1: 2008/06/23(月) 22:30:39.20 ID:lmuWbXgk0
一歩「えっ、真紅は船に乗るのがイヤだって言ってたじゃないか」
真紅「今日は釣りをする気分なの」
一歩「でも今日は朝釣りに出たし、夜釣りの予定も入ってないんだよ」
真紅「……そう」
翠星石「いや~、海の上は爽快だったですね!」
蒼星石「うん、僕も明日は竿を借りて釣りをしたいな!」
雛苺「ヒナも明日の朝連れて行ってもらうの~!」
真紅「……今日はもう寝るのだわ」
真紅「今日は釣りをする気分なの」
一歩「でも今日は朝釣りに出たし、夜釣りの予定も入ってないんだよ」
真紅「……そう」
翠星石「いや~、海の上は爽快だったですね!」
蒼星石「うん、僕も明日は竿を借りて釣りをしたいな!」
雛苺「ヒナも明日の朝連れて行ってもらうの~!」
真紅「……今日はもう寝るのだわ」
2: 2008/06/23(月) 22:46:00.50 ID:lmuWbXgk0
ボウズか
真紅「一歩、お茶をいれてちょうだい」
一歩「ごめん、今ちょっと手が離せないんだ」
真紅「そう」
翠星石「これ真紅、あんまりイッポを困らせるもんじゃねーです」
蒼星石「はいイッポくん。これでよかったのかな?」
雛苺「ヒナもお手伝いするのー」
一歩「うん、ありがとう」
真紅「……ヒロコ、お茶をいれてちょうだい」
一歩母「ごめんね、今ちょっと手が離せないの」
真紅「……仕方ないわね」
真紅「一歩、お茶をいれてちょうだい」
一歩「ごめん、今ちょっと手が離せないんだ」
真紅「そう」
翠星石「これ真紅、あんまりイッポを困らせるもんじゃねーです」
蒼星石「はいイッポくん。これでよかったのかな?」
雛苺「ヒナもお手伝いするのー」
一歩「うん、ありがとう」
真紅「……ヒロコ、お茶をいれてちょうだい」
一歩母「ごめんね、今ちょっと手が離せないの」
真紅「……仕方ないわね」
4: 2008/06/23(月) 22:52:05.18 ID:lmuWbXgk0
真紅「イッポ、わたしにも何か手伝えることはない?」
一歩「う~ん、特にないかなあ」
翠星石「どうですか、見事に糸をほどいてやったですよ!」
一歩「翠星石は器用だなあ!」
翠星石「そ、そんなことはあったりもしますけど!///」
蒼星石「ねえイッポくん、竿はこれがいいかな?」
一歩「蒼星石だったら、これがいいと思うよ」
蒼星石「よ~し、イッポくんが選んでくれた竿で沢山釣るぞ!」
雛苺「ねえねえイッポ、朝ごはんはどうするの?」
一歩「船の上で釣った魚をお刺身にでもしようか」
雛苺「うわあ! すっごく楽しみなの~!」
真紅「……」
一歩「う~ん、特にないかなあ」
翠星石「どうですか、見事に糸をほどいてやったですよ!」
一歩「翠星石は器用だなあ!」
翠星石「そ、そんなことはあったりもしますけど!///」
蒼星石「ねえイッポくん、竿はこれがいいかな?」
一歩「蒼星石だったら、これがいいと思うよ」
蒼星石「よ~し、イッポくんが選んでくれた竿で沢山釣るぞ!」
雛苺「ねえねえイッポ、朝ごはんはどうするの?」
一歩「船の上で釣った魚をお刺身にでもしようか」
雛苺「うわあ! すっごく楽しみなの~!」
真紅「……」
5: 2008/06/23(月) 22:56:00.14 ID:lmuWbXgk0
真紅「ねえヒロコ」
一歩母「ん、なあに真紅ちゃん?」
真紅「わたしは明日暇なのだわ」
一歩母「そうねえ、じゃあ何かお願いしようかしら」
真紅「!」
一歩母「一歩も他の子に付きっ切りだしね」
真紅「ま、任せるのだわ!」
一歩母「それじゃあ、お留守番をお願いしようかしら」
真紅「え?」
一歩母「お願いできる?」
真紅「……ま、まかせなさい!」
一歩母「ん、なあに真紅ちゃん?」
真紅「わたしは明日暇なのだわ」
一歩母「そうねえ、じゃあ何かお願いしようかしら」
真紅「!」
一歩母「一歩も他の子に付きっ切りだしね」
真紅「ま、任せるのだわ!」
一歩母「それじゃあ、お留守番をお願いしようかしら」
真紅「え?」
一歩母「お願いできる?」
真紅「……ま、まかせなさい!」
6: 2008/06/23(月) 23:00:04.17 ID:lmuWbXgk0
翌朝
一歩「それじゃあ行ってくるね」
一歩母「お留守番お願いね真紅ちゃん」
真紅「こ、このわたしに出来ないことはないのだわ!」
翠星石「今日は良い天気ですし、海にでるには最高の日ですね」
蒼星石「釣れるといいなあ。えっと、竿の振り方は……と」
雛苺「おっさしみ、おっさしみ♪ 楽しみなの~!」
真紅「……」
真紅「いってらっしゃい」
一歩「それじゃあ行ってくるね」
一歩母「お留守番お願いね真紅ちゃん」
真紅「こ、このわたしに出来ないことはないのだわ!」
翠星石「今日は良い天気ですし、海にでるには最高の日ですね」
蒼星石「釣れるといいなあ。えっと、竿の振り方は……と」
雛苺「おっさしみ、おっさしみ♪ 楽しみなの~!」
真紅「……」
真紅「いってらっしゃい」
9: 2008/06/23(月) 23:03:49.18 ID:lmuWbXgk0
真紅「……一人で留守番」
ワンポ「ワン!」
真紅「ふふ、そうね。一人じゃないわね」
ワンポ「ワン」
真紅「あなたがクンクンのように話せたらよかったのに」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「ごめんなさい、責めているわけではないのだわ」
ワンポ「……」
真紅「きっと、今頃皆楽しんでいるのでしょうね……」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「……はぁ」
ワンポ「ワン!」
真紅「ふふ、そうね。一人じゃないわね」
ワンポ「ワン」
真紅「あなたがクンクンのように話せたらよかったのに」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「ごめんなさい、責めているわけではないのだわ」
ワンポ「……」
真紅「きっと、今頃皆楽しんでいるのでしょうね……」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「……はぁ」
10: 2008/06/23(月) 23:07:55.20 ID:lmuWbXgk0
「すいませ~ん!」
真紅「!?」
ワンポ「ワン」
真紅「だ、誰か来たのだわ……!」
ワンポ「ワンワン!」
真紅「しっ! 静かにするのだわワンポ」
ワンポ「クゥ~ン?」
真紅「もし泥棒だった場合、相手にわたし達の存在が知れては危険よ」
ワンポ「……!」
真紅「いい子ね」
「あれえ~? もしかしてもう出ちまったのかな?」
真紅「!?」
ワンポ「ワン」
真紅「だ、誰か来たのだわ……!」
ワンポ「ワンワン!」
真紅「しっ! 静かにするのだわワンポ」
ワンポ「クゥ~ン?」
真紅「もし泥棒だった場合、相手にわたし達の存在が知れては危険よ」
ワンポ「……!」
真紅「いい子ね」
「あれえ~? もしかしてもう出ちまったのかな?」
11: 2008/06/23(月) 23:11:20.17 ID:lmuWbXgk0
「おっかしいなあ」
真紅「どうやら相手はこの家の事情に詳しいようね」
ワンポ「ワン」
真紅「このまま帰ってくれればいいのだけれど」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「不安がることはないわ。わたしがついているもの」
ワンポ「ワン」
真紅「さあ、入ってくるなら覚悟することね泥棒!」
「まあ、中で待たせてもらうとするか!」
真紅「い、いまの発言は取り消すのだわ!」
真紅「どうやら相手はこの家の事情に詳しいようね」
ワンポ「ワン」
真紅「このまま帰ってくれればいいのだけれど」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「不安がることはないわ。わたしがついているもの」
ワンポ「ワン」
真紅「さあ、入ってくるなら覚悟することね泥棒!」
「まあ、中で待たせてもらうとするか!」
真紅「い、いまの発言は取り消すのだわ!」
13: 2008/06/23(月) 23:15:55.97 ID:lmuWbXgk0
「お邪魔しま~す、と」
真紅「ほ、本当に入ってきたわ……!」
ワンポ「ワン!」
真紅「静かに、今わたしがなんとかするから」
ワンポ「ワン」
真紅「ホーリエ、相手を確認してきてちょうだい」
ホーリエ「~~」
真紅「頼んだわ」
ワンポ「ワン!」
真紅「だからワンポ、静かにするのだわ!」
ワンポ「クゥ~ン」
「ん? 今なんか音が……」
真紅「……!!」
真紅「ほ、本当に入ってきたわ……!」
ワンポ「ワン!」
真紅「静かに、今わたしがなんとかするから」
ワンポ「ワン」
真紅「ホーリエ、相手を確認してきてちょうだい」
ホーリエ「~~」
真紅「頼んだわ」
ワンポ「ワン!」
真紅「だからワンポ、静かにするのだわ!」
ワンポ「クゥ~ン」
「ん? 今なんか音が……」
真紅「……!!」
14: 2008/06/23(月) 23:19:34.16 ID:lmuWbXgk0
真紅「……!」
ホーリエ「……」
ワンポ「ワn」
真紅「しっ!」
「ん~……気のせいか」
真紅「……ほっ」
ホーリエ「~~」
真紅「まったく、ダメじゃないワンポ」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「相手がクンクンだったら、今のミスは見逃さないわ」
ワンポ「ワン」
真紅「それじゃあ、今度こそお願いねホーリエ」
ホーリエ「~~」
「それにしても、ここに来るのも久々だなあ~」
ホーリエ「……」
ワンポ「ワn」
真紅「しっ!」
「ん~……気のせいか」
真紅「……ほっ」
ホーリエ「~~」
真紅「まったく、ダメじゃないワンポ」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「相手がクンクンだったら、今のミスは見逃さないわ」
ワンポ「ワン」
真紅「それじゃあ、今度こそお願いねホーリエ」
ホーリエ「~~」
「それにしても、ここに来るのも久々だなあ~」
16: 2008/06/23(月) 23:23:59.06 ID:lmuWbXgk0
真紅「久々ということは……まさか」
ワンポ「ワン」
真紅「前にもこの家に盗みにはいったことがあるということ!?」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「心配しなくていいのだわワンポ」
ワンポ「?」
真紅「わたしはヒロコに留守を頼まれたのだもの」
ワンポ「ワン」
真紅「この家は……わたしが守るのだわ!」
ワンポ「ワン」
真紅「前にもこの家に盗みにはいったことがあるということ!?」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「心配しなくていいのだわワンポ」
ワンポ「?」
真紅「わたしはヒロコに留守を頼まれたのだもの」
ワンポ「ワン」
真紅「この家は……わたしが守るのだわ!」
17: 2008/06/23(月) 23:29:18.61 ID:lmuWbXgk0
真紅「……それに」
ワンポ「クゥ~ン?」
真紅「きっと泥棒を退治したら、皆もわたしを見直すはずよ」
一歩『すごいや真紅! 今度の試合は特等席を用意するよ!』
翠星石『真紅、ちょっとこのテグスをほどいて欲しいんですけど……』
蒼星石『やっぱり真紅には敵わないや。きっと釣りでも負けちゃうよ』
雛苺『うゆぅ~、イッポのだっこの権利は真紅にあるの~』
一歩母『さすが真紅ちゃん! わたしの自慢の娘ね!』
真紅「……ふふ、きっとこうなるに違いないのだわ!」
ワンポ「クゥ~ン……」
ワンポ「クゥ~ン?」
真紅「きっと泥棒を退治したら、皆もわたしを見直すはずよ」
一歩『すごいや真紅! 今度の試合は特等席を用意するよ!』
翠星石『真紅、ちょっとこのテグスをほどいて欲しいんですけど……』
蒼星石『やっぱり真紅には敵わないや。きっと釣りでも負けちゃうよ』
雛苺『うゆぅ~、イッポのだっこの権利は真紅にあるの~』
一歩母『さすが真紅ちゃん! わたしの自慢の娘ね!』
真紅「……ふふ、きっとこうなるに違いないのだわ!」
ワンポ「クゥ~ン……」
20: 2008/06/23(月) 23:35:03.85 ID:lmuWbXgk0
ホーリエ「~~」
真紅「ごくろうさまホーリエ。泥棒はどんなヤツだったのかしら?」
ホーリエ「~~」
真紅「髪はボサボサで、ヒゲも伸び放題……」
ホーリエ「~~」
真紅「肌は白く荒れていて、見るからに不健康……」
ホーリエ「~~」
真紅「ああっ、もうやめてちょうだい……!」
ワンポ「ワン」
ホーリエ「……」
真紅「……わかったのだわ」
真紅「相手はものすごい凶悪犯ということが!」
真紅「ごくろうさまホーリエ。泥棒はどんなヤツだったのかしら?」
ホーリエ「~~」
真紅「髪はボサボサで、ヒゲも伸び放題……」
ホーリエ「~~」
真紅「肌は白く荒れていて、見るからに不健康……」
ホーリエ「~~」
真紅「ああっ、もうやめてちょうだい……!」
ワンポ「ワン」
ホーリエ「……」
真紅「……わかったのだわ」
真紅「相手はものすごい凶悪犯ということが!」
21: 2008/06/23(月) 23:40:30.74 ID:lmuWbXgk0
真紅「……どうやら、油断できる相手じゃなさそうね」
ワンポ「ワン」
真紅「ふふっ、心配してくれるのワンポ?」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「安心しなさい。わたしは人間には遅れをとらないわ」
ワンポ「……」
真紅「わたしはローゼンメイデン第五ドールの真紅よ?」
ワンポ「ワン!」
真紅「……でも、もしわたしがもどらなかったら」
ワンポ「クゥ~ン……」
真紅「ふふっ、そうね。もしもの話はやめましょう」
ワンポ「ワン」
真紅「……でも、最後にわたしも釣りがしてみたかったわ」
ワンポ「ワン」
真紅「ふふっ、心配してくれるのワンポ?」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「安心しなさい。わたしは人間には遅れをとらないわ」
ワンポ「……」
真紅「わたしはローゼンメイデン第五ドールの真紅よ?」
ワンポ「ワン!」
真紅「……でも、もしわたしがもどらなかったら」
ワンポ「クゥ~ン……」
真紅「ふふっ、そうね。もしもの話はやめましょう」
ワンポ「ワン」
真紅「……でも、最後にわたしも釣りがしてみたかったわ」
24: 2008/06/23(月) 23:45:20.90 ID:lmuWbXgk0
??「ったく一歩のヤツ、昨日ちゃんと電話しといたのに」
??「もしかして、最近預かってるっていう親戚のコの相手か?
それならわかる気もするが……」
??「しっかし、部屋にこもりっきりじゃダメだな。
足腰が弱っちまってるよ。
これじゃあ手伝いは出来ないだろうなあ」
??「……まあ、本当は社長の作るメシが目当てなんだけど!」
ガタンッ!
真紅「そこまでよ凶悪犯!」
??「な、なんだあ!?」
??「もしかして、最近預かってるっていう親戚のコの相手か?
それならわかる気もするが……」
??「しっかし、部屋にこもりっきりじゃダメだな。
足腰が弱っちまってるよ。
これじゃあ手伝いは出来ないだろうなあ」
??「……まあ、本当は社長の作るメシが目当てなんだけど!」
ガタンッ!
真紅「そこまでよ凶悪犯!」
??「な、なんだあ!?」
27: 2008/06/23(月) 23:52:25.22 ID:lmuWbXgk0
真紅「わたしは真紅、誇り高きローゼンメイデンの第五ドールよ」
??「ああ、もしかしてお前が一歩が預かってるっていう親戚の?」
真紅「泥棒に“お前”よばわりされる覚えはないわ」
??「それにしても外人だし……あ、もしかしてヴォルグの関係か?」
真紅「戯言はもうやめなさい」
??「それにしても生意気なガキンチョだな」
真紅「あら、あなたの見た目でそんなことが言えて?」
??「こ、これはしょうがないだろ!」
真紅「とりあえず、最後に名前を聞いてあげるわ」
??「ああ、オレの自己紹介がまだだったな」
梅沢「オレは梅沢。一歩のしんゆ……友達だな」
真紅「嘘なのだわっ!」
梅沢「はあっ!?」
??「ああ、もしかしてお前が一歩が預かってるっていう親戚の?」
真紅「泥棒に“お前”よばわりされる覚えはないわ」
??「それにしても外人だし……あ、もしかしてヴォルグの関係か?」
真紅「戯言はもうやめなさい」
??「それにしても生意気なガキンチョだな」
真紅「あら、あなたの見た目でそんなことが言えて?」
??「こ、これはしょうがないだろ!」
真紅「とりあえず、最後に名前を聞いてあげるわ」
??「ああ、オレの自己紹介がまだだったな」
梅沢「オレは梅沢。一歩のしんゆ……友達だな」
真紅「嘘なのだわっ!」
梅沢「はあっ!?」
28: 2008/06/23(月) 23:57:56.60 ID:lmuWbXgk0
梅沢「おい、なんで嘘なんだよ」
真紅「あなたは友達と言う前に何かを言いかけた……それが理由よ」
梅沢「なんでそうなる!」
真紅「他の子なら騙されるかもしれないけれど、わたしは違うわ」
梅沢「だから騙してねえって!」
真紅「あら、焦って大声を出すのも怪しいわね」
梅沢「そりゃお前がオレの言うことを信じねえからだろ!」
真紅「きっと、梅沢という名前も偽名なのだわ」
梅沢「お~い、聞いてるか~?」
真紅「クンクンを見ていなかったら、わたしも騙されていたわね……」
梅沢「はあ……」
真紅「凶悪な上に狡猾……! 恐ろしい相手なのだわ……」
真紅「あなたは友達と言う前に何かを言いかけた……それが理由よ」
梅沢「なんでそうなる!」
真紅「他の子なら騙されるかもしれないけれど、わたしは違うわ」
梅沢「だから騙してねえって!」
真紅「あら、焦って大声を出すのも怪しいわね」
梅沢「そりゃお前がオレの言うことを信じねえからだろ!」
真紅「きっと、梅沢という名前も偽名なのだわ」
梅沢「お~い、聞いてるか~?」
真紅「クンクンを見ていなかったら、わたしも騙されていたわね……」
梅沢「はあ……」
真紅「凶悪な上に狡猾……! 恐ろしい相手なのだわ……」
30: 2008/06/24(火) 00:03:51.07 ID:Gz50IYqQ0
梅沢「……あのよ」
真紅「まだ何か言う気、犯罪者」
梅沢「とりあえず、オレは一歩の友達だっていうのは信じてくれねえか?」
真紅「あなた、話すたびに嘘をついていると言っているようなものよ」
梅沢「な、なんでだよ」
真紅「イッポに友達がいるはずないのだわ!」
梅沢「む、そりゃいくらなんでも……」
真紅「あら、あなたはイッポの友人を挙げられるのかしら?」
梅沢「……えっと」
真紅「ジムの先輩と後輩はなしよ」
梅沢「……」
真紅「まだ何か言う気、犯罪者」
梅沢「とりあえず、オレは一歩の友達だっていうのは信じてくれねえか?」
真紅「あなた、話すたびに嘘をついていると言っているようなものよ」
梅沢「な、なんでだよ」
真紅「イッポに友達がいるはずないのだわ!」
梅沢「む、そりゃいくらなんでも……」
真紅「あら、あなたはイッポの友人を挙げられるのかしら?」
梅沢「……えっと」
真紅「ジムの先輩と後輩はなしよ」
梅沢「……」
32: 2008/06/24(火) 00:10:31.02 ID:Gz50IYqQ0
梅沢「あ、そうだ! ヴォルグなんかは友達みたいなもんだ!」
真紅「? 誰なのそれは」
梅沢「知らねえのかよ……!」
真紅「さあ、他に名前を挙げてみなさい」
梅沢「う、うう……!」
真紅「どうやら、あなたの証言は無効のようね」
梅沢「くそう、オレは一歩の友達だっての!」
真紅「まだ言う気?」
ガラッ!
一歩「ただいま真k」
真紅「イッポには友達がいないのだわ!!」
一歩「……」
真紅「ああっ、おかりなさいイッポ! 見て、この凶悪犯を!」
一歩「う、うう……」
真紅「? どうしたのイッポ? 早く得意のデンプシーロールで……」
一歩「うわあああ~~~~~~っ!!」
真紅「ど、どこへ行くの!? イッポ!? イッポ!!」
真紅「? 誰なのそれは」
梅沢「知らねえのかよ……!」
真紅「さあ、他に名前を挙げてみなさい」
梅沢「う、うう……!」
真紅「どうやら、あなたの証言は無効のようね」
梅沢「くそう、オレは一歩の友達だっての!」
真紅「まだ言う気?」
ガラッ!
一歩「ただいま真k」
真紅「イッポには友達がいないのだわ!!」
一歩「……」
真紅「ああっ、おかりなさいイッポ! 見て、この凶悪犯を!」
一歩「う、うう……」
真紅「? どうしたのイッポ? 早く得意のデンプシーロールで……」
一歩「うわあああ~~~~~~っ!!」
真紅「ど、どこへ行くの!? イッポ!? イッポ!!」
36: 2008/06/24(火) 00:16:56.93 ID:Gz50IYqQ0
翠星石「真紅! お前なんてこと言いやがるですか!」
蒼星石「と、とにかくイッポくんを追いかけよう!」
雛苺「早くしないと……あっ、海に落ちたの!」
真紅「ま、待ちなさいあなた達! ここに凶悪犯が!」
一歩母「? どうして一歩は走って海に飛び込んだのかしら?」
真紅「ああっ、ヒロコ! あなたならわかってくれるわ!」
一歩母「どうしたの真紅ちゃん?」
真紅「見てちょうだいあの男を!」
一歩母「あの男?」
梅沢「ども、社長! ごぶさたしてます!」
一歩母「あら、梅沢くんじゃないの! 元気だった?」
真紅「!!?」
蒼星石「と、とにかくイッポくんを追いかけよう!」
雛苺「早くしないと……あっ、海に落ちたの!」
真紅「ま、待ちなさいあなた達! ここに凶悪犯が!」
一歩母「? どうして一歩は走って海に飛び込んだのかしら?」
真紅「ああっ、ヒロコ! あなたならわかってくれるわ!」
一歩母「どうしたの真紅ちゃん?」
真紅「見てちょうだいあの男を!」
一歩母「あの男?」
梅沢「ども、社長! ごぶさたしてます!」
一歩母「あら、梅沢くんじゃないの! 元気だった?」
真紅「!!?」
37: 2008/06/24(火) 00:23:43.88 ID:Gz50IYqQ0
真紅「うそ……うそなのだわこんなの……」
一歩母「梅沢くん、もっと身だしなみに気をつけないと」
梅沢「へへ、わかっちゃいるんですがね」
一歩母「そんなんじゃあ女の子にモテないわよ?」
梅沢「いやいや、オレは社長さえいてくれれば!」
一歩母「もう、こんなオバサンをからかうもんじゃないの!」
梅沢「ははは」
真紅「まさか本当にイッポの友達だったなんて!」
梅沢「ほらな、だから言ったじゃねえか」
一歩母「今釣ってきた魚があるんだけど、もう朝ゴハンは食べた?」
梅沢「喜んでいただきますっ!」
真紅「それじゃあ……さっきまでのわたしは……」
一歩母「梅沢くん、もっと身だしなみに気をつけないと」
梅沢「へへ、わかっちゃいるんですがね」
一歩母「そんなんじゃあ女の子にモテないわよ?」
梅沢「いやいや、オレは社長さえいてくれれば!」
一歩母「もう、こんなオバサンをからかうもんじゃないの!」
梅沢「ははは」
真紅「まさか本当にイッポの友達だったなんて!」
梅沢「ほらな、だから言ったじゃねえか」
一歩母「今釣ってきた魚があるんだけど、もう朝ゴハンは食べた?」
梅沢「喜んでいただきますっ!」
真紅「それじゃあ……さっきまでのわたしは……」
39: 2008/06/24(火) 00:28:10.30 ID:Gz50IYqQ0
一歩母「それじゃあ支度をするから、ちょっと待っててね」
梅沢「ういっす!」
真紅「ふふ、やっぱりわたしはクンクンにはなれなかったみたいね」
梅沢「あ~、とりあえず横で落ち込まないでくれ」
真紅「……わたしがどこで何をしようとあなたには関係ないのだわ」
梅沢「いや、この場合は関係あるだろ!」
真紅「……」
梅沢「とにかく、なんでお前あんなに必氏だったんだ?」
真紅「それは……お留守番を頼まれて……」
梅沢「そっか」
真紅「何、あなた、わたしをバカにするつもり?」
梅沢「いや、むしろ褒めようと思ってたところだ」
真紅「えっ?」
梅沢「ういっす!」
真紅「ふふ、やっぱりわたしはクンクンにはなれなかったみたいね」
梅沢「あ~、とりあえず横で落ち込まないでくれ」
真紅「……わたしがどこで何をしようとあなたには関係ないのだわ」
梅沢「いや、この場合は関係あるだろ!」
真紅「……」
梅沢「とにかく、なんでお前あんなに必氏だったんだ?」
真紅「それは……お留守番を頼まれて……」
梅沢「そっか」
真紅「何、あなた、わたしをバカにするつもり?」
梅沢「いや、むしろ褒めようと思ってたところだ」
真紅「えっ?」
40: 2008/06/24(火) 00:33:24.54 ID:Gz50IYqQ0
梅沢「お前は留守番を頼まれたんだろ?」
真紅「そ、そうよ!」
梅沢「なら、勝手に家に入ったオレが悪かったな。スマン」
真紅「で、でも、わたしはイッポを傷つけてしまったわ……」
梅沢「まあ、あいつに友達が少ないってのは事実だしな」
真紅「そうだとしても、わたしが言うべきことじゃ……」
梅沢「オレが来なけりゃあんなコトは言わなかっただろ?」
真紅「それは……もちろんなのだわ!」
梅沢「じゃあ、オレが悪いってことで」
真紅「あ、あなたは悪くないわ! 誤魔化さないでちょうだい!」
梅沢「じゃあ、オレが来るのにすっぽかして、
それをお前に伝えてなかった一歩が悪い、ってことで」
真紅「……」
真紅「そ、そうよ!」
梅沢「なら、勝手に家に入ったオレが悪かったな。スマン」
真紅「で、でも、わたしはイッポを傷つけてしまったわ……」
梅沢「まあ、あいつに友達が少ないってのは事実だしな」
真紅「そうだとしても、わたしが言うべきことじゃ……」
梅沢「オレが来なけりゃあんなコトは言わなかっただろ?」
真紅「それは……もちろんなのだわ!」
梅沢「じゃあ、オレが悪いってことで」
真紅「あ、あなたは悪くないわ! 誤魔化さないでちょうだい!」
梅沢「じゃあ、オレが来るのにすっぽかして、
それをお前に伝えてなかった一歩が悪い、ってことで」
真紅「……」
41: 2008/06/24(火) 00:39:02.61 ID:Gz50IYqQ0
一歩母「出来たわよ~……って、あら」
真紅「大体、イッポはレディーに対する扱いがまるでなっていないのだわ」
梅沢「まあなあ。久美ちゃんにももっと積極的にいけば」
真紅「他にも、ナナコやマリにも思わせぶりな態度を……」
梅沢「全く、両手に花どころの騒ぎじゃないよな」
真紅「……そ、それに今だって!」
梅沢「女の子三人に心配されて追いかけられてたしな」
真紅「わたしに対して労いの言葉はないの!?」
梅沢「そりゃ、オレじゃなくて一歩に言ってくれ!」
一歩母「……いつの間に仲良くなったのかしらね」
真紅「大体、イッポはレディーに対する扱いがまるでなっていないのだわ」
梅沢「まあなあ。久美ちゃんにももっと積極的にいけば」
真紅「他にも、ナナコやマリにも思わせぶりな態度を……」
梅沢「全く、両手に花どころの騒ぎじゃないよな」
真紅「……そ、それに今だって!」
梅沢「女の子三人に心配されて追いかけられてたしな」
真紅「わたしに対して労いの言葉はないの!?」
梅沢「そりゃ、オレじゃなくて一歩に言ってくれ!」
一歩母「……いつの間に仲良くなったのかしらね」
42: 2008/06/24(火) 00:44:27.42 ID:Gz50IYqQ0
一歩「ごめんね真紅。キミも海に出たかったなんて……」
真紅「いいえ、わたしもあの時はその、ごめんなさい」
一歩「それじゃあ、その、今日の夜に……海に出ないかな?」
真紅「そ、それは本当なのイッポ……?」
一歩「あ、うん、その……真紅がよければだけど……」
真紅「! あ、あなたがそこまで言うのなら一緒に行ってあげてもいいのだわ!」
梅沢「……まったく、素直じゃねえなあ」
真紅「ウメザワ、あなたは黙っていなさい!」
梅沢「へいへい」
真紅「いいえ、わたしもあの時はその、ごめんなさい」
一歩「それじゃあ、その、今日の夜に……海に出ないかな?」
真紅「そ、それは本当なのイッポ……?」
一歩「あ、うん、その……真紅がよければだけど……」
真紅「! あ、あなたがそこまで言うのなら一緒に行ってあげてもいいのだわ!」
梅沢「……まったく、素直じゃねえなあ」
真紅「ウメザワ、あなたは黙っていなさい!」
梅沢「へいへい」
43: 2008/06/24(火) 00:50:39.63 ID:Gz50IYqQ0
夜
一歩「……それじゃあ」
翠星石「出発ですぅ~!」
蒼星石「出発だね!」
雛苺「出発なの~!」
真紅「く、暗くて何も見えないわ!?」
翠星石「そりゃ夜なんだから当たり前です」
真紅「そ、それにすごく揺れるし……ううっ!?」
蒼星石「うん、海は波があるからね」
真紅「か、帰して! 陸に帰してちょうだ……うぷっ!?」
雛苺「うにゅう~!? 真紅が吐きそうなの~!!」
翠星石「ひえええ~~~っ!?」
蒼星石「うわああ~~~っ!?」
一歩「……それじゃあ」
翠星石「出発ですぅ~!」
蒼星石「出発だね!」
雛苺「出発なの~!」
真紅「く、暗くて何も見えないわ!?」
翠星石「そりゃ夜なんだから当たり前です」
真紅「そ、それにすごく揺れるし……ううっ!?」
蒼星石「うん、海は波があるからね」
真紅「か、帰して! 陸に帰してちょうだ……うぷっ!?」
雛苺「うにゅう~!? 真紅が吐きそうなの~!!」
翠星石「ひえええ~~~っ!?」
蒼星石「うわああ~~~っ!?」
44: 2008/06/24(火) 00:57:30.21 ID:Gz50IYqQ0
翌日
真紅「……まったく、海に出るなんてとんでもないわ」
ワンポ「ワン」
真紅「イッポやヒロコはともかく、あの子達は神経がないのかしら?」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「それにしても、ウメザワも変な人間だったわね」
真紅「わたしの絵を描いて行くなんて」
ワンポ「ワンッ!」
真紅「あっ、こらワンポ! この絵はダメよ!」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「いつかはわたしもこの絵のように……」
真紅「釣りをするのだわ」
おわり
真紅「……まったく、海に出るなんてとんでもないわ」
ワンポ「ワン」
真紅「イッポやヒロコはともかく、あの子達は神経がないのかしら?」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「それにしても、ウメザワも変な人間だったわね」
真紅「わたしの絵を描いて行くなんて」
ワンポ「ワンッ!」
真紅「あっ、こらワンポ! この絵はダメよ!」
ワンポ「クゥ~ン」
真紅「いつかはわたしもこの絵のように……」
真紅「釣りをするのだわ」
おわり
45: 2008/06/24(火) 00:59:26.01 ID:Gz50IYqQ0
やっぱこの組み合わせはダメなのか?
俺の力不足もあるだろうが……
俺の力不足もあるだろうが……
引用: 真紅「釣りをするのだわ」
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