299: 2013/12/13(金) 22:07:51 ID:KKUvJRic

【進撃の巨人】エレン「ぼっち」【前編】

ある店内の一角



「そこを頼みます!」


「ひとつ買うのならばあげてもいいわよ」


「あう・・・そんなこと言わずに・・」


「ダメよ」



とある戦いが行われていた



,
進撃の巨人 ATTACK ON TITAN

300: 2013/12/13(金) 22:08:34 ID:KKUvJRic




エレン「・・・玉ねぎにジャガイモと・・・・」



なるほど・・・今日の夕飯はカレーか・・


ミーナのやつ、にんじんを抜いてるな?

食わず嫌いはダメだっていつも言ってるのに・・・


携帯を片手に食品売り場を立ち歩いて、頼まれたものをカゴに入れていく


単純作業・・・だが、しかし

この単純作業が最も大切なことだ

良い食品を見分け、品質の完璧なものを買う

301: 2013/12/13(金) 22:09:07 ID:KKUvJRic


人間関係もそんなものだ


人を見極めなきゃ良い人物とは出逢えない



この地球上には人類の最底辺のような人間は山程いる


仮に友人となったとしても、いつ裏切るか分からない

ましてや、相手がそれだけの人間であったとしたら自分がその相手を裏切るかもしれない



だから俺は常々疑問に思う


リア充共はなぜそんな広く浅い人間関係を作るのかと

狭く深い人間関係のがよき友人関係を築けると俺は思う

302: 2013/12/13(金) 22:10:00 ID:KKUvJRic


人脈が広い人間が全てが全ての人に平等に深く関係を築けるわけではないだろう

俺は寧ろそんな人間がいたら、その人間の人間性を疑うであろう

一人一人になぜそこまで移入出来るのが疑問となる


それは本心ではなく、形の為の偽装。
俺はそう思う


人当たりが良いイコール、プラスなイメージのつく・・・人望高き人など思われるだろう


まあ少し言い過ぎな点はあると思うがな


例えば、ぼっちの人が、たとえどんなに良い人間だったとしても、リア充・・・つまり友人関係の多い人間と客観的に見比べたら、リア充のがぼっちより良い人間として見られるだろう

303: 2013/12/13(金) 22:10:34 ID:KKUvJRic


つまり、俺がいいたいのは

リア充であればある程、友達を大切に出来ていない

ということだ



自分の対応できる許容範囲をハッキリさせたほうがいい


仲良く出来る人がいれば、逆に厳かになってしまう人もいるだろう


だから、リア充は自分を過剰評価し過ぎているのだ


アニメの主人公だって、ハーレムを作ったとしても一人一人のイベントがしっかりしているだろう?


沸いて出たような友人関係など取るに足らない存在だ

だから俺は偽装だと思っている

304: 2013/12/13(金) 22:11:15 ID:KKUvJRic



エレン「・・・ん?」



「だから言っているでしょ。買うしか食べる方法はないわよ」


「そこをなんとかお願いします!お姉さん!」


「お姉さんなんて媚を売ってもダメよ」



顔見知りのエプロン姿のおばちゃんが、何やら若者に絡まれて困っている


最近の若者は堂々と道の真ん中に座り込むのか?
けしからんな・・・


だから最近は、ゆとりだなんだと社会的に若者はバカにされる時代になってきたんだよ

305: 2013/12/13(金) 22:13:23 ID:KKUvJRic


エレン「おばちゃん?」


店員「あらあら、ごめんなさいね。今ちょっと面倒な客に絡まれちゃって」


ふう・・・と、ため息と共に額の汗を拭うエプロン姿のおばちゃんは、The働いている人という感じがひしひしと伝わってくる


エレン「おばちゃんも大変だな」


店員「どうにかしてくれないかね?」



本当に困っているようだ

これは一種の営業妨害だからな

306: 2013/12/13(金) 22:16:17 ID:KKUvJRic


エレン「どうにかしたら安くしてくれるのか?」


店員「スマイルなら無料よ」


エレン「・・・・・・」



一言で表すのなら『誰得』と答えよう



店員「はいはい、サービスするよ。10%引きね」


エレン「ありがと、おばちゃん」


さて、任されたし・・・さっさと終わらせるか


「えうぅ・・・試食させてくださいよ・・」



今にも泣きそうな声でそう呟く少女

307: 2013/12/13(金) 22:18:00 ID:KKUvJRic


試食・・・?そんだけのこと・・?

いや、聞き間違えだよな


だって普通の人間だったら『たったそれだけ』のことで、ここまでするわけないから



エレン「そんなとこで座り込んでどうしたんだ?」


少女「おばちゃんが試食させてくれないんです・・・」


そうか、聞き間違えではないのか


俺の妙なセンサーは察知した

こいつは普通の人間ではない

関わったら面倒な人間の類だと

308: 2013/12/13(金) 22:19:22 ID:KKUvJRic


エレン「試食ならここに山程あるだろ?」


店員「この子には、もういっぱいあげたんだよ。にも関わらず商品を買うわけでもなく・・・」


それは試食を提供している側としたら、とても腹立たしいことであろう


少女「試食は食べ放題と同じなんでしょう?」


エレン「そんなわけないだろ・・・はぁ・・」



思わず溜息が漏れてしまう・・・

こいつはただの世間知らずかただのバカかのどちらかだ



少女「そ、そうなのですか!?」


反応から察するに『バカ』であろう

309: 2013/12/13(金) 22:21:31 ID:KKUvJRic


店員「バカじゃないのかい?」


おめでとう。その通りだ、おばちゃん


エレン「ええ。これは近年稀に見る『バカ』という人種だ」


少女「そんなっ!バカじゃないですよ!」


エレン「さぁ、そうと分かったのなら、早く買うか店を出るか選択しろ。そうしなきゃ営業妨害で訴えられるぞ?」


少女「むぅ・・・・もっと食べたいです・・」



ハムスターが頬にエサをほおばるように、この少女もほっぺたをプクーと膨らませ、いかにも拗ねてる感を魅せている


この姿はよく『お兄ちゃん!』って怒る時のミーナの姿によく似ている

310: 2013/12/13(金) 22:23:35 ID:KKUvJRic


エレン「どんだけだよ・・・いっぱい食べたんだろ?ならもう満足したろ」


「やーです!食べたいですー・・・」



なんか・・・・もう・・・疲れてきたな・・


・・・・・うん・・・しょうがない・・・



エレン「・・はぁ・・・・なあ、おばちゃん?」


店員「ん、なんだい?」


エレン「この、蒸かし芋2袋ください。勿論、10%引きだよな?」


店員「・・・・・・。あんたも、相当のお人好しのようだね」

311: 2013/12/13(金) 22:29:04 ID:KKUvJRic


おばちゃんは優しい笑顔を向けてくる

こういうのを営業スマイルというのだろう


エレン「片方はレンジで温めておいてくれないか?」


店員「はいはい・・・じゃあレジの前で待ってて」


エレン「ちょっとお前もついてこい・・・」


少女「わわっ・・・」



少女の手を握り、近くにあった今晩と明日のお弁当の具をカゴに詰め、そのままほぼ無理矢理に少女をレジ前まで連れていった


ぴーぴーうるさく、周りからは『静かにさせろ』という冷たい視線をくらった・・


俺はこいつの保護者でも友人でもないのに・・・なんて、とばっちりだ・・

312: 2013/12/13(金) 22:34:38 ID:KKUvJRic




『ありがとーございましたー』



自動扉を過ぎ、店のすぐ隣にベンチがあった



エレン「はぁ・・・俺もバカだな・・」


とりあえず座り込む


少女「はうぅ・・・愛しい愛しいじゃがいもさんが・・」



店を出てもまだ店内のほうへ目線を送り続けている少女

どんだけ食い意地を張っているのだよ・・・


さすが『バカ』だ

313: 2013/12/13(金) 22:37:50 ID:KKUvJRic



エレン「ほら、これ食えって・・・」


少女「・・・・ふぇ・・?」



ふいに見せた疑問符の顔は少し小動物のような愛らしさを感じた


今まで見せてきた行動が俗に言う『キチOイ』というものであったから・・・何と言うのだろう?

こういうのを『ギャップ萌え』というものか?



いや・・・違う・・

一応、人間なのだと安心しただけだ


エレン「好きなんだろ・・・?早くしろ。折角温めてもらったんだ。」


袋から、温められた芋を取り出し、少女の前に差し出した

314: 2013/12/13(金) 22:39:25 ID:KKUvJRic


少女「あ、あっ!」



目と口をおおっぴろげにし涎を垂らし、なんともだらしない顔に・・・


お前は結構整った顔立ちをしているのだから、そんな顔をするのは全国の不細工達に失礼だぞ



エレン「ん、いらないのか・・・わっ!?」


少女「はむっ!」


急に俺の手ごと口に含んできやがった


エレン「ストップストップ!」


少女「ふぁ、ふぁい・・・?」

315: 2013/12/13(金) 22:41:52 ID:KKUvJRic


エレン「ちょっと待てよ・・・離せ」


少女「はい」


エレン「よし、いい子だ」


なんだこれ?犬のしつけをしている気分なんだが?


エレン「今からちぎってやるから、少しずつ食べるんだぞ?芋だから急いで食べると喉に詰まるしな」


少女「は、はい!」


返事だけは、いっちょ前だな


エレン「ほら、口を開けろよ・・・」


少女「あむっ・・ハフハフ・・・」

316: 2013/12/13(金) 22:45:16 ID:KKUvJRic


うわっ・・・従うのかよ・・


今更ながら自分で言っといてこれはどうかと思い始めた


エレン「おいしいか・・?」


少女「はい!」


エレン「じゃあ、よし・・・ほら」


少女「あー・・・っむ」


エレン「お前なぁ・・・・指まで食べて良いなんて俺は一言も言ってないぞ」



芋と共に俺の指を口に含んでいる

甘噛みと共に、指の第二関節を舌の先がくにくにとあたる

318: 2013/12/13(金) 22:47:04 ID:KKUvJRic


少女「知ってまふか?」


指を咥えながらの上目遣いで質問された


そんな姿を見て、あの日のことを思い出した・・


確かあれは俺が小学2年生になった頃


俺が初めて自炊というものに挑戦した際に、ピーラーで人差し指の皮を削いでしまったのだ


だけど俺は焦ってしまい何も考えれずアタフタしていたら、ミーナが急にその指を咥えてきたっけ・・・

そして『お兄ちゃん!早ふ早ふ!』って言われ、ミーナを引き連れながら、どたどたと家の中を二人で走り、救急箱のとこまで行ったっけ・・・


今思えば俺もミーナも何をしていたんだよっていう笑い話になるな

自分で咥えれば良いことじゃないか


と・・・また無駄なことを考えてた

いや!無駄なことではない

319: 2013/12/13(金) 22:48:28 ID:KKUvJRic



エレン「何をだ?」


少女「じゃがいもと塩は絶妙なんですよ!」


エレン「つまり俺の指は調味料と言いたいのか?」


少女「寧ろ主食でも構いません」


エレン「怖いぞ・・・」


指を食べるとか正気の沙汰か?

人間の発汗成分をなんだと思っているんだよ・・・


少女「まっ、冗談ですよ。私も私でじゃがいもを目の前にして、ちょっとばかしか気が狂っていました」


エレン「冗談はよせよ。ちょっとじゃないだろ?」

320: 2013/12/13(金) 22:52:24 ID:KKUvJRic


嘘つきは良くないよな


お前の食への狂いようは限度を超えていた

なんせ指まで食べようとしていたのだからな



少女「それは『相当』と申し上げたいのですか!?」


エレン「どうかな?よし、ほらまたあげるぞ」


少女「ふぇ!?あ、あー・・・」


エレン「・・・・・」


少女「あ、あー・・・?」


エレン「アホっ面だな」

321: 2013/12/13(金) 22:53:56 ID:KKUvJRic


俺は差し出した芋をひいた

目を閉じひたすら大口を開けている姿は本当に無防備そのものだ


少女「あえっ・・・ひ、酷いですよ!乙女の気持ちを乱暴に扱って!」


ん?疑問に思ったことがある・・・

ちょっと釣ってみるか


エレン「お前の可愛い姿を見てると、つい和んでしまってな・・・」


少女「そうなんですか?特に興味ありませんが」



釣り成功。やはりな・・・

こいつに『乙女の気持ち』など無いだろう

いや、自尊心がそもそも無い

芋に釣られるような奴だしな・・

322: 2013/12/13(金) 22:56:49 ID:KKUvJRic


最近の女は『乙女心』とかいう可愛げのあるワードを使えば優しくしてもらえると勘違いしているんだよな


そんなので釣れるのは『単純』もしくは『モテない男』だけだ


だが、生憎俺は釣れなかったようだな


別に自分で俺はモテないと断言したところで傷付いたりはしないからな


とうに理解したことを棚上げにしたって俺の精神は鋼のように硬いから傷がつくはずもない、あはは本当だぞ?



エレン「お前に乙女の気持ちなんて無いことが今理解できた」


少女「そ、そんな酷いことをっあむ!」

323: 2013/12/13(金) 22:57:59 ID:KKUvJRic


エレン「食べながら話すなよ」


少女「ごくん!で、私はバカじゃありませっはむ!って、お兄さんのバカ!無理矢理食べさせけほっけほっ!!」


エレン「だから言っただろ?食べながら話すなって・・」


少女「はいぃ・・・」


エレン「よし、もう袋ごとやるよ。元々そのつもりだったし・・・」


少女「ありがとうございます!」


某有名作品、猫の恩ナニガシの主人公が白猫にお菓子を与えるシーンを彷彿とさせる

324: 2013/12/13(金) 23:02:12 ID:KKUvJRic


エレン「俺はもう帰るからな。暗くなってきたし早く帰れよ。別にここは治安が悪いというわけではないが、夜の男は少し危険だから」


「モグモグ・・・・ごくん!はいっ!わかりましたぁ!」


食べながら俺の忠告に答えた

ほらほら・・・またむせちまうぞ?


少女「けほけほっ!」


ほーら、いわんこっちゃない・・・


エレン「気をつけて食べろよ。じゃ、またな」


「さよならですー!」


シャトルの切り離し作業に移る

やっと面倒事から開放される・・・

325: 2013/12/13(金) 23:04:29 ID:KKUvJRic


そろそろ帰らないとミーナに心配される・・



少女は幼稚な子供のように人の目も気にせず大きく腕を振る



小さい頃のミーナと姿が重なる


俺が小学校入る初日に『お兄ちゃん帰ってきてねー!』って登校の時、涙目で全力で手を振っていたよな


事件や事故に巻き込まれない限り俺はお前の元に絶対に帰ってくるのにな


なんか今の少しかっこ良かったな・・

そんなこと言われてみたいな・・・・高望みだろうけど


あれ?そういえば、さっきも似たようなこと思った気が・・・

何も似ていないのに、共通して何か似ているところがあるのか?

326: 2013/12/13(金) 23:05:52 ID:KKUvJRic


というか、俺はやはりさっきの子を送り届けたほうが良かったのかもと後悔しているところだ


正直、あいつは『ご飯をあげるから一緒に来ない?』と言われたら100%ついていくに決まっているからだ


世の中はそこまで平和ではない


皆が皆、俺みたいに無償で優しさを提供するのような人間ではないとだけ、あいつに教えてやりたい


そうすればもう少し無防備な行動を控えるだろうな



でももうそれは後の祭り・・・

振り返っても、あの少女の姿はなかった

343: 2013/12/16(月) 19:51:08 ID:piE/j12E



お兄ちゃんが学校から帰ってきて数時間・・・

お兄ちゃんがお風呂から出てきて数分後のこと



私の人生にとっての最も重要な登場人物


『エレン』という一人の男性
私の兄に存在する人物です


常に凛としていて、どこか大人びているのだが少年のような幼さも持ち合わせている


子供が大人ぶっているという訳ではない

大人が子供らしさを見せている・・・そんな感じ・・
そこがミソなんです

344: 2013/12/16(月) 19:53:13 ID:piE/j12E


たまに見せる少年みたいな可愛さが・・・なんとも・・・・まあ・・あれなわけなんですよ・・・・



私は別にアレじゃないんですよ?


別に兄だから尊敬してるとか兄だから少しくらい甘えていいとか・・・

そんな感じでお兄ちゃんの傍にいるだけなので・・


その上でのさっきの考察なわけで・・


妹だからお兄ちゃんのことは、しっかりかっちり知っておかないと、というホント仕方無くやっていることでして・・・



私は別にツンデレぶってるわけではありませんから・・・それを踏まえたうえで言わさせてもらいます



か、勘違いしないくださいね!

私は別にお兄ちゃんに恋心なんて大層な物、抱いてませんからね!

345: 2013/12/16(月) 19:54:49 ID:piE/j12E


だから今も・・・そのお兄ちゃんがご飯を食べてる姿を見つめているのは、仕方無い情報収集というものでして・・・


決して、見ていたいから見ているわけじゃありませんから




ミーナ「でね、友達が私の恋愛事情にたくさん言ってきてね」


エレン「うん・・・うん・・」


ミーナ「私は、お兄ちゃんといる時間のほうが幸せなわけでね・・・・そのね・・・付き合うとかまだ早いわけでね・・」


エレン「・・そうだな・・・」


ミーナ「な、なんてね!あれ・・・・?お兄ちゃん聞いてるの?」


エレン「うん・・そうだな・・・」

346: 2013/12/16(月) 19:55:55 ID:piE/j12E


ミーナ「あっ!そういえば今度、うちの隣にできるケーキ屋さんの人が」

エレン「・・・・うん・・」


ミーナ「お兄ちゃん大丈夫・・・?」



どうしたのかな・・・

お兄ちゃんご飯食べながら、上の空だ



エレン「・・・・ん・・?あっ、ああ・・・ごめんな。ぼーっとしてた・・」



私の存在や言動にやっとお気づきのご様子

なにか大切なことでも考えていたのかな



ミーナ「どうしたの?悩み事・・?」

347: 2013/12/16(月) 19:58:53 ID:piE/j12E


お兄ちゃんが困っているなら助けたい


エレン「ちょっとな・・・」


あっ!お兄ちゃんたら・・・


ミーナ「もう・・・ほっぺた・・」



ご飯粒なんか付けちゃって・・・

どれだけボーっとしてたのかな・・

お兄ちゃんがここまで考え込むとこなんて見たことないよ


まさか、逆で何も考えてなかったのかな?


何も考えずに空だけを、ぼーっと眺めてるといつの間にか時間がたくさん過ぎているってことは私もよくあるし・・

348: 2013/12/16(月) 20:02:06 ID:piE/j12E


お兄ちゃんも同じ類かな?

やっぱり私達は似た者同士なのかな



エレン「ん、悪いな・・・って食べるなよ!?」


ミーナ「お兄ちゃんよく言うでしょ?食べ物は大切にしろって」


エレン「言うけどさ・・・でも、汚いぞ・・?」


ミーナ「もう遅いよーだ」



舌を出してイタズラな笑顔を見せた


っは!私はなんとも恥ずかしい行為をおこなってしまった・・・

無意識にやっちゃったけど・・・

お兄ちゃんもしかして、変に思ったかな・・

349: 2013/12/16(月) 20:03:15 ID:piE/j12E


嫌だったよね・・・

実の妹にそんなことされるのなんてさ・・


って、あはは・・・私の気にしすぎかな・・

だって、あのお兄ちゃんだし・・・



エレン「あはは相変わらず可愛いな」


ミーナ「も、もうー・・・そんなことないよ・・うん・・・・」


エレン「そういえば、俺バイトしようと思っているんだが・・」



バイト・・・?別に家賃には問題ないし・・


お小遣い集めかな・・・・

350: 2013/12/16(月) 20:04:33 ID:piE/j12E


そういえば、携帯をお兄ちゃんに買ってもらったし・・


それでお小遣いが無くなったから・・・


どうしよう・・・お兄ちゃんやっぱ迷惑だったのかな・・



ミーナ「もしかして私の携帯のせいで・・」


エレン「違うって・・・違わないけど・・。2人で温泉旅行行こうって約束しただろ?」



そういえば、前に言ってた


でも、そんなことまでして無理に行かなくてもいいのに・・・


また冬休みとかになれば、私もお兄ちゃんもお小遣いが貯まるし・・

351: 2013/12/16(月) 20:07:02 ID:piE/j12E


ミーナ「そんなわざわざバイトまでして行かなくても・・・・」


エレン「ミーナは・・・・俺と行きたくないのか・・・?」


えっ・・・なにこれ・・顔が急に火照ってきて・・・・


ミーナ「わわっ・・お兄ちゃん、そんな可愛らしい子犬みたいな目を私に向けないで」



斜め下から覗き込むように私を見つめてくる

断ったら泣きそうな目をしている

実際に泣くことはないけど、そんな目をしている



・・もう・・・・・お兄ちゃんったら・・・・



『反則』の一言に尽きます

352: 2013/12/16(月) 20:08:35 ID:piE/j12E


エレン「ん、どうして赤くなってるんだよ?もしかして、夕食に料理酒入れ過ぎたか・・・?」



ピンポーン・・・と呼び鈴が鳴らされた


私とお兄ちゃんはピクンと音が鳴らされたと共に身体を反応させた

2人で顔を見合わせ首を傾げた



お兄ちゃんのキョトンとした顔とさせ、話を切り替え、口を開いた


エレン「こんな時間にお客?・・・宅急便か?」



宅急便なんてうちにはそんな来ないのに・・・


私は通販なんてしてないし・・

お兄ちゃんのお届け物かな・・・?

353: 2013/12/16(月) 20:11:35 ID:piE/j12E


ミーナ「私は何も頼んでないよ」


エレン「俺もだ・・・じゃあ、父さんかもな」


お兄ちゃんも違うとなると、お兄ちゃんの言う通り、お父さんの外国のおみやげだね


ミーナ「そうかもね」


エレン「ちょっと行ってくる・・・」



1人リビングを出て、玄関のある方へ歩みを進めていく



お兄ちゃんはとうに食事を終えていたようだ

お兄ちゃんが歩く後ろ姿を見つめ、私はご飯の残りを口に入れる

354: 2013/12/16(月) 20:12:40 ID:piE/j12E




しかし・・・・



これが私の見た最後のお兄ちゃんの姿とは思いもしなかった



もっと話していれば良かった・・・と、後悔だけが募る



私はお兄ちゃんに『ありがとう』も伝えれなかった・・・・






なんて、嘘なんだけどね



そんなシリアス感のあるホラーな話に急展開しないよ

355: 2013/12/16(月) 20:13:41 ID:piE/j12E


あくまで私とお兄ちゃんは家庭内のほほん平和ストーリーだよ


そんな殺伐としたワケアリ話じゃないよ



かちん・・かちん・・・・



玄関の方から鍵をあける音が聞こえる



本当にそういう誘拐犯とかだったらどうしよう・・



別にこれはフラグじゃないからね!?



ガチャ・・・ギィ・・・


玄関で扉の開かれた音が聞こえた

372: 2013/12/20(金) 18:17:46 ID:.dVQDmAo
次からトリを付けます

遅れて誠に申し訳ありません
今夜中には急いで書き上げて出したいと思いますので

書くの遅くて話作るの下手なので、それを理解していただければ嬉しい限りです


トリを付けるということだけ把握してもらいたいと思います

376: 2013/12/20(金) 22:05:37 ID:.dVQDmAo



エレン「はい、どちら様でしょうか?」


「え・・・弟さんですか?」



俺の目の前に知ってはいるものの決して深くは知らない人物が立っていた


一度見た夢を記憶には残っているものの、追求し思い出そうとするとほぼ記憶に残っていないような感覚である



つまりは、記憶の片隅の存在



エレン「いいえ。俺の上には兄も姉もいませんが」

377: 2013/12/20(金) 22:06:33 ID:.dVQDmAo



「じゃあ、隠し子ですか?」



意味不明な質問を問い掛けてくる


俺に主語なしにこれを理解しろというのか?馬鹿馬鹿しい・・・



エレン「うちはそんな複雑な家庭事情じゃありませんが」


「えっ・・・じゃあ」


エレン「いえ、そんなことより・・・なぜぺトラ先生がうちに?」


ぺトラ「先生って・・・まさか、あなたはうちの生徒なの?」



なんとも微妙な表情を浮かべているこの女性はペトラ先生という、確か国語の教員だった気がする

378: 2013/12/20(金) 22:07:24 ID:.dVQDmAo

気がするというのは、ペトラ先生のことはあまり知らないから、うる覚えの記憶上


視線には入ったことがある程度の人間



エレン「そうですが?」


ぺトラ「そうなの・・・もしかして先生と生徒の垣根を超えた禁断の恋を・・」



ゴニョゴニョと何か言っている


だから主語無しに何を語っているのだ

しかも、お前は国語の教員であろう?

言葉の使い方くらいマスターしているだろ



少し面倒な人だなと感じたのは口に出さないでおこう

379: 2013/12/20(金) 22:08:08 ID:.dVQDmAo


エレン「何を言っているのか、全く分かりません」


ぺトラ「リコ先生が飲み潰れて、送るからって言って教えてくれた家がここだったのよ?」


エレン「リコさん気が狂ったか・・・」


あの人も相当に面倒な人だな


ぺトラ「そういえば、あなたは名前を聞いてなかったわね」


エレン「俺はエレンです」


ぺトラ「あなたがあのエレン君かぁ・・・実物は眼鏡を掛けているのね」

380: 2013/12/20(金) 22:08:59 ID:.dVQDmAo


そんなジーッと見つめないでください


そして、そんな顔を近付けないでください



いや、マジで。



その照れるとか恥ずかしいとか・・・




そんなんじゃなくて



酒臭いんで、本当に近付かないでほしい



エレン「あっ・・・学校ではコンタクトなんですが、家では面倒なので眼鏡を掛けているんです」


ぺトラ「そう、なんかイメージと違うわね・・・それだと、本当の優等生みたいね」

381: 2013/12/20(金) 22:09:56 ID:.dVQDmAo


妙に顔が近いことに苛立つ俺を許してくれ


そしてその気に障る言い方にも苛立った俺を許してくれ



エレン「そりゃどうも、です」


「おおい!えりぇーん!」



銀色の髪の毛を淫らに荒らさせ、ふらふらと千鳥足をし現れたのは、俺の最も信頼している人ではないか



エレン「うわっ・・・リコさん・・」


リコ「ひっく・・・えりぇん・・」



いつもと違う、あられもない姿

382: 2013/12/20(金) 22:10:33 ID:.dVQDmAo


眼鏡は少し位置がずれており、服は乱れて、何よりその純白で綺麗であった頬が紅に染まっており・・・見ていて大変見苦しいというか・・


簡単に言うと酔っぱらいの極みといったとこか



エレン「リコさんも酒臭い・・・」


ぺトラ「あはは・・ごめん、私が飲ませ過ぎた」



舌打ちをしようとしたが何とか我慢できた


教師に対してその態度はいけないことと知っている

俺は人間としての常識はしっかりと持ち合わせているからな



エレン「はぁ・・・・バカばっか・・」

383: 2013/12/20(金) 22:11:36 ID:.dVQDmAo


リコ「何をいうかー!私はぁ、十年に一度の秀才であるぞぉー!」


スーパーなどで走り回る常識知らずの子供ように、リコさんは夜であるにも関わらず周りを気にせず大声をあげる


エレン「リコさん静かにして!近所迷惑だっての」


リコ「えりぇんもそう思うだろー!なら私にイケメンでも紹介しろー!」



ダメだ。完全に理性と感情を失っている

受け答えが全くを持ってできない状態


あれだな。クマ相手に殺人はいけないぞ!と法律を語るようなもんだ



エレン「リコさんは落ち着いてって、ぺトラ先生?何を勝手に帰ろうとしてるのですか?」


俺がリコさんに手一杯である姿を見ているにも関わらず、既にもう玄関から離れ、帰ろうとしているクソ教師が俺の目の前にあった

384: 2013/12/20(金) 22:13:55 ID:.dVQDmAo


原因は誰だか理解してるのか?



ぺトラ「なんか知り合いだと思われると恥ずかしいから、ちょっと・・・・」



そういうのは分かるよ?分かる分かる・・・

理解できる

こういうのって身内だと思われると恥ずかしいよな・・・


でも、それはケースバイケースだろ?


この現状でお前は何をすべきかわからないのか?

おおっと・・お前でもクソ教師でもないな。
ペトラ先生だった



エレン「それでも教師か?」

385: 2013/12/20(金) 22:14:47 ID:.dVQDmAo


ぺトラ「なら、私は今は教師でなくていい」


この人も酔っているのか?

酔っているのなら許してもいいが・・・


ちゃんと受け答え出来てるけど、酔っているんだよな・・?


そんな人間のクズみたいな発言は酔ってる時にしか言わないよな?



エレン「教師辞めちまえ!って、リコさんこんなとこで、うずくまらないで!・・・ん?」


リコ「気持ちわりゅ・・・」


丸まりながら体重を全て俺に任せてくる

口元を抑えてるから察するに・・


エレン「あー!はいはい、トイレ行こうな!こんなとこで吐かれたら、こっちも困るから」

386: 2013/12/20(金) 22:15:44 ID:.dVQDmAo


ぺトラ「あとは任せたよ!若き良き少年よ」


エレン「は、はぁ!?ちょっ行かない・・・で・・・・くださいよ・・クソ教師め・・・・。あーもう!リコさん、俺の肩に身体を任せてください」



つい本音を口に出してしまったが良いよな?


なんせ、ペトラ先生は『酔っている』のだから



リコ「えりぇん、今日も今日とてお疲れしゃま・・・うぷっ・・」


エレン「意味がわからん・・・」



お酒って、こわいな・・・。

アルコールはこれほどまで思考も理性を壊すものとは・・・とても驚いた

387: 2013/12/20(金) 22:18:20 ID:.dVQDmAo


こんな憐れな姿のリコさんは見たくなかった

いつもみたいに腰に手をおいて、ふんぞり返って、どや顔をするリコさんがとても可愛く感じる



ミーナ「お兄ちゃん?なんか騒がしかったけど・・・?」


様子を見にかミーナがやってきた


エレン「ああ、ちょっとばかし面倒なことに巻き込まれてな・・・」


相当面倒なことだがな


ミーナ「その女の人は誰なの・・・?もしかして、その人がアニって人・・?」



ミーナは何も知らない分からないといった表情をしている


そうだよな。こんな夜に知らない人が俺にもたれかかっているのだから

388: 2013/12/20(金) 22:20:22 ID:.dVQDmAo


リコ「んうっ・・・ハァハァ・・」


エレン「今は答えてる時間はない・・・とにかくトイレに連れてくぞ。ミーナも肩を貸してくれ」


ミーナ「う、うん・・・?」


ごめんな。言い訳は後でさせてくれ



ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー



リコ「吐いたらスッキリしたぞー・・・えりぇんよ・・」


エレン「こちとら最低最悪な気分だ」



尊敬していた人の憐れな姿を見てしまったのだから・・・

389: 2013/12/20(金) 22:21:02 ID:.dVQDmAo


幻想であってほしい

それとこの前見た、冷蔵庫裏のゴキブリも幻想であってほしい



ミーナ「で、この人がアニって人なの?」


エレン「違うぞ。この人はリコさん・・・俺の通う学校の保健の先生だ」


ミーナ「えっ・・・」


エレン「言いたいことは分かるぞ。保健の先生が酒で酔い潰れるなんて世の中終わりだよな」


ミーナ「いやいや・・・そこまでは思ってないけど」


リコ「おお、お前がエレンの一人娘か」

390: 2013/12/20(金) 22:22:00 ID:.dVQDmAo


こんな娘が欲しいのは否定できない俺がいる

ミーナ「一人娘?」


エレン「リコさん酔ってるぞ・・・俺は結婚などしてない・・」


リコ「ならばあれかっ!がーるふれんどというものかぁ?」


口元が覚束無い。舌がまわってないんだ


ミーナ「ふぇ・・・か、彼女・・ですか・・・・」


ミーナも真面目に捉えなくていいのに


エレン「こいつは俺の妹だ。それよりリコさんは取り敢えず、風呂入って寝るか?」

391: 2013/12/20(金) 22:22:38 ID:.dVQDmAo


リコ「えりぇんがお風呂に入れてくれるのかぁ?この変Oめー!だが良いぞー」


エレン「バカは黙ってろ。ミーナ・・頼んでいいか・・・?」


大丈夫。俺の堪忍袋の緒はまだ切れてないから

今のはちょっと口が滑ってしまっただけ


ミーナ「うん。いいよ・・・お兄ちゃんのお世話になってる人だもんね」


エレン「おう、頼むぞ」



いつもごめんな。俺のことなのに迷惑ばっかり掛けて・・・

392: 2013/12/20(金) 22:24:18 ID:.dVQDmAo



ミーナ『おにいちゃーん!』


エレン「ん、はいはい。どうしたー?」



風呂場から俺を呼ぶ声が聞こえる



ミーナ『どうしよー!』


エレン「ん?今から行くから待ってろ」


困っているご様子

リコさんが何かやらかしたのか?


ミーナ「リコさん寝ちゃったよ」


つくづく面倒な人だ

393: 2013/12/20(金) 22:25:21 ID:.dVQDmAo



エレン「そうか・・・というか、なんでお風呂でお前はタオルなんて巻いてるんだ?リコさんは流石に他人だから分かるが」


ミーナ「さすがにお兄ちゃんに見られるの恥ずかしいから・・・」


もじもじとさせてるから察するに・・・


寒いのか?

湯冷めは気をつけたほうがいいからな



エレン「なんだよ・・・2年前までは、いつも一緒に入ってたじゃないか?」


ミーナ「そ、そんなことよりリコさんをベッドに運ぼうよ!」


エレン「ん、じゃあ俺は脱衣所出てるから着替えさせておいてくれ」

394: 2013/12/20(金) 22:29:19 ID:.dVQDmAo



俗に言う『お姫さまだっこ』という持ち方なのだが・・・

俺が思うにこれが一番のイチャイチャ抱っこだと思っていた。

けど違う。これ以上に、おんぶや肩車はいやらしい抱っこだから・・・


つまり、お姫さまだっこ以上にいやらしくない抱っこは無いと思う



エレン「リコさん軽いな・・・」



まあ身長相応といったら良いだろう

リコさんは見た目は本当に俺より年下ととっても見分けつかない程だからな・・・



ミーナ「私からしたら重いよ」

395: 2013/12/20(金) 22:30:43 ID:.dVQDmAo


エレン「あっ、リコさんはミーナのベッドでいいか?さすがに男のベッドで寝させるのはまずいしな・・・」


ミーナ「で、でも今日は」


エレン「一緒に寝ればいいことだろ」


ミーナ「うん・・・」


エレン「ミーナの布団ならリコさん1人くらいちょうどいいよな・・・」


ミーナ「私はお兄ちゃんのほうで一緒に寝るの!?」


エレン「当たり前だろうが。どうしたんだよ?」

396: 2013/12/20(金) 22:31:33 ID:.dVQDmAo


ミーナ「そ、そんなそんな・・・てっきり私とリコさんで寝るかと・・・・でもお兄ちゃんがそういうのなら私はお兄ちゃんに従うよ。だってお兄ちゃんがそうしたいって言うんだもん・・・・お兄ちゃんが望むのなら私は」


エレン「・・・あっ。・・・・・・・その、無理強いだったよな。いくら俺が兄だからってそういうのは良くないよな。嫌だったら俺はリビングのソファで寝てもいいから・・あはは・・」


ミーナ「ふぇ・・・うぅん!!嫌じゃないよ・・・一緒に寝ようよ」


リコ「なんだ?エレンと妹はそういう関係か?」


俺の腕の中から急に頭をピョコっと出した

まだ目は眠気まなこで半開き


鎖骨あたりが服が乱れ肌を覗かせている

いくら酒に溺れていたからって、そうのはしっかりしてほしい

一応、教育者という立場であるのだから

397: 2013/12/20(金) 22:32:48 ID:.dVQDmAo


エレン「うわっ・・・起きてたのかよ」


リコ「いつもいつも反応が最低だな。私は風呂に入って少し寝たら酔いが冷めたのだ」



前に都市伝説的な噂で、お酒を飲んだ後、お風呂に入るとアルコールが抜けるというどうも信じ難いことを聞いたことがあるのだが・・・


実際に目の前で起きているのだから、これは事実として捉えて良いのだろうか


それとも『そういう結果もある』ということでいいのか


よくケアものの薬用物品のCMなどで、斜め下に小さく『※個人差があります』と書いてあるが、これもその類だろう


リコさんはアルコールが抜けやすい体質であったというのが結論であろう


ただしそれまでの過程を結論へ結び付ける根拠は無いと、後書きも入れておこう

398: 2013/12/20(金) 22:33:34 ID:.dVQDmAo


エレン「どうする?うちに泊まっていくか?」


リコ「当然だ。この私が飲酒運転などするわけなかろうが!」


よし。もう正常な判断を下せているようだ


エレン「そういえば車は?」


リコ「学校に置いたままだ」


エレン「そうか」


リコ「そういえば、私はこれから寝床へつくのか?」


まだ寝たくないということか?

399: 2013/12/20(金) 22:35:07 ID:.dVQDmAo


エレン「リビングでまだゆっくりしていく?」


リコ「いいや、私はもう眠たい」


なんだ、俺達に気を使い、まだ何かをするのか確認を取りたかっただけなのか


エレン「じゃあ自分で歩いて、妹の部屋まで行ってくれ。2階行ったらすぐ目の前に扉が2つある。そして、その扉に【みーな】という札があるから、そっちに入ってくれ」


リコ「覚えるのめんどい。もう忘れたわ」



束になっていた縄も、もうそろそろ1つの糸になりそうだ

そんな何度も何度もナイフで俺の怒りを抑える縄を傷付けないでくれよ


俺ももう限界なんだ


あんのクソ教師のせいで・・・

いかんいかん。クソ教師じゃないな・・・ペトラ先生だ

400: 2013/12/20(金) 22:36:21 ID:.dVQDmAo



エレン「いくらリコさんだからって、怒るぞ・・・?」


リコ「このまま運んでくれないか?いいだろ、エレンの筋肉なら私を運ぶくらい蚊を潰すことくらい簡単なことだ」


エレン「蚊を潰すことは結構めんどうな行為だと思うがな・・・」


リコ「良いではないか・・・・エレンを頼ってみたいのだ・・・」


エレン「はいはい・・・・。つまりは歩くのが面倒だと言うことなんだな。分かりましたー。運べばいいんですねー。運べばー」


リコ「よし、行け!このままカリブ海へと旅に出たいくらいだ!」


エレン「突然壮大な話になったな。俺が連れていくのはベッドまでだ」

401: 2013/12/20(金) 22:37:38 ID:.dVQDmAo


リコ「ははは、いやらしい感じに聞こえくるぞ」


エレン「大丈夫だ。俺は微塵もリコさんを襲おうなんて考えてないからな」



教師に欲情する生徒なんて・・・どこの工口ゲや同人誌の主人公だよ。馬鹿じゃねえの?


妹が隣にいるのにそういうのは本当に控えて欲しい



リコ「それは・・・私とて少しは傷付くぞ・・。微塵もなんて言うでない・・・・『少し』に変更を求める」


エレン「はぁ・・・眠たいんでしょう?寝ましょうよ・・・」

402: 2013/12/20(金) 22:39:23 ID:.dVQDmAo


少し弱気に見えるリコさんをスルーしたのは俺にそんな余裕はなかったからだ


俺は気付いていた。リコさんが人に頼る姿なんて見たことないから・・・・


だから俺は少し狂気に満ちた驚きを感じていた


狂気といっても比喩表現

1つの例を出すとすると『幽霊』の存在だ


人が恐怖に感じるのは見たことが無いものに不安を感じるからと言われている

実際に見たことがないから恐怖に感じる

一度見たものには人は耐性をつけていく

403: 2013/12/20(金) 22:40:06 ID:.dVQDmAo


初めて猫に噛まれると想定しよう

初めはどのくらいの痛みを感じるのか分からなく不安に満たされる

けど、一度噛まれてしまえば、もう怖くはないだろう?


だって限度を知っているから


話は少しずれてしまったが、俺が言いたいのは、その恐怖に対する人間の深層心理だ


リコさんの初めての姿に恐怖を感じていたということに言い換えた方が正しいといえよう



リコ「やっと敬語になったな」


エレン「なんか下手に出ればリコさんも反抗しないかと思いまして・・・」


いつもの処方だ

404: 2013/12/20(金) 22:41:09 ID:.dVQDmAo


ミーナ「お兄ちゃん・・いつまで立ち止まってるの?」


リコ「おっ・・・妹か。お前の名前はなんていうのだったか?」


ミーナ「ミーナです」


リコ「ほう・・・さて、ミーナはエレンと何回ほど身を寄せ合った夜を?」


エレン「それは数え切れないほどありますが」


リコ「ほうほう」


大変興味深そうに頷く


ミーナ「一回もありません!」


なぜ?としか頭には浮かばない


エレン「えっ・・・・小さい頃は毎日一緒に寝てたじゃないか。最近だって一緒に寝ようって・・」

405: 2013/12/20(金) 22:42:10 ID:.dVQDmAo


ミーナ「お、お兄ちゃんは分からなくていいことだから触れないで」



焦るミーナの姿に対し、何も理解出来ない俺が本当に悔しい


自分の思考が間に合わないということは、なんとも残尿感のある少しもやもやが残る



リコ「楽しい家族だな」


エレン「ありがとうございます・・・って、俺も流石に筋肉が悲鳴をあげてきました・・だから、もう部屋に連れていきますね・・・・」



一応軽いと言っても、人間相応

俺も無敵超人というわけではない


体力もスタミナもMPもある

使ったら消費されるのは当たり前

MP?えっ・・・ミーナポイントだけど?

406: 2013/12/20(金) 22:43:20 ID:.dVQDmAo



リコ「よし、行け!このまま大人の世界へと旅に出たいくらいだ!」


エレン「大人の世界・・・?アニメやゲームの話か?」



また理解し得ない言葉が・・・

さすがリコさん・・俺の知らない言葉を知っているなんて・・・

これが人生経験の差というものだろうか



ミーナ「リコさんは少し口を慎みましょう」



ミーナの笑顔が歪んで見えたのは幻覚だろうか

407: 2013/12/20(金) 22:44:50 ID:.dVQDmAo


ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー



俺のちょうど鎖骨の辺りに鼻の先があたっている

息が吹きかかって少しこしょばゆい


両手が俺の背中に回され、まるで抱き着かれているような体勢


いや、抱き着かれているのが事実なのか



エレン「なんか悪いな・・・って、そんな寒いのか・・?ごめんな、俺の布団冷たくて」



いくら夏本番が近付いているからって、夜はまだ少し冷える時期

当然、影響を受け、ホットな電気布団ではない俺の布団は少しばかりか冷えている

408: 2013/12/20(金) 22:45:50 ID:.dVQDmAo



ミーナ「うん・・布団が冷たい・・・・。だからお兄ちゃん抱き着かせてね・・・」


より強く抱き締めくる・・・

頬が紅くなって見えるのは気のせいだろう


エレン「お前は小さい頃から変わらないな・・・」


ミーナ「・・・・体だって成長しているんだからね・・」


エレン「寒いからって無闇に人に抱き着くもんじゃないぞ」


ミーナ「・・・・・」


エレン「もしかして、友達とかにもこんなことしてるんじゃないだろうな?迷惑になるからな・・・・確認してからに

ミーナ「お兄ちゃん!」


エレン「ん、なんだ・・・?」

409: 2013/12/20(金) 22:46:45 ID:.dVQDmAo


ミーナ「私がこんなことするのお兄ちゃんだけだよ・・・」


エレン「そ、そうなのか・・?・・それは・・・少し嬉しい・・・・・かもな・・・」


少し・・・・少しだけだぞ!?

胸が高まってしまった・・・妹になんて事を期待してしまったのか・・


とりあえず反省しよう


ミーナ「もうー、お兄ちゃん可愛いなぁ」


エレン「えっ!?」


ミーナ「あっ!噛んじゃった!お兄ちゃんと川行きたいなって言いたかったの!」


エレン「・・・・?そうか?・・・じゃ今年の夏は川遊びと温泉で決まりだな」

410: 2013/12/20(金) 22:47:56 ID:.dVQDmAo


なんだ、そういうことか

でもなんでそんなことで、ミーナは慌てた素振りを見せるんだ?


ミーナ「お兄ちゃんがバカで良かったなんて、初めて思えたよ・・・ごめんね」


エレン「ミーナ。話すなら、面を向かって話せ。何を言ってるか聞こえなかっただろ・・・?」


俺は目を見て話さないのがとても嫌だ

やましい気持ちでもあるのか疑ってしまうから


ミーナ「ごめ・・・ん!?」


何かに気付き驚きの表情を見せている

411: 2013/12/20(金) 22:49:12 ID:.dVQDmAo


エレン「どうした・・・?」


ミーナ「お兄ちゃんって部屋にヌイグルミとか置く人だっけ?」


エレン「俺も立派な男であり歳も相応だ。つまりヌイグルミは置いていないぞ」


ミーナ「今気付いたんだけど、お兄ちゃんの後ろ・・・なんか膨らんで・・」



そういえば先程から何か違和感を感じてはいた

だけど、ミーナに夢中であったから気に止まる程のことではなかった


この言い方だと俺がミーナに下心を持っているように思われるな・・・


俺はミーナにしか意識を寄せていなかったということにしておこう


そのせいで他の事が厳かになっしまった。そういうことだ

412: 2013/12/20(金) 22:50:41 ID:.dVQDmAo


エレン「・・・・本当だな。なんだろうな?」


ミーナ「幽霊とかだったらどうしよう・・・」



より一層、俺のことをギュゥと強く抱き締めてくる


あはは。ミーナも力が強くなったな

あばら骨が軋む音・・・・。腕の物凄い力で押し付けてきて・・・なんとも・・苦しい・・・



エレン「ははっ、守ってやるから安心しろ。だから、少し腕の力を抜いてくれ・・・・」


ミーナ「あ、あぁ!ごめん・・・」


エレン「じゃあ捲るからな・・・」

413: 2013/12/20(金) 22:52:31 ID:.dVQDmAo



バサッ



リコ「うぅ・・・寒いぞ・・・・布団を剥ぐな」



ミーナ「・・・・・・」



エレン「・・・・・・」



えっと・・なんだ。この真っ白な生物は?


カブト虫の幼虫か?



ああ、リコさんか

414: 2013/12/20(金) 22:54:17 ID:.dVQDmAo



リコ「なかなかの家族愛だな!」


さっきあんだけ寝ろと言ったのに、おい


ミーナ「・・・あ、あっ・・はわ・・わ・・・プシュー・・」



真っ赤に顔を染めたかと思いきや、ショートしちまった・・


確かにこういうことは家族間でも恥ずかしいことなのかもな・・・

それを他人に見られたとなれば羞恥でオーバーヒートしてしまうのは当たり前か


俺は別にどうとも思わないがな


俺のミーナへの家族愛というものは恥ずかしいとは思ってないからな


寧ろ、恥ずかしさを見せることがミーナへの失礼極まりない行為だと思うから

415: 2013/12/20(金) 22:55:46 ID:.dVQDmAo


リコ「面白いものを見させ痛っ!エレッ!やめっ・・やめっ!私の頭は太鼓じゃなッ痛い!」


エレン「バカ!このバカ教師!勝手に布団に入ってくるな」



こんなこと他へ情報が漏れたらどうする


そもそも男子生徒の家に、血の関係もない女性教師が泊まっていること自体、問題であることなのだぞ


そして、同じベッドで寝ただ?俺の退学、またはリコさんの停職の可能性は出てくるぞ


そして、その張本人がリコさんだ。
なんでもかんでも口を滑らせて言ってしまう人種だ


早急に何とかしなければ・・・

416: 2013/12/20(金) 22:58:05 ID:.dVQDmAo


リコ「なら『入る』と言ってから入れば良かったのか?」


エレン「普通に許さない」


リコ「私は独身なんだ」


エレン「尚更ダメだ」


リコ「私だって寂しい気持ちだってあるんだぞ・・・私の話相手はエレンかペトラしかいないのだ・・」


エレン「え・・・えっと・・・・・・」



なんで、そんな寂しい顔しながら、悲しい話を・・・
それも人間関係の虚しい話とな?


もう・・・そんな顔されて言われたら、胸が苦しい・・

そして、そんなリコさんの気持ちを考えると涙が出てきそうだ・・・

417: 2013/12/20(金) 22:58:57 ID:.dVQDmAo


エレン「・・・・はぁ・・・なんで俺の弱いとこついてくるんですか・・」


リコ「こういうお泊り的なのも初めてなんだ。いいだろ・・・?一緒に寝るくらいなら・・」



まぁ・・・もういっか・・


このまま拒否り続けたって、折れないことくらい俺は知ってるし


リコさんは妙に自分の意見を曲げないから・・・それ故の、この自由な性格だからな



エレン「もう勝手にしてください・・・」


リコ「うむ。それでこそエレンだぞ」


エレン「リコさんに俺の何が分かるっていうんですか・・」

418: 2013/12/20(金) 22:59:34 ID:.dVQDmAo


リコ「そうだな。頭の先から足のつま先までアラユルことを分かりたい」


エレン「すみません。やっぱ出て行ってくださいませんか?」


『分かりたい』とは未来形か・・・

ああ。卑猥に聞こえるが・・・
リコさんはそんな人間ではないし、多分弱味でも握たいのだろう


リコ「そう、固いことを言うなって!もう保健室の出入りを禁止するぞ?」


エレン「喜んでリコさんと寝させてもらいます」


俺のベストプレイスが奪われるくらいなら、リコさんと寝るくらい安いもんだ

419: 2013/12/20(金) 23:00:32 ID:.dVQDmAo


ミーナ「お兄ちゃん・・・じゃあ、私は自分の部屋に戻ろうかな・・?邪魔だよね・・・」


エレン「・・・・・行っちゃうのか・・・?」




この状況でミーナが居なくなってしまったら、俺がこの場で何もしなかったという証拠を言ってくれる人がいなくなるじゃないか


それにミーナがいなきゃ、俺はただリコさんと一夜を2人で過ごしたという事実が残るだけで・・・その!なんていうか!



とにかく、いろいろまずいんだよ!



ミーナ「えへへ・・そこまで言うのなら一緒に寝てあげてもいいよ」

420: 2013/12/20(金) 23:01:37 ID:.dVQDmAo


エレン「えっ・・・そこまで言ってはないけど・・」


ミーナ「お兄ちゃんのばーか・・・」


リコ「ふふっ・・・可愛いじゃないか。エレンの妹も・・」


エレン「は?俺なんか間違えたか・・・?」


ミーナ「お兄ちゃん早く寝るよ!」


エレン「お、おう」


ミーナ「おやすみ・・」


エレン「おやすみ。ミーナ・・・」

421: 2013/12/20(金) 23:02:28 ID:.dVQDmAo


ミーナ「うん・・・・お兄ちゃん・・」


リコ「私には無いのか?」


エレン「おやすみなさい、リコさん」


リコ「ははっ、おやすみなんて言われるの何年ぶりかな・・」


エレン「なんなら毎日言ってあげましょうか?」


リコ「むっ・・・それは・・プロポ」


エレン「メアド教えてくれればな」


リコ「だよな。エレンだもんな・・・そうだよな・・。期待はしてみたものの・・・まぁ別に私はエレンとはただの愚痴相手としか思ってないしな・・・ただ結婚したら楽な人生を過ごせそうだから、そういう期待をしていたわけだし。私は人生をどうすれば楽に過ごせるかで生きがいを感じているのか・・・・なんだ、虚しいじゃないか・・・」

422: 2013/12/20(金) 23:03:30 ID:.dVQDmAo


エレン「お経?ぼそぼそ何を言って・・・」


リコ「エレンは私に興味があるか?」


エレン「そりゃ十二分に」


リコ「そうかそうか・・・んじゃおやすみ」


エレン「なんだよ、それ・・・」




こういう場面って眠れないのが普通だろう

だが俺はすんなり寝れた

423: 2013/12/20(金) 23:04:08 ID:.dVQDmAo


快眠とは、気持ちよく眠ること。また心地よい眠り


俺はリコさんといることを心地良いと感じていたのか

朝起きてリコさんの寝ている姿を見ても、安眠そのものであった・・・

リコさんもそう感じているのだろう


なんて自己評価し過ぎか・・・

でも、そうであってほしい・・

もし・・・そうであったら俺は心からこの上なく嬉しい


信頼し合える関係であるから、愚痴り合える関係でもある


俺はこの人を家族同然とも思えるくらい・・・
それはまさに管鮑之交といえる程だろう

430: 2013/12/22(日) 22:44:05 ID:yrkoxiTY
なんかトリで事故が起こりまして
変えますね

まさか好きなキャラの名前と誕生日入れたら、他人とかぶるなんて思いもしませんでしたので・・・

本当にどうでもいいことなんですが、申し訳ありません
また変えさせてもらいます

431: 2013/12/22(日) 22:44:40 ID:yrkoxiTY



リコさんとのお泊り会を終えたからって、俺とリコさんは関係は変わる見込みはない


変わったといえば、ミーナがリコさんに対して少し厳しい部分があるのみ


リコさんから電話来たら、聞き耳を立てて俺の会話を聞く始末


ミーナはどうやらリコさんを『危険生物』として見ているらしい


昨日なんか、ミーナから「リコさんから変なことされたら、すぐに私に言ってね!警察の知り合いがいるからさ」と言われました


俺の心配し過ぎのことについてより、なんで警察の知り合いがいるのが気になってしまった俺がいる



そんなお泊り会があってから、幾つの太陽と月が空に昇るのを見ただろうか

432: 2013/12/22(日) 22:46:05 ID:yrkoxiTY


学校生活での時間は過ぎ行くのが早い


そういえば梅雨は雨多くて萎えたな・・・


部屋はジメジメするし、洗濯物は乾きにくいし


全く嫌な時期であった


そして・・・あと1週間すれば夏休み・・


その1週間がとても長く感じる・・・


あと3日で土曜日という水曜日に感じる独特の萎えムードと同じだ



リコ「ほら、顔をこっちに突き出せ」


ピリピリと絆創膏の剥離紙を剥がし、リコさんは両手を俺の顔に添えて近付けてくる

433: 2013/12/22(日) 22:49:04 ID:yrkoxiTY


エレン「はーい・・」



俺はというと、猫を助けようとした結果怪我を負うという、なんとも平凡で情けない失態をおかしてしまったわけなんだが・・・


萎えるを身を持って体感している真っ最中



リコ「ん、よし・・・鼻の上を怪我するとは・・どこぞのゲームの主人公なのだ?この世はサルで溢れかえってないぞ」



空気が入らないように、ぴたっと貼り付け、語り出したリコさん


あのリコさんがゲームの話とは、これまた珍しい・・・。したことがあるんだな



エレン「懐かしいな・・・。でもサルの知性は高いからな。実際にそんなピークポイントヘルメットの発明がされたら、いつか会話が出来るようになるかもな。だがそんなサルの知性と憎悪心を活性化させる機械など発明されるとは考えられないがな」

434: 2013/12/22(日) 22:50:18 ID:yrkoxiTY


リコ「いや分からんぞ?それに言語能力、思考力、創造性、推理力といったあたりの定義ならサルは人間に次いで高いらしいからな」


エレン「もしかしたら、いつかスペクターみたいなサルが世界を征する時がくるかもな・・・。でもその頃には逆に人間もゲットアミ以上の捕獲兵器を発明させているだろうな」


リコ「いや、それはないぞ?そんなサルが現れるなんて世の中のエンジニア達は考えもしないからな。だから発明以前の問題となるだろう」


エレン「そうか・・・。ピークポイントヘルメットの発明の可能性はあるが捕獲兵器の発明は皆無ということか」


リコ「なあ・・私達は何をゲームの空想話で盛り上がっているのだ・・・」



別にこの会話は楽しいと思ったのだがな


動物の知性向上の話は男の俺としてはかなり興味がある


イルカの脳の構造や会話能力、カラスの記憶力の高さなど俺はとても好きなのだ

435: 2013/12/22(日) 22:53:29 ID:yrkoxiTY



エレン「そうだな・・・」


少しがっかりだな・・・

リコさんも動物の話はそこまで好きじゃないらしい・・


珍しい動物を探す的な番組も俺は大好きなわけで・・・

これが、男と女の興味の違いだろうか



リコ「そういえば、お前はなんでここに・・・」


アルミン「エアコン涼しいねー・・」

アニ「そうだね・・・」


リコ「こんなに人を連れてくるんだよ・・」



保健室に俺以外の多数が来たことに少し気を立てているようだ

436: 2013/12/22(日) 22:55:26 ID:yrkoxiTY


アニもアルミンもエアコンの前の椅子に座り込み、冷気を全身で受け止めている



エレン「怪我をしたから・・」


リコ「なんだ小学生特有の連れションか!?女子か?女子なのか!?」



俺が『怪我をしたから、連いてきて』と頼んだと言いたいのか?


さすがにそれは勘違いも度が過ぎる


そんなどうでもいいことを、わざわざ友人達に頼んだりしないぞ



エレン「連れションは小学生に限らないと思うが」


リコ「そんなことどうだっていい」

437: 2013/12/22(日) 22:56:38 ID:yrkoxiTY


エレン「あいつらは俺が保健室行くって言ったら勝手に連いてきただけだ」



残念。俺はあいつらにそう伝えただけなんだな

そうしたら、ぞろぞろと・・・


考え直してみたら、
こういうのも連れションと同じ類だろうか



アルミン「やっぱ迷惑だったかな・・・」


俺らの会話に割り込むように、アルミンが口論に口を挟んできた


エレン「何を言ってるんだ・・・迷惑なわけないだろ」


リコ「学年首席よ。私は迷惑している」

438: 2013/12/22(日) 22:57:40 ID:yrkoxiTY


何に迷惑しているんだ?

待て。考えるから少し時間をくれ



アルミン「ご、ごめんなさい・・・」


エレン「なんでだよ・・・?」


リコ「エレンとぶっちゃけ会話が出来ないではないか」


エレン「アルミンもアニもゆっくりしていっていいぞ」



俺はリコさんのストレス発散相手じゃねえよ・・・

いつもの愚痴は俺にしか言ってないのか!?

クソきょ・・じゃない、ペトラ先生はどうした?そいつは別なのか?


そして、あわよくば今日もその話をするつもりであったのか?

439: 2013/12/22(日) 23:00:34 ID:yrkoxiTY



アニ「言われなくても」


アルミン「う、うん・・・」


リコ「エレン・・・き、きさまっ!」



これはリコさんが悪いんだからな?

天然で言ったとしてたら、それはそれで悪質だからな


まぁめんどくなりそうだし、話題を変えるか


リコさん怒ると職権乱用上等になるからな


この前なんか、授業中にも関わらず校内放送で保健室に呼び出して半日公欠させられたからな

永遠と刈り上げ野郎とかいう人の陰口を聞かされたな・・・

440: 2013/12/22(日) 23:02:24 ID:yrkoxiTY



エレン「あれ?リコさん右のほっぺたのそれは何だ・・・?」


リコ「ほえ・・・何が?どこだ?」



必氏で右の頬を見ようと、黒目が右に必氏に寄っている


見える筈がないのに・・・こういう天然なとこは本当に可愛・・・バカだと思う



エレン「もう少し右だ、右」


言われるがままに指で頬を撫でるように触る


リコ「わかった・・・この辺か?」


ちょっと難しい感じにしてみるか

441: 2013/12/22(日) 23:03:52 ID:yrkoxiTY


エレン「もう少し右斜め下35度とこ・・」


リコ「んんっ?・・・右斜め下とな・・?」


エレン「逆だ。俺から見て右」


リコ「もう!紛らわしいぞ!エレンが取ってくれ」


ついに吹っ切れたか・・


エレン「仕方ないな・・・」


リコ「誠に不本意だが頼む」

442: 2013/12/22(日) 23:05:40 ID:yrkoxiTY


エレン「ほいっ・・・」



ぷにっと頬に人差し指を突き立てる



リコ「なっ・・!」



それはマシュマロのごとく、ふわふわで・・・指が1,5cm程沈んだ


包装材のプチプチを潰すように、むにむにと何度も何度も突っつく



エレン「ははは、実際は何もついてませんでした」


繰り返していくたびに、リコさんの顔もプルプルし始め、怒る前兆を見せている


リコ「エレン・・・・・お前なぁ・・・!」

443: 2013/12/22(日) 23:09:16 ID:yrkoxiTY



まあ、怒ることくらい読めてたけどさ・・


暇だったから、リコさんいじって遊ぼうかと思ったら、すでに堪忍袋の緒が切れそうな状態になってしまったわけだが



にしても・・・



エレン「リコさんの肌は真っ白で綺麗だな」


リコさん相手じゃなきゃ、ある意味これはセクハラだな


リコ「ん?そうか・・・?私は女性特有の肌のお手入れということをしたことないのだが」



リコさんくらいの歳になると肌のお手入れは欠かさずやらないと、荒れたりするんじゃないか?

にも関わらず、これほどの肌の良さとは・・・

444: 2013/12/22(日) 23:11:31 ID:yrkoxiTY


エレン「へぇ・・・。肌のお手入れなんか、どうでもいいのか?」


リコ「当たり前だろ。肌のお手入れで得するものは何がある?無駄であろう」


多少、分かりきっていた反応


エレン「何もしなくて、そんな綺麗なんてな・・・ニキビのある女子からしたら喧嘩を売ってるような言葉であるがな」



アルミン『えっ・・・・ア、アニ・・・?どうしたの?寒いの・・?貧乏ゆすりが凄く激しいよ・・・』

アニ『気にしなくて・・・ッチ・・』



リコ「そろそろ触るのは止めてくれないか・・・?くすぐったいのだが・・」

445: 2013/12/22(日) 23:15:52 ID:yrkoxiTY



無限プチプチのように、むにむにし続けていたいほど、リコさんの頬は柔らかく病みつきになる程であった


リコさんの少し恥ずかしがっている姿が道端で鹿の家族連れを見るくらいに珍しい

なんか程度の分からん例えだな



簡単に言うとな、リコさんのそんな姿はなんとも・・まぁ・・・アレだな・・・・アレ・・・



見慣れないから・・・少し動揺するじゃないか・・


つまりは俺は鹿の家族を見つけたら、動揺するとも言いたかった

いらん説明であったと自分でも反省する

446: 2013/12/22(日) 23:16:44 ID:yrkoxiTY



エレン「・・・あ、あぁ・・」


俺は触れていた指を離した


リコ「時にエレンよ」



キリッと眉毛をあげ、見つめてくる

いつもこんな真面目な顔をしていれば、いつなんどき教師であると思えるのにな



エレン「なんだ?」


リコ「そろそろ、お前も部活などしてみたらどうだ?その・・・・・生徒会とか・・」



自然の流れで『生徒会』という強大な組織に誘ってきた

447: 2013/12/22(日) 23:17:41 ID:yrkoxiTY


エレン「いきなり過ぎるし、ぼっちの俺には無理なことだし、生徒会は部活じゃない気がするぞ」


リコ「その・・・な。うちの学校の生徒会の現状はお前も知っているだろう?」


エレン「えっ・・・まあな。受験シーズンで生徒会役員は全く働かず、先生達で全てのやりくりをしているんだろ?」


リコ「なら察しろ」


ああ。ある程度、話しながら少しずつ察してきてたよ


エレン「ほぼ仕事のないリコさんにその仕事が回ってくるのは時間の問題。本音としては面倒だし、このままのんびりと保健室で過ごしていたい・・・・こんなとこか?」

448: 2013/12/22(日) 23:19:39 ID:yrkoxiTY




~アルミンとアニは・・・~



エレン「アルミンもアニもゆっくりしていっていいぞ」


アニ「言われなくても」


アルミン「う、うん・・・」


アニ「それはそうと・・・アルミン」


アルミン「なに?」


アニ「アルミンは何もしてなかったの?」

449: 2013/12/22(日) 23:21:17 ID:yrkoxiTY


アルミン「ん?どういうことかい」


アニ「部活は何をしてたんだい・・?」


アルミン「してないよ。入学当時は色々と部活の勧誘はたくさんきたけど、自分に合うのが分からないというか・・・自分のしたかったのがなくてね・・」


アニ「そう・・・因みに私は勧誘なんて1つたりともこなかった」


アルミン「そ、そうなんだ・・・」


アニ「でも私もたとえ勧誘がきていたとしても、何も入らなかったと思う・・・」


アルミン「中学は何部だったの・・?」


アニ「ガソリンスタンドでバイト・・」

450: 2013/12/22(日) 23:22:57 ID:yrkoxiTY


アルミン「いや・・・何をしていたか聞いたんじゃなくて・・部活は何をしていたのかなって」


アニ「・・・・・・・・・帰宅部・・」


アルミン「そうなんだ。・・・・あっ・・」


アニ「油を売っていたっていう・・・私なりのボケだったんだけど・・」


アルミン「あ、あははは・・・そうだよね」


アニ「実際にバイトなんてしてない。勘違いしないでよ・・・」


アルミン「わかってるよ」


『ん?そうか・・・私は女性特有の肌のお手入れということをしたことないのだが』


アニ「・・・・・・ピクッ」

451: 2013/12/22(日) 23:24:54 ID:yrkoxiTY


アルミン「ん・・・どうしたんだい・・アニ?」


『当たり前だろ。肌のお手入れで得するものは何がある?無駄であろう』


アニ「・・・・・・ッチ・・・」


アルミン「えっ・・・・ア、アニ・・・?どうしたの?寒いの・・?貧乏ゆすりが凄く激しいよ・・・」


アニ「き、気にしなくて・・・チッ・・いいから・・・」


アルミン「あ、あぁ・・・エレンと先生の会話ね・・」


アニ「リコ先生が妬ましい・・・」

452: 2013/12/22(日) 23:26:07 ID:yrkoxiTY


アルミン「そ、そんなこと・・・アニも十分に肌は綺麗だと思うよ」


アニ「そう・・・。・・・・・・ありがと・・」



~戻る~



リコ「本音まで察するな」


エレン「どうせ図星なんだろ?」


「うぐっ」と如何にも明確に本心を突かれたことに反応を見せる


俺はリコさんのことならすぐに分かるんだからな


リコ「そうだが!悪いか・・・?」

453: 2013/12/22(日) 23:26:50 ID:yrkoxiTY



開き直ってる・・・。機嫌悪いのが見て取れる


早くこの話は終わらせたい

俺の面倒センサーが敏感にそう感じ取っている



エレン「いや、別にリコさんらしくて良いんじゃないか?俺だったら、リコさんと同じこと言っていたと思うし・・・」


アルミン「ね!聞こえたんだけど、エレンは生徒会に入るのかい?」



ひょこっと首を突っ込んで話に割って入ってきた色素の薄い髪をした優等生


夏の熱にやられたせいか頬を赤くしながら顔だけこちらに向けている冷血委員長

冷えピタでも与えた方がいいか?



リコ「いや、反応から察するにエレンは入る気はないな」

454: 2013/12/22(日) 23:28:43 ID:yrkoxiTY


エレン「リコさん・・・何を勝手に決めつけているんだよ!俺が答えてもないのにそんなこと言うなよ」



俺は考えを悟られるのは好きじゃない


大変気分が悪い


自分のことが筒抜けなんて気持ち悪いにも程がある

自分は先読みをするほうだから


あれだな。サディストとマゾフィストの関係と同じだ


サディストとサディストが一緒にいたって不毛
それはマゾフィストとて同じこと

ドSがドSを虐めたって、虐められる方は気分が悪いだろ?
ドMがドMを虐めたって、虐める方は気分が悪い


それは俺も同じで・・・嫌なんだよ

455: 2013/12/22(日) 23:30:31 ID:yrkoxiTY



アルミン「え、もしかして?」


リコ「おお、なら入ってくれるのか!?」


エレン「入らないぞ。めんどくさい」


リコ「この馬鹿者め!私の気持ちを高ぶらせておいて、それはないぞ」


エレン「別に俺は一言も入るなんて言ってないぞ。何を期待したのか理解不能だな。そもそもなんで1年の俺を誘うんだよ。2年の先輩方を頼れ」


リコ「私にはこうやって話せる相手は
エレン「ごめんな。そうか・・・そうだったよな」



気まずくなるから聞いちゃまずかったな
今回のことは本当に反省だ


これは結構ナイーブな問題だから俺とて、こらは悲しいから

456: 2013/12/22(日) 23:31:45 ID:yrkoxiTY
最後ミス、

こらは悲しいから

これは悲しいから

457: 2013/12/22(日) 23:32:44 ID:yrkoxiTY



アニ「入ってやんなよ。リコ先生困っているんだろ?」



腕を組み、如何にも偉そうな格好でリコさんのフォローへ回った


それに合わせるように「うんうん」とリコさんも首を上下にし、利害の一致を求めた



エレン「そんな他人事だと思って・・・」



人間は人事ならこんな事簡単に擦り付けれるからな


人間のそういう思考は本当にずるい・・

458: 2013/12/22(日) 23:33:35 ID:yrkoxiTY



リコ「アニも入ったらどうだ?」



目線を変え、アニにも勧誘したリコさん


少しも動揺をせず即答する



アニ「入らないね。めんどくさいし・・・」


エレン「俺と同じ断り方してんじゃねえよ」


アニ「私はあんたと違って忙しいんだよ・・・休息中に意識を無くさせ休まして身体を癒したり、文字を読み取り脳内で想像する歓楽的な行為をしたり・・・」

おい・・・、よくよく考えたら!


エレン「お前な・・・ただ眠って、本読んでだけじゃねえか」


アニ「そうさ。何が悪いって言うんだい?趣味を馬鹿にされたくないね」

459: 2013/12/22(日) 23:35:09 ID:yrkoxiTY


エレン「それなら俺だって・・・」


アニ「俺だって?」



あー・・・・うん・・・



・・・俺だってなー・・そりゃあ・・・・・あれだな・・



エレン「えと・・・その・・・・彼女と会話したりメールしたり・・あと世界平和の為に計画を練ったり・・・・地球温暖化の原因を探ったり・・お菓子を作ったり・・・」


アニ「嘘でしょ」



じとーっとしたその目で俺を見詰めてくる


まるで嘘を見透かされたような目だった

その通りなんだがな。何が『まるで』だよ・・・

460: 2013/12/22(日) 23:36:47 ID:yrkoxiTY



エレン「ああ!そうだよ、嘘だよ!!全部嘘だよ!俺には趣味なんてないんだよ!暇があれば掃除しかすることのない人間なんだよ!」


リコ「喧嘩をやめろ!とにかく話を収束させるぞ」



リコさんが声をあげて、俺とアニの口論を止めた

少しありがたい


止めてもらわなきゃ俺はこのまま気が動転して、アニに何を言うか分からないからな



エレン「あぁ・・・。そうだな・・リコさんの為なら生徒会に入ってやる・・・」


リコ「む?妙にすんなりしてるな」


エレン「どうせ、また保健室への出入り禁止で脅して無理矢理入れさせるんだろ?」

461: 2013/12/22(日) 23:38:18 ID:yrkoxiTY


リコ「さすがエレンだな。結果を読み解く力と瞬時の判断能力はお前は本当に優れているな」


褒められているのだが何か腑に落ちない


エレン「そんな性格をしているリコさんの脳内が読まれやすいだけだ」


リコ「ば、ばかにするな!ばかばかっ!ばーか」


ばかばか言って・・・


俺の立場からすればリコさんは俺以上のばかだと思うんだがな


まあ逆にリコさんは、俺がリコさんを思っているように、思っているのだろう


あれ日本語あってるよな・・・日本語って難しいな・・

462: 2013/12/22(日) 23:39:50 ID:yrkoxiTY



エレン「そうですよー、俺はリコさんと同じ馬鹿者なんですよー」


リコ「覚えてろよ!生徒会の仕事を氏ぬ程与えてやるからな!」


エレン「あー、生徒会は夏休み後で頼むな」


リコ「ふん・・・じゃあ夏休み明けは覚えとけよ!」



本当に覚えてればの話だがな


夏休み明けでは、さすがに俺でも忘れるかもな



リコ「私は絶対に忘れないからな!苦しめてやる!」

463: 2013/12/22(日) 23:40:45 ID:yrkoxiTY



なんて聞こえてきたが気のせいだろう


まさか、あんな優しいリコさんがそんなきつい事押し付けてこないだろ


きっと聞き間違いだって


えっ・・・別に現実逃避とかしてないぞ?


今は別にいいかなって思ってるだけ


今日はもうそんなこと忘れたい


そんな気分なだけ・・・・



エレン「それじゃ俺は用事があるんで、ここで帰るからな」

そう言い残し、俺は保健室を去っていった

464: 2013/12/22(日) 23:42:18 ID:yrkoxiTY
今回ここまで

トリの件は本当に申し訳ありません

テストしてからのほうが良かったですね


あと、読んでいただいた方ありがとうございました

469: 2013/12/23(月) 17:34:22 ID:TH25/RUY



人は何の為に『仕事』をするのか



お金が欲しい



そう答えるものもいるだろう


ましてや、仕事場での『出会い』を求めて、その職に就くという人もいるだろう


仕事内容はさまざまであり、仕事を何の為にするか?ということも、さまざまだ



仕事をすることで身に付く目に見えない資格というものがあるんだ



仕事をする上でよい成績を残そうということで、自分自身の能力が磨かれるだろう

人と切磋琢磨し合える場でもある

470: 2013/12/23(月) 17:35:28 ID:TH25/RUY


仕事に賭けている人間ならば、同僚は頑張っている。

なら、自分も努力せねば!という考えにいたるだろう


そして自分の努力の成果が、世の中に対して優れた成績を残すことができる


仕事内容によっては、新商品の発売や経済の景気上昇、上手くいけば特許の取得まで出来ることもある


結果自分には身に付くものがある。

仕事での困難を仲間と一緒に解決することや、一人の人間として『成長』していくことができる



まあ簡単に言えば『綺麗事のまとめ』と言っても妥当であろう

そう感じる人もいるだろう

471: 2013/12/23(月) 17:36:50 ID:TH25/RUY


仕事は仕方無くやっているという人間もいるからだ



敢えて言おう、俺はそんなこと語ってみたが、やはり『お金のため』であると



まさかこの流れからして、俺は『社会のために』と思って語ったと思ったか?


残念


俺は現実に忠実であるからな



だから・・・・



こんな小さなお店で学校が終わり用事として一人頑張ったって、この店の景気が良くなるとは皆無であるから

472: 2013/12/23(月) 17:38:17 ID:TH25/RUY



エレン「いらっしゃい」


「おい、元気がないぞ」


エレン「なんで俺が接客なんですか!ぼっちの俺からしたら、笑顔で他人と対話なんて、俺が恋愛をすることより難しいぞ」


「そんなお前のプライベートなんて知るか!というか途中からタメ口になってんぞ」



腕をムチのようにして、俺の頭を靭やかに殴ってきた


ハリセンで叩いたかのように、綺麗にパァン!!という音が響く



エレン「痛っ!す、すみません・・・ユミル先輩」


ユミル「『ユミル先輩』じゃない!『店長代理』だ」

473: 2013/12/23(月) 17:39:40 ID:TH25/RUY



自分で店長代理と名乗り怒鳴りつけてくるこの人はユミル先輩


一応、俺の通う学校の2つ上の先輩である


女性でありながら体格がよく、なかなかの筋力の持ち主

って、これは女性の紹介として最低な紹介文だな


でも、言えるのが本当に『男勝り』の一言に尽きる



エレン「『店長代理』とか長えよ!馬鹿じゃねえの?」


ユミル「お前はドMなのか?そんなに私に殴られたいのか?殴られる暇があるなら、お客様に笑顔を振りまいとけ」


仕方ない・・・誠意だけは見せてやるか

474: 2013/12/23(月) 17:40:50 ID:TH25/RUY


エレン「ど、どうですか!」


精一杯の笑顔を見せる

擬音語としては『ニゴッ』ってのがピッタリである


ユミル「その眼鏡は伊達なのか?お客様は、お前の微妙なその笑顔を見て怖がっているんだぞ。それが見えてないなら、眼鏡を買ったお店にでも訴えて来い!」



眼鏡の着用


この前のゴミ・・・いやペトラ先生の反応から察するに、俺は眼鏡を装着すると別人というか・・・真面目に見えるらしい


そして、あとは前髪を真ん中分けから、ごちゃごちゃした感じにすれば・・・


あら不思議。ただのガリ勉の完成だ

475: 2013/12/23(月) 17:41:53 ID:TH25/RUY


大丈夫・・・ミーナには確認がとれている
『お兄ちゃん・・・・だよね・・?』と何年も一緒に暮らしていた愛妹に疑われたくらいだからな

正直気付かれちゃダメなんだが、気付くなら完璧に気付いて欲しかった・・


まあ一応、俺は変な意味で有名人なわけだ


俺がこんなとこで働いていたら、店側にも迷惑だ


なんとなく察しれるだろ?



エレン「なら笑顔はいらないですね。ユミル先輩の言ってることは二度手間ですよ?馬鹿じゃないですか?あははっ!」


ユミル「なんで私を馬鹿にする時はそんな抜群な笑顔なんだよ。あと私は店長代理だ」

476: 2013/12/23(月) 17:42:56 ID:TH25/RUY


エレン「残念。情報不足ですよ。ユミル先輩以外でも、俺は人を馬鹿にする時は誰でも抜群な笑顔になれる」


ユミル「なんとも言い難いな。ぼっちともなれば、人の不幸が嬉しく感じるのか?だから店長代理だ」



別に『ぼっち』はそこまで最低な人種って訳じゃねえよ


俺が特別一人に依存し過ぎて、捻くれたにすぎないから


というか、これは『ぼっち』関係あるのか?


それに・・・



エレン「俺はそんなんじゃねえよ・・・ただ、親しくなれた人と、そうやって馬鹿にし合えることが楽しくてしょうがないんだ」



俺は最近の幸せを感じ初めてきたばかりなんだ

477: 2013/12/23(月) 17:44:39 ID:TH25/RUY


今まで、俺の世界ではミーナしか登場人物はいなかったからな

過去には他にいたものの消えてしまった・・・


しかし俺の世界は広がっているんだ



ユミル「なんだ、お前は私と親しくなったつもりなのか?」



悪戯な笑みを浮かべ、俺の言葉の隙を突いてくる


『つもりなのか』とことは、俺の勝手な思い違いとユミル先輩は感じたのだろう


私はそうではない。というのを言葉にせず伝えたというわけか

478: 2013/12/23(月) 17:45:47 ID:TH25/RUY



エレン「ユミル先輩が認めないなら、それでもいい。俺は勝手になっていると勘違いしているから」


ユミル「へぇ・・・なかなか言うじゃないか。でも、まだお前とは知り合って三週間ほどなのだぞ?つか店長代理だっつってんだろ」


エレン「親密度に時間なんて関係無いだろ・・・って、今の言葉は少し寒いな」


ユミル「そうだな。というか、お前は何秒前くらいからか、ずっとタメ口になってたぞ?生意気だな」



意識してなきゃ戻ってしまう


俺も非常識な人間になってしまったものだ



エレン「あっ・・・すみません」

479: 2013/12/23(月) 17:46:49 ID:TH25/RUY


ユミル「年上には敬語だ。常識だろ?親から習わんかったのか」


エレン「親はぼぼ居ないのと同じですし・・・。それに、俺の周りの年上は敬語を使うに値しない人ばかりですから」


ユミル「そうかそうか。お前も苦労しているんだな」


エレン「はい!」


笑顔で完璧な元気な返事

この顔ならお客様の前に出ても恥じない姿だろう


ユミル「お前、それは本気で言っているのか・・・?」

480: 2013/12/23(月) 17:48:14 ID:TH25/RUY


エレン「はい!」



擬音も今回は『ニゴッ』じゃなくて『キラッ』が似合う

別に星間飛行ごとく、ランカ・ナニガシのキラッというほうのキラッではない


単に笑顔が輝いて見えるということ



ユミル「抜群の笑顔で答えてんじゃねえよ!つか、それには私も入ってんだろ!このやろっ!!」



拳が俺の頭頂部分をミサイルよろしく物凄いと速さと力を持って衝突した


『ゴンっ!』という鈍い音と共に俺の頭に激痛が走った


馬鹿じゃねえの!?痛すぎだ!力加減が分からないのか!

481: 2013/12/23(月) 17:48:54 ID:TH25/RUY


だから暴力を振るう人間は嫌なんだ・・・



エレン「いってぇ・・・・。酷いですよ・・・ユミル先輩・・」



いくら頑丈で屈強な俺だって・・・痛みは人並みに感じるんだぞ・・


よく格闘アニメで剣とかで切りつけられるシーンとかあるだろ?

ダメージ負った後で普通に気にせず戦っているかもしれないが、あれはきっと皆ヤセ我慢しているんだぞ?


敵に痛みを悟られたらいけないからな



ユミル「私は店長代理だっ!!」

482: 2013/12/23(月) 17:50:21 ID:TH25/RUY



そういや『店長代理』の説明をしていなかったな



これは俺がこの店に面接に来た日に遡る

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー



エレン「というわけで、お願いします」


ユミル「ガリ勉が高校1年でアルバイトか?」


エレン「別に俺はガリべ・・・いや俺はガリ勉です!」


ユミル「それは胸を張って言うことか?」

483: 2013/12/23(月) 17:51:03 ID:TH25/RUY


エレン「俺、真面目ですから」



多分、俺だとバレたら働かせてくれねえだろうな・・・


だから、こんな変装まがいのことしているんだから



ユミル「まあいいや。真面目な奴が働くことに問題はねえしな・・・。つか、お前は私と同じ学校か?」


この人の制服姿を見るに・・・どうやら同じ学校のようだ


エレン「へぇ・・・・そのようだな」

484: 2013/12/23(月) 17:51:49 ID:TH25/RUY


ユミル「・・・・・。じゃあ、何か部活でもやってるか?」



少し間を置いて、質問してきた


それは学校終わりにバイトに来れるかどうかという遠まわしの質問だろう



エレン「夏休み後に生徒会をしようとしてる」


ユミル「・・・・そうか。じゃあ、つまりは夏休みまで、ここでアルバイトするというか?」


一応、夏休みいっぱいまでお金は稼ごう

また何にお金を使うか分からないからな

485: 2013/12/23(月) 17:52:24 ID:TH25/RUY



エレン「そうだな・・・。出来れば、夜にシフトを入れるのはやめて欲しい。だから、夏休みと学校終わりの数時間で頼みたい」


ユミル「わかった。その前に1つ質問していいか?」


エレン「ん、なんだ?言ってみろ」


ユミル「お前、猫かぶってんだろ」



あははは・・・・こいつ、するどいな・・



エレン「えへへ~・・そんな、まさかぁ~」


ユミル「きもいから止めろ。お前途中からずっと馴れ馴れしく話してきたな?」

486: 2013/12/23(月) 17:53:24 ID:TH25/RUY


エレン「・・・勘違いだと思います」


ユミル「今頃、襟を正しだしたって意味ねえよ・・・はぁ・・」


溜息をつかれた・・・まあ、もう取り返しがつかないか・・


エレン「ダメだ・・・最近は自分のリミッターがきいてないな・・。ごめんな、なん痛ッ!!」



えっ・・・・脳天がジーン・・・って重い痛みが・・



ユミル「失礼な事をしたら1発しばく刑だからな。あと私はユミルだ。店長代理と呼べ」


嫌な刑罰だな・・

487: 2013/12/23(月) 17:54:07 ID:TH25/RUY



エレン「ユミル先輩」


ユミル「てめぇワザとか・・・?」


エレン「なんで店長代理なんだ!?ってツッコミ入れなきゃダメなのか?」


ユミル「おい敬語!つか、聞きたくないなら聞かんで、よし」


また殴ってきた!?

こいつ、なんのためらいもなく殴ってきやがった


エレン「痛い・・・なんで、ユミル先輩は店長代理なんですか?」


ユミル「母さんが倒れちまってな・・・。母さんが入院している、その間は私がこの店をやりくりするんだ」

488: 2013/12/23(月) 17:54:47 ID:TH25/RUY


エレン「意外と普通過ぎて聞くまでもなかったな・・・じゃなくて、ありませんでした。お母様、お大事に・・」



・・・・母さんか・・・


本心、早く元気になってもらいたい


母さんを失う悲しみは、どうにもならない闇に覆われるような辛い気持ちに包まれる



ユミル「因みに・・・お前は、お菓子作れるか?」


エレン「そりゃまあ。作り方の本さえあれば、大抵のもんは作れると思いますが?普段から料理してますんで」



多分大抵のことならこなせる

ある程度、料理の単語と行為は理解し出来るようになってるから

489: 2013/12/23(月) 17:56:44 ID:TH25/RUY


昔よくミーナが『〇〇食べたい!』って言ったら、買うには高かったりして、自分で調べて1から作ったりしてたから・・・



ユミル「そうか・・・お前には商品の並びとかレジとか頼もうかと思ったが、そっちが出来るなら・・」


エレン「ん?」


ユミル「お前には全部をこなせるようになってもらう。拒否権はない!」


エレン「それ相応の給料貰えるなら、いいけど・・・」


ユミル「じゃあそれ相応の働きをしろよな?」


エレン「ほーい・・・んじゃ、明日から頑張ります」


ユミル「挨拶は『はい』だ。わかったな」

490: 2013/12/23(月) 17:58:39 ID:TH25/RUY


エレン「はい・・。んじゃ」



なんで、そんな引き止めるんだよ?


早く帰って、俺の印象を残さないようにしないと・・・



ユミル「待て、まだ聞きたいことがあるんだが」


やばい・・・ばれたか・・?


エレン「な、なんですか・・?」


ユミル「私はお前に会ったことがあるか・・・?」

491: 2013/12/23(月) 18:00:10 ID:TH25/RUY



一歩ミスれば、この話は取り消されるかもれない・・・


・・・・失言しないように気を付けないと・・



エレン「無いに決まってるだろ?俺はあんたみたいな暴力女に会ったことないが。狂ったか?」


ユミル「今のはお前が悪いからな」



事あるごとに、ポカポカと叩いてくるな・・

タンバリン奏者になったつもりか!?
俺は打楽器じゃねえよ・・



エレン「痛いです・・・ユミル先輩のせいで頭が悪くなったら責任取ってもらいますから・・・・」

492: 2013/12/23(月) 18:01:15 ID:TH25/RUY


ユミル「とりま、私はお前と会ったことはないんだな・・・『エレン』って、どっかで聞いたことある名前なんだけどな・・」



そりゃな。今年の春の1位2位を争う、噂の張本人であるからな

逆に知らない方がおかしいといつも公言してるだろ
いや、別に公言はしてないか


でも、最近はそんな噂は本当に無くなって
クラスまたは同学年以外で、俺の存在は忘れ去られるような存在になっているから・・・


だから、今はこのユミル先輩の反応が正しいと言えるのかも知れないな



エレン「そうですね。歳を重ねていくごとに記憶力は低下していくからな・・・年増は」



取り敢えず、悟られないように馬鹿にしつつ話を逸らして・・

493: 2013/12/23(月) 18:02:38 ID:TH25/RUY



ユミル「年増じゃねえよ。私はお前の1つ上だ!・・・はぁ・・・・確かにお前みたいな失礼極まりない人間は初めて会ったな」



別にツッこむつもりはない。

だって自分でも分かっているから・・・



エレン「じゃ、今度こそ俺は退室させてもらいますんで」


ユミル「シフトはまた電話かメールで連絡する」


エレン「はい、ありがとうございました」

494: 2013/12/23(月) 18:04:03 ID:TH25/RUY



ーーー
ーーーーーー
ーーーーーーーーー



エレン「ユミル先輩!10円玉がきれたのですが?」


ユミル「ジェントルマンがキレた?」


年上はどうてこうも面倒くさい人間が多いのだろう


エレン「耳腐ってるのかよ・・・ッチ・・」


ユミル「おいおい、お前の耳は私のボケを聞き取れない程、老化が進んでいるのか?」

495: 2013/12/23(月) 18:06:23 ID:TH25/RUY


エレン「お前に言われたくなッぐは!・・・・すみません・・・・・つか、勝手にボケたくせに理不尽だ・・・」



なにかとあれば、拳が飛んでくる

なんて刑罰なんだ・・クソッ・・・



ユミル「10円玉なら、レジ横の机の引き出しに袋で入っているから出して構わんぞ」


エレン「それだけ言えば良いんだよー・・・ばーか・・」


ユミル「おい、てめぇ店長代理に向かって、バカとはなんだ?バカとは!?」


年増のくせに地獄耳とか・・はぁ・・・・


エレン「ふぇっ!?も、もう頭は勘弁してください!叩かれ過ぎて、頭のズキズキが治まらないんです」

496: 2013/12/23(月) 18:08:42 ID:TH25/RUY




カランコロン・・・カラーン・・♪


お店の扉が開かれた。扉の斜め上には鈴が設置してあり、それが扉が開かれた時に鳴る仕様になっている



エレン「いらっしゃいませ」



うわっ・・・うちの学校のやつが来たじゃねえか・・

印象に残らない顔を作って・・・無表情を極めろ



絶対にバレねえよな・・・?

497: 2013/12/23(月) 18:10:18 ID:TH25/RUY



女子A『ほらー、ここ意外とお洒落じゃない?』


女子B『ほんとほんと!ここ白とピンクで可愛いお店だね』



あっ・・・引くなよ?


捻くれぼっちの俺がこんな女の子女の子したお店で働いていることに。


ただ少しばかり家が近いからさ・・・



女子A『まだ出来て2ヶ月程の店なんだよ』


女子B『そうなんだ!・・・詳しいんだね』


女子A『私の情報網を舐めてもらっちゃ困るよ』

498: 2013/12/23(月) 18:11:34 ID:TH25/RUY



はいはい、リア充共は人間の輪が大きいからな


俺と違って情報が口から口へと伝わるからな


噂なんて伝言ゲームと同じさ

どこでどんなガセが混ざるか分からない


最後まで一字一句同じ結果なんてない

『砂糖が好き』というのが、噂が巡り巡って『佐藤君が好き』になるとも限らない


その上で、情報元が分からないネタを信じようと思うか?


だが、この女子生徒達の行動は正しいと思っている

情報が確かか分からないから、実際見て証拠を得る。という行動は・・・

499: 2013/12/23(月) 18:12:05 ID:TH25/RUY


情報は聞くより見て感じた方が、確かであろう?


人間はいつ嘘を吐くか分からないのだから


結論。俺が言いたいのは『他人の情報は必ずしも確かではない』ということだ


現代人は、流行やら最新のものに流されやすいミーハーと呼ばれる人種が増えてきたからな


流行に流されて自分を見失うような人間より、自分らしさ個人の好みを大事にする人間のが好きだ



女子B『店員さーん』



清楚系女とちっちゃい女の客が入ってきたのだが、その清楚系のほうが店員を呼んできた

500: 2013/12/23(月) 18:14:49 ID:TH25/RUY



エレン「ユミル先輩行ってください。俺、ぼっちなんで見知らぬ人またはリア充との会話は苦手なので」


ユミル「お前・・・それでよく接客のアルバイトに名乗り出たな?」



志望理由が『家が近いから』だからな

接客とか気にも止めなかったな



エレン「俺はレジやってるんで、お願いします」


ユミル「はぁ・・・接客以外は完璧なのが何とも憎めないんだよな・・・・・クソッ・・・」

501: 2013/12/23(月) 18:16:52 ID:TH25/RUY



あれだよ・・・俺の体育の成績と同じだな

ダメなとこがあるなら、他でフォローする

実技がダメなら、テストで頑張る

ダメなとこはカバーし合うのが当然


人間関係もそうである

ユミル先輩本当にあざーす



女子B『店員さーん?』



再び呼ばれ、ユミル先輩がお客様の元へ駆け寄る


さて、俺は今夜の計画でも立てるか・・・

502: 2013/12/23(月) 18:18:34 ID:TH25/RUY



ユミル『はい、なんですか?』

女子A『おすすめはなんなの?』

女子B『私達、この店来るの初めてで、何が美味しいか知らないんですよー?』

ユミル『あー、はい。そういうのは、あちらのレジの眼鏡に聞いてください。全部作ったのは、あの眼鏡なので。ふふふ』






エレン「今日は帰って、夕飯作って、お店の余ったケーキをミーナと食べて、明日並べるケーキの生地だけ作って、寝て・・・」


女子A「お兄さーん?」



あれ・・・・ユミル先輩が行ったんじゃないのか?

503: 2013/12/23(月) 18:20:28 ID:TH25/RUY


なんで俺のとこに・・・


残念だが、俺は今は仕事中なんだ
営業妨害が訴えるぞ



エレン「むっ、お兄さんに何か用か?お兄さんは忙しいんだ」


女子B「お兄さん、ただレジの前で座ってるだけじゃないですか?」


エレン「あはは、お兄さんは見ての通りお仕事中で忙しいんだ」


女子B「お兄さんおもしろーい」


エレン「お兄さんは面白いこと言ったつもりはないけど?」

504: 2013/12/23(月) 18:22:43 ID:TH25/RUY



女子校生のツボはこんなに浅いもんなのか?

さすがリア充。レベルの低い会話を楽しんでいるから、こうなるんだな



女子A「仕事内容に関わることだからさ。聞いてよー」



はぁ・・・・本当に仕方無い

だから、早めに終わらせてやる



エレン「仕事関係なら答えてやる。早く言え」


女子A「ん・・?急に話し方が・・・」

505: 2013/12/23(月) 18:23:57 ID:TH25/RUY


女子B「おすすめはなんですか?」


エレン「定番というか美味しいのは抹茶シフォンと苺ショートが良いかと。でも俺が今日実験として作った、メロンモンブランなんてどうだろうか?」


女子A「メロンモンブラン?初めて聞いた!聞いたことある?」


女子B「うぅん、聞いたことないよ。あの・・・メロンモンブランは今日限定なのですか?実験って言ってますし数が少ないし・・・」


エレン「あぁ・・・そうだな。でも新商品なんてそんなもんだ。売れれば、それはまた改めて商品として並べれる。売れなければそれまでの物であったということだ。今日のこれはその第一段階のものだ」


女子A「ふーん・・・おいしいの?」


エレン「一応、このモンブランのメロンの甘さは若い人向けのものだ。お前らみたいな結局食って太る甘いもの好きの連中にはピッタリだと思うぞ。どうだ、試食でもしていくか?」


女子B「お兄さん、ありがとうございます!」

506: 2013/12/23(月) 18:26:11 ID:TH25/RUY


女子A「お兄さん口悪いな・・」


エレン「るせー。ほらよ。美味しかったら買ってくれよな?そしたら、俺も給料がそれなりに昇給するからさ」



試食用にガラスケースからケーキを取り出し、一口大に切り分け、フォークと共に渡した



女子A「あっ・・・意外と美味しいじゃん」



・・・・こういうのは・・・素直に嬉しいな・・



エレン「ははっ、そっか・・・嬉しいな。あと、意外とか言うなよ?俺だって丹精込めて作っているんだからな」

507: 2013/12/23(月) 18:27:25 ID:TH25/RUY


女子B「美味しいです!本当にお兄さんが作ったのですか?」


エレン「当たり前だろ・・ばーか。嘘をつく必要がないじゃねえか」


女子A「本当に口が悪い店員ね・・・」


女子B「それでは、私はメロンモンブラン4つ買っていきます」


女子A「じゃあ私も3つ、弟と妹に・・・」


エレン「ほーい、庶民に優しい値段のメロンモンブラン4つと3つですね。さすが高校生、安物には目が無いな」


女子A「だー!この店員、私イラつくんだけどー!」


女子B「そう?面白いと思うよ。なんやかんやで、優しいじゃん」

508: 2013/12/23(月) 18:28:24 ID:TH25/RUY



代金をしっかり払ってもらい、俺は大満足


なんせ、こうやって俺の作ったものが喜ばれて買ってもらえるんだから


片方はなぜかキレてるけど、どうしてだろうな・・



エレン「おい、そこのチミっ子」


女子A「もしかして私に言ってるわけ?」


エレン「『もしかして』って・・・お前以外に誰がいるっていうんだよ?鏡見たことあるのか?」


女子A「もー!なんなのよー!」

509: 2013/12/23(月) 18:29:48 ID:TH25/RUY


エレン「ほら、メロンモンブランだ。包装してやったぞ」


女子A「ふーんだ・・・買うんじゃなかった!」



そんなこと言いつつ、別に返金とかする気配もなく、しっかり受け取るチミっ子



エレン「はいはい、そうかよ。あと、おまけにチョコも2つ付けといたからな・・・妹達にやれよな?きっと喜ぶからよ」


女子A「ふ、ふーん・・・余計なお世話よ」



・・・頭に血が上りすぎたのか?

顔が赤いぞ・・・?
よくリコさんも怒り過ぎて顔が真っ赤になるけど、それと同じだろうな


まだ怒っているのか?

510: 2013/12/23(月) 18:30:58 ID:TH25/RUY



ああ、わかった・・・



エレン「なんだ?お前もチョコ欲しかったのか?残念、これはお子様限定なんだ」


女子A「はっ!?そんなわけな
エレン「あっ!!」


女子A「どうしたのよ!?」


エレン「お子様に向かって俺はなんてことを・・・そうだよな・・。悪かった」


女子A「そこの店員さん!この眼鏡殴ってもいいですか?」


おい、なんの許可を取ってんだよ


ユミル『構いませんよー』

511: 2013/12/23(月) 18:32:03 ID:TH25/RUY



なんで許可してんだよ・・・ユミル先輩・・


女子B「こらこら、営業妨害よ。お兄さんなりのジョークなのよ」


女子A「まったく!おもしろくない!!」


エレン「面白いものが見たいなら、そこのトイレの鏡でも見てこい」


女子A「・・・?」


女子B「うふふふ・・・さすがにそれは言い過ぎですよ」


女子A「えっ・・・なんなのよ!?鏡に何かあるっていうの?」

512: 2013/12/23(月) 18:33:06 ID:TH25/RUY


エレン「深く考えんでいい。さて、ほらこっちも包装出来たぞ」


女子B「あ、はーい。ありがとうございます」


エレン「ん、家族にやるのか?」


女子B「そうですけど・・・?」


エレン「俺の作ったケーキで喜んでくれると嬉しいな」


女子B「は、はい!!良ければまた明日も来ますね」


エレン「良ければとかねえよ。なんで、店に許可もらって来ようとしてるんだよ・・・うちは朝9時から夜8時までなんで」

513: 2013/12/23(月) 18:35:48 ID:TH25/RUY



女子A「一生こんな店来るかー!ばかー!」


エレン「別に来なくて良いぞー。小市民」


女子B「また来ますねー」



カランコロン・・・カラーン・・♪と、また扉が開かれた音が聞こえ、そして嵐のようにうるさかった客も消えていった





俺はやっぱり間違ってたな・・・




俺は綺麗事だと思ってたことが、どうやら実際自分の本心らしい

514: 2013/12/23(月) 18:36:24 ID:TH25/RUY


喜んで俺の作ったケーキが食べて貰えるなんて・・・・本当に嬉しい。


金の為より人の為に思えてる自分がなんとも綺麗事の塊のように思える


実際、無料配布したチョコだって、実際は売られている商品なのにな・・・


あのチミっ子が『弟と妹』の為に買うと言ったから・・・。私的感情・・・喜んでくれるのならと思い無料であげてしまった



俺もつくづく甘いようだ



前言撤回をしよう


俺は人の為に働いて得した。と・・


あれだぞ?気持ち的な問題のほうだからな?

515: 2013/12/23(月) 18:37:00 ID:TH25/RUY




ユミル「お前・・・最低の接客だったな」


エレン「そりゃどうも」


ユミル「だが、なかなか良かったぞ」


エレン「そうか?チミっ子のほうは怒ってたように見えたんだけどな」


ユミル「だな。でも・・・私はあんな接客良いと思うぞ」


エレン「物好きだな」


ユミル「はぁ・・・そういうこと言いたいんじゃねえんだけどな・・。まあチョコの代金分、給料減らさせてもらうからな」


エレン「ほーい・・・すみませんでしたー・・」

516: 2013/12/23(月) 18:38:44 ID:TH25/RUY


ユミル「んじゃ、今日はあがっていいぞ」


エレン「明日の朝またパンケーキの生地だけ渡しとくな」


ユミル「ん、頼む」


エレン「じゃ、俺も上がるな」


ユミル「はぁ・・・敬語使えって何度言えばいいんだよ・・」


エレン「すいませんでしたー・・」



リア充の情報網とは凄いんだな・・・と、この数日後に思い知らされると、この時の俺はまだ知らなかった


そして、俺は改めて理解した

俺に接客は向いていない。と・・・

517: 2013/12/23(月) 18:40:20 ID:TH25/RUY
今回ここまでです

サブ枠が目立ち過ぎに、気になった方すみません

一応伏線とエレンの態度についてを確立させておきたかったので

読んでいただいた方ありがとうございました

533: 2013/12/29(日) 13:18:35 ID:HPhU46BQ
保守支援ありがとうございました

次は2日になるまで更新出来ませんのでご了承の程

534: 2013/12/29(日) 13:19:08 ID:HPhU46BQ


昨日の新作はかなりの成功作といえよう


結構売れたので、俺は内心かなり喜んでいる

本当に心から嬉しい・・


定番の物を作って売れるのは当たり前

けど・・・自分のオリジナルが売れるとなったら話は別なんだ


ただ・・俺がした『初めて』のことに、実践が残ることが、この上なく嬉しいんだ


あれだな・・・少し前に、君〇届けというぼっちのストーリーを知ったのだが、俺はその主人公と同じ気持ちになった思いだ



初めてを感じることは幸せだということが

535: 2013/12/29(日) 13:19:49 ID:HPhU46BQ



だから常々思うことがある


自分の知りえなかった初めてを体感し、俺はこの菓子作りをして良かったと思っている




ユミル「お前な、いくら実験が好きだからって、そんな色々創作菓子作るなよ。材料バラバラだから取り揃えるのに、無駄に材料費と送料がかかるんだぞ」


エレン「すみません・・・給料から引いても構いません」


ユミル「・・・・。・・お前、何をしに働いてるんだよ?そんなんじゃ給料入っていかないぞ」


エレン「いや・・・もう別にお金のほうは大丈夫なんですけどね・・」


俺はもう十分に旅行費のほうは溜まっているのだ

536: 2013/12/29(日) 13:20:46 ID:HPhU46BQ


ユミル「ん?そうなのか」


エレン「妹を温泉旅行に連れて行ってやれれば、俺はそれでいいんです」


ユミル「ふーん・・・お前、妹いたのか・・」


エレン「だから、もう別にお金を稼がなくてもいいんですよね・・・」


ユミル「お前、態度の割には・・・良いやつだったりするのか?」


エレン「知りませんよ。それに俺がここで仕事をするのは、ユミル先輩のお母さんが帰ってくるまでは、お店に貢献したいなって・・・ただそれだけなんです・・」


ユミル「なんで私の母親が出てくるんだよ」

537: 2013/12/29(日) 13:21:39 ID:HPhU46BQ


エレン「なんでもクソもあるか。店が繁盛すれば、ユミル先輩のお母さんだって安心出来るじゃないですか・・・ストレスは病気を悪化させる元にもなる」


ユミル「はぁ・・・お前のこと本当に分かんねえな・・」


エレン「そもそも・・・お母さんは大事にするものなんです」


ユミル「なんだ・・・・お前マザコンか?」


エレン「あはは・・・多分そうでした。俺、母さんが好きでしたから・・・・」


ユミル「『でした』って・・・」

538: 2013/12/29(日) 13:22:23 ID:HPhU46BQ


エレン「・・・・俺を車からかばって、もう天国逝っちゃいました・・」


ユミル「・・・・・」


エレン「妹は物心つく前でしたから、母さんに甘えたことなくて・・・。だから、ユミル先輩もお母さんを大切にしてください」


ユミル「・・・・・なかなか説得力のあること言うじゃねえか」


エレン「居なくなってからじゃ、すべてが遅いんですから・・・。あの、ユミル先輩のお母さんの好きな果物とかありますか?」


ユミル「ん・・・そういや、蜜柑が好きだったような・・って、なんでそんなの聞いてんだよ」


エレン「えーっと・・・まあなんとなく。気にしないでください」

539: 2013/12/29(日) 13:23:23 ID:HPhU46BQ


ユミル「ふーん・・・」


エレン「よし!ほら、新しいの出来ました。にしんプリンです」


ユミル「は?」


エレン「ユミル先輩の好物入れてみましたよ?クソ不味そうですが」


ユミル「お前、いつ私の好物を知ったんだよ・・・」


エレン「この前の休日に病院に行ってきて・・・」


ユミル「ふーん・・・・って、はあ!?お前もしかして・・」


エレン「ちょっと挨拶にでも」

540: 2013/12/29(日) 13:23:58 ID:HPhU46BQ


ユミル「お前、母親という存在に依存心でも抱いているのか?」


エレン「ユミル先輩、全然様子見に行ってないようじゃないですか。学校から帰ってきたら、すぐここで働いて、8時までずっと仕事してて・・・」


ユミル「仕方ねえだろ。私は休日だって働くし暇なんてねえんだよ」


エレン「お母さん悲しみますよ?だから、俺がユミル先輩の後輩って言ってケーキお見舞いに持っていったんですから」


ユミル「お前なぁ・・・呆れてものも言えん」


エレン「ほら、早くにしんプリン食べてください。クソ不味そうですが」


ユミル「ちょっ・・・色とか気持ち悪いんだが・・」

541: 2013/12/29(日) 13:25:22 ID:HPhU46BQ



確かに・・・缶詰の鯡を出来るだけミンチにして組み込んで、調味料で味付けして、あとはプリンと同じ容量で固めただけだからな


見た目など気にもかけんかったな・・・



エレン「一応、砂糖あんまし入れてませんよ?塩をひとつまみかけたら美味しいかもしれません」


どっちかというと、おつまみ寄りだ


ユミル「はぁ・・・食べるよ!食べれば良いんだろ?・・・・・・あむっ・・」


エレン「おいしいですか?」


ユミル「・・・・・・おいしいぞ。うん、うまい・・」


エレン「・・・・・。・・・ありがとうございます」

542: 2013/12/29(日) 13:27:42 ID:HPhU46BQ



エレン「ホントに・・・・おいしいですか?」


ユミル「何回聞くんだよ・・・おいしいって・・」


エレン「・・・・そうですか・・・」



ユミル「・・・パクパク・・・・ん・・ごくん。はぁ・・・これで良いんだろ?うまかった」




エレン「なんだ、ユミル先輩は意外と優しいじゃないですか・・・」


ユミル「はぁ?」

543: 2013/12/29(日) 13:29:39 ID:HPhU46BQ


エレン「昨日、1回作って食べたのですが、さっきからずっと言ってますが、クソ不味かったんですよ。それで、また改良せずにそのままユミル先輩に作ったんです」


ユミル「は、はぁ!?」


エレン「ユミル先輩のことなら『まずい』や『材料費の無駄』とか言って俺の頭を殴ってくるんじゃないかと思ってました」


ユミル「・・・・・・」


エレン「でも、ユミル先輩は・・・優しいです。それを嘘ついて『美味しい』って言ってくれました」




エレン「・・・その優しさをお母さんにも向けてあげてください」


ユミル「ふん・・・生意気だ。何を知ったふうな口を聞いているんだよ」

544: 2013/12/29(日) 13:31:12 ID:HPhU46BQ


エレン「俺は事実を述べただけですので」



ユミル「はぁ・・・・今週の土曜は休業だ。来たって店は開いてないからな?間違えんなよ」


エレン「ほーい・・・」


ユミル「返事は『はい』だ」


エレン「はいはい」



『店員さーん!』



ユミル「ほら、客来てるから、早く出るぞ」


エレン「俺、接客苦手なので、ユミル先輩お願いします」

545: 2013/12/29(日) 13:35:20 ID:HPhU46BQ


ユミル「ばーか。お前がやってこい」


エレン「はぁ?バカはお前・・・じゃないですよね。調子乗りました。すみません。だからその腕を下ろしてください」


ユミル「ほら、行ってこい!お客様を待たせるな」


エレン「はいはい・・・行けば良いんでしょ・・行けば。・・年増はなんで頭がこんな固いんだよ・・・」



しぶしぶカウンターに向かい、苦手分野の接客をしようじゃないか


そもそも『ぼっち』が知らない人間と絡むなんて、無茶ぶりなんだからな・・・



ユミル「あいつの考えてることは本当に理解できんな・・・」

546: 2013/12/29(日) 13:38:09 ID:HPhU46BQ




俺は昨日、改めて知らしめられたのに・・・


はぁ・・・俺は本当に接客は向かないんだよ


これを言い続ければユミル先輩も、諦めてくれるだろうか?という期待を少し持ってみたり・・



エレン「遅れてすみません。少々立て込んでまして・・・」



まあ話し込んでただけなんだけどな


って、また昨日のやつらじゃねえか

547: 2013/12/29(日) 13:41:31 ID:HPhU46BQ



女子A「ちょっとー、給料泥棒。私を待たせるなんて最低よ」


エレン「おお、今世紀最大のゴミ。何の用だ?」


女子A「きー!私はゴミじゃないわよ」



来るなりギャーギャーうるさいな・・・


もう一生来ないんじゃなかったのかよ・・



女子B「お兄さん、友達連れてきましたよ」


エレン「これだからリア充は嫌なんだよ・・・連れションですかー。このやろー・・」


女子A「ふふっ、ここはトイレなの?滑稽だわ」

548: 2013/12/29(日) 13:43:17 ID:HPhU46BQ


エレン「そうかそうか、お前は昨日トイレでケーキを食べたのか。いい趣味してるな」


女子A「うるひゃい!」



頭に血が上りすぎて声が裏返ってんぞ・・・

小さい体をジタバタと亀が裏返って慌てる姿にそっくりだ



友人A「えー、ほんとにこの眼鏡のお兄さんがケーキ全部作ってるの?マジでー?」



来たよ・・・。口調からしてバカなやつ


なんだ?それが可愛いと思ってんのか?


それが流行りというのなら、この世の終わりは近いな

549: 2013/12/29(日) 13:44:22 ID:HPhU46BQ


エレン「お前ロクな友達がいないな」


女子B「は、はい!?普通に良い子なんですけど・・」



慌ててフォローするが、満更でもないのだろ


つか、こいつどこかで見たことある気が・・・



友人A「そういえばメロンモンブランって今日あるわけ?」


エレン「すまん。あれは昨日限定なんだ」


友人A「ないの?食べたかったのにー」


エレン「・・・・・・そうか。世界はお前中心で動いているわけじゃねえんだよ・・・」

550: 2013/12/29(日) 13:46:49 ID:HPhU46BQ


友人B「あっ!皆見て、この青色の美味しそう」


友人A「うげ・・・変な色・・。あんた変な趣味してない・・・?」



今気づいたが、この新しく来た2人・・・俺と同じクラスの奴らじゃねえか



ギャルっぽいほうはバカそうだから良いけど・・・

もう一人の普通なやつは・・・なんか・・下手したら気付かれるかもな・・


というか、どうでもいいけど、女の子=頭が良さそう。というイメージが俺にはあるのだが



エレン「ブルーハワイって知ってるか?よくカキ氷のシロップで使われているやつを」

551: 2013/12/29(日) 13:49:18 ID:HPhU46BQ


友人B「うん、知ってるよ?それが入ってるの・・・?」


エレン「そうだな。それを甘さ控えめで作ってみたんだ」


友人A「そんなのなんで作ったのー?」


エレン「新商品としての斬新さ、もう1つ、青色の食べ物は食欲無くすと言われてる。だからダイエットにはもってこいの食べ物だ」


友人A「へぇー!いいじゃん」


友人B「そういうことですか。視覚で食欲に訴えるということですね」


エレン「リア充のくせに察しがいいな」



リア充に偏見を持っていることは別に問題ではないだろ?

552: 2013/12/29(日) 13:51:18 ID:HPhU46BQ


逆にリア充からしたら、俺みたいなぼっちなんて、卑下されるような存在だからな



友人B「というか、お兄さん?どこかで会ったことありませんか?」



やはり・・・察しがいいな・・・・こいつ・・



エレン「ッチ・・・・俺はお前なんて知らん」


友人B「えっ・・・舌打ちしなかった?」


友人A「そういや私も、この眼鏡にはどっかで
女子A「ねー!今日のおすすめはなんなのさー」



お前は空気吸うだけじゃなくて、空気を読むことまで出来たか。上出来だ!

553: 2013/12/29(日) 13:52:50 ID:HPhU46BQ


エレン「チミっ子、ナイスだ!今日はプリン系のに力を入れててな・・・

ーーーーーー
ーーーー
ーー




わいわい・・・がやがや・・



ユミル「おーい。繁盛してるな」



レジのほうから話しかけてくる



エレン「ん、あぁ。客がうるさいだけだ」


ユミル「てめぇ・・・さっき店裏では、敬語だったろ?なんでまたタメ口に戻っているんだ」

554: 2013/12/29(日) 13:56:04 ID:HPhU46BQ



ユミル先輩が『てめぇ』を使う時は怒っている時

難しいのは『お前』の時だ

少し怒っているのか、怒ってないのか分からないのだ

『お前』か『エレン』が普段なのだから



エレン「そこの席で試食を食べさせているのですが」


ユミル「そうだな。昨日のチョコと一緒で、試食の分はエレンの給料から引くからな?」


エレン「ちょっ!大きな声で言わないでくださいよ!?」



女子A「・・・・もぐもぐ」


女子B「・・・・・・お兄さん・・」

555: 2013/12/29(日) 13:57:50 ID:HPhU46BQ


友人A「へぇ・・・これ、あんたの奢りなの?ごちになりまーす」


友人B「昨日のチョコって何ですか?」



なんでわざわざ言うんだよ・・・



エレン「・・・俺はキッチンで明日用のケーキの生地作ってきます・・。メス豚共は食って勝手に太ってろ。あとユミル先輩のバカ・・・」


ユミル「まっ、ここは野良猫にただ飯をやるような、かっこいい店ではない。とだけ言っておきますね」


友人A「なによー!メス豚なんて失礼な!」

女子A「なんだ・・おまけじゃないんだ」


女子B「ほらね♪やっぱり優しい・・・」


友人B「なーに、ニコニコしてんの?」

556: 2013/12/29(日) 14:00:50 ID:HPhU46BQ



ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー



ユミル「なぁエレン・・・」


エレン「なんですか・・・?」


ユミル「お前は本当に『ぼっち』なのか・・・?」


エレン「ん、そうですが?なんだ傷口を広げににきたのですか?残念。俺はもう『ぼっち』を受け入れてる」


ユミル「ちげえよ・・・はぁ・・」


エレン「何が違うんですか?」

557: 2013/12/29(日) 14:01:50 ID:HPhU46BQ


ユミル「なんで昨日の限定で使った、メロンをまた注文してるんだよ」


エレン「メロンプリンにも挑戦しようかなって思って」


ユミル「はぁ・・・お前言ったよな?これはモンブランに合うちょうどいい甘さのメロンだって・・・」


エレン「そんなの覚えてるなんて気持ち悪いな・・・」


ユミル「聞こえてたぞ。あのギャルっぽいやつが、『メロンモンブラン食べたい』っつったから、また作るんだろ?」


エレン「どうして、そう思うんですか。勘違いも甚だしい」


ユミル「それは・・・私を拒否してるのか?あのお客達みたいに・・」

558: 2013/12/29(日) 14:02:54 ID:HPhU46BQ


エレン「意味がわからん・・・」


ユミル「お前は何が目的でって、おい!待て!」


エレン「俺はもうあがりますから」


ユミル「おい、話を聞け」


エレン「妹が待ってるので・・・・」


ユミル「お前は人から好かれる質のくせして、それを拒否してる!」


エレン「!!」


ユミル「なんでだ・・・?」


エレン「俺は拒否なんかしてないし・・・・それに好かれる質でもない!嫌われて当然の人間だ」

559: 2013/12/29(日) 14:09:32 ID:HPhU46BQ


ユミル「お前・・」


エレン「んじゃ、お疲れしたー」




確かに俺はそれに類似したことを人から言われたことがある


それがリコさんの言う『無意識の優しさ』というものだろう


ミーナの言う『本質の心優しさ』というものだろう


きっとアルミンやアニの見てきた俺はこの『本当の俺』だろうか



だが、いくらミーナやリコさんから説得されたからと言って、俺はまだ認めた気ではない




俺はそんな人間じゃないから・・・

567: 2014/01/01(水) 15:36:03 ID:.nG2VDOA
今日から出せます
早く帰ってこれましたので・・

568: 2014/01/01(水) 15:36:37 ID:.nG2VDOA



「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」



朝、目が覚めて俺の目の前に映った光景は



制服姿の妹でした



なんと麗しき光景だろうか


眼福の一言に尽きる


写真に収め額縁に飾りたいくらいだ


朝らしい、ちゅんちゅんと小鳥の鳴き声が聞こえる



とても気持ちの良い目覚めだ

569: 2014/01/01(水) 15:37:20 ID:.nG2VDOA


ミーナ「お兄ちゃんが寝坊なんて珍しいよ」



ねぼう・・・?


はて・・・ねぼうとな?


ねぼうとは、なんぞや?


カーテンが開けられ東から差し込む太陽の光は非常に眩しく、ホコリが宙を舞うのが見てとれる


そして夏の日差しということもあってか、とても熱くジリジリと照り付ける


3時間コンクリートの上に肉を置いたら焼けるのではないか?と思える程に

570: 2014/01/01(水) 15:38:15 ID:.nG2VDOA


ミーナ「お兄ちゃん、寝起きだから頭が回ってないのね・・・これ見て!これ!」



俺の前に時計を突き出してきた


長い針と短い針が、いつも朝に見る、指している場所が違う


少し見慣れないとこを指していた


いつも縦にピーンと並んだ時には目が覚めているのに・・・



ミーナ「もう8時30分だよ。あと10分で家を出なきゃ学校始まっちゃうよ」


エレン「・・・・・っは!!」

571: 2014/01/01(水) 15:39:38 ID:.nG2VDOA


ミーナ「私はもう出るから・・・お兄ちゃん遅れちゃダメだよ」


エレン「急がなきゃ・・・いってらっしゃい!」


ミーナ「うん!いってきまーす」



靴を穿き土と床が擦れるジャリジャリという音が聞こえ、そして扉を開ける音も聞こえた


ミーナは少し小走りで学校へ向かっていった



エレン「やばいな・・・昨日は、ずっと考え事をしてたせいか夜遅くまで起きちまってた・・・」

572: 2014/01/01(水) 15:42:34 ID:.nG2VDOA



俺がすることは

顔洗って、歯磨きして、着替えて、ケーキのパン生地を店に預けることだ


なぁに・・・簡単なことだ


逆に10分もあると考えればいい

600秒もあると考えればいい


時間に区切りと計算を組めば計画的に家を出れる


なんて、寝坊してる時点で計画的とかも関係ないのだが


2分で顔洗って歯磨きして、それからー・・・・


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ーーー

573: 2014/01/01(水) 15:45:07 ID:.nG2VDOA



真夏日に近い気温の高さ


額から首にかけて滴り落ちる汗



「ハァハァ・・・」と、ただただ息が漏れる



気持ちまで絶望的な暑さで埋め尽くさんがごとく、セミのミーンミンと鳴く声が耳に響く


こんな日に外を走るなんてバカじゃねえの・・・


だが、学年4位は用意周到であった

タオルと予備のTシャツを持参していた

574: 2014/01/01(水) 15:46:04 ID:.nG2VDOA


そしてまたこの照り返しの強いアスファルトの上を駆けていく


時間は刻一刻と近付いているのだから・・



この走っている姿はまるで君の知らない物語のPVの主人公のように見えるのではないか!?と自意識過剰なコメントをしてみたり・・・


まぁ俺はあの主人公のように2人の女性から言い寄られるようなラノベ的主人公ではないからな


期待値の高さは非常に低いことだろう



けど、少し高揚しているのかもしれない

だって、夏に制服着て汗をかいて走るなんて・・・

575: 2014/01/01(水) 15:46:41 ID:.nG2VDOA



青春してる感じじゃね?



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ーーー



エレン「ゼェゼェ・・・着いた・・」



ほらな?大丈夫だったろ?


全力疾走すれば、この通り・・・余裕の到着だぜ


しっかし・・・恥ずかしかった


街中を全力疾走するという行為はとても羞恥心のいることだ

住民からの無駄な視線を受ける

576: 2014/01/01(水) 15:47:13 ID:.nG2VDOA


何が高揚してるだ・・・バカじゃねえの?
数分前の俺


人間の目は、一応頭では見なくていいと判断していても、動くものには一度だけ視線がいってしまうもの


というか俺は記憶には残るかもしれないという羞恥心より、見られているという羞恥心のがまさっていて・・・


つまり見られたことを後悔してる



これからは目覚まし機能というのを使ってみよう


あれは妹にも被害が及ぶかもしれないから嫌っていたが仕方ない・・


羞恥心には変えられない

577: 2014/01/01(水) 15:49:45 ID:.nG2VDOA



と、まぁそんなことを考えながら歩みを進めていたら、もう教室に到着だ



がらがら~・・・



エレン「・・・・ん?」



ざわざわ・・・がやがや・・


なんだ・・・この不思議と違和感の感じるこの空間は・・


いつもと違う


みんなが一度俺を見て、また普通に話し出す


いつもと待遇が違うのだ

578: 2014/01/01(水) 15:51:34 ID:.nG2VDOA



「あれ?お兄さんじゃーん」


エレン「は、はい?」



あれ?俺が話しかけられてる?



「同じ学校だったんですね」


エレン「!?」



あいつらは昨日の友人達!?


俺に気付かれたのか!?



友人A「眼鏡のお兄さん、このクラスに友達でもいるのー?」

579: 2014/01/01(水) 15:52:58 ID:.nG2VDOA



眼鏡のお兄さん・・・



『えっ?なになに?知り合いなのー?』

『あれだねー!The草食系男子だねー』



平然と俺に話しかけてくるクラスメイト


コンタクトレンズを付ける時間なくて、無意識のまま眼鏡できてしまったのだ

前髪は時間なくてセットする暇なくて・・・


一応、あの前髪わけはワックスでセットしているんだからな・・・?

は?キモいと思ったやつ表出ろや


って、俺は何を相手にキレているんだろうな、あはは

580: 2014/01/01(水) 15:54:42 ID:.nG2VDOA


エレン「あ、あははは・・・お兄さん教室間違えたかな・・」


友人B「そうなんですか。にしても、偶然ですね」



偶然もクソもあるか・・・同じクラスメイトなんだからな



友人A「マジパないって!昨日知り合ったばかりの男と連続して偶然会えるなんて、けっこーすごいってー!」


相変わらずバカみたいな喋り方だな


エレン「そ、そうだな・・・ん?」



遠くから鷹が獲物を狙うかのように、睨んでいた人間がいた

581: 2014/01/01(水) 15:56:05 ID:.nG2VDOA


それは蛍光灯の光が見事に俺の目で反射して、猫を写真で撮った時のような輝き方をしていた



アニ「・・・・・ジーッ」



それは、このクラスのクラス委員長でありながら、現役ぼっちのアニであった


相変わらず、綺麗な顔立ちをしているにも関わらず、ムスーっと複雑な表情を浮かべ・・・


なんだ、人でも頃す気か?と思わせるようなオーラを発してる(気がする)



全てを決算した結論としては『怖い』

583: 2014/01/01(水) 15:58:03 ID:.nG2VDOA

友人B「というか、お兄さん初めて見ました。この学校で」


友人A「だねー!私達も結構学校で来てるわけだし、見たこと無いって・・・・もしかして、眼鏡のお兄さんって不登校だったりー?あっはは!」



って、今はアニを気にしている暇はないな


こいつらをどうやって追い払うかだ。


猿、犬、キジの助けでも呼ぶか?
無念。俺はきびだんごを持ち合わせていない

って、バカか!俺は!


このまま教室を去っても良いのだが、再度入る際はどうしようか

584: 2014/01/01(水) 16:00:19 ID:.nG2VDOA


友人B「あれ、お兄さん無視ですか・・・?」



保健室に入り浸るか?・・・でも、リコさんに迷惑だな・・



バレたら全てがゲームオーバーだ

1,俺のクラスでのイメージ

2,アルバイト場所の変更

3,アニ「クソ眼鏡は土に帰れ」

というダメージを負ってしまう


俺のイメージなんてそもそも無いと思うがな・・・



よし。こうなったら・・・

585: 2014/01/01(水) 16:02:35 ID:.nG2VDOA



エレン「あははー、お兄さんは教室間違えたんで、戻りま
友人A「あれー?眼鏡のお兄さんって、何年生なのー?」



昨日のことといい、お前はなんで関係無いフラグを立てるんだ・・・バカ女が


下手したら氏亡フラグじゃねえか



友人B「私も気になります。何年生なんですか?」


エレン「俺、遅刻するからもう行くからな!」



これは戦略的撤退だ


がらがらー・・・っと、勢いよく扉を閉め、俺はトイレへ駆け込んだ

586: 2014/01/01(水) 16:04:50 ID:.nG2VDOA


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ーーー



エレン「やばいかもな・・・ほとんど見えねえ・・」


でも、今日はこれしか処理方法がない


眼鏡を外し、水で前髪をわけさせてクセをつけた



視界が水の中に潜った時のようだ


しかし問題ない
教室までの歩数や段差など全ては頭の中

これは無駄な記憶力ではない

587: 2014/01/01(水) 16:06:16 ID:.nG2VDOA



がらがら~・・・と三度もこの扉を開け閉めしたわけだが・・


空気が止まる


そうそう。この感じだよ・・・俺が教室に入る時は、緊張感が漂って微妙に話しにくくなるこの雰囲気


あぁ・・俺って迷惑かけまくりだな・・・


その空気を知らずか、普段通り挨拶をしてくる者がいる



アニ「エレン、おはよう」


エレン「ん、おはようさん」


アニ「あんた、さっきめが
エレン「なんだろうな?さっき、眼鏡の走ってく、ぼっちみたいな人を見たな!」

588: 2014/01/01(水) 16:08:47 ID:.nG2VDOA


おいおい、何を爆弾投げつけてこようとしているんだよ

ボンバーマンか・・・こいつ・・



アニ「あんたも見たのかい?かっこよかったよな・・・」


エレン「!?」



こいつは気付いているのかと思ってた


バレたから、俺に確認を得ようとしたのかと思ってた



エレン「そ、そうかぁ・・・?」

589: 2014/01/01(水) 16:10:02 ID:.nG2VDOA


つか、傍観席の奴・・・聞き耳立てるな

静かになってんじゃねえ・・

俺がいつボロを出すか分かんねえのに

って、この空気を作ったのは俺だったか・・・すまん


そうだよな。


話している時に、うるさい音が入るとイラつくよな

それを空気読んで皆は俺達に会話をさせてくれてるんだよな


みんな・・・ごめんな。あと、ありがとう



アニ「べっ別に好きになったというわけではない」

590: 2014/01/01(水) 16:10:45 ID:.nG2VDOA



こいつは、この状態のこと何も気付いてないんだろうな


俺はこの状況『なにを頬を赤らめながら話しているんだ、ボンバーマンのくせに』としか思えない


でも、無口だったアニがこんなに話すようになって、内心少し安心している



エレン「よし、話はあとで聞いてやるから席に着こうな」


アニ「そ、そうだね・・・」


エレン「アニ・・」



俺はアニの服の袖を掴んだ

591: 2014/01/01(水) 16:11:36 ID:.nG2VDOA


アニ「なんだい・・・?」



アニは前髪を揺らしながら、くるっと振り返り、俺を見つめて聞いてきた


少し困ったような表情を作り、俺はアニに告げた



エレン「俺を席まで連れてってくれ・・・」


アニ「・・・・・はぁ?」



なんとも言えない不抜けた顔で溜息と共に落ちたような意味が分からんといった声

馬鹿なことを聞いてしまい本当に申し訳ない


さすがにぼんやりとしか見えない視界でここを歩くのは危険だ


足元には物が多すぎるから・・・机にバッグに・・

592: 2014/01/01(水) 16:12:17 ID:.nG2VDOA


エレン「ちょっと、目にゴミが入っちまってな・・・なかなか取れなくて・・それで目がぼやけるんだ・・・」


アニ「・・・別にいいけど・・?」



アニはそのまま俺を引いて席まで誘導してくれた


アニって、本当に優しいな・・・



アニと友達になれたことを心から感謝しよう


友達って・・・いいな




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ーーーーーー
ーーー

593: 2014/01/01(水) 16:13:02 ID:.nG2VDOA



~放課中~



『おおっと!』


ぽすっと、俺の肩に何かがぶつかった


エレン「ん?」



『おい、やばいって!早く謝れ!!』

『すいません!ちょっと遊んでたら、ぶつかって』


エレン「あぁ、いいっていいって!よけれなかった俺が悪いんだ」


俺は目の前10cm以上は何一つ見えてないからな

594: 2014/01/01(水) 16:14:22 ID:.nG2VDOA


『…え?』

『おい、もう行くぞ!こいつが本当にすいませんでした!』



アニ「あんた・・・大丈夫かい?今のは簡単によけれたと思うけど」



当然のように俺の前に座って話しかけてくる冷血委員長

もはやそこは放課中はお前の定位置だな


ぼんやりと金色と肌色が見える点、そこにアニがいるのだな。ということが分かる



エレン「あ、あぁ・・・目にゴミが・・」


アニ「あんたの両眼はゴミ箱かい?」


エレン「確かに両眼がぼやけるくらいのゴミが入ったからゴミ箱と疑問に思うのは正しい連想かと思うが、残念。俺の目はゴミ箱ではないんだ」

595: 2014/01/01(水) 16:15:12 ID:.nG2VDOA


アニ「別に『正しい』とは思ってないけど・・・冗談のつもりだったんだけど・・」


エレン「ははっ、俺のも冗談だ」


アニ「にしても、朝に見た人かっこよかったな・・・」


エレン「お前が人の良し悪しを語るなんて珍しいな。しかも、かっこいいだなんて・・・」


アニ「なんでだろうね・・・あんたには関係無いから、そういうの言っても良いかなって思ってさ・・・」


エレン「へ、へぇ・・・俺はてっきりアニはアルミンが好きだと思ってたけどな」



多分人違いだよな

違う眼鏡の野郎が来たんだよな

596: 2014/01/01(水) 16:16:25 ID:.nG2VDOA


アニ「そりゃ私も友達としては好きだし」


エレン「だってこの前アルミンに『アニって美人だよね』って言われて照れてたし・・・」


アニ「私は褒められるのに慣れてないだけ」


エレン「そうか。アニって宇宙一可愛いな」


アニ「あんた舐めてるの・・・?」


エレン「ごめん・・・そうだよな、こんなので照れるわけなって、蹴るなよ!!痛いわ・・・ごめんって言っただろ?イテイテッ!」



机の下で、アニは足の先で俺のスネを執拗に蹴ってくる

597: 2014/01/01(水) 16:18:29 ID:.nG2VDOA


まただ・・・またこれだ・・・・

またこの痛みを受けることになる・・・

また意味も分からず蹴られてる・・

このシューズのゴムは・・・・無駄に固い・・

そして・・・とても痛い・・


つか、なんで褒めて怒られなきゃなんねえんだよ



アニ「あんたは本当に・・・・ばか・・」


エレン「そういえば、アニ?今日さ、学校終わったら今日の書いたノート全部貸してくれないか?」


アニ「どうしてさ?」


エレン「アニの書くノートは綺麗だろ?俺もアニの真似をしたいんだ。その練習をしたいと思って」

598: 2014/01/01(水) 16:19:08 ID:.nG2VDOA


アニ「そうかい・・・あんたのノートも十分綺麗にまとめられてた気がするんだけど」


エレン「俺はただ黒板に書かれたのを枠組みで分けて読み取りやすくまとめてるだけだ」


アニ「・・・・・私と同じやり方じゃないか?」


エレン「・・・・・。・・・アニ!お願いだ!ノートを貸してくれ!」


アニ「・・・まぁ別に要件は聞かないよ。勉強するのに良いも悪いもないしね・・その代わり綺麗に使うこと?」


エレン「・・・やっぱりアニは優しいな。そういうこと大好きだな」


アニ「エ、エレン君のが優しいよ・・・この前お弁当のおかずくれたし、掃除手伝ってくれたし、それに・・・っは!!」モジモジ


エレン「・・・・・・。知ってるか?弁当ってたまに片寄ったりグチャグチャになったりするよな?」

599: 2014/01/01(水) 16:20:28 ID:.nG2VDOA


アニ「・・・あんた・・・・?」


エレン「それを防止できる方法があるんだ。あっ、これ豆知識な?出来た弁当の具の上にラップをかけるとグチャグチャにならないんだよ」


アニ「・・・・ねぇ」


エレン「これが主婦の知恵ってやつだ。すまんすまん・・・俺、主婦じゃねえか!あっははは!」


アニ「・・・・」


エレン「あはは・・・・は・・」


アニ「・・・・・エレン?」


エレン「・・・・はい」

600: 2014/01/01(水) 16:21:37 ID:.nG2VDOA


アニ「誘導尋問とは最低な行為とは思わない?」


エレン「は、はぁ!?お前のそれは無意識じゃなかったのか!?つか、誘導尋問じゃなくてお前が勝手に照れて内面出しただけで!」


アニ「まぁいい・・・で、話は戻すけど」



戻すなよ!全力で眼鏡の野郎の話からずらしたのに


なんならこのままキレられる流れのが、まだ良かったわ・・・



アニ「あの眼鏡の人・・・・エレンは知ってる?」


エレン「知らないな。なんだ?一目惚れか?お前は意外とチョロいな・・・」

601: 2014/01/01(水) 16:22:46 ID:.nG2VDOA


アニ「その・・・なんか私の好きな人にそっくりだったからさ・・」


エレン「・・・・・・・好きな人?」


アニ「でも私はその好きな人ってのが分からないんだ・・・・曖昧の想像の中で好意的に想っている人の顔があの人にピッタリだっただけで・・」


エレン「なんか、もにゃもにゃした恋愛模様だな」


アニ「あんたには、わからないよ・・・一目見て、『この人だ』って言うのを感じた・・」


エレン「いやいや、そうでもないかもよ?意外とぼっちで捻くれた最低最悪な野郎かもしれんぞ?」


アニ「声は・・・あんたに似てた・・」


エレン「待て待て。『そもそも』の話に戻っていいか?こういう話って普通、人には話さないだろ?つか、言ったら恥ずかしいだろ?」

602: 2014/01/01(水) 16:24:03 ID:.nG2VDOA


アニ「・・・恋ばなって、こういうのを指すんじゃないのかい?」


エレン「恋ばなだけどさ。だが、こういうのはもっと親密な仲か、女の子同士でキャッキャしたりするもので」


アニ「あんたは私とは親密な仲とは思ってないのかい・・・?」



ずいっと真面目な顔をして、俺の顔に近付いた

この近さならアニの顔もぼやけずクッキリ見える



エレン「ア、アニとは・・・とても・・親密な仲だと・・・・・思ってる。だから、そんな顔を近付けないでくれ・・・」


アニ「あんた、さっきから私と目を合わせてくれないから・・・・あんたはいつも目を見て話すのに・・」

603: 2014/01/01(水) 16:25:46 ID:.nG2VDOA



やっぱこいつ近くで見ると美人だな・・じゃなくて!

このネタはまずいんだ・・・社会的地位を失う原因になるかもしれない



エレン「俺のこと・・・よく観察しているようだな・・。でもこの時代、情報屋は嫌われるぞ・・・W○RKINGの神谷然り、デュラ○ラの神谷然り・・・」


アニ「でもリヴァイ先生は嫌われてない」


エレン「突っ込まんでいい。とにかく、俺は今は目が見えなくて」


アニ「・・・・・・目が見えない?」


エレン「ゴミが入っててな!?ゴミが!」

604: 2014/01/01(水) 16:28:57 ID:.nG2VDOA


アニ「そう・・・だから目を合わせなくて。そういえば朝もだけど、あんたの目はなんでそんなゴミが集まるの?」


エレン「だーかーらっ!違うって!そんな人の目を大型ショッピングセンターみたいに言うなよ。『そんな』って言う程ゴミは人の波のように入り込んでないぞ」


アニ「あんたと話してると本当に面白いね・・・くすくす」


エレン「えっ・・・アニは今笑っているのか?」


アニ「あっ・・・わ、笑ってない」


エレン「アニの笑顔見たかったな・・・」


アニ「・・・・きもい・・」


エレン「アニの笑顔は俺、見たことないからさ・・・きっと可愛いよな」


アニ「・・・・ふん・・・・・」

605: 2014/01/01(水) 16:30:02 ID:.nG2VDOA


少し風がふわっと、あたるのを感じた



エレン「ん?アニ?いないのか・・・・?」



気付いたら目の前には黄色い浮遊物らしき影は消えていた


つまり、アニはもう席を立っていた


というか・・・アニのああいう恋愛事情は初めて知った


まともな恋もするんだな。と、少し感心した


アニのあの性格なら、どこぞの日向の宗家の娘みたいに電柱の後ろが似合う


アニは人に素直になれず言えないことだらけの生活だからな



アニ「・・・別に・・・・・可愛いとか言われて、照れる程、私チョロくないし・・・」

607: 2014/01/01(水) 16:32:00 ID:.nG2VDOA

今回はここまで

誤字脱字多くて申し訳ないです

【進撃の巨人】エレン「ぼっち」【後編】

引用: エレン「ぼっち」※現代パロ