87: 2009/03/12(木) 17:36:38 ID:VxsQ7NQ.
第501統合戦闘航空団解散の日、ミーナ中佐の発案で私たちは送別会
を開いた。その席上、全員がガリア解放という大戦果に喜んでいたが、
その表情は満面の笑みではなく、どこか寂しげであった。かくいう私
もみんなとお別れするのは寂しい。わずか数カ月とはいえ、彼女たち
とはかけがえのない時間を過ごしてきたから。そして私にはやり残し
たこともある。
「ミーナ中佐…色々と迷惑をかけてしまってすみませんでした!」
ミーティングルームの階段の踊り場から下の喧噪をぼんやりと眺めて
いた中佐に私は近づいて、頭を下げた。
「い、いきなりどうしたの宮藤さん?」
「その…坂本さんに重傷を負わせてしまったり、脱走したことを中佐
に謝っていなかったので…」
すると中佐の表情が引き締まった。
「宮藤さん、確かにあなたの行動はマロニー大将の陰謀を挫くことに
繋がったわ。でも、気持ちばかり先走っては、あなたやあなたの周り
の人にも危険が及ぶの。それを分かってね」
「はい! ミーナ中佐」
「よろしい」
そして中佐は話を続ける。
「昔リヒトホーフェンというエースもね、間接的に師を氏に追いやっ
たわ。でも彼女はそこで挫折せずに第一次大戦を戦って、最終的に八
十ものネウロイを落とした… 美緒は自分のことを負い目に思ってあ
なたが意気消沈してしまうことは決して望んでないわ。だから、これ
から軍を離れても、その力を存分に生かして頂戴。これが最後の命令
よ」
「了解!」
「相変わらず返事はいいわね」
そう言って、中佐は満足そうに微笑んだ。そして中佐は、私の頭を胸
元に抱え込んだ。
88: 2009/03/12(木) 17:38:19 ID:VxsQ7NQ.
「ふふ…どう、安心した?」
「はい…とても…」
嫌われてしまったのではないかという不安もあったから、ミーナ中佐
の言葉は私の心に響いた。しかも、部隊で3番目に大きいおっOいに
合法的に触れているのだ。安心しないわけがない。
どれくらいの時が経ったのだろうか、中佐が私を離して、私の至福の
時は終わりを告げた。安心していたずら心が出たわたしは、ついこん
なことを聞いてしまった。
「さっき『美緒』って呼んでましたけど…ミーナ中佐がみんなのお母
さんなら、坂本さんはみんなの『お父さん』ですかね?」
すると中佐の表情がいきなり暗くなった。
「そう…そのはずなの… でも美緒ったらそういうことに無頓着だか
らペリーヌさんや宮藤さんにも自分の魅力を振りまいて… 自分が格
好いいという自覚を持つべきなの!」
「あの…中佐と夫婦とかじゃなくて、坂本さんは部隊全員に厳しく接
しつつ、みんなを気遣う、大黒柱的な存在だなあと思ったんですけど
…」
「あ、あらそういうこと?びっくりさせないで宮藤さん…」
「は、はあ…」
妙な空気になってしまった。なんとかしてこの空気を換気、いや変え
ないと… そうだ!
「ミーナ中佐、最後に『リリー・マルレーン』歌ってくれませんか?
サーニャちゃんの伴奏で」
「ええ、いいわよ」
中佐が得意とする歌をリクエストすれば空気も良くなるのではと考え
たが、作戦は大成功のようだ。中佐は快諾してくれた。と、ここで中
佐が悪戯っぽく微笑んでこう言った。
「それじゃあ…代わりに『ミーナさん』って呼んでくれない?」
私も、部隊の「お母さん」と言いつつ、階級をつけて呼ぶのに違和感
を感じていたところだ。
「ミーナさん、『リリー・マルレーン』お願いします!」
ミーナさんは満面の笑みを浮かべると、下に降りていく。今から聞く
歌は、一生忘れられないものになるにちがいない。そう思って、私
も下に降りていった。(終)
「はい…とても…」
嫌われてしまったのではないかという不安もあったから、ミーナ中佐
の言葉は私の心に響いた。しかも、部隊で3番目に大きいおっOいに
合法的に触れているのだ。安心しないわけがない。
どれくらいの時が経ったのだろうか、中佐が私を離して、私の至福の
時は終わりを告げた。安心していたずら心が出たわたしは、ついこん
なことを聞いてしまった。
「さっき『美緒』って呼んでましたけど…ミーナ中佐がみんなのお母
さんなら、坂本さんはみんなの『お父さん』ですかね?」
すると中佐の表情がいきなり暗くなった。
「そう…そのはずなの… でも美緒ったらそういうことに無頓着だか
らペリーヌさんや宮藤さんにも自分の魅力を振りまいて… 自分が格
好いいという自覚を持つべきなの!」
「あの…中佐と夫婦とかじゃなくて、坂本さんは部隊全員に厳しく接
しつつ、みんなを気遣う、大黒柱的な存在だなあと思ったんですけど
…」
「あ、あらそういうこと?びっくりさせないで宮藤さん…」
「は、はあ…」
妙な空気になってしまった。なんとかしてこの空気を換気、いや変え
ないと… そうだ!
「ミーナ中佐、最後に『リリー・マルレーン』歌ってくれませんか?
サーニャちゃんの伴奏で」
「ええ、いいわよ」
中佐が得意とする歌をリクエストすれば空気も良くなるのではと考え
たが、作戦は大成功のようだ。中佐は快諾してくれた。と、ここで中
佐が悪戯っぽく微笑んでこう言った。
「それじゃあ…代わりに『ミーナさん』って呼んでくれない?」
私も、部隊の「お母さん」と言いつつ、階級をつけて呼ぶのに違和感
を感じていたところだ。
「ミーナさん、『リリー・マルレーン』お願いします!」
ミーナさんは満面の笑みを浮かべると、下に降りていく。今から聞く
歌は、一生忘れられないものになるにちがいない。そう思って、私
も下に降りていった。(終)
89: 2009/03/12(木) 17:42:34 ID:VxsQ7NQ.
以上です。リヒトホーフェン云々の話は私の創作ということを付け加えておきます。
本スレの治安回復とさらなる発展を祈願しつつ、一日遅れですが、ミーナさん誕生日
おめでとう!
本スレの治安回復とさらなる発展を祈願しつつ、一日遅れですが、ミーナさん誕生日
おめでとう!
引用: ストライクウィッチーズ避難所1
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