30(水) 10:24:43 ID:3ZPDwrDQ
エルフ母「うふふっ……」

エルフ母「よほど、あなたはXXXXさんの事がお好きみたいですね……」

エルフ母「そのまま、本当に結婚してしまえば良いのに……」

エルフ母「今のあなたが遠慮する必要は、一体どこにあるんですか?」

エルフ母「早くしないと、本当に誰かに取られてしまいますよ」ニヤニヤ

魔術師「……」ピクッ

601: 2013/10/30(水) 10:24:58 ID:3ZPDwrDQ
魔術師「あなた、一体何者?……」

魔術師「あなたと私、昔どこかで会った事ある?……」

エルフ母「……」

魔術師「私、あなたの事をどこかで見かけたの……」

魔術師「それが、本当にいつどこでかについてが、全く思い出せていない……」

エルフ母「……」

602: 2013/10/30(水) 10:25:10 ID:3ZPDwrDQ
魔術師「それで、あなたは一体何者なの?……」

魔術師「ここで、一体何をしているの?……」

エルフ母「……」

魔術師「確か、つい数日前から私の住む町に来ていたのよね?……」

魔術師「あれだけの数のモンスターの氏骸、一体何に使うと言うの?……」

エルフ母「……」

603: 2013/10/30(水) 10:25:23 ID:3ZPDwrDQ
エルフ母「そんなに、おかしいのですか?」

エルフ母「私はただ、各地で珍しい物を見つけては、それを持ち帰っているだけなんですが」

魔術師「……」

エルフ母「後、私には娘が一人いましてね」

エルフ母「今回は、私の娘が海を見たいって言うから、ここに来たと言う訳なんです」ニッコリ

魔術師「……」

604: 2013/10/30(水) 10:25:34 ID:3ZPDwrDQ
魔術師「じゃあ、今そこにいるXXXX君との関係は?」

魔術師「物凄く器用に、立ったまま気絶してしまってますけど」

魔法使い「……」

エルフ母「彼とは、ついこの間に知り合いました」

エルフ母「彼もまた、珍しい魚をいくつもお持ちの様でしてね」

エルフ母「それを見に、ここまで出向いてきたと言う訳です」ニコニコ

第4話

引用: マンボウ「あの、私、ただの魚なんですけど……」