220: 2018/01/22(月) 00:19:17.54 ID:9lgrDVvi0
最初から:外地鎮守府管理番号 88
前回:第九話 ラッパが鳴って壁は崩れた:前編
不知火「まもなくですが・・・・。」
提督「正直勘弁願いたいな。」
提督「放火して火消しをよそ任せにする所は英国らしいといやぁ英国らしいが・・・。」
不知火「何をしたんですか?」
提督「着任関連の書類には適当に暈されてたが多分虐殺・・・じゃねぇのかね。」
不知火「」
提督「記憶にあるなかで最近起きた英国絡みの事件はバージン諸島砲撃事件しか知らん。」
提督「といっても漏れ聞こえた話を大まかに統合しての話だからどこまで本当かどうか。」
不知火「その、どのような事件なのでしょうか?」
提督「英国が初めて開発した戦艦って事で米軍に任せてたバージン諸島の守りに就かせようとしたら何を考えたか島を砲撃。」
提督「僚艦も全て沈めて島の形を変えんばかりに艦砲射撃しちまったらしい。」
不知火「なぜ解体処分されなかったのでしょうか?」
提督「高貴な出自の御方が高貴な役目の為に艦娘になられたらしくてな・・・。」
不知火「政治的判断という事ですか。」
提督「あぁ、英国政府に貸しを作っていい顔したい政治屋の尻拭きだ。」ハァ
不知火「頭が痛いですね。」
提督「あぁ、いらん火種を抱えたくない。」
そして二人が待ち構えているところにいつものように船はやって来た。
219: 2018/01/22(月) 00:17:10.15 ID:9lgrDVvi0
番外編 She is Killer Queen
221: 2018/01/22(月) 00:20:47.51 ID:9lgrDVvi0
水兵「お疲れ様です。今回の荷物ですが・・・・。」
提督「事前に聞いてはいるが。」
水兵「梱包の開梱は我々の船が出てから1時間後にお願いします。」
水兵「後、こっちの荷物はそれの私物です。」
提督「そんなに劇物なのか?」
水兵「厳守で願います。」ガクブル
青い顔をした水兵といつも通りに受け渡しの手続きを済ませる。
そして降ろされた荷物は艦娘と表現するには程遠い程に拘束がなされていた。
不知火「映画で見たことがあります。」
ガチャガチャ フーッ! フーッ!
提督「あぁ、そうだな。まるでハンニバル・レクターみたいだな。」
水兵「くれぐれも。」
提督「あぁ、分かった分かった。」ヤレヤレ
222: 2018/01/22(月) 00:25:32.55 ID:9lgrDVvi0
1時間後
ガチャガチャ
不知火「これで拘束は全部でしょうか?」
「Fucking Shit ! 」
提督「おっ、おぅ。」
「お前が時間をきっちり守ってくれやがった所為で沈めそこねたじゃねぇか!」
不知火「・・・・、やんごとなき御身分?」
提督「間違いはないと思うんだがな。」
「あぁ、自己紹介がまだだったわね。私は戦艦Warspite 日本語は大学で勉強してたから一通り出来るわ。」
スパ「意味は分かるでしょ?」
不知火(日本語だけの会話でも分かるぞという事ですかね。)
提督(まぁ、そう言う事だろ。)
スパ「Don’t give a fuck with me
だから小声で話をしてても分かるっていってんだよ。ん? Understood ?」
提督「随分と口汚い女王も居たもんだ。まぁいい。ここはお前さんみたいな曰く付きが流れ着くところだ。」
提督「ここから先は無いからな。そこだけ肝に銘じておけ。」
不知火「長生きをされたいのでしたら態度を改められる事をお勧めします。」
不知火「では。」
スパ「What the fuck 何だってんだいここの連中は。ったく。」
223: 2018/01/22(月) 00:27:03.05 ID:9lgrDVvi0
工廠付近
明石「あっ新しい艦娘さんですか?」
スパ「ここは何?」
明石「見ての通りお店ですけど?金があるなら客として扱いますが無いならどいて貰えませんかね?」
スパ「店?」
明石「えぇ、出撃に使う油に弾薬、ボーキ、装備関連に修理に整備、一切がうちの取り扱い商品ですけど?」
スパ「あぁ、そういう。ふぅん。PXみたいなものか。」
スパ「ここを出て行きたいんだけど燃料を売ってもらえる?」
明石「お金は?」
スパ「これで。」
明石「ポンドねぇ。うちの取り扱いはドル決済なんですけど?」
明石「こんなおもちゃのお金を出されてもねぇ?」
スパ「あぁ?」
自国通貨をおもちゃと呼ばれ怒り明石に迫るが。
224: 2018/01/22(月) 00:28:14.32 ID:9lgrDVvi0
明石「睨んでんじゃねぇよ、股が小便臭え餓鬼が粋がった所で飴玉一つこの明石は売らんよ。」
明石「物が欲しけりゃドルだ。鐚1セントまける気はないね。」
何処から取り出したか大型重機の整備用レンチを肩に担ぎ今にも解体すんぞと凄む明石。
ただの工作艦とは思えない殺気に気圧され怯むウォースパイト。
明石「燃料19弾薬28鋼材46ボーキ12に変えてやろうか?」アァン?
雪風「明石さん。お取り込み中失礼しますがお相手して貰えますか?」
明石「これはこれはお客様。」
普段より恭しく。
225: 2018/01/22(月) 00:29:19.93 ID:9lgrDVvi0
雪風「そちらの方はいいんですか?」
明石「お金が無いのはお客様じゃないです。」
雪風「ぶれませんねぇ。」
明石「注文はいつも通りでいいですか?」
雪風「えぇ、魚雷30の燃料、弾薬セットで。」
明石「毎度!」
雪風は駆逐艦である。そう、駆逐艦なのだ。
ゆえにウォースパイトは侮ってしまった。
スパ「あんた駆逐艦?」
雪風「はい、そうですが。」
スパ「私、今お金が無いのよ。代わりにここの支払い持って頂戴。」
明石は思った。こいつ馬鹿だろと。
よりにもよって鎮守府内の歩く火薬庫とまで言われる雪風に集るのかと。
226: 2018/01/22(月) 00:30:44.98 ID:9lgrDVvi0
雪風「どうして雪風が払わないといけないのですか?」
スパ「駆逐艦は戦艦の下でしょ?」
明石(あーあ。)
刹那。
ウォースパイトの体は天地が逆転し、
ウォースパイトが次に目を開けたときは医務室の天井をその目で見ることとなる。
不知火「気がつきましたか?」
不知火「忠告が役に立たなかったようですね。」
不知火「身を持ってここのルールを知っていただいたようでなによりです。」
スパ「一つ聞きたいのだけど?」
不知火「何でしょうか?」
スパ「ここの駆逐艦は皆あんななの?」
不知火「全てが、とは言いませんがあなた程度でしたら余裕を持って沈められる。」
不知火「その程度の錬度には皆、達しています。」
不知火「また、ここは他所の鎮守府の様に艦種による上下は有りません。」
不知火「寧ろ駆逐艦を軽んずる艦娘はまっさきに鬼籍に入っていますね。」
不知火「魚雷は敵、味方の区別はありませんので。」
227: 2018/01/22(月) 00:33:15.02 ID:9lgrDVvi0
スパ「それは脅しかしら?」
不知火「処世術ととっていただきたいですね。」
不知火「とりあえず、戦艦では長門さん、空母ではグラーフさんを始めとする数名。
重巡では摩耶さん他同じく数名。
軽巡では川内さんが最も危険ですね。
駆逐艦では時雨さん、雪風さんに初月さんと後数名でしたでしょうか?」
不知火「報酬金ランキング上位常連には喧嘩を売るべきではないと教えておきます。」
不知火「後、潜水艦の方々も居ますが彼女らには特に注意してください。」
不知火「証拠を残さないやり方をよく心得ていますので。」ニッコリ
スパ「よく分かったわ。」
不知火「では。」
不知火「あぁ、言い忘れる所でした。
お持ちになられたポンドですが両替が必要でしたら司令の所に行かれて下さい。
手数料は掛かりますがドルへの両替を受けますので。」
不知火「無法地帯のように見えても無法故のルールと言う物があります。」
不知火「長生きしたいならゆめゆめお忘れなきよう。」
不知火「氏にたいならお知らせください。魚雷はサービスします。」
そういい残し不知火は医務室を去っていった。
スパ「とんだ地獄に迷い込んでしまったようね・・・・。」
ウオースパイトは自分の置かれた状況をその聡明な頭脳で理解したのだった。
こうしてこの地獄の掃き溜めに女王は着任した。
228: 2018/01/22(月) 00:35:30.70 ID:9lgrDVvi0
キャラが強烈過ぎたためお蔵入り仕掛けたお話
番外編だから好き放題にやっています、雪風に喧嘩うればそうなりますねぇ
ではでは次回こそはグラさんのお話更新したい……
乙レス、感想レスいつもありがとうございます
ここまでお読みいただきありがとうございました
第十話 ラッパが鳴って壁が崩れた:中編
番外編だから好き放題にやっています、雪風に喧嘩うればそうなりますねぇ
ではでは次回こそはグラさんのお話更新したい……
乙レス、感想レスいつもありがとうございます
ここまでお読みいただきありがとうございました
第十話 ラッパが鳴って壁が崩れた:中編
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